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プレスリリース
アルベール・カーン博物館 次回の企画展
日本のすがた
1908年~1930年、立ち止まった時間
アルベール・カーンコレクションから写真と記録ムービー
2010年11月9日から2011年8月28日
まで、ブローニュ・ビヤンクール
にあるアルベール・カーン博物館で
は『日本のすがた』展を開催しま
す。今回の企画展では、オー=ド
=セーヌ県内の重要文化財のひと
つであるアルベール・カーン博物館
所蔵の映像コレクションにスポッ
トをあてます。銀行家であったカ
ーンが派遣したリポーターたちは
明治、大正、昭和時代という、年
号が移り変わっていった時代に日
本を旅行しました。
この時代の日本は、文化遺産を失
うことなくその姿を残しながらも
、大きな変動のさなかにいました
。20世紀初期の日本の近代的な側
面に焦点をあてる、第二の企画展
も予定されています
ご覧いただける展示資料
1908~1909年の明治時代に撮影されたモノ
クロ立体写真を音声で紹介
1912年の大正時代、および
1926~1927年の昭和時代の取材で
撮影された94枚のオートクローム
の複製
白黒ムービーから編集した記
録ムービー6本
個人所蔵の当時の日本の調度
品と家具、木曽古民家保存協会所
有の1860年代の農村の諸道具
今回の企画展で初めてアルベール
・カーン博物館ではスマートフォ
ン(iPhone または Androïd)のアプリ
ケーションから企画展の内容や、
オートクローム数点をご覧いただ
けるサービスを始めました。他に
も音声ガイドやジュニア向けにゲ
ーム形式で展示を楽しんでいただける冊子もご用意
しています。企画展に加えて、博物館では地球史料
館にある日本に関するデジタルアーカイブにアクセ
スすることができます。
Aアルベール・カーン博物館
所在地
インフォメーション : 01 55 19 28 00 メールでのお問い合わせ(仏語) : museealbertkahn@cg92.fr
開館時間 : 火曜日~日曜日、11時~18時(サマータイム期間中は19時まで)
アクセス
メトロ10号線の最終駅《ブローニュ ポン・ド・サン=クルー》駅下車
バス: 52, 72, 126, 160, 175, 460, 467
路面電車:T2号線《パルク・ド・サン=クルー》停留所下車のちセーヌ川を渡ります
入館料
一般:3ユーロ、割引:1,50ユーロ、12歳以下および毎月第一日曜日:無料、年間パス:20ユーロ
プレス担当
グレゴワール・ルブック、オー=ド=セーヌ県議会内
電話: 01 47 29 32 32 、メールでのお問い合わせ(仏語) : glebouc@cg92.fr
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Albert-Kahn, musée et jardins est une propriété
du Département des hauts-de-Seine
企画展について
1908年11月13日、世界旅行中の銀行家アルベール・
カーン(1860~1940)がビジネスのために来日。出
発前にカーンの運転手であるアルベール・デュテル
トルは写真撮影と映画技術の研修を受け、約20日間
の日本滞在中には旅行記を記し、モノクロ立体写真
を撮影しています。
二人が訪問した日本は、明治初期(1868-1912)以来、
世界に門戸を開放しており、急激な近代化と工業化
が伝統的で変わらない日本と共存していたのです。
アルベール・カーンは日本文化を深く敬愛し、ブロ
ーニュの敷地内に日本庭園をつくらせたほどです。
失われゆく生活様式を映像記録で残そうという考え
のもとアルベール・カーンが設立した地球史料館か
ら、さらに二名のリポーターが日本へ派遣されまし
た。1912年にはステファン・パッセ、1926年から
1927年にかけてロジェ・デュマが日本に滞在し、白
黒ムービーと2000点を超える世界初のカラー写真オ
ートクロームを持ち帰りました。
これらの映像は当時の日本の姿を代表するもので、
一世紀近く経った現在とほとんど変わらない日本の
すがたを見ることができます。
鑑賞順路
展示は次のテーマごとに分類されています
2色の専用メガネを使って鑑賞する『立体映像でみる
日本旅行』コーナーでは、アルベール・デュテルト
ルが撮影した立体写真を編集し、デュテルトルの旅
行記の一部を音声で紹介しています。
『風景のもつ力』:自然のまわりで社交性が形成さ
れている日本文化は自然との調和を大切にしていま
す。たとえば、春の花見、秋の紅葉または、神道の
神が宿るとされている場所を神聖化することなどか
らみてとれます。
『庭園にみる詩情』:沈思黙考と詩情に満ちた完全
な芸術作品である日本庭園は、日本では散策するこ
とが生活の一部となっているほど心のふるさとであ
り、カーンのブローニュにある敷地の整備にとって
まさにインスピレーションの源だったのです。
『能』『壮麗な絹』では細部まで気を配ることが上
品であるとされた宮廷文化から生じた日本の美的感
性にオマージュを捧げています。
『土地に宿る神』:神社と寺院建設を司る自然との
調和を探求することにスポットをあてます。
『慣習』では社会生活のなかにある精神性の足取り
を探り、『写真取材』では消えゆく農村生活の記憶
をたどります。
最後に『アルベール・カーンを訪ねた著名人』では
、アルベール・カーンが皇族と親交があったことを
紹介、その縁で地球史料館のリポーターが撮影した
、当時未発表の映像をご覧ください。