International Volunteer Fire Service Conference Report

消防団国際会議
International Volunteer Fire Service Conference 報 告 書
消 防 団 国 際 会議
International Volunteer Fire Service Conference
報告書
Conference Report
地域を守る 世界の消防団
∼語ろう 消防の未来∼
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
~ Do We Have a Vision for the Future? ~
Conference Report
会 期:2008年5月14日
Period
・15日
May 14 (Wed) - May 15 (Thu), 2008
会 場:都市センターホテル・
コスモスホール
Venue
2
0
0
8
主 催
Organizers
Toshi Center Hotel, Tokyo, Japan
財団法人 日本消防協会
共 催
総務省消防庁、
全国知事会、
全国市長会、
全国町村会、
全国消防長会、
兵庫県、
神戸市
Japan Firefighters Association
Co-hosts
Fire and Disaster Management Agency of Ministry of Internal Affairs and Communications,
National Governors’ Association, Japan Association of City Mayors, National Association of Towns and Villages,
Fire Chief’s Association of Japan, Hyogo Prefecture, Kobe City
th
会議1日目 Conference 14 (Wed), May
片山 虎之助
Toranosuke Katayama
増田 寛也
Hiroya Masuda
泉 信也
Shinya Izumi
秋本 敏文
Toshifumi Akimoto
山口 勝己
Katsumi Yamaguchi
マンフレド・サイド
Manfred Seidl
ピーター・エバンス
Peter Evans
マイク・ウォルッシュ
Mike Walsh
ウォルター・エッガー
Walter Egger
李 向華
Li Xianghua
ベリ・マッティ・オヤラ
Veli Matti Ojala
ラルフ・アッカーマン
Ralf Ackermann
ハンズ・バルケビザー
Hans R. Varkevisser
アドレイン・ヒュース
Adrain Hughes
フィリップ・スティトバーグ
Philip C. Stittleburg
ウォルター・エッガー
Walter Egger
1
th
会議2日目 Conference 15 (Thu), May
大石 利雄
Toshio Ooishi
ウォルター・エッガー
Walter Egger
フィリップ・スティトバーグ
Philip C. Stittleburg
アドレイン・ヒュース
Adrain Hughes
共同宣言 Conference Declaration
2
聴衆 Audience
閉会挨拶 Closing
次回カナダで開催することを宣言するウォルッシュ会長
3
歓迎レセプション Welcome Reception 13th (Tue), May
片山 虎之助
Toranosuke Katayama
増田 寛也
Hiroya Masuda
4
世界消防団の充実発展を目指す東京宣言
近年、様々な火災のほか、暴風雨、大洪水、地震など大規模な自然災害が相次いでおり、さ
らにテロ事件も各所に発生している。地球環境対策などにより、これらの被害防止を図ること
が必要であるが、世界の消防は、様々な災害、事故に対し、いずれの国においても人々の安全
確保のため、日夜懸命の努力を重ねている。
特に消防団(義勇消防)は、他に職業を持ちながら、
「自らの地域は自ら守る」
という強い信念の
もと、強固な連帯感に支えられた集団として、地域の防災に極めて重要な役割を果たしている。
このような中で、消防団を取り巻く環境は大きく変化しており、消防活動の高度化、専門化
に対応する装備や訓練の充実、十分な消防活動のための消防団員(義勇消防隊員)の確保など共
通する課題に直面している。
今回開催した世界初の消防団国際会議においては、このような問題について各国間で意見を
交換し、有意義な成果を得ることが出来た。
参加した各国においては、それぞれ人々の安心安全の確保のために、今後とも全力を傾ける
決意を新たにするとともに、消防団の今後益々の発展のため、参加国の総意として次の共同宣
言を明らかにすることを決議した。
1 大規模な自然災害やテロ事件などを含め、消防団が消防活動に対する人々のニーズに十分対
応することができるよう、必要な財政資金を確保しつつ、装備・機材の改善、団員の訓練の
充実を図る。
2 消防団員の維持・確保を図るため、広報の強化などによって消防団に対する社会の評価を一
層高めるとともに、被雇用者の消防活動についての雇用者の理解と協力の確保、種々の側面
からの団員の処遇の改善にも努め、これらにより消防団員の活動環境を整備する。
3 地域の防災体制の強化とともに、将来にわたる消防団員の人材確保に資するよう、青少年消
防組織の活性化を図る。また、消防団への女性の参加を促進する。
4 世界の消防団がより強く連携し、人々の安心安全を一層確実なものとするよう、世界各国の
消防団は、この会議を契機として、消防活動などについての情報交換、連携を強化する。
2008年5月15日
Tokyo Declaration to Aim for Fulfillment and Development of
World Volunteer Fire Services
In recent years, besides fire disasters, big scale natural disasters like storm, flood and earthquake
etc. comes one after another, and terror attacks happen in different places. According to
measures for global environment, it is necessary to prevent these disasters, and the fire
fighters of every country around the world strive on a daily basis to protect the safety of their
communities from a variety of disasters and accidents. In particular, those volunteer fire fighters,
while also holding down other jobs to earn a living, play a vital role at the center of such efforts,
motivated by a strong dedication to serve in the front-line of ‘protecting ones own community’.
In recent times, volunteer fire services and their circumstances have been undergoing great
change. Some of these changes relate to common issues such as improving service effectiveness,
introducing specialized facilities and training, and securing sufficient numbers of volunteer
firefighters.
During this first-ever International Volunteer Fire Service Conference, we have successfully
generated an exchange of opinions and information on these issues among experts from a
number of different countries. We have achieved some meaningful results and conclusions. The
Conference has also provided an opportunity for all the participating countries to re-commit
themselves to protecting the peace and safety of their people, and to further develop Fire Service
capabilities. As such, and representing the shared commitment of all our nations, we together
issue the following declaration.
1 So that our volunteer fire services may better fulfill their obligation to comprehensively meet
the public need for firefighting and rescue countermeasures to cover both day-to-day incidents
as well as less frequent incidents (major natural disasters and acts of terrorism), we must
expand membership training, improve our equipment and machinery, and secure the necessary
financial resources to do so.
2 In order to keep existing members and, at the same time, gain new recruits we must make
greater efforts to raise our reputation within society through promotional activities as well
as our daily firefighting performance. Towards such an increase in manpower, and in order
to stabilize the employment situation of our personnel, we must also deepen the awareness
of what we do among the authorities that employ us. In a number of areas, we must work
to improve the way we manage our members, as well as their working environments and
conditions.
3 Along with efforts to further strengthen our community fire and rescue systems, we must
secure solid membership numbers into the future through efforts to invigorate further
commitment from our junior firefighters. We must also promote the participation of more
women into volunteer fire services.
4 As volunteer fire services around the world, by assuring a greater sense of security and
a greater level of safety within our respective communities, we must strengthen our own
collaboration, communication and unity. We must therefore view this conference as a valuable
opportunity to exchange information and forge our professional relationships.
15th May, 2008
[消防団国際会議実行委員会事務局]
財団法人 日本消防協会内
〒 105-0001 東京都港区虎ノ門 2-9-16
TEL:03-3503-1481 FAX:03-3503-1480
e-meil:kokusai@nissho.or.jp ホームページ:http://www.nissho.or.jp
国 際 部 長:松元 照仁 国 際 課 長:三宅 海 国際部副主幹:森下 誠
業務部副主幹:舟田 公徳 国際部主査:福地 寛
消防団国際会議
報告書
会 期:2008年5月14日 ・15日
会 場:都市センターホテル・コスモスホール
主 催:財団法人 日本消防協会
※参加者の肩書きは、すべて会議当時のものである。
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
消防団国際会議の成果をどう活かすか
財団法人 日本消防協会 理事長
秋本 敏文
はじめに
平成20年5月13日及び14日の消防団国際会議は、各国の消防団
(義勇消防)が当面する課題とその対応等に
ついて情報・意見の交流を行うという、世界初の会議として大きな成果をあげたと思う。
会議開催に当たってご支援、ご協力を頂いた多くの方にまずもって深く感謝申し上げたい。会場とした都
市センターホテル、会議運営にご尽力いただいたJTB、ジェイコム、参加国の視察等にご尽力いただいた東
京消防庁、神戸市消防局及び京都市消防局、財政支援を頂いた全国市町村協議会の皆さん、それぞれに厚く
お礼を申し上げる。また、私としては、事前の各国資料の収集管理から会議運営、現地視察まで広範な手間
のかかる業務に力を尽くしてくれた日本消防協会の役職員の皆さんにも心からお礼申し上げたい。
殆どの人にとって初めての経験であったこの会議を無事に成功のうちに終えることができたのは、このよ
うな大変多くの皆さんの一致したご支援、ご協力があったからこそである。いくらお礼を申し上げても足り
ない程だが、皆さんへはこの会議の成果をこれからの消防団活動の一層の充実に活かすことでお返ししなけ
ればならないであろう。
各国消防団(義勇消防)の活躍
会議開催前に、準備段階で参加各国の義勇消防の現状、当面する課題などについてのひと通りの資料を収
集していたので、ある程度の予備知識を得ていたが、現実に会議で顔を合わせ、肉声で語り合うと各国の義
勇消防がいかに大きな責任感のもとに重要な活動をしているかが肌を通してわかるという実感をもった。こ
れは会議後に寄せられた意見をみると、会場で傍聴して頂いたおよそ300人の消防団関係者なども同様の思
いであったようである。
特に、我が国と異なり、各国では大きな都市は常備消防
(職業消防士の組織)が消防業務を担っているが、
地方都市、農山村地域では義勇消防のみが全ての消防活動を分担しているので、そのような義勇消防の運営
にたずさわっている人々の意気込みは大変なものである。
「義勇もプロだ」(カナダ)、
「義勇だからこそできる
ことがある」(スイス)などの発言が大きな迫力をもつ。
勿論、我が国の消防団も各国に負けてはいない。負けずに常備消防と競っている地域もあり、特に大きな
火災、風水害、地震などでは消防団は地域住民の安全のためになくてはならない広範な活動をしている。
このような義勇消防の位置づけの重要性を各国共通の認識としてあらためて強く意識することになったの
は、今後の全ての対応の原点として大きな意味があると思う。
社会経済の変化とその消防団への影響
消防団が置かれている社会経済環境の変化として、各国が発言する内容は、驚くほど世界共通である。
10
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
就業構造が変化して被雇用者が増加し、また勤務地が住所地から離れており、そのため団員の確保や団活
動に支障を生じていること。人口が高齢化しまた人口が農山村から都市へ移動していわゆる過疎、過密的な
問題が生じていること。
パソコンに没頭するなどから若者の間に地域への愛着や共同活動への意欲が薄れていることなどの指摘が
多くの国からなされた。こうしたことを背景として、多くの国から団員減少の傾向や団員確保への対応状況
が発表されたが、このような情報交換、意見交換こそが今回の会議開催の大きな目的であり、これが会議以
外の場を含めて相当に突っ込んで行われたことは会議の重要な成果ということができよう。
このことは、会議の最後に行われた
「世界消防団の充実発展をめざす東京宣言」において、各国が連携しつ
つ、消防団の益々の発展を期する決意を明らかにしたことにも示されている。
消防活動の充実拡大
消防活動は伝統的に火災対策を中心としてきたが、各国共通の傾向として。近年は火災以外の活動、特に
広い意味での救助活動のウェイトが増加している。救急業務を消防が担当していない国もあるので、統一的
な計数の把握はむずかしいが、感覚的にいえば出動回数でいうと、火災は1∼2割程度といってよいのでは
ないか。勿論消火作業以外の予防的な火災関係業務があるので消防活動の中でのウェイトはもっと大きいと
考えられ、火災関係の活動の重要性は依然として大きいと考えられる。
このような中で、各国の義勇消防は活動内容の拡大に応じた装備の充実に努めており、そのため後述する
ように国の財政援助も行われている。日本消防協会では日本宝くじ協会の助成を頂いて、平成19年度及び20
年度に消火用ポンプのほか、救助救急用の資機材を組み込んだ、消防団多機能型車両を各県にモデル的に交
付はしているが、このような装備の充実を図る方向性は世界のすう勢に合致するものと考えられる。
義勇消防の充実と社会全体のあり方
義勇消防の一層の充実を図り、国民の安全確保に貢献することができるようにするためには、義勇消防の
直接の関係者の努力のほか、社会全体として、義勇消防に対する理解認識が深まり、その充実強化を推進す
るシステムが整備されることも必要であり、そこでは、国、地方公共団体はもとより、企業、報道機関など
一般の人々との関わり、これら多くの幅広い協力が必要である。
各国の発言の中には、義勇消防の存在は、単に安全確保のためのシステムであるばかりでなく、ひとりひ
とりが自らの生活のみでなく、地域共同体として共に助けあうという生活パターンをもつことは、国あるい
は地域の文化である、義勇消防はこれを形で示すものであり、またそのような変化を形づくっていく契機と
なるのである、というような発言がフィンランドからあった。個々まで明確ではないまでも、オーストリア、
スイスのように義勇消防隊員の維持に自信を見せている国には、義勇消防が地域社会の中に強く根づいてい
ることを感じさせられたが、多くの国では、一般住民、企業経営者等の理解認識をさらに深めることが必要
であり、そのための努力をしている。企業経営者には、職員が義勇消防隊員として活動することは、企業と
しての社会貢献であることを認識してもらわなくてはならない
(アメリカ)というような発言にもこのこと
が、現れている。
義勇消防と国との関わり
各国の義勇消防は自治体消防であるが、国がいろいろな面でその充実に関与していることがうかがわれる。
国民の安全確保が国としても重要な課題であることを考えれば当然のことである。
個別の具体的な事項について述べることはここではしないが、例えばこれまでに述べた被雇用者の増加に
伴う義勇隊員の消防活動と勤務先の身分保障について、勤務時間中の出動についてはこれを理由とする解雇
11
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
を禁ずる法制上の措置を講じている国がある。また、雇用側についても被雇用者側についても税制上の措置
について検討する動きがみられる。
ドイツ、オーストリアなどは青少年の消防組織が活発な活動をしており、これが義勇隊員の人材供給源に
もなっているが、今後我が国においても青少年消防活動の強化を図る場合、学校教育との関係などから、国
の役割は大きいと思われる。
装備の充実について国の財政援助も重要な役割を果たしている。そのうち助成のための財源として、火災
保険の保険料の一部を活用することとしている例が見られるが、このような保険制度を含めた措置は国でな
ければできない。消防団の位置づけを踏まえた国としての措置のあり方は、各国共通の課題のひとつと考え
られる。
終わりに
消防団国際会議は、個別の具体的な事項について注目される取組みが各国に見られたが、ここではそれら
について総論的な観点から述べた。
もとより各国の消防制度、財政制度などは相違するので、にわかに他国の例を取り入れることはできない
が、将来に向けて、相当長期的な視野のもとにいろいろな角度から検討するとした場合、参考になる点があ
ると思われた。これらを踏まえながら、検討を重ね、時間をかけてでも我が国の消防体制、消防団の充実の
ために必要な施策を推進することが、今回の会議の成果を活かす途であろう。
12
消防団国際会議
報告書
目
次
開催結果概要 ………………………………………………………… 14
会議プログラム ……………………………………………………… 16
ご挨拶 ………………………………………………………………… 19
1日目・5月14日(水)
消防団(義勇消防)各国の状況 …………………………………… 24
討 議 ……………………………………………………………… 73
2日目・5月15日(木)
特別講演 …………………………………………………………… 84
討 議 ……………………………………………………………… 119
閉会挨拶 ……………………………………………………………… 124
※参加者の肩書きは、すべて会議当時のものである。
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
開催結果概要
◎テ ー マ
(1)会議で取りあげたテーマ
・各国の消防団(義勇消防)
が当面する課題について
・大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について
(2)参加国から各国の消防団の現状及び課題について報告し意見交換を実施
◎会議日程
2008年5月14日(水)∼ 15日(木)
◎会
都市センターホテル・コスモスホール
場
東京都千代田区平河町2−4−1 2F
TEL : 03-3265-8211
◎参 加 国
日本
オーストラリア連邦
オーストリア共和国
カナダ
中華人民共和国
フィンランド共和国
ドイツ連邦共和国
オランダ王国
英国
アメリカ合衆国
スイス連邦
◎会議傍聴者
両日約300名
(全国の消防団幹部のほか中堅幹部団員約60名、一般公募約40名を含む)
◎主 催
財団法人 日本消防協会
◎共 催
総務省消防庁、全国知事会、全国市長会、全国町村会、全国消防長会、兵庫県、
神戸市
◎後 援
内閣府(防災担当)
、
、
(社)日本民間放送連盟、
(社)日本新聞協会、
日本商工会議所、
(社)日本経済団体連合会、東京消防庁、
(財)自治体国際化協会、
(財)日本防火協会、
(財)日本消防設備安全センター、
消防団員等公務災害補償等共済基金、
(財)日本防火研究普及協会、
(財)全国危険物安全協会、日本消防検定協会、危険物保安技術協会、
(財)消防科学総合センター、
(社)日本損害保険協会、
(財)消防試験研究センター、
(財)
全国市町村振興協会
◎協 賛
(社)全国消防機器協会、
(社)日本火災報知機工業会、
(財)日本防炎協会、
(社)
日本消火装置工業会、
(社)日本消防ポンプ協会、日本消防標識工業会、
(社)全国避難設備工業会、日本消防ホース工業会、
(社)日本消防放水器具工業会
14
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
◎会議概要
5月 14日の第一日目は、「各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について」をテーマとして会
議を行った。
冒頭、片山虎之助日本消防協会会長より主催者を代表して挨拶が行われ、引き続き、増田寛
也総務大臣、泉信也防災担当大臣よりご挨拶があった。
その後、秋本敏文日本消防協会理事長をコーディネーターとして議事を進行した。
はじめに、各国代表より、消防団の当面する課題についてそれぞれ報告が行われた。休憩の後、
会場からの質問も取り入れつつ、テーマに関する討議を行った。
5月 15日の第二日目は、「大規模な自然災害やテロ事件における消防の対応のあり方について」
をテーマとして討議を行った。
はじめに、日、欧、米代表の4名の方よりテーマに関し特別講演を行った。
日本からは、大石利雄総務省消防庁次長が、
「日本における大規模災害への対応」として講演を
行い、ヨーロッパからは、ウォルター・エッガー CTIF総裁が、
「大規模災害とテロ事件への消防
活動」として講演を行い、また、アドレイン・ヒュースイギリス義勇消防協会長が「ロンドン地下
鉄爆破事件について」として講演され、アメリカからはフィリップ・スティトバーグ全米義勇消
防協会会長が、
「米国における大規模災害への対応」ということで講演された。
休憩の後、会場からの質問も取り入れつつ、テーマに関する討議を行った。
その後、2日間の会議を総括し、参加した各国において、人々の安全確保と消防団の益々の発
展を目指し、参加国の総意として、
「世界消防団の充実発展を目指す東京宣言」(以下、
「世界消防
団宣言」という)を採択した。
また、中華人民共和国で去る 5月 12日に発生した四川大地震の被害に対し、各国共同してお見
舞い文を李向華中国消防協会副会長に片山会長よりお渡しした。
続いて、各国代表による記念撮影が行われ、片山会長より閉会の挨拶があり、会議を終了した。
次回開催は、2年後にカナダのバンクーバーで行われることになった。
15
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
会議プログラム
■ 5月14日(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について
13:00
13:20
【主催者挨拶】 日本消防協会 会長
片山 虎之助
【ご 挨 拶】 総務大臣
増田 寛也
【ご 挨 拶】 防災担当大臣
泉 信也
参加国代表発表
コーディネーター:日本消防協会 理事長 秋本 敏文
日 本
日本消防協会 常務理事
山口 勝己
オーストラリア連邦
ニューサウスウェールズ州地方消防局義勇消防長
ピーター・エバンス
オーストリア共和国
オーストリア消防協会 会長
マンフレド・サイド
カナダ
カナダ義勇消防協会 会長
マイク・ウォルッシュ
中華人民共和国
中国消防協会 副会長
李 向華
フィンランド共和国
フィンランド救助協会 会長
ベリ・マッティ・オヤラ
ドイツ連邦共和国
ドイツ消防協会 副会長
ラルフ・アッカーマン
オランダ王国
オランダ消防協会 議長
ハンズ・バルケビザー
英国
イギリス義勇消防協会 会長
アドレイン・ヒュース
アメリカ合衆国
全米義勇消防協会 会長
フィリップ・スティトバーグ
スイス連邦
前スイス消防協会会長・CTIF 総裁
ウォルター・エッガー
14:55
休 憩
15:10
討 議
16:40
終 了
16
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
会議プログラム
■ 5月15日(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について
9:30
特別講演
総務省消防庁次長(日本)
大石 利雄
CTIF 総裁(スイス連邦)
ウォルター・エッガー
全米義勇消防協会会長(アメリカ合衆国)
フィリップ・スティトバーグ
イギリス義勇消防協会会長(英国)
アドレイン・ヒュース
10:50
休 憩
11:00
討 議
12:00
共同宣言
12:15
閉会挨拶
17
消防団国際会議
報告書
●1日目●
5月14日
(水)
ご挨拶
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
主催者挨拶
片山虎之助
日本消防協会会長(日本)
皆さんこんにちは。昨夜の前夜祭のレセプショ
評価されておりますことを誠にご同慶の至りだと
ンにご出席になった方は大変ご苦労様でございま
思っております。恐らく今日ご出席の日本以外の
した。今司会から紹介がありましたように、主催
10 カ国の消防団あるいはボランティア消防の皆様
者を代表して開会のご挨拶を申し上げます。今回
も頑張っておられて、世界中の地域の安全をしっか
私共で消防団国際会議を開催しようということに
り守って頂いているに違いないと思います。
しましたところ、世界の消防の主だった国 11 カ国
しかし消防にもいろいろ悩みがございまして、特
がご参加のもと、このような形で開会できました
に我が国では団員の減少がなかなか止まりません。
ことを大変嬉しく思っております。世界の各地か
消防は団員の数が力であり、これが地域の防災力で
ら来られました各国代表の皆様を心から歓迎致し
す。そういう意味でどうしても団員の減少に歯止め
ますと共に、本日は国会もあるというお忙しい中、
をかけたい、女性の消防団も増やして若い人にも
総務大臣、防災担当大臣はじめ来賓の皆様、また
入ってもらいたいと考えています。そういういろん
場内の多くの消防関係者の皆様にも併せてお礼を
な問題がありますし、その他にも多々課題を抱えて
申し上げます。有り難うございました。
おり、これは恐らく世界各国の消防団も同じではな
ご承知のように一昨日、中国の四川省で大変大
いかと思います。同じ憂いを持ち、同じ課題に取り
きな地震があり、被害状況は刻々と変わっており
組んでいる者同士が、しっかりとこの機会に議論し
ますが大きく報じられております。大変な惨事だ
合い情報を交換し合うことに大変大きな意味がある
と思いますが、私共日本消防協会は中国消防協会
に違いないと私は思っています。またそういうこと
と 20 年来の友好交流をしております。中国消防協
を消防が一生懸命やっているということを世界中の
会の皆様には衷心よりお見舞い申し上げ、お亡く
人々に見て頂くことが消防団の存在のアピールにな
なりになられた方にはお悔やみ申し上げたいと思
り、理解に繋がるのではないかと思います。消防団
います。
はほとんどボランティアで行われています。特に報
酬を求めずにやっていますので、そういうことを
さて、日本の消防は 60 年前に今の制度である自
しっかりと分かって頂きたいと思います。
治体消防ということになりました。ちょうど人間で
言えば還暦を迎えたところですが、私はこの 60 年
今回初めてこの国際会議を計画しましたが、ど
の間にしっかりと日本の地域社会に消防が定着し
ういう形かはともかく、この国際会議が今後も続い
て、しかも人口の多寡に関わらず全ての地域におい
ていって、世界の消防と消防団に対する大きな寄与
て常備消防と義勇消防である消防団が 2 本立てで連
になる第一歩になることを心から念じたいと思いま
携をしながらきっちり地域の安全を守っているとい
す。明日まで 2 日間いろいろ見て頂いて是非大きな
うことは大変日本的でユニークな仕組みだと思いま
実りをもたらす国際会議になることを祈念して冒頭
す。また、大きな成果を上げて国民の皆さんに高く
のご挨拶とさせて頂きます。有り難うございました。
20
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
ご挨拶
増田 寛也
総務大臣(日本)
総務大臣の増田でございます。まず消防団国際
り、地域防災の中核的存在である消防団員の確保
会議の開会にあたりまして、日本国政府を代表し
は大きな課題となっています。国としてもこの問
てご挨拶を申し上げたいと思います。本日 11 カ国
題に積極的に取り組んでいく考えです。
の消防団の代表の方々が一堂に会して、また国内
このような中で財団法人日本消防協会が中心と
からも多数の皆様のご参加によりましてこの会議
なって世界各国の消防防災関係者の協力を得て、
が開催されますことを心からお慶び申し上げます。
この消防団国際会議が世界で初めて日本で開催さ
また大変お忙しい中、内外からこの会議にご出席
れる運びとなったことは誠に意義深いと思います。
頂きました皆様に対して、心から歓迎の意を表し
本日からの 2 日間の会議で消防団が消防防災体制
たいと思います。
において極めて重要な役割を果たしているという
ことを改めて確認し、それぞれの直面する課題、
はじめに、先日のミャンマーでのサイクロン、
そして一昨日の中国四川省の大地震で大きな被害
今後の展望について情報を交換し、互いに認識を
が生じておりますことに心からお見舞い申し上げ
深めて頂きたいと思います。我が国としてもこの
たいと思います。私共もその動向に注意しながら、
会議の成果を生かし、消防団の活性化、充実に繋
被災国から要請があれば国際消防救助隊を派遣で
げていきたいと思います。
きる体勢を整えております。いずれにしても現地
どうか皆様方におかれましては、世界共通の目
での迅速、円滑な災害対応がなされることをお祈
標である将来の地域づくり、国づくりのため、消
りしております。
防団というこの素晴らしい組織に対して格別のご
日本はこれまで幾度となく大規模地震が発生し
協力を賜りますことをお願い申し上げまして私の
ており、また豪雨や大規模な台風による被害も相
挨拶とさせて頂きます。どうも有り難うございま
次いでおります。今後においては都市直下型、海
した。
溝型の大規模地震発生の切迫性が指摘されるなど、
大規模災害への備えが重要な課題です。こうした
ことから、政府として国民の安全の確保を図るた
め、各省庁一体となって防災体制の強化に努力を
しておりますが、こうした大規模災害に対応する
ためには即時対応力、要員動員力、地域密着性と
いう特性を有したこの消防団の存在、活躍なくし
ては考えられません。現在の日本の消防体制は 15
万 7 千人の常備消防、90 万人の非常備消防より構
成されていますが、消防団員数の減少が続いてお
21
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
ご挨拶
泉 信也
防災担当大臣(日本)
消防団国際会議の開催に当たりまして一言ご挨
必要欠くべからざるものです。そして私は、消防
拶を申し上げます。挨拶に先立ちましてミャンマー
団の皆様にその中核を担って欲しいと期待してお
国のサイクロン、中国の大地震によってお亡くな
ります。地域防災において極めて重要な役割を担っ
りになられた皆様方に心からお悔やみを申し上げ
ておられます各国の消防団の皆様が本日ここに一
ます。そして被災されました多くの両国民の皆様
堂に会され、優良な事例だけではなく担い手の確
方が一日も早くかつての生活を取り戻されますよ
保等の諸課題に関しても想いを共有し、課題解決
うに心からお祈りを申し上げる次第です。
に向けた取組みが行われるものと伺っており、誠
に心強い限りでございます。私どもとしましては、
消防団は我が国においてのみならず、各国にお
いても地域コミュニティの防災において重要な役
このような地域防災力の強化に向けた問題意識を
割を占めており、本日ご参集の皆様方の日々のご
共有し、安全で安心できる社会の構築に積極的に
活躍に対して心から敬意を表するものでございま
取り組んでまいりたいと考えています。
す。我が国は自然災害による被害を受け易い国で
最後に防災力の強化に大きな役割を果たされる
ございます。その経験から、地域全体の防災力で
消防団国際会議の開催に尽力されました皆様に深
ある「共に助ける」という共助が大規模な災害の
く敬意を表し、私の挨拶と致します。ありがとう
場合や、ご高齢者等の災害時要援護者を支援する
ございました。
観点から大変重要であることを強く認識しており
ます。
世界 168 カ国の参加を得て 2005 年 1 月に神戸市
で開催された国連防災世界会議では、国際社会に
おける 10 年間の防災活動の指針である「兵庫行動
枠組」が採択されました。ここにおいても戦略目
標として地域防災力の強化を掲げており、あらゆ
る国において共助が重要であることを訴えていま
す。
我が国におきましては今、「自然災害による犠牲
者ゼロ」を目指しているところです。しかし日本
では高齢化や過疎化が進み、地域における防災力
の低下が懸念されています。こうした中では国民
一人一人が自ら考え行動するよう防災意識を高め
ると共に、コミュニティにおける共助の取組みは
22
消防団国際会議
報告書
●1日目●
5月14日
(水)
各国の消防団(義勇消防)が
当面する課題について
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
各国の状況
コーディネーター
秋本 敏文
日本消防協会 理事長
日本消防協会理事長の秋本です。これからの会
一通りお話を頂きました後に休憩をはさみまし
議のコーディネーター役を務めさせて頂きますの
て、後半の部では各国代表の方々による自由な意
で、よろしくお願い申し上げます。
見交換にしたいと思います。その中で、予め文書
本日の会議にご出席頂きましたのは 11 カ国の代
で頂くようにしております会場からのご質問を取
表の方々でございます。資料には 12 カ国となって
り上げていくことも時間の許す限り行いたいと思
いますが、ニュージーランドの方が急に都合が悪
います。
くなってご欠席になられました。会議は今日と明
早速各国代表の方々によるご発言をお願いした
日の 2 日間にわたって行いたいと思います。今日
いと思います。発言順序については最初に開催国
の会議のテーマは「各国の消防団が当面する課題」
である日本、その後は国連方式のアルファベット
です。会議は前半と後半の 2 部構成にしたいと思
順でお願いしたいと思います。
それでは日本消防協会の山口常務理事から説明
います。前半は各国代表の方々から自国の消防団
して頂きます。
が当面する課題についてお話を頂きます。各国の
消防体制、消防制度については予め調査票をお送
りして回答して頂いておりまして、それを会議の
資料の中にまとめておりますので、全体のご説明
は出来るだけ省略して頂きながら、具体的な問題
についてお話頂ければと思います。
この会議を開催するに当たりましてどのような
ことをテーマにすれば良いのかということについ
て皆さんにお考えをお聞きしたのですが、世の中
が変わってくる中で消防団がどう対応していくか、
例えばサラリーマンが増えてくる中で消防団員を
どう確保するかといった問題、また世の中が変化
していろんな消防活動が必要になってくる中でど
のように対応するかという問題が共通の課題にな
りそうだということが分かってきました。従いま
して今日の会議におきまして、前半各国からご発
言頂きます内容はそういう具体的な問題に端的に
絞って頂いてお話して頂くように予めお願いして
おります。
24
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
日 本
備した消防団多機能型車両を新たに製作し、モデル的
に交付する事業を実施しています。
また消防団は地域防災の中核的存在と言えますが、
婦人の防火活動や住民組織の防災活動、さらには少年
少女の消防クラブ等との連携を強め、それらのコー
山口 勝己
ディネーター的な役割を果たすことによって、地域防
日本消防協会常務理事
災力の要としての実を高めることです。
その2は、消防団への入団の環境を改善することで
日本消防協会常務理事の山口です。どうぞよろしく
す。その方策の一つとして、従来の団員を基本としつ
お願い致します。
つも、特別の技能や活動に特化した団員のあり方を認
私からは日本の消防団の現状と当面する課題につい
め、多様な参加を容認する機能別団員の制度を創設し
てご報告させて頂きます。
ご案内のとおり、我が国は地域に常備消防と消防団
ました。また消防団員は企業や事業所の被雇用者が多
が並存する2本立ての消防体制となっています。この
いことから、勤務先との関係の円滑化が重要となりま
体制は都市の大小を問わずほとんどの地域が該当しま
す。そのため、消防団活動に協力してくれる事業所を
すが、これはおよそ30年位前に全国的に常備化が進ん
市町村あるいは消防庁が顕彰する施策として、消防団
でからの形態です。消防の人員は現在常備消防が16万
協力事業所制度を創設し、各地で取り組みが進められ
人、消防団が89万人です。そして、その業務分担の大
ています。さらに消防団員の処遇の改善も課題です。
きな特徴は一口で言うとこういうことになります。つ
その3は、人に対する働きかけです。その一つとし
まり、高度専門的な活動は常備消防が担い、地域に密
てコミュニティにおける自助、共助の意識を高め、人
着し即時に多数を動員できるという特徴を持つ消防団
対人の結びつき、働きかけを各地域で強めることが挙
は、その特性を生かして大規模な災害、例えば地震、
げられます。また国民一般に対して消防団の重要性が
風水害、林野火災などにおいて特に中心となって対応
より広く認識されるように、広報活動やPRを強化する
しています。地域によっては日常生活圏内で常備消防
ことも必要です。このため報道機関への働きかけを繰
より消防団の方がきめ細かく配置をされているため、
り返し行う他、有名タレントの皆さんに消防応援団を
通常の火災に消防団がいち早く対応しています。こう
結成して頂き、消防団のPRに一役買って頂くなどの支
いったことから、国民の安全を確保する上で消防団は
援をしてもらっています。
団員数が減少する中でも近年女性団員は着実に増加
極めて重要な存在になっています。
しており、現在約1万6千人となっています。それでも
消防団員は30年前の100万人を超える規模から減少
を続け、90万人を割る状況になっています。現在消防
全体に占める割合は1.7%ですので、まだまだ伸びる余
団の最大の課題は団員数の減少を食い止めることで
地があると考えられます。現在は防火指導の家庭訪問
す。このための団員確保について近年総務省消防庁、
や防火啓発活動等、予防や広報活動を主に担当してい
日本消防協会等の関係機関が連携して取り組みを強化
ますが、将来活動範囲をどこまで広げるかがこれから
しています。
の検討課題です。
消防団は近代国家の消防制度、すなわち1894年
(明
その対応については大きく3つの観点があります。
第1は消防団活動の充実を図ることによって住民の皆
治27年)に勅令で
「消防組規則」の制定により全国的な
さんに消防団の役割、意義をより深く広く認識しても
統一が図られてからでも120年近い歴史を有する地域
らい、社会的な評価を一層向上させることです。消防
に根ざした住民組織です。今日では地域社会における
団の活動は元々幅広いものですが、さらに高度な活動
人材ネットワーク、職業や世代を超えた住民組織とし
を目指すこと、例えばニーズの高い救助活動への対応
て貴重な存在であり、地域防災のみならずコミュニ
がその一つです。そのためには装備の充実が必要にな
ティ維持の面からも大切なものです。そのような観点
りますが、その方向を示すために日本消防協会が消火
からも消防団の充実を進めなければならないと考えて
用ポンプの他、各種の救助活動用機材やAED等を装
います。私からは以上です。
25
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
オーストラリア連邦
て地元での慈善活動、スポーツイベント等も州内全
体で支援しています。
また義勇消防隊員はいろんなことに関わっていま
すが、ボランティアメンバーとして諮問委員会にも
ピーター・エバンス
関わっています。そして物事の管理、決定を組織内
ニューサウスウェールズ州地方消防局
義勇消防長
でしています。ボトムアップで下からの声が反映さ
れるよう、また新しい技術も学ぶ機会があるように
気をつけてやっています。
有難うございます。この会議にお招き頂きまして
本当に感謝致しております。いろいろ情報を頂戴し
こちらは我々のメンバーに対して正しい保護装備
て私共も役立てることができると思います。また私
を装着するようにということで行なっています。こ
がここに来ていること自体が本当に有り難いことだ
の写真はいろんな装備やユニフォームをそれぞれの
と思っています。
役割によって着ています。またトレーニングレベル
によっても違います。
スライドをお見せしますが、これは主にオースト
これも装備ですが、酸素供給装置を付けた場合は
ラリアのニューサウスウェールズ州のことが書かれ
こういうものを着ます。
ています。勿論オーストラリア全体のこともありま
すが、オーストラリアには約2,299の義勇消防隊があ
また私共の義勇消防隊の車両の数は分かりません
ります。その中に多くの地域があってメンバーも非
が、ほとんどは10年以内の装備であり、10年以上経
常に多くいます。
過した車両はほとんどありません。なるべく新しい
そしてボランティアの方々がどのように分かれて
ものを用意し、このような様々なタイプの車両を持っ
いるかという情報がこちらです。そして私共の数で
ています。ポンプのもの、山林火災対応のもの、い
すが、年齢としては16歳から、次に12歳から始まる
ろんなサイズのものがございます。
ジュニア消防隊、そしてその人達がさらに義勇消防
トレーニングに関わるものとしてはいろんな訓練
隊に入ってくれるようにと願っています。5年位続け
がありますが、メンバーの中からのインストラクター
てくれればと思っています。より早い小さい段階か
もいますし審査員もいます。そしてオーストラリア
ら関わってトレーニングをして、その後義勇消防隊
全体からのもの、トレーニングに関しては雇用の中
に入り直してくれればとも思っています。
やその他でもトレーニングを受けられる状況にして
います。
こちらにどのようなキャリアでやっているかとい
義勇消防隊には安全公正へのアクセスが取れるよ
うランクが書いてあります。それぞれトレーニング
の能力、スペシャリストというものがありますが、
うに、また牧師もいますし、いろんな重大事象への
それらは全てそれぞれの州のレベルで認定され、資
サポートや家族に関係する事柄、労働災害に関わる
金の方も訓練に対しては義勇消防隊から出ています。
安全にかかる事柄もサポートしています。
通常の雇用者と同じように、もし現場出動中に怪
そしてどういう対応をするかですが、最も多いの
が林野火災、草原での火災、建造物、車の事故の捜索、
我をするようなことがあれば、保険でカバーされる
救助、洪水、復旧等をやっています。その他に、現
ようにしています。
またコミュニティエデュケーションということで
場以外の裏方でコミュニケーションやケータリング、
またコミュニティでの教育や家族へのサポートを
地域での教育がとても重要です。586人のボランティ
行っています。
アの人達が学校等で地域教育に関わって地元、地域
社会へいろいろな情報提供をしています。
どのようなプロセスをコミュニケーションの中で
またマスメディアへ対してもいろんな活動をして
とっているかということですが、学校で、農場で、
組織として人々のために役立つようなことをしてい
います。義勇消防活動をしていて大きな災害の場合
ますし、また火災をどのように鎮火していくかとい
にも活動していることをお知らせしています。
そして戦略的発展として、いろんな基準を定めた
ういろんな活動に理解頂くようにしています。そし
26
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
り法執行に関わったりしています。中にはボランティ
アサポートを主眼としてやっているところがあります。
ですからメンバー達が消防隊のトップに早く連絡が取
れるようなことをしています。
プロジェクトはいろんなものがありますが、CRCと
いうのは共同リサーチセンターです。私共の隊員に求
められていることを提供できるように、またより良い
情報を我々にも提供してもらえるようにというプロ
ジェクトもあります。
私共のボランティアは時間が限られており、様々な
制約があります。家族とのことや高齢化などの課題も
あります。そして地方の過疎化、どうしても人々が都
市に集中するという傾向がありますので、これも難し
い制約としてあります。それから我々のやっているこ
とへの理解の不足、文化の問題、常に消防が来てくれ
るから自分達自身が消防隊に関わる必要はないだろう
という思いがあったり、いろいろ難しい問題がありま
す。
メンバーの募集ということでは常に努力しています
が、このようなものをお見せしてやっています。
これは認証免状で、メンバーの方々に提供するもの
です。どうも有り難うございました。
27
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド1
NSW RURAL FIRE
SERVICE
VOLUNTEERS
ニューサウスウェールズ州
(NSW)
地域消防サービス義勇消防隊員
義勇消防隊員の活動は隊員の人間関係を支えている。
VOLUNTEERS
SERVICE SUPPORT
VOLUNTEER RELATIONS
1
スライド 2
APPROXIMATELY
70,000 VOLUNTEERS
STATE WIDE
ニューサウスウェールズ州全体で約70,000名の義勇消防隊員が活動
している。
• REPRESENT SOME 2299
BRIGADES DIVIDED INTO FOUR
REGIONS
彼らは4つの地区
(北部・南部・東部・西部)
に分散する2,299の消防隊に
所属している。
NORTH, SOUTH, EAST, WEST
MANAGED BY 143 RURAL FIRE
DISTRICTS
NSW
これらの地区は143の地方消防区域により運営されている。
義勇消防隊員はニューサウスウェールズ州全体の90%を守っている。
Protect over 90% of the State
2
スライド 3
Membership
• Minimum age 16, 18
in selected areas
隊員の資格要件
• Cadet members in
selected Districts (1216 years)
・参加資格は16歳以上。地域によっては18歳以上。
の制度もある。
・地域により隊員候補生
(12 ∼ 16歳)
・犯罪歴調査を受けることを承諾しなければならない。
• Consent to Criminal
History Record Check
・6 ヶ月間の試用期間がある。
• Undergo six months
probation
3
スライド 4
VOLUNTEER
OPERATIONAL
RANKING STRUCTURE
義勇消防隊員の階級構造
GROUP CAPTAIN
DEPUTY GROUP CAPTAIN
CAPTAIN
SENIOR DEPUTY CAPTAIN
DEPUTY CAPTAINS
FIREFIGHTERS
TRAINEES / CADETS
4
グループキャプテン
副グループキャプテン
キャプテン
シニア副キャプテン
副キャプテン
隊員
訓練生/候補生
スライド 5
BRIGADE VOLUNTEER
OPERATIONAL ROLES
義勇消防隊員の任務
BUSHFIRE SUPPRESSION AND
PREVENTION
林野火災の消火・防火
GRASSLAND FIRE SUPPRESION
草原火災の消火
STRUCTURAL FIREFIGHTING
建造物の消火
MOTOR VEHICLE ACCIDENTS
交通事故
SEARCH AND RESCUE
STORM AND FLOOD RECOVERY
捜索・救助活動
風水害の復旧活動
5
28
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 6
VOLUNTEERS BEHIND THE SCENES
消防の舞台裏で活躍するボランティア達
COMMUNICATIONS
CATERING
通信
LOGISTICS
食事の調達
COMMUNITY EDUCATION
COMMUNITY SUPPORT
兵站
(後方支援)
FAMILIES
地域社会の教育
地域社会の支援
家族
スライド 7
BRIGADE
B VOLUNTEER
R
ROLES
IN THE
I
COMMUNITY
地域社会における役割
COMMUNITY EDUCATION
地域社会の防火
地域社会の教育
COMMUNITY FIREWISE
地域社会の農場警備
COMMUNITY FARMGUARD
SCHOOL VISITS/ FIREWISE FOR KIDS
学校訪問/児童のための防火教育
COMMUNITY FAIRS AND SHOW DISPLAYS
地域社会の催事・展示会
7
スライド 8
BRIGADE VOLUNTEER
ROLES IN THE
COMMUNITY
地域社会における役割
チャリティー事業の支援
SUPPORT CHARITY EVENTS
スポーツイベントの支援
ASSIST SPORTING EVENTS
各種イベントにおけるコンテスト
COMPETE IN EVENTS
消防サービスの理解促進
REPRESENT THE SERVICE
8
VOLUNTEER
INVOLVEMENT IN
THE DIRECTION
OF THE SERVICE
スライド 9
消防サービスの方針決定における関与
地方消防サービス諮問委員会
RURAL FIRE SERVICE
ADVISORY COMMITTEE
企業の代表者団体
CORPORATE EXCECUTIVE
GROUP
地方消防サービス協会
技術訓練委員会
RURAL FIRE SERVICE
ASSOCIATION
Technical and training
Committees
9
スライド 10
SERVICE SUPPORT
消防サービスの支援
PROVIDES PERSONAL PROTECTIVE
EQUIPMENT TO EVERY VOLUNTEER
MEMBER
義勇消防隊員一人一人に個人用保護装備を支給する。
10
29
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
PERSONAL PROTECTIVE EQUIPMENT FOR EVERY
VOLUNTEER MEMBER
• Two piece overalls
manufactured to meet
ISO 15384, AS 4824
• Designed to be loose
fitting to assist with
the dissipation of
metabolic heat
スライド 11
個人用保護装備の内容
・ISO15384、AS4824に準拠したツーピース型オーバーオール
・代謝熱を発散させるためのゆったりしたデザイン
・プロバン加工
【訳注:Probanは難燃加工の商品名】
• Proban treated
スライド 12
Offensive Structural
Jacket and Overtrousers
worn in conjunction with
Breathing Apparatus
呼吸装置と一体になった進入用立体ジャケットと上ズボンは
AS4967に準拠して作られている。
Manufactured to meet AS
4967
スライド 13
ENGINEERING
SERVICES
技術的なサービス
PROVIDE STATE OF
THE ART TANKERS
AND SUPPORT
VEHICLES
最新型タンク車や支援車両を提供する。
世界最高水準の装備を提供する。
一歩進んだ支援装備品を開発し続ける。
SUPPLY EQUIPMENT
EQUAL TO WORLD’S
BEST PRACTICE
スライド 14
標準的な消防車両
STANDARD OPERATIONAL VEHICLES
スライド 15
TRAINING
教育訓練
PROVIDES RESOURCES
財源の提供
AUTHOR AND SUPPLY
TRAINING LITRATURE
訓練用資料の制作・提供
DEVELOP AND MANAGE
STRUCTURED TRAINING
COURSES
スケジュールに基づいた教育訓練コースの開発と運営
訓練を受けたボランティア講師と補佐役:現在約1,500名
CURRENTLY SOME 1500
TRAINED VOLUNTEER
INSTRUCTORS AND
ASSESORS
15
30
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 16
SAFETY AND WELFARE
安全と福祉
VOLUNTEERS HAVE ACCESS
TO SAFETY AND WELFARE
SUPPORT
義勇消防隊員は安全面や福祉面で支援を受けることができる。
CHAPLAINS
専属の牧師
CRITICAL INCIDENT
SUPPORT SERVICES
危機的災害の支援
FAMILY SUPPORT
家族の支援
OCCUPATIONAL HEALTH
AND SAFETY MANAGEMENT
労働衛生と安全管理
FIREGROUND SAFETY
OFFICERS
火災現場の安全管理者
スライド 17
WorkCover & Insurance
労働保険
17
スライド 18
COMMUNITY
EDUCATION
地域社会の教育
MANAGE AND SUPPORT
COMMUNITY EDUCATION
GROUPS
地域の教育グループを運営・支援する。
まとめ役の人を教育訓練し、支援を行なう。
PROVIDE TRAINING AND
SUPPORT TO FACILITATORS
現在ボランティアで活動しているまとめ役は586人。
CURRENTLY 586 VOLUNTEER
FACILITATORS
18
スライド 19
CORPORATE
COMMUNICATIONS
企業とのコミュニケーション
マスメディア
MEDIA
PROMOTION OF VOLUNTEERS
MANAGE METHODS OF
COMMUNICATION
義勇消防隊員の勧誘促進
通信方法の管理
PROVIDE A VOICE FOR THE
VOLUNTEERS TO THE WIDER
COMMUNITY
地域社会の隅々にまで義勇消防隊員を支持する声を届ける。
19
スライド 20
STRATEGIC
DEVELOPMENT
戦略の開発
DEVELOPMENT AND
IMPLEMENTATION OF SERVICE
POLICY AND PROCEDURES
サービス方針や処理手続きの開発と実施
火災現場の処理手続きに関する推薦規格の作成
PRODUCE RECOMMENDED
STANDARDS FOR FIREGROUND
PROCEDURES
立法化
IMPLEMENTATION OF
LEGISLATION
20
31
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 21
VOLUNTEER
RELATIONS
義勇消防隊員の人間関係
21
スライド 22
PROMOTE AND SUPPORT PRODUCTIVE
WORKING RELATIONSHIPS BETWEEN
SALARIED OFFICERS AND VOLUNTEERS
有給消防職員と義勇消防隊員との生産的職場関係を推進する。
PROVIDE INFORMATION TO THE
COMMISSIONER AND HIS MANAGEMENT
GROUPS ON VOLUNTEER ISSUES
義勇消防隊員の様々な問題についてコミッショナーとその隊員の管理者集団に
知らせる。
DEVELOP AND MANAGE VOLUNTEER
RECRUITMENT AND RETENTION
STRATEGIES
義勇消防隊員の新規採用と現役隊員の維持に関する戦略を開発・管理する。
義勇消防隊員に影響する諸々のサービス問題について彼ら自身と話し合う。
CONSULT WITH VOLUNTEERS ON
SERVICE MATTERS AFFECTING THEM
22
スライド 23
PROMOTE AND SUPPORT PRODUCTIVE
WORKING RELATIONSHIPS BETWEEN
SALARIED OFFICERS AND VOLUNTEERS
消防サービスを代表して義勇消防隊員のグループや協会と話し合う。
PROVIDE INFORMATION TO THE
COMMISSIONER AND HIS MANAGEMENT
GROUPS ON VOLUNTEER ISSUES
義勇消防隊員の募集を促進する。
モチベーションに影響する問題や潜在的な軋轢について取り上げる。
DEVELOP AND MANAGE VOLUNTEER
RECRUITMENT AND RETENTION
STRATEGIES
CONSULT WITH VOLUNTEERS ON
SERVICE MATTERS AFFECTING THEM
22
スライド 24
Projects
様々なプロジェクト
Bushfire CRC (Cooperative
Research Centre)
林野火災共同研究センター(CRC)
• Rural Community Survey
• Volunteer Employer Survey
・地方の地域社会の調査 ・ボランティア雇用者の調査
Australian Catholic University
• Volunteering in the 21st Century
オーストラリアカトリック大学
Strategic Development
・21世紀におけるボランティア
• Statewide Volunteer Survey
戦略の開発
・全州的なボランティア調査
24
スライド 25
Constraints
様々な制約
Time required
Family Commitments
活動に必要な時間/家族に対する義務/高齢化
Ageing
Rural Decline, Drought, Economic
strains
地方の衰退、干ばつ、経済的問題/理解の欠如/文化/無関心
Lack of Understanding
Cultural
Apathy
25
32
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 26
Recruitment Resources
隊員募集のための資料
26
Certificates
スライド 27
証明書
27
スライド 28
Thankyou
有り難うございました。
33
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
オーストリア共和国
それから火災、災害時の救助もしております。人ば
かりではなく動物・物品・財産のための活動もして
いますし、災害管理や地域の外での活動等も致して
おります。
オーストリアの消防隊の現場への到着時間は8 ∼
マンフレド・サイド
10分になっています。
オーストリア消防協会会長
次お願いします。
お集まりの皆々様、このような盛大な会議にご招
ということで、大災害、火事の予防といったこと
待頂きましたことを感謝したいと思います。私は英
が取り上げられておりまして、10分以内にその現場
語で発表致しますが、あまり達者でないのをお許し
に到着し、人命が危険に陥らないようにしています。
頂きたいと思います。隣にエッガーさんがおります
次お願いします。
ので、彼がドイツ語から英語に通訳してくれること
これは2006年の出動統計で火災が5万件、火災以外
の緊急事態が167,445件でした。
になると思います。
次のスライドお願いします。
オーストリアは欧州の中央に位置し、東にスイス、
北にドイツ、南にイタリア、西はブルガリアに接し
消防隊の標準装備としては地域社会、市町村の規
ています。首都はウィーンです。面積は83,871㎢、人
模、建物の数、住民数、人口に見合ったものになっ
口は826万人以上で、15の自治都市、9の行政区、市
ています。消防隊によって都市、市町村および州に
町村は2,300以上あり、消防隊は4,871となっています。
おいて同レベルの安全水準が保たれています。
これは標準装備の一つの例ですが、小型の消防車
4,539の義勇消防隊があり、326の企業消防隊、そし
です。
て職業消防隊は6です。オーストリアは消防隊員総数
が32万となっていて、青年・女性合わせて30万、青
次の例は装備クラス6ということでタンク車も含ま
少年が2万5千となっています。1%が職業消防隊員、
れています。それから消防車、重装備車、指令車、
99%がボランティアの義勇消防隊員です。
回転梯子車となっています。
消防隊員の身分ですが、職業消防隊員、企業消防
オーストリアが直面する問題は、ボランティアの
隊員、義勇消防隊員は、地方公務員であったりある
義勇消防隊員が企業の所有者から理解を得て作業に
いは企業就業者、女性および男性という構成になっ
向かうという点があります。オーストリアでは雇用
ています。現役隊員は16 ∼ 65歳までで、65歳以上の
者に減税措置をもたらすという話し合いが始まって
退役者も予備隊員としてあります。青少年消防隊員
いますが、良い解決策に至るまでもう少し時間がか
は10 ∼ 16歳までになっています。
かると思われます。今プロジェクトとして行われて
次のスライドお願いします。職業消防隊はこういっ
いるもののうち、大事なものは、教育訓練を全ての
た町に置かれています。オーストリアの職業消防隊
消防隊員に行うということで、管理あるいはこのプ
は必要不可欠なものでありまして、人口10万人を超
ロジェクトに対して資格を十分持つというようにす
える地域において大事ですし、特別な出動条件、空
ることです。ご清聴有難うございました。
港や病院などにおいても活躍しています。
専業の企業消防隊は20ほどあります。そして抜群
の訓練と装備を持ち、最新の技術と実践を行い、職
業消防隊員とボランティア消防隊員の連携活動も迅
速です。また地域社会において何故これが良いかと
いうのは、人件費がないことから義勇の消防隊が好
まれるということになります。
オーストリアの消防隊の法定の職務、義務として、
火災監督、危険監督といったことがされています。
34
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
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Slide3
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消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
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Slide8
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(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
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Slide14
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消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
カナダ
マイク・ウォルッシュ
カナダ義勇消防協会会長
おはようございますというか、
「こんにちは」
でした
ね。カナダの感じでご挨拶してしまいました。この会
にお招き頂きましたことに対して皆様方に御礼申し
上げます。大変素晴らしい週を過ごさせて頂いており
ます。
さてカナダは13万人の義勇消防隊員がいますが、そ
のうちの4,000人が女性です。ここではあんまり繰り
返しになってはいけませんので、焦点を絞ってお話し
たいと思います。
カナダでは25歳以下の義勇消防隊員は2万人ほどし
かおりません。そして私共が大変苦労しているのは隊
員の募集です。例えお猿さんでもトレーニングが出来
れば雇いたいと思う位に消防隊員を募集するのが大
変です。若い人は興味を持ってくれません。そして
もっと若い子供達には時間がありません。また若い人
達も家族や家庭を持てば家庭のことが大変だという
ことでなかなか時間を持てずに参画してくれません。
カナダでは何とかこの解決策を見つけて、若い人達が
消防隊員に入団してくれる道を探しています。解決策
はまだ出てきていませんが、そのうちに解決策を見つ
けたいと思っています。
世の中には新たなことがいろいろ出てきています
が、今カナダで起こっていることは、ファイヤーエン
トラプションです。これはFITという消火技術で、手
投げ弾のような新しい技術です。これを投げることで
火勢を下げて炎を消し止めて、効果的に火の温度を低
下させるというものです。勿論その後には掃除をした
りしなければいけませんが、これは非常に役立ちま
す。いろんな消防装備を政府が提供したり、我々で購
入したりしますが、装備のない所、装備水準が非常に
低い地域ではこのFITが役に立つのです。カナダの人
口は3,400万人で、カナダを横断するには車で8日間か
かる広い国土ですから、そこで新しい隊員が参加して
くれないということは大変なことですので、何とか新
しい解決策を見つけたいと思っています。
38
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
中華人民共和国
ています。
企業の常勤職業消防士のチームですが、常備消防
隊は、雇用者と民間あるいは国家の企業との間で契
約を結ぶ職業消防士であります。こういった消防隊
は恒久的に消防署におりまして、消防器具を装備し
李 向華
ています。責任は火災の安全であり、一定地域、消
中国消防協会副会長
防署周辺の地域の責任を持ちます。常備消防隊員は
通常その勤務する企業の給与、付加給付等を得られ
中国の消防組織、制度の説明をさせて頂きたいと
ます。
思います。
中国の消防組織・制度は、国の近代化などがされ
2006年末には約8,000の職業消防隊が消防署にいま
てきておりまして、3つから成り立っています。国
すが、362の会社におり、57の消防隊などに属してお
家消防組織は公安部に属する組織・人員で公安省か
りまして、全体として消防士の数は12万人、消防車
らの人員で成り立っています。それから民間企業が
その他の車両数は1万5千となっています。
義勇消防隊は一般のボランティアから形成されて
組織する常勤消防隊があり、さらに一般の人々から
いて、消火活動の専門的な訓練を受けています。義
なる義勇消防組織があります。
勇消防は恒久的な設備を持ち、専門的な装備が与え
この3本立てで中国の消防制度が段階的に発展して
まいりました。中国政府はこの社会状況の変化に対
られています。義勇消防隊員は、報酬等は受けず、
応して、国が独占的にいろいろな形の消防隊を発展
呼ばれたら輪番で出動します。2006年末、義勇消防
せしめてきました。何年もの努力の後、現在の全国
隊は2万あり、会社数は1,229、16の消防隊を含めて、
的な構造が作られていきました。社会、ボランティア、
そして義勇消防隊員ボランティアの消防士は30万人、
義勇、一般の人々から人を募ってその組織基礎が出
消防関連車両は2万台でした。それに加えて補足的な
来ました。
消防隊員班が13万人おり、ボランティア数250万です。
これもやはり草の根的な消防活動の重要な一環をな
中国の全国的な消防組織ですが、これは政府の機
しています。
関である公安部消防局が所管しています。この責任
これが中国の消防隊、制度の概要でございます。
において管理あるいは行政等、日々の社会の消防活
ご清聴有難うございました。
動を管理しています。火災から安全を守るというこ
とで国家の意思を形成しているわけです。
国においては、火災・安全の管理ばかりではなく、
公安関連の火災・安全に関する基準を検討し、各種
の調査も行っています。これらの中で基準を制定し、
また高層ビル、地下、石油、化学関連火災も調査・
研究を行っています。そういったものにいかに対処
するかということで救助関連も取り上げています。
従って、それによって消防隊及び救助の能力を高め
るに至っています。2006年だけで国家消防隊の活動
数は45万件で、3万人以上が救助され、300億元以上
の財産、資産が守られています。
次に、その他の消防隊であります。さまざまな形
態の常備、非常備、義勇消防隊が急速に発展してお
ります。2,800隊以上の消防隊があり、職業消防士―
ここには義勇消防士も含まれています―全体として
40万人の消防士がいます。消防車は1万6千台になっ
39
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
フィンランド共和国
が起こると沿岸地域にある都市はもっと影響を受け
ると思います。
人口510万人の国に、約5,000人の常備消防の消防隊
員があり、それに対して義勇消防隊員の数が19,000人
います。
ベリ・マッティ・オヤラ
それでは我々がどのような問題に直面しているか
フィンランド救助協会会長
と言うと、これはどこでも共通の問題だと思います。
議長、そして皆様有り難うございます。まず私は
まず義勇消防隊員になるという意識が低下してきて
制服を着ていないことを謝りたいと思います。これ
います。またボランティアとして義勇消防隊員に求
には少なくとも2つ理由がございます。第1に私共の
められる事柄が増えてきて、出動件数も増えていま
国の救助組織は独自の制服がありません。2つ目に私
す。全く新しい責務、例えば緊急医療サービスもし
は訓練を受けた消防隊員ではないので、消防士の制
なければいけないということも出てきています。そ
服を着る立場にないのです。制服として持っている
れから地方の過疎化の問題もあります。
地図を見て頂きましたが、若い人達は地方から都
のは、昨日頂いた日本の法被だけです。しかしながら、
それを着る資格もないなと思っています。例えば昨
市へ教育、仕事を求めて動いていきます。そうする
日は鏡割りをさせて頂きまして、その訓練を受けま
と高齢者が残ります。その高齢者の割合は地方では
したが、それで着るわけにはいかないと思っていま
非常に高くなっています。新しい兆候として出てき
す。
ているのは、人は退職して都市から生まれ故郷に戻
これはフィンランドの地図ですが、これで我々の
るということがあるので、さらに高齢者の率が高ま
主たる問題、義勇消防の直面する問題がよくお分か
るということです。余生は静かに地方で暮らそうと
りになると思います。常備消防というのは特に大都
いう人達が増えているわけです。
それでは、どういう解決策があるのか。まずはもっ
市周辺だけです。フィンランドの国土の95%は義勇
と深くボランティア活動の特性を理解し、その限界
消防隊が対応しています。
フィンランドは救助活動をする地域が22に分けら
も認めなければなりません。例えば1人当たりの出動
れていて、義勇消防隊は担当地域と協力関係に関し
回数を減らすとか、また仕事をしていて勤務時間中
て協定がありまして、そこで緊急任務に対応をする
に出動ということもありますので、その支援をする。
ことになっています。
それから救助の現場全体という形で考えていろいろ
フィンランドには1,000箇所の消防局があり、その
調整をする人々とか、会社の責任や、防災、防火に
内80に常備消防隊員がいます。つまり常備消防隊員
関して意識を高め、常備消防隊員との調整をよく考
は24時間、週7日常時対応しています。そして義勇隊
えなければいけません。もう一つ重要なこととして、
員に関しては、呼びかけがあれば5分以内に現場に駆
ボランティアはあくまでボランティアの範囲である
けつけますが、彼らが70%の緊急任務に関与してい
ということです。それは民間、公的なところに入ら
ます。
ない方が良いということです。私の考えでは少なく
ともお金の問題がそうです。我々の活動に対して、
年間10万件の出場件数があり、見て頂きますとお
り、出場件数の主な部分は火災、事故の任務となり
お金に関わってしまうと我々はボランティアでなく
ます。
なってしまいます。そして義勇消防隊員としての役
割を安全面での文化、意識を風土の中にもっと強く
フィンランドは地理的に立地が良いのか、地震、
津波、ハリケーン、サイクロンといった大災害には
植え付けるべきであろうと考えています。有り難う
見舞われずに済んでいます。そのため通常の火災に
ございました。
対する出動が中心となりますが、ただ将来をみると
様相は変わると思います。所謂地球温暖化がありま
すので、もっと大雨豪雨、豪雪が増えて、海面上昇
40
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
Fire and Rescue service in Finland
スライド1
フィンランドの消防・救助サービス
ベリ・マッティ・オヤラ
Mr. Veli Matti Ojala
The Finnish National Rescue Association SPEK
フィンランド救助協会
(SPEK)
2008年5月13 ∼ 15日 東京
Tokyo 13-15.5.2008
Fire and Rescue service system in Finland
•Finland’s fire service system
consists of both career and
voluntary fire service
•95% of Finland’s area is so rural,
that there is no other operational
fire service than the volunteers
•In big cities (5 % of Finland’s
area) where most of the people
(53% of the population) are living,
there is also a strong voluntary
fire service system together with
career fire service
スライド 2
フィンランドの消防・救助サービス
Municipalities where the first
fire brigade in emergency
situation is voluntary fire
brigade
•population 46,6%
•surface area 94,9%
Municipalities the first fire
brigade in emergency
situation is career fire
brigade
•population 53,4%
•surface area 5,1%
Administrative body and legal base
•The responsibility for the various functions
of Finnish rescue services is divided between
the State and Regional Rescue Departments
•The State Rescue Authorities are the
Ministry of the Interior and State Provincial
Offices. Regional Rescue Departments are
responsible for rescue services in their area
•There are 22 rescue service regions in
Finland and the law is quite strict and the
government regulates fire service actions
and organisational matters
•Voluntary Fire Brigades have a co-operation
agreement with rescue service regions
・フィンランドの消防制度は常備消防と義勇消防で構成されている。
・国土の95%は農村部であるため義勇消防が唯一の消防サービスである。
(国土の5%)
に人口の大半
(53%)
が住んでいるため、常備消防と併せて強
・大都市
力な義勇消防体制が敷かれている。
スライド 3
行政組織と法的根拠
・フィンランドの救助サービスの様々な機能は、国と地域救助部門が責任を分担し
ている。
・国の救助当局は内務省および各行政県庁である。地域救助部門はそれぞれの地域
の救助サービスに責任を持っている。
22 Regional Rescue
service areas in
Finland.
