VoiceTone Synth - TC

synth
PRODUCT MANUAL
JAPANESE VERSION
ユーザーマニュアル
目次
イントロダクション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
クイックスタート . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6
セットアップ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11
フロントパネル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14-16
バックパネル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17
VoiceTone Synth の機能と操作方法
プリセットのロード(呼び出し). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18
プリセット概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18
HardTune エフェクト概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18
Transducer - トランスデューサー・エフェクト . . . . . . . . . . . . . . 23
Modify - モディファイ・コントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23
高度な設定
トーン・セッティングの高度な設定. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24
HardTune /ヴォコーダー・スタイルの高度な設定 . . . . . . . . . . . 24
ファクトリー・リセット:工場出荷時の設定への復帰 . . . . . . . . . . 25
基準ピッチの変更 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
プリセット数の変更. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
FAQ & トラブルシューティング . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26
仕様 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28
Lead Mix - リード・ミックス・コントロール . . . . . . . . . . . . . . . . 20
Vocoder 概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20
楽器を使ったヴォコーダー効果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21
内蔵シンセサイザーを使ったヴォコーダー効果 . . . . . . . . . . . . . . . 21
ヴォコーダー用内蔵シンセサイザーのサウンド解説. . . . . . . . . . . . 22
Rez - レズ・コントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22
TC-Helicon Vocal Technologies Inc.
info@tc-helicon.com
Manual revision 1.0
Prod. No: E60513011
Japanese Version
イントロダクション
VoiceTone Synth へようこそ
主な特徴
VoiceTone Synth は、ポータブルで高品位なヴォコーダーと HardTune
o HardTune(ハードチューン):オクターブ・シフトならびにジェン
ピッチシフト・エフェクトによる新しいサウンドの可能性を実現する
コンパクト・エフェクト・ペダルです。
プロフェッショナルが作成した 10 のプリセットを搭載しています。
プリセットのサウンドを好みに合わせて調整するためのエディット
機能も搭載しています。
製品についての情報は必要に応じて更新されます。最新情報は www.tc-
helicon.com でご確認いただけます。
ダー(性別)プロセッシング対応
o ヴォコーダー:外部キャリア入力または内蔵シンセサイザーを選択
可能
o トランスデューサー・エフェクト:メガホン/ラジオ、ディストー
ション・ボイスなどを生成、 HardTune /ヴォコーダーと直列で
同時使用可能
o トーン・プロセッシング:アダプティブ・コンプレッション、シェ
イプ EQ、ディエッサー
o クリーンなスタジオ・クオリティのファンタム電源対応マイク・
プリアンプ
o エディット可能なプリセットを 10 搭載、フットスイッチ操作対応
o XLR モノラル出力、ならびにドライ専用出力端子
o アップデートとバックアップ用の USB 端子
4
イントロダクション
TC-Helicon について
TC-Helicon では、「声」は世界で最も美しい楽器であると考えてい
ます。世界中にあふれる他の美しい楽器を蔑む意図はありませんが、
考古学的にも「声」はあらゆるメロディの源と言えます。
カナダのビクトリア州にいるエンジニア・研究者・製品スペシャリ
ストの集団が、シンガーや歌唱に情熱を持った人々との会話や連絡/
歌唱などを通じて、全ての時間を「声」に捧げています。
様々な活動から得られた経験と知識は、現代のヴォーカリストに向け
た製品の開発に役立てられています。TC-Helicon の製品は、ヴォーカ
リストのクリエイティビティをかき立て、実力を発揮することを妨げ
る技術的なバリアを取り除くことを目標としています。だからこそ、
ヴォーカル用のマルチエフェクト・ペダルからニアフィールドのパー
ソナル・ヴォーカル・モニターまで、多様な製品が用意されているの
です。
Enjoy!
