WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1645号 WING DAILY 【HEADLINE NEWS】 ★富士重、MRJプログラムに中央翼で参画へ 中央翼も複合材製になる見通し 富士重工は、三菱重工が開発中の国産ジェット旅客機MRJ において、中央翼での参画を果たすことで調整段階に入って いる模様だ。また、MRJの中央翼についても、複合材製とな る見込み。富士重工は、ボーイングで開発中のB787型でも複 合材製の中央翼の製造を担当しており、その技術を活かして MRJプログラム参画となりそうだ。三菱重工ではこれまで、 主翼を複合材製とし、垂直尾翼には樹脂浸含法を用いた新し い複合材、A-VaRTMを用いることを発表していた。 経済産業省、文部科学省が中心となって進められてきた国 産旅客機開発プログラムは、去る平成15年5月に公募された 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した 「環境適応型高性能小型航空機研究開発」において、三菱重 工を幹事会社として、富士重工、日本航空機開発協会 (JADC)を助成事業者に選定、開発を進めてきていた。そ のなかで、富士重工は主翼の研究開発を担当していたもの の、三菱重工がMRJプログラムで複合材性の主翼を担当する ことになっており、富士重工の動向が注目されていた。三菱 重工も複合材主翼製造では、F-2支援戦闘機、そしてB787型 機でその技術を培っている。とくに、B787型では、大江工場 に複合材センターを設けるなど、“世界の複合材主翼セン ター”を目指している。 富士重工が参画することになれば、オートクレーブのよう な大型設備は必要ないようだが、当然のことながら治具を新 規に製作しなければならないなど、MRJ用に新たな設備投資 も必要性も出てくる。また、活況を呈しているボーイングを 中心とした各プログラムの関係上、製造ラインも目一杯の状 態であるため、MRJ用の製造ラインを構築する際には、既存 ラインの整理や、新たな建屋増設も含めて検討しなければな らなくなるようだ。 【航空関連ニュース】 ★成田−ムンバイ線で5月コードシェアを開始 ANA/ジェットエアウェイズ、マイル提携も 全日空(ANA)とジェットエアウェイズは来る5月21日よ り、成田−ムンバイ線でコードシェアを開始する。また、両 社はマイレージ提携も開始する予定だ(関係国政府認可申請 中)。ANAは、成田−ムンバイ線で、全席ビジネスクラス仕 様のビジネスジェットを運航するなど、ビジネス旅客をター ゲットとした戦略を展開している。 今回、ANAとジェットエアウェイズがコードシェアを結ぶ ことになり、日本−インド間では初めての提携ネットワーク となる。昨年12月、北京においてスターアライアンスの社長 会議のなかで、エアインディアがスターアライアンスが加盟 2008年(平成20年)04月08日(火曜日) (1) Airline & Aviation E-mail News 発行所 航空新聞社:W I N G 〒1 0 7 - 0 0 5 2 D A I L Y 編集部 東京都港区赤坂4 8 6 - 6 赤坂余湖ビル 3 階 TEL(03)3796-6646 FAX(03)3796-6645 URL=http://jwing.com E-mail=mail@jwing.com 購読料 半年33,600円 年間63,000円(消費税含む) する方針が示されている。そのエアインディアというジェッ トエアウェイズのライバル会社と提携を結ぶことになるが、 このようなアライアンス間を越えた形やアライアンスに未加 入の航空会社との提携事例は過去にもあるという。 ANAによると、ジェットエアウェイズとの提携目的は、イ ンド発の旅客需要を取り込むことが狙い。