CREATIVE EVENT 166

イベントはみんなを笑顔にする心のサプリ
イベントを「創る」人の情報誌
社団法人
日本イベント産業振興協会
〒102-0082 東京都千代田区一番町13 一番町法眼坂ビル3階
TEL 03-3238-7821(代表) / FAX 03-3238-7834
Vol.166
今年もイベントで
笑った! 元気になった!
イベント分野における
唯一の資格制度
資格を取って、ひとつ上のイ
「イベント検定」受験対策講座受講生座談会
写真左から
〈司会者〉岡星竜美さん
「イベント検定」受験対策講座講師/イベントコンサルタント
〈出席者〉
阿部直樹さん 41歳 プロデューサー(音楽イベント制作)
志塚昌紀さん 28歳 イベントプランナー/ファシリテーター
梶谷拓史さん 大学生(文学部)
会場提供:桜美林大学アカデミー
合格発表の前ですが、
試験の手応えを教えてください。
テキストや講義の内容については
どう思いましたか?
材育成や絆作りのためにイベントを使っているという面もあっ
たりして、決して視点はひとつじゃないんですよね。教科書には
阿部「いわゆる試験というものから離れちゃっていて、20年振
阿部「最初にテキストを見て意外だったというか、もっと実務的
色々な視点の論が入っているので皆さん視野が広がったと思
りでしょうか。入社式以来でしたので試験勉強ってどうやるの
なことが多いかと思ってました。実際には歴史から入って博覧
います」
志塚「イベントってプロセスも含めての総合芸術なんですね」
か思い出すのが大変でした(笑)。試験の手応えは良かったと
会の成り立ちとかまったく知らないことばかりでした。でもこれ
思ってます」
を知ってるか知らないかで今後、物事の考え方や組み立てか
志塚「どっちかと言うと理論的なものが多いのかと思ってたん
たって違ってくると思います。特に後半のバリアフリーやユニ
ですけど、現場寄りの問題が多かったなって印象でした」
バーサルデザインっていうのも今後中心になってくると思いま
今後イベント検定の資格を
どう活用していこうと思っていますか?
梶谷「私は普段学生ではありますけども、哲学という実学では
すし、そういうのを過去・現在・未来と順序立てて読めたのが
志塚「検定を持っている者同士として同じことを学んだ共通
ないものを勉強していることもあって、勉強していることと反対
良かったです」
認識や感覚を持っている人達でネットワークが持てることに価
側のようなものをやったかなと。イベント検定受験対策講座で
志塚「まったく一緒の印象で、いい意味で裏切られたという感
値があると思ってます」
学生では知りえない世間を知ることができて勉強になりました」
じです。もともとソーシャルなアプローチに興味があってイベン
阿部「合格したら名刺には入れようと思ってます。何かの話の
トの業界に入ったという経緯があったので、自分がイベントで
きっかけなになればと」
今回イベント検定を受験しようと思った
きっかけは何ですか?
梶谷「学校から学生の視点で広報をやって欲しいと言われて
アプローチしたい文脈とこの教科書や講義内容とがフィットし
ており、すごく受け入れることができました。ただ、ここで語られ
ている成功の評価軸と入場者数や興行収入で語られる現実
これから受講してみようと思っている人に
メッセージをお願いします。
いまして、その時もっと体系的にイベントを学んでみたいなと
の評価軸は違うものなので、次の段階の教科書や講義も必要
梶谷「イベントを考えるってことは人間を考えるってことだと思
思っていたところ、たまたまネット検索からこういう資格があるこ
ではないかと感じています」
います。人が好きな人は受けるべきではないかと思います」
とを知って、これなら体系的に学べるのではないかと思って受
梶谷「3冊ある教科書を通して読み終わった後で、もう一回最
阿部「イベントっていうものに対していい意味で誤解が解け
講しました」
初から読み直してみようかと思って読んだことがあります。繰り
る講座だと思います。イベントは華やかなモノだけじゃなくて、
志塚「僕はイベントのプランナーをやっていまして、今4年目に
返し読んでいると自分が普段大学の勉強で考えていることが
ソーシャルなものだったりバリアフリーなどにも広く関わってく
なります。普段は現場に入っているので、今までイベントという
見えてきたという感覚がありました。温故知新というか、上手く
るということがわかるようになると思います」
ものをちゃんと勉強したことがなかったんですね。入社4年目
言葉に出来ないのが悔しいんですが、自分的にはキタなとい
になったのでちゃんと勉強したいなと思っていたところ、今年イ
う感じです」
司会「本日はどうもありがとうございました」
ベント大賞で賞を頂いたのをきっかけにJACEさんのホーム
ページをちょこちょこ見るようになって、ちょうどイベント検定の
告知があったので受けてみようと思いました」
イベント検定を受けてみて
プラスになったことは何ですか?
司会「4年目っていうのは動機に影響がありました?」
阿部「私は自信になりました。自分で独学でやってきたことが
志塚「ちょうど大きなイベントが終わって次に繋げていく意味
確認できたというか、このように活字で書かれていたことによっ
でも、今の自分の知識や理解があまりにも低いと思ったので、
て、ああ良かった、間違ってなかったっていうことがわかりまし
ターニングポイントだったと思います」
た」
阿部「私は昨年勤めていた会社から独立しまして、勤めてい
志塚「それは僕もすごい共感するところです。自分が肯定され
た会社の時から大きくはないんですけどイベントの実務を担
たと言うか、普段自分達がやってきたイベントのことを言葉や
当していました」
文章にして残すことの重要性を改めて認識できました。おか
司会「その会社はイベントの制作会社ですか?」
げさまで今論文を書いています」
阿部「いえ、小売業でその販売促進の一環でイベントをやっ
司会「イベントって終わったら、"はい、さようなら"じゃなくて気付
ていました。そこで誰に教わるでもなく、社内にノウハウがある
いたことを残していくっていうのは必要ですよね」
わけでもなく手作り的にやっていたんですね。それで独立して
梶谷「私の大学での活動は、いわゆる素人集団がイベントを
から講座ビジネスというのに興味を持ちまして調べていたとこ
やっているようなものですから、それに対してどこが正しくてど
ろ、JACEのホームページに当たってイベント検定ってものが
こが悪いというのを講義から得ることができたと思います。もう
あるんだと知りました。そしたら自分が資格や検定を何も持っ
ちょっとこうやった方がいいというヒントがテキストに書いてあっ
てないってことに気がついたのと、ちゃんとイベントの基礎を学
たので、イベントの反省会で披露させてもらったことがあります」
びたいなと両方思いまして。独立してリスタートするきっかけに
司会「イベントをやることの目的はお客さんの方を向いている
一石二鳥だと」
んだけど、実はスタッフなどの内側のモチベーションアップ、人
1
Vol.166
後日談・・・座談会参加の3名はみごとイベント検定に合格し
ていました。おめでとうございます。この知識や経験を活かし
て、さらなるご活躍を期待しています。
※文中敬称略
イベントを
考えるってことは
人間を考えるってこと
だと思います。
▲イベント検定への熱い想いを語る梶谷さん
ベント人になろう
イベントの仕事は資格がなければ出来ないというわけではありません。しかし、それだけに自分の能力がどの程度
あるのかを自分自身で評価しなくてはならず、それは他者からみると尚更わかりにくいものとなります。自分の能力
が今どの程度の位置にあるのかを自分で知り、客観的に対外にアピールするためにはイベントこそ資格が必要で
はないでしょうか。重要性が増し、ますます充実した内容に進化を続けるイベント資格について紹介していきます。
全国で続々と開講数が拡大
通学講座が受けやすくなります !
