JCA Tohoku Six Monthly

JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
JCA Tohoku Six Monthly
INDEX
日本コミュニケーション学会 東北支部ニュースレター
編集担当:五十嵐紀子
1. 支部長挨拶
2. 支部研究大会報告
3. 定例研究会のご案内
東北支部定例研究会は
3 月 19 日 仙台で
4. 支部総会議事録
5. 予決算書
支部長ご挨拶
6. 支部研究大会プチアナウンス
7. 藏元礼子先生追悼特集
8. HP リニューアルのお知らせ
9. 新メンバー紹介
支部長 川内規会(青森県立保健大学)
皆様いかがお過ごしでしょうか。
この冬は暖冬といわれ、2015 年末は驚くほど雪が少
10.編集後記(雑記帳)
なく、日常の仕事の一つであった除雪がほとんど必要の
ない東北地方でした。しかし、2016 年に入り、1 月に
は中旬と後半に、日本列島は大寒波に見舞われ、暖かい沖縄や九州地方でも雪が降り、子
どもたちが小さな雪だるまを作って喜んでいる姿が見られました。東京になると、数センチの雪で交通がマ
ヒしたり、ライフラインが止まったりと人々は天候に振り回されていました。センター試験後だったのが、せ
めてもの救いだったことでしょう。そのころ、青森の住民は騒ぐ姿もなく、まったくその気配も感じられず、
いつもよりちょっとだけ強い風と雪でした。
「12 月はよかったけれどもね~。やっぱり降るのよね~。
」とい
う会話がとびかう程度。なんだか青森住民が、とても頼もしく見えました。
頼もしいといえば、昨年 11 月の盛岡市で行われた第 16 回東北支部研究大会が、頼もしい東北支部メン
バーに支えられ無事に終了しました。研究発表 3 件と、東北支部では久しぶりのシンポジウムが行われまし
た。
「コミュニケーション教育としての海外研修の企画と実行」と題して、東南アジア諸国において、語学研
修を主要目的とはしない研修(ボランティア活動、観光業研修など)を企画・実行されている宇治谷映子先
生、森越京子先生のお二人をお迎えし、その目的・成果・課題などをコミュニケーション教育の視点からお話
していただきました。また、今回は追悼セッションが設けられた特別な研究会になりました。本学会の東北支
部長を 4 年間務めてくださり、私たちを公私にわたりサポートしてくださった蔵元礼子先生(元青森公立大
学教授)が、2015 年 10 月に病気療養中のところ御逝去されました。先生のこれまでのご尽力に感謝し、
「元東北支部長
蔵元礼子先生追悼セッション~感謝を込めて」と題して、生前のご様子を振り返りながら
しのぶ時間を参加者と共有致しました。本ニューズレターでは特集を組んでおりますので、ご出席できなか
った皆様も、ご一緒に思い出を共有いただけると幸いです。
最後に、2015 年度東北支部定例研究会が 2016 年 3 月 19 日に仙台で行われます。ややカジュアルに、
研究発表、教育実践報告等を行いますので、皆様お気軽にお越しください。
1
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
第 16 回支部研究大会報告
小林葉子(岩手大学)
ご参加して頂きました皆様に心よりお礼申し上げます。東北からはもちろんですが、北海道・関
東・中部からも幅広く参加して頂きました。常連メンバーに加え、
「初めまして」の方、
「10年ぶ
りですかね」という方も集まり、
「いつでも大歓迎」をモットーとする東北支部らしい大会となり
ました(もちろん、お菓子部門も健在でした!)
