REA関西 第21号 2012年5月

REA
2012 年 5 月
第 18
21 号
「快適な車内空間を」「すべての人に優しく」をコンセプトに
2012 年 3 月 17 日より運行開始した 287 系特急用電車
(写真右上)グリーン車室内
(写真右下)普通車室内
〔西日本旅客鉄道株式会社 提供〕
京都∼新大阪∼南紀を結ぶ 287 系特急くろしお 運行開始
−
目
次
−
講習会
・・・・
1
研修会
・・・・
2
調査専門委員会活動報告
・・・・
3
関西テクニカルフォーラムの実施報告
・・・・
3
平成23年度『実力試験道場』優良表彰者決定!
・・・・
4
平成23年度
・・・・
4
各社局の工事紹介
・・・・
5
会員のコーナー
・・・・
8
施設紹介
・・・・
9
編集後記
・・・・
10
現場長座談会が開催されました!
RAILWAY ELECTRICAL ENGINEERING ASSOCIATION OF JAPAN KANSAI
【
は
じ
め
に
】
平成24年度に入り、REA関西支部の事業活動が新たにスタートしました。
本誌では、講習会、研修会、調査専門委員会活動報告、関西テクニカルフォーラムの実施報告
ならびに各社局の主な工事等について紹介させていただきます。
【 講
習
会
】
平成23年度の講習会全8回は、当初計画の通り終了し、延べ396名の方に受講頂きました。
今年度は、例年好評な講習4件に加え、新しいテーマを4件(電力2件、信通2件)実施しまし
た。中でも省エネをテーマにした「LED照明の現状と今後」やスマートフォンに代表されるス
マートデバイスを取り上げた「広がるスマートデバイス」には多くの応募を頂き、大変好評であ
りました。
各回とも会場の関係でパワーポイントが見えにくかったり、窮屈な思いをされた方には、お詫
び申しますとともにご理解の程、お願い申し上げます。
次年度につきましても、会員の皆様のニーズにあった講習会を企画していきたいと考えており
ます。
(京阪電気鉄道株式会社 山崎 正睦)
平成23年度 講習会計画および実施結果
回
次
開催日
・
講習
時間
講 習 内 容
場 所
講師会社
参加
人員
[名]
担当会社
関西電力
延べ
41
関西電力
5/28,
6/4,11,
1
6/18
計4日
第3種電気主任技術者資格受験講習会
(理論、電力、法規、機械)
REA 大阪
事務所
講習室
6:30
2
10/13
連動図表の読み方(初級編)
大阪弥
生会館
JR西日本
53
JR西日本
3
11/14
LED照明の現状と今後
大阪弥
生会館
パナソニック
電工
56
阪神
4
11/24
連動図表の読み方(中級編)
大阪弥
生会館
JR西日本
54
JR西日本
5
12/16
これだけは知っておきたい
鉄道信号技術(機能)の国際標準
大阪弥
生会館
京三製作所
35
京阪
6
1/30
駅における効果的な省エネ・節電施策
について
大阪弥
生会館
新生テクノス
43
JR東海
7
2/10
広がるスマートデバイス
NEC
関西ビル
日本電気
56
山陽
長谷川電機
工業
58
日本電設
雷テクノロ
8
3/13
ジセンター
高圧配電線の地絡保護
(音羽電
機)
- 1 -
24 年度
1
5∼6 月
予定
【 研
修
第3種電気主任技術者資格受験講習会
(理論、電力、法規、機械)
〔関西電力㈱〕
会
REA 大阪
事務所
関西電力
関西電力
講習室
】
鉄道電気関連や、その他の先端技術の動向や最新設備などの見学を通じて、ご参加の皆様方の
幅広い知識の習得や業務への活用の一助となりますよう、研修会を実施しております。
昨年度は全5回の研修会を開催いたしました。最終回である第5回は大阪市交通局様にお世話
になり、7路線目のシステムを構築中で全8路線の運行管理システムの統合も間近となった輸送
指令所や、既開業線に後付けであるため注目される地下鉄鶴見緑地線ホームドア設備の見学をい
たしました。
今年度は全4回の開催を計画しており、まず5月に実施予定の新年度第1回研修会は、鉄道車
両製造の一大拠点である川崎重工業(株)様の兵庫工場の電気設備を見学させていただく予定で
あり、以降についても順次企画中です。この研修会が会員の皆様方にとってより有意義なものと