これまで、成田 発、ムンバイ発ともに5〜6割程度の利用率で同線は推移して きており、やや日本人の利用が多い傾向が出ており、今回の コードシェアにより、インド人利用者の促進に期待がかか る。 なお、上述の通り、ANAとジェットエアウェイズではマイ レージプログラムでも提携することにしており、ANAのANA マイレージクラブ、ジェットエアウェイズのジェット・プリ ビレッジが提携することで、ANA会員がジェットエアウェイ ズを利用してもマイルが積算されることになる。 ★ADO3月、利用率5.ポ増の78%に 4路線中3路線で前年超えの旅客数 北海道国際航空(ADO)がまとめた3月の輸送実績による と、全路線合計の旅客数は12.5%増の14万3853人、提供座席 数は5%増の18万4567席、利用率は5.2%増の77.9%だった。 旅客数は札幌、旭川、函館線で前年を上回る実績となってお り、とくに札幌、旭川線は順調な伸びを見せている。提供座席 数に関して言えば、特に旭川線の増加がめざましく、前年比 12.5%の増加が見られる。女満別線は旅客数、提供座整数とも に減少しているが、利用率は前年度よりも6.5ポイントの増加 傾向が見られる。 各路線の実績は以下の通り。 ▼札幌線=旅客数:9万4090人(17.1%増)、提供座席数: 11万6953席(7.7%増)、利用率:80.5%(6.5ポ増) ▼旭川線=旅客数:18万956人(11.6%増)、提供座席数: 2万6471席(12.5%増)、利用率:71.6%(0.6ポ減) ▼函館線=旅客数:20万895人(7.0%増)、提供座席数:2 万7154席(1.6%増)、利用率:76.9%(3.8ポ増) ▼女満別線=旅客数:9912人(9.6%減)、提供座席数:1 万3989席(17.8%減)、利用率:70.9%(6.5ポ増) ★ベトナム航空、中部−ハノイ線を8月開設 ベトナム航空は来る8月12日、中部−ハノイ線を、4便/週で 運航を開始する。ベトナム航空では、2005年7月に中部−ホー チミン線を開設、その後、昨年12月に運航機材調整を理由に、 運休としていたが、運航再開の要請を受けて、新たに中部−ハ ノイ線として再開する。機材はA321型でビジネスクラス16 席、エコノミークラスが167席仕様。 運航スケジュールは以下の通り。 ▼中部_ハノイ(VN967便)=10:30発_13:50着、期間:8 月12日〜10月25日 ▼ハノイ_中部(VN968便)=00:05発_06:30着、期間:8 月12日〜10月25日 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1645号 2008年(平成20年)04月08日(火曜日) (2) ★副操縦士訓練で滑走路誤着陸訓練中止を JAL、路線運航訓練対策講じ順次再開 ★操縦席に客室乗務員等着席させる事例発覚 エアーセントラル、乗員ら業務停止処分に 日本航空(JAL)は、路線運航中にランウェイ・イン カージョン(滑走路の誤進入又は誤使用)事例が発生した ため、3月6日から路線路線での全ての訓練と教育を一時中 止し、現状の問題点を把握していたが、改善点としてCR Mなど3つの改善点が抽出され、対応した具体的改善措置 を運航乗務員に個別に周知徹底を図り、路線運航における 訓練及び教育を実施する場合の安全性は十分確保できると 判断したため、路線訓練を4月5日から順次再開することに なった。 CRMの改善(人的要因)スレット(エラーと誘発する 要因)マニアルの改善事項は次のとおり。 ▼路線訓練時のCRM改善 ライセンス制度に基づく教育・訓練では個人の技量向上 に重きを置いた指導評価を行う意識が教官及び訓練生の双 方に強く残りやすい。この結果、例えば教官は訓練生のエ ラーを指摘するタイミングをあえて遅らせる。また訓練生 は疑問点を声にすることをためらうなど、CRMが十分に 機能しない状況が生じやすい。