2010年8月号 - さわやか福祉財団

2010
平成22年8月10日発行(毎月1回10日発行) 通巻204号 ● 2010年8月号 ●
さわやかな高齢社会に向けて
レポート
い き 79
いき
ふれあいを全国に
ブロック全国協働戦略会議で議論
さわやか福祉財団の
役職員及び協働パー
トナーであるさわやか
インストラクター合わ
せて約160名が仙台
に集まり、2泊3日の
プログラムで、今後の
ふれあい・助け合い
の普及に向けた戦略
会議を行いました。
8
平成 年8月 日発行
︵毎月1回 日発行︶
22
10
10
通巻
号
204
発行人 堀田 力
公益財団法人
発行元
編集人 清水肇子
さわやか福祉財団
東京都港区芝公園2︲6︲8
日本女子会館7階
〒105
-0011
さわやか福祉財団
会場から活発な質問や意見、事例が出された
(写真中
央・北海道ブロック・澤出桃姫子インストラクター)
全体プログラム風景
PO I NT
各地域ブロックでは個別
にブロック会議を持ちながら、着
々と事業計画に則った活動を進めて
います。目標は「新しいふれあい社会づく
り」−日本全国津々浦々にふれあい・助け
合いを広めること。地域の特色を生かした
取り組みをさわやかインストラクターと協働で
強力に進めていきます。
(関連→本文P5∼)
夜に実施した自由参加プログラムでも熱い議論。
テーマ毎に6つの分科会を行った
http://keirin.jp
http://ringring-keirin.jp
この冊子の制作に
当たっては、
「競輪
公益資金」
の補助
を受けました。
授は、東大医
当財団が進める名刺両面
大作戦の呼びかけに、内閣
名刺両面大作戦に内閣府参事官が賛同
名刺裏面に自身の活動を紹介
る「大邱老人
ィア団体であ
えた方である
賛同者、続々大作戦に参加!
学部のドクタ
府政策統括官(共生社会政
の電話」のボ
ーコースも終
策担当)付高齢社会対策担
ランティア会
られます。こ
長も務めてお
が、ボランテ
当 仕事と生活の調和推進
室参事官( / 現在)の
本多則惠さんが、早速応じ
の活動は、ボ
堀田理事長と本多参事官、
両面名刺を交換中
てくれました。名刺の裏に
ランティアた
「 な る ほ ど、 こ う い う 活 動 を 支 援 さ れ る 方 な ん
解決できることは自分たちで解決するという活動
て、行政や施設等に紹介したり、ボランティアが
海外でも名刺両面大作戦に賛同者が名乗り
刷してくれました。
聞いて早速、「大邱老人の電話」を名刺の裏に印
時代の流れやその時々の状
況を読むときは、なるべく高
い視点に立って鳥の眼で読む。
人の心を把もうとするとき
は、なるべく低い視点に立っ
8月号
韓国の慶北大学校保健大学院副院長の李誠國教
です。当財団の名刺両面大作戦を堀田理事長から
だ」と、一挙に親愛と尊敬の念が高まりました。
ちが老人の相
ンス サポート隊員」「国連UNHCR協会 助
っ人会員」
、そして当財団「さわやかパートナー」。 談電話を受け
は「病児保育・病後時保育のNPO法人フローレ
27
本多 則惠さん
李 誠國さん
無断複写・無断転載はご遠慮ください©
7
て虫の眼で見、感性に訴える。
表 紙 絵 池田げんえい
イ ラ ス ト 原田とおる/福島康子
細田あすか/細馬一紀
レイアウト 菊池ゆかり
印 刷 所 日本印刷株式会社
編 集 人 清水 肇子
発 行 人 堀田 力
発 行 元 公益財団法人さわやか福祉財団
〒105 - 0011 東京都港区芝公園2- 6 - 8 日本女子会館 7 階
Tel(03)
5470 - 7751 Fax(03)
5470 - 7755
E-mail pr@sawayakazaidan.or.jp
http://www.sawayakazaidan.or.jp
Printed in Japan 通巻204号 2010年8月10日発行
(毎月1回10日発行)
みなさんの
名刺を
!
募集します
2010年8月号
CONTENTS
2 挑戦ー幸福づくり
24時間365日サービスの実現 堀田 力
5 特 集 新しいふれあい社会を考える
高齢者の尊厳を支えるケアとは(その1)
ケアの実現に必要な「いきがい」
14
いきがいをどうケアの体系に組み込んでいくか
16 新連載 ふれあい・助け合いを広げよう
北から南から こんな活動をしています!
"さわやか北海道"オールスター
キャストによる『ふれあい一座』
! 予告版
旗揚げ公演決定 ふれあいパレット さわやか北海道
21 人間力の根源を探る
24 団体活動紹介
笑・涙・喜 ふれあいネットワークづくり
お互いに尊敬し合い
支え合う社会を目指して
たすけ愛 いこい(福岡県)
28 インタビュー
自ら動くことで、夢を形に!
代表 岩井
順子さん
子どもの頃には子どもの集団、
異年齢集団で遊ぶ
ダイバーシティが必要だ
30 近隣助け合い
株式会社東レ経営研究所
ダイバーシティ&ワークライフバランス
研究部長
!
32 地域発 見て・聴いて・感じて
渥美 由喜さん
助けられ上手は助け上手 !?
岡 亜理沙
イベント企画の楽しさと
人とのふれあいの大切さ
苫米地 正章
34
44
さわやか福祉財団活動報告/ 研修会・イベント等のお知らせ
45
46
47
みんなの広場/ 投稿募集/ あなたの町のふれあい・助け合い 48
さわやかパートナー・
『さぁ、言おう』のご案内/表紙絵から
ひとりごと No.176 堀田 力
時間365日サービスの実現
講演の機会に手を挙げてもらうと、ほぼ全員が自
宅で人生を全うしたいと望んでいるが、「現実にそ
場合が多い。
ない場合か、サポートをする家族に遠慮してという
のは、自宅では必要なサポートが得られず止むを得
ある。アンケートで施設入居や入院を望むと答える
れが「尊厳ある暮らし」をするための絶対的条件で
人は、治療などで止むを得ず自宅を離れる時以外
は、わが家で気ままに暮らしたいと望んでいる。そ
24
●
2
●
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早い時期からこれをやっている人たちが居る。た
とえば長岡で地域に小規模な施設やケアセンターな
要介護 で買い物も調理もできない一人暮らしの
高齢者の 生 活 を 、 地 域 で 支 え る こ と が で き る か 。
が尊厳あ る 人 生 を 実 現 す る 方 策 で あ る 。
下りてしまう。このギャップをどう埋めるか。それ
在の介護サービスは滞在型になっているため、夜間
次に、介護サービスが夜間も含めてしっかり自宅
に届く体制が整えられなければならない。その点現
る。
革国民会議」に属していて、医療と介護の連携につ
私自身は自治医科大の尾身茂さんが総合医の普及
等を目指して研究・提言をする民間組織の「医療改
うできると思いますか」と問うと、ほとんどの手が
どを展開している小山剛さんのところでは、職員が
だけでなく、滞在していない多くの時間帯における
排泄、体位転換等々のニーズを満たすことができな
いての提言を担当している。秋には、提言がまとま
近くの在宅の要介護者に365日 食の配達をし、
入浴等は巡回車で施設やセンターに来てもらうこと
い。これでは重度要介護者の一人暮らしは無理なの
める「 時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討
田中滋座長の地域包括ケア研究会報告書がその方
向を打ち出しており、それを受けて、私が座長を務
サービスに変えなければならない。
で、ニーズに応じて随時(夜間も)訪問する巡回型
により、重度要介護者の自宅暮らしを可能にしてい
る。
要するに、施設で提供するすべてのサービスを、
在宅者に も 届 け れ ば よ い の で あ る 。
まず、医療が介護と連携して、必要なサービスを
自宅に届ける必要がある。そのためには、巡回医療
回会
会」で実施策を検討、今年度中に具体策をまとめた
月 日に開かれた第
18
・看護の体制整備と、医療・介護の連携体制を整え
力仕事であるが、去る
6
いと考えている。介護サービス体制の大転換を伴う
24
なければならない。介護はもちろん、医療・看護側
もその方 向 に 動 き 始 め て い る 。
1
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5
される。
包括的サービスの組み合わせに力を注ぐことが期待
の役割を果たすであろうから、ケアマネジャーは、
われば、巡回するヘルパーが事実上ケアマネジャー
が期待される。滞在型介護が巡回型介護・看護に替
援センターがコーディネーターとして活動すること
ある。そしてそこではケアマネジャーと地域包括支
地域ごとに協議会などのネットワークを組む必要が
い。サービスの社会資源は地域によって異なるから、
のNPOなどの連携体制が整えられなければならな
ればならない。また、生活サービスを提供する地域
の小規模多機能が基本的な役割を果たしてくれなけ
つ目として、食事その他の生活サービスが自宅
に届かなければ生きていけない。それにはまず地域
り、智恵 を 結 集 し て い き た い 。
待の気持ちを述べるなど、政治側も熱意を示してお
合には長妻大臣、山井政務官も出席してそれぞれ期
し進めたいと願っている。
る。
サービス体制の提言をする方向で、議論を進めてい
る報告書では、いきがいをしっかり組み入れたケア
私は、 年前から東京都の「東京の地域ケアを推
進する会議」座長を務めており、今年度中にまとめ
のことがもっとも重要である。
く必要がある。「尊厳ある暮らし」の実現には、そ
そして、ケアマネジャーは、このような活動を、
すべての個人に対するサービスの中に組み入れてい
が求められる。
行政や地域包括支援センターには、背後からの支援
そうした活動者は、われわれ民間で育成していく。
り出す人々が、けっこう足繁く自宅を訪れてほしい。
らく、自分を生かす場がなければ意欲を失っていく。
い。人はどんな状態になっても、淋しくては生きづ
ボランティアが大きな役割を果たさなければならな
介護の人々を含め、個別にそうした場や活動をつく
最後に、重要なのは、ふれあい、いきがいを実現
するためのインフォーマルサービスである。ここは、
「尊厳ある暮らし」に向けての流れを、みんなで推
2
3
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高齢者の尊厳を支えるケアとは (その1)
もり
仙台で開催した「ブロック全国協働戦略会議」では、これらの課題をもとに、
の地域ブロックに分かれて活動しているさわやかインストラクターとさわやか
があってこそ、初めて本当の意味での尊厳を保つことができる。
には、地域のふれあい・助け合いが欠かせない。さらに、そこに本人のいきがい
日〜7月1日の 日間、全国のさわやかインストラクターが杜の都仙台
6月
に集まった。誰もが自分の望む地域で最後まで、尊厳をもって暮らしていくため
3
理事長堀田力は、現在、厚生労働省バックアップの「 時間地域巡回型訪問サ
ービスのあり方検討会」と「東京の地域ケアを推進する会議」の座長を務めてお
福祉財団が地域づくりの仕掛け・方策などをさまざまに議論し合った。
13
り、これらの会議を通して、自らの提言を可能な限り生かそうと努めている。
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今号では、仙台会議のプログラムで行ったてい談のうち、堀田の提言とインス
トラクターの皆さんの反応の骨子を紹介する。
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ケアの実現に必要な「いきがい」
特集
提言
1
ふれあい・いきがいを
ケアの体系に組み入れる
い き が い
ふ れ あ い
社 会 参 加 ・ 趣 味 ・ 遊 び
就労・子育て
ケア︵医療・介護、介助・養育︶
人口(万人)
6歳
100
80
60
40
尊 厳 を 維 持 す る た め に は、 「 い き が い 」 や
「ふれあ い 」 が 必 要 で 、 こ れ ら が あ る 仕 組 み に
しないと 、 尊 厳 あ る 暮 ら し は 実 現 し ま せ ん 。 そ
のために は 居 場 所 を 含 め た ふ れ あ い の 場 所 を つ
くり、そ の 中 で 自 分 の 能 力 を 生 か し て い く こ と
が必要で す 。 た と え 寝 た き り に な っ て も 人 と の
交わりが あ り 、 そ こ で 自 分 の 好 き な こ と が で き
