海外(主として北米)におけトレーニングの状況

海外(主として北米)における
ADRトレーニングの状況
2003/11/15
(株)三菱総合研究所
情報通信政策研究部
入江秀晃
目次
1.米国におけるMediationの潮流
2.ADRの制度化
· 法律家以外の活躍をサポートする仕組み
3.ADRの効果
4.北米以外でのADRの潮流
5.ADRの活用される領域
6.Mediation手法の潮流
7.各機関が定義するMediation
8.北米でのADR教育
∼組織の性質を反映∼
1
米国におけるMediationの潮流
· 米国においても、新しいコンセプトに基づくMediationが活発になったのは最近のこと
であり、せいぜい20∼30年程度の歴史に過ぎない。
年代
できごと
年代
できごと
60年代
·公民権法(64年)により、コミュニティ関係サー
ビス(CRS)が作られ、人種問題が原因の市民ト
ラブルを話し合いで解決する地域における調停
機関となる。
90年代
70年代
·アトランタ、カンザスシティー、ロサンゼルスにお
けるジャスティス・センターの設置が効果的(77
年)。
·カリフォルニア州オレンジカウンティのショッピン
グセンターで元判事が、紛争解決相談開始。こ
れが全米最大のADRサービス企業であるJAMS
の前身。(78年)
·行政紛争解決法(Administrative Dispute
Resolution Act、90年、96年)により、政府機
関にADR部門の設置が制度化。
· 民事司法改革法(Civil Justice Reform Act、9
0年)により、民事に関する司法費用と遅延へ
の対策としてADRの活用が盛り込まれる。
·ADR法(Alternative Dispute Resolution Act、9
8年)により、連邦司法裁判所としてADRの利
用が位置づけられた。
2000年∼
·2001年、ユニフォーム・メディエーション・アクト
(Uniform Mediation Act)により、メディエーショ
ン(調停)の位置づけを全米レベルで明確化。
80年代
·ロジャー・フィッシャー=ウィリアム・ユーリー
ゲッティング・トゥ・イエス(Getting to Yes,邦題
「ハーバード流交渉術」)(82年)が出版され、原
則立脚型交渉/利益に基づく交渉/促進的
(ファシリエーティブな)交渉が理論化される。
·紛争解決法(The Dispute Resolution Program
Act、86年、カリフォルニア州)
2
ADRの制度化
· 米国、カナダにおいてはADRが様々な形で制度化されている。米国では、州による制度
の違いが大きいが、単なる草の根の動きでもなければ、法曹界だけの動きでもない大き
な動きが様々に観察される。
事例
内容
カリフォルニア州
86年の紛争解決法(DRPA)ができて、地域の紛争解決機関への財政的な支援が行われている。提
訴時に支払う約200ドルのうち8ドル分が、地域の紛争解決機関への財源に使われる仕組みとなっ
ている。例えば、アジアパシフィック紛争解決センターはこのDRPAの元に設立された機関であり、ロ
スに住むアジア系の人々(日系を含む)への紛争解決サービスを提供している。この機関では、約
50人のスタッフがおり、そのうち15人が弁護士である。相談、紛争解決、教育などを実施している。
カナダ・オンタリオ州の3
都市
トロントなどオンタリオ州の3都市では、99年1月から原則として調停を民事訴訟の先に義務付ける
仕組みの試行を始めている。
イリノイ州
裁判所付属型の(非拘束型)メディエーションについて、93年からパイロット事業として実施してきた
が、2001年4月に州レベルでルール化された。
ヴァージニア州
メディエーターになるための州としての公認のプログラムを持っている。フロリダ州でも同様に、州公
認プログラムがある。
3
法律家以外の活躍をサポートする仕組み
非法律家メディエーターが、法律違反を
犯さないためのガイドライン