・フィンランドには22の救助サービス地域があって法律は極めて厳しく、政府は消
防サービス活動とその組織について規制を行なっている。
・義勇消防隊はそれぞれの救助サービス地域と協力協定を結んでいる。
Fire and Rescue service system in Finland
•There are almost 1.000 fire
stations in Finland
•80 of them are crewed with
career fire fighters 24/7
•Volunteers are on call in their
normal life and ready to start
within 5 minutes
•Career and voluntary
firefighters co-operate with each
other during operations
•Volunteers take part in 70% of
Finland´s emergency missions
スライド 4
フィンランドの消防・救助サービス体制
・消防署数は約1,000である。
・そのうち80箇所は常備消防隊員が毎日24時間体制で詰めている。
Voluntary Fire Brigade of Turku, founded
1838
On fire fighting activities
Finnish rescue departments handle approximately 100.000
emergency missions a year, distributed as follows:
•fires 18%
•rescue missions 25%
•medical first aid (first response) 15%
•checking and verification 35%
•assistance-type missions 7%.
・義勇消防隊員は通常の生活の中で招集呼び出しがあれば5分以内に出動するよう
になっている。
・常備消防隊員と義勇消防隊員は互いに協力して活動を行なっている。
・義勇消防隊員はフィンランドの緊急任務の70%に参加している。
スライド 5
消防活動について
フィンランドの救助部門は年間約100,000件の緊急任務を取り扱っている。
その内訳は:
・火災 18% ・救助業務 25% ・救急医療
(最初の対応)15%
・点検と確認 35% ・支援業務 7%
41
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
Number of career and voluntary firefighters
スライド 6
隊員数
•There are approximately
5.000 career firefighters and
19.000 voluntary firefighters in
Finland
常備消防隊員 約5,000人
義勇消防隊員 約19,000人
PROBLEMS?
スライド 7
•
•
•
•
The spirit of voluntarism is beginning to be lost
The requirements of volunteers are increasing
The number of calls has increased a lot
New types of duties have come to take care of (for
example EMS)
• The depopulation of rural areas
現在の課題
・ボランティア精神の衰退
・義勇消防隊員に求められる資格要件が増えてきている。
・出動要請件数が非常に増えている。
・EMS(救急医療)
などのこれまでなかった任務に対処しなければならなくなってき
ている。
・農村部の過疎化
SOLUTIONS?
スライド 8
• Understanding the character of voluntarism
• Admitting the limits of volunteers (for example the number
of calls per person, ability to leave from the work at day
times)
• Consider the rescue field as a whole (coordination of
peoples’ independent initiatives, companies own
responsibility, the limits of voluntarism and professional fire
fighters)
• To keep the volunteers role in voluntarism (not to step too
much towards private or public sector)
• To strengthen volunteers role in safety cultural work
The Finnish National Rescue Association SPEK
解決策について
・ボランティア制度の性格について理解する。
(1人当たりの招集呼び出し件数の調整や、昼間時間帯に職
・義勇消防隊員の限界
場を離れて出動できるかどうかなど)
を認める。
・救助分野について全体的な検討
(その人独自のイニシアチブの調整、企業そのもの
の責任、ボランティア制度の限界、常備消防隊員)
を行なう。
・ボランティア制度
(民間部門や公共部門に深入りしすぎないこと)
における義勇消防
隊員の役割を維持する。
・安全な文化的業務においてボランティアの役割を強化する。
スライド 9
フィンランド救助協会
(SPEK)
KIITOS!
有り難うございました。
THANK YOU FOR YOUR
ATTENTION
明日の安全のために
FOR A SAFE TOMORROW
42
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
ドイツ連邦共和国
消防署の場所、建物も必要になります。
これはフィンランドの場合と似ているかも知れま
せんが、ドイツの1950年から2030年までの人口動態
です。左の方ですが、1950年は若年人口が多いので
すが、将来は益々高齢化ということがあります。ド
ラルフ・アッカーマン
イツにおいては高齢者だけの住居もありますので、
ドイツ消防協会副会長
こういった社会における消防隊員の将来も考えなけ
ればなりません。
議長ありがとうございます。簡単にドイツ消防体
これが統計でドイツの人口のうち500万人は、50年
制についてお話させて頂きたいと思います。また将
先、30年先に減少傾向が見られると思います。また
来に関しても触れてみたいと思います。
150年の歴史を持つドイツの消防制度ですが、現時
高齢化が問題ですが、重要なことは社会、政治にお
点で多くの問題があります。州の指令もありますし、
ける緊急事態に対する消防組織の認識です。また消
チームを組んでやるといった問題も抱えています。
防は社会の重要なシステム一環であり、都市のイン
ドイツは、8,200万人の人口を抱えており、常備消
フラの一部であるということを認識することが重要
防士が3万人います。また17歳以下の青少年消防隊員
です。雇用主において義勇消防隊員の活動を認める
がいます。それから常備消防隊が100隊あって、その
ということも大事です。それから消防隊は都市にお
中に3万人の消防隊員がいます。
いて文化を運ぶ役目があるということもあります。
これはどのような消防制度、サービスがあるかと
次に新しい部分ですが、これは青少年児童消防隊
いうことですが、ここにあるように義勇消防隊、そ
です。我々の所が最初ではないと思いますが、青少
して人口住人10万人以上の都市に常備消防隊、また
年は10 ∼ 17歳の者として他の消防隊でも取り上げて
企業消防隊があります。これはドイツの消防隊で、
いたかと思いますが、私共の所では児童といった項
政府が消防活動用に、あるいはその他の環境保護や
目を入れています。また17 ∼ 62歳までが消防隊員、
市民の保護といったところに関与しておりまして、
そしてそれ以上のものがおりまして、名誉職員も含
水難救助等もあります。それから専門的な措置も致
まれています。
青少年消防隊員は1964年以来このような活動が発
しております。
消防救急活動ですが、8分∼ 12分で出動し、活動す
展してきています。最初はそれほど増えませんでし
るということです。また研修は学校がありまして義
たが、その後増加・発展してきて、最近では少し下がっ
勇消防隊員も訓練を受けますし、その他の訓練もあ
てきていますので、この次に何をするかを考えなけ
ります。17%が爆発、また技術的な高度なヘルプが
ればなりません。
これは青少年消防隊員の自由時間の過ごし方です。
53%あり、誤報が19%、動物の救済といったものも
消防活動を行う100ばかりの宿泊施設がありまして、
含まれています。
これもまた青少年の活動の一環として行うことが出
これは常備及び義勇消防隊の全体の装備です。義
来ます。
勇消防隊の場合と常備消防隊の場合の数字を並べて
左の色刷りの出版物は消防隊においてこのような
います。
これは常備消防隊ですが、これは都市、地域社会
ものを作っています。また右側のように義勇消防隊
はドイツ社会において適切な保護装備を提供する必
は一方はヘルメット、一方は私服という写真になっ
要があります。また消防士に対しての社会保障、健
ています。
康の保障、年金等がありますが、勿論事故に関連し
この写真は義勇消防隊員が何をすることが出来る
たものとなります。また消防隊員が消防活動をする
かということを右肩に書いて、実際の写真を左に載
ためにいなくなりますから、雇用主に被雇用者の欠
せています。消防隊においては消火活動だけではな
勤の時の支払いもあります。
く、いろいろな活動ができるということです。
以前は、消防隊員は男性だけだったのが、時代と
また装備類を提供、調達し、車両を調達することや、
43
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
共に女性も加わるようになりました。しかしながら、
国民の約50%が女性ですが、女性消防隊はまだ8%で
す。
雑誌も毎月作っています。ファイヤーブリゲード
TVというものもありまして、テレビあるいは雑誌に
このように載せます。
それから証明書を雇用主に渡します。これは消防
隊のパートナーとして雇用主に対して問題はござい
ませんということで、証明書を渡したり説明を致し
ます。これはハンドブックで、義勇消防隊に対して
の重要なポイントを示したもの、それから次ですが
ドイツ語ですのでコンピューターが壊れてしまって
ここまでしか訳が付けられませんでしたが、いろん
なPR、広報活動、パートナー、作業のグループ、女性、
青少年、また外部から来る移民、労働者、有色人種
等他の国から来る者、仕事をしていない者、また例
として雇用主あるいは学校等に対しても、あるいは
このような訓練を消防署に対してこのような形で
やっているということで、こういったヒントを持っ
てスタートできますという示唆があります。
ドイツの消防協会におきましても将来の討論とし
て消防隊は既に2年間プロジェクトが続いているもの
があり、インターネットで3 ヶ月間載っていますので、
あらゆる消防士が参加できるものでありまして、週
末に今後10年のデータをドイツの消防隊に対して出
す予定です。それができたら皆様方の中でご興味が
ある方の所へお送りすることができます。
これが我々のドイツ協会です。
次お願いします。専門家、義勇の人、工業・産業
にいる人達の組織でありまして、一つの協会として、
あらゆる消防隊のドイツ代表として、これは労働組
合ではないので議会への陳情といったことはしませ
ん。またEUと共に、と言いますのも欧州において多
くのことがブリュッセルで取り上げられるというこ
とから、私共もブリュッセルでの活動もしています。
これが連絡先ですので、皆様方に使って頂ければ幸
いです。有り難うございました。
44
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド1
ドイツの消防サービスについて
スライド 2
数値データ
面積 357,092 km2
人口 8,200万人
常備消防隊100、常備消防隊員27,900名
義勇消防署35,000、義勇消防隊員110万人以上
事業所消防隊860、事業所消防隊員31,340人
青少年消防隊員
(10 ∼ 17歳)247,330人
スライド 3
消防サービス
義勇消防隊
(全ての小さな都市や地域社会に置かれている)
常備消防隊
事業所消防隊
(人口10万人以上の都市に置かれている) (災害リスクの高い工場に置かれている)
スライド 4
ドイツの消防サービスの任務
消火
火災予防
市民の保護
(核生物化学兵器からの保護、リーダーシップ、コミュニケーション)
環境の保全
(危険物を含む)
救急医療救助
水難事故および高度救助
スライド 5
ドイツの消防サービス
ドイツの出動目標/予備期間
消火:8 ∼ 12分
救急サービス:8 ∼ 12分
州法により規定
45
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 6
教育訓練
常備消防隊員
消防大学で1年∼1年半の特別訓練
ファイア・オフィサーは、更に卒後2年の訓練が必要
義勇消防隊
基本訓練
所定の生涯訓練
消防大学での特別訓練
スライド 7
出動内容
火災/爆発 17%
特殊技術を要する出動 53%
動物救助 4%
その他 7%
間違い通報 19%
スライド 8
装備概要
義勇消防
常備消防
25,000
14,700
1,980
5,500
34,900
580
90
1,000
380
780
3,300
1,350
消防車
(7.5トン未満)
消防車
(7.5トン以上)
はしご車
救助トラック
その他の消防車
救急車
スライド 9
消防サービスの提供
都市や地域社会には次のような責任がある。
・適切な防御具を供給する。
・消防隊員に社会保障
(健康保険・傷害保険、年金)
を提供する。
・社員が出動のため職場を離れた非勤務時間の対価を雇用者に対して補償する。
・装備/器具、車両を調達する。
・消防サービスに必要な建物
(消防署)
を提供する。
スライド10
(ドイツ語年齢別グラフのみ)
46
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド11
消防サービスの提供
人は誰でも年をとると
生まれ故郷に戻ってくる。
スライド12
・消防サービスは、あらゆる緊急事態に対応する機関として、社会的にも政治的に
も認識されなければならない。
・消防サービスは社会にとって不可欠な制度であり、社会インフラの一環である。
・雇用者が義勇消防隊員の価値を認めることが必要である。
・消防はドイツ文化に浸透しており、これを伝承していかなければならない。
◆スライド13
児童消防隊員
青少年消防隊員
消防隊員
高齢・名誉隊員
6 ∼ 10歳
10 ∼ 17歳
17 ∼ 62歳
62歳以上
スライド14
青少年消防隊員
1964年以降の青少年消防隊員の増加
(グラフ)
スライド15
青少年消防隊員
消火機器の取り扱い訓練と余暇活動
一般的な若者の労働時間
(余暇活動)1,104,852時間
消火訓練/消火機器の取り扱い訓練 1,344,417時間
47
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 16
MEGAZELTLAGER 8月16 ∼ 19日
スライド 17
出版物とキャンペーン
様々な青少年向けキャンペーン
私達の世界は変化に富んでいる
ボランティア向けキャンペーン
スライド 18
出版物とキャンペーン
女性消防隊員の勧誘キャンペーン
スライド 19
スライド 20
48
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 21
出版物とキャンペーン
スライド 22
スライド 23
スライド 24
スライド 25
(広報)
49
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 26
スライド 27
ドイツ消防協会 贈呈式
スライド 28
ドイツ消防協会は常備・義勇・事業所の各消防隊から成る組織である。
ドイツ消防協会は非政府組織として登録され、全ての消防隊員の利益を代表して
いる。
ドイツ消防協会は1853年に設立された。
ドイツ消防協会は広報活動を展開しており、出版センターでもある。
ドイツ消防協会は労働組合ではない。
ドイツ消防協会は派閥に属しておらず政治的に独立している。
スライド 29
連絡先
Deutscher Feuerwehrverband e.V. Reinhardtstraße 25 10117 Berlin
Deutschland(Germany) 電話 0049(0)30 28 88 48 8-00
Vertretung der Deutschen Feuerwehren bei der Europäischen Union
Avenue de I`Yser 19(Landesvertretung Hessen)1040 Brüssel
Belgien(Belgium) 電話:0032(0)27 37 17 55
50
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
オランダ王国
最近のオランダでの大きな事故ですが、92年には
ホテルの火災とイスラエルの航空機の墜落で43人の
死亡がありました。またアムステルダムで化学工場
の爆発がありました。93年、95年には大規模な洪水
がありました。95年にはアイントホーベンでの列車
ハンズ・バルケビザー
事故、2000年にはアンスキーデの爆発がありました。
オランダ消防協会議長
これは花火工場の爆発です。花火は中国の方だけが
まず皆様方に申し上げたいのは、日本語でちょっ
お使いになるのではなく、オランダでも花火を使い
と言ってみたいと思います。
「ドモ・アリガト・ゴザ
ま す が、 そ こ で 爆 発 が あ り ま し た。 ま た2001年 に
ヤマス!」大変でしたけれども、分かって頂けたので
フォーレンダムでは大規模なパブの火災があり、202
はないかと思います(笑)。
人が怪我をして14人が死亡しました。
これは飛行機の墜落事故ですが、アパートが真ん
まずは簡単にオランダの消防体制についてご紹介
中で二つに割れてしまっています。
致します。オランダの義勇消防隊の組織に関してで
すが、オランダは人口が1,600万人、450のコミュニティ
これは花火工場の爆発で、壮大な写真です。500棟
があります。ということは450の地方消防隊があると
の住宅と幾つかの工場が被害を受けて全壊しました。
これはフォーレンダムでのパブの火災の模様です。
いうことです。そして450の消防隊は25の地域と共に
これはクリスマスの電飾が火災に発展しました。
あって、消火、防火作業と無線局と特別の装備を共
有して使っています。
そしてオランダの消防隊は常備が4,000人、義勇が
次にオランダの消防協会についてお話します。私が
24,000人おります。同じ教育、基本訓練、同じような
代表で来ているわけですが、その使命は消防隊と危機
業務、つまり消火と救助作業をしています。そして
管理の場に関わるもの全てをが支援して繋いでいくと
レスポンスタイムが8分で対応できるようになってい
いう役割があります。政府には3つのレベルがあり、
ます。義勇消防隊に関して重要なことは、地元で組
非常に地方分権型です。ボランティアの問題も関わっ
織されて地元に根付いた組織活動をしているという
ています。また内務省が全体として国レベルで責任を
ことです。消防隊は火災、交通事故、危険物の事象、
持っており、地元での責任を持つのがそれぞれの市長
水難、救助、危機災害に対応致します。
です。さらに小さなコミュニティでそれぞれのリー
ダーがいます。局長という立場があります。
また混合部隊というものがありまして、全体で
この10年を振り返りますと12,000件の火災があり、
100人の死亡者、1,000人の負傷者、120万ユーロの損
27,000人が消防隊として活動しています。5,000人が常
害がありました。
備、22,000人が義勇消防隊員です。非常に重要なのは、
オランダでは消防隊員がいろんな活動をするので、
地域レベルでの大小はありますが、それぞれ救助
それを指令していかなければならないということで
チームがあって、例えば交通事故等に対応します。
す。消防局が全体の責任をもってやっていかなけれ
そして25の全ての地域の中に、危険物質に対応する
ばならないということがあります。
スペシャルチームというのがあります。
次お願いします。
オランダは小さい国ですが、海にも近く、湖も運
河もありますので水難対応は少なくとも全ての地方
これがほとんど最後ですが、ここに書いてあるの
に1つあります。そして、地元の義勇消防隊員がボラ
は非常に重要な事柄として、赤い部分が消防隊、ブ
ンティアでその活動を対応しています。
ルーが警察、黄色が医療、オレンジが地方自治体です。
これだけが今後数年でそれぞれの役割と協力を明確
にしていくということが私共の取り組みです。有り
火災対応は小さいものから中規模なものまであります
難うございました。
が、現場への急行時間としては大体8分となっています。
51
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド1
The Fire Service in the
Netherlands
オランダの消防サービス
スライド 2
The Fire-brigades in
the Netherlands
z
There are 16,000,000
people in 450 communities
z
450 local fire brigades
z
450 fire brigades work
together in 25 regions
1.
2.
3.
Fire prevention
Radio center
Special equipment
オランダの消防隊
・450の地域社会に1,600万人が住んでいる。
・地方の消防隊数は450である。
・450の消防隊は25の地域で一緒に活動している。
1.防火
2.無線センター
3.特殊装備
スライド 3
Fire-fighters in The Netherlands
z
z
z
4.000 fulltime professionals
24.000 volunteers
Identical:
–
–
–
z
Education
basic training
tasks in fire fighting and rescue
Response time: 8 minutes!
オランダの消防隊員
・常備消防職員 4,000人
・義勇消防隊員 24,000人
・教育、基本訓練、消防・救助の任務は、常備も義勇も同じである。
・現場到着時間 8分
スライド 4
Fire service local embedded
地域に根ざした消防サービス
スライド 5
The fire brigades respond to the
folowing incidents
z
z
z
z
z
Fire incidents
Traffic accidents
Incidents with
hazardous materials
Under water rescue
(diving and search)
Crises and disasters
消防隊の業務
・火災
・交通事故
・危険物関連事故
・水難救助
(ダイビングおよび捜索)
・危機的状況や災害
52
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 6
Fire statistics in the Netherlands
z
z
z
z
12.000 fire incidents
100 letal victims
1.000 injuries
1.2 miljard Euro
damage
オランダの火災統計
・火 災
・死 者
・負傷者
・損害額
12,000件
100名
1,000名
120万ユーロ
スライド 7
Responding is to road traffic accidents
z
z
Every Brigade has its
own rescue tender
every fire fighter is
trained for handling
traffic accidents
交通事故への対応
・消防隊はそれぞれ救助車を持っている。
・全ての消防隊員は交通事故に対処するための教育訓練を受けている。
スライド 8
Special teams respond to incidents
with hazardous materials
z
Every region has a
special team
z
Personnel from local
communitiy fire
brigades
(volunteers)
危険物事故に対応する特別班
・どの地域にも特別班が置かれている。
・要員は地元の消防隊から送られる
(ボランティア)
スライド 9
underwater searc and rescue
z
Every region at least
one specialized team
z
Personnel from local
communitiy fire
brigades (volunteers)
水難事故の捜索・救助
・各地域に最低1つの特別班が置かれている。
・要員は地元の消防隊から送られる
(ボランティア)
。
◆スライド 10
The system of responding to fires
First responding small
z One fire truck (1 sub-officer
and 4 fire fighters and a
driver)
First responding middle
z Two fire trucks and one
ladder truck (1 officer, 2 subofficers and 12 firefighters)
Responding time 8 minutes
火災対応システム
最初の対応
(小規模火災)
・消防車1台
(サブオフィサー 1名、消防隊員4名、運転手1名)
最初の対応
(中規模火災)
・消防車2台と梯子車1台
(オフィサー 1名、サブオフィサー 2名、消防隊員12名)
現場到着時間 8分
53
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 11
Overview of recent disasters in the
Netherlands
z
z
z
z
z
z
z
1992 – Hotel fire The Hague (11 death)
1992 - Plain crash in Amsterdam (43 death)
1992 - Explosion and fire chemical plant in Amsterdam (5 death)
1993 and 1995 - Floodings
1995 - Plain crash in Eindhoven (34 death)
2000 - Explosion fireworks factory in Enschede (21 death)
2001 - Pub fire in Volendam (14 death and 250 injured)
オランダにおける最近の事例
・1992年 ハーグで起きたホテル火災
(死者11名)
(死者43名)
・1992年 アムステルダムで起きた航空機事故
(死者5名)
・1992年 アムステルダムで起きた化学工場の爆発・火災
・1993年、1995年 洪水
(死者34名)
・1995年 アイントホーフェンで起きた航空機事故
(死者21名)
・2000年 エンスヘーデで起きた花火工場爆発
(死者14名、負傷者250名)
・2001年 フォレンダムで起きたパブ火災
スライド 12
Plain crash freight boeing 747
Sunday 4 october 1992
1992年10月4日
(日曜日)ボーイング747墜落事故
スライド 13
Explosion fireworks factory
Saturday 13 may 2000…….
2000年5月13日
(土曜日)花火工場爆発
スライド 14
The explosion destroyed 500 dwellings
and several factories
この爆発により住宅500軒と工場数軒が破壊された。
スライド 15
Pub fire on new years day
Monday 1 january 2001…...
2001年1月1日
(月曜日)新年のパブ火災
54
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 16
……………caused by sparklers
in the christmas decoration
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
火災の原因はクリスマスの装飾に使われる線香花火であった。
The Netherlands Association for
the Fire-brigades and CrisisManagement
Its mission is to fulfill a binding role, by means of
giving support to fire brigades and all involved actors
in the crisis-management field. Especiallyto the
firemen. The aim is to care for physical safety and
security in and through society. As opposed to the
police, for instance, whose attention is mainly directed
towards issues of social security and safety (law and
order)
スライド 17
オランダ消防協会について
オランダ消防協会の使命は、消防隊と危機管理に従事する全ての人々、とりわけ消
防隊員を支援することにより、それらの人々の連携を強めることである。社会の安
全保障問題
(法律・秩序)
を取り扱う警察とは逆に、その目的は人々の身体上の安全
を確保することである。
17
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
スライド 18
Governmental layers in the
Netherlands (1)
オランダの行政構造
(1)
• 3 official governmental layers
–
–
–
–
12 provinces, )
443 communities
Capitol: Amsterdam
Residence: The Hague
3つの行政領域に分かれている。
・12の州 ・443の地方自治体
• decentralized state
– Many governmental tasks are legally
attributed to the local level
– Crisis management has mostly been a
local issue, but has been increasingly a
national issue (tendency of
centralization)
18
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
・首都:アムステルダム ・政治の中心:ハーグ
地方分権国家である。
・行政任務の多くは法律上、地方レベルに帰属する。
・危機管理は各地域が行なっているが、近年は次第に国に移譲されつつある
(中央集
権化)
。
スライド 19
Governmental layers in the
Netherlands (2)
オランダの政治構造
(2)
• Formal/legally
– The Minister of the Interior has national
coordinating authority
– The Mayor of each municipality has full
local authority
– The Commissioner of the Queen has
provincial coordinating authority
正式/法的には、
・内務大臣が国全体の調整を行なう。
・各地方自治体の市長は地元の行政に関してあらゆる権限を持つ。
• Informal
– The coordinating mayor of each region
(consensus-based)
・州知事は州を調整する権限を持つ。
非公式には、
19
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
Organisation Fire Departments
managerial
• Repressive force, partly fully
professional, partly voluntary
・各地域の市長による調整
(コンセンサス方式)
スライド 20
消防署の運営組織
一部常備消防、一部義勇消防による部隊
– 27.000 m/w in total,
• of which 1.500 women and 25.500 men.
• of which 5.000 professional and 22.000 voluntary.
男女合わせて27,000 人
うち1,500名は女性、25,500名は男性
うち5,000名は常備消防、22,000名は義勇消防
20
55
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
Regional cooperation
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
スライド 21
地域の協力
• All fire departments work closely together:
–
–
–
–
–
–
Alarming firefighters
Communications & coordination
Scaling up
Preparation
Planning, skills
Materials, utilities etc.
全ての消防署が一致協力して活動している。
• Multidisciplinary cooperation:
– Police Force in this county
– Medical services and ambulances
• Nearby future in The Netherlands:
– Geographically dispersed: 25 Regions of Safety & Security
•
Territorially uniform borders
21
スライド 22
Organisation
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
・消防隊員に通報する。
・コミュニケーションと協調・拡大
・計画、技術
・資料、機材等々
・準備
多様な専門分野における協力体制
・医療機関および救急部門
・オランダ警察隊
オランダの今後
・地理的に散逸している25地域の安全保障 領域的に一様な境界線
operational
活動組織
• Built with modules of each separate municipal organisation
• Operates as one regional organisation
• Operational commander: “Duty Commander” (in the yellow coat)
・それぞれの地方自治体で構成されている。
・一つの地域組織として活動している。
・作戦指揮官は
“デピュティ・コマンダー”
と呼ばれ、黄色の服を着用している。
22
スライド 23
The processes
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
処理手順
1. Alarming government & operational services
2. Fighting fire and dangerous substances
3. Saving and technical assistance
4. Observing and measuring chemicals
5. Checking and organizing contaminating
6. Warning the public
7. Clearing roads for rescue services
11. Keeping public order
12. Closing roads
13. Managing traffic
14. Evacuating people
15. Guiding rescue services
16. Identification of the deceased
17. Criminal investigation
8. Public health
9. Urgent medical assistance
10. Psycho-social assistance
18. Registration of victims
19. Information & communication
20. Damage control
21. Funeral ceremonies
22. Accommodations
23. Primary needs of life
24. Environmental care
25. Recovery
1. 政府および各サービス機関に通報
2. 消火および危険物質
3. 救援および特殊技術を要する支援
4. 化学物質の監視と測定
5. 汚染のチェックと有機化
23
6. 市民に対する警戒警報
7. 救助サービスを円滑に行なうための道路整理
8. 公衆衛生
9. 救急医療サービス
10. 心理社会的支援
スライド 24
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
ご清聴有り難うございました!
Thank you for your
attention!
24
56
11. 社会的秩序の保全
12. 道路封鎖
13. 交通整理
14. 避難誘導
15. 救助サービスの統制
16. 死亡者の身元確認
17. 犯罪捜査
18. 犠牲者の登録
19. 情報およびその伝達
20. 損害の抑止
21. 葬儀
22. 宿泊施設
23. 生活の基本的ニーズ
24. 環境的なケア
25. 復旧
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
英 国
ます。50%の活動が火災を防止するということに向
けられています。そうすることによって災害等も減
りますし、更なる消防車の出動も減ることになると
思います。
過去10年において学んだことの一つは、1人ではで
アドレイン・ヒュース
きないということです。消防にはパートナーが必要
イギリス義勇消防協会会長
で、特に救急車が重要ですし、また地方議会、慈善
皆さま、こんにちは。申し訳ないですが私は日本
団体、地域社会の貧困、麻薬、アルコール中毒等に
語のリハーサルをしなかったものですから、お許し
関連するような組織も重要ですし、警察、政府、ボ
下さい。
ランティア団体、ボーイスカウト、ガールスカウト
簡単にスライドのご説明をさせて頂きたいと思い
等の青少年組織も大切です。私達のやっていること
ます。一つ明らかなことは、私達は共通の問題を共
を知って頂いて、それによって活動のパートナーを
有していること、また解決策を求めているというこ
拡大することができると思います。
次です。平等と対応性というのはまた私共にとっ
とになるかと思います。
それではスライドお願いします。
ても大きなチャレンジです。これは所謂キャンペー
英国の誤解が沢山ありますが、英国の女王は確か
ンの宣伝広告でして、現在やっているのは更なる女
に国家の元首ではありますが、しかし権力は英国内
性を誘引したいということです。男女比率が50%ず
の各地に戻ってきています。従って個々の消防隊と
つですので、従ってそのような比率でもって消防も
しては、各地区においての活動をしているわけです。
しなくてはいけないのですが、しかし地域社会にお
こちらの地図をご覧頂くと、イングランド、ウェー
ける新しい人員を誘致するという問題があります。
ルズ、スコットランド、北アイルランドがありまして、
また英国では黒人、少数民族といった問題がありま
日本と同じように大西洋と北海の海に囲まれていま
すので、その数を適切な代表ということで増やさな
す。温帯ですが、人口6,500万人がいながら雨がよく
ければなりません。これは大きな挑戦で難しい問題
降る所です。大きな都市も沢山ありますが、損なわ
です。
れていない広大な里山や河川があり、大変美しい所
これは新しい側面です。9月11日は全ての人にとっ
です。私は旅行社から何か言われたわけではありま
てショックでした。英国においても私共はそのよう
せんが、非常に美しくて訪問するのに良い所です。
なことが起こったならば、それに対処できないだろ
うという考えでした。New Dimensionsという名前の
いろんな消防隊による救助が行われておりまして、
常勤、義勇、それから非常備(リテインド)というの
プロジェクトはこれが大きなファクターとなってい
は確保されております。つまり義勇の人達ですが、
ます。明日はもう少し詳しくお話しますが、このプ
時間がトレーニング等で必要、それから技術を向上
ロジェクトは大容量のポンプが関与しています。50
するために必要なわけです。全ては地方自治体が雇
ほどありますが、何故これが最初に使われたかとい
用しており、国の法律、規則に則っています。
うと、懸念していたのは大きな都市内の貯水池を除
2004年には新しい消防救助法が出まして、私共は
染しなくてはならないということで、大容量ポンプ
単に消防だけではなく救助活動もかなりやるといっ
で水を運んだわけです。しかし、これを洪水、消防
たことが法律化されました。
にも使うことが出来ますし、新しい装備類もこうやっ
て出てくるわけです。
また市民緊急法というのがあり、これは消防だけ
都市での捜索、救助は専属のチームでやります。
ではなく自然災害、テロ攻撃等も関連してまいりま
す。このように大変重要な消防の役割が市民の緊急
これは今まではなかったのですが、特殊な倒壊した
対応に当たるということです。
構造を支えたり、救助したりということをします。
このような新しい側面は、以前は少なかったのです
次のスライドです。ここに大きなシフトが英国に
が、これから増えていくでしょう。
ありまして、これは予防ということに集中されてい
57
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
安全であるかといったことは労働に関して大変重要
次はこれからの挑戦ですが、皆さんお分かりだと
なことです。
思いますので次に進みます。
次のスライドです。採用は難しいです。質的な側
仕事の管理という意味では管理の増大という問題
面もあります。ですから関心を高めようと努力して
が出てきます。皆様はご存知だと思いますが、事務
います。関心があれば採用をするということも十分
所にかなりの負担を管理にかけるということがあり
出来ます。3人採用募集して1人しか採用に至らない
ます。しかし仕事というのはさらに専門的、技術的
ということがありますが、しかし対処しなければな
になり、より良い器具類、装備があって運転するの
りません。また特に初期に訓練の時間を割くことを
が難しいというのがありますので、これらも問題の
しなければなりませんので、時間の制約があります。
中に関係してきます。
家族、仕事、レジャー、娯楽から時間を取らなくて
次のスライドです。技術を維持するということで
はいけないという問題があります。
資金的、財政的な問題もあります。地域社会の中
すが、この写真にある装備は新しいもので、救助の
のその他の収入源を確保しなくてはいけない、バラ
ものと消防のものが組み合わさっています。ですか
ンスしなくてはならないということがあります。ま
ら消防隊員は3つ位の専門的技術を持っていなくては
た隊員の確保、時間の余裕、家族からの圧力、経済
ならないのです。消防車、梯子、その他の装備とい
的な圧力があるから仕事をしなくてはならないとい
うことで、訓練が必要でもあり、メンテナンスも出
うことで、消防隊員が有効に全ての時間を使って活
来なくてはなりません。そんなに頻繁に使いません
動できないということがあります。
ので、訓練をすることによって十分安全に使えるよ
うにしておかなくてはなりません。しかし時間がか
それから労働時間の変化等が欧州共同体の方から
かりますし、その他の圧力も沢山あります。
示されていますので、ボランティア精神というもの
が以前ほど強くないということがあります。また時
間も大きな要素です。消防士の数を増やし、訓練を
規則の変化ですが、努力をしてこのような形にし
するということになると、家族の時間とのバランス
たわけです。手当てに関する規則の変化がありまし
を取らなければならないという問題が出てきます。
た。また雇用されていない者が消防士になれないと
しかし、一定の報酬支払いがあればその点は解決す
いったこともありますとおかしいですから、これら
るかもしれません。
についても改善を図っています。またチャレンジで
関係しているのは、消防士としてやっていくために
障害になってはならないわけです。
新しい法律ができた時に一つの条文に一文の間違
いがありました。それは任務中の障害、その他に対
社会の変化ですが、文化的な変化、ボランティア
してのことが十分対応されていなかったことです。
18 ヶ月かかって、それをもう少しはっきりと文言と
精神が失われ、地域社会の精神が失われてきていま
して入れることになりました。全ての人が間違いだ
す。それから地域社会の繋がりが少なくなって人が
と言っているにも関わらず、このような規則を新し
流動します。それから消防隊員になるための年齢的、
くするのはなかなか難しいです。
流動的なことも問題になってきます。消防士になる
に適するといったことが、こういった社会の変化に
また一週間に働く時間ですが、例えば40時間本業
よってきたされているということがあります。
に関わっているということになると、義勇消防隊で
時間を取るのが非常に難しいわけです。またトラッ
ク、バスの運転者もいますが、そこにはいろいろ運
人口動態の変化ですが、英国において産業構造の
転の規則がありますので、仕事が終わってから運転
大きな変化があります。また農業においても機械化
時間と運転時間の間に休息時間を設けなければなら
で従事者が減少していますし、石炭が採掘されなく
ないということがあります。新しい運転規則といっ
なったということがあります。今まで24時間シフト
たものがありますので、それについても考えなけれ
で働いていたのですが、採炭していない者が消防車
ばなりません。
に乗る、他で仕事をするということがあります。そ
健康、安全に関するリスクも検討しなければなり
れから地元の事業所主の閉鎖ということがあります。
ません。十分資格のある人であるか、健康であるか、
ですから労働環境が変わってくることから、もっと
58
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
効率的に働いて収入を得るということでなくてはな
らないわけです。労働者の流動性の問題に繋がって
きますが、1日2時間もかけてロンドンに通勤する者
もいます。このように通勤に往復4時間かけていると
消防士になるためには時間がないということになり
ます。
それから農村部の住宅が急騰していますので、現
在若い人が生まれた地域社会で家を買うことができ
なくなっています。ですからさらに都市に移動して
いるのです。従って若い人が農村部に住居するとい
うこともあります。また高齢者も田舎にいるという
ことですが、高齢者であるがゆえに消防隊員にはな
れないということになります。
将来は我々の手中にあるのでしょうか。まだまだ
沢山しなければならないことがあります。あらゆる
レベルでもって変えていかなければなりません。小
学校から省庁のレベルまで経験を共有し、ベストプ
ラクティスをやっていかなければなりません。共に
働かなくてはならないのです。これで発表を終わり
ます。どうもご清聴有難うございました。
59
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド1
英国の消防・救急サービス
イギリス義勇消防協会会長 アドレイン・ヒュース MBE LCG
スライド2
英国は議会制民主主義に基づく君主制の国である。
・元首は女王陛下エリザベス2世である。
・実際に国を運営しているのは首相と議会である。
・自治権は各地に移譲されつつある。
スライド3
英国はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド
から成っている。
・英国は日本同様島国であり、大西洋と北海に周囲を囲まれている。
・我が国に最も近いフランスとはイギリス海峡によって隔てられている。
スライド4
英国の気候の特徴は湿度が高いことである。
・人口6,500万人
・多くの大都市
・自然が残る広大な田園や丘陵地帯、山川
・美しい海岸線や浜辺や崖等々
スライド5
英国の消防・救急サービス
・常備消防
(フルタイム)
、パートタイム消防、義勇消防
(一部はパートタイム消防が
代替する)
で構成されている。
・英国の80%は予備消防業務制度
(RDS)
によりカバーされている。
・全ての消防隊員は地方自治体が雇用している。
・国の法令および規則に従って活動している。
・2004年消防・救急サービス法
・2004年民間緊急事態法
60
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド6
転ばぬ先の杖
・防火は英国の消防・救急サービスにとって最も重要である。
・職場の50%が防火に関わっている。
・火災による死者と負傷者は減少しつつある。
・資源の再配備が可能となっている。
スライド7
関係機関との連携
・救急部門
・警察
・地方自治体
・中央政府
・慈善団体
・ボランティアグループ
・医療保健機関
・青少年団体
スライド8
平等と多様性
・英国の消防・救急サービスはやりがいのある目標を持っている。
・消防・救急サービスの隊員構成は、それが守る地域社会を反映していなければ
ならない。
・もっと多くの女性や黒人や少数民族が消防隊員に採用されなければならない。
スライド9
新たな段階
・英国は9/11テロのような事件に対する備えを持っていなかった。
・2002年に
「新たな段階」
と呼ばれるプロジェクトが開始された。
・その目的は、テロリストのCCBRN
(生物化学兵器による)
攻撃や自然災害に対する
英国の復旧能力を強化することである。
スライド 10
新たな段階 ― 大規模除染
61
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 11
高圧ポンプ
スライド 12
都市災害における捜索・救助活動
・倒壊建物からの救助
・構造上の支援
・負傷者の所在確認
・特殊技能救助
・重機を使った救助
・重機類
・国の対応
スライド 13
様々な課題
・新規採用
・現役隊員の維持
・新しい法律の制定
・技術の保持
・規則の変化
・社会的変化
・人口統計
スライド 14
新規採用
・非常に困難
・平等な割り当て
・人々の関心惹起
・子供の時からの教育訓練
・時間的制約
・経済的配慮
スライド 15
現役隊員の維持
・余暇時間
・家族からのプレッシャー
・生業
・労働時間に関する規則の変化
・ボランティア精神の衰退
・消防活動に必要な時間の増加
・低収入
62
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 16
新しい法律の制定
・保険による保護の廃止
・欧州労働時間指令
・運転時間規定
・健康と安全
・管理業務の増加
・特殊技能を要する装備の増加―訓練の増加
スライド 17
技術の維持
・学ぶべき技術の増加
・装備類の増加
・複雑な装備の増加
・健康/安全の記録
・管理業務の負担増加
・資格能力の維持
・時間
スライド 18
規則の変化
・EUの労働時間指令
・運転規定
・保険による保護の廃止
・年金規則の改訂
・給付金規則の改訂
スライド 19
社会的変化
・文化的変化
・ボランティア精神の衰退
・地域社会精神の衰退
・地域住民の結びつきの衰退
・人口の流動化
・高齢化
スライド 20
人口統計学的変化
・産業雇用の喪失
・労働力の流動化
・農業雇用の衰退
・交通連絡網の改善
・石炭鉱業の衰退
・住宅費用
・地元雇用者の閉鎖
・高齢化
・効率性に対する要求の増大
63
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 21
未来はどうなる?
・未来は我々の手にある。
・為すべきことは多い。
・あらゆるレベルで変化が求められている。
・経験と最優良事例の共有
・一致協力
64
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
アメリカ合衆国
ファイヤーコアというのは消防隊ですが、義勇消
防隊に参画するのは消防隊として活動したい、消火
したい、緊急事態に対応したいということで参画し
て下さるのですが、非緊急活動もいろいろあります。
消防隊にはなりたくない、現場でやりたくはないけ
フィリップ・スティトバーグ
れど役に立つような技能を持っているような方々に
全米義勇消防協会会長
は協力をして頂くということで、ファイアーコア部
隊を作り、例えばメンテナンスに携わって頂くとか、
今日皆様方と一緒に参加できることを本当に有難
く思っています。多くの方々が聞きに来て頂いてい
募金集め、会計、公的な一般社会への教育活動をし
ることこそが会議の成功に繋がると思います。
て頂いています。これは義勇消防隊員が現場活動以
ではスライドをご説明します。簡単ではございま
外の事柄に時間を費やさなくても良いように、他の
すが私は全米義勇消防協会会長です。アメリカ全体
ボランティアの方々、市民の方々の協力を得るとい
の義勇消防隊の集まりの協会の会長です。アメリカ
うことなのです。そうすることによって義勇消防隊
でのボランティア活動は他の方々もおっしゃってお
の維持にも役立つということです。
られましたが、ボランティアの義勇消防隊の活動に
それからアメリカ連邦消防庁と共同で消防隊員の
よって年間どれだけの節約になっているのかと言う
維持、募集の課題に関わり、優秀事例のマニュアル
と、約400億ドルの節約になっています。もしボラン
やガイドを作っています。そこで上手くいった事例
ティアではなく、お金を支払うことになるとそれだ
等をいろんなところへ知らせています。良いことが
けのお金が出ていくのです。しかしながら過去20年
あっても地元でしか知られていないということがあ
に義勇消防隊員が7%減っています。しかも40歳以下
りますし、また地元で受け入れられても他の地域で
が21%減少しています。つまり義勇消防隊員の中間
は上手くいかないということもありますので、そう
の年齢層が減っているということです。それぞれの
いうことも分かって知らせます。
また全国青少年消防隊プログラムというものがあ
地元、地方政府がやらなければいけないのですが、
アメリカには大体3万の消防隊があり、その内の2万5
り、これもとても重要です。これは青少年参加とい
千はボランティアでやっているという状況です。と
うことで若い方々を募集して、消防活動に関心を持っ
いうことで、時間の問題、共働きが普通になってい
てもらいます。またスカラーシッププログラムがあ
るということ等が大きなプレッシャーになって、義
り、これはジュニアの方々だけではなく、こういう
勇消防活動の制約になっているということがありま
プログラムをスポンサーして下さる地元の消防局に
す。
もスカラーシッププログラムがあります。
またアメリカ連邦政府にはボランティアの消防活
さて私共の協会では、いろいろな活動をして地元
の消防局を支援しています。例えば義勇消防隊員の
動をいろんな形で支援するプログラムがあります。
募集や維持に関わるいろんな活動をしています。そ
例えば給付金があります。その中には公務員の福利
れが1-800-FIRE-LINEやFire Corps、また義勇消防ガ
厚生プログラム、地方義勇消防寄付金等があります。
イド等です。その内の一つに全国レベルのファイヤー
まず助成プログラムですが、これは直接消防局の
ラ イ ン と い う ホ ッ ト ラ イ ン が あ り、 誰 で も
方に装備、機器装置、トレーニング等のための資金
1-800-FIRE-LINEに電話をすれば地元の消防局に通じ
を供給するプログラムです。これはとてもユニーク
て、自分が救急現場、消防隊での活動ができるとい
で、連邦政府から間を通すことなく義勇消防隊に直
うことを言って頂くと繋がっていけるということが
接お金がくるのです。そしてユニークな特徴として
あります。義勇消防隊員がコミュニティ保護のため
は、自らの消防隊、消防隊員にどれだけのトレーニ
に重要な役割を担っているということを知らない方
ング、どれだけの装備が必要かというのをまず自分
もいらっしゃいますので、そういう意味でもこのよ
達で見定め、自分達で申請します。アメリカとして
うに連絡できるということは重要です。
は非常に珍しい例で、消防隊員が実際にプログラム
65
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
の管理を自分達でやるということなのです。今年度
重要です。今までの義勇消防隊員の歴史というのは
では5億6千万ドルが政府から消防隊にお金が出され
アメリカでも世界でも同じで、成功してきた歴史が
ており、これは95グラントという言い方ですが、全
あります。我々は問題を解決するということに取り
体のお金の95%を連邦政府から出して、残りの5%は
組んでいるのです。そのために我々は問題の道程、
地元の消防団が寄付を集めるという方式を採ってい
解決、実行ということの訓練をやってきましたので、
ます。
我々の消防組織のリーダーの方々がこちらにも集
まっていらっしゃいますが、より健全なる消防活動
の組織ができるように問題解決に繋がると思います。
次にセイファーと呼ばれているものがありますが、
これは消防隊員雇用に関して適切な対応をしようと
いうことで、募集維持のためのプログラムです。フ
ルタイム、パートタイムの人を雇うための資金を提
供するプログラムです。アメリカでは義勇消防隊だ
けの消防局から混合部隊へのシフトが見えています
ので、そういう所のためにお金が提供されます。
次にPSOBと呼ばれるプログラムですが、これは安
全管理・公務員福利厚生プログラムといって、例え
ば業務活動中に亡くなった場合、その死亡見舞金等
を遺族の方に支払います。また生涯にわたる身体障
害が出たような場合に補償金が与えられます。
次にアメリカ連邦消防庁ですが、ここに消防大学
があって30年ほど前から140万人の学生のトレーニン
グをしてきました。
またアメリカには地域的に人が住んでいない部分、
つまり野生の原野があります。そういった山林火災、
林野火災が非常に起こりやすい地域のために内務省
と林野庁協同のプログラムがあります。このような
連邦の土地での山林火災に対応してくれる消防局、
そしてまたどんな所でも林野火災に対応する場合に
は助成金が与えられます。これは50%ずつの対応で、
連邦政府が50%を支払い、残り50%を他が払うとい
う形で活動してくれる消防隊に助成金を支払ってい
ます。
将来を考えるとやはり消防隊の維持と募集が大変
だと考えています。今の経験ある人達を維持するこ
とができれば、もっと募集がし易くなりますし、そ
の人達が活動を続けてくれることになります。また
非常に良いレベルの人達が長い間いたいと思える所
がどういう消防隊かと考えると、その組織に所属し
ているということの満足感があります。またその消
防組織が成功を収めていて、その組織に所属する意
味を感じられれば、そこの消防隊員であり続けると
いうことです。勿論創造性のある革新的な考え方は
66
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド1
National
Volunteer
National
Fire
Volunteer
Council
全米義勇消防協会
Fire
Council
会長 フィリップ C. スティトバーグ
Chief Philip C. Stittleburg1
Chairman
スライド 2
Who is the NVFC?
x
x
x
全米義勇消防協会とは?
Organized in 1976, the National
Volunteer Fire Council (NVFC) is
the nonprofit membership
association representing the
interests of the volunteer fire,
rescue, and emergency medical
services of the United States of
America.
An advocate for the volunteer
emergency services in
Washington, DC, and has
representation on national
standards setting committees and
projects
Provides programs and resources
that address the needs of the 2
emergency services
・1976年に組織された全米義勇消防協会
(NVFC)
は、米国の消防・救助・救急医療
サービス部門で働くボランティア達の利益を代表する非営利団体である。
・NVFCはワシントンDCにおける義勇緊急支援サービスの代弁者であり、国家基準
を設定する様々な委員会やプロジェクトに代表を送っている。
・NVFCは緊急支援サービスの様々なニーズを取り上げたプログラムや資料を提供
している。
スライド 3
The Volunteer Experience
義勇消防隊員の経験
– It is estimated that the volunteer fire
service saves American taxpayers over
$40 billion each year
– There are approximately 60,000 (7%)
fewer volunteer firefighters in the United
States today than in 1986
– There are approximately 115,000 (21%)
fewer volunteer firefighters in the United
States under the age of 40 than in 1986
・義勇消防により米国の納税者は年間400億ドル節約できていると推定される。
(7%)
減少している。
・1986年に比べて義勇消防隊員は60,000人程度
・1986年に比べて40歳以下の義勇消防隊員は115,000人程度
(21%)
減少している。
3
スライド 4
Retention and Recruitment:
Why is there a problem?
現役消防隊員の維持と新規採用:問題の背景
Increased time demands
More rigorous training requirements
„ Proliferation of twotwo-income families
resulting in less time to volunteer
„ Volunteers are aging as a group while
the number of young volunteers
continues to decline
„
・出動時間が増加している。
„
・訓練内容が厳しくなっている。
・夫婦共働きが増え、ボランティアをする時間が減っている。
・義勇消防隊員が高齢化している一方で、若手の義勇消防隊員数が減少している。
4
スライド 5
Retention and Recruitment:
NVFC’
NVFC’s Response
現役義勇消防隊員の維持と新規採用:NVFCの対応
„ The
NVFC has launched several
efforts to assist departments:
・NVFCは各義勇消防本部を支援するために次のような試みを始めている。
▶1-800ファイアライン
– 1-800800-FIREFIRE-LINE
– Fire Corps
– Retention and Recruitment Guide
– National Junior Firefighter Program
▶市民消防ボランティア
▶現役義勇消防隊員の維持と新規採用の手引き
▶全米青少年消防プログラム
5
67
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 6
1-800800-FIREFIRE-LINE
„
„
1-800ファイアライン
National tolltoll-free number that links
interested citizens with volunteer
emergency service opportunities in
their communities, both operational
and nonnon-operational
・消防/非消防に関係なく、地域社会の緊急支援サービスにボランティアとして関
わりたいと考えている市民を結びつけるための無料電話
・もっと広く知らしめる。
Increased publicity
6
スライド 7
Fire Corps
市民消防ボランティアについて
Connects fire/EMS departments and
the community
„ Citizen advocates assist local
departments in nonnon-emergency
roles, enabling departments to
concentrate on emergency
functions and provide expanded
services
市民消防ボランティアは消防/救急本部と地域社会を結びつけている。
市民ボランティア達が非出動関連の仕事を支援することにより、地元の消防本部は
本来の現場出動任務に集中でき、かつより広範なサービスを提供できる。
7
スライド 8
Resources
„
方策について
The NVFC and U.S. Fire
Administration released a
comprehensive guide
outlining the solutions to each
of the retention and
recruitment challenges.
