ごみ処理広域化に係る説明会 資 料

ごみ処理広域化に係る説明会
資
料
可燃ごみ
廃棄物
空
気
空
気
排ガス処理設備
排ス
ガ冷
ス却
処設
理備
燃焼ガ
燃焼ガス
乾燥
燃焼
空気
後燃焼
空気
空気
灰
(ストーカ炉の仕組み)
(日時・場所)
7月 15 日(金)午後3時~
白馬村役場
7月 15 日(金)午後7時~
小谷村役場
7月 27 日(水)午後3時~
大町市
サンアルプス大町
2階 大会議室
8月
大町市
サンアルプス大町
2 階 大会議室
9日(火)午後7時~
2階 201 会議室
多目的ホール
北アルプス広域連合
ご不明の点などありましたら、お気軽にお尋ねください。
担当:白澤、中島
電話:0261-26-3545 FAX:0261-22-7011
E-mail:kitaalps@kita-alps.omachi.nagano.jp
1.はじめに
循環型社会の形成を目指し、北アルプス広域管内の大町市、白馬村、小谷村では、住民の
皆様と協力しながら、ごみの減量化や分別の徹底、リサイクルの推進などの取組みを進めて
います。今後も、これらの取り組みは積極的に進めてまいりますが、それでも、ごみを無く
すことはできませんので、今後も、自治体が責任を持って衛生的に処理する必要があり、ご
みの焼却施設は住民の暮らしを支える重要な施設です。
広域連合では、管内2施設の老朽化に伴い、最新の排ガス処理技術を導入し、できるだけ
環境に負荷を与えない、新しい焼却施設で、地域の環境保全に万全を期すとともに、安定的
なごみの処理を目指します。
2.現在の処理状況
現在、可燃ごみは、大町市社山下地区の大町市環境プラントと白馬村北城八方にある白馬山麓
清掃センターの2か所で焼却処理しています。
一般的に焼却施設の耐用年数が 15~20 年程度といわれる中、いずれの施設も稼動から 20
年以上が経過し、老朽化が進むとともに、維持管理にかかる費用も増大しています。
なお、大町市環境プラントについては、地元山下地区と大町市の話し合いで、平成 26 年度末
までに、焼却施設を停止する約束をしています。
(現有施設の概要)
対象市村
処理能力
供用開始
炉 形 式
工
建設工事
事
排ガス高度処理
費
設備工事 ※
設備の補修費用
上段:平成 21 年度実績
大町市環境プラント
白馬山麓清掃センター
大町市
白馬村、小谷村
24 時間運転 69t/日
(34.5t/日×2 炉)
昭和 63 年 4 月
(稼働後
24 年目)
流動床式焼却炉
16 時間運転30t/日
(30t/日×1 炉)
昭和 60 年 4 月
(稼働後
27 年目)
流動床式焼却炉
約 9 億 3,500 万円
約 5 億 5,000 万円
約 14 億 4,200 万円
約 8 億 7,700 万円
1億 1,797 万円
1億 17 万円
7,867 万円
8,805 万円
下段:平成 22 年度実績
※ ダイオキシン類発生抑制対策(大町は平成 12~13 年度、白馬は同 11~12 年度に実施)
1
3.ごみ処理広域化について
ごみ処理広域化基本計画を策定した際に、広域化のメリットとデメリットについて、様々な角
度から整理がされました。その結果をもとに、焼却施設を1か所に集約して、ごみの適正処理を
目指すこととしました。
なお、改めて、考えられるメリット・デメリットを以下に掲げます。
(メリット)
・集約化により、建設費や維持管理費を減らすことができる。
・
〃
環境への影響を低く抑えることができる。
・
〃
安定的な施設の稼動と高度な技術の活用を図ることができる。
(デメリット)
・集約化によって収集運搬距離が伸び、これまでより運搬コストが掛かる。
4.これまでの経過
年
月
概
要
H 19 年 2 月
ごみ処理施設の建設候補地として、白馬村飯森地区を選定。