。
今回は個人発表と藏元先生追悼特集の間に、森越先生と宇治谷先生による、お二人の教育に懸
ける熱意が感じられるパネル発表をして頂きました。二つの別の国際学会で私がお二人にお会い
したことがきっかけで、
「同じ内容で日本語版・短縮版発表をお願い出来ますか」というなんとも
適当なお願いをさせて頂きました。ご快諾の後、東北支部研究大会の趣旨とのつながりに関する
内容確認をお二人から複数回頂きました:その度ごとに、こうした真面目な先生方だからこそ、自
らの時間(や体力!)を後回しにし、学生たちの成長を優先し、苦労の多い海外研修を率先なさる
ことが出来るのだろう、と素直に納得し、本当に頭が下がりました。再度深く宇治谷先生と森越先
生にお礼申し上げます。
東北支部は小さい所帯ですが、参加して下さった方々は「東北が大好きになりました」
「またお
邪魔しますね」と言って下さいます。実際、これっきり、とならない方々が珍しくありません。今
回の研究大会を通じて「東北支部って(やっぱり)いいな」と皆さまに思って頂けることが出来ま
したなら、大会を準備してきた甲斐がありました。今後も先生方とお会い出来ますことを楽しみ
にしております。
---------------------------------------------------------------------------------2015 年 11 月 28 日(土) 於
アイーナ(いわて県民情報交流センター)
研究発表

「海外研修を通した学生の成長-コミュニケーション教育の観点から―」會澤

「祭りとコミュニケーション-すずめ踊りに焦点を当てて-」宮曽根

「看護学部における『対人コミュニケーション』授業のインストラクショナル・デザイン:初年次教育にお
まりえ(尚絅学院大学)
美香(東北工業大学)
けるアクティブ・ラーニングの実践とコミュニケーション学からの課題」石橋
嘉一(青森中央学院大学)
シンポジウム
「コミュニケーション教育としての海外研修の企画と実行」
司会:小林
葉子(岩手大学)
シンポジスト:宇治谷
森越
映子先生(JCA 中部支部・名古屋外国語大学英米語学科)
京子先生(JCA 北海道支部・北星学園大学短期大学部英文学科)
追悼セッション
「元東北支部長 藏元礼子先生追悼セッション
川内
2
~感謝をこめて~」
規会(青森県立保健大学)
・五十嵐
紀子(新潟医療福祉大学)
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
~支部研究大会に参加して~
石橋先生、市島先生より支部大会の様子やその後の懇親会の雰囲気まで伝わってくる感想をお
寄せいただきました。
盛岡に降り立つ、冷やりとした風を頬に感じた。大会会場に繋がる橋上駅舎からは、真っ
青な空に、山頂白く染まる綺麗な岩手山が見渡せた。第 11 回東北支部研究大会では、ま
ず、地域の祭りと海外研修に関する研究発表が行われた。ここらか感じたことは、東北地方
において、人口減と過疎化による地域コミュニティ再生という、地元に根差した問題と、一
方で、海外に出て異文化対応能力の養成が求められるという、グローバルな視点の問題が、
東北の高等教育機関に同時的に求められるという現実だった。後半のシンポジウムでは、他
支部のゲスト講師の先生方から、海外研修の企画と実行について発表が行われた。特に印象
的だったのは、先生方の研修先の開拓のご苦労であった。大学間に相違はあるにせよ、コミ
ュニケーション教育に協力的であり、効果が高いとされる研修先は、今後、学会で共有でき
る仕組みが可能になると有意義だと考えた。また、最後には、藏元礼子先生の追悼セッショ
ンが行われた。個人の経歴と教育・研究業績を振り返りながら、学会に貢献してきた先生の
追悼を皆で語らうという、この温かさ。東北支部ならではの本当に温かい催しだと痛感し
た。頬に感じた冷たい風など、とうに忘れていた。
石橋 嘉一(青森中央学院大学)
今年も示唆に富む優れた研究発表が盛りだくさんで、時のたつのを忘れ、気づいたら懇親会
場にいた。盛岡で、ヨーロッパの伝統的な製法によるクラッシックビールを堪能できるとは。
なんとベアレン醸造所の工場直送の樽生ビールと岩手の食材を生かした料理が目の前に。流石
に本物は違う。
私の尊敬するバーテンダーの受け売りだが、ビールが旨くなる泡の量の黄金比は「7:3」
であり、その店では見事にできあがっていた。飲むときは、上唇で泡をブロックし、泡の下に
ある琥珀色のビールを喉にツーと流し込むこと。そのためにはある程度の角度までグラスを傾
けよ。日本酒のようにお猪口やグラスを「迎えに行く」呑み方ではなく、背筋を伸ばし、脇を
しめて飲むのが良い。
3杯目までは姿勢を気にして飲んでいたが、途中からワインも飲みだし、ビールがチェーサ
ーに。会話も弾んで絶好調。楽しいひと時を過ごさせて頂き、皆様に感謝!