このため改善措置として、 路線運航で訓練を行う場合でも必要なアサーション(安全 上の指摘)や助言を含め本来のCRMを適切に機能させる ことが大前提であることを、運航本部長からの通達で指 示、教官に対し理解浸透を職制が直接確認し、それ以外の 乗員には安全ミーティングなどで改めて徹底する。 ▼スレット(エラーを誘発する要因) 交通量の増加に伴う空港施設の複雑化や管制通信の輻湊 など運航を取り巻くスレットは増加の傾向にありある一 方、スレット情報をタイムリーに共有する仕組みが社内で 十分には機能していないので、各路線におけるスレット情 報を入手できるよう再周知する必要があり、更に運航乗務 員が常に最新のストレット情報を入手できよう情報の収 集、処理等の関する手段、役割及び責任を明確にする。ま た組織的な対応は、路線訓練に限らず、全ての運航安全性 の向上に資すので、今後とも継続的な改善を図って行く必 要がある。具体的な改善措置は、ルートマニュアルに関す る情報など安全上留意する必要があると思われる情報など 運航乗務員から会社に迅速に報告する書式の再徹底を図 り、必要に応じルートマニュアルや路線情報等で周知す る。 ▼マニュアル内容の改善 副操縦士候補者の路線訓練の同乗する副操縦士の役割や 責任に関する事項、ランウェイ・インカージョン防止に関 する事項、副操縦士右席操縦に関する留意点など現在の規 定が必ずしも十分でないので、訓練再開でこれらのについ て早急に改善を図る。具体的な改善事項は、(1)副操縦 士昇格訓練で悪天候などスレットの多い環境で副操縦士業 務を行うための制限を行う。(2)ランウェイ・インカー ジョンの重大性から防止するための手順として、ランウェ イへの進入は所定の用語による管制承認又は指示のみに従 うこと、また夜間に停止線の発見が困難な場合は利用可能 なライトを効果的に活用する旨を規定化を行う。(3)副 操縦士昇格訓練において、副操縦士訓練生に副操縦士業務 を行わせる場合の正規副操縦士に必要な経験を設定する。 エアーセントラルは、運航乗務員以外の社内外の客室乗務員等 を操縦席に着席させたという事例が発覚、去る4月4日に大阪航空 局に報告した。これは同社便の3月30日、中部発徳島行きと19年 12月14日中部発仙台行きで、飛行中に委託先運航支援者及び同社 の客室乗務員を操縦席に着席させたもの。 これについて同社は、情報入手後の当該便の関係者から事情聴 取を実施、この事実を確認し大阪航空局に報告し、社内に事実を 周知し再発防止に向けて注意を喚起し、関係者については、今後 管理責任も含め社内規定に基づいて厳正な処分を実施することに している。また可及的速やかに規定の改訂を実施し二度とこのよ うな事態を発生させないよう全社を挙げて規定の遵守を徹底させ るとしている。 その再発防止策について同社は、4月4日付でエアーセントラル の全社員に社長名で全員に事例周知徹底と注意喚起を行った。A NAグループの運航乗務員の各種訓練時の事例紹介を行い、マ ニュアル改訂を速やかに実施する。グループ総合安全推進委員長 名で注意喚起を文書で実施した。また当該機長は、事実関係を確 認した時点の3月27日から乗務を停止、副操縦士、客室乗務員も 4月3日から事実確認できたため乗務停止し、役員の管理責任も含 め厳正な処分を検討する。 なお機長は12月14日と3月30日飛行の際の機長で、ともに機種 はフォッカーF27型で、12月14日は空輸便であった。航空局も 航空法に基づく処分を検討することにしており、過去に日航機も 操縦席にロンドン発関空行きの便で客室乗務員を入れ写真を取っ たなどで当該機長が昨年5月に20日間の乗務停止を航空法30条で 処分されている。 ★JAL2月、国際旅客3%減、オセアニア3割減に 日本航空(JAL)が発表した2月の輸送実績によると、国際線 の旅客数は前年同月比3%減の106万5818人、RPKは1.7%減の46 億9075万3千人キロ、ASKは0.3%減の65億2878万9千座席キ ロ、利用率は1.1ポイント減の71.8%となった。 