Case Study デルの IT 効率化戦略⑥ デルアセットリカバリサービスを採用し、 ( 453,600kg) の機器をリサイクル 年間約100万ポンド コンピュータ装置を最新モデルにアップグレードするとなると、企業の規模を問わず同じジレンマに 直面します。古い装置はどこへ処分すべきか? 埋立て処分という答えは間違っています。企業は、古い装置を廃棄し、電子廃棄物を最小限に留め、 機密性の高い情報のセキュリティを確保するシンプルで費用対効果の高い方法を必要としています。 事業の遂行を IT に頼っている他のすべての企業と 「デルは、2008年以来 余剰となったシステムや コンポーネントの再販売から 約 200万米ドルの 利益を得ました」※ 1 同様に、 デル自身もこのジレンマに直面していました。 デルアセットリカバリサービスのリカバリマネージャー であるデビッド・マシアスは次のように語っています。 「デルでは、古いデスクトップ、ワークステーション、 モニタ、 ノート PC を継続的に廃棄しています。データ センターの統合を進めるにつれて、大量のサーバ、 ストレージデバイス、 スイッチ、その他の機器を大量に デル アセットリカバリサービス リカバリマネージャー 撤去しています。当社が廃棄するコンポーネントの デビッド・マシアス 多くは、 まだ大きな価値があります。当社では、環境に 関して責任のあるかたちで機器を廃棄したいと考える 一方で、 その価値を回収したいと考えていました」※1。 デルは、自社で使用していた機器が廃棄された後は そこに保存されていた情報にアクセスできないよう 確実を期する必要がありました。デルの最高情報責任者 ( CIO )兼デルサービスのバイスプレジデントである ロビン・ジョンソンは、次のように指摘しています。 「自社の知的財産、従業員のデータ、お客様の情報を 保護するのは極めて重要なことです。機密性の高い 情報が漏洩すると、当社にとって多大な経済的影響が 生じるおそれがあります」。 課題 デルの使用済み PC を責任あるかたちでリサイクルし、 機密性の高い情報のセキュリティを確保し、耐用年数が ● 2009 年にはデルの米国オフィスで約 100 万ポンド ( 453,600kg )の PC をリサイクル デルその他の企業・政府機関にとって、 アセットリカバリ プロセスはトラックに荷物を積み込む場所へ機器が 運び込まれたときから始まります。マシアスの説明に よれば、 「機器の過半数が置かれているデルの本部で は、自社の施設管理チームが IT 資産を梱包し、 デルの トラックがそれらを現地の環境対策パートナーに配送 して、 リカバリプロセスの次の段階に送り込みます。 お客様やデルの地域オフィスでは、 クラス最高の物流 振り返って次のように述べています。 「社内でアセット 運転して環境対策パートナーの施設に運び、 各アイテム リカバリを行うには、 数千平方フィートの床面積の作業 をチェックインしシステムに記録します」。 でした」。 導入効果 機器を受け入れています。※ 2 機器をパレットに載せて透明ビニールで収縮包装し、 デルアセットリカバリサービスは、使用済みのデルの IT デルアセットリカバリサービス 電話機に至るまで、 デル製および他社製のさまざまな トラックに積み込みます※3。そのトラックを物流チームが 責任と安全な情報の保護を実現しなければなりません ● 提供しています。デルアセットリカバリサービスは、 デスクトップ、 ノート PC 、 サーバからプリンタ、 モニタ、 は高いコストが発生していました。マシアスは当時を 削減する必要がある一方で、最高レベルの環境への サービス: など)のリサイクルを行う手段を企業や政府機関に 自社施設に送り込んできました。しかし、 そのプロセス ソリューション 導入システム の転売、その残りの資材(プラスチック、金属、ガラス パートナーが訪問して機器を回収します。物流チーム 場、生産ライン装置、常勤従業員 6 名が必要でした。 です。 