平成 15 年度 CDM/JI 事業調査 ブラジルにおけるランドフィルガス

平成 15 年度 CDM/JI 事業調査
ブラジルにおけるランドフィルガス回収および発電事業
からの炭素クレジット獲得調査
報告書
平成 16 年3月
豊田通商株式会社
11
1.ブラジル共和国の基礎情報
1.1
ブラジルの政治・経済・社会状況
1.1.1
政治経済社会などの概要
1.1.2
政治
1.1.3
経済
1.1.4
社会
1.2
ブラジルのエネルギー事情
1.2.1
一次エネルギー
1.2.2
非再生可能エネルギー
1.2.3
再生可能エネルギー
1.3
ブラジルの電力セクター
1.3.1
電力セクター概要
1.3.2
電力セクターにおける主要省庁
1.3.3
電力事業に対する助成・支援策
1.3.4
新エネルギー電力事業の状況
1.4
ブラジルの環境政策および環境問題
1.4.1
ブラジルの環境政策
1.4.2
ブラジルの環境問題
1.5
ブラジルの地球温暖化防止への取組み
1.5.1
ブラジルの気候変動への取組み
1.5.2
ブラジルの CDM への取組み
12
2.ブラジルにおける一般廃棄物処理および LFG 利用の現状
2.1
ブラジルにおける一般廃棄物の現状
1.1.1
ブラジルにおける一般廃棄物発生量
1.1.2
ブラジルにおける一般廃棄物の埋立て状況
2.2
サンパウロ市における一般廃棄物の現状
1.2.1
サンパウロ市の一般廃棄物処理概要
1.2.2
サンパウロ市の一般廃棄物組成
1.2.3
サンパウロ市における廃棄物の清掃および収集
1.2.4
サンパウロ市の衛生埋立場
1.2.5
スラム街における廃棄物収集
1.2.6
廃棄物処理と管理法令
2.3
ブラジルにおける LFG 利用状況
1.3.1
ブラジルにおける LFG 回収の現状
1.3.2
ブラジルにおける LFG 回収プロジェクト
1.3.3
LFG 回収技術
3.プロジェクト概要
3.1
事業概要
3.2
サンホアン埋立場の概要
3.3
導入技術の概要
3.3.1
LFG 回収技術
3.3.2
ガスエンジン発電設備
3.4
事業に関わる法令
13
4.プロジェクト設計書の試作
4.1
ベースライン方法論
4.1.1
プロジェクト活動に適用された方法論タイトルと出典
4.1.2
方法論の選択の正当性とその方法論をプロジェクト活動に適用する
理由
4.1.3
どのようなプロジェクト活動の背景で、方法論を適用したかの記述
4.1.4
CDM プロジェクト活動がなかった場合と比較して、CDM プロジェ
クト活動により人為的な GHG が削減されることを発生源毎に説明
する
4.1.5
プロジェクトバウンダリーとベースライン方法論の関連の定義がど
のようにプロジェクト活動に適用されるかの説明
4.2
プロジェクト実行期間/クレジット獲得期間
4.2.1
予期しているプロジェクト活動の実施存続期間
4.2.2
クレジット獲得期間
4.3
モニタリング手法/計画
4.3.1
プロジェクト活動に応用された方法論名と参考資料の出典、方法論
の内容
4.3.2
方法論の選択の根拠とプロジェクト活動に適用する理由
4.3.3
排出量をモニターするために収集するデータとデータの記録方法
4.3.4
ポテンシャル排出源からの排出がプロジェクト活動を実施するに伴
い重要と考えられるが、プロジェクトバウンダリーには含まれない、
そしてこれらの発生源からデータを収集・記録を実施した場合の確
認
4.3.5
人為的排出量のベースラインをプロジェクトバウンダリーに含まれ
ている GHG の発生源に決定する際の適切なデータと、もしこれらの
データを収集・記録を実施する場合の方法
4.3.6
4.4
モニターされたデータが品質管理・品質保証の手順に従っているか
発生源別 GHG 排出削減量の計算
4.4.1
プロジェクトバウンダリー内でのプロジェクト活動における、GHG
発生源から排出される人為的排出量の推計に用いた計算式の説明
4.4.2
リーケージの推計に用いた計算式の記述
14
4.4.3
プロジェクト活動による排出量に相当する4.4.1と4.4.2
の合計
4.4.4
GHG 発生源毎の人為的排出量のベースラインの推計に用いた計算式
の記述
4.4.5
プロジェクト活動の排出削減量に相当する4.4.4と4.4.3
の差
4.4.6
4.5
上記計算式を用いた際の推計値の表
環境影響分析
4.5.1
バウンダリーを越える影響評価を含む環境評価の分析に用いた資料
4.5.2
プロジェクト当事者またはホスト国が影響を重大と判断した場合:
結論とその結論を裏付ける全ての環境影響評価資料の出典
4.6
利害関係者からのコメント
4.6.1
現地の利害関係者のコメントの収集方法と編集した際の手順の簡単
な説明
4.6.2
受け取ったコメントの要約
(附属1)
承認されたベースライン策定方法論 AM0003
(附属2)
承認されたモニタリング策定方法論 AM0003
(附属3)
LFG 排出量計算パラメーター
5.プロジェクトの経済性評価
5.1
資金計画
5.2
前提条件
5.3
収益性
6.まとめ
現地調査概要
参考文献リスト
添付書類
15
調査の背景、目的及び概要
調査背景
1997 年 12 月に開催された国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で採択さ
れた「京都議定書」では、温室効果ガス(GHG)による地球温暖化防止のため、先進国は
2008 年から 2012 年の平均排出量を 1990 年レベルより約5%(日本は5%)削 減すること
が定められた。京都議定書にはこの削減目標を達成するため、柔軟措置として「クリーン
開 発 メ カ ニ ズ ム (Clean Development Mechanism, CDM )」 や 「 共 同 実 施 ( Joint
Implementation, JI)」等の京都メカニズムが盛り込まれた。
日本政府はこの削減目標を達成するための政策として地球温暖化推進大綱(平成 14 年3
月)を定め、その中においても、京都議定書の約束を費用対効果的に達成するためには京
都メカニズムを活用していくことが重要であると位置付けている。
ブラジルは国連気候変動枠組条約( UNFCCC)に他国に先駆けて署名( 1992 年6月4日)
しており、1994 年2月 28 日には批准をしている。また、ブラジルは CDM の発案者であ
り、既に 50 件を超えるプロジェクトが CDM 候補としてブラジル政府に持ち込まれている。
CDM 理事会の新方法論承認プロセスに提出されたプロジェクト数も比較的多いことを考
えると、CDM プロジェクトが実施される可能性が高い国の1つといえる。
また、CDM プロジェクトの中でメタンガス回収プロジェクトは、メタンガスが二酸化炭
素に比べ 21 倍の温室効果があり削減効果が高いと注目されている。その中でも廃棄物埋立
場から大量に排出されているランドフィルガス(LFG)の回収および利用プロジェクトは
CDM 理事会の新方法論に多くの承認申請が提出されており、またその内のいくつかが既に
承認を受けている事を鑑みても、LFG 回収および利用プロジェクトにおける炭素クレジッ
ト獲得に関する知見を深めることは非常に有意義であるといえる。
調査目的
本調査は、上記のような背景を受け、ブラジルのサンパウロ市サンホアン地区の廃棄物埋
立場から大量排出されている LFG を回収し、エネルギー源として有効利用する事業におけ
る炭素クレジット獲得に関する知見を深める事を目的とした。
調査概要
本調査では、サンパウロ市サンホアン地区の廃棄物埋立場において LFG を回収し、エネ
ルギー源として有効利用する事業を対象に、ベースライン調査、GHG 削減量計算、利害関
係者分析、環境影響評価などを実施し、プロジェクト設計書を検討・試作した。
16
1.
ブラジル共和国の基礎情報
1.1
ブラジルの政治・経済・社会状況
1.1.1
政治経済社会などの概要
ブラジルは1億 7,600 万人の人口と日本の国土の 22.6 倍にあたる約 854 万 km2
にも及ぶ中南米最大(世界で5番目)の国土面積を持つと同時に「世界の肺」と
いわれるアマゾン大密林などの世界最大の自然財産を抱える国でもある。また、
豊富な天然資源、様々な人種構成や気候などに加え、社会的・地域的格差を有す
るという多種多様性が大きな特徴である。このような広大な国土を有するために
気候帯も様々であり、大部分がアマゾン川流域に代表される熱帯雨林気候である
ものの、中西部にあたる高原地帯は亜熱帯性気候、アルゼンチン寄りの南部は温
帯性気候であり、一部の地域では冬季には気温が零下になることもある。
ブラジルの経済規模(2002 年)は、GDP 約 4,500 億ドルであり、ラテンアメ
リカで支配的な経済地位を有している。世界的に見ると 11 位の GDP を持つ国で
あ る 。 ま た 、 EU お よ び 先 進 国 ド ナ ー 21 カ 国 で 組 織 す る 開 発 援 助 委 員 会
(Development Assistance Committee, DAC)では上位中所得国に分類されてい
る。ブラジル経済は、債務危機とハイパーインフレーションに翻弄された 1980
年代の「失われた 10 年」といわれる停滞期を経て、1990 年代半ばには安定を取
り戻し、1998 年および 1999 年にアジア通貨危機の影響などによってやや景気は
低迷したが、2000 年には実質 GDP 成長率 4.5%を達成、インフレ率も 1994 年の
「レアル・プラン」の導入により安定へと移行しており、2000 年も 13.8%と比較
的良好である。しかし、外的ショックへの脆弱性など課題も多い。
ブラジルは、クリチーバの環境都市計画や AIDS 治療薬の現地生産・無料配布
プログラム、サンパウロ市の廃棄物リサイクル運動など国際的にも斬新な、他国
の参考となるような経験を有しており、また途上国に対する支援にも積極的な姿
勢を示している。途上国のリーダー格としての立場を維持しつつ、国際社会にお
ける発言力の強化を図り、国連においてもその改革の動きの中で、一層積極的な
役割りを果たそうとしている。
社会開発指標の内、乳幼児死亡率の大幅な低下や就学率の向上など大きな改善
も見られるが、ブラジルでは、所得、社会開発面で極めて深刻な階層間、地域間、
人種間の格差が存在する。地域的には南東部が相対的に豊かであるが、一方特に
17
東北および北部で貧困問題が深刻で、極端な地域間格差がある。このような格差・
貧困の問題の背景には、ブラジルが歴史的に有している社会的構造要因、過去に
講じられた様々な政策、地域間の自然条件の大きな相違などが挙げられる。
経済自由化以降のブラジルの失業率は、景気の浮沈によって変動しているもの
の、傾向としては上昇しており、その背景には、新たな学卒者や女性の労働市場
への参入といった供給側の問題に加え、工業を中心とする産業の合理化による雇
用形態の変化などの需要面の問題などが存在する。また、失業とともに労働のイ
ンフォーマル化の問題がある。工業の雇用吸収力の不足、著しい社会的格差、イ
ンフォーマルな雇用についての不十分な規制などが要因であるが、自由化以降一
層インフォーマル化が進んだ。
環境面では、農牧用地や木材確保にかかる急激な開発に伴い、アマゾンや大西
洋岸の森林・生態系は急速に大きなダメージを受けている。また都市部では、工
業化と人口の急激な増大により、自動車排ガス、工場排煙などによる大気汚染や、
工場・生活排水による水質汚染、廃棄物処理対策の遅れなどの問題が深刻化して
いる。
1.1.2
政治
1) 政権機構
ブラジルは 26 州1連邦区(首都ブラジリア)からなる連邦共和制の下で大
統領制を採用しており、行政、立法、司法の三権分立が定められている。行
政の最高職である大統領は、国務大臣を任命し国務大臣は大統領に個別に責
任を負っているが、現在は 2003 年1月よりルイース・イナシオ・ルーラ・タ・
シルヴァが大統領の任についている。尚、1997 年の憲法改正により大統領の
任期は従来の5年から4年に短縮され、再選は1期のみ認められている。
一方、立法機関である国会は各州及び連邦区から3名ずつ選出され任期8年
の上院(81 名)と地域毎の人口に基づいて定数が割り当てられる任期4年の
下院(513 名)による2院制の議会制度を有している。尚、選挙権は 18 歳∼
70 歳までの読み書きができる国民に与えられており、同時に義務付けられて
いる。また希望すれば 16 歳∼17 歳、70 歳以上の国民及び読み書きができな
い国民にも選挙権が与えられるが、候補者となるには政党に所属している必
要がある。
18
また、各州は連邦共和国憲法とは別に州独自の憲法を持ち、州の最高職であ
る知事を頂点に組織された州政府が連邦政府の権限に属しない分野において
その権限を行使し、さらにその下部にある市(郡)議会は独自の基本法に基
づいて運営され、地方の事項について自治権を有するというように地方分権
化が進展している。地方分権が定着する中で、この広大な空間に存在する人
種的民族的に多様な国民を抱える地方の社会開発をいかに進めるかは、これ
からの大きな課題である。
2) 政治動向
地方分権化が進む状況にあっても、ブラジルでは誰が大統領に就任するかに
よって、国の政策が大きく左右される。現在は、2003 年に当選したルーラ大
統領がブラジル史上初の労働党政権として国政を比較的安定的に運営してい
る。しかし、当選から1年程度しか経過していない現時点に置いては、前政
権時に作成された制度や法律の改廃なども多く行われており、事業実施の場
合は不確定要素がでてくる可能性があり注意が必要である。
ブラジルの政治動向の歴史を紐解いてみると、1964 年に左派傾向を恐れた
都市部の資本家、中間層の支持を得た軍部がクーデターを起こし、以後約 20
年間 Arena(国家革新同盟)による軍部の独裁が続いた。その後、1985 年の
大統領選挙において PMDB(ブラジル民主運動党。中道左派)の支持を受け
たタンクレード・デ・アルメイダ・ネーヴェス候補が軍部政権の候補者を破
ったため 21 年ぶりに民間出身の大統領が選出され、軍部独裁は終焉を告げた。
就任前に急逝したネーヴェスに代わり、マラニョン州出身の副大統領ジョ
セ・サルネイが大統領に昇格し、1988 年 10 月 15 日に民主的な政党の下で新
憲法が発布され、従来の「大統領令」は廃止され、国会の権限の強化や地方
分権化が推進されることになった。
現在では PMDB(中道)およびその分派である PSDB(ブラジル社会民主
党、中道左派)及び軍政時代の与党 Arena の流れを組む PFL(自由戦線党、
中道右派)、PT(労働者党、左派)、PC・DO・B(ブラジル共産党、左派)
などの有力政党を含む大小約 30 の政党による政党政治が行われているが、
2003 年に左派である野党 PT のルーラの大統領就任により史上初の労働党政
権が誕生した。PT は過去に左派過激主義の傾向がみられたこともあったため、
政権獲得後の政策が注目されたが、PT 党の元党首であるジョゼー・ディウセ
19
ウによる PT の中道への政策転換がなされたため国政は安定して運営されて
いる。
1.1.3
経済
ブラジルの経済規模(2002 年)は、GDP 約 4,500 億ドルであり、ラテンアメ
リカで支配的な経済地位を有している。主要産業は、鉄鉱石などの鉱業や砂糖・
オレンジ・コーヒー・大豆などの農牧業および製造業であり、工業の GDP に占
める割合が約 30%と先進国並みの比率となっており自動車生産台数は世界 10 位
である。また、GDP の約 10%を占める輸出は、鉄鉱石・航空機・大豆・乗用車・
通信機器・靴などとなっている。左派ルーラ政権は当初急激な経済政策の実施が
あるのではとみられていたが、前政権の方針を引き継ぎマクロ経済指標の改善に
努める一方財政再建にも注力しており年金制度改革、税制改革といった財政構造
改革を行い財政赤字の削減に努めている。
1980 年代、ブラジル経済は著しく停滞し、長期にわたるインフレに悩まされ、
様々なインフレ抑制政策が実施されたがいずれも失敗に終わり年率 1,000%を超
えるハイパーインフレーションに陥っていた。しかし、1990 年に入ると新経済自
由主義がラテンアメリカ諸国を覆う中、市場メカニズム重視の開発政策へと劇的
な転換を遂げた。このため、マクロ的安定の達成や、貿易・資本自由化、民営化、
メルコスール(MERCOSUL:南米南部共同市場)の発足、金融市場における規
制緩和などの政策改革が急速に進展した。インフレへの対応政策としては、1994
年に当時のカルドーゾ蔵相により新通貨レアルの導入により「1ドル=1レアル」
で事実上の固定レートとなる高通貨政策が採られたことによりインフレ抑制に一
定の効果が得られたが、逆に対外収支の赤字が拡大し、1999 年1月には変動相場
制への移行を余儀なくされる通貨危機に直面した。現時点では、変動相場制で独
立となった金融政策の下でのマクロ運営が課題となっており、インフレーショ
ン・ターゲッティング政策が実施されている。インフレは沈静傾向にあり 2004
年の市場予測インフレ率は 6.2%と政府が目標としている 5.5%に近づきつつある
が、必ずしも安定的とは言えない。以下にブラジルの主要経済指標を示す。
《ブラジルの主要経済指標》
A)GDP
4,510 億ドル(2002 年)
B)一人あたり GDP
2,583 ドル(2002 年)
C)通貨
レアル
20
D)為替レート
1ドル=2.9 レアル(2003 年末現在)
E)経済成長率
0.1%(2003 年)
F)インフレ率
15.1%(2003 年8月時点の過去 12 ケ月累計)
G)標準金利
19.0%(2003 年 10 月)
H)対外債務残高
2,169 億ドル(2003 年5月時点)
I)失業率
12.2%(2003 年 11 月)
J)直接投資受入額
189 億ドル(2002 年)
K)主要投資国
オランダ(17.9%)
米国(13.9%)
フランス(9.7%)
また、2003 年9月3日にブラジル予算企画省が 2004 年度∼2007 年度の多年度
投資計画(PPA)を発表した。同計画は、貧困、教育、保健などの社会問題の改
善や、持続的な経済発展を促すインフラなど、今後4年間で政府が目指す開発計
画を示しているが、PPA におけるマクロ経済目標を以下表−4に示す。
(単位:%)
2004 年
2005 年
2006 年
2007 年
GDP 伸び率
3.5
4.0
4.5
5.0
消費者物価上昇率
5.5
4.5
4.0
4.0
公的債務名目金利
14.5
12.4
10.1
8.3
対米ドル為替レート
3.51
3.64
3.75
3.86
表−4
1.1.4
PPA 2004-2007 におけるマクロ経済目標
社会
1) 人口構成
ブラジルはポルトガルの植民地としての歴史を持つが、アフリカから黒人奴
隷も多く連行されており、現在ではポルトガル人、黒人及び先住民のインデ
ィオが根幹をなす。また、これら3者の混血がすすんでいることや奴隷制の
廃止に伴いアラビア人、中国人、日本人、ドイツ人、イタリア人、ポーラン
ド人など様々な国の移民を受け入れてきたため世界のほとんどの民族で構成
されており大まかな構成比率はヨーロッパ系が 55%、混血が 39%、アフリカ
系が5%程度とみられている。(日系は 0.5%)しかも、それぞれの民族がル
ーツに応じてそれぞれの地域にまとまって居住しているためブラジルは非常
に多様性に富んだ国家となっている。また、総人口の 75%が都市に集中して
21
おり、これら大都市は南部および南東部に偏在しているが、これは工業化の
進展に伴い農村から都市に人口が流入したからであり今後も農村人口は減少
を続けるであろうと予測される。そして都市部の貧困層のスラム問題や、1
割の富裕層が5割の富を占める一方で5割の貧困層が1割の富しかもたない
という世界でも最大級の所得格差が社会問題となっている。
2) 宗教
宗教に関しては、ポルトガルの影響により主流は約 90%の信徒を持つカト
リックであるが、他にも低所得者層に多いプロテスタントや黒人奴隷による
アフリカに起源をもつ宗教があり、移民の国であるという特性からカトリッ
ク以外の宗教に対しても寛容である。
3) 治安
ブラジルにおいては景気の改善は見られるものの依然として貧富の格差は
大きく、失業者や路上生活者の増加に伴う都市圏のスラム化による治安の悪
化が深刻な問題になっており麻薬取引、強盗、窃盗、殺人や邦人を狙った誘
拐などの犯罪が増加傾向にあるが治安悪化の最大の原因は麻薬であり大都市
であるサンパウロやリオデジャネイロはブラジルにおける麻薬の大消費地に
なっている。
高級住宅地、空港などの周囲にファベーラと呼ばれるスラム街が数百の規模
で存在するが、これらファベーラは麻薬組織により支配されており、麻薬犯
罪組織は麻薬取引だけでなく商店や交通機関を襲撃する事件や組織間の抗争
及び治安当局との銃撃戦が後を絶たないという深刻な状況にある。
1.2
ブラジルのエネルギー事情
1.2.1
一次エネルギー
ブラジルの 2002 年における一次エネルギー供給量は石油換算で 198 百万トン
であり、1970 年に比べ約2倍であり、世界の需要の2%に当る。一次エネルギー
の約 86%は国内での自給であり、残りの 14%は、主に石油、石油製品、石炭、
天然ガスであるが、輸入されている。ブラジルの再生可能エネルギーからの一次
エネルギー供給量は世界全体の 14%に比べ、約 41%と非常に高い。41%の内訳
22
は、14%が水力で 27%がバイオマスである。残りの 59%は化石燃料および他の
非再生可能エネルギーからのものである。以下図−6にブラジルの一次エネルギ
ー供給を示す。
ブラジルの 2002 年における最終エネルギー消費は 177.4 百万トンであり、一次
エネルギー供給量の 89.6%である。また、1970 年に比べ 2.9 倍となっている。主
要な消費構成を見ると産業が 37%、運輸が 27%、民生が 12%となっている。ま
た、消費におけるエネルギー供給構成は水力などの再生可能エネルギー比率が高
いことが特徴として挙げられる。以下図−7、8にブラジルの一次エネルギー消
費を示す。
図−6
ブラジルの一次エネルギー供給
(出典:Economy & Energy ホームページ資料)
23
1985年
(127,743千TOE)
さとうきび製品
14%
石油
38%
薪炭
26%
石炭
水力
11% ウラン 8%
1%
図−7
天然ガス
2%
1985 年ブラジル一次エネルギー消費
(出典:鉱山動力省、Brazilian Energy Balance 2002)
2000年
(
184,550千TOE)
さとうきび製品
11%
薪炭
12%
石油
47%
水力
16%
ウラン
1%
図−8
石炭
8%
天然ガス
5%
2000 年ブラジル一次エネルギー消費
(出典:鉱山動力省、Brazilian Energy Balance 2002)
1.2.2
非再生可能エネルギー
ブラジルは 1970 年代までは石油を輸入に頼っていたが、リオデジャネイロ沖合
のカンボス油田の発見により、現在はベネズエラに次いで南米では2番目の石油
埋蔵量を有しており、かつて 10%程度であった石油の国内需給率は現在では 90%
に至っている。また、主な輸入相手国もナイジェリア、アルジェリア、ベネズエ
ラなどであり、石油の中東依存度も 20∼30%と低い数値である。
24
一方、天然ガスについては、南米全体でガスの消費割合が少ないことやブラジ
ルでの産出量が限定されていることもあり、1999 年の一次エネルギー消費量に占
める比率は4%程度に止まっていた。しかし、近年のエネルギー消費の成長によ
り天然ガスの需要が急増しており、ボリビアやアルゼンチンからのパイプライン
敷設により供給がなされている現在においては、一次エネルギー消費比率の 7.5%
を占めるに至っている。また、2003 年にはサントス沖海底油田地区においてガス
田が発見された。(推定埋蔵量 4,190 億m3)これによりブラジルの天然ガス確認
埋蔵量は約 6900 億m3へと大幅に増加したため政府は天然ガス需要増大のため、
天然ガス自動車の普及や配管供給により 2,000 万世帯(7,000 万人)へのガス供
給を計画しており、この計画が実現すれば天然ガス比率は今後7年で 21%にまで
増加するとみられている。
1.2.3
再生可能エネルギー
ブラジルのエネルギー構造の特徴は再生可能エネルギーの比率が高いことであ
り、水力とバイオマスエネルギーがこれにあたる。ブラジルでは豊富な水資源を
利用した水力発電が盛んであり、パラナ川を利用した世界最大の水力発電所であ
るイタイプ発電所を初めとした4つの大規模水力発電所を含む無数の水力発電所
を持ち、総発電量は 1998 年時点で世界でも 10 位に入るブラジルの総発電電力量
約 3,000 億キロワット時の 90%以上である 2,800 億キロワット時にも及んでいる。
しかし、水力は再生可能でクリーンなエネルギーである反面、水量に左右される
面が大きく、電力供給の 90%以上を水力に頼っているブラジルでは 2001 年の渇
水による貯水面低下の折には8ヶ月間の電力 20%節電義務を発令せざるを得な
かった。
一方、水力と並んで代表的なブラジルの再生可能エネルギーとして砂糖きびを
原料とするバイオマス燃料が存在する。これは石油を輸入に依存していた 1970
年代のオイルショックによる油価の高騰への対策として実施された国家アルコー
ル計画によるものであり、砂糖きびから生産されたエタノールをガソリンに混合
して自動車などの燃料として消費するというものである。エタノールの利用は石
油消費量を抑制するだけでなく、大気中の二酸化炭素を砂糖きびが吸収するため
に結果的として二酸化炭素排出量を増大させないという温室効果削減効果がある。
現在ブラジルでは、エタノール 100%、または2割程度のエタノールをガソリン
に混合して自動車燃料として利用しているが、砂糖の国際価格が高騰した際はエ
25
タノールの混合比率を下げるなどの柔軟な対応がとられている。
1.3
ブラジルの電力セクター
1.3.1
電力セクター概要
2002 年におけるブラジルの発電量は 344.6 テラワット時にのぼり、2001 年に
比べ 4.9%の増加となっている。内訳としては、水力発電が 278.7 テラワット時で
6.1%増加、火力発電が 36.7 テラワット時で 5.2%減少、独立発電事業者による発
電は 29.3 テラワット時で 7.9%の増加となっている。電力輸入は 36.6 テラワット
時であり、合計 381.2 テラワット時となっている。以下表−5にブラジルにおけ
る電源内訳を示す。
(単位:テラワット時)
2001 年
2002 年
変化率(%)
全電力供給量
366.4
381.2
4.1
全発電量
328.5
344.6
4.9
262.7
278.7
6.1
38.7
36.7
-5.2
原子力発電量
14.3
13.8
-3.1
天然ガス発電
6.9
9.7
41.1
石炭発電量
7.4
5.1
-31.1
27.2
29.3
7.9
37.8
36.6
-3.4
水力発電量
火力発電量(+原子力)
独立発電事業者による発電
電力輸入
表−5
ブラジルにおける電源内訳
(出典:Economy & Energy ホームページ資料)
また、系統システムについては、1999 年まではできなかった2つの系統システ
ム(南/南東/中央−西システムおよび北/北東システム)間での相互連結も発
電能力で年間平均 600 メガワットが融通されるようになった。尚、南/南東/中
央−西システムはブラジル全体の 72.5%、北/北東システムは 24%を占めている。
また、ブラジルの北部には独立したもう1つの系統システムがあり 3.5%を占めて
いる。
ブラジルでは 1960 年代の国内経済の急速な発展に伴い、豊かな水力資源を中心
とした電源開発が進められ、特に工業化の進展する南東部を中心に水力発電所が
建設された。
26
しかし、1990 年代に産業が再度活性化し、年率5%の供給量の増加が必要とさ
れたため、ほどなく供給が追いつかなくなった。その折には、大消費地である南
東部の水力は開発されつくしていたため、ピークロード対応として小規模の火力
発電所の建設によって対応しようとした。しかし、1999 年の為替切下げなどの要
因により天然ガスの輸入コストが急増したため多くの建設計画が滞ることになっ
た。
2000 年の長期干ばつでのダム水位の低下による電力不足の際は、政府は火力発
電所建設計画の再開を急ぎ、これにより生じるコスト増については消費者が負担
すると予告した。電力不足による電力料金の高騰を受け、アルミ、鉄鋼、化学、
紙パルプなどの電力大量消費業界はそろって自社発電を取り入れ、2000 年から
2002 年にかけて自社発電量は 17.3%の増加となった。ただし、省エネの推進、水
不足の解消により 2003 年3月以降電力余剰となり、天然ガス火力発電以外の火
力発電建設および再生可能エネルギー発電計画は停滞している。
ブラジルにおいて電気事業は民間の参加が認められているが、実際に民間によ
る発電所建設が認められたのは政治力を持つ大手企業による一部の計画のみであ
り、事実上発電公社による独占が行われてきた。しかし、政府部門の財政悪化が
原因で投資不足となったため電力需要の増加に対応できず広域大規模停電が頻発
した。このため政府は民間に門戸を開放するとともに発電公社の民営化を段階的
に実施することとしたが公社及び野党の抵抗が根強く移行が進まず、2001 年まで
に配電部門の 70%は民営化されたものの、発電部門の 80%は今なお公社の管轄
下にある。以下表−6にブラジル電力セクターにおける主要企業を示す。
所有者
活動分野
会社名
連邦政府
電源計画
エレクトロブラス
発電
CGTEE
発電および送電
Furnas
発電、送電および配電
エレクトロブラスなど
発電および原子力
Electronuclear
送電
Electrosul
配電
Electroacre など
発電
Paraná
発電、送電および配電
CEEE など
送電
EPTE
州政府
27
民間企業
表−6
配電
Celesc, Ceam など
発電
Gerasul など
配電
RGE, Celtins など
ブラジル電力セクターにおける主要企業(1999 年)
(出典:国家社会経済開発銀行(BNDES))
1.3.2
電力セクターにおける主要省庁
ブラジルの電力セクターは鉱山動力省(Minitrério de Minas e Energia:MME)
が行政を担当している。MME は 1996 年 12 月 26 日に設立された国家電力事業
団(ANEEL)を所有しており、ANEEL は電力会社のホールディング公社エレク
トロブラスを通じて全国の電力公社を統括している。また、民間会社は、ANEEL
が直接監督している。以下図−9に鉱山動力省組織図を示す。
(鉱山動力省組織)
鉱山動力大臣
官房
次官
行政問題担当副次官
企画予算担当副次官
鉱山治金庁
法務顧問
エネルギー庁
エネルギー政策局
(独立行政法人等)
国家石油事業団(ANP)
(公社・国策会社(一部民間資本を含む)
電力公社
ELECTROBRAS
図−9
エネルギー開発局
国家電力事業団
(ANEEL)
石油公社
PETROBRAS
鉱山動力省組織図
28
1.3.3
電力事業に対する助成・支援策
以下に電力事業に対する助成・支援策の一部を記載する。
1) 再生可能エネルギー振興計画
鉱山動力省のバイオマス発電振興計画によると、第1期に 1,500 メガワット
のバイオマス発電強化を予定しており、この内 1,200 メガワットは砂糖きび
粕発電、残りはモミガラ、植物廃棄物利用の発電としている。政府はバイオ
マス発電に期待しているが、政府が緊急に代替発電の電力をインセンティブ
付きで買い上げる期間は 2003 年までとなっているため、民間部門ではこの期
間を 10∼15 年間に延長しないと政府が期待するようなバイオマス発電強化に
はつながらないだろうとの意見を政府に提出しており、積極的に計画は推進
されていない。
2) 風力発電振興政策
2001 年は電力不足により後半から節電を義務付けられたため、政府内では
短期間で設置可能な風力発電を初めて代替手段として取り上げた。当時のカ
ルドーゾ大統領は 2001 年に風力発電大型投資を決定し、特に風力発電に最適
とされている東北のセアラ州で 1,000 メガワットの発電を可能にする資金対
策をとると発表した。これに合わせて政府は風力発電振興策として、2002 年
までに発電に入る風力発電は全てエレクトロブラス公社が 15 年間に渡り通常
料金より 10∼20%高く買い上げることにより、2000 年の風力発電能力 50 メ
ガワットを 2003 年末までに 1,050 メガワットにする目標を発表した。しかし、
2002 年には電力供給が余剰となったために、民間部門が風力発電投資を警戒
して風力発電プロジェクトの推進を中断した。電力会社も風力発電インセン
ティブの細部の規定や振興政策が不足していたために積極的に取り組んでい
なかった。
3) 代替エネルギー振興計画(PROINFA)
詳細は3.5.1に記載するが、2002 年4月に発令されたエレクトロブラ
ス公社が新エネルギーによる発電電力を小売電力料金の 80%に当たる料金で
買い上げる制度である。この法令によりコジェネレーション発電などに関心
が強まっており、今後砂糖きび粕発電などへの投資が盛んになると期待され
29
ている。
1.3.4
新エネルギー電力事業の状況
以下に新エネルギー電力事業の状況の一部を記載する。
1) 風力発電
石油公社であるペトロブラスは第一期工事として 2002 年末までに 3,000 万
ドルを費やしブラジル東北部を中心に6州へ 30 メガワットの風力発電機を設
置する風力発電事業計画を発表した。しかし、2003 年の政権交代、ペトロブ
ラス自身の役員交代、2002 年中の電力供給過剰などの理由で延期されている。
国内最大の風力発電設備があるセアラ州政府は連邦政府の事業とは別に、
2003 年から新たに 60 メガワットの風力発電事業を計画している。州が建設
し、発電した電力は州の所有となるが、運営はセアラ電力会社が州政府の認
可を受けて担当し、電力を買い取る義務を負う形式にする。尚、セアラ州は
風力発電からの電力価格を 112 レアル/メガワット時とする規定料金制度を
とっている。
民間企業の取組みは、2002 年 2 月まで続いた電力不足中にフランスの EDF,
ドイツ系の WOBBEN WINDPOWER、スペインの ENEEFIN などが計画を
発表したが、2002 年 3 月以降の電力余剰により中断、休眠状態となっている。
2) 太陽光発電
エレクトロブラス公社は、太陽光発電は永続的市場として発展させるべき性
格を持ってきており、州、市電力開発計画 PRODEEN の一角として振興する
としている。現在、鉱山動力省のエネルギー開発計画による資金と地方自治
体との共同により人口過疎地帯の集落にモデル地区を設けて小規模の太陽光
発電事業を実施している。
BP Solar 社は、2001 年 12 月に 1,000 万ドルの太陽光発電セット設置を連
邦政府と契約し、全国 11 州の電力のない農村地帯の公立学校 1,852 校に 120
ワットの発電パネル6枚とバッテリー、照明および器具をセットしたものを
設置している。また、SHELL ブラジル支社は、ブラジルで太陽光発電、風力
30
およびバイオマス発電のプロジェクト開発を推進すると発表している。
3) バイオマス発電
民営化されたサンパウロ州のパウリスタ配電会社は、電源を多様化する目的
で、サンパウロ州の砂糖きび粕発電からの買い上げを拡大すると発表した。
2002 年から買い付けを 25 社に増加させて、長期に渡る砂糖きび粕発電を振
興しようと、買い上げ契約は 10 年間にする方針を発表していた。しかし、2002
年3月以降には電力余剰が生じ、結局コストが安い水力発電による電力が余
っているため、割高の砂糖きび粕発電による電力は敬遠されている。
一方、穀倉地帯であるリオ・グランデ・スル州では毎年生産される 530 万
トンの米を精米した時に出る 120 万トンのモミガラと、州の内陸部で盛んな
木材工業の廃棄物をエネルギー源として利用する事業が計画されている。ポ
ルトガルの CGD 社は同州電力会社と協力して、無電化地帯に 10 メガワット
以下の小型モミガラ・木材屑発電所を 10 ヶ所建設するプロジェクトを計画し
ている。
1.4
ブラジルの環境政策および環境問題
1.4.1
ブラジルの環境政策
ブラジルにおける連邦政府の環境政策は、政策の立案を担当する環境省
(Ministério do Meio Ambiente : MMA)、環境基準の制定を行う国家環境審議会
(CONAMA)および規制の実施に責任をもつ環境・再生天然資源院(IBAMA)
によって実施されている。ただし、CONAMA はその最高意思決定会議が各省庁
の大臣から構成されており、利害の一致が難しく、必ずしも環境保全が最優先さ
れるとは限らないという限界を有しており、また、IBAMA は人員や予算不足か
ら開発許可の認定や罰金の徴収といった業務が停滞しているといった問題を有し
ている。
州 政 府 の 取 組 み と し て は サ ン パ ウ ロ 州 の 環 境 技 術 公 社 ( Companihia de
Tecnologia de Saneamento Ambiental : CETESB)が重要である。環境保全技術
の開発や環境の質のモニタリングなど、ブラジルあるいは中南米全体でも最も進
んだ環境・公害研究所だと言える。
31
1.4.2
ブラジルの環境問題
ブラジルにおける環境問題としてまず取り上げられるのは自然環境の破壊であ
る。世界最大のアマゾン川とその流域に広がるアマゾンの熱帯雨林や生物多様性
の破壊は深刻であり、森林保護への取組みは 1991 年に合意された PPG7(Pilot
Program to Conserve the Brazilian Rain Forest)などがある。このプログラム
には、ブラジル、G7諸国、EU 委員会、オランダ他、NGO など市民団体の参加
の上で進められている。
都市環境の問題としては大気・水質汚染問題および廃棄物問題が挙げられる。
大気汚染については、大都市での工場排煙および自動車・トラックの排ガスによ
る汚染が深刻である。例えばサンパウロ市の場合、従来の原因は、①すり鉢状と
いった地理的条件、②道路システム、③従来自動車単体規制が弱かったこと、④
地下鉄など公共交通手段の脆弱性、⑤アルコール車の技術的問題、⑥モニタリン
グ体制が未整備、⑦環境基準が緩いこと、⑧車検制度がなく、自動車修理工場も
少なく、老朽化した自動車が多いこと、など複合的であった。その対策として、
①自動車単体規制については徐々に強化され、先進国並の基準に近づいていると
考えてよい。②規制車の市場への浸透度も少しずつ高まり、街路で老朽車を見か
ける度合いは減少した。③ナンバープレートの数字による市中心部への車両新入
規制を導入した、などを挙げることができよう。
都市部の水質汚染も深刻である。例えば、サンパウロ市について見ると、サン
パウロ大都市圏の 50%の上水を北部のカンタレイラ山に依存しているが、ファベ
ーラと呼ばれる貧民外がカンタレイラ山の森林を破壊しながら拡大している。貧
民外の生活排水は未処理で排出されているので、水源を汚染していると危惧され
ている。また、リオデジャネイロ州では、グアナバラ湾の環境の悪化が知られて
いる。約 6,000 の事業所と 730 万人の住民の排する汚水が毎秒約 20 トン流入す
るが、その内処理場で浄化されているのは、約 3 トンである。固形廃棄物約6ト
ンが日々湾内に沈殿しており、ビーチや小島の生態系が影響を受けている。尚、
一般廃棄物の現状については、2.1で記載する。
1.5
ブラジルの地球温暖化防止への取組み
1.5.1
ブラジルの気候変動への取組み
ブラジルは UNFCCC に署名した最初の国であり(1992 年6月4日)、また、
32
アマゾン地域などの森林資源の減少問題もあり、ブラジル国内、地域、国際レベ
ルで気候変動に関する様々なプログラムや調査を開発・実施してきた。国内プロ
グラムは気候変動だけではなく、再生可能エネルギーや化石燃料の転換、エネル
ギー効率化など気候変動の緩和に直接影響を及ぼす広範な問題が取り扱われてい
る。
ブラジルは UNFCCC を批准した後に、気候変動プログラムを設立した。この
プログラムの目的は、気候変動に対処するための政策決定の基礎として GHG 排
出量に関連した科学情報の開発を支援することである。気候変動プログラムは科
学技術省と外務省が中心となり、地球環境ファシリティー(GEF)からの外部資
金や「米国国別調査プログラム」による米国との二国間協定を通じて、1996 年6
月から活動を実施している。科学技術省は当初、GEF からの資金だけでこのプロ
グラムを運営する予定であったが、翌年以降も新たな予算が追加されることによ
り、同プログラムの活動は強化されている。また、GEF または国連開発計画
(UNDP)との協定に基づき必要な追加調査を実施するために、電力エネルギー
庁(National Electrical Energy Agency)、エレクトロブラス公社とブラジル環
境・再生可能天然資源協会(IBAMA)、サンパウロ州研究保護協会(FAPESP)
との協定を締結し、新たな資金が提供された。以下表−7に気候変動に関するプ
ログラム及び調査の一部を示す。
尚、ブラジルは気候変動に関連してブラジルの GHG 排出目録等も掲載した国
家コミュニケーションをウェブサイト(http://www.mct.gov.br/clima/)に掲載し
ており、気候変動に関する情報が入手できる。
プログラム名
目的
国別報告書支援プロ
西・南・東アフリカ、アラブ、欧州、独立国家共同体、アジア、太
グラム(作業進行中)
平洋、カリブ、中南米地域の約 130 カ国が参加している。このプロ
グラムの目的は、非付属書Ⅰ締約国が第1回国別報告書作成能力を
強化できるように技術支援を提供することである。
クリーン技術基金(未
UNFCCC の課題に対応するため、気候変動に効果のある手法や技
承認)
術の資金調達に民間部門を関与させることを目的としている。地球
環境に良い効果をもたらしながら、天然資源の持続可能な利用に投
資できるような新たな資金調達手段を実証する計画である。
太陽光及び風力エネ
エネルギー市場の開発に関わっている公的機関や民間企業に、太陽
ルギー源の評価プロ
光及び風力の資源データと地理的情報の評価ツールを提供するこ
ジェクト(2000 年 11
とを目的としている。投資や政策決定におけるこれらのツールの利
33
月承認)
用価値を実証すると共に、現地でこれらのツールを継続的に利用で
きる能力を構築する計画である。
ラテンアメリカ都市
地域計画の国際協議会(ICLEI カナダ)が各都市と協力して、エネ
気候保全キャンペー
ルギー消費と排気の目録を作成し、優先すべき措置を識別し、具体
ン(作業進行中)
的なエネルギー効率化、需要管理、クリーンエネルギープロジェク
トを実施する予定である。
ラテンアメリカ炭素
このプログラムの主な目的は炭素市場の確立に貢献すること、新し
プログラム(1999 年
い金融手段や措置の定義や開発を支援すること、新しい炭素市場へ
開始)
の民間部門の参加を推進することである。
太陽光発電の長期コ
このプロジェクトの目的は、太陽光発電への投資を推進し、知識や
スト削減(2001 年開
技術の獲得と規模の経済によって太陽光発電の長期的なコストを
始)
削減することである。
バイオマス統合ガス
バイオマス燃料による有望な発電技術の適用。このプロジェクトの
化/ガスタービンプ
目的は、実証プラントの工学的、経済的、財務的な重要問題を解決
ロジェクト(完了)
し、商業的な実現可能性と環境上の適合性の評価を行うことであ
る。
バイオマス発電の商
UNDP が実施した試験フェーズの GEF プロジェクトがもたらした
業用デモンストレー
技術進歩を基盤として、民間のコンソーシアムが商業規模の電力コ
ション(1997 年 4 月
ジェネレーション用バイオマスのガス化/ガスタービン統合技術
承認)
の効果を実証する。人工林からの木材チップ燃料による 30 メガワ
ットの実証プラントを運転する計画である。
都市交通の水素燃料
このプロジェクトの目的は、サンパウロの都市地域における燃料電
電池バス(1999 年 12
池バスの大規模な運用テストを支援することにより、燃料電池バス
月承認)
の開発と利用を促進することである。
ア ル コ ー ル 計 画
1975 年にアルコール計画が発表され、80 年代にはアルコールの生
(PROALCOOL)
産が増加した。ガソリンからエタノールへの転換が進めば、石油の
輸入が減少し、外貨を節約できる上、対外債務を減らすことができ
る。先進国が UNFCCC への約束を履行する主な方策として CO2
排出量削減を強調できることも、このプログラムの魅力である。
電力節約のための国
電力浪費を削減するための国家プログラム( PROCEL)は、エレク
家プログラム
トロブラス公社の政府プログラムである。1985 年以来、同公社は
エネルギーの浪費を削減する活動をいくつか開発してきた。このよ
うな活動によって、ブラジルは発電・送配電への抱き簿投資を節約
または延期することが可能になり、また環境への影響を最小限に抑
えることができる。
国及び地方自治体の
PRODEEM は 1994 年に鉱山動力省によって企画され、同年 12 月
34
エネルギー開発プロ
の大統領令によって正式に決定された。このプログラムの目的は、
グラム(PRODEEM) (1)社会開発、
(2)経済開発、
(3)エネルギー供給量の拡大、
(4)
技術及び産業基盤の確立と定められている。このプログラムで開発
する技術は、光電池パネル、風力発電機、小規模水力発電所、バイ
オマス燃料、バイオダイジェスターなどである。
学校における省エネ
PROCEL には教育機関との協力により、特に子供や 10 代の青少年
教 育 プ ロ グ ラ ム
を対象にした活動もあり、
「PROCEL in Schools」と呼ばれている。
(PROCEL)
このような活動の目的は、電力の適正使用に関して、教師と生徒の
認識を向上させることである。
省エネ教育プログラ
教育プロジェクト「 CONPET in Schools」は CONPET 活動の 1 つ
ム(CONPET)
である。このプロジェクトの目的は、石油とその派生物及び天然ガ
スについて、更にこれらのエネルギー源の合理的利用についての情
報や知識を教師に提供することである。
表−7
ブラジルの気候変動に関するプログラム及び調査
(出典:International Access Corporation『ラテンアメリカの気候変動』)
1.5.2
ブラジルの CDM への取組み
ブラジルは気候変動問題に対する政府活動の調整役として、1999 年7月7日の
大統領令により気候変動省間委員会(Comissão Interministerial de Mundança
Global do Clima, CIMGC)を設立した。科学技術大臣が委員長に、環境大臣が副
委員長に任命されている。また、科学技術省が主幹局となっている。
委員会は、その他に外務省、農業食物供給省、運輸省、鉱山動力省、計画省、
予算管理省、開発省、工業商業省から構成されている。この委員会は気候変動問
題に対するブラジル政府の対応を取りまとめるために組織されたが、もっと重要
なことは、この組織が気候変動プロジェクトを CDM プロジェクトとして承認す
る役割を持っているということである。
上記のようなブラジル政府の CDM プロジェクトへの組織整備を背景に、ブラ
ジルでは多くの CDM プロジェクトが計画されている。主な分野としては、太陽
光発電、風力発電、バイオマス/バイオガス発電、燃料転換、小水力発電などで
ある。また、多くのプロジェクトがオランダ政府の CERUPT や世界銀行の PCF
の支援を受けている。尚、以下表−8にブラジルにおける CDM プロジェクトの
候補である気候変動プロジェクトの一部を示す。
35
プロジェクト名
場所(州)
説明
Jardim Gramacho
リオデジャネ
廃棄物埋立場の有機固形廃棄物の分 解によって生成
ご み 埋 立 場 に お け イロ
されるバイオガスや使用済みの植物油により精製さ
るバイオガス及び
れるバイオディーゼルを利用したプロジェクトであ
バイオディーゼル
る。バイオマス燃料により Jardim Gramacho 埋立場
火力発電
の電力を自給できるようにする。
植物廃油によるバ リオデジャネ
このプロジェクトの目的の 1 つは運輸部門で使用さ
イ オ デ ィ ー ゼ ル 製 イロ
れている化石燃料を使用済み植物油から製造される
造
バイオディーゼルに転換することである。
米モミガラ発電
サンタカタリ
このプロジェクトでは、Jaguara do Sul の Urbano
ーナ
Agroindustrial 社が米モミガラを燃料として3メガ
ワット容量の発電設備を運転する。
Catanduva 製糖所
サンパウロ
製糖所のコジェネレーション設備の改造。砂糖きびの
におけるバイオマ
絞り粕によって発電した電力を送電網に送出する。ボ
ス発電プラント拡
イラーおよび 15 メガワットの発電機を導入予定
張
V&M 燃料転換回避
ミナスジェラ
このプロジェクトの目的は、鉄鋼生産において再生可
プロジェクト
イス
能な植林から生産された木炭を継続使用することに
よって、化石燃料である石炭使用を回避することであ
る。また、木炭製造炉のメタンガス回収も実施する予
定である。
NovaGerar 埋立場
リオデジャネ
NovaGerar 埋立場における LFG 回収率向上及び
ガ ス 発 電 プ ロ ジ ェ イロ
LFG を利用した 12 メガワット規模の発電プロジェク
クト
トである。廃棄物埋立場の余剰ガスはフレアリングさ
れる。
Salvador do Bahia
バイア
サルバドール埋立場における LFG 回収率向上及び
埋立場ガス発電プ
LFG を利用した最終発電規模 40 メガワットの発電プ
ロジェクト
ロジェクトである。
BP
ソ ー ラ ー
11 州
11 州計 1,852 箇所の学校に太陽エネルギーを導入。
PRODEEM プロジ
9ヶ月で 1.3 メガワット以上の太陽光発電を導入する
ェクト
予定である。
表−8
CDM プロジェクトの候補である気候変動プロジェクト例
(出典:International Access Corporation『ラテンアメリカの気候変動』)
36
2.ブラジルにおける一般廃棄物処理および LFG 利用の現状
2.1
ブラジルにおける一般廃棄物の現状
2.1.1
ブラジルにおける一般廃棄物発生量
科学技術省が 2002 年に発表した”METHANE EMMISSIONS FROM WASTE
TREATMENT AND DISPOSAL”によると、1994 年におけるブラジル各州におけ
る人口および一般廃棄物発生量は以下表−9の通りである。
州名
都市部人口
発生率
発生量
発生量
(1994 年)
(kg/人/日)
(kg/日)
(t/年)
Rondônia
719,629
0.43
309,440
112,946
Acre
291,285
0.46
133,991
48,907
1,655,671
0.60
993,403
362,592
160,032
0.49
78,416
28,622
2,802,555
0.47
1,317,201
480,778
Amapá
285,124
0.46
131,157
47,872
Tocantins
648,355
0.40
259,342
94,660
Maranhão
2,372,591
0.46
1,091,392
398,358
Piauí
1,477,596
0.49
724,022
264,268
Ceará
4,484,528
0.54
2,421,645
883,901
1,771,716
0.48
850,424
310,405
Paraíba
2,176,690
0.46
1,001,277
365,466
Pernambuco
5,302,675
0.50
2,651,338
967,738
Alagoas
1,587,480
0.49
777,865
283,921
Sergipe
1,087,494
0.44
478,497
174,652
Bahia
7,492,157
0.50
3,746,079
1,367,319
Minas Gerais
12,543,239
0.47
5,895,322
2,151,793
Espírito Santo
2,071,720
0.46
952,991
347,842
Rio de Janeiro
12,560,208
0.59
7,410,523
2,704,841
São Pãulo
30,763,735
0.54
16,612,417
6,063,532
Paraná
6,674,275
0.49
3,270,395
1,193,694
Santa Catarina
3,417,968
0.44
1,503,906
548,926
Amazonas
Roraima
Pará
Rio
Grande
do
Norte
37
Rio Grande do Sul
7,369,394
0.48
3,537,309
1,291,118
Mato Grosso do
1,555,528
0.48
746,653
272,528
Mato Grosso
1,576,960
0.44
693,862
253,260
Goiás
3,609,991
0.47
1,696,696
619,294
Distrito Federal
1,619,367
0.70
1,133,557
413,748
118,108,685
0.50
59,054,343
21,554,835
Sul
ブラジル全土
表−9
ブラジルの廃棄物発生量(1994 年)
(出典:METHANE EMMISSIONS FROM WASTE TREATMENT
AND DISPOSAL)
2.1.2
ブラジルにおける一般廃棄物の埋立て状況
ブラジル廃棄物回収基礎調査(PNSB)によると、ブラジルにおける一般廃棄物の
埋立場もしくはごみ捨て場への廃棄率は、以下表−10 に示す通り約 97.9%
(IBGE,1992 年)である。更に最近の家庭聞き込み調査(PNAD)では、人口の 85%
が廃棄物回収サービスを享受しているという結果が出ている(IBGE,1996 年)。
廃棄物収集量(PNSB-1989)(t/日)
ごみ捨て場
合計
オープン
Flood
埋立場
管理
衛生
他
他
%
オープン
-ed
241,614
182,190
1,588
表−10
30,082
22,456
107
5,191
75.4
Flood
埋立
-ed
場
0.7
21.8
他
2.1
ブラジルにおける一般廃棄物の行方
(出典:METHANE EMMISSIONS FROM WASTE TREATMENT
AND DISPOSAL)
2.2
サンパウロ市における一般廃棄物の現状
2.2.1
サンパウロ市の一般廃棄物処理概要
サンパウロ市の廃棄物収集・処理は公共事業局(SSO)の中にある廃棄物対策部に
より管理・運営されている。清掃・収集・運搬・処理などの廃棄物に関する全て
の業務は、現在契約している9つの民間企業が実施しており、廃棄物対策部はこ
れら企業との契約手続き、技術指導、業務の管理・監督を行っている。
38
サンパウロ市では現在、1日約 10,000 トンの一般廃棄物が収集されており、こ
の内 14%に相当する約 1,400 トンはコンポスト処理場に送られているが、それ以
外の全ての廃棄物は2ヶ所の廃棄物埋立場で処理されている。
2.2.2
サンパウロ市の一般廃棄物組成
サンパウロ市の一般廃棄物組成を生活レベルと家屋形式別に調査した結果を以
下表−11 に示す。これらの資料は公共事業局廃棄物対策部が 1995 年に調査した
ものである。
(単位:%)
A
B
C
14.7
11.1
11.2
6.9
7.9
11.2
プラスチック瓶
3.6
3.1
3.2
2.4
3.2
3.4
ガラス
1.7
1.1
2.6
1.7
3.1
3.8
鉄
0.3
3.2
3.0
1.5
1.6
2.0
アルミニウム
1.5
0.3
0.5
0.5
0.8
0.7
紙
16.6
4.8
10.2
10.2
7.6
9.8
段ボール
12.9
5.3
3.0
3.0
5.4
5.7
有機物
33.2
58.2
69.8
69.8
53.9
58.7
皮、ゴム、木材
4.5
4.0
1.6
1.6
2.9
1.8
布
5.3
5.0
1.6
1.6
2.6
1.8
その他
5.1
3.9
0.8
0.8
2.4
1.2
廃棄物
プラスチックフィルム
備考:
D
E
F
A 商業・オフィス
B 低所得家屋
C 中所得家屋
D
高所得家屋
E 中所得マンション
F 高所得マンション
表−11
サンパウロ市における廃棄物組成
(出典:METHANE EMMISSIONS FROM WASTE TREATMENT
AND DISPOSAL)
上記調査結果によると、一般廃棄物の中では有機物が最も多く(平均 62.1%)、
次にプラスチックフィルム(9.7%)、紙(8.6%)となっている。また、所得が高
いほど有機物や紙などの廃棄物が多い結果となっている。
39
2.2.3
サンパウロ市における廃棄物の清掃および収集
サンパウロ市の清掃対象となる道路距離は 15,809km で、1日約 5,200km の道
路で清掃作業が実施されている。この作業に従事する契約企業の労働者は、清掃
係 8,600 人、収集係 1,870 人及び補助員 1,600 人の総計約 12,070 人にものぼる。
使用される車両数は全部で約 1,100 台あり、その内約 400 台は廃棄物収集・圧縮
車、約 60 台がダンプカー、約 70 台が清浄車、約 240 台が一般運搬車などとなっ
ている。
廃棄物の収集は一般家庭の場合は週3回程度実施されているが、廃棄物量の多
い商業・オフィス街では毎日収集される。収集日にはプラスチック袋に入れた廃
棄物を家の前に出しておく。スラム街以外では全ての地区で廃棄物収集が実施さ
れており、収集業務に関する市民の反応は良好で、90%以上の満足度を得ている。
清掃作業はほとんどが手作業であるが、街の中心部では自動清掃車を使用してい
る所もある。しかし、手作業を採用することでより多くの職を与えることができ
るので、市当局は政治的配慮からも手作業を広く採用している。
一般廃棄物の運搬は全て圧縮装置付き運搬車で行われている。しかし、この型
の収集車は容量が小さい(約8トン)ため、数十キロ離れた埋立場まで運搬する
のでは経済的に高くなる。このため、市内の4ヶ所に設置された中継積替所で約
40∼60m3 容量のトラックに積み替えて埋立場まで運搬されている。
2.2.4
サンパウロ市の衛生埋立場
1970 年代初頭には廃棄物に対する行政方針が確立されておらず、収集された一
般廃棄物は市周辺の空き地に放置されていた。そのため、馬や犬などの動物や昆
虫による疫病感染の危険性が指摘され、廃棄物処理対策として 1974 年に衛生埋
立場の建設が開始された。現在まで 16 ヶ所の埋立場が建設されたが、現在まで廃
棄 物 受 け 入 れ を 続 け て い る の は 一 般 廃 棄 物 を 受 け 入 れ て い る Rodovia dos
Bandeirantes と São João の2ヶ所及び Itaquera 工業廃棄物専用埋立場の合計3
ヵ所である。
Rodovia dos Bandeirantes 埋立場はサンパウロ市中心から約 26km の地点に
1979 年に建設された。現在、1日約 4,500 トンの一般廃棄物などを受け入れてい
るが、2006 年には閉鎖が予定されている。現在までの廃棄物埋立て総量は約 4,000
万トンに上る。
40
一方、São João 埋立場は 1992 年に建設され、1日 6,000 トン以上の廃棄物を
受け入れているが、現在の受け入れサイトはあと 3 年程度で閉鎖される予定であ
る。現在までの廃棄物埋立総量は約 2,800 万トンである。
2.2.5
スラム街における廃棄物収集
サンパウロ市内でのスラム街の人口は、全人口の約 15%である約 150 万人と推
定されている。スラム街には車が入ることができる道路がないため、各街の入り
口と出口に収集箱が設置され、予定日に収集が行われている。スラム街によって
は自治会が存在し、自治活動が盛んなところでは住民の 60∼70%が収集に参加し
ていると言われるが、一般のスラム街での回収率は 10∼20%程度と考えられてい
る。
2.2.6
廃棄物処理と管理法令
廃棄物を含めた環境・衛生に関連した全ての行政は国家架橋制度に組み込まれ
た形で実施されている。この分野での規制・法令は、連邦レベルでは国家環境審
議会(CONAMA)が、州・市レベルでもそれぞれの環境行政機関と平行して審議会
が構成されており、その地方の特性に応じて環境行政の監督や法令の発令を行っ
ている。
連邦政府国家環境審議会の廃棄物に関連する主な法令を次に示す。
l
CONAMA 法令
No.5 1988
水、下水、都市廃棄物清掃施設建設
に関する規制
l
CONAMA 法令
No.6 1988
産業廃棄物の蓄積・処理に関する規
制
l
CONAMA 法令
No.6 1993
医療廃棄物、空港・港湾由来の廃棄
物処理規制
l
CONAMA 法令
No.5 1993
一般廃棄物規制
l
CONAMA 法令
No.37 1994
危険廃棄物の分類と規制
l
CONAMA 法令
No.258 1999
電池・バッテリーに関する法令
サンパウロ州政府の廃棄物に関連する主な法令を次に示す。
l
SMA 法令 No.50 1997
埋立場、リサイクル、家庭廃棄物のコンポス
ト化に関連した施設建設での環境調査規制
41
l
SMA/SS/SJDC 規制 1998 医療廃棄物の業務実施に関する基本方針の規
制
l
SMA 44.760/45 001 法令 2000
地方自治体の廃棄物処理に関する資金
援助指針
サンパウロ市政府の定める廃棄物に関連する主な法令を次に示す。
2.3
l
法令 No.16.447/80
廃棄物再利用販売規制
l
法令 No.18.450/82
廃棄物収集・運搬に関する規制
l
法令 No.28.930/90
リサイクル廃棄物の商業化に関する規制
l
法令 No.28.646/90
紙廃棄物収集人組織に関する規制
l
法令 No.35.657/95
収集・運搬・埋立て処理・焼却炉に関する規制
ブラジルにおける LFG 利用状況
2.3.1.