方面別に見ると太平洋線の旅客数が3.3%の微増、また韓国線 も3.1%増、利用率も1.2ポイント増と好調だ。 一方、オセアニア線は旅客数が30.4%減と大幅減少が目立っ た。 [国際線方面別実績] ▼太平洋線=旅客数:19万8819人(3.3%増)、RPK:15億590万 5千人キロ(2.8%増)、ASK:20億3653万2千座席キロ(6.8% 増)利用率73.2%(2.9ポ減) ▼欧州線=旅客数:9万7623人(0.8%増)、RPK:9億1659万7千 人キロ(1.8%増)、ASK:12億3072万4千座席キロ(1.2%減)、 利用率74.5%(2.3ポ増) ▼東南アジア線=旅客数:36万3823人(3.6%減)、RPK:13億 4016万8千キロ(0.3%増)、ASK:18億8690万7千座席キロ(0.3 %減)、利用率71%(0.4ポ増) ▼オセアニア線=旅客数:4万7322人(30.4%減)、RPK:3億 4802万4千人キロ(26.1%減)、ASK:4億1761万7千座席キロ (27.4%減)、利用率83.3%(1.4ポ増) ▼グアム線=旅客数:4万7613人(5%減)、RPK:1億2199万1千 人キロ(5%減)、ASK:1億5062万7千座席キロ(7%減)、利用 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1645号 率81%(1.7ポ増) ▼韓国線=旅客数:15万6287人(3.1%増)、RPK:1億6745 万5千人キロ(2.4%増)、ASK:2億423万8千座席キロ(0.9 %増)、利用率82%(1.2ポ増) ▼中国線=旅客数:15万4331人(4.9%減)、RPK:2億9061 万人キロ(6.3%減)、ASK:5億8214万8千人キロ(7.1% 増)、利用率49.9%(7.1ポ減) 〔国内線輸送実績〕 ▼羽田—伊丹=旅客数:20万9908人(10%減)、提供座席 数:33万6952席(2.2%増)、利用率:62.3%(8.4ポ減) ▼羽田—神戸=旅客数:2万231人(1.6%減)、提供座席 数:3万939席(13.8%減)、利用率:65.4%(8.1ポ増) ▼羽田—札幌=旅客数:31万8512人(3.5%減)、提供座席 数:43万7604席(7.5%減)、利用率:72.8%(3ポ増) ▼羽田—福岡=旅客数:26万9113人(3.4%増)、提供座席 数:39万2220席(10.1%減)、利用率:68.6%(8.9ポ増) ▼羽田—那覇=旅客数:22万9366人(3.5%増)、提供座席 数:31万4562席(5.9%増)、利用率:72.9%(1.7ポ減) ▼羽田—釧路=旅客数:2万1847人(13.6%減)、提供座席 数:3万4518席(26.1%減)、利用率:63.3%(9.1ポ増) ▼羽田—南紀白浜=旅客数:7537人(7.5%減)、提供座席 数:1万5488席(4.4%増)、利用率:48.7%(6.2ポ増) ▼羽田—北九州=旅客数:2万1818人(27.4%減)、提供座 席数:3万7346席(42.5%減)、利用率:58.4%(12.1ポ 増) ▼羽田—長崎=旅客数:4万3858人(30.8%増)、提供座席 数:7万4582席(30.6%増)、利用率:58.8%(0.1ポ増) ▼羽田—宮崎=旅客数:2万6283人(12.7%増)、提供座席 数:3万6423席(5.6%増)、利用率:72.2%(4.6ポ増) ▼成田—伊丹=旅客数:1万4908人(16.2%減)、提供座席 数:1万8684席(23.6%)、利用率:79.8%(7ポ増) ▼成田—名古屋=旅客数:5065人(9.9%増)、提供座席 数:8410席(5.5%増)、利用率:60.2%(2.4ポ増) ▼伊丹—札幌=旅客数:2万2463人(18.3%減)、提供座席 