たり、望 み が 言 え た り す る 。 そ し て 認 知 症 に な
っても、 そ の 人 の や り た い こ と を 生 か す 地 域 社
会をつく り 、 最 後 ま で 「 い き が い 」 を 持 っ て 生
活できる 仕 組 み を し っ か り つ く る 必 要 が あ り ま
す。
図 は、2025年の人口ピラミッドに見合
わせて、 子 ど も か ら 高 齢 者 ま で の 生 涯 を 通 じ て
何をして い る か を 表 し た 図 で す 。 左 側 が 身 体 に
20歳
教育・学習
65歳
心
住 居
身 体
20
20
40
60
80
100
1
図1:あるべき生活─ケアといきがい
人口推計は2025年
●
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関することで、遊んだり、仕事したり、社会参加し
たりしています。子どもは遊びや勉強の割合が高く、
歳くらいまでは就労や子育ての割合が増してきま
(注)マズローの5段階の欲求
ア メ リ カ の 心 理 学 者、 ア ブ ラ ハ ム・ マ ズ ロ ー
(1908年〜1970年)は、人間の欲求は
る時間が増え、子どもたちのお世話になるという場
す。その後も働きますが、次第に医療、介助を受け
欲求がある。基礎的欲求には、食べる、寝るとい
人間の欲求には、大きく分けて基礎的欲求と成長
段階のピラミッドのようになっていると説いた。
段階)
、 安全に
合も出て き ま す 。
段 階 より 上
段階)がある。この基礎的な欲求が満たされる
った欲求「生理的な欲求」(第
安心して生活したいという欲求「安全の欲求」
(第
の
) に 置 き 換 え て 言 う と、 左 側 は 身 体 の 安 全 な
これをマズローの欲求 段階層の図面(次頁・図
いきがい を 求 め て い ま す 。
図の右側が心です。身体側は年齢に応じていろい
ろな暮らし方をしていますが、心は常にふれあいと
5
必要だというマズローの
段階の欲求の図面を
も の が 図 1 で す。 そ の 図 で 示 さ れ た 要 素 が 全 部
ことにより、成長欲求が生まれる。
成長欲求には、集団に属したい、仲間から愛情
を得たいという欲求「所属の欲求」
(第 段階)、
段階)
、 そして自分自
他者から独立した個人として認められたいという
段 階 で す。 右 側 は 図
1
の 部 分 で す。 つ ま り 自 分 が 愛 さ れ 尊 敬 さ れ、 い
ど下の
2
欲求「承認の欲求」(第
3
きがいを持って生きて自己実現の欲求に至るこ
2
踏 ま え な が ら、 ケ ア と い き が い の 関 係 を 示 し た
5
身が持つ能力等を生かして自己実現したいという
3
5
と を 示 し て い ま す。 そ う い う こ と が 人 間 と し て
2
2
満たされる生活を実現したいと考えています。
段階)がある。
4
欲求「自己実現欲求」(第
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5
図2:アブラハム・マズロー:欲求の階層
※成長欲求はすべて同等の重要さを持つ(階層的ではない)
出典:フランク・ゴーブル著・小口忠彦監訳『マズローの心理学』
( 産能大学出版部)1972年
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提言
2
すべての住宅を施設にする
アパート、集合住宅の 階などに、診療所(ここに
主治医がいる)
、看護ステーション、ヘルパーさんの
ステーション、生活支援をするNPOなどの団体も
そこに入り、さらに地域包括支援センターの出張所
もそこに入る。このように必要なサービスを提供す
そのときの働き方に応じて自分の住宅のあり方が決
どもの頃は親と同居し、その後は就労、結婚など、
住み続けながら、外部からサービスが届く施設にな
しい施設をつくったりしなくても、今の集合住宅に
るようになります。東京都で、高い費用をかけて新
住んでいる集合住宅ですべてのサービスを受けられ
まってきます。 歳を過ぎて就労生活をだいたい終
そのため図 では、住宅が真ん中に位置します。子
には、住宅がきちんと整備されなければいけません。 る機関をすべてその集合住宅に入れていけば、元々
まず住宅は、尊厳ある暮らしの基礎となるものだ
とする発想に立ち、基礎となる安全を確保するため
1
そ し て、 す べ て の 住 宅 の う ち、 ま ず 集 合 住 宅
に つ い て は、 集 合 住 宅 そ の も の を、 高 齢 者 に と
ろう と 思 い ま す 。
まで暮らせるようにサポートする体制が必要だ
分 の 終 の す み か を 定 め、 そ こ を 中 心 に 亡 く な る
の 生 活 が 原 則 に な っ て き ま す が、 こ の こ ろ に 自
え、 そ の 後 の 高 齢 期 に 入 っ て く る と 、 夫 婦 二 人
サービスが全部届いてしまうような地域にします。
う。このように個別住宅も地域として外から必要な
に分けて、その範囲の中に、診療所、看護ステーシ
残る個別住宅については、たとえば、歩いたり自
転車で移動できたりする範囲、つまり中学校区単位
のまま施設になるというプランです。
ります。集合住宅に住んでいる人は、その自宅がそ
ョン、ヘルパーステーションなどを全部入れてしま
っ て は、 そ こ で 最 後 ま で 支 え て も ら え る 住 宅 に
そうすれば、何も新しく施設をつくらなくても、元
65
し て し ま お う と い う こ と で す。 今 あ る す べ て の
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てしまいます。 々住んでいる地域の中に必要なサービスが全部整っ
れています。
があります。現在の滞在型介護サービスは、そのよ
うなニーズを持つ高齢者に対して、特定の時間に滞
高齢者の在宅生活を支えるためには、総合医が必
要になります。大学病院でやっている専門医ではな
世話をしています。それは、家族
ないので、家族が食事やトイレの
医療改革と医療・福祉の
連携が必要である
要介護者の実際のニーズは朝の着衣から始まり、
歯磨き、そして食事を食べ終わるまで多くのニーズ
提言
くて、何でも診察できる総合医をもっと養成するた
がいない場合、自宅で暮らせない
在して訪問介護サービスを提供するという形です。
めの医療改革が必要になります。そして、介護サー
ことを意味します。
3
ビスなどと連携して医療・看護のサービスが住宅に
日での短時間巡回型の訪問サービスの必要性が示さ
24
時間365日
24
要なコールがあれば出かけていく
つまりサービスを提供する中核
拠点にコールセンターがあり、必
短時間巡回型訪問サービスです。
なります。それが
ービスを提供する考え方が必要に
他の時間帯はサービスを受けられ
届けられるネットワークを整備する必要があります。
そこで居宅に滞在するという介
護サービスではなく、巡回してサ
時間365日の巡回サービスで
介護サービスを住宅に届ける
26
提言
4
4
次に介護についてです。今年 月 日に公表され
た地域包括ケア研究会報告書の中で、 時間365
24
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形に変えることです。そんなことができるのかと思
スから、要求を受けて随時訪問するという巡回型の
は看護師さんが訪問します。今までの滞在型サービ
仕組みです。たとえば、たんの吸引が必要な場合に
活サービスが受けられることになります。
このような生活サービスが、医療・介護サービス
に結び付くと、どこで生活していても身体ケアと生
られます。
浴し楽しい時間を過ごすという入浴サービスも考え
地域包括支援センターを
元気高齢者を含むすべての高齢者についての
ていただいているネットワーク図(次頁・図 )を
わかりいただけたと思います。そこで、以前から見
組んできちんと提供されなければならないことがお
「いきがい」を含めたサービスが、ネットワークを
6 いきがい及びケアの情報のセンターにする
提言
うかもしれませんが、これを実践しているところが
あります 。 こ れ が 全 国 で 実 現 で き れ ば 、 要 介 護 、
5
の高齢者であっても、身体介護の面は一人で暮ら
365日3食サービスなど
生活サービスを整える
せるよう に な り ま す 。
提言
5
3
サービスを提供している施設がありますので、
もあります。また、入浴に限らず地域密着型の
ただく場合や巡回する車で入浴するという方法
そ れ か ら 入 浴、 こ れ は 自 宅 で お 風 呂 に 入 っ て い
ればいけないと考えています。
別のサービスに結び付くネットワークを実現しなけ
ビスが届くように、その団体のネットワークから個
とにネットワークを組み、一人ひとりに必要なサー
もう一度見てください。各サービス提供者が地域ご
次に生活サービスですが、食事がまず365
日、 日 食はきちんと届かないといけません。
1
そのような施設に行って施設利用者と一緒に入
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4
このネットワークの中心に地域包括支援センター
があり、そして個別ケアネットワークの要にケアマ
ネジャーがいます。これらが、もっとしっかりネッ
トワークの中心として頑張ってもらわなければいけ
ないとい う 提 言 を し た い と 思 い ま す 。
先程の 時間365日短時間巡回型訪問サービス
ができると、それぞれの家に行くヘルパーさんが本
このお父さんはちょっと認知症の症状が出始めてい
よ」「あそこの人は引きこもっていますよ」「あそ
「あそこの人は元気でいろんなことやってくれます
そして地域包括支援センターは、ボランティア、
NPOの力を借りて、お年寄りが元気なうちから、
クをつく る こ と が 大 切 な 役 割 に な り ま す 。
アマネジャーは、いきがいも入れた個別ネットワー
しかし、今のケアマネジャーが不要になるわけで
はありません。介護予防などは他の人が担当し、ケ
るように な る と 考 え て い ま す 。
ルパーさんがケアマネジャーの役割を事実上果たせ
人のニーズを把握することになりますから、このヘ
24
図3
●
12
●
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の個別ネットをつくるのに必要な情報センターとし
地域で必要なサービスが受けられるようにサービス
さらに高齢者を介護予防とか介護という形で分断
せずに、元気なうちから最後まで自分の住んでいる
包括ケア が 実 現 し ま す 。
域情報を集め、それを把握することによって、地域
医者につながないといけませんよ」というような地
ますよ。本人も家族も否定していますけれど、早く
文部科学省には、小学生の頃から自分のライフプ
ランを考えられるような学習を総合学習の中でやっ
ます。
ご本人にしっかり考えてもらうことが大切だと思い
んが、これは「自助努力」を勧めるものです。最後
国がそういうことを言うと、個人のライフプラン
に国が介入する必要はないと言われるかもしれませ
自分で決めるという生き方が可能になります。
までどういう生き方をするのか、さらに死に方まで
て、地域包括支援センターの機能を充実すべきであ
てもらう提言をするつもりです。子供の頃から考え、
自分の夢を追い、 歳になって介護保険料を払うよ
うになったとき、自分が退職したらどこに住んでど
ういう風に生きようかということを一度考えていた
最 後 に 提 言 さ せ て い た だ き た い こ と は、 本 人
による「ライフプラン」の作成です。自分の人
がいを持ちながら最後まで生活していく。これは国
入った住まい方をして、地域の中でふれあい・いき
各個人はライフプランを立てる
ると考え ま す 。
提言
だく。それをだんだん生かす形で定年退職につなげ
生ですから最後までどういう風に暮らすのか、
民一人ひとりに対する提言になりますが、そういう
7
ラ イ フ プ ラ ン を 自 分 で 考 え る。 そ れ が 地 域 に 伝
ライフプランの提言をしようと考えています。
て、定年退職したら自分の気に入ったところで気に
わ り、 生 か さ れ る。 そ う な る と、 自 分 の 人 生 は
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いきがいをどうケアの体系に組み込んでいくか
