未開の領域 予防医療における革命 ヒューマン・ボディ・フィールドのマップの発見と ニュートリ・エナジェティックス ヘルスシステムの開発 ® ハリー・マッセー、ピーター・フレーザー 日本語訳監修 宮原幾男 © 2003 Harry Massey and Peter Fraser, Nutri-Energetics Systems, LTD 翻訳© 2009 NES HEALTH JAPAN /caudesign inc. 目次 謝辞 3 読者のみなさま 3 第 I 部 エネルギー医学入門 4 はじめに 6 第 1 章: ハリー・マッシーの話とニュートリ・エナジェティックスの構築 7 第 2 章: 情報理論およびゼロ・ポイント・フィールド 15 第 3 章: 時空の幻想を越えて 18 第 4 章: ホログラム、干渉場、オーラエネルギー体 22 第 5 章: ヒューマン・ボディ・フィールドの検出とこれに対する影響 25 第 II 部 量子生物学: 量子電磁力学的ヒューマン・ボディ・フィールドの初のマップ 30 第 6 章: 量子生物学入門 32 第 7 章: ヒューマン・ボディ・フィールドのマッピング 37 第 8 章: 量子電磁力学的ボディ・フィールドの測定 46 第 9 章: ヒューマン・ボディ・フィールドの NES 理論モデル 50 第 10 章: NES–プロフェッショナル・システム 入門 58 第 11 章: NES と他の治癒方法 63 ® 第 III 部 NES および NES–プロフェッショナル・システム 第 12 章: ® NES の評価の概要およびインフォスーティカル 66 68 ビッグ・フィールド 68 エナジェティック・ドライバー 70 エナジェティック・インテグレーター 78 ハリー・マッセーより終わりのコメント 82 クライアントと施術者からの感謝の言葉 83 連絡先 エラー! ブックマークが定義されていません。 2 謝辞 著者らは、NES システムおよび NES インフォスーティカルの開発と本書の執筆に協力を してくれた人々に感謝の意を表したい。オリバー・ブラッドベリー(Oliver Bradbury)は、 6 ヵ月間にわたる厳しいスケジュールの中で迅速にプログラミングとグラフィックスを処理 してくれた。エレン・ブラウン(Ellen Brown)とヘザー・ウェント(Heather Went)博士は、 研究を支援し、本書の多くの章を練り上げるのに貢献してくれた。ジュリアン・ケニオン (Julian Kenyon)博士は、そもそもピーター・フレーザー(Peter Fraser)とハリー・マッシ ー(Harry Massey)を引き合わせてくれた。また、NES の恩恵を受け、手紙や電話をくれた 人々にも感謝を述べたい。 読者のみなさま 本書に掲載された情報は、ニュートリ・エナジェティック・システム (Nutri-Energetics Systems) の最新の理論的理解やヒューマン・ボディ・フィールドの理論を示してはない。本書の執 筆後、ピーター・フレーザーは研究を続けており、ヒューマン・ボディ・フィールドに関 する知識は常に更新されている。最新情報は、ピーター・フレーザー、ハリー・マッシー、 ジョアン・パリシ・ウィルコックス(Joan Parisi Wilcox)の『ヒューマン・ボディ・フィ ールドのデコーディング:医学としての新しい情報科学( Decoding the Human Body-Field: The New Science of Information as Medicine)』 (Inner Traditions/bear & Company, 2008)を 参照いただきたい。 以下の情報は、著者らの考えであり、ヒューマン・ボディ・フィールドに関する著者ら のバイオエナジェティックスモデルの概要であるため、医学的助言、診断または治療とし てではなく、そのように理解して欲しい。個人的に健康の問題に懸念がある場合は、有資 格の医療従事者の助言を得るようお勧めする。 3 第 I部 エネルギー医学入門 4 5 はじめに 「意識とは、量子マシンを構成する多数の層の間の量子結合である。」 – フレッド・アラン・ウルフ(Fred Alan Wolf) 『飛躍的進歩(Taking the Quantum Leap)』 我々のほとんどは、ホメオパシー、鍼、漢方薬、本草学やその他の代替療法について、 ある程度聞いたり、経験したりしたことがある。エネルギー・ヒーリング、遠隔ヒーリン グ(他者に影響を与えようとする意図を用いる)および祈りのヒーリングに及ぼす効果な どの「最先端の」ヒーリングの最新の展開を知っている人もいる。しかし、身体の細胞が どのように弱り光を発するのか、化学的プロセスに加えて量子場がどのように生理学をコ ントロールするのか、について理解が進んでいる生物物理学の最新の研究を把握している 人はほとんどいない。ニュートリ・エナジェティックス・システム は、物理学と生物学の ® 統合の最先端であり、身体内の量子電磁力学(QED)プロセスの包括的な理論を作り上げ た。また、QED ボディ・フィールドを分析するためのコンピュータシステムを製作し、健 康増進のために QED 修正情報を液体製剤(NES インフォスーティカル )に確実に刷り込む ® 方法を開発した。 本書は、このような進歩をどのように実現したかについて説明する。初めに、ハリー・ マッシーが慢性疲労症候群から回復しようした闘いとその後のエネルギー医学発見への道 のりについて述べ、ピーター・フレーザーによる革新的な量子電磁力学的ボディ・フィー ルドの理論とそれが予防医療に及ぼす影響について説明する。さらに、今日の最も進歩的 な予防医療であるニュートリ・エナジェティックス・システムの基礎について説明する。 6 第 1 章: ハリー・マッシーの話とニュートリ・エナジェティックスの構築 「医師(および多くの科学者)が現在の物理学を良く知っていたら、 奇妙で起こりそうにないものの多くは常識的な探求になるであろう。」 – キース・スコット-マンビー(Keith Scott-Mumby)博士 『バーチャル・メディスン(Virtual Medicine)』 ハリー・マッシーは 7 年間、ピーター・フレーザーは 13 年間、重度の慢性疲労症候群(CFS) に苦しんだ。二人は治癒を求め、別々に研究を始めた。本書は、二人の経験と研究の集大 成である1。二人の間で考え得るほぼ全ての治療法を試したが良好な結果は得られず、彼ら は病気の根本的原因に取り組むことを決意した。これから読んでいただくのは、ハリー・ マッシーが自分の言葉で語った治癒への道のりである。 私は、18 歳の時、高校卒業後のギャップイヤーに、オーストラリアで 15 歳の子どもたち を対象にセーリングとカヤックを教えた。そして、自動車を購入し、友人二人とオースト ラリアの海岸を北上した。この旅行中に、何かの虫に刺され、ひどい発熱が 2 週間続いた。 (ピーターは、後に、この虫刺されを CFS の原因になりうるフラビウイルスの感染源と特 定した。)2 ヵ月後、私は重度の胸痛と唇の腫れでケアンズの病院に入院した。息を吸うた びに、ガラスの中で呼吸しているように感じられた。2 ヵ月前の感染が私の免疫系に影響し 始めて、以前には問題でなかったものに対して重度のアレルギー反応を起こしたようであ った。 英国に戻り、大学に入学した頃には、以前の健康状態に戻ったとは言えなくても、かな り状態が良いと感じていた。その後の大学生活の 2 年間は非常に調子が良かった。稀に、 無理をすると胸痛が発現し、唇も腫れ、気分も悪くなった。しかし、それ以外は健康であ った。私は、ロッククライミングに情熱を注ぎ、クライミングクラブの部長になったほど である。私は、その時にやっていることに集中するために、危険を含め、他に起こってい ることを遮断する能力に長けていた。この性格は、後の極めてつらい時期、特に非常に病 気が重くなった時に役立つ貴重な性格であることがわった。私は、どれほど上手く痛みを 無視したのであろうか。特に記憶に残っていることが 3 つある。1 つ目は、クライミング中 に 30 フィート転落したことである。2 つ目は、ペグが氷の中で緩くなり、60 フィート転落 したことである。5 年後に別の理由で X 線検査を受けて初めて、背中を骨折していたことが わかった。その時、私はただ立ち上がって続けたが、このような行動はお勧めできない。 私はパラグライダーも始めた。アルプスで、かなり風の強い日に上昇気流から出ると巨大 な下降気流に遭遇し、私のパラグライダーは完全につぶされ、私の後下方に押された。パ ラグライダーは洗濯物袋のようになり、自分が石のように感じた。下方には、山の中腹の 1 NES の研究は続いており、我々のヒューマン・ボディ・フィールドに関する理解も深まっている。最新 情報については、Decoding the Human Body-Field: The New Science of Information as Medicine(Inner Traditions/Bear & Company, 2008)を参照のこと。 7 崖に城があった。城にぶつかる直前に、私はなんとかつぶれたパラグライダーをコントロ ールでき、十分安定した形に直し、城壁と断崖を越えることができた。私は 500 フィート のフリーフォールを生き延び、飛行を続け、20 分後に着地した。なぜであろうか。動揺し たものの、フリーフォール直後に着地していたら今後パラグライダーをするのは非常に困 難になるだろうとわかっていたからである。 しかし、直ぐに自分の健康を無視できなくなった。大学生活の終わり頃、深刻な問題が 始まった。私は、過度の運動、過度の勉強、そしてウイルス感染の繰り返しにより次第に 疲弊していった。その頃までには、私は苦しんでいることが多くなった。胸は呼吸のたび に悲鳴をあげ、腺はずきずきし、脳は雲の中を泳いでいるようであった。でも、私は前進 を続けた。 その後の 6 年間を説明するとすれば、全てを覆い尽くす暗雲の下にいて、いつか消えて 欲しいと思っているというような状態であった。私は、どんなに体調が悪くても、これま での人生は良かったし、また良くなるのだという考えに固執し、良くなるためにあらゆる ものを試した。しかし、いずれも効果はなく、私の病気はますます悪くなった。病気の初 期には、(そのような状態の人にとっては)時々驚くべきことをやり遂げた。例えば、夏 にアルプスの多くの山に登り、張り出したダン・デュ・ジェアン(標高 4000m)の南東壁 にも登った。しかし、シーズン終了時には非常に疲弊してしまい、アヌシー湖で 1 週間テ ントから出られなくなった。保冷箱に入った食べ物(パン、ツナ、乾燥バナナ)で生き延 び、やっと十分にエネルギーを蓄えた後、車を運転して帰宅した。このドライブでは、1 時 間毎に 20 分休憩しないと、運転を続けられなかった。この病状悪化の初期には、健康に良 い食べ物を食べ、定期的に運動すれば自分で治せると信じていたが、結局、状態は悪化し ただけであった。私のやっていたことは、私の体には取り組むだけのエネルギーが残って いない新たな負荷ばかりであった。 私の苦闘は続いた。私は、MBA の勉強を始めたが、1 週間のうちに、自分には最後まで やり通すエネルギーがないことがわかった。しかし、やめるのではなく、コースを 2 年に 延長することにした。それでもあまり意味がなかった。エネルギーをかき集めて勉強に集 中することは、それまでで最も困難な苦闘であった。コースの 2 年目に、私は健康につい て本当に絶望的になった。なんとか体を引きずって講義に出ていたが、直に大学近くの自 宅にいることが多くった。私は、最終的に、治癒を求めて過激な行動をとった。南アフリ カのクリニックに行って CFS が治ったという友人の勧めで、同じクリニックで 4 週間の水 断食を行った。知らなかったのであるが、私がクリニックで断食中に、その友人は再発し ていた。 南アフリカ滞在中に、私の体重は 11 ストーン(約 70kg)から 8 ストーン(約 51kg)を わずかに超える程度に減った。私は、断食で身体を解毒し、全ての虫を取り除く事ができ るという理論に完全に黙従していた。(後に NES の研究から、断食は一部の毒素の排出に は役立つが、それは主に脂肪からの排出であること、しかし今日のより悪質な環境毒素の 一部は 遺伝子を著しく損傷し、断食ではこれらの毒素の排出や毒素による問題の修正は 8 ほとんど不可能であることがわかった。後に NES により断食では多形性生物およびウイル スをほとんど身体から除去できないことがわかった。)水断食で唯一達成できたのは、非 常に気持ちの悪いことであった。身体から多数の寄生虫が排出されたのである。私の身体 は寄生虫に蝕まれており、4 週間にわたり、バケツ何杯もの白いゼリー状のかたまりが出て きた。これで、長年苦しんだ、それまで説明がつかなかった身もよじれるような腹痛の説 明がついた(便検査でも寄生虫の欄は白紙だった)。 言うまでもなく、最終的に断食は失敗であった。そして、断食中にかなり体重が落ちた ため、断食前よりもずっと状態が悪化した。その後は、私はまさに障害があると言える時 期があった。私はほとんど何もできなかった。帰国して復学した時には、一度も講義に出 席することはできなかった。しかし、サウサンプトン大学の MBA の同級生(ここでベッキ ーとサイモンに感謝したい)の多大な支援のおかげで、コースを終了し、MBA を取得する ことができた。 私の健康を取り戻す過程で、たくさんの心の旅をし、手段を 1 つ 1 つ検討した。栄養学、 漢方療法、ヨガ、ハルダ・クラーク、ダイエット、ジューシング、ゲルソン、昆布茶、オ ゾン療法、キレーション、エネルギー医学、心理療法、催眠術、易経、ローフードなどに 関する本をいくつもの棚いっぱいに集めた。栄養療法のコースも受け始め、元気になった ら施術者になろうと思ったこともあった。しかし、私の健康が長く続くことはなかった。 私は、上記の手段を全て試した。程度の差こそあれ、どれもある程度の効果があった。し かし、どの施術者もどの本も、私の身体の中で本当に 起こっていることを説明できなかっ た。 私の健康上の問題について、グループにより説明が違っていた。ローフードを勧める人 たちは、人間はサルから進化したため、主に生の野菜と果物を食べるべきだと言った(そ して、私が読んだ本にはその理由について説得力のある議論がたくさん書かれていた)。 血液型を信じるグループは、我々の食生活は血液型に合わせるべきだと言い、それも同様 に説得力のある議論があった。ゲルソンは、1 年間コーヒー浣腸をし、ジュースを飲めば効 き目があると言った。鍼師は督脈が過度に陰だと言い、心理学者は過去を忘れていないた めに問題が生じていると言った。しかし、私の身体の中で起きていることを理解するのに 本当に役に立った説明はなかった。それに、どうしてこれら全てが正しいといえるのであ ろうか。 私は、その生理学を説明できるシステム、つまり、何がおかしくなったのか、それを直 すにどうすればよいかを説明できるシステムがあるに違いないと確信していた。エネルギ ー医学が最良の答えを与えてくれるように見えたが、初心者にとってこの領域の探究その ものが心の旅であった。私の経歴は非常に保守的で、数学、物理学を勉強した後、経済学、 証券、先物取引を学び MBA を取得した。これらはいずれもかなり堅い学問であり、初めて エネルギー医学に遭遇した時には、容易に信じることはできなかった。私は、説明を求め るタイプで、どのような理論や議論にも簡単に抜け穴を見つけてしまうのだ。私が目にし た最初のエネルギー医学の機器(さまざまな診断・治療機器)に関する説明は、非常に薄 9 っぺらなものであった。主に「周波数」や「振動」という言葉が使われていた。しかし、 私は、何でも公正に評価する心構えでいたので、いくつか装置を購入し、最終的にはイン ターネットでさまざまな機器の販売を始めた。このような「エネルギー技術」に深く関わ るほど、ある程度効き目があると誠実に言える証拠が十分にあることがわかったが、どの ように、またなぜ効くのかについて施術者や開発者から満足のいく説明はなかった。 そのような時期に、私はピーター・フレーザーと出会った。共通の同僚であるジュリア ン・ケニヨン(Julian Kenyon)博士を通じてピーターを紹介された。当時、ピーターはヒュ ーマン・ボディ・フィールドの理論を研究しており、いくつかの「レメディー」を発見し ていた。彼は、彼の知識を生かして私を治療してくれた。そして、「どのように」や「ど うして」を説明することができた。徐々に我々は一緒に彼のヒューマン・ボディ・フィー ルドの生物物理理論を医療システム全体に当てはめる方法を探究し始めた。彼の理論は、 病因だけでなく、どのようにホメオパシーと中国医学が機能するかを(これまで説明され なかった方法で)説明できた。しかし、重要なのは、彼の理論が予防的に健康のスクリー ニングを行い、そもそも病気にならないように治療するという革命的な方法だったことで ある。 私の旅の始まりから今日までをたどる記録として、私が病気であった時の身体状態のリ ストをご覧いただきたい。 • 血中マグネシウム濃度は過去最低で、最大限の静脈内投与を行っても是正できなかっ た(実際、この時期にさらに低下した) • 重度の胸痛 • 胆嚢痛 • 腺の腫脹 • 極度の疲労:3 年間、歩行が 100 メートルを超えると、その日一日中衰弱していた • 寄生虫感染 • 認知機能の低下および記憶力低下 ピーターの検査システムで、生物エネルギー的に見て、私の身体は環境毒素、特にカド ミウム、ダイオキシン、放射線、有機塩化物およびリン酸の影響を大きく受けていること がわかった。私の免疫は、エネルギー「コンパートメント」4、10 および 11 で悪化してい た。NES モデルでは、「エネルギー・コンパートメント」とは量子電磁力学レベルで情報 を制御し、生理学的プロセスを指揮する体内の経路で、全部で 12 個ある。(これらの「コ ンポーネント」は現在ではエナジェティック・インテグレーターと呼ばれているので、こ れ以降はこの用語を用いる。略語は「EI」。)この免疫力の低下により、エナジェティック・ インテグレーター8 に認められるウイルス(特にブンヤウイルスとフラビウイルス。どちら のウイルス群も、一部では慢性疲労症候群(ME/CFS)と関連があると考えられている)が 増殖を来たした。しかし、放射線、有機塩化物およびリン酸によってもこの数値が高くな っており、エナジェティック・インテグレーター10 に多くの多形性生物の形成が認められ た。正常な場合には、身体はエネルギー・コンパートメントに生物が現れた場合に認識で 10 き、対処することができる。しかし、環境汚染の影響で、このような生物が突然変異しイ ンテグレーター10 に移行した場合、身体はもはやこの生物に対処する有効なシステムを持 たないため、免疫系は常にこの生物と戦闘状態にある。生物または多形性生物が本来ある べきでないインテグレーターに存在する場合、身体は決して正しい抗体を産生できない。 この苦闘の結果、常に疲労、微熱、さらにうつ病を感じる。 私のボディ・フィールドのエナジェティック・インテグレーター4、10 および 11 の主な ゆがみは、ホルモン(EI 11 は男性ホルモンの制御と関連がある)と相関し、これらのゆが みにより重度のストレスが発生し、EI 1、7、12 に影響していた。EI 7 は、生物エネルギー 的に大脳皮質とつながっているため、精神機能の障害、失読症の傾向および手の震えと関 連があった。 私は、治療を受けるにあたり、全てのエナジェティック・インテグレーターを理解する 必要はなかった。(NES–プロフェッショナル 評価システム開発以降、あなたにもその必要 ® はない!)私はピーターを信用して治療を受け、彼はプロセスには何カ月もかかるであろ うと教えてくれた。彼は、私のボディ・フィールドの全体のストレスレベルを下げること から始めた。つまり、毎日インフォスーティカルを用い、エナジェティック・インテグレ ーター1、7、12 を是正した。実は、私はよく 1 日 2 回以上インフォスーティカルを服用し て、精神的ストレスを軽減し、正しい精神機能を取り戻そうとした。(インフォスーティ カルは、特定の量子電磁力学的(QED)情報を刷り込まれた微量のミネラルを含んだ液体 で、水に数滴たらして服用する。)彼は、多くの CFS 患者の主な原因となっているブンヤ ウイルスとフラビウイルスにも早急に対応した。このプロセスにより、10 日間インフルエ ンザが引き起こされた。私の免疫系が、うまく機能するために必要な正しい生物エネルギ ー的情報を受け取り始めると、免疫系はウイルスを攻撃するのに適した抗体を産生し始め た。2 週間後に検査すると、ウイルスは完全に寛解していた。(私は今でも時々非常に疲れ るが、過去 6 年間に経験した持続的なインフルエンザ様の感覚や腺の腫れはなくなった。) この頃にようやく、私はピーターのすることを本当に信用し始め、彼のプロトコルを最後 まで実施しようと決心した。 ピーターは、引き続きインフォスーティカルを勧めた。EI 1、7、12 の組み合わせに影響 するインフォスーティカルを服用していた時、私は抑え込んでいた感情を解放し始めた。 驚くべきフラッシュバックを経験し、私の人生を形成してきた出来事の重要性を(主に夢 で)認識するようになり、それに伴って、ある種の平和、またはそれぞれの出来事が解決 されたような気分としか説明できないものが生じた。最も良かったことは、運転が怖くな くなったことである。病気の最中には、私はほとんど運転をあきらめていたが、選択の余 地がない場合が多く、いつも道に迷い、フラストレーションがたまり、やっとのことで事 故を回避していた。正直に言って、運転は嫌いであったが、インフォスーティカル治療の おかげで、また楽しみになったのである。 次に、ボディ・フィールドが独自のエネルギーを発生することでインフォスーティカル の利点を強化するために、我々はエナジェティック・ドライバーの分野に取り組んだ。(現 11 在、NES のプロトコルでは、最初にドライバーを使用する。我々の研究は初めの頃に比べ 大きく前進した!)心臓ドライバーの最初のセッションで、30 分以内に胸部にずきずきす る痛みを感じた。ピーターは、これは生物エネルギー的にカドミウムが心臓から押し出さ れることと相関があると説明した。心臓ドライバーを使用した以下の 2 回にも同様の経験 をしたが、ずっと軽かった。肺ドライバー(私の肺は長年の喫煙によりカドミウムでいっ ぱいであった)を使用すると、私は汚染された粘液をたくさん喀出するようになり、何年 もの間浅く息苦しい呼吸であったのが、やっとまた正しく呼吸していると感じ始めた。し かし、最も良かったのは、数週間神経系ドライバーを使用した時である。本当に独特な変 化に気づいた。私は、常に神経過敏で完全に疲れ果てた状態から、本当にリラックスした 状態になり、これまで何年かで最もまともに眠った。私は、まだ疲れていたが、それはリ ラックスした疲れで、身体がようやく何年分もの休息を取り戻そうとしているようであっ た。私が別人であったら、前進し続けようとするばかげた気持ちがやっとなくなり、身体 が回復する時が来たとわかっているのだと言ったかもしれない。もちろん、私は、当時ビ ジネスも軌道に乗せようとしていたが、そのことについても突然楽観的になり、その結果、 以前より質の高い仕事ができた。念のために言っておくが、基本的に、病気回復中にこの 量の仕事をすることはお勧めできない。治癒するために必要なエネルギーがあればあるほ ど良いのである。私がビジネスを始めようとしていなければ、もっと早く回復したと強く 確信している。 次に、胃ドライバーを使用した。もし、ニュートリ・エナジェティックスのインフォス ーティカルが有効であることの証拠が欲しいなら、胃ドライバーを試してみて、何色の便 が排泄されるかを見てみてほしい。(実際には、誰もが同じ結果を得られるわけではない が、パターンまたは標準があり、胃ドライバーは迅速で極めて顕著な効果がある。)私に はいつも腹痛があり、時には身体がくの字に曲がるほどひどかったが、はっきりした説明 は得られなかった。胃ドライバーを始めた翌日、私の便は真っ黒で、正直に言うと、ひど い悪臭がした。これが数日間続いた。胃ドライバーを使用する度に放出される毒素は減っ ていき、直に腹痛は治まった。このインフォスーティカルは、胃の中の病原体を殺すため に特別にデザインされたわけではない。物理的な身体ではなくボディ・フィールドのレベ ルで機能するのである。そのため、環境が生物エネルギー的に浄化されると、身体レベル で病原体数も正常に戻りやすくなる。何年も経験した腹部膨満感や腹痛は、その後数ヶ月 で消失した。 さらに治癒を続ける必要があった。私の NES プロトコルの次の段階は、エナジェティッ ク・インテグレーター4、10、11 で生じた深刻なエラーを是正することであった。これらの 特定のインフォスーティカルを服用後、しっかりとした集中力が戻ったことに気づいた。 インフォスーティカルなしでは、精神的に元気になり本書を執筆することはできなかった と思う。しかし、もうひとつ驚いたのは、私の平衡感覚と協調運動が正常に戻ったことで ある。ようやく、登山を再開することができた。それだけではなく、わずか 5 ヵ月後には、 以前の登山のスキルと力を取り戻すのみならず、それを超えてしまった。過去 6 年間、運 12 動をしようとすると、一歩前進して三歩後退するような状態であった。それが突然、三歩 前進して一歩後退(特に頑張りすぎた時)になったのだ。まだまだ健康を取り戻さなけれ ばならなかった。2 年前、8 ストーン(約 51kg)ちょっとに体重が減った後、筋肉量がほと んどなかったので、病後初めて登山をした時には脚の筋肉がほとんどなく、ハーネスで血 液の循環が止められると苦痛で、頂上からやっとのことで下ろされた。私は、言葉で表現 できないくらいに信じ難いほど健康を取り戻した。 英国の戻る頃に気づいたが、もうひとつの大きな効果は手足の冷えがなくなったことだ。 また、初めて、家にいる間中、原因不明のアレルギー(今ではハウスダストまたはイヌの 毛アレルギーだとわかった)でくしゃみをせずにいられた。 体調は回復し続けたが、奇妙なぶり返し、あるいは私がぶり返しと思ったことがあった。 例えば、登山の時に負った手首と前腕の古傷が再燃したのである。別の角度から考えて、 私は異なるアプローチで治療しようとした。それらの部位周囲の筋肉は前腕の他の部位と 比べ十分に発達しておらず、肩も損傷した(全てではないが、何年も前の転倒に起因する もの)。漢方医学から見ると、右腕の三焦経と大腸経が(何年もの間)痛むことがわかっ ていた。これは大腸の問題(長年多くの問題があった)とつながっているようで、肩の損 傷が二つの経の情報経路を遮断していると推測した。私は、大腸経(疼痛部位)を改善す るためにエナジェティック・インテグレーター1 を大量に服用し始め、その後エナジェティ ック・インテグレーター9(上腕の三焦経にある痛点)を服用した。