工業材料(Industrial Materials)

平成 23 年度 シラバス 授業計画
工業材料 (Industrial Materials)
担当教員名
専攻・開講期
境田彰芳・武田字浦・平石年弘・大向雅人
機械・電子システム工学専攻 建築・都市システム工学専攻 1 年 前期 講義 単位数・授業の形態 2 単位 科目の分類
科目の概要
学科のカリキュラム表
専門科目 専門共通科目 必修 共生システム工学の科目構成表
基礎工学科目 材料・バイオ系
(1) 鉄鋼材料を中心として金属材料の特徴, 種類, 強化法について説明するとともに、各種条
件下での破壊現象について講義する (境田担当 8 時間)。(2) 建設材料の 1 つであるコンクリー
トの力学的性質や補強方法および維持・管理技術について講義する (武田担当 6 時間)。(3) 環境
負荷低減のための材料選択について講義する。(平石担当 8 時間)。(4) 各種工業材料が持つ特性
を音、熱、光に対する特性を説明するとともに、半導体について基礎から学び 、その素子への
応用を紹介する (大向担当 8 時間)。
プリント (レジュメ) を中心に授業を行う。
テキスト (参考文献)
履修上の注意
学習・教育目標
科目の達成目標
受講するに当たっては、復習を必ずしておくこと。事前に配布する資料をよく読み、不明個
所は授業中に質問できるように準備しておくこと。
共生システム工学
JABEE 基準 1(1)
D-2(55%) H-2(45%)
(d)
(1) 金属材料に関する基礎事項を理解し 、強度特性の評価法や特徴について修得する (D-2 、
H-2)(境田担当)。
(2) 建設材料の 1 つであるコンクリートの力学的性質や補強方法および維持・管理技術につ
いて理解する。目標達成には、コンクリート構造物に関する演習問題に取り組み、具体的な問
題解決能力を身につけることが必要である。(D-2 、H-2)(武田担当)。
(3) 材料の音、熱、光の基本的特性と材料を選択するときに環境負荷に配慮した選択をする
にはどのような点を考慮すれば良いかを理解する (D-2 、H-2)(平石担当)。
(4) 半導体の基礎的事項を理解し 、デバイスの構造と動作原理及び主な物性評価技術につい
て修得する。目標達成には HEMT デバイスの英文和訳の課題を行うことが必要である (D-2 、
H-2)(大向担当)。
合格の対象としない欠席条件 (割合)
目標達成度の評価
方法と基準
連絡先
1/3 以上
成績は、各担当教員ごとに達成目標の達成度を以下の方法で評価し 、それらを平均して 60%
以上達成したものを合格とする。
達成目標 (1) について、定期試験 (100%) により評価する。
達成目標 (2) について、レポート課題 (40%) 定期試験 (60%) により評価する。レポート課題
「 2000 年以降に提案されたコンクリート構造に関する新しい技術」
達成目標 (3) について、定期試験 (100%) により評価する。
達成目標 (4) について、定期試験 (100%) により評価する。60 点に満たない場合で、かつ英
文和訳の課題を第 11 週の授業で提出した場合は最大で 10 点を加える。
以上 4 つの目標の達成度を平均して評価する。
ohmukai@akashi.ac.jp, sakaida@akashi.ac.jp
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授業の計画・内容
第1週
金属材料の特徴と種類 (境田)
金属材料の結晶構造や結晶における欠陥について説明するとともに、機械・構造用材料として用いられる代表的な金
属材料の物理的・機械的性質について説明する。
第2週
鉄鋼材料の種類と特徴 (境田)
機械構造用炭素鋼および合金鋼について、特徴や強度特性について説明する。
第3週
非鉄金属材料の種類と特徴 (境田)
非鉄金属材料の特徴や強度特性について、鉄鋼材料やセラミックスと対比させながら説明する。
第4週
金属材料の強化法 (境田)
主として鉄鋼材料の強化法の特徴、組織や強度特性の変化について説明するとともに、材料強度の統計的性質につい
て説明する。
第5週
コンクリート 概論 (武田)
コンクリートの構成材料およびその力学的性質について説明する。
第6週
コンクリート 構造物とその耐久性 (武田)
コンクリートの構造物としての利用に際し使用する補強材について説明する。また、コンクリート構造物の耐久性に
影響を及ぼす劣化の種類とその対策について説明する。
第7週
コンクリート の維持・管理技術 (武田)
コンクリート構造物の維持・管理技術について説明する。
第8週
材料の音響特性 (平石)
音響学の基礎を説明し 、吸音材、遮音材の特性と使用方法について講義する。
第9週
材料の熱・光特性 (平石)
熱移動について説明し 、断熱材、蓄熱材、熱伝導体の特性および用途について講義する。また、光を透過する材料を
取り上げ、材料の違いによる透過特性について講義する。
第 10 週 材料と環境負荷 (平石)
各種工業材料が環境に与える負荷を LCA(ライフサイクルアセスメント ) の手法を使って分析した結果について学ぶ。
第 11 週 エコマテリアル (平石)
環境問題を解決するため、エコマテリアルが注目されている。その考え方と実例を紹介しながら、これからの材料の
あるべき姿を考える。
第 12 週 半導体の基礎とダイオード (大向)
原子の構造から固体の構造について理解し 、特に半導体では n 型と p 型があることを理解する。また pn 接合による
ダ イオード の特徴と応用について理解を深める。
第 13 週 ト ランジスタの基礎と回路及び FET の基礎と種類 (大向)
トランジスタの構造と動作原理を理解し増幅回路の働きを理解する。また FET の動作原理を理解し 6 種類の FET に
ついてその違いを理解する。
第 14 週 発光素子、受光素子と HEMT 素子 (大向)
pn 接合を利用した発光素子と受光素子の原理と種類と特徴について学ぶ。また、衛星放送に必須な HEMT 素子の原
理とこの素子の社会的な影響について知る。
第 15 週 物性評価技術の色々(大向)
半導体材料の評価を主とした評価技術について学ぶ。
期末試験
備考:本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が 、
90 時間に相当する学習内容である。
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