The TC-Helicon Team
a TC Group Company
5
クイックスタート
ステップ 1:
ステップ 2:
マイクにマイク・ケーブルを接続します。
マイク・ケーブルを Synth の Mic Input 端子に接続します。
NOTE:
この時点では、Synth の電源は入れないでください。
6
クイックスタート
ステップ 3:
ステップ 4:
接続とセットアップ中は、ミキサー・チャンネルのフェーダーをオフ
ギターまたは楽器の出力端子から Synth の Inst In 端子に標準 1/4" ケー
にします。Synth の Mono Out 端子からサウンド・システムのマイク入
ブルを接続します。楽器の音をそのまま出力させる場合、Thru 端子を
力に XLR ケーブルを接続します。
アンプに接続します。
7
クイックスタート
ステップ 5:
ステップ 6:
Input ノブを左に回しきります。
Synth の電源アダプターを Synth の Power 端子に接続し、コンセント
に接続します。オン/オフ・スイッチはありませんので、電源を接続
すると本体が自動的にオンになります。
8
クイックスタート
ステップ 7:
ステップ 8:
マイクに向かって歌いながら、Input ノブを右側に回して行き、レベル
LED が下の状態と一致していることを確認します。LED の状況が異な
を調節します。通常はグリーン、声の大きい場面では稀にオレンジに
る場合は、そのボタンを押すと状態が切り替わります。Preset フット
点灯するように設定します。赤く点灯させないでください。
スイッチでプリセット 1 か 2 を選択します。
LED を
点灯させます
LED を
点灯させます
9
クイックスタート
ステップ 9:
ヴォーカルが良く聴こえるようになるまで、ミキサー・チャンネルの
フェーダーをゆっくりと上げていきます。良好なレベルを得られたら、
ヴォイスはプリセット 1 か 2 によって HardTune またはヴォコーダー・
エフェクトが施された状態になるはずです。
これで、Synth のエフェクトを確認する準備が整いました。Vocoder が
オンで Inst に設定されている場合には、Inst インプットに信号を送る
必要があります。
VoiceTone Synth を使いこなす要は「実験」につきます。今まで歌唱に
ついて習ったことや蓄積してきた経験は全て忘れて、歌う・話す・
音を立てる、といった様々な発声の手法をお試しください。
VoiceSupport アプリケーションをインストールすることをお勧めいた
します。最新ソフトウェアへのアップデートや、製品の活用法などの
最新情報を入手できます。
サポートについては、tcjsupport.custhelp.com をご参照ください。
10
セットアップ:シンガーのみ
配線
マイクを Mic Input に接続します。コンデンサー・マイクを使用する
場合は Vocoder と Trans ボタンを押し、 +48V ファンタム・パワーを
ON にします。Mono Out を PA に送ります。
HardTune エフェクトを試す
HardTune のみを使用しているプリセットを呼び出します。Key ボタン
を押して楽曲のキーを設定します。 Major(メジャー)または Minor
(マイナー)いずれかのスケール・タイプを選択します。
Vocoder(ヴォコーダー)エフェクトを試す
Vocoder のみを使用していて、Synth 1 ∼ 4 または Robot の設定になって
いるプリセットを呼び出します。これらのプリセットは内蔵シンセ
サイザーを使用します。Key ボタンを押して楽曲のキーを設定します。
Major(メジャー)または Minor(マイナー)いずれかのスケール・
タイプを選択します。
TIP:
様々なスタイルのヴォコーダー効果を試すには REZ コントロール
を変更してみてください。また、後述の「HardTune /ヴォコーダー・
スタイルの高度な設定」セクションも併せてご参照ください。
11
セットアップ:シンガー兼エレクトロニック・アーティスト
配線
マイクを Mic Input に接続します。コンデンサー・マイクを使用する
場合は Vocoder と Trans ボタンを押し、 +48V ファンタム・パワーを
ON にします。楽器等のオーディオ・ソースを Inst In に接続します。
Mono Out を PA に送ります。