なりますよう今後も様々な企画・工夫をして参りますので、奮ってのご参加をお待ちしておりま
す。
(山陽電気鉄道株式会社 井上 俊行)
【平成23年度 第5回 大阪市交通局】
輸送指令所(機器室)
平成23年度
行事
第1回
実施
第2回
実施
ドーム前千代崎駅(ホームドア見学)
研修会実施状況
開催日
研修先
H23.5.25
大阪市交通局
研修施設
地下鉄谷町線 駒川変電所(地上蓄電設備)
H23.6.3
日新電機(株)
第3回
実施
H23.10.19
西日本旅客鉄道(株)
第4回
実施
第5回
実施
H23.12.6
(株)GSユアサ
H24.3。16
大阪市交通局
【参加人員35名】
本社工場 工場設備およびトロリ線溶断試
験
【参加人員45名】
大阪総合指令所(運行管理システム、施設・
電気運転取扱システム、電力・信通指令設
備)
【参加人員39名】
京都工場(蓄電池・電源装置製造ライン)
【参加人員18名】
輸送指令所(運行管理システム他)
地下鉄長堀鶴見緑地線(可動ホーム柵他)
【参加人員31名】
- 2 -
平成24年度
行事
第1回
予定
研修会実施予定
時期
研修先
H24.5
川崎重工業(株)
研修施設
車両カンパニー 兵庫工場(受変電設備、
試運転線の電車線設備等)
【調査専門委員会活動報告】
1.信号設備調査専門委員会 (主査:西日本旅客鉄道株式会社 大串裕郁)
平成23年度は、「信号設備の老朽取替及び延命対策について」を年間の活動テーマとし、各
社局の調査結果を委員会内で発表・意見交換を中心に活動を行いました。
委員会の開催は、昨年度と同様に約2ヶ月に1回の割合で開催し、活動内容も「設備見学」+
「テーマ発表」の2部構成とし、関西各鉄道事業者だけでなく関西以外の調査先として「九州旅
客鉄道株式会社」と「福岡市交通局」の設備調査も積極的に実施しました。
2.通信設備調査専門委員会 (主査:近畿日本鉄道株式会社 市橋国之)
今年度は、「通信設備検査実施基準について」を調査研究テーマとし、各社局の通信設備の保
守検査周期や方法、昼間・夜間、直営・外注の区別、更新周期等について、発表を行いました。
参加社局が今年度から 5 社局増え、17 社局になったこともあり、より活発な情報交換を行うこと
ができたと考えています。
また設備見学では、昨年 12 月にテレビ岸和田様の通信設備・スタジオ、4 月には京阪電気鉄道
様の中之島線の通信設備を見学することができました。
今後も活発な情報交換を行うとともに、各社局の設備見学も積極的に取り入れていきたいと考
えています。
3.電路設備調査専門委員会 (主査:南海電気鉄道株式会社 吉川真史)
今年度は、「電路設備の省力化・長寿命化・簡素化・軽量化について」を活動テーマとし、各
社局において導入されている設備について、発表・意見交換を行いました。各社局において設計
の思想が異なるところもございますが、今後、施設改良・設計の際に参考となる事例があったと
考えます。また、1 月 27 日には、日本ネットワークサポートの佐野工場にてポリマー碍子を含む
碍子製造工程を見学し、品質管理に対する取り組み、ポリマー碍子の特徴・取扱いに対する注意
事項を学ぶことができました。
今後も、活発な情報交換を行うとともに、設備見学も積極的に取り入れて活動していきたいと
考えています。
4.変電設備調査専門委員会 (主査:阪神電気鉄道株式会社 門林保典)
今年度から発足した変電設備調査専門委員会では、活動テーマを「整流装置について」とし、
各社局の整流装置の仕様および構成について調査・研究を行いました。また、昨年 11 月 29 日に
は、三菱電機㈱様にご協力頂き、整流装置や基盤工場などの設備見学を実施いたしました。
今後も、活発な情報交換を行うとともに、設備見学も積極的に取り入れて活動していきたいと
考えております。
【関西テクニカルフォーラムの実施報告】
「第 10 回関西鉄道電気テクニカルフォーラム」が、平成 24 年 1 月 20 日に大阪弥生会館で開
催されました。松本支部長並びに下前会長にご挨拶をいただいた後、発表の部 6 件、考案の部 7
件の計 13 件の発表がおこなわれたほか、多数の考案品の展示もおこないました。聴講者数もお