NVFCと米国消防局は、現役消防隊員の維持と新規採用の問題を解決するための総
合的な指針を発表した。
8
スライド 9
National Junior
Firefighter Program
„
全米青少年消防隊員プログラム
The National Junior
Firefighter Program assists
departments in starting,
maintaining, and promoting
programs that encourage
youth participation in the
emergency services. These
junior firefighters may one
day become first responders.
これは、若者の緊急支援サービスへの参加を促す様々なプログラムをそれぞれの消
防本部が展開・継続・推進できるよう支援するプログラムである。これらの青少年
消防隊員は将来に第一線で活躍する義勇消防隊員になることが期待される。
9
スライド 10
The U.S. and the
Volunteer
„
米国政府と義勇消防隊員
The United States government has
several programs for firefighters:
アメリカ政府は義勇消防隊員のために様々なプログラムを用意している。
– Assistance to Firefighters Grant
– Staffing for Adequate Fire and Emergency
Response Grant
– Public Safety Officer’s Benefit
– United States Fire Administration
– Rural and Volunteer Fire Assistance
Grants
10
・消防隊員の助成金に対する支援
・十分な消防・救急対応助成金のためにスタッフを配備する。
・安全管理公務員の見舞金
・米国消防局
・農村部および義勇消防支援助成金
68
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スライド 11
Assistance to Firefighter Grants
„
„
„
The AFG program provides funding for
equipment, apparatus and training to
fire departments across the country to
help them meet basic needs.
Fire service helps establish program
criteria and reviews grant applications
FY 2008 $560 million -- requests are
greater than funding and many worthy
applications go unfunded.
消防隊員の助成金に対する援助
・AFG(消防隊員助成金援助)
プログラムは全米の消防本部の基本的ニーズを満た
すため、装備や機器の整備と教育訓練のために資金を提供している。
・消防はプログラム基準の設定に尽力し、助成金申請について検討する。
・2008年度の援助額は5億6千万ドルである。しかし要請件数はこれを超えているた
め、受理に値する多くの申請は資金提供を受けられないでいる。
11
スライド 12
Staffing for Adequate Fire and
Emergency Response
„
„
適切な消防・緊急対応のための職員配備
The SAFER grant program provides
funding to hire firefighters as well as
fund recruitment and retention
initiatives for volunteers.
FY 2008 $190 million
・SAFER助成金プログラムは消防・緊急支援において適切な対応を行なうために、
消防隊員雇用のための資金を提供し、義勇消防隊員の新規採用や現役消防隊員維
持のイニチアチブをとるための資金提供を行なっている。
・2008年度の助成金は1億9千万ドルである。
12
スライド 13
Public Safety Officers’ Benefits
Program
安全管理公務員の見舞金プログラム
„
Provides a death benefit ($303,064.00 as of
October 1, 2007) to the eligible survivors of
federal, state, or local public safety officers
whose death is sustained in the line of duty.
„
Provides the same benefit to a public safety
officer who has been permanently and
totally disabled as the direct result of a
catastrophic personal injury sustained in the
line of duty.
・勤務中に殉職した連邦・州・地方の安全管理公務員の遺族に対して死亡見舞金
を提供する。
(2007年10月1日現在303,064ドル)
・任務中に重傷を負ったことにより永久的かつ完全に障害者となった安全管理公務
員に対して同様の見舞金を提供する。
13
スライド 14
United States Fire
Administration
„
„
„
米国消防局
The USFA’s mission is to reduce life
and economic losses due to fire and
related emergencies by providing
training and coordination and
performing research.
National Fire Academy – trained more
than 1.4 million students since 1975
FY 2008 $43.4 million
・米国消防局
(USFA)
の任務は教育訓練を実施し、各機関を調整し、研究を行なう
ことによって、火災等の緊急事態による人命の喪失や経済的損失を減らすことで
ある。
・全米消防学校は1975年の創立以来140万名を訓練してきている。
・2008年度予算は4,340万ドルである。
14
スライド 15
Wildland Fire Programs
„
„
The U.S. Department of the Interior and
U.S. Forest Service fund grant programs to
help volunteer fire departments respond to
wildland fire.
Rural Fire Assistance (RFA)
– Provides funding to departments that agree to
assist in protecting federal land
„
Volunteer Fire Assistance (VFA)
– Provides funding to fire departments in any area
threatened by wildland fire
15
林野火災プログラム
・内務省と林野庁は林野火災に対応する義勇消防署を支援するための助成金プログ
ラムに資金を提供している。
(RFA)
は連邦政府領保全支援契約を結んでいる各種サービス部
・農村部の消防支援
門に資金を提供している。
(VFA)
は山林火災の脅威にさらされている地域の消防署に資金を提
・義勇消防支援
供している。
69
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 16
Looking Ahead
„
„
未来に向けて
Retention and recruitment is the
greatest challenge facing the volunteer
fire service.
Creative and innovative thinking and
idea sharing is necessary to address
and reverse the problem.
・義勇消防が直面している最大の課題は、現役消防隊員の維持と新規採用である。
・この問題に取り組み、解決していくためには、創造的かつ画期的な考え方やアイ
デアを共有することが必要である。
16
スライド 17
Thank You
有り難うございました。
www.nvfc.org
www.nvfc.org
17
70
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
スイス連邦
ん。ほとんどの欧州の国ではこれは討論の的になっ
ています。従って、幾つかの可能性を見て共通の解
決策、即ち雇用者も義勇消防隊員も満足させる方策
を探しています。考え方として、また討論の的にな
るのは雇用主に対しての減税、義勇消防隊員に対す
ウォルター・エッガー
る減税、店における割引、あるいは保険、何かの手
前スイス消防協会会長・CTIF 総裁
数料、過料の割引、同時に義勇消防隊員、雇用主に
議長、皆様、時間割を見ますと今は休憩の時間で
礼金のようなわずかな額を払うということです。し
すので私の発表の時間がないようですが、一言申し
かしながら、価値ある解決策はヨーロッパのどの国
上げたいと思います。簡単にスライドなしにお話し
でもまだ見つかっておりません。
最後に認識できるのは、義勇消防隊制度を持って
致しましょう。
スイスは750万の人口を抱え、その98%が質の高い
いる国は、その各地域社会あるいは村で消防隊を持っ
信頼性のある義勇消防に信頼を掲げております。義
ている所と同じような満足感を持っています。即ち
勇消防隊は11万2千人、常備消防隊員が1,700人という
地域社会に対しての良い接触がありますし、緊急状
ことで大都市にいます。これは住人1,000人当たり消
態に即出動できるという良い点があります。ヨーロッ
防隊員15ということになります。これはヨーロッパ
パの国の一部で義勇消防隊員が少ない場合は、この
の国にしては高い数字で、住人1,000人当たりに対し
制度を作りたい、義勇消防隊員を増やしたいと考え
てイタリアの場合には0.7人、英国は1人です。
ています。どうもご清聴有難うございました。これ
で休憩の時間になったのではないかと思います。
スイスでは義勇消防隊員は広範囲に受け入れられ
ており150年以上の古い歴史を持っています。スイス
では義勇消防隊員は収入なく仕事をするということ
です。26州の内の19州において、義務的な建物関連
の保険が消防組織の消防車、材料、建物等を含むコ
ストの70%をまかなっています。残りの7州では民間
企業の保険があります。
義勇消防隊員を維持する制度としては、青少年消
防隊員を作り上げるということが重要となると思い
ます。これは、14歳の者達ですが、彼等が16 ∼ 18歳
になると通常の成人の消防組織の中に入っていきま
す。欧州の多くの国においてはこういった適切なる
成人、18歳以上の者を義勇消防隊員として見つける
のは難しくないのですが、しかし若い者を見つける
のは大きな問題になっています。できるだけ早くそ
の他の組織に入る前に取り込まなくてはなりません。
この場合には研修あるいは講座等が学校の時間で休
み時間等に提供されます。
最後になりましたが、義勇消防隊は大体50歳で辞
めますので、まだ仕事をしているなら都市や地域社
会から年金の期待がないという状態です。さて問題
です。義勇消防制度に依存するということは、雇用
主の理解がかなり必要になります。義勇消防隊員は
警報が鳴ったら職場を日中に離れなければなりませ
71
消防団国際会議
報告書
●1日目●
5月14日
(水)
討 議
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
討議:各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について
コーディネーター:
秋本 敏文
日本消防協会理事長
日本
山口 勝己
日本消防協会常務理事
オーストラリア連邦
ピーター・エバンス
ニューサウスウェールズ州地方消防局義勇消防長
オーストリア共和国
マンフレド・サイド
オーストリア消防協会
カナダ
マイク・ウォルッシュ
カナダ義勇消防協会会長
中華人民共和国
李 向華
中国消防協会副会長
フィンランド共和国
ベリ・マッティ・オヤラ
フィンランド救助協会会長
ドイツ連邦共和国
ラルフ・アッカーマン
ドイツ消防協会副会長
オランダ王国
ハンズ・バルケビザー
オランダ消防協会議長
英国
アドレイン・ヒュース
イギリス義勇消防協会 会長
アメリカ合衆国
フィリップ・スティトバーグ
全米義勇消防協会会長
スイス連邦
ウォルター・エッガー
前スイス消防協会会長・CTIF 総裁
日本
パネリスト:
74
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
たので、皆さんに見て頂きたいと思います。
秋本: それでは後半の部を始めたいと思います。前
(ビデオ上映)
半、各国代表のお話をお聞きになって皆さんいかが
だったでしょう。日本の消防団は皆頑張って大変重
要な役割を担っていると思っていますが、世界各国
今見られているのは放火です。1,400平方フィート
もそれぞれのお立場で頑張っておられるということ
の住宅が燃えています。
が改めてよく分かったように思います。お話の中で
これはFITというものですが、先程少しお話した手
当面している問題についてもいろいろなお話があり
投げ弾のようなもので、炎の温度を下げるのです。
まして、参考になることもいろいろございました。
これは25分のフィルムですが、まず天井と言うか
後半におきましては全体についてのお話をしてい
屋根裏の所から鎮火して、その後13分してまた発火
くこともあると思いますが、前半のお話を伺ってい
したのです。
ると、各国に共通して、特に日本にとっても大事な
今ご覧頂いておりますが、これは粉を使って温度
問題になっているのは消防団員の確保であろうと思
を下げるというものです。そしてまた12分経って出
います。従いまして後半はまず消防団員の確保をテー
てくるのですが、これがFITという消火技術で、こう
マにしながら意見交換をしていきたいと思います。
いったものを建物の中に投げ入れると時間ができる
一口に消防団員の確保と申し上げましてもいろんな
のです。つまり、消防活動をするために消火隊が来
観点からの取り上げ方があります。消防団に対する
て水が使えるまでの時間稼ぎに役立つものです。カ
関心をどう高めていくか、あるいは消防団員である
ナダの消防隊は皆これを買うようにしています。こ
ことの活動にどう満足感を持ってもらうようにする
れはとても役に立つ便利なものですので、皆さんに
かといったことがあります。ドイツにおきましては
是非この消火技術をご紹介したいと思いました。
広報活動に大変力を入られている等のお話もござい
ました。もう一つ大きな問題としては、サラリーマ
秋本: 有り難うございました。日本でもいろいろな
ンが増えてきているという世界的な傾向があると思
消火技術についての研究をしておりますが、これも
います。そこで雇用主、雇用されている人の両方に
さらに参考にさせて頂くことになると思います。
対する対策が必要だということで、それぞれの国で
他にご発言ご希望の方がございましたら挙手をお
減税対策等のいろいろな仕組みを考えて、働き易い、
願いします。
活動し易い職場にするということが取り上げられま
した。
バルケビサー:今マイクさんがお見せしたものです
またもう一つの大きな問題は青少年の問題、そし
が、これも一つのテクニカルな革新的な発明でいろ
てさらに女性の参加をもっと増やすということです
んなものがあります。今カナダの方から見せて頂い
が、特に子供達への取り組みが各国でいろんな観点
たものもありますが、技術的なものだけではなく、
からなされていることがよく分かりました。従って
人員の部分でもいかに人を使うかということが重要
消防団員の確保をテーマにするということでお話を
なのです。我々の問題点をお話しましたが、地方を
さらに進めて頂きたいと思っていますが、その取り
離れて他の所で働いたり暮らしていく人達が多くあ
上げ方というのは幾つかの観点があると思います。
ります。また、働いているけれどもそこに住んでい
どのような観点から切り込んでいくかはこれからの
ないという人も多いのです。つまり昼間そこで働い
お話の中で進めていきたいと思います。
ている人達をいかに使っていくかということです。
先程は大変限られた時間の中でお話の内容もかな
その人達を地元の消防団に入れて、家に戻れば夜間
りはしょって頂いた方もおられると思いますので、
は自分の地域の消防団で働けるような形にすれば、
代表の方々の中で先程話し足りなかったという方は
一つの問題点に対する解決策にもなりますので、技
補足的なお話をして頂くといったことをまずやって
術面だけではなく人の使い方でも革新的な考え方が
頂ければと思います。どなたでもご発言ご希望の方
必要かと思います。
は挙手をして下さい。はい、マイク・ウォルッシュ
さん、どうぞ。
秋本: 有り難うございました。この問題は先程の他
の国のご説明の中でも、住んでいる場所と勤めてい
る場所が離れているケースが増えてきているという
ウォルッシュ:私は実はビデオを用意しておりまし
75
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
場合に、消防団員をどのような形で確保するかが問
には時間がかかりましたが雇用側もその重要性も分
題になっていました。日本でも同じ問題がございま
かっていて、経営者側が組織の中で前向きな見方を
す。この問題について他の国の方々はどのようにな
してくれるような円卓会議をして効果的な結果が出
さっているか、お知恵がございましたらご発言お願
たということがあります。
い致します。エッガーさんどうぞ。
秋本: 有り難うございました。そういう地道な努力
エッガー:私はこの会議に学んで教えて頂きたいと
の積み重ねも大事なのではないかと思います。雇用
思って来たのですが、つまり本当に知りたいのはヨー
者側への対策と同時に、被雇用者である団員への対
ロッパの問題、そして皆様方の問題です。つまり雇
策も含めて、他の国で何かされていることがあれば
用者と被雇用者の問題、新しい人員募集、若い人達
お話頂ければと思います。
エバンスさん、お願いできますか?
と大人の消防団員についてどういう問題があるのか
をお話したいと思っています。話をすることによっ
て解決策が出てくるのではないかと思いますので、
エバンス:プレゼンテーションの中でも書いてみま
皆様方からどんどんご質問をお受けしたいと思いま
したが、現場での管理ということでトレーニングを
す。
職場に持って帰ることができます。そうすることに
よって大学のコース等と同じように、同じレベルの
秋本: 現在、会場からの質問の集計をしております
認定されたトレーニングができるということです。
が、30数名の方から質問があり、全てにお答えする
例えば趣味から、あるいはボランティア活動から学
のは不可能ですが、後程この話題にしたいと思いま
んで、それを使ってより良い雇用を見つけるという
す。
こともできますので、訓練をそれに生かせるという
ことです。
今お話がございましたが、ヨーロッパ諸国が抱え
る問題と東洋日本が抱える問題は非常に共通してお
りまして、確かスイスの調査票の回答の中にあった
秋本:日本でも消防団員の経験を積むことによって、
と思いますが、スイスの場合は雇用者連合というの
一般社会に通用する資格を取れるようにするという
が給料を負担するということで、雇用者にとっての
こともやっておりますが、同じようなことをそれぞ
負担軽減を何らかの形でやっているとか、あるいは
れ工夫しておられるのだろうと思います。お話の中
今日のお話の中にも減税を進めているというものが
に被雇用者、つまり消防団員に対してお店での買い
ありました。今日ご出席の国でサラリーマン対策と
物等について割引を考えるというお話がありました。
して雇用者に対する措置、つまり職員である消防団
このことについても非常に興味があるのですが、ど
員が火災に出動した時には働かないわけですから、
ういうふうにやっておられるのかエッガーさん教え
その給料をどうするかという問題について、手当て、
て頂けないでしょうか。
措置をしている国があると思います。それらについ
てのお話を頂ければ我々にとっても参考になると思
エッガー: 私の個人のアイデアではありませんが、
います。それではドイツのアッカーマンさんお願い
私共の組織、グループで国々がこの問題についてい
します。
ろいろ考えました。そしていろんな可能性をリスト
に挙げました。雇用側と被雇用側との間で良い結果
アッカーマン:私共は円卓会議でイニシアチブをと
が出ないかといろんなことを考えました。チェック
るようにしています。州の雇用者会の会長から話が
すべきなのは可能性として割引が付くクレジット
ありまして、どのようにより良く将来に向けてやっ
カードのようなものを地域や市が合法化した形で、
ていけるのかという話がありました。雇用者側は今、
その人が義勇消防隊員であるということがちゃんと
消防活動者に対して何が重要なのかも分かっている
分かるようなカードを渡します。そのカードを持っ
し、消防隊としては生産性に関して重要ということ
て、食料品店は無理かもしれませんが、スポーツ店、
も分かっています。そして安全のためにもとても重
あるいは何か特別の専門店に行ってカードを見せて
要で、より良い消防隊がなければ生産にも安全が伴っ
自分が義勇消防隊員であることが証明できれば、そ
ていかないということがあります。ですから、説明
の店が割引をしてくれるとか、何らかの保障、保険
76
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
として出さなければいけないということを決めまし
をくれるといった可能性です。
た。
またその反対側の可能性として、雇用者側の工場
やビジネスのオーナーが国や州に対して、彼らは消
またお金に関連する話ですが、アメリカの場合は
防隊員である人達が出動すると生産性が下がります
わずかですがお金が支払われます。この収入につい
ので、それを申告します。将来の解決策として、義
て、年間480ドルまでは所得税の免除が行われるとい
勇消防隊員の消防の活動はみんなの安全のための活
うことがアメリカで行われています。
動であり、それは政府がやる仕事の一部になってい
また何年か行われていることですが、州などが関
るのだから、政府がそれに関心を持って、勿論義勇
わるサービスに来て下さる方々に、また出動しなけ
消防隊員はボランティアですのでお金は払いません
ればいけない時に、消防団に入ったらどういう仕事
が、その活動に対して消防団員が出動した場合、そ
に対して影響があるかということをしっかり話して
の消防団員が働いている会社に対して何らかのディ
いかなければならないのです。またどういう影響が
スカウント、控除をするといったことも将来の解決
あるかということを雇用側に説明しておかなければ
策の一つになるのではないかということです。この
なりません。ですから消防局の方が雇用者にコンタ
カードシステムはまだできてないのですが、ドイツ
クトを取って、いかに義勇消防隊の活動がコミュニ
では一時そのような試みがあったけれども何らかの
ティに重要かということ説明します。コミュニティ
理由で上手くいかなかったと聞いています。幾つか
に対する価値が十分に理解されていないということ
のプロジェクトは実際に始めてみて、上手くいくま
があります。例えば協会には何度もお金を寄付する
でには試行錯誤が必要だと思いますが、この消防団
けれども、消防団の活動がコミュニティに如何に重
員と雇用側両方への割引というのを私は言いました。
要か理解されていない雇用側もありますので、消防
局から説明し、消防団員からも説明することによっ
ウォルッシュ:お金を使う人は誰もがクレジットカー
て、実際に消防団の活動に出動することがコミュニ
ドを持っていますので、マスターカードがあって義
ティに役立つということが分かってもらえるように
勇消防隊員のためのカードはカナダ全体にあり、そ
します。
の販売の何パーセントを集めると大変な額になりま
す。そういう形で私共はそのお金を集めたのです。
秋本: 有り難うございました。我が国でも全く同様
そのように資金を得たということがありますので、
だと私も思います。
このカードは素晴らしいやり方ですので、私共はそ
会場からのご質問がいろいろございましたので幾
のようにお金を入手しております。
つか整理してみました。その中の一つに今の問題に
直接絡むもので、イギリスについてのご質問があり
ました。
秋本:実は日本でもそういうことが出来ないかと思っ
ボランティア消防の保護を企業の就業規則の中に
て一部で議論を始めていますが、今日のお話も参考
入れているかどうかをお尋ねしたいという会場から
にして検討を進めたらどうかと思います。
の質問ですが、イギリスの状況についてお話し頂け
少し話は違いますが、ドイツやアメリカでは勤務
ますでしょうか。
時間中に消防出動をした場合、それを理由として雇
用者側が解雇してはならないといったことを法律で
規定していると前に聞いたことがあります。スティ
ヒュース:義勇消防隊員に対しての具体的なそういっ
トバーグさん、お願いします。
た項目はないのですが、アメリカでも同じようだっ
たと思いますが、これは両方の方向に行くと思いま
スティトバーグ:アメリカでは最近なのですが立法
す。つまり、もし誰かが義勇消防隊員であったとして、
化されました。私共は2年ほど前にアメリカ南部でハ
雇用者がその消防士を出さなければいけないという
リケーン・カトリーナという大変な災害に遭いまし
ことになると、雇用者にとっても問題になると思い
た。その時に多くの義勇消防隊員が出動しましたが、
ます。ですから新しい年金の規則といったものが出
家に戻った時に雇用側との問題がいろいろありまし
てきています。それには2つの問題があり、一つはも
た。そこで政府の方で立法化しまして、連邦で災害
し義勇消防隊員が任務中に障害を負ったならば、こ
と宣言されたものは14日間消防活動にボランティア
れは職業消防隊員との関連でもっての年金がどうな
77
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
るかということです。単にこれは年金問題というだ
2000年、2007年と、少しクリックしてフィルムを早
けではなく、適切な追加的な作業を雇用主があげる
く流して頂けますか。
これはその町です。10歳∼ 17歳の間の青少年の集
ということになると大きな問題にもなり、本業にも
まりでした。
影響があります。しかし現在のところその問題が解
ビデオはそれでよろしいのではないかと思います。
決されるに至っています。ですから、しっかりと目
を開けてその他の部門においての雇用の規則等もよ
このようにいろいろできるので、将来義勇消防隊に
く検討し見ていかなければならないことではないか
対して、社会に向けて何ができるかということをこ
と思います。
のような形で十分検討していくことができると思い
ます。ご清聴有難うございました。
秋本: 先程の身分保障関係の法律にしても、ただ一
片の法律だけで問題が解決するということではなく、
秋本: 少年消防の具体的な活動については会場から
先程スティトバーグさんからもお話がありましたよ
のご質問の中にもありましたので取り上げさせて頂
うに一番根っこの部分で雇用者の皆さん方によく理
きました。今のような活動はいろんな国それぞれで
解して頂くということがなければ、法律だけでは動
工夫されていると思いますが、他の国も何か取り組
かないだろうと思います。またこういう規定だけで
みがございましたらご発言頂きたいと思います。は
はなく、全体としての処遇、安定をどうするかとい
い、どうぞ。
うことが必要なのではないかと思います。
さて少し話題を変えまして、先程青少年消防クラ
サイド: 青少年義勇消防隊はオーストリアでは1万6
ブや青少年義勇消防隊についても話題にしてはどう
千人、スイス、オーストリアでは青少年義勇消防隊
かと申し上げましたが、実は調査票を頂いた回答を
があり、将来がありますのでかなりの努力を向けて
拝見しますと、ほとんどの国がそのことを大事な問
います。
題として捉えておられます。ドイツのヘッセン州で
ますます高齢化社会に入りますと若い者が我々を
4,000人の子供達を集めて大きなイベントを開いたと
継承して後に続きます。特に義勇消防隊においては
いう話をきいたことがありまして、昨年8月のそのイ
義勇消防隊員でもって仕事に就く前に訓練を受ける
ベントに少年消防クラブの指導者等10人の方々にそ
べきです。工場、店で経験する前に教育するという
の現場を見に行って頂いたりしました。ドイツは非
ことです。つまり学校の休暇中に行うということで
常に積極的な取り組みを行われていると思った印象
す。
があったのですが、先程アッカーマンさんがビデオ
また、もう一つ重要なことは、私共の組織におい
を用意しておられるという話をお聞きしましたので、
ては50カ国が一堂に会しておりますが、教育として
この機会に拝見させて頂けますでしょうか。
青少年義勇消防隊のリーダーを教育します。こういっ
たリーダーは多くの知識を持っていなくてはなりま
せん。若い人達をどのように活動的にさせ、いかに
アッカーマン:ビデオを見せてよろしいですか?
教えるか、後々の人生において有意義なことを伝え
(ビデオ上映)
るわけです。
今日二度目の発言の機会ですね。
それから消防隊として提供できることは沢山ある
この消防団は非常に良い組織です。町の中で、草
と思います。例えば若い消防隊員は水圧、油圧の機
原で、長い45分のフィルムがあります。
これは小さな町です。重要なことは4,000人の人が
械を取り扱うことができると思います。ロープを使っ
一日問題なく集まったということです。対立もなく、
て山を登ったり水兵さんになるということもできま
ジョークを言ったり,大変面白いことが沢山ありま
す。また電子機器が扱えれば機械を上手く使えるよ
した。ラジオ局が来たり、ラジオ局を作ってみたり、
うになりますでしょうし、自動車の運転も上手くい
ラジオを持って全ての人が聞いてみたり、ご覧のよ
くでしょう。このように私共、消防隊組織として提
うにあまり質が良くない画像ですが、このように集
供することは沢山あると思います。大変面白い仕事、
まりましてやっております。
また自由時間を大変有意義に使うことができます。
しかしはっきりさせておかなければならないことは、
テーマは川から水を汲み出して、記録としてギネ
私共は若い消防隊員に対して正直でなくてはなりま
スブックに載せようというものでした。このように
78
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
せん。彼らは2 ∼ 3年後にどのような職業があるのか、
の低下傾向があります。それに対する対抗措置とし
仕事があるのかということに関心を持っていますの
て、青少年消防隊の維持を私達は考えています。そ
で、それを正しく伝えなくてはなりません。全てを
してまた消防隊、義勇消防隊の維持の対応をしてい
伝えられないかも知れませんが、彼らは一つの目的
ますが、一つやってきて、より良いスムーズなアプ
に達したいというふうに考えますから、最後のとこ
ローチは、6歳とかいった若い人を対象とした活動が
ろで私共もこういった青少年にできるだけ早く接触
一番良いのです。教えるとか、トレーニングとか、
しなくてはなりません。14 ∼ 16歳であったならばい
消防隊に直接繋がる教育ではなく、安全措置や家庭
ろいろな活動もやっておりましょう。スポーツであ
での安全、あるいはレジャーの時の安全意識といっ
ろうと、何もやっていなくて街をさまよっているだ
たことを教えます。厳しい消火作業などを教えるの
けであろうと、早期に何かを見つけるために彼等に
はその後で良いのです。若い人達に小さい火災の消
目を向けて一つの目標を与え、適切な教育、感覚を
火や救急を教えたり、実際の消防活動よりも最初の
与えれば、私共が正直であるし、皆の職業のことを
頃はそういう分野で大きな役割を果たすと、若い人
考えているのだということを伝えれば良いと思いま
達もより長く活動してくれるのではないかというこ
す。スイスでは青少年に消防隊員としての訓練を与
とです。
えれば、やがては成人の消防隊員になるということ
ができます。ですから正直に対応することが大事で
秋本: 日本でも青少年の消防教育に相当力を入れて
す。青少年に注意を払って適切な教育を与えるとい
いるつもりですが、そう簡単にはいきません。山口
うことになると、高い目標に達することもできます
さん、日本の事情もお話頂けますか。
ので、今後何年かの間に青少年と若い者が消防隊の
中にいないということもなくなると思います。青少
山口: 日本では青少年消防クラブは60年近い歴史を
年に投資をすることが数年後に開花することに繋が
持っています。現在クラブ数は5,500、クラブ員数は
ると思います。
約43万人になっています。ただクラブ数がほぼ横ば
いだったのが、ここ数年やや減少傾向にあり、クラ
秋本: 有り難うございました。同じ問題について、
ブ員数は近年の少子化傾向により減少傾向を辿って
どうぞ。
いるという状況です。
アッカーマン:私共は雇用市場も考えなければいけ
単位で設置され、運営されているケースよりも、学
ません。雇用側の人達も例えば4,000人、人がいると
校単位で設置され運営されているケースが多いとい
すると、求人し、いろんな情報も与えます。若い人
うのが特徴です。クラブ員の年齢も10 ∼ 15歳までが
達が質問すると、雇用者側が例えば将来どのような
標準で、小学校高学年から中学生までということで
ことをできるということを言うわけです。我々が見
すので、高校生が対象になっていないことがヨーロッ
ていると、例えば非常に良い雇用者がいて、そして
パ各国と大きく異なる点だと思います。
日本の場合、こういった少年消防クラブが消防署
若い消防隊員を見て、消防隊員というのはチームプ
日本では大規模地震が想定されていますので、そ
レーヤーだから良いと言うのです。求人側としては、
の場合は自助、共助が大事だと言われていますが、
まずチーム活動ができる人達だから、つまり義勇消
少年消防クラブの子供達も地域の一員としてできる
防隊員は雇うのに良い条件だと言うのです。そうい
範囲で役割を果たすということが望まれますし、ま
うことも私達にとっては利点だと思います。
た日頃からそういった活動に参加していれば、消防
や消防団に対する関心や理解も自ずと高まってくる
だろうと思います。
秋本: なるほどよく分かるように思います。オヤラ
さん、子供達の問題は、先程も地域を守ろうとする
そういう観点からも日本ではこれからもっと少年
ボランティア精神が段々薄れていっているというお
消防クラブの活性化を図っていかなければなりませ
話がありましたが、フィンランドでもいろんな問題
んし、この点では今お話頂いたようなヨーロッパの
があるのではないでしょうか。
それぞれの国の取り組みに学ぶべき点も多いのでは
ないかと思っています。今後日本では特に対象年齢
を拡大すること、例えば高校生も対象にするという
オヤラ: そうですね。実際確かにボランティア精神
79
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
こと、それから消防団員の皆さんがもっともっと少
いても設備、装備の充実が大きな課題であるという
年消防クラブの指導に当たるということが今後の検
ことでいろんなお話がございました。その中で例え
討課題ではないかと思っています。
ば国からの助成を受けて装備充実しているというお
話がありました。それから調査票の回答の中にもあっ
秋本: 有り難うございました。他にご発言がなけれ
たのですが、火災保険関係の財源を消防の装備の充
ば、次は女性の問題に移らせて頂きたいと思います。
実に使っているというお話もありました。
オーストラリアの方で火災保険関係からの負担で
日本でも女性の消防団員を増やそうということで、
この数年皆で力を入れてまいりまして段々増えてき
もって装備を整備しているというお話があったので
て現在は16,000人位になっていますが、10万人を目標
すが、具体的にどのようにされているのでしょう。
にしております。他の国でも女性団員の確保という
またそれ以外の国でも火災保険との関係で防火のた
お話を取り上げて頂いた方が何人かいらっしゃいま
めの基金を作ってそれを財源にしているという回答
したが、これについて何かご発言はございますか?
もありましたが、その種のことについてご発言頂け
ればお願い致します。まずオーストラリアは如何で
しょうか。
ウォルッシュ:やはり若い人達が入ってくるのがな
かなか大変なことですが、女性は参画が増えてきて、
素晴らしい方々が沢山いらっしゃいます。理想とま
エバンス:私共の組織への資金ですが、予算全体の
ではいかない方々もいらっしゃいますが、女性の方々
75%は企業、所謂損害保険からきます。残りの12%
のほとんどは非常に良い訓練を受けて、時間があっ
は地方政府、13%は州政府からきますので、それで
て、男性よりも強い方々もいらっしゃいますし、男
装備を購入します。それによって私共は装備を常に
性と同じ位のレベルの女性の方々もいらっしゃいま
新しくし、最善の形への研究のためにお金を使うこ
す。ですから今の我々の問題として非常に心配して
とができます。このような形でお金を確保するとい
いるのは、女性というよりは、カナダではとにかく
うのをオーストラリアではかなり前から行っていま
どんどん女性に入って来て頂きたい、大歓迎という
す。
感じです。
秋本:ではサイドさんお願いします。
秋本:アッカーマンさん、どうぞ。
サイド:オーストリアでは法律で消防税というのが
アッカーマン:女性は何年もドイツの義勇消防に参
あります。つまり保険会社が受け取る保険料の何パー
画してもらっています。男性も沢山いる中で女性も活
セントかが消防活動の基金に入って、それで装備が
動して下さっているのですが、女性で義勇消防隊に来
手当てされます。それは装備のお金の3分の2で、残
る方々は男性と同じような仕事をしたいということで
りの3分の1は大災害基金という所からきます。その
差はないということです。そして同じようにしたいし、
大災害基金からくるお金は新装備、制服、トラック、
より良くしたいと思っておられます。消防隊には、女
消防車というものに使われます。3分の2は損害保険
性の消防隊長の方々もいらっしゃいます。
会社が受けとる保険料の何パーセントからくるとい
うことです。
私共ドイツでは将来は女性達をどんどん取り入れ、
義勇消防隊では女性がいらした時にもう少し気をつ
けてお話をするようになるのではないかと思います。
秋本: 他に財政関係でございますか。スティトバー
ですから女性と仕事をする時に、我々はもっとよく
グさんお願いします。
気を付けて仕事ができるようになるのではないかと
思います。
スティトバーグ:おっしゃったことはとても興味深
い質問ですし、これはとても根本的な問題だと思い
秋本: 女性消防団員の確保の問題も会場からのご質
ます。つまり如何に義勇消防活動の資金を確保する
問にありました。この種の話は終わりがない位出て
かです。政府がお金を出せば問題はないと思うので
くると思いますので、少し観点を変えて別の話にし
すが、アメリカの義勇消防活動は自分達でお金を集
てみてはどうかと思います。義勇消防、消防団につ
めるために募金活動をしなければいけないというこ
80
(水)
各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について 5月14日
今まで中国の李さんからご発言がありませんでし
とです。これは大きな問題ですが、対応していかな
たが、今までのお話の中で感想等がございましたら
ければいけないことです。
いかがでしょうか。
特に今日聞いておりますと共通のテーマとして義
勇消防隊員というのは時間がないということです。
自分の仕事がありますし、活動するにしても消防活
李(逐次通訳): このように国際会議に参加して皆様
動のトレーニングもして技能を高めなければいけな
方の国々の義勇消防隊の活動について示唆を頂きま
いので、その時間も必要です。ですから義勇消防隊、
した。
ボランティアの方はもっと時間が必要なのですが、
中国の消防制度は欧州、日本とは異なっていると
お金を得ていくための募金活動が必要です。そして
思います。そこでの義勇消防は段階的にできてきた
国々でそれぞれ消防局、消防団体がお金を集めなけ
と思いますが、異なっています。
ればいけないという時に政府に言って頂きたいのは、
中国では救済、救助を行う場合には、命令は職業
今ボランティアの方々がやっていることの時間を減
的な常備のチーム、消防隊から出てきます。
らすために、募金活動のための活動を義勇消防隊員
義勇消防隊は日本の方がずっと進んでいると思い
がしなくて良いようにすればよほど負担が軽くなる
ます。
と思います。
中国の消防協会は日本の消防協会との友好的な関
係を持っています。
アッカーマン:ドイツですと70%は給付金、補助金
中国の消防協会は日本から多くのことを毎年学ん
で出来ています。装備は国の方から与えられて、オー
でいます。また日本の消防団に関しても多くを学ん
ストリアですと30%は保険の方からきます。そして
でいます。
税金ですね。ですから義勇消防隊員の方は資金に関
今日は多くの方法をその他の国の義勇消防に関し
しては市町村、個人から提供されており、大災害の
てもご示唆頂き、学ばせて頂きました。中国に戻っ
場合は州、国から別でお金が入ってきます。
てから組織、管理等、義勇消防に関して展開、寄与
できるかと思います。ご清聴有難うございました。
秋本:ではオヤラさんお願いします。
秋本: 本当に時間が残り僅かですが、今のお話の中
オヤラ: 議長、有り難うございます。フィンランド
で常備対義勇消防隊との関係に触れたものがありま
の状況についてご説明したいと思いました。保険関
したが、実は調査票の回答を頂いた中でオランダの
係ということになると私も担当していますので、フィ
ハンズさんの国で階級について書いて頂いているも
ンランドの制度としては火災予防基金というのがあ
のがありました。義勇消防も常備消防も階級は同じ
り、フィンランドの火災保険の3%が直接その基金に
だというお話がありました。
向けられます。それは今日年間700万ユーロです。こ
他の国も確かそういうものがあったと思いますが、
の基金が消防隊の装備、消防署等の消防隊のある場
そういう時の常備消防と消防団との連携のあり方は、
所、また例えばフィンランドの全国の救済協会が30
全く階級の区別なく同じにされていると思うのです
あるいは40%の資金付けをこの基金から求めていま
が、オランダではどのようにされているのか、ハン
す。実際これはかなり効果的です。年間700万と言う
ズさんにお尋ねしてもよろしいでしょうか。
突然の質問で申し訳ありませんが、常備も消防団
と少ないわけですが、フィンランドは小国ですので
も同じ階級制度であるとすると、現場での活動の時
私達にとっては十分です。
は、消防団であろうと常備であろうと階級の上位の
秋本: これは大事な問題ですが、火災保険への着目
ものが指揮するという連携の仕方になるのか、それ
は我が国では今までやったことがないので、今日は
は別ということになるのかということをお尋ねした
いろいろ非常に勉強になりました。
いのです。今中国からのお話で常備対義勇にちょっ
と触れられましたので、オランダの報告書に書いて
私の方から話題を指定しながら今までご発言頂き
あった階級についてご説明頂ければと思います。
ましたが、残り時間も僅かになってきましたので、
後はご自由にどなたからでもご発言頂きたいと思い
ます。
バルケビザー:有り難うございます。なるべく答え
81
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
るように努力します。義勇と常備はトレーニングで
もキャリアとしても全く違いはないと申しました。
しかし申し上げねばならないのは、大きな都市では
常備消防があり、その上の方は常備消防の方でやっ
ていますが、小さな町や村に行くと、ランクという
のは全く同じなのです。そこでも大きな都市と同じ
で、大きな都市でのオフィサーという階級のある人
達は常備消防で、村のような所での、常にその立場
にある人達も、それは同じ階級の人です。例えば地
域のリージョナル・デピュティ・オフィサーという
人達は常備消防なのです。これで答えになるかと思
うのですが。
またもう一つ申しますと、常備消防の高い階級の
人達で大都市で活動している人達は元々義勇消防
だった人達が多いのです。そこから始めて常備消防
の立場に入って、階級をどんどん上げていくという
人達が多いです。これでよろしいでしょうか。
秋本: 有り難うございました。それでは時間になり
ましたので、最後に一言ウォルッシュさんにお願い
します。
ウォルッシュ:カナダでは常備消防と義勇消防との
間で問題があります。つまり地域によって競争関係が
あるのです。例えば義勇の方には、消防活動は行わさ
せないということがあります。その垣根を何とか取り
除こうとしているのですが、なかなかそれが上手くい
かないのです。義勇も常備も変わりなく、消防隊は消
防隊なのです。しかし常備の人達は自分達はプロだと
考えているのです。しかし義勇消防隊員の方々もプロ
なのです。ですから同じようなレベルの仕事をしてい
るので同じレベルだということを申し上げたいと思い
ます。
秋本: 最後に大変力強いお話を頂きました。恐らく
この会場にいる消防団の皆さんも同じ思いだろうと
思います。
時間がまいりましたので1日目の会議はこの辺で終
わりにしたいと思います。皆様、ご協力頂きまして
有り難うございました。
以上をもって終わらせて頂きます。有り難うござ
いました。
82
消防団国際会議
報告書
●2日目●
5月15日
(木)
大規模自然災害やテロ対策における
消防の対応のあり方について
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
特別講演
日本における大規模災害への対応
大石 利雄
総務省消防庁次長
村が消防の責任を負うという仕組みになっています。
ご紹介頂きました消防庁次長の大石でございます。
先程秋本理事長からお話がございましたように本来
つまり住民にとって最も身近な存在である市町村が、
なら消防庁長官の荒木が本日のスピーチをさせて頂
住民の身体・生命を守るという極めて大事な任務に当
く予定であったわけでございますが、本日ちょうど
たるということになっているわけです。
国会に消防庁から提出しております消防法および消
この市町村消防の原則というのは、1948年3月に制
防組織法の改正案の審議がこれから国会で行なわれ
定・施行されました消防組織法に基づいております。
る運びになっておりまして、荒木は国会の方に行っ
それから今年はちょうど60年目という記念すべき年
ております。誠に恐縮でございますが、代役を務め
に当たっています。
そこでこの消防機関がどのような構成になってい
させて頂きたいと存じます。
この度の消防団国際会議につきましては私共消防
るかについて4頁をご覧頂きたいと思います。この消
庁としましても大変意義深い会議が開催されるとい
防機関は常備の消防機関と非常備の消防機関に分か
うことで大変喜んでいるわけでありまして、改めて
れています。先程申し上げた1,788の市町村のうち常
各国からお越し頂きました消防団の代表の皆様を歓
備の消防を持っているのが1,748でございまして、ほ
迎申し上げたいと存じます。本当に有り難うござい
とんどの市町村が常備の消防をお持ちであるという
ました。
ことですから、フルタイムで活動する常備の消防職
員がいる消防組織が全体の97.8%を占めています。
本日のテーマは消防団等の消防が大規模災害やテ
ロの場合にどのような対応をするかということでご
それと両輪を成す消防団は2,474団あり、全国一つ
ざいます。ご案内のとおり、中国・四川省で大変大
の市を除いて全ての市に消防団が置かれています。
きな地震がありまして多くの方々が亡くなっておら
複数の消防団を持っている所もありますから2,474と
れます。このことにつきましては改めてお見舞いを
いう消防団の数になっているわけでありまして、こ
申し上げますと共に、私共としてはとにかく中国に
の常備消防本部と消防団がそれぞれ連携体制を取り
おける災害対応が円滑かつ速やかに実施されますこ
ながら市町村消防の責任を担っています。人数で申
とを心からお祈り申し上げている次第でございます。
し上げますと、フルタイム常備の職員が約16万人、
それでは早速資料に基づきましてご説明をさせて
消防団員は90万人です。消防団の方々は他に生業を
頂きます。お手元の資料と併せて画面もご覧頂なが
お持ちになりながら、自らの地域は自らが守るとい
らお話を聞いて頂ければと思います。
う精神のもとに消防団業務に従事して頂いているわ
日本における大規模災害への対応ということです
けでございまして、我が国の場合はこの消防団にお
が、その前提となります消防制度の概要についてご
出ししている報酬は極めて僅かでございます。年間3
説明をしてまいりたいと思います。
∼ 4万円という程度のまさに無報酬に近い状態でご活
動頂いているわけでございます。
まず3頁をお開き下さい。
我が国の自治制度は都道府県、それから基礎的地
次に5頁をお開き下さい。この消防の常備化と消防
方自治体である市町村から成っているわけですが、
団の数の推移がどうなっているかということですが、
その市町村は1,788ございます。我が国ではこの市町
1970年代から徐々に常備化率が高まってきて2007年
84
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
で97.8%になっています。一方、棒グラフをご覧頂き
いよいよ本題ですが、まず7頁の大規模災害への対
ますと、それに呼応するかのように1954年には200万
応ということで、具体的にどのような対応を我が国
人を超えていた消防団員が2007年には89万3千人まで
としてやっているのかご説明していきたいと思いま
減少しています。常備化に伴って消防団の数が減る
す。
のはやむを得ない面もありますが、それと同時に大
次の頁ですが近年における災害別死者数の状況と
きな問題もあります。やはり産業構造、社会構造を
いうことで、過去20年間の災害による死者の状況を
反映しまして、我が国全体で第一次産業従事者、自
示しています。赤い部分は地震・津波等によって亡
営業の方々の割合が少なくなって、いわゆる被雇用
くなった人、水色が風水害によって亡くなった方の
者、ありていに言えばサラリーマンの方々が社会全
数です。赤と水色が目立つのがお分かり頂けると思
体で増えてきている状況を反映しているわけでして、
いますが、我が国は非常に地震の多い国であり、台
消防団についてもその70%が被雇用者であるという
風の多い地帯ですので風水害も多いということです。
状況でございます。
特に近年で死者が多かったのは1995年1月に起きた阪
神・淡路大震災です。それによって6,400人以上の方が
したがいまして消防団が活動するに当たりまして
お亡くなりになりました。
お仕事をしながらやって頂くわけですから、どうし
ても雇用主のご理解がなければそもそも消防団員に
次に数が多いのは1993年ですが、これは北海道南
なれないし、なってからも消防団活動が十分に行な
西沖地震が発生した時でございまして、主に津波に
えないという状況がございます。そしてそれが消防
よる被害で200名以上の方が亡くなっています。それ
団員の減少の原因の一つになっていると我々は考え
から近年では2004年10月に中越地震がありまして68
ております。そこで、いかに事業者の方々のご理解
名が亡くなっています。この年は風水害も多かった
を得ながら、雇用者の方々の消防団員確保を進めて
わけで、台風等の水害によって亡くなった方が200名
いくかということが大きな課題です。
以上おられます。このように我が国の特徴は台風と
地震による死者が多いということです。
6頁に消防団の重要性が書かれています。昨日は消
防団の課題ということで論議がされたわけですので
次の9頁をご覧頂きます。特に地震ですが、阪神・
この辺の説明は割愛させて頂きますが、とにかく地
淡路大震災と中越地震については既にご説明しまし
域に密着しておりますから非常に地域の事情に精通
たが、我が国を襲った今世紀最大の地震は1923年の
しているし、また人数も大変多く消防職員の6倍の消
関東大地震です。首都東京を襲ったこの地震はマグ
防団員がいます。そして消防団所在地に現に住んで
ニチュード7.9で、この度の四川省の地震と同じ規模
おられるか働いておられるということですから、即
でございます。この時東京は壊滅的な被害を受けま
時に対応できるという特色を持っています。特にこ
した。当時は木造家屋が非常に密集していたために、
れから想定される大規模地震あるいはテロの事態等
その火災によって発生した死者が非常に多かったと
においてこの消防団の果たす役割は非常に大きいわ
いうことです。
緑色の枠は今後30年以内に想定される地震でござ
けです。
そこで私共は89万3千人まで減少している消防団員
いまして、一つは首都直下型地震が今後30年で70%
を100万人にまで戻したいという大きな目標を掲げて
以上の発生確率で起こるということでして、マグニ
おります。同時に女性の消防団の方々がこれから大
チュード7.3というのは阪神・淡路大震災の規模です
きな役割を果たして頂けるのではないかと思います。
が、それと同様の規模で発生するとすれば1万人以上
現在はまだ1万6千人ほどしかいらっしゃらないわけ
の方が亡くなると想定されています。
それから太平洋側の海溝地震ですが、東海、東南海、
ですが、女性の方を10万人にまで増やしたいという
南海地域における太平洋岸における地震も非常に大
目標を掲げております。
今日もNHKの朝のテレビで消防団確保体制につい
きなマグニチュード8クラスの地震になると想定され
て紹介して頂いておりました。とにかく事業者の協
るため、1万人を超える死者が想定されるということ
力を得ることが大事だということが、この消防団国
です。ということで我が国では地震対策が非常に重
際会議が開かれたという紹介と併せてNHKで報道さ
要になっています。
れたところでございます。
次は10頁です。次に世界の災害と比較して我が国
85
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
出動して救出活動を行ないました。
で如何に災害が多いかを活火山の数でご覧頂きます
と、世界にある活火山のうちの7%は日本にあり、数
右下の写真をご覧頂きたいと思いますが、土砂崩
では108となっています。そしてマグニチュード6以
れで乗用車が埋もれまして、その現場から2歳の男の
上の地震の発生頻度は、過去10年間を見ると世界で
子を救出した際の写真です。余震が続く大変危険な
発生したマグニチュード6以上の地震のうちの20.7%
状況の中で、この男の子は埋もれてから92時間後に
は日本で起きています。
救出されたわけでございまして、被災が非常に大き
かった悲しみの中で大きな感動を人々に与えた事案
その中で過去30年間にわたって被害の額を見てみ
でございました。
ますと、右下の円グラフですが日本における被害額
は世界の13.4%の額を占めています。実際の金額は
この緊急消防援助隊は日頃から大変な訓練を重ね
1,700億ドルということになります。それに対して死
ておりますし、また機材についても土砂の中でどう
者の割合は世界の0.3%ということですので、被害額
いう状況になっているかファイバースコープを使っ
に比べると死者の数が少ないということになります。
て探りながら、また埋もれている人がいるかどうか
つまり我が国においては人命を守るための災害対策
生体反応も確認しながら、救出が行われたわけです。
を非常に重視しながら災害対応を実施しているとい
そもそもこの土砂の下に車があるということが最初
うことが、この数字を見ても明らかであると思いま
は分からなかったわけですが、それが分かってから
す。
速やかな救出活動を行なって、まさに92時間ぶりの
奇跡的な救出劇でございました。
次の11頁をご覧下さい。阪神・淡路大震災が1995年
スライド13枚目は中越地震における消防団の活動
に起きた時、全国の消防組織がこの阪神・淡路地域に
ですが、地元長岡の消防団員も大変な活動をして頂
応援に駆けつけたわけですが、その応援が必ずしも
きました。常備の消防隊は道路が寸断されていて現
上手く機能しなかったという反省のもとに全国の消
場に到着できないわけでございますが、地域にいらっ
防が国家的な見地から被災地に応援に行くことがで
しゃる消防団の方々ができる範囲で消火活動・救助
きる仕組みが震災が発生した年に緊急消防援助隊と
活動、そして住民の避難誘導に当たられたわけでご
して発足しました。消防庁長官が全国の常備の消防
ざいます。
本部の部隊を予め登録していますが、現在の総数は4
万6千人の消防隊員がこの緊急消防援助隊に登録され
次の14頁の例は阪神・淡路大震災の際の状況です
ておりまして、大規模地震等が発生した際に消防庁
が、この時も消防団の方が大変活躍しております。
長官の指示のもとに被災地に駆けつけることになっ
先程と同様に常備の消防隊はなかなか現場に駆けつ
ています。そのことによって速やかな救助活動が実
けることができないわけでございますが、この時も
施されるということで、2004年の中越地震以降4カ年
朝の6時前に地震が起こりまして、2時間後の8時に
間の例から見ましても10回出動しておりまして、3,000
は消防団員が1,500名参集し、午後には2500人の消防
名以上の方を救出しています。制度が始まってから
団員が参集して救助に当たりました。お陰で819名の
は20回出動していますが、近年特に出動による救助
方を救出しています。長岡の場合もそうですが、こ
の実績を上げておりまして、非常に大きな評価を国
の阪神・淡路大震災の場合も、消防団員の方々は被
民から受けているところです。
災者でありご家族の方々も被害を受けています。そ
ういう状況にもかかわらず、家族を残して人々の救
この緊急消防援助隊は全国を6のブロックに分けて
出活動に当たって頂いたわけでございます。
自衛隊や警察とも協力しながら毎年訓練を行なって
います。消防庁長官もその訓練に参加しまして、消
次の15頁は今日の一つのテーマにテロ対策があり
防のみならず自衛隊、警察との連携も図っていると
ますが、この阪神・淡路大震災が発生したのと同じ年
ころです。
緊急消防援助隊の具体的な活動実績については12
の3月に地下鉄サリン事件という世界でも有名に
頁をご覧下さい。2004年の10月に起きた新潟中越地
なってしまった事件が起こりました。サリンを使っ
震の際には、2千人以上の緊急消防援助隊が派遣され
た初めての無差別テロが首都東京で発生したわけで
まして453名の方を救助しています。全国に消防のヘ
す。カルト教団が地下鉄車両の中でサリン入りのビ
リは70機ほどありますが、この際には20機のヘリも
ニール袋を傘で突き刺してサリンを発生させ、それ
86
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
によって乗客及び駅職員12人の方が亡くなり、救助
またウォーターカッター車も大都市に配備してお
に駆けつけた消防職員も被害を受けております。警
りまして、これは高圧水流で鉄板を貫くことができ
察の職員等も含め全体で5,000人の方が負傷しました。
る機械です。エンジンカッターですと引火の恐れが
消防隊員はこの時、東京消防庁の常備の職員が1,364
あるため現場で使えない場合が多いので、こういう
名出動しておりますが、そのうち10%の方が第二次
ものを開発しています。
的な被害を受けたわけです。つまりサリンを浴びた
大型ブロアー車は煙やガスを排煙する大型扇風機
被害者を救出するに当たって二次的な暴露を受けた
です。こうしたものも国の責任で大都市に配備して
ということがありました。そういう反省を踏まえて
います。
常備の消防の対応は有事対応でこういう形でやっ
化学テロ対策の拡充を強化しています。
ておりますが、有事における消防団の役割はどうい
次の16頁の資料は緊急事態にどう対応するかとい
うものかというと、外国から武力攻撃を受ける、あ
うことで、実は第二次大戦後60年経って我が国では
るいはテロの事態等いずれにしましても消防団の役
有事法制というものがやっと2003年から整備が始ま
割は非常に大きいわけでございます。というのも消
りまして、2004年に国民保護法という法律も成立し
防団は地域に密着しており、大きな動員力を持って
ました。上に書かれている4つのパターンのように外
いることから特に自然災害では想定できないような
国から攻撃を受けた場合、それから大規模なテロ等
大規模な避難をさせなければならない場合に避難誘
が発生した場合に如何に対処するかについて国・都
導に当たって頂く。またこういったテロ等の事態で
道府県・市町村の役割を定めまして、住民を安全に
は情報の伝達が非常に大事でございます。それを的
避難させ、被災した住民を救援し、生じている武力
確に速やかに伝達して頂けるのは地域に密着した消
災害事態、テロ事態を最小限にとどめるための仕組
防団の方々です。先程申しました2004年に作られた
みを法律で定めたわけです。
国民保護法の中でも消防団の役割というものを明確
に位置づけているわけです。この消防団と常備の消
その際の消防庁の取り組みとしては、テロ対応の
防本部が連携しながら、こういった災害に対処する
機材を充実させるとか、いわゆるNBC災害と言って
ということで訓練等も盛んに進めております。こう
いますが、核や生物・化学剤等を使ったテロに対応
いう仕組みを作っても日頃の訓練が行なわれていな
する特別高度救助隊というのを大都市に配備しまし
いと機能しないわけでございまして、やっと訓練と
て、いざという時に備えるということをやっており
いうものを着実に実施する段階になってきたという
ます。
ことです。
17頁はそうした対応資器材の例です。左上は陽圧
私の持ち時間はこれで一杯ですのでここで終わら
式化学防護服です。地下鉄サリン事件当時にはこう
せて頂きますが、各国それぞれ消防団の皆様が大き
いうものが無かったのですが、これによってサリン
な役割を果たしておられます。この機会に各国消防
からの被害を消防隊員が受けることを防ぐことがで
団のご活躍を心から祈念致しまして私の話を終わら
きます。右側は炭岨菌等の生物剤の検知装置です。
せて頂きます。有り難うございました。
こういうものを全国の消防本部の要所要所に国の責
任で配置しております。
左下のテントは大型除染システム車と言いまして
サリンを浴びた方を洗い流す装置です。これは1時
間に200人の方を洗い流すことができる装置です。こ
ういう装置が当時なかったために二次的な被害に
遭ってしまったのですが、これは消防隊員だけでは
なく、搬送された病院のお医者さんや看護婦さんも
被害に遭われたわけでございます。そういうことが
ないように、とにかく現場でサリンを洗い流すシス
テムを開発しまして、これも全国大都市に配備して
います。
87
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド1
スライド4
スライド2
スライド5
スライド3
スライド6
88
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
スライド7
スライド10
スライド8
スライド11
スライド9
スライド12
89
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド13
スライド16
スライド14
スライド17
スライド15
スライド18
90
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
スライド19
91
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
特別講演
大規模災害とテロ事件への消防活動について
ウォルター・エッガー
前スイス消防協会会長・CTIF 総裁
の違った消防制度があるということを頭において聞
議長、お集まりの皆々様、東京で開かれたこのよ
いて頂きたいと思います。
うな素晴らしい重要な国際会議にお招き頂きました
ことを再度お礼申し上げたいと思います。私にとり
これは如何に複雑な体制かということです。政治
まして、このような素晴らしい会議で大変技術の高
家が道を見つけ、その問題を解決する。欧州連合の
い情報知識量の高い皆様方にお話し出来ますことを
消防隊員の問題に光を当て、国境を越えた援助がで
光栄に思っております。
きるようにするわけですが、26カ国の国境を越える
ということになると、どういった機材を使うか、あ
最初に簡単にヨーロッパの状況をご説明しますと、
ヨーロッパには26カ国ありまして、大体25の言語が
るいは言語や距離の問題が発生するかと思います。
あります。ですからヨーロッパについて消防を一般
欧州の東西の長さは4,000km、南北はイタリアまで
化して話すことは難しいことであり、各国はそれぞ
5,000kmということになります。ですから東西南北を
れの制度を持っており、また違った形で動員します
見て頂きますと私共の問題は大変大きなものであり
が、しかし目標とするところは助けの必要な所に出
まして、簡単に解決できるものではないということ
向くということです。話し合いが既に何年かありま
を見て頂けるかと思います。
して、緊急救助の時に欧州の消防隊を国境を越えて
750万人の人口を抱える国におきまして112,000の義
援助しようという話が出ておりますが、これは政治
勇消防隊員がいます。その中で職業消防隊員が1,700
的な検討事項でありますので、政治家が関連してく
名ということです。スイスの大都市には50万人以上
るということになりますと時に意思決定に至るまで
の人々がおりますが、日本の都市よりもずっと小さ
に時間がかかるということが言えると思います。私
いわけです。それからまたそこに2,114の消防組織が
共義勇消防隊におきましては時間がないわけであり
あります。スイスのお話しをしているということで
ますから、即時行動という姿勢を取るというのがい
すので、欧州の各国の代表ということで話すのは大
つもあるかと思います。
変難しいことです。そうなると数時間かかってしま
欧州の制度ですが、特にスイスの観点からお話し
うことになると思います。どの制度でもってどの国
させて頂きたいと思います。これは人口750万人とい
がどういうふうにしているかということを話すには
う小さなスイスという国であり、26のカントンに分
長い時間がかかります。
けられています。26の違った消防体制があるという
ことになります。それ以外に4つの公用語があります。
次のスライドですが、大規模災害やテロの攻撃に
ということは意思決定が迅速にということではなく、
どうやってスイスでは取り扱っているかというと、
効率を下げてということになりますので、それぞれ
テロについては私共スイスではございませんでした。
のカントンはそれぞれで完全に独立して行動してお
だからと言って準備体制が無いということではあり
ります。例外としては軍の援助が必要な場合です。
ません。テロ対策も勿論やるということになります
軍であっても職業軍人ではないわけです。ですから
が、皆様方もご存知と思います。私の話は大規模災
私が話し始めた時にはスイスで消防隊員がどのよう
害に集中しまして、テロ攻撃はこの問題を熟知して
な活動をするかということを話しておりますが、26
いる他の方にお任せ致しましょう。
92
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
風雨や山火事等が想定されます。ですが我が国にお
この問題に必要なことは、そのような問題に遭遇
いては、ここはそれほど問題の無い所であります。
したことがあるということであります。ですから背
景的な情報だけを申し上げるということでは十分で
中心にある中央高原ですが、ここはダムの決壊や
はないと思います。大規模災害というのは十分考え
交通関連の事故があります。何故なら化学工場や原
なくてはならないものです。災害と大規模災害との
子力を使った産業がありますし、また洪水もありま
違いをしっかり定義することは難しいことだと思い
す。この地域はそれほど問題という所ではありませ
ます。
んので大きな災害を想定することはありません。
次のスライドお願いします。だからこそ自然災害
次のスライドお願いします。これが最も危険なス
と人災に分けます。私共の国での自然災害というも
イスの場所です。雪崩がありますし雷を伴った嵐も
のは―まあ今まで遭遇してはおりませんが―災害を
あります。それから村等は隠れた所にあるというこ
もたらすという地震です。ですから我が国におきま
とでアクセスが難しい場所です。それから住民も少
しては死者もなく大きな災害もありません。地すべ
ないことから、この地域の危険性はそういった側面
りや洪水はあります。それから雷を伴う嵐、暴風雨、
を抱えています。
さてその人災は都市や村がありますが、それは私
雪崩、極寒、熱波、山火事、隕石の落下といったこ