喜んで入浴もするようになった。認知
症であっても話はしたい。話を引き出
ービスにも利用者さんの話を聞きに来
いてくる宿題を出され、うちのデイサ
修学旅行で広島に行く小学生が、事
前学習としてお年寄りの戦争体験を聞
た。何も話をしない人が、「うな丼」
アワーカーと話してもらう調査を行っ
もらい、どんなご飯を食べたいかをケ
グループホームで、全く話をしない
利用者さんに実物大料理カードを見て
すツールや研究が必要だと思う。
た。最初は高齢者もつらい体験を口に
のカードを見ると、「自分の家は貧し
寝たきりだが手が器用で折り紙がで
きる方がいた。ボランティアさんに習
料理カードを活用した
傾聴ボランティア
たとえ寝たきりでも認知症でも、誰もが、いきがいを必要としている。
社会の仕組みとして、誰が、どのようにいきがいを引き出し、どのように生かしていけば良い
のか。「ブロック全国協働戦略会議」会場で出された意見・事例の中から紹介する。
高齢者 が 子 ど も た ち に
体験を 語 れ る 仕 組 み を つ く る
するのを嫌がっていたが、お役に立て
くてうな丼など食べられなかった」な
ってもらい、ボランティアさんの誕生
ばと話をしてくれ、その後、毎年小学
ど、細かく話し始める。 年接してい
んなやりとりがケアを受けている人の
ったのねというメッセージを送り、そ
語り、ケアで関わる人もあなたも頑張
ケアワーカーと食事の話をすることで、
ではない。入浴拒否をしていた人が、
いろいろ出てきたり、それが 人
人
たケアワーカーでも知らなかった話が
どのように発見するかが重要。ニーズ
会と関われる能力があること、これを
動をしていた。寝たきりであっても社
カードに折り紙をつけて出すという活
社会とつながる能力や技術を
発見してボランティアとの
交流を進める
生が聞きに来ている。高齢者が人生を
いきがいにつながっている。
3
1
2
●
14
●
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るシーズや能力も調査することが大切
調査だけではなく、その人の持ってい
が具体的な形につながるシステムが介
「ありがとう」の言葉を引き出す行為
国へ寄付が流れるシステムをつくる。
防
クルなどに使えるようにする。介護予
康づくり運動の予算をヨガなどのサー
、 の人たちのリハビリ関係の窓
だと思う。社会とつながる能力や技術
を登録し、その能力をボランティアグ
護保険の中に組み込まれると良いと思
口があれば、要介護度も重くならずに、
出てきた言葉を俳句や短歌にすると
●
「今の季節は何ですか」と問いかけ、
ヘルパーの連絡会で、いきがいをど
うプランに盛り込めるかを話し合った。
いう言葉遊び集を作成。
その他
か。
いきがいづくりにつながるのではない
いる人のいきがいに結び付き、ボラン
ティアの人との交流の中でいきがいが
生まれていく。
小学生・中学生対象のボランティア
社会援助技術の方法として、利用者の
標の中でいきがいを盛り込むことが出
で人と人をつなぐものとして時間通
まな市民が互いに出会う場所。そこ
ークの取り組みを行う。
り組みと一方でこうしたグループワ
や喜びを引き出す。尊厳を支える取
別養護老人ホームなどに行って笑い
健康生きがいづくり一座として、特
●
「居場所」の活用。居場所はさまざ
さわやか福祉財団のふれあいボラン
ティアパスポートの仕組みを活用した
てきた。「尊厳」は医療と介護それぞ
貨を活用している。
●
高齢者版を作成してはどうか。介護保
れの面で異なると思うので、その点を
持つ生活歴を基に、長期目標・短期目
険利用者が寝たきりの人に何らかの行
地域支援事業の中に、たとえば、健
地域支援事業の柔軟な活用
明確にすることも必要だと思う。
パスポートを高齢者用に改良
「尊厳」を医療と介護の面から
さらに考えてみる
う。
2
ループとつなげることでケアを受けて
1
為をして、寝たきりの人が「ありがと
う」と言ったときに、その行為を評価
個貯まるごとに企業が100円を
するシステムなど。たとえば、シール
が
出して、ボランティア団体や発展途上
2010.8
●
15
●
10
ふれあい・助け合いを広げよう
て、北 海 道 キ ャ ラ バ ン 第 1 弾 「 め
! 新しいふれあい社会─ほ
ざせ っかいどうを心のよりどころに─」
と題し て 、 〝 さ わ や か 北 海 道 〟 を
多くの 道 民 の 方 々 に 知 っ て い た だ
■第1部 名のさわやかイン
ストラクターの活動紹介 ■第2部 さわやか対談 堀田
力理事長×中島岳志さん(北海
道大学公共政策大学院准教授)
こうしたプログラムを予定して
おります。
キャラバン第 弾のメインは、
月
11
(取材・文/松實 とよ美)
29
「さわやか北海道」北海道ブロック
インストラクター所在地
ふれあいパレット さわやか北海道
日ぜ
〝さわやか北海道〟
ひ
札幌
へ
オールスターキャストによる
『ふれあい一座』
旗揚げ公演決定!
29
2010年 月 日(月)、 札
幌市教 育 文 化 会 館 大 ホ ー ル に お い
11
くため 、 旗 揚 げ 公 演 を 行 う こ と に
1
こんな活動をしています!
なりま し た 。
14
北から南から
予告版
●
16
●
2010.8
さわやかインストラクター・ブロックの皆さんが活動をご紹介するページです
第
部「 助 け 合 い 活 動 の 今 」 で す 。
血縁や 地 縁 や 会 社 の 縁 か ら 切 り
離された 人 々 が 、 急 速 に 増 え て い
実践例を 報 告 し て 、 道 内 各 地 に 助
アが受託し運営に関わる地域会員
て、NPO法人ホームヘルパーノ
E-mail:sapporo-kaigo@
npo-hokkaido.org
名。「困った時はお互いさま」
介護保険や公的サービスが足りな
族の代わりに、お手伝いします。
困り事を、あなたの代わりに、家
の精神で、「毎日の生活の中での
員
始め、現在利用会員 名、 協力会
11
いときも利用してください」と地
回
種の利用券を用い、
チ ケ ッ ト は、 サ ー ビ ス 提 供 調 整 を
ら サービス提供を受けるたすけ愛
利用会員、協力会員ともに入会
金2000円を負担。利用会員が
行 う 事 務 局 が 協 力 会 員 に 謝 金(
協 力 会 員( 有 償 ボ ラ ン テ ィ ア ) か
400 円 ) の
0円)と「交通チケット」(
澤出桃姫子インストラクターから、札幌市厚別区の
「ふれ愛 たすけ愛 ささえ愛 日常生活支援 ふくろう」実践報告
け合い活 動 団 体 が で き る こ と を 提
制組織です。昨年 月より活動を
る現代、 地 域 社 会 に お け る 見 守 り 、
ふくろうは、札幌市が設定した
助け合いの重要性を再確認し合い、 「社会的課題解決推進事業」とし
言します 。 札 幌 市 厚 別 区 と 旭 川 市
の「ふくろう」、 釧路市「たすけ
つの実践報告が
3
NPO法人さっぽろ介護
NPO支援ネット
(月〜金曜日 9:00〜17:00対応)
T e l:011- 242 - 4333
Fax:011- 281 - 8807
40
域住民に声かけしています。
札幌ふくろうの中村則夫事務局長(写真中央)
と打ち合わせをする協力会員の方々
1
60
あい 青空」の
あります 。
山本純子インストラクター
50
「た す け 愛 チ ケ ッ ト 」( 分70
60
2010.8
●
17
●
2
1
旗揚げ公演
お申し込み・お問い合わせ先
の買い物、洗濯、荷物運搬や障が
支援したり、独居高齢者の入院時
ほか、道外の病院での手術に同行
利用会員の要請としては、通院
の付き添い、薬の受け取りなどの
上している。
助会員の会費で事務局運営費に計
分500円)を渡し、差額分と賛
会員登録が増えることを目指す。
会 員 同 士 が 助 け 合 い で き る く ら い、
えている。近隣の居住地域内で、
児サポートなどの幅広い対応を考
家の中、外回りのこと、出産・育
理・見守り」「ふれあい・情報支
徴。これからは、「安否確認・管
い登下校の付き添いが多いのが特
援」として、電気製品等の操作、
い福祉サービスでは対象にならな
います。
モデルと し て 、 4 項 目 追 加 さ れ て
が、協力 会 員 の 部 分 に 特 色 が あ り 、
運営方 法 や 会 員 制 で あ る こ と は 、
札幌「ふ く ろ う 」 と 変 わ り ま せ ん
❷生活保護受給者モデル
して協力会員に変化していきます。
て活動に参加して、「助ける人」と
会員ですが、自分の能力を生かし
障がい者はサービスを受けてい
れば、
「助けられる人」として利用
加 し て、 自 立 す る 時 期 が 早 ま る よ
り、 個 人 自 立 支 援 プ ロ グ ラ ム に 参
人 は 焦 っ て い ま す。 協 力 会 員 と な
困 難 な 場 合 が あ り ま す。 受 給 者 本
で 幼 い 子 ど も を 抱 え て の 就 労 は、
んいます。しかし、雇用条件など
高木悟インストラクターが代表する
「さざなみネットワーク」の日常生活支援「ふくろう」旭川の実践報告
❶障がい者就労支援の
生活保護受給者の中には、早く
保護を切り自立したい人もたくさ
協力会員活動モデル
障がい者の皆さんの作業風景
●
18
●
2010.8
さわやかインストラクター・ブロックの皆さんが活動をご紹介するページです
求めていましたので、参加しました」「幼い頃から
身近に障がいを持った方々がいました。いつかそん
な方々と共に生活したり、お役に立てたらと思って
きましたので参加しました」
●
19
●
2010.8
持し尊厳を持って生きていくため、
自由に感じていました。もっと柔軟性のある活動を
う、地域コミュニケーションや社
してはいけないと、決め事に縛られていることを不
この『ふくろう』が次の時代の在
関係ができながらも、介護保険枠外のことは手を出
高木インストラクターは、「障
がい者就労支援事業を行うさまざ
ました」「ヘルパーとして利用者さんと親密な人間
会性の訓練の一環としてのモデル
今、そんなご近所の方々のお力になれたらと参加し
宅を支える手段となって
起こっているのではないかと考え、母が亡くなった
まな事業所に声かけして会員数を
て行いました。道内でこのような現象があちこちで
を目指します。
で、3人兄弟で交代で100キロの距離を車で往復し
いくでしょう」と提言し
を引き受けてくれる団体がなかったのです。それ
増やしていきたい。そして、高齢
いました。病気はありませんでしたが、見守りだけ
❸無業者(個人)団体の
「100キロ離れた地域に91歳の母が独居で暮らして
ます。
参加であることに力をいただきました。
者や障がい者にとって、在宅を維
助け合い活動への参加動機をう
かがいました。
どの方もそれぞれに、温かい心からの自発的
連携モデル
職業に就きたくても、何度
面接しても採用に至らない人
たちが団体をつくり、協力会
員になり、社会性の訓練や地
域コミュニケーションを大切
にして、活動により自分の存
在価値を確認していくモデル
とします。
❹地域個人限定モデル
本来の協力会員は、サービ
ス要請に対して、知らない人
でも対応していきますが、こ
の限定モデルは、限定した依
頼を受け持つ仕組みです。
札幌ふくろうの協力会員の方に、
取材日記
さわやかインストラクター・ブロックの皆さんが活動をご紹介するページです
5
鍵政弘 子 イ ン ス ト ラ ク タ ー は 、
自らが代表する「たすけあい 青空」の実践報告
「たすけあい 青空」は、1995年 月より助け合い活
動を開始しています。在宅福祉サービスを主とする活動を
ご支援
行い、健康で安心し て 暮 ら し て い く こ と の で き る〝新し
近隣
い地域(家族)〟 づくりに寄与し、活力ある長寿社会の建
15
設に協力することを目的として、助け合い活動とサロン事
* * *
業だけを行ってきた団体です。 年の事業実績から、助け
14
合い活動 の 運 営 の ノ ウ ハ ウ を 報 告 し ま す 。
道内 名のインストラクターは、「助け合い活動」だけ
でなく、グループホーム事業・子育て支援・中間支援・グ
北から南から
ループリ ビ ン グ ・ 居 場 所 事 業 と 多 方 面
29
にわたっ て 活 躍 し て お り ま す 。
ぜひ、 月 日 札 幌 に て 多 数 の 皆 さ
んとお会 い で き ま す こ と を 楽 し み に し
ております。乞うご期待!
