瓦 王 - 屋根.net

本 格 金 属 瓦
ガ
オウ
瓦
王
施工マニュアル
ルーフシステム事業部
瓦王(ガオウ)
<目 次>
1,特長
1
2,事前準備事項
2
3,断面形状、横断面形状、標準仕様
3
4,構成部材一覧
4~6
5,使用工具類(参考)
7
6,工事の手順
8
7,資材の搬入・養生・荷揚げ
9
8,下地の構造(例)
10~12
9,下葺き材の敷き込み
13
10,桟木の取付け
14
11,本体瓦の割付け
15
12,本体瓦の取付け
16,19
本体瓦の取付け(平棟包み仕様)
17
本体瓦の取付け(棟システム仕様)
18
13,谷部の納め
14,けらば部の納め(袖瓦、袖キャップの取付け)
20
21~22
15,壁取り合い部の納め(正面)
23
16,壁取り合い部の納め(側面)
24
17,壁正面、側面取り合い部の納め
25
18,軒先部の納め
26
19,軒先段違い部の納め
27
20,隅棟部の納め
28
21,入母屋箕甲納め
29
22,雪止め金具の取付け
30
23,点検・補修・清掃
31
24,安全作業の心得
32
1,特長
瓦王(ガオウ)
1.急勾配の屋根やパラペットにも施工可能
上から施工してくるので、急勾配や垂直でも施工が簡単で瓦のようにずれることがなく、
しかも屋根材に上がらなくて済むため屋根材にキズを付けません。
また、25/100勾配から垂直まで、屋根だけでなく壁兼用屋根や店舗外装・パラペット
など、瓦では施工出来ないところにも施工が可能です。
2.工期の短縮でコストダウン
瓦に比べて軽くて取り扱いやすい上に、坪当たり6.6枚で葺き上がるので、工期が短か
くて済み、その分手間賃も安くなります
3.抜群の耐震性能
坪当たり約16㎏(鋼板:0 .4 t)と、粘土瓦の十分の一、スレート瓦の三分の一の重さ
のため柱や梁への負担が軽くなります。
従って、下地構造の節減がはかれるとともに、地震による割れや落下の心配もありません。
4.強風(台風)にも強度保持
左右・軒-棟方向に屋根材を重ねながら、桟木への直接の釘止めにより、左右方向・軒-棟方
方向に固定していくので、強風によって剥がれる心配がありません。
5.不燃材を使用
屋根材には、不燃性である金属板を使用しているため、飛火による屋根からの火災を防ぎ
ます。
6.豪雪に威力発揮
施工断面が段葺きとなるため積もった雪が段差で切れ、自然滑雪しやすくなります。
特に、フッ素樹脂塗装鋼板のものは抜群の滑雪性があり、発泡ポリスチレン製のバックアッ
プ材(オプション)を入れることにより、断熱及び補強の効果を大きくします。
しかも軽量であるため、積雪による負担は少なくなっています。
7.美しい外観
大きな曲面を描く山部と谷部の組み合わせにより、優れた意匠性を誇っています。
銅板からカラー鋼板までさまざまな材質や素材が選べ、和洋住宅・社寺・店舗と、建物に合
わせた外観を提供できます。
屋根材に合わせた各部の部材も整っており、トータル的な美観が保てます。
8.古い屋根の葺き替えにも最適
軽量であるため古い屋根を剥がさずに葺き替えすることもでき、家屋構造への負担を減ら
し、工期を短縮することが可能です。瓦屋根の改修の場合、以前の瓦屋根の風格を損なわず
に済みます。
9.安全・高機能
財団法人建材試験センターでの水密・耐風圧テストをクリアしており、安全で品質の高い
屋根材として証明されています。
1
2,事前準備事項
瓦王(ガオウ)
■下記要点のチェックリストを作成し、施工前に担当関係者のチェック承認をとります
1.図面確認
設計図、割付け図、屋根勾配、形状、建築基準法確認申請、工程確認
2.着工前確認
2.1.原寸取り(図面と照合)
2.2.足場状況
2.3.下地の確認
2.4.周辺環境
2.5.資材搬入(経路・スペース)
2.6.資材置場(スペース)
2.7.資材の確認(本体・部材の数量確認)
2.8.工程計画
2.9.作業人員
2.10.作業用機器、電気設備の確認
3.着工時確認
3.1.屋根材本体
3.2.標準部材
3.3.副資材(ビス、釘、コーキング等)
3.4.施工用具
3.5.関連資材(雨樋 他)
3.6.安全作業心得の確認
3.7.図面再確認
3.8.周辺環境の安全管理事項
3.9.天候
3.10.下地の状態(施工・養生状態)
2
3,本体形状・標準仕様
瓦王(ガオウ)
◆本体形状
有効寸法
41
0
36
5
本体瓦
1362
227
227
227
227
227
227
227
24
22
32 24 25
227
全長1450
1362
41
0
36
5
有効寸法
軒先瓦
227
227
227
45 22
32 45 25
227
全長1450
◆横断面形状
桟木ピ
ッ
桟木ピ
362
ッチ
8
チ 34
本体瓦
縦桟木Pタイプ
断熱バックアップ材※
横桟木 30×36
軒先瓦
アスファルトルーフィング940以上
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆標準仕様(設計参考仕様)
本
働 き 幅
使用原板幅
有効長さ
使用原板厚
全
長
体
瓦
軒
先
瓦
本
体
瓦
軒
先
瓦
0 .473㎡
0 .493㎡
1枚当り有効面積
2 .03枚
2 .11枚
㎡当り必要枚数
455
480
1坪当り必要枚数
1362
約6 .6枚
362
348
鋼板 :0 .35 ,0 .4/銅板 :0 .4 ,0 .5 桟 木 ピ ッ チ
※1
25/100以上
屋 根 勾 配
1450
重量 (鋼板0 .4t ) 約2 .40kg/枚
約2 .85kg/枚 重量 (銅板0 .4t ) 約2 .51kg/枚 約2 .99kg/枚
362
※1 屋根勾配25/100未満の場合、下葺き材にてしっかり防水を行って下さい。
3
4,構成部材一覧
瓦王(ガオウ)
本
体
瓦
軒
瓦
1362
41
0
36
5
有効寸法
41
0
36
5
有効寸法 1362
先
箕甲用軒先瓦(左葺き)
軒
先
唐
草
有効寸法 1362
69
41
0
365
2000
(重
なり
30)
↓
標準下がり寸法
(物件対応可)
現場にて釘止め
※標準下がり寸法以外を希望される場合は、
受注生産となります。
本体瓦用袖瓦
先
面
戸
(4
10
)
断熱バックアップ材(オプション)
(115
0)
1357
224.5
227
227
227
227
224.5
305
32
軒
192
(4
10
)
192
軒先瓦用袖瓦
有効
寸法
1135
25
※本部材を用いず、施工することも可能です。
本施工マニュアルでは、本部材の施工方法も示す
ために、本部材を用いた施工例を記載しています。
4
瓦王(ガオウ)
89.5
45
89.5
21
40
2
軒先瓦用袖キャップ
40
2
本体瓦用袖キャップ
正面雨押え
側面雨押え
)
20
18
80
(有
65
18
効
)
20
18
90
谷
側面捨板(壁取り合い用)
112
00
20
)
20
18
31
189
92
戸
板
自
面
戸
1000
75
40
(115
0)
有効
寸法
1135
在
ピッチ
=10
5
85
面
00
17
30
7
19
効
有
0(
有
効
樋
45
効
5(有
6
8
1
(94)
10
5
瓦王(ガオウ)
棟
包
み
雪止め金具
10
5
65
18
有
効
重
20(
18
な
り
45)
(126
.