初の一般学生・社会人対象の通学講座を開講
地域力アップ! 来年は通学講座が地方へと広がる
今年6月、東京都新宿区にキャンパスを構える桜美林大学の
また、来年はNPO法人コンベンション札幌ネットワークが主催
生涯学習機関「桜美林大学アカデミー」にて、「イベント検定」
している「さっぽろMICEアカデミー」と九州共立大学の「資格
受験対策講座がスタートしました。
取得支援室」でも一般の方を対象にした「イベント検定」受験
その学校の在校生でなくても通える一般の社会人と学生に
門戸を開いた通学講座としては全国初となります。今までは社
c 桜美林大学アカデミー
対策講座が開講する予定です。今後は東京だけではなく全
国各地で教室の拡大を目指していきます。
会人の方や通っている学校のカリキュラムにイベント検定の講
当協会では「イベントのチカラでニッポンを元気に」のスロー
義のない学生は通信講座を受講してイベント検定の試験に
ガンのもと、イベント資格の側面からも地方・地域を元気にして
挑むという方法しかありませんでした。 いきたいと考えています。
しかし、実際に講師から生の指導を受けたい、イベントのプロ
引き続き通信講座の募集も行っています。ライフスタイルや性
を志す仲間と刺激を受け合える環境で学びたいという声が数
格、住んでいる地域など自分自身に合せて通学か通信かを
多く寄せられていました。 選ぶことができるようになりました。
そこで当協会として、その要望に応えるべく奔走したところ
「桜美林大学アカデミー」から賛同を得られ、大学では全国初
ますます受講しやすくなった「イベント検定」受験対策講座を
就職や転職、スキルアップに役立ててみませんか?
となる一般向け通学講座開講への道が開けました。
講義には社会人から大学生、専門学校生など様々な職業や
桜美林大学アカデミー & 九州共立大学
立場の受講生22名が集まり、講師であるイベントコンサルタン
トの岡星竜美先生の話に目を輝かせて聞き入っていました。
2011年春
開講予定!
「講師の方の体験に基づいた話が楽しく、また役に立つ情報
となりました」(40代・女性/会社員)「他の業界の人や、年齢の
違う人と出会う機会となったので、それも含め良い経験となり
ました」(20代・女性/学生)など受講生の声からもその濃く熱
写真 上:講師の岡星竜美氏 下:桜美林大学アカデミーでの講座風景
詳細は次号でお知らせ!
い講義模様が伝わってきます。
イベント人材の裾野の拡大をめざして
美氏の5名のパネラーによるパネルディスカッション、参加者全
講師研修会開催 !
員にて意見交換を行う自由ディスカッションを行い、教育現場
格取得者の増大を図ることが、イベント人材の裾野の拡大につ
における現状と課題、イベントを教えることの難しさ、イベント検
ながると考えております。講師研修会の会場でも「イベント好き
皆様との連携を図り、イベント教育の活性化を促すと同時に資
定に対する生徒の関心、市民を対象としたイベント教育の在り
の若者を増やしたい」「イベントの底辺を広げたい」という皆様
去る10月30日(土)に、「イベント初級者教育とイベント検定資
方などの論点で、お互いの意見を語り合いました。
の声があがり、JACEの活動の柱である人材育成事業のさら
格取得指導の課題と方法」をテーマにした講師研修会を実施
この研修会にご参加いただいた皆様は、イベント教育の現場
なる強化の重要性を再確認する機会にもなりました。
しました。当日は、全国の大学や短大、専門学校などで、イベン
に携わると同時に、JACEの認定研究員として活動していただ
ト講座やイベント検定受検コースなどを指導する教授や講師を
く方々であり、今回のような形で全国よりお集まりいただいたの
務める23名の皆様にお集まりいただき、講義やディスカッション
は初めての試みであります。日本イベント業務管理者協会
を行いました。
(JEDIS)の真木勝次会長からも、「認定研究員制度がスタート
プログラムの前半は、梶原貞幸氏より「イベント初級者教育と
して5年、本日が改めて全国展開のキックオフだと感じている。
イベント検定」、間藤芳樹氏より「イベント教育現場における体
ぜひこれを契機に新たな一歩を踏み出して行きたい」と今後に
験談」、岡星竜美氏より「イベント検定受検対策講座」をテーマ
向けた力強いコメントが語られていました。
にした講義を実施。後半は、梶原貞幸氏をコーディネーターに、
JACEでは、現在全国49名のイベント業務管理者の皆様に、
間藤芳樹氏、桑田政美氏、小林公一氏、小林秀之氏、岡星竜
認定研究員として活動を依頼しております。この認定研究員の
祝
合格
第 14 回
イ ベ ン ト 検 定 試 験
平成22年度イベント検定合格者一覧/208名
北海道
増井 智明
宮城県
太田 旭
新潟県
石田 雅則
伊藤 敦子
加藤 和宏
齊藤 和也
関 拓真
関口 雄介
長谷部 原
畑 友教
本間 友樹
町田 翔太
村田 雅人
村山 沙也佳
若月 貴宏
群馬県
堀川 優
八重樫 綾花
埼玉県
芦川 慎太郎
石井 絵理子
梅山 久子
大内 智子
小沢 由依
覚知 慎
佐藤 均
新保 美緒子
高橋 健人
高橋 宣好
寺尾 佳菜子
本田 愛美
山中 希美
唯根 菜央
渡邉 莉菜
茨城県
大塚 綾子
小林 直美
武田 慎平
千葉県
麻生 健介
飯田 真衣
石橋 秀子
井村 瑶子
岩木 友佑
大江 このみ
岡 裕一
岸 雪乃
北村 茉衣
小暮 道久
小谷 彩乃
小谷 浩和
清水 美紀
新家 健司
関根 友貴
先﨑 広樹
高橋 拓哉
竹内 脩平
出村 優季
橋田 あかり
日野 寿一
布施 静香
本間 恒志
前田 隆
三本 純也
宮原 大和
宮本 勇太
山本 早希子
山元 康孝
横田 祥子
吉岡 希美
吉田 美緒
渡邊 健一
後藤 優佳
小見山 肇