11
活動日記
【さわやかインストラクター 北海道ブロック】(氏名・所属等・地域・連絡先TEL)
伊藤 順子
居場所「あえ〜る」(標茶町 0154-85-0011)
最終頁
鍵政 弘子
NPO法人たすけあい 青空(白糠町 01547-2-3285)
小酒井 知子 NPO法人介護サービス のぽぽん(士別市 01652-9-6202)
澤出 桃姫子 NPO法人ホームヘルパーノア(札幌市 011-893-5222)
下川 孝志
有限会社静内ケアセンター(新ひだか町 0146-45-0020)
戸田 文香
社会福祉法人枝幸町社会福祉協議会(枝幸町 0163-62-4660)
長井 巻子
医)三草会 デイサービス初恋(札幌市 011-790-1713)
平賀 貴幸
NPO法人とむての森(北見市 0157-32-8715)
星川 光子
NPO法人いぶりたすけ愛(登別市 0143-88-2626)
本田 徹
栗山町職員(栗山町役場)
インフォメーション
NPO法人のどか(比布町 0166-51-2443)
高木 悟
松実 とよ実 子育てコミュニケーションスペース る・る・る(中標津町 0153-72-3259)
丸藤 競
函館市地域交流まちづくりセンター(函館市 0138-22-9700)
山本 純子
NPO法人さっぽろ介護NPO支援ネット(札幌市→P17参照)
※団体と連絡先電話番号は必ずしも一致しません。
2010.8
●
20
●
インタビュー
人間力の根源を探る
子どもの頃には子どもの集団、
異年齢集団で遊ぶ
ダイバーシティが必要だ
あ
つ
み
な
お
渥美 由喜
さん
き
株式会社東レ経営研究所
ダイバーシティ&
ワークライフバランス研究部長
渥美由喜さんは、1968年、東京都西東京市(当時保谷市)に
生まれ、現在は杉並区に在住。妻と、 歳、ゼロ歳の子どもがいて、
育児に奮闘中だ。近居で認知症(要介護1)の父親の介護も行って
いる。
仕事では、国内外のワーク・ライフ・バランス・ダイバーシティ
のコンサルタント、アドバイザーとして活躍し、子育て支援の研究
者でもある。内閣府等の官庁や自治体等の委員を多く兼ね、昨年は
当財団でもワーク・ライフ・バランス普及のための講演を 回も引
親として子どもにどう向き合えば良いのか
確な判断でアドバイスを行う渥美さんへの信頼度は非常に高い。
き受けていただいた。常に笑顔で謙虚に相手の話を聞きながら、的
18
子どもの頃、父親は大工の棟梁で、母親は医療事務をしていた。
2010.8
●
21
●
4
兄弟は弟が一人。母親は
年前に亡くなったが、渥
渥美さんは、こういう両親を尊敬していた。
んなことを言われたけど、それが良かったという日
応援しているの。いずれ未来が変わったときに、あ
さんは一生懸命働いているし、お母さんも一生懸命
屋だけど、未来は変えられるから。そのためにお父
してその男性の悪口は言わず、『今は本当にあばら
がら母にそのことを話しました。しかし、母は、決
が聞こえたのです。私は憤慨し、悔し涙を浮かべな
大したことはないな』という通りすがりの男性の声
でいたら、『こんなあばら屋にしか住めない大工は
の体験から、渥美さんも
体験でした」と笑う。こ
だ』と誉めて、たくさんの柿をくれました。恐怖の
けれど、『この子を見捨てなかったのは、あっぱれ
たのです。〝がんじい〟は、『ガキ大将出てこい!』
と一喝。みんな出てきて、ゲンコツをもらいました。
さんの家の庭の柿を盗みに行って、私だけが捕まっ
な〝がんじい〟と呼ばれる、明治生まれの怖いお爺
ましたね。ある時、ガキ大将の引率で、近所の頑固
「小学校以前は、弟も一緒に子ども集団で遊んでい
子ども集団の中で、多くのことを学んだ
が来るから』と、諭してくれたのです」
を持たせて、母さんはしばらく空弁当だった。頑張
よ』と言われて。『肉体労働の俺には立派なお弁当
務先の女医さんに、『あなたの奥さん、毎日空弁当
先ほどのあばら屋の返済が大変な時期、父は母の勤
したが、遊びはやはり、
友だち関係が強くなりま
「小学校では、同学年の
なったと言う。
でありたいと思うように
たくま
しいお
父
さ
好きだ
んの膝
った。
の上が
大
渥美さ
ん
(
4歳)
、弟(
2歳)
必要なときは子どもたち
って働こうと思ったよ』と、母を誉めていました」
例えば、私が生まれる前は、父は雇われ大工でした。 を叱れる地域のおじさん
「父の思い出は、母をよく誉めていたことですね。
「それは4、5歳の頃のことです。自宅の庭で遊ん
美さんの原点となった強烈な思い出があると言う。
8
●
22
●
2010.8
れ
見守ら
両親に
自慢の
さん
が渥美
前列左
て育っ
た。
屋内遊びは野球盤
外遊びが多くて、
釣りなど集団での
缶蹴りやザリガニ
など自然の中で、
原っぱや小川、森
ています」と、明快だ。
子どもたちが自発的に学ぶ力をつける教育だと思っ
多様性が必要です。いい教育というのは、基本的に
か。各場面にそれぞれ頑張る子がいる、頑張る軸の
なくて、自分が挑戦してどれだけ可能性を伸ばせる
大切だと思っています。人との相対比較の問題では
努力したら報われるという競争や表彰の成功体験は
授業の中で先に進みたい子は進んでいいルールを作
るのがすごくうまかった。九九の計算を手始めに、
恵まれました。1、2年時の先生は、その気にさせ
を感じなかったと言う。「小学校では先生にすごく
小学校は公立で、中学校から開成中学・高校、東
大と進学した渥美さんは、教育にあまりマイナス面
たいと思ってやっています」と笑顔。大人は子ども
が何か迷ったときに、相談できる地域の大人になり
相談は親にはしないのです。ですから、子どもたち
を食べているのですが、親を大好きな子ほど深刻な
カー、鬼ごっこなどをして、紙芝居を見せ、おやつ
子どもの人間力を育てる方法について聞いた。
渥美さんは、 年前から地元の公園で独自の「子
ども会」を続けている。その理由を、「野球やサッ
地域の大人として寄り添う
ぐらいでした」と
言う。
ってくれて、自分のやりたいことをすごく伸ばして
たちにもっと寄り添う必要があるということか。
子どもの意欲に沿いながら育てる
くれました。そして、一緒に喜んでくれて、すごく
17
励みになりました」
。
渥 美 さ ん の 話 か ら、 子 ど も こ そ「 ダ イ バ ー シ テ
「人並みですが、作文や絵で表彰された時は嬉しく、 ィ」が必要だと思った。
(取材・文/有馬 正史)
2010.8
●
23
●
人間力の根源を探る
インタビュー
※ダイバーシティとは多様性のことで、企業においては、人種・国籍・
性・年齢・障がいの有無を問わず、個性を発揮する組織をつくること。
ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と生活の調和のこと。
たすけ愛 いこい(福岡県)
正面入り口
団体
活動紹介
年の 月のこと。そのきっか
るこの地に、「たすけ愛 いこ
い」が設立されたのは、200
現在も筑豊地方の中心都市であ
福岡県中部に位置する飯塚市。
かつては筑豊炭田として栄え、
行き場がない人を何とかしたい
との思いから、会を発足
ネットワークづくり
お互いに尊敬し合い
支え合う社会を目指して
設立以来、安心して暮らせ
る地域づくりを目指してさ
まざまな活動に取り組んで
「私は 年前に有限会社を立ち
い思いからだった。
いう、代表の岩井順子さんの強
ったお年寄りを何とかしたいと
けは、認知症で行き場がなくな
12
所で少人数制の介護保険デイサ
上げ、もともと実家のあった場
6
きた「たすけ愛 いこい」。
足元を照らす希望になりた
いと奮闘努力する、その姿
を紹介します。
4
笑・涙・喜
●
24
●
2010.8
てていた時に、近くの行橋市で
何とかできないものかと困り果
ら、現在は隣り合う
家を無償提供してくれたことか
趣旨に賛同してくれたお隣が、
軒に計
助け合い活動を行うNPO法人
でいられない状態に。夜になる
のトラブルが絶えず、家に住ん
が、認知症がひどくてご近所と
人に友人のお母様がいたのです
ービスを開始。その利用者の一
てくれないか」といった打診が
ういう人がいるのだが引き受け
宅老所が開設されると、地域
のケアマネジャーなどから「こ
け合いの会をつくったのです」
宅老所を始めようと、新たに助
を機に、そこを貸してもらって
いが引っ越しで空き家になるの
るのかと感心。そこで、お向か
ばかりで、こういうやり方もあ
た当時の私には勉強になること
POのことなど何も知らなかっ
ドバイスをいただきました。N
さんと知り合い、いろいろとア
〝たすけ愛京築〟の阿部かおり
せています」
が持ち寄り、分け合って胃袋を
設。お昼のおかずを、できる人
曜日には〝いこいサロン〟も開
していますし、毎週月曜日と金
泊まりや生活サポートにも対応
合い型。在宅の方の緊急時のお
いることは以前と変わらぬ助け
届け出は出しましたが、やって
指導で、昨年有料老人ホームの
「老人福祉法の改正による行政
名が入居している。
ともに生きる喜びを分かち合う
サポートを提供する側も受け
る側も、対等な立場に立って、
満たし、おしゃべりに花を咲か
とその方を連れて、たびたび旅
殺到し、あっという間に定員
12
館などに泊まったりもしていた
2
…。そんなアットホームで温か
2010.8
●
25
●
8
のですが、経済的にももたない。 名は満員に。 年後には活動の
4
皆で梅干し作り
愛 いこい
たすけ
「会員は現在 名。私たちで看
い空気がここには流れている。
践に移そうという計画段階まで
きました。そして今、それを実