翌週、地元のクライミ ング用の壁に行ったが、痛みはなかった。その後数週間、痛点のあった上腕に筋肉が付い てくるのを感じた。その理由として唯一考えられることは、修復に適した生物エネルギー 的状態ができあがると(言い換えると、QED の情報経路が修正されると)、身体が引き継 いで自身で治癒しようとするということである。 私は、残りの問題を解決するために、さらに特定のインフォスーティカルを服用しよう とした。幸い、私はかなり細身なのであるが、多くの毒素は脂肪組織(脳と神経系も含む) に蓄積することを考え、大量に脂肪デトックスインフォスーティカル2を服用することにし た。私はこのインフォスーティカルを 1 日数回、10 日間服用した。このようなデトックス を経験したことはなかった!非常に驚いた!唇が非常に痛く、口が非常に渇き、肝臓と腎 臓に痛みがあり、緑色と黒色の脂肪便であった。感情の起伏もかなり激しく、頻繁にエナ ジェティック・インテグレーター1、7、12 と多くの解毒剤と服用した。ただし、NES では たくさん服用すればするほど良い結果が得られるとは限らないので、我々は大量のインフ ォスーティカル服用はお勧めしないことをお断りしたい。実を言えば、ピーターと私は、 インフォスーティカルの最大の効果を知るために自分たちで大量服用実験をよくした。イ ンフォスーティカルは医薬品またはホメオパシーではなく(情報、つまり QED インストラ クションを含有しており、ボディ・フィールドに対するさまざまな種類のショックにより 2 本書の執筆後に、初期のインフォスーティカルの多くは改質され、精製され、名称が変更された。その ため、ハリーが言及しているインフォスーティカルの多くは、言及の通りの形では製造中止になってい ることに注意していただきたい。 13 生じたダメージを修復する)、大量服用しても毒性はない。しかし、我々の研究で、イン フォスーティカルの多くは 1 回に 28 滴を超えて服用しても利点はないことがわかっている。 28 滴を超えても、追加的な効果や利点はないのである。(しかし、服用頻度は重要である。 頻繁に服用するほど、より速く大きな効果を感じることがある。) 私が気づいた最も重要な効果は、もう脂っぽい食べ物を欲しがらなくなったことである。 以前はいつもトーストにバターをたっぷり塗り、卵もたくさん食べていたのであるが。体 重も減り、内臓は正常に戻った。しかし、私にとって最も良かったことは、もっと真剣に クライミングができるようになったことであった。壁を登っているとき、身体が軽く感じ た。かつてはいくらでも、食べてられたが、食べ物から十分にエネルギーを得られなかっ た。突然、肝臓が再び脂肪を正しく処理できるようになったので、空腹を感じなくなった ばかりか、増えた余分な体重も減ったが、身体が自然に毒を排泄できるようになり、私の エネルギーレベルが飛躍的に上昇した。 それ以降、私は全てのインフォスーティカルを服用した。効き目が劇的なものもそうで ないものがあったが、全てのインフォスーティカルにより健康の改善に気づいたというこ とに疑いはない。私は、非常に絶望的な存在から、健康を取り戻しただけでなく、よりエ ネルギーに満ち、知的で、感情のバランスのとれた存在になった。NES インフォスーティ カルの効果は身体全体に及ぶ。私が言えることは、「ピーター、ありがとう。」だけであ る。 ピーターが慢性疲労症候群から回復した経緯は、また別の機会にお話ししよう。ニュー トリ・エナジェティックス・システムによって、人々が健康を回復するだけでなく、そも そも健康を損なうことを予防するという恩恵を受けて欲しいということが、ピーターと私 の願いであるということだけは言っておきたい。NES の真の利点は、予防にある。第 I 部の 次章以降で、エネルギー医学とその基盤となった物理学、生物物理学を簡単に説明する。 この情報は、多くの生物学の主流派の持つ従来の世界観では病気の原因を説明できないの はなぜか、そしてそのために真の長期的治療または治癒法を作れないのはなぜかを示すた め、あなたは非常に居心地悪く感じるかもしれない。この情報は、第 II 部と第 III 部の序章 になる。第 II 部および第 III 部では、我々の革命的なヒューマン・ボディ・フィールドの理 論およびその治癒との関係について説明する。 14 第 2 章: 情報理論およびゼロ・ポイント・フィールド 「強力な科学と物理理論に、遅れて登場した情報理論を加えなければ ならない。自然は、物質、エネルギー、そして情報として解釈されな ければならない。」 – ジェレミー・キャンベル(Jeremy Campbell) 『文法的人間(Grammatical Man)』 現実の理解において最初のパラダイム・シフトは、アインシュタインの相対性理論がニ ュートン物理学を修正したときに生じた。ニュートンは、自然は運動している多くの関連 ある物理的対象で構成されていると考えた。ニュートン物理学では、組織よりも構成要素 を、部分的な系を全体的な場との関係としてではなく部分的な系そのものとして重視する。 1900 年代初め、ノーベル賞受賞者のマックス・プランク(Max Planck)、アルバート・ アインシュタイン(Albert Einstein)、ルイ・ド・ブロイ(Louis de Broglie)らは、エネルギ ーに関する発見で科学界を驚かせた。1925 年、ド・ブロイは、正電荷を帯びた原子核の周 りを動き回る電子が「粒子」ではなく非物質的な「波動」であると主張した。特に、物質 は、構成要素まで分けるとエネルギーだけになり、人体を含め宇宙の万物はエネルギーの 状態なのであった。 アインシュタインは、粒子のふるまいは場と無関係ではなく、場に条件付けられ、決定 されていることを示した。場の物理学では、相互作用する粒子を含有した多くの場(フィ ールド)の存在を認めている。これには、原子内の微小な重力場から広大な惑星系までが 含まれる。ノーベル賞受賞者であるイギリスの数学者ポール・ディラック(Paul Dirac)は、 最初の場の量子論の先駆者であった。この理論によれば、粒子は、全ての物質的存在を含 む連続的な場で構成される周囲の空間から分離できない。物質と光はいずれも粒子の性質 をもち、かつ波動あるいは場の性質ももつ。粒子は、波の海に形成された氷の塊のように、 場の中の凝縮にすぎない。ディラックの業績から、数学を理解する者にとって光が波動で あり、かつ粒子であるという二つの本質は矛盾ではなくなった。もう一人のノーベル賞受 賞者リチャード・ファインマン(Richard Feynman)らがディラックの業績を拡大し、量子 電磁力学(QED)理論を構築した。この理論は、光と物質の相互作用を極めて正確に説明 し、この場の効果によりピーター・フレーザーはヒューマン・ボディ・フィールドの革命 的な理解に至った。 現在、新しいパラダイム・シフトが起こり、また、科学界を驚かせた。情報理論とゼロ・ ポイント・フィールド(Zero-Point Field)の概念である。ゼロ・ポイント・フィールドは、 全ての存在に浸透した基本的なエネルギーの海である。この概念などが Science、Scientific American、The New York Times などの主要な雑誌や新聞で報告された新しい発見の基盤とな っている。現代の情報理論では、現実の最も基本的な単位を、粒子または波動ではなく、 量子確率の場または情報の場と考える。量子確率の場または情報の場は、我々が相互作用 する時には必ず真空から実体化する。 15 ゼロ・ポイント・フィールドの発見は、真空に関する推測から生まれた。Scientific American に掲載されたティモシー・ボイヤー(Timothy Boyer)博士の記事によれば、17 世紀には全 てのガスを含む全ての物体を除去するだけで、空間は完全に体積がなくなると考えられて いた。19 世紀になって、「真空」は実際には空ではなく、熱放射があることが明らかにな ったが、研究者は、絶対零度まで冷却することでこの放射を無視しうるのではないかと考 えた。しかし、これ以降、理論的にも実験的にも、温度を絶対零度まで下げても真空には 非熱放射があることが明らかになった。物体の基礎にある「真空」は、完全なる真空では なく、自然に発生したり消失したりする粒子(および波動)を含有しており、基礎となる 場を形成する。公正性研究所(Integrity Research Institute)の研究者トーマス・バローン (Thomas Valone)は、「極めて狭い範囲では・・・、量子ゆらぎは、誕生したり消失したりする仮想粒 子の泡を作り、これは時空構造のゆがみとして視覚化される。」と述べている。 不確定性原理により、物事の科学的枠組みにおいて、意識は避けられない要素となった。 不確定性原理では、観察者(究極の「測定」機器)が観察対象に影響を及ぼすことがわか った。ノーマン・フリードマン(Norman Friedman)は、『科学と精神を繋ぐ(Bridging Science and Spirit)』の中で、次のように述べている。 「観察前は、全ての可能な状態が所与の確率を有する。観察後は、この不確定性は取 り除かれ、ひとつの選択がなされる。観察は状態ベクトルの崩壊である。この崩壊は、 観察者なしには生じないため、物理学ではプロセスにおける意識の役割を考慮する必 要が出てきた。・・・我々には、物理学と関係するように見えるが、物理学的ではなく測 定も不能な意識と呼ばれる量が残された。」 1984 年のノーベル賞受賞者カルロ・ルビア(Carlo Rubbia)によれば、物質は、明示的な 宇宙の 10 億分の 1 より小さい。残りは純粋な相互作用、情報の場、共鳴のエネルギー現象 である。情報の場は、物体をそのあるべき場所に置き、そこに留める。万物は基本的に情 報にすぎず、我々がそれと相互作用した場合に物体として実体化する。 ゼロ・ポイント・フィールドでは、粒子は自然に誕生したり消失したりし、そのランダ ムさは科学で予想不可能である。ゼロ・ポイントのゆらぎは、本来、不確定性原理に端を 発し、放出は前もって予測できないために「自然発生」と考えられている。しかし、かつ ては自然放出と思われていたことが、今では場のゼロ・ポイントのゆらぎに誘発された「誘 導放出」であるように思われる。 問題は、何がこれらのゆらぎを刺激するのか?という点である。現代の情報理論は、こ れらを意識と結びつける。意識は、現実に「情報を与える」または形を与えるのである。 英国の物理学者キース・スコット・マンビー(Keith Scott-Mumby)博士は、1999 年の著作 『バーチャル・メディスン(Virtual Medicine)』で、情報の場、つまり量子確率の場は、意 識と現実の中間領域が顕在化したものだと示唆している。彼は次のように述べている。 「情報はある種の意識を意味している。・・・情報(information)という単語は、物質的 な形を与えるという意味がある(ラテン語の informare に由来する)。つまり、場の量 16 レベルの情報は、実際に能動的で創造的な力であり、現実の形や顕在化に密接に関わ っている。別の言い方をすれば、情報とは、情報を組織化または解読する手段として、 意識と現実の相互作用を表す具体的な方法である。」 意識が現実に形を与えるのであり、その逆ではないようである。このモデルでは、あら ゆる可能性が生じ、突然、健康と福祉に対する祈りの影響、遠隔ヒーリングおよびあらゆ る種類の心霊現象が真剣に考慮される余地が生じる。 デ ビ ッ ド ・ ボ ー ム —も う ひ と つ の 視 点 デビッド・ボーム(David Bohm)(1917-1992)はノーベル賞受賞者で、彼の世代の最も 高名な科学者であり、彼の理論は上述の議論と同様の結論を導いたが、彼は従来の量子論 とは正反対の見方をしていた。ボームには、素粒子が観察された場合にのみ確定的性質を 獲得するということ、量子世界は不確定性および偶然という特徴があるということを受け 入れるのは困難であった。ボームは、2 つの過激な科学理論を展開した。すなわち、量子物 理学の因果関係の解釈と、全体性と内在秩序論である。彼の見解では、電子などの素粒子 は単純で構造のない粒子ではなく、高度に複雑な動的構成要素であった。また、それらの 動きは不確定で曖昧なのではなく、特定の経路に沿っている。この経路は、従来の物理的 な力だけではなく、「量子ポテンシャル」と呼ばれるより微弱な力によっても決定される。 この量子ポテンシャルは、全ての空間に浸透し、量子系の間の直接的な接続を提供する。 量子ポテンシャルは、環境全体について「能動的な情報」を提供して粒子の運動を導くこ とができる。 またボームは、量子ポテンシャルが内在秩序に対応することを示唆している。彼の見解 では、私たちの周りの現世、すなわち「明在」世界では、別々の物体、構成要素、構造、 出来事は全て、より深い、破壊されていない全体性の「内在」秩序に由来する相対的に自 律的、安定的で、一時的な「亜全体性」である。さらに、量子ポテンシャル自体は超量子 ポテンシャルに組織され、二次的内在秩序を表し、無限である。無数の内在秩序が存在す る可能性があり、ボームは、全ての生命と意識はこの秩序の中に深く包み込まれており、 電子やプラズマなどの「無生物」を含む全ての物質にさまざまな程度で包み込まれている と考えた。ボームの考えの不可思議な意味合いは、内在領域は「理想主義、精神、意識と 呼べる。物質と精神の分離は抽象化である」というボームの言葉で明らかになった。 17 第 3 章: 時空の幻想を越えて 「量子ポテンシャルが作動する亜量子レベルでは、位置は存在しなく なる。空間内の全ての点は空間内の他の全ての点と等しくなり、ある 物が他の物から分離している、ということを話すのは無意味である。 物理学者はこの性質を「非局在性」と呼ぶ。 – マイケル・タルボット(Michael Talbot) 『ホログラフィック宇宙(The Holographic Universe)』 英国の生物学者で研究者でもあるルパート・シェルドレイク(Rupert Sheldrake)は、離れ た場所へのエネルギーの瞬間伝達が可能であることを示唆する実験を実施した。シェルド レイクは、広範な二重盲検試験から、イヌは超感覚的知覚(ESP)によりいつ主人が帰宅す るかを判断できることを示した。シェルドレイクによれば、ESP の現象は、電磁場または重 力場に似た場が、人間でも人間以外でも、意識を結びつけることを示している。彼は、こ れを「形態形成場(morphogenetic field)」または「M フィールド」と呼んでいる。 M フィールドは、可視的な組織パターンであり、さまざまな生命の形を構築するエネル ギーのテンプレートとして機能する。「形成的因果作用(formative causation)」と呼ばれる 現象では、M フィールドが創造されると、それは他の心により取り上げられ、強化され、 さらに強い思考パターンができあがる。シェルドレイクは、次のように書いている。 「ロジャー・バニスター(Roger Bannister)が 1 マイル 4 分の壁を破ったとき、彼は新 しい M フィールドを創造した。1 マイル 4 分は人間の可能性の限界だという信念体系 がヒトの意識に蔓延していた。ひとたび新しい M フィールドが創造されると、多くの ランナーが突然 1 マイル 4 分未満で走り始めた。・・・ひとたび M フィールドが創造され ると、達成されたことを繰り返そうとする誰もが M フィールドの力を強化する。・・・ それはどこにでも存在する永続的なエネルギーの場である。」 この現象は、人間だけでなく動物でも認められている(百匹目のサル現象)。例えば、 迷路攻略を学習しているラットでも認められる。ラットが新しい迷路の経路を学習するに は時間がかかる、しかし実験から、最初のラット群が経路を学習すると、その迷路が初め てである他のラット群が説明のつかない程の容易さで迷路を通過することがわかった。さ らに不思議なことに、世界中の他の実験室のラットもより早く迷路を学習した。したがっ て、物理的な接触、相互作用または距離とは無関係に何らかのコミュニケーションプロセ スによりラットは迷路を学習したようである。 驚くべきことに、形成的因果作用の原則は、分子レベルでも観察されている。これは「有 機結晶」として知られる物質クラスで認められる。結晶化する母液を放置すると、最初の 結晶が現れるまで 1 時間以上かかることが多い。しかし、同じ状況でそのプロセスを繰り 返すと、結晶化に必要な時間は急速に短縮し、世界中の研究者が数分以内で生成するよう になる。 18 これはどうして可能なのであろうか?他の結晶が「やり方を見せた」から結晶が速く成 長するならば、結晶は他の結晶とコミュニケーションできるある種の集合の場、個々の人 間の心とは無関係で時間および空間の外にある情報の場に繋がっていなければならない。 形態形成場にはエネルギーが欠損しているため、時間と空間の外にある。したがって、 さまざまな形態のエネルギーとは異なり、距離が離れても消えない。それは情報の場であ り、形を形成するために必要な詳細は含むが、それを顕在化させるエネルギーは持たない (morpho=形、genesis=を生じさせる)。 キース・スコット・マンビー博士は、著書『バーチャル・メディスン』の中で、1995 年 に参加したサンクトペテルブルグでの会議について報告している。この会議では、一流の ロシア人科学者が心霊現象を説明するモデルについて講演した。このモデルには、時間と 空間の外にある「ねじれ場」が関与している。スコット・マンビー博士は、次のように述 べている。 「我々は、物体に 3 つの基本的性質があることを知っている。電荷、質量、スピンで ある。それぞれが特徴的なフィールドを生む。電荷は電磁場を、質量は重力場を、ス ピンは我々の呼ぶところのねじれ場を生む。・・・ねじれ場は、全ての点において瞬間的 な影響がある点で異なる。重力場には距離の影響があり、電磁波伝搬には時間(周波 数)の影響がある。・・・ねじれ場は、定義によれば、距離または時間の影響はない。つ まり、これは、通常、全く信じがたいと片付けられてしまうテレパシーやその他エー テル界の現象と言われるものを説明できるモデルなのである。」 負のエントロピーおよびエーテル界 ウィリアム・ティラー(William Tiller)博士は、心霊現象またはエーテル界の現象を「負 の空間/時間」で説明する。ティラー博士は、アインシュタインのエネルギーを物体に関 連づける方程式を用いてエーテル界の存在を予言した。リチャード・ガーバー(Richard Gerber) 医学博士は、古典的な著作『波動医学(Vibrational Medicine)』の中で、ティラー博士の論 文について説明している。 「現在まで、ほとんどの物理学者は光速を超えて物体を加速できないというもっとも らしい限界を受け入れてきた。この推測は、アインシュタイン-ローレンツ変換に光速 より大きい数字を挿入すると、解に虚数の√-1 が含まれるという事実と部分的に関係 している。ほとんどの物理学者は虚数を信じていないため、物体が移動できる最大速 度は光速だと仮定するのである。」 しかしガーバー博士は、物理学者が大手を振って毎日のようにこれらの虚数を使ってい ると述べている。虚数は、電磁界理論や量子論の方程式を解くために必要である。物理学 者は、理論上は光速を超えた速度でのみ存在する「タキオン」という粒子の存在を提案し た。ティラー博士は、アインシュタインの方程式が予想した負の平方根の領域、つまり「負 19 の空間/時間」はエーテル界だと仮説を立てた。負の空間/時間では、粒子は光速より速 く動き、負の質量を持つ。正の空間/時間では、物体は電気と電磁放射の力と関係してい る。負の空間/時間の物質は、磁性およびティラー博士の言う磁気電気放射と関係がある。 正の空間/時間の物体は正のエントロピーで特徴付けられ、時間とともに動きが弱まり、 系統的でなくなる。負の空間/時間の物体は負のエントロピーで特徴付けられ、時間とと もにより系統化される。 ガーバー博士によれば、物理界におけるエントロピーの法則で最も際だった例外は、生 物系に認められる。生物は、あまり系統化されていない原材料やエネルギーを取り入れて、 より系統化されたシステムを組み立てる。ヒトの中でこの組み立てを行う生命力は、負の 空間/時間に存在するエーテル体およびアストラル体から生じる。体内においては、負の エントロピー(構造および組織)は健康と同じである。エントロピー、つまり細胞が独立 した系統化されていない状態に戻ろうとする傾向は、病気と同じである。 ヒューマン・ボディ・フィールド 「生命の電磁力学論」を構築するために場の物理学の原理が使われてきた。この理論は、 第 1 に生命体は電磁力学の場に囲まれ、制御されている、第 2 に電気力は全ての生命系に 内在しており、その組織の重要な決定要因である、第 3 に病気の状態は個々の組織細胞の 電気伝導性の一貫した変化を伴うことを示す研究から生まれた。 整形外科医のロバート・O・ベッカー(Robert O. Becker)は、生物電気化学の先駆者であ り、身体に直流電場があることを示した。ベッカーは、全身麻酔によりこの電場が完全に 減衰することも明らかにした。意識は灰白質ではなく、その周囲の非局所場にあるようで ある。 しかし、ヒューマン・ボディ・フィールドは電気的な現象のみではない。キルリアン写 真が、ニューエイジ文学で人気のあった「オーラ」に相当する、より微弱な場の存在を立 証している。ロサンゼルスのカリフォルニア大学ロサンゼルス校では、名誉教授のヴァレ リー・ハント(Valerie Hunt)博士が 20 年以上かけて人間のエネルギー場とその健康や病気 との関係を調べた。ハント博士は、キルリアン写真、コンピュータ、オシロスコープ、カ オス理論、そしてコンピュータを用いてアンバーライトを通した通常のカメラのフィルム を使用し、身体の周りの場を可視化した。ハント博士は、筋収縮を示す筋電図のオシロス コープが記録したグラフをクロスプロット解析し、全ての生き物には「カオスパターン」 があり、「アンチ・コヒーレンシーパターン」があると不整脈などさまざまな身体の障害 を来すことを発見した。 またハント博士は、その意味に驚くべきことを発見した。病気も治癒も身体に入る前に エネルギー場に入るのである。博士は、「我々は、脳波、血圧変化、電気皮膚反応、心拍 数、筋収縮をオーラの変化と同時に記録し、他の系に変化が生じる前に場に変化が生じた ことを発見した。」と記述した。 20 多重人格障害(MPD)の現象から、健康と病気は意識レベルに存在し、そこで影響を受 けることがわかる。MPD 患者では、支配されている人格により異なる機能の病態が現れた 症例が多く記録されている。ある人格の時には高血圧でも、別の人格の時には身体は同一 なのに正常血圧を示す。ある人格の時には猫アレルギーがあっても、別の人格の時には猫 をなででも反応はおきない。健康と病気は、遺伝子にしっかりと組み込まれているのでは なく、人格を形成する考えや情動的パターンにより変動すると考えられる。 以上の知見は、何世紀にもわたり東洋の宗教と東洋医学が主張してきた、病気は物理的 身体の基礎にあるオーラ体のエネルギー・マトリックスにまず生じるということの妥当性 を認めている。オーラ体のエネルギー・マトリックスの秩序の崩壊が病気の原因であり、 この崩壊は微細エネルギーでバランスを取り戻し、健康を増進できる。 21 第 4 章: ホログラム、干渉場、オーラエネルギー体 「生命を理解したければ、活気ある、拍動するゲルや分泌物を考えて はいけない。情報技術を考えなさい。」 – リチャード・ドーキンス(Richard Dawkins) 『盲目の時計職人(The Blind Watchmaker)』1986 年 身体はホログラムのように機能すると示唆する研究もある。身体の場の苦痛パターンの振 動速度が、根底にある身体の生物学的ハミングの振動速度よりも遅いと病気になる。情報 論では、宇宙自体は明らかに固体にみえるが、実際はホログラムであると考える。ディズ ニーランドのホーンテッドマンションで踊っている幻影のように、ホログラムは光の重複 パターンにより生まれた干渉場だけで構成されている。 物理学者は、干渉性の光や偏光の単一周波数を用いてホログラム現象を創造する。ホロ グラムは、分割光により発生した波形が干渉場で妨げられると生じる。レーザー光を基準 光と物体光の 2 つのビームに分けると 3 次元画像ができる。基準光は、直接かつ分割され ておらず、光子の背景場となる。物体波は鏡で分割される。物体波が基準波と衝突すると、 背景場で干渉パターンが生じる。その結果、投影された物体を正確に複製したホログラム ができる。 ホログラムは、通常の二次元写真とは異なり、三次元である。さらに重要なのは、どの 小さな断片にも全体が入っていることである。普通のリンゴの写真を切ると、茎、葉、リ ンゴの一部などとジグソーパズルのピースになる。しかし、リンゴのホログラムを切ると、 小さいが丸ごとのリンゴがたくさんできる。個々のリンゴには光(または情報)が少ない ため元のホログラムほど明瞭ではないが、ホログラムのそれぞれの「ピース」は、対象の 情報の場全体にアクセスしている。 身体のホログラム ホログラムの要素は人体に含まれている。最近のスウェーデンの研究は、永続的な周波 数、あるいは生物学的ハミングが継続的に体内に存在することを明らかにした。それは全 ての身体系機能によって発生した周波数で、正弦波(ヘビ状の波)として発生する。身体 の背景のハミングが基準波で、病気または不調和な構造が干渉を起こしている場合、ホロ グラムの要素が作られる。外乱場は、苦痛またはストレスを受けた周波数である異なる周 波数を有する。この 2 つのビーム、つまり身体により発生する背景の正弦波と、ある特定 の場所でその波動を歪める外乱場とは、臨床的に検出できる干渉場を形成する。 血液にもホログラムの性質がある。光と同様、血液は波動と粒子の両方の性質を有する。 血液は液体でもあり、固体細胞の集まりでもある。血液は身体の海であり、液体であるた め、非常に優れたシグナル伝導体である。身体の最も複雑な側面である血液は、身体の情 報ハイウェイであり、免疫系と広範な生化学反応の情報とを運搬する。 22 脳にはさまざまな機能があるため、脳にもホログラム的特徴があることが示唆されてい る。例えば、ある特定の記憶は、脳のひとつの領域または構造に局在するのではなく、脳 全体に分布していると思われる。脳の一部が損傷しても、その構造に関連する機能が喪失 しない場合がある。脳の他の部分が柔軟に代償するからである。脳は幹細胞(基本的に他 の種類の細胞になり得る前駆細胞)も産生し、幹細胞は損傷部位が発生したバイオフィー ドバック型シグナルの指示を受けると損傷領域に移動する。 干渉場の情動的基盤 20 世紀初めに執筆活動をしたドイツの研究者ルドルフ・シュタイナー(Rudolf Steiner) は、体内で病気を起こす微細なエネルギー場の相互作用を探究するために心的認知の形態 を使用した。