隅角S-3
)
70
(4
役物用コイル
下葺き材
木
横桟木30×36又は、
横桟木30×30
アスファルトルーフィング940以上
又は、ゴムアス防水シート
釘・リベット
#12×32
8)
(176
)
桟
縦桟木Pタイプ
(再生材 PET+PE)
4.8×28×1820
(73.3)
平
#12×50
ステンカラースクリュー釘
N45
等
N75
丸
釘
6
ブラインドリベット
5,使用工具類 (参考 )
瓦王(ガオウ)
養生シート
タッカー
ハンマー(木・板金)
押し切り
軽量折り曲げ機
バッタ
折り台
ハンドリベッター
コンベックス
巻き尺
曲尺
縦切り鋏
のこぎり
コーキング材
コーキングガン
つかみ
墨つぼ
バール
カッターナイフ
補修塗料
・
・
・
・
・
・
コーキング材
イ ン パ ク トド リ ル ・ ビ ット
補修塗料
・
※上記は参考です。必要に応じて工具を準備して下さい。
7
6,工事の手順
瓦王(ガオウ)
建
方
打ち合わせ・施工図作成
下
地
造
作
材 料 算 出 、 発 注
茅 負 い 、 鼻 隠 し
登
り
淀
取
付
け
図
下葺材作業
・
墨 出 し
葺
工 事
面
確
認
荷 下 ろ し 、 搬 入
実測と下地の確認・清掃
資 材 確 認 、 養 生
下 葺 材 の 敷 き 込 み
p1 3.下 葺材 の敷 き込 み参 照
縦、横桟木の取付け
p1 4.桟 木の 取付 け参 照
本 体 瓦 の 割 付 け
p1 5.本 体瓦 の割 付け 参照
軒 先 唐 草 の 取 付 け
p2 6.軒 先部 の納 め参 照
本体瓦の納め(棟部3段)
p1 6.本 体瓦 の取 付け 参照
( 棟部 3段 目ま で施 工)
主
p1 7~ 18 .主棟 の納 め参 照
(平 棟包 み、 棟シ ステ ム)
棟
部
の
納
め
本体瓦の納め (上から下へ )
p1 9.本 体瓦 の施 工参 照
( 棟部 3段 目以 下の 施工 )
谷
p2 0.谷 部の 納め 参照
部
の
納
め
け ら ば 部 の 納 め
p2 1~ 22 .けら ば部 の納 め参 照
壁取り合い部の納め
p2 3~ 25 .壁取 り合 い部 の納 め参 照
軒
p2 6.軒 先部 の納 め参 照
p2 7.軒 先段 違い 部の 納め 参照
先
部
の
納
め
隅 、 降 り 棟 の 納 め
p2 8.隅 部の 納め 参照
チェック
点 検 ・ 補 修 ・ 清 掃
p2 8.点 検・ 補修 ・清 掃参 照
仕
完 成 ・ 引 き 渡 し
上
※ 現 場の 状況 に見 合っ た手 順を 作成 して 下さ い。
8
7,資材の搬入・養生・荷揚げ
瓦王(ガオウ)
◆ 搬
入
①資材の積置きスペースについて
資 材
・ 荷置 きス ペー スを 確保 し、 不陸 がな いよ うに 整
地し てく ださ い。
資 材
←不陸
平板
②置き台について
資 材
・ 適当 な間 隔に 置い た台 木( 枕木 )の 上に 平板 を
乗せ て仮 止め し、 置き 台を 作り ます 。
台木
←整地
③荷降ろし作業について
・ 投げ 渡し は禁 止で す。 不用 意に 落と さな いよ う
に注 意し てく ださ い。
タテ置き
・ 長物 は特 に、 端部 が地 面や 周囲 に当 たら ない よ
うに 注意 して 扱っ てく ださ い。
④仮置きについて
・ 仮置 き資 材は 、タ テ置 きに しな いで くだ さい 。
◆ 養
生
防湿保護シート
・ すぐ 荷揚 げし ない 場合 は、 風雨 を避 ける ため に
内
防湿 性の 保護 シー トを かぶ せて 養生 しま す。
荷
・ 資材 内容 をチ ェッ クす るこ とや 、荷 崩れ を防 止
崩
れ
防
止
資 材
容
チ
ェ
ッ
ク
する こと に留 意し てく ださ い。
◆ 荷揚げ
荷揚げの位置
クレーンの位置
・ 屋根 の軒 高さ 、棟 高さ をあ らか じめ 計測 しま す。
H
・ クレ ーン の入 る場 所や 、屋 根上 の荷 揚げ 位置 を
h
設定 して おき ます 。
2点吊りの例
◆ 吊具使用例
2点吊りの例
吊りビームの例
(天秤)
・ 吊具 使用 時は 、資 材が
歪ま ない よう に吊 り方
に注 意し てく ださ い。
!
警
反り
告
●吊 り上 げ作 業中 は、 クレ ーン アー ムの 特定 範囲 内に 入ら ない こと を警 告す るこ と。
●木 毛セ メン ト板 下地 の上 に荷 揚げ する 場合 、踏 み込 み時 の抜 け落 ちが おこ らな いよ う歩 板
を 設置 する こと 。
!