ブラジルにおける LFG 回収の現状
1994 年にサンパウロ州環境局が作成した国家 GHG 目録によると、ブラジルに
は 6,000 を超える廃棄物埋立場があるが、その大部分が全く管理されていない埋
立場である。実際、ブラジルで発生する一般廃棄物量の約 76%が全く管理されず
LFG 回収も排水処理もされてないごみ捨て場(Lixoes)にまさしく捨てられてい
る。残りの 24%の廃棄物は衛生埋立場と呼ぶことはできない‘管理された’廃棄
物埋立場で処分されている。ブラジルの法律では埋立場で LFG を回収および処理
する必要がなく、ほとんどの埋立場では LFG 回収はしていないが、一部の衛生埋
立場では安全上の理由で 20%程度の回収およびフレアリングを実施していると
ころもある。
2.3.2
ブラジルにおける LFG 回収プロジェクト
以下にブラジルで計画もしくは実施されている LFG 回収プロジェクトの内、代
表的なものについて記載する。
l
NovaGerar 埋立場 LFG 発電プロジェクト
リオデジャネイロ州 Nova Iguaçú 市の中心から約 10km の位置にある
NovaGerar 埋立場における LFG 回収率向上および LFG を利用した 12 メガ
ワット規模の発電プロジェクトである。環境ファイナンス会社である
EcoSecurities Limited とブラジル企業である S.A.Paulista がプロジェクト実
42
施主体であり、世界銀行オランダクリーン開発ファシリティー(WB NCDF)
が排出削減量を購入することになっている。既に CDM 理事会の方法論承認
( AM0003:”Simplified Financial Analysis for Landfill Gas Capture
Projects”)を受けており、21 年間で約 10.7 百万トンの排出削減量を見込んで
いる。
l
バイア州サルバドール埋立場 LFG プロジェクト
バイア州サルバドール市から北東約 20km に位置するバイア州サルバドール
埋立場における LFG 回収率向上および LFG を利用した最終発電規模 40 メガ
ワ ッ ト の 発 電 プ ロ ジェ ク ト で あ る 。 プ ロ ジ ェ ク ト は フ ラ ン ス の SUEZ
Environment 社の子会社である VEGA Bahia Tratamento de Residuos S.A.
が実施する。既に CDM 理事会の方法論承認(AM0002:”Greenhouse Gas
Emission Reductions through Landfill Gas Capture and Flaring where the
Baseline is established by a Public Concession Contract”)を受けており、
17 年間で約 14.5 百万トンの排出削減量を見込んでいる。
l
SASA 埋立場 LFG 回収プロジェクト
サンパウロ州 Tremembé 市の SASA 埋立場における LFG 回収プロジェクト
である。プロジェクトはフランスの ONYX 社とその子会社 SASA 社が実施す
る。第 12 回 CDM 理事会で新方法論の承認(NM0021)を受けており、10
年間で約 70 万トンの排出削減量を見込んでいる。
2.3.3
LFG 回収技術
ブラジルでは一般的には LFG は回収されていないが、一部の埋立場では安全上
の理由で 10∼20%程度の LFG 回収が実施されている。
一般的に LFG の抽出には垂直と水平ガス井戸のどちらかが用いられている。ま
た、両タイプの井戸が同時に採用されている埋立場もある。以下にこの2つのタ
イプについて簡単に記述する。
l
垂直ガス抽出井戸
LFG 回収に最も一般的であるのが垂直ガス抽出井戸であり、通常は埋立てを
終了した埋立場もしくは埋立場の一部に設置される。典型的な井戸の深さは
約 80 から 250 メートル程度であるが、埋立場の深さによっては 300 メートル
を超す場合もある。埋立場内の廃棄物層深さの 75%まで入るように設計され
43
る。図−10 に一般的な垂直ガス回収井戸を、また、図−12 には垂直ガス抽出
井戸の配置図を示す。
l
水平ガス抽出井戸
水平ガス抽出井戸は LFG 回収のために垂直ガス抽出井戸の代わりか同時に設
置される。水平ガス抽出井戸は垂直ガス抽出井戸に比べ安価であり、特に埋
立中の埋立場に適している。図−11 に水平ガス抽出井戸の配置図を示す。
図−10
垂直ガス抽出井戸
(出典:SCS Engineers プレゼンテーション資料『Basic System Design』)
44
図−11
水平ガス抽出井戸配置図
(出典:SCS Engineers プレゼンテーション資料『Basic System Design』)
図−12
垂直ガス抽出井戸配置図
(出典:SCS Engineers プレゼンテーション資料『Basic System Design』)
45
3.プロジェクト概要
3.1
事業概要
本事業は、南米最大の都市であるブラジル共和国サンパウロ市の中心から約 45 キロ
メートルに位置するサンホアン地区(図−14 の 23 番に位置)における一般廃棄物埋立
場からのメタンガスを主成分とする LFG 回収率の向上を目的としたシステムの改良お
よびその LFG を利用した発電事業であり地球温暖化防止に貢献するものである。
現状、ブラジルの廃棄物埋立場の大部分は全く管理されておらず、埋立場から発生す
るメタンガスを主成分とする LFG は地球温暖化に重大な影響を及ぼすばかりではなく、
悪臭および火災や爆発の危険といった地域環境を悪化させる原因を作っている。また、
ブラジル全体の 25%にも満たない管理されている埋立場においてさえも、LFG 回収率
は平均 10%以下と非常に低い。本事業は、サンホアン埋立場の LFG の回収率を向上さ
せ、エネルギー源として有効利用することにより地球規模および地球環境の改善を図る
ことおよび地域に環境的、経済的利益をもたらし持続的発展に貢献する事を目的として
いる。
本事業は、安全上の理由で約 30%程度の LFG 回収をしていると推測される現状の
LFG 回収システムを改良し、LFG 回収率を 75%程度にまで向上させる。そして、フレ
アリングシステムを導入し、メタンガスを燃焼させ二酸化炭素に変換することにより、
二酸化炭素等換算ガス排出量の削減を実現する。また、ガスエンジン発電設備(最終発
電能力約 25 メガワット)を導入し、系統を通じ電力供給をすることによりブラジルお
よび地域の持続的発展に貢献する。
利用される技術は以下の2つである。1つは、サンホアン埋立場で使用される LFG
回収技術であり、既に不浸透性の高密度ポリエチレン(HDPE)膜での遮水や排水処理
設備および LFG ガス回収井戸が設置されているが、垂直ガス抽出井戸および水平ガス
抽出井戸といった回収井戸の改良およびフレアリングシステムなどである。もう1つは、
発電設備における技術であり、ガスエンジン発電設備が導入される。現在の予定ではメ
タンガス回収設備の導入後、発電設備を導入する予定である。
3.2
サンホアン埋立場の概要
サンホアン埋立場は、南米最大の都市であるブラジル共和国サンパウロ市の中心から
約 45 キロメートルに位置するサンホアン地区に 1992 年に建設され、サンパウロ市の
46
一般廃棄物の半分である1日 6,000 トン以上の廃棄物を受け入れている。現在の受け入
れサイトはあと 3 年程度で閉鎖される予定であるが、現在までの廃棄物埋立て総量は約
2,800 百万トンである。サンホアン埋立場はサンパウロ市が所有しているが、そのオペ
レーションは民間事業者に委託している。上述の通り、ブラジルでは全く管理されてい
ない埋立場が大部分を占めるが、サンホアン埋立場はブラジルでは数少ない『管理され
た衛生埋立場』である。
現在、オペレーションを委託されている民間事業者は安全上の理由で LFG の一部回
収を行っている。底部は粘土層および不浸透性の HDPE 膜が敷設されており、LFG 回
収のために垂直ガス抽出井戸および水平ガス抽出井戸が併用されている。垂直ガス抽出
井戸は約 160 本が既に設置されており、その深度は最高 120 メートルに及ぶ。現状の
LFG 回収率は LFG 専門家により最高 30%程度と推定されている。
尚、埋立場からの排水はサンホアン埋立場より約 40 キロメートルの位置にある汚水
処理設備に運ばれ処理され、残渣であるスラッジのみ再度埋立場に戻される。
図−13
サンパウロ州地図
47
図−14
3.3
サンパウロ市地図
導入技術の概要
3.3.1
LFG 回収技術
1) LFG 回収システム
既に2.3.3で簡単に記載したが、埋立地内部からの LFG の抽出には、
垂直と水平ガス井戸のどちらも用いられてきた。本事業では両タイプの井戸
を同時に用いる。
48
垂直ガス抽出井戸を用いた典型的な LFG ガス回収システムを図−15 に示す。
井戸は影響半径が重なるような間隔で配置する。一般的には、抽出井戸が井
戸から一定の距離に設置されるガスプローブと一緒に設置される。垂直ガス
抽出井戸の影響半径は本質的に球形であるので、影響半径は埋立地の深さと
埋立地覆土の設計によっても変わってくる。
尚、本事業の LFG 回収システムのレイアウトは図−19 に、サンホアン埋立
場からの LFG 発生予想グラフを図−16 に示す。
埋立跡地もしくは単位セル毎に
不透明性埋立地カバー
(古い埋立地には見られない)
ガス収集ヘッダー
送風機
有孔管
電力送電線へあるいは
他の場所で利用
粘土パッキング
砂利充填ガス井戸
圧密都市ゴミ
不透明性埋立地ライナ
(古い埋立地には見られない)
図−15
ガス浄化設備および
発電設備
輸送中継ステーション
垂直井戸を用いた埋立地発生ガス回収システム
(出典:エヌ・ティー・エス『廃棄物処理総論』)
49
LFG発生量
3
m /年
450,000,000
400,000,000
350,000,000
300,000,000
250,000,000
200,000,000
150,000,000
100,000,000
50,000,000
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
年次
サンホアン埋立場 LFG 発生量予測
図−16
2) LFG フレアリングシステム
通常、回収された LFG はフレアリングシステムにより燃焼され、二酸化炭
素、二酸化硫黄、窒素酸化物などになる。典型的なフレアリングシステムフ
ローを図−17 に示す。
図−17
典型的なフレアリングシステムフロー図
50
3) 浸出水のコントロール
埋立場からの浸出水は、もともとそれに含まれていた科学的および生物学的
成分の多くがその土層の構成物質のろ過作用や吸着反応によって除去される
が、潜在的なリスクは存在するため、地下水へのリーケージなどを防ぐため
に浸出水の貯留には注意が必要である。図−18 に埋立場からの浸出水管理の
イメージ図を示す。
図−18
埋立場からの浸出水管理のイメージ図
51
3.3.2
ガスエンジン発電設備
1) 発電設備計画条件
発電設備は、サンホアン埋立場の近隣に建設される予定であり、地域配電
会社の系統を経由し電力供給される。設置される発電設備の計画条件は次の
通りである。
発電設備主要目
発電端出力
:
970 kW x 25 ユニット(Max.)
力率
:
90%
回転数
:
1,800 rpm
周波数
:
60 Hz
電圧
:
400 V
運転条件
連続成り行き運転
本プロジェクトの主燃料である LFG は、サンホアン埋立場より埋立地発生
ガス回収システムを用いて回収される。回収された LFG は、フィルターシス
テムにより水滴及び煤塵を除去した後、ガスエンジンに圧送される。
2) プロジェクト基本計画
①プラントの基本構成
プラント基本構成については、次の点に留意して決定されている。
(a)LFG 発生量への柔軟な対応
(b)使用燃料の特殊性を考慮した運転計画
(c)標準的なガスエンジンの採用による保守管理の容易性
②プラントサイクル
本発電設備は、発電した電力を地域配電会社へ売電するものであり、蒸気
供給等の熱利用は考慮していない。したがって、ガスエンジンを用いたモノ
ジェネレーションシステムとする。
52
③送電電力の系統連系計画
発電機により発電した電力の内、発電所内で消費する電力を除いた余剰電
力は地域配電会社の公共グリッドに系統連系され、売電される。
3) ガスエンジンシステムの概要
ガスエンジンシステムは、エンジン本体、発電機、付属品をパッケージ化し
た屋外コンテナー式自立システムとする。
また主要設備・システムについて、概要を下記する。
①吸気システム
エアークリーナーを設置
②潤滑油システム
エンジン駆動の潤滑油ポンプ、モーター駆動の起動用潤滑油ポンプ、潤滑
油タンク、フィルター及びクーラーシステムからなる。また潤滑油補給タン
クも備える。
③冷却システム
ジャケット水及び潤滑油冷却のため、コンテナー上部にモーター駆動ファ
ンを備えたラジエーターシステムが設置される。
④排気システム
コンテナー上部にステンレススチール製サイレンサーが設置される。
⑤発電機
スペースヒーター付きブラッシュレス発電機設置
⑥計装設備(エンジン付属)
オイル圧力、冷却水温度、オイル差圧、燃料ガス入口圧力・温度等が、ロ
ーカルパネル上に設置された計器にて確認可能
⑦起動装置
24V バッテリー付き DC スターターモーター設置
53
⑧変圧システム
独立型ステップアップ変圧器設置
⑨コンテナーシステム
防音機能(68 dBa at 10m)を備えたパッケージ型
⑩その他操作室内設備
・ 火災・ガス検知器
・ 操作盤
・ 同期装置
・ 分電盤、等
54
図−19
サンホアン埋立地レイアウト図
55
3.4
事業に関わる法令
《代替エネルギー振興計画(PROINFA)》
代替エネルギー振興計画(PROINFA)は、2002 年4月 26 日付法令 10.438 号3章
によって制定され、風力エネルギー源、小型水力発電所、バイオマス発電所など、独立
系発電所の発電量の増加を最終目的としている。同計画では2つのステップ導入が決め
られている。第1段階では、上述3種類の発電設備について合計 3,300 メガワットの発
電を促すために、電力公社であるエレクトロブラスが 20 年間に渡って電力を買い上げ
る。なお、プロジェクトの発電開始期限は 2006 年 12 月 30 日とし、エレトロブラスは
2004 年4月 29 日までに契約を締結する予定となっている。第2段階では、3,300 メガ
ワットの発電目標を達成した後、上記3種類の発電設備による電力が、国内総電力消費
量の 10%以上のシェアを占めることを目標とする。この目標達成にかかる期間は、第1
ステップの期間を含めて 20 年間での達成を目標としている。このような計画を立てる
背景には、エレクトロブラス公社が長期間にわたって電力買い付けを保証することで、
電力の売り先リスクと価格リスクを回避する目的がある。
<PROINFA による電力買い上げ>
暫定措置令 127 号の改訂案 24 号(Ib 第3項目)によれば、エレトロブラス公社と
の契約電力は、PROINFA 計画に参加する各発電方式の発電能力に応じて均等になされ
なければならず、電力の購入はそのエネルギー源(バイオマス、小型水力発電所、風力
発電所)にかかる技術相当分の価格で行われなければならないとしている。支払い金額
は、過去 12 ヶ月間における全国平均最終消費者配電価格を基準として、バイオマスに
対しその 50%、小型水力発電所に対し 70%、風力発電に対し 90%を最低額として行政
当局が決定することになる。エレクトロブラス公社の契約にかかわる管理費、税金など
は、月 80 キロワット時以下の電力を消費する低所得世帯を除き、全ての電力購入世帯
に消費電力に応じて均等に徴収される。
また暫定措置令 127 号の改訂として、PROINFA プログラムにおける発電設備機器の
国産化比率の引き上げにも言及している。現時点では、国産化最低比率は金額ベースで
設備費の 50%であるが、下院ではプログラムの第1段階に 60%、第2段階に 90%とい
う2つの国産化比率を決定している。この比率が達成できていなければ、発電会社は公
共入札に参加できない。
56
<PROINFA の財源>
2002 年4月 26 日付法令 10.438 号5章1項によれば、国家社会経済開発銀行
(BNDES)によって、配電、発電、それに民間独立系発電所向けの緊急援助プログラ
ムが実施されるとしており、まずこれが財源となる。そして第2の資金源について、2002
年4月 26 日付法令 10.438 号 13 章では、25 年間にわたって実施が予定されているエネ
ルギー会計資金(CDE)によるとしている。
<プロジェクトの今後>
中小発電業者協会(APMPE)の Ricardo Pigatto(リカルド・ピガット)会長によれ
ば、PROINFA 案が採択されれば、政府はプログラムへの参加手続き制度を決定する準
備を行い、その後直ぐにでもそれを発表するものとしている。予定によれば、2003 年
12 月 15 日から受付けを開始し、それらのプロジェクトは、政府による受付後 30 ヶ月
∼60 ヶ月間に設置を完了することになる。なお、この予定では、2004 年4月 29 日を
プロジェクトの契約締結期限とするという法案に順ずることが可能と会長は説明して
いる。
ロウセフ鉱山動力相は、このプログラムが 80 億レアル(1ドル=2.9 レアル、2003
年 11 月)の民間投資につながると発言している。また国内工業界は、このプログラム
の第1段階における、機械設備や原材料の販売等で 40 億レアルの資金が動くとし、15
万人の直接または間接雇用を創出すると見ている。それは、第1段階で 60%、第2段階
で 90%の機械設備の国産化率を要求していることによる。
57
4.プロジェクト設計書の試作
4.1
ベースライン方法論
4.1.1
プロジェクト活動に適用された方法論タイトルと出典
今回使用したベースライン方法論は、AM0003「LFG 回収プロジェクトを対象
とする簡易財務分析(Simplified financial analysis for landfill gas capture
projects)」である。本方法論は 2004 年1月 12 日に UNFCCC によって承認され
た。本方法論の文献の日本語訳を附属1に添付する。
4.1.2
方法論の選択の正当性とその方法論をプロジェクト活動に適用する
理由
アプローチ 48(b)が最も適当であるように思われる。本プロジェクトでは、ガス
回収と発電設備に多額の出資を必要とし、他の同様の出資と競合することが必至
である。そのため、出資額の計算結果を基にベースライン・シナリオを選定する
としても問題ない。以上から、この種のプロジェクト状況では出資分析ないし財
務分析をベースライン方法論にするのは適正である。
4.1.3
どのようなプロジェクト活動の背景で、方法論を適用したかの記述
以下では、まず AM0003 に則って本プロジェクトのベースライン・シナリオを
選び出す手順について述べる。次に、そのベースライン・シナリオを使って予想
排出量を計算する。
1) べースライン方法論でのベースライン・シナリオの特定
ベースライン方法論は以下のように適用する。
①
炭素クレジットによる収益のないプロジェクト代替案における経済的魅
力度を IRR(内部利益率)にて計算し、その結果をブラジル国内の出資に
対する妥当な期待リターンと比較することによって分析する。その結果は、
本プロジェクトが経済的に魅力ある事業内容ではないことを示している。
②
これ以外で唯一もっともらしいシナリオは、不適当なフレア焼却または
58
利用を伴った LFG の継続的排出、というものである。このシナリオをベ
ースライン・シナリオであると決定するため、廃棄物処理分野における現
在の実施手順と現在および予測可能な法規制を分析する。現在、法的に優
先度が高いのは、不法投棄を防止することと、「規制下」にある処分場の
条件を改善することである。現状では低い基準が適用される。フレア排出
は地域環境の脅威ではないため、ブラジル当局が LFG のフレア排出を求
めることは考えにくい。今後 10 年のうちにバイオガスをフレア焼却する
義務が生じることは考えにくいと、ブラジル残留物処理施設協会
(ABERTE)は述べている。
ベースライン方法論は以下のステップで適用する。
ステップ1:考えられるベースライン・シナリオの候補をリストアップする。
ステップ2:可能であれば、ありえなさそうな候補を削除することにより、
考えられるベースライン・シナリオの上記候補リストを BAU
(business as usual=特別な削減策を実施しない)シナリオと
本プロジェクトの2つに絞り込む。候補の削除にあたっては、必
ず説得力のある根拠を提示する。たとえば、ある候補が適用法の
もとでは許容されない場合、それは可能性がないことになる。
ステップ3:本プロジェクトの IRR 値を炭素クレジットの収益を考慮せずに
保守的に計算する。計算には、BAU シナリオを本プロジェクト
に昇格させるための投資のほか、運転費や保守費などあらゆるコ
ストを考慮に入れる必要があるうえ、プロジェクトによって生成
される全収益(ただし炭素収益を除く)を含めることが必要であ
る。IRR 値を保守的に計算するとは、仮定した前提条件によっ
て IRR 値が高めに出ることをいう。
ステップ4:本プロジェクトの IRR が、この国における今回または同様のプ
ロジェクトタイプについて保守的に(やや小さく)予想した許容
可能な IRR より明確かつ大幅に小さいことを確認する。
ステップ5:したがって、本プロジェクトに経済的な魅力がなく、それゆえ、
もう一方の BAU 候補が最もふさわしいベースライン・シナリオ
であると結論づける。
59
ステップ6:最も起こりうるベースライン・シナリオについてクレジット発
生期間中に予想される発展を分析および説明する。
ステップ7:ベースライン・シナリオの全体像を記述する。
ステップ1と2:考えうる妥当なベースライン・シナリオ
候補案1:埋立地処理業者が、廃棄物処理によって発生する LFG の一部をフ
レア焼却することを日常業務として続行する。処分場では発電は
行われず、ブラジルの電力システムは何ら影響を受けない。
候補案2:埋立地処理業者が、LFG 回収とフレア焼却に何らかの出資を行う
が、発電事業には出資しない。ブラジルの電力システムは何ら影
響を受けない。
候補案3:埋立地処理業者が、高効率の LFG 回収システムのほか、高効率の
フレア焼却システムと LFG 発電装置に出資する(本提案のプロジ
ェクト)。一連の処理により、送電網につながる他の発電施設につ
いて発電量が多少低減する。
CETESB が 1994 年に実施した「温室効果ガス国内排出目録(インベント
リ)」によると、ブラジルには 6,000 カ所を超す廃棄物処理場があり、毎日 6
万トンを超える廃棄物を受け入れている(この調査報告書は現在、改訂作業
中である)。同じ調査報告書によると、ブラジルにおけるメタン排出量の 84%
が無規制のゴミ捨て場での廃棄物処理に起因する。
現在、ブラジルで発生する全廃棄物の 76%は、管理もガス回収も水処理も
行われないゴミ捨て場(lixões)に廃棄されている。残る 24%の廃棄物は「規
制下」にある埋立地に廃棄され(プロジェクトで計画されているような「清
潔な」埋立地とは大きな差があるが)、環境当局の規制を受ける。
現在のブラジル法は、埋立地が LFG を回収および廃棄することを求めてい
ない。ブラジルではこれまでのところ、バイア州のサルバドールとサンパウ
ロ州のトレメンベの2つの埋立地、そして最近では、発電を行うバンデイラ
ンテスの埋立地のみにおいて発生ガスの大部分を回収・利用(あるいはフレ
60
ア焼却も)するように設計されている。これらの埋立地は、炭素クレジット
の販売によって経営を支えている。
ガス回収を行っている数少ないケースでは、いずれも安全上の理由(爆発
を防ぐため)からガス回収が行われている。しかもその多くは多量の浸出液
(排出や処理をされないことが多い)によって排気管が詰まり、実際の回収
量はかなり少ない。これに対し、サンホアンの埋立地では浸出液の問題は生
じておらず、バイオガスの回収量もブラジルの平均に比べてかなり多い。
ブラジルの環境保護法は実施までの準備期間がわりと長く、埋立地から出る
LFG を回収およびフレア焼却するよう義務づける法律をただちに導入する計
画は、環境省にはない。また、ブラジルではこれまでも、環境保護法の実施
に関して決められた規制と実際の施行内容とが大きく隔たる傾向がある。
現在のブラジルの規制状況と2カ所の埋立地の場所および条件を考えると、
候補案2の実現は必要なく、しかも埋立地の所有者および処理業者にとって
経済的に魅力のある事業内容ではない。そのため、これは妥当な候補案とは
みなされない。
以上から、妥当な候補案は、候補案1(BAU シナリオ)と候補案3(本プ
ロジェクト)に絞られる。
ステップ3、4、5:財務分析とベースライン・シナリオの選定
現在のブラジルの規制状況と埋立地の場所および条件を考えると、候補案2
の実現は必要なく、しかも埋立地の所有者および処理業者にとって経済的に
魅力のある事業内容ではない。そのため、これは妥当な候補案とはみなされ
ない。
以上から、妥当な候補案は、候補案1(BAU シナリオ)と候補案3(本プ
ロジェクト)に絞られる。
ガス回収によってもたらされうる主な財務的リターンは電力の売上であり、
そのため、プロジェクトの実現可能性を左右する要因は、エネルギー分野お
よびブラジルでの発電の分散化に関するものとなる。本プロジェクトが経済
的に魅力ある事業内容かどうかを判断するために財務分析を行う必要がある。
61
エネルギー分野と電力市場:
水力発電はブラジルにおける国内発電量の平均 81.42%を占める。水力がブ
ラジルの発電タイプにおいてこれほど高い割合を占めるのは、エネルギー自
給率を高めるというブラジルの政策による。これは、同国が石油埋蔵量に乏
しく、石炭埋蔵量もきわめて少量であるのに対し、水力資源に恵まれている
結果である。1980 年代半ば、ブラジルの電力分野は深刻な金融危機の影響を
受け、多くの発電所が建設中断に追い込まれた。その大半が水力である。1993
年、発電の分散化が開始され、計画中のプロジェクトは実施がさらに遅れる
こととなった。
現在のブラジルの 10 カ年拡張計画 2004/2012 では、短期の観点では水力の
重要性が減少しているが、期末にはその役割を再び強調している。とはいえ、
とくに発電の分散化傾向を考えると、大規模な出資にどのようにして資金が
回されるかは不透明である。2001 年には水資源の不足から電力不足が発生し
た。これがブラジルの拡張計画データにどう影響するかは不明であるが、こ
こ数年は、地熱発電の導入によって将来の停電を防ぎ、また化石燃料への依
存拡大を防ごうとする気運が高まっている。
料金はこれまで、政府が固定した統一料金構造によって比較的低く抑えられ
てきた。電力需要が急増しているサンパウロのような地域では値上げも予想
されるが、ブラジルの未成熟な自由電力市場にはリスクがあるため、そうし
た料金を確保できるかはまだ不明である。
電力販売に関するリスクとは別に、LFG の正確な量と発電所の出力能力も
埋立地処理業者の関心事である。発電ができる埋立処分場が現時点でブラジ
ルに 1 つしかないことから、現地の投資家にはその技術が「未実証」である
と映っている。
財務分析:
追加性分析の観点において、保守的な仮定を用いて財務分析を実施した。す
なわち、ベストケースのシナリオの IRR を算定した。使用した LFG 発生モデ
ル(米国環境保護局の First Order Decay Model1)には最大 50%の固有誤差
が内在する。ベストケース IRR の場合は、誤差の幅が0%だと仮定されてい
るため、埋立処分地における LFG の予想発生量、ひいては埋立地における予
想発電量が再び高い値となる。ここでは、プロジェクトが資本を無制限に使
62
用でき、多量に発生するガスを使用するのに必要な装置がすべて購入できる
と仮定されている。さらに米ドルとレアルの為替相場は 3.0 で固定されるとし、
電気料金は 21 年間にわたって 130.00 レアルに固定されると仮定した(この
為替相場では 43.33 米ドル/MWh に相当する)。モデルおよび財務分析に以上
のようなベストケース仮定を適用し、IRR を再計算した。そのときの IRR(炭
素分は除外)は 14.8%であり、それでも各種のリスク(プロジェクト、国、
通貨など)にさらされている。ブラジル国債の利回りは 22%である。以上の
結果から、たとえ明らかに非現実的な最良条件を適用したにしても、本プロ
ジェクトは経済的に魅力ある事業内容ではないことがわかる。
本プロジェクトが経済的に魅力ある事業内容でないことから、唯一残った可
能性のあるベースライン・シナリオは候補案 1 となる。すなわち、LFG 処理
を行わず現状を継続する(BAU)シナリオである。
ステップ6と7:期間中におけるペースラインの発展とベースライン・シナ
リオの説明
BAU ベースラインはプロジェクトの準備段階で適用されているものである。
このペースラインを決定づける主なポイントは以下のとおりである。
・埋立処分場に適用される埋立規制
・LFG の使用における経済性
本プロジェクトのベースライン・シナリオは、以下のように表現できる。
埋立処分場では、LFG の回収量が少なく処理も不十分であるため、LFG
は大気中に無制限に放出される。しかし、将来のある時点において LFG
の回収と処理が法令によって義務づけられるか、または経済的に魅力あ
る事業内容となる可能性がある。
上記のベースライン・シナリオは、本プロジェクトの排出削減量(ER)を
モニタリング計画説明書に従って決定する際の基礎となる。
2) ベースライン・シナリオに対応する推定排出量(プロジェクト未実施の
ときに想定されるフレア焼却量の推定を含む)
63
この作業では、ベースライン・シナリオにおいて発生すると考えられる LFG
の量を米国環境保護局の First Order Decay Model1* 1を使って推定したあと、
プロジェクトを実施しなかった場合のフレア焼却量を差し引いて算出した。
算出にあたっては、本プロジェクトの開始時に規制要件によって義務づけら
れるガス回収システムの有効性(有効性調整係数)を用いた。また、First Order
Decay Model1の適用にあたっては、附属3に挙げた仮定を使用したほか、ベ
ースラインでは 21 年間のプロジェクト寿命にわたって CO2 換算で約 2,440
万トンが生成されるとの予測された。
本プロジェクトにおける有効性調整係数の推定作業は、埋立処分場の管理に
ついて市の廃棄物管理会社との契約を締結した時点で、埋立地処理業者に課
された規制要件に基づいて行った。しかし、これは必要ではないものの、埋
立地処理業者がフレア焼却するガスの割合は LFG 専門家によると、現在放出
されるガスの 25∼30%と推定される。そのため本プロジェクトの有効性係数
は 30%に固定された。
LFG の回収・フレアシステムの有効性は、さまざまな要因によって影響を
受ける。たとえば以下の要因がある。
・ガス抽出井戸の間隔
・ガス抽出井戸の深さ
・ガス抽出井戸に対する吸引の有無
・使用するフレア焼却装置の効率
プロジェクトが操業開始になれば、プロジェクトに関する排出削減量は、フ
レア焼却した GHG の量を定量したあと、30%の有効性係数分だけ減算するこ
とで直接算出できる。なおこの割合は、ベースライン・シナリオで実施され
た可能性のあるフレア焼却を保守的に見積もった値である。尚、炭素クレジ
ット発生期間の終わりには、4.3.2節の記載のとおりに有効性調整係数
を見直す。
*1
このモデルについては、米国環境保護局のマニュアル“Turning a Liability into an Asset: A Landfill
Gas to Energy Handbook for Landfill Owners and Operators”(1994 年 12 月)を参照されたい。
64
4.1.4
CDM プロジェクト活動がなかった場合と比較して、CDM プロジェ
クト活動により人為的な GHG が削減されることを発生源毎に説明
する
発生源による GHG の人為的排出量が、CDM プロジェクトが未実施の場合(=
ベースライン・シナリオ)の排出量より少ない場合、CDM プロジェクトは追加性
があるという。
財務分析を実施した結果、この種のプロジェクトを実施することが経済的に最
も魅力のある業務内容ではなく、したがって、この種のプロジェクトはベースラ
イン・シナリオを構成しないことが明確に示された。そのため、本プロジェクト
は追加性があると結論づけられている。
さらに炭素クレジットの売却による付加価値はプロジェクトの財務リターンを
高めるため、LFG 回収システムおよび発電装置に対してなされる長期出資判断お
よび資本配賦に付随するリスクは十分正当化できると思われる。炭素クレジット
が本プロジェクトの出資判断と財務的な実施可能性において上記のように重要な
役割を果たしうることを考えると、この出資がベースライン・シナリオに対して
排出削減につながることがわかる。
ベースライン・シナリオ(特別な削減策を実施しない BAU シナリオ)では、サ
ンホアン埋立地における 30%のフレア焼却を仮定しており、この埋立処分場(米
国環境保護局の First Order Decay Model1を用いた推定)は、プロジェクト期
間中に約 116 万トンのメタンを放出する計算になる。地球温暖化係数(GWP:
Global Warming Potential)として 21 を採用すると、これは二酸化炭素換算で約
2,440 万トンの排出に相当する。つまり、プロジェクトを実施しない場合に、ク
レジット発生期間にわたって生じる CO2 換算の累積排出量は、保守的に見積もっ
ても 2,440 万トンを超える。
本プロジェクトのシナリオは、発電を目的とした LFG の回収とフレア焼却(も
しくは燃焼)に基づいている。発電を目的とした LFG のフレア焼却(もしくは燃
焼)は、温暖化効果の高いメタンを温暖化効果がそれより低い二酸化炭素に変え、
その結果、GHG の排出量が大幅に削減される。米国環境保護局のモデルによるガ
ス予測値を用い、また内燃機関またはフレア焼却装置で燃焼される LFG の量を見
積もると、21 年間のプロジェクト期間にプロジェクト・シナリオにおける発散性
排出として排出される量は CO2 換算で約 870 万トンと推定される。また、導入さ
65
れるガス回収システムの回収効率は保守的に 75%と仮定しており、残りの 25%
は依然として大気中に排出されることになる。
以上から、LFG であるメタンを捕捉・燃焼して発電することにより、21 年間で
約 1,570 万トンの CO2 排出が効果的に回避される。
4.1.5
プロジェクトバウンダリーとベースライン方法論の関連の定義がど
のようにプロジェクト活動に適用されるかの説明
プロジェクト境界とシステム境界をすべて記述したフローチャートを図−20 に
示す。フローチャートには LFG 回収システムと発電用装置について存在しうる要
素をすべて記載した。
廃棄物の発生
(家庭、産業など)
埋立
廃棄物の収集、分別、
輸送、廃棄物処理
LFG の発生
発電
送電網への給電
LFG の回収
発散性排出
フレア焼却
現地発電分を
現地で使用
エンドユース
図−20
システム境界のフローチャート
66
排出
プロジェクト・シナリオ
ベースライン・シナリオ
現場・直接
発散される LFG 排出に対応
発生する LFG の一部が放出
する排出:発生する LFG の
される。
75%しか回収されないと推
定。逆にいえば、残りの 25%
が発散性排出として放出さ
れる。
現場以外・直 プロジェクトサイトへの装
接
記載なし
置搬送:対象外
LFG を使って発電した電力
送電網の電力を使用するこ
を使用し、送電網における
とに伴う排出:炭素をより多
CO2 排出を削減
く排出する電力の代わりに
使用することで実現する排
出削減量は、保守的な数値を
出すため、プロジェクト分の
クレジットには含まれない。
現地・間接
現場の照明およびファンの
運転に使用する電力による
排出:炭素に関係しないので
対象外
−
プロジェクト建設による排
出:別の代替プロジェクトの
建設でも変わらないため対
象外とする。
現場以外・間 埋立処分場への廃棄物の搬
埋立処分場への廃棄物の搬
接
送:対象外
送:対象外
表−12
4.2
本プロジェクトにおけるシステム境界とプロジェクト境界のまとめ
プロジェクト実行期間/クレジット獲得期間
4.2.1
予期しているプロジェクト活動の実施存続期間
21 年間
67
4.2.2
クレジット獲得期間
21 年間
4.3
モニタリング手法/計画
4.3.1
プロジェクト活動に応用された方法論名と参考資料の出典、方法論
の内容
今回使用したモニター方法は、AM0003「LFG 捕捉プロジェクトを対象とする
簡易財務分析(Simplified financial analysis for landfill gas capture projects)」
である。プロジェクト内容とモニター作業の概要を以下図−21 に示す。AM0003
の文献の日本語訳を附属2として添付する。
4.3.2
方法論の選択の根拠とプロジェクト活動に適用する理由
生成されたエネルギー
LFG
エネルギープラント
LFG
3
LFG Nm の計算と記録
連続ガス流量計
温度
メタン含量
(実験室用の
分析器、
年 4 回)
圧力
フレア焼却
LFG サンプル
の前処理
図−21
ガス連続
分析器
LFG
フレアの
連続温度
制御
プロジェクト内容とモニター作業の概要
本件のような埋立地のメタンガス回収プロジェクトでは、フレア装置と発電設
備で燃焼されるメタンの量(言い換えると、プロジェクトによってもたらされる
排出削減量)を正確に測定することが最も適切である。
68
上記タイプの LFG 回収および利用プロジェクトの特性は、大気中に放出されな
い排出量が直接測定できることである。そのため本プロジェクトで実現される排
出削減量を知るために、ベースラインとプロジェクトの排出量を比較する必要は
ない。これは、回収・分解される1トンのメタンが大気中に放出されない1トン
のメタンに等しく、したがって、1トン分のメタン排出が削減されるためである。
言い換えると、モニタリングと排出削減量(ER)計算の手法を用いれば、ベース
ライン排出に関する情報に頼る必要がなくなり、ベースライン・シナリオの排出
量が不明のままで済む。埋立地から発生するベースライン排出量のモニタリング
は、サンプリング(標本化)を行わないかぎり現実的ではないため、上記の手法
は便利である。提案されるモニタリングと ER 計算の方法は、モニターまたは推
定されたベースライン排出量とプロジェクト排出量の差分として ER を算出する
方法よりも正確であることが期待できる。
本プロジェクトのモニタリング計画では、いくつかのモニター操作を想定して
おり、予想される GHG の排出削減量データを総合的に収集・記録するよう考え
られている。そのためにはプロジェクトを常時監視し、設計どおりのパフォーマ
ンスが出ていること、および発表された CER(認証排出削減量)が本当に達成さ
れていることを確認する必要がある。
1) 有効性調整係数の見直し
本プロジェクトによって実現される ER を保守的に算定するため、本モニタ
リング計画では、直接モニターされた ER から 30%の「有効性調整係数」分
を差し引く(4.1.3を参照方)。有効性調整係数は(クレジット発生期間
の期末に)ベースラインを修正するたびに見直しが必要である。その際、将
来のその時点で一般的な業界通例として行われる GHG フレア焼却の量を推
定する。
サンホアン埋立地のベースライン・シナリオは、大気中にガスの一部が放出
されるというものである。ブラジル環境省または州の環境局では、埋立処分
場から発生する LFG について回収とフレア焼却を義務づける法律をただちに
導入する予定はない。ブラジルでは環境保護法の実施までの準備期間がわり
と長い。そのため、ベースラインに関する仮定は7年ごと(クレジット発生
期間の更新時)に見直せば十分だと考えられる。
69
しかし、規制要件の実施状況または廃棄物処理基準の実施状況を明確にする
ため、将来ベースラインを見直すそれぞれの時点において、ブラジル国内に
対照群を作って調査することにする。調査の目的は、将来のその時点で一般
的な業界通例として行われる GHG フレア焼却の量を、その対照群中の企業に
関して推定することにある。将来、ベースラインを見直すごとに、専門のコ
ンサルタントが以下の推定結果を提供する。
・ 十分な本数のガス抽出井戸が設置されているか。
・ 埋立地の深さに対する抽出井戸の深さ
・ 問題なく稼働している(ガスが流れている)ガス抽出井戸の本数
・ 稼動していない(浸出液で詰まっている、保守が不十分など)ガス抽出井
戸の本数
・ 問題なく稼働している(LFG が燃焼している)フレア焼却装置の台数
・ 抽出井戸の吸引を行っているか。
・ 発散を防止するために埋立地は適切に覆いがなされているか。
・ 使用するフレア焼却装置の効率
ブラジルの既存埋立地で収集したデータをもとに、専門家が対照群の各埋立