佐々木 歩
志塚 昌紀
周 穎
白石 晃子
助川 結花子
鈴木 義幸
妙中 将隆
田坂 大
田中 聡
田原 久子
柄 孝行
冨田 優
東京都
中村 友佳理
浅田 秀嗣
信田 恵輔
アッチャラー アサワヴィラデー 東 恭平
池田 絵里
樋口 達
伊藤 菜奈美
逸見 航司
上野 竜之介
溝口 紘平
宇治田 亮
宮永 友子
村田 峻一
ERICA MAYUMI
YAMADA TAJIMA 守屋 和祐
近江 亜梨沙
山岡 静香
小此木 早紀
山越 輝夫
片桐 耕平
尹 賢珠
勝又 有賀里
吉田 実和
加藤 太
吉武 央樹
加藤 ゆみ
劉 軒
加藤 路美
渡辺 淳
上條 宏武
河合 里枝子
神奈川県
神田 恵理子
阿部 直樹
金 ガラム
石井 勝
石川 里美
市村 彩子
岩根 慎平
岡林 宏樹
梶谷 拓史
木村 泰久
齊藤 亜沙子
佐竹 将徳
鈴木 亜衣
鈴木 健之
高橋 昴也
田口 浩
田中 美貴
築地 遼太
長谷川 浩平
疋田 雄毅
備前 あずさ
細谷 宏昌
武者 友美子
吉田 明弘
吉田 ひかり
長野県
丸山 英樹
静岡県
佐藤 忠愛
愛知県
板倉 淳
伊藤 昌彦
藤本 和孝
鷲見 一考
岐阜県
大田 五一
吉田 翔
イベント検定合格者は累計4,669名になりました
滋賀県
上田 早紀
大津 宜也
廣瀬 俊亮
大阪府
赤鹿 千春
安部 琴美
石原 真澄
入江 香南子
上杉 桜
宇根 成美
梅垣 舞子
岡田 有希恵
上川 優
蒲生 翠
高妻 香里
小林 美希
瀬良 亜優紀
龍田 美佳
東房 宏樹
富田 麻美
中西 梨乃
難波 由美子
原田 彩加
福田 まや
藤田 大輝
前川 実乃莉
松葉 美帆
宗広 正夫
村上 由貴
村本 有紀
安井 春香
由澤 郁弥
吉岡 美幸
吉田 たすく
京都府
北岡 裕子
佐々木 麻依
谷口 敦視
西田 絵夢
橋 美紗帆
林原 美咲
藤原 よう子
舩越 喜雅
本多 仁美
マンカン オムタワン
山田 悠
和歌山県
徳永 温子
兵庫県
神野 啓子
椎屋 さやか
田中 楓子
弘中 賢悟
三重県
米山 哲司
岡山県
大野 慶子
山田 友里
平成22年度
第17回 「イベント業務管理者」資格試験のスケジュール
受験資格
受験年度に23歳以上で、かつイベントに関する実務経験が3年以上の者
通信講座
一次試験のみの対応
●価格:30,000円 ※参考書(JACEイベント講座1∼3)含む ●受講期間:4ヶ月
テキスト
一次試験用参考書(JACEイベント講座1∼3)3冊セット
●セット価格/8,400円 ●1冊のみの単品価格/4,000円
二次試験用参考書(専門知識参考書)5冊セット
●セット価格/14,000円 ●1冊のみの単品価格/3,000円
対応セミナー受講料
日本イベント産業振興協会のホームページ http://www.jace.or.jpをご覧ください。
対応セミナー会場
一次試験、二次試験セミナー 東京・大阪
対応セミナー時期
一次試験セミナー 〇東京:平成23年1月8日(土) 〇大阪:平成23年1月10日(祝・月)
二次試験セミナー 〇東京:平成23年3月4日(金)5日(土) 〇大阪:平成23年3月12日(土)13(日)
受験要項発表日
平成22年11月1日(月)
広島県
木下 亜耶
山原 一晃
山口県
江原 知世
福岡県
神田 佑美
田中 里紗
鹿児島県
猪浦 直人
谷口 実雅子
長谷川 博史
舟橋 毅
(敬称略/県別50音順)
▲研修会の様子
願書申込受付期間 一次試験 平成22年11月15日(月)∼12月22日(水) 二次試験 平成23年2月1日(火)∼2月28日(月)
試験日
一次試験 平成23年1月29日(土) 二次試験 平成23年3月26日(土)
試験会場(予定) 一次試験 札幌、東京、大阪、福岡
(札幌・福岡会場は受験者数によっては変更する場合があります)
二次試験 東京、大阪
受験料
一次試験 21,000円 二次試験 21,000円
合格発表
一次試験 平成23年2月上旬 二次試験 平成23年5月上旬
登録料
13,650円
有効期限
3年間
登録更新料
13,650円
*受験およびセミナーについての詳しい情報は、日本イベント産業振興協会のホームページ http://www.jace.or.jpをご覧ください。
*表示金額は全て税込みです。
(平成9年∼平成22年12月現在)
Vol.166
2
上海万博を探る④ 最終回
Expo 2010 Shanghai China
今年の5月に史上最大規模で開催され、10月31日をもって閉幕した上海万博。本誌でも3回に渡りリポートしてきまし
たが今回で最終回を向かえることとなりました。その最終回にふさわしい方として上海万博の人気パビリオンの運営を担
当し成功に導いた株式会社コングレの吉岡純二氏に、運営者の視点で開幕から閉幕までの総括を語ってもらいました。
史上最大の万博を成功させた
現場運営者が語る上海万博
万博成功の舞台裏にあったものとは
寄稿
吉岡 純二氏
株式会社コングレ 常務取締役 中国アジア地区統括
コングレ上海(康格会展(上海)有限公司)副董事長 総経理
2010年 10月 31日 、 184日 間 の会 期 を 終 え て
3
1日当たりの入場者数も記録更新
32,500円)程度であることを考えると、非常に高価
であることがわかる。
閉幕2週間前の10月16日には103万人の来場者を
ゲート運営はアテンダントではなく、入場券チェックと
記録したが、これは大阪万博の83万人を凌ぐ記録
所持品検査を全てセキュリティスタッフが担当した。
だ。私が経験している博覧会では、最後の1週間に
「歓迎の意」よりも「安全確保」を優先した入場管理
「2010年上海世界博覧会」(以下 上海万博と略す)
前売り券を持っている来場者が集中していたが、上
は、チベット問題などの中国の事情が背景にあること