よそ 190 名と前年同様、非常に多くの方にご来場いただき、当フォーラムの運営に携わったひと
りとしまして、大変ありがたく思っております。紙面をお借りしましてお礼申し上げます。
考案の部 7 件につきましては、鉄道電気技術奨励賞を受賞し、また発表の部の 6 件につきまし
ては、平成 24 年 2 月 10 日の本部主催「第 25 回鉄道電気テクニカルフォーラム」においても発
- 3 -
表していただき、関西地区から入賞 2 件、優良賞 3 件の受賞を果たしました。受賞者の皆様、誠
におめでとうございました。
(西日本旅客鉄道株式会社 井上 裕司)
【平成23年度『実力試験道場』優良表彰者決定!】
REA関西支部では協会ホームページ『実力試験道場』の一層の利用促進と会員の技術力向上
を目的に、平成21年度より同道場のPRと知識取得に励まれた方への表彰制度を行っています。
この度、平成23年度の優良表彰者が決定しましたのでお知らせします。
優良表彰には2種類あり、
「10段取得者」…平成23年度1年間に10段を取得された方全員を表彰
「努力賞」…アクセス数や取得段位等を総合的に判断し3名の方を表彰
となっています。今年度は以下7名の方を選出させていただきました。受賞者の方は、平成2
4年6月8日(金)開催のREA関西支部通常総会にて表彰し、副賞を受けて頂く予定です。
◎10段取得者
東海旅客鉄道株式会社
鳥飼電力所
堀江 俊喜さん
東海旅客鉄道株式会社
関西支社工務部電気課
小西 祐介さん
東海旅客鉄道株式会社
関西支社工務部電気課
有川 英男さん
西日本旅客鉄道株式会社 近畿統括本部 京都信号通信区
志田 洋さん
◎努力賞
東海旅客鉄道株式会社
大阪信号通信所
水谷 友治さん
西日本旅客鉄道株式会社 近畿統括本部 神戸電力区
家田 敬三さん
大阪市交通局
鉄道事業本部電気部 電気管理事務所
清水 正さん
(総務幹事 阪急電鉄 中谷健史)
事務局では実力試験道場の利用促進を図るため、これまでの10段取得者の体験談を掲載して
いきます。今回は、平成21年度の10段取得者の体験談を掲載させていただきます。
実力試験道場体験談
私が「実力試験道場」を始めたのは、上司から薦められたことがきっかけです。昔、電気書院の
『電気計算』という書籍で、4問の問題を解いて段位を取得するという同じ様なものがあり、紙
面に掲載される事により喜びを感じられるものでした。これを思い出しながら始め、何度か躓い
たものの無事10段を達成できました。
一日15分の時間があれば挑戦でき、段位の証明書も発行されます。また、会社別の番付もあ
って挑戦しだすと楽しく出来るツールです。『継続は力なり』です。まずは自分の得意な分野か
ら、目標段位を設定し取組んでみませんか。
(京阪電気鉄道株式会社 電気部技術課 不破 久)
【平成23年度 現場長座談会が開催されました!】
REA関西支部では、各鉄道事業者の現場で要となっている人材の交流を行い、今後の現場人
材の育成および現場の活性化を目的として、
「現場長座談会」を平成 21 年度より開催しています。
今年度は、人材育成・教育をテーマに、REA 関西支部の各活動の主査をお願いしている社局から、
現場長・教育担当者にお集まりいただき、座談会を実施しました。
初期教育・現場教育、人材育成については、各社局の教育設備のご紹介や現場で行っている教
育訓練、係員に責任や技術力をつけさせるための方策等が議論されました。教育における課題に
ついては、普段の業務を行いながら、教育を実施していくことの時間面、出席者確保面の難しさ
や、技術継承の方法等、各社共通の課題を抱えておられることがわかり、活発な意見交換となり
ました。
◇ 開催日、場所
平成 24 年 3 月 1 日(木) 15 時から 於:REA 大阪事務所講習室
- 4 -
◇ 出席者(敬称略)
・ 参加者
大阪市交通局(宮田貴典)、阪神電気鉄道(嵯峨正人)、南海電気鉄道(田村好生)、
近畿日本鉄道(山口恵嗣)、京阪電気鉄道(鞍留哲也)、阪急電鉄(渡邊和洋、大西利和)、
山陽電気鉄道(白滝彰男)、西日本旅客鉄道(堺井稲生、家田敬三)計 10 名
・ 事務局
関西支部 総務幹事 中谷(阪急)、垣本(REA)、井上(JR 西日本) 計 3 名