共の義勇消防隊が担当しています。雷を伴う嵐とか
とはあります。
それから人災は技術的なものと社会的なものと機
山崩れ、洪水等は12万人の義勇消防隊が担当してい
械的なものがあるかと思います。技術的なものは交
ます。常備消防もありますが、義勇消防隊は、しっ
通事故、航空機事故、鉄道事故、火事、ダムの決壊、
かりと訓練を受けて、しかも地元に根ざしているし、
化学工場の事故、原子力発電所等の事故です。社会
状況もよく分かっているし、それぞれの家に何人住
的なものとしてはスポーツ関係の事故や家庭での事
んでいるかよく分かっているわけです。
そしてより大きな人災である航空機の墜落や化学
故、いろいろな余暇の事故、それから仕事場あるい
関係の事故やダムの決壊や列車の衝突といった事故
は疫学的な流行病があると思います。
も義勇消防隊員が関わっています。しかし勿論こう
次は天災であります。雷を伴うような嵐であると
いう時に義勇消防隊だけでは十分でない部分が出て
か地すべり、それから洪水、雪崩です。
くると民間防護隊というのがあって、その民間防護
人災は航空機事故や化学工場の事故、ダムの決壊、
隊も村に、政府に―政府というのはこの26あるカン
原子力発電所の事故、鉄道事故等があります。
トンと呼ばれる州に所属しているわけです―これは
また8月の時点で洪水による浸水がありましたが、
最もひどいものでした。2005年に起きまして、スイ
効果的にこのシステムで行なわれるのですが、この
ス中央部で観光地として有名なアルプナッハ、ルツェ
人達は義勇消防隊ほど地元に密着しているというこ
ルン、ブリエンツ、ライヘンバッハです。
とではありません。それでカントン、州の方から指
令があって民間防護隊が出てくるまで時間がかかり
地形的に3つの地域に分けますと、10%はジュラと
ます。こういう時には、何と言っても時間との勝負
呼ばれる緑の部分、白の部分は中央高原30%でドイ
ですから、そういう意味から言って義勇消防隊と民
ツ語を話します。残りの60%はアルプスです。一番
間防護隊との連携がしっかりして、彼らもどちらか
南はイタリア語を話します。
というと早く現場に到着できるようにということを
しているわけです。これはもう分刻みです。1分で
次のスライドお願いします。スイスを人工衛星か
も遅れると時間がかかります。しかしながら、その
ら眺めるとアルプスのほとんどで氷と雪が一年の大
民間防護隊の人達は、仕事は他に持っているんです
部分を占めています。2つの湖があり、一つが南に一
けれども、政府がお金を払います。つまり会社で働
つは北にあります。西の方ですが、大災害がこのよ
いている人達が出動すると、その人達は実際に仕事
うな形で分布してくるということになるかと思いま
ができなくなるわけですから、政府がお金を払わな
す。
ければならないということがあります。
そして義勇消防隊は本当にボランティアですから、
ジュラと呼ばれる所はほとんど平地であります。
お金を払われるわけではありません。しかし仕事場
危険の潜在率が低いわけでありまして、ここでは暴
93
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
を離れて出動するわけです。そのためには雇用側が
る建造物にはダメージがありません。真ん中の建物
ちゃんとそれを理解して、出動のために出ていくと
は完全に燃えてしまいましたが、非常に強力な連携
いうことを受け入れなきゃならないわけです。
が常備と義勇の間で行なわれたということで、これ
それでは大規模災害と通常の災害との差なのです
は競うということではなくて、共に協力して消防活
が、西部の方と中部の方で見た場合は、通常の災害
動を行なったということです。数百の活動をしなけ
と言えるものが我々が遭遇するものです。その違い
ればいけないけれども、必要があれば常に義勇消防
というのを見つけることは難しいです。それは犠牲
隊の人達がやって来て活動するということを毎日
者の数で区別するのでしょうか、それとも損害額で
やっているわけです。
差をつけるのでしょうか、あるいは出動するチーム
の数で区別するのかということになるのですが、そ
スライドはどんどん次に送ってください。
のほかに我々の義勇消防隊がどのような活動をして
さてもう一つの例ですが、ボランティアの義勇消
防隊員が常備消防との協力関係でどんなことをやっ
いるのかということを申し上げたいと思います。
今見て頂いておりますが、いろいろな可能性のあ
ているのかということですが、スイスとオーストリ
る事象について義勇消防隊が関わるわけですが98%
アがサッカーの欧州選手権をあと1 ヶ月以内に主催を
は義勇消防隊が対応しています。そして1.8%が常備
します。そこでセキュリティの問題や火災の問題に
消防隊で行なわれています。ですから義勇消防隊が
対応するために消防関係と民間防護隊と警察と救急
事象すべてに関わってリーダーとして主導し、責任
隊が共通の戦略を持って行動を取っているわけです。
を持ってやっていると言えます。というのも地元で
そしてその常備消防隊と共に義勇消防隊も前面に出
すから地理関係も分かっているし、そこにどういう
て活動しています。
左側をご覧下さい。救急車がスタジアムの中に配
危険があるかもしれないということを分かっている
備されております。そして義勇消防隊員が右側にい
からです。
例えば2007年の11月14日と15日の夜、チューリッ
ますけれども、これら2つの組織が完全に責任を持っ
ヒの街の歴史的建造物で火事が起きたのですが、そ
て、3万人以上の観衆が入るスタジアムで待機してい
こでまさに義勇消防隊の大きな役割が果たされたわ
るわけです。毎日試合がありますけれども、千人程
けです。650年以上前に建てられたチューリッヒで最
度がスタジアム内と周辺で活動しています。それに
も古い建造物が燃えたわけです。これは非常に複雑
加えて100人のリーダーの常備消防隊がいて、その他
な火災でした。ここは街の最も古い部分で、道路は
に320人の救急隊と450人の民間防護隊、テントとか
狭く、価値ある建物がいろいろあったわけです。こ
除染のための施設とか倒れた人のための救急とか、
の家屋が全焼すると、もうこれに取って代わるもの
20人ほどのロジスティック担当等がいます。20人の
はないほどの価値ある非常に古い物が燃えてしまい
プロというのは、消防隊ではなくて産業界の人達で
ました。ここで街の中で50人の常備消防隊員、100人
す。この人達は救援組織と非常に緊密に活動してい
の義勇消防隊員がいたわけです。そこで、すぐに義
ます。私共ヨーロッパの方では大災害になると、民
勇消防隊員に出動の要請があって常備消防員を支援
間のセクターが非常に重要な役割を果たして支援活
して活動しました。
動を致します。そういう人達の訓練活動ですが、大
これは朝の写真ですが、もう屋根は焼け落ちてい
きなトラクターとかブルドーザー等の重機器をどの
ます。そして、その時点でまだ80人の義勇消防隊員
ように使うのかに関しては民間業界が対応すること
が活動していました。残念なことにチューリッヒの
になっています。我々の方ではしないわけです。で
常備消防士に80年来初めて犠牲者が出たわけです。
すから民間業界をできるだけ巻き込んでやるわけで
つまり消防活動というのは危険な活動だということ
す。勿論彼らにも喜んで頂いているわけです。良い
をまさにこれは示しているわけです。全ての火災事
時には税金を払って、そして悪い時にはそういう事
象に対応して80年来活動してきたけれども、初めて
故にも対応して、その払っている税に見合ってそう
常備消防士の犠牲者がこの時に出たということです。
いう対応をしてくれるからです。
朝はこういうふうになっていました。そしてこの
今見て頂いている図はスタジアム内での協力関係
ように非常に複雑な火災でも義勇消防隊員と常備消
です。左側は義勇消防隊です。右、上は軍の方の消
防士が本当に完璧な業務をこなしたわけで、隣接す
防隊、そしてプロの方です。左下は陸軍で彼らはテ
94
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
ロに備えているわけです。右の下は救急隊で沢山い
万2千人の義勇消防隊と、1,700人の常備消防隊に信頼
ます。
を置いてやっております。私共はそれに非常に誇り
を持って、このシステムで満足してやっております。
ですからスタジアム全体の対応をしている人達、
それから専門家の人達がいますが、その残りがボラ
コストはこれだけのボランティアの義勇消防隊員が
ンティアの人達とそれから軍、そしてロケーション
いるので抑えられております。
によりますが、軍と民間防護隊と救急隊と消防隊が
これでプレゼンテーションを終わるのですが、皆
非常に緊密に協力しているという状況をお示しして
様方に少しでもスイスの考え方を見て頂ければと思
おります。
います。25分で簡単にヨーロッパのシステムの全体
の話はできませんので、この会議で1 ∼ 2年以内には
これは協力関係として、市の中心部、スタジアム
ヨーロッパのEUの部隊への方向性の話をしていこう
に近い所でどういうふうに協力関係をとってやって
ということで、ヨーロッパ全体でそれが使えていけ
いるのかという図です。こういうスポーツイベント
るように言っております。ヨーロッパの南部、ポル
ですから、軍を前面に見せたくないわけです。でも
トガルやイタリアやクロアチアでは山林火災がござ
ボランティアや専門家は前面に出て、スタジアムの
います。この部隊が設立されますと、それをさらに
中で、またスタジアムのすぐそばで協力をして救急
高めてヨーロッパ全体の介入できるシステムという
隊や民間防護隊と共にやっています。そしてまたそ
ものができます。そうすると非常に興味深い話をし
の他の組織と共にやっています。
ていけるのではないかと思います。有り難うござい
ました。皆様方ご静聴を感謝致します。
黄色い方は医療救急隊ですが、これは空港に近い
所です。この時には臨時の航空便も出ますから事故
の可能性が通常よりは高まりますので、救急車・救
急隊の数を空港周辺で増やしているということがあ
ります。そしてそこに常備消防がいます。彼らは怪
我人や病人を運ぶ経験があるからです。
これは空港内の協力体制です。空港では多くの数
の軍の人達がいます。それと同時にそれを支援する
という意味で、50人以上の医療救急隊、23人の消防
隊員、残りが軍からです。除染活動つまりテロ活動
に対応するためにいるわけです。
少し見にくいかも知れませんが、これが全体像で
このスポーツイベントの体制を示しています。左側
の黄色が常備消防です。残りは全てボランティアで、
装備もありますし、多くの人達が参画するわけです。
このように配備しようという計画です。ほとんどの
仕事は消防隊員がやるわけで、これは義勇消防隊も
常備消防隊もやります。そして一番下を見て頂きた
いのですが、青少年消防隊員がいます。この青少年
消防隊員もできるだけ配備して、義勇消防隊の訓練
に則って訓練を受けて、その人達が中に組み込まれ
て、彼らが義勇消防隊に入れる時になるとその人達
を入れるようにするわけです。ですから同じ訓練を
することによって、現場で学んで、早く組み込むと
いうことをしております。
先程も申しましたように私共スイスでは完全に11
95
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 1
CTIF総裁
国際消防連合 救助活動
スライド 2
大規模火災やテロ攻撃における消防対応について
スライド 3
危険要素の調査
自然災害
人為的災害
地震
地滑り
洪水
雷雨
雪崩
寒波
干ばつ/熱波
森林火災
隕石
社会的要因
技術的要因
交通事故
航空機事故
列車事故
火災
ダムの決壊
科学的事故
原発事故
スポーツでの事故
家庭/休暇中の事故
職場での事故
移民
移染
疫病
スライド 4
自然災害
雷雨 地滑り
洪水 雪崩
スライド 5
人為的災害
航空機事故 科学的事故 ダムの決壊
原発事故 列車事故
96
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
スライド 6
2005年8月における河川氾濫
Alpnach
Brienz
Luzern
Reichenbach
スライド 7
スイスの地形
ジュラ山脈 中央台地 アルプス山脈
スライド 8
スイスの人工衛星画像
スライド 9
スイスの景観
ジュラ山脈
スライド 10
スイスの景観
中央台地
97
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 11
スイスの景観
アルプス山脈
スライド 12
自然災害
雷雨 地滑り
洪水 雪崩
スライド 13
人為的災害
航空機事故 科学的事故 ダムの決壊
原発事故 列車事故
スライド 14
スライド 15
98
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
スライド 16
スライド 17
スライド 18
スライド 19
協力
スライド 20
協力
一日当たり 約1000人
99
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 21
協力
スライド 22
協力
軍隊 ボランティア 専門家
スライド 23
協力
軍隊 救急車の支援
スライド 24
青年消防隊
スライド 25
ご清聴有り難うございました。
100
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
特別講演
アメリカにおける大規模災害とテロ事件への対応
フィリップ・スティトバーグ
全米義勇消防協会会長
したが、それ以来3分の2の死亡の削減が一般の人あ
ご紹介有り難うございます。また皆様とお話しで
きることを大変嬉しく思います。再度申し上げます
るいは任務中の消防士において見られております。
が、これは大変重要な会議だと思いますし、歴史的
今のところは相互運用と言いますか、無線あるいは
な会議でもあると思っております。協力といった意
その他の方法でもって関係機関長官にコミュニケー
味でも参加できて大変嬉しいことであります。
ションを取るということを考えております。9/11事
件では2つの航空機が世界貿易センタービルに突っ込
それではスライドお願いします。本日は米国国土
み、アメリカの軍の中心であるワシントンDCの国防
安全保障省のもとにある機関として代表しておりま
省においても飛行機が墜落し、ペンシルバニアの方
す。過去30年のアメリカでの火災にどう対応してき
でもありました。2005年には2つの大きなハリケーン
たかということ、それから大規模災害についてどう
がありました。カトリーナとその1 ヵ月後のリタとい
したかということについて触れさせて頂きたいと思
うハリケーンでした。アメリカの南部に広範囲に影
います。
響を与えまして、イングランドとスコットランドの
面積に匹敵する地域が被害を受けました。
アメリカの全ての人に火災は影響します。年齢、
国籍、人種、性別、政治的所属あるいは所得といっ
こうした被害で明らかになったのは、相互に関係
たことに関係なく、制御できない火災というのは命
を持つということです。法律・医療等の関係機関が
を落としたり負傷したりしますし、資産的な負担と
有効な話し合いをするということです。それが今ま
いったことも大事なテーマです。
でも言われておりましたが、これからも追求してい
くものであります。大きなプロジェクトが関連して
1973年に委員会の方から『アメリカ・バーニング』
という報告が出ました。これは国の防火制御の委員
おりまして、帯域幅、周波数とか、またどれだけの
会から出されたものであります。12,000人の人命が毎
周波数領域を持つか、それを配備するか、関係機関
年アメリカでは火災によって失われています。300の
に対応してそれを配分するといったようなことが必
消防士が毎年生命を失い、30万人が負傷しています。
要です。したがって米国には帯域幅が従来より狭い
それから年間110億ドルが火災による損失が発生して
幅への周波数がありますので、そういったものの配
います。しかし一方において教育も少なく、消防士
分をすることによって、有効に機関と機関の間での
への訓練も少なく、スプリンクラー、スモークアラー
コミュニケーションを保つということを考えており
ムといったものも無く、また建物の設計・材料等に
ます。
関しても理解が少ないわけです。それから火災との
それから研究ですが、NISTということがあります。
関連が知らしめられておらず、連携のとれた研究も
ほんの僅かであるということです。現在でもアメリ
アメリカ技術標準研究所あるいはその他の機関にお
カで火災による死亡が3,500 ∼ 4,000件あります。ほと
きましても研究をしておりまして、特に世界貿易セ
んどが若い者と高齢者です。また大体100名の消防士
ンターへの飛行機の衝突といったことからも、いろ
が任務中に死亡ということになっています。
いろな事件から学ぶということ、また建物の構造を
勉強する良い機会でもありますので、そのダメージ
アメリカ・バーニングという報告が1973年に出ま
101
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
を検討し、それからまた建物から出る時の人間の行
であるとか、まあ2週間活動できるようになっていま
動学といったものも検討されております。将来こう
す。洪水、地震、あるいは建物倒壊があったような
いった研究結果が建物の建築基準等に反映されると
時に被害者を探知して救済するという所です。
ICSはこのスライドの一番上にあるように事件に対
いうことになりましょう。
最近ですが中国で地震がありました。基準どおり
しての指令ということです。つまり統合された指令
であった建物は損壊が少なく、人命の損失も少なかっ
を出すということです。一般的には例えば広範囲に
たということです。ですから建築基準に準拠すると
わたる被害があった時に、管轄区を超えるというこ
いうことがないと人命も多く失われるということは、
とがあります。そうしますと統合指令ということに
やはりここで学べることが沢山あると思います。そ
よりまして、実際の統合をそれぞれの管轄区域から
れは適切な建築基準とその実施の大切さです。
これに基づく指令を出すということにするわけです。
アメリカ技術標準研究所というのは連邦の機関で
2番目の所は安全担当員ですが、これは上の方の指
ありまして火災の研究をしております。例えば世界
令に報告をします。全体の活動に対して安全でない
貿易センターの倒壊に関する研究、また消防士の死
活動があったならば、それを止めるようにするわけ
亡に関する研究ですが、大事なことは学習されたこ
です。
とを共有することです。エッガーさんも正しくその
次にLiaisonと書かれていますが、これは連携担当
ことをおっしゃっていたと思います。政府が全ての
者でありまして、その連携担当者は電気・ガス関連
問題を解決することはできないと思います。官民両
の会社等があったならば、そういった所に連絡する
方の協力が必要ということが言えると思います。
ということです。あるいは保険関係の機関があって、
この災害に関連していないといった所に連携をする
NFPAとULと言われる組織ですが、これは政府の
ということです。
機関ではないのですが、NFPAは米国防火協会であり
まして、消防士の訓練を致しますし、また私共の装
PIOというのはその人がその組織の中でどのような
備に関して責任を持っております。ULは米国試験機
立場を持つかということですが、これはパブリック・
関でありまして、検査をして基準に合致しているか
インフォーメーション・オフィサーと言いまして、
どうかを検査します。
公共の情報を担当する役員であり、一般報道に対し
て災害の情報を提供するということをするわけです。
次のスライドお願いします。それから関係機関の
そういった情報に対する権利もありますし、それか
協力協調が必要と申し上げましたが、NIMS は全米
らまたPIOはここでもって一般に対して災害からどう
被害管理システムであります。
やって守るかといった情報を提供するわけです。例
最初のICSの実行というのは、非常事態指令システ
えばハリケーンカトリーナやリタが来た時には何ヶ
ムでありまして、つまり非常事態に指令するシステ
月も洪水の後も健康の問題が出てきたということも
ムをそれぞれの機関において大災害があった時に展
ありますから、そういったことに対応いたします。
一番下に計画・企画ですが、これは一般のスタッ
開するという検討をしています。計画され、発展され、
使われるに至っても十分それが展開できない、使え
フがやるべきことでありまして、目的が何かという
ないということがあります。関係各局が異なった指
ことを明らかにして、例えば12時間5人のシフトでは
令システムを持っているということもあります。で
病院を空にする、みんなが出るということにすると
すからICSのシステムを統合することによってアメリ
いうことです。あるいは電気などに関して動員の時
カ全土で連携ができるということにしているわけで
間内、活動の時間内にどうするかということを決め
す。アメリカの一箇所だけでなく、各所において、
るわけです。Operationというのは活動、動員すると
カトリーナあるいはリタのハリケーンが来た時にも
いうことでありまして、実際には建物の中に入って
これを展開するということをやっております。
生存者を救済するといったようなことをするわけで
す。
3番目は災害管理チームでありますが、被害があっ
3番目のLogisticsは兵站と言うか、必要な資源を
たならばそこの所に動員して、即指令を取るという
集めて動員する時に計画を展開できるようにするわ
ことです。
最後のUSARs は都市捜索救助ということです。こ
けです。つまり兵站関係者は人材を集める、装備を
うしたチームが幾つもありまして、それぞれの食料
する、そして計画が実行できるようにするわけです。
102
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
最後は資金・財政ですが、最終的には組織が支払
をどういった形で守っていくかという一般での対応
わなくてはならないということになります。活動が
ができると思います。ですから火災についても、一
資金的な負担に見合うものでなくてはなりませんの
般的にどのような屋根材つまり耐火性のものがいい
で、そういったことの検討もするわけです。
か、またバッファーゾーンを持っておいて火災があっ
消防チームの活動でありますが、緊急サービスの
ても即伝わらないようにする、あるいは家庭間での
提供後を見なくてはならないわけです。それによっ
コミュニケーションです。つまり一般に対して如何
て市民の安全を確保しなくてはなりません。
に自分達で自助の努力ができるかということを教え
なくてはならないと思います。こういった大規模災
ICS非常事態指令システムは規格化されまして、ま
た常備と非常備の指令をしなくてはならないわけで
害が過去にありましたが故に学習したことですが、
す。それからまた装備・機械類がありますので無線
たった一つの解決策は無いと思います。
救急の問題でチームワークということが重要だと
で連絡をしたりという意味での規格化、標準化も必
思います。非政府機関でも救急開発を進めることが
要です。
できると思います。また一般の人に自助の努力をし
トレーニングも同じようなことが言えるかと思い
てもらうということです。
ます。上の方が装備、下の方が訓練に関しての説明
それから右にあるロゴですが、これは私共の機関
でした。
でありますが、火災から生き残った人達に対しての
前もって災害に対する計画を持つということ、そ
機関であります。真ん中にありますのがいわゆるバッ
れから各機関が共同計画を立てることも大事であり
チです。黒い線がバッジの横になっております。消
ます。これは明らかに2005年のハリケーンから学ん
防士がもし命を落としたら、バッジの上に黒い線を
だことです。市民、地方自治体、あるいは州の機関、
引くことによって亡くなったということを示し、そ
連邦の機関といった支援があったわけですから、そ
れから丸印は交通関連でもってやってはいけないこ
ういうことの連携が必要だということから、明確に
とを示しております。真ん中にありますのが「全ての
前もって計画を立てておかなくてはならないのです。
人は家に帰る」ということですから、私共のところで
もし災害が拡大するということがあったならば追加
は何か災害があったら、全ての人が家に帰れるよう
資源をどのように支援するか、要求するかというと
にするということです。
それでは終わりに当たりまして、決定的なチーム
いうことも出てまいります。
CEITというのは緊急事態応答チームに対してのも
ワークの重要性ということを申し上げたかと思いま
のでありますが、一般に対しての教育も必要です。
す。スライドにありますように世界の消防士から学
一般が思っているほど出動するチームは全ての要求
ぶことは沢山あるということです。私共は聞き手に
を災害において満たすことはできない。自助の努力
なって皆様方から多くを学び、耳を貸し、このよう
も必要だということです。一般はそういったことを
な会議でもってまさに相互の協力ができるというこ
理解していないことがあります。ここにおられる皆
とになると思います。しかし今日やるべきものは、
様方はその辺のところをよくご理解されていると思
資源・知識・情報を分かち合うことによって地域社
います。
会をよりよく守るということではないかと思います。
「それが正しいことなら、正しい人達が屈せずにや
ですから最も基本的な救急サービスを提供すると
いうこと、食料、水を少なくとも自助努力で3日間
り通すだろう」という言葉で終わりたいと思います。
分確保するということでもって私共は活動が展開で
だからこそ私がここに来てお話をしているのではな
きると思います。
いかと思います。有り難うございました。
また一般への教育も重要であります。自分たちで
やらなくてはならないといったコミュニケーション
も大変大事なことです。
火災警報といったものは重要です。私共の活動も
警戒基準に応じて増員をすることによって展開して
おります。また下から3番目ですが、例えば野火等の
火災があった時のゾーニング、あるいは住宅の周辺
103
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド1
国土安全保障省
スライド 2
一致協力して火災安全に取り組む
フィリップ C. スティトバーグ
(消防長、全米義勇消防協会会長)
スライド 3
火災は全ての人に影響を及ぼす。
年齢、国籍、性別、政治的所属、あるいは資産状態に関係なく、火災を制御できな
ければ死者や負傷者が発生し、資産は破壊され、地域社会の全ての住民に財政的
負担をもたらす。
スライド 4
過去の状況
1973年、全米火災防止委員会は
『アメリカ・バーニング』
と題して米国の火災に関す
る総合的な見解を発表した。
・毎年12,000人のアメリカ人が火災の犠牲者となっている。
・毎年300人を超える消防隊員が殉職している。
・毎年300,000人が火災のため永久的な障害を負っている。
・火災による損害額は毎年推定110億ドル
(推定)
である。
・一般市民に対する火災教育は殆ど行なわれていない。
・消防隊員の教育訓練は殆ど行なわれていない。
・スプリンクラーや火災報知器が設置されていない。
・建造物の設計や材料の影響について殆ど理解されていない。
・火災の研究が殆ど行なわれていない。
104
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
スライド 5
現在の状況
・火災による死者は毎年3,500 ∼ 4,000人
(その多くは幼児や高齢者)
である。
・消防隊員の殉職者数は毎年100人である。
・相互運用問題への取り組み
(製造業者との協力)
・様々な研究が進捗中
(NIST、NFPA、アンダーライター・ラボ、建築士団体、国防総省)
・9/11テロの後、米国消防局は620,000人を越える学生に教育訓練を行なっている。
スライド 6
各機関との協力
NIST(国立標準技術研究所)
・技術の伝承と移譲 ・火災問題の研究 ・消防隊員の死亡調査
NFPA(全米防火協会)
・基準の見直し ・新しい基準の開発 ・市民の啓蒙と消防隊員の安全に対する支援
アンダーライター・ラボ
【訳注:規格開発機関および安全試験認証機関】
・試験 ・新しい装備や製品の認定
スライド 7
NIMS(全米災害管理システム)
およびIMTs(災害管理チーム)
・1970年代半ばに導入されたICS(災害指令システム)
は200年間の自由契約消防に
終止符を打った。
▶資源の管理 ▶対処と復旧に対する備え ▶消防隊員の保護
・全米災害管理システム
(NIMS)
▶全米災害管理センター
・災害管理チーム
・都市型捜索救助班
スライド 8
災害指令システム
(ICS)
災害の指令
安 全 管 理 者
連絡担当責任者
広報担当責任者
計画 任務遂行 兵站
(後方支援)
財源
スライド 9
消防チームの活動
・災害指令システム
・装備
▶自分の身を守るための装備 ▶赤外線画像および赤外線技術の長期適用
▶機械の改良 ▶装備の規格
(自給式呼吸器など)
・教育訓練
▶規格 ▶シミュレーションおよび最新デジタル技術の活用
・通信
105
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
スライド 10
消防チームの活動
・様々な政府機関が共同で計画を立てる。
・斬新で効率的な市民啓蒙プログラム
▶米国消防局の迅速な対応 ▶特別な問題に対する
(国、
州、
地方レベルの)
プログラム
・全米データセンターと統一通報システム
▶火災問題の研究と分析 ▶地理的、人口統計的な情報
▶限られた資源をどこに使うか
・ブッシュ大統領が過去数年間に全米の消防署に支援した額は40億ドルを超えている。
スライド 11
市民の活動
・火災報知器を設置する家が増えている。
▶火災による死亡の80%は火災防止対策をしていない家で発生している。
・多くの地方自治体でスプリンクラー設置が義務付けられている。
・安全確保のために人々と建設業者が協力している。
・都市計画法や建築基準法が導入されている。
・住宅周辺の火災緩衝地帯 ・避難計画、集合場所、911通報、家内安全
・高齢者の人々との協力
スライド 12
火災の問題
・国を火災から守る唯一の解決策はない。
・火災の問題をなくすためには次のような取り組みが必要である。
▶チームワーク ▶最新技術の適用
▶認定基準の公表と活用 ▶消費者製品の認証と試験
▶啓蒙 ▶研究
▶教育訓練 ▶その他
スライド 13
新しいチーム
・世界中の消防隊員はみんなチームの重要性を知っている。
『アメリカ・バーニング』
が公表されて以来、我々はチームを編成し、肯定的な結果
・
を達成するためにチームとして活動してきた。
・しかし一つ明白なことがある。我々は自分達の火災の問題については多くの事を
知っているが、世界中の消防士から学ぶべきことは沢山あるということである。
米国消防局はNISTやNFPA、アンダーライター・ラボ、消費者製品安全委員会を支
持しており、我々が持っている知識を共有していく用意がある。しかし我々は正に皆様
方の成功事例から学ぶ用意がある。今夜、我々のチームはみんなで我々をこれまでよ
りも安全にしてくれるに違いない。
スライド 14
まとめ
それが為すべき正しいことなら、正しい人々が屈せずやり抜くだろう!
106
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
特別講演
イギリスでのテロ攻撃に対する消防隊の活動
アドレイン・ヒュース
イギリス義勇消防協会会長
うことがございます。
皆様おはようございます。このようにお話しさせ
て頂く機会を与えられました。ここでは2005年のロ
そして最初の爆発以降、非常に混乱が起きたわけ
ンドンの地下鉄爆破事件からどういうことを学んだ
で、大音響がしたとか、消費電力が急に上がったとか、
かということをお話ししたいと思います。
脱線したとか線路上に遺体があったといったことが
あって、怪我人達が駅に上がってきたわけです。
私はイギリス義勇消防協会の会長で、この2年この
そしてこれは大きな爆破だということが分かって、
職務を務めております。2005年7月7日、4発の爆弾が
ロンドンの真ん中で爆発致しました。アルドゲイト
人々が出動し、活動が始まったわけです。どういう問
駅で7人が死亡、ジュロード駅では7人が死亡、キン
題に直面したかと言うと、トンネル内の通信は障害を
グスクロスで24人死亡、またバスでも14人が死亡と
起こしました。つまり列車の中の人達、列車の乗務員
いうことで700人が怪我をしましたし、もっと多くの
達とのコミュニケーションができなくなり、交通渋滞
人達が心理的なトラウマに苦しんでおります。
というものがありましたので、何とか連絡しようとい
これがタビストック・スクエアで爆破されたバス
う人達が動いたものですから非常に難しくなったわけ
です。2人のうちの1人が地下で爆破し、もう1人は地
です。そして警察、消防、救急間の連絡が非常に難し
上に出て爆破したということです。
くなったというのがあります。
ロンドンの消防隊は大変能力もあり、経験も豊か
また鉄道のための装備を送るということも非常に
です。というのもアイルランド共和軍の爆破活動が
難しくなったわけです。照明とかサイレンというも
あったときに、標的は多くロンドンにあったもので
のが車には乗っていなかったということで、交通渋
すから、そういう経験があり、避難活動も建物の崩
滞のために装備を送るのが非常に遅れてしまったと
壊に対する対応、そしてその影響を最小化するとい
いうことがあります。
う活動をいろいろやってまいりました。ロンドンに
この写真は生存者の方が自分のカメラでお撮りに
は200人の消防隊員が配備され480人の他の活動にも
なったものです。人々が地下鉄の中を歩いて駅に向
対応したということがあります。このCCBRNという
かっている状況です。
のは、通常、化学、核、原子力等に対する対応する
よりよいコミュニケーションが必要だということは
ということなのですが、そういうようなことになり
教訓として分かりました。乗客、乗務員、管制センター
ますと少なくとも通常よりも6倍必要だということに
間のコミュニケーションをよくしなければいけないと
なるわけです。そして150万人もの人が影響を受ける
いうことです。これはもう既にコネクトというプロ
ということがあるわけです。そして近隣の所もスタ
ジェクトでそれをやっております。計画は立案されて
ンバイということで体制を整えてやっておりました。
も、なかなか資金の問題がありまして時間がかかりま
7月の爆破事件は非常に難しい状況でした。その後
したけれども今は展開されております。しかし、その
にもカウンセリングが必要だということで非常にト
当時はなかなかうまくいかなかったということがあり
ラウマがありました。地下鉄という深い所で起きた
ます。今は改善されて、デジタルのコミュニケーショ
わけで最初いろいろな情報の錯綜があり、何が起き
ンシステムというものができております。
またロンドンの運輸局の救急隊の車両にはライトを
たかということを把握するのに時間がかかったとい
107
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
つけサイレンをつけるということをしておりますので、
の重要性です。一般社会への情報提供の重要性です。
その流れがスムーズになるようにしております。どこ
ロンドンはパニック状態に陥ったわけですが、より
で事態の宣言を出したならば、他の所にも知らせると
よく情報を提供すればその影響は最小化されます。
いうことで合理化ができるようになっております。
残っている危険は無いとかそういうことも教えなけ
ればいけないわけです。それから次のシフトの人が
この写真は二つの車両のうちの一つなのですが、
これはそれほど大きな爆発物ではなくて手製の小さ
入って来るとかいったこともコミュニケーションが
な爆発物だったのですが、それでもこれだけの被害
無いと分からないわけです。
が出ていたということです。そして各現場の指揮者
のコミュニケーションということで、電子的なレポー
ロンドンの回復力フォーラムというものがあるので
トも持ってそういうものをよりよくしていこうとい
すが、これも重要です。これは即時家族受け入れセン
うことです。コミュニケーションは良くなりました。
ターというものを設定しなければなりません。怪我を
現場のマネージャー達は今や衛星電話というものを
した人達だけでなくて、その周りの人達もとにかくど
持っています。普通の携帯電話だとパンク状態にな
こかに行って、そこでちゃんと記録をして関わってい
りますが、有線サービスとつながるものを持つとい
るということです。例えばこちらの病院やあちらの駅
うことです。それから病院への通知システムという
に行っている人達が大丈夫だということを知るため
ものもさらに良くしています。
に、一つのセンターがあればそこで情報が得られるわ
けです。携帯電話がパンク状態になっていて家族との
そして緊急プランというのも変えまして、トラム
連絡ができないということがあるわけです。
センターでなくても現場の近くの病院へは全て通知
をするというシステムなのです。そして現場に近い
それからインターネットのホームページのシステムが
医療関係者も支援ができるようにということです。
それから現場に到着した場合に、コンタクトなく立
あれば、そこにログオンして人々に連絡して生存者の名
ち去った人が多くの人がいるわけです。そこで被害者と
前が分かるとかいうことも重要です。また病院のトラウ
のコミュニケーションの迅速化が重要です。その後悪
マサービスに情報を提供することによって分かるわけで
夢を見たりカウンセリングが必要だったりするわけで
す。そしてサポートセンターというものが生存者とのコ
すが、連絡をせずにそのまま立ち去った人達がいるわけ
ミュニケーションの主たる所になる。それはその時だけ
ですから、そこのところをケアしなければいけないとい
ではなくて何週間も何ヶ月後でも、そこに連絡をすれば
うことで、教訓として学んで改善をしております。
必要な支援が受けられることになるわけです。
今レポートの一部をご覧頂いているわけですが、
ロンドンの警視庁の方も生存者を受け入れなければ
それからいろいろな装備・装置が使われましたけれど
いけないということです。これだけ大きな状況になっ
も、その現場で使用したものが警察によって証拠として
た場合の患者記録です。それを警察やサービスや、
押収されたということがあります。これはテロ活動で
そして情報の操作等に使わなくてはいけないという
あったわけですから、いわゆる化学捜査という意味から
ことです。生存者の情報の一元化を大規模でやらな
証拠として警察が押収したのです。そこに置かなくては
きゃいけないということなのです。
他の所に使うわけにはいかなくなったわけです。しかし
非常に重要なのはロンドン警視庁が非常に正確な
ながら、それを取り除いてしまうと証拠が消えるから、
情報をマスコミに発表しなければならないというこ
そこから動かせなかったというのがあるのです。しかし、
とです。マスコミの方は情報がないと話を作ってい
そうなりますと他の事態への対応ができなくなってしま
きますので、それではいけないわけです。一般の方々
うわけです。それに代わるものを使ってロンドンの消防
は本当に何が起きたのか心配をなさるわけです。そ
隊の方では他の装備を使わなくてはいけないということ
れをまさにテロを行う方は狙っているわけですから、
になったわけです。訓練というものをやっていても実際
我々はよく対応していかなければなりません。
のこういうような初動隊への影響というものはカバーで
きないのです。出動したメンバー等に対してカウンセリ
ングというものが必要だということなのです。ロンドン
これはキングスクロス駅を外から見ております。
いろんな装備や装置が来ているのが分かります。そ
の消防隊の方では最初の初動に対応した350人に連絡を
してここに書いておりますのはコミュニケーション
してそのカウンセリングサービスをしています。3年経っ
108
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
けですから、こういうふうにローブを着てやります。
ても必要なものは続けているわけです。
そしてその中でシャワーを浴びるわけです。これはそ
これは最初のテロ攻撃で使われたようなものです。
ういう移動ができる除染装置ということです。
更なるテロ攻撃の計画があったということで例えば
車のトランクに入れられていたものも見つかってい
これは都市の捜査救助活動です。これは日本と似
ます。例えば釘等を使ったものがありますが、それ
ていますのでどんどん進めたいと思います。
を爆破されると大きな影響を与えるように計画され
たものです。バッグに入れてそういうものを運んで
捜索救助犬も役に立ちます。かなりの数の捜索救
いたということがあります。
助犬がいます。
そしてイギリスでは国際テログループからの脅威
が今もあります。脅威レベルがなお高い可能性とい
うことで厳しいレベルになっています。大きいテロ
これが高圧ポンプです。これは私共50機持ってい
の脅威というのはアルカイダ、そしてそれに関わる
ます。これは2つのユニットとホースですが、6イン
国内のネットワークグループです。国内に非常に大
チ100mm以上のホースを3km伸ばすことができます。
これは高圧ポンプと通常のものを比べた写真です。
きな可能性があるわけで、私が出てまいります時に
例えば1分間800リットル水を流すためには、通常の
はブリストルの街でも逮捕者が出ておりました。
ものだと20台必要ですが、これは1台の高圧ポンプで
そしてまた国内の通常の人達も爆発物を爆破させ
いけます。
るということができます。それは未然に防いだので
すが、そういうことがあるわけです。
これは川から水を得て大容量ポンプで水を送るこ
北アイルランド系のテロも脅威です。以前ほどひ
とができるという大きな改善です。
どくはないのですが、98年の合意を拒否している共
和主義者の分派がいるわけです。そういう人達もま
これは指揮等の調整に関してなのですが、国家調整
だ脅威としてありますけれども、これはかなり脅威
センターというものがあります。これは独立したコ
レベルが下がっています。
それからこれも車爆弾です。ロンドンでブラウン首
ミュニケーションシステムで、新しい局面の状況に対
相がちょうど誕生した時のことです。この爆発は上手
応していくわけです。そして、いろいろな通信や通常
くはいかなかったのですが、そういう事象があったと
の状況ではできないような時に対応するわけです。
いうことです。そういうものに対応していくために新
検知とか探知、同定、監視は非常に重要です。爆発
局面プログラムというものを2001年から始めました。
いろいろ時間もかかりお金もかかりましたが、このプ
とか汚染物質の場合に、まずそれを同定しなければい
ログラムが設定されました。これは通常、化学、生物、
けないわけです。そのためにガスモニター、放射線探
放射線、核のテロの脅威に対応していくということ、
知機とか化学分析かガスクロマトなどがあるわけです。
勿論それに加えて天災や事故に対応していくというこ
そしてまたアメリカの専門家の助言が得られると
とです。そしてまた大規模の除染ができなければいけ
いうことがございます。
ないということがあります。また都市での捜索救助活
動とか調整能力とかいうものが必要です。
それからそれぞれの車両が即時出動できるという
最新の除染能力が必要ということでやっております
ことをお見せしております。
が、個々のユニットは1時間に200人除染できます。そ
れを集めてやることができます。例えば50万人を除染
しなければならないということになると大規模の活動
これは閣僚消防顧問Sir Ken Knight の声明です。
が必要です。勿論これは最悪のシナリオですが、それ
ロンドンの消防隊はテロ攻撃に備えて計画・訓練・
装備を続ける。我々は気を抜かず、攻撃や大事象が将
をやらなくてはいけないこともあり得るわけです。
来発生することは必ず同じプロセスが必要となる。
こういう即応部隊のトラックがあって、こういうオ
レンジ色のローブの下で衣服を脱いで除染をするとい
2005年7月7日はロンドンとその消防隊にとり忘れられ
うことができるわけです。そして宗教的な意味合いか
ぬ一日であった。イギリスの本土で初めて自爆テロの
ら人様の前で衣類を取ることができない人達がいるわ
惨状を、負傷者を助けつつ最初に見たものである。そ
109
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
して前線対応者の落ち着き、プロ意識、スピードによっ
て最も厳しい状況下、多くの命を救うことができた。
このようにナイト氏は声明を出しております。
最後のまとめですが、テロの脅威は消えず、常に進
化をしている。全ての消防隊員は前線にいる。情報収集、
計画、適切な準備が不可欠である。情報の共有の価値
は非常に大きく、テロリストには二度と、というよう
なことを与えてはならない。我々は常に運が良いとい
う立場でやっていかなければならないということです。
有り難うございました。
110
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
7/7 London Tube
Bombing and UKFRS
Resilience
スライド 1
7月7日ロンドン地下鉄同時爆破テロと英国消防救急サービスの
復旧能力
イギリス義勇消防協会会長 アドレイン・ヒュース MBE LCG
Adrian Hughes MBE LCG
National President
Retained Firefighters Union (RFU)
July 7th 2005
¾
¾
¾
¾
¾
¾
¾
On 7 July 2005, four bombs were detonated in
central London.
Seven people were killed on a train at Aldgate
station.
Seven were killed at Edgware Road.
TwentyTwenty-four were killed at King’
King’s Cross/Russell
Square.
Fourteen were killed on a No. 30 bus at Tavistock
Square.
700 people were treated for injuries.
Hundreds more suffered psychological trauma
which, for many people, persists to this day and
has irrevocably changed their lives.
スライド 2
2005年7月7日
・2005年7月7日、ロンドン中心部で爆弾4発が爆発した
・アルドゲイト駅の車内で7名が死亡した。
・エッジウェア・ロード駅で7名が死亡した。
・キングス・クロス駅からラッセル・スクエア駅にかけて24名が死亡した。
・タビストック・スクエアを走行中のNo.30路線バスで14名が死亡した。
・700人の負傷者が手当てを受けた。
・他にも数百人が心理的トラウマに苦しみ、多くの人々はその後遺症のために生活
の決定的変化を余儀なくされた。
スライド3
(写真のみ)
LFB Response (Background)
¾ London has extensive experience of
responding to large scale incidents.
¾ During the 30 year IRA bombing campaign,
the LFB developed and maintained the
capability to respond to warnings and
detonations
¾ CoCo-ordinate mass evacuations,
¾ Manage building collapses
¾ Minimise the disruption that was intended by
the bombers.
LFB Response to 7 / 7
¾ 200 Firefighters deployed
¾ 40 Fire appliances
¾ 480 “other”
other” calls also attended
¾ 98 fire appliances were still available
¾ If CCBRN involved resources would be at
least six times greater and for a greatly
extended period
¾ Neighbouring Services put on StandStand- By in
case
スライド4
ロンドン消防隊の対応
(背景)
・ロンドンは大規模災害について豊かな経験を持っている。
・30年間にわたるIRAの爆弾テロキャンペーンの間、ロンドン消防隊は爆破予告や
爆発に対応し、大量避難を調整し、建物崩壊に対応し、爆破テロリストが狙う破
壊を最小限に抑えるために、その能力を磨き続けてきた。
スライド5
7月7日の地下鉄爆破テロに対するロンドン消防隊の対応
・200人の消防隊員が40の消防装備を配備した。
・更に480件の通報にも対処した。
・それでもまだ98の消防装備が利用可能であった。
・もしこれがCCBRN関連の事故であったら、少なくともこの6倍の資源が求められ、
期間も更に拡大していたと思われる。
・近隣の各サービス機関は万一に備えてスタンバイしていた。
111
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
7th July 2005
¾
¾
¾
The 7 July attacks presented an exceptionally
complex, difficult, and for those directly involved,
traumatic set of circumstances.
The task of establishing what had happened was
in itself complicated and difficult, given the location
of the first three explosions in tunnels.
It took some time before the emergency and
transport services were able to establish
accurately what had happened and where, and
how many people were involved.
7th July 2005
¾
¾
¾
¾
In the minutes following the explosions at Aldgate,
King’
King’s Cross / Russell Square and Edgware Road,
there were unclear, conflicting reports from the
scenes and within London Underground’
Underground’s Network
Control Centre:
Reports of loud bangs, signs of a power surge on
the Underground
Reports of a train derailment and a body on the
track.
Traumatised and injured people began appearing at
Tube stations having left the train and walked back
along the tracks to the nearest platform.
スライド6
2005年7月7日
・7月7日の爆弾テロは極めて複雑で困難な事件であり、この事件に直接関与した者
にとって衝撃的な状況であった。
・最初の爆破が地下鉄内で起きたことを考えてみると、そもそも何が起きたのか把
握すること自体が非常に困難であった。
・救急サービスと輸送サービスがどこで何が発生し、何人が事件に巻き込まれたの
か正確に把握できたのは、事件後しばらく経ってからであった。
スライド7
2005年7月7日
・アルドゲイト駅、キングス・クロス駅、ラッセル・スクエア駅、エッジウェア・ロー
ド駅で爆破が起きた後数分間に、これらの現場から、あるいはロンドン地下鉄総
合指令センターから矛盾する通報が錯綜した。
・大きな爆破音があったという通報や、ロンドン地下鉄上の急激な電圧変化などで
ある。
・車両が脱線したとか、レール上に死体があったという通報もあった。
・列車から逃れ、レール沿いに近くのプラットフォームまで歩いてきた人々の負傷し
た姿が地下鉄の各駅に現れ始めた。
スライド8
(写真のみ)
Problems Encountered
¾ Tunnel communications were damaged in the
initial explosions
¾ Mobile phone network reached capacity
almost immediately, hampered
communications
¾ Difficulty in accurate identification of incident
types and locations
¾ Lack of inter Service Communications
¾ Railway equipment delayed by traffic
congestion
スライド9
様々な問題の発生
・第一回目の爆破によってトンネル内の交信は損壊した。
・携帯電話はほぼ即刻限界に達し、交信不能となった。
・どんな種類の災害が何処で起きたのか正確に特定するのは難しかった。
・各サービス機関の間で交信がなかった。
・鉄道装備の配備が交通渋滞により遅れた。
スライド 10
(写真のみ)
112
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
Lessons Learned
¾
¾
¾
¾
¾
¾
Better communications between passengers and train
crew
Quicker roll out of improved communications between
train drivers and control centres
Speed up roll out of CONNECT project to facilitate inter
service communications below ground
Improvements necessary in above ground inter service
communications, work was already in progress
TfL Emergency Response Units be given “Blue Light”
Light”
status to speed up delivery of railway rescue equipment
and be provided with emergency service radio equipment
Streamlining of Major Incident declaration procedure so
that when one service declares it is dealing with a major
incident all others are immediately informed.
スライド 11
教訓
・乗客と列車係員との交信を改善する。
・運転手と管理センターとの交信を改善する。
・地下の各サービス部門の間の交信を容易にするためCONNECTプロジェクトの完
成を早める。
これは現在進行中である。
・地上の各サービス部門の間の交信に必要な整備を行なう。
・ロンドン交通局の緊急出動部隊は、鉄道事故救助装置をもっと迅速に配備するた
め
“ブルーライト”
を許可され、救急サービス無線装置を支給される。
・1つのサービス部門が大災害に対応中であると宣言した時に、全てのサービス部門
が直ちにそれを知らされるよう大災害宣言手続きを合理化する。
スライド 12
(写真のみ)
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
¾
Improve communications between each emergency service
scene manager
Ensure that scene managers have mobile telephones linked
to the priority service so they will operate when mobile
phone network is overloaded
London Ambulance Service to upgrade it’
it’s capability to
deliver large quantities of medical supplies and equipment to
simultaneous multi scene emergencies
Modification of emergency plans to facilitate the notification
of all hospitals in the area of the emergency even if they do
not have specific trauma capability.
Improve communication with people affected by a major
incident as soon as possible after the arrival of the
emergency or transport personnel at the scene.
Review communications between London Transport station
staff and the emergency services and people trapped in
train carriages underground.
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
¾
¾
TfL to provide better and more reliable emergency lighting
on tube carriages.
Metropolitan Police to become lead agency for survivor
reception centres and dede-briefing
Establish plans for at least two survivor reception centres
near every tube, rail, or bus station / terminal
London Ambulance to improve it’
it’s patient recording
procedures for identifying survivors of major emergencies
and that these are efficiently passed to the casualty
reception bureau and receiving hospitals.
All London emergency service to adopt similar procedures
for identified survivors
Future major incident exercises should include senior
media personnel as participants not just as observers.
London Metropolitan Police to provide better basic public
information within an hour of an incident
スライド 13
教訓
(つづき)
・各救急サービス部門の現場責任者同士の交信を改善する。
・携帯電話ネットワークが限度を超えた時、現場責任者が優先的に携帯電話を使っ
て任務を遂行できるようにする。
・ロンドン救急サービスは、同時多発型事件の際に大量の医療品や医療設備を各現
場に配送できるようその対応能力を強化する。
・救急指定病院でなくても事故現場の地域内の全ての病院に事件の情報を伝えられ
るよう非常時計画を改善する。
・救急要員や輸送要員が現場に到着した後できるだけ早く大災害の被害者との交信を整備する。
・ロンドンの輸送機関の駅職員と救急サービス、および地下鉄車両内に閉じ込めら
れた人々との交信について再検討する。
スライド 14
教訓
(つづき)
・ロンドン交通局は地下鉄車両上に、より信頼性の高い非常ランプを供給する。
・ロンドン警視庁は被災者受付センターおよび事情聴取の先導的機関となる。
・地下鉄、鉄道、バスの各駅/各ターミナル付近に被災受付センターを最低2箇所設
ける計画を立てる。
・ロンドン救急サービスは、大災害の生存者を確認するため患者登録手続きを整備する。また、
これらの手続きが効率よく被災者受付局や搬送病院に伝達されるようにする。
・ロンドンの全ての救急サービスは身元の判明した生存者について同様の手続きを導入する。
・今後行なわれる大災害の訓練には、
オブザーバーではなく参加者として古参のメディ
ア関係者を含める。
・ロンドン警視庁は災害発生後1時間以内に基本的な情報を公開する。
スライド 15
(写真のみ)
113
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
Lessons Learned (cont)
Met Police to appoint a senior officer as press
spokesperson throughout the day of an incident. Primary
role to communicate with the public and to pass on timely
and accurate advice and information
Met Police to provide web based and telephone access to
casualty bureau information including free phone number
for relatives and prepare standard information for release,
and information for people who do not need to report a
missing person
Met Police to improve standard advisory messages
released hourly even if there has been no change and
establish a protocol with the media for the release of
information relating to a major incident
Met Police to improve information released to businesses
¾
¾
¾
¾
Lessons Learned (cont)
The London Resilience Forum should establish reception centres for
for
relatives looking for missing loved ones following a major incident.
incident. This
should provide for their basic needs, up to date information on
casualties as well as help with accommodation if necessary. The
assistance centre would then manage the dissemination of casualty
casualty
and survivor information.
The assistance centre should have the tools and guidance for setting
setting
up and supporting Survivor Groups as well as dealing with the
following problems
¾
¾
z
z
z
z
z
¾
¾
How to establish and run a secure internet site
How to ensure the survivor group is not infiltrated by journalists
journalists and conspiracy
theorists or voyeurs
Provision of practical advice on sources of information and support
support available for
survivors
Provision of advice and guidance on health risks including post traumatic stress
disorder
Provision of support and counselling and advice for people who emerge
emerge as leaders
of the group
The Hospital trauma service must be given access to survivor details
details
so that they can be contacted post incident.
The Assistance centre should become the main channel for
communication with survivors. It should provide regular updates and
information about any onon-going health impacts.
スライド 16
教訓
(つづき)
・ロンドン警視庁は災害当日、古参の警察関係者を一名広報担当者に任命する。そ
の主な任務は一般市民への情報伝達であり、正確な助言や情報を時宜に応じて提
供することである。
・ロンドン警視庁は被災者の親族のために無料通話番号をはじめとする被災者受付
局の情報をウエブや電話で提供する。また公開用の一般情報と行方不明者を通報
する必要のない人々に対する情報を用意する。
・ロンドン警視庁はその内容に変化がない場合でも、1時間毎に発表される一般的
な助言を見直し、大災害関連情報の公表についてマスコミと協定を結ぶ。
・ロンドン警視庁は企業に公開される情報を整備する。
スライド 17
教訓
(つづき)
・London Resilience Forum(ロンドン危機管理フォーラム)
は大災害発生後、行
方不明の家族を探す親族のための受付センターを設置しなければならない。この
センターは彼らの基本的なニーズや被災者に関する最新の情報を提供し、また必
要な場合は宿泊施設等についても支援しなければならない。したがって、この支
援センターは負傷者や生存者の情報伝達を管理することになる。
・この支援センターは生存者グループを設立・支援し、かつ次のような問題を処理
するための手段やガイダンスを持っていなければならない。
▶安全なインターネットサイトを立ち上げ運営する方法
▶どのように生存者グループの安全を確保するかということが、ジャーナリストや陰
謀論者や詮索好きな人に漏れないようにする。
▶情報源に関する有用なアドバイスと、生存者が利用できる支援の提供
▶事故後のショック性ストレスや不調など健康上のリスクに関するアドバイスとガイ
ダンスの提供
▶支援とカウンセリングの提供、グループリーダーになる人々に対するアドバイス
・病院のトラウマサービスは事故後も生存者に連絡できるよう、彼らの詳しい情報
にアクセスできなければならない。
・支援センターは生存者と連絡を行なうための主たる機関になるべきである。また継
続的な健康被害に関する情報を定期的に更新しなければならない。
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
Much of the equipment utilised in the rescues was
impounded by the police as part of the incident crime
scene
This caused significant delays in making appliances
ready to attend further incidents
Despite realistic training and exercises, nothing can
prepare those first on the scene, with the sights and
sounds they experience.