シュタイナーの洞察は、ホログラフィーモデルを反映している。科学的には まだ証明されていないが、シュタイナーの洞察は刺激的であり、生命および生命のふるま い方に関する現在の理論のギャップを埋める可能性がある。 シュタイナーは、人智学という哲学を展開した。人智学では、世界を人間の精神性とと らえる。シュタイナーの理論は、適切な訓練を受けた誰もがシュタイナーの主張に到達で きるというある種の精神的な認識に基づいている。人智学的医学はシュタイナーの教えに 基づいており、特別訓練を受けた有資格の医師が実践している。シュタイナーは、我々が 1 つではなく 4 つの体、すなわち肉体、エーテル体(活力はあるが無意識の身体の力)、ア ストラル体または魂(感情と情動)、自我または精神(心と思考)を有すると報告してい る。エーテル体すなわち活力体は、植物界と共通である。アストラル体は、動物と共通で ある。自我または精神は、人間のみに特有である。病気は、これらの体の均衡の乱れであ る。バランスを回復すると治癒する。 活力体は、キルリアン写真で見られる「オーラ」である。シュタイナーは、活力体は人 間の胎児で活発な形成力をもたらすと述べている。多くの研究から、植物と動物の身体と 器官がある種の不可視のエーテル媒体のテンプレートまたはパターンを形成し、このテン プレートは植物または動物の身体の一部が切除されても維持されることがわかった。ホメ オパシー、鍼、オステオパシー、カイロプラクティック、ナチュロパシーなど多くのホリ スティック医学では、基礎となるエネルギーのパターンまたはテンプレートが身体と全て の器官に栄養を与え、それらを維持するのであり、病気はそのエネルギーパターンが障害 された時に障害された部位で生じるのだという前提に基づいている。 シュタイナーは「病気」が自己治癒力を意味することを観察した。治癒力のあるものの みが病気になると言われる。岩は割れるが、自ら全体性を再獲得できないため病気にはな らない。治癒力または再生力は活力体に由来する。活力体を持つ植物は、自己治癒し得る。 実際、ほとんどの状況において、植物は高等動物よりも上手く自己治癒できる。植物と原 始的な動物には、完全な自己再生能がある。木から葉を一枚摘んでも、他の葉が出てくる。 サンショウウオの脚を切っても、また生えてくる。キルリアン写真から、活力体内のテン プレートやパターンに従って新しい付属物が生えてくることがわかる。 23 また、キルリアン写真から、高等動物と人間にはエーテル体テンプレートがあるが、高 等動物とヒトが手足を失うと再生できないことがわかった。シュタイナーによれば、その 理由はアストラル体が介入するからである。植物のエーテル体は本質的に肉体から独立し ており、エーテル体のパターンに厳密に従って再生する。人間のエーテル体はアストラル 体により肉体に密着しており、そのためエーテル体は肉体とともに「損傷」を受ける。 活力体が高速で振動するのは、縮小する情動により減速したアストラル体の「場」にあ る時よりむしろ、妨げられていない時である。シュタイナーは、エーテル体テンプレート の効果を「エーテル体結晶化」と呼んだ。結晶は、雪の結晶のように一定のパターンで成 長する。このエネルギー場の相互作用において、身体はホログラムのように機能する。苦 痛のパターンの振動速度が、基になる生物学的ハミングである「基準ビーム」の振動速度 よりも遅いため、ホログラフィーパターンができる。 24 第 5 章: ヒューマン・ボディ・フィールドの検出とこれに対する影響 「何を観察できるかを決めるのは理論である。」 − アルバート・アインシュタイン(Alvert Einstein) ホメオパシー ホメオパシーは、健康はエネルギーレベルで誘発されると考える医学システムである。 この点で、化学的に作用する従来の医学とは異なる。ホメオパシー療法は「振盪」であり、 各希釈液を激しく振動させ、振動の場を強化する。ホメオパシー療法は、不協和音を調整 する音叉のように、身体自体の治癒エネルギーを刺激して作用すると考えられている。 ホメオパシー療法は、微量の天然物質(鉱物、植物、動物)で構成されているが、健康 な人にこれらを大量投与した場合、患者が経験している症状が発現する。その原理はワク チンに似ているが、ワクチンは好ましくない副作用を誘発しうる高分子である。ホメオパ シー療法は、非常に希釈されており、元の物質の分子が希釈液に残っていないこともある ほどであるため副作用はない(反応はある)。元の物質の振動のみが残ると考えられてい る。この説明は従来の医学の信用度を損なうが、研究から、ホメオパシーの効果の一部が プラセボ効果のみによるものではないことが示されている。 皮膚電気スクリーニング機器 身体の外乱場は、数々のテストやツールを用いて記録し、臨床的に解釈される。身体か ら発生した電磁場の外乱を写し出すキルリアン写真以外にも、身体の熱パターンの外乱を 測定するサーモグラフィ、身体の干渉場を検出する皮膚電気スクリーニング機器などがあ る。 身体の電気的パターンを測定し調整する最初の機器のひとつは、1950 年代にラインホル ト・フォル(Reinhold Voll)医学博士が作成した。フォル博士は神経解剖学の元教授で、身 体のさまざまな電気的ポイントをテストするためにフォル式電気経絡検査(EAV)という システムを開発した。フォル博士はこの機器を用いて、何千年も前に中国人が身体にマッ ピングした鍼の経絡、すなわちエネルギーの流れのパターンの存在と位置を確認した。 フォル博士は、EAV 機器を使用して、必要な電磁信号の通過を妨げ、身体の機能を障害 する外乱場の位置を突き止めた。博士は、主な器官系の経路が通過する中心的送信基地で ある歯に特に興味を持った。フォル博士と歯科医の同僚は、それぞれの歯と特定の器官、 筋肉、関節、組織の間の電磁的結合の位置を見つけ、マッピングした。例えば、上顎切歯 はエネルギー的に泌尿生殖領域と結合しており、下顎切歯は膀胱と、智歯は神経系および 心臓と結合していることがわかった。フォル博士は、身体のエネルギー遮断の 80%は歯と 顎で発生すると推測した。 最近改良されたフォル博士の機器は、さまざまな医療分野において診断ツールとして人 気が高まっている。これらの皮膚電気スクリーニング機器は、患者に必要な治療法や身体 25 に合う物質を決定するために使用される。この機器の支持者は、この機器で特定の器官の 機能不全の種類と程度だけでなく、原因と可能な治療法がわかると述べている。 多くの研究者は、皮膚の電位が経穴において周辺組織より高いことを検証した。心臓の 経穴の伝導性は、バイオフィードバックにより心拍数が増加すると高まるが、近くの正常 な皮膚の伝導性は変化しない。皮膚電気スクリーニング機器を支える理論のひとつは、こ の機器は、身体のさまざまな器官に走る経絡に繋がっている特定の経穴を通じて流れるエ ネルギーを測定できるというものである。経絡のバランスがとれているとき、鍼は 0~100 のスケールで 50 前後になる。鍼の数値が急に下がったり上がったりするときは、経絡のバ ランスが崩れている。経穴に接触しているインジケータに電気的に付着しているプレート に置かれた正しいレメディーにより、鍼は 50 に戻るであろう。 病気のプロセスは、皮膚電位の変化で始まることがわかっている。施術者は、患者がま だ何の感覚にも気づいておらず、従来の診断法では結果を確定できないほどの病気の初期 でも、皮膚電気スクリーニングでこの変化を特定できると言う。皮膚電気スクリーニング は、患者の病歴を知らなくても、測定値の判読のみに基づいて直ちに症例報告を作成でき る。この機器を用いることで、どのレメディーが調和的に共鳴して身体の電磁的不均衡を 調整し得るかもわかる。 フォル博士以降の欧州の研究者は、自己治癒のためには、人間の身体系は化学物質や薬 物ではなく、新しい情報または失われた情報を求めていると推論した。彼らは、患者のボ ディ・フィールドの一部を判読し、不均衡を検知し、患者のボディ・フィールドに修正信 号(情報)をフィードバックする装置の製作に成功した。彼らは、高強度の音でガラスが 割れるように、特定の周波数で共鳴する病原体は周波数の振幅を大きくすると破壊される ことを発見した。同じ原理を用いて、健康な組織を増強または増幅することができた。 万物が固有の振動または署名(後に NES では磁気ベクトルのセットという)があるとい う考えは、実は古く、紀元前 6 世紀のピタゴラスまで遡る。ピタゴラス学派は、当時の最 も知的な人々で、幾何学、天文学、物理学、音楽、医学など全ての既知の科学についての 知識があった。ピタゴラスは、ひもの長さとそれをたたいた場合に出る音程の関係を見つ け、音階の発見と数学の進歩をもたらした。ピタゴラス学派は、全てを数字に還元した。 数字は基本原理であり、さまざまな現れ方をする「普遍心(Universal Mind)」の最も内に ある真髄であると考えられた。ピタゴラス学派は、物質的現象を数字で表される振動の結 晶化と考えるある種の原子論を考えついた。全ての物体または存在は、普遍的な力の振動 数を表し、催眠術における暗示のように人間の意識に作用すると考えられていた。治癒は、 意識レベルでの催眠術の暗示の形で普遍心を通じて実現した。 身体のエネルギー場を判読し、修正する装置を使用する ホメオパシー医学は、水または糖でできた錠剤により治癒エネルギーを転送するが、こ の転送は量子電磁力学(QED)の場とともに作用する機器を通じても影響を与えることが 26 できる。身体のエネルギー場の歪みの位置発見および修正は、QED の場を検知または送信 する装置を用いても可能である。 20 世紀、身体の微細なエネルギーパターンの歪みの測定に使用された最初の装置は振り 子であった。しかし、それより遙か昔、アフリカの伝統的なヒーラーが 2 本の棒をこすり 合わせ、棒が「離れない」ときに、その意味を解釈していた。「メディカル・ダウジング」 というシステムは、フランス人の神父アベ・メルメ(Abbe Mermet)が考案した。メルメは、 地下水の場所を見つけるために使用された神秘的なダウジングという技法から着想を得た。 メルメは、振り子で地下の水脈の状態が検知できるならば、人体の状態の検知にも用いら れるかもしれないと考えた。彼は、牧師として接点があった病院の入院患者にこの技法を 使った。この技法は「ラジエスセシア(radiesthesia)」(感知する光)と呼ばれた。 次にこの分野に新しく登場したのは「エイブラムスの箱」であった。アルバート・エイ ブラムス(Albert Abtams)医学博士は、20 世紀初めにスタンフォード大学で研究した著名 なアメリカの神経学者である。1919 年、エイブラムスは、さまざまな病気が放出する「放 射」を相殺できる周波数の信号を発信できる機器を考案した。この機器は上手く複製され、 ホメオパシーのレメディーに取って代わった。1924 年、英国の医学界は特別委員会を設置 してエイブラムスの技法を調査した。トーマス・ホーダー卿(Sir Thomas Horder。後に女王 の侍医、ホーダー卿(Lord Horder))が率いたこの委員会の目的は、この技法が人気を博 する前に信用を失墜させることであった。委員会は、スコットランドのホメオパシー医 W・ E・ボイド(W. E. Boyd)が使用したエマノメーターというエイブラムスの箱の類似品を調 べた。詐欺を行うことはできないような厳しく管理された条件下で、ボイドは、秘密裏に 印がつけてある、見た目が同じボトルに入った全く同じに見える物質を識別しなければな らなかった。ボイドは、問題の 100%近くに正解したため、委員会は驚き、かつ失望した。 トーマス卿は、偶然に正解した確率は 100 万分の 1 であると王立医学協会に報告した。 エイブラムスが先駆者となったこの分野におけるアメリカでの第一人者は、自ら生物エ ネルギー装置を考案し、その操作に長けていたカイロプラクターのルース・ドラウン(Ruth Drown)であった。1951 年、ドラウンは、詐欺の疑いで捜査を受け、有罪評決を受けたが、 非常に論議を呼んだ。イギリス人ライター、エドワード・ラッセル(Edward Russel)が裁 判を傍聴して次のように述べている。 「法廷にいた多くは、彼女の容疑はでっち上げられたという印象をもった。彼女の患 者に治療に効果はなかったと証言させようとする試みは、完全に失敗に終わった。患 者はみんな、彼女の診断と治療の正しさを証言した。・・・次々と、極めて本物の健康な 人々が、さまざまな病気から回復したと証言した。・・・陪審員が退席すると、裁判所の 速記者は、彼女は無罪になると確信していた。しかし、誰もが驚いたことに、彼女は 無罪ではなかった。考えられる理由は、その装置はラジオとしては機能し得ないと証 言したラジオの専門家の方に陪審員が強い印象を受けたからであろう。」 27 過去および未来の多くの発明家同様、ドラウン博士は自分の行っていることを科学によ って説明することができなかったために敗訴した。現代の知識で説明するとすれば、ドラ ウン博士は、ラジオ波よりも微細な何か、時間と空間を超えて我々全てを結びつける基盤 となる場を扱っていたのである。 プラセボ効果を超えて:植物と金属に作用する機器 遠くから疾病や病気を検知したり、離れて治療したりすることは、人間だけでなく植物 と金属でも実施されていた。1940 年代のイングランドでは、ジョージ・デラワー(Geroge de la Warr)という土木技師が「ブラック・ボックス」として知られる機械を設計した。デラ ワーとその妻が行った実験には、病気の植物にレンズ系を通じて微細なエネルギーを集中 させるものがあった。デラワー夫妻は、エネルギーのビームを植物に直接照射しなくても、 その植物の写真に機械の焦点をあわせることで植物の成長に影響を与えられることを発見 した。次に、植物の栄養と同じ振動のビームを照射して植物を治療しようとした。8 フィー ト離れた畑を開墾し、土が落ち着くのを待って一方の畑の写真を撮影し、その写真を使っ て彼らの機械で 4 週間治療した。もう一方の畑は治療しなかった。4 週間後に、両方の畑に キャベツを植えた。彼らは、2 ヵ月後に、照射した畑のキャベツは照射していない畑のキャ ベツの 3 倍以上大きかったと報告した。 この系統の研究は、もう一人の土木技師カーチス・P・アプトン(Curtis P. Upton)が継続 した。アプトンの父はトーマス・エジソンのパートナーであった。アプトンは、害虫駆除 に興味があった。アプトンは、害虫の被害にあった綿畑の空中写真を撮影した。次に、ア プトンが発明した装置に写真と害虫に有毒だと言われている試薬を入れた。これは、エネ ルギー的にホメオパシーに相当する治療と考えられていた。驚くべきことに、治療は完全 に成功し、100 万ドルの穀物が救われた。 この分野における次の進展は、「ヒエロニムス・マシン」であった。T・ガレン・ヒエロ ニムス(T. Galen Hieronymus)が、金属が放出するエネルギーを検知するためにエイブラム スの箱をモデルにこの機械を作製した。1950 年代に雑誌編集者ジョン・キャンベル(John Campbell)は、記事の中で、ヒエロニムス・マシンは、従来の物理的方法の助けがなくても 鉱石のサンプルの構成要素を分析でき、生命体に影響を与え、殺すこともできると報告し た。さらにこの機械は、科学的に理解できないメカニズムで遠距離からそれを行うことが できた。キャンベルは非常に興味をもったので、特許を取って自分の機械を作製した。彼 は、この機械は特許請求されたことが全てできると確信した。 この系統の探究で最も顕著な発展は、キャンベルの発明である。紙の上にその機械の回 路図を描いた場合、墨汁のみを導体として、回路導体は機械と同様に機能したという発見 である。キャンベルは、後にヒエロニムスに次のような書簡を送っている。「あなたの電 子回路は、関係パターンを示している。電気的特性は重要ではなく、全く除外してもいい。」 28 この結果は、従来の理論では、魔法かいかさまと思われたであろう。しかし、現代の情 報理論とヒューマン・ボディ・フィールドに関する新しい発見を考慮すると信頼できるよ うになる。 第 II 部では、量子生物学の分野における現在の研究を紹介し、第 I 章で概要を述べた方 法でどのように生物系を制御し、治癒できるのかをさらに科学的に説明する。また、ヒュ ーマン・ボディ・フィールドの NES 理論の概要も説明する。その後、第 III 部で NES がそ の理論をどのように包括的な臨床評価システムに転換していったのかを説明する。 29 第 II 部 量子生物学: 量子電磁力学的ヒューマン・ボディ・フィールドの初のマップ 30 31 第 6 章: 量子生物学入門 「量子論は、現在では、物理学において物体とその運動に関する基本 的かつ普遍的な法則を理解する上で用いられる最も基本的な方法であ る。したがって、全体的な世界観の構築を試みる場合、真剣に考慮さ れなければならないのは明らかである。」 - デビッド・ボーム(David Bohm) 『分裂されない宇宙(The Undivided Universe)』 量子論は、20 世紀初めに発見されて以来、多くの科学の学派の中心にあり、量子は全て の化学の基礎であるという事実にかかわらず、極めて最近まで生物学者は体内の量子プロ セスの研究を始めなかった。 どのように生物体が機能するかを扱った現在の生物化学的および物理学的モデルでは説 明できない生物学的現象がたくさんある。例えば、鳥や魚の大群に見られる動きの正確な 同期性には説得力のある説明はない。ある種の魚は、群れ全体が「心がひとつ」になって いるように見える。魚は、個体としてではなく、緊密に連携した大群として捕食者の接近 を知覚し、回避行動をとることができる。自然に大きな「ボール」となり、敵を撃退する こともできる。群れがばらばらになってしまっても、危険が去ると、個体は難なくほぼ瞬 時に元の群れに戻る。視覚や音などの既知のコミュニケーション様式では、この行動の同 時性を説明することはできない。魚には、まるで動きを誘導する「第六感」があるように 見える。生物学の量子論的記述で、この行動を説明できるであろうか? 鳥の大群も、同様な説明できない様式で行動する。群れは 100,000 羽もの大群になること も珍しくないが、それでもほぼ瞬時に方向を変えることができる。また、群れは毎年極め て遠い距離を旅して、正確に元の場所に帰ることができる。群れには進行方向を仲間に知 らせる、決まった「リーダー」がいるようには見えない。 もうひとつ、さらに極端な協調行動の例は、雄のホタルが一斉に光を点滅することであ る。鳥の群れは概ね同じ方向に動くが、個々の鳥が羽ばたきを合わせることは少ない。同 様に、一緒に装具に繋がれた馬は一団となって行動するが、隣の馬と歩調を完全に合わせ るわけではない。群れの中の個体間で正確な同期性を示す生物は、コオロギやキリギリス などある種の鳴く昆虫、そしてある種のホタルの光の点滅などわずかである。これらのホ タルの種は、大きな群れとして調子を合わせて点滅するだけでなく、個々に点滅間隔を調 節して完璧に同期する。この儀式を行うのは雄だけであるため、この現象は交尾と関係が あると言われている。しかし、現在のホタル観察者は、なぜホタルがどのようにこの印象 的な同期を達成するのかを説明できない。 協調行動の領域の数学的研究が増加しており、大群における個体(例:群れの中の鳥) の動きを一連のルールによりモデル化することに注力している。多くの場合、プログラマ ーは個体の行動のルールをコンピュータにコード化し、観察されたグループの協調行動を シミュレーションしたアウトプットが得られている。外挿により、数学者は群れの行動を、 「他の鳥の近くに寄りすぎない」または「他の鳥から一定の角度にいる」といった個々の 32 鳥の単純なルールを定式化することで説明できる。しかし、これらのモデルでは、そもそ も群れがなぜ、どのように形成されるのか、どのように特定の目的地に到達するのかを説 明できない。一羽の鳥が、突然群れを作ろうと決め、他の鳥が加わるのであろうか?それ とも、ある時点におけるある種の集団行動があるのであろうか?どのように最終目的地を 決定し、どのように舵取りをするのであろうか?したがって、これらのコンピュータモデ ルは、どのようにこれらの行動がとられるかの説明には役立つが、そもそも なぜ このよう な生物学的現象が生じるかを説明することはできない。 現在の生物学的理論も、人体の基本的な機能に関する疑問を説明しているとはいえない。 例えば、どのように人体が発熱体として機能するかは説明できていない。変温動物は熱力 学第二法則に従っているようであるが、恒温動物はそうではない。熱は特定のルールに従 って消失すると考えられるため、特に体を構成する細胞数が多いことと人体が広範囲の外 部温度に曝されることを考慮すると、体温の変化を 1℃以内に維持するのは至難の業である。 人間の神経系がどのように機能するかについての現行の説明も、十分に満足のいくもの ではない。現在は、神経はオン/オフのスイッチであり、神経細胞はそれらを接続するワ イヤとして働くと考えられている。したがって、脳はコンピュータに例えられる。しかし、 神経系がイオンや電気化学シグナルの伝達についてのみ考慮されるならば、連続した単位 として設計されたはずである。しかし神経系は不連続であり、体中に分散した細かい線維 の集合のようである。 このような線維を精査し、線維を通じて脳の領域への経路をつなぐ研究が多数ある。神 経系は、さまざまな速度での神経伝達を通して機能しなければならず、その速度は支配す る軸索の直径に関連して速いから遅いまで様々であると言われている。しかし、そうだと すればいかなる行動も協調が困難になる。バレーのダンサーやオリンピックの体操選手を 見たことがある人ならば、そのような活動には高度の正確さが必要だとわかる。このピン ポイントレベルの正確さは、多数のオン/オフスイッチで本当にコントロールできるので あろうか?それとも、神経系の不連続性は、場を通じて瞬時に情報を転送できる量子シス テムのほうが上手く説明できるのであろうか?脳の構造(脳腔、脳液の方向と位置)を神 経系により調整された電荷とともに考慮した場合、情報伝達の複雑な場のシステムを作り 上げるために必要な全ての要素が存在していることを確認するのは極めて容易である。 以上の例や他の多数の例から、現在の生命体の見方は完全に満足のいくものではなく、 より統合的なアプローチが必要であるという結論が導かれる。シェルドレイクの形態形成 場、ティラーの有向意図および生物共鳴装置など、前章で説明した考えの多くは、現在の 医療従事者に温かく迎えられたわけではない。オーストラリアの独立した研究者であるピ ーター・フレーザーによれば、これには、従来の科学や医学で用いられる言語では自然療 法や代替的な考えを説明しにくいことが一因にある。フレーザーは、共通の用語がないた め、二つの分野には横断しにくい大きな溝があると述べている。続く数ページで、この溝 を橋渡ししようとした多くの研究者の業績を探究する。 33 非局在性情報転送 第 I 章で述べた多くの現象や上述の自然界における例が可能であるためには、遠距離で即 時にコミュニケーションできなければならない。物理学における最近の研究の非常に多く が、この「非局在性」コミュニケーションが可能であると示している。簡単に言えば、「非 局在性」とは、情報が既知のメカニズムを使わずに、空間と時間を超えて何らかの形で伝 達されうるという意味である(動きの上限と考えられている光速より速く起こらなければ ならないため)。 光より速いコミュニケーションの問題は、アインシュタインが 1930 年代に量子論の基本 原理を疑った時に、本当に答えが見つかり始めた。アインシュタインは、量子論の認知さ れた見方であったニールス・ボーア(Neils Bohr)らが考案した量子論は不完全であり、将 来改善されるであろうと考えた。1935 年、アインシュタインは、ボリス・ポドルスキー(Boris Podolsky)とネイサン・ローゼン(Nathan Rosen)とともに、後に EPR パラドックス(三人 のイニシャルに由来)として知られる思考実験を提案した。ここではその思考実験につい ては説明しないが、あえて言うならば、それは「遠隔作用」(非局在性)は可能か否かを 証明しようとする多くの科学者の注目を浴びた。 1982 年、物理学者アラン・アスペクト(Alain Aspect)率いる研究チームが、パリで注目 すべき実験を行った。この独創的な実験は、量子のもつれの原理を最初に「証明」したジ ョン・ベル(John Bell)が導いた不等式の原理と EPR パラドックスとに基づいている。量 子のもつれとは、2 つの粒子がどんなに遠く離れていても 1 つとしてふるまう性質である。 アスペクトの実験結果から、一度結合した後に分離した粒子は、何らかの基本的レベルで まだ結合していることが明らかにされた。量子のもつれに関する最近の実験は、マーカス・ アスペルマイヤー(Marcus Aspelmeyer)が率いるオーストリラの研究者が行い、New Scientist の 2003 年 6 月号に掲載された。彼らは、光ファイバーを使用せずに、もつれた光子をドナ ウ川の対岸に送ることができた。毎年、宇宙の量子の相互結合性を裏付ける科学的証拠が 出てきている。 デビッド・ボームとその研究生であるヤキール・アハラノフ(Yakir Aharonov)は、1959 年にこの見方を裏付ける実験を行った。現在は、アハラノフ-ボーム(AB)効果と言われる が、彼らは、一定の状況において電子は場の力が 0 の空間領域を移動していたとしても近 くの磁場の存在を「感じる」ことができることを発見した。この量子の相互結合性の例な どにより、ボームは物体界さらには生物系の「内在秩序」に関する理論を構築した。 バイオフォトン 光は、光子と呼ばれる量子粒子が担っている。生細胞が放出する超微弱光は、「バイオ フォトン」と言われる粒子である。国際生物物理学研究所(International Institute of Biophysics) の副所長であり物理学者のフリッツ・アルバート・ポップ(Fritz-Albert Popp)教授は、バ イオフォトン研究の先駆者であり、1970 年代にこの現象を実験で検証した。 34 1976 年、ポップと一人の大学院生が、人体や他の生物体の細胞から放出される超低レベ ルの光を測定できる非常に高感度の実験装置を開発した。彼らは、植物および動物の細胞 や組織から、微弱であるが永続的な可視域(400~800nm)の光が放出されていることの証 拠を示した。彼らは「バイオフォトン」という用語を作り、この放射が生物由来であり、 かつ量子的な特徴をもつことを示した。この発見以降、DNA はバイオフォトンの源であり、 バイオフォトン・フィールドに構造があることを示す信頼できる実験結果が報告されてい る。