◇ テーマ
①初期教育・現場教育の概要 ②人材育成 ③教育における各社の課題 ④その他
(西日本旅客鉄道株式会社 井上 裕司)
【各 社 局 の工 事 紹 介 】
■阪急電鉄株式会社
○新たな駅運営体制を支える設備の新設工事
阪急電鉄では、2011 年 4 月 1 日より駅業務の在り方を見直し、「おもてなし」、「情報提供」に
主眼を置いた新たな駅運営体制を構築することとし、設備の拡充工事を進めています。
(1)ごあんないカウンターの新設
これまでのサービスセンター(いわゆる駅長室)設置駅において、改札口の有人窓口を大幅に
改築し、ガラス張りの明るい「ごあんないカウンター」を設置しました。ダウンライト、カウン
ター照明器具には LED を採用して省電力化を図っているほか、防犯カメラ、パトライト等による
防犯機能の強化を図っています。
ごあんないカウンター(梅田駅 3F 神戸線側)
(2)営業指令
お客様に対する情報提供機能の強化を図る
べく、営業指令を設置しました。指令卓には
運行状況表示端末、列車無線モニター、各駅
のカメラ画像表示器(最大 20 分割)、業務情
報端末(営業連絡、遺失物検索機能等を搭載
した多機能端末)、お客様ご案内ディスプレイ
ならびに案内情報入力端末等を設置していま
す。
運転指令とも密に連携し、次にご紹介する
お客様ご案内ディスプレイを通じて運行状況
など最新情報の発信を行います。
営業指令卓
- 5 -
(3)お客様ご案内ディスプレイ
当社全駅(天神橋筋六丁目、花隈を除く)の改札口に、
「お
客様ご案内ディスプレイ」を設置しました。42 インチ型
LED バックライトのディスプレイを基本に、梅田駅 3 階に
は 60 インチ型を設置しています。営業指令に設置した案
内情報入力端末において輸送障害に関する情報入力(列車
の遅延や振替輸送のご案内等)、コンテンツ作成や番組編
成を行い、社内 LAN を通じて全駅に情報を配信します。
各改札口にはディスプレイ、表示を制御するディスプレ
イコントローラ、コンテンツの静止画(JPEG、bmp、png
の各形式、最大 10MB)、動画(MPEG2 形式、最大 20MB)を
織り交ぜ、普段は沿線での催しや企画乗車券等の営業情報
の動画や静止画を中心にご案内していますが、輸送障害時
には列車の遅れや振替輸送に関する情報をリアルタイム
でお伝えしています。
お客様ご案内ディスプレイ(上)と駅係員よびだしインターホン(下)
(4)駅係員よびだしインターホン
駅係員が他のお客様との接客中であったり早朝時間帯など、お客様からの急ぎのお問合わせに
も対応できるよう、当社全駅(天神橋筋六丁目、花隈を除く)の改札口(構内側および構外側)
にテレビ電話機能を備えた「駅係員よびだしインターホン」を設置しました。遠隔監視コーナか
らのお呼び出しにも有人コーナにて応対できるほか、万一、接客等で有人コーナの係員が不在と
なった場合でも、他駅遠隔機能により管区長所在駅の管区サポートセンターにお呼び出しを自動
転送し、お待たせすることなく対応できるよう対応しています。なお、この装置には IC カード
の処理機能や、連絡票等の帳票出力機能も備えており、可能な限りの接客業務を遠隔操作でサポ
ートします。
駅係員よびだしインターホン(左)とサポートセンター(右)
当社では、2011 年 4 月より新たな駅運営体制を支える諸設備の運用を開始していますが、今年
度末の梅田駅 3F 京都線側、2F 神戸線側ごあんないカウンター竣工に続き、次年度も引き続き残
る箇所への設置工事を進めていく予定です。
■ 西日本旅客鉄道株式会社
○紀勢線 紀伊日置変電所災害復旧工事
JR西日本の紀勢線は、昭和53年に電化、開業して34年が経過しており、老朽設備取替工
事を計画していましたが、平成23年9月の台風12号により日置川が氾濫し、紀伊日置変電所が水
没したため(図−1)、移動用変電所設備を使用した仮復旧工事を施工しました。
紀伊日置変電所は、33kV受電×2回線、変成器設備×1組、直流き電設備2回線で構成されており、
水没により使用できなくなった機器は、屋外に設置している主要機器はもとより、屋内に設置し
- 6 -