の方が、お世話になったから今
取りまで行った利用者のご家族
来ています」
度は自分たちにできることを、
じわじわとその輪が広がってい
ます。孤独や不安を感じやすい
れませんね」
グループリビングで
新たな居場所づくりを
足りないものを補い合えば、寄
り添って生きられるのではない
か。そのためには元気なうちか
ら仲間づくりをすることが大切
と、居場所学習会を開催。 年
の置かれた環境を自分たちの手
年後を語り合い、自分たち
りを深める居場所づくりだ。
で望ましいものに変えていこう
後
「これからは、行政頼みでは立
と、これまで話し合いを重ねて
そんな同会が現在力を入れて
いるのが、団塊の世代とつなが
5
ち行かない時代です。年金もカ
10
と仲間に入ってくださるなど、
さらには収穫した作物を加工し
借りて自給自足的な生活をし、
し合っています。田んぼや畑も
しながらいろいろアイデアを出
「メンバーとは毎週、夕食会を
いこうというのだ。
わり合い、助け合って生活して
つ屋根の下で家族のようにいた
ートを大切にしながらも、ひと
とで力を発揮し合い、プライベ
意な人は料理を、掃除が得意な
みんなで運営を担う。料理が得
るので、入居者は家賃を払い、
土地と建物は会のほうで用意す
時代だからこそ、みんなあった
ットされ、将来への不安も募る。 人は掃除をと、互いにできるこ
皆で楽しくおしゃべり
でもみんなで知恵を出し合って
かい場所を求めているのかもし
岩井さんたちがやろうとして
いるのは、グループリビング。
71
●
26
●
2010.8
団塊の世代の夕食会。1品ずつ持ち寄った
愛 いこい
たすけ
たらどうだ
り入れてみ
間通貨も取
う と か、 時
も模索しよ
を得る方法
な ど、 収 入
いますが、 、 年以内には実
「今はまだ夢ばかりが先行して
は熱く語る。
信していきたいのだと岩井さん
あり方を、メッセージとして発
して暮らしていける共同社会の
を通して、誰もが心豊かに安心
目指すのは、血縁を超えた新
しい地域家族づくり。その実践
きりになっても互いに尊敬し合
元気で暮らせるし、たとえ寝た
めれば、いつまでも生き生きと
願いするような関係づくりを進
り、できないことは遠慮なくお
て、自分たちでできるだけ頑張
源を生かし
って社会資
…。 そ う や
地域に密着した自立と共生が、
どのような形で実現されるのか、
えられると思うんです」
同じようにやっていく希望を与
そうすれば各地域においても、
やっていく事例をつくらないと。
しょうから、まずは自主運営で
も箱ものを建てる余裕はないで
ずれにしても、これからは行政
現させたいと考えています。い
福岡県飯塚市に拠点を置く「たすけ愛 いこい」は、助け合いの精神に基づ
いて誰もが心豊かに安心して暮らしていける、新しい(地域)家族づくりを
目指して「活力」ある長寿社会の実現と福祉の増進に寄与することを目的と
して活動する市民団体。主な活動内容は①サロン事業(1000円 ・1日利用。
たすけ愛 いこい
昼食代含む)、②緊急時お泊まり(3500円 ・1泊2食)
、③生活サポート
(1000円)、④居場所学習会の開催など。会員制をとっているが、入会金・
年会費は無料。活動時間は9時〜15時まで。時間外は応相談。
●連絡先/〒820 - 0072 福岡県飯塚市南尾133 - 37
て販売する
ろうかとか
い、支え合うこともできるので
期待を持って見守りたい。
2010.8
●
27
●
3
はないでしょうか」
TEL 0948 - 24 - 5681
2
ネットワークづくり
にたくない」という、両親の思
そして母を看た 年半の経験を、 独や不安に苛まれたり、行き場
限り提供しようと努めてきまし
そんな母から、私は人間らし
い生と死の在り方を学びました。 た。そして活動をする中で、孤
謝をしながら静かに逝きました。 要とされるサービスを、できる
いを受け止めるためでした。そ
私が介護の世界に足を踏み入
れたきっかけは、「病院では死
自ら動くことで、夢を形に !
インタビュー
笑・涙・喜
がんになった母を、願いどおり
介護施設勤めも経験。そうして
のためにヘルパー資格を取り、
なった実家で、デイサービスを
と、主がいなくなって空き家と
何らかの形で社会に役立てたい
私には息子が
思いが強くなっていきました。
ちの姿は、明日の我が身だとの
がなく途方にくれるお年寄りた
人いますが、彼
在宅で看取りました。最期の時、 始めることにしたのです。そん
1
もう口はきけなかったけれど、
なふうに活用すれば、きっと母
担をかけてトラブルメーカーに
らには彼らの生活があるし、負
んなで助け合っていく仕組みを
なりたくない。だとしたら、み
も喜んでくれるだろうと思った
2
私に向かってアイコンタクトで
以来 年。そのときどきに必
「ありがとう」と言ってくれた。 からです。
そうしてひと筋の涙を流し、感
6
●
28
●
2010.8
愛 いこい
たすけ
つくりたいという自分の夢がみ
んなにじわじわと伝染し、そし
て広がっていくのが何よりもの
励み。栄養ドリンクをごっくん
といただいたような気分です
(笑)
。
団塊真っ只中の私たち世代は、
これまで豊かさを求めて生きて
きました。その結果、多くの人
は豊かさを手に入れましたが、
その代わりに失ったものも多い。
今必要なのは、あたたかな共に
支え合う社会を取り戻すことな
幸い、思いを同じくする仲間
に恵まれ、その夢の実現に向け
かないと。
自分たちの手でつくっていくし
たご褒美があるわけではありま
くれました。何か、これといっ
と子どものような笑顔を見せて
「久しぶりに楽しい思いをした」
学習会に男性2名が初参加し、
すから、夢を形にすべく頑張っ
かなければ何も変わらないので
でできるかは未知数ですが、動
にもなる。市民レベルでどこま
次代を生きる子どもたちのため
のではないでしょうか。それが
て、走り出すことができるよう
ていきたいと思います。 (談)
せんが、助け合いの共生社会を
岩井 順子さん(61歳)
になりました。先日も居場所の
2010.8
●
29
●
たすけ愛 いこい 代表
さわやかインストラクター
助けられ上手は
助け上手
貨普及の た め の 勉 強 会 が 開 催 さ れ
子さんを 講 師 に お 迎 え し 、 時 間 通
及を行っ て い る 、 ヘ ロ ン 久 保 田 雅
もに世界 各 地 で タ イ ム バ ン ク の 普
月 日に、タイムダラー創始
者のエド ガ ー ・ S ・ カ ー ン 氏 と と
貨のあり方を話してくれました。
う話があり、堀田理事長が時間通
を広げるのはとても難しい」とい
参加者の方から「すでに助け合
いができている場所に、時間通貨
した。
!」と、とて
違っても思いは同じ も勇気づけられる勉強会となりま
るようになる。
も、本当の意味で助け合いができ
ようになる。→時間通貨がなくて
いところ〟を「助けて」と言える
も、助け合いができるようになる。
岡 亜理沙
ました。
「助けて」と言えない。→時間通
本当の意味で助け合いが当たり
前になれば、時間通貨は必要なく
→時間通貨を使って、もっと〝深
回り始める。→時間通貨がなくて
と言いやすくなる。→時間通貨が
ヘロン さ ん の お 話 は 、 日 本 は も
ちろんア メ リ カ や イ ギ リ ス と 、 と
貨があることにより、「助けて」
さわやか福祉財団 時間通貨推進プロジェクト
!
?
てもグロ ー バ ル で し た が 、 「 国 が
近 隣
助 け 合 い
16
つながるとあったかいね
6
●
30
●
2010.8
笑みを与 え る た め 、 自 分 の 2 時 間
の女の子 は コ ン ピ ュ ー タ 技 師 に 微
ップされ ま す 。 そ こ で 「 ダ ウ ン 症
ったりと し た 微 笑 み が ク ロ ー ズ ア
り、それ を 見 つ め る そ の 女 性 の ゆ
す。女の 子 の う れ し そ う な 顔 が 写
泳がせて い る シ ー ン か ら 始 ま り ま
す。若い 女 性 が 女 の 子 を プ ー ル で
そうです が 、 一 つ ご 紹 介 い た し ま
ユー・チ ュ ー ブ で 配 信 さ れ て い る
でのタイ ム バ ン ク 活 動 の 予 告 編 が
というこ と で し ょ う か 。 イ ギ リ ス
うです。 助 け ら れ 上 手 は 助 け 上 手
ことより も 使 う こ と を 奨 励 す る そ
…)。 しかし、時間通貨は貯める
思 い ま す( 私 も ま だ 言 え ま せ ん
今までは、祖先から受け継ぎ大
切にする、という考え方を持って
りているのだ」
け継いだのではない、子孫から借
「私たちはこの土地を祖先から受
した。
ほかにも、素敵だなと思う言葉
をヘロンさんに教えていただきま
うな関係が必要とのことでした。
お互いが「良かったね」となるよ
す)が大切です。一方が「疲れた
ン・ウインの関係」と言うそうで
教えていただきましたが、「ウイ
持ちつ持たれつの関係(勉強会で
ここで重要となるのが、相手と
の関係です。お互いが助け合う、
なるということですが、今はまだ、 は助けているのかもしれません。
んも時間通貨を広げ
を形にできる一つの
なれる。そんな思い
なく、誰かのために
自分でもこんなことでみんなの
手助けができる。頼るばかりでは
とができ、もっと幸せになれるは
も、生きがいを持って生活するこ
関係だと時間通貨はうまくいかず、 ことができれば、本人も周りの人
なぁ、損したなぁ」と思うような
てみませんか?
