山形市立第八小学校 学校だより 10 月 30 日 8 号 http://www.dai8-e.ymgt.ne.jp school@dai8-e.ymgt.ed.jp 学習発表会が終わり、早1ヶ月になろうとしています。大きな学校行事が終了し、八小全体が落ち着 いた雰囲気で学習に取り組んでいます。学習の一環として、地域にある施設を見学したり、他校の児童 とスポーツを通してふれ合ったりと、体験を重視した活動を取り入れています。 ◎2年:町探険(山形県庁にて) ◎3年:スーパーマーケット見学 見たこと、聞いたこと、調べたことなどをメモしています。係の方の説明 を、目をキラキラさせながら聞いています。 5年:ボール運動交歓会(山八小グラウンド) タグラグビーを高校生のラグビー部のみなさんに教えてもらい、ま た山形大学附属小学校5年生のみなさんとグループを組み、ゲームを 通して交流しました。 手をつなぎ、腰について いるタグを取り合います。 高校生のお兄さんは、動き が速いなあ。 2年と1年のAさん姉弟のひ いおばあさんより、雑巾をたく 山形大学の学生によるオペレッタ公演「赤頭巾ちゃん」 さん寄贈していただきました。 なかなか触れる機会が少ないオペレッタですが、豊かな表現と体育館に響 八小の校舎をきれいにするため く歌声がみんなを魅了しました。公演後、出演したみなさんと握手をするな に、大切に使わせていただきま ど、交流を深めることができました。 す。 4月にリニューアルした学校のホームページのアクセスカウンターが、このほど1万を超えました。これからもよろしくお願いします。 〈校長室の窓から〉 秋晴れの全校芋煮会 ― 子どもの社会性の基礎を育む取組としての意義 ― 秋晴れの 10 月 14 日は、絶好の芋煮会日和の日となりました。 主体的に取り組む 6 年生を中心にして、たてわり班のグループ 〈校長室の窓から〉 毎に、役割を分担しながら芋煮をつくってみんなで食べました。 あくをとったり、うちわで扇いだり…、煙が目にしみて痛くても、 手も顔も真っ黒になっても、自分たちで作った芋煮は最高の味な のでした。 重くても、運びます。(ぼくの さて、学校は教育の場です。この取組の教育的な意義はどんな 役目だから、友達と一緒に、 みんなのためだから…) ところにあるのでしょうか 今日、いじめや不登校に代表されるような子どもたちの問題状況の背景には、「社会性」 の育ちの未熟さがあるといわれます。そして、問題は、「社会性」そのものというよりも、 「社会性の基礎」としての「人とかかわりたい」と思うような気持ち(意欲)の低下にこ そあるということが指摘されています。かつてのように、近隣の子ども同士の交流や家庭 内での兄弟同士の交流の中で遊びを通して自然に身に付いてきたこと、上の子が下の子を いたわり守り、下の子が上の子に感謝し憧れる、そうしたことができにくくなっています。 大人にもまたそれを見守る眼差しとゆとりが希薄化しているのではないでしょうか。そう したベースがなくなり、子どもたちは「人とかかわるのって楽しい」「人とかかわりたい」 という思いを抱きにくくなっているという現実があるのです。 ところで、 「人とかかわる喜び」は、教師が「与える」ものでは なく、子ども「自らが獲得していく」ものです。そこで、子ども が活動に取り組んでいるときに教師がどのような働きかけを行 うのかはとても重要になります。全教職員が異学年交流活動での くずのツルでみんなで大縄とび 子どもの育ちを正しく理解し、適切な構えをもって臨むことは、この取組が社会性の基礎 を育む効果を上げられるかどうかの重要なポイントです。そう考え、事前に職員同士、子 どもへの対応(「待ち」と「出」)について十分に話し合いを持ちました。 「社会性の基礎」の部分を育てる際の大人の働きかけをヨー グルト作りに例えれば、あれこれと大人が手を掛けて完成させ るのではなく、あくまでも、乳酸菌(子ども)の発酵(成長) に最適な温度など(環境)を整えて完成していくということに なるでしょうか。まさに、 『環境化無為』です。そして、そうし た子どもの育ちを支える環境を整えるためには、教師は、教師 火がつかなくても、見守ります 個人の力の限界を知り、周りの教師、保護者、地域の人々、そ して、子ども自身の力をも活かすことで最善の環境を作る努力をしなければなりません。 馬見ヶ崎川原の芝生の上に寝転び、そんなことを考えながら流れる雲を見上げていると、 「おうい、雲よ」という山村暮鳥の詩が浮かんできました。 雲 山村暮鳥 おうい雲よ 時代の流れと共に、これからも、形は違っていくことは あるでしょう。ですが、1 年生から 6 年生まで鍋を囲んで うめばちっ子が 1 つになるこの取組を、八小の大事な伝統 としてこれからも引き継いでいきたいものです。 ゆうゆうと 馬鹿にのんきそうじゃないか どこまでゆくんだ ずっと磐城平の方までゆくんか (「文部科学省国立教育政策研究所発行『子どもの社会性が育つ異年齢の交流活動』」参照)
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