調整と再販売、 使用可能なハードウェアコンポーネント がバーコードを印刷したシールを各アイテムに貼り、 デルのマネージャーは、アセットリカバリのコストを 高い情報を保護し、ハードウェアから価値を回収し、デルの リカバリサービスは、正常に機能するシステムの修理 から返送されたデルの使用済み機器を修理調整する 経過した機器のハードウェアから最大限の価値を回収し、 ブランドを保護するためのカスタムビルトのソリューション 2007年に、デルは自社の廃棄対象IT資産処理をデル アセットリカバリサービスに移管しました。アセット デルでは、 数年前から自社の廃棄対象IT資産を、 お客様 デルの企業ブランドイメージを守る。 機器を環境に関して責任のあるかたちで廃棄し、機密性の データの保護と 確実なコンプライアンスに寄与する デルアセットリカバリサービス 「デルのアセットリカバリ サービスにより、 お客様が 所有権を放棄したすべての 機器は、 データも含めて すべて適正に処分されます。 当社では、IT 資産の追跡を 緊密に行うことにより、 お客様の ブランドとデルのブランドの 両方についてセキュリティの 確保と保護に寄与できると 考えています」 ●機密性の高い企業情報および顧客情報を確実に保護 ●コンポーネントの再販売により、 過去 2 年間に 200 万米 ドル近い利益を実現※ 1 ●グリーンイニシアティブに向けたデル内部でのコミット メントを強化 10 デル アセットリカバリサービス リカバリマネージャー デビッド・マシアス 環境対策パートナーは、 入荷するすべての機器をテスト 追跡管理を通して、 お客様は回収したIT資産に関する し、 そのまま修理し転売するか、 分解してコンポーネント 報告書を受け取ることができ、資材が適正に回収され を再販売するか、または資材をリサイクルするかを リサイクルされたことが証明されます。この点について 判断します。機密性の高い情報は、 これら3つのシナリオ マシアスは次のように説明しています。 「機器を出荷 のすべてにおいて十分に保護されます。マシアスは してから1カ月以内に、 環境対策パートナーが最終的な 次のように説明しています。 「当社の環境対策パート 報告書(settlement report)を発行します。この報告書 ナーは、 正常に機能するすべてのハードドライブをオフ には、出荷した各機器についてその状態と価値が明示 サイトで 3 回上書きしてデータを消去します。ハード されます ※ 4 。環境対策パートナーは、廃棄証明書も ドライブがもはや正常に機能しない場合は、 管理された 提出します。廃棄証明書には、正常に機能しない機器 安全な環境で破壊されます。追加の保護策を必要とする が環境面に関して責任のある方法で処分され、ハード お客様には、パートナーをお客様のサイトに派遣して ドライブが上書きされたかまたは破壊されたことが ディスクワイプを実施し、 機器がお客様の会社の構内を 明記されます」。 出る前にすべての情報を消去することもできます」。 デルは、廃棄される機器を注意深く追跡管理すること によって、 デルのブランドと使用済み機器を廃棄する デルのお客様のブランドの保護に役立てています。 「デルアセットリカバリサービスを利用すれば、 お客様 が所有権を放棄したすべての機器がデータもすべて 含めて適正に処分されることを保証します」とマシアス は語っています。 「お客様の荷物積み出し場所で55個 のアイテムが回収されると、その 55 個が環境対策 パートナーの施設を通して確実に処理されるよう当社 のプロセスを使って管理します。IT 資産を注意深く 追跡管理することによって、セキュリティを確保し、 お客様のブランドとデル自身のブランドの両方の保護 につながります」。 「デルアセットリカバリ サービスは、2009年には お客様から回収した IT 資産に加えてデルの 米国オフィスから出た 約100万ポンド (453,600kg) の コンピュータを再販売または リサイクルしました。※ 1 つまり1年間に約 100万ポンド (453,600kg) の機器を埋立て 処分から救ったのです」 デル アセットリカバリサービス リカバリマネージャー デビッド・マシアス 米国では、デルは 年間約 100 万ポンド( 453,600kg )の 自社保有 PC をリサイクル デルアセットリカバリサービスは、 IT機器と関連資材の 循環を維持し、 埋立て処分を回避するのに役立ちます。 