エンカイテーナー・市島清貴(新潟経営大学)
3
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
宇治谷先生、森越先生によるシンポジウム
會澤先生の研究発表
石橋先生の研究発表
宮曽根先生の研究発表
(自称)全国支部ナンバーワンの銘菓コーナー
4
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
日時・場所
とき
2016 年 3 月 19 日(土)
13:00~17:00
ところ
東北工業大学一番町ロビー
参加費
無料
4F ホール
(会員/非会員とも)
内容
研究発表、実践報告等(5 件程度)
発表申し込み
ご発表を希望される方は 2016 年 3 月 4 日(金)までに、
「氏名、所属、連絡先、
タイトル、要旨(200~300 字程度)」を川内までメールまたは FAX でお送りください
アクセス
住所:〒983-0852 仙台市青葉町一番町 1-3-1(TM ビル)
電話: 022-723-0538
仙台駅から、徒歩で約 12 分
申し込み・問い合わせ
参加を希望される方は、当日直接会場においでいただいても結構ですが、準備の都合上、あら
かじめお知らせいただけると助かります。なお、非会員の方でも参加できます。関心のある方が
いらっしゃいましたら、是非お声がけください。
JCA 東北支部長
川内規会(青森県立保健大学)
電子メール: k_kawauchi@auhw.ac.jp
Tel/Fax:017-765-2422
5
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
支部総会議事録
日時: 2015 年 11 月 20 日(土)
16:40~17:00
【報告事項】
1.東北支部のHPのリニューアル
http://www.caj1971.com/~tohoku/
2.会計報告
3.その他
【審議事項】
1.2015 年度東北支部定例研究会の場所・日程の決定
3 月 19 日
仙台市
東北工業大学一番町ロビー4F ホールにて実施することとした
2.2016 年度の第 17 回東北支部研究大会の場所の決定
新潟の予定で進めることとした
3.支部役員について
次年度も現支部役員が同役割を引き続き担当する。
会計報告
日本コミュニケーション学会東北支部決算書
2014年度(2014年6月1日~2015年5月31日)
<収入の部>
項目
前年度繰越金
支部活動助成金
支部大会関係費 大会参加費
補助金
小計
研究会参加費
その他
合計
2015/6/1
予算
決算 決算-予算
211,000 211,000
60,000 60,000
備考
大会参加費は無料
研究会参加費は無料
271,000 271,000
<支出の部>
項目
予算
決算 決算-予算
備考
支部大会関係費 プログラム等作成費 10,000
△ 10,000 宛名ラベル、封筒など
通信費
6,000
△ 6,000 プログラム郵送
会場使用料
30,000 26,700
△ 3,300
会場設営費
10,000
△ 10,000
謝礼
30,000
△ 30,000
印刷費
3,000
△ 3,000
茶菓代
2,000
451
△ 1,549
人件費
12,000
△ 12,000
その他
20,000
△ 20,000
小計
123,000
△ 123,000
研究会関係費
通信費
2,000
△ 2,000
会場使用料
30,000 38,160
8,160
6
茶菓代
2,000
△ 2,000
小計
34,000
△ 34,000
HP関係費
5,000
△ 5,000 ブログ年間レンタル代26年度支払いせず
事務費
文具
5,000
△ 5,000
支部活動助成金
60,000 60,000
支部大会関係費 大会参加費
大会参加費は無料
補助金
小計
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
研究会参加費
研究会参加費は無料
その他
合計
271,000 271,000
<支出の部>
項目
予算
決算 決算-予算
備考
支部大会関係費 プログラム等作成費 10,000
△ 10,000 宛名ラベル、封筒など
通信費
6,000
△ 6,000 プログラム郵送
会場使用料
30,000 26,700
△ 3,300
会場設営費
10,000
△ 10,000
謝礼
30,000
△ 30,000
印刷費
3,000
△ 3,000
茶菓代
2,000
451
△ 1,549
人件費
12,000