HardTune エフェクトを試す
HardTune のみを使用しているプリセットを呼び出します。キーボード
等の楽器ソースからの音声が単音ではなくポリフォニックな場合は、
Major と Minor ボタンを同時に長押しして Auto を選択します。キーと
スケールをオートに設定すると、HardTune は音楽に追随します。
Vocoder(ヴォコーダー)の試聴
Vocoder を使用しているプリセットを呼び出し、スタイルを Inst に
設定します。楽器が発音している間にマイクに向かって声を出します。
TIP: 後述の「HardTune /ヴォコーダー・スタイルの高度な設定」セク
ションも併せてご参照ください。
12
セットアップ:ギタリスト兼シンガー
配線
マイクを Mic Input に接続します。コンデンサー・マイクを使用する
場合は Vocoder と Trans ボタンを押し、+48V ファンタム・パワーを ON
にします。ギターを Inst In に接続します。Mono Out を PA に送ります。
HardTune エフェクトを試す
HardTune のみを使用しているプリセットを呼び出します。ギターで
コードを弾く場合は、Major と Minor ボタンを同時に長押しして Auto
を選択します。キーとスケールをオートに設定すると、HardTune は
音楽に追随します。
Vocoder(ヴォコーダー)の試聴
Vocoder を使用しているプリセットを呼び出し、スタイルを Inst に
設定します。ギターを弾きながらマイクに向かって声を出します。
TIP: 後述の「HardTune /ヴォコーダー・スタイルの高度な設定」セク
ションも併せてご参照ください。
13
フロントパネル
1
2
3
4
5
3. Lead Mix - リード・ミックス・ノブ
HardTune とヴォコーダー・エフェクトのミックス・バランスを調節し
ます。エフェクトの組み合わせ方に関わらず、12 時の設定がデフォルト
です。ノブを右に回すとエフェクトがブーストされます。両方のエフェ
クトを同時使用している場合は 2 つのエフェクト間のミックスをコント
ロールします。
4. Rez ノブ
ヴォコーダー・エフェクトのフィルター部のポール数を変更します。音楽
1. Input - インプット・ノブ/ LED
的な効果としてサウンドの明瞭さを調節できます。
インプットのレベルを調節します。LED が通常はグリーン、声の大き
5. Modify - モディファイ・ノブ
い場面では稀にオレンジに点灯するように設定します。赤く点灯させ
トランスデューサー・エフェクトを調節します。選択するエフェクトの
ないでください。
種類によってノブがコントロールするパラメーターは異なります。
2. Tone - トーン・ボタン
NOTE: Lead Mix / Rez / Modify パラメーターの設定はプリセットに保存
ヴォイスをよりスムーズでブライトなサウンドに仕立て上げるライブ・
エンジニア・エフェクトのオン/オフ・ボタンです。オンの場合、
バイパス時にもヴォイスに常にエフェクトが施されます。
14
されています。これらのノブで行なった調節は、現在呼び出されている
プリセットにのみ反映されます。
フロントパネル
8. Major / Minor、Auto - メジャー/マイナー・ボタン、
6
オート LED
Major と Minor ボタンでスケールの種類を選択します。両ボタンを同時
7
に長押しすると、Inst インプットの信号を解析して自動的にスケール
の設定を行ないます。
8
9
10
11
6. Key - キー・セレクト・ボタン
HardTune とヴォコーダー・エフェクトのキーを、接続している楽器の
信号からキーを自動認識させるのではなく、手動で指定する際に使用
します。ボタンを押すと、 12 のキーが C / C# / D ... B と、順番に
切り替わります。
7. Preset - プリセット/キー・ディスプレイ
選択されているプリセット番号を表示します。Key ボタンを押すと、
一時的に現在のキーを表示し、一呼吸おいてからプリセット番号の
9. HardTune - ハードチューン・ボタン & LED
HardTune エフェクトの種類を選択します。選択肢は次の通りです:
Uni(ユニゾン)/ Up(オクターブ・アップ)/ Down(オクターブ・
。