また、バイオフォトンが細胞内および細胞間の生化学反応のいくつかを誘発するとい う考えを裏付ける証拠もある。ポップの研究グループは、何ヵ月間にもわたり人間の身体 全体からのバイオフォトンも測定し記録した。この測定で、バイオフォトン・フィールド は全ての生物リズムと、健康な人の身体で対応する点の左右対称性を反映することがわか った。 英国の生物医学エンジニアで物理学者のシリル・W・スミス(Cyril W. Smith)は、1970 年代からこの分野の実験を行っている。スミスは、電子工学および電機工学の上級講師と いう経歴から、特に「微細な」電磁場と放射を調べるラジエステティック技法を開発した。 1973 年以降、スミスは、生物体と生物材料のコヒーレントな電磁場の相互作用に関する研 究を主導した。彼は、生物システムは電気化学活性の発現として特徴的な周波数パターン を作り出すという結論付けた。これらの周波数は、黄色光の存在下ではオタマジャクシに 観察可能な同期化を誘発するほど強力である。スミスは、光と弱い電磁場の存在下におけ る生物体間のバイオコミュニケーションを提唱している。彼は、この目に見えない情報伝 達は、磁気ベクトルポテンシャルがある場合に、光子交換に依存した巨視的なシステムに より達成されると示唆した。彼の理論は、ポップのバイオフォトンの概念と明らかに繋が りがある。 生物学的超伝導経路 フィンランドの理論物理学者マッチ・ピッカネン(Matati Pitkanen)は、多くの量子物理 学の原理を生物システムに適用するよう提案した。ピッカネンは、生物学における情報転 送は超伝導経路で行われることを示唆し、電子と光子をこの情報のキャリアと特定する。 彼の業績は、1970 年代にフリーマン・W・コープ(Freeman W. Cope)が行った実験で裏付 けられた。コープは、物理学と生物学を結ぶ重要な業績を残し、生物学的プロセスの固体 理論を構築した。コープは、細胞内の活性は電気化学的だけではないと推定し、細胞小器 官を三次元の半導体として細胞の機能を見た。彼の理論は、細胞内の全ての構造は電子の 電荷間だけではなく全ての素粒子間の持続的な相互作用が行われるフィールドの中にあり うると考えられることを示唆している。コープは、1978 年に公表した論文で、湿った核酸 または乾燥したメラニンを室温で磁場に曝露した場合に、電気伝導率の測定で低周波音が 発生することを明らかにした。これから、彼は、非常に低温での金属の超伝導と類似した 超伝導が、電磁場がある場合に生命体にも生じると結論づけた。彼は、超伝導経路が生物 学的機能を制御する役割を担うと考えていた。 35 新しい生物学モデル 以上の研究者や前章で紹介した研究者は、同じように考えていたようである。彼らは、 生化学および物理学的システムの他に、またはこれらに加えて、生物システムを制御する 何らかの場またはエネルギーがあると考えた。30 年近い研究の後、ピーター・フレーザー は、今、測定可能な QED ボディ・フィールドに基づいた人体の生理学的現象を説明する先 端モデルを提唱している。フレーザーモデルは、従来の生物学の専門家と議論された概念 の多くを統合する。事実、フレーザーの理論は、生物学と物理学を橋渡ししており、次章 以降で概要を説明していく。 36 第 7 章: ヒューマン・ボディ・フィールドのマッピング 「A は B でできている、または B は A でできていると言うことはでき ない。全ての質量は相互作用である。」 – リチャード・ファインマン、ノーベル賞受賞者 一般の人の多くは、物理学、生物学および従来の医学を、ほとんど、または全く相互作 用のない分かれた研究分野だと考えている。しかし、機能レベルでは、これらの領域の間 に関連があるに違いないことは明らかである。この概念は、ピーター・フレーザーが提唱 するラジカル・ボディ・フィールド理論で詳細に述べられている。フレーザーが紹介して いる複雑な考えを理解するために、まず、この革新的な業績の基になった背景および技術 の発展について簡単に述べる必要がある。 ピーター・フレーザーの研究の背景 ヒューマン・ボディ・フィールドの理論のルーツは、補完医療の技法にある。フレーザ ーは、人生の大部分をさまざまな医療の研究に捧げ、それらを科学的に、現在示されてい るよりも統合し説明することができると確信した。 初めに考慮すべき補完医療のシステムは、伝統的漢方医学(TCM)である。伝統的な鍼 システムは、約 2,500~3,000 年前に中国に登場した。この医療システムの理論は『黄帝内経』 という古典で説明されており、この古典は時代を経た今も大学・専門学校で用いられてい る。しかし、鍼について満足のいくような科学的説明を探しても見つからない。従来の医 学のほとんどが、身体の「エネルギー経路」を認めていない。主流派の医学は一般的に懐 疑的ではあるが、鍼の特定の側面は、最近、従来の医学の周辺に進出した。例えば、鍼麻 酔は十分な裏付けがあり、多くの国で医療ツールとして受け入れられている。鍼療法では、 身体の筋肉組織の特定の場所に細い鍼を挿入する。20 分以上、強い鍼刺激を繰り返すと、 麻酔作用は測定可能である。 これはどのように作用しているのであろうか?鍼麻酔は脳内にエンドルフィン放出を誘 発することが発見されている。エンドルフィンはアヘン剤様の化学物質で、疼痛の知覚と 関連がある。これは、一見満足のいく説明に見えるが、鍼のツボ刺激はどのように脳に影 響を及ぼすのであろうか。ツボと脳には直接的な関連があるのであろうか?関連があるの ならば、なぜ解剖学者は実際の身体構造にツボを発見できないのであろうか?他の例をあ げると、足の小指のツボに鍼を刺すと、下垂体がオキシトシンと呼ばれるホルモンを放出 する。オキシトシンにはさまざまな働きがあるが、特に、分娩時に子宮を弛緩させる。足 の小指と下垂体や子宮を繋ぐ神経はないのに、なぜ鍼でこのような結果が得られるのであ ろうか?明らかに、鍼には「どのように」という疑問について答えられないものがたくさ んある。NES が説明を与える。 37 次に考えるべきシステムは、ハーブ療法である。ハーブ療法は、世界中のほとんどの伝 統文化において用いられ、効果を上げている。3 つ目は、既に簡単に説明したホメオパシー である。ホメオパシーは、18 世紀にドイツでサミュエル・ハーネマン(Samuel Hahnemann) 博士が開発した、ハーブやミネラルを段階希釈する療法である。ホメオパシーとハーブ療 法はいずれも自然界にある物質の治癒力を誘発するため、関連していると考えることがで きる。しかし、ハーブ療法は物質の化学成分を分析し、身体の化学生理学と反応する有効 成分を単離することで科学的文脈において説明できるのに対し、ホメオパシーでは、問題 となる物質の有効成分は何回も希釈されるため、統計学的にはその物質の分子 1 個でさえ も液体の中に残っていて、身体と物理的相互作用をする可能性は非常に低い。ホメオパシ ーにおける標準的な説明は、反復的に振盪した希釈液の作用が、ホメオパシーのレメディ ーの液体の元の物質の情報または振動をなんらかの形で「インプリント(刻印)する」と いうことである。でも、これは実際には何を意味するのであろうか? 答えを探すために、まず、量子の領域に足を踏み入れなければならない。数十年前に始 まったフレーザーの研究は、TCM の経絡のシステムを磁気ベクトルで説明して、TCM、ホ メオパシー、量子物理学を統合した。フレーザーは、アンプル内のアルコールに直接磁気 ベクトルをインプリントし、体内のさまざまな経絡を表し、これらの経絡をヒューマン・ ボディ・フィールド全体と関連づけることができた。しかし、その後、フレーザーは、経 絡システムは全ボディ・フィールドのわずか一部に過ぎないことを発見した(詳細は後述 する)。しかし簡単に言うと、彼の研究結果から、ボディ・フィールドは生物系間のコミ ュニケーションの指揮を司る量子電磁力学(QED)フィールドで説明できることがわかっ た。3 歴 史 を 創 る —ヒ ュ ー マ ン ・ ボ デ ィ ・ フ ィ ー ル ド の 構 成 を 説 明 す る フレーザーの最初の知見は、Pacific Journal of Oriental Medicine で報告されたが、その後 も彼の研究は続いた。彼は、1980 年代初めの研究プログラム開始から現在まで何年もの間、 ヒューマン・ボディ・フィールドとその構造の概要をできるだけ明確に示すよう実験を行 った。 フレーザーは、ベガテスト(Vega test)と呼ばれるある種の皮膚電気技術を導入し、その 促進のために世界中を旅し、さらに中国の鍼の経絡のエネルギーの複製の作り方を発見し たドイツの H・S・シメール(H. S. Schimmel)博士の業績を発展させることから開始した。 シメールは、症状や中国から西洋に到達した経絡の側面を単に薬物とマッチングさせるこ とで経絡の複製、正確には類似体を作り上げた。シメールは、経絡の類似体が 3 つの成分 3 本書執筆後に、NES はジョン・クレーマーの物理理論(交流解釈)、さらに宇宙物理学者ミロ・ウルフ の空間共鳴理論を取り入れ、ヒューマン・ボディ・フィールドの物理学を説明しようとした。また、ピ ーター・マーサー博士の位相共役適応共鳴理論も検証した。詳細は、NES の新著 Decoding the Human Body-Field: The New Science of Information as Medicine(Inner Traditions/Bear & Company, 2008)を参照のこ と。 38 で構成されるよう動物、植物および鉱物界から物質媒体を選んだ。シメールは、任脈およ び督脈も経験的に使用して、全部で 12 の類似体を作った。 しかし、フレーザーは、胆嚢経が不十分であるとしてシメールの「経絡複合体」の正確 さを疑った。フレーザーは、鍼のツボ自体 から全く新しい経絡類似体を作ろうとしたが、 ここで、経絡とは何か、そして鍼のツボとは何かという問題が最も重要になった。そのう ちに、経絡に沿ったそれぞれのツボは共通の情報をもち、さまざまなツボの情報の共通性 が経絡を「経路」としていることが違いであることがフレーザーは理解できた。フレーザ ーが作製した新しい経絡複合体は、商業的に使用されることはなかった。また、中国の伝 統的な鍼システムの基本である 12 経絡ではなく、次第に経絡が 96 に増えた点を除いては、 シメールのものと非常に類似していた。しかし、96 経絡のシステムを使いたがる人はいな かった。診療で使用するには複雑すぎたのである。しかし、これはフレーザーが続けてい るヒューマン・ボディ・フィールドの構造の研究の基本となった。 フレーザーは、経絡の面白い側面を発見し、これが鍼の経絡には内部構造 があると気付 くヒントになった。その側面とは、経絡が量子化されているように見えるという点である。 量子力学は、素粒子の不思議なふるまいや、あるエネルギーレベルから別のエネルギーレ ベルへジャンプする奇妙な能力(エネルギーのひとつの「単位」をカンタと言う)を扱う ため、我々が「ように見える」と言えるのは十分な理由がある。このジャンプは、フィー ルドになるさまざまな種類の素粒子の動きにシステム全体が依存していない限り、ボディ・ フィールド・システムのような短命なものに起因することはできない。 フレーザーが気付いた面白い点は、小腸経をアルコールアンプル中の 1 セットの磁気ベ クトル情報に還元すると、テストで小腸コンプレックス 2 アンプルを使用した場合、心経 とエネルギー的に等しくなることがわかった。シメールのアンプルを持っている人なら誰 でも自宅でこの簡単なテストができる。小腸コンプレックス 2 アンプルは、心経コンプレ ックス 1 アンプルと同じ反応を起こす。このように関連は続いていく。フレーザーは、小 腸コンプレックス(フレーザーのものまたはヘルムート・シメールのもの)3 アンプルは、 脾経コンプレックスと反応することを発見した。この効果を得るには、ベガテスト II 装置 のプラットホームに全てを置いてみればいい。実際、シメールの経絡コンプレックスは、 この明白な量子化方法により順序よく整理できる。 フレーザーは、実験的に 2 つの構成を示すことができることを発見した。その発見とは、 第一に、最初の経絡は、その後に続く全ての構成要素であること、第二に、この結合パタ ーンは、中国の古典から鍼の指導者たちが作り上げた経絡の順序と矛盾しない、ある種の 合理的な経絡の順序を作り上げていることである。 フレーザーは、彼の発見を用いて、これまで説明できなかった、なぜ特定の鍼のツボの 組み合わせが特定の臓器に特定の作用を及ぼすかを説明する理論を構築した。実際、フレ ーザーは、別の経絡に予測可能な効果を与えるために、経絡の数を増やしたり、減らした りできることも発見した。このような組み合わせ実験から得られた彼の理論は、中国のあ る流派が指導する鍼の理論と一致する。 39 ホメオパシーからアイソパシーへ 大きな前進があったとはいえ、理論上は経絡類似体は実際の結果よりも治療効果が非常 に高いはずであると予想されていたため、フレーザーは経絡類似体の機能の仕方に満足し ていなかった。したがって、フレーザーはさらに研究を進めた。彼は、身体組織自体から ボディ・フィールドの前駆体に相当する物が得ることが可能であるはずなのに、どうして 誰もが類似体という考えで止まってしまうのか考えた。そこで、フレーザーは、正しいや り方でホメオパシーの効力が高められた死体の各部分を 1 セットホメオパシー業者に注文 した。アンプルは何百種類もあり、全てを試してどの組織の類似体がどの経絡と関係して いるのかを見つけるのに何カ月もかかった。(フレーザーの組み合わせ法は、「コミュニ ケーション(他に適当な用語がないため使用する)」が生じた部位を示した。)驚くべき 結果が出た。身体の部分と一致した経絡はいつも同じ結果であった。つまり、いつも心筋 組織のみと関連する経絡もあれば、身体の結合組織のみと一致する経絡もあった!結合組 織は全身に分布しており、フレーザーの実験から、多くの種類の結合組織が協調して身体 のコミュニケーションシステムを作り上げているように見えたが、この時点ではフレーザ ーにはどんなコミュニケーションが起こっているのかはわからなかった。 しかし、実際、フレーザーは伝統的な鍼の経絡の情報をアイソパシーの「レメディー」 に変換した。レメディーはおびただしい数にのぼり、そのためもあって商業化されたこと はない。また、効力が高められた身体の組織をレメディーに使用する許可を得るのは難し かったことも理由のひとつである。しかし、理論的および実験的に、フレーザーは、身体 に影響を与える珍しい植物、強い香辛料、さらに鉱物の一部からのみではなく実際の身体 の部分からもボディ・フィールドの「像」を作ることができた。さらに何年もの研究が続 いた。ニューサウスウェールズ州で診療をしていたこの期間に、フレーザーは、ボディ・ フィールドの知識と彼の「レメディー」を治療の基礎として用いた。(この実験の完全な 報告は Pacific Journal of Oriental Medicine に掲載された。) 全ての実験にかかわらず、フレーザーは依然として経絡とは本当に何であるかを理解し ていなかった。彼は、研究が行き詰まっていると感じた。フレーザーは、13 年間鍼を教え ており、オーストラリアのメルボルンに自ら創設した鍼学校の校長をしていたが、経絡と は何であるか、どのように形成されたのか、その役目は何か、どのようなエネルギーを運 搬するのか、従来の標準では見ることも測定することもできないのはなぜか、という疑問 に全く答えられなかった。フレーザーは、彼の分野では理論的および経験的知識が欠如し ていることを率直に認めたが、彼の師や他の人々は、同僚と学生からの報復を恐れて認め なかった。事実、フレーザーは、常に、バイオエネルギーや気 (ホメオパスのいう活力と 明らかに一致する鍼のツボといわれるものの影響を受ける、いわゆる経絡を流れると思わ れている不思議なエネルギー)の存在を否定してきた。フレーザーは、オーストラリアの 鍼指導の先駆者の一人として、実際にはエネルギーの表出は限られており、それらは物理 学者と言われる人々が知っており、詳細を記録している、とある論文で書いている。彼ら の仕事は、エネルギーの相互作用で何が起こるかを数学的に表現することである。そして、 40 今も昔も 気 は、物理学者が方程式を書くようなエネルギーのひとつではない。フレーザー は未知のエネルギーの存在を信じなかったのではなく、それを説明するために形而上学に 頼るべきではないと考えた。彼は、物理学的な説明があると考えたのである。 しかし、フレーザーには、他に経絡について話すすべがなかったため、気 のような形而 上学に近い用語を使わざるをえなかった。フレーザーがオーストラリア、ニューサウスウ ェールズ州のベヴィン・リード(Bevin Reid)教授に会った時、リードは直ちにフレーザー の使う用語を理解不可能で曖昧だと軽蔑した。しかし、その用語こそ、フレーザーが 13 年 かけてオーストラリア中の医師や学者に反対された大学・専門学校レベルの鍼コース用に 作り上げたものであった。しかし、フレーザーには、リードが正しいことはわかっていた。 フレーザーは落胆し、苛立ちを感じた。彼は、ホメオパシーや鍼の施術者以外には説明で きないことに何年も費やしてきたのだ。彼は、「科学」がなければ哲学があることをわか っていたが、それは自分が話していることを測定できないときにでっち上げるものだと、 よく冗談を言っていた! リードは、生物学と物理学間の関連および磁性という当時の先端分野で名声があったが、 異端の科学者であった。彼は、医学と獣医学の学位を持ち、長年にわたり大学院で腫瘍学 を研究していた。激しく、気むずかしいリードは、遠隔作用や生物学または生理学と関連 するその他の量子現象を探究するために、ますます劇的で、ある者から見ればばかげた実 験を行い、従来の考えを支持する傾向にある同僚の多くの怒りを買った。 リードはフレーザーの用語をばかにしたが、経絡に関するフレーザーの研究には強い興 味をもった。リードは、フレーザーがボディ・フィールドの基礎構造を特定し、ボディ・ フィールドの機能の仕方についてルールもしくは法則を作り上げていると考えたため、数 年間フレーザーの研究を財政的に支援した。 しかし、ある意味では、フレーザーの輝かしいキャリアは破綻しており、唯一の慰めは 引退した過激な生物科学者リードであった。リードは、フレーザーの研究のやり方を一変 させたため、それは思いがけない破綻となった。 フレーザーは、経絡とボディ・フィールドの関係について集めた証拠から実行可能な理 論を導き出すために、フラストレーションに屈したりはしなかった。フレーザーはやる気 も新たに、新しい領域に飛び込んだ。つまり、用語を改訂し、さまざまな分野の論文を読 み、毎朝朝食前の 2 時間リードと電話で量子物理学について話し、新しい実験を行い、(は っきりと言えば)どこかで(彼とリード以外の)誰かが彼の仕事を理解してくれるよう研 究の結果をまとめた。 アイソパシーから空間の物理的構造へ フレーザーは、全身のエネルギーの「コントロールシステム」であり、是正した場合に 生理学の機能の仕方に深い影響を及ぼすだけでなく、全ての是正を永続的なものにするシ ステムを探していた。彼の考えや試験が正しければ、彼が作製していた「レメディー」も 41 効くはずであった。レメディーとは、ボディ・フィールドの測定に基づいて、身体の細胞 の働き方に基づいた情報により変換された調合液であった。 しかし、初めは、レメディーは期待したほどの効果はなかった。伝統的なホメオパシーよ りも有効であったが、理論的および実験的に可能と考えられたほど劇的な効力はなかった。 10 年間(1993 年~2003 年)の研究中に、レメディーの効き目を改善するために、何か劇的な ことをする必要があることは明らかであったため、フレーザーはさらに研究の範囲を拡大し た。フレーザーのヒューマン・ボディ・フィールドの理論には何か足りないものがあった。 この濃密な 10 年間に、フレーザーは「経路積分」という、高名な物理学者リチャード・ ファインマンが考案した複雑な数学に遭遇した。ファインマンは、ある時点で電子の存在 する場所を説明するために経路積分を考案していた。この系統の研究は、空間の素粒子の みかけの運動パターンの形成の仕方を示したため、フレーザーは特にこれに興味を持った。 また、フレーザーは、ソノルミネッセンス(特定の周波数の音響エネルギーが特定の溶液 に注入された場合に光子が放出される現象)など、科学の説明されていない現象に目を向 けた。フレーザーは、身体の細胞は液体に入っており、定期的に光子を放出し、この「光」 をフリッツ・アルバート・ポップ博士が測定したことを知っていた。しかし、最終的に、 フレーザーは、物理学に素粒子の低エネルギーにおけるふるまい方に関する的確な理論が ないことを知った。唯一、ボーアとハイゼンベルグの法外な不確定性原理があった。この 原理は、波動粒子二重性という難問と、波動か粒子の一方を測定できるよう、どのように 波動の機能が崩壊するのかについての謎という「測定方法の問題」に行き着いた。 フレーザーは、アインシュタインらと同様に、波動粒子二重性の問題は量子論の隙間で あると感じた。科学においてはこうした隙間は、理論の不完全な部分であり、新しい情報 を見つけることができる領域であるので、こうした隙間を探すことが多い。知識のギャッ プの証拠となり得る兆しには以下などが考えられる。 • 誰もそのことについて話したがらない。 • ハイゼンベルグの不確定性原理やコペンハーゲン解釈のように周辺に曖昧な理論があ る。 • 明確な定数への真の解決のない数学がある。ハイゼンベルグの理論は無限大という問 題を抱えた公式を作り出した。この点をファインマンも懸念し、量子力学と量子電磁 力学の新しいアプローチの構築につながった。 • 誰もその現象の正確な測定方法を知らない。 さらに、発見が本当に新しいならば、誰もその問題を見たことがなく誰も答えようとし ないため、既報文献には見つからないことに留意しなければならない。 そこで、フレーザーは、何が問題なのかを自問した。バーチャルな領域では空間に明ら かに「好まれる」素粒子の経路があり、生物学における重要情報を伝達していると考えら れるが、誰もその説明方法や測定方向を理解していない。事実、電子(単に電化した粒子) の 構造 について述べたい教科書はないが、真の粒子の中またはそのバーチャルな表出にお いて構造を持つことはできないと主張する教科書はない。 42 2002 年、これら全てがフレーザーの頭の中に浸透しているときに、フレーザーはハリー・ マッセーに出会った。ハリー・マッセーは長い間物理学の空間理論とバーチャル領域に取 り組んでいたので、フレーザーは彼からボディ・フィールドの「マップ」作成の支援を得 ようと密かに行動していた。マッセーとの議論の間に、フレーザーには恐らく人生最大で あろうひらめきを得た。彼は、空間におけるエネルギーのふるまいの物理学的定数を「コ ンパートメント」で測定できると考えた。 彼はオーストラリアに戻ると、実験を行った。彼は 12 のチャクラまたは主要なエネルギ ーセンターがあると考えていたが、実験結果から得た定数は、彼がボディ・フィールドを 構成すると発見した 96 の鍼の経絡と実際に一致することがわかった。また「コンパートメ ント」と結びつけると、96 の経絡は美しくも 12 の主要なグループに分類できた。 多くの人がチャクラや、チャクラがどのように身体と一致するのか、チャクラが生物エ ネルギー医学においてどのように機能するのかに関心を持っている。フレーザーもこの点 に興味を持ち、ヒンズー教の教祖を訪れ、この「エネルギーの推進力」について可能な限 り究明しようとした。彼は、それは球形のフィールドの構造をしており、身体の後ろから 前に流れていると教えられた。しかし、現在、物理学の定数という考えがチャクラの概念 を超えたことは明らかである。フレーザーは伝統的なチャクラを実際に測定し、チャクラ は、全ボディ・フィールドがそうであるべきように、神経叢の周囲に形成されるという多 くの人の仮説を確認した。しかし、エネルギーが移動すると、フィールドが作られる。静 止エネルギーは何も生み出さない。そこでフレーザーは、主な神経の交流ではなく、ボデ ィ・フィールドの主要な構造を見ることに決めた。フレーザーの物理学の定数に関する新 しい研究の結果、開発に 20 年かかった彼のボディ・フィールド全体のテストは急に時代遅 れになった。ボディ・フィールドの是正と測定(または評価)の基礎として定数を組み入 れるよう改良する必要があった。 フレーザーは、この研究を完了し、それに従って「レメディー」を製造すると、新しい 調合液がボディ・フィールドに迅速かつ強力な作用があることがわかった。フレーザーと マッセーは、信頼できる臨床機器の製造に成功しそうだと感じた。2003 年から、二人は新 しい評価システムの開発に取り組み、現在何百もの臨床医に使用されている NES–プロフェ ッショナル が完成した。彼らは、NES–プロフェッショナルは生物エネルギー科学の真の進 ® 歩であり、従来の医学を補完する有効な健康評価システムだと信じている。 現在では、彼らの理論はわかりやすくなった。ボディ・フィールドを構成するものは何 か。どのように情報伝達は重要なのか。どのように機能するのか。ボディ・フィールドの 故障は病気にどのように起因するのか。ニュートリ・エナジェティックスには、満足のい く回答を提供する包括的な理論がある。専門家以外にわかる言葉で説明するために、例え を用いよう。大きなコンサートホールに構造上の欠陥があり、音響がひどいと想像してほ しい。音が歪んでいる。音を増幅しても歪みがひどくなるだけである。これが病気の根本 的原因の例えである。音の移動の仕方で情報が歪む。我々は、現在のところ、ハーネマン が古典的著作『オルガノン』で述べた「不調律(untunement)」により生じる病気という考 43 えから離れてはいない。しかし、NES は、体内の電磁力学的特性を通してなぜ、またどの ように「不調律」が生じるのかを説明できる。我々は、生物学と物理学の橋渡しをし、生 化学医学とエネルギー医学の橋渡しをすることによりそれが可能であるため、これは革命 的なことである。「不調律」は空間における素粒子の配置の仕方により生じるのであって、 その周波数からの一部の振動によるものではない。フレーザーのエレガントで包括的なヒ ューマン・ボディ・フィールドの理論は、これを基盤としている。 4 量子化学 NES 理論は、ボディ・フィールドを身体の生化学プロセスの主制御システムと指定して いる。基本的レベル(量子化学)では、化学反応とは化学結合を形成したり切断したりす ることである。結合、そして化学反応は、電子が原子および分子内でどのように配列する かで決まる。量子化学は、原子核と電子がどのように空間内構造において自然に配列する かについての規則を定める。