Case study 訪問者の閲覧行動から関心のある スポーツをリアルタイムに判断 関連商品で埋め尽くされるサイトで 「GALLERY・2」を部室の入り口へ! スポーツショップ「GALLERY・2」 (ギャラリー・ツー)を 展開する株式会社横浜黒川スポーツが、長年手付か ずだったWebサイトを刷新。Sitecoreを基盤に、一人 ひとりの嗜好に合わせたコンテンツを配信。“超専門 店”としての強みをさらにパワーアップし始めた。 課題: 各店舗でバラバラに運用してきたブログが限界に。 次のアクションにつながる情報発信が課題 横浜黒川スポーツが展開するスポーツショップ「GALLERY・ 2 」は 、フット サ ル & サッカ ー 、バ ス ケット ボ ー ル 、バ レ ー ボ ー ル を 中 心 に 、主 に 部 活 動 を 代 表 するス ポ ー ツ に 特 化 して 商 品 を 販 売 。主 力 カ テ ゴリー の 商 品 を 扱うE C サ イト も 運 営して おり、専 門 性 の 高 さを 売りに 、敢 えて マ ー ケッ ト の 小 さ い 領 域 で 勝 負して い る 。1 フ ロ ア に 1 カ テ ゴリー の 商 品 だ け を 集 める など、そ の 店 づ くりも、大 型 ス ポ ー ツ ショップとは明らかに違う。各フロアが“超専門店”の様相を呈し、 顧客の多くは部活プレイヤー。自分がやっているスポーツ以外に Webサイトに訪れたとき、バスケットをやっている方に はバスケットの情報だけが並んでいるようにしたかっ たのです。たとえるなら、部室の入口ですね。SitecoreTM 興味はなく、 フロア間の回遊はほとんどない。他のスポーツショッ Experience PlatformⓇのパーソナライゼーション機能が、 それに近いことを実現させてくれました。 同社のこれまでのコミュニケーション施策は、ポイントカード会 株式会社横浜黒川スポーツ 販売促進部 部長 インターネット事業チームリーダー 清水 和博氏 プより目的買いが多いのが大きな特徴だ。 員向けのダイレクトメールがメイン。送付客の購買率が12~13% と、そのレスポンスは関係者も驚くほど高い。一方オンラインで は、主にブログとメールマガジンを通じて情報発信をしてきたが、 約8年にわたり運用を続ける中で、課題も見え始めていたという。 横浜黒川スポーツ 販売促進部 部長 インターネット事業チーム リーダー 清水和博氏はこう振り返る。 Case study 「ブログの運用は各店舗のスタッフに任せっきり。イベントや これを実 現 するた め にどうすれ ばよい か、何 が 必 要 かとい 新商品の情報など、各店舗が必要に応じて一方的に情報発信 う観 点で 情 報 収 集を始 め たところに、C M Sとデジタルマ ー アップされても、お客様は、同じ商品が他のどの店舗で買えるの との出会いがあった。 「これなら理想に近いことが実現でき た。同じ商品の情報を別々の店舗がバラバラに発信してしまうこ に「Sitecore TM Experience Platform Ⓡ」の導入を決定。2013 するだけです。たとえば、ある店舗から新商品入荷のお知らせが か、ECサイトで買えるのか買えないのかまではわかりませんでし ともありました。また、記事を店舗別に閲覧できる以外はカテゴ ライズされておらず、何に関する情報なのか、誰に向けた情報な のかが明確になっていませんでした」 。 さらに同社を悩ませていたのが、 ブログ作成ソフトの物理的な限 界である。 「コンテンツが貯まれば貯まるほど動作が遅くなり、記 ケティング機能の統合基盤「SitecoreTM Experience PlatformⓇ」 る」と直 感した 同 氏 は、社 内 の 選 定フェーズを経て、最 終 的 年 4月にプロジェクトを始 動させ、同 年 1 2月にコーポレ ート サイト、翌 4月に E C サイトと、約 1 年をか けて2 つ の サイトリ ニューアルを完了した。懸案だった膨大なコンテンツの移行は、 新しい基盤に乗せるものと、静的なコンテンツとして残すものと を明確に切り分けることでスムーズに進んだという。 事の読み込みに時間がかかるようになっていました。サイト内検 リニューアルしたサイトの一番の目玉は、同社がもっとも望 も、直帰率は非常に高かったでしょう」 と清水氏は推測する。