数:2万9750席(2.2%減)、利用率:75.5%(14.8ポ減) ▼伊丹—福岡=旅客数:1万5723人(25.8%減)、提供座席 数:2万2060席(27.7%減)、利用率:71.3%(1.8ポ増) ▼伊丹—那覇=旅客数:2万2159人(23%増)、提供座席 数:2万9000席(30.4%増)、利用率:76.4%(4.6ポ減) ▼伊丹—宮崎=旅客数:2万2991人(5%減)、提供座席数: 3万3326席(11.9%減)、利用率:69%(5ポ増) ▼関西—札幌=旅客数:4万4132人(18.9%増)、提供座席 数:6万4736席(42.8%増)、利用率:68.2%(13.7ポ減) ▼関西—那覇=旅客数:3万9504人(40%増)、提供座席 数:6万1015席(35.2%増)、利用率:64.7%(2.2ポ増) ▼神戸—札幌=旅客数:3万2360人(26.2%増)、提供座席 数:5万69席(40.5%増)、利用率:64.6%(7.3ポ減) ▼神戸—那覇=旅客数:1万5802人(30.7%減)、提供座席 数:2万4486席(43.2%減)、利用率:64.5%(11.6ポ増) ▼名古屋—札幌=旅客数:4万3688人(1.3%増)、提供座席 数:7万5915席(20.4%増)、利用率:57.5%(10.9ポ減) ▼名古屋—福岡=旅客数:3万2971人(18.3%減)、提供座 席数:5万4768席(23.6%減)、利用率:60.2%(39ポ増) ▼名古屋—那覇=旅客数:4万6590人(19.8%増)、提供座 席数:7万1562席(17%増)、利用率:65.1%(1.5ポ増) ▼福岡—札幌=旅客数:2万6194人(2.7%減)、提供座席 2008年(平成20年)04月08日(火曜日) (3) 数:3万4624席(9.4%減)、利用率:75.7%(5.2ポ増) ▼福岡—那覇=旅客数:3万7392人(14.1%減)、提供座席 数:5万886席(16.9%減)、利用率:73.5%(2.4ポ増) ▼福岡—宮崎=旅客数:4万814人(0.5%減)、提供座席 数:6万4811席(11.2%増)、利用率:63%(7.4ポ減) ▼那覇—宮古=旅客数:4万2720人(2.2%減)、提供座席 数:6万7630席(0.9%増)、利用率:63.2%(1.9ポ減) ▼那覇—石垣=旅客数:5万6740人(14.5%減)、提供座席 数:9万8310席(2.2%増)、利用率:57.7%(11.3ポ減) ★「JAL GUIDE」TOKYOを発行 日本航空(JAL)では、「JAL GUIDE」TOKYOを発行し た。機内には4月7日から搭載されている。搭載路線は、米州 地区からの東京線全便。そして、欧州一部路線や香港、シン ガポール、デリー、シドニーなどの各線。ファーストクラ ス、エグゼクティブクラスに搭載される。また、書店でも全 国主要書店を中心に、JALプラザやJALメールオーダー、イ ンターネット・ショッピングサイトのAmazon.comでも購入 可能だ。価格は735円(税込み) 東京版は、VJC効果などで増加の一途を辿る訪日旅客への サービスとして発行。買い物で人気の銀座地区や、各エリア のショップ、レストラン情報、見どころなどを紹介する。ま た、東京版の情報については、7月中にweb版「JAL MAP」 として日本地区のJAL英文ホームページ、海外地区のJAL ホームページに掲載する。 「JAL GUIDE」は1978年度より海外旅行での町歩きに便利 な地図やショップ、レストラン、ホテル情報を掲載した旅行 ガイド誌として、ロンドン版よりスタート。以来、東京版を 加えると、16版54都市にもおよぶ都市の情報を旅行者に提供 してきた。年間発行部数は剛健で196万部となっている。 ★中部、ネームタグを新たな広告媒体に 空港初、協賛金収入の一部を環境NGOに寄付も 中部国際空港会社は、出発旅客のバゲージに装着するネー ムタグを新規に開発、各チェックインカウンターに設置する ことで、広告媒体として活用していく。本日、4月8日より配 布が開始される。 新規開発されたタグは、「リボンマグネット」を立体化し た形状で、航空会社のタグ制作費を低減することができると ともに、協賛金収入の一部を環境NGOに寄付するという、こ れまでの空港ではみられない取り組みもスタートする。 タグの表面に環境メッセージや企業ロゴ、ブランド名、セ ントレアロゴを入れ、裏面に旅客の住所、氏名などの記入欄 を設ける。 なお、タグはチェックインカウンターの前面の棚のほか、 チェックインアイランド間、アクセスプラザ内などで専用机 が設置されて配布される。 【航空工業ニュース】 ★東邦テナックス、三島・炭素繊維ラインの増設完了 年産2700トンのライン、4月4日に稼動開始 東邦テナックスは、2006年4月に着工した三島事業所の炭 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1645号 素繊維「テナックス(R)」製造設備ラインを竣工、4月4日 に稼動させた。この新ラインは、年産2700トンとなり、現時 点では世界最大規模のラインとなる。これにより、三島事業 所の生産能力は、年産1万1800トンとなった。同ラインは主 として、風力発電のブレードや圧力容器などの一般産業を中 心に提供される。 東邦テナックスでは、炭素繊維需要が年率15%程度伸びて いることや、2010年の総需要は4万トン/年を超えるとの予測 を立てている。今後も航空機だけでなく、風力発電や一般産 業、スポーツ・レジャー産業など幅広い目的での使用が見込 まれており、東邦テナックスでは100%子会社のToho Tenax Europe Gmbhにおいて、09年8月の稼動を目標に1700トン/ 年のラインを増設中だ。 ★三菱大江西工作部に主翼艤装課新設 名誘ではエンジンや品証の課を分割 三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所は、4月1日付けで 組織改正を行い、B787の主翼を製造している大江西工作部に 主翼艤装課を新設し、小牧南工場の輸送機組立課を、大江工 作部に移管した。また、資材部の材料購買課と一般部品購買 課を廃止して、材料・部品購買課に統合した。 一方、名古屋誘導推進システム製作所では、飛昇体技術部 の構造装備設計課を構造設計課と装備設計課に分割、エンジ ン・機器技術部のガスタービンエンジン設計課を、ヘリ用エ ンジン主体のガスタービンエンジン設計一課と、民航エンジ ン事業主体のガスタービンエンジン二課に分割する一方、機 器設計課を廃止して、その業務をエンジン・機器技術部に新 設の航空宇宙機器グループと飛昇体技術部の装備設計課に移 管した。 また、品質保証部組立品質保証課は、飛昇体品質保証課と エンジン・宇宙機器品質保証課に分割した。 【海外メーカーニュース】 ★ボーイング、水素燃料電池の有人飛行達成 航空史初の偉業に、1000m上空で20分間飛行 ボーイングはこのほど業界初となる水素燃料電池による有 人飛行機を飛行させることに成功したと発表した。燃料電池 は炭素酸化物のような酸化物質を燃焼させることなく、水素 を直接電気に変える電気装置であり、熱の代わりに水を排出 することができる。ベースとなる機体には、翼幅16.3メート ルの豪国のダイヤモンド・エアクラフト・インダストリーズ の二人乗り用「Dimona」を使用、BR&TE社製のプロトン交 換膜(PEM)とリチウムイオン電池のハイブリッドシステム を使用、プロペラに接 続して電気モーターを 駆動させる。 スペインのオカーナ で三回の飛行試験が行 われた際、実験機はハ イブリッドシステムを 使用して海抜1000メー トル上空まで上昇。