H 21 年 1 月
白馬村民を対象に、白馬村飯森地区を候補地とすることについて住民アンケー
トを実施。反対が賛成を上回る。
同 2月
同 10 月
白馬村飯森候補地を建設候補地とすることを断念。
ごみ焼却施設建設候補地選定等を任務として、ごみ処理施設検討委員会を設置。
(委員長:富所五郎信大名誉教授)
[学識経験者3名、公募委員7名、住民団体推薦7名、広域連合議員2名:計 19 名]
H 22 年 10 月
同 11 月
H 23 年 3 月
ごみ処理施設検討委員会から、大町市三日町を候補地とする提言を受ける。
第1回地元説明会を開催(三日町自治会主催、出席者 51 名)
三日町自治会内に、協議の窓口となる組織として三日町地区ごみ処理施設建設
問題対策委員会が設置される。
[自治会長経験者・公募委員・隣組長など、22 名]
同 4月
対策委員長から質問書が提出される。
(主な質問内容は、環境への影響、施設の安全性に関するもの)
同 5月
対策委員長に回答書を提出。
同 6月
三日町住民集会にて採決が行われ、対策委員会として建設反対の意見集約がな
されたことを自治会に答申することを決定
三日町自治会長あてに説明会等の開催要請書を提出
2
5.候補地選定の流れ
候補地の選定は、ごみ処理施設検討委員会において、以下に示すような流れで行われました。
大町市からの申し出によ
候補地に求められる最優先条件を決定
【最優先条件】
・1ha 程度の敷地が確保できる地域であること。
・平地又は造成により平地の確保が可能なこと。
大町市からの申し出によ
候補地抽出方法、除外条件、評価項目の決定
委員の恣意が入ることを避けるため、候補地公表前に協議し、決定。
候補地の抽出
候補地の抽出
大町市、白馬村、小谷村から33か所を抽出。
公募(自薦・他薦)
20件
自治体推薦
検討委員会事務局(コンサルタント)抽出
除外条件による除外
除外条件等に該当する候補地の除外
10件
12件
(重複あり)
除外条件(以下)等に該当する15か所を除外。
○土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域
○急傾斜地崩壊危険区域
○地すべり防止区域
○河川区域、河川保全区域
○活断層直上
○住居系、商業系の用途地域
○都市公園
○風致地区
○農用地区域
○自然公園(国立公園、国定公園、県立公園)
○自然環境保全地域
○県郷土環境保全地域
○鳥獣保護区(特別保護区)
○保安林
○水道水源保全地区
○歴史的財産
○埋蔵文化財
○絶滅危惧動植物及び希少野生動植物の生息域
一次選定
一次選定
一次評価項目(以下)により、18か所→6か所に絞り込み。
○敷地面積
○都市計画区域、用途地域等
○市村の土地利用規制
○埋蔵文化財等の歴史的資源
○災害の危険性
○各市村の総合計画、都市計画等
○絶滅危惧動植物及び希少野生動植物の生息域
○水源・湧水保全
○周辺の住宅等の密集度
○学校、病院等からの距離
○歩行者の安全性の確保
○現有道路の混雑度(交通量)
住民意見交換会の開催
一次選定で選定された6か所の候補地の地元地区で開催。
二次選定
二次選定
二次評価項目(以下)により、6か所の候補地を順位付け。
○現在の土地利用状況
○農用地区域(農振)
○上水道、電気、公共下水道、道路等の整備状況・計画
○生態系ネットワークの保全
○余熱利用
○収集運搬
○合意形成
○用地取得
○経済性(整備費用等の比較)
候補地の選定
候補地の決定
評価点の最も高い大町市三日町を候補地として選定。
3
○景観形成
6.候補地(大町市三日町)の様子
現在、候補地一帯は採石場となっており、約 10ha の広さがあります。
このうち、焼却施設や搬入道路など、必要な面積は1ha~1.5ha 程度となります。
(候補地周辺の航空写真)
三日町トンネル
