鈴木章二先生 退職記念祝賀会 ご案内 拝啓 初秋の候 皆様には益々ご健勝にご活躍のこととお喜び申し上げます。 さて、東北大学大学院理学研究科鈴木章二先生には平成21年3月をもって、定年 退職なさることになりました。 鈴木先生は昭和20年宮城県仙台市でお生まれになり、昭和50年3月に東北大学大 学院理学研究科物理学専攻を終了され、同年4月に東北大学理学部物理学科第一 講座の佐川研究室助手として採用されました。大学院では希土類金属等の軟X線吸収、 光電子分光測定の研究を進められ、局在遷移に対する多体効果の重要性を指摘した 博士論文により理学博士の称号を得られました。これらの研究を実験室で行なうだけでなく、 東京都田無市の東京大学原子核研究所電子シンクロトロンに副次的利用のために設 けられた放射光ビームライン(INS-SOR)、そして、放射光専用電子蓄積リングとして世界で 最初に建設された東京大学物性研究所軌道放射物性研究施設(SOR-RING)などで 行ってきました。またこれらの施設の利用実験に参加され、日本の放射光科学の黎明期 から多くの研究者の方々と苦労をともにされてきました。そして、平成4年1月に東北大学大 学院理学研究科放射光・光電子講座の助教授に昇任されました。また、昭和59年から 2年間研究員として、米国コーネル大学に滞在され、また、高エネルギー物理学研究所 放射光科学研究施設、東京大学物性研究所軌道放射物性研究施設、広島大学放 射光科学研究センターの併任教官を務めてこられました。鈴木先生は、これまで一貫して 光電子分光・逆光電子分光の実験装置開発とこれらを用いた物性研究を展開され、日 本の多くの放射光施設のビームライン建設、そして、東北大学放射光施設実現のために 多大の尽力をなさってこられました。 この間、佐川研究室では、角度分解紫外光電子分光装置の設計、製作や、微弱な 信号を高いS/N比で検出する方法によりX線逆光電子分光を可能にされました。さらに、 高エネルギー物理学研究所放射光科学研究施設における真空紫外光ビームラインの 建設に携わられ、BL−11C瀬谷浪岡型分光器、BL−11DとBL−18Aの定偏角分光器、 BL−11Dの新しい可変偏角分光器などの設計、開発を行なわれました。特に、機械的リン クによらず、個々の分光要素を独立にコンピューター制御によって非線形に駆動する方 式は、最適の波長走査を可能にしました。一方で、等刻線間隔球面回折格子による新し い可変偏角分光方式を見いだし、さらに不等刻線間隔平面回折格子による分光方式の 詳細な解析を行い、この方式の基本的性質を明らかにされました。 鈴木先生はもてる力の全てを注ぎ込んで、佐川研究室、その後の佐藤研究室において 1 長年に渡り、東北大学に放射光施設を建設する計画を推進してこられました。加速器、 実験設備、建物など計画全般の取りまとめ、各方面への働きかけや、膨大な計画書の 作成などを行い、最終的には文部省を含めた「極紫外・軟X線放射光源計画検討会 議」での検討まで至りましたが、諸般の情勢により最終的には計画実現には至りませんでし た。先生にとり無念の思いはいかばかりかと推察されますが、先生の御尽力は東北大学 の放射光科学分野での顕著な活躍に結実しているのではないかと思われます。 このように日本の放射光科学の発展に尽力される一方、先生は大学入学以来東北大 学学友会弓道部でご活躍され、現在でも弓道部の部長として後輩の指導育成に当たら れております。厳しい中にも親身な指導から、多くの学生に慕われ、弓道部の対外試合な どでは学生と一緒になって活動をされ、その活動は第11回全国大学弓道選抜大会(平 成11年)での優勝をはじめとして、今年度も第47回七大学総合体育大会弓道競技での 優勝や第47回全日本学生弓道選手権大会での準優勝となって実を結んでおります。 先生のお人柄は、放射光実験を終えた後の懇親会などで遺憾なく発揮され、実験疲れ が癒されるだけでなく、美味しい酒や肴のこと、そして、人生の様々なことを教えていただきま した。 この度の先生のご退職にあたり、私どもは先生の長年のご活躍とご業績を称え、先生の 今後益々のご活躍を願って下記のような記念祝賀会を計画いたしました。 計画の立案に あたりまして、先生は昭和50年より物理学教室第一講座(改組により量子物性物理講 座・放射光・光電子物理)で教育・研究を続けてこられましたので、昭和50年から平成20 年までの卒業生・在学生そして関係の皆様にご協力をお願いして、和やかな中にも盛大な 祝賀会としたく願っております。そして、形式張らない先生のお人柄から、秋保温泉での泊 まり込みによる退職記念祝賀会を計画させていただき、先生とじっくりとお話をしていただく だけでなく、参加された皆様の間での懇親をより一層深めていただければと思います。 つきましては何卒この趣旨にご賛同いただき、この記念祝賀会に是非ご出席くださいます ようお願い申し上げます。 敬具 平成20年10月末日 鈴木章二先生退職記念祝賀会 発起人一同(代表:高桑雄二) 各位 2 記 (一) 記念講演会(無料) 日時 平成21年3月7日(土)午後3時より午後4時40分まで 場所 秋保温泉岩沼屋清涼館 1F コンベンションホール「白鳳」 宮城県仙台市太白区秋保町湯元字薬師107 電話 022−398−2011 講演者 (講演順) 大熊春夫先生 (〈財〉高輝度光科学研究センター 加速器部門長) 加藤政博先生 (自然科学研究機構分子科学研究所 教授) 山本樹先生 (高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所 教授) 木下豊彦先生 (財〉高輝度光科学研究センター 分光物性IIグループリーダー) 鎌田雅夫先生 (佐賀大学シンクロトロン光応用研究センター 教授) (二) 記念パーティー 日時 平成21年3月7日(土)午後6時より午後8時まで 場所 秋保温泉岩沼屋清涼館 2F 大宴会場「源氏」 会費 弐万七千円(一泊二日の方、記念品代を含む) 壱万八千円(日帰りの方、記念品代を含む) (三) 記念品贈呈 記念品代(記念 CD 代を含む) 五千円 祝賀会に欠席の方で、この趣旨にご賛同いただける方は、記念品代をお払い いただければ幸です。また、記念品につきましては、鈴木先生のご希望を伺い、 発起人で決めさせていただきたいと存じます。 (四) 申し込み締め切り 誠に勝手ながら、記念祝賀会への参加申し込み締め切りを平成21年1月31日と させていただきます。参加連絡は、詳細を記した別紙(5頁以降の「鈴木章二先生退 職記念祝賀会 詳細」)に従って、江島丈雄(東北大学 多元物質科学研究所) まで御送付ください。また、記念パーティーの会費と記念品代につきましても、合わせて 同日までにお振込くださいますようお願いいたします。 3 振込先 銀行名 みずほ銀行仙台支店(店番号:723) 預金種別 普通預金 口座番号 4517141 口座名義 タカクワ ユウジ (振込先が個人名の口座となっていますが、最近、銀行口座開設の法律規制が大変に 厳しいため、個人名で口座を開設致しました。鈴木先生退職記念を目的として時限で開 設された口座であることを申し添えさせていただきます。) (事務連絡先) 〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平 2-1-1 東北大学 多元物質科学研究所 江島丈雄 電話 022-217-5377 FAX 022-217-5379 e-mail: ejima@tagen.tohoku.ac.jp 4
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