地についてフレア処理されるガスの割合を推定し、30%の控除率が適当かどう
か、あるいは 30+n%に変更するべきかどうかを判断する。平均の回収状況が
当初の確約期間の控除率である 30%を超える場合は、対照群の結果をもとに
新たな控除率を決めなければならない。しかし、逆に平均の回収状況が最初
の控除率を下回った場合は、控除率を変える必要はない。プロジェクトのク
レジット発生期間の更新に関連して X%という新たな控除率が決まった場合、
それを本プロジェクトが提案し、提案された控除率が妥当かどうかを指定運
営機関がチェックし、確認する。
70
4.3.3
ID
データ内容
排出量をモニターするために収集するデータとデータの記録方法
単位
測定値(m)
、
計算値(c)
、
推定値(e)
記録頻度
モニターする
データの割合
データの保存
方法(電子
または紙)
m3
M
連続
100%
電子形態(スプ
番号
1
フレア焼却す
る LFG の流量
データ保存期間
備考
2年間およびプロ データは月間/年間で集
レッドシート) ジェクトのクレジ 計
ット発生期間中
2
総発電量
MWh
M
連続
100%
電子形態(スプ
2年間およびプロ データは月間/年間で集
レッドシート) ジェクトのクレジ 計
ット発生期間中
3
発電装置の熱
消費率
GJ/
mとc
MWh
フレア効率を年に2 年に2回、ま
電子形態(スプ
回測定(前回のモニ たは前回測定
レッドシート) ジェクトのクレジ れ、必要に応じて発電装
ター時に比べて大き 値からの変化
4
フレア効率
%
mとc
2年間およびプロ デ ー タ は 試 験 に 使 用 さ
ット発生期間中
置の熱消費率に関する標
く変わっている場合 に応じて頻度
準プレート定格値を変更
は毎月実施)
する。
を増やす。
フレア効率を年に2 年に2回、ま
電子形態(スプ
回測定(前回のモニ たは前回測定
レッドシート) ジェクトのクレジ れ、必要に応じてフレア
ター時に比べて大き 値からの変化
く変わっている場合 に応じて頻度
は毎月実施)
2年間およびプロ デ ー タ は 試 験 に 使 用 さ
ット発生期間中
焼却装置の定格効率を変
更する。
を増やす。
71
5
LFG のメタン
%
mとc
連続
含量
100%
電子形態(スプ
2年間およびプロ データは月間/年間で集
レッドシート) ジェクトのクレジ 計
ット発生期間中
表−13
モニタリングデータおよび記録方法
72
4.3.4
ポテンシャル排出源からの排出がプロジェクト活動を実施するに伴
い重要と考えられるが、プロジェクトバウンダリーには含まれない、
そしてこれらの発生源からデータを収集・記録を実施した場合の確
認
本プロジェクトが実施されないと発生しないような GHG 排出をもたらすもの
は、LFG 収集・利用システムの建設作業のみである。しかし、その排出量は多く
ないうえ、別の埋立地に代替的な発電施設が建設されても発生する。本プロジェ
クトが対象とし、直接監視するもの以外、排出量の増加は認識できない。また本
プロジェクトでは ER の直接モニタリングを行うため、間接排出によって計算値
に誤差が生じることもない。
詳しい説明は4.1.5を参照されたい。
4.3.5
人為的排出量のベースラインをプロジェクトバウンダリーに含まれ
ている GHG の発生源に決定する際の適切なデータと、もしこれらの
データを収集・記録を実施する場合の方法
本プロジェクトでは直接的なモニターによって ER を算出するため該当しない。
上記のデータが収集される。
4.3.6
モニターされたデータが品質管理・品質保証の手順に従っているか
本プロジェクトにおいて実施される予定の品質保証内容は以下のとおりである。
毎日のモニター記録:
現場職員がガス井と発電機の表示値を毎日読み取って、それを本社に連絡する。
表示値は異常がないかチェックしてからファイルに保存する。
ガス井のモニター記録:
週に 1 度または決められた頻度で読み取る。現場技術者はガス井を回って各ガス
抽出井戸の表示値を採取したあと、それを記録簿に記録して本社に連絡する。LFG
中のメタン含量が正確に測定できるよう、ガス分析器を導入する予定である。こ
のようなガス井検査では、意図しない LFG の放出がないかのチェックも行われる。
意図しない放出が発見されたら、ただちに適切な対策を講じる。
73
現場技術者用のルーチンリスト:
毎日、毎週、毎月実施する定期作業をまとめたリストが現場技術者全員に配布さ
れる。運営担当マネージャーと安全衛生兼教育担当コーディネーターは、現場訪
問時にこの定期作業をチェックし、必要な作業が漏れなく実行されていることを
確認する。また本社に送るべき書類についても問題なく届いているかどうかチェ
ックする。
現地監査:
技術担当マネージャー、運営担当マネージャー、および安全衛生兼教育担当コー
ディネーターは、定期的に現地を訪問する。現地の定期作業が正しく実施されて
いるかどうか確認するほか、追加訓練の必要性の検討および現場で未完了の作業
について監査を実施する。
未完作業通知:
現地監査に続き、現場技術者には「プラント未完作業通知書」が発行される。こ
れは監督チームが必要だと考える作業をまとめたリストである。記載の作業が実
施されたかどうかは、次回以降の現地監査でチェックされる。
作業許可:
この帳票は作業を実施する前に記入する。これは本社に送られ、各発電機の点検
記録に添付して保管される。この帳票はガス井に関するあらゆる作業に使用され
る。
点検シート:
LFG からのエネルギー回収を扱う専門企業が、発電機のすべてについて、750、
1500、3000 時間目の点検および 12,000 時間目の総合点検を行う。点検を行うた
びに点検シートに記録し、点検が漏れなく実施され、記録されるようにする。す
べての総合点検にはエンジニアが1人立ち会うほか、それ以前の点検でも、現場
技術者または監督チームが適当と考えたときにはエンジニアが立ち会う。処理業
者は、このような点検作業をもとにして、発電装置の熱消費率を変更するかどう
かをプロジェクトの全寿命を通して決定する。こうした厳密なメンテナンスを行
うことで、熱消費率は発電機の全寿命を通して一定に維持されることが期待され
る。
測定機器の校正:
測 定 機 器 の 校 正 は 、 国 家 測 定 法 制 局 ( INMETRO : Instituto Nacional de
74
Metrologia)の要求条件に従って毎月実施される。
是正措置:
品質保証手段には、本プロジェクトまたはこのモニタリング計画の実施における
不適合を処理・是正する手順が含まれる。不適合が発見された場合には、以下の
対処を行う。
・職員が不適合の内容とその原因をただちに分析する。
・本プロジェクト責任者は EPC および埋立地処理業者と相談し、不適合の内容と
その原因を取り除く適切な是正措置について意思決定を行う。
・是正措置を実施し、本プロジェクト責任者に報告する。
上述した ISO シリーズのような品質または環境保証の対策に加え、本プロジェ
クトでは ISO が要請する操作マニュアルを作成することにしている。操作マニ
ュアルには、トレーニング手順、能力開発手順、装置の正しい取り扱い方法、
緊急対応、補植計画、作業の安全などが含まれる。
本プロジェクトでは、職員、EPC の運営スタッフ、および埋立地処理業者の職
員すべてが本モニタリング計画と本プロジェクトの実施に関して適切なトレーニ
ングを受けるものとする。
75
本プロジェクトにおいて実施が提案されている品質管理・品質保証手順を表−14 にまとめる。
データ
データの不確
各 デ ー タ に つ い て QA/QC 手順の計画がある(またはない)およその理由
実さ
QA/QC 手順の計画
(高・中・低) があるか
D3 – 1
低
ある
流量計はメンテナンスおよび試験を定期的に行って正確さを維持する。
D3 – 2
低
ある
計器類はメンテナンスおよび試験を定期的に行って正確さを維持する。表示値は配電
会社による二重チェックを受ける。
D3 – 3
低
ある
定期メンテナンスによって発電機と発電機が最適に運転されるように維持する。ER
の計算に使用する熱消費率は年に一度の頻度でチェックする。標準または以前に使用
した熱消費率から大きく変化した場合は、点検間隔を短くする。
D3 – 4
低
ある
定期メンテナンスによってフレア焼却装置が最適に運転されるように維持する。フレ
ア効率は年に一度の頻度でチェックする。以前の定格効率から大きく変化した場合
は、点検間隔を短くする。
D3 – 5
低
ある
ガス分析器はメンテナンスおよび試験を定期的に行って正確さを維持する。
表−14
品質管理・品質保証手順
77
4.4
発生源別 GHG 排出量の計算
4.4.1
プロジェクトバウンダリー内でのプロジェクト活動における GHG
発生源から排出される人為的排出量の推計に用いた計算式の説明
本プロジェクトでは直接的なモニターによって ER を算出するため該当しない。
下記4.4.3の内容および4.4.5の計算手順の説明を参照のこと。
メタンをフレア焼却装置と発動機により分解すると、メタン排出量は CO2 排出
量に転換される。メタン、つまり CO2 の排出源は廃棄物の有機成分であり、自
然な有機 CO2 循環の一部である。したがって、本プロジェクトの参加企業は、
CO2 排出量を気候変動をもたらす正味の量としてカウントするべきではないと
の見方を取る。そこで、本プロジェクトによって分解されるメタンに適用する地
球温暖化係数(GWP)を 21 とする。
システム境界内部で特定される唯一のプロジェクト排出源は、埋立地から出る
メタンの発散性排出である。設置されるガス回収システムの効率は 75%と仮定さ
れている。したがって、25%は発散性排出としてそのまま散逸する。LFG およ
び対応するメタン発生量の推定に用いる式については4.4.5を、また発散性
ガスの推定量については4.4.6の表をそれぞれ参照されたい。
4.4.2
リーケージの推計に用いた計算式の記述
4.3.4を参照方。
4.4.3
プロジェクト活動による排出量に相当する4.4.1と4.4.2
の合計
本プロジェクトでは直接的なモニターによって ER を算出するため該当しない。
ベースラインとプロジェクトの排出量に認識可能なかなりの差が生じるのは、
LFG に含まれるメタンを収集・分解する過程のみである。この量はモニターさ
れ、直接算出される。排出量の修正量が認識可能ながら微々たる(間接的な)も
のは、プロジェクトの建設に関するもののみである(上記4.3.4の説明を参
照方)。
78
4.4.4
GHG 発生源毎の人為的排出量のベースライン推計に用いた計算式
の記述
本プロジェクトでは直接的なモニターによって ER を算出するため該当しない。
下記4.4.5の説明を参照方。
4.4.5
プロジェクト活動の排出削減量に相当する4.4.4と4.4.3
の差
本モニタリング計画では、ER を以下のように算出する。
ステップ1:発電装置でのメタンの燃焼分
発電装置でのメタン燃焼によって得られる CO2 の排出削減量は、下の図式の要
領で年に一度計算される。
発電が行われる場合、本プロジェクトによって発電される
年間総電力の計測値(月間読み取り値の合計)を計算する。
(MWh)
発電装置の熱消費率を掛ける
(GJ/MWh)
与えられる全エネルギー
(GJ)
GJ をメタンのトン数に換算する
(0.0357 GJ/m3 CH4 と 0.000679 トン CH4/m3 CH4 の係数を使用)
(CH4 のトン数)
メタンの地球温暖化係数(GWP)である 21 を掛ける
(t-CO2e=CO2 換算のトン数)
79
サンジョアン・プロジェクトでのメタン燃焼による発電によって
減少する年間 CO2 排出量
(CO2 換算のトン数)
ステップ2:フレア焼却装置でのメタン燃焼分
フレア焼却装置でのメタン燃焼によって得られる CO2 の排出削減量は、下の図
式の要領で年に一度計算される。
フレア焼却装置に送られる LFG の体積
(m3)
LFG のメタン含量を掛ける
(ガス分析器の表示値、または発電装置の表示値からの減算)
フレア焼却装置で燃焼されるメタンの体積
(m3)
フレア効率を掛ける
フレア焼却装置で燃焼されるメタンの正味体積
(m3)
体積と質量の換算係数(1m3 CH4=0.00067899 トン CH4)を掛ける
(メタンのトン数)
メタンの地球温暖化係数(GWP)である 21 を掛ける
(CO2 換算のトン数)
80
フレア焼却装置でのメタン燃焼による年間排出削減量
(CO2 換算のトン数)
ステップ1と2の結果から有効性調整係数(30%)分を差し引く。
この係数は、プロジェクトを実施しなかった場合のフレア焼却量を保守的に
見積もることに相当する。
プロジェクトによって生じる総 ER
(CO2 換算のトン数)
総排出削減量(CO2 換算のトン数)は、ステップ1の結果(発電装置のメタン
燃焼による分)とステップ2の結果(フレア焼却装置のメタン燃焼による分)の
合計である。その値から有効性調整係数の分を差し引く。この係数は、本プロジ
ェクトを実施しなかった場合に規制当局が求めるガス回収およびフレア焼却シ
ステムを埋立処分場において実施しただけのフレア焼却量を保守的に見積もる
ことを意味する。本プロジェクトの場合、この係数は LFG 専門家によると 25∼
30%と推定され(4.1.3を参照方)、ここでは保守的な結果が得られるよう、
高いほうの値(30%)が採用された。この係数は、国内の他の埋立地処理業者の
対照群が採用した基準を参考にできるよう、ベースラインの各クレジット発生期
間の期末に見直される(詳細は4.3.2を参照)。
フレア装置および発電機から生じる CO2 排出量については修正されない。その
根拠については4.4.1の説明をご覧いただきたい。
LFG のメタンを回収・燃焼して発電することで、21 年間に約 1,570 万トンの
CO2 排出が効果的に回避される。
備考:
本プロジェクトでは、プロジェクトがなかったときに他の発電所で発電されたで
あろう電力に対応する ER については、現段階においては主張しない。
81
4.4.6
上記計算式を用いた際の推計値の表
本プロジェクトにとって最適な ER のモニタリングおよび計算方法(排出削減
量の直接モニタリング)が必要なことから、上述の式を直接使用して下の表−15
が得られるわけではない。
しかし、本プロジェクトで提案されるモニタリング方法は、プロジェクトの開
始後にしか適用できないため、プロジェクト・シナリオならびにベースライン・
シナリオで発生する排出量は、既出のように First Order Decay Model1を用い
て推定した。廃棄物の量や投棄速度、メタン発生状況、LFG 回収効率、LFG の
メタン含量、フレア効率、発動機の熱消費率などについてさまざまな仮定を行っ
て予想した排出削減量を、下の表−15 に示す。なお、図表中の値はあくまでも
期待値を推定したものにすぎない。
ベースライン
プロジェクト
排出量
排出量
2005
1,845,554
659,126
1,186,428
2006
2,082,057
743,592
1,338,465
2007
2,296,054
820,019
1,476,035
2008
2,077,556
741,984
1,335,572
2009
1,879,850
671,375
1,208,475
2010
1,700,959
607,485
1,093,474
2011
1,539,091
549,675
989,416
2012
1,392,627
497,367
895,26/
2013
1,260,101
45/,/36
81/,/65
2014
1,140,187
4/7,21/
732,977
2015
1,031,684
368,458
663,225
2016
933,506
333,395
600,111
2017
844,671
301,668
543,003
2018
764,290
272,961
491,329
2019
691,558
246,985
444,573
2020
625,748
223,481
402,266
2021
566,200
202,214
363,986
2022
512,319
182,971
329,348
2023
463,565
165,559
298,006
年次
排出削減量
82
2024
419,451
149,804
269,647
2025
379,535
135,548
243,987
Total
24,446,566
8,730,917
15,715,650
表−15
ベースラインとプロジェクトの排出量のまとめ(単位:t-CO2e)
LFG 発生量
m3 /年
450,000,000
400,000,000
350,000,000
300,000,000
250,000,000
200,000,000
150,000,000
100,000,000
50,000,000
0
1
2 3
4
5 6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
年次
図−22
トン/年
LFG 発生量
メタンガス発生量
180,000
160,000
140,000
メタン総発生量
120,000
100,000
80,000
ベースラインの
メタン排出量
60,000
40,000
20,000
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
年次
図−23
メタン発生量
83
排出削減量予想値
トン/年
2,000,000
1,500,000
1,000,000
500,000
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
年
図−24
保守的な排出削減量予想値
84
4.5
環境影響分析
4.5.1
バウンダリーを越える影響評価を含む環境評価の分析に用いた資料
ブラジル省庁間気候変動委員会は、決議第 1 号の付属書 3 において、ブラジル
政府から承認書を受ける(または受けない)ために、すべてのプロジェクトが以
下の基準を満たす提出するよう求めている。重要な点は、プロジェクトの持続可
能性(サステイナビリティ)にどう取り組むかを理解することである。
1) 地域環境の持続可能性への貢献
サンパウロ州にはすべての埋立処分場で継続的な改善を促進する体制があ
ることを認識する一方で、ブラジル国内の他州の状況について同じレベルを
保証することはできない。バイオガスのフレア焼却は、州当局が求める改善
策ではない。このような自主的な改善は、地域環境の持続可能性への貢献で
あるとみなされる。
2) 職業開発と雇用創出の改善への貢献
基準シナリオではバイオガスを利用しないため、よりよい職業開発も新た
な職も生まれない。労働関連の法令(安全衛生)および国際基準によるさら
なる要請については、今後準備される新たな特別目的会社が実行を目指す。
新会社には少なくとも 20 人の従業員と調査・清掃要員が配備されることが
望まれる。
3) 所得分配への貢献
税金の支払いのほか、バイオガス所有者(自治体)が得るべき(所得分配
を可能にする)炭素クレジットの割合に関して議論がある。
4) 技術開発への貢献
ブラジルでは最初の火力発電プラントがつい最近操業を開始したばかりで
あるため、十分な技術がまだ確立していない。ある技術(オットーサイクル)
では海外からの輸入エンジンを必要とするのに対し、他方の技術(ランキン
サイクル)はバガスや籾などのバイオマス資源を燃やして発電する用途に広
85
く使用されている。本プロジェクトと同じものが国内全域で実施され、さら
なる開発が促進されると一般に考えられている。
ブラジル代替エネ源電力振興計画(PROINFA)では、国内ですでに十分
確立された技術を促進する意向である。
尚、ロイヤルティや技術料は要求されていない。
4.5.2
プロジェクト当事者またはホスト国が影響を重大と判断した場合:
結論とその結論を裏付ける全ての環境影響評価資料の出典
埋立処分場を運営するための環境許可証を得るには、環境影響調査が必要であ
る。バイオガスから電力を得るには、州の環境局に予備環境リポートを提示する
だけでよい。
4.6
利害関係者からのコメント
4.6.1
現地の利害関係者からのコメントの収集方法と編集した際の手順の
簡単な説明
ブラジル省庁間気候変動委員会による決議第 1 号の第 3 条にもとづき、本プロ
ジェクトに関する利害関係者協議手続きが実施されなければならない。
プロジェクトは以下の利害関係者によって容認される必要がある。
・ 市当局と議会
・ 市と州の環境当局
・ Brazilian Forum of NGO's
・ 地元の協会
・ 公共省
上記の利害関係者のほか、ブラジル省庁間気候変動委員会はプロジェクトにつ
いて、科学技術省ウェブサイトで 30 日間の一般諮問を受けることにしている。
指定運営機関も有効化審査の際に同様のことが行われる。
86
4.6.2
受け取ったコメントの要約
サンパウロ州環境局のホセ・ゴールデンベルグ長官とブラジルで著名な気候変
動の専門家1人は、この種のプロジェクトであれば、ブラジルの環境許可手続き
に沿った環境アセスメント計画は必要ないと言明した。本プロジェクトそのもの
がすでに環境への影響を低減するための軽減対策である。それゆえ、サンパウロ
州では、本プロジェクトのように廃棄物をエネルギーに転換するプロジェクトに
対しては、公聴会は必要ないとしている。
ブラジル衛生工学協会(ABES)は、廃棄バイオガスを使った発電が一般の人
にどのように認知されているか調査を行った。賛成の人が多いが、埋立地の運営
については異なる。現在の埋立処分場は大切なエネルギー源を大気中に捨ててい
ると人々は理解している。
廃棄物をエネルギーに転換するブラジル国内の他のプロジェクトについて実
施した同様の利害関係者協議でも、人々はエネルギー効率の向上を図るためにこ
のプロジェクトと同じことを国内全域に広めるべきだと理解していることが確
認されている
87
(附属1)承認されたベースライン策定方法論 AM0003
埋立地発生ガス回収プロジェクトに関する簡易財務分析
出典
この方法論は、リオデジャネイロ(ブラジル)のノーバイグアスにある S.A. Paulista によ
って進められている NovaGerar 埋立地発生ガス−エネルギ変換プロジェクト用として作成
された“プロジェクト設計書”ならびに“ベースラインの検討、モニタリング、および検
証に係わる計画”を基本としています。これらの図書(2003 年7月の第 14 版)は、世界
銀行の炭素基金ユニットのために EcoSecurities Ltd.が作成したものです。提案の詳細なら
びに理事会による考察については、ケース NM0005-rev“Nova Gerar Landfill Gas to
Energy
プ ロ ジ ェ ク ト ” を 参 照 し て く だ さ い ( こ れ ら の 情 報 は 、
http://cdm.unfccc.int.methodologies/approved からアクセスできます)。
CDM様式および手順の第48節に規定されている指定手法
“投資に対する障壁を考慮に入れ、経済的に魅力のある活動であることが立証されている
技術から生まれる排出物”
適用性
この方法論は、以下の条件に適合する埋立地発生ガス回収プロジェクト活動に適用可能で
す。
・ 回収ガスの燃焼を行う。
・ 回収ガスを発電に使用するが、他の資源を使った発電の置換えまたは回避につながる排
出削減量のカウントは行わない。
この方法論は、以下に示すモニタリング方法論と併せて使用しなければなりません。この
方法論は、起こりうる結果が通常のビジネスシナリオ(多少の変更および修正を加えたも
の)と提案プロジェクトの範囲内にある場合にのみ適用可能となります。すなわち、起こ
りうる結果が現実と大幅に異なってしまう場合、あるいは提案された技術とは異なる技術
となるような場合には、この方法論を適用することができません。
排出量削減1
プロジェクト活動によってある年の間に達成された温室ガス排出削減量(ERy)は、実際に
1
理事会はその第12回総会において、事務局に対して、埋立地発生ガス回収プロジェクト活動に関するメタン( CH4)排
出削減量の計算の中で生物ガスの酸化が与える影響について、理事会の方法論検討委員会が検討するための技術書を作
成するよう要求を出しました。理事会は、第15回総会の場において検討用として理事会へ提出できる提案を方法論検討
委員会が作成することに同意しました。当該問題に関する理事会の検討結果を反映させるために、この方法論に対して
修正が加えられる可能性があります。ただし、どのような変更も、方法論について規定したこの最新バージョンを使っ
てすでに登録されているCDMプロジェクト活動に影響を与えてはならないものとします。
88
分解されるメタンの量(MDproject y)とプロジェクト活動が存在しない場合に分解される
メタンの量(MDbaseliney)との差に、メタンに対して認められている潜在地球温暖化指数
(GWP_CH4)を乗じた値で表されます。これを式で表すと、以下の通りです。
ERy=(MDprojecty−MDbaseliney)×GWP_CH4
プロジェクト活動が存在しない場合の分解メタン量とは、燃焼によって失われる量、もし
くはプロジェクト活動が存在しない場合で、プロジェクト 2の開始時点における規制上の要
求、契約上の要求、またはこれらに類似の条件によって課せられたガス回収システムの有
効性(“有効性補正係数”(EAF))を考慮に入れたときに失われる量をいいます。これは、
以下の式で表されます。
MDbaseliney=MDprojecty×EAF
有効性補正係数(EAF)の初期設定値は 20%です。この初期設定値以外の数字でも、新し
く提案された法や規制などのプロジェクト固有の考慮事項、あるいはプロジェクトの実施
場所で適用される既存の法/規制の効力に従って提案し、容認を受けることが可能です。
有効性補正係数は、将来において産業界で実際的に行われる一般活動の一部として発生す
る GHG 燃焼量を考慮に入れ、個々の新しいクレジット期間を開始するときにその値を変更
しなければなりません。
プロジェクト設計書については、米環境庁の First Order Decay Model1を使って埋立地か
ら将来放出される GHG の量を予想して、事前に排出削減量を推定しておきます。排出削減
量は、プロジェクトの操業開始後におけるメタンの実回収量と実分解量の測定によって決
まるため、これらの推定値は参考値としてのみ使われます。
上記の式から、ある年(y)の間にプロジェクト活動によって達成される温室ガスの排出削
減量(ERy)は、その年の間にプロジェクト活動によって分解されるメタンの量(MDprojecty
(単位はトンで表す))から有効性補正係数(EAF)を引いた値にメタンに対して認められ
ている潜在地球温暖化指数(GWP_CH4)を乗じた値で表されます。これを式で表すと、以
下の通りです。
ERy=MDprojecty(1−EAF)×GWP_CH4
ERy は、温室ガス排出削減量を CO2 に換算したトン数( tCO2e)で表したものです。
MDprojecty は、プロジェクト活動によって分解されるメタンをトンで表したものです。EAF
は有効性補正係数で、小数値で表します。EAF の初期設定値は 0.20 です。初期計画期間に
おいてメタンに対して認められている潜在地球温暖化指数( GWP_CH4)は、メタンの CO2
換算量として 21tCO2e となります。したがって、2012 年 12 月 31 日までは GWP_CH4=
21 が適用されます。
2
理事会は、その第11回総会において、方法論検討委員会に対して、整合性確保のため、ベースラインシナリオの策定
および排出削減量の計算の際に、規制上または契約上の要求をどのように変更すべきかについての提案を準備するよう
要求を出しました。当該問題に関する理事会の検討結果によっては、この方法論に対してさらに修正が加えられる可能
性があります。ただし、どのような変更も、方法論について規定したこの最新バージョンを使ってすでに登録されてい
るCDMプロジェクト活動に影響を与えてはならないものとします。
89
ある年の間にプロジェクト活動によって分解されるメタン(MDprojecty )は、実際に燃や
され、発電に使われたメタンの量をモニタリングして求めます。
MDprojecty=MDflaredy + MDelectricity y
MDflaredy=LFGy*F_CH4y*FE*D_CH4
ここで、LFGy は、測定対象年の間に燃やされた埋立地発生ガスの量を立方メートル(m3)
で表したものです。F_CH4y は、その年の間に定期的に測定した埋立地発生ガスのメタン量
です。FE は燃焼効率(分解されたメタンの割合)で、パーセントで表したものです。D_CH4
はメタンの密度で、1 立方メートルあたりのメタンの重量(tCH4/m3CH4)で表したもので
す。3
MDelectricity y=EGy*HR/EC_CH4
発電によって分解されたメタンの量は、測定対象年の間に作られた発電量( EGy)を使って
表現し、MWh で表します。HR は測定した熱消費量で、GJ/MWh で表します。EC_CH4
は測定したメタンのエネルギ量で、GJ/tCH4 で表します。
ベースライン
ベースラインでは、埋立地から発生するメタンの一部を回収し、分解して、規制上または
契約上の要求に合致させられるよう、あるいは安全および臭気に関する問題に対処できる
よう検討を行います。
ベースラインの中で回収と分解が行われるメタンの部分を“有効性補正係数”
(EAF)と呼
びます。EAF は、プロジェクトの開始時における規制上の要求、契約上の要求、または産
業界の慣習から要求されるガス回収システムの有効性の影響を受けるので、クレジット期
間中に変更される可能性があります。EAF の初期設定値は 0.2 ですが、プロジェクト提案
者は、当該プロジェクトが存在しない場合にさらに大量のメタンの分解を求める規制上、
契約上、またはその他の要求がないことを立証しなければなりません。EAF は、個々の新
しいクレジット期間を開始するときにその値を変更しなければなりません。
追加性
べーラインのシナリオおよび追加性は、段階的プロセスにより決定します。
ステップ 1:プロジェクトおよび通常のビジネス(BAU)シナリオ
44以外に可能性のある
ベースラインシナリオがないという説得力のある正当性を証明します。可能性を有するそ
の他のベースラインシナリオがある場合には、この方法論は、提案されたプロジェクト活
3
STP の メ タ ン の 密 度 は 、0.0006498tCH4 /m3 CH4 で す 。 NovaGerar埋 立 地 プ ロ ジ ェ ク ト の 条 件 で は 、 密 度 は
0.00067899tCH 4 /m3 CH4となります。
4
BAUとは、重要な現在の方針および慣例の延長を意味するものであると理解されています。BAUを同心円の一群と考
えた場合、“中心”―“中心”は、重要な現在の慣例および方針から作られている―では変更が期待できないという意
味を持っています。一方、規制や方針の小規模な調整などのように、“周辺”の変更は時間の経過とともに起こる可能
性があります。ただし、このような小規模の変更が“中心”に影響を与えることはなく、“中心”が変更され損なわれ
るようなことはありません。
90
動に使用することができません。
ステップ 2:提案されたプロジェクト活動の保守的な内部収益率(IRR)を計算します。た
だし、この計算には CER の販売によって生まれる予想収益を除きます。この計算には、増
分投資費用、運転維持費用、ならびに BAU シナリオを提案のプロジェクト活動まで高める
ために必要なその他のすべての費用を含めなければなりません。さらに、この計算には、
売電によって生じた利益および買電をやめたことによって生まれる経費節約分などを含む
プロジェクト活動から生じたすべての利益(ただし、CER の販売により発生する収益は除
く)を含めなければなりません。設定した仮定がプロジェクトシナリオの IRR を下げるの
ではなく上げる方向に向いている場合には、IRR を保守的な値で計算します。この保守的
な計算をするためには、すべての仮定により高い IRR をもたらす値を使用しなければなり
ません。これらの仮定の保守性は、専門家の意見を聞きくことによって、ならびにプロジ
ェクトを承認している運用機関を使って確認をしなければなりません。
ステップ 3:プロジェクトの IRR が、保守的な(すなわち、かなり低い)推定値ならびに
本プロジェクトまたは当該国内のこれに匹敵するプロジェクト形式の代わりとして考えら
れるプロジェクトの容認可能 IRR よりも大幅に低いか否かを確認します。保守的容認可能
IRR は、以下の各項目をベースとして算定することができます。
・ 国債のレートまたはその他の見積資本コスト(例:商業貸出利率など)
・ 本プロジェクトまたはこれに匹敵するプロジェクト形式に対して予想されるIRRについ
ての専門家の見解
・ 国またはセクターに適用できるその他のハードルレート
選択した保守的容認可能 IRR の正当性を証明しなければなりません。
プロジェクトの IRR が保守的容認可能 IRR より大幅に低いことが明確となった場合には、
そのプロジェクトは経済的に魅力のある活動とはいえなくなります。したがって、代替の
BAU シナリオが経済的にもっとも魅力のある活動であるとともに、もっとも可能性の高い
ベースラインシナリオであると考え、そのプロジェクトを追加できると考えることができ
ます。
ステップ 4:クレジット期間中に、もっとも可能性の高いベースラインシナリオの予測され
る展開について分析し、それを文書にまとめます。
リーケージ
リーケージの唯一の源が、埋立地発生ガスを送出するために追加回収装置の中で使われる
電気を作ることによって発生した排出物です。
回収システムの運転を行うために、回収された埋立地発生ガスから十分な量の電気が作ら
れている場合には、リーケージは存在しません。回収システムの運転に使われる電気(買
電により獲得)が送電網を介して売られる電気量を超えている場合には、承認されたベー
スライン策定方法論 AM0002(“公共事業許可契約に従って策定されたベースラインにおけ
91
る埋立地ガスの回収および燃焼による温室ガス排出の削減”)の中でリーケージに対して指
定されている手法を使って、これに関連する排出量を計算し、年間の推定排出削減量を減
じた排出量を求めなければなりません。
92
(添付2)承認されたモニタリング方法論 AM0003
埋立地発生ガス回収プロジェクトに関する簡易財務分析
出典
この方法論は、リオデジャネイロ(ブラジル)のノーバイグアスにある S.A. Paulista によ
って進められ、世界銀行の炭素基金ユニットのために EcoSecurities Ltd.が作成した“プロ
ジェクト設計書”ならびに“ベースラインの検討、モニタリング、および検証に係わる計
画”(2003 年 7 月の第 14 版)に従った NovaGerar 埋立地発生ガス−エネルギ変換プロジ
ェクトを基本としています。提案の詳細ならびに理事会による考察については、ケース
NM0005-rev“Nova Gerar Landfill Gas to Energy プロジェクト”を参照してください(こ
れらの情報は、http://cdm.unfccc.int.methodologies/approved からアクセスできます)。
適用性
このモニタリング方法論は、埋立地発生ガスを回収し、燃焼または発電を行うことでメタ
ンを分解することにより温室ガス排出量を削減するプロジェクト活動に使用することがで
きます。この方法論は、すでに説明したベースライン策定方法論と併せて使用しなければ
なりません。
モニタリング方法論
モニタリング方法論は、図 1 に示す燃焼プラットフォームと発電設備において回収ならび
に分解の対象となる埋立地発生ガスの量を直接測定する方法を基本としています。モニタ
リング計画では、燃焼させる LFG の量と質ならびに発電量を連続的にモニタリングします。
求めなければならない主要な変数には、実際に燃やされたメタンの量(MDflaredy)と発電
に使われたメタンの量(MDelectricity y)があります。これらの変数は、つぎのようにして
求めます。
回収メタン量および燃焼メタン量:図 1 に示すように、実際に燃やされたメタンの量は、
以下をモニタリングすることで求めます。
・ 埋立地発生ガスの回収量(LFGy)[m3−連続式流量計を使用]
・ 埋立地発生ガスの中のメタン量(F_CH4y)[%−連続式分析器を使用]
・ 燃焼実施時間[時間−運転時間計を使用]
さらに、燃焼排出物中のメタン含有量を四半期ごとに分析して、メタン分解の割合である
燃焼効率(FE)を求めます。
93
回収されたメタン量および発電に使用されたメタン量
55:発電に使われたメタンの量は、
モニタした以下の情報を使って発電量から求めることができます。
・ 発電量(EGy)[MWh−計量値]
・ 発電機の熱消費量(HR)[GJ/MWh−定期試験から求めた値]
・
メタンのエネルギ量(EC_CH4)[GJ/tCH4]
Figure 1
Monitoring Plan
リーケージ量を推定するには、回収システムのガス送出設備で使われる電気量を計量する
必要があります。リーケージ量の計算をする前に、発電網へ売られた電気を買電量から引
いておかなければなりません。
このモニタリング方法論では、連続式流量計および連続式メタン分析器を使って、埋立地
発生ガスの実燃焼量と燃やされた埋立地発生ガスの中に含まれるメタンの量の直接連続測
定を行います。回収した埋立地発生ガスに含まれるメタンの量がガス回収系統の条件(坑
口装置での空気による希釈、配管からの漏れなど)によって 1 日に 20%を超える変動を示
すことがあるため、連続式メタン分析器は重要な機器となります。
モニタリング方法論は、エネルギプラントの燃料を厳格に管理する必要がある場合に、ガ
スをエネルギに変換するプラントを有する埋立地に対して一般的に使用されます。ガスの
質(湿度、粒子など)を測定する機器は各種要因の影響を受けやすいため、この機器の校
5
理事会は、発電によるメタン分解量の計測精度を上げるために、方法論検討委員会の詳細提案をベースとしてこの方
法論を変更することができます。ただし、どのような変更も、方法論について規定したこの最新バージョンを使ってす
でに登録されているCDMプロジェクト活動に影響を与えてはならないものとします。
94
正に際しては厳格な QA/QC 手順が必要となります。
95
プロジェクト活動からの排出量をモニタするために収集または使用する必要のあるデータ、ならびに当該データの記録方法
項目
データ変数
データの
単位
測定値(m)、計
算値( c)、または
推定値(e)
記録頻度
データの
モニタ
比率
データの
記録方法
(電子:e、
紙:p)
データ
記録期間
コメント
1
LFG y
燃焼させる埋立地発生ガ
ス
m3
m
連続
100%
電子
クレジット期間
中
流量計を使って測定。データは月ごと
および年ごとに集計する。
2
EGy
発電量
MWh
m
連続
100%
電子
クレジット期間
中
電力(kWh)計を使って測定。データ
は月ごとおよび年ごとに集計する。
3
HR
発電機の熱消費量
GJ/M/Wh
mおよびc
半年ごと、安定して
いない場合には毎月
適用なし
電子
クレジット期間
中
データは試験に使用し、必要に応じて
発電機の銘板に記載されている熱消
費量を訂正する。
4
FE
燃焼効率
%
mおよびc
半年ごと、安定して
いない場合には毎月
適用なし
電子
クレジット期間
中
燃焼排出ガス中のメタン量
5
F_CH4y
埋立地発生ガス中のメタ
ン量
%
mおよびc
連続
100%
電子
クレジット期間
中
連続式のガス質分析器を使って測定。
6
二酸化炭素に換算したと
きの年間削減量
%
c
7年ごと
10カ所以上の管
理サイト
電子
クレジット期間
中
承認されたモニタリング方法論 AM0002(“公共事業許可契約に従って策定されたベースラインにおける埋立地ガスの回収および燃焼による温室ガス排出の削減”)
でも、LFG の温度と圧力、燃焼温度、ならびに燃焼実施時間のモニタリングが必要です。LFGy を適切に評価する上でこの情報が不要であることをプロジェクト推
進者が立証できない場合には、これらの変数についてもここでモニタしなければなりません。
リーケージをモニタするために収集または使用する必要のあるデータ、ならびに当該データの記録方法
項目
3.1
データの
タイプ
電気
データ
変数
データの
単位
測定値(m)、計
算値(c)、また
は推定値(e)
記録頻度
データの
モニタ
比率
データの
記録方法
(電子:e、
紙:p)
データ
記録期間
ガスの送出に使われ
る全電力量
[kWh]
m
連続
100%
毎日:e、
毎月:p
プロジェクト期
間中
96
コメント
モニタ対象項目に適用される品質管理(QC)および品質保証(QA)手順(上表参照)
モニタリング機器および収集されたデータに対して、対応の品質管理手順および品質保証手順が必要となります。
QA/QC手順を計画するまたは計画しない理由についての概略説明
データ
データの不確かさのレベル
(高い/中程度/低い)
これらのデータに対してQA/QC手順
が計画されているか?