注
意
●荷 揚げ の用 具は 、規 定の 物を 使用 して くだ さい 。
●ナ イロ ンス リン グの 幅は 10 0㎜ を使 用し 、損 傷が ない こと を確 認し てく ださ い。
●ナ イロ ンス リン グで 3点 以上 にし て吊 り上 げる 場合 、各 ナイ ロン スリ ング の張 力が 均等 に
な るよ うに 、吊 り点 の位 置や ナイ ロン スリ ング の長 さを 調節 して 、成 型品 本体 に歪 みや ひ
ず み、 絞り 、折 れが 出た りし ない よう に行 って くだ さい 。
●吊 具が 直接 成型 品本 体に 当た らな いよ うに 、吊 上げ 保護 具( 角当 て) で養 生し てく ださ い。
●成 型品 本体 及び 付属 品の 荷置 きの 際は 、集 中荷 置き を避 けて くだ さい 。
●成 型品 が荷 崩れ を起 こさ ない よう に、 梱包 や荷 置き には 十分 配慮 して くだ さい 。
9
8,下地の構造(例)
瓦王(ガオウ)
◆ 新築:木造下地の例
丸釘 1寸5分
本体瓦
縦桟木Pタイプ
横桟木 30×36
軒先唐草
タルキ
丸釘 2寸5分:タルキ止め
野地板
断熱バックアップ材※
アスファルトルーフィング940以上
軒先瓦
茅負い
丸釘 2寸5分
鼻隠し
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆ 新築:鉄骨下地の例
A
A
断熱バックアップ材※
軒先瓦
ハット鋼タルキ
木毛板 厚25mm
本体瓦
アスファルトルーフィング940以上
横桟木 30×36
軒先唐草
鉄骨下地 C型鋼
木毛板 厚25mm
アスファルトルーフィング940以上
横桟木 30×36
鉄骨下地 C型鋼
ドリリングタッピンネジ
鼻隠し
断熱バックアップ材※
ドリリングタッピンネジ
ハット鋼タルキ
本体瓦
<断面AA>
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
10
瓦王(ガオウ)
◆ 改修:平葺き屋根の改修例
軒先唐草除去
軒先瓦
軒先部分カット
横桟木 30×36
縦桟木Pタイプ
断熱バックアップ材※
野地板
タルキ
ルーフィング
鼻隠し
平葺き屋根材
茅負い
丸釘 1寸5分
○平葺き屋根材の軒先部分をカットし、
既存唐草を除去する。
○既存茅負いが腐食している場合は交換する。
○基本的に木造下地の要領で施工する。
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
本体瓦
(タルキ)
軒先唐草
丸釘 2寸5分
(鼻隠し)
(野地板)
(平葺き屋根材)
(ルーフィング)
丸釘 2寸5分:タルキ止め
(茅負い)
アスファルトルーフィング940以上
◆ 改修:長尺瓦棒屋根の改修例
軒先部分カット
本体瓦
軒先瓦
(長尺瓦棒)
断熱バックアップ材※
タルキ
長尺瓦棒
軒先唐草除去
野地板
茅負い
ルーフィング
鼻隠し
横桟木 30×36
横桟木 30×36
丸釘 3寸:タルキ止め
軒先横桟木 30×36
中間桟木 30×36
軒先唐草
丸釘 3寸
(茅負い)
(タルキ)
(鼻隠し)
(ルーフィング)
(ルーフィング)
○長尺瓦棒の屋根材の軒先部分をカットし、
既存唐草を除去する。
○既存茅負いが腐食している場合は交換する。
○軒先は横桟木を2段重ねる。
○瓦棒と瓦棒の間に中間桟木を設ける。
○ルーフィング、縦桟木は使用しない。
○丸釘はタルキまで届くものを使用すること。
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
本体瓦
(野地板)
断熱バックアップ材※
中間桟木 30×36
丸釘 3寸
(野地板)
(タルキ)
◆ 改修:コロニアルの改修例
軒先部分カット
軒先瓦
断熱バックアップ材※
縦桟木Pタイプ
タルキ
唐草除去
野地板
コロニアル
鼻隠し
ルーギング
○コロニアルの軒先部分をカットし、
既存唐草を除去する。
○既存茅負いが腐食している場合は交換する。
○コロニアルの上にルーフィングを敷き込み、
縦桟木Pタイプ、横桟木を釘止めする。
(コロニアルの上にコンパネを敷いてから
ルーフィングを敷き込んでも良い)
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
丸釘 1寸5分
本体瓦
軒先唐草
横桟木 30×36
丸釘 2寸5分
(野地板)
丸釘 2寸5分:タルキ止め
(コロニアル)
アスファルトルーフィング940以上
(ルーフィング)
(タルキ)
(鼻隠し)
11
瓦王(ガオウ)
◆ 改修:草屋根平葺きの改修例
横桟木 30×36
補強材 39×36
(タルキ 49×54)
本体瓦
(平葺き屋根)
束
縦桟木 45×18(半ヌキ)
(野地板)
針金
軒先瓦
母屋 60×45 (茅葺き屋根)
勾配により高さ設定
(母屋)
軒先唐草
木目鋼板
(軒桁)
ヌキ 15×90
※ (
)は既存部材とする
※ (
)は既存部材とする
◆ 改修:草葺き屋根の改修例(軒先化粧方法)
補強材 39×36
本体瓦
横桟木 30×36
束
(タルキ 49×54)
針金
台木 39×36
軒先瓦
母屋 60×45
(茅葺き屋根)
軒先横木 39×36×49
(母屋)
軒先唐草
桟木 30×36
サンパナ
化粧タルキ60×75 木目鋼板
押し縁 9×30
桟木
◆ 改修:瓦屋根の改修例
瓦屋根の改修は、既存瓦・既存瓦桟を取り外した後は、新築木造下地と同じ要領で施工する。
■概略の流れ:瓦・瓦桟の除去→下葺き材→竪桟木→横桟木→断熱バックアップ材※→本体
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
12
9,下葺き材の敷き込み
瓦王(ガオウ)
◆ 下葺き材の重ね要領
○下葺材は、アスファルトルー
100㎜以上重ねる
フィング940以上または、
ゴムアス防水シートをご使用
下さい。
200㎜以上重ねる
・流れ方向 → 100㎜以上
・桁行方向 → 200㎜以上
・谷
部 → 二重に敷き込む
100㎜出して
隅棟に合わせてカット
二重に敷き込む
(谷部 )
◆ 壁取合い部
・出隅、入隅ともに二重に敷き込みます。
・壁面には150㎜以上の立ち上げを設けてください。
・必ずコーキング処理を行なってください。
●出隅
●入隅
コ ーキ ング
壁面
15 0㎜ 以上
立ち 上げ る
コー キン グ
コー キン グ
!