きずにいる人から何かを引き出す
えれば、できないと思って何もで
きると新しい考え方を持ってもら
ずです。自分にもこんなことがで
し、人は何かできることがあるは
自分には何もできない、そう思
っている方も多いようです。しか
する、という新しい考え方です。
「助けて 」 と 言 え な い 人 が 多 い と
を与えま し た 」 と ナ レ ー シ ョ ン が
いましたが、子孫のために大切に
ツールとして、皆さ
ずです。
入ります 。 助 け ら れ て い る 人 は 実
頁終最
2010.8
●
31
●
ご支援
近隣
活動日記
隣近
援支ご
らか南らか北
イベント企画の楽しさと
人とのふれあいの大切さ
さわやか福祉財団 地域ふれあい啓発プロジェクトリーダー
苫米地 正章
2002年〜 年の 年間は、
ふれあい型グループホームをテー
函館を訪 れ ま し た 。 昼 に 羽 田 を 立
しい市街地を眺めた記憶がありま
スで函館山に登り、函館の素晴ら
「映画とフォーラム」を開催。
マ に、 神 戸 を 皮 切 り に
都市で
ち函館空 港 は 日 が 差 し て い る に も
04
16
当財団でお手伝いを始めたのは、 ーマに、松山、両国、長岡、天童、
今から 年前、財務グループでし
立川、松本の か所で実施、 年
05
い出し数えてみたら半世紀以上前、 ェクトで手が足りなくなり急きょ
た。ある時グループホームプロジ
合い活動の啓発とし、袋井、宇都
以降は、テーマをふれあい・助け
か所
宮、倉敷、越前、流山、宮崎、高
知、和歌山、福島、大分の
兼務でお手伝いすることになった
年前でした。
高校生の 修 学 旅 行 の 時 で し た 。 当
06
のが
JR函 館 駅 前 の ホ テ ル に チ ェ ッ
クインし な が ら 、 昔 来 た こ と を 思
13
時は、汽 車 で 青 森 ま で 、 そ し て 青
6
い北国特 有 の 天 候 で し た 。
年〜 年は、尊厳ある生き方をテ
2
す。
函連絡船で函館港に下船し、宿泊
月中 旬 に 今 年 度 の 「 映 画 と フ
ォーラム」開催打ち合わせのため、 は湯の川温泉で一泊し、翌日、バ
4
かかわら ず 、 時 折 小 雪 が 舞 う 肌 寒
03
リレートーク
8
10
●
32
●
2010.8
で実施し 、 都 合 か 所 で 開 催 し て
望は、住 宅 が 増 え た こ と と ケ ー ブ
れたこと も あ り 、 函 館 山 か ら の 眺
くありま せ ん 。 翌 日 は 天 候 に 恵 ま
はきれい に 整 備 さ れ 昔 の 面 影 は 全
のでした が 、 時 代 と と も に 駅 周 辺
半世紀 以 上 前 の 函 館 駅 前 の 風 景
はとても 素 朴 で ほ の ぼ の と し た も
切さを感 じ て い ま す 。
ジェクト の 楽 し さ と ふ れ あ い の 大
催地であ る 函 館 に 来 て 、 こ の プ ロ
協力に感 謝 し な が ら 、 今 年 度 の 開
ストラク タ ー の 方 々 と の 協 働 や ご
ます。各 地 で 多 く の さ わ や か イ ン
ら、時間 の 経 つ 速 さ を 実 感 し て い
きたこと に 改 め て び っ く り し な が
設され、トークにも喜んで参加し
問診療室(医長が室長兼務)を新
す。早速、4月1日付で院内に訪
さを改めて感じられたとのことで
からは地域へ出て行くことの大切
者の来院を待つだけでなく、これ
ん等とお話しされ、総合病院も患
いたところ、病院長、事務局長さ
ーク内容をお送りしご検討いただ
一昨年に和歌山と高知で行ったト
予定していた岡和田敦先生(函館
そんな中で、当財団の木原リー
ダーの紹介で今回のパネリストに
感激です。
その地域を理解されているさわや
イベントの企画を進めるときに
は、地元でしっかりした活動をし、
いるような気がします。
知れませんが、少しは役に立って
ェクトも、チョット手前味噌かも
であり、地域ふれあい啓発プロジ
ターの方々の地道な活動のおかげ
されているさわやかインストラク
地域で横の連携を取りながら活動
めてお目に掛かりました。事前に、 で共鳴していただけることは、各
市医師会病院消化器科医長)に初
かインストラクターとの協働やご
残し、それを読んでいただくこと
地道な活動のトークを記録として
労されている多くのお医者さんの、
従来から医師会や総合病院は地
域のふれあいには縁遠い感じを持
とへのご褒美ではないかと感謝、
ルカーが 設 置 さ れ た く ら い で 、 半
ますとのご返事をいただき、ほっ
協力は絶対欠かせません。いかに
大切かを改めて感じています。
っていましたが、在宅医療でご苦
島のイメ ー ジ と 山 並 み 、 海 の 青 さ
としながら何か時代の流れを感じ
たような気がしています。
は往時を 偲 ば せ る も の で す 。 こ れ
は一つの こ と を 長 く 続 け て き た こ
2010.8
●
33
●
32
6月4日理事会
6月17日評議員会
2010.8
●
34
●
活動報告 NEWS & にゅーす
平成 年度
財団運営グループ
決算が承認されました
(2009年度)
2009年度決算
いずれも原案どおり全員一致で承認
されました。
日
また第1回評議員会を、6月
(木)に、同じくメルパルク東京に
年度(2009
た。第1号議案「平成 年度(20
において、午後1時から開催しまし
第 回理事会を、6月4日(金)
に、東京・芝公園のメルパルク東京
次いで、第2号議案「諸規則改定
の件」、 さらに第3号議案「新公益
について諮りました。
その後活発な質疑応答があり、各案
の事業につき詳細に説明がなされ、
と財団職員により、決算並びに個々
ました。
れ、原案どおり全員一致で承認され
と併せて説明を行いました。その後
務理事と財団職員より理事会の報告
全体の動きについて、続いて清水常
ついて、最初に堀田理事長から財団
ふれあい活動・インフォーマルサー
界で活躍し財団理念に共感してくれ
として、元理事・評議員の方々、各
がご覧になれます。
及び当財団ホームページでも、詳細
年度(2009年度)
なお、平成
の事業及び決算の報告は、本誌付録、
あ る「 新 し い ふ れ あ い 社 会 の 創 造 」
、 堀田理事長への私的なアドバイザー
ビスをさらに強力に推し進めていく
ている方の中から 人を選任したい
09年度)事業報告並びに決算の
21
ための基盤づくりを行った旨の説明
も理事会同様活発に質疑応答が行わ
件」でまず堀田理事長から、当年度
法人移行後の事業運営の件」では、
年度)事業報告並びに決算の件」に
第3号議案「平成
議案の議事録署名人の件に続いて、
第1号議案の議長選任の件、第2号
おいて午後1時から開催しました。
17
は、当財団の発足以来の基本理念で
当期収支差額 ▲2033万4857円
次期繰越収支差額 1032万0365円
21
理事会及び評議員会 開催
21
があり、続いて、清水肇子常務理事
旨の説明が堀田理事長からなされ、
16
21
(平山 熊三郎)
当財団HP→http://www.sawayakazaidan.or.jp
2010.8
●
35
●
2
日〜
月
日〉
援策に今後当財団としても支援してい
く予定である。
また 日には、高知県地域福祉部の
吉田眞里副部長、高齢者福祉課地域ケ
換を行った。ここでは、高知県の地域
月
ア体制整備推進チーム伊藤博昭チーム
介護保険サービスとの連携、地域のつ
ケア体制整備に関して、さらに
長、同チーム都築一元チーフと意見交
ながりのベースとなる居場所づくりを
日に発表された「地域包括ケア研究会
月
位置付けるための本格的な動きが始ま
報告書」に示されている地域包括ケア
定である。 (加藤)
【6月8・9日】
な取り組みについて話し合った。
家の多い中山間地対策である。中山間
市における地域福祉の課題は、専業農
域包括ケア研究会報告書」の中で示さ
と打ち合わせを行った。今回は、「地
長野県健康福祉部地域福祉課福祉人
材係の中沢文子係長、同係龍野克利氏
(加藤)
く予定である。
地の高齢者は、日常の買い物すらまま
れている地域包括ケアを支える人材の
日に高知市地域福祉 【6月 日】
高知市役所健康福祉部の岡林敏行部
長、宇都宮孝志副部長、介護保険課の
今後とも高知県とは連携を取りつつ、
当財団と協働でモデル事業を進めてい
26
ならない状況である。広域的な日常支
田中弘訓課長と
4
〈2010年
ふれあい推進事業
ネットワーク調査プロジェクト
市議会議員が居場所づくりへと具体的
に活動を始めようとしている。そのた
め、再度酒田市を訪問した。酒田市の
地域福祉政策の中で、助け合い活動と
9
った。今後、市民活動を支えるための
20
を高知県で推進していくための具体的
6
寄付文化を含めて検討を進めていく予
21
18
市議会議員が
居場所づくりへ
【6月7日】
本誌 月号で山形県の酒田市市議会
議員と酒田市の地域福祉を考える勉強
酒田
会を実施したことを紹介した。その後、 計画に関する意見交換を行った。高知
6
5
8
さわやか福祉財団活動報告
●
36
●
2010.8
あり方、
時間365日短時間巡回型
ネットワーク育成支援プロジェクト
日】
秋田・鹿児島・静岡・神奈川
訪問サービスを担うための人材、及び
フレンズ連絡会
ホームヘルプサービスを提供する人材
各地で続々始動
の基礎教育等について意見交換を行っ
た。さらに現在厚生労働省で検討が始
まった社会保障審議会介護保険部会で
の議論の概要についても触れ、今後の 【 月
さわやかインストラクターの丹すみ
子さん(湯沢あかねの会代表)を窓口
年前、湯沢市で
を希望して生まれた。これをバックア
ップしたのが、秋田県の横手フレンズ
のさわやかインストラクターの菊地恵
子さん(NPO法人県南介護サポート
かがやきネット副理事長)。 同市ボラ
ンティア協議会会長の佐藤多喜子さん
名。
を窓口に継続的な活動をスタートした。
メンバーは佐藤さんを含め
(安部)
かな雰囲気で、活発な意見交換が行わ
ある。
(加藤) 開催された「地域協同セミナー」の実
行委員会の方々。同窓会のような和や
があった。最後に、特別参加の中央共
生協、全社協からも、それぞれの報告
両面大作戦」について報告。JA、日
介護保険法改正と地域福祉政策との関
連についても話題になった。
この中心メンバーは
れた。まずは地域の課題の洗い出しか
月
31
第
回の鹿児島県の肝付町フレンズ
秋田県の大仙フレンズは昨年大仙市 ネットワークづくりが急がれる。(丹)
で開催された「ささえあい研修会」を 【6月7日】
【
った。
(安部) い基金」構想について説明があった。
日】
どのテーマも、地域での組織を超えた
同募金会から、「地域の新たな支えあ
全社協で 者協議会。当財団からは、
堀田理事長が率先して展開中の「名刺
にスタートした秋田県の湯沢フレンズ。【6月2日】
今後とも長野県健康福祉部と当財団
が連携を強めた活動を展開する予定で
24
ら着手することで順調な滑り出しとな
5
7
5
5
契機に、参加メンバーが継続した活動
1
2010.8
●
37
●
4
24
連絡会を開催。肝
付町地域包括支援
センター能勢佳子
さん、社会福祉協
議会宇都千津美さ
んを窓口に高校生
による土曜日ボラ
ンティアの会(サ
タボラ)を中心に、
さわやかパートナー個人(
件)
長 野 出川 益江
愛 知 渡邉 アイ
三 重 田中 敦子
徳 島 多田 令修
一般ご寄付( 件)
った。今年度は、夏休みのプロジェク
調査や支援活動に取り組む方向が固ま
クシーについて話を伺い、交通弱者と
市独自の取り組みである宮バス・宮タ
組織の担当者が入れ替わり、うまく引
ね、中原フレンズ連絡会に参加。行政
都市整備部都市計画課の高野裕章氏に、 会福祉協議会理事の渡辺政勝さんを訪
株式会社
DNPテクノポリマー
東京銀座
ライオンズクラブ
萩森 守
長谷川 慶子
株式会社八洋
パルスモ株式会社
藤 寛
世帯)
き継ぎがなされていないため各担当課
日】
の大浦地域の自宅を戸別訪問して高齢
【6月
た。また、出席が少なくなりつつある
近隣
クリニック医療相談室)を訪問し、富 【6月
日】
神奈川県の川崎市中原区丸子地区社
われた。 (大髙)
けた意見交換が行われた。
(大髙) らが率先して動く人材をどのように掘
り起こしていくのかについて議論が行
北から南から
トとして高齢化率100%(
なりがちな高齢者の交通アクセスにつ
との連携が近々の課題として認識され
池谷 満
藺牟田 忠男
NPO法人さわやか北摂
ご支援
者の生活アンケートを行う計画である。 いて議論が行われた。また、富士宮市
東 京 浅野 幸継
石川 みのり
栗島 美根子
田宮 邦博
成田 蔦子
羽岡 秀晃
若松 謙二
神奈川 辻 孝雄
活動日記
地域包括支援センターの職員をどのよ
限界集落の地域へ
10
12
(安部) 地域包括支援センターで昨年度に行っ
た地域調査の報告を受け、富士宮フレ
(2010年5月21日〜6月20日受付分の方)
うに巻き込んでいくのか、さらに、自
新しくさわやかパートナーに入会いただ
きました皆様、ご寄付いただきました皆
(敬称略・各50音順)
様をご紹介致します。
ンズが夢に描いている情報誌発行に向
ご支援ありがとう
ございます。
24
静岡県の富士宮のさわやかインスト
ラクターの木下さち子さん(望星第一
10
士宮フレンズ連絡会に参加。富士宮市
16
さわやか福祉財団活動報告
●
38
●
2010.8
ふれあいの居場所推進プロジェクト
日】
横浜市にヒヤリング
行政と協働した
居場所づくり 【5月
さわやかインストラクターの島津禮
子さん(NPO法人ふれあいドリーム
また、日頃よりNPOと行政が顔の
見える関係を築いていることがスムー
ズな協力体制の構築に重要であるとの
アドバイスをいただいた。行政と協働
した居場所づくりの成功事例として、
(大髙)
他の地域での居場所普及に役立てたい。
時間通貨推進プロジェクト
貯めることより使うこと!
