2016年 2月 人の風貌を別人にように変えてしまうもの

人生の羅針盤
2016 年 2 月
豊かな人生を作る一言集
豊かな人生を作る一言集
[人の風貌を別人にように変えてしまうもの]
元野球選手の K が、覚せい剤所持、及び使用容疑で逮捕されました。
誰でも、長い人生の中で浮き沈みはありますが、K の場合、「希望」→「栄光」→「挫折」
→「転落」とその振幅は普通の人では起こりえないほどの大きさです。そのためか、テレビな
どが、一斉にこれまでの K の半生を取り上げていました。そのような番組を見るとあることを
感じます。
K の外見、風貌が、驚くほど、年代ともに変化していることです。純粋な高校球児の顔、ス
ター選手時代の華々しい顔、怪我で苦しんだ時の苦悩のトレーニング姿、野球を離れた後の異
様な風貌 と大きく変わっています。同じ人のはずですが、こんなにも変わるものなのでしょ
うか。
人の外見、風貌は、その人の生き方、生活習慣、考
え方が表れていると言われます。なお、これとは反対
に、
「人は外見で判断すべきではない、中身が大事。
」
という言葉もあります。確かにそうなのでしょうが、
例えば、坊主頭に(無精とも思える)ひげ、全身に刺
青となれば、普通の人の感覚では引いてしまいます。
その外見は、どうみても、その人の意思(中身)で作
っているからです。
その外見、風貌を構成する主な要素は、顔、体形、服装です。
「顔(表情を含めて)
」は、その人のそれまでの生き方で変わっていきます。美人、あるいは、
そうではない人は、
(残念ながら、
)生まれつきの要素が大きいのですが、印象のよい顔、そう
ではない顔、できれば係りたくないと思える顔などは、生まれつきではありません。
赤ちゃんや子供の顔は、ほぼ同じように見えます。全体に丸く、あどけない顔をしています。
それが、中年以降となると個人差が出てきます。例えば、輝いて見える人(生き生きしている
人)
、世界の悩みを一人で背負っているように思える人(考えすぎる人)
、顔に不平不満が並ん
でいる人(不満ばかり口にしている人)
、悪いことをいつも企んでいるように思える人(信用で
きない人)などです。
「体形」は、その人のそれまでの生活習慣で変わっていきます。体質はあるのでしょうが、
食べて飲むばかり、夜更かし、身体を動かさないなどの不健康な生活を続けていれば、体形は
忠実にその姿(メタボ)を作ります。多くの場合、体形は嘘をつきません。
(ただし、これだけ
で判断するのは危険です。
)
「服装」は、その人のなりたい姿、思われたい姿を表現します。
人間が他の動物と違うのは、衣服を着用しなければ生きていけないことです。
(もちろん、例
外もあります。
)従って、基本的には、社会の常識に従い、かつ、実用的でなければなりません。
ただし、その中にも自由度があり、自己表現・自己主張が入ります。なりたい姿、人から思
われたい姿が反映されます。清潔できちんとした身なりをする人は、人からきちんとした人と
思われたい人です。奇抜な服装をする人は、人から奇抜(?)と思われたい人です。強面の服
装をする人は・・・。
この中で、その人の生き方が最も確実に表れる要素(ごまかしが効かない要素)は「顔(表
情を含めて)
」です。自分の意思でコントロールが難しく、しかも、自分では見ることができな
いからです。
人の顔は大きく二つに分類できます。夢・目標に向かい常に感謝の気持ちを持っている人の
顔と、夢・目標をあきらめ周囲に求めるばかりの人の顔です。前者は「領収書の顔」
、後者は「請
求書の顔」とも言えます。誰でも、
「領収書」は気持ちよく受け取りますが、何のいわれもない
「請求書」を突きつけられても・・・?
前出の K の顔が、引退後、大きく変化したのは、周囲から「よい話」を待つだけになったか
らのような気がします。スター選手時代は、次々と声がかかったのでしょうが、全盛期を過ぎ
れば、それはなくなります。その時がその人の真価を問われる時です。自分を変えなければな
りません。
(落ち込んでばかり、自棄になったりでは、事態は悪化するばかりです。
)それがで
きなかったのでしょう。
女性のファッションに革命を起こしたココ・シャネルですが、意外とも思える言葉を残して
います。
『20 歳の顔は自然の贈り物。50 歳の顔はあなたの功績』
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