1 50 ㎜以 上
立 ち上 げる
壁面
注 意
下地 が含 湿し てい る時 や雨 天時 の敷 き込 みは 避け てく ださい 。
13
10,桟木の取付け
瓦王(ガオウ)
①
縦桟木の取付け
使用部材
縦桟木 Pタイプ
釘
1寸5分
アスファルトルーフィング
940以上
①下葺き材の上に流れ方向に縦桟木
Pタイプを乗せます。
野地板
タル
キピ
ッチ
②タルキと同じピッチで取付け、釘
はタルキに止まるようにして下さ
い。
タルキ
茅負い
鼻隠し
横桟木の取付け
36
2
36
2
36
2
・軒先部
→軒先先端に合わせる
・軒先から1本目
→ピッチ348で墨出し
・軒先から2本目以降
→ピッチ362で墨出し
棟頂部
墨出し線
36
2
○縦桟木Pタイプの上に横桟木の
墨出しをして下さい。
アスファルトルーフィング
940以上
34
8
②
縦桟木Pタイプ
縦桟木Pタイプ
鼻隠し
使用部材
横桟木 30×36
釘
2寸5分
端数
362
362
362
362
348
棟頂部
①軒先の先端に合わせて横桟木を釘止
めして下さい。(茅負いを貫通させ
ない用に斜めに釘を打つ)
②軒先から1本目は348ピッチで墨
出しした所に横桟木を釘止めして下
さい。
③2本目以降は墨出し線に合わせて釘
止めして下さい。(362ピッチ)
④棟部では桟木ピッチが合わなくなる
事がありますが、棟部の横桟木は棟
頂部に釘止めして下さい。
丸釘
縦桟木Pタイプ
横桟木 30×36
アスファルトルーフィング
940以上
! 注 意
釘はタルキに届くようにし
て打って下さい。
茅負い
鼻隠し
14
野地板
タルキ
11,割付け
瓦王(ガオウ)
◆ 袖キャップ使用時の本体瓦割付け計算式
①屋根幅Lを測定します。
②屋根幅Lを本体瓦山ピッチ (227 )で割り、端数Xを出します。
③端数Xを左右均等に割り振ります。
屋根幅L=12893
これをX/2として算出します。
④1枚目の左端 (又は右端 )の山中心から
X/2を残して本体瓦をカットします。
⑤カットした側を基準にして本体瓦を施
工していきます。
90.5
227
●計算例:屋根幅L=12393㎜ (本体瓦山部中心
を屋根幅の中心に合わせる場合 )
・12893÷227=56 .797→ (56+0 .797 )
カット
・ 0 .797×227=180 .9=181㎜→ (端数X )
・ 181 ÷ 2 = 90 .5㎜
→ (X/2)
227
◆ 袖瓦使用時の本体瓦割付け計算式
①袖キャップ使用時の計算を行う。
②袖瓦の寸法 (192㎜ )からX/2を引き、その答えをYとします。
屋根幅L=12893
③両ケラバ側をYだけ伸ばして横桟木を
取付け、本体瓦を施工します。
●計算例:屋根幅L=12893㎜ (本体瓦山部
中心を屋根幅の中心に合わせる場合 )
101.5
・12893÷227=56 .797→ (56+0 .797 )
・ 0 .797×227=180 .9=181㎜→ (端数X )
・ 181 ÷ 2 = 90 .5㎜
→
(X/2 )
袖瓦
・ 192 -90 .5=101 .5㎜
→
(Y )
屋根幅L=12893
◆ 袖瓦使用時の本体瓦割付け方法(現場合わせ)
既存屋根幅
・屋根改修時、既存屋根の直角が
出ていない場合や、棟部と軒先
部の長さが同じで無い場合は、
右図のように本体瓦、軒先瓦を
屋根面に仮置きし、(釘止めは
しない)袖瓦が納まるよう横桟
木の長さを調整して下地を修正
して下さい。
a:袖キャップの寸法=192㎜
(本体瓦山部中心からのピッチ )
屋根中心
本体瓦(仮置き)
棟部
軒先部
a
a
軒先瓦(仮置き)
縦桟木Pタイプ タルキに釘止め
横桟木 30×36 調整分伸ばしてカット
15
12,本体瓦の取付け(主棟工事含む)
瓦王(ガオウ)
①本体瓦棟部3段の施工
●本体瓦は基本的に上 (棟部 )から下 (軒先部 )へ葺きます。
(下から上へ葺く事も可能です)
断熱バックアップ材※
・先ず、棟部3段に断熱バックアップ材※
を敷きます。(棟部から1段目は必要に
応じて断熱バックアップ材※をカットし
て下さい。)
本体瓦谷部を
立ち上げる
をカット
本体瓦山部へ
釘止めする
・その上に本体瓦を施工します。
(主棟鬼飾りが納まる部分は本体瓦を
馳組し、それ以外の部分は本体瓦を掴
み等で立ち上げて施工して下さい。)
棟から1段目
棟から2段目
棟から3段目
野地板
・釘は棟部から1段目の本体瓦のみ
釘止めします。(必ず横桟木に止
まるように釘止めして下さい。)
タルキ
本体瓦
断熱バックアップ材※
ステンカラースクリュー釘(横桟木に止める)
・ケラバ側も同時に納めます。
(ケラバの納めについて
は、p .21参照)
縦桟木Pタイプ
横桟木 30×36
アスファルトルーフィング 940以上
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◇ 本体瓦の重ね方法
●横方向のジョイントは左右どちらから重ねてもOKです。(左右どちらからも施工可能)
●縦方向のジョイントは1山以上ズラして重ねて下さい。
×
○
16
瓦王(ガオウ)
②主棟の納め:平棟包み仕様(参考納まり図)
平棟包み
10
木下地 30×90
3
本体瓦立上げ
横桟木 30×36
105
本体瓦
断熱バックアップ材※
30
面戸板
縦桟木Pタイプ
25
アスファルトルーフィング940以上
野地板
タルキ
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
②主棟の納め:棟システム仕様(参考納まり図)
●棟部3段の施工後、主棟を仕上げます。
・主棟を納める時は必ず面戸板を取付けて下さい。
・主棟納めの詳細については、別冊の棟システム施工
マニュアルを参照して下さい。
・切妻屋根、入母屋屋根の主棟鬼飾りが取り付く場所
は、本体瓦を馳組して下さい。(右図参照)
本体瓦馳組
本体瓦馳組
<参考納まり図>
60~90
主棟
主棟鬼飾り
面戸板
本体瓦
17
鬼飾りの幅
本体瓦立ち上げ
瓦王(ガオウ)
③主棟鬼飾り、棟用紋章の取付け(参考)
リベット止め
●主棟施工後、主棟鬼飾り、棟用紋章を取り付けます。
・主棟鬼飾りは、正面:丸釘4箇所、背面:リベット
にて細かく止めて下さい。
・棟用紋章は、ステンカラースクリュー釘とリベットで取付けて下
さい。(釘は必ず木下地に止めて下さい)
リベット
ステンカラースクリュー釘
! 注 意
棟用紋章
本体瓦
主棟鬼飾り
4-丸釘
◇ 主棟納まり図例(棟システム)
例1)
例2)
例3)
例4)
18
突き合わせ部及び、釘(木
ビス)・リベット等で固定
した箇所は必ずコーキング
して下さい。
瓦王(ガオウ)
④本体瓦の施工:棟部3段目以降(①~④を繰り返す)
●主棟工事が完了したら棟部から3段目以降の本体瓦を施工します(ケラバも同時に納めます)
①断熱バックアップ材※を横桟木
に突き当てて敷き込む
棟から3段目の本体瓦
断熱バックアップ材※
横桟木 30×36