ている直流高速度遮断器、配電盤、遠方監視制御盤も使用不可能となり、列車運行にも支障した
ため早急な復旧が必要でした。
復旧工事では工期が短いことの他、将来の設備取替工事に支障しないこと、予算を抑えること、
同様の水害発生時に被害を受けないことなどを考慮した計画とする必要がありました。そこで、
今回の復旧は同線の白浜変電所で使用中であったコンパクト移動用変電所を使用し、鋼材で機器
を嵩上げすることにより、予算を抑え、水害対策を行い、将来の設備取替も考慮した機器配置に
することができました。(図−2)また、白浜変電所の新設機器への切替を早め、移動用変電所
の主回路ケーブルを一部再用することなどで、施工開始から約3週間と非常に短期間で復旧する
ことが出来ました。(機器据付後:図−3)
最後に、本工事では多数の関係者の御協力により竣工できました。改めて感謝すると共に、今
後も安全を最優先に無事故で災害に強い設備の構築に努めていきたいと思います。
図−1
変電所水没写真
凡例
水没機器
仮設機器
図−2
図−3
機器配置図
機器据付後写真
■ 南海電気鉄道株式会社
○和歌山大学前駅の開業
当社では、南海本線孝子駅∼紀ノ川駅間で進めていた和歌山大学前駅整備工事が完成し、4月
1日に「和歌山大学前駅」が開業いたしました。同駅の整備工事は、和歌山県・和歌山市及び和
歌山市和歌山大学前駅周辺土地区画整備組合の三者の請願により、新駅を中心に約1.2Kmを
線路切替する事業です。平成19年6月に認可を受け、平成19年7月から工事を着手いたしま
した。平成22年7月に下り線、平成23年6月に上り線の本設切替工事を実施した後、駅舎建
設工事を進めてまいりました。
駅設備では、平成22年度から難波駅やりんくうタウン駅で試験的に導入していたLED照明
を、ホーム照明のすべてに採用し、トイレ内の照明にも導入いたしました。また、当社では初め
ての液晶タイプの行先案内盤を導入し、省電力化およびお客さまの利便性向上を図っています。
今後も、鉄道設備の省電力化に取り組むと共に、お客さまの利便性向上に努めてまいります。
- 7 -
【会員のコーナー】
○吹奏楽との出会い
私と吹奏楽の出会いは小学生の時母が見せてくれたある映像でした。それは舞台の上でマーチ
ングを演奏しているもので、自分でもやってみたいという思いに駆られました。その後「音楽隊
」という団体に入り中学生の時にクラリネットを買ってもらい、以後ずっと練習しています。ク
ラリネットを選んだ理由は、初めて見たとき演奏している姿がかっこよかったからです。吹奏楽
はトランペット・トロンボーンに代表される金管楽器とクラリネット・フルートなどの木管楽器
、それに打楽器で構成されます。よくパレードやマーチングなどで見られますが、日本は世界で
もトップクラスのレベルです。
高校時代は吹奏楽部が全国トップレベルにあった府立淀川工業高校に入ると共に吹奏楽部に
入部し基礎から習いました。毎日朝から晩まで365日練習漬けで、1年生の時からいろいろな
演奏会に出演し練習してきました。2年生ではバスクラリネットに楽器を変えました。バスクラ
は低音でどちらかというとリズムとかハーモニーが中心の楽器ですが、存在感があり、いつかや
ってみたと思っていたのですごく嬉しかったです。楽器が変わり基礎からやり直しと感じ、基礎
の練習ばかり楽しんでやっていました。3年生の時にはコンクールメンバーにも選ばれさらに練
習に励みました。その年は5年連続の金賞がかかっており練習は一段と大変でしたが苦労の甲斐
があって念願の金賞を受賞することができました。
社会人になってからは再度「音楽隊」に復帰し活動を続けていましたが、いろいろな会場で演
奏させて頂きいろんな人の笑顔を見ることが楽しみでした。仕事が忙しくて思うように練習でき
ない時期もありましたが、無い時間を工夫して練習を続けました。外で練習できない時は譜面を
見るだけとか、デモCDを聞くとかいろいろ工夫しながらやっていました。そんな時現在所属し
ている「関西吹奏楽団」からコントラバスクラリネット奏者での誘いがあり、2004年より団
員として活動することとなりました。今まで以上に練習は厳しくなりついていくのが精一杯でし
た。コンクールは高校生の時以来で非常に緊張し、曲が始まっても自分の演奏までの時間がある