△ 12,000
その他
20,000
△ 20,000
小計
123,000
△ 123,000
研究会関係費
通信費
2,000
△ 2,000
会場使用料
30,000 38,160
8,160
茶菓代
2,000
△ 2,000
小計
34,000
△ 34,000
HP関係費
5,000
△ 5,000 ブログ年間レンタル代26年度支払いせず
事務費
文具
5,000
△ 5,000
通信費
3,000
432
△ 2,568 振込手数料
印刷費
3,000
△ 3,000
小計
11,000
△ 11,000
大学院生発表奨励金
30,000
予備費
5,000
△ 5,000
積立
10,000 10,000
記念事業に際して
次年度繰越金
53,000 195,257
142,257
合計
271,000 271,000
<積立金の部>
項目
予算
決算 決算-予算
10000 10,000
10,000 10,000
20,000 20,000
前年度繰越金
当期繰入金
合計
備考
日本コミュニケーション学会東北支部予算書
2015年度(2015年6月1日~2016年5月31日)
<収入の部>
項目
前年度繰越金
支部活動助成金
支部大会関係費
大会参加費
補助金
小計
研究会参加費
その他
合計
2014
予算
211,000
60,000
2015
予算増減
予算 2014-2013
195,257 △ 15,743
60,000
備考
大会参加費は無料
支部大会助成金
30,000
研究会参加費は無料
271,000
285,257
14,257
2014
予算
10,000
6,000
30,000
10,000
2015
予算増減
備考
予算 2015-2014
5,000 △ 5,000
0 △ 6,000 メール配信のため不要
10,000 △ 20,000
10,000
<支出の部>
項目
支部大会関係費
プログラム等作成費
通信費
会場使用料
会場設営費
7
前年度繰越金
211,000 195,257 △ 15,743
支部活動助成金
60,000
60,000
支部大会関係費
大会参加費
大会参加費は無料
補助金
30,000
支部大会助成金
JCA Tohoku小計
Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
研究会参加費
研究会参加費は無料
その他
合計
271,000 285,257
14,257
<支出の部>
項目
支部大会関係費
プログラム等作成費
通信費
会場使用料
会場設営費
謝礼
印刷費
茶菓代
人件費
2014
予算
10,000
6,000
30,000
10,000
30,000
3,000
2,000
12,000
その他
小計
研究会関係費 通信費
会場使用料
茶菓代
小計
HP関係費
事務費
文具
通信費
印刷費
小計
大学院生発表奨励金
予備費
積立
次年度繰越金
合計
20,000
123,000
2,000
30,000
2,000
34,000
5,000
5,000
3,000
3,000
11,000
30,000
5,000
10,000
53,000
271,000
2015
予算増減
備考
予算 2015-2014
5,000 △ 5,000
0 △ 6,000 メール配信のため不要
10,000 △ 20,000
10,000
0 △ 30,000 今年度は謝礼は発生せず
3,000
2,000
12,000
学生バイト代4,000×3
会員パネリスト旅費補助20,000x2、意見交
70,000
50,000 換会費ほか
112,000 △ 11,000
2,000
30,000
2,000
34,000
5,000
ブログ年間レンタル代
5,000
文具、封筒、各種用紙
3,000
事務連絡、振込手数料
3,000
11,000
30,000
5,000
10,000
記念事業に際して
78,257
25,257
285,257
14,257
2014
予算
10,000
10,000
20,000
2015
予算増減
予算 2015-2014
20,000
10,000
10,000
30,000
10,000
<積立金の部>
項目
前年度繰越金
当期繰入金
合計
2016 年
第 17 回支部研究大会
備考
プチアナウンス
第 17 回支部研究大会は、2016 年秋に新潟で開催することになりました。
皆さんに充実した時間を過ごしていただけるようなプログラム、利便性のよ
い会場、美味しい新潟のグルメが楽しめる懇親会を企画して参ります。
ご期待下さい!