②上の段の本体瓦を持上げ、次の
本体瓦を断熱バックアップ材※
に合わせて置く
③本体瓦を置いたら、上の段
の本体瓦を被せる
④2段上の本体瓦のみを
横桟木に釘止めする
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
19
13,谷部の納め
瓦王(ガオウ)
◆谷部の納め
事前準備
折り下げ線から30~35の位置でカットし、カット位置から約100㎜までを叩いて伸ばす。
伸ばし線
折り下げ線
65~70
約100㎜
折り下げ線
木ハンマで叩いて
平らにする
30~35
参考納まり
30~35
① 上記事前準備の内容で、カットして伸ばす。
② 谷樋に沿って本体瓦を折り加工する。
③ 側面から釘止めし、コーキングする。
本体瓦
断熱バックアップ材※
横桟木30×36
木ハンマで叩いて伸ばす
縦桟木Pタイプ
折り加工
谷桟木30×36
ステンカラースクリュー釘
5
30~3
谷樋
アスファルトルーフィング940以上
野地板
(5)
タルキ
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆谷樋のジョイントについて
流れ
谷樋、長尺物以外の単尺物の場合、重ね代を
200㎜以上とし、コーキングして下さい。
コーキング
重ね200mm以上
◆参考構成図
・谷中心から平行に谷桟木30×36を取付
けて下さい。(谷樋が入る寸法に合わせる)
・横桟木30×36は谷桟木と突き合わさっ
縦桟木Pタイプ
た位置でカットして下さい。
横桟木 30×36
・谷に合わせて谷樋を配置し、谷桟木に釘止
谷桟木 30×36
めして下さい。釘止めした箇所には必ずコ
アスファルトルーフィング940以上
ーキングして下さい。
谷樋
20
14,ケラバ部の納め
瓦王(ガオウ)
◆袖瓦を使用した納め
既存屋根 棟部の幅
・袖瓦は、ケラバの棟部と軒先部の寸法が同じで、直角
が出ていることが必要です。横桟木で調整して下さい。
・横桟木での調整は、桟木構成で屋根としてもつ耐久力
を考慮に入れて、常識の範囲内で設定してください。
①既存屋根の構造に合った施工方法を確認してください。
②横桟木30×36の長さでケラバを調整してください。
③下場包みは現場で合わせてください。
既存屋根 軒先部の幅
差
④本体一段ごとに袖瓦を取り付けて納めます。
差
この寸法差が横桟木30×36で調整出来
る範囲内であれば、袖瓦を使用できます。
*これ以外については、袖キャップを使用、又は現場加工とします。
◇新築-袖瓦納め
◇平葺き改修-袖瓦納め
袖瓦
袖瓦
断熱バックアップ材※
ステンカラースクリュー釘
横桟木 30×36
ケラバ下場包み
登り淀
野地板
丸釘 2寸5分
縦桟木Pタイプ
タルキ
破風板
(ルーフィング)
(野地板)
丸釘 2寸5分
(登り淀)
縦桟木Pタイプ
(破風板)
◇長尺瓦棒改修-袖瓦納め
袖瓦
ケラバ下場包み
(平葺き屋根)
○ケラバ部分の屋根材をカットし、既存唐草を取り除く
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
◇コロニアル改修-袖瓦納め
横桟木 30×36
ステンカラー
スクリュー釘
(タルキ)
※断熱バックアップ材は、オプション
ステンカラースクリュー釘
ケラバ下場包み
アスファルトルーフィング
940以上
ステンカラー
スクリュー釘
断熱バックアップ材※
ステンカラースクリュー釘
横桟木 30×36
本体瓦
本体瓦
アスファルトルーフィング
940以上
断熱バックアップ材※
ステンカラースクリュー釘
袖瓦
断熱バックアップ材※
本体瓦
ケラバ下場包み
桟木 30×36
横桟木 30×36
本体瓦
ステンカラー
スクリュー釘
アスファルトルーフィング
940以上
(ケラバ水切り)
(コロニアル屋根材)
丸釘 2寸5分
(ルーフィング)
(タルキ)
(屋根材)
カット
(野地板)
(長尺瓦棒屋根材)
(下地材)
(ルーフィング)
ステンカラー
スクリュー釘
縦桟木Pタイプ
丸釘 3寸
(登り淀)
(破風板)
(タルキ)
(破風板)
○ケラバ部分の屋根材をカットし、既存唐草を取り除く
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
○ケラバ部分に桟木30×36を通す
○ルーフィング、縦桟木は使用しないで瓦棒の上に横桟木を釘止めする
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
○ケラバ部分の既存水切りをカットする
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
21
瓦王(ガオウ)
◆袖キャップを使用した納め
既存屋根 棟部の幅
・ケラバの棟部と軒先部の寸法(巾)の差が大きくて、
袖瓦が使用できない場合は、袖キャップを使用するか
または現場加工をして納めてください。
①既存屋根の構造に合った施工方法を確認してください。
②必要に応じて、既存屋根材や水切のカットを行います。
③本体瓦、断熱バックアップ材をケラバに合わせ適当な
既存屋根 軒先部の幅
長さにカットし、袖キャップに差し込み納めます。
◇新築-袖キャップ納め
◇平葺き改修-袖キャップ納め
本体瓦を差し込む
断熱バックアップ材※
断熱バックアップ材※
本体瓦
横桟木 30×36
本体瓦
本体瓦を差し込む
袖キャップ
断熱
バックアップ材※カット
横桟木 30×36
袖キャップ
断熱
バックアップ材※カット
ステンカラー
スクリュー釘
ステンカラー
スクリュー釘
野地板
(平葺き屋根材)
アスファルトルーフィング
940以上
野地板
アスファルトルーフィング
940以上
縦桟木Pタイプ
丸釘 2寸5分
破風板
※断熱バックアップ材は、オプション
◇コロニアル改修-袖キャップ納め
横桟木 30×36
(破風板)
○ケラバ部分の屋根材をカットし、既存唐草を取り除く
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
タルキ
本体瓦
(登り淀)
丸釘 2寸5分
(タルキ)
登り淀
断熱バックアップ材※
(ルーフィング)
縦桟木Pタイプ
◇長尺瓦棒改修-袖キャップ納め
本体瓦を差し込む
断熱バックアップ材※
本体瓦を差し込む
本体瓦
袖キャップ
断熱
バックアップ材※カット
横桟木30×36
袖キャップ
断熱
バックアップ材※カット
ステンカラー
スクリュー釘
ステンカラー
スクリュー釘
ケラバ
下場包み
(水切り)
カット
(屋根材)
カット
アスファルトルーフィング
940以上
(野地板)
(コロニアル屋根材)
(ルーフィング)
丸釘 3寸
(登り淀)
(長尺瓦棒屋根材)
(タルキ)
(破風板)
(ルーフィング)
(ケラバ水切り)
丸釘 2寸5分
(タルキ)
(下地材)
縦桟木Pタイプ
桟木 30×36
(破風板)
○ケラバ部分の屋根材をカットし、既存唐草を取り除く