同社 レートサイトのトップページを開くと、まず会社として打ち出 索も難しい状態で、SEO効果で検索エンジンからの流入が増えて は、来店や購入といった次のアクションにつながる情報発信に、 多くの課題を抱えていたのである。 ソリューション: Sitecoreで来訪者の嗜好するスポーツを判 断し、 コンテンツを最適化 「ブログだけではありません。コーポレートサイトも、約10年間 んでいたパーソナライゼーション機能の実装だろう。コーポ した い 旬 な 情 報 が目に 飛 び 込んでくるが、それ 以外 は すべ て、ユーザー属 性に応じて自動 的にコンテンツを出し分けら れるようになっている。たとえば、来訪者がバスケットボール に関するコンテンツの閲覧を繰り返すと、あるタイミングで トップページがバスケットの情報で埋め尽くされるようにな る。閲覧したコンテンツの内容や回数に応じて、システムが訪 問者の嗜好するスポーツを自動で判断し表示しているのだ。 リニューアルもせず、更新だけ続けていました。貯まりに貯まっ トップページに表示する内容を切り替えるタイミングや、実際に たなければという思いがありました」 と清水氏。 しかし、サイトリ で細かく設定可能。つまり、匿名の状態であっても、関心の高い情 ディアとの連携も視野に入る中、今以上に店舗スタッフの負荷が つくりを再現したと言ってもよい。 たコンテンツは、もはや整理がつかない状態。そろそろ手を打 ニューアルに向けて、FacebookやTwitterなどのソーシャルメ 増えることへの懸念もあったという。 店舗スタッフの基本スタンスは、お客様のニーズをヒアリングし、 お客様が納得のいく商品をプロの目線でお勧めし、最終的に購入 いただくために労を惜しまないこと。更新の手間が増え、接客時 間が減るようでは本末転倒となってしまう。そのため、目指したの は、大切な接客時間を確保した上で、 これまでと同程度の手間と頻 度で複数メディアに情報を配信でき、かつ、来店や購入に効果的に 結び付けられる仕組み。清水氏は、 「バスケットボールをやってい るお客様が新宿アドホック店5Fに直行されるように、Webサイト に訪れたときには、バスケットボールの情報だけが並んでいるよう にしたい。当社のカテゴリーは部活動がベースになっているので、 たとえるなら、各部室の入口のようなイメージです。オフラインで もオンラインでも、お客様が求めるカテゴリーや商品に、いかに 簡単に素早くたどり着けるかが重要になります」 と説明する。 表示させるコンテンツは、 「SitecoreTM Experience PlatformⓇ」側 報だけを訪問者に届けることができる。オンライン上で実店舗の Case study 導入の効果: セッション数、PVなどが軒並み大幅に改善。 また、投稿時に複数の店舗名を設定できるため、各店舗に共通 上げアップを目指す 力の削減にもつながっている。同じ記事を別の店舗が同時に公 パーソナライズしたコンテンツの提供で3倍以上の売り リニューアル後の更新頻度は1日2~3件。 これまでどおり、更新 を担当するのは店舗スタッフである。公開イメージを見たまま簡 単に編集できるため、店頭のPOPメッセージのような各店舗の持 ち味を活かしたコンテンツをサイトでも提供し続けている。また、 「Sitecore Experience Platform」の機能を使って公開までの効率 的な承認フローを確立し、適切かつ正確な情報発信を可能にし た。 「アルバイトスタッフが記事を作成するケースもあるため、承 認フローの実現は重要な要件のひとつだった」 という。 初回訪問時のトップページ する情報は、店舗間で連携して代表者が公開。店舗スタッフの労 開する心配もない。公開された記事では、 どのスポーツの記事な のか、 どの店舗に関連する記事なのかが一目瞭然となっている。 スポーツ別、記事内容別、店舗別、年月別にカテゴライズされ、 訪問者はさまざまな切り口から必要な情報にアクセスできる。 さらに、一部の商品紹介記事からは、基幹システムから取得した 各店舗の在庫情報をリアルタイムに表示。在庫を確認したうえで、 来店し購入できるため、カスタマーエクスペリエンスの向上にも 貢献している。 