看護学概論

最終更新日:2016/ 3/ 8 09:08
[授業科目名] 看護学概論(532018)
[時間割担当] 道廣睦子
[ 実 施 期 ] 前期
[ 単 位 数 ]
2
[曜日・時限] 火・1
□■ 科目の概要
看護学概論は、看護学の土台である基礎看護学に位置し、看護学を履修する学生の皆さんが最初に学習する専門
科目であり、看護学全体の基本的内容を含んでいます。さらに、看護に関する過去と現在、および未来の見通し
を伝え、看護学の本質を理解していただくと同時に、看護学の豊かさや奥深さをイメージし、興味・関心を高め
、各領域の看護学への学習意欲を高めるための科目です。内容は、看護の基本的概念(人間、健康、環境、看護
)の理解を踏まえ、看護学の知識体系(理論)の概念をつかみ、専門職としての看護の役割と機能について理解
する等々、より患者の視点に立った質の高い看護を提供できる看護者の育成を目指した基盤となる科目です。
□■ 授業の内容
1.看護への導入 看護ってなんだろう
看護とは、看護の役割、ケアとキュアの考え方、 ケア/ケアリングの概念
2.実践の科学としての看護
看護技術の科学的検証、エビデンスに基づく看護
3.専門職としての看護の役割
わが国の保健・医療・福祉の状況、看護実践のため
の教育、専門職としての看護組織、日本における専 門看護師、認定看護師、認定看護管理者
4.看護の歴史的変遷
近代看護の歴史的発展、わが国の看護改革と看護の 専門職化
5.健康の概念
健康の概念、病気、ウエルネスの定義、健康と病 気、国民の健康の全体像
6.看護の対象(1)
統合体としての人間、人間の欲求と行動、人間の基 本的ニーズ、マズローのニーズの階層、健康障害を 持
つ看護の対象、
7.看護の対象(2)
ストレスと適応、ストレスコーピング、危機状態と 介入、リラクゼーション
8.看護の対象(3)
グループワークとプレゼンテーション
9.ライフサイクルと健康
成長・発達の概念、エリクソン、フロイト、ハヴィ ガースト、小児期から成人期の概念、老年期の概念
10.看護における法的責任
看護実践の職業的及び法的規則、保健師助産師看 護師法、関連法規、医療事故における法的責任、
看護実践に影響を及ぼす法律
11.看護における倫理と価値(1)
看護における倫理の必要性、価値、看護倫理と は看護実践における倫理、道徳的ジレンマと倫理 的課題
12.看護における倫理と価値(2)
看護者の倫理綱領、ICN看護師の倫理綱領、倫理的 課題への対応、倫理的判断に必要な基本的知識
13.看護ケア(看護援助)の基本的役割
コミュニケーション過程の各構成要素、
14.教育者カウンセラーとしての役割
傾聴の3条件、傾聴の方法、リフレクションの定 義、意義、リフレクションに必要なスキル、方法
15.これからの看護の課題と展望
看護に求められる教育、看護教育、看護専門職能 団体の役割、専門職としての看護と教育、専門職 とは、期待される専門職像、
□■ 学習到達目標
1回∼4回 【知識・態度】
・看護実践に必要な概念(看護・人間・健康・環 境)について理解できる。
・看護とは何かについて説明できる。
・看護の役割と機能について説明できる。
5回
・健康とは何かについて説明できる。
・健康の維持増進ならびに疾病予防について説明で きる。
6回∼8回
・人間の持つニードについて説明できる。
・成長発達する人間について説明できる。
・人間とストレス並びにその対処行動について説明 できる。
・人間と環境が影響を及ぼしあうことについて理解 できる。
9回
・成長と発達の概念を説明できる
・フロイト・エリクソン・ハヴィガーストの発達理 論を説明できる。
・小児期から老年期に至るまでの健康上の特徴を説 明できる。
10回
・保健師助産師看護師法の定義、免許、試験、業 務、秘密を守る義務について説明できる。
・主な関係法規(看護師の人材確保の促進に関する 法律)について、簡単に要点を述べることができ る。
11回∼12回
・倫理および看護倫理とは何かについて説明でき る。
・看護職者の職業倫理並びに倫理綱領について理解 できる。
・患者のもつ権利について理解できる。
・インフォームド・コンセントについて説明でき る。
・アドボカシ―とは何かについて理解できる。
・看護職者の倫理的ジレンマについて理解できる。
・4つの倫理原則について説明できる。
13回∼14回
・コミュニケーション過程の各構成要素について理 解できる。
・言語的コミュニケーションと非言語的コミュニ ケーションの働きについて説明できる。
・傾聴の3要素について説明できる。
・リフレクションの定義、意義について説明でき る。
・スミスのリフレクティブ・プロセスを用いて、い ろいろな場面においてリフレクションできる。
15回
・専門職について説明できる。
・看護専門職について説明できる
・看護職は真に専門職か否かについて論理的に説明 できる。
□■ 成績評価の方法
1.筆記試験(80%)レポート課題(10%)重要用語のまとめ(10%)
2.授業出席が授業回数の2/3未満の者は単位を認定できません。
□■ 教科書・テキスト
1.川村佐和子編:ナーシンググラフィカ16 看護学概論 メディカ出版
2. F.ナイチンゲール薄井担子訳:看護覚え書 現代社
3.V.ヘンダーソン: 看護の基本となるもの 日本看護協会出版会
4.看護協会監修:看護者の基本的責務 日本看護協会出版会
□■ 参考書
1.Supple編集委員会編:.用語理解・レポート学習 まとめてわかる看護学概論 改訂3
版、メディカ出版
□■ 授業時間外の学修について
1.教科書の重要用語をまとめて、理解し覚えること。
□■ 履修上の留意事項
【授業のすすめ方】
1.授業時に出席カードを配布します。その回の授業内 容について質問感想を記入し提出してください。
3.皆さんの質問に対して重要なものは次回の授業でコ メントします。
4.授業中に配布した資料は、必ずファイリングしてく ださい。
5.単元に関連する、国家試験問題を配布するので解答し正誤を確認してください。
□■ オフィスアワー
・火曜日5限
□■ 担当教員への連絡方法
道廣:研究室5−302
m-michihiro@osaka-aoyama.ac.jp
□■ その他