ふじみ野市 橋梁長寿命化修繕計画 埼玉県 ふじみ野市 都市政策部 道路課 計画策定の背景と目的 平成 25 年度現在において、ふじみ野市が管理する橋梁 35 橋のうち主要な 15 橋を対象に計画策定 します。 この内訳は、下図の通りです。 対象橋梁の内訳 8 8 7 6 橋梁数 5 4 4 3 3 2 1 0 15m以上 15m未満 一般的な橋梁 歩道橋 ボックスカルバート ※立掘橋 ※谷田橋 架設後 50 年以上経過した橋梁が占める割合は現在 0%(0 橋中 15 橋)ですが、20 年後には 53%(8 橋中 15 橋)と橋梁の老朽化が一段と進行していきます。 架設50年以上 0% 20 年後 架設50年以上 53% 現在、高齢化を迎える橋梁に対して、 『悪くなってから対策をとる』という対症療法型の維持管理を 行っています。しかし、今後の交通量の増加や車両の大型化、また橋や道路の老朽化が進むに従い傷み もひどくなり、市民活動を支える橋や道路を取り巻く環境は今後ますます厳しさを増すものと考えられ ます。そのため、橋梁の修繕・架替えに要する費用が増大することが懸念されます。このことに対して、 可能な限りのコスト縮減への取り組みが不可欠です。 コスト縮減を図るためには、 『傷んだ段階で修繕して長持ちさせる』という予防保全型の維持管理に 政策を転換します。コスト縮減を図りつつ、地域の道路網の安全性・信頼性を確保することを目的とし ています。 今後は… 今までは… 予防保全型 対症療法型 新設 新設 損傷が激しい 放 置 損傷が軽微 点検 点検 健 全な状 態 架替え 修繕 繰 返し 計画策定の対象となる橋梁 本計画の策定では 15 橋を対象に計画策定を行いました。 橋梁名 7-50-1号橋 7-55-1号橋 織部橋 弁天橋 氷川橋 金山橋 旭橋 旭橋歩道橋 東和橋 栄橋 福岡橋 立堀橋 谷田橋 西沼歩道橋 葦原歩道橋 路線番号 7-50 7-55 7-59 7-233 - - 7-264 7-264 6-77 6-79 80 6 98 628 407 所在地 大井 大井 大井 大井 大井 大井 市沢3丁目、大井 市沢3丁目、大井 苗間 苗間 大字福岡 大字福岡 駒林・福岡新田 元福岡 川崎・元福岡 橋長 17.25 15.15 15.35 14.72 14.75 14.73 15.09 19.50 18.00 18.49 49.00 50.95 5.60 24.15 16.50 径間数 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 1 6 6 :歩道橋 健全度の把握および日常的な維持管理に関する基本的な方針 橋梁の点検は、日常点検、定期点検、臨時点検に区分されます。定期点検の中で、損傷原因を把握す る点検を詳細点検と言います。 日常点検 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 … 点検 点検 点検 点検 点検 点検 点検 … 日常 的 な点 検 とし て 、路 上 巡 回な ど によ る 目視 点 検を 実 施 しま す 。 … 概ね 5 年に 1 回実 施 し、 橋 梁 の状 況 を把 握 しま す 。 その 際 に、 損 傷状 況 に応 じ た 調査 を 行い 、 損傷 原 因を 把 握 する 点 検を 詳 細点 検 と言 い ま す … 台風 、 豪雨 、 地震 な どの 発 生 後に 、 破損 の 有無 を 点検 、 通 行の 安 全性 を 確保 し ます 。 詳細点検 定期点検 点検 点検 臨時点検 点検 災害発生 点検 点検 内 容 日常点検とは… 日常的な点検として、路上巡回などによる目視点検を実施します。 定期点検とは… 概ね5年に1回実施し、橋梁の状況を把握します。その際に、損傷状況に応じた調査を行い、 損傷原因を把握する点検を詳細点検と言います。 臨時点検とは… 台風、豪雨、地震などの発生後に、破損の有無を点検、通行の安全性を確保します。 橋梁維持管理の一環として現状を把握し、安全性や耐久性に影響すると考えられる損傷を早期に発見 し対策を行うことにより、常に橋梁が良好な状態であることを目指します。 定期点検は、国土技術政策総合研究所(国土交通省所管)が作成した「道路橋に関する基礎データ収 集要領(案) 」に基づいて、可能な限り近接した目視点検(肉眼)を行います。それ以外の箇所につい ては遠望目視点検(望遠レンズ)または周辺部材等の状況から推定します。また、調査は1径間ごと(全 径間)に実施し、評価を行います。 調査区分 径間① 近接目視 径間② 遠望目視 径間③ 近接目視 主な損傷の例 計画策定に基づき、橋の塗装の塗替えや傷んだ箇所の補修などを計画的に順次実施します。 橋梁の点検における主な損傷の例を示します。 ひびわれ 腐食 路面の凹凸 長寿命化及び修繕・架替えに係わる費用の縮減に 関する基本的な方針 費用の縮減に関する基本的な方針は、4 つあります。 ① 定期点検による橋梁の状態の継続的な把握により橋梁の安全性を確保します。 ② 「対症療法型」の管理から「予防保全型」の管理への移行によりコストの縮減を行います。 ③ 中長期的な観点から対策の優先順位を判断するとともに予算の平準化を図ります。 ④ 個々の橋梁の重要度や損傷程度を総合的に評価した修繕計画を策定することにより、 効率的な維持管理を行います。 長寿命化修繕計画による効果 本計画を実施することで、橋の寿命を 10 年から 50 年以上延ばすことができ、100 年以上供用する ことも可能となります。本計画を策定する上で、今後 50 年間の検討を行いました。 その結果、対症療法型の維持費用は総額 23 億円に、予防保全型の維持費用は総額 7 億円になり、16 億円程度の節約できる試算になります。そのため、大幅なコスト縮減も図ることができると期待されま す。さらに、損傷に起因する通行制限等が減少し、道路の安全性・信頼性が確保されます。 1,000 23億円 2,000 800 事 業 費 16億円 ( 1,500 600 1,000 400 7億円 500 200 0 0 2014~2023年 (今後10年間) 2024~2033年 (今後20年間) 2034~2043年 (今後30年間) 2044~2053年 (今後40年間) 2054~2063年 (今後50年間) 累 積 事 業 費 百 万 円 ) ) 百 万 円 2,500 予防保全型 対症療法型 予防保全型(累積) 対症療法型(累積) ( 1,200 長寿命化修繕計画に基づく今後の取り組み ふじみ野市は、 「対症療法型」から「予防保全型」への転換を図り、橋梁の長寿命化および効率的な 維持管理によるコストの縮減を図る目的で、長寿命化修繕計画を策定しました。 今後本計画に基づいて橋の点検、維持、対策を繰り返し行うことにより、橋の適切な管理を積極的に すすめ、経済的に安心安全な道路ネットワークを維持するように努めていきます。 意見を頂いた学識経験者 長寿命化修繕計画の策定は、橋の専門知識を有する学識経験者から意見を聴取しました。 芝浦工業大学 土木工学部 勝木 太 教授 意見を聴取した日は下記の通りです。 <意見聴取会状況> 第1回 検討委員会 平成 25 年 11 月 12 日 第2回 検討委員会 平成 25 年 11 月 25 日 問い合わせ先 〒356-8501 埼玉県ふじみ野市福岡 1-1-1 ふじみ野市役所 都市政策部道路課道路建設係 TEL 049-220-2073 E-mail kensetsu@city.fujimino.saitama.jp
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