(カナダ・オンタリオ)
Loyola大学(LA)のコミュニティ向け教材
はスペイン語との2ヶ国語で用意されて
いる
•
①
②
③
④
両当事者およびメディエーターによって
署名された「同意書」を用意する。
弁護士不要、他のサービスより安いとい
う広告をしない。
メディエーターが合意文書のドラフトを
作らず、当事者自身の言葉からなる「理
解のメモ(Memorandum of
Understanding)」を作成する。
裁判所に提出する文書をつくらない。
http://www.mediate.ca/avoidingunauth.htm
ロサンゼルスのダウンタウンにある
Loyola大学では、貧困層が多いスペイン
語話者への調停サービスを行っているが
、教育プログラムで用いられる教材にも
、2ヶ国語の用意がされている。
学校内でのピア・メディエーションも盛
んである
•
コミュニティ向けと並んで、若者向けの
メディエーショントレーニングは、広く
実施されている。学校内(中学、高校、
大学など)で、生徒達同士が問題解決を
することで、学内問題解決と教育効果が
あると言われている。
4
ADRの効果
· ADRの実施により、司法コスト削減、迅速化などの効果が観察されている。
カナダのトロントとオンタリオでは、裁判の早期段階に調停を強制的に入れるよう、「強制調停プログラム」(Mandatory Mediation
Program)を実施している。
1999年1月4日に、民事訴訟法第24.1条により試験的に、非家事の民事事件(non-family civil case-managed cases)に強制調停プログラムを導入。積極的な評価
の結果、同条項は2001年7月3日から永続条項となった。ウィンザーでは2002年3月からこのプログラムを導入している。
・24.1条の強制調停によって、多くの事例
が早期に解決している。(およそ10件に4
件が7日間の調停で完全に解決されている
。)
過
失
そ
の
物
他
的
財
信
託 産権
受
託
義
務
不
ケ
当
ー
解
ス
雇
の
全
類
型
かなり削減さ
れた
57%
権
療
過
誤
自
動
車
削減された
28%
ネガティブな
影響があった
2%
45%
41%
40%
33%
35%
29%
28%
28%
30%
26%
26%
26%
25%
23%
25%
21%
20%
15%
15%
15% 12%
9% 9% 10%
8%6%
10%
4%
5%
0%
債
削減されてな
い、わからな
い
11%
幾分かネガ
ティブな影響
があった
2%
第一抗弁後、6ヵ月以内で解決した事例の割合
医
・調停された訴訟における速度(時間)に
ついては、24.1条の下では、導入前よりも
迅速に処分決定に進むということがわかっ
た。(右の棒グラフは、トロントにおいて
、第一抗弁から6ヶ月以内に解決した事例
の割合を24.1条の導入前と導入後を比較し
たもの。)
(訴訟提起者対象)訴訟提起者にかかるコストへの影響
業
契
約
・明らかに、早期強制調停はコストを削減
する効果が見られる。(右の円グラフはメ
ディエーションがコスト削減に与える影響
について、訴訟当事者を対象に行なったア
ンケートの結果を示したグラフである。)
http://www.attorneygeneral.jus.gov.on.ca/english/courts/manmed/factsheet.asp
商
その間23ヶ月間の評価が、強制調停試行プ
ログラムの評価委員会である民事規則委員
会(Civil Rules Committee)の監督の下で独
立の評価機関によって行なわれた。
24.1条導入前
24.1条導入後
出典:Evaluation of the Ontario Mandatory Mediation Program (Rule 24.1): Executive Summary and
Recommendations March 12, 2001, pp.5-11.