バスケットボールのカテゴリを訪問後 パーソナライズされたトップページ Case study 株式会社横浜黒川スポーツ 神奈川県横浜市港南区港南台4-1-1 テスコビル405号室 www.gallery2.co.jp/ フットサル&サッカー、バスケットボール、バレーボー ルを中心に、テニス、野球、スイム、ランニングなど、アス リート向けスポーツ用品を販売するスポーツショップ 「GALLERY・2」 (ギャラリー・ツー) を展開。 同 社 の 旗 艦 店 で ある渋 谷 店 で は 、1 F はフットサ ル & サッカー、2Fはバスケットボールというように、1フロアに 1カテゴリーの商品がずらりと並ぶ店づくりは、“超専門店” として部活プレイヤーにも人気。 ジュニアからプロユースま でを満足させる圧倒的な品揃えと高い専門性で、多くの顧 客の心をつかむ。 現在は、都内に新宿アドホック店、渋谷店、町田店、吉祥寺 店、神奈川県内に藤沢店、海老名店、港北店、港南台テス コ店の計8店舗を構え、3大カテゴリーであるフットサル& サッカー、バスケットボール、バレーボールについては、オ ンラインショップ「GALLERY・2」 でも販売している。 リニューアルの効果は、数値に顕著に表れている。前年同期 比で、直近1ヵ月のコーポレートサイトのセッション数は45% 増、PV72.8%増。ECサイトはセッション数26%増、ユーザー数 20%増、PV27%増と、軒並み大幅な改善が見られる。ただ、清 水氏が「数値には大変満足している」としながらも、 「最終的 なコンバージョンは前年を超えるか超えないか。少々伸び悩 んでいる印象です」と語るように、まだまだ伸び代はありそう だ。清水氏の頭には、すでに具体的な構想もある。 「メンバー 会員の 閲 覧 履 歴を活 用した 施 策 や、オフライン購 入 履 歴 に 応じた パーソナライゼーションにつ いても考えていきたい。 また、基幹システムと連動させ、ECサイトでもリアルタイムに ポイントが 貯まる仕 組 みを実 現。オフラインとオンライン両 方の購入履歴からユーザー属性を把握できるようになれば、 マーケティング施策への活用の幅はさらに広がるでしょう」 。 現在、全社の売上は約40億、ECサイトの売上比率は6%。 「オムニ チ ャ ネ ル とし て お 客 様 に 実 店 舗 と E C サ イト の ど ち ら も 『GALLERY・2らしさ』を感じながら気持ちよくお買い物頂けるよ うなサイトを目指していきたいと思っています」 と清水氏。ECサイ トの売上を店舗に割り当てるなど、オンラインの積極的活用を促 す施策によって、店舗スタッフの意識も変わりつつあるという。情 報を発信するだけのサイトから、顧客を理解し、おもてなしするサ イトへ。 「SitecoreTM Experience PlatformⓇ」が、横浜黒川スポーツ の未来を動かすプラットフォームとして真価を発揮し始めている。 サイトコアは、企業・ブランドとの全ての接点において、顧客一人ひとりの状況やニーズに合わせた One to Oneマーケティングを実現する「Sitecore TM Experience Platform Ⓡ」を提供しています。 「SitcoreTM Experience PlatformⓇ」は、顧客とのコミュニケーションの基点となるWebサイトのコンテンツ 管理システムに、デジタルマーケティングの効果検証・最適化機能を統合したソフトウェアソリューション です。世界各国の大手企業や公的機関など4,000社以上がサイトコアのソリューションを採用し、お客様 が望む情報・コンテンツを、最適なタイミングで届ける「個客」エクスペリエンスを演出しています。主な 株式会社横浜黒川スポーツ www.gallery2.co.jp/ Sitecore www.sitecore.net/japan/ 導入企業は、American Express、ATP WorldTour、easyJet、Heineken、L'Oréal、Visa Europeです。 詳細は、 www.sitecore.net/Japan/ をご覧ください。 サイトコア株式会社 〒107-0062 東京都港区南青山2-11-16 METLIFE青山ビル3階 TEL: 03-5413-6900 FAX: 03-5413-6901 Mail: info-jp@sitecore.net
© Copyright 2024 Paperzz