1
LFG y
2
EG y
低い
計画されている
流量計の定期保守および定期試験を実施して、精度を確保する。
低い
計画されている
電力計の定期保守および定期試験を実施して、精度を確保する。配電会社により、表示
されている値をチェックする。
3
HR
低い
計画されている
定期保守を実施して、発動機と発電機の最適運転が行えるようにしておく。熱消費量を
半年ごとにチェックする。熱消費量が前回チェックした値から大幅に変わっている場合
には、毎月チェックを行う。
4
FE
低い
計画されている
定期保守を実施して、最適な燃焼運転が行えるようにしておく。燃焼効率を半年ごとに
チェックする。効率が前回チェックした値から大幅に変わっている場合には、毎月チェ
ックを行う。
5
F_CH4y
低い
計画されている
ガス分析器の定期保守および定期試験を実施して、精度を確保する。
97
その他のパラメータ
メタンを二酸化炭素等価量 1 に換算する際に使用する係数
適用係数(CO2e/CH 4)
適用期間
出典
21
1996年∼現在
“国別温室ガス排出量に関するIPCCガイドライン
(改訂版)”
1
この表は、報告に関するガイドラインの修正に伴って更新されます。
換算係数 1
係数
1
適用期間
内容/出典
初期設定
通り
密度は、地域の気候および高度に合わせ
て補正しなければならない。
GJ/tCH 4
メタンの
エネルギ量
メタン密度
単位
0.0006498
tCH 4/m 3CH 4
(STP)
この表は、より多くの科学的情報が使用できるようになった場合、あるいは報告に関するガイド
ラインが修正された場合に更新されます。
98
(附属3)LFG 排出量計算パラメーター
埋立場に関するデータ
埋立場の受け入れ開始年
1993年
埋立場の受け入れ終了年
2007年
プロジェクト開始時の受け入れ済み廃棄物総量(トン)
R=1日あたりの平均廃棄物受け入れ量
(∼2003年、トン/日)
R=1日あたりの平均廃棄物受け入れ量
(2004年∼、トン/日)
k=メタンガス生成率(1/年)
17,370,710
4,326
6,765
0.1
ランドフィルガスのメタン含有量(%)
55
メタンガスの地球温暖化係数
21
ベースラインに関するデータ
ベースラインでフレアリングされているメタンの比率(%)
30%
プロジェクトに関するデータ
ガス回収プロジェクトの開始年
2005年
ランドフィルガス回収率(%)
75%
99
5.プロジェクトの経済性評価
5.1
資金計画
資本金はプロジェクト初期総投資額の 30%とし、銀行借入金は 70%とする。
(*銀行借入条件:ブラジル国家社会経済開発銀行(BNDES)及びブラジル市中銀
行との協議を参考に推定)
・ プロジェクト初期投資額(概算)
初期投資額はプラント設備費、土木建設工事費及び予備費を全て含むものとする。
またプラント建設予定地は、サンホアン埋立場隣接地を予定しているが、サンパウロ
市所有地であり用地借地に関わる具体的交渉は現在行われていないため、用地取得費
は見込まない。
プロジェクトの初期総投資額(予定):
約 US$ 23.3 million(約 25.6 億円)
:
約 US$ 19.5 million(約 21.5 億円)
フレアリング設備
:
約 US$ 0.6 million(約 0.7 億円)
土木建設工事
:
約 US$ 2.2 million(約 2.4 億円)
その他費用
:
約 US$ 0.9 million(約 1.0 億円)
(内訳)発電設備および付帯設備
100
5.2
資金計画
電力販売及び GHG 排出削減量について、その前提条件を下表−16 に示す。
Year
Gross Power
No of Engines Output (kW)
Annual Net Power
Output (MWh) Tariff (US$) ERs (tonCO2/y)
2,005
25
24,250
183,646
43
1,186,428
2,006
25
24,250
183,646
43
1,338,465
2,007
25
24,250
183,646
43
1,476,035
2,008
25
24,250
183,646
43
1,335,572
2,009
25
24,250
183,646
43
1,208,475
2,010
25
24,250
183,646
43
1,093,474
2,011
25
24,250
183,646
43
989,416
2,012
25
24,250
183,646
43
895,260
2,013
25
24,250
183,646
43
810,065
2,014
25
24,250
183,646
43
732,977
2,015
25
24,250
183,646
43
663,225
2,016
25
24,250
183,646
43
600,111
2,017
25
24,250
183,646
43
543,003
2,018
25
24,250
183,646
43
491,329
2,019
23
22,310
168,954
43
444,573
2,020
21
20,370
154,262
43
402,266
2,021
19
18,430
139,571
43
363,986
2,022
17
16,490
124,879
43
329,348
2,023
15
14,550
110,187
43
298,006
2,024
14
13,580
102,842
43
269,647
Total
3,371,736
表−16
15,471,663
売上前提条件
101
またその他、前提条件につき、以下の通り示す。
1) 初期投資額
プラント設備費は、発電設備は輸入品を用い、フレアリング設備は現地国製品を
使用する。また土木建設工事費及び予備費を加算して、初期投資額とする。
プラント建設予定地は、サンホアン埋立場隣接地を予定しているが、サンパウロ
市所有地であり用地借地に関わる具体的交渉は現在行われていないため、用地取得
費は見込まない。
また運転資本については、簡略化のため考慮しない事とする。
2) 売電価格
ブラジルでは、長い間政府による統制価格が採用されていた。しかし近年、電力
自由化に伴い、サンパウロのような電力需要の大きい地域においては電力価格の上
昇傾向が見られる。
(2001年の天候不順に起因する電力危機の際には、約US$215/kW
のスポット価格を記録した。)現在のスポット価格は低水準で推移しているが、将来
的には需要の拡大が見込まれ、電源容量の不足に伴い価格の上昇が見込まれる。
また前述しているとおり、政府により代替エネルギー振興計画( PROINFA )が発
表されており、更に大口電力消費者によるグリーン電力購入の動きもある。
これらの状況及び電力取引業者からのヒアリング結果に基づき、推定を行った。
3) 燃料費
サンパウロ市との協議に基づき、サンホアン埋立場から発生する埋立地ガスの価
格は、ゼロとする。
4) 減価償却費
償却期間は、機械設備については10年間、建物については25年間、償却方法は定
額法、残存価額
ゼロとする。
5) 為替レート
収益性比較に用いられた為替レートは、以下の通りとする。
US$ 1= R$ 3(ブラジル
レアル) 、US$ 1= 110 円
102
6) 物価上昇率
操業開始後の物価上昇は考慮しない。
7) 稼動期間
プロジェクト期間は21 年とする。また24時間連続運転とするが、年間運転日数
はメンテナンス期間を見込み平均約330日とした。
8) 税金
排出権販売に関わる税金制度は、ブラジル国内で現在制定されていないため見込
まない。
電力販売に関わる税金としては、商品流通税(ICMS)、社会統合計画税(PIS)、 社
会保険融資負担(COFINS)を考慮した。
法人税については、社会貢献税を考慮し、34%を使用する。
また設備輸入、購入等に対して、輸入関税のほかに工業付加価値税(IPI)、商品流
通税(ICMS)等を考慮した。
9) 有効化審査、認証費用
ヒアリング結果に基づき、推定した。
103
5.3
収益性
上記前提条件に基づいて算出された内部収益率(プロジェクトIRR)は、以下の通り
である。
炭素クレジッ
CO2 クレジット価格
クレジット獲得期
内部収益率
(US$/t-CO2)
間
(%)
4
21 年間
27.2
考慮せず
考慮せず
14.8
ト含む
炭素クレジッ
ト含まず
表−17
内部収益率
また炭素クレジットを含む場合と含まない場合における損益計算書は、次項以降の表
のとおりである。
104
(単位:US$)
年
売上高
売上原価、
販売管理費
(内減価償却費) 支払金利
法人税
税引後利益
1
2005
7,957,982
5,192,764
(2,253,376)
1,697,355
363,073
704,790
2
2006
12,703,692
5,192,764
(2,253,376)
1,518,686
2,037,362
3,954,880
3
2007
13,311,844
6,147,722
(2,253,376)
1,340,017
1,980,196
3,843,909
4
2008
13,862,122
6,147,722
(2,253,376)
1,161,348
2,228,038
4,325,014
5
2009
13,300,269
6,147,722
(2,253,376)
982,679
2,097,755
4,072,113
6
2010
12,791,883
6,147,722
(2,253,376)
804,010
1,985,651
3,854,499
7
2011
12,331,876
6,147,722
(2,253,376)
625,341
1,889,996
3,668,817
8
2012
11,915,645
6,147,722
(2,253,376)
446,672
1,809,225
3,512,026
9
2013
11,539,024
6,147,722
(2,253,376)
268,003
1,741,921
3,381,377
10
2014
11,198,243
6,147,722
(2,253,376)
89,334
1,686,803
3,274,383
11
2015
10,889,891
3,932,346
(38,000)
0
2,365,565
4,591,979
12
2016
10,610,883
3,932,346
(38,000)
0
2,270,702
4,407,834
13
2017
10,358,426
3,932,346
(38,000)
0
2,184,867
4,241,213
14
2018
10,129,994
3,932,346
(38,000)
0
2,107,200
4,090,447
15
2019
9,286,661
3,641,819
(38,000)
0
1,919,246
3,725,596
16
2020
8,462,998
3,351,291
(38,000)
0
1,737,980
3,373,726
17
2021
7,657,132
3,060,764
(38,000)
0
1,562,765
3,033,603
18
2022
6,867,371
2,770,236
(38,000)
0
1,393,026
2,704,109
19
2023
6,092,181
2,479,709
(38,000)
0
1,228,241
2,384,232
20
2024
5,648,495
2,334,445
(38,000)
0
1,126,777
2,187,273
21
2025
5,216,740
2,189,181
(38,000)
0
1,029,370
1,998,189
表−18
炭素クレジット含む場合の損益計算書
105
(単位:US$)
年
売上高
売上原価、
販売管理費
(内減価償却費) 支払金利
法人税
税引後利益
1
2005
7,957,982
5,192,764
(2,253,376)
1,697,355
363,073
704,790
2
2006
7,957,982
5,192,764
(2,253,376)
1,518,686
423,821
822,711
3
2007
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
1,340,017
159,883
310,360
4
2008
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
1,161,348
220,630
428,282
5
2009
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
982,679
281,377
546,203
6
2010
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
804,010
342,125
664,125
7
2011
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
625,341
402,872
782,046
8
2012
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
446,672
463,620
899,968
9
2013
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
268,003
524,367
1,017,889
10
2014
7,957,982
6,147,722
(2,253,376)
89,334
585,115
1,135,811
11
2015
7,957,982
3,932,346
(38,000)
0
1,368,716
2,656,919
12
2016
7,957,982
3,932,346
(38,000)
0
1,368,716
2,656,919
13
2017
7,957,982
3,932,346
(38,000)
0
1,368,716
2,656,919
14
2018
7,957,982
3,932,346
(38,000)
0
1,368,716
2,656,919
15
2019
7,321,343
3,641,819
(38,000)
0
1,251,038
2,428,486
16
2020
6,684,705
3,351,291
(38,000)
0
1,133,361
2,200,053
17
2021
6,048,066
3,060,764
(38,000)
0
1,015,683
1,971,620
18
2022
5,411,428
2,770,236
(38,000)
0
898,005
1,743,186
19
2023
4,774,789
2,479,709
(38,000)
0
780,327
1,514,753
20
2024
4,456,470
2,334,445
(38,000)
0
721,488
1,400,536
21
2025
4,138,151
2,189,181
(38,000)
0
662,650
1,286,320
表−19
炭素クレジットを含まない場合の損益計算書
106
6
まとめ
本報告書は、国際環境センター(GEC)殿から当社が平成 15 年度事業として受託した
CDM/JI 事業調査「ブラジルにおけるランドフィルガス回収および発電事業からの炭素クレ
ジット獲得調査」の成果を取りまとめたものである。
本調査はブラジルの廃棄物処理場から排出されている LFG を回収し、エネルギー源とし
て有効利用する事業における炭素クレジット獲得調査を実施したものであるが、それに関
連する知見を深める事ができたものと考えている。
本調査により得られた情報をまとめると以下のとおりである。
1) ブラジルには 6,000 を超える埋立場があるが、その大部分が全く管理されていない
埋立場である。ごく一部の衛生埋立場にて安全上の理由で LFG の一部回収および
フレアリングがされている。
2) LFG 回収はブラジル国内では強制されておらず、LFG 回収および発電事業はブラ
ジル政府が CDM 事業に求める地球環境の持続可能性への貢献に当てはまる。
3) 本事業はベースラインの LFG 回収率を 30%とするのが保守的であり、回収率は
75%まで向上させることができる。
4) 経済性分析の結果、ブラジルにおける LFG 回収および発電事業は炭素クレジット
がない場合、他投資対象とするのは困難である。
5) プロジェクトの経済性を比較した場合、21 年間で約 1,570 万トン生み出されると試
算される炭素クレジットが全量販売できる場合に大幅な改善が見られることから、
LFG 回収および発電事業を CDM プロジェクトとする意義は大きい。
また、本調査により明確にされた LFG 回収および発電事業の課題は以下のとおりである。
1) 廃棄物埋立場には利害関係者が複雑に絡み合っており、副産物的に発生する LFG
をエネルギーとする事業を実施するには利害関係者を正確に把握する事が必要で
ある。
2) LFG の発生量は計算式モデルを利用して算出したものであり、実際の発生量とは一
定の乖離が発生する可能性が高い。
3) 現状の回収率を保守的に見て 30%としているが、正確な回収率測定には実測が必要
である。
4) 埋立場所有者および国からの炭素クレジット所有権の要求および炭素クレジット
への税金賦課の可能性があり、事業の経済性にマイナス要因となり得る。
5) 炭素クレジットの販売に経済性が大きく左右されるために、炭素クレジットの価格
変動リスクおよび 2013 年以降の炭素クレジットが販売できるかがブラジルにおけ
る LFG 回収および発電事業に大きなリスクとなる。
107
一方、地球規模で温室効果ガス削減を図ろうとする京都議定書は、ロシアの批准を待つば
かりとなっており、ブラジル国内でも CDM 事業に対応する承認書発行体制作りが進められ
ており、いくつかの事業が承認書発行申請を実施している。
このような状況のもと、当社では京都議定書が発行しブラジル政府の CDM への方針およ
びブラジル国内制度が明確にされた段階で本事業に対する CDM 適用の可能性をさらに具
体的に検討すると同時に、本調査を機会としてブラジルおよび他の発展途上国において、
今後さらに環境対策・省エネルギー対策に貢献していきたいと考えている。
最後に、本調査の機会を当社に与えていただいた国際環境センター(GEC)殿、また本事
業の調査実施にあたって多大なご協力、ご支援ならびにご助言を頂いたサンパウロ州環境
局、サンパウロ市環境局、EcoSecurities ブラジル、VEGA Bahia S.A.、JETRO サンパウ
ロ事務所、JICA ブラジル事務所サンパウロ支所の関係各位に心よりお礼を申し上げたい。
平成 16 年3月
豊田通商株式会社
108
現地調査概要
1.第一回現地調査出張
1)日程:2003 年 10 月 26 日∼11 月6日
2)調査目的:
サンパウロ市廃棄物処理、プロジェクトサイト基礎調査
他
3)訪問先:
① サンパウロ州環境局
② サンホアン埋立場
③ JICA サンパウロ事務所
④ JETRO サンパウロ事務所
他
2.第二回現地調査出張
1)日程:2003 年 12 月2日∼17 日
2)調査目的:
ベースライン、適用技術検討および同様プロジェクト調査
他
3)訪問先:
① CENTRO CLIMA
② サンホアン埋立場
③ サンパウロ市環境局
④ VEGA Bahia 他
3.第三回現地調査出張
1)日程:2004 年2月2日∼20 日
2)調査目的:
ブラジル政府 CDM 取組み、電力政策調査
他
3)訪問先:
① 駐伯日本大使館
② ブラジル政府気候変動省間委員会
③ ブラジル鉱山動力省
④ DNV リオデジャネイロ
他
109
写真−1
路上でのゴミ清掃
写真−2
廃棄物積替え所での
積み下ろし
写真−3
廃棄物サンプル
110
写真−4
サンホアン貯廃水場
写真−5
サンホアン廃棄物場
写真−6
サンホアン排水路
111
写真−7
サンホアン廃棄物場
写真−8
サンホアン全景
写真−9
サルバドール埋立場
112
参考文献リスト
外務省ホームページ資料
NEDO 海外レポート
2003 年度−No.3
NEDO 新エネルギー海外情報
エネルギー経済研究所
00-02 号
「ブラジルの石油事情」
原子力百科事典「ブラジルの原子力発電開発」
Economy & Energy ホームページ資料
International Access Corporation『ラテンアメリカの気候変動』(2003 年 3 月)
United Nations Industrial Development Organization, “CDM INVESTMENT GUIDE
FOR BRAZIL”
Ministry of Science and Technology of Brazil, ”METHANE EMISSIONS FROM WASTE
TREATMENT AND DISPOSAL” (2002)
独立行政法人国際協力機構『サンパウロ市廃棄物処理事業概要』
株式会社エヌ・ティー・エス『廃棄物処理総論』
SCS Engineers プレゼンテーション資料『Basic System Design』(2001 年6月 26 日)
SCS Engineers, “IMPLEMENTATION GUIDE FOR LANDFILL GAS RECOVERY
PROJECTS IN THE NORTHWEST” (September 9, 1994)
113
(独)地球環境センター 御中
2003年11月10日
豊田通商株式会社
海外出張報告書
「SAO JOANランドフィルガス回収および発電からの炭素クレジット獲得調査」、第1回現地調査
結 果 ・成 果
1.SAO JOANプロジェクト概要:
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月26日∼2003年11月6日
(詳細スケジュールは別紙参照方)
1)
ブラジル電力事情(
ESL面談議事録)
2)
ブラジルCDMへの取組み等(
CETESB面談議事録)
3)
その他ブラジル概要調査(
TTB、ESL面談議事録)
4)
SAO PAULO市廃棄物処理概要(
JICA、JETRO面談議事録)
5)
SAO JOANランドフィル概要(
サイト調査)
6)
SAO JOANランドフィルガス回収および発電事業概要
(
ZLFコンサルタント面談議事録、サイト調査)
注)ESL : EcoSecurities, TTB : Toyota Tsusho do Brasil
2.ブラジル電力事情:
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月28日9時∼12時他
1)
電源構成(
2000年、MME2001)
水力
88%
石油火力
4%
石炭火力
3%
再生可能エネ
2%
その他
3%
2)
電力管轄体制
鉱山エネルギー省
エネルギー庁
・将来の電源計画については、大統領
交代により草案作成中
注)MME :
エネルギー省
ELECTROBRAS
(下記PRO-INFA管轄)
石油庁 エネルギー開発局 エネルギー政策局 電力庁
(ANP)
(ANNEL)
2)
再生可能エネルギーへの政策
・
PRO-INFA:
再生可能エネルギー発電事業への補助金制度。2006年までに3,300MW
(
内バイオガスは200MW)
の発電規模目指す。国営電力会社のELECTROBRAS
が管轄(
エネルギー省下部組織)
ただし、今年初めの大統領交代により、現在PRO-INFAも再作成中
3.ブラジルCDMへの取組み等:
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月29日14時半∼16時他
3)面談者
CETESB:Mr.Joan Silva,
Mr.Eduardo Cadoso, Ms.Alini
1)
CDMへの取組み
・
UNFCCC担当窓口:
Interministerial Commission for Sustainable Development (CIDES)
・
その中でMinistry of Science and Technology(MCT)、Ministry of Foreign Affairs(MRE)、
Ministry of Environment(MMA)
中心
・
GHGインベントリー:
MCTのウェブサイト(www.mct.gov.br)のNational communicationに掲載
・
政府承認申請手続きは制度整備中(
先日、ドラフトにパブコメが求められた)
・
政府へは既に60程度のプロジェクトが申請済み
2)
ブラジルの環境管轄体制
・
基本的には、州・
市ごとに環境規制が違い、州・市が管轄
国レベル
環境省(
MCT)
IBAMA
州レベル
州環境局
市レベル
市環境局
CETESB
4.SAO PAULO市廃棄物処理概要
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月29日11時∼12時
2003年10月30日15時∼16時他
3)面談者
JETRO:二ノ宮様
JICA:
佐藤様
・
管理・
運営:
サンパウロ市公共事業局廃棄物対策部
・
一般廃棄物発生量:
約10,000トン/日
・
処理方法:
9割程度は2箇所の衛生埋立地(SAO JOAN, RODOVIA BANDEIRANTES)で処理
・
一般廃棄物平均組成(JICA資料)
有機物
48.2%
紙
16.4%
プラスチック
16.9%
・
実際の清掃、運搬、処理業務は契約された民間会社が実施
・
一部地域を除いて分別回収は実施されていないが、2つの行政区でリサイクル活動を実施
5.SAO JOANランドフィル概要
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月28日午後
2003年10月31日終日他
3)面談者
QULIX社:
Mr.Aloisio Pereira
EcoSecurities社:Mr. Silva, Mr. Braga
・
サイト :
サンパウロ市中心より南東に45km
・
ランドフィル所有者 :
サンパウロ市
・
ランドフィルオペレーター :
QUALIX社
・
廃棄物受入れ量 :
6,000トン/日(
サンパウロ市一般廃棄物の約半分)
・
メタンガス回収井戸 :
約160本
・
メタンガス回収井戸深度 :
最高120メートル
・
メタンガス回収率 :
20%(
現状設備では20%以上を回収、燃焼することは技術的に不可能)
・
廃水処理 :
汚水処理設備(
サイトより40kmの距離)にて処理後、スラッジはランドフィルへ
・
表土 :
7∼8kmの土地より搬入
6.プロジェクト概要
1)調査員
エネルギー部:佐々木主査、改田、久保
TTB:淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年10月28日午前
2003年10月29日午前
2003年11月3日終日 他
3)面談者
QULIX社:
Mr.Aloisio Pereira
EcoSecurities社:
Mr. Nuno Silva, Mr. Paulo Braga
ZLF Consultoria社:Mr.Mark Zulauf
1)
メタンガス回収装置(
回収膜、ブロワ−等)
設置により75∼80%まで回収率上げる
2)
20MW発電(
ガスエンジンorボイラー)
《
ランドフィル断面図》
発電設備へ
・
メタンガス成分(
分析値)
:
メタンガス 50∼60%、CO2 40∼30%、その他 10%
《
プロジェクト概要図》
・
排出削減量(
試算)
:
約15百万トン(
21年間)
、年間平均70万トン)
(
独)
地球環境センター 御中
2004年1月20日
豊田通商株式会社
海外出張報告書
「SAO JOANランドフィルガス回収および発電からの炭素クレジット獲得調査」、第2回現地調査
結 果 ・成 果
1.出張概要:
1)ブラジル電力市場(
ESL, DUKE, BANCO REAL等面談議事録)
1)調査員
2)SAO JOANプロジェクト(
ESL面談議事録)
エネルギー部:
エネルギー部:
改田、
佐々木主査、
久保
改田、久保
3)
ブラジル税制(
ESL面談議事録)
TTB:
淵本社長、武用NS
4)
プロジェクト適用技術(
ENERG面談議事録、BANCOR INTERNATIONAL面談議事録)
2)調査日程
5)
ブラジル借入れ金利(
BNDES面談議事録)
2003年12月2日∼2003年12月17日
6)
ベースライン等(
PDD関連)
(
ESL, CENTRO CLIMA面談議事録)
7)
VEGAプロジェクト
8)
JICA
注)
NS:National Staff
2.ブラジル電力市場
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年12月5日13時∼15時
2003年12月11日9時∼12時 等
3)面談者
Jefferson Bergamo電力コンサル
Duke Energy/Jose Amorim部長
Banco Real/Christopher Wells課長
ENERG/Hugh Richmond取締役
MaxAmbiental/Emidio Carfvalho
ESL/Nuno Silva取締役
注)
ESL : EcoSecurities, TTB : Toyota Tsusho do Brasil、
1)電力関連の公的機関相関図
政策
規制
鉱山エネルギー省(
MME)
国家エネルギー政策
審議会(
CNPE)
電源拡大計画委員会
(CCPE)
送電およびオペレーション管理
国家電力システムオペレーター
(ONS)
発電事業者
電力庁(ANNEL)
市場管理
電力卸売市場
(MAE)
2)電力市場について
・MAE(Wholesale Electricity Market, ANNELが管理)
が運営(http://www.mae.org.br/)
・市場参加は自由(
一部、強制的にメンバーとならなければならない)
・概要図は以下のとおり
・代替エネルギーの場合、優遇措置あり(
例:
500kwから契約可能、送電料・配電料が半額等)
・現在、AMRO銀行などがSRIとして代替エネルギーから買電実施
・価格は、一般電力価格よりも高く、PROINFAより安いレベル
《
電力市場概念図》
発電事業者
送電事業者/
配電事業者
測定
契約
測定
契約
MAE
消費者
3.SAO JOANプロジェクト
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年12月4日8時∼13時半
2003年12月4日14時∼16時半 等
3)面談者
SMVM/Adriano Diogo局長他2名
ENERG/Hugh Richmond取締役
BIOGAS/Ian Gadsby取締役他1名
ESL/Nuno Silva取締役
1)PROINFA(
代替エネルギー振興計画)
・2002年4月26日付法令10.438号3章により制定
・風力エネルギー源、小型水力発電所、バイオマス発電所などの独立系発電所の振興を目的
・2つのステップの導入
①第1ステップ:
合計3,300MWの電源から電力公社エレクトロブラスが20年間電力購入
②第2ステップ:
上記目標達成後、代替エネルギーが国内総電力消費量の10%導入目標
4.ブラジル税制
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2003年12月9日9時∼12時
3)面談者
ESL/Nuno Silva取締役
Henrique Moura Costa取締役
1)連邦税
所得税(
IR)
:
利益にかけられ、税率15%
法人税(
IRPJ)
:
利益にかけられ、月額2万レアルを超えた分に10%
配当は無税
《
設備輸入の場合》
輸入税(II)
:
5∼20%
ガスエンジンの場合、約34∼35%
工業製品税(IPI)
:
IPI税率表による
2)州税
商品流通サービス税(
ICMS):
一種の付加価値税。サンパウロの場合18∼25%。電気には適用されるが
炭素クレジット共に適用されない可能性が高い
2)環境ライセンス
・
環境ライセンスはCETESBから入手。EIAはCETESB&SMVMへの提出必要
・
ただし、LIは事業概要が確定後に申請可能
License for Previous(LP)
EIA(10MW以上)
3ヶ月以上
建設&運転開始
License for
Installation(LI)
License for
Operation(LO)
3)市税
サービス税(ISS)
:
炭素クレジットに適用されるかどうかは未定
4)社会負担金
社会保険融資負担(
CONFIS)
:
総売上高の3%。炭素クレジットにも適用される可能性が高い
社会統合計画(
PIS)
:
売上高と提供されたサービスによる収入の0.65%。炭素クレジットには
適用されない可能性が高い。電気収入には課税
5.プロジェクト適用技術
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2003年12月5日15時∼16時半
2003年12月12日10時∼12時 2003年12月15日10時∼14時 等
3)面談者
ENERG/Hugh Richmond取締役
BIOGAS/Ian Gadsby取締役 他1名
Bancor/Leopoldo Teixeira取締役
ESL/Marc Stuart取締役 他1名
1)ガスエンジン方式
《メリット》
・
BTG方式に比べ発電効率高い
・
世界的にLFG発電で最も多い方式である
・
ブラジル国内でもLFG発電の実績あり
・
台数増減により出力調整可能なため、LFGの発生量に柔軟に対応可能
《デメリット》
・
海外調達となるため輸入税が課税され(
上記参照方)
、かなり割高となる
2)BTG方式
《メリット》
・
ガスエンジンよりBTGは約40%コスト安い
・
中・
小型発電設備であればブラジル国内で調達可能
《デメリット》
・
LFGのBTG方式での活用は他国では実施例あるもブラジルではなし
・
据付後の設備容量の変更は基本的に不可のため、制度の高いLFG発生量予測が必要
6.ブラジル借入れ金利
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2003年12月9日15時∼16時半
3)面談者
BNDES/Alex Wendling部長、D'Oliveira
1)再生可能エネルギー事業への融資条件
・
ブラジル法人に融資
・
ブラジル製機器が60%以上の事業に対し、最大その80%まで低利融資可能
・
金利率は変動(
1回/四半期)
・
計算式は、長期金利+銀行へのリターン+スプレッド
・
現在だと、6%+5%+3.5%=14.5%
・
支払い期間:
第一支払い時期:
建設期間終了後6ヵ月後
割賦弁済期間:
10年間
7.ベースライン等(PDD関連)
1)本事業ベースラインについて
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2003年12月5日9時∼12時
2003年12月9日13時∼14時半
2003年12月15日10時∼14時 等
3)面談者
Centro Clima/Carolina Dubeux女史
ESL/Nuno Silva取締役
ESL(LA)/Marc Stuart取締役
8.VEGAプロジェクト
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2003年12月8日終日
2003年12月10日10時∼12時 等
3)面談者
SUEZ AMBIENTAL/Florent Mailly部長
VEGA Bahia社/3名
ZLF/Mark Zulauf
ベースラインは実測値を使用した方がいいとの結論に至るも、費用負担については未定
2)Centro Climaについて
・リオデジャネイロ連邦大学内にある研究機関。伯環境省からも一部支援受ける
・PDDやGHGインベントリー作成等気候変動に関する業務実施
・オランダ政府のSouth-South-Northプロジェクトにも参加
・LFGのトラックへの利用も研究
・SMVMからGHGインベントリー作成や各種キャパビル、LFGプロジェクト分析を受託。
SAO JOAN事業も対象(
今後1年間かけて実施)
3)メタンガス発生量について(
暫定計算、米国EPA LFGモデル)
・LFG中のメタンガス発生量(
21年間、CO2換算)
:
約1,500万トン
・LFG中のメタンガス発生量(
年間平均、CO2換算)
:
約70万トン
1)VEGA埋立場について
・廃棄物受け入れ:
2000年
・廃棄物受け入れ量:
250トン/日、合計5百万トン
2)CDMプロジェクトについて
・現状、LFG回収及びフレアリング実施(
回収率20%程度)
・今後、埋立場のカバー及びフレアリング設備の追加ににより回収率を90%まで向上させる
・発電事業は2005年以降
《フレアリング設備概要図》
モニタリング
(
流量、温度、圧力)
フィルター
(
水)
9.JICA
1)調査員
フィルター(
粉塵)
ブロワー
フレアリング
1)サンパウロ市廃棄物問題に対する取組み
・
JICAが廃棄物を減少させる技術の調査を大阪市環境事業局へ委託。’04年2月から開始
エネルギー部:
改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2003年12月11日14時∼15時
3)面談者
JICA 佐藤様
・
サンパウロ市公共事業局の廃棄物マスタープランによると2017年までに廃棄物の20%
減少を目標としている
2)CDMに対する取組み
・
JICAとしてCDMに関するキャパビル等で貢献できないか模索中
(
独)
地球環境センター 御中
海外出張報告書
2004年3月2日
豊田通商株式会社
「SAO JOAOランドフィルガス回収および発電からの炭素クレジット獲得調査」、第3回現地調査
結 果 ・成 果
1.出張概要:
1)調査員
井上本部長補佐
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月2日∼2月20日
内2月9日∼12日はGEC同行
1)
JETROサンパウロ訪問議事録
2)
ブラジルVALIDATION状況調査(
DNVリオ訪問議事録)
3)SAO JOAOプロジェクトについて(
ESL面談議事録、現地視察など)
4)
ブラジル電力制度について(
鉱山エネルギー省(MME)訪問議事録)
5)
ブラジルCDMについて(
科学技術省(MCT)訪問議事録)
6)
日本大使館訪問議事録
7)
JBICリオデジャネイロ訪問議事録
8)
その他LFGプロジェクトについて
注)
ESL : EcoSecurities, TTB : Toyota Tsusho do Brasil
2.JETROサンパウロ訪問議事録
1)調査員
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月4日11時∼12時
2004年2月16日9時半∼11時半
3)面談者
JETRO/菅家課長、峯村室長代理
JETROサンパウロ/
桜井所長、澤田次長、横山氏、二宮氏
3.ブラジルVALIDATION状況調査
1)調査員
改田、TTB武用NS
2)調査日程
2004年2月6日10時∼12時
3)面談者
DNV/Barbosa取締役、Tavares監査員
・
JETROとしてCDMへのサポート体制を充実させていく予定(セミナー実施、専門家派遣など)
・
4月にJBICと共同でセミナー実施予定
・
他に南米ではチリ(
大久保所長、竹下氏)
、アルゼンチン、コロンビアに事務所あり
★ブラジル電力システム
・
ANEEL :
1996年12月26日法令9427号にて設立。主な役割は発電、送電、配電、
流通の監督
・
再生可能エネルギーの登録、認可 :
ANEEL決議112/1999号
《
新規則》
暫定措置令144/03 :
2004年1月28日下院が可決。電力商業取引所(CCEE)設立
暫定措置令145/03 :
2004年1月29日下院が可決。エネルギー調査機関(EPE)設立
・
Tarvares氏を含め3人がGHGを担当
・
実際のValidationはノルウェーなどからの監査員とともに実施
・
ValidationはCDM理事会の方法論結果が厳しかったため、以前に比べ問合せが
少なくなっているが、LFG案件などのVALIDATIONは実施している。
4.SAO JOAOプロジェクトについて
1)調査員
井上本部長補佐
エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月5日終日
2004年2月9日14時∼ 他
3)面談者
ESL/Nuno Silva取締役 他
Qualix/Aloisio Pereira部長 他
SSO(
市公共事業局)/Ruy Neida
1)SAO JOAO埋立場概要補足(
別添写真参照方)
・
面積 :
82.4ヘクタール(
内、埋立て部分は50ヘクタール)
・
垂直井戸 :
160本
・
総埋立て量 :
20百万トン
・
埋立て量 :
6,000トン/日
・
受入れトラック :
800台/日
・
排水 :
23リットル/秒、乾季は17リットル/秒
2)
PDDについて
・
方法論 :
NovaGerar方法論を適用
・
追加性 :
炭素クレジットなし、ベストケースで経済計算したものとブラジル国債
利回りとの比較
・
ベースラインにおけるメタンガス回収率 : 35%
・
プロジェクトシナリオにおけるメタンガス回収率 : 75%
・
排出削減量予想(
21年間)
:
約13百万トン
3)
環境規制について
・
10MW以上の発電事業はEIAが必要であるが、LFG発電は不要
・
その代わり、環境影響調査として市にEVA、州にRAPを提出必要
・
CETESBが発電の環境規制(
NOX, SOX)を管轄しているが、LFG発電は規制なし
5.ブラジル電力制度について
1)調査員
井上本部長補佐、エネルギー部:改田、久保
TTB:
武用NS
2)調査日程
2004年2月10日17時∼19時
3)面談者
鉱山動力省/Laura Porto女史、Machado氏
1)
PROINFA(
再生可能エネルギー振興政策)について
・
2月20日に制度決定、受付け開始
・
45日が評価期間であり、4月29日までにエレクトロブラス公社が採択者決定
・
LI (Lincence for Installation)
を取得しているプロジェクトが優先
・
1,100MW(
各州に220MW)
がバイオマス/ガス
・
その場合、次回は7∼8月に再度募集、10月に採択者決定する予定
・
PPA締結期間:
20年間
・
価格:
IGPM(
インフレ率、8∼10%程度)
により毎年変化する
2)
ブラジル電力制度の変更について
・
1月末に電力制度改革案が下院で可決。早ければ2月末に上院で可決予定
・
鉱山動力省の権限強化およびANEEL(
電力庁)の権限制限
・
発電ライセンスは現状どおりANEELが発行。ただし、MMEも関与
6.ブラジルCDMについて
1)
ブラジルCDM窓口組織
1)調査員
井上本部長補佐、エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月10日17時∼19時
3)面談者
科学技術省/Jose Miguez氏
7.日本大使館訪問議事録
1)調査員
井上本部長補佐、エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月11日10時半∼12時
3)面談者
山本公使、深瀬1等書記官(経済省)
松本3等書記官(環境省)
8.JBICリオデジャネイロ訪問議事録
1)調査員
井上本部長補佐、エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月12日10時∼11時半
3)面談者
JBIC/西山首席駐在員、浜松駐在員
9.その他LFGプロジェクトについて
1)調査員
・
9つの省庁から構成。MCTが主幹事、MMEが副幹事
2)
ブラジル政府/CDM承認手続きについて
・
2月11日(
水)
に第1回ブラジルCDM窓口会議開催、申請受付け開始
・
60日間の評価期間を経て、承認書を発行
・
申請書類は、PDD、VALIDATION報告書など
・
承認書内容は検討中だが、CERの移転については京都議定書発効が前提、
と明記する予定。
・
在伯日本大使館としてブラジルにおけるCDMに対して注目しており、昨年も日伯気候変動
プログラムを実施。今年も第2回を実施する予定
ブラジル政府関連情報などをCDM事業者へ提供することが可能
尚、松本第3等書記官は3月に日本帰国予定
・
JBICはCDMに対する取組みを積極化していくということ
《
CDMに対する取組み》
・
2003年10月、官民合同会議実施
・
本年4月にブラジルCDM窓口(
ミゲス氏)
を招待し、第2回実施予定(JBIC日本も参加)
・
リオはブラジルでのCDMを担当。ブエノスアイレス事務所でアルゼンチン・チリ・
パラグアイ・
ウルグアイを担当
《
NovaGerar LFG発電事業》
井上本部長補佐、エネルギー部:改田、久保
TTB:
淵本社長、武用NS
2)調査日程
2004年2月6日15時∼17時
2004年2月12日午後 他
3)面談者
Renova/Priscila Zidan女史
SUEZ AMBIENTAL/Florent Mailly部長
VEGA Bahia/Artur Meirelles取締役 他
・
プロジェクト参加者:
EcoSecurities, S.A.Paulista
・
エンジニアリング会社:
Engecorp
・
4ヶ所の廃棄場があり、内1ヶ所が昨年受入れ開始(5年間)。他3ヵ所は今後20年間
受入れ予定
《
VEGA LFG発電事業》
・
既にPVC膜によりサイトの大部分がカバー済み
・
フレアリングシステムについて
現在、1基設置済み。2月末に2基追加予定
6,000m3/h、$R700,000/基
・
メタンガス濃度:
30∼40%
・
VEGAのベースライン回収率は19∼25%、SJは35%ということはない(25%程度だろう)
FIRST BRAZILIAN INVENTORY OF ANTHROPOGENIC
GREENHOUSE GAS EMISSIONS
BACKGROUND REPORTS
METHANE EMISSIONS FROM WASTE TREATMENT
AND DISPOSAL
Environmental Sanitation Technology Company
CETESB
Ministry of Science and Technology
2002
PRESIDENT OF THE FEDERATIVE REPUBLIC OF BRAZIL
FERNANDO HENRIQUE CARDOSO
STATE MINISTER OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
RONALDO MOTA SARDENBERG
SECRETARY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY POLICIES AND PROGRAMS
LUIZ GYLVAN MEIRA FILHO
DEPUTY SECRETARY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY POLICIES AND PROGRAMS
THELMA KRUG
EXECUTION
GLOBAL CHANGE GENERAL COORDINATOR
JOSÉ DOMINGOS GONZALEZ MIGUEZ
INVENTORY TECHNICAL COORDINATOR
NEWTON PACIORNIK
PRINTING
BRAZILIAN INSTITUTE FOR GEOGRAPHY AND STATISTICS
SPECIAL ACKNOWLEDGEMENTS
We express our deepest gratitude to Prof. José Israel Vargas, Minister of Science and Technology from
1992 to 1999, for sharing with us his knowledge and ideas about climate change issues, and for his
unceasing guidance and encouragement. We extend our thanks to Prof. Luiz Carlos Bresser Pereira,
Minister of Science and Technology from January to July of 1999. Special thanks to Mr. Fábio Feldman,
former representative of the São Paulo State in the Brazilian Congress and former São Paulo State
Secretary of Environment, our recognition and gratitude for his personal endeavour in transforming
ideas into reality. Thanks are also extended to Ms. Stela Goldenstein, former Deputy Secretary of
Environment for the São Paulo State, and Mr. Nelson Nefussi, former President of CETESB, and Mr.
Fernando Cardozo Fernandes Rei, Director of Development and Transfer of Technology of CETESB,
and to current São Paulo Secretary of Environment, Mr. Ricardo Tripoli, for their continuing support to
the project.
We are also grateful to the staff of IBGE (Brazilian Institute for Geography and Statistics) and its
president, Sérgio Besserman Vianna, for their support in printing this publication.
FIRST BRAZILIAN INVENTORY OF ANTHROPOGENIC
GREENHOUSE GAS EMISSIONS
BACKGROUND REPORTS
METHANE EMISSIONS FROM WASTE TREATMENT
AND DISPOSAL
Prepared by:
Environmental Sanitation Technology Company - CETESB
Av. Prof. Frederico Hermann Jr., 345
05489-9000 - São Paulo - SP
Director President
Dráusio Barreto
Global Issues Division
Director of Development and Transfer of Technology
Primo Pereira Neto
Department Manager
Tânia Maria Tavares Gazi
Lead Authors:
Sônia Maria Manso Vieira
João Wagner Silva
Support Team:
Arnaldo Celso Augusto
Carmen Lúcia V. Midaglia
Marta Ferreira de Lima
Oswaldo dos Santos Lucon
Carlos Alberto S. Paiva
Neuza Maria
Robinson Tadeu Gomes
Ministry of Science and Technology
2002
Published by the Brazilian Government
Ministry of Science and Technology
For additional copies of this document or further
information please contact:
Brazilian Ministry of Science and Technology
Secretariat of Science and Technology Policies and Programs
Department of Thematic Programs
General Coordination on Global Changes
Esplanada dos Ministérios Bloco E 2º Andar Sala 244
70067-900 - Brasília - DF - Brazil
Telephone: +55-61-317-7923 and 317-7523
Fax: +55-61-317-7657
e-mail: cpmg@mct.gov.br
http://www.mct.gov.br/clima
Reviewed by:
Ricardo Leonardo Vianna Rodrigues
Mauro Meirelles de Oliveira Santos
Newton Paciornik
Review of the English Version by:
Mark Lutes
Anexandra de Ávila Ribeiro
Review of the Electronic Layout by:
Mara Lorena Maia Fares
Anexandra de Ávila Ribeiro
This work was made possible because of the financial and administrative support of:
Global Environment Facility - GEF
United Nations Development Program - UNDP
Project BRA/95/G31
SCN Quadra 02 Bloco A - Ed. Corporate Center 7º Andar
70712-901 - Brasília - DF - Brazil
Telephone: +55-61-329-2000
Fax: +55-61-329-2099
e-mail: registry@undp.org.br
http://www.undp.org.br
U.S. Country Studies Program
PO-2, Room GP-196
1000 Independence Avenue, SW
Washington, D.C. 20585 USA
Telephone: 1-202-426-1628
Fax: 1-202-426-1540/1551
e-mail: csmt@igc.apc.org
http://www.gcrio.org/CSP/webpage.html
We express our thanks to the administrative staff of GEF, UNDP and the U.S. Country Studies Program,
and in particular to some very special individuals without whom this work would not have been possible:
Emma Torres, Richard Hosier and Vesa Rutanen, from UNDP/New York; Cristina Montenegro, from
UNDP/Brazil, from 1985 to 1999, for her continual support and encouragement; and Jack Fitzgerald and
Robert K. Dixon, from the U.S. Country Studies Program, who moved the program forward. To all these
people, for their leadership in this process our most sincere gratitude.
Contents
Page
Preface
11
Introduction
13
Executive Summary
15
1 Introduction
17
1.1 Bibliographical and statistical data survey
2 Brazilian Regional Characteristics
17
18
2.1 Demography
19
2.2 Climate
19
3 Methane Emissions from Wastewater and Solid Waste
3.1 Methane generation from solid waste in Brazil
3.1.1 Some considerations about solid waste disposal and treatment
processes (Definitions)
3.2 Methane generation from liquid effluents in Brazil
3.2.1 Some considerations about wastewater treatment processes
(Definitions)
4 Methane Emissions Inventory Methodology
20
20
21
21
24
26
4.1 Methane emissions from solid waste disposal sites (SWDS)
26
4.2 Methane emissions from wastewater treatment
27
4.2.1 Domestic and commercial sewage
27
4.2.2 Industrial wastewater
28
5 Methane Emissions from Waste in Brazil
5.1 Methane emissions from solid waste treatment and disposal
5.1.1 Data survey and collection
28
28
28
5.1.1.1 Brazil urban population
28
5.1.1.2 Rate of solid waste generation per inhabitant
31
5.1.1.3 Solid waste fraction deposited in landfills or dumps
38
5.1.1.4 Methane correction factor (MCF)
38
5.1.1.5 Degradable organic carbon (DOC)
40
5.1.1.6 Degradable organic carbon that actually degrades
43
5.1.1.7 Methane fraction found in landfill gases
43
5.1.1.8 Recovered methane
45
5.1.2 Method of calculation and results
5.2 Methane emissions from wastewater treatment
5.2.1 Methane emissions from domestic and commercial sewage
45
47
48
5.2.1.1 Some considerations about sanitation conditions
48
5.2.1.2 Data survey and collection
50
5.2.1.2.1 Urban population in Brazil (Popu r b)
50
5.2.1.2.2 BOD5 Generation Rate (Biochemical Oxygen Demand)
50
5.2.1.2.3 The product of the fraction of wastewater treated (FWT)
by a methane correction factor (MCF)
50
5.2.1.3 Method of calculation and results
5.2.2 Methane emissions from treatment of industrial liquid effluents
54
55
5.2.2.1 Definition of the main industrial activities in Brazil
55
5.2.2.2 Data survey and collection
58
5.2.2.2.1 Industrial production (Prodi n d)
58
5.2.2.2.2 Emission factor for organic matter load per unit of production (EF ol ) 66
5.2.2.2.3 Fraction of wastewater treated (FWT) and methane correction
factor (MCF)
67
5.2.2.2.4 Maximum methane production capacity
5.2.2.3 Method of calculation and results
67
67
6 Uncertainties
74
7 Conclusion
75
8 Prospects for Methane Energy Generation
76
8.1 Solid waste
76
8.2 Liquid effluents
77
9 Bibliography
78
10 Acronyms
84
List of Figures
Page
FIGURE 1 – Relationship between per capita income and MSW
generation per country
36
FIGURE 2 – Relationship between Human Development Index (HDI)
and MSW generation per country
37
FIGURE 3 – Domestic solid waste disposal in the state of São Paulo
39
FIGURE 4 – Population with sewage collection in Brazil
48
FIGURE 5 – Main types of industries in Brazil according to volume
of net sales in 1990 (IBGE, 1995)
56
FIGURE 6 – Main types of industries in Brazil according to production
personnel on December 31st, 1990 (IBGE, 1995)
56
FIGURE 7 – Relative contribution of the different industrial activities in the
state of São Paulo to effluent emissions during 1990 (CETESB)
57
FIGURE 8 – Relative contribution in tBOD5/year by industrial sector in
eleven Brazilian states surveyed by CETESB/PRONACOP
(1988/89)
58
List of Tables
Page
TABLE 1 – Municipal districts with sewage treatment by region,
in Brazil, according to kind of treatment
23
TABLE 2 – Urban population living in private and permanent homes, from
1980 and 1991 Censuses, average geometric rate
for population annual increment of resident population
and urban population estimate in 1990
29
TABLE 3 – Urban population living in private and permanent homes, from
1991 and 1996 Censuses, average geometric rate for
annual increase in resident population and urban
population estimates for 1992, 1993 and 1994
29
TABLE 4 – Urban population living in permanent private homes, by state,
from 1991 Census, population count of 1996, average
geometric growth rate for annual resident population
growth, and urban population estimates in 1994
30
TABLE 5 – Average waste generation per inhabitant per day
31
TABLE 6 – Waste generation for 1994 based on urban population
and CETESB average waste generation rate
32
TABLE 7 – Comparison of waste generation per inhabitant for some
cities of the world
33
TABLE 8 – Summary of municipal solid waste (MSW) generation
and collection
33
TABLE 9 – Comparison among the 38 municipal districts that
make up the São Paulo Metropolitan Area
34
TABLE 10 – Solid waste destination
38
TABLE 11 – MCF as recommended by IPCC
38
TABLE 12 – Quality index for waste landfills
39
TABLE 13 – Percentage values for organic carbon for main kinds of waste
40
TABLE 14 – Average MSW composition for some Brazilian cities
41
TABLE 15 – Degradable Organic Carbon found in Urban Solid Waste
estimates, for some cities
42
TABLE 16 – Origin and organic matter content of waste disposed of in
some landfills in Brazil
43
TABLE 17 – Percent concentration of methane in landfill gas samples
in the São Paulo Metropolitan Region
44
TABLE 18 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal
in Brazil from 1990 to 1994 (IPCC supplementary
Worksheet 6.1A)
46
TABLE 19 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal
in Brazil - 1994 (IPCC Worksheet 6.1C - supplementary)
46
TABLE 20 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal
in Brazil from 1990 to 1994 (IPCC Worksheet 6.1)
47
TABLE 21 – Quantity of sewage collected and treated in Brazil
49
TABLE 22 – Estimate for urban population sewers that have full anaerobic
digestion in tanks for 1994
51
TABLE 23 – Estimate for urban population whose sewers have full
lagoon anaerobic digestion for 1994
53
TABLE 24 – Estimate for urban population in 1994 with sewers that
have full anaerobic digestion in lagoons
53
TABLE 25 – Methane emissions from domestic and commercial sewage
in Brazil, 1990-1994 (IPCC Worksheet 6.2)
54
TABLE 26 – Methane emissions from domestic and commercial sewage
treatment in Brazil, 1990-1994 (IPCC Worksheet 6.2 - cont.)
54
TABLE 27 – Methane emissions from domestic and commercial sewage
treatment in Brazil, 1990-1994 (IPCC Worksheet 6.2 - cont.)
55
TABLE 28 – Pig iron and steel production
59
TABLE 29 – Emission factors for the metallurgical industry
60
TABLE 30 – Vehicles produced by year
60
TABLE 31 – Produced beer by year
60
TABLE 32 – Production from canneries by year
61
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
TABLE 33 – Wine produced per year
61
TABLE 34 – Slaughterhouse annual production (1990 - 1994)
62
TABLE 35 – Poultry data between 1990 and 1994
62
TABLE 36 – Estimation of emission factors by unit of production
63
TABLE 37 – Annual production in the food sector
63
TABLE 38 – Pulp and paper production by year
64
TABLE 39 – Refined oil by year
64
TABLE 40 – Textile production by year
64
TABLE 41 – Production of rubber
65
TABLE 42 – Chemical industry annual production
65
TABLE 43 – Annual leather production
66
TABLE 44 – Annual alcohol production
66
TABLE 45 – Methane emissions from industrial wastewater treatment
in Brazil - 1990
68
TABLE 46 – Methane emissions from industrial wastewater treatment
in Brazil - 1991
69
TABLE 47 – Methane emissions from industrial wastewater treatment
in Brazil - 1992
70
TABLE 48 – Methane emissions from industrial wastewater treatment
in Brazil - 1993
71
TABLE 49 – Methane emissions from industrial wastewater treatment
in Brazil - 1994
72
TABLE 50 – Methane emissions from industrial effluent treatment
in Brazil - 1994 (Worksheet 6.3, sheet 2 of 4, IPCC)
73
TABLE 51 – Methane emissions from industrial effluent treatment
in Brazil - 1994 (Worksheet 6.3, sheet 4 of 4, IPCC)
73
TABLE 52 – Final emissions summary
75
10
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Preface
The United Nations Framework Convention on Climate Change entered into force in Brazil upon ratification
by Congress in 1994. The signatory countries to the Convention have committed themselves, among other
things, to develop and periodically update national inventories of anthropogenic emissions by sources and
removal by sinks of all greenhouse gases not controlled by the Montreal Protocol, and provide a general
description of steps taken or envisaged in order to implement the Convention. This series of sectoral reports
presents the work that serves as the basis for preparing the first Brazilian inventory of greenhouse gases for
the period of 1990-1994.
In order to fulfill its commitments under the Convention, Brazil established, under the coordination of the
Ministry of Science and Technology, an institutional framework in the form of a Program, which also involved
in the preparation of the sectoral reports independent specialists and institutions with recognized capacity in
each specific area. The sectoral coordinators were responsible for involving institutions and specialists in
the defined areas viewing the collection and organization of existing data, information and bibliographic
references. The activities were carried out in a decentralized manner because of their multidisciplinary nature,
involving around 100 institutions and 500 specialists from the energy, industrial, forestry, agriculture, and
waste treatment sectors. The work required, in many cases, the estimation of indicators and collection of data
that were not available in the national scientific literature, as well as information from national private companies.
The methodology adopted under the Convention was developed by the Intergovernmental Panel on Climate
Change - IPCC together with the Organization for Economic Cooperation and Development - OECD and the
International Energy Agency - IEA. This methodology has the objective of allowing the calculation and
presentation of the net anthropogenic national emissions of greenhouse gases and encouraging their
dissemination among the countries participating in the IPCC and the Parties to the Convention.
Some important characteristics of the work carried out should be emphasized. First, the emissions represent
estimates made in good faith – that is, seeking to minimize uncertainties and avoid bias. The best possible
estimate was sought, taking into account the current stage of scientific knowledge and availability of human
and financial resources. The statistics available in the country do not always allow an adequate evaluation of
emissions. Generally, where no information existed for particular sectors, specific methods were developed to
assess the level of activities.
In addition, the coordination role of the Ministry of Science and Technology, involving a detailed review of
the results, sought to ensure quality control, reliability and transparency of the information contained in the
sectoral reports. The sectoral reports are available to any person or institution interested at www.mct.gov.br/
clima. Comments and suggestions that may improve the reports, which will form the final document to be
submitted to the Convention, are encouraged.
It should be noted that this series of reports represents a small step in the understanding of the different
processes of emissions of greenhouse gases by anthropogenic activities in Brazil, but it represents a great
advance for Brazil. The approach based on the idea of continual and gradual improvements permitted the
success achieved in only five years of efforts in coordination of the activities of the different national sectors,
the wide-ranging participation of institutions and specialists, and the increase in capacity and awareness
related to climate change.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
11
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
All these achievements have allowed and will continue to ensure a leading role for Brazil in the international
negotiations on climate change, which, from the internal point of view, have been followed by the recent
ratification of the Kyoto Protocol by Brazil. Moreover, much of this effort will have been made not just to
comply with the provisions of an international Convention, but for the benefit of Brazil and the Brazilian
society.
Ambassador Ronaldo Mota Sardenberg
Brazilian State Minister of Science and Technology
Brasilia, June 2002
12
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Introduction
The scientific complexity of the issue of global warming and the resulting difficulty in understanding it,
along with the limited number of specialists on this issue in Brazil, who themselves are usually involved
in other projects considered to have a higher priority, make the preparation of the Brazilian inventory of
greenhouse gas emissions a complex and pioneering effort.
Along with these difficulties is the lack of material available in Portuguese about the issue, the lack of
awareness of Brazil’s commitments under the Convention, the lack of sufficient resources for wideranging studies and questions about the benefits accruing to institutions involved in this process.
Another difficulty encountered is the fact that climate change is not a priority issue in the context of
developing countries with pressing social and economic needs, such as eradication of poverty, improving
health conditions, combating hunger, creating decent living conditions, etc. Thus developing countries
such as Brazil are faced with challenges of the 21st century, without having overcome the problems of
the 19th century. Brazil, however, is a developing country with a very complex and dynamic economy. It
is the fifth largest country in terms of both population and area in the world, the eighth largest economy,
a large agricultural producer and one of the greatest producers in the world of several manufactured
products, including cement, aluminum, chemical products, petrochemical feedstocks and petroleum.
In comparison with developed countries, Brazil’s energy sector does not produce large amounts of
greenhouse gases. Brazil is a tropical country, with moderate winters, and 60% of its energy matrix is
supplied by renewable sources. More than 95% of Brazil’s electricity is generated by hydroelectric
facilities and there is extensive use of biomass (use of alcohol in vehicles, sugarcane bagasse for steam
generation, charcoal in the steel industry, etc.). Moreover, energy conservation programs have sought,
since the mid-1980s, to even further improve the production of energy and patterns of consumption in
Brazil.
In order to fulfill its commitments under the Convention, Brazil established an institutional framework
in the form of a Program, under the coordination of the Ministry of Science and Technology, and with
financial resources provided by UNDP/GEF and additional financial support from the U. S. government.
Given the wide-ranging and detailed nature of the inventory, every attempt was made during the
preparation of the inventory to involve diverse information producing sectors and specialists from a
range of Ministries, federal and state institutions, industry associations, public and private companies,
non-governmental organizations, universities and research centers.
Because of its origins, the IPCC methodology adopted by the Convention is largely based on research
and methodologies developed by specialists from developed countries, where the emissions from
burning of fossil fuels represent a large proportion of emissions. As a result, important sectors to
developing countries, such as agriculture and land use change and forestry, are not developed in
sufficient depth. Therefore, the default emission factors and even the methodology itself must be
examined with due caution, because they do not necessarily reflect national realities. In many areas,
there is no research in Brazil that allows an evaluation of the values presented or the proposed
methodology itself. Where research does exist, in some cases large discrepancies in values were
found. The assessment of emissions from the extensive use of biomass in Brazil is not supported in the
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
13
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
methodology, although these emissions, given the renewable character of biomass, are not included in
the national totals.
The application of the IPCC methodology by developing countries requires these countries to adjust
their research and data to a system that they had little role in developing. But at any rate, in its
application we did not abdicate our duty to exercise some influence, however modest – for example, in
relation to changes in land use and forestry. It should be understood that Brazil has one of the best and
most extensive permanent systems of monitoring for this sector in the world. Pioneering studies were
carried out in relation to greenhouse gas emissions from the conversion of forests into agricultural
land, from hydroelectric reservoirs and from prescribed burning of the Brazilian savanna (cerrado).
Care must also be taken in comparing the total emission figures by type of greenhouse gas.
Methodological differences with other international inventories of greenhouse gas emissions, especially
with some developed countries that do not adequately report their emissions, for example in the case of
changes in land use and forestry, prevent a simple comparison of results.