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
○ケラバ部分に桟木30×36を通す
○ルーフィング、縦桟木は使用しないで瓦棒の上に横桟木を釘止めする
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
○ケラバ部分の既存水切りをカットする
○既存茅負いが腐食している場合は交換する
※( )は既存部材とする
※断熱バックアップ材は、オプション
22
15,壁取り合い納め(正面)
瓦王(ガオウ)
◆新築の場合(木造下地)
外壁
①断熱バックアップ材※をカットして入れます。
正面雨押え
②本体瓦を壁面に合わせてカットし谷部を
つかみで立ち上げます。
③木下地30×90を本体に乗せて
釘止めします。
④面戸板を本体上に配置します。
⑤正面雨押えを木下地と壁面に合わ
せて乗せ、側面から釘止めします。
木下地 30×90
面戸板
本体瓦
横桟木 30×36
縦桟木Pタイプ
断熱バックアップ材※
アスファルトルーフィング940以上
⑥外壁材で化粧します。
断熱
バックアップ材※
カットする
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆改修の場合(コロニアル)
外壁:サイディング・モルタル等
①断熱バックアップ材※をカットして入れます。
②本体瓦を壁面に合わせてカットし
谷部をつかみで立ち上げます。
③本体上には木下地18×90、壁
面には木下地15×90を、それ
ぞれ釘止めします。
④面戸板を本体上に配置します。
⑤正面雨押えを木下地に合わせて乗
せ、側面から釘止めします。
コーキング
本体瓦
木下地 15×90
横桟木 30×36
正面雨押え
縦桟木Pタイプ
木下地 18×90
断熱バックアップ材※
面戸板
アスファルトルーフィング940以上
(コロニアル)
(下葺き材)
⑥既存の外壁材に切り込みを入れて
正面雨押えの上端を曲げ差し込み
コーキング処理をします。
断熱
バックアップ材※
カットする
※(
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
)は既存部材とする
◆参考構成図
正面雨押え
木下地 18×90
つかみにて谷センター
を立ち上げる
本体瓦谷部を立ち上げる
丸釘または皿タッピンネジ
棟面戸
外壁
アスファルトルーフィング940以上
本体瓦
横桟木 30×36
断熱バックアップ材※
カットして入れる
縦桟木Pタイプ
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
23
16,壁取り合い納め(側面)
瓦王(ガオウ)
◆新築の場合(木造下地)
①本体瓦の端部は、ハサミを入れずに
八千代折りして、立上げます。
②木下地40×45を横桟木の上で固
定し、木下地15×90を勾配を付
けて釘止めします。
外壁
木下地(15×90)
木下地(40×45)
側面雨押え
側面捨板(壁取り合い用)
横桟木 30×36
縦桟木Pタイプ
本体瓦
断熱バックアップ材※
③側面雨押えを木下地と壁面に合わ
せて曲げ、200㎜以上の立上げ
を設けて釘止めします。
④外壁材で化粧します。
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
アスファルトルーフィング940以上
野地板
タルキ
◆改修の場合(コロニアル)
①本体瓦の端部は、ハサミを入れずに
八千代折りして立上げます。
②木下地40×45を横桟木の上で固
定し、木下地15×90を勾配を付
けて釘止めします。
外壁(モルタル・サイディング等)
コーキング
ステンカラースクリュー釘
丸釘または皿タッピンネジ
側面雨押え
側面捨板(壁取り合い用)
横桟木 30×36
縦桟木Pタイプ
アスファルトルーフィング940以上
本体瓦
断熱バックアップ材※
木下地(15×90)
木下地(15×90)
木下地(40×45)
③側面雨押えを木下地に合わせて乗せ、
側面から釘止めします。
④既存の外壁材に切り込みを入れて、
正面雨押えの上端を曲げ差し込み、
コーキング処理をします。
(コロニアル)
(ルーフィング)
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
(野地板)
◆参考構成図
側面壁取り合い部は
八千代折り
コーキング
外壁
側面雨押え
木下地 15×90
本体瓦
木下地 40×45
横桟木 30×36
側面捨板(壁取り合い用)
アスファルトルーフィング940以上
縦桟木Pタイプ
24
※(
)は既存部材とする
17,壁正面、側面取り合い部の納め
瓦王(ガオウ)
◆ 参考構成図
■正面と側面の壁立上りの取り合いは図を参考に納めてください。
①ルーフィングは正面側面ともに150㎜以上壁面に立ち上げます。(p .12参照)
②正面側は本体瓦の谷部を立ち上げてください。
③側面壁の本体瓦は、立ち上げ部分の軒先側を斜めにカットし、
棟側はハサミを入れずに八千代折りにしてください。
④正面雨押え、側面雨押えで納めてください。 (p .24 ,25参照)
⑤必要箇所にはコーキング処理をしてください。
側面雨押え
木下地 15×90
本体瓦:壁取り合い部八千代折り
木下地 40×45
側面捨板(壁取り合い用)
アスファルトルーフィング940以上
壁取り合い部立ち上げ
外壁
木下地 18×90
側面壁取り合い部は八千代折り
面戸板
正面雨押え
外壁
コーキング
本体瓦:正面壁取り合い部立ち上げ
本体瓦:アザ折り
25
18,軒先部の納め
瓦王(ガオウ)
①軒先横桟木に軒先唐草、軒先面戸を取り付ける
軒先面戸
縦桟木Pタイプ
横桟木
・軒先唐草のジョイント部は30㎜以
上重ねてください。
軒先唐草
アスファルトルーフィング
茅負い
野地板
鼻隠し
タルキ
②断熱バックアップ材(オプション)を敷き込む
横桟木
断熱バックアップ材※
・断熱バックアップ材※は軒先の横桟木
に突き当てて敷き込んでください。
・ケラバ部分は、長さを合わせてカット
して使用してください。
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
茅負い
鼻隠し
タルキ
本体瓦
横桟木
縦桟木Pタイプ
アスファルトルーフィング
野地板
③軒先瓦を取り付ける
軒先瓦
本体瓦を持ち上げる
・本体瓦を持ち上げて軒先瓦を取り付
けます。
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
茅負い
鼻隠し
断熱バックアップ材※
タルキ
横桟木
縦桟木Pタイプ
アスファルトルーフィング
野地板
④釘止め
本体瓦
・軒先瓦を取り付けてから、本体瓦を
被せてください。
・軒先巴と本体瓦の折り下げ部を横桟
木へ止まるように釘止めします。
軒先瓦
軒先巴
※釘は必ず横桟木に止めてください。
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
!