が閉幕した。当社の中国法人であるコングレ上海で
海万博では安全管理を徹底するために、閉幕最終
を否定できない。
は、平均待ち時間5時間の人気外国館「サウジアラ
週を指定日券とし入場数を1日当たり30万人程度に
ビア政府館」、PRADA提供によるスタッフのユニ
制御した結果、2週間前に集中したものと思われる。
フォームで評判の「イタリア政府館」、国内第3位の巨
大企業で中国の送電を一手に担う国営企業の「国
家電網館」などの総合運営を受託し、成功裏にミッ
ションを完了した。これらの現場運営を通して見た
上海万博を網羅的に振り返ってみたい。
記録更新が続出した上海万博。
その規模も桁違い
国家の威信をかけた上海万博は、様々なNO.1があった。
1
出展参加数が万博史上最多の
246ヵ国・地域・機関
海外旅行が自由に出来ない中国国民には
外国パビリオンが人気
の両岸に位置し、それぞれ浦東園区と浦西園区と呼
万人∼30万人を入場させて、ハード・ソフトの両面か
称されていた。浦東園区には各国政府館や国際機
らチェックをおこなった。外国パビリオンの入館トラブ
関のパビリオンが、浦西園区には企業系パビリオンと
ルやゴミの散乱などは日本でも報道されたとおりだ
ベストシティ出展エリアがあったが、場内滞留比率は
が、世博協調局は待ち列用鉄柵の設置やゴミ箱の
8:2ぐらいで浦東園区に偏っていたように思う。海外
増設・回収頻度など各種対策を講じて、5月1日の
旅行が自由にできない中国国民が、万博に来た以
開幕日までにほぼ改善したことは賞賛に値する。
上は外国パビリオンを見たいと思うのは当然だろう。
あったが、これはアフリカ諸国の資源獲得を目指す
電型電気バスが運行し、またシャトル船が両岸の5
中国政府の政策的支援により実現したものだと言わ
か所を頻繁に往来して利便性を高めていた。
来場者数は1970年の
大阪万博6,400万人を上回る7,300万人
ハーサル運営になるが、上海万博では開幕前の4月
20日から1週間にわたり、近隣住民らを1日当たり5
両岸を結ぶアクセスは、川底トンネルを走行する充
2
日本の博覧会ではプレスプレビューが実質的なリ
万博会場は市内中心部を流れる黄浦江という河川
特に、アフリカ地域からは50を上回る出展参加が
れている。
5万∼30万人の近隣住民を
入場させてのリハーサル運営
中国の政治的事情が垣間見える
入場ゲート
老人の有料レンタルなど
日本では考えられない驚きの不正行為
当社が運営したパビリオンの中でもサウジアラビア
館は、最高待ち時間9時間という人気館がゆえに日
本での博覧会では有りえない運営上のサプライズが
多発した。待ち列割り込み、無断撮影、不法侵入、館
万博史上最高記録を達成。開幕当初は低調だった
入場ゲートは9か所設置され、うち1ヶ所は園区外の
内での飲食、ゴミ投棄などは想定の範囲であったが、
が、7月以降から主催組織(世博協調局)は上海市
地下鉄の馬当路駅にセキュリティチェック機能を持
これらを注意し協力を求めるスタッフに対しての暴力
民(上海戸籍1400万人+α)に対して、無料入場券
つ入場ゲートが設置された。この地下鉄は会期中に
行為の多発には手を焼き、公安警察や武装警察に
監視と摘発を要請したが最後まで頻発していた。
と市内交通のプリペイドカードのセットを無償配布し、
限り万博専用路線として無料で運行し、時間も正確
終盤は特に政府直轄の国営企業などから動員を図
で両園区のセンターエリアに出られることから好評
っていた。しかし、人口比率で対比(1.2億:13億)す
で、スタッフの通勤にも大いに利用された。
れば、大阪万博の方が圧倒的に多かったと考えるの
は負けず嫌いの私だけだろうか?
入場券は平日大人が160元(約2,100円)で、上海
の大卒初任給(手取り)が月額約2,500元(約
さらには高齢者優先入館を悪用した老人の有料レ
ンタル、館内警備員による小遣い稼ぎの裏口入館誘
導などの不正行為には、絶句するとともに防止対策
に全力を挙げて対応した。
国の発展における
イベント産業の役割
中国は経済大国として著しい発展をしているが、公
共の場における秩序維持などの民度は国の成長ス
ピードに追いついておらず、未だ途上国であることを
上海万博は物語ったと言えよう。しかし、北京オリン
ピックや上海万博および広州アジア大会などの国
際イベントに触れる機会が増えることにより、国家と
国民が調和しながら発展成長していくことになるだ
ろう。このような意味からも、イベント産業の役割は重
たいものだと痛感した上海万博であった。
▲イタリア政府館
イベントもこれから
どんどん中国へ進出する機会が
増えそうだね。
サウジアラビア政府館
3
Vol.166
今年日本を縦断し大きな反響を呼んだ
全国キャラバンの総括と来年の展望
全国6都市を回る「全国キャラバン」を開催した2010年。初の試みだっただけに地方の方々との交流から様々な
発見や課題が見つかりました。イベントで日本を元気にするために当協会どうすべきか、今年の反省と来年に向け
ての施策を紹介します。
JACEは変わる、変わった!
来年はさらに進化する!
会員の皆様とのコミュニケーション活発化宣言
"JACEチェンジ!"のきっかけとなった
『全国キャラバン2010』
■表2 キャラバンでのアンケート結果
イベント資格の認知・地位向上と
ブランド力アップに注力してほしい
『日本イベント大賞』の充実
タイムリーな最新情報の提供
JACEの知名度アップと
具体的活動内容の発信をもっとすべき
『イベントJAPAN』の地方開催
自治体幹部がイベントの価値を
認識できる環境づくりを!
今まで接点のなかった企業同士も含めた
業界交流機会の提供
『全国キャラバン』の定期的実施
資格を取得したが活動する場や
効果が見えない。
資格の効力はあるのか?