In Brazil the search for and collection of information are not adequate because of the cost of obtaining
and storing data, and there is little institutional concern with organizing or providing information,
specially at the local level. There is also a lack of legislation obliging companies to provide information,
especially with respect to greenhouse gases. On the other hand, measurements are often not justified
for the greenhouse gas inventory alone, because of the relatively high cost of measurements in
comparison with improvements in the precision of estimates.
It should also be recognized that the development of a national inventory is a resource-intensive
undertaking. Priorities should be established for carrying out research and studies of emissions for the
principal sectors and greenhouse gases, because the estimation methodology and the quality of data
could improve with time. Because of this fact, the sectoral reports are normally based on work previously
carried out by a range of national institutions.
Finally, it should be noted that even though the assessment of the annual emissions by each country
is important to provide the dimension of the global emissions and the understanding of the future
evolution of climate change, annual emissions of greenhouse gases do not represent the responsibility
of a given country for causing global warming, since increased temperatures are a function of the
accumulation of historic emissions of countries, which increase atmospheric concentrations of several
greenhouse gases. Corresponding to the concentration of each greenhouse gas, there is an accumulation
of energy at the surface of the Earth over the years. As noted in the Brazilian proposal presented during
the negotiations for the Kyoto Protocol (document FCCC/AGBM/1997/MISC.1/Add.3), the
responsibility of a given country can only be correctly assessed if all its historic emissions are taken
into account, as well as the consequent accumulation of gases in the atmosphere and the resulting
increase in average temperature at the earth’s surface. Therefore the developed countries, which have
emissions of greenhouse gases dating back to the Industrial Revolution, bear most of the responsibility
for causing the current greenhouse effect and will continue to be the principal contributors for more
than a century.
14
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Executive Summary
This report presents the estimates of methane emissions from solid waste disposal and
wastewater treatment in Brazil for the period 1990 through 1994, based on the Revised
1996 Guidelines of the Intergovernmental Panel on Climate Change - IPCC.
The present report has been written pursuant a contract between the United Nations
Development Program - UNDP, implementing agency of the Global Environment Facility,
and the Environmental Sanitation Technology Company of the São Paulo State under the
Project BRA/95/G31. The financial resources for this work were made available through a
bilateral agreement under the United States Country Studies Program.
This study was requested, revised and restructured by the Ministry of Science and Technology
through its General Coordination on Global Changes, executing agency of the Project, and
was prepared by the technical staff of the Global Issues Division of the Directory for
Development and Transfer of Technology of CETESB, located in the city of São Paulo, in
the State of São Paulo (SP), Brazil.
Official population statistics were obtained from the Brazilian Institute for Geography and
Statistics - IBGE, in particular National Censuses and National Industrial Sample Survey.
Solid waste disposal data were obtained from IBGE National Basic Sanitation Survey and
from CETESB House and Health Services Solid Waste Management Program. Information
on domestic sewage treatment was obtained from the National Basic Sanitation Survey and
Censuses. Information for industrial effluents was obtained from an Industrial Pollution
Diagnostics carried out in eleven Brazilian states (CETESB/PRONACOP), the Permits and
Penalties System - SILP (CETESB) and the Brazilian Statistical Yearbook (IBGE). The
estimates of methane emissions from solid waste disposal are presented by state and for the
entire country. The estimates of methane emissions from wastewater treatment are presented
by industrial branch.
In Brazil, municipal solid waste generation is estimated to be around 54 thousand metric
tons per day, with its composition varying according to each region. The generation per
inhabitant of a Brazilian city varies from 0.4 to 0.7 kg/inhab.day. Solid waste disposal and
treatment is distributed in the following way: 76% are deposited in open dumps, 22% in
controlled and sanitary landfills and 2% have other destinations, such as composting plants
and incineration, as shown in Figure I.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
15
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Figure I – Solid waste destination
2%
22%
Open Dumps
Landfills
Other
76%
A great variety of systems is used for wastewater treatment. In spite of this, a huge amount
of wastewater is released directly into rivers and the ocean without treatment. According to
sanitation data from the National Survey on Basic Sanitation (PNSB, 1989), in the last
Census, from the 4,425 municipal districts of the country, 2,091 had sewage collection and
from these, only 345 had some kind of collective treatment.
Methane emissions from solid waste in Brazil for the year 1990 have been estimated to be
618 Gg while raising to 677 Gg for the year 1994. Methane emissions derived from liquid
wastes from domestic and commercial sources were estimated to be 39 Gg for the year
1990 raising to 43 Gg in 1994. Methane emissions from liquid wastes of industrial origin
were estimated to be 80 Gg in 1990 and 84 Gg in 1994. Total methane emissions from
waste management amounted to 737 Gg in 1990 and 804 Gg in 1994, as shown in Figure
II, increasing 9% in this period.
Figure II – Methane emissions from waste management in Brazil
1000
Gg
800
600
Sewage
400
Industrial Effluents
200
Solid Waste
0
1990
1994
Year
16
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
1
Introduction
Treatment and disposal of industrial and municipal wastes can produce emissions of the
most important gases that cause the greenhouse effect. Solid wastes may be disposed of in
landfills or open dumps, or be recycled or incinerated. Liquid wastes may undergo many
physical, chemical or biological treatments. The biological treatment may be by aerobic or
anaerobic decomposition.
The most important gas produced by waste treatment is methane, which can be transformed
into energy. Significant amounts of anthropogenic methane emissions are produced through
anaerobic decomposition of waste.
The two main sources of this type of methane production are landfills and anaerobic treatment
(a biological process that occurs in the absence of oxygen) of sewage and wastewater. In
each case, the organic matter contained in the waste is decomposed by methanogenic
bacterial action, producing biogas, mainly composed of methane and carbon dioxide.
1.1 Bibliographical and statistical data survey
The methane emission inventory from wastewater treatment and solid waste disposal in the
years 1990 and 1994 was done by the Environmental Sanitation Technology Company - CETESB,
following the methodology recommended by the Intergovernmental Panel on Climate Change
- IPCC. The reference was the Revised 1996 IPCC Guidelines for National Greenhouse
Gas Inventories: Reference Manual and Workbook, in the chapters referring to the item
“Waste”.
The IPCC proposed methodology is based on a statistical data survey in order to define
characteristics of the population and the country’s industrial sector. It is necessary to know
the total urban population, along with the conditions of effluent treatment and waste disposal.
That implies determining the volume of waste generated, its organic matter content and the
nature of sanitation facilities, such as landfills or open dumps and anaerobic sewage treatment,
in a given year.
IPCC also suggests that to the greatest extent possible, local technical information should
be taken from the national literature regarding, for example, the generation of organic loading
of industrial effluents as a function of a unit of production, the efficiency of organic matter
removal in each system employed, the characteristics of decomposition in landfills and industrial
effluent treatment systems and the potential biogas generation and amount recovered.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
17
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
The quality of this information will determine the reliability of the results presented here.
Much of the needed information is not available, while some sources have a high degree of
uncertainty.
A bibliographical survey was undertaken. Official population statistics were obtained from
the Brazilian Institute for Geography and Statistics - IBGE 1980, 1991 and 1996 National
Censuses, published in 1997. Data from IBGE 1990 National Industrial Sample Survey
were also considered.
Solid waste disposal data were obtained from IBGE 1989 National Basic Sanitation Survey
- PNSB, published in 1992 and from CETESB 1992 House and Health Services Solid
Waste Management Program.
Information about domestic sewage treatment was obtained from the National Basic
Sanitation Survey (IBGE, 1992) and Census data from 1991 and 1994 (IBGE, 1996).
The main information for calculating industrial effluents was obtained from three main sources:
a group of studies called Industrial Pollution Diagnostics carried out in eleven Brazilian states
(CETESB/PRONACOP, 1989); the Permits and Penalties System - SILP (CETESB, 1990);
and the Brazilian Statistical Yearbook for the years of 1991 and 1994 (IBGE, 1993; 1996).
This study also used organic loading emission constants per unit of production from various
authors, especially from Salvador (1991), as well as other data from CETESB. Data were
also collected about Brazilian industrial output, taken from official industrial associations
and from the 1990 and 1994 Brazilian Statistical Yearbooks (IBGE, 1993 and 1996).
2
Brazilian Regional Characteristics
The Federal Republic of Brazil is composed of 26 states and one Federal District (Brasília,
the capital). The country is divided into 5 geographical regions, with different characteristics:
• North: Amazonas, Pará, Acre, Rondônia, Amapá and Roraima;
• Northeast: Maranhão, Piauí, Ceará, Rio Grande do Norte, Paraíba, Pernambuco, Alagoas,
Sergipe and Bahia;
• Center West: Goiás, Mato Grosso, Mato Grosso do Sul, Tocantins and Distrito Federal;
• Southeast: Minas Gerais, Espírito Santo, Rio de Janeiro and São Paulo; and
• South: Paraná, Santa Catarina and Rio Grande do Sul.
18
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
2.1 Demography
Brazil is the fifth largest country in the world, with an area of about 8,500,000 km2 . In 1990
its population was 150 million inhabitants, which is approximately 2.9% of the global
population. This represents a population density of 17.6 inhabitants/km2 . In spite of this
relatively low density, most people are concentrated in the Southeast, where the two main
cities of São Paulo and Rio de Janeiro are located. The population distribution by region
was North: 7,350,000 inhabitants or 4.9%; Northeast: 43,950,000 inhabitants or 29.3%;
Southeast: 65,250,000 inhabitants or 43.5%; South: 24,000,000 inhabitants or 16%, and
Center West: 9,450,000 inhabitants or 6.3%.
Along with the existing regional diversities, the entire country is undergoing a large-scale
urbanization process, which is increasing social, cultural and economic contrasts. Between
1991 and 1996, 78% of the Brazilian population lived in cities (IBGE, 1997). There are
remarkable differences in economic level and sanitation between cities, their surrounding
region and rural areas. Brazil has an urbanization rate that is higher than world average.
This migration to cities affects the choice of treatment and collection systems for solid and
liquid wastes. In the large cities, it is difficult to find areas large enough for treatment systems.
As for sewage collection, urban peripheries present many difficulties in creating conventional
sewer systems. In general, medium and large cities suffer from a lack of budgetary resources.
Land availability is not a problem for medium and small cities, but they have other problems
in terms of infrastructure, operation and system maintenance.
2.2 Climate
Weather also varies considerably from region to region. The North has a hot climate, with
temperatures between 25 and 40ºC. The average humidity for the entire year is between 64
and 91%. In this region, there are only two seasons – winter and summer. The region is
primarily forested and has about 20% of all fresh water on the planet. The Northeast is
semi-arid, and temperature varies between 20 and 35ºC. There are some very dry areas in
some states, such as Piauí and Pernambuco. The Center West has a tropical climate, hot
and damp, characterized by heavy rain in summer and very dry climate in winter. The
temperature varies from 15 to 35ºC.
In the Southeast, the annual weather variation is bigger, with temperatures varying from 15
to 40ºC. In the South, the average temperatures are lower, and there is no drought. This
region is characterized by rapid temperature changes between 13 to 40ºC.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
19
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
3
Methane Emissions from Wastewater and Solid Waste
From the range of pollutants derived from human activities that are sources of methane
emissions, only wastewater and solid wastes are covered in this report.
A large amount of waste is generated annually by domestic, commercial and industrial
activities.
3.1 Methane generation from solid waste in Brazil
In Brazil, total municipal solid waste generation is estimated to be around 54 thousand
metric tons per day, with its composition varying according to each region. The per capita
generation of a Brazilian city ranges from 0.4 to 0.7 kg/day. Solid waste disposal and treatment
is distributed as follows: 76.1% is deposited in open dumps, 21.8% in controlled/sanitary
landfills and 2.1% goes to other destinations, such as composting plants and incineration
(IBGE, 1992).
The variations in the type and rates of production of solid waste throughout the country are
related to its extensive territory and regional, social as economic differences, which do not
permit a nationwide management policy and make it difficult to obtain statistical data.
Demographic growth, combined with changes in habits, higher standards of living, and
industrial growth have contributed to an increase in waste generation and changes in its
composition, with a growing percentage of packaging and other inert materials, thus
aggravating disposal problems.
Increasing urbanization limits the areas available for final waste disposal. Large cities often
export their waste to neighboring municipal district areas. In many other cases, inappropriate
areas are chosen as temporary dumps, which with time become permanent.
Under certain conditions these waste deposits - dumps and landfills - generate methane.
This generation varies from place to place, as a function of factors such as amount of wastes,
deposit age, presence of anaerobic environment and toxic materials, acidity, and structural
and handling conditions.
Biogas may represent an environmental hazard at the local level, if adequate measures are
not taken to prevent uncontrolled emissions. Hydrogen sulphide (H2 S), which is present in
biogas in low concentrations, may cause harm to vegetation as well as unpleasant odors.
20
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Also, at high concentrations methane gas may result in an explosive mixture.
Methane from landfills contributes to a considerable proportion of global emissions. However,
the estimates presented in this report are subject to a great degree of uncertainty. Global
estimates for landfill-generated methane range from 20 to 70 Tg/year while the total global
emissions from anthropogenic sources is 360Tg/year, which indicates that landfills may
produce about 6 to 20% of total global methane emissions (IPCC, 1995).
3.1.1 Some considerations about solid waste disposal and treatment processes
(Definitions)
Open dumps: areas where waste is dumped on top of the ground, without any special care
or disposal techniques.
Controlled landfills: waste facilities where waste is covered with a layer of earth after
each workday.
Sanitary landfills: the most economical and environmentally safe way to dispose of urban
solid waste. It is a disposal process where the waste collected is buried in the earth by
engineering methods, in order to confine wastes in the smallest area and volume possible
and to cover them over with a layer of earth at the end of a workday or at frequent intervals.
Composting plant: an industrial plant where waste is processed in order to become organic
compost for use in agriculture.
Incineration plant: a special plant (specially designed furnaces) where waste is burned
under controlled conditions, with the objective of transforming it into a chemically stable
substance, considered less offensive to public health, and reducing its weight and volume.
3.2 Methane generation from liquid effluents in Brazil
Effluents with a high organic material content, such as domestic sewage and from the food,
drink and pulp and paper industries, have a high methane emission potential. The amount of
organic matter present in these effluents is expressed in terms of Biochemical Oxygen
Demand (BOD), which is the main factor in determining the potential for methane generation.
BOD represents the amount of oxygen consumed by microorganisms in the biochemical
oxidation of organic matter.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
21
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
The sewage volume generated per person is normally around 80% of per capita water
consumption. The unit organic load varies from country to country, between 20 and 80g
BOD per inhabitant per day. In Brazil this figure is about 50g BOD/inhab/day (FEACHEM,
1983). Taking this into account, there is in Brazil a generation of 1.97 million tons BOD per year.
The disorganized populational growth and development of huge unplanned cities, especially
in developing countries, makes handling wastes difficult. The need for disposal and treatment
is widely recognized, but for lack of sufficient budgets, these initiatives are usually postponed,
causing public health problems and environmental degradation.
In Brazil, a great variety of systems are used for wastewater treatment. In spite of this, a
huge amount of wastewater is released directly into rivers and the ocean without treatment.
According to sanitation data from the National Basic Sanitation Survey (1989), in the last
Census, from the 4,425 municipal districts of the country, 2,091 had sewage collection and
from these, only 345 had some kind of collective treatment. Table 1 below shows these data
(IBGE, 1992).
22
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 1 – Municipal districts with sewage treatment by region, in Brazil, according to kind
of treatment
North Northeast Southeast South Center West Brazil
Municipal districts
Kind of sewage
treatment
Total
298
1461
1430
857
379
4425
With sewage
collection
25
381
1301
335
49
2091
With sewage
treatment
7
53
214
57
14
345
STP
(1)
2
5
25
16
3
51
Preliminary
treatment unit
(2)
1
3
10
3
-
17
Primary treatment
unit
(3)
1
5
11
7
1
25
Stabilization pond
3
44
129
18
11
205
Aerated lagoon
3
5
4
1
3
16
Oxidation trench
1
6
8
2
1
18
Other
2
6
49
18
1
76
Source: IBGE, 1992
1 Sewage Treatment Plant - basically consists of a grille, sandbox, primary decanter, activated sludge and/or biological
filter, secondary decanter and sludge drier.
2 Only a screen and sand removal unit.
3 Grit removal, sedimentation and sludge drying.
In the rural areas and for individual systems, septic tanks are widely used, sometimes followed
by an anaerobic filter, or by effluent soil infiltration.
Among the various options for collective biological treatment, the most used in Brazil are
stabilization ponds and variants of the activated sludge process; especially those that use
delayed aeration and biological filters.
Aerated lagoons have been widely used in medium sized cities and for some industrial
effluents.
Industrial effluents from different sectors, such as food, drink, chemical, metalwork, textile,
leather and pulp and paper, have been treated traditionally by means of lagoons or by
activated sludge and biological filters. In the beginning of the eighties there were some
anaerobic filtration units, and in these last years there has been a strong tendency to use
anaerobic reactors for the treatment of industrial effluents. The benefits to industries from
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
23
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
using this technology include the small area required and avoidance of energy use for aeration.
Since 1983, more than 350 anaerobic systems have been installed.
In some states there has been an increase in the use of Upflow Anaerobic Sludge Blanket
(UASB) reactors for domestic sewage treatment, either as a stand-alone unit, or followed
by a facultative lagoon. In the state of Paraná alone there are more than 220 anaerobic
reactors that receive sewage from about 1,200,000 inhabitants. Most anaerobic reactors
installed in Brazil are of the UASB kind. This technology is quite suitable for conditions in
Brazil, because of favorable climatic conditions, simplicity of construction and easy operation,
besides requiring no electromechanical gear for agitation and aeration, nor filling material for
the reactor.
Global methane generation from effluent treatment under anaerobic conditions is estimated
at between 30 and 40 Tg/year. This represents from 8 to 11% of the global total anthropogenic
methane emissions, which is estimated at 360 Tg/year (IPCC, 1995). Industrial effluent
treatment contributes the vast majority, estimated between 26 and 40Tg/year. Emissions
from domestic and commercial sewage treatment are estimated at approximately 2Tg/year.
The uncertainties of these estimates result from the lack of data on wastewater treatment
practices, amounts of anaerobically treated sewage, methane that is flared or used, and on
potential methane emissions in sewage treatment lagoons (THORNELOE, quoted by IPCC,
1995).
3.2.1 Some considerations about wastewater treatment processes (Definitions)
For economic reasons, biological decomposition is one of the most commonly used processes
for effluent treatment. Decomposition occurs by means of biological agents such as bacteria,
protozoa and algae.
Aerobic processes are the most common systems in developed countries. Under aerobic
conditions, organic matter is transformed into carbon dioxide, water and biomass. The energy
potential present in wastes ends up in biomass (sludge), the production of which becomes a
great problem. In sewage treatment, for instance, the disposal of sludge is the single most
expensive component, which also requires huge amounts of energy. The presence of heavy
metals and other pollutants in those sludges is an obstacle to their use in farming, and in
other disposal methods. In addition, the required aeration to supply oxygen to aerobic
microorganisms requires considerable energy and produces significant volumes of CO2 .
24
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Anaerobic decomposition transforms organic material into carbon dioxide, methane, water
and biomass. Biomass production is significantly lower compared to aerobic processes,
because the growth rate of the anaerobic microorganisms is low. The energy potential in
waste goes partly to biomass and partly to methane. Therefore, energy content in biogas
may be used as a substitute for fossil fuels, reducing their consumption and the increase in
CO 2 concentration that would result, since the CO 2 produced in recovered methane
combustion is considered, for inventory purposes, as a closed cycle.
Below are some considerations about wastewater treatment processes applied in Brazil.
Anaerobic reactors
A quite interesting option that is being increasingly used is anaerobic treatment in reactors.
These are based on the principle of separation of solid, liquid and gaseous phases, causing
sludge to accumulate and be kept in the treatment tank, with detention times much higher
than that for water.
a) The UASB reactor retains sludge through a decanter at the top of the unit. There is also
a gas separator in its upper part. Sewage is uniformly distributed at the bottom. After
passing through a layer of stabilized sludge, rich in anaerobic bacteria, it is decomposed
and tubes at the upper part of the reactor collect the treated effluent. The solids settle to
the bottom and the gas, mainly methane, is sent for burning or processing. The excess
sludge is taken for drying and can be disposed of in a sanitary landfill or can after treatment
be used as biofertilizer.
The UASB reactors are compact systems with high processing rates, recommended for efficient
methane gas recovery.
b) Anaerobic filters retain sludge in a supporting structure placed inside the reactor. The
material used in this structure may be plastic, stone, ceramics, bamboo, etc.
The filter is kept submerged, which maintains the anaerobic conditions responsible for
organic matter decomposition.
Stabilization ponds
Stabilization ponds, aerobic, anaerobic and facultative systems are the most widely used
treatment processes for hot climate countries. These are large tanks where wastewater is
treated by biological processes, involving mainly bacteria and algae. Under these conditions,
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
25
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
biological oxidation rate is low, requiring large areas. When land is available, operation,
building and maintenance costs are quite low. Such systems do not usually allow control and
storing of produced gas.
There are four basic types of stabilization ponds: aerobic, generally shallow with a depth of
around 0.5 m; anaerobic, between 2 m and 4.5 m deep; facultative, with depths between
1.5 m and 2 m; and maturation ponds, 1 m deep, used after secondary systems, in order to
improve the quality of the effluent.
Aerated lagoon
Aerated lagoons are characterized by the need for mechanical equipment to supply oxygen
to the liquid. They require smaller areas, but need an energy input, basically electrical.
Activated sludge
These are quite compact systems, consisting of a primary settling tank, aeration tank, and
secondary settling tank. The sewage is sedimented and the effluent is passed to the aeration
tank. Aerobic microorganisms digest the organic matter, the sludge settles and is partially
recirculated, maintaining a high rate of organic matter decomposition in the reactor. The rest
of the sludge is removed, dried and disposed of in landfills or treated in sludge anaerobic
reactors, generating biogas.
Biological filter
A biological filter consists of a bed of supporting material that retains microorganisms. Liquids
are fed into the filter and inside it is kept a certain concentration of air, which guarantees the
growth of aerobic organisms responsible for organic matter decomposition.
4
Methane Emissions Inventory Methodology
4.1 Methane emissions from solid waste disposal sites (SWDS)
According to the revised 1996 methodology (IPCC, 1996), the annual CH4 emission estimate
for each country or region may be calculated by the following equation:
(Popu r b · MSW rate · MSWF · MCF · DOC · DOCF · F · 16/12 - R) · (1 - OX)
=
Methane Emission [GgCH4 /year]
26
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
where:
• Popu r b: Urban population [inhabitants] of country
• MSW rate: Municipal solid wastes generation rate per capita per year
• MSW F: Municipal solid waste fraction deposited in solid waste disposal sites
[adimensional fraction]
• MCF: Methane correction factor [adimensional fraction]
• DOC: Degradable organic carbon in municipal solid waste [adimensional fraction]
• DOCF: DOC fraction that actually degrades [adimensional fraction]
• F: CH4 fraction in landfill gas [adimensional fraction]
• 16/12: Conversion rate from carbon into methane [adimensional fraction]
• R: Recovered methane amount [GgCH4 /year]
• OX: Oxidation factor [adimensional fraction]
4.2 Methane emissions from wastewater treatment
IPCC (1996) recommends that annual CH4 emissions be determined for domestic,
commercial and industrial anaerobic wastewater treatment. The procedures for each of
these estimates are given below:
4.2.1 Domestic and commercial sewage
Popu r b · BOD5 rate · FWT · MCF · MMPC - R
=
Methane emission [GgCH4 /year]
where:
• Popu r b: Urban population of country
• BOD5 rate: Biochemical Oxygen Demand generation rate [BOD5 /per capita]
• FWT: Fraction of wastewater treated [adimensional fraction]
• MCF: Methane correction factor [adimensional fraction]
• MMPC: Maximum methane production capacity [adimensional fraction or gCH4/gBOD5]
• R: Recovered methane amount [GgCH4 /year]
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
27
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
4.2.2 Industrial wastewater
Prodi n d · EFol · FWT · MCF · MMPC - R
=
Methane emission [GgCH4 /year]
where:
• Prodi n d: Industrial production [production units]
• EFol : Organic load emission factor per unit of production [BOD5 / unit]
• FWT: Fraction of wastewater treated [adimensional fraction]
• MCF: Methane correction factor [adimensional fraction]
• MMPC: Maximum methane production capacity [adimensional fraction or gCH4/gBOD5]
• R: Recovered methane amount [GgCH4 /year]
5
Methane Emissions from Waste in Brazil
5.1 Methane emissions from solid waste treatment and disposal
5.1.1 Data survey and collection
5.1.1.1 Brazil urban population (Popurb)
The urban population estimate for Brazil represents those people who live in private or
collective residences, inhabited permanently by at most five families, and when such houses
are built for residential purposes and in an urban area (IBGE, 1991).
Population was calculated for the year 1990, based on available figures from Brazilian
Censuses for 1980 and 1991, and taking into account an average geometric annual growth,
following the equations below.
Pop90 = Pop91 · (1 + i)(90-91)
Where: i = ( Pop91 / Pop80 ) 1/(91-80) -1
and:
• Pop80 is the population (people living in private, permanent homes, in urban areas) in
1980 (IBGE);
• Pop90 is the population estimate (people living in private, permanent homes, in urban
areas) in 1990, yet to be established;
28
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
• Pop91 is the population (people living in private, permanent homes, in urban areas), as
given by IBGE 1991 Census; and
• i is the geometric average rate for annual population increment.
Table 2 – Urban population living in private and permanent homes, from 1980 and 1991
Censuses, average geometric rate for population annual increment of resident population
and urban population estimate in 1990
Urban population in
1980 (inhab.)
Urban population in
1991 (inhab.)
Average annual urban
population growth rate
between 1980 and 1991
Urban population in
1990 (inhab.)
80,436,409
110,990,990
0.0297
107,789,249
Source: IBGE, 1980; IBGE, 1991
Urban populations in 1991 (IBGE, 1991) and 1996 (IBGE, 1996) were used to estimate
the geometric average growth rate for urban population for this period and the urban population
for 1994, according to the same procedure as used for estimating urban population for
1990.
Table 3 – Urban population living in private and permanent homes, from 1991 and 1996
Censuses, average geometric rate for annual increase in resident population and urban
population estimates for 1992, 1993 and 1994
Urban
population
in 1991
Urban
population
in 1996
Average annual urban
population growth rate
between 1991 and 1996
Urban population
P91
P96
i
Pop92
Pop93
Pop94
110,990,990
123,105,628
0.0209
113,314,572
115,686,797
118,108,685
Source: IBGE, 1991; IBGE, 1996
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
29
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 4 – Urban population living in permanent private homes, by state, from 1991 Census,
population count of 1996, average geometric growth rate for annual resident population
growth, and urban population estimates in 1994
State
Urban population
per state in 1991
Urban population
per state in 1996
Pop91
Pop96
Annual population Urban population
growth rate between estimate per state
1991 and 1996
in 1994
Pop94
i
Rondônia
659,327
762,864
0.030
719,629
Acre
Amazonas
258,520
315,404
1,766,166
0.041
291,285
174,277
0.033
0.044
1,655,671
160,032
Roraima
1,502,754
140,818
Pará
2,596,388
2,949,017
0.026
2,802,555
234,131
325,150
0.068
285,124
530,636
741,009
2,683,522
0.069
648,355
1,556,115
0.064
0.026
2,372,591
1,477,596
Amapá
Tocantins
Maranhão
Piauí
1,972,421
1,367,184
Ceará
4,162,007
4,713,311
0.025
4,484,528
Rio Grande do Norte
1,669,267
1,843,486
0.020
1,771,716
Paraíba
Pernambuco
2,052,066
2,263,949
5,476,915
0.020
2,176,690
1,661,914
0.016
0.023
5,302,675
1,587,480
Alagoas
5,051,654
1,482,033
Sergipe
1,002,877
1,147,836
0.027
1,087,494
Bahia
7,016,770
7,826,843
0.022
7,492,157
11,786,893
13,074,245
2,176,006
0.021
12,543,239
12,806,488
0.025
0.010
2,071,720
12,560,208
Minas Gerais
Espírito Santo
Rio de Janeiro
1,924,588
12,199,641
São Paulo
29,314,861
31,769,219
0.016
30,763,735
Paraná
6,197,953
7,011,990
0.025
6,674,275
Santa Catarina
Rio Grande do Sul
3,208,537
3,565,130
7,628,936
0.021
3,417,968
7,369,394
1,555,528
Mato Grosso do Sul
6,996,542
1,485,110
1,604,318
0.017
0.016
Mato Grosso
1,414,447
1,695,548
0.037
1,576,960
Goiás
3,247,676
3,873,722
0.036
3,609,991
Distrito Federal
Brazil
1,515,889
1,692,248
123,105,628
0.022
1,619,367
0.021
118,108,685
110,990,990
Source: IBGE, 1996
30
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.1.1.2 Rate of solid waste generation per inhabitant (MSW rate)
The following table shows the results of the Home and Health Services Solid Waste
Management Program (CETESB, 1992). In this work, per capita waste generation was
estimated for the municipal district population. These data were gathered in a large number
of cities in the state of São Paulo, which gives credibility to the average waste generation
figures:
Table 5 – Average waste generation per inhabitant per day
Less than 100,000 inhab.
0.4kg/inhab/day
From 100,001 to 500,000 inhab.
0.5kg/inhab/day
From 500,001 to 1,000,000 inhab.
0.6kg/inhab/day
More than 1,000,000 inhab.
0.7kg/inhab/day
Source: CETESB, 1992
Based on these data and on urban population in Brazilian municipal districts as a weighting
factor, a per capita municipal solid waste (MSW) generation rate for 1994 of 0.5kg/day
was obtained. This was the rate used in the present inventory.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
31
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 6 – Waste generation for 1994 based on urban population and CETESB average
waste generation rate
State
Urban population
per state in 1994
Waste generation
rate (kg/inhab/day)
Generated waste
(kg/day)
Generated waste
(t/year)
a
b
c=a*b
d = c * 365/1000
Rondônia
719,629
0.43
309,440
112,946
Acre
291,285
0.46
133,991
48,907
1,655,671
0.6
993,403
362,592
160,032
0.49
78,416
28,622
2,802,555
285,124
0.47
0.46
1,317,201
131,157
480,778
47,872
Tocantins
648,355
0.4
259,342
94,660
Maranhão
2,372,591
0.46
1,091,392
398,358
Piauí
Ceará
1,477,596
0.49
724,022
264,268
Rio Grande do Norte
4,484,528
1,771,716
0.54
0.48
2,421,645
850,424
883,901
310,405
Paraíba
2,176,690
0.46
1,001,277
365,466
Pernambuco
5,302,675
0.5
2,651,338
967,738
Alagoas
Sergipe
1,587,480
0.49
777,865
283,921
1,087,494
7,492,157
0.44
0.5
478,497
3,746,079
174,652
1,367,319
Minas Gerais
12,543,239
0.47
5,895,322
2,151,793
Espírito Santo
2,071,720
0.46
952,991
347,842
Rio de Janeiro
São Paulo
12,560,208
0.59
7,410,523
2,704,841
30,763,735
6,674,275
0.54
0.49
16,612,417
3,270,395
6,063,532
1,193,694
Santa Catarina
3,417,968
0.44
1,503,906
548,926
Rio Grande do Sul
7,369,394
0.48
3,537,309
1,291,118
Mato Grosso do Sul
Mato Grosso
1,555,528
0.48
746,653
272,528
1,576,960
3,609,991
0.44
0.47
693,862
1,696,696
253,260
619,294
1,619,367
0.7
1,133,557
413,748
118,108,685
0.5
59,054,343
21,554,835
Amazonas
Roraima
Pará
Amapá
Bahia
Paraná
Goiás
Distrito Federal
Brazil
More recently, these values for waste generation are being revised. For example, the São
Paulo Metropolitan Area, with 16.4 million inhabitants in 1995, generates an estimated
0.96kg/inhab/day (WRI, 1996).
32
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 7 – Comparison of waste generation per inhabitant for some cities of the world
Cities
kg waste/inhab/day
São Paulo
0.964384
Washington
3.413699
Bangkok
0.879452
Quito
0.769863
Abidjan
0.547945
WRI, 1996
IPCC suggests a waste disposal rate of 1.47 kg/inhab/day for Brazil. But according to the
National Basic Sanitation Survey for 1989, 242 thousand t/day of solid waste were collected,
for an urban population of 108 million inhabitants (IBGE, 1992), which results in approximately
2.2 kg/inhab/day of waste collection, a figure four times that estimated by CETESB.
According to the Population Count (IBGE, 1996), approximately 15% of Brazil’s urban
population does not have waste collection, which suggests that if 2.2 kg/inhab/day are
collected, then 2.6 kg/inhab/day are generated. The same source indicates that in the state
of São Paulo 99% of the urban population is attended by garbage collection, which makes
the generated waste practically equal to the collected amount.
Table 8 – Summary of municipal solid waste (MSW) generation and collection
Source
Generated amount
(kg/inhab/day)
Collected amount
(kg/inhab/day)
CETESB
0.5
0.5
IPCC
n. a.
1.47
IBGE
2.6
2.2
n. a. = not available
These are quite divergent data. In order to evaluate which of these factors is closer to
reality, the comparison described below was carried out.
The figures for the amount of waste collected provided by the city administration for the
municipal districts of the São Paulo Metropolitan Area (Table 9) are on average 1.5 times
larger than CETESB values. Also, the population estimates by the city administrations in
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
33
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
each municipal district are always superior to the IBGE Census count, which elevates the
population of these 38 cities from 5.7 to 8.2 million.
Table 9 – Comparison among the 38 municipal districts that make up the São Paulo
Metropolitan Area
Municipal
district
#
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
Population
Estimated population
according to the in 1991 according to
1991 Census
city authorities
(IBGE)
a
b
776,404
615,112
566,948
1,000,000
800,000
800,000
554,925
305,068
294,631
283,653
246,948
900,000
320,000
380,000
500,000
320,000
164,665
159,894
155,851
152,312
146,203
220,000
200,000
220,000
180,000
300,000
130,383
107,983
106,822
94,772
85,035
240,000
230,000
130,000
130,000
120,000
83,511
83,361
79,534
75,587
62,573
100,000
180,000
100,000
120,000
120,000
37,731
37,582
35,010
34,264
33,931
70,000
60,000
60,000
70,000
60,000
31,969
29,848
28,248
19,866
15,840
55,000
35,000
60,000
25,000
35,000
14,752
14,210
7,966
7,319
6,708
30,000
20,000
14,000
12,000
22,000
Ratio between
estimated
population and
Census
c = b/a
Collected waste
in tons per day
(CETESB)
Collected waste
in tons per day
(City authority)
d
e
1.3
465.84
500
1.3
1.4
1.6
1.0
1.3
369.07
340.17
332.96
152.53
147.32
500
500
540
215
230
1.8
1.3
1.3
1.3
1.4
141.83
123.47
82.33
79.35
77.93
220
140
85
135
118
1.2
2.1
1.8
2.1
1.2
76.16
74.60
65.19
53.99
53.41
100
175
250
100
70
1.4
1.4
1.2
2.2
1.3
37.91
34.01
33.40
33.34
31.81
50
50
38
45
60
1.6
1.9
1.9
1.6
1.7
30.23
25.03
15.09
15.03
14.11
45
85
22
40
24
2.0
1.8
1.7
1.2
2.1
13.71
13.57
12.79
11.94
11.30
50
35
25
15
33
1.3
2.2
2.0
1.4
1.8
7.95
6.34
5.90
5.69
3.19
11
25
15
6
5
1.6
3.3
2.93
2.68
5
5
To be continued
34
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Continuation of Table 9
Ratio between
estimates
Waste per inhabitant
per day (CETESB)
(kg/day)
#
f = e/d
g=d/a*1000
1
2
3
4
5
1.1
1.4
1.5
0.6
0.6
Municipal
district
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
1.6
1.4
1.6
1.6
1.1
1.0
1.7
1.5
1.3
2.3
3.8
1.9
1.3
1.3
1.5
1.1
1.3
1.9
1.5
3.4
1.5
2.7
1.7
3.6
2.6
2.0
1.3
2.9
1.4
3.9
2.5
1.1
1.6
1.7
1.9
0.6
0.6
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
0.4
Waste per inhabitant
per day
(city authority)
(kg/day)
h=e/b*1000
Ratio of waste
generation rates of
city authorities/
CETESB
i = h/g
0.5
0.6
0.6
0.8
1.0
1.0
0.6
0.7
0.6
0.4
0.4
1.0
1.3
1.2
0.9
0.9
0.4
0.7
0.5
0.6
0.6
0.8
1.4
1.1
1.1
1.1
1.0
0.4
0.5
0.4
0.4
2.1
0.9
1.1
1.0
1.0
0.4
0.3
0.6
0.4
0.7
1.0
0.6
1.5
0.9
1.8
0.3
0.7
0.4
0.7
0.6
0.8
1.7
1.0
1.8
1.5
0.5
0.4
0.6
0.4
0.7
1.1
1.1
1.4
1.1
1.8
0.5
0.3
0.4
0.4
0.2
1.3
0.7
0.9
1.0
0.6
Source: Domestic and health services solid waste sector, CETESB, 1997
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
35
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
When the survey is done in the municipal district, the tendency is to obtain greater values
than those obtained by CETESB, which is based on population data from the IBGE Census.
It can be assumed that this is due to the government budgetary policy, which is based on the
population attended by city authorities. Therefore the bigger the population and the bigger
the waste generation, the more money will be received.
Figure 1 compares the waste generation rate among countries with different per capita
incomes. Brazilian data (IBGE 1992; IPCC, 1996; and CETESB, 1992) were not included
in the statistical treatment represented by the linear regression line. A weak correlation was
obtained when the values for Brazil (r = 0.15) were excluded. Even so, the solid waste
generation factor from CETESB is the closest to the straight line and also to the logic
applicable to the characteristics of each of these countries in terms of the degree of
development and waste generation.
Figure 1 – Relationship between per capita income and MSW generation per country
35
Japan
Switzerland
30
Denmark
US$/inhab.year
25
Germany
Austria
Sweden
Belgium
20
USA
France
Canada
Italy
Finland
United Kingdom
15
Ireland
Spain
New Zeland
10
Portugal
Greece
5
Brazil (CETESB)
Brazil (IPCC)
Russ ia
Brazil (IBGE)
India
0
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
Kg waste/inhab.day
Sources: IBGE, 1989, IPCC, 1996 (waste generation rate) and WRI, 1996 (per capita income)
Countries like Japan, Switzerland, Denmark, USA, Canada and United Kingdom, which
have high per capita incomes, also have higher per capita MSW emission rates. This means
they tend to be concentrated in the upper right region of the graph, while countries like
Brazil, India, Greece and Russia, that have lower per capita income, also have lower MSW
generation rates (they are concentrated on the lower left region, in the graph). Values
produced by IPCC and IBGE for Brazil do not conform to this trend. The CETESB figure,
compared to the others, follows the general trend in a more reliable way.
36
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Even without the implementation of programs to reduce waste generation, which already
exist in developed countries, it could be not probable for Brazil, with a per capita income
of US$3,200.00 per year, which is eight times less than the North American and Canadian
income, to have a daily per capita waste generation equivalent to that observed in those
countries.
Similarly, waste generation rates among countries with different values for Human
Development Index (HDI - Figure 2) can be compared. Here the correlation is stronger (r
= 0.52, excluding Brazil).
Figure 2 – Relationship between Human Development Index (HDI) and MSW generation
per country
1.00
0.95
Canada
Japan
Finland
USA
HDI
0.90
0.85
Russia
0.80
Brazil (CETESB)
Brazil ( IPCC)
Brazil (IBGE)
0.75
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
Kg waste/inhab.day
Sources: IBGE, 1989, IPCC, 1996 (waste generation rate) and UNDP, 1993 (HDI)
Observation: The HDI takes into account three basic population characteristics (UNDP/IPEA, 1996):
♦ Longevity;
♦ Knowledge; and
♦ Life standards.
It was concluded, therefore, that the waste generation for Brazil as calculated by CETESB
is the one that best represents the general tendency. The margin of error is believed to be
around 10%.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
37
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.1.1.3 Solid waste fraction deposited in landfills or dumps (MSWF)
According to the National Survey on Basic Sanitation - PNSB, the fraction of domestic
solid waste that is deposited in landfills or dumps (MSWF) (Table 10) is about 97.9% (IBGE,
1992). More recent data from the National Home Sample Survey–PNAD (IBGE, 1996)
indicate that 85% of the population has waste collection services. It is believed that the first
figure is an overestimation, since the PNSB is based on information from city administrations,
thus covering a limited universe. On the other hand, PNAD, which is done at each home, is
based on a sample that more adequately reflects the country’s reality.
Table 10 – Solid waste destination
Amount of collected waste (PNSB-1989) (t/day)
Dump
Total
Open
241,614 182,190
Landfill
Flooded
Controlled
1,588
30,082
Other
Sanitary Special
wastes
22,456
107
%
Open
fraction
5,191
75.4
Flooded Landfill Other
fraction fraction
0.7
21.8
2.1
Source: IBGE, 1992
The above table suggests that the final figures are overestimated, and the urban solid wastes
are not differentiated from rural area solid wastes.
The MSW figure that was used in this report was 85%, based on more recent data from
PNAD (IBGE, 1996). The margin of error is considered to be 10%.
5.1.1.4 Methane correction factor (MCF)
IPCC recommends MCF factors according to depth of the solid waste disposal site (SWDS)
(Table 11).
Table 11 – MCF as recommended by IPCC
SWDS
MCF
Depth of 5m or greater
80%
Depth of less than 5m
40%
Unclassified sites
60%
Source: IPCC, 1996
38
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
The default IPCC value of 60% was used for the unclassified sites, because of the lack of
literature on the depth of solid waste disposal sites in Brazil.
For the state of São Paulo, CETESB evaluates the solid waste disposal systems through the
Landfill Quality Index. The IQR shows that for the state of São Paulo, the general conditions
for solid waste disposal are inadequate.
The IQR takes into account 41 variables that cover three basic aspects: location, infrastructure
and operational conditions.
Table 12 – Quality index for waste landfills
IQR
Classification
0 ≤ index < 6.0
Inadequate conditions
6.0 ≤ index < 8.0
Controlled conditions
8.0 ≤ index < 10.0
Adequate conditions
Source: DOESP, 1998
The graph shown below shows that only 11% of the solid waste in the state of São Paulo is
disposed of adequately.
Figure 3 – Domestic solid waste disposal in the state of São Paulo
Inadequate
conditions
31%
Controlled
conditions
58%
Adequate
conditions
11%
Source: DOESP, 1998
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
39
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.1.1.5 Degradable organic carbon (DOC)
The value used for degradable organic carbon (DOC) in this report was that suggested by
IPCC: 12%. This figure is based on waste composition that does not take into account
information about habits in Brazil.
Waste composition data in Brazilian cities are scarce and can help little with the methane
inventory. A better estimate for this figure could be given through sampling wastes from
some cities that are representative of the national profile.
A preliminary estimate of the DOC to be used for Brazil was calculated based on available
data, but this result was not used in this inventory. This estimate, the calculation of which will
be detailed next, suggests that the DOC should be between 17.8% and 28.4%. This also
suggests that the IPCC figure should be reconsidered.
This estimate is made based on IPCC (1996) data of DOC percentages in the wastes, as
shown in the following table:
Table 13 – Percentage values for organic carbon for main kinds of waste
Kind of waste
DOC percentage
A Paper and textiles
40
B Lawn, park and other degradable wastes (non food)
17
C Food wastes
D Wood and straw wastes
15
30
Source: Bingemer and Crutzen, 1987 as quoted by IPCC, 1996
A sample of the waste composition of some Brazilian cities is used, establishing a figure that
could be used in this reconsideration.
40
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 14 – Average MSW composition for some Brazilian cities
Type of waste
São Paulo
Salvador
Belo Horizonte
São Carlos
Saltinho
Guaratinguetá
Glass
1.10
4.0
2.07
1.40
0.21
-
Metal
3.24
4.0
3.22
5.40
1.70
0.88
Plastic
12.08
11.0
2.42
5.24
14.43
19.0
1.90
16.77
8.50
Paper
21.30
3.05
33.38
Other
69.15
62.0
76.04
63.40
92.62
60.50
Source: USEPA, 1997
“Other” is the sum total of “organic matter”, “rags” and “other”.
The classifications given in the two tables above are not compatible. The category “other” in
Table 14 could also include inert non-organic matter, for example sweepings from domestic
cleaning.
The DOC percentage would be calculated through the following equation, as suggested by
IPCC:
DOC percentage (in weight) = 0.40 · (A) + 0.17 · (B) + 0.15 · (C) + 0.30 · (D)
Because of the difficulty of identifying the organic composition of the category “other” in
Table 14, this category would include lawn and park wastes and other degradable organic
substances that are not food (B), food wastes (C) and wood and straw wastes (D). The
above equation would have to be considered within a range (15-30%), as follows:
DOC percentage (in weight) = 0.4 · (A) + (0.15 to 0.30) · (B + C +D)
Cross-checking the values given in Tables 13 and 14 in comparison with those in Table 15,
the DOC figures for municipal solid waste (MSW) can be estimated for the cities in which
these values are known. The arithmetic average of these percentages varies between 17.8%
and 28.4%, compared to the 12% recommended by IPCC.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
41
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 15 – Degradable Organic Carbon found in Urban Solid Waste estimates, for some
cities
Type of
waste
DOC%
São Paulo
% of
waste
a
A
Salvador
c = a * b/100
% of
waste
b
40
B+C+D
Belo Horizonte
e = a * d/100
d
14.4
5.8
g = a * f/100
f
19.0
69.2
% of
waste
7.6
62.0
16.8
6.7
76.0
Min
15
10.4
9.3
11.4
Max
30
20.8
18.6
22.4
Continuation of Table 15
São Carlos
% of
waste
h
21.3
Saltinho
i = a * h/100
8.5
63.4
% of
waste
j
3.1
Guaratinguetá
l = a * j/100
% of
waste
m
1.2
92.6
9.5
19.0
Average
n = a * m/100
33.4
o = (c+e+g+i+l+n) / 6
13.4
7.2
9.1
18.2
10.6
60.5
13.9
27.8
Source: USEPA, 1997.
A Paper and textiles
B Lawn and park wastes, as well as other degradable organic
substances (non food)
C Food wastes
D Wood and straw wastes
Sum
Min
Max
21.2
17.8
28.4
Another study, summarized in Table 16, shows the origin of wastes in some landfills. This
study shows that around 80% of wastes going to landfills are of residential origin and even
if their composition is not defined, it is known that these wastes are approximately 60%
organic matter.
42
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 16 – Origin and organic matter content of waste disposed of in some landfills in
Brazil
Percent composition of waste
Landfill
City
Estimated
organic
matter
Residential and
Building and
Industry
Sweeping Other content (%)
commercial
demolition
Bandeirantes São Paulo
Biguaçu
Florianópolis
75
95
n. a.
n. a.
Caximba
Curitiba
80
n. a.
Goiânia
Goiânia
Joinville
Joinville
90
70
Lara
Zona Norte
Mauá
Porto Alegre
72
66
10
7
5
8
n. a.
55
n. a.
n. a.
65
n. a.
20
n. a.
10
n. a.
20
n. a.
6
4
high
50 - 60
n. a.
1.5
5
8
26
15
5
n. a.
1.5
60
65
60
Source: USAID, 1997
5.1.1.6 Degradable Organic Carbon that actually degrades (DOCF)
In Brazil, there is no study similar to that made by Bingemer and Crutzen (quoted in IPCC,
1996). Therefore, the figure that was used for DOCF in this inventory is 77%, as recommended
by IPCC (1996).
5.1.1.7 Methane fraction found in landfill gases (F)
IPCC recommends a theoretical methane fraction in landfill gases of 0.5.
A sample of data about landfill gas composition in the metropolitan region of São Paulo is
given below and confirms the value that was used for landfill gas concentrations in Brazil.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
43
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 17 – Percent concentration of methane in landfill gas samples in the São Paulo
Metropolitan Region
Landfill
% CH4 found in biogas
Vila Albertina
0.0
Landfill
Bandeirantes
% CH4 found in biogas
15.0
60.3
65.2
59.2
53.5
60.1
64.7
58.9
24.6
43.2
39.7
61.1
60.9
60.2
59.9
60.7
26.3
58.6
59.5
60.5
61.1
61.7
São João
62.6
61.7
61.7
60.9
43.8
60.0
48.8
54.8
56.5
58.0
8.4
60.9
51.4
45.3
Sapopemba
4.7
57.0
40.3
São Mateus
0.7
48.6
Santo Amaro
50.0
25.7
20.9
2.2
57.7
64.0
58.4
59.8
59.9
64.3
55.0
60.0
58.1
57.2
59.1
Source: USEPA, 1997
An arithmetic average of this sample results in a methane concentration of 49.4%. The main
conclusion drawn is that the value suggested by IPCC (1996) fits this reality. However, this
is a selected sample of landfills with a potential for methane recovery for energy generation
44
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
purposes. It is possible that other landfills do not show a similar potential. It is believed that
the margin of error is 10%.