五十嵐紀子(新潟医療福祉大学)
8
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
藏元 礼子 先生
追悼特集
東北支部の支部長をつとめられ、我々支部会員の太陽のような存在だった藏元礼子先生が、
2015 年 10 月 7 日、天国に旅立たれました。ご病気のため 2013 年に青森公立大学を退職さ
れ、故郷の鹿児島のご自宅で療養されていた礼子先生。愛猫のアイちゃん、ショウくんと一緒に穏
やかな日々を送っていらっしゃいました。生前礼子先生と親交のあった池田理知子先生(国際基
督教大学)と内田加奈美先生(麗澤大学)と一緒に告別式に参列し、お見送りしてきました。祭壇
には礼子先生のステキな笑顔の遺影、アイちゃん、ショウくんの写真、先生の大好きだったイルカ
のぬいぐるみ、青森のりんご、きれいなお花などなど・・・。まるで先生のお部屋にお邪魔したか
のように、大好きなものに囲まれた礼子先生が、きれいなお顔で眠っていらっしゃいました。東北
支部から、そして関東支部の松本茂先生からの供花もありました。お花が大好きだった礼子先生
の「うわぁ~、きれいね~」という声、「やだ~、泣かないでよ。もう、しょうがないわね」とい
う声が聞こえてくるようでした。最後のお見送りのあと、ご家族のご厚意で、ご家族のお食事会に
も同席させていただきましたが、不思議と礼子先生と「共にいる」ことを強く感じた時間でした。
もう先生に触れることはできませんが、礼子先生はいつも私たちを見守っていて下さって、先生
の心はいつも私たちと共にあること、これからの励みにして一生懸命に生きていくと誓いました。
礼子先生は、永久東北支部名誉会員で、これからもずっと大切な友です。
五十嵐紀子(新潟医療福祉大学)
生前親交のあった皆さまより、追悼コメントをお寄せいただきました。
川内規会(青森県立保健大学)
藏元礼子先生とは、お互いの大学が青森市内にあったことから、ランチをしたり、たまに大学
に遊びに行ったり、ご自宅にお邪魔したりしておりました。私がお寿司好きなことを知っている
ので、ご自宅ではよくお寿司を取ってくださり、一緒に食べました。私と「ねた」の好みが異な
るので、お互いに交換しては幸せな WIN・WIN のいい関係でした。
学会は、いつも旅行気分で全国各地を回ることができたのは、礼子先生のおかげだと思ってい
ます。列車や航空機の中でも話が尽きなくて、人生論や教育の話から、イチロー(野球です)や
嵐(二宮君ファンでした)の話までしていました。結構悩みも打ち明けてくださいましたね。そ
んな関係だったので、先生が鹿児島に戻る大きな決断もショッキングでした。
今、先生の偉大さをつくづく感じています。先生の学生に対する思いも、そのまま私が引き継
いで、コミュニケーション教育に励もうと思います。今でも、あの時のように先生は応援してく
ださっているような気がします。
「キエちゃん、頑張りすぎ!」と。
9
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
「人間は未確定動物
〜藏元先生に学ぶ〜」
會澤まりえ(尚絅学院大学)
春の兆しが訪れた 2013 年の 3 月に、日本コミュニケーション学会東北支部例会は、いつも
のように仙台で行われました。そこに、無理をして参加して下さった藏元先生から「贈る言葉」
をいただきました。その中には哲学的なフレーズがあり、とても感動したことを今でも覚えてい
ます。
最初の一つは、
「闇(夜)は治癒と再生のために人間にとっては必要不可欠の時間であるから、
闇をおそれないで。
」ということです。夜に身体を休めることで明日へのエネルギーが蓄積され
ます。不眠症で度々苦労している私にとり、このメッセージは大変説得力がありました。
もう一つは、
「人間は未確定動物」と「命のリレー」という言葉です。人間は今という時間だ
けにとらわれない生き方ができる未確定動物だからこそ、無限の可能性を秘めているのです。た
