お問い合わせ先:第一事業部 課長 長岡 宜徳 (045) 335-8290 Japan.Sales.Support@kla-tencor.com http://www.kla-tencor.co.jp KLA-Tencor の新しい高解像度 TeraScanHR が 45nm 以降のノードの量産ラインで レチクル検査を可能に カリフォルニア州サンノゼ(2007 年 3 月 15 日)発。フォトマスク検査テクノロジの世界的なリーディ ングカンパニーである KLA-Tencor (NASDAQ: KLAC)は本日、業界初の 45nm 世代のフォトマス ク量産に対応した検査装置である TeraScanHR システムを発表しました。45nm 以降のノードの微 細な欠陥ときわめて複雑な OPC*に必要な大幅に向上した解像度を実現し、生産性を大幅に高 めた TeraScanHR により、お客様は 45nm ノードの微小パターンレイヤの量産に必要な高い感度 が得られると同時に、クリティカルでないレイヤおよびチップ世代の検査あたりのコストを低減で きます。 「当社の新しい TeraScanHR システムは、きわめて複雑な 45nm ノードのフォトマスクから現在お よび旧世代の 65nm および 90nm デザインノードまで、フォトマスクの多くのの世代にわたってコス ト効率のよい量産ラインを可能にする、技術的および経済的に革新的な新機能をフォトマスクメ ーカに提供します。この新しいシステムが提供する優れたソリューションにより、OPC 設計者は、 微細な線幅を持つきわめて複雑な OPC 形状を十分に活用して、製造プロセスウィンドウを改善 し、現在および将来のデザインノードのデバイス集積度を高めることができます。」と、 KLA-Tencor のレチクル・フォトマスク検査部門担当副社長兼本部長 Harold Lehon は述べていま す。 客先での広範な評価により、このシステムがさまざまな複雑な OPC 形状の特性を持つ 45nm 世 代の最新フォトマスクタイプを検査できる能力を備えているだけでなく、die-to-die 検査モードと die-to-database 検査モードの両方で超微細欠陥の検出に優れた能力を発揮することが実証さ れました。新しく開発されたこのシステムは、広範なピクセルサイズからコンフィギュレーションを 選ぶことができ、お客様は多くのチップ世代にわたって日常的な量産における生産性とコスト効 率を最適化できます。KLA-Tencor はすでに、多数の TeraScanHR システムを出荷しており、最 先端のマスクショップやロジック、メモリ、およびファウンダリ IC メーカから 45nm ノードの試作用お よび 32nm ノードの開発用に受注を獲得しています。 「AMTCでは、新しいTeraScanHR検査装置を使用して、高品質の45nmフォトマスクを最先端 ウェーハファブのお客様に提供できます。この検査装置は、65nmおよび90nmノードのマスク 検査での生産性を高め、その反射光機能は、お客様が45nmノード、さらに32nmノードへの困 難な移行を成し遂げるのを当社が支援していくうえで重要です。」と、AMTC (ドイツ、ドレスデ ン)の最先端マスクテクノロジセンターの専務取締役Mathias Kamolz氏は述べています。 TeraScanHR では、収差がきわめて小さい高 NA 光学系、新しい高精度オートフォーカス機能、改 良された低振動ステージを備えた新しい画像取り込みシステムを採用し、業界で比類のないイメ ージング性能を実現しました。さらに、新しいデータベースモデリングアルゴリズムによって、複 雑な OPC 形状の処理を大幅に改善し、欠陥検出感度の向上、および疑似欠陥率の低減を達成 しました。最新世代のスーパーコンピュータテクノロジを統合したこのシステムは、高品質検査モ ードと高いスループットを同時に実現させ、レチクルの納期の短縮と、新しいチップデザインの量 産立ち上げ促進を強力に支援します。 TeraScanHR テクノロジの概要 微細な線幅ときわめて複雑なOPCを使用する45nmノードの要求に対応するように設計された TeraScanHRシステムでは、その高い画像解像度と正確なデータベースモデリングにより、 die-to-dieモードとdie-to-databaseモードの両方で高い欠陥検出感度および低い疑似欠陥率を 実現します。このシステムには、透過光+反射光照明モード(T+Rモード)を使用しても高い生産 性を維持する高速画像処理機能を備えています。T+Rモードは、45nmノードの最高品質のフォト マスクと、65nmノードの一部のクリティカルレイヤおよびデザインで量産を実現するために必要 です。 この装置は、多彩な構成の中から目的に合ったコンフィギュレーションを選択することができ、複 数の世代のクリティカルおよびノンクリティカルレイヤーマスクをコスト効率よく検査することがで きます。大きなピクセルでは65~130nmノードでのスキャン時間を短縮でき、最も小さい72nmピク セルは45nm以降のノードのフォトマスクでの使用を目的としています。 新しい検査テクノロジ TeraScanHRでは、微細なOPC構造、線幅、および欠陥を解像するために、新しい光学イメージ ングサブシステムと新しく72nmピクセルを導入しています。 • 収差がきわめて小さい高NA光学系により、イメージング性能が新たなレベルに進化しまし た。 • 新しいオートフォーカスサブシステムによって高NA光学系のよりシビアなフォーカス深度に 対応し、誤差の小さい、均一なイメージングを可能にしました。