5.1.1.8 Recovered methane (R)
The amount of methane recovered or burned off (R) was considered insignificant.
There is no data available on methane recovery in landfills in Brazil. However, the relative
number of landfills where this would be possible is low.
Some recent studies (USAID, 1997 and USEPA, 1997) investigated the possibility of landfill
gas recovery in the large cities of Brazil.
At any rate, the amounts that are currently recovered are not known, but the rate of recovery
is certainly negligible.
5.1.2 Method of calculation and results
Tables and explanations given below show results obtained by the application of the described
methodologies. Numbering of the Tables (spreadsheets) corresponds to that of the IPCC
manuals.
According to IPCC (1996) methodology, net methane emissions from solid waste in Brazil
for the years 1990, 1991, 1992, 1993 and 1994 are respectively 618.01; 636.34; 649.68;
663.28; and 677.18 gigagrams per year, as shown in the following tables.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
45
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 18 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal in Brazil from 1990
to 1994 (IPCC supplementary Worksheet 6.1A)
Module
Waste
Sub-Module
Worksheet
MSW deposited in municipal landfills and dumps in Brazil
6.1A (supplementary)
Sheet
1 of 1
a
b
c
d
e=c*d
Population that has MSW generation rate = (a * b * 365)/106 MSW fraction Total annual MSW
solid waste
Annual MSW
deposited in
deposited in
Year
collection
dumps or
dumps
landfills
or landfills
(urban population) (kg / inhabitant.day)
(Gg MSW)
(Gg MSW)
1990
107,789,249
0.5
19,672
0.85
16,721
1991
110,990,990
0.5
20,256
0.85
17,217
1992
113,314,572
0.5
20,680
0.85
17,578
1993
115,686,797
0.85
17,946
1994
0.5
0.5
21,113
118,108,685
21,555
0.85
18,322
Observation: Worksheet 6.1B (supplementary) is not applicable to Brazilian solid waste disposal methane
emissions inventory.
Table 19 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal in Brazil (IPCC
Worksheet 6.1C - supplementary)
Module
Waste
Sub-Module
Methane correction factor
Worksheet
Sheet
6.1C (supplementary)
1 of 1
Type of solid waste disposal
w
x
y=w*x
Site (SWDS)
Waste rate
Methane correction
Average MCF proportional
(mass) for each SWDS
factor (MCF)
to mass for each type of
SWDS
Landfill
-
1.0
Dump - depth (> 5m waste)
Dump - depth (≤ 5m waste)
-
0.8
0.4
Dump
100.0%
0.6
Total
100.0%
46
0.60
0.60
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 20 – Methane emissions from solid waste treatment and disposal in Brazil from 1990
to 1994 (IPCC Worksheet 6.1)
Module
Waste
Sub-Module
Methane emission by solid waste disposal
Worksheet
6.1
Sheet
1 of 1
Step 1
a
Total annual MSW
deposited in SWDS
Step 2
b
Methane correction
factor
(Gg MSW)
(MCF)
Step 3
c
d
e
DOC
DOC
Carbon fraction
fraction fraction
generated as
in MSW that really
methane
degrades
Year
f
Conversion
rate
16/12=1,3333
From worksheet 6.1A From worksheet 6.1C
1990
60%
16,721
0.12
0.77
0.5
1.3333
1991
17,217
17,578
60%
0.12
0.77
0.5
1.3333
60%
60%
0.77
0.77
0.5
0.5
1.3333
17,946
0.12
0.12
18,322
60%
0.12
0.77
0.5
1992
1993
1994
1.3333
1.3333
Continuation of Table 20
Step 4
g=c*d*e*f
h=b*g
i=h*a
j
k=i-j
l
m=k*l
Potential methane Methane generation
Annual
Annually Net annual One minus
Net
rate generation per rate per unit of waste methane recovered methane
methane methane
unit of waste
(country specific) generation methane generation oxidation emission
rate
correction
(Gg CH4 / Gg MSW) (Gg CH4 / Gg MSW) (Gg CH4)
(Gg CH4) (Gg CH4)
factor
(Gg CH4)
0.062
0.03696
618.01
0
618.01
1
618.01
0.062
0.03696
636.34
0
636.34
1
636.34
0.062
0.062
0.03696
0.03696
649.68
663.28
0
0
649.68
663.28
1
649.68
0.062
0.03696
677.18
0
677.18
1
1
663.28
677.18
5.2 Methane emissions from wastewater treatment
Following the classification suggested by IPCC, liquid effluents are divided into two classes
according to origin: domestic sewage and industrial effluents. Commercial sewage is included
in the category of domestic sewage.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
47
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.2.1 Methane emissions from domestic and commercial sewage
5.2.1.1 Some considerations about sanitation conditions
What stands out in Brazil is the deficiency of sanitation services. The few services that can
be found collect house and commercial sewage and discharge it into rivers, lakes or the
ocean.
According to the National Survey by House Sampling (Pesquisa Nacional de Amostragem
por Domicílio) (IBGE,1996), from all home urban wastewater generated in the country,
5% have no collection, while 23% have septic tanks and 46% are served by a central
collection system.
Figure 4 – Population with sewage collection in Brazil
46%
5%
27%
Collecting network (46%)
23%
Cesspool (23%)
Other (27%)
Without sewers (5%)
Source: IBGE, 1996
It should be pointed out that the existence of a collection system does not imply adequate
wastewater treatment.
The “septic tank” category also deserves some comments. During surveys of domestic
treatment systems, the house owner, fearing a fee or penalty, reports a simple tank as septic.
Construction and maintenance problems, which will be commented on later, also undermine
the concept of tank as an effective domestic sewage treatment system or as a purely anaerobic
methane generator.
According to 1991 Census data (IBGE) and the 1989 National Basic Sanitation Survey
48
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
(IBGE, 1992), 9.4 million houses have adequate sewage collection. Assuming that in 1991
each urban house had an average of 4.06 inhabitants, around 38.2 million people in urban
areas were attended by adequate sewage (wastewater) collection, out of a total of 111.0
million people, meaning that 34.7% of the population is attended by proper sewage collection.
This result is not consistent with the above IBGE figure of 46%, for the year of 1996.
The table given below shows that among the state capitals of the country, only 19.9% of all
sewage collected undergoes some kind of treatment. Of these processes, few are likely to
be significantly anaerobic in terms of methane generation.
Anaerobic reactors, Imhoff tanks, anaerobic lagoons and a percentage of the volume treated
by facultative system lagoons are some of the technologies used for domestic wastewater
treatment that result in a residual generation of methane.
The IBGE classification does not distinguish between anaerobic and aerobic treatments.
The anaerobic category is partially represented by sewage treatment systems (STS),
“stabilization pond” and “others”.
Table 21 – Quantity of sewage collected and treated in Brazil
Total
collected
Corresponding
100.0
fraction (%)
Total sewage volume
10,667,823
per day (m3 )
Total sewage
treated
daily
19.9
Type of treatment
STS
PrePrimary Stabilization Aerated Oxidation
Other
treatment treatment
pond
lagoon
trench
8.6
1.8
0.2
2,124,925 921,302 195,952
25,345
3.9
0.4
420,387 45,014
0.4
4.4
47,088 469,837
Source: IBGE, 1989
STS: sewage treatment system
It should be noted that of the total collected wastewater only 19.9% undergoes any kind of
treatment and the remaining 80.1% is discharged directly into rivers, lakes and the ocean.
Of course, wastewater decomposition in rivers, lakes and oceans may happen anaerobically.
There is still no known methodology that takes this factor into account.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
49
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.2.1.2 Data survey and collection
5.2.1.2.1 Urban population in Brazil (Popurb)
Considerations about urban population estimates for Brazil can be found in the above section
dealing with emissions from domestic solid waste.
5.2.1.2.2 BOD 5 Generation Rate (Biochemical Oxygen Demand)
The generation of organic load for the Brazilian population (FEACHEM, 1983) is 0.050kg
BOD5 /inhabitant/day or 0.0183 Gg BOD5 /1,000 inhabitants/year.
5.2.1.2.3 The product of the fraction of wastewater treated (FWT) by a methane
correction factor (MCF)
Because of the lack of available research in Brazil on estimating the fraction of wastewater
that is treated (FWT) and the methane correction factor (MCF), the estimates suggested by
the IPCC were used in the CETESB inventory.
A preliminary estimate of wastewater treatment in Brazil can be made, producing an estimate
for FWT x MCF.
The conclusion drawn is that only a small amount of wastewater is treated, that the anaerobic
degradation fraction is proportionally low and that the product FWT x MCF should be
8.3% (see Table 24), which is close to the 8% proposed by IPCC (8 to 10%).
Total population that has anaerobically treated sewage
a) Septic tanks
IBGE classifies these systems as individual (for a single house) and collective. The experience
gained by CETESB in studies of septic tanks, mainly in the coastal area of the state of São
Paulo (CETESB, 1989) supports the conclusions presented below.
Among the user population there is little knowledge about septic tanks. In comprehensive
residence surveys, when asked what wastewater treatment system was being used, many
answers of “septic tank” were obtained. When these were inspected in order to confirm the
information given, often simple tanks were found, or simply holes in the ground, subject to
50
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
the fluctuation of underground water and to an uncontrolled infiltration of wastewater generated
in nearby areas.
Another extremely common problem was the existence of poorly constructed systems or of
inappropriate size. Small concrete tanks are sold on the market as pre-formed septic tanks.
Many of these are not in accordance to the size recommended by national standards (ABNT,
1997), and serve a larger population than they were designed for.
Construction flaws are also common. The lack of baffle plates in the system input and output
causes short-circuits in the tank internal flow that turns the system into a mere passageway,
without the minimum 24h detention time for anaerobic digestion.
Underground water infiltration, mainly during the rainy season, as well as leakages from
other systems, also affect tank performance. Moreover, in seashore resorts where population
increases considerably on holidays, this system fluctuates between long periods of inactivity
and loads on summer weekends and holidays from a population up to ten times that which
they were originally designed for.The anaerobic process, designed for a relatively constant
flow, cannot deal with such fluctuations.
Septic tank maintenance consists of the periodic removal of its contents. Its lack of
maintenance, or incorrect maintenance, would reduce greatly its performance.
In 1991 CETESB observed that in an upper middle class housing development in Ubatuba,
on the coast of the state of São Paulo, 98% of the systems were inadequate: almost no
septic tank declared as such was working properly.
An ideal septic tank removes approximately 50% of the organic input load. Taking into
account the situation described above, it can be conservatively estimated that 50% of the
ideal performance is hindered, for a final efficiency rate of 25%.
In order to establish the wastewater fraction with anaerobic treatment, the following was
used:
Table 22 – Estimate for urban population sewers that have full anaerobic digestion in tanks
for 1994
Urban population with tanks in 1994 (IBGE, 1996) (inhabitants) (a)
Final tank yield (b)
Urban population in 1994 with full anaerobic digestion sewers (inhabitant equivalent) (c) = (a) * (b)
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
26,904,953
25%
6,726,238
51
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
b) Lagoons
The wastewater treatment systems that use stabilization lagoons shown in the National Basic
Sanitation Survey include the following (IBGE, 1992):
• fully anaerobic (anaerobic lagoons);
• fully aerobic (maturation and aerated lagoons); and
• intermediate systems (also called facultative lagoons).
Anaerobic lagoons, in general, precede one or more facultative or maturation lagoons. This
is the so-called “Australian” system. In this system, the hydraulic retention times have an
anaerobic/facultative ratio of about 5:20. Through this process, about 20% of the volume of
these lagoons undergo a complete anaerobic degradation.
When lagoons with anaerobic-facultative system in series are not used, a single stabilization
pond is adopted, in which are found simultaneous aerobic and anaerobic bacterial activity.
IBGE, in the National Basic Sanitation Survey uses only the term “stabilization ponds” for
all categories (IBGE, 1992).
In this estimate, stabilization ponds are treated as if separated into equivalent lagoons:
anaerobic and facultative, with the same 20% rate in terms of volume.
In order to define parameters, ABNT estimates that each inhabitant generates from 100 to
160 liters of domestic sewage, for lower and higher income families, respectively. CETESB,
in a study undertaken in the state of São Paulo, has verified that lower income families
generate a daily average of 100 liters of wastewater per inhabitant.
Because wastewater treatment lagoons require large areas, these must be located in places
where the land cost is relatively low. As a consequence, the population that is attended by
this system is of lower income.
Taking into account the previous two considerations, it can be assumed that the population
that uses lagoons for wastewater treatment generates daily 100 liters of effluents per
inhabitant, which allows the following estimate:
52
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 23 – Estimate for urban population whose sewers have full lagoon anaerobic digestion
for 1994
Sewage volume treated in lagoons in 1989 (IBGE, 1989) (thousand m3/day) (a)
Sewage volume generated by inhabitant per day (m3/inhab/day) (b)
Sewage fraction anaerobically treated in lagoons (c)
Populational growth rate for the period between 1989-1994 (d)
Urban population in 1994 whose sewers have full anaerobic digestion in lagoons
(inhabitant equivalents) (e) = 1000*(a)/(b)*(c)/100*(1+(d)/100)
420.39
0.1
20%
7%
899,635
c) UASB Reactors, Imhoff etc.
The total number of inhabitants that are attended by these types of systems is not known.
Surveys made by Vieira (1994) point out that in Brazil in 1989 about 2 million people were
attended by UASB reactors, and thus 2.14 million in a projection for the year 1994. The
Imhoff systems are included in the IBGE Census in the Sewage Treatment Station - ETE
category, which does not allow separation from all other aerobic treatments, such as activated
sludge. A more detailed data collection is recommended for the next Census.
d) Total sum of the population fractions that have anaerobically treated sewage
Adding up the fractions obtained above:
Table 24 – Estimate for urban population in 1994 with sewers that have full anaerobic
digestion in lagoons
Inhabitant equivalents attended (100% anaerobically) by tanks (a)
6,726,238
Ditto, by lagoons (b)
Ditto, by anaerobic reactors (c)
899,635
2,140,000
Inhabitant equivalents in 1994 (d) = (a) + (b) + (c)
9,765,866
Divided by the total of urban inhabitants in 1994 (IBGE) (e)
This is equal to urban effluent percentage anaerobically digested (f) = (d) / (e) * 100
118,059,650
8.3%
These tables are consistent with IPCC figures (8 to 10%).
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
53
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.2.1.3 Method of calculation and results
According to IPCC methodology (IPCC, 1996), the values of 39.34; 40.51; 41.36; 42.23;
43.11 were found for methane emissions derived from liquid wastes from domestic and
commercial sources, in Gg CH4 /year, for the years 1990, 1991, 1992, 1993 and 1994,
respectively.
Table 25 – Methane emissions from domestic and commercial sewage in Brazil, 19901994 (IPCC Worksheet 6.2)
Module
Sub-Module
Waste
Methane emissions from domestic and commercial sewage treatment
Worksheet
6.2
Sheet
1 of 4 - Sludge and organic load generation estimate
Step 1
a
Year
b
Estimated
population
c
Value for BOD5
(kgBOD5 / 1000
inhab year)
d
Organic matter
fraction removed
as sludge
e = (b * c * (1 - d))
Annual BOD
f = (b * c * d)
Total generated
sludge
(%)
(kgBOD5 / year)
(kgBOD5 / year)
1990
107,789,249
18,250
0
1,967,153,794
0
1991
1992
110,990,990
18,250
0
2,025,585,568
0
113,314,572
18,250
0
2,067,990,939
0
1993
115,686,797
0
118,108,685
2,111,284,045
2,155,483,501
0
1994
18,250
18,250
0
0
Table 26 – Methane emissions from domestic and commercial sewage treatment in Brazil,
1990-1994 (IPCC Worksheet 6.2 - cont.)
Module
Waste
Sub-Module
Worksheet
Methane emissions from domestic and commercial sewage treatment
6.2
Sheet
2 of 4 - Emission factor estimate for sewage treatment systems in Brazil
Step 2
a
Sewage
treatment
system
Not specified
b
Sewage fraction
treated by this
system
c
System methane
conversion factor
(MCF)
(%)
(%)
10
e
f=d*e
Maximum methane
Domestic and
production capacity commercial sewage
emission factor
(kg CH4 / kgBOD5)
80
Aggregated MCF:
54
d=b*c
Product
0.08
0.08
(kg CH4 / kgBOD5)
0.25
0.020
0.25
0.020
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 27 – Methane emissions from domestic and commercial sewage treatment in Brazil,
1990-1994 (IPCC Worksheet 6.2 - cont.)
Module
Waste
Sub-Module
Methane emissions from domestic and commercial sewage treatment
Worksheet
6.2
Sheet
4 of 4 - Methane emission estimate from domestic and commercial sewage
treatment and sludge treatment
Step 3
a
Annual BDO
b
Domestic and
commercial sewage
emission factor
c=a*b
Methane emission
without recovery
or burning
d
Recovered or
burnt methane
e = (c - d) * 10-6
Net methane
emissions
(kgBOD5 / year)
(kg CH4 / kgBOD5)
(kg CH4 / year)
(kg CH4 / year)
(Gg CH4/year)
From page 1 of 3
From page 2 of 3
1990
1,967,153,794
0.020
39,343,076
0
1991
0.020
0.020
40,511,711
41,359,819
0
0
39,34
40.51
1992
2,025,585,568
2,067,990,939
1993
2,111,284,045
0.020
42,225,681
0
42.23
1994
2,155,483,501
0.020
43,109,670
0
43.11
Year
41.36
5.2.2 Methane emissions from treatment of industrial liquid effluents
5.2.2.1 Definition of the main industrial activities in Brazil
The quantification of the effluents generated by type of industry is the first step to establishing
the origin of the methane gas emissions from anaerobic digestion.
However, these data are scarce in Brazil. A bibliographical survey failed to reveal any studies
of this subject by IBGE, the national statistics agency. Data about Brazilian industry are
generally restricted to balance sheet information.
IBGE Brazil Statistical Yearbook has been published since 1908 and brings information
about industrial sectors, classified according to their relative importance. Among this
information is a classification according to “net sales income of all produce” for each company
and “number of production workers”, according to the type of industrial activity.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
55
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Figure 5 – Main types of industries in Brazil according to volume of net sales in 1990
(IBGE, 1995)
Chemical (18.28%)
20%
Transport materials (12.79%)
18%
16%
14%
12%
10%
8%
6%
Food (11.71%)
Metallurgical (11.58%)
Electric material and communications (6.42%)
Mechanical (5.11%)
Clothes, shoes and textile artifacts (3.28%)
Paper and cardboard (3.22%)
Mining (3.02%)
4%
Textile (2.88%)
2%
Non-metalic mineral products (2.22%)
0%
Other (9.74%)
Figure 6 – Main types of industries in Brazil according to production personnel on December
31 st , 1990 (IBGE, 1995)
Metalurgical (14.75%)
16%
Transport materials (13.82%)
14%
Food (11.09%)
12%
Clothes, shoes and textile artifacts (10.50%)
Textile (9.10%)
10%
Mechanical (7.41%)
8%
Electric material and communications (6.98%)
6%
Chemical (5.98%)
4%
Non-metalic mineral extraction (3.59%)
Mining (3.29%)
2%
0%
Paper and cardboard (2.82%)
Other (11.65%)
Besides IBGE information, this study also drew on CETESB’s expertise, managed in two
ways.
The first is the Permits and Penalties System of CETESB, a data bank that registers daily
information from all activities related to industrial environmental pollution control in the
state of São Paulo. This source contains information about industrial effluents such as quantity,
organic matter concentration and type of treatment. Based on these data, the most important
56
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
segments of industry for methane generation from industrial effluent treatment in the state of
São Paulo were identified.
Figure 7 – Relative contribution of the different industrial activities in the state of São Paulo
to effluent emissions during 1990 (CETESB)
kg BOD5 /year
11%
4% 6%
Food
49%
Beverage
Chemical
30%
Tanning
Others
In producing the present inventory, from the three main kinds of information available in the
data bank – maximum potential plant effluent before treatment, maximum effluent to receiving
body, and flow samples taken by CETESB – only the first two were used, taken directly
from the plans for the industrial plant. No other information was considered, because of
uncertainties about methodology.
The second method includes industrial pollution reports and environmental monitoring made
jointly by CETESB and the National Program for Industrial Pollution Control
(PRONACOP). Initially designed to cover the entire Brazilian territory, they were carried
out only during 1988 and 1989 and only in 11 states, and most notable is the absence of the
states of Rio de Janeiro and São Paulo in these reports.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
57
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Figure 8 – Relative contribution in tBOD5 /year by industrial sector in eleven Brazilian states
surveyed by CETESB/PRONACOP (1988/89)
50.0
45.0
40.0
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
Beverages
(49.6%)
Tanning
(17.8%)
Food
(8.9%)
Textiles
(8.0%)
Cattle Raising
(6.8%)
Others
(9.0%)
None of the above information taken individually allows one to draw conclusions about
Brazilian methane generation by anaerobic effluent decomposition. However, the resulting
description of the main industrial activities allows a comparison with the activities as proposed
by IPCC (1996) in the results Worksheet, where the main industrial activities of the countries
to be surveyed are suggested.
From this comparison it was concluded that the item “tanning industry” should be included,
since this is an important industrial activity in Brazil. As for the item “alcohol”, in spite of
generating a huge organic load, it does not result in methane generation, since the effluent is
disposed of in the fields as fertilizer, without anaerobic treatment.
From this comparison it was also concluded that all activities quoted by IPCC should be
kept, even if they were not significant in the Brazilian context, in order to allow a comparison
with all other countries that are carrying out their own inventories.
5.2.2.2 Data survey and collection
5.2.2.2.1 Industrial production (Prodind)
The industrial production inventory for each sector followed the model suggested by the
IPCC, with data from the main industrial sectors in Brazil. Values are given for annual
production in metric tons, except for auto factories, where production is given in vehicle
units.
58
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
a) Metallurgical industry:
The effluent generation by Brazilian steel and iron industry, according to CETESB, was
estimated according to its coke consumption. This means that we evaluate the coke
consumption of all industries in this sector and the organic load is evaluated according to an
emission factor in kgBOD5 per metric ton of consumed coke.
In order to standardize this estimate in relation to the others contained in this report, the
emission factor given in kgBOD5 per metric ton of consumed coke was converted to an
emission factor, given in kgBOD5 per metric ton of iron and steel produced (see table below).
It should be noted that the emission factors obtained are applicable only to this report for
1990 and 1994. Some discrepancies were found, such as, for example, in coke consumption.
Data given in the National Energy Balance (MME - BEN, 1995) reports 7,157,000 t in
1990, while the Brazilian Statistical Yearbook (IBGE, 1993) reports a consumption of
9,888,000 t for the same year.
Table 28 – Pig iron and steel production
1990
1991
1992
1993
1994
Steel (1000 t)
Pig iron (1000 t)
20,567
22,617
23,934
25,207
25,747
21,141
22,695
23,152
23,982
25,177
Total (1000 t)
41,708
45,312
47,086
49,189
50,924
Source: IBGE 1993 and 1995
Table 29 – Emission factors for the metallurgical industry
1990
1
Emission factors (kgBOD5/t coke)
2
Coke consumption (t)
Iron and steel production 3 (t)
Emission factor (kgBOD5/t iron and steel)
1
2
3
0.58
7,157,000
1991
1992
0.58
0.58
8,622,000 8,732,000
1993
1994
0.58
9,098,000
0.58
9,365,000
41,708,000 45,312,000 47,086,000 49,189,000 50,924,000
0.10
0.10
0.10
0.10
0.09
CETESB, no date
MME, 1995
IBGE, 1995
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
59
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
b) Automobile industry:
The calculations of Brazilian automobile production included all passenger and mixed purpose
cars, pick ups, jeeps, heavy trucks and buses manufactured.
The emission factor for the car industry is 19.3kgBOD5 /t of painted steel plate (CETESB,
no date). Using an average of 100kg of painted plate per vehicle, there is a factor of
1.93kgBOD5 per unit of vehicle produced by Brazilian industry.
Table 30 – Vehicles produced by year
1990
Vehicles produced
1991
916,661
705,303
1992
1,073,761
1993
1,391,376
1994
1,581,389
Source: IBGE, 1991, 1992, 1993, 1994 and 1995
c) Brewery:
Beer production data were used for 1985 and 1993, and were calculated for the other
years represented in the table below.
Table 31 – Produced beer by year
1990
Vehicle produced
3,749,150
1991 (1)
1992 (1)
3,881,100
4,013,050
1993
1994 (2)
4,145,000
4,276,950
1993 (1)
1994 (2)
Source: ABIA, 1995
(1)
linear estimation between 1985 and 1993
(2)
extrapolation from 1985 and 1993 data
d) Canned food:
The canned food production is estimated by the same means:
Table 32 – Production from canneries by year
1990
Production (t)
119,900
1991 (1)
161,135
1992 (1)
202,370
243,605
284,840
Source: ABIA, 1995
(1)
(2)
60
linear estimation between 1985 and 1993
extrapolation from 1985 and 1993 data
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
e) Wine:
According to the Brazilian Wine Producers Association - UVIBRA (1997) wine production
of the state of Rio Grande do Sul in 1990 was 284,237,323 liters, which constitutes 92% of
Brazilian wine production. Brazilian production in 1990, then, was 308,953,612 liters, or
approximately 308,954 tons of wine. Brazilian wine production for the year 1994 was
245,158 tons (UVIBRA, 1997).
Table 33 – Wine produced per year
1990
Production (t)
308,954
1991 (1)
293,005
1992 (1)
277,056
1993 (1)
261,107
1994
245,158
Source: UVIBRA, 1997
(1)
linear estimation between 1990 and 1994
f) Slaughterhouses:
The emission factor for poultry slaughterhouses (SALVADOR, 1991) that was used in this
work is given in kgBOD5 /1000 units (of fowls). In order to standardize this factor with
others used in this inventory, it was converted to kgBOD5 /t of fowls. Based on total weight
slaughtered and total amounts of heads abated by year, the average weight by fowl was
estimated (IBGE, 1993). IBGE provides data on the following species of fowls: turkey,
chicken, duck, wild duck and goose.
Below is presented the national slaughterhouse production by year.
Table 34 – Slaughterhouse annual production (1990 - 1994)
Annual production (t)
Cattle
1990 (1)
1991 (1)
1992 (2)
1993 (2)
1994 (2)
2,835,762
2,921,430
3,061,761
3,123,781
3,333,479
729,545
812,247
892,616
885,142
976,874
Horse
Sheep
6,223
12,322
20,047
21,191
18,337
11,291
12,499
12,047
12,839
11,015
Goat
9,687
11,363
11,538
11,388
10,202
Pork
Source: ( 1 ) IBGE, 1993
(2)
IBGE, 1995
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
61
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 35 – Poultry data between 1990 and 1994
1990 (1)
Weight (t)
1991 (1)
1,604,696
Units
1,800,857
1992 (2)
1,911,817
1993 (2)
2,074,395
1994 (2)
2,459,307
962,029,422 1,055,061,597 1,119,624,770 1,232,978,796 1,447,525,030
Weight by unit (kg/un)
Emission factor (kgBOD5/
1.000 un)(3)
1.67
1.71
1.71
1.68
1.70
11.90
11.90
11.90
11.90
11.90
7.13
6.97
6.97
7.07
7.00
Adopted emission factor
(kgBOD5/t)
Source: ( 1 ) IBGE, 1993
(2)
IBGE, 1995
(3)
SALVADOR, 1991
g) Other industrially produced food:
The emission factors for dairy products furnished by CETESB are given in kgBOD5 per
cubic meter of consumed milk. To standardize these factors with others, they were converted
to kgBOD5 per metric ton of product, by means of the following table.
Table 36 – Estimation of emission factors by unit of production
Emission factor
Product
(kgBOD5/m3 of
consumed milk)
(1)
Raw milk
Emission factor per metric ton of
product
(milk m3 / t of product)
(kgBOD5/ t of product)
11.0
1.0
11.0
(1)
22.0
1.0
22.0
(2)
2.8
2.0
5.6
4.1
10.0
41.0
1.1
19.2
27.0
1.5
29.4
28.8
Pasteurized milk
Condensed milk
Consumed milk volume
per product unit
Powdered milk(2)
Butter(2)
(2)
Cheese
Source: ( 1 ) SALVADOR, 1991
(2)
GARCIA, 1997
62
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
The table below presents the figures for other industrial food production in the country, by
year.
Table 37 – Annual production in the food sector
Product
Raw milk
Annual production (t)
1990 (1)
1991 (1)
1992 (1)
1993
1994 (2)
13,039,250
13,231,500
13,423,750
13,616,000
13,808,250
4,003,625
4,119,450
4,235,275
4,351,100
4,466,925
115,438
229,850
126,525
244,400
137,613
258,950
148,700
273,500
159,788
288,050
Butter
60,013
60,875
61,738
62,600
63,463
Cheese
207,213
217,075
226,938
236,800
246,663
2,172,213
2,110,375
2,048,538
1,986,700
1,924,863
258,900
1,506,800
265,200
1,499,800
271,500
1,492,800
277,800
1,485,800
284,100
1,478,800
118,575
123,450
128,325
133,200
138,075
4,242,175
4,395,550
4,548,925
4,702,300
4,855,675
1992 (2)
1993 (2)
1994 (2)
Pasteurized milk
Condensed milk
Powdered milk
Sugar
Canned fish
Oil and vegetable fat
Soluble coffee
Soft drinks
Source: ABIA, 1995
(1)
linear estimation between 1985 and 1993
(2)
extrapolation from 1985 and 1993 data
h) Pulp and paper:
The national production is presented in the table below:
Table 38 – Pulp and paper production by year
Product
Pulp
Paper
Source:
(1)
(2)
Annual production (t)
1990
(1)
1991
(1)
4,346,520
4,346,520
4,876,904
5,010,188
5,376,271
4,914,113
4,914,113
4,915,379
5,301,040
5,653,597
IBGE, 1993;
IBGE, 1995.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
63
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
i) Oil/Petrochemical refineries:
The annual production is estimated as follows:
Table 39 – Refined oil by year
1990 (1)
Production (t)
Source:
(1)
(2)
68,042,365
1991 (1)
63,306,680
1992 (2)
69,376,058
1993 (2)
69,116,448
1994 (2)
71,845,506
IBGE, 1993;
IBGE, 1995.
j) Textiles:
See table below:
Table 40 – Textile production by year
1990
1991 (1)
1992 (1)
1993 (1)
1994
Cotton
Wool
665,700
620,050
574,400
528,750
483,100
29,100
28,075
27,050
26,025
25,000
Nylon
63,300
65,100
66,900
68,700
70,500
Source: SINDITEXTIL, 1996
(1)
linear estimation between 1990 and 1994
k) Rubber:
The table below shows the annual production of rubber:
Table 41 – Production of rubber
1990
Production (t)
260,929
1991
263,631
1992
272,525
1993
279,366
1994
310,701
Source: ABIQUIM, 1995
64
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
l) Chemical industry:
See table below:
Table 42 – Chemical industry annual production
Product (t)
1990
1991
1992
1993
1994
Vinyl acetate
50,747
59,639
42,070
43,261
49,813
Ketone
60,522
61,226
57,045
64,430
65,653
Acetic acid
87,904
109,926
104,301
99,517
71,159
Phosphoric acid
609,241
664,321
487,162
600,639
688,571
Nitric acid 99%
Terephtalic acid
386,888
72,378
404,823
86,600
398,608
83,345
416,789
103,322
554,265
118,214
9,009
10,043
9,985
7,909
9,351
Acrylates
Methanol
168,557
206,641
204,447
223,496
220,310
Ammonia
1,152,563
1,012,110
1,038,436
1,153,336
1,156,830
1,105,927
1,037,158
1,017,602
1,048,636
1,213,585
12,567
11,733
9,627
13,674
17,670
204,728
186,434
203,243
229,880
267,149
42,059
39,366
47,193
43,059
41,699
45,106
50,824
55,308
50,838
60,824
Benzene, toluene and
xylene
Biphenol A
Butadiene
Caprolactone
Ciclohexane
Dimethylterephtalate
Styrene
54,170
42,872
56,934
60,557
64,959
306,217
279,963
253,605
223,413
261,613
Ethylbenzene
441,007
314,440
286,812
237,793
345,514
99,494
97,138
114,770
98,445
99,224
91,345
111,455
105,259
114,084
112,799
Formaldehyde
Methylamines
177,391
194,594
206,421
244,942
261,775
6,803
8,253
8,298
7,243
8,835
Nitrocellulose
14,755
15,346
16,783
18,141
19,087
2,359
504,330
2,838
500,264
2,396
488,940
2,891
510,794
3,566
593,413
Ethyleneglycol
Phenol
Dyes
PVC
Source: ABIQUIM, 1995
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
65
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
m) Tanning:
The total amount of leather received by tanning industries (IBGE, 1993) refers only to Brazilian
leather and is given in number of hides. Each hide weighs, on average, 23.0 kg (IBGE,
1997). The following table presents the values of production.
Table 43 – Annual leather production
Hide production
(units)
Leather
production (t)
1990(1)
1991(1)
1992(2)
1993(2)
1994(2)
19,495,981
23,825,763
21,835,309
21,441,398
21,029,945
448,408
547,993
502,212
493,152
483,689
1992
1993*
Source: ( 1 ) IBGE, 1993
(2)
IBGE, 1995
n) Alcohol:
The following table gives the annual production:
Table 44 – Annual alcohol production
1990
Production (t)
11,782,570
1991
12,752,130
11,764,870
10,762,719
1994
9,760,567
Source: OMETTO, 1993 and (year 1994) IBGE, 1996
* linear estimation between 1992 and 1994
5.2.2.2.2 Emission factor for organic matter load per unit of production (EFol )
The emission factors for organic matter load per unit of production were taken mainly from
the study by Salvador (1991). In this work, in some cases there were variations due to
different industrial process technologies.
Tables 45 to 49 show the emission factor BOD5 for each industrial production sector given
in kgBOD5 / t produced and obtained from different bibliographic sources mentioned in the
subsequent column.
66
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
5.2.2.2.3 Fraction of wastewater treated (FTA) and methane correction factor (MCF)
There are no available data about the fraction of wastewater anaerobically treated and the
methane correction factor. Thus IPCC estimates were used.
The exact knowledge of this fraction would imply the availability of information about the
various systems used for industrial effluent treatment throughout the country, and it would
be recommended that this information is surveyed and processed.
The fraction of wastewater anaerobically treated recommended by the IPCC for developing
countries is 20%.
The methane conversion factor (MCF) suggested by the IPCC is 90%.
5.2.2.2.4 Maximum methane production capacity (MMPC)
As in the case of domestic sewage, the maximum methane production capacity used was
the IPCC suggested value: 0.25g CH4 /gBOD5 .
5.2.2.3 Method of calculation and results
Following the IPCC methodology (1996), the approximate figures obtained for liquid wastes
of industrial origin were 79.28; 79.27; 81.17; 81.62 and 83.18 Gg CH4 /year from 1990 to
1994, respectively.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
67
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 45 – Methane emissions from industrial wastewater treatment in Brazil - 1990
Module
Sub-Module
Worksheet 6.3
Sheet 1 of 4
Metalworking
Car industry
Food and drink Beer
Canned food
Wine
Slaughterhouses
Liquid industrial waste
Methane emissions from industrial effluent treatment
Production
Emission factor
Emission
Ref
Ref
(t/year)
(kgBOD5 /t.)
(kgBOD5 /year)
41,708,000
0.10
4,170,800
4
5
916,661
1.93
1,769,156
4
5
3,749,150
2
62.10
1
232,822,215
119,900
12.50
1,498,750
2
1
0.30
80,328
308,954 11
1
2,835,762
7.00
19,850,334
Cattle
4
7
729,545
30.0
21,886,350
Pork
4
1
1,604,696
4
7.13
1
11,441,482
Poultry
6,223
6.40
39,827
Horses
4
1
6.40
72,262
11,291
4
1
Sheep
9,687
6.40
61,997
Goats
4
1
13,039,250
11.00
143,431,750
Dairy
Raw milk
2
1
products
2
22.00
1
88,079,750
Pasteurized milk 4,003,625
115,438
5.60
646,453
Condensed milk
2
9
41.00
9,423,850
229,850
2
9
Powdered milk
60,013
29.40
1,764,382
Butter
2
9
207,213
28.80
5,967,734
Cheese
2
9
Sugar
2,172,213
2
200.00
1
434,442,600
Soluble coffee
118,575
156.00
18,497,700
2
1
12.90
19,437,720
Oil and vegetable fat
1,506,800
2
1
Canned fish
258,900
7.90
2,045,310
2
1
4,242,175
2.50
10,605,438
Soft drinks
2
1
Paper and
Cellulose
4,346,520
4
55.00
1
239,058,600
Paper
4,914,113
8.00
39,312,904
cellulose
4
1
3.40
231,344,041
Oil/Refineries/Petrochemicals
68,042,365
4
1
Textiles
Cotton
665,700
155.00
103,183,500
6
1
29,100
711.00
20,690,100
Wool
6
1
Nylon
63,300
6
45.00
1
2,848,500
260,929
1.90
495,765
Rubber
3
1
0.40
17,761
Chemical
Vinyl acetate
50,747
3
1
Ketone
60,522
0.40
21,183
3
1
87,904
63.00
5,537,952
Acetic acid
3
1
Phosphoric acid
609,241
n.a
n.a
Nitric acid 99%
386,888
0.30
96,722
3
1
63.00
4,559,814
Terephtalic acid
72,378
3
1
Acrylates
9,009
47.00
423,423
3
1
168,557
0.50
82,593
Methanol
3
1
Ammonia
1,152,563
3
0.20
1
230,513
Benzene, toluene and xylene
1,105,927
0.10
110,593
3
1
63.00
791,721
Biphenol A
12,567
3
1
Butadiene
204,728
0.60
128,979
3
1
42,059
63.00
2,649,717
Caprolactone
3
1
Ciclohexane
39,366
3
0.10
1
4,330
Dimethylterephtalate
54,170
63.00
3,412,710
3
1
1.00
306,217
Styrene
306,217
3
1
Ethylbenzene
441,007
0.10
57,331
3
1
99,494
63.00
6,268,122
Ethyleneglycol
3
1
Phenol
97,138
3
63.00
1
6,119,694
Formaldehyde
177,391
0.40
62,087
3
1
0.40
2,381
Methylamines
6,803
3
1
Nitrocellulose
14,755
0.20
3,099
3
1
2,359
136.00
320,824
Dyes
3
5
PVC
504,330
3
10.00
1
5,043,300
448,408 10
135.00
60,535,080
Tanning
1
Total
1,761,755,743
Alcohol
11,782,570
54.00
636,258,780
8
1
n.a: not available
68
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 46 – Methane emissions from industrial wastewater treatment in Brazil - 1991
Module
Sub-Module
Worksheet 6.3
Sheet 1 of 4
Liquid industrial waste
Methane emissions from industrial effluent treatment
Emission factor
Emission
Production
Ref
Ref
(t/year)
(kgBOD5 /t.)
(kgBOD5 /year)
45,312,000
0.10
4,531,200
Metalworking
4
5
1.93
1,361,235
Car industry
705,303
4
5
Food and drink Beer
3,881,100
62.10
241,016,310
2
1
12.50
2,014,188
Canned food
161,135
2
1
293,005 11
0.30
1
76,181
Wine
Slaughterhouses
2,921,430
7.00
20,450,010
Cattle
4
7
30.00
24,367,410
812,247
4
1
Pork
1,800,857
6.97
12,551,973
Poultry
4
1
6.40
78,861
Horses
12,322
4
1
12,499
4
6.40
1
79,994
Sheep
11,363
6.40
72,723
Goats
4
1
Dairy
11.00
145,546,500
13,231,500
2
1
Raw milk
products
22.00
90,627,900
Pasteurized milk 4,119,450
2
1
5.60
708,540
Condensed milk
126,525
2
9
244,400
2
41.00
9
10,020,400
Powdered milk
60,875
29.40
1,789,725
Butter
2
9
28.80
6,251,760
217,075
2
9
Cheese
Sugar
2,110,375
200.00
422,075,000
2
1
Soluble coffee
156.00
19,258,200
123,450
2
1
Oil and vegetable fat
1,499,800
2
12.90
1
19,347,420
Canned fish
265,200
7.90
2,095,080
2
1
Soft drinks
2.50
10,988,875
4,395,550
2
1
Paper and
Cellulose
4,346,520
55.00
239,058,600
4
1
Paper
8.00
39,312,904
cellulose
4,914,113
4
1
Oil/Refineries/Petrochemicals
63,306,680
4
3.40
1
215,242,712
Cotton
620,050
155.00
96,107,750
Textiles
6
1
Wool
711.00
19,961,325
28,075
6
1
Nylon
65,100
45.00
2,929,500
6
1
1.90
500,899
Rubber
263,631
3
1
Chemical
Vinyl acetate
59,639
3
0.40
1
20,874
Ketone
61,226
0.40
21,429
3
1
Acetic acid
63.00
6,925,338
109,926
3
1
Phosphoric acid
664,321
n.a
n.a
Nitric acid 99%
0.30
101,206
404,823
3
1
Terephtalic acid
86,600
3
63.00
1
5,455,800
Acrylates
10,043
47.00
472,021
3
1
Methanol
0.50
101,254
206,641
3
1
Ammonia
1,012,110
0.20
202,422
3
1
Benzene, toluene and xylene
0.10
103,716
1,037,158
3
1
Biphenol A
11,733
3
63.00
1
739,179
Butadiene
186,434
0.60
117,453
3
1
Caprolactone
63.00
2,973,159
47,193
3
1
Ciclohexane
43,059
0.10
4,736
3
1
Dimethylterephtalate
63.00
2,700,936
42,872
3
1
Styrene
279,963
3
1.00
1
279,963
Ethylbenzene
314,440
0.10
40,877
3
1
Ethyleneglycol
63.00
7,230,510
114,770
3
1
Phenol
98,445
63.00
6,202,035
3
1
Formaldehyde
0.40
68,108
194,594
3
1
Methylamines
8,253
3
0.40
1
2,889
Nitrocellulose
15,346
0.20
3,223
3
1
Dyes
136.00
385,968
2,838
3
5
PVC
500,264
10.00
5,002,640
3
1
135.00
73,979,055
Tanning
547,993 10
1
Total
1,761,557,965
12,752,130
54.00
688,615,020
Alcohol
8
1
n.a: not available
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
69
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 47 – Methane emissions from industrial wastewater treatment in Brazil - 1992
Module
Sub-Module
Worksheet 6.3
Sheet 1 of 4
Liquid industrial waste
Methane emissions from industrial effluent treatment
Emission factor
Emission
Production
Ref
Ref
(t/year)
(kgBOD5 /t.)
(kgBOD5 /year)
47,086,000
0.10
4,708,600
Metalworking
4
5
1.93
2,072,359
Car industry
1,073,761
4
5
Food and drink Beer
4,013,050
62.10
249,210,405
2
1
202,370
12.50
2,529,625
Canned food
2
1
Wine
277,056 11
0.26
1
72,035
3,061,761
7.00
21,432,327
Slaughterhouses
Cattle
4
7
3.00
26,778,480
892,616
4
1
Pork
1,911,817
6.97
13,325,364
Poultry
4
1
20,047
6.40
128,301
Horses
4
1
12,047
4
6.40
1
77,101
Sheep
11,538
6.40
73,843
Goats
4
1
Dairy
11.00
147,661,250
13,423,750
2
1
Raw milk
products
22.00
93,176,050
Pasteurized milk 4,235,275
2
1
137,613
5.60
770,633
Condensed milk
2
9
258,950
2
41.00
9
10,616,950
Powdered milk
61,738
29.40
1,815,097
Butter
2
9
28.80
6,535,814
226,938
2
9
Cheese
Sugar
2,048,538
200.00
409,707,600
2
1
Soluble coffee
128,325
156.00
20,018,700
2
1
Oil and vegetable fat
1,492,800
2
12.90
1
19,257,120
Canned fish
271,500
7.90
2,144,850
2
1
Soft drinks
2.50
11,372,313
4,548,925
2
1
Paper and
Cellulose
4,876,904
55.00
268,229,720
4
1
Paper
4,915,379
8.00
39,323,032
cellulose
4
1
Oil/Refineries/Petrochemicals
69,376,058
4
3.40
1
235,878,597
Cotton
574,400
155.00
89,032,000
Textiles
6
1
Wool
711.00
19,232,550
27,050
6
1
Nylon
66,900
45.00
3,010,500
6
1
272,525
1.90
517,798
Rubber
3
1
Vinyl acetate
Chemical
42,070
3
0.35
1
14,725
Ketone
57,045
0.35
19,966
3
1
Acetic acid
63.00
6,570,963
104,301
3
1
Phosphoric acid
487,162
n.a
n.a
Nitric acid 99%
398,608
0.25
99,652
3
1
Terephtalic acid
83,345
3
63.00
1
5,250,735
Acrylates
9,985
47.00
469,295
3
1
Methanol
0.49
100,179
204,447
3
1
Ammonia
1,038,436
0.20
207,687
3
1
Benzene, toluene and xylene
1,017,602
0.10
101,760
3
1
Biphenol A
9,627
3
63.00
1
606,501
Butadiene
203,243
0.63
128,043
3
1
Caprolactone
63.00
2,627,037
41,699
3
1
Ciclohexane
45,106
0.11
4,962
3
1
Dimethylterephtalate
56,934
63.00
3,586,842
3
1
Styrene
253,605
3
1.00
1
253,605
Ethylbenzene
286,812
0.13
37,286
3
1
Ethyleneglycol
63.00
6,251,112
99,224
3
1
Phenol
91,345
63.00
5,754,735
3
1
Formaldehyde
206,421
0.35
72,247
3
1
Methylamines
8,298
3
0.35
1
2,904
Nitrocellulose
16,783
0.21
3,524
3
1
Dyes
136.00
325,856
2,396
3
5
PVC
488,940
10.00
4,889,400
3
1
502,212 10
135.00
67,798,620
Tanning
1
Total
1,803,886,649
11,764,870
54.00
635,302,980
Alcohol
8
1
n.a: not available
70
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 48 – Methane emissions from industrial wastewater treatment in Brazil - 1993
Module
Sub-Module
Worksheet 6.3
Sheet 1 of 4
Liquid industrial waste
Methane emissions from industrial effluent treatment
Emission factor
Emission
Production
Ref
Ref
(t/year)
(kgBOD5 /t.)
(kgBOD5 /year)
49,189,000
0.10
4,918,900
Metalworking
4
5
1.93
2,685,356
Car industry
1,391,376
4
5
Food and drink Beer
4,145,000
62.10
257,404,500
2
1
243,605
12.50
3,045,063
Canned food
2
1
Wine
261,107 11
0.30
1
67,888
3,123,781
7.00
21,866,467
Slaughterhouses
Cattle
4
7
30.00
26,554,260
885,142
4
1
Pork
2,074,395
7.07
14,665,973
Poultry
4
1
21,191
6.40
135,622
Horses
4
1
12,839
4
6.40
1
82,170
Sheep
11,388
6.40
72,883
Goats
4
1
11.00
149,776,000
Dairy
13,616,000
2
1
Raw milk
22.00
95,724,200
products
Pasteurized milk 4,351,100
2
1
148,700
5.60
832,720
Condensed milk
2
9
273,500
2
41.00
9
11,213,500
Powdered milk
62,600
29.40
1,840,440
Butter
2
9
28.80
6,819,840
236,800
2
9
Cheese
Sugar
1,986,700
200.00
397,340,000
2
1
Soluble coffee
133,200
156.00
20,779,200
2
1
Oil and vegetable fat
1,485,800
2
12.90
1
19,166,820
Canned fish
277,800
7.90
2,194,620
2
1
Soft drinks
2.50
11,755,750
4,702,300
2
1
Paper and
Cellulose
5,010,188
55.00
275,560,340
4
1
Paper
5,301,040
8.00
42,408,320
cellulose
4
1
Oil/Refineries/Petrochemicals
69,116,448
4
3.40
1
234,995,923
Cotton
528,750
155.00
81,956,250
Textiles
6
1
Wool
711.00
18,503,775
26,025
6
1
Nylon
68,700
45.00
3,091,500
6
1
279,366
1.90
530,795
Rubber
3
1
Vinyl acetate
Chemical
43,261
3
0.40
1
15,141
Ketone
64,430
0.400
22,551
3
1
Acetic acid
63.00
6,269,571
99,517
3
1
Phosphoric acid
600,639
n.a
n.a
Nitric acid 99%
416,789
0.30
104,197
3
1
Terephtalic acid
103,322
3
63.00
1
6,509,286
Acrylates
7,909
47.00
371,723
3
1
Methanol
0.50
109,513
223,496
3
1
Ammonia
1,153,336
0.20
230,667
3
1
Benzene, toluene and xylene
1,048,636
0.10
104,864
3
1
Biphenol A
13,674
3
63.00
1
861,462
Butadiene
229,880
0.60
144,824
3
1
Caprolactone
63.00
3,201,912
50,824
3
1
Ciclohexane
55,308
0.10
6,084
3
1
Dimethylterephtalate
60,557
63.00
3,815,091
3
1
Styrene
223,413
3
1.00
1
223,413
Ethylbenzene
237,793
0.10
30,913
3
1
Ethyleneglycol
63.00
7,021,665
111,455
3
1
Phenol
105,259
63.00
6,631,317
3
1
Formaldehyde
244,942
0.40
85,730
3
1
Methylamines
7,243
3
0.40
1
2,535
Nitrocellulose
18,141
0.20
3,810
3
1
Dyes
136.00
393,176
2,891
3
5
PVC
510,794
10.00
5,107,940
3
1
493,152 10
135.00
66,575,520
Tanning
1
Total
1,813,831,979
10,762,719
54.00
581,186,826
Alcohol
8
1
n.a: not available
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
71
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
Table 49 – Methane emissions from industrial wastewater treatment in Brazil - 1994
Module
Sub-Module
Worksheet 6.3
Sheet 1 of 4
Liquid industrial waste
Methane emissions from industrial effluent treatment
Emission factor
Emission
Production
Ref
Ref
(t/year)
(kgBOD5 /t.)