(候補地から南側を撮った写真)
信濃大町駅
4
7.今後の進め方(案)
説明会等を通じて三日町自治会から生活環境影響調査の実施についてのご同意
生活環境影響調査の調査内容について公表
調査内容については、意見募集も行う
生活環境影響調査
廃掃法に基づく(調査期間は1年間)
施設の基本設計
施設の規模等を決定
生活環境影響評価の結果を公表
三日町自治会から施設建設についてのご同意
施設の建設
ごみ焼却施設の稼動
8.生活環境影響調査とは
生活環境影響調査とは、廃棄物処理施設の設置者自らが、あらかじめ、周辺地域の生活環境に
与える影響を調査・予測することです。
また、その内容について、住民や関係自治体などの意見を聴くことにより、周辺地域の生活環
境に配慮した廃棄物処理施設を計画することができます。
環境省の指針では、調査事項の標準的な例が示されていますが、施設の規模や事業特性、立地
場所などの地域特性を踏まえて、調査項目の追加や調査の重点化などができるとされています。
北アルプス広域連合では、より適切で合理的な調査とするため、事前に調査事項や調査方法に
ついて公表し、住民や関係自治体などから意見を聴きながら、調査を進めていく予定です。
下の表に、幾つかの調査事項について、具体的な調査内容を挙げてありますが、この他にも、
振動、悪臭、水質などについても調査を行う予定です。
(調査事項と内容の例)
調査事項
予定している主な内容
施設の稼動により煙突から出る排ガスの影響を予測するため、
大気質
候補地周辺の気象状況(風速・風向など)について、年間を通じ
た変化を調査します。
施設の稼動によって発生する騒音による影響を予測するため、
騒
音
周辺の住宅等の現況を把握します。
また、運搬車両の走行によって発生する騒音についても、搬入
道路沿いの住宅等を対象に調査を行います。
地震等の災害に備え、より安全な施設とするため、候補地内で
地
質
ボーリングを行い、地盤の状況を調査し、施設や搬入路の位置を
検討します。
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9.新ごみ焼却施設について
項
目
概
要
熱回収施設(焼却施設)
施 設 規 模 等
可燃ごみ、可燃性粗大ごみ、資源化可燃残渣
処理対象物
※
リサイクルセンターは、現在、大町市山下地区にあるリサイ
クルパーク(環境プラントに併設)を使用するのほか、新たに
白馬村又は小谷村に設ける方向で検討しています。
施設規模
建物及び煙突の高さ
可燃ごみの処理方式
熱回収施設(焼却施設)
約40トン/日
建物の高さ
25m程度
煙突の高さ
50m~60m程度
ストーカ式焼却方式
稼働時間
1日16時間運転もしくは24時間運転
系列数
2系列
:0.02g/m3N 以下(法:0.15g/m3N 以下)
:50ppm 以下
(法:K値=17.5 以下)
・ばいじん
・硫黄酸化物
排ガス
設
整
備
公 害 防 止 条 件
施
法:法令で定めら
れている排出基準
※
現段階では K 値を算出するために必要な諸条件が決定していないため、
濃度規制値としていますが、法規制よりは十分低減した濃度とします。
・窒素酸化物
:100ppm 以下(法:250ppm 以下)
・塩化水素
:50ppm 以下
(法:約 430ppm 以下)
・ダイオキシン類:0.1ng-TEQ/m3N 以下
(法:5 ng-TEQ/m3N 以下)
排水
プラント排水は施設外部に放流しないクローズドシステムとし
ます。生活排水等は住民の皆様等と協議の上、決定します。
地域ごとに指定される類型区分に応じた規制基準を遵守します。
騒音、振動
指定のない地域では、周囲の状況を規制基準の類型にてらし、敷
計
地境界線上で必要な基準を設定します。
画
臭気指数:10 以下
悪臭