茅負い
鼻隠し
断熱バックアップ材※
タルキ
注 意
軒 先瓦 を施 工す る際 は危 険防 止の ため 、足 場を 設置 して 施工 して 下さ い
26
横桟木
縦桟木Pタイプ
アスファルトルーフィング
野地板
19,軒先段違い部の納め
瓦王(ガオウ)
◆段違い納め1
◆段違い納め2
①
①
3つにカットする
2つにカットする
②
②
使用しない(捨てる)
③
③
180度回転し、山
谷を合わせて被せる
そのまま被せる
本体瓦谷部を立ち上げる
本体瓦谷部を立ち上げる
④
④
山部にビス止め
(野地板に止める)
⑤
山部にビス止め
(パッキン付きビス
で野地板に止める)
⑤
リベット止め
リベット止め
パッキン付きビス
27
20,隅棟部の納め
瓦王(ガオウ)
◆事前準備(隅棟の稜線に沿って本体瓦(軒先瓦)をカットする)
隅棟の稜線から、100㎜
残した部分をカットする。
① 本体瓦、軒先瓦を隅棟の稜線
隅棟の稜線
から100㎜程余分に残して
カットして下さい。
② 余分にカットした部分を木ハンマ
等で叩いて平らにして下さい。
約100㎜
木ハンマで叩いて平らにする
◆軒先瓦と2段目までの納まり
◆平棟包み仕様の参考納まり図
軒先瓦とその上の2段目の本体瓦は、隅角、
自在面戸は横から木下地に釘止めします。
鬼飾り等が取り付きますので、下図のように
平棟包みから飛び出した自在面戸は下端を
馳組して下さい。
カットするなどして調整してください。
本体瓦馳組
平棟包み
木下地 30×90
断熱バックアップ材※
本体瓦
横桟木 30×36
本体瓦
断熱バックアップ材※
横桟木 30×36
自在面戸
アスファルトルーフィング
940以上
縦桟木Pタイプ
アスファルトルーフィング940以上
940以上
縦桟木Pタイプ
タルキ
野地板
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
野地板
タルキ
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆3段目以降の納まり
軒先から3段目以降の本体瓦は谷部を立ち上げるか、又はそのまま重ね合わせて下さい。
本体瓦谷部を立ち上げる
又は、
本体瓦
本体瓦を重ね合わせる
本体瓦
※
断熱バックアップ材
横桟木
※
断熱バックアップ材
横桟木
※「断熱バックアップ材」は、オプションです。
◆平棟包み仕様以外は、別冊 棟システム施工マニュアルを参照して下さい。
28
21,入母屋箕甲納め
瓦王(ガオウ)
◆葺き順序
①正面の壁取り合い部を処理し、隅棟部を馳組みにして納めます。
②箕甲と側面の取り合い部分を馳組みして納めます。
③主棟部を納め、上から順に葺いていきます。
・① → ② → ③ の順で進めますが、それぞれ取り合いの部分を先に納めてください。
平面の葺き作業は後で行うことが可能です。
本体瓦馳組
本体瓦
本体瓦
つかみにて谷センター
を立ち上げる
バックアップ材
※
縦桟木Pタイプ
谷部を立上げる
横桟木
馳組み図
谷部立上げ図
山部を伸ばして馳組みする
巴の位置を同じにする
③
山部を伸ばして馳部を作る
谷部を立上げる
②
馳組みする
①
※「断熱バックアップ材」は、
オプションです。
◆箕甲部分の納め
左側から右側へ葺いていく
(軒先瓦を使用)
右側から左側へ葺いていく
棟側
(箕甲用軒先瓦(左葺き)を使用)
◎箕甲部分の納めは軒側から棟側へ重ねて葺きます。
軒側
巴釘止め
29
22,雪止金具の取付け
瓦王(ガオウ)
◆ 一段置きの取付け(本体瓦を上から葺く場合)
○取付け個数や段数は、現場の状況に応じて判断してください。
・本体瓦を上から葺く場合には、雪止金具は一段置きとなります。
・取付けは、千鳥になるように配置してください。金具は釘又はビスにて固定して下さい。(2箇所)
釘又はビス止め(2箇所)
棟
葺く
下へ
ら
棟か
雪止金具
千鳥にする
軒先
雪止金具
軒桁
・雪止金具は、基本的
に軒桁より棟側で取
付けて下さい。
軒先
◆ 一段づつの取付け(本体瓦を下から葺く場合)
○取付け個数や段数は、現場の状況に応じて判断してください。
・雪止金具を一段づつ取り付けたい場合には、軒先から上へ葺きます。
この時、軒先から葺くのは雪止金具を取付ける数段のみで、他は、棟から下へ向かって葺いてください。
・取付けは、千鳥になるように配置してください。金具は釘又はビスにて固定して下さい。(2箇所)
釘又はビス止め(2箇所)
棟
く
へ葺
ら下
か
棟
葺く
上へ
ら
か
軒先
軒先
雪止金具
千鳥にする
雪止金具
軒桁
・雪止金具は、基本的
に軒桁より棟側で取
付けて下さい。
軒先
◆ 雪止金具取付けピッチの目安
Lo
o
L
・ Ps ( N / ㎡ ( ㎏ f / ㎡ ) ) : 滑 雪 荷 重
雪止金具
・D (㎝ ):積雪量
Ps
D
・r (㎏/㎝/㎡ ):積雪単位重量
D
L
x
・θ (deg ):屋根勾配角度
・ Lx ( m ) : 雪 止 金 具 流 れ 方 向 取 付 け ピ ッ チ
Lx
・F=882 .5N (90 .0㎏ f ):雪止金具製品強度 (c=2 )
Ps = D・r・sinθ
W
Lx =
(強度試験時平均破壊荷重:1765N (180 .0㎏ f)
F
・W (㎜ ):雪止金具桁行き方向取付けピッチ