イベント国際標準化ISO
進捗情報の継続発信
地方での各種セミナーの開催
セミナーなどJACEの活動が東京に
一極集中されすぎている。
もっと地域での活動を頻繁にすべき
イベント国際標準化ISOが
日本に有利になるよう奮闘願いたい
社内研修での「特別セミナー」の開催
(地方への派遣)
ISOなど、新しい取組みに
もっと積極的になるべき
「JACEは何をやっているのか?」「活動の中身が
見えない」「資格取得に効果はあるのか?」といった声
は既に数年前からチラホラ耳にしていましたが、本年
5月の「福岡キャラバン」を皮切りに開始した『イベン
トで日本を元気に!全国キャラバン2010』の際、私た
ちが全国各地に直接伺うことによって、その課題や会
員会社・資格取得者の皆さまのストレスを肌身で直
接感じ取ることができました。私たちJACEがこれら
の課題に対して真摯に向き合い、旧弊を脱して自ら
変革することによって今後の会員への貢献やサポー
ト、皆さま個々に対してどう貢献・支援してゆくべきか
を確認できました。
私たちが「全国キャラバン」を開始した理由は、募集
中であった「日本イベント大賞」の応募が首都圏に
集中しており、これを全国各エリアに広め、地方都市
からの応募を促進するとともに、「全国都道府県東京
事務所へのご案内」という目的も持っていました。
当協会が地方自治体職員に
知られていなかったという衝撃
ところが「全国キャラバン」スタート時点で都道府県
会館の各東京事務所にアポイントさせていただいた
段階でまず衝撃を受けました。自治体職員の方が当
協会を知らなかったのです。そこでまず私たちは当協
会を知っていただくこと、そして活動を認知・理解して
来年への励みに!
全国から集まったJACEへの期待
3
そしてキャラバン実施後のアンケート結果から、
「全国キャラバン」アンケート結果から、「イベント国
「JACEへの期待」として上記のようなご意見、ご要
際標準化ISO」に関する質問や進捗状況への問い合
望、またご批判もいただきました。(表2参照)
年6月に「ISO 20121」として発行される予定です。こ
で、このようなこと(全国キャラバン)をやったのを見た
の「ISO 20121」を判りやすく解説し、より多くの業界
ことがなかった。今後も継続してやるべきだ」という声
関係者に理解していただくため、「イベント国際標準
援もいただきました。ありがとうございました。
化ISO無料セミナー」を開催していく予定です。
「全国キャラバン2010」から見えた
成果と課題
いただくことを再度掘り下げていくこととしました。その
「全国キャラバン2010」の成果として、以下のような
事項が挙げられます。
いずれの地域に伺ってもその訴求内容がブレないよ
この『マニフェスト』を元に、私たちは2010年5月の
わせが多数ありました。イベントの国際標準は2012
また、これらの声と同時に、「JACEが変わった」「今ま
ためにまず、キャラバンに於ける訴求事項を明確にし、
う、以下の項目を『マニフェスト』としました。(表1参照)
「イベント国際標準化ISO」
無料セミナーの実施(予定)
会員の皆様との
密なコミュニケーション構築に向けて
私たちJACEはこれまで、あまりにも会員の皆さまの
顔を見ないまま過ごしてきました。また、会員企業との
コミュニケーション活動、当協会や資格検定制度の
1
キラーコンテンツ開発集団の紹介と
地方に於ける「特別セミナー」の開催
PRについてもおろそかでした。
私たちは「全国キャラバン」を通して得られた皆さま
福岡を皮切りに札幌、仙台、広島、そして9月の大阪、
福岡キャラバンの際、昨年業界のみならず社会に絶
の声を、協会が常に進化していくために反映し、かつ
名古屋まで全国6都市6会場に於いて『イベントで日
大な話題性とインパクトを与えたキラーコンテンツ開
常に最新の情報を会員各社に提供することにより、イ
本を元気に!全国キャラバン2010』を実施し総計
発集団・博報堂ケトルによる「特別セミナー」を紹介し
ベント事業、業界の振興に貢献していこうと考えます。
200社356名の皆さまとコミュニケーションを取らせて
たところ、即日、専門学校 九州ビジュアルアーツより
また、現在ご入会いただいている会員各社への貢献
いただきました。
業界を目指す若手・学生のためのセミナーを開催し
のみならず、非会員企業の皆さまにはぜひ入会した
たいとの要望があり、7月29日「 特別セミナー・博報
いと思っていただけるような大きな期待を醸成してい
堂ケトル in 福岡」を実施することができました。詳細
くため、新たな施策展開とチャレンジ、情報提供を図
は本誌Vol165に掲載されています。
っていこうと考えます。
■表1 JACEマニフェスト
JACEから伝えるべきこと
① イベント業界唯一の顕彰「日本イベント大賞」
② イベント人材パワーアップ「JACEセミナー」
③ 人材育成で発注者の信頼獲得「資格検定」
JACEの新しい試み
④ イベントの国際標準化に対応「イベントISO」
⑤ 組織とのインターフェイスの創造 ・情報誌『CREATIVE EVENT』大幅改訂
・公式ホームページ大幅改訂
来たる2011年も、皆さまとのより密接なコミュニケー
2
「イベント検定集中セミナー」の
地方開設
2010年春より東京「桜美林アカデミー」で開設した
「イベント検定集中セミナー」を九州でも開設したいと
ションを築いてゆく機会として「全国キャラバン」を開
催させていただこうと考えております。どうぞ今後とも
JACEの活動へのご支援を宜しくお願い申し上げま
す。
のご要望から、2011年より九州共立大学での実施が
決定いたしました。そのほか、多くの大学、専門学校か
ら「イベント検定集中セミナー」に関する問い合せをい
来年もたくさんの人と
キャラバンで会いたいなぁ。
ただいております。現在就職活動中の学生やの若い世
代のニーズにタイムリーに対応できたものと考えます。
Vol.166
4
えっ!こんなに盛りだくさんなのにこの参加費?