悪臭物質:県条例に定められる地域指定のうち第 1 地域の規制
基準を遵守します。
焼却残さの処分
余熱利用
市村の処分状況を踏まえて今後検討していきます。
場内利用・ロードヒーティング等への利用を基本とします。
(詳細は、今後、地元住民の皆様ともご相談の上、決定します。)
周辺環境への配慮
建物は、周辺景観に配慮したデザインとするとともに、敷地周辺
には緑地帯を設ける等、周辺環境と調和した施設とします。
事業計画
事業方式
公設公営方式
概算事業費
約 28 億円
(近年の建設実績による) (交付金約 9 億円、起債約 17 億円、一般財源約 2 億円)
事業スケジュール
平成 26 年度中の稼動を予定しています。
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10.排出ガスの状況
※
施設名
項目
大町市環境プラント
ダイオキシ
法令基準
10 ng-TEQ/m3N 以下
ン類
自主基準
1 ng-TEQ/m3N 以下
測 定 値
ばいじん
法令基準
窒素酸化物
法令基準
塩化水素
法令基準
硫黄酸化物
法令基準
施
設
5 ng-TEQ/m3N 以下 ※1
0.1 ng-TEQ/m3N 以下
0.61ng-TEQ/m3N
0.25g/m3N以下
―
―
1 号炉 0.001g/m3N未満
―
0.15g/m3N以下 ※2
0.02g/m3N未満
0.005g/m3N未満
―
2 号炉 0.021g/m3N未満
250ppm 以下
250ppm 以下
―
1 号炉
87ppm
2 号炉
123ppm
―
250ppm 以下
100ppm 以下
-
69ppm
700mg/m3N以下
700mg/m3N以下
700mg/m3N以下
(約 430ppm 以下)
(約 430ppm 以下)
(約 430ppm 以下)
―
―
1 号炉 127mg/m3N
50ppm 以下
48mg/m3N
-
2 号炉 182mg/m3N
K値 17.5 以下
自主基準
測 定 値
―
0.25g/m3N以下
自主基準
測 定 値
10 ng-TEQ/m3N 以下
新
2 号炉 0.026 ng-TEQ/m3N
自主基準
測 定 値
白馬山麓清掃センター
1 号炉 0.021 ng-TEQ/m3N
自主基準
測 定 値
測定値は、22 年度の平均値
K値 17.5 以下
―
―
1 号炉 2.8ppm
K値 17.5 以下
50ppm 以下 ※3
3.8ppm
2 号炉 3.4ppm
※1
平成 12 年1月 15 日以後に設置される施設のため、既設の施設より厳しい基準となります。
※2
平成 10 年7月1日以後に設置される施設のため、既設の施設より厳しい基準となります。
※3
現段階では K 値を算出するために必要な諸条件が決定していないため、濃度規制値としています。
備 考
・ppm (ピーピーエム)…百万分率のこと。1 ppm とは、100 万分の1の濃度を表します。
・m3N(ノルマル立法メートル)…標準状態(0度、1 気圧)に換算した1m3(立法メートル)の気体量。
・TEQ(毒性等量)…ダイオキシン類の毒性の強さを表すために、異性体(同じ分子式で表されるが構造が
異なる分子のこと)ごとの濃度に毒性の強さを乗じた値を加算した合計値。
・K値(ケイ値)…以下の計算式により算出された排出量を元に排出規制が行われており,K値が小さいほど
規制基準は厳しくなる。
[計算式]
・重さの単位
硫黄酸化物の許容排出量(Nm3/h)=K×10-3×(有効煙突の高さ)2
1ng(ナノグラム) = 0.001μg (マイクログラム)
= 0.000001mg (ミリグラム)= 0.000000001g(グラム)
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