5
北米以外でのADRの潮流
· EUなどでも制度化の動きがある。経済のグローバル化に伴い、各国でADRの重要性が増し
ていると考えられる。
事例
内容
EUにおけるグリーンペー
パー
EU市場の登場によって、モノと人の移動がEU域内で活発になったことに伴い、加盟国間の紛争も増加してい
る。この結果、ADRが、EUレベルでもフェアで効率的な紛争解決メカニズムとして注目され、2002年4月にEU
委員会は民事及び商事におけるADRに関するグリーンペーパーを発行し、議論が開始された。グリーンペー
パーは契約における条項、期限、秘密保持、同意の有効性、プロセスによって発生した合意の効果、第三者
(メディエーター)のトレーニングと認定と責任範囲等に言及している。ADRの質のためには、職業的訓練が重
要であることを説き、判事がトレーニングを受ける必要性や、ADR機関が会員にトレーニングを提供し、認定制
度を確保することを勧めている。
(EU委員会が発行するグリーン
ペーパーとは、特定の分野につい
てEUレベルで議論を促し、会議・
審議会を設定するための文書のこ
とで、これはいずれ議論でまとまっ
たものを実行に移すためのホワイ
トペーパーとなる。)
イギリス
・CEDRなど年間数百件規模で調停を実施する機関がある。
・大法官府(Lord Chancellor’s Department。日本の法務省に相当。新しく出来たDepartment for Constitutional
Affairsに合併される)により、1994年民事訴訟制度の改正のためにウルフ委員会が設立され、ウルフ卿のもと
でADR導入を含む民事司法制度改革がなされた。1999年4月以降の民事訴訟法にADRを組み入れたにも関
わらず、現在それほど発展していない理由について、ウルフ卿は「ADRを強制しなかったため」とコメント。
・調停人を養成するプログラムを持っているADR機関としては、CEDR、Chartered Institute of Arbitrators、
Academy of Experts、ADR Group等がある。
フランス
・ADRの活用状況について、概況は不明。
・民間の機関(AMELYやCMAP(パリ仲裁・調停センター))、大学の心理学研究所(リヨン第2大学、パリ第5大
学)などで、カウンセリング手法を調停に取り入れた、教育プログラムがある。
オーストラリアにおける
NADRACのフレーム
オーストラリアでは、知識、技術、倫理の3つの分野について、ADR実践者が獲得すべき能力を定義している。
6
ADRの活用される領域
· 多様な機関が、多様な動機でADRを実施している。特に、Mediationは非常に大規模な
企業間紛争から、非常にローカルな近隣間紛争など広い分野で利用されている。
機関名
機関の概要
職員数
設
立
年
次
受付件数、 ADR実施の有無
(実施している場
調停件数
機関の特徴
(調停型か仲裁
型か、裁判所と
の関係)
合の扱う分野:
例-商取引など)
AAA
仲裁を中心に行う、世界最大のADRを実施
する非営利団体。全米に39のオフィスが
ある。
管理スタッフ
約700人、登録
されている専
門家メンバー
(Neutrals)約
1万人)
1926
年
23万件
(2002年、
うち調停は
1万件程
度)
保険関係が最も多
い。
仲裁が多い。専
門家(Neutrals)
は弁護士がほと
んど。各州向け
にカリキュラム
を変えている。
JAMS
民間会社として最大のADR機関。国際的な
管理スタッフ
案件、大規模案件を扱えるため日系を含
165人、
む大企業の顧客が多い。専門家は元判事
Neutrals200人
が中心。調停で$50ミリオン(約60億円)、
仲裁で$20ミリオン(約24億円)
1979
年
8000件の調
停。
企業間紛争が多い
模様。
調停が多い。
Loyola Law
School
Center for
Conflict
Resolution
*
ロサンゼルスダウンタウンにあるロース
クール。スペイン語しか話せないかなり
貧しい人向けのバイリンガルなコミュニ
ティベースの調停プログラムを実践して
いる。ロースクールの学生だけでなく、
コミュニティ向けのトレーニングも行っ
ている。
1920
年
不明
コミュニティ調停
(近隣紛争等)、
家族、商取引。
調停、相談。
教員6名
•Loyolaと同様にLAカウンティで、紛争解決及び教育プログラムの提供を行う機関は14ある。そのうちのひとつである、The