参加企業に聞くトライアルプラン
今年7月にスタートしたJACE会員の魅力が気軽に体感できるトライアルプラン。続々と問い合わせが集まる中、実際にトライアルプランに参加してみてどうだった
か、参加された企業や学校を代表して担当者の方々から頂いた生の声をお届けします。
九州共立大学
大東印刷工芸
株式会社
富士フイルムイメージテック
株式会社
株式会社 昭栄美術
【左】 代表取締役社長
花崎 博己 様
【右】 大東クリエイティブセンター
取締役部長
九州共立大学 経済学部
特任講師
長野 史尚 様
Q1
Q1
主な事業内容
学是である「自律処行」の精神を養うことを目標に
し、自ら動くことのできる人材育成を目指しています。
経済学部経済経営学科のスポーツビジネスコース
を中心に、学内外のスポーツイベント等にスタッフと
して参加しています。今年の活動実績としては、ソ
フトバンクホークスのファンクラブ勧誘イベント、
TVQアサヒ緑健シニアオープンゴルフやプロバス
ケットボールBJリーグのライジング福岡主催試合
(本学体育館で開催)の運営スタッフなどがあります。
Q2
トライアルプランに
申し込んだきっかけ
来年度より、本学でJACE認定「イベント検定」対応
の通学講座を開設しようと考えており、その準備段
階として、トライアルプランに登録し、様々なイベント
に関する情報やイベント業界の状況を知るため。
Q3
トライアルプランで
満足している点
参加費がリーズナブルであること。また、様々
な参加特典が得られること。その中でも情報
誌(CREATIVE EVENT)を定期的に読める
ことは、学生がイベントの現状を把握する意味
でもとても役に立っています。
Q4
トライアルプランに
不満な点
様々な特典があることは、とてもありがたいことな
のですが、その多くが東京や大阪などを中心に開
催されるものであり、また平日に行われることもあ
ってなかなか参加することができない状況です。
Q5
関口 克之 様
今後トライアルプランに
期待することは?
主な事業内容
弊社は事業コンセプトを「マーケティング・ソ
リューション・プロバイダー」として、生活者視点
にたったトータルセールスプロモーションの企
画から制作、そしてバックエンドまでワンストップ
で事業展開しております。
Q2
トライアルプランに
申し込んだきっかけ
セミナー中心にSPイベントだけでなく、様々なイ
ベントの情報収集と業界の方とのコミュニケー
ションで知見が高められること。また、イベント大
賞の審査員の資格でイベントを評価する目を
養えること。
Q3
トライアルプランで
満足している点
イベントに関する貴重な資料が拝見でき、業界
の様々な方とお話しして実施でのウラ話とか苦
労をお聞きすることができました。
Q4
トライアルプランに
不満な点
JACE内(東京)で開催されるセミナーが少な
い事。カリキュラムが計画的に(年間スケジュー
ル)見えないこと。
Q5
今後トライアルプランに
期待することは?
トライアルプランは業界で本格的に携わってい
る方でなく、私どものような印刷業が主体でもわ
かりやすく、プロの目でイベント開催する上で
チェックするポイントなどを教えていただけると
ありがたいです。
最近では、産・学・官の連携などが強調されて
いるので、企業だけでなく教育業界ともうまくタ
イアップできるような特典なども盛り込んでいた
だけるとありがたいです。
日本開催の国際会議に参加してみたりしませんか?
トライアルプラン継続中!
ご好評頂いているトライアルプランは2011年も引き続き参加企業の募集をしております。今年12
月中にお申し込み頂ければ、来年1月に日本で初開催されるISO20121会議にオブザーバーとし
て参加することが可能です。海外で開催される国際会議にはハードルが高くても、国内での開催と
なれば交通費や宿泊費などの面からもお気軽に参加いただけるかと思います。こんな機会もある
JACEのトライアルプランにぜひ参加してみませんか?
登録者の特典
1
JACEサロンにて
自社のプレゼンテーション
4
第7回日本イベント大賞
1次審査参加資格
2
協会各種セミナーの
割引参加
5
ISO国内審議委員会
オブザーバー参加
3
機関紙「CREATIVE EVENT」の
送付・協会情報の提供
6
ISO国際会議参加
(交通費などは自己負担)
トライアルプランの参加料は1年間¥30,000です。
お問合せ先はTEL:03-3238-7821 担当:太田
5
Vol.166
Q1
ビジュアル
プロモーション事業部
セールス
プロモーショングループ
課長
業務推進部
兼 営業部
部長
事業推進部
営業2課
課長
奥村 誠 様
黒川 聡 様
芦澤 康太郎 様
主な事業内容
ビジネスイメージング領域の先駆者として、「富
士フイルムグループで永年培ってきた基盤技
術・ノウハウ」と「先進のテクノロジー」をベースと
した、イメージングソリューションのご提供を強
みとしております。
日本の写真業界を支えてきたイメージングの
力、先進の画像システム・情報技術の力を融合
し、お客さまのビジネスシーンに対応した最適
なソリューションをご提案しております。
Q2
トライアルプランに
申し込んだきっかけ
弊社お取引様より、情報誌(CREATIVE EVENT)広告掲出のご依頼がございました。
Q3
トライアルプランで
満足している点
先日、貴協会にご来社いただき、色々な情報を
頂戴いたしました。
Q4
トライアルプランに
不満な点
特にありません。
Q5
今後トライアルプランに
期待することは?
今後、イベントに関する情報を頂戴できればと
思います。
Q1
主な事業内容
弊社はディスプレイに関するデザイン・企画運
営・設計施工を自社で行っています。展示会・
イベント用のシステム部材・木工場・サイン工
場・レンタル備品等自社で保有しており、オリジ
ナルのシステム部材もございます。
Q2
トライアルプランに
申し込んだきっかけ
得意先である小林工芸社松崎様のご紹介で
申し込みさせていただきました。
トライアルプランで
Q3
満足している点
イベントに関する貴重な情報をいただけて満足
しております。
Q4
トライアルプランに
不満な点
特にございません。
Q5
今後トライアルプランに
期待することは?
今後もイベント・展示会等に関する情報、関係
会社の交流、レベルアップへの講習等を充実
していただけることを期待します。 平成21年 国内イベント市場規模
推計結果調査データの発表が決定
JACEの活動予定や最新情報、
セミナースケジュールなどをコンパクトに紹介します。
好評受付中!