これらの構造は、その構造の再編を誘発する(つまり、化学 反応を誘発する)フィールドまたは特定のエネルギーの量子(例えば、光子や電子)で混 乱する可能性がある。 ボディ・フィールドは身体だけでなく、一部の量子物理学自体の基本法則の構造に属す る内在的法則に従うため、自律している(自分を指揮できる)。量子レベルでは、分子は 空間内の構造であり、特定の方法で整列すると他の構造と相互作用できる(そして、その 結果、化学反応が生じる)と考えることができる。ボディ・フィールドは、その構造によ り体内の分子の電子構造を指揮して、情報伝達を制御するのみならず、全ての化学反応に 影響を与えている。したがって、ボディ・フィールドは、全ての代謝および成長の主制御 システムと考えることができる。 このモデルは、マッチ・ピッカネン(Matti Pitkanen)やフリーマン・コープ(Freeman Cope) など、他の科学者からも一部提唱された。コープは、物理学と生物学を結ぶ重要な業績を 残し、生物学的プロセスの固体理論を構築した。コープは、細胞内の活性は電気化学的な だけではないと推測し、細胞小器官を三次元の半導体として細胞の機能を見た。彼は、細 胞内の全ての構造はフィールド内にあり、フィールドでは、電子上の電荷の間だけでなく 全ての素粒子間に永続的な相互作用があると考えられるとした。彼の考えでは、超伝導経 路が生物学的機能を制御する役割を担っていた。NES の研究は、ピーター・フレーザーが 4 本書の別の脚注で述べた通り、2003 年以降、NES 理論は、ボディ・フィールドは何か、またどのよう にそれが機能するのかについての独自の説明に他の物理学理論、特に物体に関する波動中心の説明を取 り入れた。ミロ・ウルフの空間共鳴論は、球面波、スカラー波および定常波がどのように相互作用する かの基礎であり、その理論は、ピーター・フレーザーのヒューマン・ボディ・フィールド研究を裏付け ている。ウルフは、彼の理論が生物学に応用可能であることを提唱し、熱心に新しい NES の書籍 Decoding the Human Body-Field: The New Science of Information as Medicine を支持した。事実、人体は、電子の相互 作用に依存した空間内の一連の構造かもしれない。ウルフの著作 Exploring the Physics of the Unknown Universe (Technotran Press, 1990, reprint 1994)を参照のこと。 44 実際にボディ・フィールドの構造と、そのうちどの部分がどの器官を制御するかをマッピ ングすることができたため、ここから始まった。この点については次章で述べる。 45 第 8 章: 量子電磁力学的ボディ・フィールドの測定 「実際、生物学者は、生命を化学的にできるだけ解釈しようとしてい る。既に述べたが、化学の裏にある理論は量子電磁力学である。」 – リチャード・ファインマン『QED:光と物質の不思議な理論 (QED: The Strange Theory of Light and Matter)』 ピーター・フレーザーは、彼の提唱するボディ・フィールドの測定方法を必要としたが、 そのような技術は存在しなかったため、自ら開発する必要があった。現在では、この技術 は NES–プロフェッショナル・システムに代わったが、この革命的な装置の開発に至ったア イディアを簡単に説明する。 既に簡単に述べたが、初期の装置の基礎となったのは皮膚電気スクリーニング機器であ った。フレーザーは約 30 年前にこの種の装置を知った。この装置は、光および微弱な電磁 場の存在下で皮膚の伝導性のわずかな変化を検知して作動した。構造的にインプリントさ れたアンプルが回路に設置された場合に、皮膚伝導性が 15 単位(1~100 のスケール)を超 える変化があった場合に「効果」があると言われた。 皮膚電気スクリーニング機器の機能については多くの憶測があった。この機器は十分に 理解されず、純粋な電子機器と混同されることが多かった。(従来の科学者はこれを全て 拒絶した。)フレーザーは、異なる、異端とも言える結論に到達した。彼は、機械が電子 を使うならば、電気を供給すればいつでも作動するはずだと考えたのである。機械の使用 に際して他のパラメーターがあってはならない。しかし、フレーザーは偶然実験に失敗し、 機械に電気を供給しても暗闇で使用した場合には「効果」が認められないことを発見した。 フレーザーは、論理(光=光子、暗闇=光子はわずかかほとんどない)に従い、彼が使用し ている装置は、何らかの理由で電子の流れではなく光子交換に依存しているに違いないと 考えた。これにより、彼はこれらの機器で観察した特定の効果について「光子誘発超伝導 (PIS)」という用語を作った。 光子誘発超伝導作用 PIS 作用は、フレーザーのボディ・フィールドに関する証拠の重要な一部である。フレー ザーは、彼の基本的な実験設備を用いても、NES–プロフェッショナルで使用した新しいソ フトウェア技術を用いてもこの作用を測定できた。フレーザーは、初期の設備を用いて、 溶液 A が A であることが既知のインプリントされた溶液の隣に置かれている時の皮膚伝導 性を測定することで溶液 A が構造的にインプリントされているかどうかを検出できること を示した。フレーザーはこれを「マッチング」技法と呼んだ。フレーザーは、光子(初期 の実験装置を日光の下で用いた場合)および微弱な電磁場の存在下で 2 つの同一にインプ リントした溶液が近くにあると体内に超伝導作用が生じることを明らかにした。この作用 は、皮膚伝導性の変化で測定できた。物質がぴったりマッチしない場合、PIS 効果は検出さ 46 れない。したがって、ボディ・フィールドを表すひとつの構造的にインプリントされた溶 液を身体の近くに置くと、2 つの同一物体が「マッチ」するため PIS 効果が検出される。 このマッチング技法は量子のもつれにより機能し、金属の超伝導における電子のクーパ ー対またはドナウ川を越えた、もつれた光子を使った既に述べた実験と比較することがで きる。ノーベル賞を受賞した超伝導の BCS 理論は、超伝導金属では、電子対は通過する結 晶格子と相互作用するため、離れた距離で共役できると述べている。 フレーザーのマッチング実験から、溶液、構造または他の何かについて同一の 2 つのサ ンプルが一緒に光子と微弱な静電場の存在下に置かれると、サンプル内の素粒子はボディ・ フィールドと相互作用でき、影響を与えることができることが検証された。このことが明 らかになった後、フレーザーは、皮膚電気スクリーニング機器で回路内の構造的にインプ リントされた溶液に作用が認められる場合、構造的にインプリントされた溶液とボディ・ フィールドの相互作用は純粋に電気的ではないことを示した。むしろ、インプリントされ た溶液とボディ・フィールドの間には量子の相互作用があるのである。フレーザーはテス トを続け、構造的にインプリントされた溶液とそれから再現性良く得られる磁気ベクトル は周波数とは関係ないことを最終的に示した。インプリントプロセスでは、純粋な磁気ベ クトル情報を伝達する。磁気ベクトル情報は、QED フィールド内のどの方向に行くべきか を素粒子に「教え」、その結果、素粒子は特定の方法でボディ・フィールドと相互作用で きる。磁気ベクトルは体内にある素粒子の方向を示す矢印または交通標識と考えて良い。 よりよい測定法の必要性 フレーザーは、初期の実験設備を用いてヒューマン・ボディ・フィールドに関する多く の重要な発見をしたが、測定装置自体に多くの問題を抱えていた。PIS 効果は確かに存在し ていたが、皮膚電気スクリーニング機器はその効果検出法としては信頼できなかった。こ の装置はオペレーターの影響を極めて受けやすかったので、一定の条件下では、実験結果 は確実ではなかった。また、フレーザーはボディ・フィールドの階層的な構造を発見した ため、基本的な実験設備を使ったボディ・フィールドの判読はますます複雑になった。ボ ディ・フィールドを 正確に 判読するため(健康上の問題のある場所を理解するため)、情 報を正確に「展開」していくには、ボディ・フィールドを特定の順序で判読する必要があ った。例としてしわくちゃの地図を想像してほしい。地図を伸ばすまで、地図を正確にお 読むことができない。ボディ・フィールドを正確に読むためには(既存の機械を使用した 場合)、オペレーターは莫大な時間とエネルギーをかけて判読を試み、信頼できる結果を 得なければならない。したがって、ボディ・フィールドとその相互作用を測定する、より 客観的な新しい方法が必要であった。近年、驚くべき技術の進歩があったが、フレーザー はまさにこれに目を付けたのである。 フレーザーは、まずオーストラリアの生物学者ベヴィン・リードと提携して新しい機械 を作製した。この機械は、化学的核磁気共鳴(MNR)研究と同じ方法で、構造的にインプ リントされたアンプルに接続したエネルギースパイクを測定できた。この機械を使用した 47 実験は、ボディ・フィールドの量子的性質のさらなる証拠となり、観察された磁気ベクト ルは真のエネルギーと関連があった。 しかし、2002 年にフレーザーがハリー・マッセーに会って、ようやく本当の突破口が開 けた。フレーザーはその時もボディ・フィールドの全ての部分を調べられる機械を探して いた。マッセーは独自に体内の情報伝達方法をコンピュータ的に理解できるか研究してい た。マッセーは、体内でエネルギーがどのような構造をし、情報が伝達されるかについて 法則を探し始めてもいた。フレーザーとマッセーは、この分野で実施された他の研究を考 慮した後、ともに同じような結論に到達した。 フレーザーとマッセーは、鍼の経絡上の皮膚の伝導性を測定して得られる情報は、せい ぜい体内のエネルギー伝達の一部を測定したものにすぎないことに気付いた。フレーザー は、これらの測定値は、実はボディ・フィールドの光子の活動と関連することを理解した。 彼の研究でボディ・フィールドは、実は、QED フィールド全体を作り上げる、重なり合う 電磁気、イオンおよび磁気の場であることがわかったため、光子の活動の測定ではボディ・ フィールドのわずか約 20%程度しか情報を得られない。この点が、皮膚電気スクリーニン グ機器を使用した実験の結果がしばしば不正確であったもうひとつの理由である。フレー ザーとマッセーは、 完全な ボディ・フィールドを調べる別の方法、つまり、ボディ・フィ ールドのサブフィールドにある全ての磁気ベクトルや構造とマッチするだけでなく、ボデ ィ・フィールド全体を作り上げるベクトルを記録できる技術が必要だと理解した。したが って、それはフレーザーの最初の基本的な実験装置よりもかなりに複雑でなければならな かった。 ボディ・フィールドとコンピュータの相互作用 研究から、あるソフトウェアをプログラムしたコンピュータは電子および光子により伝 達された情報を獲得することができることが明らかになった。プリンストン変則光学研究 所(Princeton Engineering Anomalies Research program(PEAR))などのグループの 10 年を 超える研究から、人間の意識は技術システムと相互作用できる、または技術システムに影 響を与えることができることがわかった。ブレンダ・ダン(Brenda Dunne)とロバート・ジ ャン(Robert Jahn)の研究は、特に、人間の意識がランダムなプロセスに影響与えるという 仮説を検証した。 現在、人体の健康上の問題を検知し、それを修正できると称するコンピュータ機器が多 数販売されている。しかし、これらの機器の多くは人間と機械を繋ぐ「ブラック・ボック ス」が含まれている。この箱は、人体が放出した「周波数」を何らかの方法で電気的に探 知すると称して使用されている。マッセーは、このような装置を多数調べたが、全てが何 らかの点で不十分だと感じた。結果は、多くの場合主な健康上の問題を発見できず、説明 の範囲も限られていた。マッセーは、このような機器は、何千もの非論理的な項目リスト から選んだ約 30 の最も一般的な病気が書かれた「ルーレット」のようだと考えた。 48 現行のコンピュータ機器の問題に直面しながらも、ボディ・フィールドとコンピュータ の間には真の相互作用があることを知り、フレーザーとマッセーはあるコンピュータと数 学の専門家と協力することになった。三人は、自然を模倣でき、その結果ボディ・フィー ルドの正確な評価結果を出すことができる独自のコンピュータシステムを構築するために、 生物学においてどのように情報が伝達されるのかを検討しはじめた。彼らは研究により 2 つの QED フィールド(ひとつはあなたのボディ・フィールドから、もうひとつはコンピュ ータで作られたもの)間でどのように正確に情報が伝達されるのかを理解するようになっ た。これは、ボディ・フィールドの構造が同じように説明され、ベクトルがヒューマン・ ボディ・フィールドを「展開」(そして、正確に「判読する」)のと同じ順序で提示され る場合にのみ達成することができる。 マッセーが、スティーヴン・ウォルフラム(Stephen Wolfram)が著作『新しい種類の科 学(A New Kind of Science)』で示した、単純な法則を繰り返し実行すると自然のプロセス をいくつソフトウェアが模倣することができるかという研究を検討して、理解がさらに深 まった。宇宙の複雑さと見かけのランダムさは、そのような自己複製法則で説明できると 彼は信じていた。NES の研究がこれを確認している。 研究のプロセスで、フレーザーとマッセーは、情報を遠隔地に転送しうるために原子モ デルも検討し、改良した。また、二人は、量子物理学のスピンという概念を DNA の内在的 スピンと結びつけ、それをヒューマン・ボディ・フィールドのゼロ・エネルギー経路とい われるもの結びつけた。しかし、最も重要なことに、彼らは全ての研究をまとめて、バイ オエネルギー的健康評価方法の構築と、通常のコンピュータ上にヒューマン・ボディ・フ ィールドを表示できる方法の構築に成功した。では、NES 理論では何がヒューマン・ボデ ィ・フィールドなのであろうか。ボディ・フィールドを詳細に検討しよう。 49 第 9 章: ヒューマン・ボディ・フィールドの NES 理論モデル 「ヒューマン・ボディ・フィールドのマッピングには複雑な関係のネ ットワークの識別が必要である。それは、身体は唯一の正解を見つけ るのではなく、その状況において最良な選択をすることを好むという ことだ。」 - ピーター・フレーザーおよびハリー・マッセー 上述の引用から明らかなように、ヒューマン・ボディ・フィールドは機械論的なニュー トン的な構成概念ではない。ヒューマン・ボディ・フィールドは、身体が行うべき全ての 生理学的プロセス間、さらにこれらのプロセス、感情、意識の間の相互作用の動的なネッ トワークである。さらに、ボディ・フィールドは、常に環境と相互作用し、ジオパシー的 ストレス、磁場、毒素、ストレスなどの影響を受け、かつこれらに対応している。フレー ザーは、ホメオスタシスの喪失(身体の自己補正能力の故障)は、無数近いパラメーター の繊細な相互作用であることを明らかにした。フレーザーがボディ・フィールドの構造を 明らかにし、情報の流れと機能を「マッチング」できたのは、遺伝学者や生化学者が何と 思おうと、身体には「好ましい状態」といえるものはあっても、ひとつの「正しい」状態 があるわけではないという理解であった。身体の機能の一部には、極めて正確なパラメー ター内で維持しなければならないものもあるが、ほとんどに柔軟性が備わっている。そう でなければ、人類は、恐竜と同じ運命をたどっていたかもしれない。NES は、この関係の ネットワークを解明し、情報の流れの好ましい選好を理解し始めたが、この理論が完成し たとは主張していない。フレーザーとマッセーは、ヒューマン・ボディ・フィールドのコ ードを解読し始めたばかりであり、その複雑さと知性の前には謙虚である。次に、彼らの 研究で明らかになった点を紹介する。しかし、本書の目的に従い、概要のみに留める。 ヒューマン・ボディ・フィールドの構造 NES 研究によれば、ヒューマン・ボディ・フィールドは、常に相互作用し、併せて全体 の大きなボディ・フィールドを構築するサブフィールドで構成されている。ボディ・フィ ールドは、物理的身体の内部でも外部でもあり、ボディ・フィールドと身体は相互に依存 している。つまり、物理的身体は、正常に機能するためにボディ・フィールドを必要とす るが、ボディ・フィールドは、物理的身体内で生じるフィールドの相互作用から生じるた め、物理的身体に依存している。フレーザーがより精巧なボディ・フィールドのモデルを 構築するにつれ、ボディ・フィールドには系統的構造があることがわかった。フレーザー は、ボディ・フィールドの各部分に対応する磁気ベクトルのセットが周波数を表している わけではない点を強調するが、ボディ・フィールドの異なるコンパートメント は、異なる 波長のエネルギーと関連する場合がある。フレーザーは、ボディ・フィールドは 12 の「コ ンパートメント」または量子化レベルに分かれており、それぞれが QED フィールドにおけ るエネルギー波長の帯および磁気ベクトルを表していることを発見した。 50 これらのコンパートメント(現在、NES ではエナジェティック・インテグレーターと呼 ばれる)には構造があるため、もしくは、フレーザーによれば「折りたたまれている」(ボ ームの折りたたまれた内在秩序に類似)ため、ボディ・フィールドの判読にはスキルを要 する。これが、皮膚電気スクリーニング機器の使用などの初期のボディ・フィールド調査 方法が常に信頼できたわけではなかった大きな理由のひとつである。「折りたたまれてい る」システムでは、ボディ・フィールドの構造は包括的に理解されなければならないため、 情報は正しい順序に整列する場合がある。この順序が誤解されれば、ボディ・フィールド のいかなる評価結果もひどく歪曲される可能性がある。(余談であるが、いかなるコンピ ュータ機器またはシステムも、クライアントのフィールドにおけるあらゆる逸脱を検出で きるようにするには、このボディ・フィールド構造のテンプレートまたは「マップ」をプ ログラミングする必要がある。フレーザーとマッセーが開発したヒューマン・ボディ・フ ィールド評価のためのソフトウェアシステム NES–プロフェッショナルにはそのようなマッ プが入っており、バイオエネルギーの評価における革新的かつ画期的な進歩を表している。) しかし、ボディ・フィールドはエナジェティック・インテグレーターのみではない。フレ ーザーは、ボディ・フィールドの原動力となるエナジェティック・ドライバーや、エナジ ェティック・テレイン、エナジェティック・スター、腔など、エネルギー的特徴を識別す る。次に、NES モデルに則ったヒューマン・ボディ・フィールド(HBF)および HBF に関 わる重要な前提について簡単に説明する。 NES は量子論に従う NES のボディ・フィールドの見方は、生化学ではなく量子力学(特に QED)の原理に基 づいている。NES スキャンは、毒素や寄生生物など(逆症療法の考え方では)有害と見な されるものについてのボディ・フィールドを評価するのではなく、従来の医学でいう診断 でもない。ただ、全ての生理学的プロセスをコントロールする素粒子的情報経路と相互作 用が損傷、変形、遮断されていないかを見るだけである。損傷などがあった場合、NES イ ンフォスーティカルが正しい QED 情報を提供し、損傷、変形、遮断を修正する。NES は生 化学ではなく QED 情報と協働するため、NES インフォスーティカルは、使用中のサプリメ ント、ホメオパシーのレメディー、ハーブ、医薬品などと干渉しない。また、NES はヒュ ーマン・ボディ・フィールド(HBF)を是正し、適切な情報の流れを再建するため、鍼、ホ メオパシーなど、他の治療法の効果が増強される場合がある。 NES は全てのエネルギーレンジをカバーする 主に周波数を扱う他のバイオテクノロジーとは異なり、NES モデルには、HBF の理解と 評価に広範なエネルギーレンジが含まれている。音(亜音速および極低周波音)、イオン、 磁気および光子(光)エネルギーの評価が含まれる。 51 ヒューマン・ボディ・フィールドの要素 HBF は、身体の主制御システムである。HBF は、動的で、層構造をしており、細胞活動 と物理的ホメオスタシスの維持に良好な環境を提供する。ボディ・フィールドは、ビッグ・ フィールド、エナジェティック・ドライバー、エナジェティック・インテグレーター、エ ナジェティック・スターで構成され、我々がエナジェティック・テレインと呼ぶエネルギ ー状態の影響を受ける。次に、HBF のこのような側面について少し説明する。 ビッグ・フィールド NES は、地球の場の身体およびボディ・フィールドへの影響を認識している。我々は、 HBF のビッグ・フィールドは重力、極磁場、赤道地帯の影響を受けていると考える。また、 他のさまざまな地球の場、特に静電界に対するずれが懸念される場である極性も認識する。 我々の多くが、生まれた場所から遠く離れて生活し、転居を続け、常に自動車や飛行機で 移動をしているため、地球の場に関する歪みは、現代人で特に問題となる。長期的および 永続的治癒を得るには、個人のボディ・フィールドを地球の場と調和した配列にしなけれ ばならない。 エナジェティック・ドライバー HBF の維持に必要なエネルギーを提供するエナジェティック・ドライバーには 16 種類あ る。マクロ・ドライバーは、胎児の発達とともに形成される。我々の研究から、ボディ・ フィールドのエネルギー付与に寄与する主要エネルギーシステムには 4 種類あることがわ かった。これらのマクロ・ドライバーの第1はソース・エネルギーである。これは、環境 から生物システムに取り入れられたエネルギーで、他の文化では「気」、「極」または「プ ラーナ」と呼ばれる基本的な「生命」エネルギーと類似している。ソース・エネルギーは 全ての生命活動の触媒であるため、体質エネルギーと考えることができる。ソース・エネ ルギーは、ゼロ・ポイント・エネルギーであり、身体は複雑な方法でエネルギーを取り扱 う。ここでは詳細は述べないが、このエネルギーは主に身体にある多くの腔(頭蓋、胸腔、 腹部など)に貯蔵される。ソース・エネルギーがないと、人間は活力、熱意、勇気、意志 がなくなる。 胎児の発達に伴い、次のマクロ・エナジェティック・ドライバーである心臓ドライバー も発展する。心臓は胎児で最初に形成される器官のひとつで、40 日後に拍動を開始する。 心拍に誘発された圧力波が、胎児のボディ・フィールドにパワーを与える光子(亜音速) および極低周波音を作り出す。心臓は、ボディ・フィールドの情報の最も重要な「インプ リンター」であるため、HBF の NES システムでは他の主要な役割を担うが、本書では取り 扱わない。ここで基本となるのは、心臓の音波と神経系からの衝撃、肺の酸素交換で生じ るエネルギーによりできた複雑な音がボディ・フィールドに主に寄与しているという点で ある。 52 第 3 のマクロ・エナジェティック・ドライバーは神経系ドライバーである。神経系は心 臓と同様に音を作り、大量のイオン化した粒子も産生する。これは、偏光波の産生に寄与 し、付属する場における量子情報のキャリアとして作用しうる。 最後のマクロ・エナジェティック・ドライバーは肺ドライバーである。これは、体内の エネルギー移動を開始し、成長、発達などと関連がある。ほとんどの古い伝統、特にヨガ では、息が身体機能の調節にどれほど重要であるかを理解している。訓練を受けた僧は、 寒い外に座っていても、音と呼吸方法のみを用いて体温を上げ、肩に巻いた濡れシーツを 乾かすことができる。 ミクロ・ドライバーは、皮膚、肝臓、免疫、筋肉、胃、細胞、腎臓、骨、胸腺、膵臓な ど主な器官系と関連がある。 エナジェティック・ドライバーが提供するパワーなしでは、身体は適切に機能できない。 明らかに治癒は生じない。(病気の最初の徴候のひとつは疲労であることが多い。)ドラ イバーは、重金属、化学的毒素、外傷、心的ショック、電磁汚染、ジオパシー的ストレス などさまざまな因子による損傷を受け、HBF の力が全体的に低下し、生命プロセスの制御 の有効性も低下する。治癒の NES モデルでは、まずドライバーを是正し、その後にエナジ ェティック・インテグレーターを取り扱う。 エナジェティック・インテグレーター 主要なエナジェティック・インテグレーターには 12 種類ある。エナジェティック・イン テグレーターは、経絡に類似した「コンパートメント」であり、一見無関係な一連の生理 学的プロセスの情報を制御している。インテグレーターは、少なくとも部分的に、ゼロ・ エネルギー経路に沿って素粒子を指揮する電磁ベクトルとしてボディ・フィールド内に存 在する。インテグレーターは、核酸から細胞、組織、器官、器官系、感情、意識へと順番 に異なる種類の情報を取り扱う情報の「セクション」に構成されている。病気または NES でいう「自己組織的故障」は、インテグレーター経路の「上部」付近に認められる。 エナジェティック・インテグレーターは全ての生理学的機能を指揮する。エナジェティ ック・インテグレーターは、道路地図に似ており、QED 情報が体内を通過する。このよう にして、細胞、DNA などは最適に機能するよう適切な指示を送受する。インテグレーター が毒素、微生物、放射線などで歪められると、細胞および器官のコミュニケーションが非 効率または不正確になり、身体の制御プロセスが妨げられ、代謝が疲弊する。 NES は、体内の全ての制御メカニズムを情報伝達プロセスと考える。生化学モデルから 一歩離れると、2 つのモデルの違いがわかる。例えば、生化学では、白血球は身体に異質ま たは有害な細胞や微生物を認識し、破壊する。この活動が生じるには、複雑な化学反応と タグ付けのプロセスが必要である。しかし、生物エネルギー的に見ると、この化学的メカ ニズムの背後にある「情報」は何であるのかを尋ねなければならない。白血球に正確な情 報がなければ、タグ付けシステムは台無しになり、キラー細胞が間違った細胞やその他の 53 システムを攻撃し、自己免疫疾患になるかもしれない。電子および光子の QED レベルでの このような情報交換が、生化学的プロセスを含む生理学的機能を決定する。 生化学的と生物エネルギー的の違いを説明するために、バスの切符の例をあげよう。切 符には物質がある。つまり、切符を構成する紙である。次に、切符を切符たらしめる情報 がある。紙には金額やバス会社名などの情報が印刷されており、紙はバスの切符と識別さ れる。切符が役に立つには、切符に記載された言葉を利用者が理解できなければならない。 したがって、物理的に切符を持っていても、機能はほぼ全て切符が転送または伝達する情 報で決まる。現実(切符を印刷する紙)とバーチャル(意味を決定する紙に印刷された情 報)がある。社会と同様人体も、現実対バーチャル(物質と情報)の基礎から生じる。