そ の後、リチウムイオン 水素燃料電池の有人飛行を達成 2008年(平成20年)04月08日(火曜日) (4) 電池の供給を停止し、水素燃料電池による動力供給のみに切 り換え、実験機は20分間、時速100kmで飛行した。 ボーイングの研究者はこのプロジェクトの成功を踏まえ て、今後水素のような固体酸化物が大型商業用飛行機の補助 的な電力源のような副次的な電力発電システムに適用される 可能性も示唆している。 【海外エアラインニュース】 ★NWA第1四半期実績、太平洋線RPM1.7%減 ノースウエスト航空(NWA)の2008年第1四半期(1-3月) の輸送実績は、有償旅客マイル(RPM)合計が前年同期比 3.2%増の192億1786万人マイル、国際線は2.6%増の75億 3859万3000人マイル、うち太平洋線は1.7%減の48億6171万 1000人マイルとなった。ロードファクターは、合計が1ポイ ント増の82.3%、国際線が1.1ポイント減の83.7%、太平洋線 が0.6ポイント増の86.9%。 3月の輸送実績は、RPMが合計で2.0%増の71億6079万 2000人マイル。国際線は2.1%増の27億5647万2000人マイ ル、うち太平洋線は2.8%減の17億2737万4000人マイル。 ロードファクターは、合計で1.3ポイント増の82.3%。国際線 は1.1ポイント減の83.7%、うち太平洋線は0.6ポイント増の 86.9%。 ★フランクフルト−アジズアベパ線でコードシェア ルフトハンザとエチオピア航空がデイリー運航 ルフトハンザドイツ航空はエチオピア航空とフランクフル ト−アジズアベパ線で、週7便のコードシェアを開始した。ル フトハンザはA300-600型を投入し週4便を運航、一方のエチ オピア航空はB767型で週3便運航する。 両社は今回の提携を足掛かりとして、欧州域内、米国各都 市のコードシェア、さらに東部・中央アフリカへの各都市へ のコードシェア拡大も協議しているという。 エチオピア航空では、既にルフトハンザグループのケータ リング会社LSG Sky Chefsと提携、ケータリング部門の品質 向上を図った。 【旅行関連ニュース】 ★ケニア観光の再起めざしリカバリープラン策定 観光地は安全を確保、政府主導でイメージ回復へ ケニア政府は、昨年末の暴動で打撃を受けた観光産業の立 て直しを図るため、全世界的なプロモーションとして「リカ バリープラン・ケニア」を策定した。各国から報道関係者と 旅行会社をケニアに招き、すでに治安は回復し、観光地では 安全性が確保されていることをアピールしていく。日本では 駐日ケニア大使館が主導して旅行業界などへ働きかけてい く。 まずは4月6日〜12日の日程で世界中から報道関係者300名 を招き“メガ・メディア研修旅行”を実施、続けて5月23日 〜30日の日程で旅行業界を対象にした“メガ・トレード研修 旅行”を実施する。今後、日本でも各旅行会社に参加を呼び かけていく。一連のリカバリープランでケニア観光のイメー WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1645号 ジ回復を図り、2ヶ月以内に暴動前の水準へ回復させることを 目標とした。 ケニアの暴動は、昨年末に実施された大統領選挙後に、結 果発表の遅延や不正集計を訴えた野党勢力による抗議行動に 端を発し、首都ナイロビをはじめケニア各地で大きな混乱が 発生する事態となった。暴動拡大に伴い、外務省は危険情報 でケニアへの渡航延期を勧告、ツアーも各社一斉に催行を中 止した。 外務省の危険情報によると、与野党間で調停努力が続けら れたことで暴動は収束し、2月末には連立政権が発足、1月下 旬以降に新たな暴動事件は発生していないとのこと。 4月3日現在の危険情報では、ケニア北部や西部で「渡航の 延期をお勧めします」、あるいは「渡航の是非を検討してい ください」となっているが、ナイロビをはじめ主要観光地の あるケニア中央部、および東部は「十分注意してください」 に引き下げられている。 