理事)とともに、横浜市健康福祉局課 時間通貨普及
長補佐兼企画部企画課担当係長梅澤厚
勉強会開催
也氏を、横浜市役所に訪ねた。居場所
づくりを行政が支援した時の経緯やど
のような項目を立て、市で予算化した
名、実践は
雅子さん(米国タイムバンク、エリア
代表)。 参加者は実践者
名、
名、以前研修生だった方
まだしていないが興味のある方
財団からは
名だった。タイムバンクは貯めるこ
とよりも使うことを奨励する、この世
当財団 階会議室にて、タイムバン
ク・時間通貨普及勉強会を行った。講
った。その後、参加者で普及について
時間通貨にも共通する大切なお話を伺
に役に立たない人はいない、お互いが
補助事業を有効に活用することや、特
師は、エドガー・S・カーン氏(タイ
の議論を行い、とても有意義な勉強会
日】
定の地域のみの支援とならないよう公
ムダラーの創始者)とともにタイムダ
)
(岡)
助け合う、持ちつ持たれつの関係など、
平性をどう考えるのかなどの課題につ
となった。
(関連→ P
のか等を尋ねた。市独自予算での新規 【6月
6
9
ラーの普及を行っているヘロン久保田
事業は大変厳しい状況にあるため国の
7
いて話を伺った。
30
2010.8
●
39
●
16
1
28
4
社会参加推進事業
子どもと交わろうプロジェクト
子どもの人間力
日】
ご支援
早稲田大学の
学生と協働調査
【6月
名で訪問
5
今年度、子どもの主体的な遊びが人
間力をもたらすことを実証するための
インフォメーション
調査を実施する。そこで、強力な外部
名の合計
4
協力者をお願いした。早稲田大学文学
最終頁
近隣
都杉並区立杉並第一小学校の放課後子
ども教室すぎっ子くらぶを視察した。
2
学術院増山均教授と増山ゼミの博士後
期課程で埼玉純真短期大学講師も務め
ミから大学院生
した。活動内容は当財団の目的に沿う
当財団からは有馬、早稲田大学増山ゼ
名であ
年生の梅
る齋藤史夫先生と修士課程
1
年生で中国からの留
もので、今後の調査に大いに期待した
5
津亜衣子さん、
る。
い。 (有馬)
学生申東華さんと楊蘇さんの
この日は、調査の手始めとして東京
北から南から
11
さわやか福祉財団活動報告
活動日記
企業出向 東京海上日動火災保険株式会社より。
新しいスタッフをご紹介します
のじま
たくろう
野島 卓郎さん
東京海上日動火災保険株式会社から参りました。
子どもの頃は父の転勤のために、そして社会人とな
みん
ってからは自分の転勤のために全国を転々としてき
ました。仙台(生)
・東京・下関・東京・名古屋・
徳島・長野・東京・神戸・横浜(本籍地)
・仙台・
福井・埼玉(本庄)
・気仙沼・埼玉(大宮)
、そして
!
現在は、暑いぞ 熊谷に住んでいます。その上、
直前 5 年間は、各地の法人専業代理店さんの経営
品質と組織総合力を高めるための経営支援の仕事を
しておりましたので、北は北海道から、南は九州ま
で、各地を転々と出張して回っておりました。
知らない土地を訪問する際、心細い思いを救って
くれたのは、いつも、地元の温かい人たちの思いや
りでした。お陰様で、家族にはいくつも、ふるさと
ができました。その恩返しの意味でも、微力ながら
各地の「新しいふれあい社会」づくりのお手伝いを
させていただきたいと思いますので、よろしくお願
いいたします。
2010.8
●
40
●
放課後いきいきプロジェクト
・
日】
現場コーディネーターから
成長ぶりを取材
放課後子ども教室の
活用に向けて
【5月
の日は館長の大崎いづみ氏を中心に地
域連絡会が開かれた。近隣幼稚園の園
長や自治会会長、センター内で活動し
ている団体の代表が一堂に会し、和や
かな雰囲気で今年度の活動についての
訪問した。文部科学省放課後子どもプ
ラン推進アドバイザーで杉並区学校教
育チーフコーディネーターの伴野博美
氏から、子どもの主体的な遊びが継続
する環境での子どもの成長ぶりを聞く
とともに、学校支援地域本部の取り組
(永島)
みでも自主運営への構想などの先駆的
な事例を取材した。
スポーツふれあいプロジェクト
話 し 合 い が 進 め ら れ た 。 当 財 団 か ら 【6月6日】
東京都港区にある社会福祉法人恩賜
財団慶福育児会特別養護老人ホーム麻
道団体戦では、気合の入った掛け声が
による剣道基本稽古法を披露した。剣
サッカーさわやか広場
段の熊谷義成先生のご
室展開についての趣旨を話し、自助と
回剣道さわや
名の少年少女剣士が木刀
だいて、教士
剣道さわやか広場にて。熊谷先生(左)と少年少女剣士たち
布慶福苑において、第
指導の下、
7
共助について意見交換をした。
「子どもの人間力」の放課後子ども教
剣道さわやか広場
童心に帰って
月 日に神奈川県川崎市幸区北加
瀬子ども文化センターを訪問した。こ
25
翌 日に杉並区立杉並第一小学校放
課後子ども教室「すぎっ子くらぶ」を
か広場が開催された。港区剣道連盟理
響き、凛とした空気に包まれた。風船
9
落としゲームでは、子どももお年寄り
6
事長田中一雄氏の全面的な協力をいた
2010.8
41
●
●
24 24
5
25
たり会話したりする姿があちこちで見
だ。ふれあいタイムでは、写真を撮っ
も童心に帰り、一緒にゲームを楽しん
年寄りの皆さんは、この日ボランティ
「ミレ青山」で開催された。大勢のお
広場が、島根県江津市の社会福祉法人
ぴいわん大府代表)が参加した。
トの天野裕史事務局長、さわやかイン
ター、地域団体から、NPO愛知ネッ
祉協議会から渡辺千枝子コーディネー
らも、ヘルパーさんの助けを借りて、 加藤による調査で、この地域が求め
ボール蹴りに挑戦したりして、健康で、 ているサービスは「近くの居場所」と
ストラクターの久保田久代さん(はっ
られた。
(永島) ア参加した津宮FC(南口修監督)の
日】
子ども選手たちのプレーを見たり、自
12
第128回になるサッカーさわやか
泰造会長は、「市内に200か所作ろ
楽しいひと時を過ごされた。 (長澤) いうことが明らかになっている。会議
の後訪問した市社会福祉協議会の深谷
民間支援創出プロジェクト
う」と大変意欲的。居場所のための地
うだ。 (丹)
【6月7日】
域基金が生まれる下地は十分にありそ
◎寄付文化普及チーム
ふれあい活動支援基金構想の
普及・創設に向けて
山形県酒田市役所で、大府市に続き、
ふれあい活動支援基金の構想を説明。
当方から、丹と加藤、さわやかインス
各地に説明行脚
【6月3日】
法人ふれあい天童代表)、 伊東シゲ子
本田徹課長、近藤真一係長、市社会福
局長)も参加した。先方は、健康福祉
から、丹と加藤、市の協働促進課から、 さん(NPO法人すぎのこハウス事務
トラクターの加藤由紀子さん(NPO
愛知県大府市役所で、ふれあい活動
支援基金構想の説明会を行った。当方
サッカーさわやか広場にて。プレーを披露する子ども選手たち
【6月
さわやか福祉財団活動報告
●
42
●
2010.8
部阿部直善部長ほか市のスタッフ
名
と、市村浩一議員ほか市会議員が
全員より同意書を得る方法で行った。
員の同意が確認された日)が
月
日
名。 通知書の発送は 月 日、理事会の
決議があったものとみなされた日(全
さわやかの提唱するふれあい活動、と
りわけ、制度的な支えとインフォーマ
28
19
されたことにまずは感謝である。基金
これだけの顔ぶれが関心を持って参加
開催場所は東京・港区
時は
日( 木 )、
構想のほうは、地元の意向も尊重しな
メルパルク東京、議案
6
17
日】
公益財団法人
さわやか福祉財団
理事会
【5月
第 回理事会は、定款第 条第 項
により、理事会の決議の目的事項に関
月
日から財団に出向のN氏。事務局長に「来てね」と軽く言われて、
1
スに座りっぱなしだった事務局長。屈伸運動したり足を上げたりしていたところ
へ、堀田さんが背後から登場 ! あわやケリが入れられそうで危機一髪
いえ
いえ、決して狙った訳ではないそうナ…。
快なフットワークで、さて、次はどこへ?●ある日の戦略会議終了後、長時間イ
速、東京で辻立ちに出陣して堀田さんのブログに初登場。会社で鍛えた軽
活動日記
初日早朝から新幹線移動で仙台会議の最終日プログラムに参加。翌週も早
●
(平山)
び決算の件」である。
21
7
財団運営グループ
きたい。
(丹) は「平成 年度(20
09年度)事業報告及
月
がら、じっくりと話し合いを進めてい
回評議員会の招集の件」で、開催日
ルなサポートのネットワークづくりに、 で、理事会の決議の目的事項は、「第
5
5
1
2
わる通知書を理事及び監事に送付し、
2010.8
●
43
●
5
44
みんなの広場
!?