NES では、エナジェティック・インテグレーターの機能は、身体が使用できるように正しい情 報を正しい場所に、正しい時間に必ず送ることである。このプロセスの仮定として階層ま たは順序があり、NES は、唯一、この好ましい順序を明らかにし、施術者がクライアント に施術する際のプロトコルの一部として使用されたモデルである。 12 のエナジェティック・インテグレーターは、体内の関連細胞への情報転送のための(エ ネルギー構造として)ゼロ・エネルギー経路を提供する。事実、DNA 自体も 12 の主要なセ クションに分かれ、体内の情報転送フレームワークとなっている5。インテグレーターの機 能の仕方と鍼の 12 経路が身体中に情報を伝達し、相当する部位の細胞が細胞内の DNA の 枠組みから情報を得る方法にもつながりがある。それぞれのエナジェティック・インテグ レーターは一部の DNA の構造を表している。インテグレーターの磁気ベクトルは DNA の 周囲にあり、体内の QED 情報に指揮を与えている。エナジェティック・インテグレーター 内、そして全ての NES インフォスーティカル内では、情報は量子化された波動で伝達され る。この量子化された波動の構造および性質は、DNA で決定される。しかし、現実の粒子 の 1 スピンは量子の 2 スピンを伴うため、これらは同じ空間を占めることはない。したが って、DNA 360°スピンするごとに量子化された構造の 720°スピンが得られる。(構造が 情報を伝達するという考えは自然に認められる。一例を挙げると、今度鍾乳石の近くに行 く場合はよく見てほしい。大きさを問わず全ての鍾乳石が同一のエネルギー・コンパート メント様の成長と上から下まで 720°のねじれがあることがわかる。)身体は、空間的な「メ モリ」内に情報を保管して、情報を管理する。この空間は少しコルクスクリューに似てお り、コルクスクリューの一部が同じ角度 (つまり、同じスピン)のコルクスクリューとコ ミュニケーションできるルールである。 では、エナジェティック・インテグレーターと DNA 構造は病気とどのような関係がある のであろうか。我々の多くは DNA の二重螺旋構造を知っており、それが連続的に回転する 核酸の鎖であることを理解している。どのエナジェティック・インテグレーターも 720°で 回転できる。ミネラルの栄養情報から病気まで、インテグレーター内のさまざまな回転角 度でさまざまな種類の量子化情報を伝達できる。我々の研究から、全ての病因(つまり病 5 DNA の役割に関するこのバイオエネルギー理論は、NES の研究および理論の進展に従い、大幅に改訂 した。新しい NES に関する著作 Decoding the Human-Body Field を参照のこと。 54 気)は、660°スピンより高回転で発見され、量子化した波動が次のインテグレーターで再度 始まる(0°スピン)前に、660°スピンで割れ始めることがわかった。実際には、これは、660° スピン未満の量子化情報の構造が歪んだ場合(例:遺伝子損傷や環境因子による)、660° を超えた波動関数の破壊が生じることを意味する。波動が割れ始めると、情報に大きな歪 みが生じ、病因または疾患が発生する。特許上の問題から、エナジェティック・インテグ レーターに関する情報全ては議論できないが、重篤な疾患は上位のインテグレーター(EI 9 ~12)で生じる傾向にあると言える。 エナジェティック・テレイン エナジェティック・テレインは、NES システムの高度なプロトコルの一部であるため、 ここでは簡単に説明する。フレーザーには、ウイルスや細菌、その他の微生物による身体 の侵害の仕方を説明するには、現実とバーチャルを考慮しなければならないことがわかっ た。量子生物学は、地球の磁気ゆらぎは、細胞の DNA から情報構造を空間にスピンアウト するプロセスまたは「写真」にパワーを与えることができることを示唆している。このよ うな「バーチャル」な構造は、NES でエナジェティック・テレイン(ET)と呼ぶエネルギ ー的テンプレートとしてみることができる6。ET は、現実の微生物を支える環境を提供し、 微生物はそこで繁殖し、急性および慢性疾患を発生させる。 エナジェティック・テレインが形成されるための他の要件として、DNA にエラーがなけ ればならない。これらのエラーは、本物の微生物が細胞 DNA に干渉する結果の場合も、身 体と地球のビッグ・フィールドのずれにより生じる場合もある。これが、NES の初回受診 時からビッグ・フィールドの調整が優先される理由のひとつである。 したがって、我々の研究から、歪んだ磁場のある組織の細胞内の DNA エラーが集まって エナジェティック・テレインが形成されることがわかった。エナジェティック・テレイン は、通常、ゆっくりと形成されるが、ボディ・フィールドにインプリントされた大きなシ ョックにより瞬時に形成される場合も、重大な磁気嵐により数日間で形成される場合もあ る。我々がエナジェティック・テレインと呼ぶ、ある種のフィールドエラーの効果は、バ ーチャルな微生物がその組織内では検出されないよう、隠れたり、本当の微生物から身を 守り、免疫系を弱める寄宿環境を提供することである。したがって、感染性微生物は、歪 みに寄与しているが、検出されないまま組織内に残ることができる。 エナジェティック・テレインのもうひとつの特徴は、マスキングされる(隠れる)こと である。つまり、ひとつのテレインが修正されると、どこからともなく別のテレインが出 現する。初めのエラーが別のテレインの存在をマスキングするからである。フレーザーと マッセーは、HIV/AIDS、癌、慢性疲労症候群、糖尿病などの主な慢性疾患は複数のエナジ ェティック・テレインと関連すると考えた。我々は、テレインは特定の順序で重複するた 6 本書執筆以降、研究および理論の進展により、我々のエナジェティック・テレインに関する理解は大き く修正された。 55 め、それに合った順序で修正しなければならないことを発見した。NES のプロトコル計画 では、通常、少なくとも 3 回目または 4 回目の受診までエナジェティック・テレインを取 り扱わない。エナジェティック・テレインの例を紹介しよう。ET タイプ 0 は、生物エネル ギー的に中枢神経系と相関関係があり、ポリオなど生ワクチンと関連するウイルスに生物 エネルギー的に対処する。ET タイプ 5 は、皮膚および肺と相関関係があり、ヒトパピロー マウイルス、バンヤウイルス科、ヘルペスなどのさまざまなウイルスにエネルギーレベル で対処する。ET タイプ 9 は、胃および十二指腸と相関関係があり、細菌、ヘリコバクター・ ピロリ、大腸菌(E-coli)およびサルモネラ科に生物エネルギー的に対処する。 ヒューマン・ボディ・フィールドのテンプレート 上述の情報から、フレーザーが 25 年以上にわたる研究で明らかにしたヒューマン・ボデ ィ・フィールドの構造を垣間見ることができる。彼のボディ・フィールドに関する完全な 理解には、エナジェティック・ドライバー、インテグレーター、テレイン、スター(ここ ではまだ説明していない)や、その他ボディ・フィールドの側面がどのように特定の生理 学的機能に生物エネルギー的に関連するのかに関する莫大な量の正確な情報が含まれる。 フレーザーは、この情報を全てまとめて、身体のエネルギー的機能とその生化学的機能を 統合する、世界初のヒューマン・ボディ・フィールドの詳細な「マップ」を完成させるこ とができた。フレーザーは、ハリー・マッセーと協力してこのテンプレートをコンピュー タソフトウェアにコード化し、臨床で使いやすいボディ・フィールドの評価装置を作製し た。この装置が NES–プロフェッショナル・システム である。手を入力装置上に置くと、ソ ® フトウェアが(同様の構造の量子もつれプロセスを通じて)ボディ・フィールドを判読し、 ソフトウェアにコード化したマップと比較し、逸脱を知らせる7。この逸脱は、ボディ・フ ィールドの歪んでいる場所を表している。このソフトウェアは、ボディ・フィールド修正 に必要な情報を再建できる NES インフォスーティカル も教えてくれる。 ® フレーザーとマッセーは、よく「我々はみんな違うのに、『最適な』マップはあり得る のか。」という質問を受ける。事実、我々はみんな違っており、生化学もボディ・フィー ルドもわずかに違っている。しかし、ボディ・フィールドの主要構造、特に 12 種類のエナ 7 ボディ・フィールド判読において何が生じているかは単純ではなく、簡潔に説明できない。数学とアル ゴリズムを叙述的な書き言葉や話し言葉に変換するときに言語の問題が生じる。我々は例を用いたが、 完全に正確な例はあり得ない。現実には、それは一対一の「マッチング」プロセスではない。より正確 に言えば、それは、コンピュータがエナジェティック・インテグレーターで管理している情報伝達プロ セスの質とエナジェティック・ドライバーから得られるパワーの量についてあなたのボディ・フィール ドに「質問」しているようなものである。我々は、「正解」や「間違い」ではなく回答の質を見て、「回 答」の「完全性」を判断しようとする。したがって、ボディ・フィールドのマップを、回答を比較する ための静的なベースライン値と考えることはできない。我々は、それを証明するために、ボディ・フィ ールドからの反応の範囲に注目している。強い反応は弱い反応よりも異常を意味している。反応は、ボ ディ・フィールドを生理学的プロセスと関連づけたピーターのマッチング実験に従い、分析、分類し、 優先順位をつける。スキャン/ソフトウェアも、ピーターが何十年もの実験や研究で導き出したボディ・ フィールドの判読およびボディ・フィールドの歪みの最善の修正方法について「好ましい」順序を考慮 する。これらの情報全てから、適切なインフォスーティカルを推奨することができる。 56 ジェティック・インテグレーターおよびその中の情報は他の人と同じである。マップを形 成しているのはこの構造であり、これが NES の特許部分である。QED の世界では、情報は 「構造化された空間」と言える。ボディ・フィールドの構造化された空間 が、素粒子を経 由して体内で正しく機能するよう情報を指揮する。この構造が劣化し、その結果細胞の指 示が歪むと、健康状態が悪化する。ヒューマン・ボディ・フィールドの構造の理解と判読 (および歪みの是正)に好ましい順序の理解が NES システムを他のシステムと違うものに しており、評価ツールとして有効なものにしているのである。(NES スキャンでわかるこ との詳細は注 7 参照。) NES イ ン フ ォ ス ー テ ィ カ ル ® NES インフォスーティカルは、植物由来のミネラルを水中で懸濁して製造し、特別にイ ンプリントした QED 磁気ベクトル情報のキャリアとして機能する。水中に数滴たらして服 用する。含有情報は、個人それぞれに最適な配置に可能な限り近づくよう、ボディ・フィ ールドの再構築を指示する。次章で詳細について説明する。 57 第 10 章: NES–プロフェッショナル・システム 入門 ® NES–プロフェッショナル・システムは、ピーター・フレーザーの量子電磁力学的ヒュー マン・ボディ・フィールドの発見とマッピングをコンピュータ技術の単純性と結びつけた、 今までで最も高度なボディ・フィールド分析・治療システムである。施術者は、このシス テムを用いて患者の疾患の根本的な生物エネルギー的原因を検出できるのみならず、NES インフォスーティカルの使用によりボディ・フィールドを再建でき、身体に備わった自己 治癒力の回復を促し、より最適な生理学的機能へと戻すことができる。 ボ デ ィ ・ フ ィ ー ル ド の NES モ デ ル の 検 討 身体では常にエネルギーが動いており、量子電磁力学的な場を形成している。このボデ ィ・フィールドは、多くのレベルで見ることができる。 • 生化学的には、身体の化学より上の制御システムと見ることができ、全ての代謝およ び成長の主制御システムとして機能する。 • エネルギーレベルでは、身体の内外のフィールド(オーラ)として、また、ホメオパ シーのレメディー、鍼治療の鍼、ハンドヒーラーが影響を与えられるフィールドとし て見ることができる。 • 量子電磁力学的視点からは、素粒子を体内の最適な位置に導く磁気ベクトルとして見 ることができる。 既に述べたとおり、ヒューマン・ボディ・フィールドには構造があり、磁気ベクトル(ま たは道標)で構成されていて、体内で素粒子を指揮できる。このようにボディ・フィール ドは、従来の生化学システムを超えた身体の主制御システムとして機能できる。その後、 QED フィールド情報は素粒子を通じてコンピュータに伝達され、コンピュータでは NES– プロフェッショナルのソフトウェアが、入手した情報をソフトウェア内にコード化された ヒューマン・ボディ・フィールドのテンプレートと照合する。その後、ヒューマン・ボデ ィ・フィールドのテンプレートとあなたのボディ・フィールドの違いを表示し、画像のユ ーザーインターフェースを通じて結果を表示する(スキャンプロセスの最新の説明につい ては注 7 参照。) NES インフォスーティカルは、好ましいボディ・フィールドの構造からの逸脱を全て「正 常」に戻せるよう、あなたのボディ・フィールドに中心となる指示を出す。つまり、イン フォスーティカルは、その自律的な能力(内在する構造により自らを指揮する能力が与え られる)において、身体が健康的な生活に最適な方向に身体を向けることができるよう、 ボディ・フィールドが好ましい構造を回復する助けをする。 58 NES–プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル が 表 示 す る 情 報 NES–プロフェッショナルは、我々の知る限り、全ボディ・フィールドを見ることができ る(図で理解する)唯一の装置である。NES–プロフェッショナルは、主に 4 種類の情報を 表示する。 • QED ボディ・フィールドへの構造的損傷 • ボディ・フィールドの全生物エネルギー的側面の要約 • ビッグ・フィールドの影響—重力場、イオン場、地磁場 • エナジェティック・ドライバーの相対的強度 • エナジェティック・インテグレーターの構造的状態 • 現在の不均衡(経験しているかもしれない「症状」を説明する)は、ボディ・ フィールドへの損傷を表しており、ニュートリ・エナジェティックスのインフ ォスーティカルで是正できる。 • 主要器官の機能の生物エネルギー的評価 • 筋骨格系—物理的身体で疼痛への生物エネルギー的相関関係が生じている場所を 指摘し、問題に対処するインフォスーティカルを推薦する。このような部位には、 身体的にはまだ感じていない生物エネルギー的歪みがある場合がある。 • 食物不耐性/アレルギー—不耐性自体ではなく、その背後にある生物エネルギー 的根本的原因に注目する。対処しなければ将来問題になりうるボディ・フィール ドの歪みを示す場合がある。 • 代謝—塩基率、pH バランス、炭水化物、蛋白質、ブドウ糖、血糖、酵素の産生お よび機能との生物エネルギー的相関関係。 • 栄養—ビタミン、ミネラル、脂肪の吸収不良および代謝不良の生物エネルギー的 な根本的原因に注目する。 • 現在の酸素供給状態と相関する生物エネルギー的要因。 • 現在の感情の状態と相関する生物エネルギー的要因。 • 現在の精神状態と相関する生物エネルギー的要因。 • 現在の経絡の機能と相関する生物エネルギー的要因。 • ボディ・フィールドを歪めたショック • 環境の影響—ボディ・フィールドを歪めている無数の環境的要因との生物エネル ギー的相関関係。 • 多形性生物およびウイルス—免疫系が効率的かつ有効に反応できない微生物およ びその他の影響との生物エネルギー的相関関係。 • 感情的ショックとの生物エネルギー的相関関係。 • 栄養不足との生物エネルギー的相関関係。 • 完全な NES インフォスーティカル・プロトコル情報 59 • NES–プロフェッショナルで表示された全ての生物エネルギー的問題に関する情報 のファイリングを助ける。 • 各スクリーニング時に適切なインフォスーティカルを推薦する。 • メイン・レポート—スキャン全体の全ての評価項目について一目でわかるように まとめる。 NES–プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル の 仕 組 み の 詳 細 NES–プロフェッショナルは、あなたの QED ボディ・フィールドからの素粒子(光子や 電子など)の構造を最適なヒューマン・ボディ・フィールドのマップにコード化された磁 気ベクトルと比較する。しかし、それはどのようにできるのであろうか。既に述べたとお り、フレーザーとマッセーは、ヒューマン・ボディ・フィールドの構造について研究した。 QED の領域では、構造化された空間は情報の流れと同等に扱う。また、物理学には「量子 もつれ」という興味深い性質があり、構造が同一の場合にのみ、同一の配置の素粒子はお 互いにコミュニケーションできる。この性質により、2 個の粒子はどんなに離れていても 1 個としてふるまう。一方の粒子の状態を測定すると、瞬時にもう一方の状態が決定される。 例として超伝導金属におけるクーパー対をあげることができる。ノーベル賞を受賞した超 伝導の BCS 理論によれば、超伝導金属では、電子対は自らがそれを通過する結晶格子との 相互作用により距離を超えて共有結合する。つまり、電子対は同一構造をもつため、距離 を超えて「コミュニケーション」(正確には、特性の相関関係の形成)できる。量子もつ れやその他関連する量子の作用の研究により、宇宙に内在する量子の相互関連性の理論が 実験で証明された。 したがって、フレーザーとマッセーが NES–プロフェッショナル・システムを開発した時 の主な課題は、自然で起こっていることを模倣した何かをシステム内に作り上げることで あった。つまり、2 つの QED フィールドに効率的に情報が伝達されるよう、コンピュータ にマッピングした構造を可能な限りヒューマン・ボディ・フィールドと同一にすることで あった。 QED フィールドができ、ボディ・フィールドが相互作用するためにはエネルギーが必要 である。コンピュータが絶えずオン/オフスイッチにより継続的に QED フィールドを形成 していることは想像に難くないであろう。NES−プロフェッショナルであなたをスキャンす ると、このフィールドが出来上がって、あなたのボディ・フィールドと相互作用する8。こ の評価方法は、身体のエネルギー・フィールドをスキャンする現存する全てのバイオテク ノロジーに比べ、オペレーターや施術者の影響を受けにくい。 8 量子レベルにおける 2 つの構成要素間の情報交換方法については、ピーター・マーサーの業績と位相共 役適応共鳴理論(インターネットで検索可能)を参照のこと。マーサーや元宇宙飛行士のエドガー・ミ ッチェルらは、この理論を主に意識に応用した。ピーター・フレーザーとハリー・マッセーは同様の理 論を恐らく初めて生物学に応用した。 60 NES イ ン フ ォ ス ー テ ィ カ ル の 詳 細 既に簡単に説明したが、NES インフォスーティカルにはボディ・フィールドを再建する QED 情報がインプリントしてあり、ひいては、身体がより最適な機能に戻る手助けをする。 インフォスーティカルには是正情報が含まれるため、身体の制御プロセスがホメオスタシ スに戻りやすくなる。インフォスーティカルのみを使用することはできない。インフォス ーティカルの使用は、NES スキャンの結果および正しい順序でのボディ・フィールドの正 しい展開と結びついている。ボディ・フィールドの展開に関する NES プロトコルでは、ま ずビッグ・フィールドを是正し、その後、ドライバー、インテグレーター、テレイン、ス ターの順に是正しなければならない。したがって、いずれは家庭用の「エモーショナル・ ストレス・リリース」のような一般的なインフォスーティカルを調剤する日が来るかもし れないが、現在はインフォスーティカルは一般に販売してはいない。 NES インフォスーティカルには QED 情報が含まれている。ニュートリ・エナジェティッ クスは、素粒子(磁気ベクトル情報として)を植物由来の有機ミネラルのベースにインプ リントする方法を開発した。グラスに入れた少量の水に数滴入れて飲むと、素粒子があな たの体内で磁気の道標として働く。(フレーザーの視点では、この素粒子の「道標」プロ セスは、ホメオパシーの実際の機能の仕方の最良の説明である。)わずか数滴の液体がど うしてこのような劇的な効果を生むのかをよく理解するには、量子物理学や、どのように 類似する構造同士がコミュニケーションするだけでなく、同時に状態を変化できるかにつ いての議論に戻る。それぞれのインフォスーティカルの構造は、遺伝子の場や特定の細胞 小器官に似ており、インフォスーティカルにインプリントされたメッセージを迅速に取り 込むことができる。この情報を、従来の生化学系の制御に関わる(体内のさまざまな部分 にある)細胞内の小器官が取り上げる。ボディ・フィールドに修正情報を入れると、その 情報は身体に向けられ、身体は再度正しく機能するようになる。ここで強調したいのは、 我々はエネルギーと情報のレベルのみを扱っている点である。我々は、物理的な身体を直 接治療しているのではない。 ゼロ・エネルギー経路および情報の流れ 情報は、常に、ボディ・フィールドの一部から別の一部へ伝達されるが、その際に物理 の法則に従い、データ伝達に最小のエネルギーを要する経路が選ばれなければならない。 この経路は、ゼロ・エネルギー経路と呼ぶことができ、正常の生理学的機能には不可欠で ある。NES 理論によれば、病気のときに何が起こるのであろうか。初めは、単にあまり効 率的ではない別の経路で無理に情報を送ることで、身体は健康な外観を維持できる。この 理想的ではない別の経路を通ることで、情報は歪み、劣化し、行き先を間違うこともある。 あまり有効でない経路で無理に情報を送ろうとするとエネルギーも必要になる。そのため、 病気の最初の徴候は疲労や全身倦怠感なのであり、これは情報伝達プロセスの崩壊が続け ば悪化することが多い。 61 しかし、NES インフォスーティカルは、このような経路とプロセスを是正するために設 計された。ドライバーは、ボディ・フィールドを通じて器官系や全身に必要とされるエネ ルギーやパワーを提供する。インテグレーターは、歪んだ経路構造と制御プロセスを生物 エネルギー的に是正する。インフォスーティカルを使用すると、ボディ・フィールドと身 体が情報の流れの故障を修復するまで疲労が持続する場合がある。しかし、情報伝達の問 題が解決し、経路が再建・修復されると、身体に必要なエネルギーが減るため、活気が戻 る。身体が元に戻って正しく機能するとマスキングされていた問題(例:毒素量)に対処 し始めるため、現実にはプロセスはさらに複雑であるが、簡単に言えば、情報が正しい経 路で流れると健康が増進されるため、インフォスーティカルが効くのである。 62 第 11 章: NES と他の治癒方法 NES は、QED フィールド科学および量子生物学に基づいているため、他の方法の仕組み をより明確に説明できる。例えば、NES はホメオパシーについてより明確に説明でき、そ れを証明することも、劇的に改善することもできる。 NES と ホ メ オ パ シ ー ホメオパシーのレメディーは、振盪によるものも電子的に作られたものも、理論上は NES インフォスーティカルと同じように機能する。つまり、特定の作用を上手く実施する方法 についてボディ・フィールドに指示を与える情報が素粒子にインプリントされるのである。 伝統的なホメオパスは、植物や鉱物の類似物を探す専門家であったが、その類似物が何ら かの形でどのようにボディ・フィールドに似ているのかを理解していなかった。NES はホ メオパシーを前進させ、ボディ・フィールドを直接表すデータをより正確に使用できる。 ホメオパシーは、ある病気の症状を引き起こすと思われる希釈した物質が作用する。そ して、比較的健康なボディ・フィールドはこのメッセージに反応でき、症状をなくすため に正しいメッセージを提供すると期待されている。しかし、身体が弱りすぎて十分なパワ ーがない場合には、メッセージを送ったり、変化を起こしたりできない。また、多くの場 合、ホメオパシーのレメディーは多くの中からひとつだけ選ぶため、それが正しい選択で ない可能性がある。せいぜい、身体が必要とするものに近い程度に過ぎない。 一方、ニュートリ・エナジェティックスは、評価スキャンで正確にボディ・フィールド の構造を「判読」し、正しい順序で展開できるため、最初から正しいメッセージを選択す る。選んだインフォスーティカルは、正しい修正 メッセージを含み、ボディ・フィールド に 直接 伝達するため、身体は症状の信号に反応する必要はない。このように、またいくつ かの他の方法により、NES では問題が非常に迅速に解決され、身体側に求められる努力(エ ネルギー)は少ない。 NES インフォスーティカルは、ラジオニクス的に製造されたホメオパシー製剤とは大き く異なる。ラジオニクスは限られたデータを用いるが、我々は、大きな生物学的分子を正 当に評価できる数学的データの記述子は 1 セットもない。NES 調合液は多面的であり、1 セットのラジオニクスレートよりもずっと複雑な身体の動的機能に関するイメージを空間 に描く。NES インフォスーティカルには何百セットもの数学情報が入っており、正しい動 的効果を生み出すには、それぞれ特定の順序でインプリントされなければならない。(デ ータの完全性を破壊することなく順番にこのデータを刻印する方法は、NES の占有情報で ある。) ホメオパスにとっては、データの劣化は古くからある問題である。一定の回数以上希釈 すると、レメディーを混合する際に不要なデータの変更が生じる。多くのホメオパスは 6 回の混合で十分だと思っているようである。NES は、インフォスーティカルの製造に振動 を与えることや希釈を用いないが、我々は、データの完全性の問題に最新の注意を払わな 63 ければならない。ボディ・フィールドは極めて複雑であり、正しく是正するには大量のデ ータが必要である。もしデータが破損していて間違ったメッセージが身体に伝えられた場 合でも、結果は無視できるか、または全くない可能性もある。何十年にもわたる研究と試 行錯誤の結果、NES は主にこの問題を解けるようになった。 NES と 経 絡 フレーザーは、エネルギーの類似体を使うというホメオパシーの考えを自分の研究に借 用したが、伝統的な中国医学の考えも取り入れた。初期の研究では、フレーザーは刺鍼、 つまり中国で 1,500 年以上前に開発されたシステムで使用された鍼の経絡に正確に従った 96 のエネルギーチャネルに相当するものをあげた。(フレーザーは学位レベルの鍼のコー スを執筆し、それは、現在でもオーストラリアの大学レベルで使用されている。)西洋人 の多くは、12 正経を知っている。他に、連結する経絡群などを知っている人もいる。