新しいオートフォーカス機構 は、独立したビームとプリマッピング技術の採用によりフォトマスクの平坦度、反り、傾き、 振動、熱による効果などを補正し、フォトマスクの表面上に適切なフォーカスを維持します。 また、エッチングされたクォーツやトライトーンマスクタイプなどの大きなトポロジーを持つ複 雑なフォトマスクにも対応します。 • TeraScanHRシステムは、複数のピクセルサイズを搭載できるので、最高感度を必要としな い検査には大きなピクセルを使い、スキャン時間を短縮し、生産性を向上させることができ ます。 高精度のデータベースモデリング die-to-database検査モードでは、高性能の新しいデータベースモデリングアルゴリズムにより、 データベース画像が光学画像と正確に照合され、微細なOPC構造の高精度なモデリングを確実 に行うことができます。そのため、単純なテストマスクだけでなく、製品フォトマスクに必要な高い 感度と、低い疑似欠陥率を維持できます(旧世代のシステムでは複雑なOPCを検査する際多くの 場合、過度の疑似欠陥検出を回避するため、ディテクタの感度を低く設定する必要があり、その 結果、全体的な欠陥検出性能が低下してしまう問題がありました)。 新しいコンピューティング機能 最新のTera画像処理スーパーコンピュータには、以前のシステムよりさらに高速のプロセッサが 搭載され、さらにプロセッサの数を最大で2倍に増やすことによりデータ処理能力が大幅に向上 しています。この処理能力の拡大により、統合T+Rモード(以下の説明を参照)などの、高速デー タ処理が必要とされるモードでのスキャン時間が短縮し、以前のシステムよりも大幅に低コストの 広範な検査が可能となり、コスト効率がよく高い品質のフォトマスク製造フローが実現します。 高速の透過照明モードと反射照明モード これまでの検査には透過照明モード(T)が使用されてきましたが、可能な最高の感度ですべての 欠陥を確実に検出できるように、65nm以降のノードには反射照明(R)モードが不可欠となりました。 たとえば、反射光モードでは、ピンホール、クリア突起およびブリッジ、異物などの欠陥タイプをよ り的確に検出できます。さらに、反射照明モードでは、最新世代でますます一般的になっている クリアSRAFデザインに対する性能が向上しています。 透 過 照 明 モ ー ド と 反 射 照 明 モ ー ド (T+R) が 完 全 に 統 合 さ れ た TeraScanHR シ ス テ ム で は 、 die-to-dieモードとdie-to-databaseモードの両方で質の高い検査を行います。TとRの両方の検 査モードが1つの検査に統合され、1回のセットアップとスキャンで済むので、効率のよい操作が 可能です。T+Rモードは旧世代のシステムでも使用できましたが、TeraScanHRの新しいスーパー コンピュータにより検査時間が大幅に短縮され、生産性が大幅に向上した、コスト効率のよい検 査モードとなりました。 量産の経済性 T+Rモードが最先端フォトマスク検査の有効なソリューションである反面、旧世代のシステムでは 処理速度の問題で採算性が悪く、フォトマスクメーカによる導入は限られていました。TeraScanHR の新しい高速 T+R モードにより、フォトマスクメーカは、クリア欠陥の検出をコスト効率よく改善でき、 フォトマスクの品質を向上させることができます。 TeraScanHR システムは、多様なモデル構成から各ユーザの検査ニーズに対してコストバランスの とれた最適なモデルを選ぶことができます。多様なモデルには、さまざまな検査モード、感度、速度 設定などの広範な機能が用意されています。お客様は、130nm から 90nm のウェーハファブに照準 を合わせたエントリーモデルから、45nm 世代フォトマスク試作用、最先端レチクルメーカ向けのフ ル装備の die-to-database モデルまで、段階的に機能を追加していくことができます。またこのよう なニーズの変更に合わせた機能のアップグレードは現場で行うことが可能です。たとえば、130nm 世代用に構成されたシステムを使用しているユーザは、90nm、65nm、さらに 45nm ノード用の構成 にまで、容易にアップグレードできます。あるいは、まず低コストの STARlight モードを導入し、その 後 65nm ノードの再検査用に 90nm ピクセルまでアップグレードできます。さらに die-to-die モード 検査、die-to-database モード検査をアップグレードにより追加することもできます。また、標準の処 理速度を持つシステムを最初に導入し、量産立ち上げ時に処理速度を上げるためのスピードアッ プグレードをシステムに追加できます。 KLA-Tencorについて:KLA-Tencorは半導体製造およびその関連業界向けの歩留まり管理およびプロセス管理ソリュ ーションにおける世界的なリーディングカンパニーです。カリフォルニア州サンノゼに本社を置き、世界中に販売およびサ ービス拠点があります。KLA-TencorはS&P 2002トップ500社の6位にランキングされた企業であり、KLACという名称で NASDAQ 国 内 証 券 市 場 で 取 引 さ れ て い ま す 。 KLA-Tencor の 詳 細 に つ い て は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト の Web サ イ ト http://www.kla-tencor.com をご覧下さい。 以上
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