ISSCC2009 東京理科大学大学院 参加レポート 理工学研究科 電気工学専攻 兵庫研究室 修士1年 安嶋修平 [ISSCC] 2 月 8 日~12 日に開催された ISSCC2009 に参加させていただきました。開催場所は例年通りマリオットホテルです。今 回は不況の影響か、参加人数は少なくなっていたようです。演算増幅器設計コンテストの副賞としては 9 日~11 日の SESSION への参加が保証されています。3 日間で全 29 の SESSION が行われ、最大 6 つの SESSION が同時に進められる ので興味のある分野に絞って臨む必要があります。私が参加した SESSION は下の表の通りです。1 つの SESSION には 5 人~9 人程度の発表者がいらしており、途中の入退室も可能ですので SESSION を掛け持ちすることも出来ます。 発表はもちろん全て英語で行われるため、私が選択したのは、研究に近い分野、興味のある分野などイメージが掴み易 いものです。また、日本の企業の方の発表も多数あるので、事前にプログラムをチェックして選択させていただきました。 他にも、論文の著者としてよく登場する方の名前が共著とされているものも選択の参考といたしました。 研究に近い分野の場合、スクリーンに映るパワーポイントの資料を必死に見ながら発表を聴くことで、概要だけは何と か理解できました。しかし、研究分野外ですと、ただでさえあまり聞き取れていない英語で専門用語が続出するため、全 然理解できないものが多かったです。そんな中でも内容が分かり易く伝わってくる発表もあり、発表者のプレゼンテーシ ョン能力の高さに驚きました。また、質疑応答では、挙手式のやり取りでなく、会場に設置されているスタンドマイクの もとに質問される方が並ぶという形式がとられているのが印象的でした。 会場では私服の方が大半でしたが、雰囲気は非常に気品のあるものでした。それは、堂々とされている発表者の方々、 それを真剣に聴いている方々から放たれていると感じました。 左図は、SESSION が行われている各会場に入場するときに 1 枚配布される Rating Form Paper です。これは、その会場で 発表される各論文についての[オリジナリティ/利点]、[発表 の印象]に点数をつけたり、コメントを残したりする記入用紙 になっています。多くの SESSION に参加したものの、恐れ 多くて 1 枚も提出しなかった結果、家へのお土産となってし まいました。あの発表者の方々に点数はつけられませんでし た。 半導体関係の世界最大の国際会議に参加させていただき、その空気を身体で感じることが出来ました。しかし、私の英 語力や回路に関する知識の未熟さを強く感じることにもなりました。今後も勉強を続けていき、次の機会があれば Rating Form Paper を提出して帰って来たいと思います。 Monday February 9th 8:30am 1:30pm SESSION1: Plenary Tuesday February 10th Wednesday February 11th SESSION12: RF Building Blocks SESSION22: PA and Antenna Interface SESSION10: Multi-Gb/s Serial Links and Building Blocks SESSION23: PLLs and Clocks SESSION2: Imagers SESSION19: Analog Techniques SESSION4: High-Speed Data Converters SESSION18: Ranging and Gb/s Communications SESSION29: mm-Wave Circuits [San Francisco] ISSCC に参加していない日には、自由行動をとっていました。 ガイドブックに載っているようなサンフランシスコの観光地は、中心街からほとんど歩いて回れる距離にあります。地 図を見ると分かりますが、街並みはきれいな碁盤の目になっており、それぞれの道には名前が付いていますので、迷うこ とはありません。サンフランシスコの主な見所を回りましたので、そこで私が辿った道筋を示していきます。写真は少し 小さく分かりづらいものもありますが、雰囲気を感じていただき、今後サンフランシスコを訪れる方々の参考になればと 思います。(ここで、図中にある矢印の長さと、実際の道のりは比例しておりませんのでご注意願います。また、図の簡 略化のため、矢印の方向と、実際の方角は必ずしも一致しておりません。) [February 7th] 2 月 7 日にサンフランシスコに到着しました。サンフランシスコ国際 空港から ISSCC の開催地であるマリオットホテル付近までは、バートに より 30 分程で行くことが出来ます(右図)。到着日は、移動の疲れもあっ て、ルノアールホテルへのチェックイン、開催会場地の確認、周辺の散 策程度で終わりました。 