It is therefore, extremely important to put in place early
support and counselling for the responding crews and
others involved.
The LFB advisory and counselling service made initial
contact with almost 350 staff, a number of which continue
to receive support well after the event.
スライド 18
教訓
(つづき)
・救助に使われた多くの装備が災害犯罪現場の遺留品として警察に押収された。
・このため、更なる災害に備えるための装備を配備するのが非常に遅れた。
・実際的な訓練・演習を行なっていたにもかかわらず、最初に現場に到着した職員
が目にし、耳にした状況はそれを超えていた。
・こうしたことから、出動した隊員や関係者のために、いち早く支援とカウンセリン
グを行なうことが特に重要である。
・ロンドン消防隊の助言カウンセリングサービスは最初350人近い職員に連絡を取っ
たが、その多くは事故後もサポートを受け続けている。
スライド 19
(写真のみ)
114
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
The Threat of Terrorism in the UK
¾
¾
¾
¾
¾
There is a serious and sustained threat from
international terrorism to the UK and UK interests
overseas.
The current threat level is assessed as “Severe”
Severe”
This means there is a high likelihood of future terrorist
attacks.
The most significant terrorist threat comes from Al
Qaeda and associated networks, along with a
significant domestic sympathiser risk.
Northern IrelandIreland-related terrorism continues to pose a
threat. Dissident republican terrorist groups, who have
rejected the Good Friday Agreement of April 1998, still
aspire to mount attacks in Great Britain.
スライド 20
英国におけるテロリズムの脅威
・英国および海外の英国の利害に対する国際的なテロリズムの脅威は依然として深
刻である。
・現在の脅威レベルは
“シビア”
である。
・これは将来テロ攻撃が起こる可能性が高いことを意味している。
・最大のテロリストの脅威はアルカイダとその関連グループ、および英国内にいるそ
の支援者である。
・北アイルランド関連のテロ行為は今も脅威となっている。1998年4月の聖金曜日
の和平合意を拒否した反体制派共和主義のテロリストグループは、今も英国内で
攻撃の機会を窺っている。
スライド 21
(写真のみ)
スライド 22
The UK Fire and Rescue Service Capabilities
to Respond to Terrorist Events
The New Dimension programme supplies equipment and
procedures to enhance the capability of the fire and rescue
service to respond to a range of incidents.
¾ The programme was established in 2001.
¾ It provides the fire and rescue service with equipment,
procedures and training to respond to a range of threats
including:
¾
z
z
z
z
z
z
Terrorist CCBRN threats
Conventional, Chemical, Biological, Radiological and Nuclear
incidents
Industrial and domestic accidents
Chemical spills and collapsed buildings
Natural disasters
Floods and earthquakes.
テロ事件に対する英国の消防・救急サービスの対応能力
・
「新たな段階」
計画は、様々な災害に対する消防・救急サービスの対応能力を強化
するため、装備を供給し処理手続きを定めている。
・この計画は2001年に策定された。
・次のような脅威に対応するため、消防サービスや救急サービスに装備、処理手続き、
教育訓練を提供している。
▶テロリストによるCCBRNの脅威
▶CCBRNは、従来型、化学物質関連型、生物学的製剤、核関連の災害を指している。
▶産業および国内の 事故
▶化学物質の漏出および崩壊建物
▶自然災害
▶洪水および地震
New Dimension Capabilities
スライド 23
新たな段階の対応能力
z
The New Dimension capabilities are:
• Mass decontamination (MD),
• Urban search and rescue (USAR),
• High volume pumping (HVP),
• Command and control and national cocoordination,
• Detection, identification and monitoring
(DIM).
・新たな段階の対応能力は次のようなものである。
▶大量除染
(MD)
▶都市災害における捜索救助活動
(USAR)
▶大容量ポンプ
(HVP)
▶指令、管理、国による調整
▶捜索、確認、監視
(DIM)
115
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
Mass Decontamination
State of the art decontamination structures that can be
easily carried and erected on site within minutes and are
capable of decontaminating up to 200 people per hour.
These structures consist of three sections for disrobe,
showering and rere-robe, and have been designed to
ensure comfort and modesty for casualties.
Casualties requiring decontamination can remove their
clothing underneath special lined and hooded cloaks
before moving into the heated, warmwarm-water shower units
to wash with detergents. They are then provided with rererobe packs containing jump suits, sanitary products and
shoes.
¾
¾
¾
New DimensionsDimensions- Mass
Decontamination
スライド 24
大量除染
・持ち運びが容易で、短時間で現場に設置でき、毎時200人を除染できる最新の除
染装置
・これら除染装置は脱衣、シャワー、着衣という3つの機能を備えており、被災者
が快適に、かつプライバシーを保ちつつ除染できるように設計されている。
特殊な裏打ち布とフードの付いたマントの中で衣服を脱ぎ、
・除染の必要な被害者は、
暖房された暖かいシャワー装備のあるユニットの中で洗剤を使って体を洗い流すこ
とができる。その後、ジャンプスーツやサニタリー製品や靴の入った着衣用セット
を支給される。
スライド 25
新たな段階―大量除染
スライド 25
Urban Search and Rescue
¾
The USAR capability is designed to allow FRSs
to respond effectively to large scale building
collapse or transport incidents, whilst providing
safe systems of work and a structured response.
Urban Search and Rescue
都市災害における捜索救助
(USAR)
・USARの対応能力は、消防・救急サービスが大規模な建物崩壊や交通事故に効率
よく対処できるよう計画されている。その一方で、安全な作業システムを提供し、
スケジュールに基づく対応を行なう。
スライド 27
都市災害における捜索救助
Urban Search and Rescue
¾
Equipment carried includes:
z
z
z
z
z
z
z
z
Technical search cameras
Listening devices and communication probes
Cutting, drilling and breaking equipment
Timber cutting workwork-stations
Propping and shoring equipment
Lighting and power generation
Hand tools
Heavy capacity air bags
スライド 28
都市災害における捜索救助
・携行される装備の内容
▶特殊捜索カメラ
▶照明および発電
▶聴き取り装置および交信用プローブ
▶道具類
▶切断、ドリル、破壊装置
▶大容量エアバッグ
▶木材切断用加工機械
▶柱用装置
116
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
High Volume Pumping (HVP)
スライド 29
大容量ポンプ
High Volume Pumps Comparison with normal pumping appliances.
High Volume Pump
Conventional Fire Appliance
8,000 lpm (2000 US gallons
per minute) over 1km
¾
8,000 lpm (2000 US gallons
per minute) over 1km
¾
¾
HVP + 1 support appliance
¾
20 Fire Appliances
¾
Between 5 and 7 personnel
¾
120 Personnel
¾
3km of hose
¾
320 lengths of hose
¾
Needs 30 minutes to set up
¾
Needs a miracle!
スライド 30
大容量ポンプ
(HVP)
と通常ポンプとの比較
大容量ポンプ
従来の消防設備
1km毎秒8,000リットル
(毎秒2,000USガロン)
1km毎秒8,000リットル
(毎秒2,000USガロン)
HVP+支援装置1基
要員 5名∼7名
ホース 3km
設置に30分必要
消防車20台
要員 120名
ホース 320本
奇跡が必要!
スライド 31
(写真のみ)
Command and control and
National CoCo-ordination
¾
¾
¾
FRSNCC – The UK’
UK’s national coordination
centre (interim arrangement).
Enhanced Command Support (ECS) vehicles
have been provided, primarily to provide
command and control at a strategic holding area
(SHA) at a New Dimension incident.
Their secondary purpose is to provide
command, control, coordination and
communication facilities at, or near to, a scene
of an operation / incident run by local FRS
teams.
スライド 32
指令、管理、国による調整
・FRSNCC(消防・救助サービス全英調整センター)
:英国の調整センター(暫定
取り決め)
(SHA)
に指令・管理を提供するため、高機
・新たな段階の災害における戦略的拠点
車両が提供される。
能指令支援
(ECS)
・これらの第二の目的は、地元の消防救急隊が出動する事故災害現場やその近隣で
指令、管理、調整、通信を行うための施設を提供することである。
スライド 33
Command and Control and
National CoCo-ordination
指令、管理、国による調整
117
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
Detection, Identification and
Monitoring (DIM)
¾
¾
¾
This capability is provided for detecting,
identifying and monitoring unknown or
deliberately disguised dangerous substances.
It is a growing suite of highly technical
equipment, operated by specially trained officers.
The equipment includes
z
z
z
z
z
gas monitoring equipment,
radiation detectors,
a chemical liquid and solids analyser,
analyser, and
a gas chromatograph/mass spectrometer plus
numerous items for sampling and testing.
Reach back facility for specialist advice from the USA.
スライド 34
捜索・確認・監視
(DIM)
・DIMは未確認あるいは外見を偽った危険物質を発見し、確認し、監視するために
提供される。
・これは特別訓練を受けた公務員により遂行される極めて特殊な技術装備である。
・装備の内容
▶ガスモニター ▶放射能検知器 ▶化学薬品分析器
▶ガスクロマトグラフ/質量分析計、サンプリングと試験のための様々な機器
▶USAの専門家のアドバイスを得るための施設
Detection, Identification and
Monitoring (DIM)
Statement from;
Sir Ken Knight (Chief Ministerial Fire Advisor)
¾
¾
¾
¾
¾
London Fire Brigade will continue to plan, train and equip
for the reality of further terrorist attacks on our Capital
City.
We are not complacent, and are in no doubt that such
attacks or other major incidents will happen in the future,
requiring the same processes to be put in place.
July 7th 2005 was a day London, and its firefighters will
never forget.
They were among the first to see the devastation
wrought by the bomb blasts caused by the first suicide
bombers on mainland UK, assisting the wounded and
starting rescues.
The calmness, professionalism and speed in which all
our front line service staff reacted, in the most
demanding of circumstances undoubtedly saved many
lives.
スライド 35
捜索・確認・監視
(DIM)
スライド 36
ケン・ナイト卿
(政府消防アドバイザー長)
の声明
・ロンドン消防隊は我が国の首都に対するテロ攻撃という現実に備えて、計画を立て、
訓練を実施し、装備を整える。
・我々は現状に甘んじているわけではない。こうしたテロ攻撃やその他の事件が将来
発生することに疑いの余地はなく、同じプロセスを整備しておく必要がある。
・2005年7月7日の地下鉄爆破事件はロンドンとその消防隊員にとって生涯忘れるこ
とのできない日であった。
・彼らは英国本土初の自爆者による爆発がもたらした惨状を目にし、負傷者を助け、
救助を開始した最初の者達である。
・我が最前線の隊員達がかくも厳しい状況に対処したその冷静さとプロ精神と迅速性
は、正しく多くの生命を救うこととなった。
Summary
¾ The terrorist threat
is undiminished and is
continually evolving
¾ All Fire Services are in the Front Line
¾ Intelligence, Planning and adequate
preparation are vital
¾ Sharing of information is invaluable
¾ A terrorist only needs to be lucky once
¾ We need to be lucky all the time
スライド 37
まとめ
・テロの脅威はとどまるところを知らず益々拡大している。
・全ての消防サービスは最前線に立っている。
・知性と計画と周到な準備が不可欠である。
・情報の共有が極めて重要である。
・幸運がテロリストに味方するのは一度きりであり、
・これから先、幸運が見方し続けるのは我々でなければならない。
118
消防団国際会議
報告書
●2日目●
5月15日
(木)
討 議
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
討議:大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について
コーディネーター:
秋本 敏文
日本消防協会理事長
日本
山口 勝己
日本消防協会常務理事
オーストラリア連邦
ピーター・エバンス
ニューサウスウェールズ州地方消防局義勇消防長
オーストリア共和国
マンフレド・サイド
オーストリア消防協会
カナダ
マイク・ウォルッシュ
カナダ義勇消防協会会長
中華人民共和国
李 向華
中国消防協会副会長
フィンランド共和国
ベリ・マッティ・オヤラ
フィンランド救助協会会長
ドイツ連邦共和国
ラルフ・アッカーマン
ドイツ消防協会副会長
オランダ王国
ハンズ・バルケビザー
オランダ消防協会議長
英国
アドレイン・ヒュース
イギリス義勇消防協会 会長
アメリカ合衆国
フィリップ・スティトバーグ
全米義勇消防協会会長
スイス連邦
ウォルター・エッガー
前スイス消防協会会長・CTIF 総裁
日本
パネリスト:
120
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
秋本: お揃いになりましたら会議を再開することに
ではなくて、いろんな機関との協力関係、そしてま
したいと思います。4人の方にいろいろお話をして頂
た3日間は何とか食事を確保して欲しいといったこと
きました。それぞれ大変興味深かったと思います。
を含めますと、一般住民の皆さんとの協力関係といっ
一つ一つの災害にどう対応するかといったこともご
た所まで出てきます。この会場の中にも婦人防火ク
ざいますが、全体を通じてこれからの消防の在り方
ラブの幹部の方々がいらっしゃいますが、そうした
について考えさせられることがあったと思います。
皆さんも含めた幅広い連携・協力が必要になります。
先程も申しましたように午前の会議は11時50分頃に
そしてそれを上手くやっていこうとすれば、今日の
終わりたいと思っておりまして、そうするとあと10
お話の中でもコミュニケーションというお話が度々
分しかございません。実はメンバーの方から会場の
ございました。そのコミュニケーションをどう取っ
皆さん方と直接のやり取りもしたいというお話も
ていくかということが大事です。そうなった場合に
あったのですが、現実問題としてこの日程の中でや
消防というのは119番という緊急通報の手段を持って
ることは難しうございますので、今日まだ一言も話
いるということもあって、非常に大きな役割を果た
をしておられない方にご意見を頂きたいと思います。
していると思います。そういったことをこれからの
どなたでも結構ですので挙手をして頂いて如何です
消防活動全体の中で考えていかなければならないの
か。カナダのウォルシュさん、どうぞ。
ではないかと思います。
私共は一昨年団長さん方と一緒にヨーロッパに伺
ウォルシュ:今朝お話をしていたのですが、この会
いまして、先程のお話にもあったロンドンの地下鉄
議を2010年にカナダのブリティッシュ・コロンビア
の事件の現場に行きました。またドイツにも伺いま
州、バンクーバーでしようと思うのです。皆様方に、
した。ドイツに行きました時に今日お越し頂いてい
「はいはい」と言って頂いている感じがするのですけ
るアッカーマンさんの地元の方に伺いましたら、何
れども、私共は両手を広げて大歓迎をしたいと思い
か非常事態が生じた場合は消防本部に関係の機関が
ます。カナダで開催したいと思いますので、その時2
全部集まって、そこのリーダー役を消防がおやりに
年後にお会いいたしましょう。
なるとお聞きして、その集まられる場所を見せて頂
いて、なるほどと改めて思ったことがございます。
秋本: 実はこの話は後でやって頂こうかと思ってい
それでアッカーマンさんに今日はまだご発言頂い
たのですけれども、先回りして宣言されてしまいま
ていませんので、ドイツで非常事態あるいは大規模
した(笑)。他の方、何かこのテーマについてのご発言、
災害があった時の対応についてお話し頂けることが
あるいはお尋ねはございませんか。
ありましたらお願いします。
ウォルシュ:失礼。私もう十分話してしまったと思
アッカーマン:はい、ヨーロッパでは112という電話
うので言うことはございません。
番号がありまして、ここに電話すると消防に連絡が
来ます。緊急もそうです。1つの番号で両方カバーす
秋本: それでは私の方からちょっとだけ提案的に申
るのです。EU全体でそれをカバーするということで
し上げたいと思います。私は大きな災害あるいはテ
やっております。それを中央のシステムでやってい
ロへの消防活動のいろんな実績をみていまして、消
るのですが、消防の方はドイツではシステムの中心
防活動というのは伝統的には火災対策なのですが、
となって、何か大きな事故とか緊急サービス、消防
かなり幅が広いものにならざるを得なくなっている
サービスの方がそこにいます。そして警察以外の組
と思います。実は今回ご参加頂いた皆さん方の団体
織、そして警察と共にやるわけです。ですから消防
の名称の中にFireという名前が必ずしも使われてい
の方は、一体何が起きているのか分からなければい
ません。フィンランドもそうですし、オランダなん
けません。そして何をできるか。そしてどういうも
かでもFireだけでなくいろんなものが入っています。
のが対応できるかということを分かっていなくては
日本の中でも既に会場の皆様はご存知ですけれども
いけないわけです。そして大災害の場合には、ドイ
消防団多機能型車両というものを配備するというこ
ツの場合ですとそういう全体のリーダーになるのは
とを始めております。また今日のお話の中でも連携・
消防の方のトップです。
総合ということの重要性、つまり消防だけが動くの
121
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
秋本: 有り難うございました。恐らくどの国におい
わることができたのではないかと思っております。
てもそういう事態が生じているのではないかと思い
せっかくの会議ですのでこれからの消防団の益々の
ます。他にご発言の希望がなければ、私の方からま
発展を目指す、今後の対応の方向性を明らかにする、
たさらにお尋ねするということになりますが、ご発
そういう内容となるような共同宣言をここで決定す
言ご希望ございませんか。
ることにしてはどうかと思います。それではこの宣
言案について朗読をして頂きます。
会場の中からの質問票というのがそちらにありま
片山会長おみえでしたら、ご登壇をお願いします。
すか?
それでは片山会長にもご着席頂いたところで共同宣
ご質問ということで今私の手元に届けられたのが2
言案文を小澤さんに朗読してもらいます。
つございます。
「阪神淡路の時に消防団が大活躍をした。他国も同
世界消防団の充実発展を目指す東京宣言
じか?」大体先程の話でもそのような状況ではないか
と思います。
もう一つの質問は「スイスに義勇消防隊ともう一つ
近年、様々な火災のほか、暴風雨、大洪水、地震
民間防衛隊というお話があったけれども、民間防衛
など大規模な自然災害が相次いでおり、さらにテロ
隊は消防とどう違うのか?」ということです。エッ
事件も各所に発生している。地球環境対策などによ
ガー総裁にお尋ねしたいと思いますがよろしいで
り、これらの被害防止を図ることが必要であるが、
しょうか。
世界の消防は様々な災害、事故に対し、いずれの国
においても人々の安全確保のため日夜懸命の努力を
重ねている。
エッガー:民間防衛ですが、これは義勇消防と違っ
て軍役を終えた28歳から30歳までの人が軍服を脱ぎ
一時休んでおりますので、そこで市民を守るために
特に消防団は、他に職業を持ちながら、「自らの地
予備役をするわけです。つまりその仕事をするわけ
域は自ら守る」という強い信念のもと、強固な連帯感
です。この制度は第二次世界大戦後に始まりまして、
に支えられた集団として、地域の防災に極めて重要
スイスの意見としてはこういった民間のシェルター
な役割を果たしている。
を全ての人に持つということでした。シェルターで
すが、つまり安全な空間を各住民当たりにスイスで
このような中で消防団を取り巻く環境は大きく変
は設けております。こういったシェルターはこの民
化しており、消防活動の高度化、専門化に対応する
間防衛の人達によって作られているわけです。何年
装備や訓練の充実、十分な消防活動のための消防団
か前に国の政府はこの民間防衛の指令をカントン、
員の確保など共通する課題に直面している。
州の方に与えたわけです。ですからそれぞれの州が
今回開催した世界初の消防団国際会議においては、
責任を持って、その危険の程度に応じて危険の予測
において人数を決めるわけです。アルプスのカント
このような問題について各国間で意見を交換し、有
ンは、ここでの危険というのがありますので、一体
意義な成果を得ることができた。
何人予備に持っておくかというのを決めるわけです。
彼らを要請したならば、防護服あるいは装備を持っ
参加した各国においては、それぞれ人々の安心安
てその事故に対応するわけです。またセコンドオピ
全の確保のために今後とも全力を傾ける決意を新た
ニオンとしてですが、特定の項目に関しての情報・
にすると共に、消防団の今後益々の発展のため、参
知識を持っている、けれども消防の人員が足りない
加国の総意として次の共同宣言を明らかにすること
ということになりますと、こういった民間の防衛の
を決議した。 人達を呼びます。
1.大規模な自然災害やテロ事件などを含め、消防団
秋本: ちょうど時間になりましたので会議そのもの
が消防活動に対する人々のニーズに十分対応する
はこの辺りで終わりにしたいと思います。この消防
ことができるよう、必要な財政資金を確保しつつ、
団国際会議は世界で初めてということなのですが、
装備・機材の改善、団員の訓練の充実を図る。
皆様方のご協力を頂きまして大変有意義のうちに終
122
(木)
大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について 5月15日
2.消防団員の維持・確保を図るため、広報の強化な
ました。今回会議に参加された各国代表者の連名に
どによって消防団に対する社会の評価を一層高め
よってお見舞いの書簡を差し上げることにしたいと
るとともに、被雇用者の消防活動についての雇用
思います。片山会長から中国の李向華副会長にお渡
者の理解と協力の確保、種々の側面からの団員の
しすることにしたいと思います。メッセージについ
処遇の改善にも努め、これらにより消防団員の活
ては向こうの方で読み上げをして頂きます。
動環境を整備する。
メッセージ
3.地域の防災体制の強化と共に将来にわたる消防団
員の人材確保に資するよう、青少年消防組織の活
5月12日に中国において発生した四川省大地震に
性化を図る。また、消防団への女性の参加を促進
よって甚大な被害が生じています。今回の消防団国
する。
際会議に参加した各国消防団は住民の生命・身体・
財産を守ることを使命とする消防人として、亡くな
4.世界の消防団がより強く連携し、人々の安心安全
られた多くの人達のご冥福をお祈りすると共に、被
を一層確実なものとするよう、世界各国の消防団
災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
はこの会議を契機として消防活動等についての情
また中国の消防関係者の昼夜を分かたぬ活動に敬
報交換、連携を強化する。
意を表し、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
2008年5月15日
2008年5月15日 消防団国際会議 参加10ヵ国消防団代表
秋本: 改めてお諮り致します。各国の代表の方はこ
れを共同宣言とすることでご異議ございませんで
それではお渡しいただきます。
しょうか?
以上で私の出番の部分は全て終わりました。ご協
力有り難うございました。
ご異議ないようでございますので、これを今回の
消防団国際会議の共同宣言ということに致します。
片山会長のご署名もお願い致します。
有り難うございました。
次に次回の会議の開催についてお諮りをしようと
思っておりましたら、先程カナダのマイク・ウォル
シュさんから次はうちでやるぞという宣言がなされ
てしまいました(笑)。ウォルシュさん、もう一度宣
言をされる必要がありますか。それとももうよろし
いですか。
ウォルシュ:いやその必要はないと思いますよ。良
い会議になるように努力いたします。
秋本: 先程のお話にもありますように、概ね2年後
にカナダで開催ということで、世界各国の方々もそ
れで賛成ということでありました。カナダの皆さん
には大変お世話になりますが、これから国内の調整
もいろいろして頂いたうえで開会ということにして
頂きたいと思います。日本もできる限りのご協力を
しなければならないと思います。
ここでもう一つご報告を申し上げたいと思います。
ご存知のように中国・四川省で大きな地震が発生し
123
消防団国際会議 地域を守る 世界の消防団 ∼語ろう 消防の未来∼
閉会の挨拶
片山虎之助
(財)日本消防協会会長
それでは一言ご挨拶を申し上げます。
て頂きますよう心からお願いしまして閉会のご挨
ご参加の皆さん、昨日から今日にかけての国際
拶とさせて頂きます。有り難うございました。
会議ご出席、大変ご苦労様でございました。昨日
は各国の消防が抱える当面の課題についての報告
と討論があって、今日は大自然の災害やテロ対策
に対する特別講演の後の意見交換があったと聞い
ておりますし、今それを受けまして共同宣言に私
も署名致しましたし、各国代表によるご同意もあ
り、その共同宣言の採択が終わりました。大変ス
ムーズにいきましたことを心からお祝い申し上げ
ます。
スムーズに行きましたのは恐らく各国代表もそ
うでございましょうけれども、消防に対する使命
感・責任感と国境を越えて消防人が持つ連帯感に
よるものだと思います。重ねて各国代表およびご
出席の皆様に敬意と感謝を捧げたいと思います。
今お聞きしますと2年後を目途に今度はカナダ
で開催されるということでございます。こうした
ことが行なわれるのは大変結構なことであり、ま
た今日で国際会議は終わりますが、まだ日本の旅
は終わりませんので、今日は東京を見て頂き、明
日は関西に行かれて阪神・淡路大震災のいろいろな
状況も聞いて頂くということになっておりますが、
是非有意義な日本の旅を楽しんで頂きたいと思い
ます。
世界の消防の充実強化を図るこの共同宣言を広
く世界に発信・アピールすると共に、各国におい
ても一層それぞれの消防団の充実強化に取り組ん
で頂きたいと思います。また 2 年後にお会いでき
ると思いますが、どうかそれまでお元気で頑張っ
124
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
Period:
May 14 (Wed) - May 15 (Thu), 2008
Venue:
Toshi Center Hotel
Organizers: Japan Firefighters Association
Please note that the job title/position may not reflect new or recent additions and withdrawals.
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Harnessing the Achievements of
The International Volunteer Fire Service
Conference
Toshifumi Akimoto
Chairman of the Board of Directors, the Japan Firefighters Association
Introduction
The International Volunteer Fire Service Conference was held in Tokyo on May 13 and 14, 2008. This was the
international meeting to discuss issues that volunteer fire departments worldwide are facing and exchange ideas
for solving the problems. I believe that as the first conference of this kind it produced significant results.
First I would like to express my sincere gratitude to the many people who worked together and provided their
support to hold the conference. I would like to thank Toshi Center Hotel for the conference venue, JTB and
JCOM for working to organize the conference, and Tokyo Fire Department, Kobe City Fire Bureau and Kyoto
City Fire Department for assisting participant nations when they made inspection tours to related facilities.
I would like to thank the All Japan Council of Local Authorities for their financial assistance. I would also
like to acknowledge the executive officers and staff of the Japan Firefighters Association who devoted their
utmost efforts to time consuming tasks such as collecting information from participant nations, managing the
conference and arranging inspection tours to local facilities.
The success of the conference ̶ the conference itself would have been the first such experience for almost
all of us ̶ is owed entirely to their united and coordinated support. I cannot find adequate words to express
my gratitude but I believe that we can reward those who worked to make this conference a success by further
improving fire service based on the outcome of this conference.
Volunteer fire departments worldwide
During the preparatory stage prior to the conference, we collected and analyzed rough information on the
current situation and problems facing each nation s volunteer fire departments. To some extent we obtained
general knowledge.
Nevertheless when we met participants and heard their voices at the conference, we felt we knew much
about how vital their activities are. Participants engage in these activities with an overwhelming sense of
responsibility. Comments received after the conference indicated that the approximately 300 fire service
provider related audience at the conference site seemed to have the same feeling I did.
This strong sense of responsibility and enthusiasm may be attributed to firefighting systems. Unlike Japan, in
almost all countries, only large cities have career fire departments, that is, organizations of paid professional
126
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
firefighters. Most local cities and rural areas have only volunteer fire departments. As a result, the enthusiasm
of the volunteers involved in fire activities is enormous. From Canada we heard,“Volunteer fightfighters are
also professionl.”From Switzerland we heard“There are things that can be done exactly because we are
volunteers.”These remarks are significant.
Of course Japan is not to be outdone. Depending on the region, volunteer firefighters prove themselves a
good match. Especially in large fires, wind, floods or earthquakes, their activities cover a wide area that is
indspensible for the security of local residents.
The International Fire Service Conference made us aware anew of the significance of volunteer fire services
and this has great meaning for us to cope with all aspects of firefighting in the future.
Changing socioeconomy and its impact on fire departments
From remarks made by each participant country with regard to the changing social and economic environment,
the conference showed that volunteer firefighters are facing surprisingly common issues.
- Due to the changing employment structure, the number of employees as compared with the number of selfemployed has increased.
- Since working places are remote from their residences it has become more difficult to retain and recruit
firefighters and maintain fire service.
- An aging population and mobilization from rural areas to cities has brought about problems of underpopulation
as well as overpopulation.
- Many countries indicated that their young people have less interest in their community and are less willing to
volunteer because, for example, they are much too devoted to their PCs.
Against such backdrop, many representatives presented how they are coping with the reduction and trying to
recruit volunteer firefighters. Such exchange of information and opinions has been exactly what the meeting
aimed at. The fact that the discussion was made in depth both during and outside the conference site threfore
can be regarded as a major benefit. In the Tokyo Declaration to Enhance Fire Departments Worldwide,
which was adopted at the end of the conference, the outcome has also been reflected in the commitment to
continuously improve fire services by linking with other countries.
Enhancing and expanding our activities
Traditionally fire services have focused on measures specifically connected to fires, but the weight has
been recently shifing to activities other than fires, particularly rescues in the broad sense. This is a universal
phenomenon.
Knowing the structure of each activity is difficult because, for example, in some countries first-aid services
are not part of fire department services, but to my eyes, fires amount to roughly from 10 to 20 percent in terms
of the number of call-outs. Still the weight of fire related services will be quite high when considering fire
prevention accounts for greater weight apart from fire suppression.
In such circumstances, volunteer fire departments in each country are striving to improve their appratus in
response to expanding services, and the government of each country is also providing financial aid as will be
described below.
With the aid fund from the Japan Lottery Association, the Japan Firefighters Association provided each
prefecture multifunctional fire engines equipped with first-aid and rescue instruments in addition to fire pumps
in 2007 and 2008. This method for enhancing apparatus is thought to accord with present world trends.
127
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Enhancing volunteer fire services and the social environment
To further improve volunteer fire departments and contribute to community security, it is necessary that
those who are directly related to volunteer fire departments make continued efforts. Also necessary is that
the whole society deepens understanding of volunteer fire departments and that the system to enhance fire
departments improves. To this end, a wider range of collaboration is needed among national governments, local
organizations, companies, mass media and the general public.
Among remarks made by participant countries, the representative of Finland said this:“Volunteer firefighters
exist not simply as a security system. For everyone to have a life style of mutual assistance in the community is
literally the culture of the country or the culture of the community. Volunteer fire departments embody this, or
at least they will serve as the opportunity to promote such a change.”
On the other hand, countries such as Austria and Switzerland, which have shown confidence in retaining
volunteer firefighters, made us feel that the volunteer system is well established in their community. In many
countries, however, still needed is to strengthen the understanding of the general public and employers, for
which efforts are currently being made. This is well reflected in the remark made by the U.S. representative. He
said“Employers must build an awareness that the fire services of their employees is a corporate contribution to
society.”
Relationship between volunteer fire departments and the government
The presentation made by each country has shown that the national government is involved in the improvement
of volunteer fire services although services are basically locally operated. This seems to be a matter of course
when considering that the security of the people is a fundamental challenge for a nation.
I do not describe specific examples here but with regard to volunteer fire services some countries are taking
legislative measures banning dismissal on the grounds of call-out during working hours in order to protect the
employment security of volunteer firefighters who in recent years are mostly company employees. There is also
a movement to discuss tax benefits for both employers and employees.
In Germany and Austria organizations for young firefighters are developing vigorous activities and this seems
to help provide a constant supply of human resources to volunteer fire departments. If Japan is to enhance fire
service activities for young people in the future, the role of the government will not be small because this is
related to school education.
For enhancement of apparatus, financial aid from the national government plays a crucial role. Among
participant nations, some countries are using part of the fire insurance fee as financial aid but measures like this
can only be implemented by the national government. Apparently, how to position volunteer fire departments in
society and what to do as a nation is one of the common issues for each country.
Conclusion
At the International Volunteer Fire Service Conference noteworthy efforts have been shown concerning specific
problems by every country but what I have described here is a general perspective.
In the first place fire and financial systems vary from country to country, and it is not realistic to incorporate
those systems in a rush. However, some points seem to serve as a useful reference in our country if we are to
review our own problems for the future on a long-term basis from various aspects.
To make good use of the conference results, the measures and policies necessary for improvement of fire
services and fire departments must be promoted through repeated review even though doing so requires a
significant amount of time.
128
International Volunteer Fire Service Conference
Conference Report
Contents
Outline ………………………………………………………………… 130
Program ……………………………………………………………… 132
Greetings ……………………………………………………………… 135
14th (Wed), May
Country Representative Presentation …………………………… 140
Discussion ………………………………………………………… 191
15th (Thu), May
Special Session …………………………………………………… 204
Discussion ………………………………………………………… 241
Closing Remarks ……………………………………………………… 249
Please note that the job title/position may not reflect new or recent additions and withdrawals.
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Outline
◎Theme
・Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide
・How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism
◎Date
May 14 (Wed) - May 15 (Thu), 2008
◎Venue
Toshi Center Hotel
◎Participating Countries
Japan
Canada
Federal Republic of Germany
United Kingdom
Australia
China
Kingdom of the Netherlands
United States of America
Republic of Austria
Republic of Finland
New Zealand
Swiss Confederation
◎Organizers
Japan Firefighters Association
◎Co-hosts
Fire and Disaster Management Agency of Ministry of Internal Affairs and Communications,
National Governors’Association, Japan Association of City Mayors, National Association
of Towns and Villages, Fire Chief ’
s Association of Japan, Hyogo Prefecture, Kobe City
◎Sponsorship Cabinet Office (Director General for Disaster Management),
The National Association of Commercial Broadcasters in Japan,
,
The Japan Newspaper Publishers & Editors Association,
The Japan Chamber of Commerce and Industry,
Japan Business Federation, Tokyo Fire Department,
Council of Local Authorities for International Relations,
Japan Fire Protection Association, Fire Protection Equipment and Safety Center of Japan,
Mutual Aid Fund for Official Casualties and Retirement of Volunteer Firefighters,
Japan Fire Research of Diffusion Society,
Japan Association for Safety of Hazardous Materials,
Japan Fire Equipment Inspection Institute,
Hazardous Materials Safety Techniques Association,
Institute for Fire Safety & Disaster Preparedness,
The General Insurance Association of Japan, Japan Fire Engineering Qualification Center,
Japan Municipal Development Corporation
s Association,
◎Cooperation Fire Equipment Association of Japan, Japan Fire Alarms Manufacture’
Japan Fire Retardant Association, Fire Extinguishing Systems and Their Leading
Manufacturers Association, Japan Fire Pump Association, Japan Fire Sign
Association, Japan Fire Escape Equipment Manufacture Association, Japan Fire Hose
Manufacturers’Association, Japan Fire-fighting Equipments Manufactures’Association
130
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
◎Conference Outline
May 14th
On the first day, ongoing issues were discussed under the theme of “Issues Confronting Volunteer
Firefighters Worldwide”.
Mr. Toranosuke Katayama, President of the Japan Firefighters Association, delivered an opening address
on behalf of the Organizing Committee, preceding Mr. Hiroya Masuda and Mr. Shinya Izumi.
Mr. Toshifumi Akimoto, Chairman of the Board of Directors, the Japan Firefighters Association, presided
over the conference as a coordinator.
Representatives reported their impending problems, and followed by the break, questions from the
audience were also taken up during the session.
May 15th
On the second day, various issues were addressed under the theme of “How to Combat Large-Scale
Natural Disasters and Terrorism”.
Special lectures by 4 delegates from Japan, Europe and the United States, were held prior to the session.
Mr. Toshio Ooishi, Vice Commissioner, Fire and Disaster Management Agency, delivered a speech
entitled “How Fire Service Respond to Large Scale Disasters in Japan”.
Walter Egger, President of CTIF and Former President of Swiss Association of Fire Fighters from Swiss
Confederation, delivered a speech entitled “How Fire Service Respond to Large Scale Disasters or Terror
Attacks”.
Mr. Adrain Hughes, President of Retained Firefighters Union from United Kingdom of Great Britain and
Northern Ireland, delivered a speech entitled “7/7 London Tube Bombing and UKFRS Resilience”.
Mr. Philip C. Stittleburg, Chairman of National Volunteer Fire Council from United States of America,
delivered a speech entitled “National Volunteer Fire Council”.
We had a discussion about the theme while taking the questions from the audience after a break.
Afterward, the Representatives of the conference wrapped up its two-day meeting by adopting “Conference
Declaration to Aim for Fulfillment and Development of World Volunteer Fire Services” (hereinafter
“Conference Declaration”) as the consensus of the participants in order to focus on ensuring the Safety of
the People and further development of the firefighting system.
Also, in response to the damage of the great Sichuan earthquake occurred in China on last May 12,
President Katayama presented a letter to express sincere condolences to Li Xianghua, Vice President,
China Fire Protection Association on behalf of the representatives.
Then, the representatives of each country gathered to take a commemorative photo and President
Katayama addressed the closing remarks of the conference.
The next conference will be held in Vancouver, Canada, in 2010.
131
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Program
■ 14th (Wed), May
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide
【Organizer’
s Speech】
13:00
13:20
President, Japan Firefighters Association
Toranosuke Katayama
【Greetings】
Minister of Internal Affairs and Communications Hiroya Masuda
【Greetings】 Minister of State for Disaster Management
Shinya Izumi
Country Representative Presentation
Coordinator: Chairman of the Board of Directors, Japan Firefighters Association
Toshifumi Akimoto
Japan
Executive Director, Japan Firefighters Association
Katsumi Yamaguchi
Australia
Group Officer, NSW Rural Fire Service
Peter Evans
Republic of Austria
President, Austrian fire Brigade Federations
Manfred Seidl
Canada
President, Canadian Volunteer Fire Service Association
Mike Walsh
China
Vice President, China Fire Protection Association
Li Xianghua
Republic of Finland
President, Federation of Finnish Rescue Services
Veli Matti Ojala
Vice President, German Fire Service Association
Ralf Ackermann
Chairman, National Annual Fire Congress of Netherland
Association for Fire Rescue and Disaster Management
Hans R. Varkevisser
United Kingdom
President, Retained Firefighters Union
Adrain Hughes
United States of
America
Chairman, National Volunteer Fire Council
Philip C. Stittleburg
Swiss Confederation
President of CTIF, Former President of Swiss Association of Fire
Fighters
Walter Egger
Federal Republic of
Germany
Kingdom of the
Netherlands
14:55
Break Time
15:10
Discussion
16:40
Closing
132
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
■ 15th (Thu), May
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism
9:30
Special Session
Vice Commissioner, Fire and Disaster
Management Agency (Japan)
Toshio Ooishi
President of CTIF, Former President of Swiss
Association of Fire Fighters (Swiss Confederation)
Walter Egger
Chairman, National Volunteer Fire Council
(United States of America)
Philip C. Stittleburg
President, Retained Firefighters Union
(United Kingdom)
Adrain Hughes
10:50
Break Time
11:00
Discussion
12:00
Conference Declaration
12:15
Closing Address
133
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
●
The first day
●
May 14 (Wed)
Greetings
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Organizer’
s Speech
Mr. Toranosuke Katayama
President, Japan Firefighters Association (Japan)
corps, not only in Japan, but also in the countries of
the world who are extending their efforts in every
way.
Good afternoon ladies and gentlemen. You may
have enjoyed the reception last night and maybe a
little fatigue, but as the moderator has said I would
like to give you an opening remark on behalf
of the host country. We were planning of this
International Volunteer Fire Service Conference
and we have found that we have 11 country, a total
of 12 countries who have attended this conference
to those who are representatives of each of the
countries, I would like to extend you my heartfelt
greetings and also we have the Minister of the
Internal Affairs and Communication, and also the
Commissioner of Fire and Disaster Management
Agency as well. I would like to thank you all for
your contribution and participation.
But there are various concerns regard fire service.
In Japan, we are faced with the decrease in the
number of the members of the volunteer fire
corp. The number of members will contribute to
the strength of the fire service of the particular
area of the countries. We would like the women
counterparts as well as the youth to join in with the
fire service activities, but there are various issues
that we need to go over.
I am sure the similar issues are faced by the
volunteer fire corps and fire services of the
countries of the world. We will hope that this
is a good opportunity to exchange views and
information such that we could take a stride
towards the forward ways. And also that the people
of the world would look at the actual situation of
the fire services in each of the countries will deepen
understanding.
If we can hear the interpreter as we are going
simultaneously. In Sichuan in China, we just heard
of major earthquake and the situation is being
reported closely. As far as the Japan Firefighters
Association is concerned, we have a friendship
association or friendship linkage with the
Firefighters Association in China, so we would like
to extend our heartfelt regrets and condolence for
the unhappy event.
Volunteer fire corps are working free of charge
and we would like you to note that. And since we
are having this international conference of this
nature for the first time, I do hope that this will
be continued into the future such that this will
contribute to the operations and activities of the
Volunteer Fire Service operations in the world. We
have two days conferences and you will be visiting
various areas and I do hope that this international
conference will be fruitful. Thank you for your
kind attention.
The history of this association is 60 years. Japan
Firefighters Association is 60 years old. And in
the past 60 years the firefighters operations and
activities have become very steady in our country.
And therefore, we have the fire service, volunteer
fire corps include who are actively engaged in
protecting the fire and accidents as such in Japan.
I would like to express my heartfelt respect to
the activities of the fire service and volunteer fire
136
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Greetings
Mr. Hiroya Masuda
Minister of Internal Affairs and Communications (Japan)
I am Hiroya Masuda, minister of Internal
Affairs and Communication. I would like to
say a few words of greeting on behalf of the
Japanese government on this, the occasion of the
International Volunteer Fire Service Conference.
prevention plans. Responding to any large scale
disaster, however, cannot happen without the
volunteer firefighters whose closely formed local
networks allow prompt disaster response and
mobilization of necessary manpower.
It gives me a great pleasure to be here at this
meeting where so many, including volunteer fire
representatives from eleven different countries and
Japan, have come together. I extend my heartfelt
welcome to all the participants who traveled here
to attend despite their hectic schedules.
Today, Japan’
s fire service is made up of 157,000
career firefighters and 900,000 volunteer
firefighters. However, the number of volunteer
firefighters is declining; securing firefighters
who can serve as the core of community disaster
response teams is our most urgent problem. The
Japanese government is determined to make all-out
efforts to resolve this issue.
First, I would like to express my sincere
sympathies to those affected by either the extensive
damage from the recent Myanmar cyclone or
the great earthquake two days ago in China ’
s
Sichuan Province. We are carefully watching the
situation and preparing to send our international
fire and disaster rescue force upon request by those
countries affected. I want to sincerely express my
best wishes for a speedy and efficient recovery in
Myanmar and China.
Therefore, it is especially meaningful that the first
International Volunteer Fire Service Conference
is taking place in Japan and has been organized
by the Japan Firefighters Association, aided by
the international cooperation and support of many
others engaged in this profession. During the
upcoming two-day conference, we expect that the
critical role played by volunteer firefighters in fire
and disaster prevention will be recognized anew
and that participant nations can discuss specific
issues and exchange ideas about their future work.
In Japan we will make the most of this meeting
to revitalize and improve our own volunteer fire
Service.
Japan has frequently experienced large earthquakes.
We have also suffered from torrential rains and
major typhoons in recent years. Experts point out the
imminent possibility of earthquakes with epicenters
directly beneath our metropolitan areas as well as
trench-type earthquakes. Accordingly, preparedness
for such disasters is a critical issue in Japan.
Keeping in mind our common goal of building safe
communities and nations for our future, I would
like to request that all of you extend your special
cooperation to this outstanding system-Volunteer
fire service. Thank you.
Based upon these concerns and to ensure the safety
of our nation, Japanese government ministries
and agencies are collaborating to enhance disaster
137
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Greetings
Mr. Shinya Izumi
Minister of State for Disaster Management (Japan)
On this, the occasion of the opening of the
International Volunteer Fire Service Conference,
I would like to say a few words of greeting. First,
I would like to express my condolences to the
victims of the Myanmar cyclone and the great
earthquake in China. I do hope that the people
in those countries will recover and resume their
normal lives as quickly as possible.
the declining disaster management capabilities
that have resulted from many communities ’
rapidly aging and shrinking populations. With such
demographics, it becomes even more necessary to
raise national awareness about disaster prevention.
Each one of us must think and act by ourselves,
while still contributing to mutual aid in our
communities.
Volunteer fire departments play an important role
in community disaster prevention, not only in
Japan but worldwide. I would like to express my
sincere gratitude for the daily contributions of all
the participants here.
I have great expectations that all of you who are
devoted to community disaster prevention will
assume a central role in such a task. It is truly
encouraging that all of you who are already
playing a vital role in your own countries’disaster
management have gathered here today to discuss
common issues, such as securing manpower and
best practices, in order to solve the problems facing
us all. To realize safe and secure societies, our
countries must cope with relevant issues by sharing
our expertise.
Since ancient times, Japan has suffered from
all types of natural disasters. Based on these
experiences, we are keenly aware that helping each
other in the community is extremely vital and can
be the most effective disaster management strategy
during large scale disasters, especially in terms of
rescuing elderly people, those who need help more
than anyone else.
Last but not least, I would like to express my
deep respect to those who have worked so hard to
organize this significant conference.
At the January 2005 UN World Conference
on Disaster Reduction held in Kobe, 168
nations participated in adopting the Hyogo
Action Framework, a ten-year guideline for
worldwide disaster management. In that plan, too,
strengthening community disaster prevention was
emphasized, and the importance of mutual aid was
identified as a strategic goal for all countries.
Thank you very much for your efforts.
Our present natural disaster survival target is zero
fatalities. However, we are greatly concerned about
138
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
●
The first day
●
May 14 (Wed)
Issues Confronting Volunteer
Firefighters Worldwide
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Country Representative Presentation
Conference Coordinator
Mr. Toshifumi Akimoto
Chairman of the Board of Directors, the Japan Firefighters Association (Japan)
I have asked each of our presenters today to talk
about how these specific matters are addressed
in their organizations. Afterward, we will take a
short break. During the second half of our program
today, as much as time allows, we will have a freeflowing discussion during which we will take up
previously gathered written questions from the
floor.
My name is Toshifumi Akimoto. I am the
chairman of the Board of Directors of the Japan
Firefighters Association, and I will be serving as
the coordinator for today’
s conference.
Here today, we have representatives from eleven
different countries. (Please note that although
your handout lists twelve participating countries,
the representative from New Zealand had urgent
business that prevented his attendance.) This
conference is scheduled for two days; today we
will focus on those issues confronting volunteer
service internationally.
Now we will begin our presentation session, with
the hosting country-Japan and then in alphabetical
order as the United Nations does. Please welcome
Mr. Katsumi Yamaguchi, the executive director of
the Japan Firefighters Association.
Our program today is twofold. First, we will request
that representatives from participating countries
speak about the problems they are facing. Prior
to the conference, we sent questionnaires to each
country asking about their firefighting systems.
The answers we received are summarized in your
handout. However, because of time limitations,
we would ask speakers to spend as little time as
possible on firefighting system generalities, while
focusing instead on specific issues of concern.
Prior to this meeting, we also asked many people to
suggest a conference theme. The resultant feedback
has clarified that there are common concerns
among us: How should volunteer fire departments
cope with problems in a changing society? For
example, how can volunteers be recruited or
maintained when there are increasing numbers of
firefighters employed by businesses? How can we
respond to emergencies when there are more than
ever diverse demands for firefighting services?
140
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Japan
Three strategies exist to accomplish this: One is to
further expand the activities of volunteer fire
departments and to educate residents about the role
and importance of volunteer firefighters, which will
then help raise the social status of those volunteers.
The activities of fire departments are, of course, wideranging, but the ability to manage more sophisticated
tasks, for example, those rescue activities for which
need is rapidly increasing, would greatly aid those
departments. In order to realize this goal, providing
the necessary firefighting apparatus is indispensable.
For this purpose, the Japan Firefighters Association
has developed a multifunctional fire engine equipped
with fire pumps, rescue equipment, and AED; a
project to provide these engines to each prefecture is
underway.
Mr. Katsumi Yamaguchi
Executive Director, Japan
Firefighters Association
My name is Katsumi Yamaguchi, and I am the
executive director of the Japan Firefighters
Association. I would like to talk to you today about
the current status and issues faced by volunteer fire
service in Japan.
As you may already know, the Japanese fire service
system consists of two pillars: the career fire service
and volunteer fire service. This dual system exists in
almost all Japanese communities regardless of their
size; this form began approximately thirty years ago
at the inception of our national fire service.
Volunteer firefighters serve as a core component of
local disaster prevention, but their role could receive
even greater recognition if local organizations, such
as women’
s clubs, local residents’groups, or youth
clubs, coordinated with the volunteer fire service. The
public perception of the role of volunteer firefighters
could be strengthened by such partnerships.
Currently, we have 160,000 career firefighters and
890,000 volunteer firefighters in Japan. The
firefighters typically have different responsibilities.
Highly specialized tasks are borne by the career
firefighters, while the large scale response necessitated
by such disasters as earthquakes, severe storms and
flooding, and forest fire suppression are taken on by
the locally-based volunteer firefighters who are on
call as needed in emergencies. Depending on the
region, volunteer firefighters can be more precisely
deployed than career firefighters and can also provide
more rapid response to ordinary fires. Considering
this, the contributions of these volunteers are
indispensable in ensuring residents’
security.
Second, working conditions for volunteer fire
departments must be improved. As one plan, we have
added a new membership category that allows
firefighters to specialize in certain skills and
operations.
Because many volunteer firefighters are also
employees of companies and business entities, it is
important to maintain good relationships with
employers. Therefore, a new measure has been
instituted nationally to publicly recognize those
businesses that work with fire prevention and response
activities. Similarly, it is also important to improve
the treatment of firefighters.
Nevertheless, the number of volunteer firefighters has
been decreasing. Thirty years ago, there were more
than one million active volunteers; today that number
is less than 900,000. Therefore, stopping this
volunteer decline is an urgent issue. The Fire and
Disaster Management Agency of the MIAC and the
Japan Firefighters Association are working together to
implement various strategies that are designed to
retain volunteer firefighters.
The third strategy is one of education. For example,
there is a need to raise community awareness about
how self-help and mutual assistance strengthen
communications and relationships among residents.
141
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Improved public relations will also help garner
broader recognition about the importance of volunteer
firefighters. To this end, we have not only sought
regular media coverage, but we have also encouraged
celebrities to contribute by organizing cheering
squads.
Although the number of volunteer firefighters has
been decreasing, the number of female members is
steadily increasing, and it is up to sixteen thousand
women volunteers today. However this accounts for
only 1.7 percent of volunteer fire personnel, and there
is still room for growth. Women volunteers’primary
responsibilities are to visit homes to educate about fire
prevention and promote fire prevention campaigns.
The challenge for the future is how to expand the
scope of volunteer women firefighters’activities.
The volunteer fire service system has 120 years of
history since the modern nation’
s fire service system
was first standardized in 1894. The system is a
grassroots organization consisting of both a human
resources network and a residents’organization. It
encompasses all occupations and ages within our
communities. Since its existence is truly valuable not
only for disaster prevention, but also for sustaining
community, we believe that we must do our best to
improve every aspect of our volunteer fire service
system.
142
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Australia
Next, some of the operational roles that we do within
it: bushfire, which is our core business, grasslands,
structural firefighting, motor vehicle accidents, and
we assist with search and rescue and flood and storm.
Mr. Peter Evans
Group Officer, NSW Rural Fire
Service
Next, other things that happen behind the scenes. Our
members were involved in the communication,
catering, logistics, a lot to do with community
education and family support.
Thank you for the invitation to this function, which I
ll get a lot of
believe will be very important that we’
information to take back, which will help all fire
services and I feel very privilege to be here.
Next, within the community education process we
have got programs that we run through schools,
through firms to try and promote the organization and
the benefits for the people as well as fire mitigation.
I have a slide presentation, which is based very much
on the New South Wales Fire Service. Australia still
runs a fire service per state. There is no national body
that looks after. We have about 250,000 volunteer
firefighters in Australia. The presentation looks
basically at the New South Wales Fire Brigade and
our 70,000 members.
Next, members of brigades were also heavily involved
in local charity events. We assist with a number of
sporting events, represent the service across the state.
Next, our volunteers, as well indicated by today the
fact that I am here representing our service as a
volunteer member, we are involved in lots of areas of
the management in decision making process that goes
on through the organization, so the ideas come from
s
the bottom up and then combine that with today’
technology and all learning opportunities we get.
Next. Just some information there and the
presentation I believe will be made available
afterwards on the way the volunteer brigades managed
and broken up.
ve started from the age of
Next, our membership, we’
16 and now we are moving into cadet brigades. We
will pick up members from 12 years old. To hopefully
get some more length of service out of them, a lot of
s becoming about a 5-year
members now – it ’
turnaround. And what I mean to do is get them in
early school age, and train them. Hope there will be
some interesting later on for them to come back to if
they decided to do something else.
Next, the service provides all members with all
appropriate PPE.
s just a a picture of the various types of
Next, that’
uniforms depending on the roles undertaken or the
training level.
s just the equipment. The PPE issued to a
Next, that’
member that has breathing apparatus. Accreditation.
Next, information on the volunteer ranking structure
s
within the organization, the general career path that’
possible through that and they are all training
competencies for all those levels plus a number of
others in specialist fields. All the trainings offered,
fully funded by the service with a national
accreditation for each level.
Next, the service also provides vehicle fleet, of which
are not sure of the quantity now, but most of the
vehicles now across New South Wales are under 10
years old, so they are all using the state of the art
technology.
143
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Next, just a simple slide of the four main types of
vehicle we have from an [Unclear] to a bushfire unit
in various sizes.
including the CRC research and we research our
members regularly to make sure that we are offering
them what they want and then can hopefully provide
better information.
Next, I touched on the training earlier. The service,
rights, training, we have our own trainers from the
members, assessors, and were recognized training
authority within Australia. And all the training can be
carried forward into other services in employment of
other opportunities.
Next, we offer volunteers access to all the safety and
welfare support through Chaplains Critical Incident
Support, [Unclear] issues and we now run fire and
safety offices.
Next, the things that have been mentioned already
that our volunteers struggled with the time required,
family commitments, the ageing population where a
lot of our members have been in the service for long
t being replaced. The rural decline as
time that aren’
people move more in towards metropolitan areas
rather than country towns. The lack of understanding
of what we do, some cultural issues, and apathy by
the community that the fire service will always be
t need to help.
there, they don’
Next, our government covers all our firefighters as
they would be as a normal employee if they are
s all covered
injured during an incident and that ’
through our WorkCover and Insurance policies.
Next, these are just some handouts that we use to help
assist our gaining members and when new people
move in the communities they are quite often caught
up with.
Next, as I have mentioned earlier, the members
involvement in community education is very
important and we have now got over 580 members
that teach or assist teaching in schools and other areas
to gain membership and also inform the community.
Next, these are just some certificates that we offer our
members for their service. Thank you very much.
Next, the service has its own media section, which
then promotes all the activities and that our
membership is voluntary across during any major
incident.
Next, the development and implication of policy and
procedures all comes through from the members
within that.
Next one again. We have a section within the office
s totally dedicated to volunteer support so that
that’
there is access for members to get their information
directly through to the head of our service fairly
quickly.
s just some of the things within that.
