EJC Insight - The Europe Japan Centre

EJC Insight
サイバーいじめ
サイバーいじめ
2007年
年7月号
月号
英国では
英国では今
では今、いじめが学校
いじめが学校という
学校という場
という場を離れ、より複雑化
より複雑化してきている
複雑化してきている。
してきている。
メール、
「サイバーいじめ
サイバーいじめ」
いじめ」と呼ばれる、
ばれる、テキストメッセージや
テキストメッセージやEメール
メール、ウェブサイト上
ウェブサイト上で生徒への
生徒への威嚇
への威嚇やおどし
威嚇やおどし、
やおどし、先生の
先生の嘲笑などが
嘲笑などが増
などが増えており、
えており、
複雑化するいじめを
複雑化するいじめを撲滅
するいじめを撲滅するための
撲滅するための対策
するための対策の
対策の必要性が
必要性が、学校の
学校の先生の
先生の組合や
組合やメディアで
メディアで問題化されている
問題化されている。
されている。
英国心理学協会(The British Psychological Society)は先月、1万
5000人の中学生対象の調査結果を発表した。それによると、5人に
1人以上が、学校の別の生徒から陰湿な、もしくは攻撃的ないやが
らせの電話やEメールを受けたことがあると答えた。また、自分や友
人のMySpaceあるいはBeboなどのソーシャルネットワーキングサ
イトで悪口や嫌がらせをされたり、さらに、学校で隠れて携帯電話で
録画された辱めるようなビデオクリップを流されたりしたという報告
があった。さらに、インターネットのディスカッションサイトから除外さ
れたり、アカウントを偽造され嫌がらせメールを自分のアカウントか
ら勝手に送られたりしたケースも報告された。
サイバーいじめの被害にあっているのは生徒のみならず、多くの先
生が被害にあっている。携帯電話で隠し撮りした先生を辱めるよう
な写真がオンライン上に投稿されたり、先生に関する中傷がサイト
に書き込まれてたりしている。
このような状況を受け、英国の教育相は、ウェブサイトのプロバイ
ダーは攻撃的な投稿を削除しブロックする「倫理的な義務」を担って
いると発言した。先生から成る組合は、このような中傷的なウェブサ
イトを法的に訴える準備があると主張する。しかしながら、YouTube
は、アップロードされる画像の中でガイドラインに反するのは非常に
僅かで、それらは発見次第削除していると言う。一方、生徒が先生
や学校のスタッフをレーティングして投稿するサイトratemyteachers
は、先生へのハラスメントに対して責任はなく、全ての投稿は内容
をチェックしていると主張している。
Europe Japan Centre Ltd. 70 Conduit Street, London, W1S 2GF
英国政府は、このようないじめ撲滅のために以下の対策を講じる。
• 政府は今年後半に、サイバーいじめの認知率を高めるための
キャンペーンを実施する。デジタルエージェンシーProferoが担当。
• 今年4月1日に規制が導入され、先生に、生徒の両親の許可なし
に、生徒の学校外での行動に権力を行使することができる法的権
利を与えられた。先生は、学校の授業時間外での生徒の行動に
関して、携帯電話やMP3を没収したり、叱責を与えることができる。
• 「Safer Schools Partnerships」という政府のイニシアチブのもと、
数多くの学校で、警官がパトロールをし、生徒に話しかけたり、い
じめや喧嘩、暴力を阻止したり、ドラッグやそのほかの犯罪行為の
取り締まりを行う。現在、約500のパートナーシップが、学校と警察
及び地元の政府系機関の間で結ばれている。
•政治家から成る委員会が設
置され、いじめの本質的な問
題を把握するために、学校に
対し、全てのいじめに関する実
態や情報を記録するよう要請
した。現時点では、人種差別
に関するケースのみ記録され
ている。ある地区では、生徒が
匿名のテキストメッセージでい
じめを報告できるウェブベース
のシステムを導入している。
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