Ps・W・cosθ
※ 静止摩擦係数は無視する
◆雪止金具流れ方向取付けピッチ勾配対応表(目安)
◇ 計算例1(Lx の算出)
<諸条件> ・積雪量:D= 50 ㎝ ・積雪単位重量:r=2㎏/㎝/㎡(一般地域)
勾
配 (寸)
雪止金具桁行き方向取付け
ピッチ:W = 455㎜
3
4
5
6
7
8
9
10
8.4
(23段)
7.1
(19段)
5.7
(15段)
4.9
(13段)
4.4
(12段)
4.2
(11段)
4
(11段)
3.9
(10段)
3.9
(10段)
◇ 計算例2(Lx の算出)
<諸条件> ・積雪量:D=100 ㎝ ・積雪単位重量:r=3㎏/㎝/㎡(多雪地域)
勾
配 (寸)
雪止金具桁行き方向取付け
ピッチ:W = 455㎜
【単位:m】
2.5
【単位:m】
2.5
3
4
5
6
7
8
9
10
2.8
(7段)
2.4
(6段)
1.9
(5段)
1.6
(4段)
1.4
(4段)
1.4
(3段)
1.3
(3段)
1.3
(3段)
1.3
(3段)
※ 滑雪荷重は積雪量に比例するので、積雪量が地域により変化する場合は、上記諸条件の積雪量に対する
割合で算出して下さい。
(地域特性・立地条件等を考慮の上、取付けピッチを算定下さい)
30
23,点検・補修・清掃
瓦王(ガオウ)
◆ 屋根面の点検
○仕上がり後、下記部分の点検を必ず行なってください。
① かみ 合わ せ、 組合 せの 部分 に浮 き上 がり はあ りま せん か?
チ
ェ
② 各部 分の 仕舞 いは 完了 して いま すか ?
ッ
③ 各要 所に コー キン グ処 理が 施さ れて いま すか ?
ク
④ 取扱 上の キズ は補 修し まし たか ?
⑤ 雨の 吹き 上が りや 、吹 き溜 まり の予 想箇 所を 見直 して くだ さい 。
○点検しながら、補修の必要な箇所にはカラーテープでマーキングをするなどし
て、補修もれを起こさないような配慮をしてください。
◆ 屋根面の清掃・補修
●「キリコ」「汚れ」が
●清掃は、表面の塗膜に
付着している場合は、
キズを付けないような
必ず清掃して除去し
用具を選んで使用して
てください。
ください。
!
注
!
意
注
意
金属ブラシ・プラスチック製ブラシ・金属ヘラ
「キリコ」「ゴミ」を放置すると屋根材の錆
スチールウールなどはキズの原因になるので、
発生の原因となるので、除去してください。
使用しないでください。
● 汚れ を取 る場 合に は、 中性
●屋 根表 面に 付い たキ ズは 、
●施 工完 了後 は材 料等 を現 場
洗 剤を 使用 し、 必ず 水洗 い
表面 材と 同色 の純 正補 修塗
に残 さな いよ うに 処理 し、
し て乾 いた 布で 拭き 取っ て
料を 使用 して 補修 しま す。
検査 に支 障を 来さ ない よう 、
く ださ い。
補修 箇所 は、 清掃 後に 油や
周辺 環境 の整 備を 行な って
ゴミ を布 など で完 全に 除去
くだ さい 。
して から 行な って くだ さい 。
中性
ゴミ
補修塗料
31
24,安全作業の心得
瓦王(ガオウ)
!
警
取扱 いを 誤っ た場 合に 、使 用者 が死 亡ま たは
告
重傷 を負 う可 能性 が想 定さ れま す。
①高所作業の安全を期する
④台風、突風、つむじ風等の異常
ために正しい服装と保護
気象の発生が予報されている時
具を必ず着装して下さい。
は、屋根材が飛散して2次災害
(ヘルメット、命綱等)
を起こす危険があるので、充分
注意してください。
※2m以上の高所作業では
安全ベルト、命綱の着装
が規定されています。
台
②服装は作業に支障のない
⑤落下災害の発生防止
身軽な作業服を着用して
の為、同側面での上
ください。
下同時作業は避けて
ください。
③雨天時や、事前に雨や
雪が降って屋根表面が
濡れている場合は、滑
⑥作業中の落下事故を
りやすく落下の危険が
防止するために安全
あるので、充分に注意
ネットを必ず取り付
して作業を行って下さ
けて下さい。
い。
!
注
取扱 いを 誤っ た場 合に 、使 用者 が軽 傷を 負う
意
危険 及び 、物 的損 害の 発生 が想 定さ れま す。
①毎日のミーティングでは、作業規律の徹底、
③整理、整頓、標識の重視を心掛け、公衆災害
健康状態のチェック、安全確保のための注意事
の防止に配慮してください。
項の確認を行って下さい。
規律
安全
ゴミ
健康
②電動工具、一般工具の安全操作と落下防止、
④降雨、降雪、暴風、などの気象変化に関する
及びこれらによる漏電、感電事故防止に心掛
情報に注意して作業を進めてください。
けてください。
※軒先など施工箇所に電線が接近している場合
は、事前に電力会社に連絡
!
して、事故のないよう
に注意してくだ
さい。
!
32
取扱店
製造元
ルーフシステム事業部
喜多方工場 〒966-0014 福島県喜多方市関柴町西勝字西原315
Tel 0241-24-5111㈹ Fax 0241-24ー5032
那 須 工場 〒324-0037 栃木県大田原市上石上1843-4
Tel 0287-29-3555㈹ Fax 0287-29ー3551
※本書の商品構成、仕様及び形状は予告なく変更する場合がありますので予めご了承下さい。
瓦王(ガオウ)07版
2016.09.07