6
28
1
さわやか福祉財団
研修会・イベント等のお知らせ
財団ホームページでも詳細等をご紹介しています。
http://www.sawayakazaidan.or.jp
■ふれあい推進事業
北から南から
地域ふれあい啓発プロジェクト
ネットワーク育成支援プロジェクト
北から南から
「映画とフォーラム・講演」
「尊厳フォーラム in 横手
〜みんなが主役 みんなでつくる
ご支援
人にやさしいまち横手〜」
年を取っても最後まで自分が望む所で心
近隣
豊かに暮らしたい…。そんな安心して暮
らせる地域づくりを目指して、ケアとい
近隣
北から南から
きがいのある仕組みを考えます。
しあわせ
「幸福づくり考inはこだて」 近隣
9 月11日(土)北海道函館市
函館大学262ホール
午後1時〜4時40分
第1部:函館ふれあいトーク
第2部:ドキュメンタリー映画
しあわせ
最終頁
「幸福づくり考inおおた」 最終頁
10月 9 日(土)東京都大田区
大田区民プラザ大ホール
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午後1時〜4時
第1部:おおたふれあいトーク・江戸小噺
インフォメーション
第2部:落語
活動日記
活動日記
ご支援
地域包括支援センターと組んだ「フレン
ズ連絡会」を通じて、一人ひとりの思い
活動日記
を尊重し、それぞれの違いを見極めたサ
ービスを提供する仕組みづくりを行い、
ご支援
地域で尊厳ある暮らしの実現を目指しま
す。
11月 7 日(日)秋田県横手市
横手市民会館及びJA会館
午前10時〜午後4時30分
午前:分科会
午後:全体会、鼎談
インフォメーション
インフォメーション
※なお、内容は変更になる場合があります。具体的お問い合わせは各事業・プロジェ
クト担当までお願いします。→ TEL 03(5470)7751
2010.8
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44
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歳
理想の老後が
見えてくる
歳
東京都
三浦 和彦さん 北海道
一人でできることが
たくさん
水上 平吉さん 82
個人でも誰にも迷惑を掛けずに実践
交通指導など、団体組織でなくても
成学校訪問、交通安全事故死防止、
関係で暇を見て各小・中学校健全育
植え手入れ、通学路除雪、保護司の
集め、空きアルミ缶集め、花壇に花
汚損ハガキ集めやベルマーク各点数
「特集」
)。
勇気付けられました(本誌6月号
長寿への王道であることを再確認し、
と」の実践こそ、究極の幸福な健康
を 増 や し、 み ん な が 役 割 を 持 つ こ
辻哲夫先生のおっしゃる「ふれあい
しております。
みんなの広場
堀田理事長のボランティア振興法、
期待しています。
「終生在宅、常時尊厳」。 理想の老
ボランティア活動にも一人ででき
ることがたくさんあります。古切手、 後が見えてくる。地域に溶け込み、
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する気があれば誰でも気軽にでき、
その四文字熟語、
多くの人たちから感謝されます。
気に入りました。
2010.8
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45
●
!
すごい 脱帽です。
動日記
区社会福祉協議会が進める
「小地域福祉活動」
員、簡単ヨガ指導員等の方々が交互
に来られて指導していただいており
人前後の参
ます。場所は主に地区センター、和
室等を使用しており、
加者があります。
います。私を含め高齢者の方々です
浅野 幸継さん
歳
東京都
先日、かつしか区民大学開校記念
講演会にて堀田力理事長のお話を拝
、第 を行った後、みんなの体
30
いただき、松田町の「地域福祉活動
操、区歌体操、合唱、踊り、ミーテ
素敵なふれあいです。
これぞ「小地域福祉活動」ではな
いでしょうか? 民生委員・児童委
員の一人としてそう思いました。
お茶会もあります。立食ですが !
ィングを毎朝行っています(雨が降
年ほど前より実験的
計画」が載っておりました。私たち
第
が、午前 時 分からのラジオ体操
また、個人的には、毎朝近所の神
社境内にてのラジオ体操へ参加して
30
聴させていただきました。その時に、
『さぁ、言おう』
2009年 月号を
6
2
っても雪が降っても)。 日曜日には
1
葛飾区も社協の推進事業で「小地域
福祉活動」を
に行っており、私の地区はモデル地
区として率先して行ってきました。
時間半ほどで
私も民生委員として参画させても
らっていますが、楽しませていただ
いてます。月に 回
の方、高齢支援センター、体操指導
*添付の投稿ハガキや投稿用箋などを
どうぞご活用ください。
公益財団法人さわやか福祉財団
『さぁ、言おう』編集部宛
FAX : 03
(5470)
7755 E-mail:pr@sawayakazaidan.or.jp
本誌で取り上げたテーマ、あるいは
温かい地域社会づくりに関するご意
見・ご感想など。
〒105 - 0011
東京都港区芝公園 2-6-8
日本女子会館7階
皆様の声を社会につなげる問題
提起型情報誌です。
ぜひ皆様の声をお寄せください。
送付先
65
6
「健康サロン」という形で、保健所
1
●
46
●
2010.8
Tsutomu Hotta
2
2
『さぁ、言おう』投稿募集
全国の在宅福祉サービス団体数
をご紹介しています
北海道
122(19)
合計2793
(391)
(2010.6.20 現在)
団体数(カッコ内はふれ
あい切符採用団体数)
中国
191
(27)
九州 1
253(14)
北陸
131
(14)
東北
138(13)
近畿
307(64)
北関東
237(35)
関東
588(88)
九州 2
150(9)
四国2
35(14)
四国1
48(6)
●
47
●
2010.8
南関東
292(39)
東海
301
(49)
2010年4月1日より、財団法人さわやか福祉財団は、
公益財団法人さわやか福祉財団として新たにスタートいたしました。
引き続き熱いご支援をなにとぞよろしくお願いいたします。
さわやか福祉財団の活動を
ぜひご支援ください。
『さぁ、言おう』はみんなで新しい社会のあり方を考える問題提起型の情報誌です
■さわやか福祉財団の活動をさわやかパートナーとしてご支援ください。
個 人
年会費
Aコース
法 人
年会費
Aコース
▲
Bコース
▲
『さぁ、言おう』を毎月お手元に
お届けいたします。
さわやかパートナーは、さわやか
福祉財団の理念と活動に共感して
会員としてご支援いただく賛助協
力者の皆さんです。
(1 口)
Bコース
10,000 円
3,000 円
100,000 円
20,000 円
公益財団法人さわやか福祉財団の会費は、特別な特典を付与するもの
ではない賛助会費であり、寄付金の一つの形です。
■寄付金は税金の控除対象となります。
さわやか福祉財団へのご寄付は、所得税、法人税等の控除対象となります(所
得税の寄付控除額の上限は所得の40%−2000円)。
*いずれもお問い合わせは、編集部あるいは社会支援促進チームまでお気軽にご連絡
ください。
(mail@sawayakazaidan.or.jp)
はり絵・池田げんえい
「渚歩き」
編 集 後 記 ●今月号から、全国各地で活躍
しているさわやかインストラクターの皆さ
んの取り組みを、地域ブロック単位で順番
にご紹介していきます。初回となるトップ
バッターは、「北海道ブロック」です。11
月29日に札幌市教育文化会館大ホールで
堀田理事長参加のイベントを行います。お
近くの方はぜひお誘い合わせの上、ご参加
ください。P16をどうぞ。●お陰様で平成
21年度の決算も無事終了
致しました。今月号に同
封で「平成21年度事業報
告書」をお送りしていま
す。併せてご高覧ください。
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●
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●
授は、東大医
当財団が進める名刺両面
大作戦の呼びかけに、内閣
名刺両面大作戦に内閣府参事官が賛同
名刺裏面に自身の活動を紹介
る「大邱老人
ィア団体であ
えた方である
賛同者、続々大作戦に参加!
学部のドクタ
府政策統括官(共生社会政
の電話」のボ
ーコースも終
策担当)付高齢社会対策担
ランティア会
られます。こ
長も務めてお
が、ボランテ
当 仕事と生活の調和推進
室参事官( / 現在)の
本多則惠さんが、早速応じ
の活動は、ボ
堀田理事長と本多参事官、
両面名刺を交換中
てくれました。名刺の裏に
ランティアた
「 な る ほ ど、 こ う い う 活 動 を 支 援 さ れ る 方 な ん
解決できることは自分たちで解決するという活動
て、行政や施設等に紹介したり、ボランティアが
海外でも名刺両面大作戦に賛同者が名乗り
刷してくれました。
聞いて早速、「大邱老人の電話」を名刺の裏に印
時代の流れやその時々の状
況を読むときは、なるべく高
い視点に立って鳥の眼で読む。
人の心を把もうとするとき
は、なるべく低い視点に立っ
8月号
韓国の慶北大学校保健大学院副院長の李誠國教
です。当財団の名刺両面大作戦を堀田理事長から
だ」と、一挙に親愛と尊敬の念が高まりました。
ちが老人の相
ンス サポート隊員」「国連UNHCR協会 助
っ人会員」
、そして当財団「さわやかパートナー」。 談電話を受け
は「病児保育・病後時保育のNPO法人フローレ
27
本多 則惠さん
李 誠國さん
無断複写・無断転載はご遠慮ください©
7
て虫の眼で見、感性に訴える。
表 紙 絵 池田げんえい
イ ラ ス ト 原田とおる/福島康子
細田あすか/細馬一紀
レイアウト 菊池ゆかり
印 刷 所 日本印刷株式会社
編 集 人 清水 肇子
発 行 人 堀田 力
発 行 元 公益財団法人さわやか福祉財団
〒105 - 0011 東京都港区芝公園2- 6 - 8 日本女子会館 7 階
Tel(03)
5470 - 7751 Fax(03)
5470 - 7755
E-mail pr@sawayakazaidan.or.jp
http://www.sawayakazaidan.or.jp
Printed in Japan 通巻204号 2010年8月10日発行
(毎月1回10日発行)
みなさんの
名刺を
!
募集します
2010
平成22年8月10日発行(毎月1回10日発行) 通巻204号 ● 2010年8月号 ●
さわやかな高齢社会に向けて
レポート
い き 79
いき
ふれあいを全国に
ブロック全国協働戦略会議で議論
さわやか福祉財団の
役職員及び協働パー
トナーであるさわやか
インストラクター合わ
せて約160名が仙台
に集まり、2泊3日の
プログラムで、今後の
ふれあい・助け合い
の普及に向けた戦略
会議を行いました。
8
平成 年8月 日発行
︵毎月1回 日発行︶
22
10
10
通巻
号
204
発行人 堀田 力
公益財団法人
発行元
編集人 清水肇子
さわやか福祉財団
東京都港区芝公園2︲6︲8
日本女子会館7階
〒105
-0011
さわやか福祉財団
会場から活発な質問や意見、事例が出された
(写真中
央・北海道ブロック・澤出桃姫子インストラクター)
全体プログラム風景
PO I NT
各地域ブロックでは個別
にブロック会議を持ちながら、着
々と事業計画に則った活動を進めて
います。目標は「新しいふれあい社会づく
り」−日本全国津々浦々にふれあい・助け
合いを広めること。地域の特色を生かした
取り組みをさわやかインストラクターと協働で
強力に進めていきます。
(関連→本文P5∼)
夜に実施した自由参加プログラムでも熱い議論。
テーマ毎に6つの分科会を行った
http://keirin.jp
http://ringring-keirin.jp
この冊子の制作に
当たっては、
「競輪
公益資金」
の補助
を受けました。