Asian Pacific American Dispute Resolution Centerが年間に受け付けた数(相談を含む)は、828件。
7
ADRの活用される領域
(続)
機関名
機関の概要
職員数
設立
年次
受付件
数、調
停件数
ADR実施の有無
(実施している場
合の扱う分野:
例-商取引など)
ADR Workshop
Canada
ロジャー・フィッシャーに師事したAllan
J. Stittらのハーバード出身の弁護士グ
ループが設立した民間会社。StittはADR
Canadaのディレクターを務めたこともあ
る。ADR実施とADR教育が収益源。
8人。(すべて
弁護士)
1994年
不明
商業、契約違反、
調停及び交渉。
環境、保険、過失、
株主、自営業、財
産、人的被害、不
動産、職場、ハラ
スメント、不当解
雇、取り締まり、
専門的違法行為・
過失
St. Stephens
(トロントの
NPO)
http://www.stst
ephenshouse.co
m/index.shtml
非営利のボランティア機関として、近隣
の紛争解決を行っている。85年と、カナ
ダでは比較的早くから紛争解決サービス
を始めたため、NPOでありながら老舗的な
存在となっている。
4人
(ボランティ
アメディエー
ター60人この
うち弁護士は
少数)
1964年 年間約
(紛争 200件
解決は、
1985年
から)
CEDR(英)
英国で最も大きい非営利のADR機関。商業
的調停トレーニングでもリーダー的存在
で、継続教育のスキームも持っている。
36人。会員は、 1990年
法律事務所、
11月14
企業等多数。
日
年間500
∼600件
機関の特徴
(調停型か仲裁
型か、裁判所と
の関係)
近隣、家庭、不動
産賃貸、商取引
など。
調停。
商業分野、公的分
野の契約および約
款に関する争いを
扱っている。
調停を含め、
ADR全般
8
Mediation手法の潮流①
· メディエーションの手法は3つあると言われており、それぞれ特徴がある。
結論を持
つのは誰
か
プロセスを
持つのは
誰か
概要
評価的な手法
(Evaluative)
中立の第
三者
中立の第
三者
中立の第三者(Neutral(s))が、両当事者の上に立ち、裁断的に問題を解決する
手法。法律を含む専門知識により、問題を「評価」するところに特徴がある。元判
事集団からなるJAMSは、非常に複雑な紛争に対しても、裁判所での結論を予
想できるという強みを生かして、年間約8000件のメディエーションを扱う。
促進的な※手法
(Facilitative)
当事者
中立の第
三者
ロジャー・フィッシャー=ウィリアム・ユーリー ゲッティング・トゥ・イエス(Getting
to Yes,邦題「ハーバード流交渉術」)(82年)で理論化された交渉及び調停の手
法。「過去における正しさ」ではなく、「未来における利益」に基づいて交渉するメ
リットと方法を説いた。米国、カナダで普及したメディエーションの多くは、この手
法を中心的に扱っている。中立の第三者は、法的知識を持つよりは、会話の促
進者としての能力を持つことが求められる。
コミュニティレベルでのメディエーションに用いられる場合が多かったと言われる
が、弁護士グループも採用している。
パワーバランスが大きく崩れている場合には有効でないといわれる。
変容力のある手
法
(Transformative)
当事者
当事者
Robert A. Baruch Bush , Joseph P. Folger,“The Promise of Mediation”によって理
論化された。プロセスを含めて当事者がコントロールする手法で、第三者は双方
の当事者をエンパワーする。習得し使いこなすことは容易でないとも言われる。
※「助成的」と訳される場合もある。
9
Mediation手法の潮流②
· 評価的な手法は、従来の司法システムと同様、第三者が当事者達の上
に立ち、評価を下す。一方、促進的な手法は、当事者が問題解決を行
うために議論の場をコントロールするのが第三者の役割となる。
評価的(Evaluative)な手法
促進的※(Facilitative)な手法
第三者(neutrals)
評価
評価
利益
当事者
当事者
立場
当事者
立場
促進
促進
当事者
第三者(neutrals)
Right-based(どっちが正しい?)
Interest-based(どうするのが得?)