とえその人の姿形が消えたとしても、その人が残した貴重な言葉や行いは他者によって受け継
がれ、それが命のリレーとして育まれていくのです。藏元先生からいただいた言葉に学び、先生
とのコミュニケーションを無言ながら今でも続ける日々を送っています。その意味でも、コミュ
ニケーションに明確な終わりはないのです。
小林葉子(岩手大学)
海外出張先で藏元先生の訃報を知りました。お別れを言うことが出来ずそれだけが本当に悔
やまれます。ただ(五十嵐先生も同じお気持ちだそうですが)、藏元先生と対話をしている感じ
がこれまで以上にしています。コミュニケーション教育実践者としての偉大さをこの最期に見
せされた思いです。先生のスライド写真を観る際も、自分が号泣するのではと大会前は心配して
いたのですが、実際は藏元先生の「こんな古い写真見せて、みんなで笑いあわないでよ~」とい
う声に対し、からかいたくなるような自分の反応にびっくりしましたし、みなさんにとっても和
やかなスライドショーになりましたよね。さすが、藏元先生です。先生からのメールはもう来な
いですが、先生と私たちとの対話は365日可能となりました。
「ちょっと~、それじゃいつに
なったらこっちが休めるのよ~」という声は無視して(笑)、今後とも、藏元先生、心の師匠と
してよろしくお願いします!
10
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
藏元先生を偲んで
関久美子(新潟青陵大学短期大学部)
目を閉じれば、いつでも藏元先生の優しく包んでくださる笑顔が鮮明に浮かんできます。私は
藏元先生のあの笑顔の大ファンでした。そして、まるですべてを受入れて下さるかのような暖か
い眼差しと深いうなずきは、いつも私に勇気と安堵を与えてくれました。他者を「愛おしみ」
「受
入れる」という姿勢はこういうことなのだと、体感して学ばせていただきました。
私は自分の学生と接するとき、いつも藏元先生が心に浮かびます。藏元先生が私にそうして下
さったように、私もその学生の存在を「肯定」してあげたいと。藏元先生の訃報を聞いたあの日
から、未だそれを事実として受け止められないというのが正直な気持ちです。ですが、確実に私
の中に藏元先生がいらっしゃいます。これからもずっとです。微力ながらも、藏元先生の意志の
ほんの少しでも引き継いで行くこと、それが私からの藏元先生への今までの感謝の気持ちです。
藏元先生、ありがとうございました。
内田加奈美(麗澤大学)
礼子先生が旅立たれてから、もう4ヶ月です。この間、寂しさもありましたが、礼子先生にこ
れまでいただいてきた数々の励ましのお言葉を思い起こしながら、前を向いて歩いてきました。
お亡くなりになられてからも、私を導いてくださる方。教員として尊敬し、女性として目指して
いる人です。私には兄弟姉妹がありませんが、幼いころから一回り以上年齢の離れた姉がずっと
欲しいと願ってきました。礼子先生は私にとりまして、憧れの女性です。礼子先生と手紙やメー
ルをやり取りさせていただくにつれ、
「先生のような力強い生き方は、私にはできるかな・・・?」
と自問するようになっていきました。ご葬儀で再会させていただきました時の感動は忘れられ
ません。なぜならば、礼子先生のお顔がとてもお美しかったからです!ご葬儀から自宅へ戻って
次の日、子猫を保護しました。成長するにつれて愛おしさが増していきます。礼子先生が、
「猫
って可愛いでしょ?」と教えてくださっているようです。
11
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
礼子先生にいただいた、『贈ることば』より
礼子先生 ありがとうございました
12
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
支部ホームページ(マイナー)リニューアルのお知らせ
デジタル機器を鮮やかに
使いこなす青田さんが、
アナログなリニューアル
のお知らせを作ってくれ
ました!