「デルアセットリカバリサービスは、 お客様から回収した IT資産に加えて2009年にはデルの米国オフィスから 出た約 100 万ポンド( 453,600kg )のコンピュータ を再販売またはリサイクルしました」とマシアスは 語っています。 「 つまり 1 年間に約 1 0 0 万ポンド (453,600kg)の機器を埋立て処分から救ったのです。 そしてこの量は、 増え続けています。米国では、 当社が リサイクルしたアイテムの数が2008年の約35,000点 から 2009 年には約 45,000 点に増えました」。 デルアセットリカバリサービスが 200 万 米ドルの利益をデルにもたらす※ 1 アセットリカバリプロセスがデルにもたらした新たな 利益は、正しいことをするためのコストの支払いに 役立っています。マシアスによれば「デルは余剰となった システムとコンポーネントの再販売によって 2008 年 以来約200万米ドルを得ています。デルは、 デルアセット リカバリサービスの物流コスト、 データ破棄コスト、 監査 費用、処理コストを支払ったうえで、処分活動から利益 を得ました」。同じように、 デルアセットリカバリサービス を利用して経済的なメリットを得ているデルのお客様 は少なくありません。 「デルアセットリカバリサービス を社内で利用することによって当社がコストを削減 したように、 お客様も同じように大幅な省コストを実現 できます」とジョンソンは語っています。 「回収した 機器のタイプと使用年数によっては、事業遂行の環境 インパクトを削減できると同時に、 リカバリサービスの 利用コストを相殺したうえでエネルギー効率のよい 最新機器の購入に充てる資金が得られる場合もあり ます」。 デルアセットリカバリサービスは ビジネスのグリーン化への コミットメントを支持します デルアセットリカバリサービスの社内利用は、今では デルの環境戦略における重要な構成要素の1つになり ました。マシアスは次のように説明しています。 「デル デルのIT部門は引き続きインフラストラクチャの仮想化 は、 米国ではエネルギー利用の約35%を、全世界では と集約を進めているため、 デルアセットリカバリサービス 26% を再生可能エネルギーでまかなっています。 を内部で利用することがますます重要になると思われ 世界で初めて全世界の個人顧客に無料のコンピュータ ます。この点についてジョンソンは次のようにコメント リサイクルサービスを提供したメーカーでもあります。 しています。 「デルは、 データセンターの仮想化を重要 デルアセットリカバリサービスは、 電子廃棄物の埋立て なイニシアティブの1つとして進めています。仮想化を 処分を回避する一方で、 機器の処分に関する環境関連 通して集約を行う過程で、 すでに大量の物理サーバを の規制を満たすかまたはそれを上回る対応を可能に 廃棄しました。ただし、 デルアセットリカバリサービスを しています。デルはお客様のために容易かつ費用対効果 利用していますから、仮想化を通して得た環境面と の高い環境対策を実現することを約束しており、 デル コスト面でのメリットが、古い機器を廃棄するときの アセットリカバリサービスはそうした約束の実行に向け ように失われることはありません」。 て大きく前進するうえでとても役に立っています」。 ※ 1 機器の再販売や回収など、日本ですべてのサービスが利用できるとは限りません。 デル製のデスクトップ、 ノートPC、 サーバ、ストレージ、 プリンタ、 モニタ、スイッチなど、 デル製 ※ 2 日本のデルアセットリカバリサービスは、 の機器が対象となります。 ※ 3 日本では、施設管理チームが IT 資産を一カ所にまとめ、物流パートナーが訪問して機器を回収し、 トラックに積み込みを行なう対応 となります。 ※ 4 日本では、機器を回収してから3カ月から6カ月後くらいに、環境対策パートナーが最終的な報告書を発行します。この報告書には、 回収した各機器について明示されます。 11
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