超節税倶楽部通信 第9号 (2005.9 月号) 社長が家を建てるなら? PRESENTED BY JAPAN CENTRAL ACCOUNTING (日本中央税理士法人) 1.社長が家を建てるなら? したとします。購入価額は、建物が1,800万円、土地 社長が自宅を建てることがあります。多くの場合、 が3,300万円です。これに対する固定資産税の課 個人で住宅ローンを組んで建てるでしょう。当然、ロー 税標準額は建物が340万円、土地が220万円です。 ンの返済は役員報酬の手取額から支払われます。 また、固定資産税、都市計画税、損害保険料、修 では、実際に社宅賃料を計算してみましょう。床面 積が100㎡なので①の計算方法です。 繕費、住宅ローンの利息なども個人の手取額から支 340万円×0.2%+12円×100㎡÷3.3㎡ 払われます。当然、会社側でも個人側でも何の経費 +220万円×0.22%=約12,000円 な、なんと1,800万円+3,300万円=5,100万 にもなりません。 しかし、会社が社長の自宅(社宅)を建てれば、これ 円で購入した自宅が、社宅にすれば12,000円の家 らの費用が全て会社の経費になるのです。これは魅 賃で住むことができるのです。私が学生時代に住んで 力的ではありませんか? いた風呂無しの部屋よりも安い家賃になるのです。 ただし、会社は社長から社宅賃料をもらう必要があ しかも、損害保険料などの諸経費は会社の経費に ります。しかし、その金額は想像以上に安いのです。 なります。これはすごいことですよね。 2.社宅賃料の計算方法 4.既に持ち家を持っているなら 社長の社宅賃料は下記の計算式で計算します。た 今回は自宅を新築する場合で考えました。ただ、こ だし、床面積が240㎡を超える場合など、豪華な造り の考え方は中古住宅を購入する場合も同様です。さ の場合を除きます。下記の算式は細かいので、読み らに、社長の自宅が既に持ち家である場合も同様で 飛ばして頂いて結構です。 す。既に持ち家の場合は、社長個人から会社に売却 ① 床面積が132㎡(木造以外の場合は99㎡)以下 すればいいのです。 自宅というと、個人が住宅ローンを組んで購入する の場合 その年度の建物の固定資産税の課税標準額※ ×0.2%+12円×床面積÷3.3㎡ +その年度の土地の固定資産税の課税標準額 ×0.22% ことが一般的です。ただ、このような方法を採用すれ ば、予想以上に節税できる場合があります。 今日、自宅に帰ったら、固定資産税の納付書を見 て計算してみましょう。会社に支払わなければならな ② ①以外の場合 (その年度の建物の固定資産税の課税標準額 ×12%(木造以外は10%)+その年度の土地 の固定資産税の課税標準額×6%)÷12 ※固定資産税の課税標準額は、固定資産税の納付 い家賃は想像以上に安いはずです。ただし、土地が 先祖代々の土地で含み益がある場合、会社に売却す ると所得税と住民税を支払わなければなりません。そ の点だけは注意して実行して下さい。 書を見れば書いてあります。 3.実際に計算してみましょう この数字は、実際の新築木造住宅の例です。 社長が自宅として建物100㎡、土地100㎡を購入 ご質問は furudate@j-central.jp または 03−5405−4621(古舘)までどうぞ。 今月のまとめ 自宅を購入するなら、個人ではなく、会社で購入しましょう。既に持ち家の場合は 会社に売却しましょう。ただし、土地に含み益がある場合は、所得税と住民税が 発生するので注意しましょう。
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