Next, that’
Next, some of the projects we were involved in,
144
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
VOLUNTEER
OPERATIONAL
RANKING STRUCTURE
NSW RURAL FIRE
SERVICE
VOLUNTEERS
GROUP CAPTAIN
DEPUTY GROUP CAPTAIN
CAPTAIN
VOLUNTEERS
SERVICE SUPPORT
VOLUNTEER RELATIONS
SENIOR DEPUTY CAPTAIN
DEPUTY CAPTAINS
FIREFIGHTERS
TRAINEES / CADETS
1
4
Slide1
Slide4
APPROXIMATELY
70,000 VOLUNTEERS
STATE WIDE
BRIGADE VOLUNTEER
OPERATIONAL ROLES
BUSHFIRE SUPPRESSION AND
PREVENTION
• REPRESENT SOME 2299
BRIGADES DIVIDED INTO FOUR
REGIONS
GRASSLAND FIRE SUPPRESION
STRUCTURAL FIREFIGHTING
NORTH, SOUTH, EAST, WEST
MOTOR VEHICLE ACCIDENTS
MANAGED BY 143 RURAL FIRE
DISTRICTS
NSW
SEARCH AND RESCUE
STORM AND FLOOD RECOVERY
Protect over 90% of the State
2
5
Slide2
Slide5
Membership
VOLUNTEERS BEHIND THE SCENES
• Minimum age 16, 18
in selected areas
COMMUNICATIONS
CATERING
• Cadet members in
selected Districts (1216 years)
LOGISTICS
COMMUNITY EDUCATION
COMMUNITY SUPPORT
• Consent to Criminal
History Record Check
FAMILIES
• Undergo six months
probation
3
Slide3
Slide6
145
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
BRIGADE
B VOLUNTEER
R
ROLES
IN THE
I
COMMUNITY
SERVICE SUPPORT
PROVIDES PERSONAL PROTECTIVE
EQUIPMENT TO EVERY VOLUNTEER
MEMBER
COMMUNITY EDUCATION
COMMUNITY FIREWISE
COMMUNITY FARMGUARD
SCHOOL VISITS/ FIREWISE FOR KIDS
COMMUNITY FAIRS AND SHOW DISPLAYS
7
10
Slide7
Slide10
PERSONAL PROTECTIVE EQUIPMENT FOR EVERY
VOLUNTEER MEMBER
BRIGADE VOLUNTEER
ROLES IN THE
COMMUNITY
• Two piece overalls
manufactured to meet
ISO 15384, AS 4824
COMPETE IN EVENTS
• Designed to be loose
fitting to assist with
the dissipation of
metabolic heat
REPRESENT THE SERVICE
• Proban treated
SUPPORT CHARITY EVENTS
ASSIST SPORTING EVENTS
8
Slide8
Slide11
VOLUNTEER
INVOLVEMENT IN
THE DIRECTION
OF THE SERVICE
Offensive Structural
Jacket and Overtrousers
worn in conjunction with
Breathing Apparatus
RURAL FIRE SERVICE
ADVISORY COMMITTEE
CORPORATE EXCECUTIVE
GROUP
Manufactured to meet AS
4967
RURAL FIRE SERVICE
ASSOCIATION
Technical and training
Committees
9
Slide9
Slide12
146
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
ENGINEERING
SERVICES
SAFETY AND WELFARE
VOLUNTEERS HAVE ACCESS
TO SAFETY AND WELFARE
SUPPORT
PROVIDE STATE OF
THE ART TANKERS
AND SUPPORT
VEHICLES
CHAPLAINS
SUPPLY EQUIPMENT
EQUAL TO WORLD’S
BEST PRACTICE
CRITICAL INCIDENT
SUPPORT SERVICES
CONTINUALLY
DEVELOP PPE AND
SUPPORT EQUIPMENT
OCCUPATIONAL HEALTH
AND SAFETY MANAGEMENT
FAMILY SUPPORT
FIREGROUND SAFETY
OFFICERS
13
Slide13
Slide16
WorkCover & Insurance
STANDARD OPERATIONAL VEHICLES
17
Slide14
Slide17
COMMUNITY
EDUCATION
TRAINING
PROVIDES RESOURCES
AUTHOR AND SUPPLY
TRAINING LITRATURE
MANAGE AND SUPPORT
COMMUNITY EDUCATION
GROUPS
DEVELOP AND MANAGE
STRUCTURED TRAINING
COURSES
PROVIDE TRAINING AND
SUPPORT TO FACILITATORS
CURRENTLY 586 VOLUNTEER
FACILITATORS
CURRENTLY SOME 1500
TRAINED VOLUNTEER
INSTRUCTORS AND
ASSESORS
15
18
Slide15
Slide18
147
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
PROMOTE AND SUPPORT PRODUCTIVE
WORKING RELATIONSHIPS BETWEEN
SALARIED OFFICERS AND VOLUNTEERS
CORPORATE
COMMUNICATIONS
PROVIDE INFORMATION TO THE
COMMISSIONER AND HIS MANAGEMENT
GROUPS ON VOLUNTEER ISSUES
MEDIA
DEVELOP AND MANAGE VOLUNTEER
RECRUITMENT AND RETENTION
STRATEGIES
PROMOTION OF VOLUNTEERS
MANAGE METHODS OF
COMMUNICATION
CONSULT WITH VOLUNTEERS ON
SERVICE MATTERS AFFECTING THEM
PROVIDE A VOICE FOR THE
VOLUNTEERS TO THE WIDER
COMMUNITY
19
22
Slide19
Slide22
STRATEGIC
DEVELOPMENT
LIASE WITH VOLUNTEER GROUPS AND
ASSOCIATIONS ON BEHALF OF THE
SERVICE
MANAGE VOLUNTEER PROMOTION
AND DEVELOPMENT
DEVELOPMENT AND
IMPLEMENTATION OF SERVICE
POLICY AND PROCEDURES
ADDRESS ISSUES AFFECTING
MOTIVATION AND POTENTIAL
CONFLICT
PRODUCE RECOMMENDED
STANDARDS FOR FIREGROUND
PROCEDURES
IMPLEMENTATION OF
LEGISLATION
20
23
Slide20
Slide23
Projects
VOLUNTEER
RELATIONS
Bushfire CRC (Cooperative
Research Centre)
• Rural Community Survey
• Volunteer Employer Survey
Australian Catholic University
• Volunteering in the 21st Century
Strategic Development
• Statewide Volunteer Survey
21
24
Slide21
Slide24
148
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Constraints
Thankyou
Time required
Family Commitments
Ageing
Rural Decline, Drought, Economic
strains
Lack of Understanding
Cultural
Apathy
25
Slide25
Slide28
Recruitment Resources
26
Slide26
Certificates
27
Slide27
149
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Republic of Austria
Next, our professional fire brigade in Austria are
irreplaceable in the areas of high population over
100,000 inhabitants and for special interventions, for
example airports and hospitals. 20 of professional
firefighters are work fire brigades, there are best
formation and equipment, precursors in case of
technology and practice and we have best cooperation
between professional and volunteer fire brigades.
Mr. Manfred Seidl
President, Austrian fire Brigade
Federations
Well, thank you very much for the invitation to this
big conference here in Tokyo. First I beg your pardon
for my bad English, but as for my presentation in
English and I hope Mr. Walter Egger would help if it
is necessary to translate from German to English.
Consequence of the voluntaries for communities, no
personal, and no cost in Austria. Now the task of
firefighters, first fire police, firefighting, fire prevention,
post-fire investigation, and fire protection. In the hazard
factor rescue of people and animals, recovery of vital
goods, defense of danger for people, animals and
goods, and emergency supply of the population. And in
the disaster management and emergency aid, operations
outside the local area.
I tell something about the fire application in Austria.
Austria is in the middle of Europe and east border.
Next. And east border to the Switzerland, the north to
Germany and in the south to Italy and then in the east
to Hungary. The capital town is Vienna and Austria
have surface from 83,000 kilometers and 8.2
inhabitants, 9 regions, 2,358 communities and 4,871
fire stations.
The operation time for the firefighters and the fire
stations in Austria is 8 to 10 minutes for the first and 10
minutes for assistance for the neighbor fire.
Next, we have 4,539 volunteer fire brigades, 326 works
fire brigade, and only 6 professional fire brigades.
Austria has worldwide most volunteer firefighters,
303,124 men and women in the fire stations and 25,157
young firefighters.
Next please.
Okay and therefore the prevention of large fire persons
t run into mischief and damage to property
don ’
minimized.
Next, 1 percent our professional firefighters and 99
percent volunteer firefighters.
Next please, now the statistics of operation from the
Austrian firefighters. In the year 2006, we have 50,746
fire and 167,445 other emergencies than fire.
Next, the status of the firefighters for the professional
fire brigades for regional capitals, works fire brigades
employee and the volunteer fire brigades men and
women with no employment status and no
remunerations. Active members are between 16 and 65
years and the reservist over 65 years and the young
firefighters between 10 and 16 years.
Next please. Now the standard equipment for fire
brigades. The standard equipments of all regions is
depending on the size of community and the number of
objects and the population as a number of people. The
fire brigades guarantee the same security standard for
cities and for communities.
Professional fire brigade, the next please. Professional
fire brigades only in the capital town of the regions.
Next please. Here an example for the first level of
150
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
equipment. It’
s a small fire engine. And the next is an
example for the sixth level of equipment, supporting
fire stations with water tender 2000, and a fire engine,
1 emergency tender, a control unit, and a turnable
ladder.
The problem in Austria which are faced is the
situation of having volunteers as employers, because
it needs lots of understanding from the owner of a
company to let the volunteers go to do their job.
In Austria, they are trying to get the tax reducement
for employers. This discussion has been started and it
will take sometime until good solution could be
reached.
A project going on is this extension for the education
for all the fire fighters that they are the same and they
are trying to get quality management for this project.
Ladies and gentlemen, many thanks.
151
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
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Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
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154
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Canada
happening. And right now, I mean on the market,
s called FIT-5. It ’
s a fire
there is a thing that ’
interruption. We then pushing that very strongly for
s just like a
all the volunteer departments in Canada. It’
bomb like a hand grenade, but this is big. And what
you do, you pull a pin and you throw inside of the fire
and actually knocks it down, you know, you still have
to do a mop up and everything, but that buys you a lot
s what we are looking at is buying in
of time. And that’
time, because right now what the amount of
individuals attending a fire is that we are not getting
that time anymore.
Mr. Mike Walsh
President, Canadian Volunteer Fire
Service Association
Good morning, oh – afternoon sorry. I still think I am
back in Canada. I want to thank everybody for, I
mean, inviting us. And I think it will be really well
done at this weekend or this week and thanks a lot.
In Canada, we have approximately 148,000 volunteer
fighters, 5,000 are women. Our women pull hose, they
drive the trucks, they do the same thing as any man
does. And we have always kept out really going about
the same way.
We have a lot of equipment, I mean, the government,
they buy us all kinds of equipment, but in some places
t have any – like we don’
t
right now is that we don’
have anyone to operated. So it put us in a real bad
position.
I will just highlight the stuff here that I am going to
t see the
put through to you, because, I mean, I don’
point reading it all, because everybody has the same
problems. In Canada, below the age of 25 all we got
about 20,000 fire fighters at this time. We are having
a heck of time getting volunteer fire fighters at this
point. If we knew a way they trained some monkeys,
we would hired them.
Canada is a huge place. Our population is 34 million
and a drive across Canada, got to take 8 days to drive
s such a vast
across it, right. And the problem is that it’
t get any kids to join anymore and
area, we can ’
ll find a way to do that
hopefully this week here we’
and get them to join again. Thank you very much.
So I mean this is very important, yeah, because we
just can get anybody. The young people are not
interested anymore. And we are finding that more and
t have the time anymore
more young kids, they don’
with the families, wives, and husbands working and
young kids are taking care of and more stuff
happening. We are just not getting the young people
to join the fire department anymore. And what we are
here for in Canada is trying to find a way, a solution
to be able to get these kids to join the fire department.
t found a way yet and hopefully
And we still haven’
we will eventually.
And what we are finding right now is that Canada is
s
probably like – we like to go with new stuff that’
155
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
China
Continuously [Unclear] teams fire fighting under
rescue capabilities in 2006 alone national fire service
teams have participated in over 450,000 missions. In
all, over 30,000 people were rescued. And the
properties over 30 billions was protected.
Mr. Li Xianghua
Vice President, China Fire Protection
Association
So the development of various types of professional
and volunteer fire service teams is rapid.
First of all, I’
ll introduce to you the structure of the
s fire service system has
China fire services. China’
developed step by step in synch with the
industrialization, urbanization, and the modernization
of the nation. The system consists of three major
branches. International fire service teams, which is
s Ministry of Public
now from the government ’
Security.
There are over 28,000 career professional and
volunteer fire service teams with more than 400,000
fire fighters and 16,000 fire trucks.
Career professional fire service teams.
Career professional fire service teams are formed with
employees from either state or private enterprises and
the contract professionals.
Professional fire service teams from various states or
private enterprises.
And the volunteer fire service organizations from the
general public.
Chinese government in light of the nations unique,
social condition has developed various types of fire
service teams.
Nationwide fire service structure is formed with the
national fire service team at its centre, supplemented
with professional fire service teams from the society
and the volunteer fire service organizations from
s
general public as its foundation [Unclear] China’
national fire service organization.
These teams have permanent fire stations and
equipped with professional fire fighting equipments.
They are responsible for the fire safety of designated
area around their station.
Career professional fire service people are entitled to
the same benefit and salary as the regular employees
of the enterprises they belong to.
By the end of 2006, there are close to 8,000 career
professional fire service stations, which are grouped
into 362 companies and 57 bridges. In all, there are
over 120,000 fire fighters and close to 50,000 vehicles
of various types.
s Bureau of Public Security Fire Service is a
China’
government agency authorized to leader, organize,
manage and administer [Unclear] today affairs of fire
service to society.
Volunteer fire service teams.
It embodies the nations will to preserve the fire safety
s fire safety affairs and
in addition to manage nation’
raising the standard of public fire safety. The national
fire service is also diligently research techniques of
the fighting modern fire hazards in areas such as high
rising building, underground, oil and chemical fires.
Volunteer fire service teams are those formed by
volunteers from general public who have received
professional training for fire service. Volunteer fire
service has permanent facilities and is equipped with
professional equipments.
156
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Volunteer fire service people do not receive the
compensations and they serve on rotational on-call
basis. By the end of 2006, there are close to 20,000
volunteer fire service stations grouped into 1,229
companies and 16 bridges with close to 300,000
volunteer fire fighters and 20,000 vehicles.
In addition, there are over 130,000 auxiliary fire
service units with 2.5 million volunteers who are also
the crucial part of our grassroots fire service.
This is general condition of China fire service system.
Thank you very much.
157
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Republic of Finland
that a catastrophic type incident like earthquakes or
tsunamis or hurricanes or cyclones are not at all
common in Finland. They actually do not exist so that
s quite nominal fireman ’
s work, actually. But
it ’
looking into the future I think the picture is at least a
bit changing due to global warming. I think we are
going to have more and more heavy rainfalls, heavy
snowfalls, rise of sea level that affects the coastal
cities of Finland more and more in the future due to
the temperature rise and global warming.
Mr. Veli Matti Ojala
President, Federation of Finnish
Rescue Services
Mr. Chairman, ladies and gentlemen, first of all I have
to apologize not wearing a uniform. But there are at
least two good reasons. First of all, our national
t have any uniform of their
rescue organization doesn’
own. Secondly, I am not trained fireman or fire officer
s
so that I am not qualified or entitled to use a fireman’
uniform. The only uniform I actually have is the
‘happi coat’
I received yesterday. But I think I am not
qualified of wearing it either if we do not take into
account the opening of the sake barrel, which we
trained successfully yesterday.
Next please. We have approximately 5,000 career fire
fighters and 19,000 voluntary fire fighters in the
country with approximately 5.1 million inhabitants.
Next please. What are the main problems we are
facing? I think this is quite common in every country
these days. The spirit of voluntarism is beginning to
be lost. The requirements are increasing and
increasing for volunteer work. The number of calls
has increased. We have totally new duties like
emergency medical service and the depopulation of
rural areas. As you remember from the map I showed,
young people are leaving from or moving from
countryside to cities for education and work, leaving
the elderly people staying in the countryside and the
share of old people in the countryside is heavily
increasing.
Thank you, next please. I think the map of Finland
describes quite clearly the main problems concerning
voluntary services in Finland. Professional fire service
is concentrated solely on in and around big cities.
95% of the area of Finland is operated by volunteer.
Next please. Finland is divided into 22 regional rescue
service areas and the voluntary fire brigades have a
written agreement with rescue regions according to
cooperation and it may differ quite a lot from region
to region.
And we have a new trend what we have noticed that
even increases the share of elderly people in
countryside that is when people are retiring from their
work, they tend to move from the cities to their places
of birth to spend rest of their days in peaceful
countryside.
Next please. We have approximately 1,000 fire
stations in Finland. Only 80 of them are crewed with
career fire fighters, 24/7 basis. Volunteers are
normally on call in their normal life and work and
ready to start within 5 minutes and volunteers take
s emergency tasks.
part in 70% of Finland’
Next please. What could be the solutions for the
problems? We have to more deeply understand the
character of voluntarism and admitting the limits of
volunteers, reducing the number of calls per person
for instance, helping their ability to leave from the
work during work times and so on.
Next please. As you see we have about 100,000 tasks
a year and on the distribution of the task you can
clearly see that the tasks are mainly fire or accident
based tasks. We are geographically well situated, so
158
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
We have to consider the rescue field as a whole,
s independent initiatives,
coordination of people ’
enterprises own responsibility in fire prevention, the
limits of voluntarism, and professional fire fighters
and so on.
One really important factor is that we have to keep
the volunteers ’role in voluntarism, not to move
towards private or public sector, at least to my mind
the very minute money is directing our activities, we
have lost the case. And we also have to strengthen the
volunteers’role in safety, in cultural work.
That concludes my presentation Mr. Chairman. Thank
you for your attention.
159
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Fire and Rescue service in Finland
Fire and Rescue service system in Finland
•There are almost 1.000 fire
stations in Finland
•80 of them are crewed with
career fire fighters 24/7
•Volunteers are on call in their
normal life and ready to start
within 5 minutes
•Career and voluntary
firefighters co-operate with each
other during operations
•Volunteers take part in 70% of
Finland´s emergency missions
Mr. Veli Matti Ojala
The Finnish National Rescue Association SPEK
Tokyo 13-15.5.2008
Voluntary Fire Brigade of Turku, founded
1838
Slide1
Slide4
Fire and Rescue service system in Finland
On fire fighting activities
•Finland’s fire service system
consists of both career and
voluntary fire service
•95% of Finland’s area is so rural,
that there is no other operational
fire service than the volunteers
•In big cities (5 % of Finland’s
area) where most of the people
(53% of the population) are living,
there is also a strong voluntary
fire service system together with
career fire service
Finnish rescue departments handle approximately 100.000
emergency missions a year, distributed as follows:
•fires 18%
•rescue missions 25%
•medical first aid (first response) 15%
•checking and verification 35%
•assistance-type missions 7%.
Municipalities where the first
fire brigade in emergency
situation is voluntary fire
brigade
•population 46,6%
•surface area 94,9%
Municipalities the first fire
brigade in emergency
situation is career fire
brigade
•population 53,4%
•surface area 5,1%
Slide2
Slide5
Administrative body and legal base
Number of career and voluntary firefighters
•The responsibility for the various functions
of Finnish rescue services is divided between
the State and Regional Rescue Departments
•The State Rescue Authorities are the
Ministry of the Interior and State Provincial
Offices. Regional Rescue Departments are
responsible for rescue services in their area
•There are 22 rescue service regions in
Finland and the law is quite strict and the
government regulates fire service actions
and organisational matters
•Voluntary Fire Brigades have a co-operation
agreement with rescue service regions
•There are approximately
5.000 career firefighters and
19.000 voluntary firefighters in
Finland
22 Regional Rescue
service areas in
Finland.
Slide3
Slide6
160
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
PROBLEMS?
•
•
•
•
The spirit of voluntarism is beginning to be lost
The requirements of volunteers are increasing
The number of calls has increased a lot
New types of duties have come to take care of (for
example EMS)
• The depopulation of rural areas
Slide7
SOLUTIONS?
• Understanding the character of voluntarism
• Admitting the limits of volunteers (for example the number
of calls per person, ability to leave from the work at day
times)
• Consider the rescue field as a whole (coordination of
peoples’ independent initiatives, companies own
responsibility, the limits of voluntarism and professional fire
fighters)
• To keep the volunteers role in voluntarism (not to step too
much towards private or public sector)
• To strengthen volunteers role in safety cultural work
Slide8
The Finnish National Rescue Association SPEK
KIITOS!
THANK YOU FOR YOUR
ATTENTION
FOR A SAFE TOMORROW
Slide9
161
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Federal Republic of Germany
Also the training, professional fire fighter training, it
was training at fire training college and the volunteer
fire brigade also basic training, modular lifelong
training, and special training at fire college.
Mr. Ralf Ackermann
Vice President, German Fire Service
Association
So next, interventions here 17% for fire, explosions
and the most part is technical help and also to help
false alarms and animal rescue and others
interventions.
To show you a short this is a system from Germany,
fire fighter system and we also show the problems for
the future. The German fire fighter system has started
before 150 years, it has a long tradition and it was the
part that many people have problems at this time, this
state fire fighters orders and the people say we must
do it himself.
Next, yes one more, you see only the cars for
s only a
professional and volunteer fire brigades, it’
overview to see as a same as what to see on the parts
of volunteer fire brigades to see also on the cars in the
professional fire brigades.
So next, today we have 82 million inhabitants in
Germany. We have more than 1 million fire fighters
in 35,000 volunteer fire stations. Although we have
industrial fire fighters in industrial fire brigades, we
have a youth fire fighters in the age between 10 to 17,
248,000 youth fire fighters. And we have in Germany
100 professional fire brigades with 28,000
professional fire fighters. That is the same for
securities.
Next, here you see that professional fire brigades in
cities with more than 100,000 inhabitants and you see
100 professional fire fighters.
So next, provision of fire services, so basic in
Germany is cities and communities to provide
appropriate protection gear, also important is social
, health and accident
security of the fire fighters ’
insurance, also pension, pension only when there was
an accident, I must say. So it pays employer money
for out of service time of their employee during calls.
The fire fighters become no money, but here is
employer become money that is when fire fighter is
going away. We have towns and cities, procure
equipment and for all – for cars. And the towns are
also housing for the fire stations.
Next, the tasks of the German fire fighters: fire
fighting or the fire prevention, civil protection (NBC
defense, leadership, communication). The federal
government of Germany pays here special cars for fire
fighting and for NBC defense, environment
protection, also emergency and medical rescue, but
not on all state laws. And also water rescue and high
angle rescue, divers, we have also and the technical
intervention.
Next. Here is the same problem we see in Finland,
you see inhabitants of Germany and see in 1950,
2000, and 2030. You see the young age on the left
side 1950 we have many people. Today in year 2000
not so many youth and in the future the youth will be
s same problem. So people all will be
smaller and that’
older and we have also parts of Germany where only
live older persons and we must look what is the future
here in society for the fire brigades.
Next, our interventions periods in Germany for fire
fighting and emergency service also 8 to 12 minutes.
We see the – give the statistics and Germany lose in
the next years more than 5 million inhabitants to
2050, so it looks at a plus 15 millions inhabitants.
162
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Next, yes it is the problem. All people will be older
and inhabitants will be go back.
quick to send not on the hose. Volunteer was a work
Freiwillig.
s important the recognition of fire
Next, for us it ’
services in the society and politics as an organization
for all emergency situations. Fire services have an
integral party of society. Fire service is also a part of
infrastructure of city. You must look for recognition
of volunteers by employers and the fire service is also
a part of the culture and convey culture from every
part of city.
s a man. How the times
Next and now we changed. It’
are changing and we make no special campaign for
women in the fire brigades, because 50% are women
in our inhabitants of Germany and in our fire brigades,
we have only 8%.
Next, we also make magazine and TV. It was every
s
months and we have named Fire Brigade TV. And it’
a magazine and you must produce it.
Next, as we have a new part, it is a children fire
s groups who didn’
t work with
brigade. It is youth’
cars, in the elder from 6 to 10 years, because if our
organization is not so fast as a latest, because other
organizations catch the youth. Youth fire brigades
from 10 to 17 years and so fire fighters active
members 17 to 62 years and we have age and
honorary part from the older.
Next, it is a certificate we give it to employers. It is
political and it is to honor partner of the fire brigades,
for firms, for employers. They have no problem in the
firms to go out once there was an invitation.
Next, we make here a handbook for profit and power
in the volunteer fire brigades and here are many points
in it you see.
Next, you see here the youth fire fighters, the
development of youth fire fighters groups since 1964.
It was the start of youth fire groups. Since last years it
t go higher and we know that they are going back
didn’
and we must here many to do.
s only German my computer crashed.
Next, because it’
And I make it yesterday here finished. It was many
tips for public relations, for partners and
multiplikatoren, it was working groups for youth, for
women, for people who come from outside for
Migranten, as I call it the people who come from
other parts.
Next, you see free-time activities and fire fighting
equipment. It was half-half.
Next and here is a example. It can be combinated.
You see here it was 100 fire fighting hoses and it was
a great party here for the youth fire recruits.
Also people who has no working and to ask also
examples to work with employer, with the politic and
school. We have made this book for the fire brigades
and we make no training. This is all Chief of the Fire
brigades to work with this, say find the way himself
but there are many tips what and which way say he
can start.
Next, we make here some publication and campaigns.
. You
In the left side you see“Our world is colorful”
see all people can fight. You can be fight in the fire
brigades. And on the right side you see“Campaign
. You see the fire fighter with helmet
for volunteers”
and the other side in his work clothes.
Next. the German Fire Fighting Association makes
future discussion for the fire brigades. It was start at
before two years and it will be a project that last year
we have discussed for three months in internet and at
the beginning of the year we have a great congress,
every fire man can participate and we make known in
paper and at next weekend we will finish this program
Next also here it was great placards and you see here
such you can do something by the fire brigades. On
the left side Unbezahlbar, it was name, you cannot
pay it and by the fire brigade you are learning very
163
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
paper for the next 10 years for the fire brigades of
s finished who is interested I
Germany and when it’
can send him.
s our association at last, next and yes we
Next. That’
are one organization from professional, volunteers
s a nonand as industrial fire brigades in Germany. It’
government association. We are represents all
interesting for all fire-fighters and we have no trade
union and we work at many lobbying at the
parliament.
Next. And now we also are working as a European
Union in half year, because many a season Europe
happened today in Brussels and we must work in here
also on designs. Thank you. And I hope it was some
parts what you can use.
164
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
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∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
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Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Kingdom of the Netherlands
Next please. The fire brigades respond to the
following incidents, fire incidents, traffic incidents,
technical assistance. It means incidents with
hazardous materials and water rescue, diving and
search, crises and disasters. Next please.
Mr. Hans R. Varkevisser
Chairman, National Annual Fire
Congress of Netherland Association
for Fire Rescue and Disaster
Management
Some fire statistics of the last decade. We had about
12,000 real fire incidents, 100 lethal victims, 1,000
injuries and 1.2 billion, I have to say a billion Euro
damage.
I would like to first want to address myself to the
audience with a few Japanese words, I hope you will
understand.
Next please. Responding to road traffic accidents:
Every brigade in every community, big or small, has
its own rescue tender, every fire fighter is trained for
handling traffic incidents.
Kon-nichiwa. Domo Arigato Gozaimasu. Good
afternoon. Thank you very much. So that was very
difficult, but I think you understood.
First a brief introduction and I will keep it short of the
Fire Services in the Netherlands.
Next please. Incidents with hazardous materials:
s means 25 times every region
Every region so that’
has a special team. My region consists of 20
communities and so we have 24 more. Personnel from
local community fire brigades are volunteers.
Next please. The fire brigades in the Netherlands, how
are they organized.
Next please. We have a 16 million people
approximately in 450 communities and that means
that we have 450 local fire brigades and those 450
local fire brigades worked together in 25 regions, but
did together fire prevention, we have a common radio
center 25 times and we have special equipment
together.
Next please. As you know Holland is small, but we
have a lot of water. We are close to the sea, but we
have fairly very much lakes and cannels and rivers.
And every region at least has at least one specialized
team for diving and search. Personnel from local
community fire brigades, volunteers are doing their
job also, especially.
Next please. The fire-fighters in the Netherlands: We
have approximately 4,000 fulltime professionals,
24,000 volunteers. And what do they have identical,
the fulltime professionals and the volunteers, they
have the same education basic training and with the
s most
same tasks in fire fighting and rescue and what’
important thus for the fulltime professionals and the
volunteers system they have a response time of 8
minutes.
Next please. The system of responding to fires. First
responding small and we have a first responding
middle, and responding time as I mentioned already is
about 8 minutes or not about exactly 8 minutes.
Next please. Overview of the recent disasters in the
Netherlands, last 15 years. 1992, an hotel fire in
Hague, 11 death; a plane crash in Amsterdam just a
big plane, an Israelian plane crashed in Amsterdam on
a big flight. We had 43 death, it could there be more.
Explosion and fire chemical plant in Amsterdam five
death. 1993 floodings that also in Holland once in a
s very important that
Next please. For the volunteers it’
I have to make you remark that fire service is local
embedded. Local organized and local embedded.
170
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
while floodings and its very heavy and severe. We
had a plane crash in Eindhoven, 34 death. Explosion
fireworks factory in Enschede that was world news
and not only in China they make firework but also in
s
Holland and it was a very, very heavy accident – it’
accident with a lot of explosions and we had a Pub
fire in Volendam, very stupid incident with the big
consequences, 14 death and 250 injured.
professional, partly voluntary. As already mentioned,
approximately 27,000 people in total are involved,
5,000 professional, 22 voluntary.
Next please. We have 25 regions of fire department,
we are closely together, very important is the task of
the fire fighters in Holland that they have the
multidisciplinary operational command and when we
have a big incident, the fire department, the fire
commander is responsible for the total incident.
Next please. Well some overview. This is the place
s and
where the big airplane crashed. You can see it’
s broken in the middle.
it’
s my almost my last picture
Next please. Well that’
and it shows that we are very heavy and important
and we are working together. Red is for the fire
service, blue is for the police, yellow is for the
s
medical and orange is for the municipality and that’
the task for the next few years to make that clear and
to work together. In the next discussion about the
s relevant to mention these things.
volunteers it’
Next please. This is the firework crash there are well I
cannot – not say nice but are impressing movies about
it, films about it.
Next please. So that is the fireworks incident
destroyed 500 dwellings and several factories.
s Volendam incident and the next
Next please. That’
please. As you can see people were partying over
there and just one spark and the Christmas decoration
made a major incident.
s the end. Thank you very
Next please. And that ’
much.
Next please. Second part of my introduction I want to
tell something about the Netherlands Association for
Fire-Brigades, which I represent the mission of the
association is to fulfill a binding role, by means of
giving support to fire brigades and all involved actors
in the crisis-management field.
Next please. And we have some governmental layers
in Netherlands. Three official governmental layers
and we are very decentralized. I mentioned this
s important because of the volunteer
because it ’
problem we have.
Next please. Formal/legally the Minister of the
Interior has national coordinating authority and a
mayor of each municipality has full local authority.
He is also responsible for the fire service in each
small or big community.
Next please. Repressive force, partly fully
171
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Fire service local embedded
The Fire Service in the
Netherlands
Slide1
Slide4
The Fire-brigades in
the Netherlands
The fire brigades respond to the
folowing incidents
There are 16,000,000
people in 450 communities
z
z
450 local fire brigades
z
z
450 fire brigades work
together in 25 regions
z
z
1.
2.
3.
z
Fire prevention
Radio center
Special equipment
z
Slide2
Slide5
Fire-fighters in The Netherlands
z
z
z
–
–
z
Fire statistics in the Netherlands
4.000 fulltime professionals
24.000 volunteers
Identical:
–
Fire incidents
Traffic accidents
Incidents with
hazardous materials
Under water rescue
(diving and search)
Crises and disasters
z
z
z
Education
basic training
tasks in fire fighting and rescue
z
12.000 fire incidents
100 letal victims
1.000 injuries
1.2 miljard Euro
damage
Response time: 8 minutes!
Slide3
Slide6
172
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Responding is to road traffic accidents
z
z
The system of responding to fires
First responding small
z One fire truck (1 sub-officer
and 4 fire fighters and a
driver)
Every Brigade has its
own rescue tender
every fire fighter is
trained for handling
traffic accidents
First responding middle
z Two fire trucks and one
ladder truck (1 officer, 2 subofficers and 12 firefighters)
Responding time 8 minutes
Slide7
Slide10
Special teams respond to incidents
with hazardous materials
z
Overview of recent disasters in the
Netherlands
Every region has a
special team
z
z
z
z
z
Personnel from local
communitiy fire
brigades
(volunteers)
z
z
z
Slide8
Slide11
Plain crash freight boeing 747
Sunday 4 october 1992
underwater searc and rescue
z
Every region at least
one specialized team
z
Personnel from local
communitiy fire
brigades (volunteers)
1992 – Hotel fire The Hague (11 death)
1992 - Plain crash in Amsterdam (43 death)
1992 - Explosion and fire chemical plant in Amsterdam (5 death)
1993 and 1995 - Floodings
1995 - Plain crash in Eindhoven (34 death)
2000 - Explosion fireworks factory in Enschede (21 death)
2001 - Pub fire in Volendam (14 death and 250 injured)
Slide9
Slide12
173
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Explosion fireworks factory
Saturday 13 may 2000…….
……………caused by sparklers
in the christmas decoration
Slide13
Slide16
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
The explosion destroyed 500 dwellings
and several factories
The Netherlands Association for
the Fire-brigades and CrisisManagement
Its mission is to fulfill a binding role, by means of
giving support to fire brigades and all involved actors
in the crisis-management field. Especiallyto the
firemen. The aim is to care for physical safety and
security in and through society. As opposed to the
police, for instance, whose attention is mainly directed
towards issues of social security and safety (law and
order)
17
Slide14
Slide17
BRANDWEER
Pub fire on new years day
Monday 1 january 2001…...
Haaglanden
Den Haag
Governmental layers in the
Netherlands (1)
• 3 official governmental layers
–
–
–
–
12 provinces, )
443 communities
Capitol: Amsterdam
Residence: The Hague
• decentralized state
– Many governmental tasks are legally
attributed to the local level
– Crisis management has mostly been a
local issue, but has been increasingly a
national issue (tendency of
centralization)
18
Slide15
Slide18
174
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Governmental layers in the
Netherlands (2)
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
Organisation
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
• Formal/legally
operational
• Built with modules of each separate municipal organisation
• Operates as one regional organisation
• Operational commander: “Duty Commander” (in the yellow coat)
– The Minister of the Interior has national
coordinating authority
– The Mayor of each municipality has full
local authority
– The Commissioner of the Queen has
provincial coordinating authority
• Informal
– The coordinating mayor of each region
(consensus-based)
19
22
Slide19
Slide22
Organisation Fire Departments
managerial
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
The processes
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
1. Alarming government & operational services
• Repressive force, partly fully
professional, partly voluntary
– 27.000 m/w in total,
• of which 1.500 women and 25.500 men.
• of which 5.000 professional and 22.000 voluntary.
2. Fighting fire and dangerous substances
3. Saving and technical assistance
4. Observing and measuring chemicals
5. Checking and organizing contaminating
6. Warning the public
7. Clearing roads for rescue services
11. Keeping public order
12. Closing roads
13. Managing traffic
14. Evacuating people
15. Guiding rescue services
16. Identification of the deceased
17. Criminal investigation
8. Public health
9. Urgent medical assistance
10. Psycho-social assistance
18. Registration of victims
19. Information & communication
20. Damage control
21. Funeral ceremonies
22. Accommodations
23. Primary needs of life
24. Environmental care
25. Recovery
20
23
Slide20
Slide23
Regional cooperation
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
BRANDWEER
Haaglanden
Den Haag
Thank you for your
attention!
• All fire departments work closely together:
–
–
–
–
–
–
Alarming firefighters
Communications & coordination
Scaling up
Preparation
Planning, skills
Materials, utilities etc.
• Multidisciplinary cooperation:
– Police Force in this county
– Medical services and ambulances
• Nearby future in The Netherlands:
– Geographically dispersed: 25 Regions of Safety & Security
•
Territorially uniform borders
21
24
Slide21
Slide24
175
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
United Kingdom
We got quite a mix of career, whole-time fire fighters,
retained part time fire fighters, volunteers. A lot of our
volunteer fire fighters are being replaced by retained
because of the training implications. We find it we
have to pay people more, expect more time and
commitment from them to up their skills to the
required levels these days. They are all employed by
the local government. We have National Regulations
that the government, what fire services do. In 2004 we
had a new Fire and Rescue Services Act, which
recognized that we are not just a fire service putting
fires out but we do a lot of rescues as well. So we now
have statutory powers to deal with rescue as well as
fire. The Civil Contingencies Act, although is not
designed specifically for fire service, it does
encompass natural disasters and as well as terrorists
attacks and other things like that. And the fire service
is obviously a very important player in dealing with
Civil Contingencies.
Mr. Adrain Hughes
President, Retained Firefighters
Union
I am afraid I haven’
t rehearsed any Japanese. You
caught me by surprise there. I put together a brief
ll just run
overview of the British Fire Service and I’
through the slides really and get to the end. But one
thing is already very clear is that all of us seem to be
sharing the same problems and searching for the same
solutions and I think the first one of us who comes up
with the solution should get a medal or something.
Next slide please. Just a quick overview. There is a
lot of misunderstanding about the United Kingdom
s still the queen is the head of state for all
and it ’
countries and but we are slowly getting devolution,
power is coming back to the individual countries
within the UK and that impacts on the level of
governmental responsibility that we can access as
individual fire services.
Next slide please.
There has been a huge shift in the United Kingdom
away from reaction into prevention. Nearly 50% of
our work now is targeted towards preventing fires in
the first place and as a result of that fire deaths and
injuries are falling and thus enabling us to redeploy
our resources from intervention more into prevention
again and hopefully it will generate a greater
reduction in fire calls.
Next slide please.
There are countries, England, Wales, Scotland and
Northern Ireland; and just like Japan were an island in
the Atlantic Ocean and surrounded by the North Sea,
ve got the
our closest neighbor is France and we ’
English Channel between us and them.
Next slide please.
One thing that we have learnt particularly over the
t do it alone as a fire service,
last 10 years is we can’
we have to work with partners. The ambulance
service is a particularly important partner we are
sharing resources and working closely with them.
Local councils have community safety partnerships
that they are dealing with social deprivation, drug and
alcohol abuse. We are now involved in all of these
things. There are a number of charities healthcare
providers, the police obviously a very important
partner with this, national government voluntary
Next slide please.
A very temperate climate, can be very, very wet. 65
million population and wonderful view is in my area
just on the road from where I live. We have many
large cities but also we have large areas of unspoilt
countryside, hills, mountains, rivers makes it very
attractive place to visit. I am not on commission from
the travel agents or any trade reform but I thought to
s very nice place to visit though.
let you know. It’
176
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
groups and youth organizations again the boy’
s Scout,
s Guides at a very early age were intervening with
girl’
them and working with them to get them on board and
make them familiar with what we do. And they go
home and tell the parents to have the smoke alarm fit
in as well which is brilliant.
place was that we were concerned about a major city
reservoir being contaminated with a toxic. So we
could bypass that reservoir from another one by
pumping waters with these pumps, but they are able
to be used for fire fighting and flooding as well. So,
they got a number of usage. These are the ones that
get used most out of all the new equipment.
Next slide please.
Equality and diversity is a major challenge for the UK
Fire Service. I mean these are sort of advertising
campaigns that we are currently providing to try and
attract more woman. As somebody said earlier that
they had a 8% female firefighter make up within the
fire service. Ours is very similar. Our population is
about 50% male/female. So the make up of a fire
service should reflect that. We have to work very
hard. We have to change the perception of the fire
services within the communities to attract new
s a key. We also in Britain have a
members. That’
problem with black and ethnic minority firefighters.
We have to increase the numbers of them within our
service because they are not represented properly at
s a big challenge and it ’
s a really
the moment. It ’
difficult one.
Next slide please.
ve upgraded our
Urban search and rescue: we ’
capabilities significantly and we now have dedicated
teams which we never had before the specialize and
structural support, casualty location, very much what
– you know the presentation, what everybody is
s capability before New
familiar with but UK ’
Dimensions was quite low. We have improved it a lot
there.
Next slide please.
t think there is a
Challenges: there they all are. I don’
shock there for anybody, everybody is familiar with
ll try to
these challenges. If we go to the next slide, I’
work through them. Recruitment is very difficult. We
t recruit too
got equality quotas which means we can’
many men. We are struggling to get people interested,
when we do get people interested we have a very
thorough recruitment selection process and even
though sort of every three people recruited, we only
get one through the process because they filtered out,
s something we have to deal
which is difficult but it’
with. Getting people to commit time for training in
the early years of the service and there is a lot of
training and a lot of skills needed to be learned time
constraints from family, work, other leisure interests
and incredible. And there are financial considerations
as well because our fire fighters although they are
paid, do not paid a lot and we have to compete with
other sources of income in the community.
Next slide please.
New dimensions: September the 11th was a shock for
everybody, particularly in the UK, because we
realized that should anything like that happen in the
UK, we were not ready to cope with it. We called the
project New Dimensions.
Next slide please.
It involves a number of – I am just going to give you
quick overview of everything that we do here but this
sa
is a major factor in what we have been doing. That’
mass decontamination instant response unit, which is
one of the things my presentation tomorrow details a
bit more accurately.
Next slide please.
Retention: again similar problems, spare time, family
pressures, primary employment. At the moment the
economic crises is making companies work very hard.
t afford to release fire fighters to go on fire
They can’
calls. They are working more overtime to compete
Next slide please.
ve had high volume pumps
New Dimensions. We ’
ve
deployed everywhere and things are incredible. We’
got about 50 of them available in the UK now. But
the main reason that these were deployed in the first
177
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
more effectively that reduces the time that people are
able to give to the fire service. Change in working
time regulations generated by the European
Community and they impact on this enormously.
Again we got the loss of the voluntary ethos. People
t volunteer as easily or as well as they used to,
don’
particularly younger people. Increasing requirement
time from the fire service: we need our fire fighters
more. We need to bring them in more and train them
more and obviously that increases the demands on the
problems with family life and everything else. And of
t pay them very much that
course low income we don’
would help if you paid them more.
the time, the training time we have to ensure people
are competent, we have to ensure the safe, we have to
sa
ensure they work safely when they are in work, it’
very big thing.
Next slide please.
New Legislation: We had a mistake, when some new
legislation was being drafted one sentence in the new
regulations withdrew the protection for retained
personnel when they were turning up, they had a
injury when they were on duty. The previous cover
that they had enjoyed was removed and its taken us
nearly a year and a half, 18 months to get that
reinstated because we have to alter the legislation to
put it back. Despite everybody agreeing that it was a
s very, very difficult to change these
mistake it ’
regulations back.
Next slide please.
Maintaining skills. That is a photographs, the
appliance there is a new type of appliance is combined
fire engine, an aerial and rescue tender, all in one
appliance. So the crew has to have three lots of skills
really and of course more skills, more equipment is
very, very complicated equipment. We have to record
every all the training they do and the maintenance of
that equipment. There is a huge increase in the
s
administrative burden and we got to maintain people’
t use that very often then we have to
skills if they don’
train more to make sure they are competent with it
and they can use it safely. And that all takes time and
time is a very valuable commodity these days and
there is a limited amount of it that we can share with
s lives.
the other pressures in the people’
And our job as well as administrating all that there is
a huge increase in administration, form filling and
paper work. I am sure we all know the same stories
and it puts a greater work load on the officer in-charge
at the station and but the job in itself is becoming
more technical. Our equipment is better but is more
complicated and is greater training time required as a
result of that. So all these things impact together.
The Working Time Directive, the European Working
Time Directive limits the number of hours to people
can work in a week. And if your primary employment
takes up 40 hours that only leaves you very small
amount for being a fire fighter. We managed to get
t is a
exemptions from that one. One that we haven’
driving hour regulation, a lot of our retained fire
fighters are lorry drivers and coach drivers. The new
driving regulations mean that there is a strict limit on
what people can do when they finish work. They have
to have a dedicated break between periods of driving.
In that dedicated break where they used to be able to
s no longer the case with
turn up as a fire fighter that’
the new driving regulations. Again we are trying to
get these changed and addressed.
Next slide please.
Changes in regulations: I have gone through some of
these. We worked really hard to reinstate these and
the benefits regulations particularly again was a
change within the another government department
that we knew nothing about and it meant that the
unemployed person could no longer be a fire fighter
which seems ridiculous but any income earned from
the fire service was deducted from any benefits that
the unemployed person was receiving and we are still
trying to change that back. So, there are all sorts of
challenges that we need to be involved with and lobby
and fight for on behalf of the fire fighters. Next slide
please.
Health and safety is a major issue for us everything
we do has to be risk assessed and it does impact on
178
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Societal changes: these again they have been
mentioned before there is cultural changes, we are
losing the volunteer ethos, there is a loss or reduction
of community spirit, reduced community cohesion.
Again which is a very – we are finding that the
s community is changing dynamically people
people’
are moving out, people moving in and that impacts on
the people that we have available to be retained fire
fighters. And we have a mobile population as well,
people are traveling further to go to work that means
they are out of the community for longer periods and
they less able to be a fire fighter.
So again we lose that way.
Next slide please.
s in our hand. All we know is there is
So the future. It’
a huge amount of work that needs to be done and we
need changes at all levels from talking to people in
primary schools all the way up through to
governmental ministerial level. We got to share
experience and best practices and we have to work
s
together to find the solutions to this. Well I think that’
just about the end of my presentation. Thank you very
much.
Next slide please.
ve seen a huge reduction in
Demographic changes: we’
our big manufacturing industry in the UK.
Agricultural employment because mechanization has
reduced. We have seen our coal mines closed. Some
stations staffed exclusively by coal miners because
they work a 24 hour shifts system the people that
were not working done in the coal mine were crewing
fire engine. When the mine is closed these people
went to work else where and we now have no longer
have any fire fighters in that area. Closure of local
employers, increasing efficiency demands within the
working environment, people have to work harder,
have to work more efficiently to make money.
t be released to become a fire
Therefore they can ’
fighter. The mobile workforce we spoken about.
Because the improved transport links people can
travel further. We have people commuting into
London, 2 hours a day, two hours into London, two
hours home and with an 8 hour working day that
t give them very much time to be a fire fighter.
doesn’
s
The cost of housing in rural areas is sky rocketed, it’
now virtually impossible for the young people to buy
a home in the community that they were born in. So
they move into the urban areas to buy cheaper housing
that means the rural areas is depopulated with the
younger people again impacts on the fire service.
Older people are retired they made a bit of money,
they have sold the houses they move into the country
so again as we have heard earlier but they are too old
and less able they are not able to be the fire fighters.
179
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Slide1
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183
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
United States of America
Now the fire service in the United States is primarily
furnished locally that is each local government
provides for its own protection. So consequently there
are about 32,000 fire departments in the United States.
Of those about 28,000 are volunteers.
Mr. Philip C. Stittleburg
Chairman, National Volunteer Fire
Council
Next please.
The preceding speakers have already touched on a
number of the causes for the challenges that we face
right now and so I am not going to spend any time on
that other than just to mention I share their concern,
time demands are significant, two income families are
becoming the norm and those sorts of developments
plays a greater pressure on the time available for the
fire service particularly volunteers.
Thank you for the opportunity to join you today. I feel
this is a very important conference and I am
particularly heartened to see the lot number of people
who have turned out to share your thoughts with us.
You will help make this conference a success. I
believe we have a slide presentation if we begin it at
this time.
Next please.
Our organization had launched a number of efforts to
try to assist local fire departments in retaining every
quitting volunteers, of which few are 1-800-FIRELINE, Fire Corp, retention recruitment guide and the
National Junior Firefighter Program. And I will speak
to you about each of those.
Next please.
Just very briefly, I am the Chairman of the National
Volunteer Fire Council. We are an organization that
represents the interest of the volunteer firefighters
throughout the United States.
Next please.
The volunteer experience in the United States has
been not unlike that you have heard describe by some
of the proceeding speakers. One of the interesting
things is that we have done studies to see how much
money is saved to the tax payer by virtue of services
donated by the volunteer firefighters. And we have
concluded that it would cost more than 40 billion each
year if the local governments were required to
purchase the services that the volunteers provide for
no charge.
Next please.
1-800-FIRE-LINE is a nationwide fire line, in other
words anyone in the United States can pick up a
telephone dial 1-800-FIRE-LINE and they will be
referred to the local fire department in their area. They
can then volunteer either their time and services in
non-operational roles, in another words roles that do
not include emergency response or they can become
fire-fighters.
Also 1-800-FIRE-LINE has served the purpose of the
raising the visibility of the volunteer fire service
which I think is quite important when mentioned
t understand that
earlier that many people don ’
volunteer firefighters are out there or the significant
role they play in providing protection to their
communities.
We, likewise I see a decrease in firefighters in United
States, we have had about a 7% decrease in volunteers
over the last 20 years, but somewhat more troubling
than that is that the number of volunteers under the
age of 40 has decreased by 21%. So just as many of
the preceding speakers have mentioned we are seeing
an increase in the median age for a volunteer
firefighters.
184
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Next please.
Fire Corp is a program that our organization sponsors.
One of the things that we have learned is that people
join the volunteer fire service because they indeed
want to be firefighters. In other words they want to
put out fires. They want to respond to emergencies,
yet we require them to engage in all sorts of nonoperation roles. We have found that if we can
encourage people in the community who do not wish
to be firefighters, that is, do not wish to be at an
operational setting but still has skills they wish to
donate that can help relive the time burden from the
volunteers who are responding to the calls. So we
have established Fire Crop to encourage local citizens
to come in and assist in all sorts of manners. They
may assist in doing maintenance for instance or
helping with fund raising activates or accounting and
preparing budgets or public education. Actually the
list of activities they can engage is limited only by
ones imagination. But the purpose is to try to
eliminate from the volunteer firefighters the burden of
having to do a lot of these non-operational duties. If
we can do that we can free up some time for the
volunteers because lack of time seems to be the
primary challenge that we face in retaining our
volunteers.
Junior Firefighter Programs that is to bring people in
at young age and encourage them to develop an
interest in the fire service. We are providing a
scholarship program for not only our junior
firefighters but also a scholarship program to those
local volunteer fire departments that sponsor such a
program.
Next please.
The United States government also has assisted the
volunteer fire service in United States in a number of
ways with the Assistance to Firefighters Grant, the
Staffing for Adequate Fire and Emergency Response
s Benefit, the United
Grant, Public Safety Officer ’
States Fire Administration itself and the Rural and
Volunteer Fire Assistance Grants. So I will explain to
you little about each of those as very briefly.
Next please.
The Assistance to Firefighter Grants is a program that
provides money directly to fire departments for the
purchase of equipment and also apparatus and
s quite unique program and that the money
training. It’
comes directly from the federal government to the
volunteer fire department. In another words it does
not passed through some other governmental and
entity in the mean time, come directly from the
federal to the fire departments itself.
Next please.
We have in conjuncture with the United States Fire
Administration done a survey of recruiting and
retention programs throughout the United States and
have prepared a recruit and retention manuals that sets
our best practices in other words practices that have
been described by volunteer fire departments
throughout our country that have proven successful in
their area. We have found that these tend to be
regional, in other words approaches that tend to be
attractive and effective in one particular part of the
country may not be as well received in other.
Another unique feature of it is that Firefighters
themselves are the ones that set the priorities for how
funding would determined. That is how much to
training, how much to equipment and this sort of
thing. And firefighters likewise are the people who
actually act on the grant application. In another words
they decide who actually receives the money. Quite
unique at least in the American experience, a unique
situation where firefighters themselves are actually
controlling the administration of the program.
In the current fiscal year about 560 million have been
awarded to fire departments, those grants are for small
volunteer departments what we call 95-5 grants in
other words the federal government if it approves the
grant provides 95% of the fund for the purpose, the
Next please.
We are providing a Junior Firefighter Program. I
know a number of you have Junior Firefighter
Programs and we are promoting one at the present
item, I think very clearly there is a real benefit to
185
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
local department having to raise only 5% as its match.
s
government and also to any wildland area when it’
protected by volunteer departments. These are 50-50
match, in other words if successful, the firefighter
pays 50% of the cost to the project, and the federal
government matches with the other 50%.
Next please.
The Staffing for Adequate Fire and Emergency
Response program are what we can refer to by the
acronym SAFER, is a program that enables volunteer
fire departments who are seeing the need to shift from
an all volunteer department to the department that has
both a paid and a volunteer component, to be able to
pay the cost of hiring fulltime or paid persons. And
therefore for the current fiscal year $199 million had
been set aside for that. In the US we are seeing a
significant shift from exclusively volunteer
departments to what we refer to as combination
departments that is a department that has a component
of paid members as well as volunteers.
Next please.
I think that the US experience is very much in step
with the experience described by the preceding
speakers. Recruiting and retention certainly is the
greatest challenge, personally I view retention as the
greater of the two. In my view if we can retain
experienced personnel, a number of things happens,
t have as much recruitment if
one obviously we don’
s
we have higher rates of retention. And second it’
been my experience that organizations that have
higher rates of retention or organizations that people
wish to belong to. Higher rate of turnover can be
caused by any number of things but one of them can
be simply dissatisfaction with belonging to that
organization. An organization that is successful in
retaining its people is an organization that
demonstrate success in belonging to that organization
and I think therein lies part of our solution.
Next please.
The Public Safety Officers’Benefit Program, what we
refer to as PSOB, is a program that pays a death
benefit to the survivors or firefighters who like lose
s presently a just an
their life in the line of duty, it’
excess of $300,000. And the program also is available
to firefighters who are totally disabled in the line of
duty. So it is a benefit to survivors or to an injured
survivor.
Certainly creative and innovative thinking is going to
be critical in the future, but I have great faith in our
success. The history of the volunteer fire service in
United States and the history of the fire service
worldwide has clearly been one success. We are in
s the job
the business of being problem solvers. That’
that we do. We are trained to identify problems,
formulate solutions and implement those solutions
quickly.
Next please.
The United States Fire Administration is the
government agency that the local fire departments in
our act with most frequently on the federal level under
the United States Fire administrations is the national
fire academy which train about one and half million
students since its inception about 30 years ago. And
in fiscal year 2008 it had budget of about 43million.
I have no doubt that we will continue to do that and to
bring forward the fire service leaders that could enable
us to bring the volunteer fire service in a very healthy
and vigorous manner well into the future. Thank you.
Next please.
The United States has a large area of the country that
is not settled that we have a great deal of wildland and
a number of severe wildland, fire areas, areas that are
particularly prone to large wildland fires. There are
couple of programs from the federal government
again the US Department of Interior and the US forest
service that fund fire department response to both
wildland fires occurring on land or by the federal
186
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
National
Volunteer
National
Fire
Volunteer
Council
Retention and Recruitment:
Why is there a problem?
„
Fire
Council
„
„
„
Increased time demands
More rigorous training requirements
Proliferation of twotwo-income families
resulting in less time to volunteer
Volunteers are aging as a group while
the number of young volunteers
continues to decline
Chief Philip C. Stittleburg1
Chairman
4
Slide1
Slide4
Retention and Recruitment:
Who is the NVFC?
x
x
x
NVFC’
NVFC’s Response
Organized in 1976, the National
Volunteer Fire Council (NVFC) is
the nonprofit membership
association representing the
interests of the volunteer fire,
rescue, and emergency medical
services of the United States of
America.
An advocate for the volunteer
emergency services in
Washington, DC, and has
representation on national
standards setting committees and
projects
Provides programs and resources
that address the needs of the 2
emergency services
„ The
NVFC has launched several
efforts to assist departments:
– 1-800800-FIREFIRE-LINE
– Fire Corps
– Retention and Recruitment Guide
– National Junior Firefighter Program
5
Slide2
Slide5
1-800-FIRE-LINE
The Volunteer Experience
– It is estimated that the volunteer fire
service saves American taxpayers over
$40 billion each year
– There are approximately 60,000 (7%)
fewer volunteer firefighters in the United
States today than in 1986
– There are approximately 115,000 (21%)
fewer volunteer firefighters in the United
States under the age of 40 than in 1986
„
National tolltoll-free number that links
interested citizens with volunteer
emergency service opportunities in
their communities, both operational
and nonnon-operational
„
Increased publicity
3
6
Slide3
Slide6
187
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
The U.S. and the
Volunteer
Fire Corps
Connects fire/EMS departments and
the community
„ Citizen advocates assist local
departments in nonnon-emergency
roles, enabling departments to
concentrate on emergency
functions and provide expanded
services
„
The United States government has
several programs for firefighters:
– Assistance to Firefighters Grant
– Staffing for Adequate Fire and Emergency
Response Grant
– Public Safety Officer’s Benefit
– United States Fire Administration
– Rural and Volunteer Fire Assistance
Grants
7
10
Slide7
Slide10
Resources
„
Assistance to Firefighter Grants
The NVFC and U.S. Fire
Administration released a
comprehensive guide
outlining the solutions to each
of the retention and
recruitment challenges.
„
„
„
The AFG program provides funding for
equipment, apparatus and training to
fire departments across the country to
help them meet basic needs.
Fire service helps establish program
criteria and reviews grant applications
FY 2008 $560 million -- requests are
greater than funding and many worthy
applications go unfunded.
8
11
Slide8
Slide11
National Junior
Firefighter Program
„
Staffing for Adequate Fire and
Emergency Response
The National Junior
Firefighter Program assists
departments in starting,
maintaining, and promoting
programs that encourage
youth participation in the
emergency services. These
junior firefighters may one
day become first responders.
„
„
The SAFER grant program provides
funding to hire firefighters as well as
fund recruitment and retention
initiatives for volunteers.
FY 2008 $190 million
9
12
Slide9
Slide12
188
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
Public Safety Officers’ Benefits
Program
Looking Ahead
„
Provides a death benefit ($303,064.00 as of
October 1, 2007) to the eligible survivors of
federal, state, or local public safety officers
whose death is sustained in the line of duty.