ダウン)/ Char(キャラクター)/オフ(LED 未点灯)
10. Vocoder - ヴォコーダー・ボタン & LED
Vocoder エフェクトのオン/オフの状態とその種類を選択します。Synth
(シンセ)と Robot(ロボット)を選択した場合は、キーとスケールを
手動で設定するか、 Auto をオンにしてこれらの情報を Inst In に入力
します。 Auto の場合、 Inst In の入力が検知されるまでライトが点滅し
ます。
表示に戻ります。 Lead Mix / Rez / Modify ノブを回すと、ディス
11.Trans - トランスデューサー・ボタン & LED
プレイ上にはその数値が一時的に表示されます。
Transducer エフェクトのオン/オフの状態とその種類を選択します。
15
フロントパネル
14. On - オン・フットスイッチ
12
プリセットのエフェクトをオン/オフします。Tone は例外で、Tone を
オンにするとこのフットスイッチの状態に関わらず常時作動します。
On フットスイッチを長押しすると On と Preset LED が点滅し、足の
操作のみでキーを指定するためのキー・セット・モードに入ります。
VoiceTone Synth は Inst インプットに接続した楽器からメジャーとマイ
13
14
ナー・コードを検知できます。ここで On か Preset フットスイッチを
タップすると、キーを上下に変更できます。キーの指定が終了するに
は、再度 On フットスイッチを長押しします。
12. LED インジケーター・バー
プリセット・モード時における ON フットスイッチの状態を表示し
ます。また、キー・セット・モードとプリセット保存時にもそれぞれ
の状態を表示します。
13. Preset - プリセット・セレクト・フットスイッチ
10 のプリセットを順番に切り替えます。フットスイッチを長押しする
と、エフェクトの設定状態を現在のプリセットに上書きします。
16
バックパネル
1
グ用で、Mic Input の信号を増幅したものを出力します。
4.Inst In / Thru - インストゥルメント・イン/スルー
ヴォコーダーで「Inst」を選択している場合は、外部キャリアー信号を
Inst In に入力します。ギター等、和音を出せる楽器をここにつなぐこと
により、HardTune とヴォコーダーの Synth と Robot エフェクト使用時
にはキーとスケールを設定できます。インプットはハイ・インピー
ダンス仕様ですので、シングルコイルのピックアップを搭載したギ
2
3
4
5
6
1. USB コネクター
コンピューターを Synth に USB 接続することにより、 Synth のバック
ターも接続できます。Thru 端子はギターの信号を出力します。出力を
エフェクト・チェインの最初の機器、またはアンプ/ PA システムに
接続します。
アップ、リストア(復帰)
、プリセットのエディット等が行なえる様に
5.Grnd - ギター・グラウンド・リフト
なります。操作には VoiceSupport アプリケーションを使用します。
Thru 出力の接続先がメイン・アウトと異なり Thru 端子の接続先で
2.Power - パワー
バズ・ノイズが生じた場合などの対策として、このボタンを押すこと
によりグラウンド・リフトを行えます。 Thru 端子を使用しない場合
ここに付属の電源アダプターを接続すると、本体がオンになります。
は、このボタンはオフにしてください。
3. Output - アウトプット
6.Mic Input - マイク・インプット
Synth の出力はモノラルです。 PA システムのマイクまたはライン・
マイクをここに接続します。ヴォコーダー使用時には、この入力は
インプットに接続します。Dry(ドライ)アウトプットは外部ミキシン
モジュレーターとして機能します。
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VoiceTone Synth の機能と操作方法
プリセットのロード(呼び出し)
HardTune エフェクト概要
Preset フットスイッチを押すと次のプリセットに切り替わり、ディス
HardTune は、高速で不自然にヴォーカルの音程を一番近いスケール
プレイのプリセット番号表示が変わります。フットスイッチを繰り
トーンに強制的に補正するエフェクトです。スケールトーンの設定を