さすがのセンスです!
13
JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
東北支部 新メンバー紹介
東北支部に新たに加わって下さったメンバーお二人をご紹介します。下は 11 月の支部研究大会
に参加して下さった時の写真です。
皆様はじめまして。
昨年の年末に何人かの先生
方とはすでにお会いしましたが、この度「新メン
バー」として入会させていただくことになりまし
た内海忠好と申します。どうぞよろしくお願い致
します。
専門はTESOL以外では、比較文化や国際関
係学です。今まで欧米やアジアなどを中心に世界
約 40 カ国に行った経験を生かし、授業中は英語
だけでなく自分の足で行った場所や遺跡、見てき
たことなどを積極的に学生達に伝え、なるべく多
くの人とコミュニケーションをとるように心がけ
ています。趣味はバイクや車に乗ったり、時に綺
麗な海が見えるところではスキューバ・ダイビン
グをしたりすることが好きです。もし見かけまし
たら、どうぞお気軽に声をかけてください。
内海忠好(宇都宮大学)
Hello! Very nice to meet you. I’m
incredibly happy to be a member of this
association. Please let me tell you a little bit
about myself. I was born and raised in
Yukon,
Canada.
I
completed
my
undergraduate degree in Education at the
University of Alberta in Edmonton,
Canada in 2004. Following graduation I
came to Japan as a member of the JET
Programme and worked as an ALT for
five years with the municipal school board
in Hachinohe, Aomori. It was an incredibly
rewarding experience. During my time as
an ALT I completed a Master of Arts in
TEFL. My research interests include
foreign language education and policy in
Japan,
bilingual
issues,
immersion
education, and other issues related to
globalization in Japan. I look forward to
meeting you at future JCA events! どうぞ、
宜しくお願い致します!
Michael Smith(青森県立保健大学)
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JCA Tohoku Chapter Newsletter vol. 26 February, 2016
支部事務局より
1.情報提供について
JCA Tohoku Six Monthly への研究会・講演等の情報、その他各地で開催されるイベントの情報、求人等の
お知らせの掲載を希望する方はご連絡下さい。記事やエッセーなどの投稿も歓迎します。
2.登録情報変更届けについて
住所、電話番号、メールアドレス、所属などが変更になった場合、下記、学会支援機構までお届け下さい。
学会支援機構
〒112-0012 東京都文京区大塚 5-3-13 小石川アーバン 4F
E-mail: caj@asas.or.jp TEL: 03-5981-6011 FAX: 03-5981-6012
※学会 HP(http://www.caj1971.com/)「会員各種手き」ページからも登録情報が変更できます。
編集後記
今年度は本当に色々なことがありました。私事ではありますが、19 年間可愛がっていた愛猫を亡くしました。
それが 7 月です。その時、礼子先生はメールや電話でたくさん話を聴いて下さいました。その礼子先生に 10 月
に会いに行こうと思っていた矢先、いつもならすぐに来るメールの返信がない。電話もつながらない。胸騒ぎがし
ていたところ、礼子先生の訃報が届きました。私は礼子先生と同じ病を7年前に患った病を 12
月に出版という形で公表し、その本の中に礼子先生のことも書きました。先生にも読んでダメ出
ししていただきたかったな・・・。
「
“がん”のち、晴れ ~キャンサーギフトという生き方~」
絶賛発売中です。Amazon でも買えます(笑)
。礼子先生の、
「紀子ちゃん、ちゃっかり宣伝し
ちゃって~」という笑い声が聞こえてくるようです。
五十嵐
紀子(新潟医療福祉大学)
発行
日本コミュニケーション学会 東北支部
〒950-3198
新潟市北区島見町 1398
新潟医療福祉大学 五十嵐紀子
E-mail: igarasi@nuhw.ac.jp
Tel: 025-257-4673 Fax: 025-257-4673
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