(kgBOD5 /year)
50,924,000
0.09
4,583,160
Metalworking
4
5
1.93
3,052,081
Car industry
1,581,389
4
5
Food and drink Beer
4,276,950
62.10
265,598,595
2
1
Canned food
284,840
12.50
3,560,500
2
1
Wine
245,158 11
0.26
1
63,741
3,333,479
7.00
23,334,353
Slaughterhouses
Cattle
4
7
30.00
29,306,220
976,874
4
1
Pork
2,459,307
7.00
17,215,149
Poultry
4
1
18,337
6.40
117,357
Horses
4
1
11,015
4
6.40
1
70,496
Sheep
10,202
6.40
65,293
Goats
4
1
11.00
151,890,750
Dairy
13,808,250
2
1
Raw milk
22.00
98,272,350
products
Pasteurized milk 4,466,925
2
1
159,788
5.60
894,813
Condensed milk
2
9
288,050
2
41.00
9
11,810,050
Powdered milk
63,463
29.40
1,865,812
Butter
2
9
28.80
7,103,894
246,663
2
9
Cheese
Sugar
1,924,863
200
384,972,600
2
1
Soluble coffee
138,075
156.00
21,539,700
2
1
Oil and vegetable fat
1,478,800
2
12.90
1
19,076,520
Canned fish
284,100
7.90
2,244,390
2
1
Soft drinks
2.50
12,139,188
4,855,675
2
1
Paper and
Cellulose
5,376,271
55.00
295,694,905
4
1
Paper
5,653,597
8.00
45,228,776
cellulose
4
1
Oil/Refineries/Petrochemicals
71,845,506
4
3.40
1
244,274,720
Cotton
483,100
155.00
74,880,500
Textiles
6
1
Wool
711.00
17,775,000
25,000
6
1
Nylon
70,500
45.00
3,172,500
6
1
310,701
1.90
590,332
Rubber
3
1
Vinyl acetate
Chemical
49,813
3
0.35
1
17,435
Ketone
65,653
0.35
22,979
3
1
Acetic acid
63.0
4,483,017
71,159
3
1
Phosphoric acid
688,571
n.a
n.a
Nitric acid 99%
554,265
0.25
138,566
3
1
Terephtalic acid
118,214
3
63.00
1
7,447,482
Acrylates
9,351
47.00
439,497
3
1
Methanol
0.49
107,952
220,310
3
1
Ammonia
1,156,830
0.20
231,366
3
1
Benzene, toluene and xylene
1,213,585
0.10
121,359
3
1
Biphenol A
17,670
3
63.00
1
1,113,210
Butadiene
267,149
0.63
168,304
3
1
Caprolactone
63.00
3,202,794
50,838
3
1
Ciclohexane
60,824
0.11
6,691
3
1
Dimethylterephtalate
64,959
63.00
4,092,417
3
1
Styrene
261,613
3
1.00
1
261,613
Ethylbenzene
345,514
0.13
44,917
3
1
Ethyleneglycol
63.0
7,187,292
114,084
3
1
Phenol
112,799
63.00
7,106,337
3
1
Formaldehyde
261,775
0.35
91,621
3
1
Methylamines
8,835
3
0.35
1
3,092
Nitrocellulose
19,087
0.21
4,008
3
1
Dyes
136.00
484,976
3,566
3
5
PVC
593,413
10.00
5,934,130
3
1
483,689 10
135.00
65,298,015
Tanning
1
Total
1,848,402,814
9,760,567
54.00
527,070,618
Alcohol
8
1
n.a: not available
72
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
1 SALVADOR, 1991
2 ABIA, 1994
3 ABIQUIM, 1991
4 FUNDAÇÃO IBGE, 1993
5 CETESB, no date
6 SINDITEXTIL/ABIT, 1996
7 DERISIO, 1996
8 OMETTO, 1992
9 GARCIA, 1997
10 FUNDAÇÃO IBGE, 1997
11 UVIBRA, 1997
Table 50 – Methane emissions from industrial effluent treatment in Brazil - 1994 (Worksheet
6.3, sheet 2 of 4, IPCC)
Module
Sub-Module
Waste
Methane emissions from industrial wastewater treatment
Worksheet
6-3
Sheet
2 of 4 - Estimation of emission factor for wastewater handling systems
Step 2
a
b
c
Fraction
of
Methane
Wastewater
wastewater
conversion factor
handling
treated
by
the
(MCF)
system
handling system
(%)
(%)
Not specified
d
Product
e
Maximum methane
producing capacity
f=d*e
Emission factor for
industrial
wastewater source
d=b*c
(kg CH4 / kgBOD5)
(kg CH4 / kgBOD5)
0.90
0.18
0.25
0.045
Aggregated MCF:
0.90
0.18
0.25
0.045
0.20
Table 51 – Methane emissions from industrial effluent treatment in Brazil - 1994 (Worksheet
6.3, sheet 4 of 4, IPCC)
Module
Waste
Sub-Module
Worksheet
Methane emissions from industrial wastewater treatment
6-3
Sheet
4 of 4 - Estimation of methane emissions from industrial wastewater and
sludge
Step 4
Year
a
Total organic
product
b
Emission factor
(kgBOD5 / year)
(kg CH4 / kgBOD5)
Worksheet 6-3
Sheet 1
Worksheet 6-3
Sheets 2 and 3
c
d
Methane emissions
Methane
without recovery/ Recovered and/
flaring
or flared
(kg CH4)
e
Net methane
emissions
(Gg CH4 / year)
e = (c - d) * 10-6
c=a*b
79,279,008
79,270,108
0
0
79.28
79.27
81,174,899
0
81.17
0.045
81,622,439
0
81.62
0.045
83,178,127
0
83.18
1990
1,761,755,743
0.045
1991
1,761,557,965
1992
1993
1,803,886,649
1,813,831,979
0.045
0.045
1994
1,848,402,814
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
73
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
6
Uncertainties
The error estimate for each one of the factors that were used for methane emission factor
calculation was made through the expertise acquired by CETESB in work of this nature and
will be given below.
In order to assess methane emissions from solid waste, the following formula and error
estimates were used:
(Popu r b · MSW rate · MSWF · MCF · DOC · DOCF · F 16/12 - R) · (1 - OX)
MSW
10% error
MSWF
10% error
MCF
15% error
DOC
35% error
DOCF
35% error
The overall margin of error can be calculated with the following equation:
UT =
2
2
2
U1 + U 2 + ... + U n , where U1 , U2 , ..., Un represent errors derived from the various
factors, these being:
Percentage error for solid waste = 54%
As for domestic wastewater we used the following equation:
Popu r b · BOD5 rate · FWT · MCF · MMPC - R
BOD5 rate
10% error
FWT x MCF
20% error
MMPC
25% error
Percentage error for domestic wastewater = 34%
For industrial wastewater, we have the following equation:
Prodi n d · FEc org · FWT · MCF · MMPC - R
FEc org
74
25% error
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
FWT x MCF
20% error
MMPC
25% error
Percentage emission error = 41%
As we did not have enough information about errors in industrial production estimates, we
have used for this factor an error equivalent to half of the emission factor error, in accordance
with IPCC (1994). Thus:
Percentage error Prodi n d = 20%
Therefore, the percentage error for industrial wastewater would be 45%.
7
Conclusion
Based on statistical data about population and industrial production in the country and using
estimated factors for generation and decomposition of wastes and methane production, the
inventory for methane generated by waste treatment and disposal was developed, as
summarized in the table bellow.
Table 52 – Methane emissions summary
Year
Methane emissions (Gg CH4/year)
Solid waste
Home and commercial sewage
Industrial effluents
Total
1990
618.01
39.34
79.28
736.63
1991
1992
636.34
649.68
40.51
41.36
79.27
81.17
756.12
772.21
1993
663.28
42.23
81.62
787.13
1994
677.18
43.11
83.18
803.47
The development of this report has shown the importance of gathering data on treatment
stations and waste disposal.
The collection of these data and their organization and storage would help in the development
of programs for reducing emissions of pollutants, along with allowing an improvement in
waste management, better efficiency for treatment systems, a reduction in the emission of
greenhouse gases and increased efficiency in the use of energy.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
75
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
All these initiatives taken together would result in an improvement of environmental conditions.
For this reason, we recommend emphatically the surveying, organization and filing of more
information about waste treatment.
8
Prospects for Methane Energy Generation
8.1 Solid waste
The economic recovery of methane generated by wastes could contribute to reducing
greenhouse gases emissions. This, however, would be viable only in certain situations where
that gas is produced at high rates (which depends on some of the conditions mentioned
above), together with a high demand for this energy, justified in terms of costs and benefits.
The area usage may be improved through integrated waste handling, such as, for instance:
• separation close to source;
• recycling;
• landfilling according to categories (organic, inert, hazardous); and
• controlled combustion (incineration or pyrolysis).
The unavoidable future depletion of fossil fuel reserves from natural sources and the growing
demand for alternative fuels that are environmentally sustainable should contribute to
technologies for waste energy recovery.
Besides being an incentive for a more rational use of natural resources, which would minimize
the consumption of raw materials and develop mechanisms to reduce the generation of
wastes, methane recovery would optimize the energy generation matrix, by means of a
renewable and abundant fuel.
Together with the use of wastes for energy generation mentioned above, reduction of waste
sources should be stimulated, through environmental education and packaging laws.
The factors that make it difficult to implement alternative systems for the management of
solid wastes are problems with obtaining financing and the implementation of regional
mechanisms integrated with different administrative areas of the government. Public opinion
is also one of the determining factors for choice among alternatives for solid waste treatment.
76
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
8.2 Liquid effluents
Like solid wastes, liquid effluents also offer an attractive potential for energy recovery for
anaerobically produced methane.
In 1994, more than 197,000 m3 of effluents were treated in anaerobic reactors in our country.
This is the most effective way to recover that gas, because it is compact and efficient.
There is an enormous potential demand in Brazil, which could be supplied by this technology,
initially designed for the purpose of environmental clean-up.
For reasons of safety and lack of knowledge of gas recovery technologies, some industries
that already have anaerobic systems prefer to flare the gas rather than use it.
Part of the energy recovered from wastes could be applied once more to the process of
waste treatment (mainly in regions with colder climate). In the case of industries, this energy
could also be used in the industrial process itself, replacing fossil fuels.
It is therefore recommended that:
• information be collected about the systems that already exist in the country and that
their efficiency be improved, emphasizing gas recovery; and
• the concept of integrated systems for effluent treatment be promoted, obtaining the
benefits of a first stage that is anaerobic, instead of proposing a direct aerobic system
(that would absorb energy, instead of generating it).
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
77
First Brazilian Inventory of Anthropogenic Greenhouse Gas Emissions – Background Reports
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(Companhia de Tecnologia e Saneamento Ambiental)
IPCC - Intergovernamental Panel on Climate Change
IBGE - Brazilian Institute for Geography and Statistics
(Instituto Brasileiro de Geografia e Estatística)
CONLURB - Urban Sanitation Company
(Companhia de Limpeza Urbana)
USEPA - United States Environmental Protection Agency
FGV - Getúlio Vargas Foundation
(Fundação Getúlio Vargas)
IBP - Brazilian Oil Institute
(Insituto Brasileiro de Petróleo)
IEA - International Energy Agency
ITAL - Food Technology Institute
(Instituto de Tecnologia de Alimentos)
MCT - Ministry of Science and Technology
(Ministério da Ciência e Tecnologia)
MME - Ministry of Mines and Energy
(Ministério de Minas e Energia)
UNDP - United Nations Development Programme
SEADE - Data Analysis State System Foundation (Fundação Sistema Estadual de
Análise de Dados)
SEPA - Swedish Environmental Protection
SINDTEXTIL - Textile Syndicate
(Sindicato da Indústria Têxtil)
SMA - (Secretaria do Meio Ambiente)
UVIBRA - Brazilian Wine Producers Union
(União de Vitivinicultores do Brasil)
WRI - World Resources Institute
USAID - U. S. Agency for International Development
84
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
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Chivas Produções
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Jorge Humberto Ribeiro Jr.
Methane Emissions from Waste Treatment and Disposal
85
Resolution # 1 of September 11, 2003
The Interministerial Commission on Global Climate Change, created by Decree of
July 7, 1999, in the exercise of its powers under Article 3, paragraphs III and IV,
Considering the ultimate objective of the United Nations Framework Convention on
Climate Change of achieving the stabilization of greenhouse gas concentrations in the
atmosphere at a level that would prevent dangerous anthropogenic interference with the
climate system,
Considering also that this level should be achieved within a time-frame sufficient to
allow ecosystems to adapt naturally to climate change, to ensure that food production is
not threatened and to enable economic development to proceed in a sustainable manner,
Considering the principles of the United Nations Framework Convention on Climate
Change, especially Article 3, according to which Parties to this Convention have a right
to, and should promote sustainable development, and that the policies and measures to
protect the climate system against human-induced change should be appropriate for the
specific conditions of each Party and should be integrated with national development
programs, taking into account that economic development is essential for adopting
measures to address climate change,
Considering also Article 12.2 of the Kyoto Protocol which establishes that the objective
of the Clean Development Mechanism should be to assist developing countries in
achieving sustainable development and in contributing to the ultimate objective of the
Convention,
Considering the Delhi Ministerial Declaration on Climate Change and Sustainable
Development, adopted at the eighth Conference of the Parties to the United Nations
Framework Convention on Climate Change,
Considering the need for strict compliance with Brazilian legislation, which calls for a
process of public consultation with those actors directly and indirectly affected by
project activities,
Considering also the need for strict compliance with Brazilian labour legislation, in
keeping with Convention 182 of the International Labour Organization about
Prohibition of the Worst Forms of Child Labour and Immediate Action to eliminate it,
Determines:
Art. 1. For the purposes of approval of project activities by the Commission, the
modalities and procedures for a clean development mechanism are those approved at the
seventh Conference of the Parties to the United Nations Framework Convention on
Climate Change, as presented in Annex I.
Art. 2. The consideration and approval of project activities under the clean
development mechanisms is the responsibility of the Interministerial Commission on
Global Climate Change, which is the Designated National Authority for the clean
development mechanism, in accordance with Article 3, paragraph IV, of the Decree of
July 7, 1999.
Art. 3. For the purposes of obtaining approval for project activities under the
Clean Development Mechanism, project proponents shall submit to the Executive
Secretariat of the Interministerial Commission on Global Climate Change, in electronic
and printed format:
I - the project design document in the format determined by Annex II (of the
original resolution in Portuguese) and in the format established by the Executive Board
of the Clean Development Mechanism under the United Nations Framework
Convention on Climate Change. Additionally, as information for the Interministerial
Commission on Global Climate Change, the project design document should provide a
description of the contribution of the project activity to sustainable development in
accordance with Annex III of this resolution, and in accordance with Article 12.2 of the
Kyoto Protocol to the United Nations Framework Convention on Climate Change;
II - copies of the invitations for comments sent by the project proponents to the
following agents involved in and affected by project activities, in accordance with
clause (b) of paragraph 37 of the Annex I referred to in Article 1, identifying the
recipients:
-
Municipal governments and City Councils;
State and Municipal Environmental Agencies;
Brazilian Forum of NGOs and Social Movements for Environment and
Development;
Community associations;
Ministério Público (State Attorney for the Public Interest);
III - the project activity validation report prepared by the Designated Operational
Entity authorized to operate in the country pursuant to Article 4 below in a form
appropriate for submission to the Executive Board of the Clean Development
Mechanism under the United Nations Framework Convention on Climate Change, and
in Portuguese;
IV - a declaration signed by all project participants identifying the responsible
person and the form of communication with the Executive Secretariat of the
Interministerial Commission on Global Climate Change and a letter of commitment to
send the documents of distribution of any certified emission reduction units issued at
each verification of project activities for certification;
V - documents attesting to compliance of the project activity with the
environmental and labor legislation in effect, where appropriate.
Art. 4. The validation and verification/certification of projects under the Clean
Development Mechanism shall be carried out by a Designated Operational Entity that:
I - has been accredited by the Executive Board of the Clean Development
Mechanism under the United Nations Framework Convention on Climate Change; and
II - is fully established on Brazilian territory and has the capacity to ensure
compliance with the relevant requirements of Brazilian legislation.
Art. 5. The Executive Secretariat of the Interministerial Commission on Global
Climate Change will make public in electronic format the document described in
paragraph I of Article 3.
Art. 6. The Interministerial Commission on Global Climate Change shall issue a
final decision on the approval of project activities proposed under the Clean
Development Mechanism within 60 (sixty) days after the date of the first ordinary
meeting of the Commission subsequent to the receipt of the documents mentioned in
Article 3 above by the Executive Secretariat of the Commission.
Art. 7. The Executive Secretariat of the Interministerial Commission shall
develop and maintain a publicly accessible database of all project activities proposed
under the Clean Development Mechanism, containing information about the project
design documents and the report that served as the basis for the final decision of the
Commission, as well as the validation and verification reports of emission reductions
from approved project activities.
Art. 8. The information obtained from participants in project activities under the
Clean Development Mechanism that is identified as proprietary or confidential and that
is protected by legislation shall not be made public without the written consent of the
provider of the information, except for information required by law or in accordance
with paragraph 27 (h) of the Annex I referred to in Article 1.
Art. 9. Until the Kyoto Protocol enters into force, the final decision addressed by
Article 6 will provide the basis for issuing a letter of approval pursuant to paragraph 40
(a) of the Annex I referred to in Article 1, and the letter will note this conditional status.
ROBERTO AMARAL
Chair of the Commission
ANNEX I
Modalities and procedures for a clean development mechanism
A. Definitions
1.
For the purposes of the present annex the definitions contained in Article 11 and the
provisions of Article 14 shall apply. Furthermore:
(a)
An “emission reduction unit” or “ERU” is a unit issued pursuant to the relevant
provisions in the annex to decision -/CMP.1 (Modalities for the accounting of assigned amounts)
and is equal to one metric tonne of carbon dioxide equivalent, calculated using global warming
potentials defined by decision 2/CP.3 or as subsequently revised in accordance with Article 5;
(b)
A “certified emission reduction” or “CER” is a unit issued pursuant to Article 12
and requirements thereunder, as well as the relevant provisions in these modalities and
procedures, and is equal to one metric tonne of carbon dioxide equivalent, calculated using
global warming potentials defined by decision 2/CP.3 or as subsequently revised in accordance
with Article 5;
(c)
An “assigned amount unit” or “AAU” is a unit issued pursuant to the relevant
provisions in the annex to decision -/CMP.1 (Modalities for the accounting of assigned amounts)
and is equal to one metric tonne of carbon dioxide equivalent, calculated using global warming
potentials defined by decision 2/CP.3 or as subsequently revised in accordance with Article 5;
(d)
A “removal unit” or “RMU” is a unit issued pursuant to the relevant provisions in
the annex to decision -/CMP.1 (Modalities for the accounting of assigned amounts) and is equal
to one metric tonne of carbon dioxide equivalent, calculated using global warming potentials
defined by decision 2/CP.3 or as subsequently revised in accordance with Article 5;
(e)
“Stakeholders” means the public, including individuals, groups or communities
affected, or likely to be affected, by the proposed clean development mechanism project activity.
B. Role of the Conference of the Parties serving as
the meeting of the Parties to the Kyoto Protocol
2.
The Conference of the Parties serving as the meeting of the Parties to the Kyoto Protocol
(COP/MOP) shall have authority over and provide guidance to the clean development
mechanism (CDM).
3.
The COP/MOP shall provide guidance to the executive board by taking decisions on:
(a)
The recommendations made by the executive board on its rules of procedure;
(b)
The recommendations made by the executive board, in accordance with
provisions of decision 17/CP.7, the present annex and relevant decisions of the COP/MOP;
1
In the context of this annex, “Article” refers to an Article of the Kyoto Protocol, unless otherwise specified.
(c)
The designation of operational entities accredited by the executive board in
accordance with Article 12, paragraph 5, and accreditation standards contained in Appendix A
below.
4.
The COP/MOP shall further:
(a)
Review annual reports of the executive board;
(b)
Review the regional and subregional distribution of designated operational entities
and take appropriate decisions to promote accreditation of such entities from developing country
Parties2.
(c)
Review the regional and subregional distribution of CDM project activities with a
view to identifying systematic or systemic barriers to their equitable distribution and take
appropriate decisions, based, inter alia, on a report by the executive board;
(d)
Assist in arranging funding of CDM project activities, as necessary.
C. Executive board
5.
The executive board shall supervise the CDM, under the authority and guidance of the
COP/MOP, and be fully accountable to the COP/MOP. In this context, the executive board
shall:
(a)
Make recommendations to the COP/MOP on further modalities and procedures
for the CDM, as appropriate;
(b)
Make recommendations to the COP/MOP on any amendments or additions to
rules of procedure for the executive board contained in the present annex, as appropriate;
(c)
Report on its activities to each session of the COP/MOP;
(d)
Approve new methodologies related to, inter alia, baselines, monitoring plans and
project boundaries in accordance with the provisions of Appendix C below;
(e)
Review provisions with regard to simplified modalities, procedures and the
definitions of small scale project activities and make recommendations to the COP/MOP;
(f)
Be responsible for the accreditation of operational entities, in accordance with
accreditation standards contained in Appendix A below, and make recommendations to the
COP/MOP for the designation of operational entities, in accordance with Article 12, paragraph 5.
This responsibility includes:
(i)
Decisions on re-accreditation, suspension and withdrawal of accreditation;
(ii)
Operationalization of accreditation procedures and standards;
(g)
Review the accreditation standards in Appendix A below and make
recommendations to the COP/MOP for consideration, as appropriate;
2
In the context of this annex, “Party” refers to a Party to the Kyoto Protocol, unless otherwise specified.
(h)
Report to the COP/MOP on the regional and subregional distribution of CDM
project activities with a view to identifying systematic or systemic barriers to their equitable
distribution;
(i)
Make publicly available relevant information, submitted to it for this purpose, on
proposed CDM project activities in need of funding and on investors seeking opportunities, in
order to assist in arranging funding of CDM project activities, as necessary;
(j)
Make any technical reports commissioned available to the public and provide a
period of at least eight weeks for public comments on draft methodologies and guidance before
documents are finalized and any recommendations are submitted to the COP/MOP for their
consideration;
(k)
Develop, maintain and make publicly available a repository of approved rules,
procedures, methodologies and standards;
(l)
Develop and maintain the CDM registry as defined in Appendix D below;
(m)
Develop and maintain a publicly available database of CDM project activities
containing information on registered project design documents, comments received, verification
reports, its decisions as well as information on all CERs issued;
(n)
Address issues relating to observance of modalities and procedures for the CDM
by project participants and/or operational entities, and report on them to the COP/MOP;
(o)
Elaborate and recommend to the COP/MOP for adoption at its next session
procedures for conducting the reviews referred to in paragraphs 41 and 65 below including,
inter alia, procedures to facilitate consideration of information from Parties, stakeholders and
UNFCCC accredited observers. Until their adoption by the COP/MOP, the procedures shall be
applied provisionally;
(p)
Carry out any other functions ascribed to it in decision 17/CP.7, the present annex
and relevant decisions of the COP/MOP.
6.
Information obtained from CDM project participants marked as proprietary or
confidential shall not be disclosed without the written consent of the provider of the information,
except as required by national law. Information used to determine additionality as defined in
paragraph 43 below, to describe the baseline methodology and its application, and to support an
environmental impact assessment referred to in paragraph 37(c) below, shall not be considered as
proprietary or confidential.
7.
The executive board shall comprise ten members from Parties to the Kyoto Protocol, as
follows: one member from each of the five United Nations regional groups, two other members
from the Parties included in Annex I, two other members from the Parties not included in
Annex I, and one representative of the small island developing States, taking into account the
current practice in the Bureau of the Conference of the Parties.
8.
Members, including alternate members, of the executive board shall:
(a)
Be nominated by the relevant constituencies referred to in paragraph 7 above and
be elected by the COP/MOP. Vacancies shall be filled in the same way;
(b)
Be elected for a period of two years and be eligible to serve a maximum of two
consecutive terms. Terms as alternate members do not count. Five members and five alternate
members shall be elected initially for a term of three years and five members and five alternate
members for a term of two years. Thereafter, the COP/MOP shall elect, every year, five new
members, and five new alternate members, for a term of two years. Appointment pursuant to
paragraph 11 below shall count as one term. The members, and alternate members, shall remain
in office until their successors are elected;
(c)
Possess appropriate technical and/or policy expertise and shall act in their
personal capacity. The cost of participation of members, and of alternate members, from
developing country Parties and other Parties eligible under UNFCCC practice shall be covered
by the budget for the executive board;
(d)
Be bound by the rules of procedure of the executive board;
(e)
Take a written oath of service witnessed by the Executive Secretary of the
UNFCCC or his/her authorized representative before assuming his or her duties;
(f)
Have no pecuniary or financial interest in any aspect of a CDM project activity or
any designated operational entity;
(g)
Subject to their responsibilities to the executive board, not disclose any
confidential or proprietary information coming to their knowledge by reason of their duties for
the executive board. The duty of the member, including alternate member, not to disclose
confidential information constitutes an obligation in respect of that member, and alternate
member, and shall remain an obligation after the expiration or termination of that member’s
function for the executive board.
9.
The COP/MOP shall elect an alternate for each member of the executive board based on
the criteria in paragraphs 7 and 8 above. The nomination by a constituency of a candidate
member shall be accompanied by a nomination for a candidate alternate member from the same
constituency.
10.
The executive board may suspend and recommend to the COP/MOP the termination of
the membership of a particular member, including an alternate member, for cause including,
inter alia, breach of the conflict of interest provisions, breach of the confidentiality provisions, or
failure to attend two consecutive meetings of the executive board without proper justification.
11.
If a member, or an alternate member, of the executive board resigns or is otherwise
unable to complete the assigned term of office or to perform the functions of that office, the
executive board may decide, bearing in mind the proximity of the next session of the COP/MOP,
to appoint another member, or an alternate member, from the same constituency to replace the
said member for the remainder of that member’s mandate.
12.
The executive board shall elect its own chairperson and vice-chairperson, with one being
a member from a Party included in Annex I and the other being from a Party not included in
Annex I. The positions of chairperson and vice-chairperson shall alternate annually between a
member from a Party included in Annex I and a member from a Party not included in Annex I.
13.
The executive board shall meet as necessary but no less than three times a year, bearing in
mind the provisions of paragraph 41 below. All documentation for executive board meetings
shall be made available to alternate members.
14.
At least two thirds of the members of the executive board, representing a majority of
members from Parties included in Annex I and a majority of members from Parties not included
in Annex I, must be present to constitute a quorum.
15.
Decisions by the executive board shall be taken by consensus, whenever possible. If all
efforts at reaching a consensus have been exhausted and no agreement has been reached,
decisions shall be taken by a three-fourths majority of the members present and voting at the
meeting. Members abstaining from voting shall be considered as not voting.
16.
Meetings of the executive board shall be open to attendance, as observers, by all Parties
and by all UNFCCC accredited observers and stakeholders, except where otherwise decided by
the executive board.
17.
The full text of all decisions of the executive board shall be made publicly available. The
working language of the executive board shall be English. Decisions shall be made available in
all six official languages of the United Nations.
18.
The executive board may establish committees, panels or working groups to assist it in
the performance of its functions. The executive board shall draw on the expertise necessary to
perform its functions, including from the UNFCCC roster of experts. In this context, it shall take
fully into account the consideration of regional balance.
19.
The secretariat shall service the executive board.
D. Accreditation and designation of operational entities
20.
The executive board shall:
(a)
Accredit operational entities which meet the accreditation standards contained in
Appendix A below;
(b)
Recommend the designation of operational entities to the COP/MOP;
(c)
Maintain a publicly available list of all designated operational entities;
(d)
Review whether each designated operational entity continues to comply with the
accreditation standards contained in Appendix A below and on this basis confirm whether to
reaccredit each operational entity every three years;
(e)
Conduct spot-checking at any time and, on the basis of the results, decide to
conduct the above-mentioned review, if warranted.
21.
The executive board may recommend to the COP/MOP to suspend or withdraw the
designation of a designated operational entity if it has carried out a review and found that the
entity no longer meets the accreditation standards or applicable provisions in decisions of the
COP/MOP. The executive board may recommend the suspension or withdrawal of designation
only after the designated operational entity has had the possibility of a hearing. The suspension
or withdrawal is with immediate effect, on a provisional basis, once the executive board has
made a recommendation, and remains in effect pending a final decision by the COP/MOP. The
affected entity shall be notified, immediately and in writing, once the executive board has
recommended its suspension or withdrawal. The recommendation by the executive board and
the decision by the COP/MOP on such a case shall be made public.
22.
Registered project activities shall not be affected by the suspension or withdrawal of
designation of a designated operational entity unless significant deficiencies are identified in the
relevant validation, verification or certification report for which the entity was responsible. In
this case, the executive board shall decide whether a different designated operational entity shall
be appointed to review, and where appropriate correct, such deficiencies. If such a review
reveals that excess CERs were issued, the designated operational entity whose accreditation has
been withdrawn or suspended shall acquire and transfer, within 30 days of the end of review, an
amount of reduced tonnes of carbon dioxide equivalent equal to the excess CERs issued, as
determined by the executive board, to a cancellation account maintained in the CDM registry by
the executive board.
23.
Any suspension or withdrawal of a designated operational entity that adversely affects
registered project activities shall be recommended by the executive board only after the affected
project participants have had the possibility of a hearing.
24.
Any costs related to the review referred to in paragraph 22 above shall be borne by the
designated operational entity whose designation has been withdrawn or suspended.
25.
The executive board may seek assistance in performing the functions in paragraph 20
above, in accordance with the provisions of paragraph 18 above.
E. Designated operational entities
26.
Designated operational entities shall be accountable to the COP/MOP through the
executive board and shall comply with the modalities and procedures in decision 17/CP.7, the
present annex and relevant decisions of the COP/MOP and the executive board.
27.
A designated operational entity shall:
(a)
Validate proposed CDM project activities;
(b)
Verify and certify reductions in anthropogenic emissions by sources of
greenhouse gases;
(c)
Comply with applicable laws of the Parties hosting CDM project activities when
carrying out its functions referred to in subparagraph (e) below;
(d)
Demonstrate that it, and its subcontractors, have no real or potential conflict of
interest with the participants in the CDM project activities for which it has been selected to carry
out validation or verification and certification functions;
(e)
Perform one of the following functions related to a given CDM project activity:
validation or verification and certification. Upon request, the executive board may, however,
allow a single designated operational entity to perform all these functions within a single CDM
project activity;
(f)
Maintain a publicly available list of all CDM project activities for which it has
carried out validation, verification and certification;
(g)
Submit an annual activity report to the executive board;
(h)
Make information obtained from CDM project participants publicly available, as
required by the executive board. Information marked as proprietary or confidential shall not be
disclosed without the written consent of the provider of the information, except as required by
national law. Information used to determine additionality as defined in paragraph 43 below, to
describe the baseline methodology and its application, and to support an environmental impact
assessment referred to in paragraph 37(c) below, shall not be considered as proprietary or
confidential.
F. Participation requirements
28.
Participation in a CDM project activity is voluntary.
29.
Parties participating in the CDM shall designate a national authority for the CDM.
30.
A Party not included in Annex I may participate in a CDM project activity if it is a Party
to the Kyoto Protocol.
31.
Subject to the provisions of paragraph 32 below, a Party included in Annex I with a
commitment inscribed in Annex B is eligible to use CERs, issued in accordance with the relevant
provisions, to contribute to compliance with part of its commitment under Article 3, paragraph 1,
if it is in compliance with the following eligibility requirements:
(a)
It is a Party to the Kyoto Protocol;
(b)
Its assigned amount pursuant to Article 3, paragraphs 7 and 8, has been calculated
and recorded in accordance with decision -/CMP.1 (Modalities for the accounting of assigned
amounts);
(c)
It has in place a national system for the estimation of anthropogenic emissions by
sources and anthropogenic removals by sinks of all greenhouse gases not controlled by the
Montreal Protocol, in accordance with Article 5, paragraph 1, and the requirements in the
guidelines decided thereunder;
(d)
It has in place a national registry in accordance with Article 7, paragraph 4, and
the requirements in the guidelines decided thereunder;
(e)
It has submitted annually the most recent required inventory, in accordance with
Article 5, paragraph 2, and Article 7, paragraph 1, and the requirements in the guidelines decided
thereunder, including the national inventory report and the common reporting format. For the
first commitment period, the quality assessment needed for the purpose of determining eligibility
to use the mechanisms shall be limited to the parts of the inventory pertaining to emissions of
greenhouse gases from sources/sector categories from Annex A to the Kyoto Protocol and the
submission of the annual inventory on sinks;
(f)
It submits the supplementary information on assigned amount in accordance with
Article 7, paragraph 1, and the requirements in the guidelines decided thereunder and makes any
additions to, and subtractions from, assigned amount pursuant to Article 3, paragraphs 7 and 8,
including for the activities under Article 3, paragraphs 3 and 4, in accordance with Article 7,
paragraph 4, and the requirements in the guidelines decided thereunder.
32.
A Party included in Annex I with a commitment inscribed in Annex B shall be
considered:
(a)
To meet the eligibility requirements referred to in paragraph 31 above after
16 months have elapsed since the submission of its report to facilitate the calculation of its
assigned amount pursuant to Article 3, paragraphs 7 and 8, and to demonstrate its capacity to
account for its emissions and assigned amount, in accordance with the modalities adopted for the
accounting of assigned amount under Article 7, paragraph 4, unless the enforcement branch of
the compliance committee finds in accordance with decision 24/CP.7 that the Party does not
meet these requirements, or, at an earlier date, if the enforcement branch of the compliance
committee has decided that it is not proceeding with any questions of implementation relating to
these requirements indicated in reports of the expert review teams under Article 8 of the
Kyoto Protocol, and has transmitted this information to the secretariat;
(b)
To continue to meet the eligibility requirements referred to in paragraph 31 above
unless and until the enforcement branch of the compliance committee decides that the Party does
not meet one or more of the eligibility requirements, has suspended the Party’s eligibility, and
has transmitted this information to the secretariat.
33.
A Party that authorizes private and/or public entities to participate in Article 12 project
activities shall remain responsible for the fulfilment of its obligations under the Kyoto Protocol
and shall ensure that such participation is consistent with the present annex. Private and/or
public entities may only transfer and acquire CERs if the authorizing Party is eligible to do so at
that time.
34.
The secretariat shall maintain publicly accessible lists of:
(a)
Parties not included in Annex I which are Parties to the Kyoto Protocol;
(b)
Parties included in Annex I that do not meet the requirements in paragraph 31
above or have been suspended.
G. Validation and registration
35.
Validation is the process of independent evaluation of a project activity by a designated
operational entity against the requirements of the CDM as set out in decision 17/CP.7, the
present annex and relevant decisions of the COP/MOP, on the basis of the project design
document, as outlined in Appendix B below.
36.
Registration is the formal acceptance by the executive board of a validated project as a
CDM project activity. Registration is the prerequisite for the verification, certification and
issuance of CERs related to that project activity.
37.
The designated operational entity selected by project participants to validate a project
activity, being under a contractual arrangement with them, shall review the project design
document and any supporting documentation to confirm that the following requirements have
been met:
(a)
satisfied;
The participation requirements as set out in paragraphs 28 to 30 above are
(b)
Comments by local stakeholders have been invited, a summary of the comments
received has been provided, and a report to the designated operational entity on how due account
was taken of any comments has been received;
(c)
Project participants have submitted to the designated operational entity
documentation on the analysis of the environmental impacts of the project activity, including
transboundary impacts and, if those impacts are considered significant by the project participants
or the host Party, have undertaken an environmental impact assessment in accordance with
procedures as required by the host Party;
(d)
The project activity is expected to result in a reduction in anthropogenic emissions
by sources of greenhouse gases that are additional to any that would occur in the absence of the
proposed project activity, in accordance with paragraphs 43 to 52 below;
(e)
The baseline and monitoring methodologies comply with requirements pertaining
to:
(i)
Methodologies previously approved by the executive board; or
(ii)
Modalities and procedures for establishing a new methodology, as set out
in paragraph 38 below;
(f)
Provisions for monitoring, verification and reporting are in accordance with
decision 17/CP.7, the present annex and relevant decisions of the COP/MOP;
(g)
The project activity conforms to all other requirements for CDM project activities
in decision 17/CP.7, the present annex and relevant decisions by the COP/MOP and the
executive board.
38.
If the designated operational entity determines that the project activity intends to use a
new baseline or monitoring methodology, as referred to in paragraph 37(e) (ii) above, it shall,
prior to a submission for registration of this project activity, forward the proposed methodology,
together with the draft project design document, including a description of the project and
identification of the project participants, to the executive board for review. The executive board
shall expeditiously, if possible at its next meeting but not later than four months, review the
proposed new methodology in accordance with the modalities and procedures of the present
annex. Once approved by the executive board it shall make the approved methodology publicly
available along with any relevant guidance and the designated operational entity may proceed
with the validation of the project activity and submit the project design document for registration.
In the event that the COP/MOP requests the revision of an approved methodology, no CDM
project activity may use this methodology. The project participants shall revise the methodology,
as appropriate, taking into consideration any guidance received.
39.
A revision of a methodology shall be carried out in accordance with the modalities and
procedures for establishing new methodologies as set out in paragraph 38 above. Any revision to
an approved methodology shall only be applicable to project activities registered subsequent to
the date of revision and shall not affect existing registered project activities during their crediting
periods.
40.
The designated operational entity shall:
(a)
Prior to the submission of the validation report to the executive board, have
received from the project participants written approval of voluntary participation from the
designated national authority of each Party involved, including confirmation by the host Party
that the project activity assists it in achieving sustainable development;
(b)
In accordance with provisions on confidentiality contained in paragraph 27(h)
above, make publicly available the project design document;
(c)
Receive, within 30 days, comments on the validation requirements from Parties,
stakeholders and UNFCCC accredited non-governmental organizations and make them publicly
available;
(d)
After the deadline for receipt of comments, make a determination as to whether,
on the basis of the information provided and taking into account the comments received, the
project activity should be validated;
(e)
Inform project participants of its determination on the validation of the project
activity. Notification to the project participants will include:
(i)
Confirmation of validation and date of submission of the validation report
to the executive board; or
(ii)
An explanation of reasons for non-acceptance if the project activity, as
documented, is judged not to fulfil the requirements for validation;
(f)
Submit to the executive board, if it determines the proposed project activity to be
valid, a request for registration in the form of a validation report including the project design
document, the written approval of the host Party as referred to in subparagraph (a) above, and an
explanation of how it has taken due account of comments received;
(g)
Make this validation report publicly available upon transmission to the executive
board.
41.
The registration by the executive board shall be deemed final eight weeks after the date of
receipt by the executive board of the request for registration, unless a Party involved in the
project activity or at least three members of the executive board request a review of the proposed
CDM project activity. The review by the executive board shall be made in accordance with the
following provisions:
(a)
It shall be related to issues associated with the validation requirements;
(b)
It shall be finalized no later than at the second meeting following the request for
review, with the decision and the reasons for it being communicated to the project participants
and the public.
42.
A proposed project activity that is not accepted may be reconsidered for validation and
subsequent registration, after appropriate revisions, provided that it follows the procedures and
meets the requirements for validation and registration, including those related to public
comments.
43.
A CDM project activity is additional if anthropogenic emissions of greenhouse gases by
sources are reduced below those that would have occurred in the absence of the registered CDM
project activity.
44.
The baseline for a CDM project activity is the scenario that reasonably represents the
anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases that would occur in the absence of the
proposed project activity. A baseline shall cover emissions from all gases, sectors and source
categories listed in Annex A within the project boundary. A baseline shall be deemed to
reasonably represent the anthropogenic emissions by sources that would occur in the absence of
the proposed project activity if it is derived using a baseline methodology referred to in
paragraphs 37 and 38 above.
45.
A baseline shall be established:
(a)
By project participants in accordance with provisions for the use of approved and
new methodologies, contained in decision 17/CP.7, the present annex and relevant decisions of
the COP/MOP;
(b)
In a transparent and conservative manner regarding the choice of approaches,
assumptions, methodologies, parameters, data sources, key factors and additionality, and taking
into account uncertainty;
(c)
On a project-specific basis;
(d)
In the case of small-scale CDM project activities which meet the criteria specified
in decision 17/CP.7 and relevant decisions by the COP/MOP, in accordance with simplified
procedures developed for such activities;
(e)
Taking into account relevant national and/or sectoral policies and circumstances,
such as sectoral reform initiatives, local fuel availability, power sector expansion plans, and the
economic situation in the project sector.
46.
The baseline may include a scenario where future anthropogenic emissions by sources are
projected to rise above current levels, due to the specific circumstances of the host Party.
47.
The baseline shall be defined in a way that CERs cannot be earned for decreases in
activity levels outside the project activity or due to force majeure.
48.
In choosing a baseline methodology for a project activity, project participants shall select
from among the following approaches the one deemed most appropriate for the project activity,
taking into account any guidance by the executive board, and justify the appropriateness of their
choice:
(a)
Existing actual or historical emissions, as applicable; or
(b)
Emissions from a technology that represents an economically attractive course of
action, taking into account barriers to investment; or
(c)
The average emissions of similar project activities undertaken in the previous five
years, in similar social, economic, environmental and technological circumstances, and whose
performance is among the top 20 per cent of their category.
49.
Project participants shall select a crediting period for a proposed project activity from one
of the following alternative approaches:
(a)
A maximum of seven years which may be renewed at most two times, provided
that, for each renewal, a designated operational entity determines and informs the executive
board that the original project baseline is still valid or has been updated taking account of new
data where applicable; or
(b)
A maximum of ten years with no option of renewal.
50.
Reductions in anthropogenic emissions by sources shall be adjusted for leakage in
accordance with the monitoring and verification provisions in paragraphs 59 and 62(f) below,
respectively.
51.
Leakage is defined as the net change of anthropogenic emissions by sources of
greenhouse gases which occurs outside the project boundary, and which is measurable and
attributable to the CDM project activity.
52.
The project boundary shall encompass all anthropogenic emissions by sources of
greenhouse gases under the control of the project participants that are significant and reasonably
attributable to the CDM project activity.
H. Monitoring
53.
Project participants shall include, as part of the project design document, a monitoring
plan that provides for:
(a)
The collection and archiving of all relevant data necessary for estimating or
measuring anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases occurring within the project
boundary during the crediting period;
(b)
The collection and archiving of all relevant data necessary for determining the
baseline of anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases within the project boundary
during the crediting period;
(c)
The identification of all potential sources of, and the collection and archiving of
data on, increased anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases outside the project
boundary that are significant and reasonably attributable to the project activity during the
crediting period;
(d)
The collection and archiving of information relevant to the provisions in
paragraph 37(c) above;
(e)
Quality assurance and control procedures for the monitoring process;
(f)
Procedures for the periodic calculation of the reductions of anthropogenic
emissions by sources by the proposed CDM project activity, and for leakage effects;
(g)
Documentation of all steps involved in the calculations referred to in
paragraph 53(c) and (f) above.
54.
A monitoring plan for a proposed project activity shall be based on a previously approved
monitoring methodology or a new methodology, in accordance with paragraphs 37 and 38 above,
that:
(a)
Is determined by the designated operational entity as appropriate to the
circumstances of the proposed project activity and has been successfully applied elsewhere;
(b)
Reflects good monitoring practice appropriate to the type of project activity.
55.
For small-scale CDM project activities meeting the criteria specified in decision 17/CP.7
and relevant decisions by the COP/MOP, project participants may use simplified modalities and
procedures for small-scale projects.
56.
Project participants shall implement the monitoring plan contained in the registered
project design document.
57.
Revisions, if any, to the monitoring plan to improve its accuracy and/or completeness of
information shall be justified by project participants and shall be submitted for validation to a
designated operational entity.
58.
The implementation of the registered monitoring plan and its revisions, as applicable,
shall be a condition for verification, certification and the issuance of CERs.
59.
Subsequent to the monitoring and reporting of reductions in anthropogenic emissions,
CERs resulting from a CDM project activity during a specified time period shall be calculated,
applying the registered methodology, by subtracting the actual anthropogenic emissions by
sources from baseline emissions and adjusting for leakage.
60.
The project participants shall provide to the designated operational entity, contracted by
the project participants to perform the verification, a monitoring report in accordance with the
registered monitoring plan set out in paragraph 53 above for the purpose of verification and
certification.
I. Verification and certification
61.
Verification is the periodic independent review and ex post determination by the
designated operational entity of the monitored reductions in anthropogenic emissions by sources
of greenhouse gases that have occurred as a result of a registered CDM project activity during the
verification period. Certification is the written assurance by the designated operational entity
that, during a specified time period, a project activity achieved the reductions in anthropogenic
emissions by sources of greenhouse gases as verified.
62.
In accordance with the provisions on confidentiality in paragraph 27(h) above, the
designated operational entity contracted by the project participants to perform the verification
shall make the monitoring report publicly available, and shall:
(a)
Determine whether the project documentation provided is in accordance with the
requirements of the registered project design document and relevant provisions of
decision 17/CP.7, the present annex and relevant decisions of the COP/MOP;
(b)
Conduct on-site inspections, as appropriate, that may comprise, inter alia, a
review of performance records, interviews with project participants and local stakeholders,
collection of measurements, observation of established practices and testing of the accuracy of
monitoring equipment;
(c)
If appropriate, use additional data from other sources;
(d)
Review monitoring results and verify that the monitoring methodologies for the
estimation of reductions in anthropogenic emissions by sources have been applied correctly and
their documentation is complete and transparent;
(e)
Recommend to the project participants appropriate changes to the monitoring
methodology for any future crediting period, if necessary;
(f)
Determine the reductions in anthropogenic emissions by sources of greenhouse
gases that would not have occurred in the absence of the CDM project activity, based on the data
and information derived under subparagraph (a) above and obtained under subparagraph (b)
and/or (c) above, as appropriate, using calculation procedures consistent with those contained in
the registered project design document and in the monitoring plan;
(g)
Identify and inform the project participants of any concerns related to the
conformity of the actual project activity and its operation with the registered project design
document. Project participants shall address the concerns and supply relevant additional
information;
(h)
Provide a verification report to the project participants, the Parties involved and
the executive board. The report shall be made publicly available.
63.
The designated operational entity shall, based on its verification report, certify in writing
that, during the specified time period, the project activity achieved the verified amount of
reductions in anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases that would not have
occurred in the absence of the CDM project activity. It shall inform the project participants,
Parties involved and the executive board of its certification decision in writing immediately upon
completion of the certification process and make the certification report publicly available.
J. Issuance of certified emission reductions
64.
The certification report shall constitute a request for issuance to the executive board of
CERs equal to the verified amount of reductions of anthropogenic emissions by sources of
greenhouse gases.
65.
The issuance shall be considered final 15 days after the date of receipt of the request for
issuance, unless a Party involved in the project activity or at least three members of the executive
board request a review of the proposed issuance of CERs. Such a review shall be limited to
issues of fraud, malfeasance or incompetence of the designated operational entities and be
conducted as follows:
(a)
Upon receipt of a request for such a review, the executive board, at its next
meeting, shall decide on its course of action. If it decides that the request has merit it shall
perform a review and decide whether the proposed issuance of CERs should be approved;
(b)
The executive board shall complete its review within 30 days following its
decision to perform the review;
(c)
The executive board shall inform the project participants of the outcome of the
review, and make public its decision regarding the approval of the proposed issuance of CERs
and the reasons for it.
66.
Upon being instructed by the executive board to issue CERs for a CDM project activity,
the CDM registry administrator, working under the authority of the executive board, shall,
promptly, issue the specified quantity of CERs into the pending account of the executive board in
the CDM registry, in accordance with Appendix D below. Upon such issuance, the CDM
registry administrator shall promptly:
(a)
Forward the quantity of CERs corresponding to the share of proceeds to cover
administrative expenses and to assist in meeting costs of adaptation, respectively, in accordance
with Article 12, paragraph 8, to the appropriate accounts in the CDM registry for the
management of the share of proceeds;
(b)
Forward the remaining CERs to the registry accounts of Parties and project
participants involved, in accordance with their request.
