リーダー哲学養成講座 - Felix Partners フェリックス・パートナーズ株式会社

実践!哲学対話による
リーダー哲学養成講座
9月4日(金)開講!
不確 実 性 の高 い 経営 環 境 の中で、意思 決定
の基 盤 となる “個 の価 値 観 ”を つ くりあげる
日本社会は経済的な豊かさを享受している一方で、産業界においては市場の成熟化・少子高齢化・グ
ローバル化などの荒波を真正面から受けて、今後のかじ取りの方向性を見極めていくのは非常に困難な
時代を迎えています。これからの日本を支える企業の経営者(リーダー)には、このような方向の見えにく
い不確実な状況の中でも、深い洞察力、明晰な思考力をもって果敢に意思決定をしていく力が求めら
れています。困難な意思決定の場面で、その基盤となるのは、個々人が現実の人生の中から感じ取り、
学び・深く洞察しながら作り上げた、その人自身の価値観であるといえます。
個人の価値観を形成していくために有効な方法の一つに、哲学的な物事の考え方があります。古来より
哲学の分野では、「世界とは何か」「真理とは何か」「己とは何か」「社会とは何か」といった根源的なテー
マについて、様々な議論が繰り返され、哲学者たちがそれぞれ主張を展開してきました。こうして築かれ
てきた考え方を現代人の生活やビジネスに活かしていこうとする領域(実践哲学)が欧米で発展してきて
います。経験を重ねた「哲学プラクティショナー」が“対話”を促進しながら、様々な根源的テーマについ
てグループディスカッションを行い、個人の気づきと思考を深めていきます。
実践哲学は、今日では学術的な哲学研究の一分野としても認めら
れており、「世界哲学会議(World Congress of Philosophy)」のような
世界的な専門学会にも常に分科会が設けられ、大学で正規の教育
課程として認められているところもあります。また、各国に哲学プラクテ
ィショナーの協会やネットワークが設立されており、イギリスの「哲学プラ
クティス協会(SPP)」や「アメリカ実践哲学協会(APPA)」などが世界的
に有名です。彼らは、学校教育や個人向けの他、企業向けにも哲学
研修、実践哲学対話を促進しています。
企業向けの実践哲学は、しばしば「哲学コンサルティング(Philosophical Consulting)」または「哲学コン
サルタンシー(Philosophical Cosultancy)」と呼ばれ、展開されています。この分野の草分け的存在である
オランダのある企業では、哲学対話の一手法である「ネオ・ソクラティク・ダイアローグ (Neo Socratic
Dialogue)」を用いて、企業や団体を「学習する組織(learning organization)」に変えることを標榜して活動
しています。企業内で哲学対話を実施することにより、成員各自が自律的に考え、かつ成員どうしがコミ
ュニケーションをとりつつ“考える”文化を企業・団体内に醸成することを目的としてコンサルティングを行
っています。また、経営理念やビジネス倫理などの研修とも結びつきながら、哲学コンサルティングは哲
学対話を核として世界で発展を続けていますが、日本だけが取り残され、この分野では 2 周回遅れとま
で言われています。
経営は、組織を中核として行われる人間の営みともいえます。経営目的の合理的達成のために、組
織には愛憎、共感と孤立といった「情緒性」が存在し、経営者は「協働における合理性」とのジレンマに
常に直面しています。経営人材はその双方に対してしっかりした考えを持ち、組織を運営していくことが
求められており、「実践!哲学対話」がもたらす効用を最大限活用して、事業観の形成に役立てること
ができます。
(1)リーダーの人間観・組織観・社会観、そして事業観の確立に役立つ
組織は人間によって成り立っており、事業は社会の中で行われるということは、一人ひとりの人間の
「人生をいかに生きるか」ということと無関係ではいられません。経営人材は、まさに、この哲学的な問い
に対して、理論的基盤を持つ必要があります。人間観のみならず、組織観・社会観について哲学的に洞
察し、概念として鍛えたとき、経営職としての事業観が生まれると考えています。
経 営 を担 う 人 は
と い う 課 題 に つ い て 考 え を深 め て お く必 要 が あります。
社会 システムの中の「経 営」
~「自分にとって経営とは何か」~
リーダー哲 学 養 成 プログラムでは、これらの課 題 について考 えるきっかけを与 え、
日 常 の表 層 的 活 動 を支 える考 え方 を形 づくっていきます。
(2)グローバルで戦う土台 としての「哲学の知識」(リベラルアーツ)を習得する
欧米をはじめとする海外大手企業の経営職人材は、中学・高校時代から哲学クラスで勉強をし、大学
院レベルで思考訓練を重ねてきている人が多いと言われています。海外でトップクラスの彼らとビジネスを
展開していく際には、各種リベラルアーツの素養を身につけていることが求められます。現在、日本人マネ
ジャーにはその基礎的な知識が不足していると言わざるを得ません。
実践!哲学対話の手法は、難解な哲学書を初めから学習する必要はなく、ビジネスと関連した身近な
テーマを話題にしながら興味を引き出し、学習意欲を高めていきます。参加者は自然と哲学的な考え方
に触れることへの壁が低くなり、みずから学習する姿勢が身についていくことになります。
寺田 俊郎先生 [博士(文学)]
上智大学文学部哲学科 教授
イマヌエル・カントの哲学、近現代の実践哲学、教育・対話・ケアの臨床哲学的考察、
哲学対話教育が専門。
1988 年京都大学卒業。2004 年大阪大学大学院後期博士課程(哲学)修了。
実践的な哲学を目指し、人と寄り添う哲学者としての活動も展開。