と余計に緊張し、口が渇いて大変でした。それでも何とか思いどおりに演奏をこなし、全国大会
で金賞をとることができました。その後2005・2006年と3年連続で金賞をとり、3年目
の定期演奏会には高校の恩師である丸谷先生に来ていただいて特別演奏会を開催しました。さす
がに丸谷先生はすばらしいステージにしていただき、楽しい演奏会になりました。
昨年も3年連続の全国大会金賞がかかる年でした。6月の定期演奏会終了後にコンクールの練習
が本格的に始まり、毎日一生懸命練習に励みました。関西大会は滋賀の守山市民会館で8月に、
全国大会は青森市民会館で10月末に行われました。毎日仕事を終えて練習に向かいましたが練
習はすごく細かくて、音程の少しのずれ、縦の線のずれも許してくれません。しかしその厳しい
練習の成果が出て再度金賞を受賞することができ、昨年は特にいいメンバーに巡り合えて本当に
納得のいく演奏ができたと思います。
最後に音楽は世界共通の言葉であり国境がないと言われています。海外の人が来ても音楽があ
れば一緒に楽しめるし、同じ音符なので演奏することもできます。実際に外国の人と演奏した時
- 8 -
この言葉を実感しました。また音楽を聴けば勇気と希望が湧いてきます。大震災の後、東北に向
けて録音した演奏を届けたところ感動し、勇気が湧いたと言ってくれました。音楽をやっていて
本当に良かったと思う瞬間でした。これからもクラリネットを吹き続けみなさんの笑顔を見てい
きたいと思います。 (写真 後列右から3人目クラリネットを演奏しています。)
(阪和電設株式会社
原田
太志)
【施設紹介】
○ 箕面駅「もみじの足湯」
阪急電鉄では、2011 年 3 月 27 日に箕面駅において「もみじの足湯」を開業しました。
箕面駅周辺には、「日本の滝百選」に選定された「箕面大滝」をはじめ、多くの植物・昆虫を
観察することが出来る「明治の森箕面国定公園」など観光スポットが多数あります。ハイキング
や自然観察等で、紅葉のシーズンはもちろんのこと、四季を通して多くの人々が訪れ、その玄関
口となる箕面駅は多くのお客様で賑わいます。
そのような行楽で疲れた足を癒していただくために、箕面駅に「もみじの足湯」を開業しまし
た。同施設は「箕面温泉」をイメージした温泉の素を使用しており、神経痛や冷え性、疲労回復
などの効能・効果があります。
また、「箕面 交通・観光案内所」を併設しており、箕面の観光案内や同駅を発着する箕面コミ
ュニティバス「オレンジゆずるバス」や路線バスの案内・回数券販売を行っております。
他にも、弊社と同様に駅に足湯施設がある「九州旅客鉄道 由布院駅あし湯」、
「京福電気鉄道 嵐
山温泉『駅の足湯』」と足湯三姉妹提携を締結しており、共同で PR 活動を促進しています。
なお、入湯料金の一部等は、箕面の紅葉保全を目的として、公益信託「みのお山麓保全ファン
ド」へ寄付をしており、社会貢献にも取り組んでおります。
是非、箕面に訪れた際は、箕面の魅力を満喫した上で、箕面駅「もみじの足湯」で疲れた足を
癒してお帰り下さい。
<施設概要>
◆ 所在地
阪急箕面線箕面駅(※エントランスは改札外)
◆ 営業時間
10∼16 時(土・日・祝と 11 月は 9∼17 時)
◆ 休業日
- 9 -
11 月を除く木曜(木曜が祝日の場合は営業、翌日休み)、12 月 28 日∼1 月 4 日
◆ 入湯料金
150 円(オリジナルタオル付き)
◆ 電話番号
072-723-1885
【
編 集 後 記
】
今回は、平成23年度の活動報告をはじめ、テクニカルフォーラム、実力試験道場や現場長座
談会、各社の工事紹介、施設紹介、会員のコーナーなどを掲載させていただきました。
今後もより充実した内容の広報誌にしたいと考えていますので、職場紹介やなどございました
ら情報提供していただきますよう、よろしくお願いいたします。
発行所 : 社団法人 日本鉄道電気技術協会 関西支部/大阪事務所
E-mail:kakimoto@rail-e.or.jp
TEL:06-6292-6678
FAX:06-4256-6674
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