平成23年(2011年)新年1月∼3月セミナーのご案内
①
皆さまよりご好評をいただいている「国内イベント市場規模推計結果報告書」、諸般の事情により
平成21年版の制作が遅れておりましたが、このたび、ようやく発行できる運びとなり、現在、3月下
旬の発表を目指して、鋭意作業中です。
頒布価格は現在未定ですが、当協会会員には無料で1冊配付するほか、2冊目以降は会員特別
価格にてご購入いただける特典は継続の予定。詳細は次号でご紹介いたします。乞うご期待。
国内イベント市場規模推移
1/27 「イベントマネジメントセミナー」 <基礎編>
この他にも
イベントに関するデータが
豊富に掲載されています
(億円)
イベントプロデューサーを目指すために欠くことのできないイベントマネジメントの基礎
知識を、ベテラン講師による講義と実践ワークショップにより、一日かけて習得します。業
界に入りたての若手のみならず、中堅∼ベテランの方々にも、いま一度基本を確認する
ために是非受講されることをお薦めいたします。
40,000
内 容
20,000
◎イベントの概念と形態別イベント事例研究
◎企画立案の組み立て方・コンセプトメイキング
◎リスクマネジメント(事前防御)とクライシスマネジメント(事後対応)
◎マーケティング発想からの企画づくり演習
◎利益を創出するチーム体制づくりと運営・進行管理・予算管理 etc.
講 師
宮 地 克 昌 (社)日本イベント産業振興協会主任研究員 福山大学 客員教授
会 場
(社)日本イベント産業振興協会 会議室
地下鉄半蔵門線「半蔵門」駅(神保町寄り)5番出口から徒歩2分
日 時
1月27日(木) 10:00∼17:00 (9:45集合)
受講料
◎会員価格 15,750円(税・テキスト代込)◎非会員価格 21,000円(税・テキスト代込)
②
来場者消費額
事業費
36,248
30,000
11,665
26,886
25,226
7,628
7,338
27,268
22,589
6,621
6,897
?
24,583
10,000
19,258
17,888
20,647
平成18年
平成19年
156,92
0
平成16年
2/24 「スキルアップセミナー」 (予定)
平成17年
平成20年
平成21年
※太字は「事業費」と「来場者消費額」を合算した金額 ※平成16年および17年の「見本市・展示会」及び
「スポーツイベント」は指標見直しに伴い、過去にさかのぼって市場規模を再計算している。このため、各カテ
ゴリーの市場規模及び合計の値は当該年度に発行した報告書の値と一致しないことがある。 高度なスキルを要求される企画書作成技術を醸成すると同時に、プレゼンテーション技術
を習得します。特に「イベントマネジメントセミナー」<基礎編>を受講された方にお薦めです。
「JACE 新年のつどい2011」開催のお知らせ
会 場
(社)日本イベント産業振興協会 会議室
地下鉄半蔵門線「半蔵門」駅(神保町寄り)5番出口から徒歩2分
日 時
2月24日(木) 10:00∼17:00 (9:45集合)
受講料
◎会員価格 15,750円(税・テキスト代込)◎非会員価格 21,000円(税・テキスト代込)
③
3/17 「イベントマネジメントセミナー」 <基礎編>
日 時
3月17日(木) 10:00∼17:00 (9:45集合)
受講料
◎会員価格 15,750円(税・テキスト代込)◎非会員価格 21,000円(税・テキスト代込)
*表示金額は全て税込みです。
【申込先】
日本イベント産業振興協会
セミナー担当:三吉
【お支払】
http://www.jace.or.jp
miyoshi@jace.or.jp
お申込時に、お支払方法①∼③をご連絡ください。
① 当日現金 領収書を発行いたします。
② 銀行振込 みずほ銀行本店(普)1287144 (社)日本イベント産業振興協会
③ 会社へのご請求書発行
2011年もJACEのセミナーにふるってご参加ください。
宜しくお願いいたします。
セミナー受講者の声
非常にわかりやすかった。今後は、基礎だ
けでなく応用事項も学びたい
(アミューズメント系 Y・M様)
企画を立てるうえでのコンセプトの作り方
がよく理解できた。定期的に実践的なイ
ベント運営、部下養成、発案∼実施まで
のセミナーも受けてゆきたい
自分の意識の低さを痛感!コンセプトメイ
キング技法を学ぶことができたので、今
後様々な場面で活用してゆきたいと思う
(イベント企画系 N・M様)
(地方自治体系 H・T様)
IT系協議会設立のためのセミナー開催の
必要があり参加したが、セミナー具現化
のためのタスクが明確になり、非常に有
益だった
(IT系 N・T様)
全般にわかりやすかった。リスクマネジメ
ント、スケジュール管理、財務管理、広報・
宣伝の領域を更に具体的に学びたい
(アミューズメント系 U・S様)
(東京メトロ千代田線 赤坂駅2番出口 徒歩2分)
赤坂
サカス
タリーズ
コーヒー
吉野家
日枝
神社
赤坂通り
富谷 セブン
薬局 イレブン
千代田線 ベトナム
赤坂駅
料理店
2番出口
通り
(社)日本イベント産業振興協会 会議室
地下鉄半蔵門線「半蔵門」駅(神保町寄り)5番出口から徒歩2分
日時 平成23年1月21日(金)
18:00開場 18:30 開宴
場所 赤坂シュビア
外堀
会 場
JACE恒例の「新年のつどい」を開催いたし
ます。これは関係省庁ならびに会員企業様を
中心にお招きしているもので、今回はスペシャ
ルゲストとして私共JACEが国内審議団体を
務め、この前日まで開催のISO20121作成会
議(ISO PC250 International Meeting)か
ら議長のフィオナ・ペラム様にもご出席いただ
く予定です。国際色も加わり元気に生まれ変
わったJACEの姿をご覧いただくとともに、皆
様にとっては新しい年の幕開けにふさわしい
交流・発展の場にしたいと思っています。
赤坂シュビア
応募作品は百花繚乱! 審査会場は異種格闘技の様相
「大賞」の栄冠は誰の手に?
現在白熱の審査中です!
層の白熱が予想されますので、次号での受賞
作品の発表を、どうぞご期待下さい。
北海道から九州まで全国6都市を訪問のうえ
大賞へのご応募をPRした「JACEキャラバン」
にお応えいただき、これまで応募の極めて少
なかった自治体をはじめ、全国から"地域活性
化・社会貢献"型や"企業プロモーション"領域
など、たいへん幅広いジャンルからの応募をい
ただいた『第6回日本イベント大賞』は、3週間
にわたる公正な1次審査にて、先般最終審査
会にはかる作品が選定されました。
今年の作品も主催者の高いご見識や意欲、ま
た制作者の苦労や熱い思いが応募紙面から
ひしひしと伝わってきました。また、今後のイベ
ントの新たな可能性を想起させる尖鋭的なも
のなどいずれも秀作ぞろいで、1次審査会はた
いへん白熱しました。
したがって来年2月初旬の最終審査会は一
なお、既に来年度応募の宣言と準備のご相
談が寄せられています!
…ですが、今年度審査に傾駐したく、今しばら
くお待ち下さい!