„
Provides the same benefit to a public safety
officer who has been permanently and
totally disabled as the direct result of a
catastrophic personal injury sustained in the
line of duty.
„
„
Retention and recruitment is the
greatest challenge facing the volunteer
fire service.
Creative and innovative thinking and
idea sharing is necessary to address
and reverse the problem.
13
16
Slide13
Slide16
United States Fire
Administration
„
„
„
Thank You
The USFA’s mission is to reduce life
and economic losses due to fire and
related emergencies by providing
training and coordination and
performing research.
National Fire Academy – trained more
than 1.4 million students since 1975
FY 2008 $43.4 million
www.nvfc.org
14
17
Slide14
Slide17
Wildland Fire Programs
„
„
The U.S. Department of the Interior and
U.S. Forest Service fund grant programs to
help volunteer fire departments respond to
wildland fire.
Rural Fire Assistance (RFA)
– Provides funding to departments that agree to
assist in protecting federal land
„
Volunteer Fire Assistance (VFA)
– Provides funding to fire departments in any area
threatened by wildland fire
15
Slide15
189
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Swiss Confederation
firefighters is a greater problem.
We have to catch them as early as possible before
they join other free time organizations. And in this
case training and courses can be offered to them
during the school time and therefore they are not
missing any working place and last but not least
volunteers finish their service with a approximately
50 years of age, they are still employed and have no
expectation of pension from communities or cities.
Mr. Walter Egger
President of CTIF, Former President
of Swiss Association of Fire Fighters
Mr. Chairman, ladies and gentleman I look at the time
table there is no space for my speak, because its
intermission time now. But let me give some words
from my country and I guarantee you I make it short
without any slides.
And now to the problems. The system of relying
mainly on volunteer firefighting system needs a great
portion of comprehension of the employers which
accepts that the volunteer firefighters leave their
working place during the daytime for following the
alarm. In most of the European countries this fact is
often a point of discussion and therefore we check
several possibilities to find a common solution that
satisfies employers and volunteer firefighters.
Switzerland with its 7.5 million inhabitants stress to
almost 98% in the quality and reliability of the system
of volunteer firefighters. Switzerland has
approximately 112,000 volunteers and only 1,700
professional firefighters located in bigger cites. This
makes about 15 firefighters per one 1,000 inhabitants
which is compared with other European state rather
high. As we compare with Italy which has 0.7 and
Great Britain with 1 firefighter per 1,000 inhabitants.
Ideas are and point of discussions tax reduction for
employers, tax reduction for volunteers, discount in
stores, discount for insurances or fees as well as
paying a symbolic fee to volunteers and or employers.
A valuable solution has not been found until today in
any country in Europe.
In Switzerland volunteers firefighters have a wide
acceptance and an old history for over an 150 years.
Volunteer firefighter means in Switzerland doing a
job without earning any money or contribution.
Finally we can recognize that countries with volunteer
firefighters systems are satisfied as practically each
community or village has its own brigade which
knows the localities have a good contact to
individuals and are immediately ready for any
emergency service. Some of the European countries
which less volunteers intend to copy this system or at
least try to increase the number of volunteers. I thank
s
you very much for your attention and I think now it’
intermission time.
In 19 of the 26 states, compulsory building insurances
are financing up to 70% of the cost for firefighting
organizations to community for fire trucks, material
and buildings. In the remaining 7 states the insurances
are private companies.
We believe that the system of having volunteer
firefighters requires to grow up youth firefighter. In
the age between 12 and 14 years this in order to
integrate them into the regular adult fire organization
when they reach the age of 16 or 18 depending on the
region. In many of the European countries there are
no difficulties to find suitable grownup persons over
18 years of age volunteers, but to find young
190
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
●
The first day
●
May 14 (Wed)
Discussion
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Discussion: Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide
Coordinator :
Mr. Toshifumi Akimoto
Chairman of the Board of Directors,
Japan Firefighters Association
Japan
Mr. Katsumi Yamaguchi
Executive Director, Japan Firefighters
Association
Australia
Republic of Austria
Mr. Peter Evans
Mr. Manfred Seidl
Group Officer, NSW Rural Fire Servise
President, Austrian fire Brigade
Federations
Canada
Mr. Mike Walsh
President, Canadian Volunteer Fire
Service Association
China
Mr. Li Xianghua
Vice President, China Fire Protection
Association
Republic of Finland
Mr. Veli Matti Ojala
President, Federation of Finnish Rescue
Services
Federal Republic of Germany
Mr. Ralf Ackermann
Vice President, German Fire Service
Association
Kingdom of the Netherlands
Mr. Hans R. Varkevisser
Chairman, National Annual Fire Congress
of Netherland Association for Fire
Rescue and Disaster Management
United Kingdom
United States of America
Mr. Adrain Hughes
Mr. Philip C. Stittleburg
President, Retained Firefighters Union
Chairman, National Volunteer Fire
Council
Swiss Confederation
Mr. Walter Egger
President of CTIF, Former President of
Swiss Association of Fire Fighters
Japan
Panelists :
192
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
some of you may want to add to what you have said
s ask anybody on the
during the presentation. So let’
stage who would like to add to what you have
presented. Anybody, please raise your hand.
Yes please Mr. Walsh.
Akimoto: Now let us resume the conference, the
second part. During the first part we have heard from
representatives of different countries. How do you
hear those presentations, the Japanese volunteer
firefighters organization everybody is working very
hard and playing important roles in Japan but at the
same time in other countries they are doing their very
best and we felt the importance of our roles. Then
listening to them the issue faced by those volunteer
s organizations we learned a lot from them.
firefighter’
So during the second half I think we can talk about
the issues in general, but as we listen to the
presentations of different countries they are common
issues. And that is also true for Japan that is the
retention or securing the volunteer firefighters.
Walsh: Well actually I got a video I wanted to show,
t know if the guys got to ready or not. Can we
I don’
play the video? Oh yes its coming.
[Video playing in background]
Fire okay, where we got the 1400 square foot home
burning and we figure that this will cut down on the
volunteer firefighters at that we really need because
t find them. But right now
right now in Canada we can’
we threw that FIT in there in 25 seconds it knocked
the fire out, not completely out you still got to do your
mop ups, which is very important okay. And this is
just actually it is just a hand grenade we just throw it
in. This film here lasted 25 minutes before it started
t know why but it came down
up again and we didn’
out of attic and anyways we put out the fire again.
So in the second part, we would like to start the
discussion with the theme of securing volunteer
firefighters. Well even though we say in a short way
that securing the firefighters but there can many
aspects. The interest level toward fire fighting
services, how we can improve that and how we can
improve the satisfaction level of firefighters. And their
activities have been discussed as one of the major
issues that you are working upon, some have talked
about that, and another issue is that they are more,
more employed people that is a global trend.
Therefore the employer and employee both sides we
need to do some measures, for example tax incentives
or other schemes you are taking to make it easier for
volunteer firefighters to work in the work place is
important as well. Another issue was the young
s issue and then participation of women should
people’
be increased especially for younger generation. The
countries are working upon from different aspects to
s talk about
involve the younger people. So let ’
securing the number of firefighters. But it can be from
different perspective. So from what perspective
should we start work? Well we would like to listen to
you. So having said that, we will start the discussion
in the second part.
And I will show you here in another part here in a
second where the fire itself – that the guy went in
after 13 minutes of fire is allowed to reignite. And
there it is – I mean after 13 minutes it started up
again. And watch it here I mean, it went again
because all this powder went up in the attic.
And anyways it was out for I mean another 12
minutes. And we were saying is buying us time at a
fire scene, the fire chief arrives on scene. He uses that
and he throws it into the building. And it buys him
time for the fire truck to arrive with water and
s the only way we could see it
manpower. And that’
working right now and we have to think it very, very
important and we are pushing all our volunteer
s very
firefighters in Canada to buy one because it’
important to have and we will finding they are
extremely good so and that's all I got to say on that.
The first part the presentation part the time is very
t say what you wanted, so I
much limited you couldn’
would like the representative of different countries
Akimoto: Thank you very much. In Japan there are
various technical researches going on so I take that as
193
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
one of the information that we can learn from. So do
we have anybody that who would you like to add to
your presentation, please raise your hand.
Yes please Mr. Hans Varkevisser.
and I am very interested to know what your problems
are, only if we discuss them, we can probably find the
solution. But please be active and ask all the speakers.
Thank you.
s what you just showed Mike is
Varkevisser: Well it’
one of the things we have to share I think and this is
one of the things of technical innovation. There are
lots of other things you can use and share of
s one thing, and is
innovation not only technical that’
very important thing, but also on personal, how do
you use your personal and the problems which were
showed and mentioned that people leave their villages
and leave their rural country. Well it means that they
probably work somewhere else and I think you have
to look for the means that it will help you, the people
t live in the place where they work, just how
who don’
can you them. In Holland we try to make arrangement
with companies and with local fire brigades that the
people who are working on the day in a place, there in
the local fire brigade and there they are home at night,
they can still work in their own place. If you do that
vice versa, when you have a solution for one of the
s one of the things and I think if you
problems, well it’
have a more innovative for concepts on human
resource and more technical. So that's I wanted to add
to list.
Akimoto: Thank you very much. Yes the questions
from the floor are now being tallied. They are already
t adjust them
30 or more questions submitted, we can’
all but we would like to talk about that later on. And
as it was pointed out, European countries issues and
Japanese situation and oriental situation, they are very
much similar, meaning that salaried workers more and
more increasing in number. In the questionnaire, in
case of Switzerland, there is the federation of
employers. So they are sort of bear the burden of cost
or the payment and I understand there is a situation to
reduce the burden on the side of the employers.
Another issue is that the how to deal with the
employers, meaning that employees are the
firefighters when they are called upon for duty of fire
fighting. And then at that time they are not working,
so what should we be doing. So there are some cases
that the employers are compensated for the time that
s firefighters are called upon. Is there
the volunteer’
any case that you can talk about that the employer has
compensation for the time that volunteer firefighters
are called upon? Mr. Ackermann from Germany can
you talk about that?
Akimoto: Thank you very much for you input. That
issue actually has been discussed in different
presentations, where you live and where you work,
there can be a longer distance now and more people
working out of where they live, so how to secure the
number of firefighters? I think that has been discussed
by others as well, we face the same situation in Japan.
So is there anybody who would like to talk about that,
what you are doing in relation to that issue, that the
work place is far away from your living area.
Yes please Mr. Egger.
Ackermann: We make round table and it was an
initiative from our president of the state, he make a
speaking with the employers, as the agents and now
we make on the table conception and how it can be
better in the future. And our employers all know what
is important for the firefighters and the firefighters
also important point for the production because if you
have a safe production with good fire brigade, you
s also important for
have a safer publication. And that’
the head of the employers so they know it. And it is a
long way to explain and we must find that all
[Unclear] agent of the employers give such positive
s an example.
points in the organization. It’
Egger: I came to this conference to learn and I am
really interested to know your opinion, what kind of
problems do you have are these problems of
employees and employer or problem of recruiting
new personal, young firefighters or adult firefighters
Akimoto: Thank you very much. So you have a very
194
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
steady effort to make people understand, that is
s issues and
important as well. The employer ’
employee side, mainly the firefighters are the
employees of the companies and corporations. If there
are any measures that you are taken in you country
for employees or volunteer firefighters, is there
anything that you are doing would you please talk
about that?
Mr. Evans, please.
stores will grant you a discount or maybe an insurance
granting you a discount as you are a volunteer
firefighter.
The opposite side was also discussed that employers
owning a company or factory or a business that they
can apply to the state and tell them that they have
employers and they let them go to a fire alarm and
that cost some money or it reduces the production.
And this could also be a problem or a solution in the
future that the state which is in fact responsible for
the safety of all of us. So the volunteer firefighters,
they take a part of the job that the government has to
do. So the government should be interested to say yes
t want to spend cash money to volunteer
we don ’
firefighters because of the voluntary statures, but we
grant a discount or an advantage to an owner of a
company which is willing to leave the volunteers to
the firefighters. So these are two possible points which
could get a solution in the future.
Evans: Thank you, as indicated in the presentation,
some of the training we offer now through fire ground
management and that is available into take back to the
work place and it is the same level an accredited
training as much of the stuff that can be taught at
some of the university courses. So there is ability to
learn through your hobby or that as a volunteer and
then gain better employment through that from your
training. Thank you.
Akimoto: In Japan, having an experience of
volunteer firefighters you can actually acquire the
qualification to be used in the other part of the society.
s something that we are doing also here in Japan.
That’
So the firefighters who are employed by companies
and you are talking about discount for volunteer
firefighters when you do the shopping. We are very
much interest in that. Some of you mentioned that,
would you please elaborate on that?
Mr. Egger please.
As much as I know it was never made this card
system. I think in Germany they had once a small try
t work out as they expected.
but for any reason it didn’
But several projects had to be started two or three
s why I mentioned
times until they work. And that’
this system of discount for employees and for
employers.
Walsh: Well in Canada, we knew that everybody
spend money and everybody has credit cards. So we
went to the Master Card and we got a volunteer
firefighters card made, just for a volunteer firefighters
all across Canada. And we get I think its 1% of all
sales. You will not believe the amount of money that
we make on this every year, its just amazing. And
s one of the ways of raising the funds for the
that’
volunteer firefighters. So if everybody went on – like
I mean in a big organization got to – or got I mean – I
s excellent. So that's what we got.
mean a card, it’
s not
Egger: Must be that I suggest that I must say it’
my personal idea. In our organization we have a
group of countries which had a serious discussion
about this point. And they listed up all possibilities
which could get a better result between employees
and the employer. They said we should check if it
would be a possibility to give a discount like a credit
card. A credit card which should be handed out by the
community or by the city to legalize the person and to
identify him as a firefighter. And so that they think
that this could be a possibility if you go to a store,
maybe not to a food store but to a sports store or to a
some special store and if you show your card saying
that you are a volunteer firefighter, some of these
Akimoto: Thank you very much. Yes in Japan in fact
we were wondering whether we could do so or not,
we have started discussions, so this discussion is very
informative, a bit different subject but in Germany
195
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
and also in the United States during the work time
when you are called for duty as the volunteer
firefighters if the employer would fire or they let go
the volunteer firefighters that is not allowed. I mean I
think that is legally banned, is that true Mr.
Stittleburg?
the community as well as the employer.
Many employers are indeed community minded. They
may not fully understand the community value that
allowing an employee to respond provides to their
community. They will donate it other ways, frequently
cash to children organizations and things of that
nature. They are in fact donating when they are
allowing an employee to respond to but may not
understand in their context and what we explain to the
employer that this is another way that the employer
can likewise be contributing to the well for his or her
s helpful. Thank you.
community. I think it’
Stittleburg: Yes, actually in the United States we
have been successful in passing some legislation just
recently. One of the things that we encountered when
hurricane Katrina occurred a couple of years ago - we
had a very large hurricane that devastated a major
portion of the southern parts of United States. And
volunteer firefighters were called upon to assist in the
response to that. A number of them encountered
difficulties with their employers when they returned
home. So we have been successful now in having the
government pass a law saying the employers must
release their employees for up to 14 days to respond
your federally declared disaster so as to avoid that.
Akimoto: Thank you very much. I think we need to
work in that way. We have a lot of questions from the
floor. And one was related to the issue that we are
taking up right now. In Great Britain, the question is
there is a protection of the volunteer fire services in
the employers or employment law or employment
regulation. Is there is a sentence or regulation regards
that to cater to the firefighters or the volunteer
firefighters who are employed.
Also in terms of financial incentives we have heard
about the credit cards that sort of a thing. In the
United States some volunteers are paid a nominal
amount of money over the course of the year which
was also exempt from income tax. Just this past year
we were able to get a change in the law so that up to
$480 dollars per year that the volunteer may be paid
will be exempt for income tax. So they will be able to
keep the money rather than pay part of it back to the
government.
Hughes: Employment law relating to retain the
volunteer firefighters. We did debate some legislation
similar to that in America but we felt that that could
s if somebody was
work both ways and that ’
considering employing somebody who was going to
be released as a firefighter, having legislation that
would force the employer to release the firefighter,
might be discouragement to some employers. So that
never got progressed. But the issue I mentioned
earlier was a sentence in some new regulations, some
new pension regulations that were being introduced,
which impacted on the way that is caused two
problems. First of all the retained firefighters if he is
injured on duty used to get the same compensation as
it whole career time firefighter and the pension as
well. But it also meant that if the injured firefighter
should be offered alternative work within the fire
service and not just sort of pensioned off. But if they
t provide him with suitable additional work
couldn’
then he could be sacked. On the grounds of capability
which obviously would deprive him of his primary
Also one of the observations I have found or made
over the years is that in the volunteer fire service we
t do the best job of making sure that volunteers
don’
s involved, in
entering the service understand what’
other words that they may be required to respond
from work. And make sure that they have made
proper arrangements with the employer or understand
the ramifications that may entail. I think we need to
make it very clear to volunteers that there is a possible
implication for them and I think it is important that
the fire department contact the employer to explain to
the employer the importance of allowing the
employee to respond and the value that provides to
196
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
bond as well because of the injuries. So we’
re very
close now to resolving that issue it was an accidental
issue in legislation. But it just illustrates how vigilant
we need to be with employment regulations from
t normally
other departments that you wouldn ’
consider impacting and what we do.
jokes and they make all the place also they make
many, many interesting things, install own radio
station and everybody has his radio and all its
important its go through radios. They make also you
see they bring all, not good quality. It says bring all
[Unclear] and it was part of the state and the topic
was that the idea was we get all the water out of river
and make a great event and to call in the Guinness
book for records. It was opening [Unclear] from the
year 2000 and the year 2007.
Akimoto: Thank you very much. As has been
mentioned, as the status in the treatment and the laws
regarding protecting the positions, only one question
will not solve everything. But at the root the
employers need to have understanding and
appreciation of the positions of the firefighters not
only the law or regulations. So over all stability and
safety I would say would be the requirement here.
Can you click a little bit, so the film little is a little bit
quicker?
Here you see now the town.
Now if I may change a little bit the topic, we have
been referring to the youth education and also youth
fire fighting club and also youth volunteer fire corp. I
think we would like to take these issues now. In the
responses to the survey sheet it seems that most of the
countries are taking this up as an important issue. In
Germany the presentation referred to in Hessen that
4,000 children are gathered to have a great event. I
think it was last August; there were 10 leaders of the
youth fire corp in Japan who went there to Germany.
And the impression was that Germany was positive in
regards this point and I have also heard that Mr.
Ackermann has a video that we can have a look at.
Could you share the video with us?
This was the only youth people in the age between 10
and 17.
s okay, you see what we can do with the
So I think it’
youth people and what you can change between
making something for the fire brigade and grant for
the future and they can do something for the society.
Thank you.
Akimoto: The actual activity of the youth fire
brigade was the question from the floor and that is the
reason why I have taken that up. I am sure that many
countries are devising many ways relative to use fire
brigade. If there is any contribution, could we here
them and can we share them with us? Yes please.
Ackermann: It was a second time where it was there
was this great meeting. It was all tense whereas the
youth people are. You can little bit quicker and so here
is the whole time that standing the place, it was a quite
organization, so fire brigades will all to himself this –
ll see all what’
s they done.
here streets in the grass you’
We have a long film here it was 45 minutes but I think
s a little town.
its big here for this time and you see it’
Seidl: Speaking on behalf of the Austrian President
of Manfred Seidl, in Austria they have 30,000 youth
firefighters. In Switzerland and Germany and Austria
we have most of the youth firefighters. We pay a big
s the future. We have
attention to them because that’
heard today that people get older and older and the
young ones are our successors. And especially in the
fire brigades we need youth firefighters.
[Video playing in background]
First of all they can be educated before they have a
working place. So they are not missing in a factory or
in a store. We can educate them in the school
vacation.
s a 4,000 people as the
[Unclear] and important role, it’
whole days no problems. That was no quick conflicts,
there was all good ideas and they make something
197
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Second it is very important to have good leaders. In
our organization where 50 countries are together we
educate leaders for the youth firefighters. These
leaders must have lots of knowledge of how to
activate young people and to learn them things which
are an advantage for the later life. And we as
firefighters we can offer a lot. For example a young
firefighter is able to handle hydraulic equipment. He
is able to use ropes, in fact he can get a mountain
climber or a sailor afterwards.
Akimoto: Thank you very much. The same issue yes
please.
Ackermann: We have on this market on this event
also a job market. We have some employers who are
coming when there are 4,000 young people here, say
offer jobs and make information and it was also a
good thing that the youth can ask and the employers
also say what we have for the future. We have also
great employer, when he is looking after jobs he look
at first for young firefighters because they told us
s
firefighters are teamwork and that was said – what’
they look in a production, teamwork and at first they
look after firefighters and I think that points that are
very important for us.
So he can easily get familiar with electronic devices,
with machines. He can easily get closer to being a
driver for a car. So we firefighter organization we
have a lot to offer and interesting jobs and interesting
spending of a spare time. But we have to keep clear
that we mean it honest with the young firefighters.
They wanted to be in a position to know what is their
job in two, three or four years. We have to equip them
very properly not old things. They need a nice
uniform according to their measures. They want to be
in a position that they must reach a target and at the
end we must strive to get these young people as early
as possible. Because if they are 14 or 15 years of age
they are engaged with other activities, is it a sport, is
it doing nothing, is it hanging around the street. And
for this reason we should catch them very early like
the path finder. And then bring them up to a certain
target and if we educate them properly and if we give
them the feeling that we are honest with them and that
we count on their job, then they stay in the adult fire
brigade. And they are not quitting after the youth age.
Akimoto: Yes, that is understandable.
Mr. Ojala, the youth firefighter issues you talked
about, the volunteer spirit of securing and protecting
t – are you
community that is actually decreasing isn’
facing that kind of problem that the volunteerism is
declining?
Ojala: Mr. Chairman yes. Actually it is declining and
we have thought about measures in keeping the young
ones and youth with the fire brigade and volunteer fire
work. One thing we have been trying to take is to
have a smoother approach with the youngest ones
from 6 years upward so that we actually are not
teaching or training them to be firefighters at once.
We teach and learn them common safety measures at
homes at free time and leisure time. And the actual
rough firefighting comes afterwards. Of course they
are taught about extinguishing small fires but for
instance first aid measure are in the beginning more in
a bigger role than actual firefighting. And hopefully
that will keep the young ones a bit longer. Thank you.
We in Switzerland we have made this experience if
you take care for the youth, you will have them later
on in the adult fire brigade. And there is only a very
small percentage of youth which will quit firefighters
and then doing something else. And for this reason I
encourage you to pay a lot of attention to youth, take
care for them, educate them properly so you have
t have difficulties
reached a high target, and you won’
in the next couple of years when the young people are
missing in fire brigade. So we now in a position to
invest in the youth and then we have it in a couple of
years.
Akimoto: In Japan as well the youth education of
s not
firefighting we are putting a lot of effort but it’
easy. Mr. Yamaguchi, can you talk about Japanese
situation?
Yamaguchi: Yes, in Japan the youth firefighters
club has about 60 years of history. We have 5,500
198
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
youth clubs and we have 430,000 club members all
together. The club number has leveled off and now
we see a slight decline in several years and also the
membership is declining because as a whole the
number of children is declining in Japan. So this
youth firefighters club is established as for school
s not really
unit. And so unit is actually a school. It’
the fire department and age wide is from 10 to 15.
Therefore the top level, no senior high schoolers are
included.
that you know, I mean women are as good I mean
s
sometimes as good as the men. So you know it ’
real issue right now of people being and worried about
hiring women but I will tell you while in Canada bring
s it.
them on, because we like them. So that’
Akimoto: Yes, Mr. Ackermann please.
s since some years in
Ackermann: We have women’
the fire brigades. At first many men, many firefighters,
oh of course women here by us but they see that the
women who comes to the fire brigade want to work
like a man, there was no difference because they have
the wish to make all those the same and to make it
better. We have democratic system also in the fire
brigade and they are voting for their own chief and
we have no at sometimes also fire chief in our fire
s a good symbolic and also a
brigade and I think it’
way for us in Germany for the future. Second side is
s also a better climatic. It will
in some fire brigade it’
be a little bit better to speak some women on the side.
Okay that some points from our working with
s.
women’
So I think this is a major difference between Japan
and European countries and we have the imminent
earthquakes in case of earthquakes we have to help
ourselves and we have to help together each others, so
the youth how to do their own best and play their
roles. And if they take part in participating in such
activities from the time of that young age, they should
be more interested in firefighting as well. So we have
to more invigorate the firefighting activities and also
in youth firefighting or the firefighting clubs. We can
learn from other countries as well. And especially
here in Japan we have to expand the age scope of
youth clubs including senior high schoolers and then
fire fighters volunteer firefighters should be more
involved in teaching the youth. I think those are the
issues we have to tackle in the future.
Akimoto: Having women in this volunteer
firefighters we have had questions from the audience
here where as well. I am sure there are lots of things
that we can talk about but I would like to shift the
topic of discussion. So volunteer firefighters, the
equipment, enhancement or equipment is one of the
major issues, we talked about that. Among those
issues for example the grant or subsidies from the
nation, from the national government provided and
also in the questionnaire response some funds
provided from fire insurance company be used for
funding the equipment of firefighting.
Akimoto: Do we have any other issues? Maybe we
should talk about women, issues of women. In Japan
we want to increase the women participation in
volunteer firefighters, and see increased now we have
about 60,000 women in volunteer firefighters and we
want to increase it up to 100,000. And some of you
have talked about the issues of having women
firefighters. Can we have anybody talk more about –
upon the women issue in the firefighting?
From Australia, this is a question or – sorry to ask you
but in Australia the insurance company funding is
used for equipment. So specifically speaking would
ve
you explain about it and also other countries you’
set up the foundation for the securing resources and
funding for the equipment. Start with Australia, would
you elaborate upon how you use the funding from
insurance companies for equipment?
Walsh: You know our finding that we are having a
hard time in getting young guys and women are
stepping up at join a fire service. And some of them are
excellent you know some of them may not I mean what
we should have. But most of the women now that are
well training, they go to gym all time and are strong as
you know some of the men and we honestly believe
199
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
less time because of their work commitments, less
disposable time, at the same time that the fire services
is demanding more time spent for training, more time
spend for keeping up skills. It seems inconsistent to
me to say to volunteers we want you to donate more
time and then on top of that we want you to donate
time in addition to raise the funds to do your job.
Evans: The funding for a whole organization comes
approximately 75% of our entire budget is money
from fire level on business commercial and residential
insurance polices. The balance of the funding is then
made up about 12% by the local government and 13%
by the state government to get a total fund for all
equipment. And that enables us to keep up with new
equipment all the time and research into the best
possible way. This practice of obtaining the money
through that method has been long established in
Australia.
I believe that one of the things it needs to be
addressed in those countries where departments are
expected to engage in fund raising is to make it clear
to government, that there is one role they can play
that is currently filled by volunteers that can reduce
this impact or the domain at volunteers and that is to
assume the role of the financing. Thank you.
Akimoto: Thank you very much. Yes, Mr. Seidl
please.
s word. In
Seidl: Yeah, I will translate Mr.Seidl ’
Austria the regulation is that, that they have a fire tax
and the insurance company taking the money for the
insurance fee, a certain percentage, has to go back
into the firefighters fund where they buy new material,
s two-third of the whole financing and one-third
that’
s
the last third comes from a catastrophe fund. That’
also open by the insurance company and also this
money which is one-third of the total they need, onethird comes from this catastrophe fund and with this
s and trucks and such
money new equipment, uniform’
things will be paid.
Ackermann: Yes in Germany there is also that 70%
s the
pays will be covered by the subsidies alone it’
financing from the city himself and 30% from
equipment comes from the state. And that is the same
thing as Austria, the 30% are from insurance and no
personal calls by professional it is also fire brigades at
first also finance from the town from the cities himself
catastrophe pays the state extra. It is different.
Akimoto: Thank you. Mr. Ojala.
Ojala: I thought of explaining the situation in Finland,
being an insurance man, I have to mention that we
s called Fire Prevention
have a system in Finland, it’
Fund where roughly or exactly 3% of all fire
premium, Finnish insurance companies are collecting
3% of those is directed through the fund. It accounts
for today roughly 7 million euros per year. This
money is used to finance fire brigade equipment, fire
stations and for instance the Finnish National Rescue
Association gets about 35% or 40% of their financing
s quite effective, it’
sa
through this fund. Actually it’
small amount 7 million per year, but Finland is a
small country so that the money is enough for us.
Akimoto: Thank you very much. Is there any other
comment in relation to finance? Yes Mr. Stittleburg.
Stittleburg: Mr. Chairman what you have raised this
is a really a very interesting question because I think
s a very fundamental issue. And that is how the
it’
volunteer fire service is financed. Now those countries
which government provides the financing that may
not be a problem. But for those countries such as
United States where volunteer fire departments are
expected to raise some of their own funds through
fund raising activities, I think this is a significant
problem and I think this is one of the issues that must
be addressed in the coming years.
Akimoto: Regards finance issue this is an important
issue in Japan as well. We have not focused on the
fire insurance of the houses and I was very much
enlightened. I have been limiting myself as to the
A common theme that we have heard through out the
day has been a volunteer firefighters have less time,
200
Issues Confronting Volunteer Firefighters Worldwide May 14 (Wed), 2008
questions but since we have little time left. I hope that
if there is any one who would like to point out
anything in particular, please feel free to raise them.
In other countries the liaison between the two parties,
that is the career fire service and volunteer fire
service, I would say that the rank and fire ranks
oppositions do not have a major part to play in the
cooperative activity. Could I ask you how things are
going in the Netherlands?
From Mr. Li, from China we not heard from you as
yet, but listening to the deliberation if you can give an
impression – your personal impression maybe?
I must apologize by asking you so suddenly but if you
can tell us as to the corporation between the career
fire service and the volunteer fire service because the
ranks are the same between the two. So if there is an
operation in the field, be it the career fire service or
the volunteer fire service, is the liaison such that those
in the high ranking order would take the leadership.
Li: I participate in this conference, we learnt from
s fire service mainly.
other counties for the volunteer’
Chinese fire service system is different from the
European country and the Japanese as volunteer fire
service come step by step.
Trainers, rescuers are all dependent on mainly
professional under career fire service teams.
The Chinese delegate has indicated to us as to the
relationship between the career fire service and the
volunteer fire service and the report from Netherlands
had also referred to the ranks related to the fire
services. So I was wondering if you could share with
us and enlighten us on that aspect.
As for volunteers fire service Japan has developed it
faster.
s Fire Protection Association has a good
China ’
s Fire Protection Association.
relationship with Japan’
Varkevisser: I have the question. Okay. I will try to
answer that. As I mentioned in my presentation, there
is absolutely no difference between volunteer fire
fighter and full professional fire fighter, not in
training, not in career in fact, and nothing else. But I
have to say only in the big cities we have full
professional fire brigades and of course the higher
ranks are you can find them there. But operational in
the rural country and in the small villages the ranks
are exactly the same as in the big city. So the duty
officer is in the big city, a fulltime professional, and
the duty officer is the same rank in the rural country
and the small villages and he has the same rank. So
there is no difference only the very high ranks, the
regional commanders and I mean Deputy Regional
Commander are always fulltime professionals. So
s one.
that’
China Fire Protection Association sent Managers to
learn something from Japan each year.
Moreover, China Fire Protection Associaton learns
s Volunteer Fire Service.
Japan’
We learned many manner from the other countries for
the volunteer fire service.
When I come back to China we have the organizer
and managers for the volunteer service. Thank you
very much.
Akimoto: Thank you very much. We only have a
little time left, but as we have heard the relationship
between the career and the volunteer fire services as
have been mentioned, in response to the questionnaire
from Netherlands, there was mentioned about the
ranks that volunteer fire service and the career fire
service have the same ranks altogether.
s the answer to the question. And one
Well I think that’
remark if many of the fulltime professionals in the big
cities are in the higher ranks, they have a history of
volunteer. So, there are many volunteers who are
making career and now start to become a fulltime
201
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
professional and then go and have a career in the fire
service. So I hope this is an answer to your question.
Akimoto: Thank you very much for your answer.
s time the last comment. I will have to ask Mr.
Now it’
Walsh to say a few words in closing.
Walsh: In Canada there is a big problem between the
s very unfortunate to
Union and the volunteers, it’
some departments, paid departments that will not
allow a paid department that lives in a small town of
s a growing thing in
fire fighters to volunteer and that’
Canada. And I know Philip got probably some same
re trying to break that barrier but man
issues. But we’
t–
is that ever hard. You know the people just don’
t want to change and a
[Unclear] guys that just don’
volunteer and the pay guys is equal a fire fighters is a
fire fighter, is a fire fighter irregardless of how we
look at him.
When I hear or I mean the career guy I mean he is a
professional, well a volunteer is a professional also.
s way we got to stand our ground because
And that’
the volunteer is just as good as the pay guy any day.
Thank you very much.
s a very encouraging
Akimoto: Thank you Walsh, it’
comment that you have said. Those of you who are in
the audience I am sure you share the same feeling.
s time for us to close the first day session. I
Now it’
would like to thank you for your participation and
cooperation.
202
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
●
The second day
●
May 15 (Thu)
How to Combat Large-Scale
Disasters and Terrorism
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Special Session
Countermeasures against Large-scale
Disasters in Japan
Mr. Toshio Ooishi
Vice Commissioner, Fire and Disaster Management Agency (Japan)
Thank you very much for the introduction. My name
is Ooishi, the Vice Commissioner of Fire and Disaster
Management Agency. As Mr. Akimoto has
mentioned, commissioner Araki should have come to
deliver the speech. However, he has to go to the Diet
session regarding the law and the revision of the law
related to Fire and Disaster Management. Therefore,
Mr. Araki, commissioner Araki needed to be present
at the Diet session. So please accept my apology that
I will be taking his part here on this International
Volunteer Fire Service Conference. As far as our
agency is concerned, I think this is a very significant
conference and we are very pleased and happy about
it. I would like to extend my heartfelt greetings to all
of you who have come from various parts of the
world.
English material. This gives the fact that
municipalities are playing a leading role in
firefighting. There are 1,788 municipalities, cities,
towns, and villages and in Japan the municipalities
has a responsibility of going through firefighting
operations. The basic local governments are
responsible. Therefore, these important operations are
put forward by the basic local government. This
principle has been under the law that has been
promulgated in 1948, and it is the 60th year since that.
I would like you to turn to the next page, page 4,
where you can see the firefighters or fire service,
which plays a major part of the firefighting operations.
There is the fire department, fire stations, which is the
ve mentioned
permanent. And 1,748 out of 1,788 as I’
have these full-time service or permanent service
people. And this outstanding career fire service
presents some 78% ̶ 97.8%. There are 2,474
volunteer fire corps. And all over Japan except one
city, all the cities, municipalities have the volunteer
fire corps and that is the reason why the number is
2,474. Together with the fire department 807 of them,
and these two takes part in the fire services in Japan.
So we have on total 160,000 firefighters in the fire
department and 900,000 volunteer firefighters. The
spirit is to protect their own region by their hands.
And the payment is very much limited that is given to
this volunteer fire cooperation say somewhere around
¥30,000 or ¥40,000 per year, which means very much
like no payment.
The topic of concern for today is how fire service can
respond to large-scale disaster. That is the topic of
concern for today. And as already known in Sichuan
in China, there has been a large disaster and many
lives have been lost, for which we would like to send
our condolence. And we would as far as we can hope
and pray that the measures for disaster help assistance
will be smoothly put forward.
So according to the delivered material, I would like to
go into the context of the presentation. If you can look
at the slide, this shows the countermeasures against
large-scale disasters in Japan. And I would like to
give you a further presentation. If you can refer to
page 3 of the material already distributed to you, and
you can see also here, the third page of my distributed
If you turn to page 5, I have told you of the rate of the
204
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
establishment of permanent fire service organization
and 97.8% is the percentage of the public fire service
or permanent fire service organization ever since
2007. You see this is figure of 97.8% and it has grown
from a lower figure. If you look at the pie graph, you
see that in 1954 the number was 2,023, whilst in 2007
the figure has dropped to 893 as far the as the
nonpermanent fire service organization or volunteer
fire service organization is concerned. The industrial,
social pictures have given this result and the
percentage of the known employee years with so to
speak, the paid workers are working in companies are
increasing in Japan. That is the reason for the change
in the figures.
From seven pages onward, the countermeasures
against large-scale disasters. I would like to talk to
you on how Japan works in this aspect.
In recent years the number of death by disasters, you
can see the status of the number of death by recent
disasters. This is a very busy graph but the red shows
the earthquake volcanic eruption, tsunami related
death. The blue is the wind-water damage related
death. And so the blue and the red are prominent here.
Japan is earthquake prone country and at the same
time, the typhoons are often met, and therefore we
have wind and water damage. In recent years, we had
in 1995, a large fatality deaths. In January, there had
been the Hanshin-Awaji Great Earthquake in the early
part of the year and that is the reason why we have
death of 6,482.
So in giving operation by the fire services, the
understanding of the employers, those who are in the
business operation is needed here or else the volunteer
firefighters will not be able to carry out their
operation. So the understanding of the employers, the
business operators is a requirement here in getting the
number of volunteer firefighters and increasing the
number of the nonpermanent fire service organization.
Next prominent is in 1993. There was a earthquake in
Hokkaido̶the southwestern part. And there was a
tsunami whereby more than 200 people lost their lives
due to tsunami. And that is the reason for the
prominence of the graph. In 2004, the bar graph is
large because we had the Niigata great earthquake.
You see that the red part is the lives lost somewhere
around 80 people lost by the Niigata earthquake. And
also we had a large death in 2004 due to water as
well.
If you then turn to page 6, as to the topic of concern
for the volunteer fire corps, the discussion had gone
on yesterday and I would not go into the detail.
However, the volunteers know of the situation in the
community. There are lots of volunteer fire corps six
times that of the permanent fire corps. As to their
working, since they are in the community, they can
immediately act and go through the operation in the
earthquakes and also terrorist attack. These volunteer
fire corps would take a major role to play. We would
like to have these people who have gone down in the
number and increase it to 1 million, if it is possible.
If you can refer to page 9, I already referred to the
earthquakes with Awaji earthquake and Niigata great
earthquake and the great earthquakes in Hokkaido. It
was 85 years ago that there was the Great Kanto
earthquake with the magnitude of 7.9 on the Richter
scale in 1923. Tokyo was hit greatly by the earthquake.
We had a concentration of wooden housings and that is
the reason for the fire, great fire and the fatality, loss of
lives, because of that.
We would also like to increase the number of women.
There are only about 16,000 women in the corps out
of 900,000. So we would like to increase the number
here as well. In the TV in the morning, there was also
a reference to such increase relative to the
International Conference. The NHK broadcasting
station has taken up this issue.
The green part shows the earthquake emphasis within
the 30 years in the future. We emphasize such
earthquakes in Japan. One is the epic central
earthquake in the Tokyo Metropolitan area. It is
considered that the probability 70%, the magnitude is
of the 7.0 on the Richter scale. Also on the Pacific
205
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
side we have the Tokai and also the Eastern Nankai
and Nankai earthquakes. These are expected to be
somewhere around 8.0 or 8.4 on magnitude on the
s a major earthquake. And so
Richter scale; it ’
earthquake measures are considered to be of great
importance.
Please turn to page 12, to see what they have done to
the emergency fire response team. So it took place in
2004̶the earthquake which took place in 2004 in
Niigata. This emergency fire response team has
actually rescued 453 people and 20 helicopters were
mobilized at that time to help the people and at the
bottom right, you can see the picture. Because of the
mudslide, a passenger car was buried in the mud. And
two year old boy was rescued from underneath the
mud by the rescuer. It was still the time that the after
shake or after earthquake shock was still going on.
Then many people died but the two year old boy was
rescued successfully by this emergency rescue team
or hyper rescue team as we name it.
The next page, page 10, comparing the disasters with
the worldwide disasters; we have active volcanoes, a
lot of them in Japan. And 7% of active volcanoes in
the world is in Japan, the number is 808. And at the
right to top, the number of earthquakes with
magnitude of 6.0 or more were such that 20.7% of
them in the world had been in Japan. So in the past 30
years we see that the amount of damage in terms of
millions dollars have been 13.4% of the amount of
damage that was incurred in the world, 13.4%. If you
look at the number deaths and disasters, the left
bottom, it was 0.3% of world deaths due to disasters.
So the death is smaller than that of the amount of
damage but we can see that Japan is prone to save life
as far as the protection of disasters because I think
these figures show that.
They have gone through so many high-level training
because of their experience and their training using
the fiberscope and probe and finding the bio-response
to make sure that they find the survivors. For
t know there was a
sometime the people didn ’
passenger car buried underneath the mud. But after
they found out and then the rescue operation took
place and the boy was rescued. That was like a
miraculous rescue.
Let us turn to page 11. In 1995, we had a great
Hanshin earthquake. And at that time, the fire service
of Japan got together in Hanshin area to help. But it
was not necessarily done in the ideal manner. Based
upon that retrospective, the scheme was set up. That
was in 1995 the emergency fire rescue corps was set
up. So from the career firefighters of the nation, we
have registered for the 6,000 firefighters as part of the
emergency fire service core. So that once the big
disaster takes place based upon the commissioners’
direction, they go to that locality and help the
situation.
Also the next page, the volunteer fire corps in that
area, Nagaoka cities, volunteer fire corps have done a
great job in helping those people because they are in
their locality. They have done their very best to help
the people transport the victims or survivors.
Next page is about the great Hanshin-Awaji
earthquake disaster. And that time, the volunteer fire
corps in Kobe did a great job. As you know, the
career fire service took a long time to get there. The
clock in the morning but
earthquake took place at 6 o’
clock in the morning, 1,500 members of
before 8 o’
fire corps, volunteer fire corps, were already there.
And by noon there were so many there and they have
already rescued 819 survivors and those volunteer
firefighters suffered as well because they lived there
in that locality but still they have done their job as the
volunteer firefighters to help others.
In the Chuetsu earthquake which took place in 1998,
they have mobilized 20 times and they have done a
great job in life saving and other activities. So 46,000
members are registered and there are six locations or
centers. They are placed together and they conduct
the trainings every year with the SDF ̶ the Self
Defense Force are taking part in the training as well.
Moving on to the next page, this is another part of the
206
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
scene. In the same year, 1995, in March there was the
terrorist attack of subway, sarin gas attack. That was
the first chemical gas attack, indiscriminate terrorist
attack done by the cultist group. In the subway, the
sarin container was pierced, the plastic bags were
pierced with the umbrella and 5,000 people suffered
and many people died there including the people who
helped the victims. Actually 12 people died, including
the staff. 2,364 firefighters went there but about 20%
of those who went there to help the survivors they
were exposed to the secondary sarin gas. So including
that kind of experience, we have enhanced the
countermeasures toward that kind of emergency.
system and water cutter is required and they are
placed in the metropolitan areas. So water cutter has
the high power water to pierce through the steel of
t use the heated cutter because of
plate. And we can’
the explosion possibility. Therefore, we have this
water cutter vehicle and we have a large size blower
vehicle and they are now placed in metropolitan areas
and large cities so that we can use those materials and
equipment.
These are the ones reviewed by the career fire
services, but what about the roles of the volunteer fire
corps. They are both so important in relation to such
emergency because they are locally placed and they
have mobilizing power because they are in the
locality. When it comes to natural disaster, there can
be a great many people to be evacuated and the
volunteer fire corps can help them in relation to the
terrorist attacks as well to lead the evacuation. And
when it comes to communication, volunteer fire corps
can play very important roles. We have this 2004
legislation to protect the citizens of the nation and
based upon that, the volunteer fire corps can work
very much together with the career of fire corps and
we do provide a lot of trainings. Unless there are good
measures of training, the equipment cannot be used
properly, so we are conducting good training as well.
ve used up my time and I have to finish my
I think I’
presentation but each nation has the volunteer fire
corps and they are doing their very best and their roles
d
are so important. At this international conference, I’
d
like to say that their roles are so important and we’
like to see further development of their activities.
Thank you very much.
s been already 60 years after the Second World War
It’
and now we have put together the legislation to help
the people in case of attacks. We have the four
patterns, one is the invasion of forces and the second
is their attack and three and four, as you can see, there
are situations constituting an armed attack. Also the
situations requiring emergency countermeasures. So
we have to minimize the disaster situations and
terrorist attacks. So we have to have measures to work
against the disaster, for example, the nuclear,
biological and chemical weapons, the ones which can
cause disasters. So we have special equipment in
metropolitan areas to deal with such disastrous
situations.
Page 17 shows you the materials and equipment. On
the top left, this is positive pressure chemical
protective suit at the time of the subway sarin attack.
t have this kind of equipment but the
We didn ’
firefighters can suffer from that kind of attack
therefore we set up this kind of suit. And also the
photo-biological agent detective device is there. And
the bottom center, the yellow tent is actually
decontamination system. Those who are suffering
from the chemical attack, they can be decontaminated.
We can handle 200 people per hour. At the time of
t have this kind of
the sarin attack, we didn ’
s not just those who suffer directly but
equipment. It’
when the victims are brought to hospitals and then
medical workers also suffer from the secondary
exposure. So we need that kind of decontamination
207
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
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How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
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211
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Special Session
How Fire Service Respond to Large Scale
Disasters or Terror Attacks
Mr. Walter Egger
President of CTIF, Former President of Swiss Association of Fire Fighters
(Swiss Confederation)
canton is acting by himself, completely by himself,
except if we need the army to help. But even our
army, it’
s not a professional army, it is a militia army.
Dear Mr. Chairman, ladies and gentlemen. Once
again, I would like to thank you very much for the
invitation to this so important conference here in
s a very big honor for me to speak in such a
Tokyo. It’
big conference and to such important people that you
are. You are all skilled men and you know how to
s theme of our conference.
handle today’
When I start my speech now about how to involve or
how firefighter acts in Switzerland, please always
keep in mind that we have 26 different systems of
firefighting. That's just to introduce and to give you
the idea how complicated it is in Europe and in
m sure that politicians will find the
Switzerland. And I’
way to solve the problem of this European Union
catastrophe troupe. A troupe which should be able to
give the assistance over the border, but over the
border of 26 countries you face the problem of
adaptable material, the problem of languages, and the
problem distances. So, the biggest distance from East
to West in Europe is about 4,000 kilometers and from
s another
the way North to the way south in Italy, it’
5,000 kilometers, just to give you an idea that we are
faced two problems which are not very easy to solve.
First of all, I would like to explain you in very short
words the situation in Europe. Europe has 26
s not easy to
countries and about 25 languages. And it’
talk about firefighting in Europe in general. Each
country, practically each country, has his complete
own system. They act in a different way, but they all
have the same target to help their̶help is needed.
There is a discussion, since a very short time, a couple
of years, to found a European troupe, emergency
troupe, which can grant help over the border. But this
is a political decision, and as you know, as soon as the
politicians are involved, sometimes it takes a bit
longer to make a decision. We, firefighters, we are not
used to wait for a long time. We have to act
immediately as our help is needed immediately.
As a representative of a country with 7.5 million
inhabitants, we have 112,000 volunteer firefighters
and only 1,700 professionals. So these professionals
are located in the bigger cities, biggest city in
s not comparable
Switzerland is half a million̶it’
with Tokyo or with Japanese cities. Beside that, we
m pleased
are divided into 2,114 fire organizations. I’
to give you some information about our system in
ve said before, it is very
Switzerland, because as I’
difficult to be a speaker to represent all the European
countries because this would take several hours to
divide that apart and tell you into which system,
If I break down the European system to the system
from my country, from Switzerland, it happens
completely the same situation. The small Switzerland,
with only 7 million inhabitants, is divided in 26
cantons. And 26 cantons in Switzerland with our
democratic system mean 26 different firefighting
laws. Beside that, we have four official languages and
that makes decisions a little bit not going fast but it
s the reason why each
lowers the efficiency, and that’
212
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
which country acts.
mountain region, floods and avalanches.
s speech, I would change
Therefore, the title of today’
a little bit to how fire service respond to large
disasters, mainly in Switzerland. And the second part
m in a
of the title, Terror Attacks, I can tell you I’
lucky situation. We never had any terror attacks in
t mean that we are not
Switzerland. But that doesn’
prepared for them and if you can say that you can be
prepared for terror attacks, normally they take another
way as you guess before.
Next please. The man made hazards, hazards that are
made by man or by human beings: air crashes,
chemical incidents, dam burst, nuclear incidents, and
train crushes.
Next please. Also, these inundations in August was
one of our worst year, 2005, in the central part of
Switzerland that I'm sure many of you have been,
Alpnach, Luzern, very famous tourist place, Brienz as
well and Reichenbach.
I concentrate my speech to the large-scale disasters
and leave the other theme to terror attacks to other
m sure are better suited to discuss
speakers which I’
this problem. I think discussing such a problem
should be done by a person who has the necessary
experience, and the necessary experience means to be
involved in such events. Just to talk about the
s not very
background information, I think that ’
serious. Large-scale disaster is always a matter of
declaration. It is very difficult to qualify the difference
between a disaster and large-scale disaster.
Next please. We divide Switzerland topographically
into 3 regions. The green one, 10% of the landscape,
s the part where the people in
the Jura, that ’
Switzerland speaks French; then the white part is the
central plateau, 30%, they speak German in this part,
and then the rest you see is Alps, 60%; and in the very
south, our people speak Italian language.
s Switzerland from the satellite
Next please. That ’
perspective. You see the big part of the Alps, snow
and ice, all there through 12 months and on the left
part with two lakes in the south and one lake in the
s the Western part where the danger of
North that’
catastrophe is a complete other one than in other
parts.
For this reason, we divide natural hazards and manmade hazards. Natural hazards in our country could
be ̶ we never had ̶ earthquake with damage. We
have earthquakes but in a very low range and without
dead people or without large damage. But we have
landslides, floods, thunderstorms, windstorms, and
avalanches of course, cold spell, drought, heat wave,
forest fires in a very small scale, and meteorite that
can have everywhere.
Next please. Jura, the part in the left, more or less flat,
no big danger potential, in this area we must expect
mainly natural hazards like wind storm, sometimes
small forest fires but this a unproblematic region for
our country.
To the man-made hazards, we divide again into
technical and societal. Technical: Traffic accidents,
airplane crashes, rail accidents, fire, dam failure,
chemical accidents, nuclear accidents. In a societal,
we divide into sporting accidents, accidents at home,
housewives during leisure time, accident at work,
migration, and epidemic.
s the area where we
Next please. Central plateau, that’
can have a dam failure, traffic accidents of course,
because of the industry, chemical or nuclear accidents,
and also floods. But also this region is not a
t have to expect bigger
problematic one and we don’
accidents in this area.
Next please. These are the natural hazards we have to
experience to solve the problem of these hazards:
thunderstorms, damaged houses, landslide up in the
s our most dangerous part in
Next please. That ’
Switzerland. We have avalanches, we have
thunderstorms, and the villages are hidden. They are
213
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
not easy to reach and on the other side there are not
many people living there so not many people are in a
big danger in this region.
Now what is a large-scale disaster and what is a
normal disaster? I think these disasters that we have
in the Western part and in the Central part of
Switzerland, these are I would say normal disasters.
s difficult to make the difference. Now do we
And it’
distinguish according to the victims, according to the
value of damage, or according to the involved rescue
team?
Next please. Again, man-made hazards in cities,
towns, and villages are completely covered by our
volunteers. If there is a thunderstorm, landslide or a
flood, they are all handled by our 112,000 volunteers.
t have any professional firefighter in this
We don ’
region and we trust in them. They are very good
educated. They are very good equipped. They know
the geographical situation very good. They are locally
based. They know the situation even in houses, how
many people live there; how many people could
eventually be rescued.
Another event that shows you how our volunteer
firefighters are involved in accidents̶shows you in
this picture. And all the possible occurrences are
handled in Switzerland by 98% mainly volunteer
firefighters. So there is only about 1.8% of
s important to know that
professionals and it ’
firefighter organizations mostly have the lead and the
responsibility in all our events. So the volunteer
firefighters are the leaders in any incidents. As I said,
they are locally based and have a great knowledge of
the geography and of additional dangers. And these
additional dangers we have in the night of the 14th to
the 15th of November 2007, we had a large fire in one
of the most historical building of the city of Zurich.
Next please. And the bigger man-made hazards like
air crashes with dead people, chemical incidents, dam
burst, train crashes, they are also handled by our
volunteers except if these events have a dimension
that volunteers cannot be enough then we have the
civil protection. And also the civil protection people,
they belong to the villages and belong to the
government of these 26 cantons.
So, this troupe can be effectively installed but not as
far as short as firefighters, of course. We need the
permission from the canton government that we can
take these people from the civil protection; this takes
time and time is very often our enemy. For this reason
we have a very good connection firefighters and the
civil protection units that they can be on the spot in a
relatively short time. And of course, these are also
milites, they are missing on their working place but
these people are paid by the government. That means
t pay these people directly but
the government doesn’
they pay the employees.
Next please. This building burned down last
November. We have lost irreplaceable value, the house
s one of the oldest in the city
is over 650 years old, it’
s
of Zurich. It was a very complicated event. It ’
in the oldest part of the city of Zurich, very narrow
streets, and many valuable buildings. This house
s not replaceable. An enormous
burned down and it’
value of antique items got burnt and even here in the
city, there was about 50 professional career
firefighters and 100 volunteer firefighters. So even in
the city, the professional firefighters are located,
immediately we alarm our volunteers and the
volunteers do assist the professionals.
The buses of companies and firms and then the last of
these people during their working day time is not so
bad as it is when firefighters are missing the working
place. Because our firefighters are not paid, they are
real volunteers. They have to leave their working
place and the employers have to have a great
understanding if they let the people go to such events.
s against the morning, the roof is
Next please. That’
burned down and still over 80 volunteer firefighters
have been at the spot and helped. Unfortunately, the
professional firefighting organization of the city of
Zurich has lost in this event their first firefighter since
80 years. That shows us that firefighting is a
dangerous job and we could fight against all the fires
214
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
and incidents for 80 years until we have lost our first
professional firefighter in this tragical event.
our health organization.
We are of the opinion that in big disasters or
catastrophe, the private sector shall have, and shall be
t pay out to
a very important helper. We think it doesn’
train a large number of people how to handle heavy
machines and heavy tractors, heavy backer, great big
camions; the private industry has these people. And
we as a helping organization, we should not be a
s
concurrence to these private organization. And that’
why we include the private industry as good as we
re thankful
can into our organization. First of all, they’
because in good times they pay taxes and in bad times
t they be involved in such accidents and
why shouldn’
get something back from the taxes that they are
paying year for year.
Next please. In the morning it looked like that and
even in this very complicated fire, volunteer
firefighters and professionals have done a perfect job.
ll see it in the neighbor buildings, they are not
You’
damaged, even if the center one is completely burned
s a job of a good cooperation between
down. And that’
volunteers and professionals. There is no competition
between the professionals and the volunteers. It needs
both organizations. It needs the volunteer as well as
the professionals. We need the professional for
s needed, our
several hundred talks a day, but if it’
volunteers are ready and they come and they do a
perfect job in order to help other people.
s the picture that shows the
Next please. That ’
cooperation in the stadium. We see on the upper left,
firefighters, volunteers, on the upper right the milites
firefighters and each troupe is led by one professional.
And on the lower left, in the blue field you see the
part of the milites army which is also present and
s especially for terror attacks because that’
s only
that’
made by the army, they have the̶according outfit for
such things; and on the lower right you see the
ambulance which is present with a large number of
people.
Next please. Another example where I would like to
show you how volunteer firefighters are involved and
work together with our professionals. Switzerland and
Austria are organizing the European championship in
soccer in less than 1 month. In order to be ready for
any security problem, fire organization, civil
protection, police, ambulance, and part of the army
have a common strategy and work close together.
Ambulance and volunteers are strongly represented
beside professional firefighters.
You see on the left side ambulance, which are
stationed in the stadium, and the volunteer firefighters
on the right side. So these 2 organizations are
completely responsible for a stadium which carries
more than 30,000 persons.
So the whole group in the stadium is lead by a couple
of professionals and all the rest are volunteers and
milites army people. According to the location army,
civil protection, ambulance, and firefighters are
working close together and assist each other.
Next please. Everyday of the game, we have a total of
roughly 1,000 persons stationed in and around the
stadium. The lead on top, is made by hundreds of
professionals and all the others are milites people like
firefighters, 320; ambulance about 450; civil
protection, 110; and then the rest for the tents for
decontamination and for lying down for people who
has collapsed. And the logistic part also makes about
20 people, and these are professionals but not from
the firefighter, 20 professionals from the industry.
And even the industry is very closely connected with
Next please. This is the cooperation in the center of
city close to the stadium, the surrounding area, the
t want to show
milites army is in the back. We don’
our army in the front of such sport events but the
volunteers and the professionals are at the front. They
are in the stadium. They are close to the stadium and
work together with the ambulance, with the civil
protection people, and other private organizations. In
the yellow field, we see the ambulance close to the
airport because some additional flights will be handled
215
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
during this time and the danger of an accident is a
s
little bit higher than during the normal time, that’
why we have increased the number of ambulance
s a part of our
people around the airport and that ’
professional firefighters. They have the necessary
experience in carrying hurt people, sick people, or
people which are drunk.