Washington St. ③ユニオンスクエア ユニオンスクエア周辺 ①ルノワールホテル ①ルノアールホテル Stockton St. チャイナタウン周辺 フィナンシャルディストリクト周辺 ④トランスアメリカ・ピラミッド Market St. 4th St. ②マリオットホテル Market St. The Embarcadero フェリー発着場 夜になっても、外の賑やかさは変わりません。常にパトカーなどのサイレン の音や誰かの叫び声が聞こえてきます。騒がしいと眠れない方は、高層ホテル 上階に宿泊する方がよいかと思います。 右図は、宿泊したルノアールホテル真下の様子です。私は、これを目の当た りにし、夜中に出歩くのは止めようと決意しました。2 月頃ですと、現地時間 で 20 時以降の外出は控えた方がよいと思います。 ⑤ピア1 [February 8th] 2 日目はアルカトラズ島のツアーに参加するために、まずフィッシャーマンズワーフを目指しました。サンフランシス コは写真を見て分かりますように、起伏が非常に激しい地形であるので、高い場所へ向かうときにはケーブルカーを利用 して移動するのが一般的のようです。ユニオンスクエア周辺からフィッシャーマンズワーフに向かうには、丘の上り下り をする必要があるので、5 ドルで乗れるケーブルカーを利用しました。アルカトラズ島ツアーはピア 33 から 26 ドル 程度で参加することが出来ます。オーディオガイドツアーで時間内なら自由に歩き回ることが出来、英語以 外に日本語もあるので十分に楽しめます。 その後は、ジャパンタウンに行きました。小さい城や五重塔のようなもの、日本食店、紀伊国屋などがあ るのでアメリカ生活に少し疲れた時に行ってみるのも良いと思います。 アメリカで最も美しい建築物の 1 つとして称されているシティーホールもあります。一見、非常に入りに くそうな雰囲気を放っていますが、普通に見学することが出来ます。 ②フィッシャーマンズワーフ ④アルカトラズ島 フィッシャーマンズワーフ周辺 e Th ba Em Battery St. Market St. ①ケーブルカー発着場 ルノアールホテル ルノワールホテル ③ピア33 o er ad rc Powell-MasonLine Taylor St. Jefferson St. Market St. 4th St. マリオットホテル Sutter St. ⑥シティホール Market St. Hyde St. ⑤ジャパンタウン ジャパンタウン周辺 Polk St. Van Ness Ave McAllister St. ルノアールホテル ルノワールホテル [February 12th] サンフランシスコ滞在最終日。お土産を購入するために、クラムチャウダーを食べるために、再びフィッシャーマンズ ワーフへ行くことにしました。せっかくなので、今回は歩いて向かいました。Powell St.を北へ進むと、徐々に急になっ ていく長い坂道が待っていました。このようなところが通学路に指定されていることに驚きました(下図中)。聖ペテロ& パウロを左手にしてコイトタワーへ進む道や階段は非常に急でした。また、そこから「世界一曲がりくねった坂道」とし て知られているロンバードストリートへ向かう道も、写真を見ていただけるとその急さが分かると思います。 サンフランシスコでのお土産の定番となっているのは、ギラデリのチョコレートです。あらゆるところで購入すること は出来ますが、その値段は店によってかなり違いが出てきます。スーパーで買うよりは、フィッシャーマンズワーフにあ るお土産屋で買った方が安いと思います。(フィッシャーマンズワーフ内でも違いがあります。) フレーバーの種類で言 えば、やはり本店が豊富に取り揃えています。その他お土産についてもフィッシャーマンズワーフで購入することをお勧 めします。ピア 39 にも多くのお店があります。 クラムチャウダーは、少しすっぱいパンの器とよく合っており、おいしくいただきました。 ⑤ピア39 ③ロンバードストリート Sansome St. ④ギラデリスクエアNorth Point St. Hyde St. o er ad rc Larkin St. ba Em Beach St. フィッシャーマンズワーフ周辺 e Th Hyde St. Jefferson St. Lombard St. ②コイトタワー ①聖ペテロ&パウロ 階段 Filbert St. Powell St. Union St. Market St. ルノワールホテル ルノアールホテル Market St. [最後に] ISSCC2009 に参加するという非常に貴重な体験をさせていただけたとともに、サンフランシスコでの滞在をしていく中 で、海外独特の空気を感じることが出来ました。これは、演算増幅器設計コンテストを主催された東京工業大学のアナロ グ回路グループの皆様、協賛されている企業の皆様、演算増幅器設計コンテスト事務局の皆様のお力添えのお陰でござい ます。大変ありがとうございました。
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