震災後の東北や日本各地で市民レベルの「哲学カフェ」を開催し、人生に関する深い
考察を引き出すファシリテートを行っている。著書に「世界市民の哲学」「応用哲学を
学ぶ人のために」「グローバル・エシックスを考える」「自我の探究」など。
河野 哲也先生 [博士(哲学)]
立教大学文学部教育学科 教授
哲学、倫理学、哲学対話が専門。
1993 年慶應義塾大学大学院後期博士課程(哲学)修了。
医療組織(病院、看護学校)などで、哲学的・倫理学的レベルでの集団的ダイアローグ
を活用して、医療組織の倫理的状態を向上させるための教育プログラム等を開発。
また、「子どものための哲学」を学校で実践し、大人向けの哲学カフェのファシリテー
ターをしている。著書に、「「心」はからだの外にある」NHK 出版、「組織不正の心理学」
慶應義塾大学出版会など。
【プログラムご案内】
実践!哲学対話
リーダー哲学養成講座 One Day プログラム
4つのアゴラから選べます
・アゴラA
・アゴラB
・アゴラC
・アゴラD
企業と社会
個人と企業
経営と意思決定
人と組織のマネジメント
※各アゴラの実施時間は7時間(10:00~18:00 休憩含む)
※お好きなコースを選択し、ご参加ください。すべてのアゴラへのご参加も可能です。
※事前に難解な哲学書を読むなどは必要ありません。企業人・生活人として話しやすい身近なトピックスを題材に
対話を進めていきますので、誰でも安心して参加できます。
【事前課題】
ビジネスに関連した哲学的問いに関する事前課題を設定します。参加日までに作成をしていただきます。
【レポート作成】
各回対話後、対話内容に即した課題が哲学プラクティショナーより提示されますので、レポートを作成して
いただきます。
【哲学レクチャー】
哲学プラクティショナーによるテーマ及び対話内容に即した哲学レクチャーを実施いたします。
いろいろな角度から概念形成をサポートします。
【対象者】
40代以降の近い将来、経営人材となる候補者
テーマⅠ:哲学に対するイメージ
哲学プラクティショナー: 「皆さんは、哲学というものにどんなイメージを持っていますか?」
ジュンコ: 「今日こういう機会があって、初めて『哲学とは』と考え
たくらい、普段考えたことがないので、こうだというもの
は正直ないです。ただ、"固くて、難しいもの"というイメー
ジです。」
ツカサ : 「普段、座右の銘のようなものをもっているのですが、自
分に哲学があるかというと、正直分かりません。今日改めて、
そういうことを考えていかなければならないなと思っています。」
セント : 「哲学は、わからないな、ていう感じですね。」
テツオ : 「哲学をやったことがないですけれども、答えのないことをぐるぐる考
えるイメージです。」
ガクト : 「哲学は、格言というか、格好いい言葉というイメージがあって、それ
を直接生活や仕事に実践するというのは考えたこともありません。綺
麗な言葉だと思っています。」
タイゾウ: 「自分が判断したり、考えたりするときのひとつの基準なのかなと思っ
ています。」
ワカナ : 「少し考えると物事の本質かなと漠然と思っています。 自分の中で譲
れるもの、譲れないもの、というのがひとつの哲学ではないかと思います。」
哲学プラクティショナー:
「みなさんが言っていることは、少しずつ哲学の側面を言い当てていますね。
確かに、いい意味でよくわからない、答えのでないことをぐるぐる考えるというものです。
自分で考えること、みんなで考えること、 活動としての哲学が原点にあると思っています。
過去の哲学者が書いたものも役に立つものです。いろいろな知恵を我々に与えてくれるのが
哲学だと思います。」
実際の対話より抽出
テーマⅡ:企業の社会貢献
哲学プラクティショナー:
「企業の社会貢献はどういう理由で、どういう目的でするものなのでしょうか?」
シンゴ: 「企業として社会貢献をするのは、人々の生活を豊かにするためであり、
それは企業というのは社会貢献をするためにあって、それでおのずと
利益が出てくると思います。」
哲学プラクティショナー:
「企業の事業の目的そのものが社会目的だということですか。」
コウタ:
「企業が存在することそのものが貢献であり、そのことそのもので貢献し
ている感じがします。つまり、そこから派生するすべてのことはプラスでもマイナスでも、
結果的に社会貢献につながると思っています。」
ウノ :
「企業は利益を上げるために、社会貢献をしているような感じがします。利益なくして社会
貢献はない。利益を挙げられるから社会貢献ができる。」
リサ :
「ニーズを満たすことが社会貢献につながると思っています。」
ヨウジ:
「ニーズを満たすことが社会貢献ではなく、それはビジネスだと思います。
ニーズは作るものだと思っています、必ず目に見えているもの
ではない。利益を出し、それで税金を払うことが社会貢献なのではな
いでしょうか。」
クミコ:
「私は社会貢献とはもうちょっと広く考えていて、社会貢 献というのは、
企業が税金を払うことで、それにプラスアルファ、例えば美術や
文化であるとか、そういうところで、人に感動を与えるところまでが
社会貢献と言えるのではないかなと思っています。」
哲学プラクティショナー:
「一番ベーシックな、人びとのニーズを満たすということだけでは社会貢献だとは言えない
ということですね。プラスアルファで税金を払うということもあるし、企業理念に基づいて
何かやるということもある。」
実際の対話より抽出
*実践!哲学対話の動画はこちら :http://youtu.be/nrK629WRImM
*実践!哲学対話のブログはこちら:http://ameblo.jp/practical-philosophy
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