しか し、中国の古典に書かれたシステム全体には、これ以外にも多くの経絡がある。主要な経 絡から分岐する多くの小規模な経絡を除いても、少なくとも 90 の経絡がある。このシステ ムは複雑で、十分に学習するには何年もかかる。 フレーザーは、経別といわれるある経絡群が DNA および RNA サンプルで見つかった物 質とコミュニケーションすることを発見した。この出来事は、NES が開発した生物エネル ギー理論では最も重要である。(フレーザーは、他の経絡群も身体に多く存在する異なる 種類の結合組織にエネルギー的に対応することを発見した。)フレーザーは、ボディ・フ ィールドの研究中に、自分の作成した 4 つの経絡のエネルギー的類似体の間に特定のつな がりを常に認めた。原因を追及すると、常にフレーザーは場の理論に引き戻された。特に、 彼は英国の生物学者ルパート・シェルドレイクの形態形成場理論について考えた。フレー ザーは、DNA と RNA サンプルを QED フィールドに置いた場合にのみ形態形成場ができる と推測した。 言い方を変えると、彼は、彼の 4 種類の経絡類似体とエネルギー的に同じ四本鎖核酸が 存在すると理論化した。そこでわかったのは、「まさにそれである」ことと「それに似て いる」ことの違いである。この二つは科学では大きな違いである。実際、4 種類の経絡群の エネルギー類似体は、グアニン四重鎖 DNA という 4 つの核酸群に非常に似ていた。四本鎖 構造をもつグアニン四重鎖 DNA の研究は、ケンブリッジ大学のシャンカー・バラスブラミ アン(Shankar Balasubramian)博士が継続中である。博士のホームページから引用すると、 「グアニン四重鎖は四本鎖 DNA 構造をもち、ヒトゲノムの多くの領域から DNA 配列によ り採用できる。このような構造の形成は、細胞分裂や特定の遺伝子の発現など生物学的プ ロセスに影響を与えることができる。」 本書では NES が構築された理論的基盤のわずか一部にしか触れないが、NES は、伝統的 中国医学、鍼、ホメオパシー、生化学、量子電磁力学など、さまざまな種類の探究や研究 の結晶であることは明らかにしなければならない。研究は続いており、NES は常にそのプ ロセスを改善しているが、フレーザーとマッセーは、ヒューマン・ボディ・フィールドの 64 マップ、その順序に従った展開方法、そしてデータの完全性を損なわずにマップに直接情 報をインプリントする方法を理解しているため、現存する他のバイオテクノロジーに比べ、 NES の結果は正確、かつ一貫性がある。 次章以降で、NES 評価ソフトウェアの特徴と関連するインフォスーティカルの概要を説 明する。 65 第 III 部 NES および NES–プロフェッショナル・システム ® 66 67 第 12 章: NES の評価の概要およびインフォスーティカル 本章では、ビッグ・フィールド、エナジェティック・ドライバー、エナジェティック・ インテグレーター・インフォスーティカルとそれぞれに相当する NES–プロフェッショナル のソフトウェアの評価スクリーンについて説明する9。 ビッグ・フィールド このスクリーンは、地球の 3 つの「ビッグ・フィールド」と身体の配列について報告す る。このビッグ・フィールドは地球が作る重要なエネルギー場で、重力、磁極、赤道(磁 極に対して 90°)に対応している。これらのフィールドに対して身体が正しく配列されて いないと、ボディ・フィールドに生物エネルギー的な歪みが生じ、身体の適応力および変 化力が制限されるため健康上の問題が起こる場合がある。このスクリーンは、身体の電磁 極性の完全性についても報告する。ビッグ・フィールドと極性は、NES の受診時には必ず 取り扱う優先領域である。ビッグ・フィールドに関する重要な健康上の留意点としては、 身体は自然にゆっくりとしたペースに適応し、地球との配列と自然な調和を維持するため に休息期間を好むということがある。常に高速での移動(自動車、電車、飛行機)、長時 間の人工的な音、化学的毒素への曝露、光や磁気の影響は全てビッグ・フィールドの配列 に問題を起こしうる。 垂直軸 垂直軸は、重力で生まれる。垂直軸のフィールドの不正な配列は、ジオパシー的ストレ ス(特定の種類の地下水の流れ、鉱床、洞窟など)の長期的影響と相関関係がある。不正 な配列は、場所により重力がわずかに変化することとも関連がある。垂直軸のフィールド に対する歪みに関する問題は、神経系、特に睡眠パターンと相関関係があり、直立してい るか、もたれかかっているかなど、動きに関する健康上の違いがある人において意味があ る場合がある。 磁極軸 磁極軸は、地球の磁極で生まれる。不正な配列は、身体の熱の処理の仕方および分布の 仕方と関係するため、身体に熱い領域と冷たい領域が不規則に存在する場合がある。 9 本書執筆後の NES ソフトウェアおよび臨床プロトコルの更新により、これ以降に出てくる情報が古く なっている可能性がある。 68 赤道軸 この軸の不正な配列は、身体が食物から正しい微量元素を吸収する能力の低下と相関関 係がある。代謝疾患もこの軸の不正配列と相関関係があり、酸化および抗酸化プロセスが 影響を受ける可能性がある。他には、肝臓および大腸プロセスなどとも相関関係がある。 ビッグ・フィールド・インフォスーティカル・プロトコル 一般的な臨床法則は、次の通りである。スキャンで歪みが見えたり、ビッグ・フィール ド・アライナー(BFA)の適用となったら、そのクライアントにはこのインフォスーティカ ルが必要である。極性がゼロでない場合、そのクライアントは、電磁極性を正常化するた めにポラリティー・インフォスーティカルを服用しなければならない。ポラリティー・イ ンフォスーティカルには製剤の一部として BFA が入っているため、極性および何らかのビ ッグ・フィールドが歪んでいる場合はポラリティー・インフォスーティカルのみが必要で ある。 ビッグ・フィールド・アライナー・インフォスーティカル ビッグ・フィールド・アライナー・インフォスーティカルは、地球の 3 つのビッグ・フ ィールドに関連したボディ・フィールドの歪みを是正する。評価では BFA の必要性を示す サマリーが提供される。これらの軸の不正配列の是正は、治癒の経路を開くために重要で あるため、BFA の数値がゼロでも 3 つのフィールド軸の 1 つ以上がゼロでない場合は BFA を使用しなければならない。 ポラリティー・インフォスーティカル 身体の生物学的および原子的活動を合わせたものが全身を包む電磁場全体を生み出す。 このフィールドは、ヒューマン・ボディ・フィールドの形成およびその量子レベルでの活 動において重大な役割を担う。このフィールドが歪むと、ボディ・フィールドに重大な分 裂が生じる可能性が高い。極性が正常化されていない限り、身体が肯定的な変化を生み出 すことはかなり難しい。 極性の歪みは、感情の遮断、ストレス、あらゆる種類の電磁的障害、飛行機での移動、 ジオパシー的ストレス、毒素、慢性疾患により生じる場合がある。ポラリティー・インフ ォスーティカルは、極性を本来の最適な状態に戻すために使用される。このインフォスー ティカルはビッグ・フィールドの不正配列も是正するため、BFA インフォスーティカルと 併用してはならない。 69 エナジェティック・ドライバー ドライバーのスクリーンは、身体の 16 のエナジェティック・ドライバー(ED)の完全性 について報告する。生物エネルギー理論によれば、ヒューマン・ボディ・フィールドは、 体内の物理的、化学的、神経学的、エネルギー的活動を全体的に調整する。ボディ・フィ ールドがこれを正しく行うには、エネルギーとパワーが必要である。16 のエナジェティッ ク・ドライバーはこのエネルギーとパワーを与える。 物理的体内の組織内の化学的、電気的、イオン的、音波的、物理的性質の活動が「ドラ イバー・エネルギー」といわれるフィールドを生み出す。それぞれの器官や器官系も独自 のドライバー・フィールドを作り出し、全ての器官や器官系の生み出したドライバー・エ ネルギーの合計が、より大きなエナジェティック・ドライバー・フィールドを作り上げる。 例えば、心臓には、音(ドキドキ)、筋肉(心臓の収縮)、電気(ペースメーカー)など、 さまざまな種類の活動がある。心臓の組織内の活動の合計から心臓ドライバーとして知ら れるフィールドが生まれる。心臓ドライバー・フィールドは、大きなボディ・フィールド にエネルギーを与える手伝いをする。ドライバー組織内のストレス、毒素、感情的ショッ クなどの物理的およびエネルギー的問題がドライバー・フィールドの完全性を変質させる ため、そのまま是正しないでいるとボディ・フィールドのバランスが混乱する。また、そ れぞれのエナジェティック・ドライバーは、特定の体細胞の形成(成熟)と関連している ため、エナジェティック・ドライバーは免疫系の機能維持に重要な役割を果たしている。 NES エナジェティック・ドライバー(ED)インフォスーティカルは、ドライバー・フィ ールドの完全性を再建し、大きなボディ・フィールドにエネルギーを与え、その結果、関 連する組織と免疫系の健康な機能の促進に寄与するために設計された。 エナジェティック・ドライバー・インフォスーティカルとプロトコル ボディ・フィールドにエネルギーを与える基本的な必要性があるため、初めの 2 回の NES プロトコルにおいてエナジェティック・ドライバー(ED)は優先され、その後も使用され ることが多い。ドライバー・インフォスーティカル(およびその他のインフォスーティカ ル)は、ボディ・フィールドの好ましい順序に従って番号が記載されているため、全ての プロトコルにおいて最も小さい番号から順に服用する。通常、1 つのプロトコルにおいては 4 回を超えてドライバー・インフォスーティカルを服用しないよう推奨する。肝臓ドライバ ーと膵臓ドライバーは、潜在的に強い生物エネルギー的効果があるため初回来院時には使 用しない。 ED 1 – ソ ー ス ・ ド ラ イ バ ー ソース・エネルギーは、身体の動的エネルギーの基盤であり、生物エネルギー研究によ れば、身体の全ての物質の基礎にあるが、化学的に相当するものはない。伝統的中国医学 で身体の経絡系に「栄養を与える」元気(Yuan Qi)(海のエネルギー)に似ている。他の 70 文化で「極」、「気」、「プラーナ」といわれる生命力のエネルギーと似ているかもしれ ない。NES の研究で、我々の呼ぶソース・エネルギーはゼロ・ポイント・エネルギーと関 連している可能性があることがわかった。ゼロ・ポイント・エネルギーは、物体の振動状 態が最低の時に量子レベルで残るエネルギーである。我々の研究から以下の点が示唆され る。 • ソース・エネルギーは、体内の全ての化学的およびエネルギー的活動の触媒である。 これがないと、何も起こらない。 • ソース・エネルギー・フィールドは、赤血球、細菌およびコロイド粒子の異物の摂取 に関与する細網内皮細胞と生物エネルギー的に相関関係がある。 • ソース・エネルギーは、特に慢性疾患、肉体的/精神的疲労、呼吸不良、毒素への曝 露、ストレス、栄養不良、病原菌、ウイルスおよび真菌への曝露およびその他の要因 で枯渇する。 ソース・ドライバー・インフォスーティカル(ED 1)は、他の全てのドライバー・フィ ールドに直接エネルギーを与えるため、「マスター・エネルギー・ドライバー」や「ドラ イバーの中のドライバー」と呼ばれることもある。ED 1 インフォスーティカルは、ソース・ エネルギーを満たし、治癒と身体機能の是正に勢いを与えるよう設計されている。これは、 特に、疲労、中でもデトックスまたは治癒反応からの治癒の問題に生物エネルギー的に対 処するよう設計された。 ED 2 – イ ン プ リ ン タ ー ・ ド ラ イ バ ー 体内の情報伝達は、全ての身体活動の正しい調整と維持には重要である。インプリンタ ー・ドライバー(ED 2)は、これらの重要な情報伝達プロセスに影響を及ぼしうる歪みに 対処するよう設計された。インプリンター・ドライバー・フィールドは、心臓で作られ、 心臓は神経系の情報を血液にインプリントする。これは、細胞内の粗面小胞体および滑面 小胞体とリボソームと生物エネルギー的に相関関係がある。 ED 2 インフォスーティカルは、インプリンター・ドライバー・フィールドの完全性を再 建し、体内の最適な情報伝達を確保できるよう設計された。このインフォスーティカルは 細胞の小胞体に対する生物エネルギー的活動を通じた代謝改善と相関関係があるため、NES インフォスーティカルプログラムでは早期に使用されることが多い。小胞体は、蛋白質と 脂質の合成、解毒、細胞内および細胞間の分子輸送、コレステロールのステロイドへの変 換、異種蛋白の解毒などを行う。ED 2 は肯定的な感情を引き起こす傾向があり、感情や気 分の高揚と相関関係があるため、「快感」製剤と分類される。これは、生物エネルギー的 に「カリスマ」を容易にするといわれている。 71 ED 3 – 細 胞 ド ラ イ バ ー 細胞のエネルギーと細胞ドライバーは、全ての細胞やその他の細胞小器官にあるミトコ ンドリアと呼ばれる小さな構造物から生まれる。細胞は、日々の活動にエネルギーを必要 とし、肝臓は最も細胞の活動が活発である。そのため、細胞ドライバーは、特に肝臓や代 謝全体と関連がある。細胞ドライバー・フィールドは、血管の塞栓を防ぐ抗凝固物質の形 成と抗体である免疫グロブリン E(アレルギー反応に関連)に関与するマスト細胞への主要 なエネルギー「コミュニケーター」である。細胞の生物エネルギー的フィールドは、特に 毒素や環境因子の影響を受けやすく、これらにより歪みやすい。 ED 3 インフォスーティカルは、ミトコンドリアと特定の細胞小器官のエネルギー産生お よび細胞の正常な呼吸と排泄を助けるよう設計されている。これは、部分的には、細胞か らダイオキシン、PCP およびキシレンを除去するプロセスを生物エネルギー的に助け、電 磁放射線の有害な作用に対処することで行っている。代謝、特に肝臓と老廃物排泄プロセ スの代謝を全般的に生物エネルギー的に助けることの効果もあると考えられる。このイン フォスーティカルは、ジオパシー的ストレス作用に対する生物エネルギー的対策として、 また体内のフリーラジカルを減少させるさまざまな抗酸化剤の生物エネルギー的な同等物 として有用であると考えられる。 ED 4 – 神 経 系 ド ラ イ バ ー 神経系は、複雑な電気化学刺激やパターンを用いて変化を感知し、それを理解し、また それに反応して全身の活動を制御・統合するのを助ける。神経系は、複雑な電気化学刺激 やパターンを用いる。神経系ドライバー・フィールドは、神経系の活動が統合されて発生 し、常に、現代の生活の変化の影響を受けている。特に西洋文化では、我々の神経系は過 剰に刺激されており、これが脳波、特にデルタ波(深い睡眠)およびアルファ波(リラク ゼーション)に影響を与えている。このフィールドは、神経芽細胞(未発達の神経細胞) の成熟プロセスと相関関係がある。 神経系フィールドは、特にブタノール(炭化水素溶剤)、クロルピリホス(一般的な有 機リン系農薬)、ヘプタン(溶剤)という汚染物質による悪影響を受けるが、ED 4 インフ ォスーティカルは、エネルギーレベルでこれらに対処するよう設計されている。ED 4 は、 ジフテリア、狂犬病または破傷風ワクチンによる生物エネルギー的ストレスにも対処でき る。また、このインフォスーティカルは、デルタ波およびアルファ波のバランスを生物エ ネルギー的に是正して落ち着きと安らかな眠りを促進し、神経系エネルギー場全体の形成 を促進し、神経系全体の機能を亢進し、神経学的完全性の再建に生物エネルギー的に貢献 するようにも設計されている。 72 ED 5 – 循 環 ド ラ イ バ ー 血液循環は、体内最大の物理的運動で、1 日に約 7,000 リットル(1,540 ガロン)が循環 している。この運動により、まさに我々が循環ドライバーと呼ぶフィールドが形成される。 循環ドライバー・フィールドは、血液やその流れに関する多くの要因を反映し、どのよう に上手く動脈循環系が血液を運搬し、どのように効率的に酸素や老廃物を運搬するのかを 示す生物エネルギー的な指標にもなる。心臓の機能のひとつは、身体が使用する生物エネ ルギー的情報のインプリントであるため、血流は身体全体の情報転送と制御プロセスに極 めて重要である。循環ドライバー・フィールドは、赤血球の生物エネルギー的状態、酸素 ヘモグロビンの効率および循環に影響を与える神経叢の状態に指針も与える。ED 5 インフ ォスーティカルは、循環ドライバー・フィールドの完全性を生物エネルギー的に再建する ために設計された。 ED 6 – 心 臓 ド ラ イ バ ー 心臓の物理的な筋肉によるポンプ作用とその結果生じる複雑な二重の音波、そして電気 化学的活性など全ての種類の活動が心臓ドライバー・フィールドを形成する。また、生物 エネルギー的研究から、心臓のフィールドには強い感情的な内容もあることが示唆されて いる。心臓ドライバー・フィールドは、意志決定プロセス、自己認識、明確さ、自信およ び精神的な統合と生物エネルギー的な相関関係がある。このフィールドが歪むと、自尊心 に悪影響が及ぶ可能性がある。心臓ドライバー・フィールドも、免疫系の血小板、リンパ 球および単球の成熟プロセスと生物エネルギー的に相関関係がある。しかし、最も重要な 点は、心臓ドライバー・フィールドの歪みは、身体への生物エネルギー的情報の重要な刻 印者という心臓の機能に影響を及ぼす可能性があることである。 心臓ドライバー・フィールドの歪みの最も一般的な原因は、ショックとストレスである。 しかし、4-フェニルシクロヘキセン(カーペットの裏地)およびジオキサン(工業用溶剤) という特定の汚染物質は、このフィールドを歪めやすいと思われる。はしか-おたふくか ぜ-風疹ワクチンが心臓ドライバー・フィールドの歪みとなる場合もあるという生物エネ ルギー的証拠がある。 心臓ドライバー・フィールドは、中脳および視力と聴力とも相関関係がある。ED 6 イン フォスーティカルは、心臓ドライバー・フィールドの生物エネルギー的完全性を再構築す るために設計され、聴力の問題や主な学習障害、特に言語的な問題の生物エネルギー的な 対処に役立つ可能性がある。 ED 7 – 肺 ド ラ イ バ ー 肺は血液に酸素を与え、CO2 と水を排出し、身体の全ての組織のエネルギー運動を開始し、 喉頭を経由して音を発生させる。NES 研究によれば、これらの作用の組み合わせが肺ドラ イバー・フィールドを形成し、その他の多くのエネルギー場を活性化する。このフィール 73 ドは、ヘモグロビンを合成する細胞である赤芽球の成熟プロセスとも関連している。これ は、全体的な成長および発達、正しく呼吸する能力と生物エネルギー的相関関係がある。 小児における高度な精神的スキル、成人の高度な意識レベルとも相関関係があるように見 える。 肺ドライバーは、ブタノール(炭化水素溶剤)およびアスベストなど、特定の汚染物質 により歪められ、インフルエンザ(S、A)、ポリオ、BCG(結核)および黄熱のワクチン から生じうる問題と相関関係があるように見える。 ED 7 インフォスーティカルは、肺ドライバー・フィールドの歪みを生物エネルギー的に 是正するよう設計された。このフィールドは、特に、代謝の主要な機序に燃料を与える細 気管支での正確なガス交換と、生物エネルギー的にウイルス感染を減らしうる肺の酸素の 正常レベルへの増加と相関関係がある。 ED 8 – 胃 ド ラ イ バ ー 胃の主要な生理学的機能は、飲食物を受け取り、一時的に貯蔵することである。胃の酸 性の環境が微生物を殺し、蛋白質の消化を開始する。エネルギー的には、胃と大腸はつな がっている。蠕動運動と、消化管におけるミネラル、蛋白質、脂肪および炭水化物の分解、 吸収に関与する化学反応が一緒になり、胃ドライバー・フィールドを形成する。このドラ イバー・フィールドは、吸収や同化など全消化プロセスの効率を反映している。また、免 疫系の反応とも関連がある。研究から、このフィールドは、筋肉のスタミナの欠如、胸の 慢性的状態および呼吸困難などの問題と生物エネルギー的に関連があることも示している。 ED 8 インフォスーティカルは、胃ドライバー・フィールドの完全性を再建するために設 計された。また、顆粒球(顆粒状の白血球細胞)および好塩基球の成熟プロセスも支援し ている。我々の食べ物に入ったさまざまな「異質な」化学物質は、我々の消化管が、胃の 生理学的およびエネルギー的機能に悪影響を及ぼしかねない多数の異質な化学物質を受け 入れているということを意味する。胃エネルギー・フィールドは、殺菌剤、電磁放射線、 アンチモン、カドミウム、鉛、ヒ素などの重金属、A 型および B 型肝炎ワクチンの悪影響 という汚染物質および環境の影響があると上手く機能しない。ED 8 は、これらに生物エネ ルギー的に対処するよう設計された。このインフォスーティカルは、身体がこれらの汚染 物質に対応できるようにボディ・フィールドを是正するため、常に、最小の滴数から始め る。 ED 9 – 筋 肉 ド ラ イ バ ー 筋肉系は、体内の最も大きな組織群である(体重の約半分)。筋肉ドライバーは、毎日 の身体的活動による筋肉の伸展と収縮により発生する。筋肉が正しく機能しない場合、毒 素が産生された場合または運動が制限された場合にこのフィールドにエラーが発生する可 74 能性がある。このバイオフィールドは、単球である白血球の成熟プロセスとも相関関係が ある。 ED 9 インフォスーティカルは、不充分な酸素の取り込み、鉛汚染または一般的な微生物 の残渣と生物エネルギー的に相関関係にある遮断を取り除くことで筋肉フィールドを是正 するよう設計されている。このインフォスーティカルは、筋肉がカルシウムやマグネシウ ムなどの一般的なミネラルを容易かつ効率的に使用できるようボディ・フィールドを是正 することもできる。感情やショックは、筋肉組織内にエネルギー的にインプリントするこ とができるので、この組織は、慢性的な健康状態の病巣となりうる。ED 9 インフォスーテ ィカルは、筋肉のバイオフィールドの修復および保存された感情やトラウマの解放を助け るよう設計されている。 ED 10 – 皮 膚 ド ラ イ バ ー 皮膚は、体内最大の器官であり、ビッグ・フィールドの垂直軸と生物エネルギーレベル で強い相関関係がある。したがって、これが最適に機能することが重要である。皮膚の主 な任務は、呼吸と不要産物の体外への排出、液体とミネラルのバランスの制御である。ま た、保護バリアでもある。呼吸と排出と通じた皮膚表面の分子の移動が、皮膚ドライバー・ フィールドを形成する。皮膚ドライバー・フィールドは、巨核球(血液凝固に関与する成 熟した血小板を放出する非常に大きな骨髄細胞)の成熟プロセスと生物エネルギー的相関 関係がある。 ED 10 インフォスーティカルは、皮膚ドライバー・フィールドにエネルギーを与えるよう 設計されたため、生物エネルギー的に皮膚の生理機能を促進する。このフィールドを是正 すると、身体は全ての種類の皮膚の状態や一般的な筋肉の問題に上手く対処できる。この インフォスーティカルは、身体が代謝毒素を皮膚から除去する能力と相関関係がある。我々 の研究から、皮膚ドライバーと肺ドライバー・フィールドには強い関係があることがわか ったため、ED 10 インフォスーティカルは、身体が呼吸の問題に対処するのを生物エネルギ ー的に助けることができるかもしれない。腸粘膜も胃ドライバー・フィールドと関連があ る。 ED 11 – 肝 臓 ド ラ イ バ ー 肝臓は、身体の化学工場で、栄養素の代謝、ホルモンや酵素の産生、発熱、代謝および 摂取した毒素の解毒、胆汁産生、脂肪および炭水化物の貯蔵、免疫系のフィルタリング、 さらに血糖値調整、血液凝固、pH 調整など、さまざまな重要なプロセスを行っている。 肝臓ドライバー・フィールドは、幹細胞の活動で形成され、網状赤血球(失われた血液 の再生)およびプロトロンビン(血液凝固物質の前駆体)と生物エネルギー的に関連して いる。このフィールドは、特に、摂取した、または空中の汚染物質、重金属、食物由来毒 素、感染性病原体、ストレス、質の悪い睡眠により歪められる場合がある。 75 肝臓ドライバー・インフォスーティカルは、肝臓ドライバー・バイオフィールドを是正 するよう設計されているため、肝臓の整理プロセスを生物エネルギー的に支援する。肝臓 には生理的な解毒機能が備わっているため、このインフォスーティカルは、最初の NES プ ロトコルでは使用されず、後のプロトコルで使用した場合も最小の滴数から開始する。 ED 12 – 腎 臓 ド ラ イ バ ー 腎臓は、身体の体液貯留および血圧制御系の重要な部分を形成するが、広義では、腎臓 には副腎も含まれる。その機能は、血中老廃物の濾過、尿産生、電解質および液体の再吸 収などである。また、血圧および血球産生の制御において重要な役割も担っている。 中国の伝統医学によれば、腎臓は、腎 として知られる生物エネルギーを貯留し、あるエ ネルギーレベルで脳細胞の機能と身体全体のスタミナと相関関係がある。腎臓ドライバー・ フィールドは、腎臓の機能と腎の存在の両方により発生する。 ED 12 インフォスーティカルは、枯渇した腎臓ドライバー・フィールドを再建し、腎臓の 生理機能を生物エネルギー的に助けるために設計された。このインフォスーティカルは、 リンパ球と単球(白血球)の成熟プロセスとも相関関係がある。 ED 13 – 免 疫 ド ラ イ バ ー 免疫系は、身体の内外からの有害な生命体やその他の影響の侵入から身体を保護する。 免疫ドライバー・フィールドは、主に、骨髄が免疫細胞を産生する活動により形成される が、脾臓は骨髄内で免疫細胞の産生を促すため、そのバイオフィールドも免疫ドライバー の一部である。このフィールドは、多くの免疫細胞と相関関係があり、芽細胞の刺激およ び網状赤血球の成熟、長期免疫の骨髄細胞(顆粒小体を産生する骨髄細胞)を生物エネル ギー的に支援している。また、マクロファージ(異物を捕食する)、マスト細胞、リンパ 球(多くの種類がある)、赤血球、多くの種類の白血球とも相関関係がある。(しかし、T 細胞は胸腺ドライバーと関連がある。) ED 13 インフォスーティカルは、免疫ドライバー・フィールドの完全性を再建するために 設計されたため、免疫細胞の産生を生物エネルギー的に支援する(しかし、機能する単位 になるには数日から 1 ヵ月かかる)。ED 13 インフォスーティカルの効果が明らかになるに は時間を要するため、少なくとも 1 ヵ月間は最小の滴数を服用しなければならない。この インフォスーティカルは、特定の状況においては(NES 施術者訓練に概要が記載されてい る通り)慎重に使用しなければならない。 ED 14 – 胸 腺 ド ラ イ バ ー 胸腺ドライバーは、一生、免疫系において重要な役割を担い、免疫細胞の産生と長期間 の抗体産生を助ける。骨髄が大部分の白血球(免疫ドライバー)を産生するが、胸腺は異 組織(抗原)の認識と拒絶を助ける T リンパ球と関わりがある。