APPENDIX A
Standards for the accreditation of operational entities
1.
An operational entity shall:
(a)
Be a legal entity (either a domestic legal entity or an international organization)
and provide documentation of this status;
(b)
Employ a sufficient number of persons having the necessary competence to
perform validation, verification and certification functions relating to the type, range and volume
of work performed, under a responsible senior executive;
(c)
activities;
Have the financial stability, insurance coverage and resources required for its
(d)
Have sufficient arrangements to cover legal and financial liabilities arising from
its activities;
(e)
Have documented internal procedures for carrying out its functions including,
among others, procedures for the allocation of responsibility within the organization and for
handling complaints. These procedures shall be made publicly available;
(f)
Have, or have access to, the necessary expertise to carry out the functions
specified in modalities and procedures of the CDM and relevant decisions by the COP/MOP, in
particular knowledge and understanding of:
(i)
The modalities and procedures and guidelines for the operation of the
CDM, relevant decisions of the COP/MOP and of the executive board;
(ii)
Issues, in particular environmental, relevant to validation, verification and
certification of CDM project activities, as appropriate;
(iii)
The technical aspects of CDM project activities relevant to environmental
issues, including expertise in the setting of baselines and monitoring of
emissions;
(iv)
Relevant environmental auditing requirements and methodologies;
(v)
Methodologies for accounting of anthropogenic emissions by sources;
(vi)
Regional and sectoral aspects;
(g)
Have a management structure that has overall responsibility for performance and
implementation of the entity’s functions, including quality assurance procedures, and all relevant
decisions relating to validation, verification and certification. The applicant operational entity
shall make available:
(i)
The names, qualifications, experience and terms of reference of senior
management personnel such as the senior executive, board members,
senior officers and other relevant personnel;
(ii)
An organizational chart showing lines of authority, responsibility and
allocation of functions stemming from senior management;
(iii)
Its quality assurance policy and procedures;
(iv)
Administrative procedures, including document control;
(v)
Its policy and procedures for the recruitment and training of operational
entity personnel, for ensuring their competence for all necessary functions
for validation, verification and certification functions, and for monitoring
their performance;
(vi)
Its procedures for handling complaints, appeals and disputes;
(h)
Not have pending any judicial process for malpractice, fraud and/or other activity
incompatible with its functions as a designated operational entity.
2.
An applicant operational entity shall meet the following operational requirements:
(a)
Work in a credible, independent, non-discriminatory and transparent manner,
complying with applicable national law and meeting, in particular, the following requirements:
(i)
An applicant operational entity shall have a documented structure, which
safeguards impartiality, including provisions to ensure impartiality of its
operations;
(ii)
If it is part of a larger organization, and where parts of that organization
are, or may become, involved in the identification, development or
financing of any CDM project activity, the applicant operational entity
shall:
−
Make a declaration of all the organization’s actual and planned
involvement in CDM project activities, if any, indicating which
part of the organization is involved and in which particular CDM
project activities;
−
Clearly define the links with other parts of the organization,
demonstrating that no conflicts of interest exist;
−
Demonstrate that no conflict of interest exists between its functions
as an operational entity and any other functions that it may have,
and demonstrate how business is managed to minimize any
identified risk to impartiality. The demonstration shall cover all
sources of conflict of interest, whether they arise from within the
applicant operational entity or from the activities of related bodies;
−
Demonstrate that it, together with its senior management and staff,
is not involved in any commercial, financial or other processes
which might influence its judgement or endanger trust in its
independence of judgement and integrity in relation to its activities,
and that it complies with any rules applicable in this respect;
(b)
Have adequate arrangements to safeguard confidentiality of the information
obtained from CDM project participants in accordance with provisions contained in the present
annex.
APPENDIX B
Project design document
1.
The provisions of this appendix shall be interpreted in accordance with the annex above
on modalities and procedures for a CDM.
2.
The purpose of this appendix is to outline the information required in the project design
document. A project activity shall be described in detail taking into account the provisions of the
annex on modalities and procedures for a CDM, in particular, section G on validation and
registration and section H on monitoring, in a project design document which shall include the
following:
(a)
A description of the project comprising the project purpose, a technical
description of the project, including how technology will be transferred, if any, and a description
and justification of the project boundary;
(b)
A proposed baseline methodology in accordance with the annex on modalities and
procedures for a CDM including, in the case of the:
(i)
(ii)
Application of an approved methodology:
−
Statement of which approved methodology has been selected;
−
Description of how the approved methodology will be applied in
the context of the project;
Application of a new methodology:
−
Description of the baseline methodology and justification of
choice, including an assessment of strengths and weaknesses of the
methodology;
−
Description of key parameters, data sources and assumptions used
in the baseline estimate, and assessment of uncertainties;
−
Projections of baseline emissions;
−
Description of how the baseline methodology addresses potential
leakage;
(iii)
Other considerations, such as a description of how national and/or sectoral
policies and circumstances have been taken into account and an
explanation of how the baseline was established in a transparent and
conservative manner;
(c)
Statement of the estimated operational lifetime of the project and which crediting
period was selected;
(d)
Description of how the anthropogenic emissions of GHG by sources are reduced
below those that would have occurred in the absence of the registered CDM project activity;
(e)
Environmental impacts:
(i)
Documentation on the analysis of the environmental impacts, including
transboundary impacts;
(ii)
If impacts are considered significant by the project participants or the host
Party: conclusions and all references to support documentation of an
environmental impact assessment that has been undertaken in accordance
with the procedures as required by the host Party;
(f)
Information on sources of public funding for the project activity from Parties
included in Annex I which shall provide an affirmation that such funding does not result in a
diversion of official development assistance and is separate from and is not counted towards the
financial obligations of those Parties;
(g)
Stakeholder comments, including a brief description of the process, a summary of
the comments received, and a report on how due account was taken of any comments received;
(h)
(i)
Monitoring plan:
(i)
Identification of data needs and data quality with regard to accuracy,
comparability, completeness and validity;
(ii)
Methodologies to be used for data collection and monitoring including
quality assurance and quality control provisions for monitoring, collecting
and reporting;
(iii)
In the case of a new monitoring methodology, provide a description of the
methodology, including an assessment of strengths and weaknesses of the
methodology and whether or not it has been applied successfully
elsewhere;
Calculations:
(i)
Description of formulae used to calculate and estimate anthropogenic
emissions by sources of greenhouse gases of the CDM project activity
within the project boundary;
(j)
(ii)
Description of formulae used to calculate and to project leakage, defined
as: the net change of anthropogenic emissions by sources of greenhouse
gases which occurs outside the CDM project activity boundary, and that is
measurable and attributable to the CDM project activity;
(iii)
The sum of (i) and (ii) above representing the CDM project activity
emissions;
(iv)
Description of formulae used to calculate and to project the anthropogenic
emissions by sources of greenhouse gases of the baseline;
(v)
Description of formulae used to calculate and to project leakage;
(vi)
The sum of (iv) and (v) above representing the baseline emissions;
(vii)
Difference between (vi) and (iii) above representing the emission
reductions of the CDM project activity;
References to support the above, if any.
APPENDIX C
Terms of reference for establishing guidelines
on baselines and monitoring methodologies
The executive board, drawing on experts in accordance with the modalities and
procedures for a CDM, shall develop and recommend to the COP/MOP, inter alia:
(a)
General guidance on methodologies relating to baselines and monitoring
consistent with the principles set out in those modalities and procedures in order to:
(i)
Elaborate the provisions relating to baseline and monitoring
methodologies contained in decision 17/CP.7, the annex above and
relevant decisions of the COP/MOP;
(ii)
Promote consistency, transparency and predictability;
(iii)
Provide rigour to ensure that net reductions in anthropogenic emissions are
real and measurable, and an accurate reflection of what has occurred
within the project boundary;
(iv)
Ensure applicability in different geographical regions and to those project
categories which are eligible in accordance with decision 17/CP.7 and
relevant decisions of the COP/MOP;
(v)
Address the additionality requirement of Article 12, paragraph 5(c), and
paragraph 43 of the above annex;
(b)
Specific guidance in the following areas:
(i)
Definition of project categories (e.g. based on sector, subsector, project
type, technology, geographic area) that show common methodological
characteristics for baseline setting, and/or monitoring, including guidance
on the level of geographic aggregation, taking into account data
availability;
(ii)
Baseline methodologies deemed to reasonably represent what would have
occurred in the absence of a project activity;
(iii)
Monitoring methodologies that provide an accurate measure of actual
reductions in anthropogenic emissions as a result of the project activity,
taking into account the need for consistency and cost-effectiveness;
(iv)
Decision trees and other methodological tools, where appropriate, to guide
choices in order to ensure that the most appropriate methodologies are
selected, taking into account relevant circumstances;
(v)
The appropriate level of standardization of methodologies to allow a
reasonable estimation of what would have occurred in the absence of a
project activity wherever possible and appropriate. Standardization should
be conservative in order to prevent any overestimation of reductions in
anthropogenic emissions;
(vi)
Determination of project boundaries including accounting for all
greenhouse gases that should be included as a part of the baseline, and
monitoring. Relevance of leakage and recommendations for establishing
appropriate project boundaries and methods for the ex post evaluation of
the level of leakage;
(vii)
Accounting for applicable national policies and specific national or
regional circumstances, such as sectoral reform initiatives, local fuel
availability, power sector expansion plans, and the economic situation in
the sector relevant to the project activity;
(viii)
The breadth of the baseline, e.g. how the baseline makes comparisons
between the technology/fuel used and other technologies/fuels in the
sector;
(c)
In developing the guidance in (a) and (b) above, the executive board shall take
into account:
(i)
Current practices in the host country or an appropriate region, and
observed trends;
(ii)
Least cost technology for the activity or project category.
APPENDIX D
Clean development mechanism registry requirements
1.
The executive board shall establish and maintain a CDM registry to ensure the accurate
accounting of the issuance, holding, transfer and acquisition of CERs by Parties not included in
Annex I. The executive board shall identify a registry administrator to maintain the registry
under its authority.
2.
The CDM registry shall be in the form of a standardized electronic database which
contains, inter alia, common data elements relevant to the issuance, holding, transfer and
acquisition of CERs. The structure and data formats of the CDM registry shall conform to
technical standards to be adopted by the COP/MOP for the purpose of ensuring the accurate,
transparent and efficient exchange of data between national registries, the CDM registry and the
independent transaction log.
3.
The CDM registry shall have the following accounts:
(a)
One pending account for the executive board, into which CERs are issued before
being transferred to other accounts;
(b)
At least one holding account for each Party not included in Annex I hosting a
CDM project activity or requesting an account;
(c)
At least one account for the purpose of cancelling ERUs, CERs, AAUs and RMUs
equal to excess CERs issued, as determined by the executive board, where the accreditation of a
designated operational entity has been withdrawn or suspended;
(d)
At least one account for the purpose of holding and transferring CERs
corresponding to the share of proceeds to cover administrative expenses and to assist in meeting
costs of adaptation in accordance with Article 12, paragraph 8. Such an account may not
otherwise acquire CERs.
4.
Each CER shall be held in only one account in one registry at a given time.
5.
Each account within the CDM registry shall have a unique account number comprising
the following elements:
(a)
Party/organization identifier: the Party for which the account is maintained, using
the two-letter country code defined by the International Organization for Standardization
(ISO 3166), or, in the cases of the pending account and an account for managing the CERs
corresponding to the share of proceeds, the executive board or another appropriate organization;
(b)
A unique number: a number unique to that account for the Party or organization
for which the account is maintained.
6.
Upon being instructed by the executive board to issue CERs for a CDM project activity,
the registry administrator shall, in accordance with the transaction procedures set out in
decision -/CMP.1 (Modalities for the accounting of assigned amounts):
(a)
Issue the specified quantity of CERs into a pending account of the executive
board;
(b)
Forward the quantity of CERs corresponding to the share of proceeds to cover
administrative expenses and to assist in meeting costs of adaptation, in accordance with
Article 12, paragraph 8, to the appropriate accounts in the CDM registry for holding and
transferring such CERs;
(c)
Forward the remaining CERs to the registry accounts of project participants and
Parties involved, in accordance with their request.
7.
Each CER shall have a unique serial number comprising the following elements:
(a)
Commitment period: the commitment period for which the CER is issued;
(b)
Party of origin: the Party which hosted the CDM project activity, using the twoletter country code defined by ISO 3166;
(c)
Type: this shall identify the unit as a CER;
(d)
Unit: a number unique to the CER for the identified commitment period and
Party of origin;
(e)
Project identifier: a number unique to the CDM project activity for the Party of
origin.
8.
Where the accreditation of a designated operational entity has been withdrawn or
suspended, ERUs, CERs, AAUs and/or RMUs equal to the excess CERs issued, as determined
by the executive board, shall be transferred to a cancellation account in the CDM registry. Such
ERUs, CERs, AAUs and RMUs may not be further transferred or used for the purpose of
demonstrating the compliance of a Party with its commitment under Article 3, paragraph 1.
9.
The CDM registry shall make non-confidential information publicly available and
provide a publicly accessible user interface through the Internet that allows interested persons to
query and view it.
10.
The information referred to in paragraph 9 above shall include up-to-date information, for
each account number in the registry, on the following:
(a)
Account name: the holder of the account;
(b)
Representative identifier: the representative of the account holder, using the
Party/organization identifier (the two-letter country code defined by ISO 3166) and a number
unique to that representative for that Party or organization;
(c)
Representative name and contact information: the full name, mailing address,
telephone number, facsimile number and e-mail address of the representative of the account
holder.
11.
The information referred to in paragraph 9 above shall include the following CDM
project activity information, for each project identifier against which the CERs have been issued:
(a)
(b)
is located;
Project name: a unique name for the CDM project activity;
Project location: the Party and town or region in which the CDM project activity
(c)
Years of CER issuance: the years in which CERs have been issued as a result of
the CDM project activity;
(d)
Operational entities: the operational entities involved in the validation,
verification and certification of the CDM project activity;
(e)
Reports: downloadable electronic versions of documentation to be made publicly
available in accordance with the provisions of the present annex.
12.
The information referred to in paragraph 9 above shall include the following holding and
transaction information relevant to the CDM registry, by serial number, for each calendar year
(defined according to Greenwich Mean Time):
(a)
The total quantity of CERs in each account at the beginning of the year;
(b)
The total quantity of CERs issued;
(c)
The total quantity of CERs transferred and the identity of the acquiring accounts
and registries;
(d)
The total quantity of ERUs, CERs, AAUs and RMUs cancelled in accordance
with paragraph 8 above;
(e)
Current holdings of CERs in each account.
CLEAN DEVELOPMENT MECHANISM
PROJECT DESIGN DOCUMENT (CDM-PDD)
Version 01 (in effect as of: 29 August 2002)
Introductory Note
1.
This document contains the clean development mechanism project design document
(CDM-PDD). It elaborates on the outline of information in Appendix B “Project Design Document” to
the Modalities and Procedures (decision 17/CP.7 contained in document FCCC/CP/2001/13/Add.2).
2.
The CDM-PDD can be obtained electronically through the UNFCCC CDM web site
(http://unfccc.int/cdm), by e-mail (cdm-info@unfccc.int) or in printed from the UNFCCC secretariat
(Fax: +49-228-8151999).
3.
Explanations for project participants are in italicized font.
4.
The Executive Board may revise the project design document (CDM-PDD), if necessary.
Revisions shall not affect CDM project activities validated at and prior to the date at which a revised
version of the CDM-PDD enters into effect. Versions of the CDM-PDD shall be consecutively
numbered and dated.
5.
In accordance with the CDM M&P, the working language of the Board is English. The
CDM-PDD shall therefore be submitted to the Executive Board filled in English. The CDM-PDD format
will be available on the UNFCCC CDM web site in all six official languages of the United Nations.
6.
The Executive Board recommends to the COP (COP/MOP) to determine, in the context of its
decision on modalities and procedures for the inclusion of afforestation and reforestation activities in the
CDM (see also paragraph 8-11 of decision 17/CP.7), whether the CDM-PDD shall be applicable to this
type of activities or whether modifications are required.
7.
A glossary of terms may be found on the UNFCCC CDM web site or from the UNFCCC
secretariat by e-mail (cdm-info@unfccc.int) or in print (Fax: +49-228-815 1999).
CONTENTS
A.
General description of project activity
B.
Baseline methodology
C.
Duration of the project activity / Crediting period
D.
Monitoring methodology and plan
E.
Calculations of GHG emissions by sources
F.
Environmental impacts
G.
Stakeholders comments
Annexes
Annex 1: Information on participants in the project activity
Annex 2: Information regarding public funding
Annex 3: New baseline methodology
Annex 4: New monitoring methodology
Annex 5: Table: Baseline data
A.
General description of project activity
A.1
Title of the project activity:
A.2.
Description of the project activity:
(Please include in the description
- the purpose of the project activity
- the view of the project participants of the contribution of the project activity to sustainable
development (max. one page).)
A.3.
Project participants:
(Please list Party(ies) and private and/or public entities involved in the project activity and provide
contact information in Annex 1.)
(Please indicate at least one of the above as the contact for the CDM project activity.)
A.4.
Technical description of the project activity:
A.4.1. Location of the project activity:
A.4.1.1
Host country Party(ies):
A.4.1.2
Region/State/Province etc.:
A.4.1.3
City/Town/Community etc:
A.4.1.4
Detail on physical location, including information allowing the
unique identification of this project activity (max one page):
A.4.2. Category(ies) of project activity
(Using the list of categories of project activities and of registered CDM project activities by
category
available on the UNFCCC CDM web site, please specify the category(ies) of project activities into
which this project activity falls. If no suitable category(ies) of project activities can be identified,
please suggest a new category(ies) descriptor and its definition, being guided by relevant
information on the UNFCCC CDM web site.)
A.4.3. Technology to be employed by the project activity:
(This section should include a description on how environmentally safe and sound technology and
know-how to be used is transferred to the host Party, if any.)
A.4.4. Brief explanation of how the anthropogenic emissions of anthropogenic
greenhouse gas (GHGs) by sources are to be reduced by the proposed CDM project activity,
including why the emission reductions would not occur in the absence of the proposed project
activity, taking into account national and/or sectoral policies and circumstances:
(Please explain briefly how anthropogenic greenhouse gas (GHG) emission reductions are to be
achieved (detail to be provided in section B.) and provide the total estimate of anticipated
reductions in tonnes of CO2 equivalent as determined in section E. below.)
A.4.5. Public funding of the project activity:
(In case public funding from Parties included in Annex I is involved, please provide in Annex 2
information on sources of public funding for the project activity, including an affirmation that such
funding does not result in a diversion of official development assistance and is separate from and
is not counted towards the financial obligations of those Parties.)
B.
Baseline methodology
B.1
Title and reference of the methodology applied to the project activity:
(Please refer to the UNFCCC CDM web site for the title and reference list as well as the details of
approved methodologies. If a new baseline methodology is proposed, please fill out Annex 3.
Please note that the table “Baseline data” contained in Annex 5 is to be prepared parallel to
completing the remainder of this section.)
B.2. Justification of the choice of the methodology and why it is applicable to the project
activity
B.3.
Description of how the methodology is applied in the context of the project activity:
B.4. Description of how the anthropogenic emissions of GHG by sources are reduced below
those that would have occurred in the absence of the registered CDM project activity (i.e.
explanation of how and why this project is additional and therefore not the baseline scenario)
B.5. Description of how the definition of the project boundary related to the baseline
methodology is applied to the project activity:
B.6.
Details of baseline development
B.6.1 Date of completing the final draft of this baseline section (DD/MM/YYYY):
B.6.2 Name of person/entity determining the baseline:
(Please provide contact information and indicate if the person/entity is also a project participant
listed in Annex 1.)
C.
Duration of the project activity / Crediting period
C.1
Duration of the project activity:
C.1.1. Starting date of the project activity:
(For a definition by the Executive Board of the term “starting date”, please refer to UNFCCC CDM
web site. Any such guidance shall be incorporated in subsequent versions of the CDM-PDD.
Pending guidance, please indicate how the” starting date” has been defined and applied in the
context of this project activity.)
C.1.2. Expected operational lifetime of the project activity: (in years and months, e.g. two
years and four months would be shown as: 2y-4m)
C.2
Choice of the crediting period and related information: (Please underline the appropriate
option (C.2.1 or C.2.2.) and fill accordingly)
(Note that the crediting period may only start after the date of registration of the proposed activity
as a CDM project activity. In exceptional cases, the starting date of the crediting period can be
prior to the date of registration of the project activity as provided for in paras. 12 and 13 of
decision 17/CP.7 and through any guidance by the Executive Board, available on the UNFCCC
CDM web site)
C.2.1. Renewable crediting period (at most seven (7) years per period)
C.2.1.1.
Starting date of the first crediting period (DD/MM/YYYY):
C.2.1.2.
Length of the first crediting period (in years and months, e.g.
two years and four months would be shown as: 2y-4m):
C.2.2. Fixed crediting period (at most ten (10) years):
C.2.2.1.
Starting date (DD/MM/YYYY):
C.2.2.2.
Length (max 10 years): (in years and months, e.g. two years
and four months would be shown as: 2y-4m)
D.
Monitoring methodology and plan
(The monitoring plan needs to provide detailed information related to the collection and archiving
of all relevant data needed to
- estimate or measure emissions occurring within the project boundary;
- determine the baseline; and;
- identify increased emissions outside the project boundary.
The monitoring plan should reflect good monitoring practice appropriate to the type of project
activity. Project participants shall implement the registered monitoring plan and provide data, in
accordance with the plan, through their monitoring report.
Operational entities will verify that the monitoring methodology and plan have been implemented
correctly and check the information in accordance with the provisions on verification. This section
shall provide a detailed description of the monitoring plan, including an identification of the data
and its quality with regard to accuracy, comparability, completeness and validity, taking into
consideration any guidance contained in the methodology.
Please note that data monitored and required for verification and issuance are to be kept for two
years after the end of the crediting period or the last issuance of CERs for this project activity,
whatever occurs later.)
D.1.
Name and reference of approved methodology applied to the project activity:
(Please refer to the UNFCCC CDM web site for the name and reference as well as details of
approved methodologies. If a new methodology is proposed, please fill out Annex 4.)
(If a national or international monitoring standard has to be applied to monitor certain aspects of
the project activity, please identify this standard and provide a reference to the source where a
detailed description of the standard can be found.)
D.2. Justification of the choice of the methodology and why it is applicable to the project
activity:
D.3.
Data to be collected in order to monitor emissions from the project activity, and how this data will be archived:
(Please add rows to the table below, as needed)
ID number
(Please use
numbers to ease
cross-referencing
to table D.6)
Data
type
Data
variable
Data
unit
Measured (m),
calculated (c) or
estimated (e)
Recording
frequency
Proportion
of data to
be
monitored
How will the
data be
archived?
(electronic/
paper)
For how long is
archived data to be
kept?
Comment
D.4.
Potential sources of emissions which are significant and reasonably attributable to the project activity, but which are not included in the
project boundary, and identification if and how data will be collected and archived on these emission sources.
(Please add rows to the table below, as needed.)
ID number
(Please use
numbers to ease
cross-referencing
to table D.6)
Data
type
Data
variable
Data
unit
Measured (m),
calculated (c) or
estimated (e)
Recording
frequency
Proportion
of data to
be
monitored
How will the
data be
archived?
(electronic/
paper)
For how long is
archived data to be
kept?
Comment
D.5. Relevant data necessary for determining the baseline of anthropogenic emissions by sources of GHG within the project boundary and
identification if and how such data will be collected and archived.
(Depending on the methodology used to determine the baseline this table may need to be filled. Please add rows to the table below, as needed.)
ID number
Data type
Data variable
Data unit
(Please use
numbers to ease
cross-referencing
to table D.6)
Will data be collected
on this item? (If no,
explain).
How is data archived?
(electronic/paper)
For how long is
data archived to
be kept?
Comment
D.6. Quality control (QC) and quality assurance (QA) procedures are being undertaken for data monitored. (data items in tables contained in
section D.3., D.4. and D.5 above, as applicable)
Data
(Indicate table and ID
number e.g. D.4-1; D.42. )
D.7
Uncertainty level of data
(High/Medium/Low)
Are QA/QC procedures
planned for these data?
Outline explanation why QA/QC procedures are or are not being planned.
Name of person/entity determining the monitoring methodology:
(Please provide contact information and indicate if the person/entity is also a project participant listed in Annex 1 of this document.)
E.
Calculation of GHG emissions by sources
E.1
Description of formulae used to estimate anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases
of the project activity within the project boundary: (for each gas, source, formulae/algorithm, emissions
in units of CO2 equivalent)
E.2
Description of formulae used to estimate leakage, defined as: the net change of anthropogenic
emissions by sources of greenhouse gases which occurs outside the project boundary, and that is
measurable and attributable to the project activity: (for each gas, source, formulae/algorithm, emissions
in units of CO2 equivalent)
E.3
The sum of E.1 and E.2 representing the project activity emissions:
E.4
Description of formulae used to estimate the anthropogenic emissions by sources of greenhouse
gases of the baseline: (for each gas, source, formulae/algorithm, emissions in units of CO2
equivalent)
E.5
Difference between E.4 and E.3 representing the emission reductions of the project activity:
E.6
Table providing values obtained when applying formulae above:
F.
Environmental impacts
F.1.
Documentation on the analysis of the environmental impacts, including transboundary impacts
(Please attach the documentation to the CDM-PDD.)
F.2.
If impacts are considered significant by the project participants or the host Party: please provide
conclusions and all references to support documentation of an environmental impact assessment
that has been undertaken in accordance with the procedures as required by the host Party.
G.
Stakeholders comments
G.1. Brief description of the process on how comments by local stakeholders have been invited and
compiled:
G.2.
Summary of the comments received:
G.3.
Report on how due account was taken of any comments received:
Annex 1
CONTACT INFORMATION ON PARTICIPANTS IN THE PROJECT ACTIVITY
(Please copy and paste table as needed)
Organization:
Street/P.O.Box:
Building:
City:
State/Region:
Postfix/ZIP:
Country:
Telephone:
FAX:
E-Mail:
URL:
Represented by:
Title:
Salutation:
Last Name:
Middle Name:
First Name:
Department:
Mobile:
Direct FAX:
Direct tel:
Personal E-Mail:
Annex 2
INFORMATION REGARDING PUBLIC FUNDING
Annex 3
NEW BASELINE METHODOLOGY
(The baseline for a CDM project activity is the scenario that reasonably represents the
anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases that would occur in the absence of the
proposed project activity. A baseline shall cover emissions from all gases, sectors and source
categories listed in Annex A of the Kyoto Protocol within the project boundary. The general
characteristics of a baseline are contained in para. 45 of the CDM M&P.
For guidance on aspects to be covered in the description of a new methodology, please refer to the
UNFCCC CDM web site.
Please note that the table “Baseline data” contained in Annex 5 is to be prepared parallel to
completing the remainder of this section.)
1.
Title of the proposed methodology:
2.
Description of the methodology:
2.1. General approach (Please check the appropriate option(s))
?
Existing actual or historical emissions, as applicable;
?
Emissions from a technology that represents an economically attractive course of action,
taking into account barriers to investment;
?
The average emissions of similar project activities undertaken in the previous five years, in
similar social, economic, environmental and technological circumstances, and whose performance is
among the top 20 per cent of their category.
2.2. Overall description (other characteristics of the approach):
3.
Key parameters/assumptions (including emission factors and activity levels), and data
sources considered and used:
4.
Definition of the project boundary related to the baseline methodology:
(Please describe and justify the project boundary bearing in mind that it shall encompass all
anthropogenic emissions by sources of greenhouse gases under the control of the project
participants that are significant and reasonably attributable to the project activity. Please describe
and justify which gases and sources included in Annex A of the Kyoto Protocol are included in the
boundary and outside the boundary.)
5.
Assessment of uncertainties:
(Please indicate uncertainty factors and how those uncertainties are to be addressed)
6.
Description of how the baseline methodology addresses the calculation of baseline
emissions and the determination of project additionality:
(Formulae and algorithms used in section E)
7.
Description of how the baseline methodology addresses any potential leakage of the
project activity:
(Please note: Leakage is defined as the net change of anthropogenic emissions by sources of
greenhouse gases which occurs outside the project boundary and which is measurable and
attributable to the CDM project activity.)
(Formulae and algorithms used in section E.5)
8.
Criteria used in developing the proposed baseline methodology, including an
explanation of how the baseline methodology was developed in a transparent and conservative
manner:
9.
Assessment of strengths and we aknesses of the baseline methodology:
10.
Other considerations, such as a description of how national and/or sectoral policies and
circumstances have been taken into account:
Annex 4
NEW MONITORING METHODOLOGY
Proposed new monitoring methodology
(Please provide a detailed description of the monitoring plan, including the identification of data and its quality with regard to accuracy,
comparability, completeness and validity)
1. Brief description of new methodology
(Please outline the main points and give a reference to a detailed description of the monitoring methodology).
2. Data to be collected or used in order to monitor emissions from the project activity, and how this data will be archived
(Please add rows to the table below, as needed)
ID number
(Please use
numbers to
ease crossreferencing to
table 5)
Data
type
Data
variable
Data
unit
Measured (m),
calculated (c) or
estimated (e)
Recording
frequency
Proportion
of data to
be
monitored
How will the
data be
archived?
(electronic/
paper)
For how long is
archived data
kept?
Comment
3. Potential sources of emissions which are significant and reasonably attributable to the project activity, but which are not included in the
project boundary, and identification if and how data will be collected and archived on these emission sources
(Please add rows to the table below, as needed.)
ID number
Data type
(Please use
numbers to
ease crossreferencing
to table 5)
Data
variable
Data
unit
Measured (m),
calculated (c) or
estimated (e)
Recording
frequency
Proportion
of data to
be
monitored
How will the
data be
archived?
(electronic/
paper)
For how long is
archived data
kept?
Comment
4. Assumptions used in elaborating the new methodology:
(Please list information used in the calculation of emissions which is not measured or calculated, e.g. use of any default emission factors)
5. Please indicate whether quality control (QC) and quality assurance (QA) procedures are being undertaken for the items monitored. (see
tables in sections 2 and 3 above)
Data
(Indicate table and ID
number e.g. 3.-1; 3.-2.)
Uncertainty level of data
(High/Medium/Low)
Are QA/QC procedures
planned for these data?
Outline explanation why QA/QC procedures are or are not being planned.
6. What are the potential strengths and weaknesses of this methodology? (please outline how the accuracy and completeness of the new
methodology compares to that of approved methodologies).
7. Has the methodology been applied successfully elsewhere and, if so, in which circumstances?
After completing above, please continue filling sub-sections D.2. and following.
Annex 5
TABLE: BASELINE DATA
(Please provide a table containing the key elements used to determine the baseline (variables,
parameters, data sources etc.). For approved methodologies you may find a draft table on the
UNFCCC CDM web site. For new methodologies, no predefined table structure is provided.)
-----
Annex III
The project participants will state whether and how the project activity will
contribute to sustainable development, in regards to the following aspects:
a) Contribution to local environmental sustainability
Assess the mitigation of local environmental impacts (solid wastes, liquid
effluents, atmospheric pollutants, etc.) caused by the project in comparison with the
estimated local environmental impacts for the reference scenario.
b) Contribution to development of working conditions and net job creation
Assess the commitment of the project to social and workplace responsibilities,
health and education programs and defense of civil rights. Also assess the improvement
in the qualitative and quantitative level of employment (direct and indirect) comparing
the project scenario with the reference scenario.
c) Contribution to the distribution of income
Assess the direct and indirect effects of the quality of life of low-income
populations, noting the socio-economic benefits provided by the project in relation to
the reference scenario.
d) Contribution to training and technological development
Assess the degree of technological innovation of the project in relation to the
reference scenario and the technologies used in activities comparable to those called for
in the project. Also assess the possibility of reproduction of the technologies used,
taking account of their demonstration effect, and evaluating the origin of the equipment,
the existence of royalties and technology licenses and the need for international
technical assistance.
e) Contribution to regional integration and linkages with other sectors
The contribution to regional development can be measured in terms of the
integration of the project with other socio-economic activities in the region where it is
implanted.
UNFCCC/CCNUCC
CDM – Executive Board
AM0003 / Version 01
Sectoral Scope: 13
12 January 2004
Approved baseline methodology AM0003
Simplified Financial Analysis for Landfill Gas Capture Projects
Source
This methodology is based on the Project Design Document and Baseline Study, Monitoring
and Verification Plan developed for the NovaGerar Landfill Gas to Energy Project by S.A.
Paulista in Nova Iguaçú, Rio de Janeiro, Brazil. These documents were prepared by
EcoSecurities Ltd. (version 14, July 2003) for the Carbon Finance Unit of the World Bank.
For more information regarding the proposal and its consideration by the Executive Board
please refer to case NM0005-rev: “Nova Gerar Landfill Gas to Energy project” on
http://cdm.unfccc.int/methodologies/approved.
Selected approach from paragraph 48 of the CDM modalities and procedures
“Emissions from a technology that represents an economically attractive course of action,
taking into account barriers to investment.”
Applicability
This methodology is applicable to landfill gas capture project activities where:
• The captured gas is flared; or
• The captured gas is used to generate electricity, but no emission reductions are claimed for
displacing or avoiding electricity generation by other sources.
This methodology must be used in conjunction with the monitoring methodology below. It is
applicable only where the only plausible outcomes are a business-as-usual scenario (with
minor changes and modifications) and the proposed project. In other words, the methodology
is inapplicable where a plausible outcome is substantial change in practice or technology
different from the proposed technology.
Emission Reduction1
The greenhouse gas emission reduction achieved by the project activity (ERy) during a given
year is the difference between the amount of methane actually destroyed (MDprojecty) and the
amount of methane destroyed in the absence of the project activity (MDbaseliney), times the
approved Global Warming Potential value for methane (GWP_CH4).
1
The Executive Board, at its twelfth meeting, requested the secretariat to prepare a technical paper, for
consideration by the Panel on Methodologies of the Board, on the impact of oxidation of biogas in the
calculation of emission reductions of methane (CH4) for landfill gas project activities. The Board agreed that the
Meth Panel shall prepare a recommendation on this issue to be presented to the Board, for its consideration, at its
fifteenth meeting. This methodology might be revised in order to incorporate considerations by the Board on
this issue. Any revisions shall not affect CDM project activities already registered using this current version of
the methodology.
UNFCCC/CCNUCC
CDM – Executive Board
AM0003 / Version 01
Sectoral Scope: 13
12 January 2004
ERy = (MDprojecty – MDbaseliney) x GWP_CH4
The amount of methane destroyed in the absence of the project activity is the amount of
landfill gas that would be flared or otherwise destroyed absent the project activity taking into
account the effectiveness of the gas collection systems that would be imposed by regulatory
or contractual requirements or similar circumstances at the time of inception of the project2
(the “Effectiveness Adjustment Factor” (EAF)).
MDbaseliney = MDprojecty x EAF
The default value for the Effectiveness Adjustment Factor (EAF) is 20%. Deviations from the
default value can be proposed and justified based on project-specific considerations such as
proposed new laws and regulations or enforcement of existing laws and regulations applicable
at the project location. The ‘Effectiveness Adjustment Factor’ shall be revised at the start of
each new crediting period taking into account the amount of GHG flaring that occurs as part
of common industry practice at that point in the future.
For the Project Design Document, (ex ante) emission reduction estimates are made by
projecting the future GHG emissions of the landfill using the US EPA First Order Decay
Model. These estimates are for reference purposes only, since emission reductions will be
determined (ex post) by metering the actual quantity of methane captured and destroyed once
the project activity is operational.
Based on the above equations, the greenhouse gas emission reduction (ERy) achieved by the
project activity during a given year (y) is equal to the methane destroyed (MDprojecty,
expressed in tonnes) due to the project activity during that year less the effectiveness
adjustment factor (EAF) multiplied by the approved Global Warming Potential value for
methane (GWP_CH4).
ERy = MDprojecty (1 - EAF) x GWP_CH4
ERy is the greenhouse gas emission reduction measured in tonnes of CO2 equivalents (tonnes
CO2e). MDprojecty is the methane destroyed by the project activity measured in tonnes of
methane. EAF is the effectiveness adjustment factor expressed as a decimal. The default
value is 0.20. The approved Global Warming Potential value for methane for the first
commitment period is 21 tonnes CO2e/tonne CH4. Thus, GWP_CH4 = 21 until December 31,
2012.
2
The Executive Board, at its eleventh meeting , requested the Meth Panel to prepare recommendations on the
need for ensuring consistency regarding how should changes on regulatory or contractual requirements be
considered when establishing baseline scenarios and calculating emission reductions. This methodology maybe
be further revised depending on considerations by the Board on this issue. Any revisions shall not affect CDM
project activities already registered using this current version of the methodology.
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CDM – Executive Board
AM0003 / Version 01
Sectoral Scope: 13
12 January 2004
The methane destroyed by the project activity (MDprojecty) during a year is determined by
monitoring the quantity of methane actually flared and used to generate electricity.
MDprojecty = MDflaredy + MDelectricityy
MDflaredy = LFGy * F_CH4y * FE * D_CH4
Where LFGy is the quantity of landfill gas flared during the year measured in cubic metres
(m3), F_CH4y is the methane fraction of the landfill gas as measured periodically during the
year, FE is the flare efficiency (the fraction of the methane destroyed) expressed as a fraction,
D_CH4 is the methane density expressed in tonnes of methane per cubic metre of methane
(tCH4/m3CH4).3
MDelectricityy = EGy * HR / EC_CH4
The quantity of methane destroyed by electricity generation is the amount of electricity
generated (EGy) generated during the year measured in MWh, HR is the heat rate measured in
GJ/MWh, and EC_CH4 is the energy content of methane measured in GJ/tCH4.
Baseline
The baseline considers that some of the methane generated by the landfill may be captured
and destroyed to comply with regulations or contractual requirements, or to address safety and
odour concerns.
The fraction of the methane captured and destroyed in the baseline is called the ‘Effectiveness
Adjustment Factor’ (EAF). The EAF reflects the effectiveness of the gas collection systems
that would be imposed by regulatory or contractual requirements or industry practice at the
time of inception of the project and likely changes over the course of the crediting period.
The default value for the EAF is 0.20, but the project proponents should demonstrate that
there are no regulatory, contractual or other requirements that would require a larger fraction
of the methane to be destroyed in the absence of the project. The EAF shall be revised at the
start of each new crediting period.
Additionality
The baseline scenario and additionality are determined in a step process.
3
At STP the density of methane is 0.0006498 tCH4/m3CH4. In the case of the NovaGerar Landfill Project
conditions, the density is 0.00067899 tCH4/m3CH4.
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CDM – Executive Board
AM0003 / Version 01
Sectoral Scope: 13
12 January 2004
Step 1. Provide a convincing justification that there is no plausible baseline scenario except
the project and the business as usual (BAU) scenarios.4 If there is another plausible baseline
scenario, this methodology can not be used for the proposed project activity.
Step 2. Calculate a conservative internal rate of return (IRR) for the proposed project activity
excluding expected revenue from the sale of CERs. The calculation must include the
incremental investment cost, the operations and maintenance costs, and all other costs of
upgrading the BAU scenario to the proposed project activity. The calculation must also
include all revenues generated by the project activity, including revenue from the sale of
electricity and cost savings due to avoided electricity purchases, except revenue from the sale
of CERs. An IRR is calculated conservatively if the assumptions made tend to raise the IRR
of the project scenario instead of lowering it. To ensure this, values that tend to lead to a
higher IRR should be used for all assumptions. Conservatism of these assumptions should be
ensured by obtaining expert opinions and by the Operational Entity validating the project.
Step 3: Determine whether the project IRR is significantly lower than a conservatively (i.e.
rather low) expected and acceptable IRR for an alternative to this project or a comparable
project type in the relevant country. The conservatively acceptable IRR can be based on:
• Government bond rates or other appropriate estimates of the cost-of-capital (e.g.
commercial lending rates);
• Expert views on expected IRRs for this or comparable project types;
• Other hurdle rates that can be applied for the country or sector.
The choice of conservatively acceptable IRR should be justified.
If the project IRR is clearly and significantly lower than the conservatively acceptable IRR,
the project is not an economically attractive course of action. Therefore it can be assumed
that the BAU alternative is the most economically attractive course of action and the most
likely baseline scenario, and that the project is additional.
Step 4: Analyze the anticipated development of the most likely baseline scenario during the
crediting period and provide a summary description.
Leakage
The only source of leakage is the emissions resulting from generating the electricity used to
pump the landfill gas in the additional collection equipment.
If sufficient electricity is generated from recovered landfill gas to operate the collection
system, there is no leakage. If purchased electricity is used to operate the collection system
exceeds the total amount of electricity sold back to the grid, the associated emissions should
4
BAU is understood to mean the continuation of key present policies and practices. If BAU is conceived of as a
set of concentric circles, this implies that no changes are expected to take place at the “core”—the “core” is
constituted by the key present practices and policies. Changes at the “periphery”, however, may likely happen
over time, as for instance minor regulations and policy adjustments. But such minor changes will not have any
impact on the “core” which therefore will remain intact and unchanged.
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CDM – Executive Board
AM0003 / Version 01
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12 January 2004
be calculated in the manner specified for leakage in the approved baseline methodology
AM0002 (“Greenhouse Gas Emission Reductions through Landfill Gas Capture and Flaring
where the Baseline is established by a Public Concession Contract”) with the resulting
emissions being deducted from the estimated emission reduction during the year.
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Approved monitoring methodology AM0003
Simplified Financial Analysis for Landfill Gas Capture Projects
Source
This methodology is based on the NovaGerar Landfill Gas to Energy Project by S.A. Paulista
in Nova Iguaçú, Rio de Janeiro, Brazil whose Baseline study, Monitoring and Verification
Plan and Project Design Document were prepared by EcoSecurities Ltd. (version 14, July
2003) for the Carbon Finance Unit of the World Bank. For more information regarding the
proposal and its consideration by the Executive Board please refer to case NM0005-rev:
“Nova Gerar Landfill Gas to Energy project” on
http://cdm.unfccc.int/methodologies/approved.
Applicability
This monitoring methodology can be used for project activities that reduce greenhouse gas
emissions through landfill gas capture and destruction of the methane by flaring and/or
generation of electricity. This methodology must be used in conjunction with the baseline
methodology above.
Monitoring Methodology
The monitoring methodology is based on direct measurement of the amount of landfill gas
captured and destroyed at the flare platform and the electricity generating unit(s) as shown in
Figure 1. The monitoring plan provides for continuous measurement of the quantity and
quality of LFG flared and the electricity generated. The main variables that need to be
determined are the quantity of methane actually flared (MDflaredy) and the quantity of
methane used to generate electricity (MDelectricityy). They are determined as follows:
Methane collected and flared: As shown in Figure 1, the amount of methane actually flared
will be determined by monitoring the:
• amount of landfill gas collected (LFGy) [m3 - using a continuous flow meter]
• percentage of landfill gas that is methane (F_CH4y) [% - using a continuous analyser]
• flare working hours [hours - using a run time meter]
In addition, the methane content of the flare emissions will be analysed quarterly to determine
the flare efficiency (FE), the fraction of the methane destroyed.
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Methane collected and used to generate electricity5: The amount of methane used to
generate electricity can be determined from the amount of electricity generated with the
following monitored information:
• The amount of electricity generated (EGy) [MWh metered];
• The heat rate of the electricity generator (HR) [GJ/MWh, determined through periodic
testing];
• The energy content of methane (EC_CH4) [GJ/tCH4].
Figure 1
Monitoring Plan
Energy
produced
LFG
Energy Plant
-
Air
Emissions
Methane content (lab
analyse 4 times/year )
LFG
3
LFG Nm calculation and recording
landfill
Continuous Gas flow
3
meter
Temperature
4
Pressure
Flame Continuous
temperature control
Flare
LFG sample pre1
treatment
Gas continuous
2
analyser
LFG
To estimate leakage the electricity used by the pumping equipment for the collection system
needs to be metered. Electricity sold to the grid should be deducted from the electricity
purchased prior to calculating any leakage.
This monitoring methodology provides for direct and continuous measurement of the actual
quantity of landfill gas flared and of the methane content of the landfill gas flared using a
continuous flow meter and a continuous methane analyser. The continuous methane analyser
5
The Executive Board may revise this methodology based on further recommendations of the Meth Panel to
reflect more accuracy in metering the methane destruction by electricity generation. Any revisions shall not
affect CDM project activities already registered using this current version of the methodology.
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is important because the methane content of landfill gas captured can vary by more than 20%
during a single day due to gas capture network conditions (dilution with air at wellheads,
leakage on pipes, etc.).
The monitoring methodology is commonly used on landfills with gas to energy plant where it
is necessary to have a strict control of the fuel for the energy plant. The measurement
equipment for gas quality (humidity, particulate, etc.) is sensitive, so a strong QA/QC
procedure for the calibration of this equipment is needed.
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Data to be collected or used to monitor emissions from the project activity, and how this data will be archived
ID
Data variable
1
LFGy
2
EGy
3
HR
4
FE
5
F_CH4y
6
Data
unit
Measured (m),
calculated (c)
or estimated
(e)
Amount of landfill
gas to flares
m3
Amount of
electricity generated MWh
Heat rate of the
generator
GJ/MWh
Proportion How will the For how long
of data to
data be
is archived
be
archived?
data kept?
monitored (electronic : e /
paper : p)
m
Continuous
100%
electronic
m
100%
electronic
m and c
Continuous
Semi-annual,
monthly if unstable
n/a
electronic
%
m and c
Semi-annual,
monthly if unstable
n/a
100%
electronic
%
m and c
Flare efficiency
Methane fraction in
the landfill gas
Annual Carbon
Dioxide Equivalent
Avoided
Recording
Frequency
%
Continuous
Every 7 years
e
electronic
A minimum
of 10 control
sites
electronic
Duration of
crediting period
Duration of
crediting period
Duration of
crediting period
Comment
Measured by a flow meter. Data will
be aggregated monthly and yearly.
Measured by a kWh meter. Data will
be aggregated monthly and yearly
Data will be used to test and, if
necessary, correct the generator's
name plate heat rate
Methane content of flare exhaust gas
Duration of
crediting period
Duration of
Measured by continuous gas quality
crediting period analyzer
Duration of
crediting period
The approved monitoring methodology AM0002 (Greenhouse Gas Emission Reductions through Landfill Gas Capture and Flaring where the Baseline is established by a
Public Concession Contract) also required monitoring of: the LFG temperature and pressure, flare temperature, and flare working hours. These variables shall also be
monitored here unless the project developer can justify that this information is not needed in order to adequately estimate LFGy.
Data to be collected or used to monitor leakage, and how this data will be archived
ID
3.1
Data
type
Data variable
Electricity Total amount
electricity used for
gas pumping
Data
unit
[kWh]
Measured (m), Recording Proportion How will the For how long
calculated (c) Frequency of data to
data be
is archived
or estimated
be
archived?
data kept?
(e)
monitored (electronic : e /
paper : p)
m
Continuously
100%
Daily : e
Monthly : p
Project lifetime
Comment
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12 January 2004
Quality control (QC) and quality assurance (QA) procedures to be undertaken for the items monitored. (see tables above)
Appropriate quality control and quality assurance procedures are needed for the monitoring equipment and the data collected.
Data
Uncertainty level of data
(High/Medium/Low)
Are QA/QC
procedures planned
for these data?
yes
1
LFGy
2
EGy
Low
Low
yes
3
HR
Low
yes
4
FE
Low
yes
5
F_CH4y
Low
yes
Outline explanation why QA/QC procedures are or are not being planned.
Flow meters will be subject to a regular maintenance and testing regime to
ensure accuracy.
Electricity meters will be subject to a regular maintenance and testing regime to
ensure accuracy. Their readings will be checked by the electricity distribution
company.
Regular maintenance will ensure optimal operation of engines and generators.
The heat rate will be checked semi-annually, with monthly checks if the heat rate
shows significant deviations from previous values.
Regular maintenance will ensure optimal operation of flares. Flare efficiency will
be checked semi-annually, with monthly checks if the efficiency shows
significant deviations from previous values.
The gas analyzer will be subject to a regular maintenance and testing regime to
ensure accuracy.
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CDM – Executive Board
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Miscellaneous Parameters
Factor Used for Converting Methane to Carbon Dioxide Equivalents1
Period Applicable
1996-present
Factor used (CO2e/CH4)
21
1
Source
Revised 1996 IPCC Guidelines for National
Greenhouse Gas Inventories
This table is updated as reporting guidelines are modified.
Conversion Factors1
Factor
Methane Energy
Content
Methane Density 0.0006498
1
unit
Period
Applicable
Description/Source
default
Density should be corrected for local
climate and altitude.
GJ/tCH4
tonnes CH4/m3CH4
(STP)
This table is updated as more scientific information becomes available or reporting guidelines are modified