▲審査の様子
Vol.165で出題 イベント用語CEクロスワードパズルの答え
A
答えは
B
C
D
シ ル バ ー
A
キ ュ ー シ ー ト
1
シ ャ
3
ュ
ー
ビ
ク
でした。
C
ト ル バ ス
ノ
D
プ ロ モ ー タ ー
4
シ
ス タ ッ
5
フ デ イ
B
ル ー バ ー
2
◆ヨコのかぎ ①番組の進行、せりふ、音楽などのタイミングを時間を追って指示するための一覧表。 ②日よけ、通
風のために隙間を開けて羽根板を水平に並べたもの。 ③イベント会場と最寄駅などを頻繁に直通運転するバス。
④主催者、発起人、興行主。 ⑤イベントの運営スタッフに、イベント全体を見せたり体験させたりする特別な日。
◆タテのかぎ ①配電盤、変圧器、開閉器などを組合わせて銅製の箱の中に収めた受変電設備。③あらすじ、企
画などの要約。
「難しかった」との声を何人かから頂きました。複数の会社や大勢のスタッフがかかわるイベントでは
共通語としてのイベント用語の知識が大切になってきます。日々のイベント業務の中で知らない言
葉を聞いたら、是非『イベント用語辞典』(日本イベント産業振興協会発行)を開いてみて下さい。
Vol.166
6
Vol.166
イベントを「創る」人の情報誌
News
日本初開催 !
ISO20121
国際会議を誘致へ
海外から注目を浴びている
日本のイベント産業
ロンドンオリンピックの開催に向けて2012年6
月の発行を目指しているISO20121の策定作
業も順調に進み、折り返しを迎えました。日本に
を受け入れる準備を進めております。実際に国
内の組織に参加していただく事で、国内への
理解と浸透を図りたいと思います。
フィオナ・ペラム議長が
『JACE新年のつどい』に参加決定
とって極端に不都合な点を削除したり、強制力
そして、ISO20121作成会議の議長には1月
を弱めた内容へと修正・変更しています。 もち
21日に開催する『JACE新年のつどい』に出席
ろん、日本のイベント産業に100%合致する規
し、ISO20121について説明していただく予定
格内容になることはありませんので、細かい点
です。内容としては「イギリス国内でどのように
では歩み寄る努力が必要になる箇所もあります
準備が進められているのか」、「どういったイベ
が、きちんとしたマネジメントを行っている組織
ントを中心に本規格を活用していくのか」という
は活用する際に問題が生じることはないと思い
ことを考えています。皆様からぜひ聞いておき
ます。
たいということがあ
ISOはヨーロッパ諸国が中心となっている国
りましたら国際規格
際標準規格ですが、ヨーロッパ諸国の思惑だ
室までお知らせくだ
けで内容が決まってしまっては国際標準規格と
さい。出来るだけ皆
は言えません。やはり規格を実際に活用するこ
様のためになる話
とを想定し、何かしらの影響を与えうる地域の
になるよう調整して
意見を重視します。会議中、議論が白熱した箇
いきます。
所で日本の意見を求められ、軌道修正する場
面が何度かあったことを考えると、日本のイベ
ント産業が注目されていることが伺えます。
▲議長のフィオナ・ぺラム氏
JACE会員の皆様と
共に作りあげるISO20121
国内企業を国際会議の
オブザーバーに
1月の国際会議が予定通りの成果を収めれ
昨年の10月にJACE内に国際規格室を立ち
ISO20121の内容を関係者に向けて説明する
上げて1年。我々の努力が至らないこともありま
ことが可能になります。今後は説明会などを通
すが、日本国内ではISO20121の認知度・注
じ、ISO20121の主旨を正しく伝えていきます。
目度がともに低い状況です。そこで、今回、ISO
皆様には正しく理解していただき、実際の活用
事務局との交渉の結果、日本国内へのインパ
をイメージしていただければと考えております。
クトを強める施策の一つとして、来年1月の国
このような相互関係を活かし、日本のイベント
際会議を日本で開催することが決まりました。 産業に合わせた形でISO20121を皆様と共に
国際会議には幹事国の国内企業がオブザー
作りあげていこうと思います。
ば、規格内容がほぼ決定します。そうなることで、
写真
バーとして参加しています。今回もオブザーバー
Voice
●上・中段:今年開催されたパリ会議の様子
●下段:会議中のホワイトボード。もちろん英語のみ
編集部から
バンクーバー・オリンピック、上海万博、サッカー
ワールドカップ・南アフリカ大会、そして広州ア
ジア大会と、今年は国際イベントが華やかな
一年でした。
日本では平城遷都1300年祭などのイベント
が盛り上がりましたが、映画「アバター」の上
映から“3D元年”などと呼ばれた今年は、
「iPad」や7年ぶりに地球に帰還した小惑星探
査機「はやぶさ」、「AKB48」、「行政刷新会議
(事業仕分け)」、「エコポイント」など、さまざま
な社会現象がイベント的に盛り上がった一年
でもありました。
羽田空港に新国際線ターミナルが開港し、
来たる7月には地上デジタルテレビ放送に完
全移行し、来年は日本が大きく変わっていく
ことが予想されています。
私たちはこれらの情報を的確に発信しつつ、
来年はよりいっそう皆様のお役に立てる存在
になりたいと思っております。2011年もよろし
くお願いいたします。
「読者から」の募集
「諸先輩の方々から、新業界人へ教えたい事」
「もっと、こんな事を載せて」等、どのような意見
でも構いませんので、気軽にご投稿下さい。寄せ
られましたご意見、ご要望の一部を紙面でご紹
介したいと思っています。読者の皆様と共に創り
あげる、新しい「CREATIVE EVENT」。ぜひ、皆様
からの「ご意見」「ご投稿」をお待ちしております。
MAIL:wada@jace.or.jp 氏名、職業など明記の上、投稿下さい。
2010年12月発行(通巻166号) ■発行所:社団法人 日本イベント産業振興協会 〒102-0082
東京都千代田区一番町13 一番町法眼坂ビル3階 TEL 03-3238-7821(代表) FAX 03-3238-7834
Japan Association for the Promotion of Creative Event (JACE) 13 Ich i bancho, Chiyoda-ku,
TOKYO 102-0082, JAPAN http://www.jace.or.jp ■発行人 竹下 浩司 ■編集人 和田 泉
次号
予告
ISO国際会議開催リポート
2011年1月に日本で初開催されるISO国際会議を密着リポート。
その他に日本一のイベントを決める第6回日本イベント大賞の速報、
4月に開催されるイベントJAPANの予告なども掲載予定。
to be
continued