European firefighters. But this morning we have
m sure
decided to make this conference again and I’
that in one year or in two year, they have made the
further step in the direction of this European Union
Troupe of this troupe which should be available for
all countries throughout Europe. As we have lots of
bush fire in the southern part of Europe, in Spain, in
Portugal, in Italy, Croatia. And as soon as this troupe
is established I think then we can start to build up the
m sure
system of a European intervention troupe and I’
this is an interesting team to discuss about. I thank
you very much for you attention.
Next please. This cooperation shows you the situation
in the airport. In the airport we have a larger number
of our milites army but we also have the assistance of
over 50 ambulance people, 23 firefighters and the rest
are from the army, as I said for decontamination, they
are ready for any terror situation or to other accidents
or incidents that can happen in or close to the airport.
Next please. This might be a little bit a small slide but
each shows you the complete situation for our
engagement for this sport event. You see on the left
side, the yellow ones are the professionals and all the
red are the volunteers with all their equipments and
with all their number that we intend to place people
there. It shows you that most of the work is done by
firefighters, volunteers and professionals and also in
the last line the important integration of youth
firefighters. We integrate youth firefighters that ever
be can be trained youth firefighters according to the
training of our volunteers. And that means in our
country learning by doing we integrate youth
firefighters as soon as possible into the firefighter
organization for older people. Our youth firefighters
have the same training as volunteers, as I said,
learning by doing we integrate them as soon as
possible into our fire organization.
As I have informed you at the beginning, we in
Switzerland completely trust in our 112,000 volunteer
firefighters and in our 1,700 professionals. And we in
Switzerland are glad and proud to have this system.
We are fully satisfied and the cost or limited due to
this big number of volunteers.
m coming to the end of my speech. I hope even it
I’
was a little bit Switzerland-minded, but as I told you
it is not easy to discuss in 25 minutes the system of
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Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Special Session
How Fire Service Respond to Terror
Attack and Large Scale Disasters in
United States of America
Mr. Philip C. Stittleburg
Chairman, National Volunteer Fire Council (United States of America)
injuring 300,000 citizens by virtue of fire and the cost
of fire was estimated to be about $11 billion every
year. There was little or no standardize public fire
education presented by the government to try to
alleviate this situation and the training of firefighters
was sporadic, in some instances, it was quite good in
many instances it was little or nothing. Likewise, we
had not fully understood or undertaken to understand
the impact, the building design and building materials
have on fire. And we have little to no know
coordinated research.
Thank you, Mr. Akimoto and thank you to all of you,
for the opportunity to join here today. Once again, as
I mentioned yesterday, I do believe this is a very
important conference. I think one may have look upon
it as historic and I look for only good things to come
for the cooperation. Could we begin the slide
presentation please?
m here today on behalf of the United State Federal
I’
Emergency Management Agency, which is part of the
United States for Homeland Security.
d like to talk you a bit about what
Next please. And I’
ve discovered over the past 30 years roughly
we ’
regarding addressing the fire problem in the United
States in response to major disasters.
Next please. Today we still suffer significant fire
deaths in United States between 3,500 and 4,000 fire
deaths every year and those deaths tend to be in the
most vulnerable age ranges. That is the very young
and the very old. We still can have to lose
approximately 100 firefighters every year in the line
of duty. However, looking on the brighter side, since
the America Burning report was presented in 1973,
we have achieved a two-thirds reduction in both
deaths to the general public and line of duty fire
deaths.
Next please. Fire affects everyone in the United States
s certainly makes no differences as far as ones
and it’
age or nationality, gender, political affiliations or
financial standing. Fire makes no distinction on those
regards. Uncontrolled fire kills, injures, destroys
s certainly a financial burden to all
property, and it’
people who live in a community that suffers from fire.
We are now addressing also issues of interoperability.
That is the ability to communicate by radio and other
methods between agencies. On September 11, 2001
United States sustained terrorist attacks. We had two
planes hit two of the World Trade Center towers in
New York City. Also an attack on the Pentagon,
which is the Head Quarter in United States Military in
Washington D.C. and a fourth plane crashed in a field
in Pennsylvania. In 2005, we experienced the two
Next. Let me tell you where we have been. In 1973,
the President of United States had a commission
report to him on the fire problem in the United States.
The name of the report was called“America Burning”
and the report contains a very interesting information.
It told us that 12,000 Americans were losing their
lives to fire every year. We were killing over 300 of
re
our firefighters every year in the line of duty. We’
222
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
major hurricanes in Wisconsin a part in United States.
One being hurricane Katrina and within about a
month another hurricane Rita that affected an
enormous area in the Southern part of United States
area almost equivalent to the entire size of England
and Scotland, very, very large area that was affected.
significantly demonstrated, for instance, just recently
in the earthquake in China where it appears that those
buildings that were well-constructed according to
standards sustained less damage and resulted as much
less loss of life. That those were not as vigorously
adhering to the standards, were ones where there was
greater loss of life. So there clearly is a lesson to be
learned here in the value of proper building standards
and the enforcement of building codes.
By reflecting upon those events, one of the things that
became very clear to us was that we were lacking in
interoperability, that is the opportunity or the ability
for responding agencies of different types, fire, law
enforcement, emergency medical, utilities, various
government agencies, to talk effectively with each
other. Now, this has been addressed to some degree
and is still an undergoing activity that we are
pursuing. It is a very large project that involves
regulating certain bandwidth in certain frequencies.
We are in the process right now of reallocating a
number of frequencies and reallocating bandwidth to
various responding agencies. It also required literally
replacing many of the radios in entire United States
from a broadband to a narrowband compatible
frequency so that we can achieve the opportunity to or
the ability to communicate effectively amongst
agencies.
Next please. I already mentioned NIST, National
Institute of Standards and Technology. That is a
Federal Agency that does fire problem studies, for
instance, the study of the World Trade Center
collapses, also investigates firefighter deaths.
However, the title of the slide is“Working Together”
because another lesson that we have learned and I
believe that Mr. Egger has actually alluded to this also
so correctly, is that it is not possible for government
to solve all the problems. There must be cooperation
between the public and the private sector. So the next
two organizations that I mentioned, NFPA, and
Underwriter Laboratories are in fact nongovernmental, non-profit private corporations. And
NFPA, for instance, is involved in standards review
that writes standards for firefighter training and for
firefighter equipment towards the outfits that we wear.
And underwriter lab is responsible for doing the
testing. To see that in fact the equipment that we
purchase does indeed meet the standards that have
been established.
Also, under research, we have the National Institute
of Standards and Technology, the National Fire
Protection Association and some others that are
conducting on going research. Particularly the
research into the collapse of the two World Trade
Centers has been very revealing because tragic though
it is we try to draw whatever positive impact we can
from such events. One of the things we can draw is an
excellent opportunity to study building construction.
What happens to buildings when they have been
severely damaged? And the behavior of people as
they attempt to exit the buildings, since human
behavior and human dynamics are very significant
factors in being able to successfully remove people
from buildings that have been damaged.
ve also learned the importance of
Next please. We’
coordination between responding agencies. The
, NIMS stands
headline is“Focus on NIMS and IMTs”
for National Instant Management System and the first
bullet talks about ICS implementation. ICS is Instant
Command System. Over the years, various
departments have developed their own method of
command systems or instant command, that is the
system under which we operate when we respond to a
major event. And unfortunately Instant Command
Systems, though well-developed in serving their own
departments well, did not necessarily interface well.
So the different departments had different types of
We have learned a great deal that I believe will be
reflected in the future in building standards. I think
the importance of building standard has been
223
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Instant Command Systems.
overseeing the safety of the entire operation, and is
authorized to discontinue any unsafe activity that is
occurring during the administration of the incident.
The next person in that box is the Liaison Officer. The
Liaison Officer is frequently assigned to coordinate
activity with other responding non-emergency
agencies, such as the electric company or the gas
company, things of that nature. Agencies that are very
important to the success of the event. The health
agency, perhaps, but are not part of the emergency
incident.
The National Institute Management System now has
compelled us to integrate the ICS or Instant Command
s uniformed throughout the country.
System so that it’
Thereby enabling us to take responding agencies from
one part of United States and send them very far away
to another part of the United States such as in fact
occurred during the hurricane Katrina and hurricane
Rita incidence.
Also, the third bullet talks about Incident
Management Teams, we actually have management
teams that can go anywhere in the United States and
move into the management of that incident. That is
actually take over the command of that incident. The
last bullet, USARs are Urban Search and Rescue
Teams. We have approximately 20 USAR or Urban
Search and Rescue Teams, stationed throughout the
United States. And they are fully contained. That is,
they arrive with all their own equipment, all their own
food, everything they need to operate for two weeks
and their primary goal is urban search and rescue.
That is searching areas that have been impacted by
floods, earthquakes, building collapses, things of that
nature, to locate and rescue victims.
The third is the PIO which stands for Public
Information Officer. You can see by the position that
person holds in this organizational structure that the
Public Information Officer is highly regarded. That is
we highly value the importance of informing the
public, the press, of the nature the incident for any
number of reasons including one, the fact that the
public absolutely has a right to know, and two, this is
an opportunity frequently for the PIO to advise the
public of the nature of the event and how to protect
themselves because frequently these events are
ongoing. For instance, our response to hurricanes
Katrina and Rita, literary went on for months as the
flooding subsided and health issues became more
prevalent.
Next please. The Instant Command System or ICS
that I referred to a few moments earlier is structured
as you see on the screen. The top box, Incident
Command, may in fact be one person or it may be
what is known“ Integrated Command ”that is the
Incident Command maybe in fact conducted by a
group of people. This is not uncommon, for instance,
in situations where we have wildland fires that may
cover thousands and thousands and thousands of acres
and consequently will cross many jurisdictional
boundaries. We will then perhaps organize and
integrate the command where the command structure
actually is a representative from each of the affected
areas.
Then continuing down to the bottom line, the first is
the planning function. The planning function is the
part of the general staff that actually determines what
the goal is and they will do that on a shorter range
basis. In other words, the goal may be during the next
12 hours shift to achieve evacuation of a hospital or to
make sure that a particular road has been open or
utility is restored to a certain area by the end of that
operational period.
The next is the Operations Chief. The Operations
Chief is in charge of actually carrying out the plans.
So it is on operation section that actually does the
s we would find the
underground work, and that ’
people who are actually going into the building,
people that are actually rescuing the survivors.
Then the second topmost box indicates the assignment
for the safety officer. The safety officer always reports
directly to incident command, and is responsible for
224
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
The third is the Logistics function. The purpose of
logistics is to assemble the necessary resources to
enable operations to carry out the plan. So the
logistics will be responsible for making sure there are
enough people available, enough equipment available,
whatever is necessary to implement the plan.
clearly established in advance, the process by which
agencies will request the escalation of the event, that
is the request for additional resources.
New and effective public education programs, one of
which that we are pursuing now so they called CERT,
C-E-R-T, stands for Certified Emergency Response
Teams. This is training we give to the general public,
s nonoperational. But one of the
not to firefighters, it’
things that we need to educate the public about is that
despite their perception, we are not able in the
emergency services field to provide for all their needs
in a major event. They have to be able to take care of
themselves and that is something that the general
public frequently does not understand. The general
public really has a perception that if called, we will
simply be able to respond and take care of all their
needs. We, in this room know that is not indeed the
s not how real life proceeds.
fact, that’
The last of the functions is Finance. That is the
s responsible for making sure that the
portion that’
organizations that will ultimately be paying for this,
are approving of the activity and able to actually meet
the financial burden.
Next please. The Fire Service Team Activities and we
call the team because as I say we have learned that we
must look beyond the emergency services, community
in order to properly provide for the safety of our
citizens. The Fire Service Team Activities includes
ICS, Incident Command System, which I just
explained to you. And I should mention that is
standardized as to paid and volunteers so that there is
a perfect integration between paid and volunteer
department when they respond, they are all using the
same incident command system. The necessity to
develop and standardize equipment, I already
mentioned, for instance, the importance of
interoperability that is the ability for departments to
communicate by radio with each other. Personal
protection equipment needs to be standardized.
Training likewise has to be the same in
communications.
re teaching people the importance of being able
So we’
to deliver just the most basic first aid to each other.
The importance of being able to provide for food and
water to take care of themselves at least for three
days, so that the emergency responders have some
time to get their resources in place to assume the
cares. So educating the public as to the publics’own
responsibility for providing for its own care is
important.
Next please. We have been promoting the use of fire
alarms because we know that they are effective. We
have been increasing our activity in terms of building
codes and zoning laws. Also, we have pursued the
program known as“FireWise”which is the second
from the third from the bottom paragraph. FireWise is
a program to educate the public as to wildland fires.
In the United States, we have many areas that are
sparsely populated, have much tall grass or trees but
people like to live in those areas also. And so the
FireWise program teaches people, for instance, the
importance of type of roof covering. Coverings that
maybe fire resistant as opposed to using wood shake
shingles that ignite easily. The importance to keeping
up buffer areas. They are not combustibles very, very
s the government planning together.
Next please. Here’
Clearly, there is a value to pre-planning for incidence
and having governments that may be responding to
each others incidence engaged in joint planning is
very important. Also, having a process in place for
requesting assistance is critical. We learned this very
clearly from the hurricanes of 2005, where we were
not adapt at making sure the process was in place for
having local departments request assistance from the
state or state departments that requires assistance from
the federal government. And as a result, some of the
responses were delayed and there were some serious
consequences from that. So there has to be a very
225
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
close to the homes so that wildland fires as they
approach do not have combustible material in which
to actually make communication with the homes.
Once again, educating the public as to how the public
can enhance its own protection.
able, in fact, engaging what does the mutual aid in the
fire service, of course, means that if my department is
overwhelmed it cause your department and you assist
me. Over doing the day, however, is likewise mutual
aid where we share our knowledge, we share our
resources, we enable each other to improve and better
protect our communities that likewise is mutual aid.
Next please. We have learned through these largeve encountered in the last several
scale events that we’
ve
years. First of all, there is no single solution. We’
learned that the fire problem and the emergency
response problem is reduced only through teamwork
and that teamwork includes emergency responders
such as ourselves, non-governmental organizations
that can do research and development, as well as the
public itself, they must be educated to provide for its
ve learned the importance of research
own needs. We’
and training. And the logo you see on the right of the
slide is from our National Firefighters Foundation.
That is a foundation that is organized to care for the
ve been killed in the line
survivors of firefighters who’
ll note that to the most center part of
of duty. And you’
it is a badge. Across the badge is a horizontal black
line.
Next please. And so I conclude by telling you that if
s the right thing to do, then the right people will
it’
persevere in doing it. I thank you for allowing me to
be here.
In the United States when a firefighter has died, we
will cover our badge with a black line to recognize
ll note the circle with a line
the death. Then you ’
t ”as in a
through it, which is the circle for“ don ’
traffic, a traffic control sign which shows what you
should not do, as we do not want to have badges with
the mourning band across them. And the center which
says everyone goes home, that being the objective,
our foundation that all emergency responders, who
respond to incident, at the conclusion of the incident
are able to go home.
Next please. So in closing, I would say that we have
learned pretty clearly the critical value of teamwork
and the slide says that̶beginning under the third
bullet, while we know much about the fire problem,
we have much to learn from all firefighters throughout
the world. And good as to say, we stand just as ready
to become students and learn of your successes as we
are wanting to share ours. And that really sets out the
theme for this conference, I believe, where we are
226
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
Slide1
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227
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
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How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
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229
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Special Session
7/7 London Tube Bombing and UKFRS
Resilience
Mr. Adrain Hughes
President, Retained Firefighters Union (United Kingdom)
with bombs and other types of incidents, as well as
threats. They are able to co-ordinate mass
evacuations, manage building collapses, and minimize
the disruption that is intended by bombers.
Good morning everybody. Thank you very much for
presenting me with the opportunity to address you
about the terrible tragedy that happened in London in
2005. I tailored my presentation is not so much about
ve
the actual bombs going off but the lessons that we’
learned in the UK as a result. We could start the
presentation please.
Next slide please. The response from London Fire
Brigade was to deploy 200 firefighters, 40 appliances,
as well as doing that, they also had to deal with 480
normal calls, that was just day-to-day normal
business, 98 fire appliances were still available. If it
was a CCBRN incident which is conventional
chemical, biological, radiological or nuclear, the
resource need would be many times greater. Sir Ken
Knight said at least six times greater but it could have
been vastly more than that. If it was a contamination
type incident, we would have to decontaminate. In the
s just an
Central London, 1.5 million people, it ’
enormous thing. Neighboring services were put on
stand-by outside to provide London with assistance,
t needed to provide any assistance.
but they weren’
m the National President of the Retained Firefighters
I’
Union I have been for the last two years.
Next please. July the 7th, 2005, four bombs were
detonated in central London. Seven people were
killed on a train at Aldgate station. Seven were killed
s
at Edgware Road. Twenty-four were killed at King’
Cross. And fourteen were killed on a No. 30 bus at
Tavistock Square. Seven hundred people were treated
for injuries. Many hundreds more suffered
psychological trauma, which, for many people persists
today and has irrevocably changed their lives.
s the picture of the double-decker bus at
That ’
Tavistock Square. The bus was completely devastated.
t
One of the two bombers for whatever reason didn’
detonate this bomb underground but when the bomb
ground on going bus and the bomb went off later.
That was really an hour after the first bomb went off.
Next slide please. The 7th July attacks presented an
exceptionally complex and difficult set of
circumstances for those involved. It was very
traumatic. There was a lot of counseling needed after.
The task of actually working out what happened was
extremely difficult because the bombs would deepen
the tunnels and the underground systems. And
initially, it was very difficult to work out exactly what
was going on. There was a lot of confusion,
misreporting of incident types, so it did take time to
establish these, in fact, actually the bombs.
Next slide please. London Fire Brigade has a huge
capability and extensive experience. During the last
ve had an Irish Republican Army
30 years, we ’
bombing campaign, mainly targeted on the city of
ve got a lot of experience by dealing
London. So they’
230
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
The minutes following the initial explosions, we’
re
very confused. The reports of loud bangs, signs of
power surge on the underground, there is another
report of train derailment and one report of body on
the tracks. Suddenly, traumatized and injured people
started to appear in the train stations because they
were making their way out to the tunnels.
s already in place. There’
sa
and control centers. That’
CONNECT project to facilitate inter-service
communications below ground. These things were
already being planned but technical difficulties and
t been rolled out very
financing meant that they weren’
s been speeded up. The above ground
quickly, that’
inter service communication was poor on the day and
that has been improved and we are just finishing the
completion of the digital communication system that
will let all the emergency services talk together.
Next slide please. As soon as we realized it was a
major incident, resources were deployed. We had
doctors on call. The whole London emergency plan
was rolled out and activated.
The Transport for London Emergency Response Units
to carry the railway trolleys and the rescue equipment,
those stuff that we need to work on the railway. They
now have“Blue Lights”and sirens fitted so that they
can respond through traffic. The major incident
declaration procedure has been streamlined so that
when one service declares a major incident, it
automatically flags up and triggers the others. We
t have that in place before. There was a delay in
didn’
each service initiating the major incident process.
Next slide please. Problems that we encountered. The
tunnel communications were damaged in the initial
explosions, and it cut off communication between the
commuters on the train and the train staff; and also
between the train drivers and the control centers. The
mobile phone network, which the ambulance service
relied on heavily, immediately became overloaded
because everybody involved or in the area rang home
to say that they were okay. We had a lot of problems
identifying the specific types and locations of the
incident. Inter-service communications between the
t
police, the fire service, and the ambulance weren’
very good. I think that became very clear. And the
railway emergency equipment, the heavy railway
equipment that we need to access the tunnels and the
t have an emergency response capability.
tube didn’
t have lights and sirens on the vehicles. So
They didn’
the traffic congestion caused by the bombing delayed
the arrival of all the emergency equipment that we
needed for the railway rescues.
s a photograph of one of the
Next slide please. That’
tube carriages. It shows the devastation that these
t
were very small homemade devices. They weren’
very big bombs at all.
s a lot of information, I’
m
Next slide please. There’
going to try and get through this quite quickly. The
organizers can provide you with an electronic copy of
the presentation and they also have a copy of the
report̶that electronic copy of the report that this is
ve improved communications.
taken from. So we ’
Scene managers now have satellite phones, the ones
that they have relying on the normal network on a
priority system that will not be switched off or
overloaded. London ambulance services have
upgraded its capability to deliver very large quantities
of medical supplies to the scene of the incident. And
t have that in place properly.
we didn’
s a photograph taken by a
Next slide please. That’
survivor with his mobile phone camera, of the people
trying to work the way out of the tube back towards
the station.
Next slide please. Lessons learned, we need better
communications between the passengers and the train
crew, we need to have a robust system because if an
emergency happens on the tube train, then they need
to be able to tell the driver. We need a quicker roll out
of improved communications between train drivers
Emergency plans have been modified to ensure that
all the hospitals in the area of an emergency are
notified, not just the major trauma centers because
although there is a lot of major trauma, you know, we
231
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
need to use the major trauma centers, there may be
local hospitals with doctors and nurses that can help
s something that we
at the scene. And again, that ’
overlooked.
s the King’
s Cross, the outside
Next slide please. That’
s Cross station to show you some of the
of the King’
appliances and ambulance service personnel there.
Next slide please. Again, it just reinforces the fact that
we have to communicate with the wider public to
know exactly what is going on, what the risks are, and
what they need to do. There was panic in London.
People were trying to get out of the city when it
would be better for them to stay put. There were no
t know that. And again, the
risk at all but they didn’
information to businesses, the shops ̶ the major
shops, do they stay open or they close, will they send
their staff home, will they stop the next shift of staff
t communicate that very well.
coming in. We didn’
Improve communication with people affected by
major incidents. As soon as possible after the arrival
of the emergency or transport personnel at the scene.
Hundreds and hundreds of people just walked away
from those bombings without any contact with
emergency services. And here that was a major failing
ve gone home and subsequently
on our part. They’
suffered from traumatic events and nightmares and all
that sort of thing. We should have contacted these
people and provided them with assistance. At the
ve
scene, we missed that opportunity. And we ’
reviewed the communications between the transport
station staff and the emergency services and people
s now being
trapped in train carriages. And that ’
completed. It is a very important lesson that we
realized. We had to improve that communication.
Next slide please. We have, I think, all the London
Resilience Forum. And I think, again, it is a very
important point that we learned is that we need to
immediately set up reception centers for people
affected by the bomb̶not just injured people but
people who are in the vicinity. They need to have
somewhere to go, to register the fact that yesterday
that they were involved perhaps in the station or
another station, but they are okay. And the families
re
can bring in, yes, you know, so and so has said they’
re fine and they ’
re on their way home.
okay, they ’
Because the mobile phone systems were crashed, so a
t be contacted. And that creates
lot of people couldn’
panic not just in the city itself but wherever these
people live and cause great deal of worrying concern
for the families.
m sorry
Next slide please. There is an awful lot of it, I’
about this, but is a very detailed report with a lot of
conclusions. The Metropolitan Police in London
become the lead agency for survivor reception.
London ambulance needs to improve its patients
recording procedure for identifying survivors of these
s
major emergencies and that needs̶and the way that’
communicated within the police and the services
doing the investigation. All of our emergency services
need to adopt similar procedures for identifying
t done in the past. We need
survivors, which we haven’
to practice, we need to exercise together on large
scale. And I think a very important thing is that the
Metropolitan Police need to issue very accurate and
precise information to the press because the press is
making up their own stories. We had all sorts of
things flying around. It created a lot of panic in the
central London, because nobody really knew what
was going on. People were extremely worried and
s probably what the terrorist had
frightened. That ’
designed and trying to do. I think we need to manage
that more carefully.
And again, this may be a web-based system that we
put up in the future where people could log on to
website and look through the list of names of
survivors. The hospital trauma service should be
given access to survivor details so that they can be
contacted post-incident should they need to be. The
Assistance center should become the main channel of
communication for survivors. And it should operate
not just at the time of the bombing but in the weeks
and months following as well so that people can relate
back to central point to get whatever assistance they
need in the future.
232
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
Next slide please. Much of the equipment that was
utilized in the rescue was impounded by the police as
part of the incident crime scene. This is a major
terrorist attack on London and the forensic
identification of the bombing materials and that sort
of thing was critically important. A lot of the
equipment that we taken in to rescue the people were
trapped and dealing with the casualties had to stay in
place. A, because it was holding up the carriages and
supporting the tunnels but B, quite often because if
you removed it you could be destroying evidence.
And that cause significant unplanned delays for
London fire brigade because when they were making
from the incident a lot of the equipment just had to be
t take it with them.
replaced. They couldn’
terrorist attacks in the UK. Most significant terrorist
threat comes from Al Qaeda and its associated
networks, along with the very, very significant
domestic sympathizer risk. The day before I left to
come here there were several arrests in the city called
Bristol where again another little cell of homegrown,
as far as we were concerned, perfectly ordinary
people were planning the detonated device but
unfortunately, it was stopped. Northern Ireland related
s
terrorism still continues, it does propose a threat. It’
not as bad as it was, but they are on dissident
ve rejected the Good
republican terrorist groups who’
Friday Agreement of April 1998, and they still aspire
to amount attacks in Great Britain. But that threat is
significantly diminished.
I think, they practiced and trained for this sort of
event but nothing can prepare you or those first on the
scene with the sights and sounds it that they
s critically important that early support
experienced. It’
and counseling for the responding crews and the
others involved is available really does pay dividends
in the future and after well-being of the staff. The
London Fire Brigade advisory counseling service
made initial contact with 350 staff, a number of which
is still continuing to receive support three years after
the event.
Next slide please. As you may or may not have seen
that there was a car bombing, an attempted bombing
in London just as Gordon Brown took over as prime
s a photograph of the car
minister the week after. That’
t detonate properly but created the fire
bomb that didn’
at Glasgow airport.
Next slide please. To deal with this, as I mentioned in
ve been instituted a
my presentation yesterday, we’
program called“New Dimension.”It was established
s taken a long time and a lot of money to
in 2001. It’
roll it out. But it does help us deal with terrorist
s conventional, chemical,
CCBRN threats, that ’
biological, radiological nuclear incidents. Industrial
and domestic accidents, Chemical spills, collapsed
buildings, natural disasters, floods and earthquakes as
ve seen before.
we’
Next slide please. These are photographs of some of
the types of devices that we use in the initial attack.
We believe that more attacks were planned and a
casual bomb was discovered in the boot of a car at a
suburban railway station and these photographs are
some of the devices. Particularly, you now see the
trapped node that nails attached to the outside of it,
the design to cause the maximum amount of damage.
The ones on the same designed bombs were carried in
backpacks, which was just placed on the floor of the
carriage in amongst all the people when they
exploded.
Next slide please. Capability is mass decontamination,
urban search and rescue, high volume pumping,
command and control, and national coordination and
detection, identification and monitoring equipment.
Next slide please. The Mass Decontamination that
ve needed a capability that is based across the
we’
whole of the UK. Each individual unit can
decontaminate up to 200 people per hour. We can
deploy 30 of these units together, which is a lot of
people. When you got one-and-half-million people to
Next slide please. There is a serious and sustained
threat in the UK from international terrorism. The
threat level currently is assessed as“Severe”and this
means there is a very high likelihood of future
233
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Next slide please. We had a large oil fire at Buncefield
and that’
s the high volume pumping hose. Each one of
re
those length of hose is a 150 diameter hose where we’
s a
pumping water from river to the incident. It ’
tremendous improvement in our capability.
decontaminate, it’
s a massive logistical exercise. It’
sa
worse case scenario.
m trying to get through. These are
Next slide please. I’
just pictures and these are the Incident Response
Units where all the equipment is stored on these
trucks. The individuals can disrobe under these orange
robe packs. UK is a multi cultural society. We have to
s modesty. They cannot̶
take into account people’
their religion won’
t permit them to undress in public.
We have to protect that and accept that. Firefighters in
chemical protection suits actually work inside the
shelters, which have showers and all sorts of facilities
to deal with. Mobile walking people that need
decontamination and injured people that need
decontamination before they go to the hospital.
s
Next slide please. Command and control is vital. It’
not impossible but a successful terrorist attack can
compromise communications at the scene. So we put
in an independent communication system that
provides command and control at any new dimension
incident as well as other major natural disaster where
power supplies and phone infrastructure maybe
s satellite-based and linked in to
compromised. It ’
independent control center.
Next slide please. The detection identification and
monitoring is critically important. We need to know
immediately if an explosion has contained a
contaminant of whatever nature. We need to know
s clean or dirty. The equipment is gas
whether it ’
monitoring, radiation detectors, chemical liquids and
solid analyzer machine, gas chromatography, and
mass spectrometry, very difficult words, I hope the
translators are okay with that. We have a reach back
facility to our colleagues in the USA where they have
massive database of materials likely to be used in
terrorist incident.
Next slide please. Urban Search and Rescue: Again,
ll go
this is very similar to what you have in Japan, I’
quickly through this.
Next slide please. Again, our equipment is very
similar to yours. We have research and rescue dogs as
re very good at finding casualties, we’
ve
well, they’
quite a few of those.
ve seen the equipment
Next slide please. Again, we’
you have.
Next slide please. High Volume Pumping: We have
50 units, which are two lorries. One with high volume
pump on it and another which is a hose layer. They
can deploy 3km of 6 inch hose, 150mm down the
hose.
Next slide please. It shows each of these vans
re available for
deployed on regional basis and they’
immediate mobilization should they be needed.
Next slide please. The statement from Sir Ken Knight,
the Chief Ministerial Fire Advisor, London Fire
Brigade will continue to plan, train and equip for the
reality of further terrorist attacks on our Capital City.
re not complacent, and we are in no doubt that
We’
such attacks or other major incidents will happen in
the future, requiring the same processes to be put in
place. July the 7th, 2005 was a day London, and its
firefighters will never forget. They were among the
first to see the devastation wrought by the bomb blasts
caused by the first suicide bombers on the mainland
UK, assisting the wounded and starting the rescues.
Next slide please. This is a quick comparison here.
s
This can provided for the slide and basically it ’
comparing the high volume pump delivering 8,000
liters a minute, and how many conventional fire
appliances. One high volume pump and a support
appliance is equivalent to 20 ordinary fire appliances.
Five and seven personnel as opposed 120, and the
high volume pump can be set up in 30 minutes and to
get 20 appliances is only personnel to work together
s a much better setup.
these are miracle. So it’
234
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
The calmness, professionalism and speed in which all
our front line service staff reacted is the most
demanding of circumstances undoubtedly saved many
lives.
Next slide please. The terrorist threat is undiminished
and is continually evolving, all Fire Services are in
the front line. Intelligence, planning and adequate
preparation are vital, sharing of information is
invaluable, a terrorist only needs to be lucky once but
s the end of my
we need to be lucky all the time. That’
presentation. Thank you very much.
235
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
LFB Response (Background)
7/7 London Tube
Bombing and UKFRS
Resilience
¾ London has extensive experience of
National President
Retained Firefighters Union (RFU)
responding to large scale incidents.
¾ During the 30 year IRA bombing campaign,
the LFB developed and maintained the
capability to respond to warnings and
detonations
¾ CoCo-ordinate mass evacuations,
¾ Manage building collapses
¾ Minimise the disruption that was intended by
the bombers.
Slide1
Slide4
Adrian Hughes MBE LCG
July 7th 2005
¾
¾
¾
¾
¾
¾
¾
LFB Response to 7 / 7
On 7 July 2005, four bombs were detonated in
central London.
Seven people were killed on a train at Aldgate
station.
Seven were killed at Edgware Road.
TwentyTwenty-four were killed at King’
King’s Cross/Russell
Square.
Fourteen were killed on a No. 30 bus at Tavistock
Square.
700 people were treated for injuries.
Hundreds more suffered psychological trauma
which, for many people, persists to this day and
has irrevocably changed their lives.
¾ 200 Firefighters deployed
¾ 40 Fire appliances
¾ 480 “other”
other” calls also attended
¾ 98 fire appliances were still available
¾ If CCBRN involved resources would be at
least six times greater and for a greatly
extended period
¾ Neighbouring Services put on StandStand- By in
case
Slide2
Slide5
7th July 2005
¾
¾
¾
Slide3
The 7 July attacks presented an exceptionally
complex, difficult, and for those directly involved,
traumatic set of circumstances.
The task of establishing what had happened was
in itself complicated and difficult, given the location
of the first three explosions in tunnels.
It took some time before the emergency and
transport services were able to establish
accurately what had happened and where, and
how many people were involved.
Slide6
236
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
7th July 2005
¾
¾
¾
¾
In the minutes following the explosions at Aldgate,
King’
King’s Cross / Russell Square and Edgware Road,
there were unclear, conflicting reports from the
scenes and within London Underground’
Underground’s Network
Control Centre:
Reports of loud bangs, signs of a power surge on
the Underground
Reports of a train derailment and a body on the
track.
Traumatised and injured people began appearing at
Tube stations having left the train and walked back
along the tracks to the nearest platform.
Slide7
Slide10
Lessons Learned
¾
¾
¾
¾
¾
¾
Slide8
Better communications between passengers and train
crew
Quicker roll out of improved communications between
train drivers and control centres
Speed up roll out of CONNECT project to facilitate inter
service communications below ground
Improvements necessary in above ground inter service
communications, work was already in progress
TfL Emergency Response Units be given “Blue Light”
Light”
status to speed up delivery of railway rescue equipment
and be provided with emergency service radio equipment
Streamlining of Major Incident declaration procedure so
that when one service declares it is dealing with a major
incident all others are immediately informed.
Slide11
Problems Encountered
¾ Tunnel communications were damaged in the
initial explosions
¾ Mobile phone network reached capacity
almost immediately, hampered
communications
¾ Difficulty in accurate identification of incident
types and locations
¾ Lack of inter Service Communications
¾ Railway equipment delayed by traffic
congestion
Slide9
Slide12
237
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
¾
Lessons Learned (cont)
Improve communications between each emergency service
scene manager
Ensure that scene managers have mobile telephones linked
to the priority service so they will operate when mobile
phone network is overloaded
London Ambulance Service to upgrade it’
it’s capability to
deliver large quantities of medical supplies and equipment to
simultaneous multi scene emergencies
Modification of emergency plans to facilitate the notification
of all hospitals in the area of the emergency even if they do
not have specific trauma capability.
Improve communication with people affected by a major
incident as soon as possible after the arrival of the
emergency or transport personnel at the scene.
Review communications between London Transport station
staff and the emergency services and people trapped in
train carriages underground.
Met Police to appoint a senior officer as press
spokesperson throughout the day of an incident. Primary
role to communicate with the public and to pass on timely
and accurate advice and information
Met Police to provide web based and telephone access to
casualty bureau information including free phone number
for relatives and prepare standard information for release,
and information for people who do not need to report a
missing person
Met Police to improve standard advisory messages
released hourly even if there has been no change and
establish a protocol with the media for the release of
information relating to a major incident
Met Police to improve information released to businesses
¾
¾
¾
¾
Slide13
Slide16
Lessons Learned (cont)
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
¾
¾
The London Resilience Forum should establish reception centres for
for
relatives looking for missing loved ones following a major incident.
incident. This
should provide for their basic needs, up to date information on
casualties as well as help with accommodation if necessary. The
assistance centre would then manage the dissemination of casualty
casualty
and survivor information.
The assistance centre should have the tools and guidance for setting
setting
up and supporting Survivor Groups as well as dealing with the
following problems
¾
TfL to provide better and more reliable emergency lighting
on tube carriages.
Metropolitan Police to become lead agency for survivor
reception centres and dede-briefing
Establish plans for at least two survivor reception centres
near every tube, rail, or bus station / terminal
London Ambulance to improve it’
it’s patient recording
procedures for identifying survivors of major emergencies
and that these are efficiently passed to the casualty
reception bureau and receiving hospitals.
All London emergency service to adopt similar procedures
for identified survivors
Future major incident exercises should include senior
media personnel as participants not just as observers.
London Metropolitan Police to provide better basic public
information within an hour of an incident
¾
z
z
z
z
z
¾
¾
Slide14
How to establish and run a secure internet site
How to ensure the survivor group is not infiltrated by journalists
journalists and conspiracy
theorists or voyeurs
Provision of practical advice on sources of information and support
support available for
survivors
Provision of advice and guidance on health risks including post traumatic stress
disorder
Provision of support and counselling and advice for people who emerge
emerge as leaders
of the group
The Hospital trauma service must be given access to survivor details
details
so that they can be contacted post incident.
The Assistance centre should become the main channel for
communication with survivors. It should provide regular updates and
information about any onon-going health impacts.
Slide17
Lessons Learned (cont)
¾
¾
¾
¾
¾
Slide15
Much of the equipment utilised in the rescues was
impounded by the police as part of the incident crime
scene
This caused significant delays in making appliances
ready to attend further incidents
Despite realistic training and exercises, nothing can
prepare those first on the scene, with the sights and
sounds they experience.
It is therefore, extremely important to put in place early
support and counselling for the responding crews and
others involved.
The LFB advisory and counselling service made initial
contact with almost 350 staff, a number of which continue
to receive support well after the event.
Slide18
238
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
The UK Fire and Rescue Service Capabilities
to Respond to Terrorist Events
The New Dimension programme supplies equipment and
procedures to enhance the capability of the fire and rescue
service to respond to a range of incidents.
¾ The programme was established in 2001.
¾ It provides the fire and rescue service with equipment,
procedures and training to respond to a range of threats
including:
¾
z
z
z
z
z
z
Slide19
Slide22
The Threat of Terrorism in the UK
¾
¾
¾
¾
¾
Terrorist CCBRN threats
Conventional, Chemical, Biological, Radiological and Nuclear
incidents
Industrial and domestic accidents
Chemical spills and collapsed buildings
Natural disasters
Floods and earthquakes.
New Dimension Capabilities
There is a serious and sustained threat from
international terrorism to the UK and UK interests
overseas.
The current threat level is assessed as “Severe”
Severe”
This means there is a high likelihood of future terrorist
attacks.
The most significant terrorist threat comes from Al
Qaeda and associated networks, along with a
significant domestic sympathiser risk.
Northern IrelandIreland-related terrorism continues to pose a
threat. Dissident republican terrorist groups, who have
rejected the Good Friday Agreement of April 1998, still
aspire to mount attacks in Great Britain.
z
Slide20
The New Dimension capabilities are:
• Mass decontamination (MD),
• Urban search and rescue (USAR),
• High volume pumping (HVP),
• Command and control and national cocoordination,
• Detection, identification and monitoring
(DIM).
Slide23
Mass Decontamination
¾
¾
¾
Slide21
State of the art decontamination structures that can be
easily carried and erected on site within minutes and are
capable of decontaminating up to 200 people per hour.
These structures consist of three sections for disrobe,
showering and rere-robe, and have been designed to
ensure comfort and modesty for casualties.
Casualties requiring decontamination can remove their
clothing underneath special lined and hooded cloaks
before moving into the heated, warmwarm-water shower units
to wash with detergents. They are then provided with rererobe packs containing jump suits, sanitary products and
shoes.
Slide24
239
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
New Dimensions- Mass
Decontamination
Urban Search and Rescue
¾
Equipment carried includes:
z
z
z
z
z
z
z
z
Technical search cameras
Listening devices and communication probes
Cutting, drilling and breaking equipment
Timber cutting workwork-stations
Propping and shoring equipment
Lighting and power generation
Hand tools
Heavy capacity air bags
Slide25
Slide28
High Volume Pumping (HVP)
Urban Search and Rescue
¾
The USAR capability is designed to allow FRSs
to respond effectively to large scale building
collapse or transport incidents, whilst providing
safe systems of work and a structured response.
Slide26
Slide29
High Volume Pumps -
Urban Search and Rescue
Comparison with normal pumping appliances.
High Volume Pump
Slide27
Conventional Fire Appliance
¾
8,000 lpm (2000 US gallons
per minute) over 1km
¾
8,000 lpm (2000 US gallons
per minute) over 1km
¾
HVP + 1 support appliance
¾
20 Fire Appliances
¾
Between 5 and 7 personnel
¾
120 Personnel
¾
3km of hose
¾
320 lengths of hose
¾
Needs 30 minutes to set up
¾
Needs a miracle!
Slide30
240
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
Detection, Identification and
Monitoring (DIM)
¾
¾
¾
This capability is provided for detecting,
identifying and monitoring unknown or
deliberately disguised dangerous substances.
It is a growing suite of highly technical
equipment, operated by specially trained officers.
The equipment includes
z
z
z
z
z
Slide31
Slide34
Detection, Identification and
Monitoring (DIM)
Command and control and
National CoCo-ordination
¾
¾
¾
gas monitoring equipment,
radiation detectors,
a chemical liquid and solids analyser,
analyser, and
a gas chromatograph/mass spectrometer plus
numerous items for sampling and testing.
Reach back facility for specialist advice from the USA.
FRSNCC – The UK’
UK’s national coordination
centre (interim arrangement).
Enhanced Command Support (ECS) vehicles
have been provided, primarily to provide
command and control at a strategic holding area
(SHA) at a New Dimension incident.
Their secondary purpose is to provide
command, control, coordination and
communication facilities at, or near to, a scene
of an operation / incident run by local FRS
teams.
Slide32
Slide35
Command and Control and
National CoCo-ordination
Statement from;
Sir Ken Knight (Chief Ministerial Fire Advisor)
¾
¾
¾
¾
¾
Slide33
London Fire Brigade will continue to plan, train and equip
for the reality of further terrorist attacks on our Capital
City.
We are not complacent, and are in no doubt that such
attacks or other major incidents will happen in the future,
requiring the same processes to be put in place.
July 7th 2005 was a day London, and its firefighters will
never forget.
They were among the first to see the devastation
wrought by the bomb blasts caused by the first suicide
bombers on mainland UK, assisting the wounded and
starting rescues.
The calmness, professionalism and speed in which all
our front line service staff reacted, in the most
demanding of circumstances undoubtedly saved many
lives.
Slide36
241
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Summary
¾ The terrorist threat
is undiminished and is
continually evolving
¾ All Fire Services are in the Front Line
¾ Intelligence, Planning and adequate
preparation are vital
¾ Sharing of information is invaluable
¾ A terrorist only needs to be lucky once
¾ We need to be lucky all the time
Slide37
242
International Volunteer
Fire Service Conference
Conference Report
●
The second day
May 15 (Thu)
Discussion
●
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Discussion: How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism
Coordinator :
Mr. Toshifumi Akimoto
Chairman of the Board of Directors,
Japan Firefighters Association
Japan
Mr. Katsumi Yamaguchi
Executive Director, Japan Firefighters
Association
Australia
Republic of Austria
Mr. Peter Evans
Mr. Manfred Seidl
Group Officer, NSW Rural Fire Servise
President, Austrian fire Brigade
Federations
Canada
Mr. Mike Walsh
President, Canadian Volunteer Fire
Service Association
China
Mr. Li Xianghua
Vice President, China Fire Protection
Association
Republic of Finland
Mr. Veli Matti Ojala
President, Federation of Finnish Rescue
Services
Federal Republic of Germany
Mr. Ralf Ackermann
Vice President, German Fire Service
Association
Kingdom of the Netherlands
Mr. Hans R. Varkevisser
Chairman, National Annual Fire Congress
of Netherland Association for Fire
Rescue and Disaster Management
United Kingdom
United States of America
Mr. Adrain Hughes
Mr. Philip C. Stittleburg
President, Retained Firefighters Union
Chairman, National Volunteer Fire
Council
Swiss Confederation
Mr. Walter Egger
President of CTIF, Former President of
Swiss Association of Fire Fighters
Japan
Panelists :
244
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
we have achieved, well looking at what we have done.
Well, traditionally the firefighting is actually dealing
with fire, but now it has become so wide, wide range
activities̶the emergency rescue and others. So we
have a wide range of activities that we have to deal
with. Your organizations name is not necessarily have
fire in it for example, Finland, the organizations title
t necessary include fire or is not exclusively
doesn’
fire. So Takinogata Sharyo for example in Japan
includes other activities in your title other than fire.
s not just fire or firefighting services that we are
So it’
working. We have to coordinate with other
organizations as well.
d like to
Akimoto: As we have everybody here, we’
resume the session and we are now running out of
time. Four people have made their presentation and
they were also interesting and informative and to deal
with each disaster is one thing and but as whole what
we should be doing in firefighting and fire fighter
services in the future. There were lot information and
things that we learned from the presentations done.
ve said actually we have to close
In the morning, as I’
this session in almost in 10 minutes time. And then
ll have the lunch time later on but the members
we’
actually want to have exchange of opinions with you
audience, but as the time constraint of this conference
s awfully very difficult for us to have the interaction
it’
with the audience. We have had four presentations
t given their
today, but we have people who haven’
s
statement or any opportunity to say their expert ’
opinions from the participants other than those who
have done the presentation this morning. Do we have
d like to say something that you really
anybody who’
have to mention now?
Yes, Mr. Walsh from Canada.
When you talk about three days of food being
reserved for people to be able to sustain themselves
s fire
and here in the audience we have the women’
preparedness club meaning that we have a lot of
organizations that we have to collaborate with. So the
important thing is communication, how to deal with
communication. That is very important and when that
kind of situation occurs, we have in Japan we have
the telephone number 119 and they can reach the
firefighting services but we have to think about the
total coordination with organization, other
d like to ask a question.
organization as well. But I’
Walsh: Actually, we are taking this morning and we
are going to host this conference in 2010 in
Vancouver, British Columbia, Canada. I hope a lot of
you people can make that conference and we
definitely would welcome you there with hands open.
I see a lot of people going say, yes, yes. But yes, we
are going to host it and we hope we have a good time
ll see you then. Thanks.
for you and we’
Two years ago we visited Europe with firefighting
brigade chiefs and we visited the UK, London bomb
s
sites and we visited Germany and Mr. Ackermann’
locality as well. When emergency situation occurs the
firefighting headquarter is where every organization
comes together, leaders come together, set up the
commanding station and that site was shown to us and
I felt the importance of firefighting service.
Akimoto: Actually, we are going to talk about that a
ve made the declaration to host
bit later but now you’
the next conference. Well, thank you. But on top of
that, do you have any questions or in relation to the
four presentations.
Walsh: Well, I think I said enough in the last day and
t have to say anymore.
a half, so I don’
t said a word today yet.
Mr. Ackermann, you haven’
So when the emergency occurs in Germany or disaster
occurs in Germany, what the firefighting services do?
What kind of roles you play in that kind of occasion?
Can you talk about that?
s sort of a proposal or when it
Akimoto: Well, then it’
comes to the large size disaster and terrorist attacks,
the firefighters activities and then the experience that
Ackermann: Yes, in Europe we have one number
112, this is the number for firefighters and for our
emergency services as one single number, so
245
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
European Union to which operates for all states. It’
sa
central system but firefighters are ____ in Germany
officer system when there was quite incidence and as
well as emergency service office and fires office, so
fire service officer was that and for the none police
organization and on the other side is a police
organization. So the firefighter officer must know
what he has for reserves and what he can bring into
accident or in a catastrophe. Also when there was a
greater catastrophe in Germany, it was all sorts of
higher chief was the head of the unit.
So we need a civil protection for bigger events but of
course they are not permanently ready for doing their
job. So, we have to call them up and this system
started after World War II when Switzerland was of
the opinion that we need these private shelters for
everybody.
In Switzerland we have a shelter, a safe space for each
inhabitant of Switzerland and some of these shelters
were built by the civil protection people. But in the
younger days, a couple of years ago, the national
government gave up the main lead of this civil
protection and gave it down to the canton. So each
canton is responsible for the number of such people
according to the danger potential they have in the
canton. A canton in the Alps, they have another
danger potential and they can decide how many of
these people we want to have in reserve. So if we call
them, they have to get first their clothes and their
instruments and their equipment and then they go to
s for it’
s a second opinion and they
the event and that’
have a medium knowledge of the certain items of
certain events but if firefighters are limited in
personnel, then we call these civil protection people.
Akimoto: Thank you very much. I think similar
occasions are faced by many different countries as
s no more comment from you I would
well. If there’
like to propose another comment. Is there any
supplementary comment that I can hear from you?
From the floor, you have the question sheet with you
somewhere?
I have two questions here. In the case of HanshinAwaji earthquake, the fire service had a major role to
play. Would the same thing go in other countries as
well?
Akimoto: Thank you very much for the response. I
think we have consumed all the time allotted to us, so
we would like to conclude this part of the program.
This International Volunteer Fire Service Conference
m sure that we have had a
is a first kind in time and I’
significant meeting. Taking this opportunity, I do
ll be a further prosperity in
hope that there ’
development of the fire service and therefore we
would like to decide upon our joint declaration. If Mr.
Katayama is here, we would like to have him here but
on the declaration we would like to have it read out.
More specifically in Switzerland, there is the civil
protection team in reference to that in addition to the
fire service team. Mr. Egger, what is the difference
here. Could you explain to us a little bit more of this
civil protection part that you have elaborated in your
presentation?
This is the question from the floor. You have
mentioned the civil protection system or set up and
s collaboration with the fire service. These
that there’
two pillars, how different are they, or are they
different? Do you think you can expand a little bit on
this?
d like to ask him to come
Mr. Katayama is here. We’
up to the stage.
Mr. Katayama now takes his seat, and Ms. Ozawa is
going to read this Tokyo declaration.
Egger: Yes, the civil protection in our country, the
difference to the fire fighter is that people who
finished the time in the army which is about with the
age of 28 to 30 years. They give up their clothes, their
army clothes and after they are in a kind of reserve.
246
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
2. In order to keep existing members and, at the same
time, gain new recruits we must make greater efforts
to raise our reputation within society through
promotional activities as well as our daily firefighting
performance. Towards such an increase in manpower,
and in order to stabilize the employment situation of
our personnel, we must also deepen the awareness of
what we do among the authorities that employ us. In a
number of areas, we must work to improve the way
we manage our members, as well as their working
environments and conditions.
Tokyo Declaration to Aim for Fulfillment and
Development of World Volunteer Fire Services
In recent years, besides fire disasters, big scale natural
disasters like storm, flood and earthquake etc. comes
one after another, and terror attacks happen in
different places. According to measures for global
environment, it is necessary to prevent these disasters,
and the fire fighters of every country around the world
strive on a daily basis to protect the safety of their
communities from a variety of disasters and accidents.
In particular, those volunteer fire fighters, while also
holding down other jobs to earn a living, play a vital
role at the center of such efforts, motivated by a
strong dedication to serve in the front-line of
‘protecting ones own community’
.
3. Along with efforts to further strengthen our
community fire and rescue systems, we must secure
solid membership numbers into the future through
efforts to invigorate further commitment from our
junior firefighters. We must also promote the
participation of more women into volunteer fire
services.
In recent times, volunteer fire services and their
circumstances have been undergoing great change.
Some of these changes relate to common issues such
as improving service effectiveness, introducing
specialized facilities and training, and securing
sufficient numbers of volunteer firefighters.
4. As volunteer fire services around the world, by
assuring a greater sense of security and a greater level
of safety within our respective communities, we must
strengthen our own collaboration, communication and
unity. We must therefore view this conference as a
valuable opportunity to exchange information and
forge our professional relationships.
During this first-ever International Volunteer Fire
Service Conference, we have successfully generated
an exchange of opinions and information on these
issues among experts from a number of different
countries. We have achieved some meaningful results
and conclusions. The Conference has also provided
an opportunity for all the participating countries to recommit themselves to protecting the peace and safety
of their people, and to further develop Fire Service
capabilities. As such, and representing the shared
commitment of all our nations, we together issue the
following declaration.
15th May, 2008
s the draft of the declaration. Once
Akimoto: So that’
d like to ask you the representatives of the
again, I’
nation. Do you agree to take it as the total
declaration?
s no disagreement on this, we’
d like to
Since there’
adapt this declaration as the Tokyo Declaration of this
d like to ask Mr. Katayama to place
conference. We’
his signature.
1. So that our volunteer fire services may better fulfill
their obligation to comprehensively meet the public
need for firefighting and rescue countermeasures to
cover both day-to-day incidents as well as less
frequent incidents (major natural disasters and acts of
terrorism), we must expand membership training,
improve our equipment and machinery, and secure
the necessary financial resources to do so.
Thank you very much.
d like to talk about the next conference we
Now, we’
were to ask you but actually, Mr. Mike Walsh of
247
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
∼ Do We Have a Vision for the Future? ∼
Canada has already declared that Canada will host the
next conference. Mr. Walsh, do you think can you
declare once again, or do you think you have done
already. Do you need to declare that again?
ve
Walsh: Anything really, basically I mean we ’
ve trying a lot and definitely we’
re
already said we’
going to make a big attempt to have a real good
conference. Thanks.
ve discussed already, it’
s going to
Akimoto: As we’
be in two years, I mean about in two years time in
Canada. We have asked other representatives and
other representatives support the conference to be
m sure they developed an effort in
held in Canada, I’
Canada and you would be doing a little bit of
adjustment and coordination within Canada. Of
course from the Japanese side, we will do our best to
cooperate with you. Thank you.
s another matter. This is the report to you.
Now, there’
As you know, in Sichuan, China, there was a big
earthquake and representatives of the participants
ve decided to send a letter of sympathy to
here, we’
you and Mr. Katayama is to hand it over to Mr. Li
Xianghua from China.
Message
On May 12, 2008, there was a massive earthquake in
Sichuan province in China which caused great
damage and loss of lives. Representatives of the
country that are attending in this International
Volunteer Fire Service Conference whose task is to
s lives and property show great
protect people ’
sympathy and condolence to those who have lost their
lives.
We also show our respect to the Chinese fire related
people who are serving day and night. I wish your fast
restoration.
May 15, 2008.
Representatives from 10 countries that attend to
International Volunteer Fire Service Conference.
248
How to Combat Large-Scale Disasters and Terrorism May 15 (Thu), 2008
Closing Remarks
Mr. Toranosuke Katayama
President, Japan Firefighters Association (Japan)
prosperity into the future. I hereby declare the
international conference closed. Thank you.
Thank you very much. We have heard yesterday
the country reports which were represented by
the country’s attending here. We have discussion
on issues based by volunteer fire services and
also today we had special lecture and also we just
had the declaration on the volunteer fire service
in the world. We have had an agreement of the
participants from all over the world.
The success of this conference obviously is related
to the spirit of mission, the responsibility, and the
solidarity that is possessed by the fire fighters over
the world and to this I would like to express my
heartfelt thanks to you all.
We have heard that two years from now, we will be
having international conference of the same nature
in Canada and the continuation of such effort is a
wonderful thing. We are to close the international
conference here in Tokyo but we will be seeing the
tours etc. and going to not only the tour of Tokyo
but also to the consigned area as well. Therefore,
I do hope that this tour and also the conference
as well as your stay here in our country will be
meaningful to all of you.
We have just agreed upon the Tokyo declaration.
We will be appealing this declaration widely and
strengthen our ties as well as our activity into the
future. We are pleased to meet again two years
from now and until then I do hope that you will
make great endeavors in your daily activity and
I do hope that you will see development and
249
[Secretariat of the Executive Committee of the International
Volunteer Fire Service Conference]
Japan Firefighters Association
2-9-16 Toranomon, Minato-ku, Tokyo, 105-0001 Japan
TEL:+81-3-3503-1481 FAX:+81-3-3503-1480
e-meil:kokusai@nissho.or.jp Home Page:http://www.nissho.or.jp
Director, International Section:Teruhito Matsumoto
Chief, International Section:Kai Miyake
Chief Examiner, International Section:Hiroshi Fukuchi
Administrative Assistant, International Section:Makoto Morishita
Administrative Assistant, Volunteer Firefighters Section:Kiminori Funada
消防団国際会議
International Volunteer Fire Service Conference 報 告 書
消 防 団 国 際 会議
International Volunteer Fire Service Conference
報告書
Conference Report
地域を守る 世界の消防団
∼語ろう 消防の未来∼
Volunteer Firefighters: Safeguarding Neighborhoods World-Wide
~ Do We Have a Vision for the Future? ~
Conference Report
会 期:2008年5月14日
Period
・15日
May 14 (Wed) - May 15 (Thu), 2008
会 場:都市センターホテル・
コスモスホール
Venue
2
0
0
8
主 催
Organizers
Toshi Center Hotel, Tokyo, Japan
財団法人 日本消防協会
共 催
総務省消防庁、
全国知事会、
全国市長会、
全国町村会、
全国消防長会、
兵庫県、
神戸市
Japan Firefighters Association
Co-hosts
Fire and Disaster Management Agency of Ministry of Internal Affairs and Communications,
National Governors’ Association, Japan Association of City Mayors, National Association of Towns and Villages,
Fire Chief’s Association of Japan, Hyogo Prefecture, Kobe City