胸腺は、Tヘルパー細胞 76 (抗体産生を増幅)、T サプレッサー細胞(過活動な免疫機能を低下させる)およびナチュ ラルキラー細胞(侵入する抗原を破壊する)と直接的に関連がある。胸腺ドライバー・フ ィールドは、骨髄球(骨髄中の細胞)と関連がある。 ED 14 インフォスーティカルは、胸腺ドライバー・フィールドを助けるよう設計され、抗 体形成と相関関係がある。 ED 15 – 膵 臓 ド ラ イ バ ー 膵臓は、炭水化物、蛋白質および脂肪の消化酵素が複雑に混じり合ったものを産生する。 膵臓表面の腺から分泌されあるホルモンは、血糖値の制御に重要な役割を果たしている。 膵臓ドライバー・フィールドは、膵臓の消化機能および内分泌機能から形成される。膵臓 は、その機能を混乱させる環境毒素に非常に敏感である。 ED 15 インフォスーティカルは、膵臓ドライバー・フィールドの完全性を再建するために 設計された。このインフォスーティカルは、食欲不振または消化不良、頭痛および膵臓の 痛みなどの問題と相関関係があるフィールドのゆがみの生物エネルギー的な修正を助ける 場合がある。従来の医学で高血糖と診断された人は、NES スキャンで膵臓ドライバーが認 められることが多い。 また、膵臓は、脾臓のリンパ球の成熟プロセスを生物エネルギー的に支援する。さらに、 膵臓はほとんどのエナジェティック・テレインが好む部位であるため、NES スキャンに現 れることが多い。したがって、ED 15 インフォスーティカルの使用により、潜在的または慢 性のウイルス症状に関する問題のエネルギー的修正が刺激される可能性がある。そのため、 これは、通常、最初の受診では使用されず、個人の活力が強くなってから使用される。 ED 16 – 骨 ド ラ イ バ ー 骨ドライバー・フィールドは、肝臓ドライバー、腎臓ドライバー、膵臓ドライバーを合 わせたもので、これらが集まって骨ドライバーという新しいエネルギー単位を形成する。 重金属、特に鉛、水銀およびアルミニウムは骨に集まりやすいため、このバイオフィール ドは重金属のエネルギー作用と強い結びつきがある。骨ドライバーは、筋肉(心筋を含む) および骨のカルシウム代謝と生物エネルギー的な相関関係もある。骨ドライバー・フィー ルドは、赤血球の成熟を助け、抗体系全般と相関関係がある。 ED 16 インフォスーティカルは、骨組織から重金属を除去するような、身体の毒素除去能 を生物エネルギー的に助ける場合がある。また、身体がカルシウム代謝(多くの金属毒素 は体内でカルシウムと結合する)を正常化することも生物エネルギー的に支援する場合が ある。カルシウムは細胞内に存在し、筋収縮、細胞内コミュニケーション(バーチャル)、 神経刺激の転送、ホルモン放出および血液凝固に関与する。また、カルシウムは、血管に 石として蓄積する。 77 このインフォスーティカルは物理的なデトックスとの生物エネルギー的つながりを中心 とするため、心臓に対してエネルギー的に有用で、心臓の腫脹や四肢(手足)の腫脹を起 こす毒性の問題に身体が対処するのを助ける。これは、食欲の正常化にも生物エネルギー 的に寄与する場合がある。 骨ドライバー・インフォスーティカルの活性を拡大するために、エナジェティック・ス ター15(本書ではエナジェティック・スターについては言及しない)を使用できる。 エナジェティック・インテグレーター NES 生物エネルギー理論によれば、ヒューマン・ボディ・フィールドは、体内の全ての 物理的、化学的、神経的およびエネルギー的活動の全体的調整・制御を担っている。エナ ジェティック・インテグレーター(EI)は、ボディ・フィールド内の制御機能をカバーする 主要な情報経路である。それぞれのエナジェティック・インテグレーターは身体の個々の 活動の制御を担っている。(ソフトウェアで EI の制御機能を見るには、棒グラフをクリッ クする。)身体が正しく機能するには情報伝達が非常に重要である。全ての細胞、組織、 器官は、その活動を身体の他の側面全てと調整する必要がある。エナジェティック・イン テグレーターは、正しい制御情報が正しい部位に到達するよう監督している。インテグレ ーターは、全身への QED 情報の「道路地図」と考えることができる。細胞、組織および器 官は、身体の必要とする調整された方法で行動できるよう、与えられた情報を解釈する。 12 種類のエナジェティック・インテグレーターは、中国の伝統医学である鍼の 12 の経絡に ある程度対応するが、これはエナジェティック・インテグレーターの一部に過ぎない。 エナジェティック・インテグレーターは、毒素、微生物、放射線、ショックおよびスト レスなど多くの要因により、損傷を受け、歪むことがある。エナジェティック・インテグ レーターが歪んだ場合、情報転送メカニズムが損なわれ、運ばれていた情報の一部が目的 地に到達しなかったり、途中で変質する可能性がある。この故障により、身体のプロセス が誤って調整されたり、最適に調整されなくなる。NES–プロフェッショナルは、評価ソフ トウェアのメインスクリーンで 12 のエナジェティック・インテグレーターの状態を検知し、 報告する。EI が歪むほど、数値は高くなる。NES エナジェティック・インテグレーター・ インフォスーティカルは EI バイオフィールドの歪みを是正するよう設計されており、その 機能の完全性を再建し、このインフォスーティカルが制御する身体プロセスを調和させる。 エナジェティック・インテグレーター ・インフォスーティカルとプロトコル ここでは、EI インフォスーティカルの使用法についてまとめた。もちろん、他にも知る べきことはたくさんあるが、そのような情報は本書の範囲を超える。身体の正しい調整と 制御を確保するという根本的な必要性があるため、NES の評価プロトコルでは、エナジェ ティック・インテグレーターに優先的に注目する。EI インフォスーティカルは、通常、2 回目の NES 治療で ED(エナジェティック・ドライバー)インフォスーティカルとともに初 78 めて使用する。EI インフォスーティカルは、以下の治療で使用されることが多い。EI イン フォスーティカルは、全てのプロトコルで番号に従い順番に使用される。(番号が小さい 順に服用する。)通常は、ひとつのプロトコルで 2 種類、最高でも 3 種類の EI インフォス ーティカルを使用し、10 分以上の間隔をあけて服用する。 エナジェティック・インテグレーターの基調 EI は、複雑な情報経路であるため、本書で完全に詳細を説明することはできない。ここ で、それぞれの EI と物理的身体およびその生理学の間の主な生物エネルギー的相関関係に ついて概観する。 エナジェティック・インテグレーター1 感覚神経 – 大腸系 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 神経系 • 脳神経および感覚受容体 • 大腸の機能とミネラルの吸収 • 耳、鼻、喉 エナジェティック・インテグレーター2 心臓 – 肺経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 心臓組織および心臓機能 • 肺の生理学および心臓と肺の相互作用 エナジェティック・インテグレーター3 粘膜 – 小腸経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 小腸、器官および経絡 • カルシウム代謝および骨 • 椎骨 • 内臓、鼻、喉、肺などの粘膜 • 皮膚 エナジェティック・インテグレーター4 神経伝達物質 – 心経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 神経伝達物質および中脳 • 子宮および卵巣 • 聴覚の学習 79 エ ナ ジ ェ テ ィ ッ ク ・ イ ン テ グ レ ー タ ー 5 リ ン パ 系 –膀 胱 経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • リンパ:ドレナージ、節およびリンパ球 • ホルモン:副腎、下垂体、甲状腺 • 椎骨 • 膀胱 • 男性生殖器 エナジェティック・インテグレーター6 腎臓 – 腎経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 腎臓および腎経 • 酸アルカリまたは pH の調節 • 松果体およびホルモン前駆体(DHEA) • 神経組織(白質) エナジェティック・インテグレーター7 ボディ・フィールド – 胆経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 血球産生 • 血圧の調節 • 免疫活性化、T 細胞および NK 細胞 • 上部消化管の消化、胆嚢の機能 • 運動神経および灰白質の機能 エナジェティック・インテグレーター8 微生物 – 肝経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • エナジェティック・テレイン:微生物の影響 • 視力、目の状態 • エストロゲンを含むホルモン成分 エナジェティック・インテグレーター9 甲状腺 – 三焦経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 甲状腺および甲状腺機能 • 三大体腔(頭蓋腔、胸腔および腹腔)を結びつける 80 エ ナ ジ ェ テ ィ ッ ク ・ イ ン テ グ レ ー タ ー 10 循 環 – 心 包 経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 循環系:動脈および静脈 • 神経内分泌の調節 • 運動、視覚、聴覚の調節(中脳) • 抗炎症作用 エ ナ ジ ェ テ ィ ッ ク ・ イ ン テ グ レ ー タ ー 11 骨 髄 – 胃 経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 胃および消化 • 重金属などの汚染物質 • 骨髄 • 男性生殖系 エ ナ ジ ェ テ ィ ッ ク ・ イ ン テ グ レ ー タ ー 12 シ ョ ッ ク – 脾 経 基調となる生物エネルギー的相関関係 • 虚脱、ショック、消耗 • 消化機能、消化酵素 • 膵臓:糖代謝 • 放射線および放射性物質(電離放射線、X 腺、電磁波)ならびにショック(物理的、 精神的、化学的)の有害作用、ジオパシー的ストレス、溶剤、殺菌剤/殺虫剤 81 ハリー・マッセーより終わりのコメント NES 評価システムについての我々の目的は、人体の QED の側面について従来の医学、物 理学および生物学の理論と代替理論の統合を開始することである。我々は、本書を、人間 の機能の全体的モデルが洗練され、改善されるよう、さまざまな分野の間での議論を促進 し、研究を進めるための第一歩と考えている。我々が全ての答えを知っていると主張して いるのでは全くない。ピーターと私は、本理論を構築するにあたり、大規模な研究部門を 所有していたわけではなかった(事実、非常に厳しい予算で全てを行った)。しかし、本 書にあるヒューマン・ボディ・フィールドの NES 理論に関する記述は全て、ピーターが 25 年間にわたって繰り返したテストに基づいており、現在でも、我々はともにエネルギー(QED) レベルから病気の性質、原因および治療を研究している。 ニュートリ・エナジェティック・スシステムは、二人の男の個人的な病気との闘いによ り誕生したが、我々にとってもうひとつの側面がある。私は、長年の間、自分の周りに見 えることを悲しんできた。健康不良、戦争、貧困、そして環境破壊である。私にとって、 私の最も暗い時期には、我々の健康と世界を長期間持続できないように感じた。最も明る い時期には、本書をお読みのみなさんの多くのように、そのような傾向を逆転させる方法 を求めたが、力不足を感じることが多かった。 このような問題の根源はなんであろうか。非常に単純であるが、全てのものが相互につ ながっていることを人間は概して気づいていない。本書の初めの方で述べた通り、現実は、 我々が毎日暮らす三次元の世界ほど単純ではないのである。現実は、むしろ意識と全ての 物体の間の複雑な相互作用であり、全てが相互につながっているのである。 我々個人が意識し、その結果さらに健康になることでのみ、人間全体が気づく(そして 責任をとる)ようになる。本書を読んだあなたには、ニュートリ・エナジェティックスの ケアシステムは健康に大きく貢献することは明らかだと思うが、これが意識に及ぼす影響 については(本書に書かれていないため)それほど明らかではないかもしれない。量子生 物学においての高い意識とは、全ての精神的、視覚的、聴覚的、感情的および心理的活動 が完全かつ自然に機能している、完全に統合されたボディ・フィールドである。あなたの ボディ・フィールドの健康を高めると、あなたと宇宙のつながりについて気づくようにな る。もちろん、これは、みんなの利益のために大きな行動上の意味がある。 ニュートリ・エナジェティックスの生物エネルギー的健康評価システムが広まることで、 たくさんの人に、我々ひとりひとりに役に立つことは全体の役にも立つということを理解 してもらいたい。我々の行動が、自分の健康、お互いへの思いやり、そして環境への配慮 に移行し始めれば、世界は我々みんなにとってさらに良い場所になるであろう。 本書をお読みいただいたことに感謝する。 ハリー・マッセー 82 クライアントと施術者からの感謝の言葉 NES のクライアント 私の仕事は座っていることが多く、9 時から 5 時までオフィスで働いているので、終業後 にサイクリングをして有酸素運動を増やすことに決めた。数ヶ月後に、私はエネルギーが 消失し、家の周囲をやっとのことで自転車で走れる程度になってしまった。そこで、ピー ター・フレーザーに連絡をとることにした。NES の結果はあまり良くなかった。(私のボ ディ・フィールドの)適応症は、身体がある種のダイオキシンで汚染されているというこ とであった。この毒は、近所の化学処理工場で生産され、出荷されていることを知ってい た。私は、幸にもピーター・フレーザーとインフォスーティカルのおかげで肝臓(細胞ド ライバー)の機能が戻った・・・。ピーター・フレーザーとのさまざまな治療後数年で私の健 康と一般的な活力は劇的に改善した。白髪が抜けなくなった。私は、毎朝何とかベッドか らはい出るだけのエネルギーしかない疲れ果てた 52 歳のサラリーマンから、毎回 600km を 走る 9 日間の厳しい自転車マラソンへの 2 回目の参加を終えたばかりの 54 歳のサラリーマ ンに変わった。妻と友達は私を見て、どこからそんなエネルギーが来るのかと聞いてくる。 私は、ただ、ピーター・フレーザーと彼の量子生物学の研究について彼らに話すだけであ る。 ―オーストラリア、ノースクィーンズランド 私がピーターに初めて会ったのは、何年も前のメリンブラでのことだった。幸にも、あ る朝、彼が研究所で働くところを見ることができた。特に印象に残ったのは、彼がしてい た骨の折れる仕事の量と非常に慎重に分析をしていたことである。その時、私は彼にテス トしてほしいと頼んだ・・・もちろん彼に自分の病歴は教えなかった。彼が見た目ではわから ない私の健康についてどんなに知っているのかがわかり、私は驚いた。例えば、彼は、骨 粗鬆症や消化器系の弱さなど、長い間抱えていた問題のいくつかを指摘した。また、彼は 私に憩室炎になるかもしれないと警告することさえできた。当時、発作はなかったが、残 念ながら 1 年後に彼の予想が当たることになった。私は時々ピーターの診察を受けるが、 いつも私の健康(または不健康)の驚くべきスナップショットをくれる。このスナップシ ョットは、非常に具体的である。何度か、彼の魔法の無色無臭の液体(インフォスーティ カル)を使った後に全身の健康状態の劇的な改善を経験した。彼の重要な研究の継続を祈 っている。そして、彼はこの分野での精神的指導者だと思っている。 ―J・B 私は今朝この液体を飲み始め、直ぐに頭の中で何か起こっていると感じた。とても強烈 だ。うつ病、または自分は非常におかしいという感覚は数分のうちに消え去り、力がよみ がえり、元気になれると感じた。励ましに感謝したい。 ―O・B 83 私は長年医療に従事している。ピーター・フレーザーと知り合って 21 年になる。私は、 彼の量子医学の分野での進歩に何度も刺激を受けた。長年の複雑で激しい思考、熟慮、そ して深い洞察により、ピーターは、従来の学問や研究を臨床に結びつけた。私は、直接の 受益者でもあり、私の顧客を通じて、彼の発見の実施(彼の「液体」の投与)を何度も目 の当たりにした。そして、いつも結果は本当にすばらしいものであった。 例として、私の個人的経験を 2 つ紹介したい。ひとつは、1991 年のビクトリアでの冬に、 非常に重度の胸部感染症に対して受けた驚くべき治療である。医師は役に立たなかった。 私は、本当に死ぬだろうと思い、身体に抵抗力は感じなかった。ピーターは私をテストし て、オウムが運搬する「ヘモファリス」ウイルスを示唆した。インフォスーティカルが私 の舌に触れた時から、身体の深いメカニズムが作動し始めたのを感じ、非常に短時間で私 は完全に回復した。 もうひとつは、右胸にしこりを見つけた時のことである。従来の医師の診察を受けると、 医師はマンモグラフィーを進めたが、私は本能的に当時どんな放射線でも既に傷んだ組織 には有害であろうと感じたため、強い嫌悪感があった。私は超音波検査を受け、放射線技 師にマンモグラフィーを受けたくない理由を説明した。技師は、全て私の想像だと言った。 私は本能を信じてピーターに相談した。ピーターは前癌状態(のエネルギーサイン)を見 つけ、一連の液体とライフスタイル、食事、サプリメントなどについてアドバイスをくれ た。私は、液体だけをのみ、他の生活は変えなかった。私はあらゆる種類の奇妙な感情や 夢を経験した。問題は解決したと思った。私の母は乳癌で死んでいた。約 10 週間後に私の しこりと恐怖は消えていた。 ―A・ジェーン・ウェバー(A. Jane Webber) 私は、ここ数週間ニュートリ・エナジェティックス(インフォスーティカル)を使用し ており、非常に感心した。初めて試した時から直ぐに変化が起こり、その後改善が続いて いると感じている。特に、エネルギーの増大を感じ、慢性の全身症状の持続的改善を経験 している。 – C・P 博士 約 5 年前、私に 1~2 種類のアレルギーが発現し、頭痛、鼻水などが発現した。また、全 身に発疹も出た。3 年ぐらい前に線維筋痛症が発現した。手から肩、足から股関節への痛み と頭が締め付けられる感じがあった。私は、7 ヵ月前までいつもよく眠れた(昼夜を問わず)。 しかし、急に夜(毎晩)にスイッチが入るようになり、眠れなくなった。全身疲労も感じ るようになった。例えば、一日の仕事が終わると 10 分以内に身体のパワーが減り、消耗す る。いろいろ血液検査などをしたが、線維筋痛症を除いてどこも悪くなかった。鎮痛剤や 睡眠薬などは使用しなかった。ニュートリ・エナジェティックスのインフォスーティカル を服用してから手足の痛みが和らぎ、頭を締め付けられる感じもなくなり、夜間に脳のス 84 イッチが入ることもなくなった。また、精神的にも明るくなったと感じ、今も前進してい る。 ―コリーヌ・シャンクス(Corenne Shanks)59 歳、オーストラリア 過去数年間、ピーター・フレーザーのスキャンとインフォスーティカルは非常に私を助 けてくれた。私が肺炎で入院して本当に疲れ切っていた時、ピーターのニュートリ・エナ ジェティックスのインフォスーティカルは私にぴったりであった。私の肺はきれいになり、 医師は恐らく再度入院することになるだろうと言ったが、その必要はなかった。 私は少なくとも 10~12 年間、目に問題を抱えており、これは医師や眼科にとっては謎で あった。ピーターは問題の根源にせまり、脳に影響を及ぼしているウイルス(のエネルギ ー的インプリント)を発見した。これを医師は受け入れられなかった。私にはインフォス ーティカルは非常に役に立った。私の聴力も劇的に改善した。 ―S・L 博士 私は、このようなことは初心者である。娘の鍼師が彼のコンピュータ(NES)である種の テストをしてくれ、バランスがとれていないと言われたのでこれを書いている。これは全 て私には難しすぎるが、(インフォスーティカルを使用して)私に起こったことには全く 驚いた。私は、記憶力の向上と信じられない創造性の爆発を経験している(私は芸術家で ある)。家庭の請求書については先送りをしていない。むしろ片付け魔になった。本棚に は整理すべき本がたくさんあったが、いままで整理整頓をしてきたことはなかった。以前 のように一日中コーヒーを飲む必要もなく、よく眠れ、気分も良い。 ―A・M、カリフォルニア州ロサンゼルス NES 施術者 私は NES を使用して約 1 年になる。私は 46 年間 1 型糖尿病を患っており、線維筋痛症、 変形性関節症、他の疾患もあった。私は第 3 期の終わりから第 4 期の初めの腎疾患と診断 された。私は 8 ヵ月間、インフォスーティカルのプロトコルを実施している。腎疾患は奇 跡的に第 1 期になった。医師は私が腎疾患である理由がわからず、改善を説明することも できなかった。私には線維筋痛症も関節症の痛みもなかった。私はブリットル型糖尿病で、 インスリンの必要性は激減し、身体の高血糖に対処する能力も改善した。 クライアントについて言えば、私は 52 歳の女性に NES プログラムを開始したばかりであ る。長年の間、彼女はコントロール不良の高血圧に苦しんできた。医師は多くの高血圧治 療薬を処方したが、数値は高値であった。インフォスーティカルを使用して 2 週間以内に、 彼女は、6 年ぶりに血糖値が正常範囲になったと報告してくれた。 もう 1 例を紹介する。私は 45 歳の女性を 2 ヵ月間診察している。彼女は大うつ病で、双 極性障害と診断された。彼女は、疲労、疼痛、自殺念慮、極度の不安に苦しんでいた。NES 開始後、女性は以前よりずっとエネルギーがあり、将来の希望もある。全ての症状は徐々 85 に消失しており、彼女には生きる意志がある。彼女によれば「人生で初めて、何かが上手 くいっている。」そうである。 ―ロリリン・K・ラッチマン(Lorilyn K. Lachman)、NES 施術者 肯定的な事例を臨床でのフィードバックにしたかった。一人の紳士が 1 ヵ月前に私のと ころを受診した。慢性高血圧で、長い間平均血圧は 170/90 台であった。彼は薬を服用し ていたが、副作用のため中止していた。NES では細胞ドライバーと肝臓ドライバーが示さ れたため、私はそれを処方しただけである。昨日、フォローアップの診察をしたが、過去 2 週間の平均血圧は 130~120/80 台であった。フォローアップの検査では細胞ドライバーと肝 臓ドライバーは 0 であった。このことは、患者が血圧の薬を飲んでいる場合、血圧の低下 に注意し、薬を漸減する必要の重要性を示している。この紳士は、私に会うずっと前から 休薬を決めていたため、初めは非常に血圧が高かった。そのため、私にとっては有効性を 評価する良い機会であった。 もう一人の紳士は、急性膀胱感染と診断され、抗生物質の使用を拒否した。それが彼の 選択であったため、私は抗生物質を使用するようには言わなかった。全テスト中高値であ ったのは、EI 5(膀胱/リンパ)、EI 8(微生物)、肝臓ドライバーであった。 一人の女性が慢性疲労症候群で受診した。特に栄養スクリーニングで鉄が 2 逸脱してい た。彼女は私に会った直後に一般医を訪れ、血液検査で鉄分とフェリチンが低値であるこ とが判明した。彼女は、鉄分が少ないかもしれないと私が示唆したことをその医師に告げ たが、医師はコンピュータでどのようにしてわかるのか不思議がった。 ―ジェイソン・シクズコウィクズ(Jason Siczkowyez)、自然療法医、NES 施術者 私のクライアントは母親であり、妻であり作家である。彼女は、1980 年代にある製造業 者が流通させた汚染された L-トリプトファン(今日まで特定されていない遺伝子組換え細 菌)を飲み死にそうになった。好酸球増多筋痛症候群(EMS)は、複雑な全身症状で、こ の L-トリプトファンと直接の関係がある。最初の年だけで 50 人近くが死亡した。私のクラ イアントもその一人になるところであった。彼女は線維筋痛症、慢性疲労症候群、ニュー ロパシー(現在は末梢ニューロパシー)および肺障害などが 16 年間あった。彼女は、過去 10 年以上、間欠的なうつ病に苦しみ、身体の疼痛、微熱の再発、自己免疫障害、近年は甲 状腺機能低下、軽度の結腸炎があり、最近、脂肪肝と診断された。彼女は集中できず、疲 れやすいと報告している。 NES プロトコルをわずか 2 つ実施した後で、彼女は症状の著しい改善を経験した。彼女 は最近「非常にエネルギーが高まったことが信じられない。今日、私はお祈りをし、朝食 をとり、カーブズに行って運動し、帰宅してシャワーを浴びて髪を整え、学校に行き、10 歳の「危機に直面している」学生に 1 時間指導し、友達と昼食をとり、思い立って彼女と 買い物に行き、帰宅して 30 分休憩し、人にあって短時間で夕食をとり、1 時間ルンバのク ラスに行き、帰宅して、休んで、シャワーを浴びて、今あなたにメールしています。この 86 16 年間こんなことは不可能であったことをあなたは信じられないでしょう。本当なのです。・・・ 私はこんなに活発になれて興奮しています。あなたがしてくれていることに感謝してもし きれません。」と伝えてくれた。 ―ランディ・イートン(Randi Eaton)、認定マッサージ・ボディワーク療法士、 NES 施術者 NES SYSTEM に関するもっと詳しい資料の請求 価格に関するお問合せ、↓ https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=25807 NES システムについての個別説明会のお申込みは↓↓↓↓ http://neshealth.jp/event.html NES セラピーのお申し込みは http://neshealth.jp/event.html ↓ 体験セラピーのタブをクリック! その他、お問い合わせ、ご不明点は NES HEALTH JAPAN 日本総代理店 ネス・ヘルス・ジャパン 寺岡まで 530-0001 大阪市北区梅田 2-2-2 ヒルトンプラザウエスト オフィスタワー19F phone 06-6133-5788 mail@neshealth.jp http://neshealth.jp 東京オフィス: 151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷 3-3-3 TEL 03-6804-6804 エグゼクティブ原宿 505 FAX 03-6804-5858 87
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