※「助成的」と訳される場合もある。
10
北米でのADR教育
○育成する人材の種類
· 生徒は、弁護士、企業の人事担当者などが多いが、必ずしもプロのMediatorにならない人も多く、交渉に関し
て学ぶという動機で、会社社長その他多様な受講者がいる。近隣紛争等のためのMediationを実施している
コミュニティベースの機関では、やはりコミュニティの住民向けや、若者向けの教育を行っている。
○コース
· Mediatorトレーニングの標準は、25∼40時間程度。ワークショップ形式で、生徒が模擬事例を実演することに
多くの時間が使われている。
· 大学及び大学院レベルでは、紛争解決(Dispute Resolution)の分野として、主にロースクールにコースが設置
されている。ロサンゼルスのPepperdine大学は、この分野で有名で、紛争解決だけの修士課程を持つ全米で
唯一の大学である。通常1∼2年のカリキュラムとなっている。
○教育内容
· Mediationトレーニングの理論的基礎として、 Getting To Yes が用いられるケースがほとんど。利益に基づく
(Interest-based)交渉の理論が学ばれている。その他、異文化コミュニケーションなどの交渉についても学ばれ
る。
· 模擬実習に加えて、実践活動を通じた教育も重視されている。例えば、Loyola Law Schoolでは、コミュニティ
ベースの紛争解決センターを学内に持ち、電話相談やCo-Mediatorの形で学生が現実の問題に当たる。
○教育機関
· ADR実施機関(AAA、JAMS、ADR Workshop Canadaなど)や大学が教育を行っている。
11
各機関が定義するMediation
∼組織の性質を反映∼
機関
定義
Uniform Mediation Act
メディエーションとは、当事者間の紛争で当事者自身が自発的に合意に達することができるように、メ
ディエーター(調停人)が当事者間のコミュニケーションや交渉を促進するプロセスを指す。
ADR Institute of Canada
メディエーションとは、当事者が、中立の第三者を指名し、自由意思に基づく解決を達成することを試
みるプロセスのことである。中立の第三者は判断を下さず、当事者はそのプロセス(進行)をいつでも
停止することができる。コンフィデンシャルで偏見ないものである。当事者は独立した法的助言を探
すことが奨励されており、自由意思に基づく解決が達成され、当事者が合意文書を締結したときのみ
拘束力を持つようになる。
Federal Judicial Center
メディエーションとは、中立の第三者であるメディエーターが、当事者間の交渉を促進して、当事者の
紛争を手助けする、柔軟で非拘束的な紛争解決プロセスである。
(連邦司法センター)
“Guide to Judicial
Management of Cases in
ADR”
AAA
メディエーションとは、当事者が拘束力を持たない合意に至るために中立の第三者が支援するプロ
セスをいう。
JAMS
評価的メディエーションとは、裁判で導き出されるであろう結果を「試験」することをいう。
促進的メディエーションとは、コミュニケーションを広げ、解決の選択肢の創造を助けることをいう。
Loyola Law School
The Center for Conflict
Resolution
紛争にある人々が、中立の第三者とともに、同席し、フェースツーフェースで話をすることをいう。
12
まとめ
· 米国、カナダでもMediationを中心とするADRが定着したのは、ここ20年程度のことである。
· Mediationは、当事者の自己決定を促進することで、早く、納得性の高い解決を実現するプロセ
スであり、効果が見出されており、様々な制度化の動きも進んできている。
· 北米では、非法曹関係者もメディエーターになることができる。専門分野としては成立している
が、職業としてはまだ充分な広がりがあるわけではない。
· 北米では、JAMSに代表される、Mediationサービスをビジネスとして提供する民間企業が登場
し、存在感を増している。JAMSでは、200人に上る元判事を中心とする専門家集団が複雑な案
件も処理できることを売りにしている。
· 北米では、コミュニティベースの相談、Mediation及びメディエータートレーニングの実践を行う機
関がある。
· 北米でのトレーニングは、受講者が参加するワークショップ形式をメインにとるものが多い。模
擬ケースを用いたワークショップで理論とおおよそのスキルを身につけ、紛争の電話受付やCoMediatorとして実際の問題に当たりながら、実践を通じてスキルを身につけている。
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Memo
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