現在のところ、大手ホールセラー各社の対応は、JTBは一 部コースを除き4月26日出発分から再開を決定している。一 方、ジャルパックは4月20日出発分まで催行中止を継続、日 本旅行も4月30日出発分まで中止する方針。また、近畿日本 ツーリストは5月6日まで中止、HISは再開未定としている。 駐日ケニア共和国大使館のデニス N.O.アウォリ特命全権大 使は4月2日に開いた記者会見で、「すでに安全は確保されて おり、観光地は暴動によるダメージを1カ所も受けていない。 すでに、以前と同じように観光ができるようになっている」 ことを強調、外務省にも危険情報のさらなる引き下げを強く 要望していくという。 同大使館によると、ケニアへの日本人訪問者数は例年1万 5000人程度で、そのうち観光客は約1万人とのこと。アウォ リ大使は、「これまでロッジの予約が取れないなどがあった が、それを考えるとむしろ今がチャンスと言える。6月下旬か らベストシーズンに入るが、それまでにイメージ回復を図り たい」考えだ。 日本語ホームページ改定、リカバリーの一助に リカバリープランの一環として、駐日ケニア大使館では今 年1月より日本語ウェブサイトのリニューアルに着手、4月1 日より新サイトの公開を開始した。今回のリニューアルでは 情報の質、両ともに大幅な改善を施し、ページ数は以前の3倍 にあたる53ページから152ページへ拡大、さらに全ての情報 を再編集し、日本語による案内を充実させた。また、操作性 の向上にも力を入れ、情報の検索を素早くできるようにして いる。 旅行関連では「トラベル情報」ページを開設、新たにケニ アの観光映像が見られる動画配信も 開始した。また、ビザ関連では申請手続きの簡素化を図り、 各種申請書類のダウンロードを可能にしている。 今後は、ケニアの魅力を紹介する「Why We Love Kenya」 サイトを新設する予定で、ケニアを愛する人々にメッセージ の投稿を呼びかけ、ケニアの好きな場所やポイントを写真と ともに紹介していく。メッセージは著名人に限らず、一般か らも幅広く募集する。ケニアに関するポジティブなメッセー ジを紹介することでイメージの回復につなげていく。 ※ケニア大使館日本語URL= http://www.kenyarepjp.com/ 2008年(平成20年)04月08日(火曜日) (5) 【人事異動】 ★三菱重工 人事異動 (4月1日付) 〔名古屋航空宇宙システム製作所〕 ▼業務部次長(業務部主席部員)佐藤正次 ▼情報・技術管理部次長(管理システム課主席チーム統括) 渡邊光浩 ▼研究部次長(企画経理部企画グループ長)海田武司 ▼ヘリコプタ技術部次長(基礎設計課長)中尾雅弘 ▼宇宙機器技術部次長(宇宙機器技術部主席プロジェクト統 括)後藤智彦 ▼大江工作部次長(大江工作部主席技師)鈴木博 ▼大江工作部次長(同機械課長兼機械一係長)大屋国福 ▼大江西工作部次長(広島製作所機械工作部航空機課長)種 村俊明 〔名古屋誘導推進システム製作所〕 ▼総務部次長(情報システムグループ長)金本智 ▼業務部次長(公務課長)西ヶ谷知栄 ▼飛昇体技術部次長(海上システム設計課長)白石仁志 ▼飛昇技術部次長(航空システム設計課長)守田昌史 ▼エンジン・機器技術部次長(飛昇体技術部次長)堀之内孝 光 ▼工作部次長(工務課主席チーム統括)小川勝美 ★横浜ゴム役員担当変更 (4月1日付) ▼MB管掌、取締役兼常務執行役員 小林達(とおる) ▼研究本部長、取締役兼常務執行役員(MB管掌、取締役兼常 務執行役員)溝口徹也 ※MBはマルチプル・ビジネスで、非タイヤ部門の総称。航空 機器事業部の上部組織となる。
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