返し押すことで全てのプリセットにアクセスできます。プリセット 10
楽曲に合わせることが極めて重要となります。
は 0 と表示されます。
HardTune のスケール・トーンの設定を楽曲に合わせるには、次の方法
プリセット概要
があります。
プリセットには HardTune /ヴォコーダー/トランスデューサー・エ
1. Auto LED オン:ギター等コードを発音できる楽器を Inst In ジャック
フェクトの組み合わせ方と、それぞれのコントロール・ノブの設定が
保存されます。各エフェクトのボタンには LED が内蔵されており、
エフェクトのオン/オフの状態を示します。その上の LED の列は、
使用しているエフェクトの種類を示します。
唯一点灯している LED が Transducer であれば、On フットスイッチで
エフェクトをオンにして声を出すだけでエフェクトを確認できます。
HardTune と Vocoder LED のいずれかまたは両方が点灯している場合
は、それらを正しく作動させるには、次に述べる設定または外部入力
が必要となることがあります。
に接続します。 Synth は、楽器の演奏内容を解析して使用可能な
スケールトーンを割り出し、ヴォーカルのピッチを補正します。
楽器の音を聞くには、Thru 端子からの出力をアンプまたは PA シス
テムに送ります。
2. Auto LED オフ: Key ボタンと Major / Minor ボタンでキーとスケー
ルを指定します。ヴォーカルは選択したキーのスケール・トーンに
補正されます。
通常は (1) のオート・モードの方がシンプルな使い勝手で、曲の移り
変わりにも和声的に有効であり続けます。 (2)の固定キー/スケール
方式は、楽器を弾かない場合に使用できます。また、異なるサウンド
を得るために二つの方式を切り替えながら併用してもよいでしょう。
18
VoiceTone Synth の機能と操作方法
固定キー/スケール方式を使用する場合、HardTune エフェクトをかけ
Up(アップ)- 声を 1 オクターブ上にピッチシフトして、HardTune 処理
たい曲ごとにキーを設定する必要がある点にご留意ください。
が施されます。
プリセットの設定を Auto に変更するには、Auto LED が点灯するまで
Down(ダウン)- 声を 1 オクターブ下にピッチシフトして、HardTune
Major と Minor ボタンを同時に長押しします。 Auto から固定キー/
処理が施されます。
スケールに変更するには、 Major / Minor / Key ボタンのいずれかを
タップするか、 On フットスイッチを長押しします。 Preset フットス
イッチを長押しすることで、この設定はプリセットごとに保存でき
ます。
HardTune エフェクトの作成方法:
Char 1(キャラクター 1) - HardTune 処理に加えて、声に低いジェン
ダーが与えられます。
Char 2(キャラクター 2) - HardTune 処理に加えて、声に高いジェン
ダーが与えられます。
1. HardTune ボタンのみが点灯しているプリセットを探します。
2. Auto または固定キー/スケールを選びます。
3. On フットスイッチを踏み、オンにします。
4. Auto がオンの場合は楽器を弾きながら歌います。固定キー/ス
ケールの場合は指定したキーで歌います。
HardTune ボタンを押すごとにエフェクトの種類が順番に切り替わり
ます。他のオプションについては、「高度な設定」セクションをご
参照ください。HardTune の選択肢は次の通りです:
Uni (ユニゾン) - オクターブは変えずに、音程に対して HardTune
処理が施されます。
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VoiceTone Synth の機能と操作方法
Lead Mix - リード・ミックス・コントロール
ヴォコーダー概要
Lead Mix コントロールは、 HardTune またはヴォコーダー使用時にエ
クラシックなヴォコーダー・エフェクトは、「人が話すような楽器の
フェクトとリード・ヴォイスのいずれかのレベルを上げる用途に使用
します。
HardTune とヴォコーダーを同時使用している場合は、二つのエフェ
クトのバランスを調節します。
ここでの設定は、プリセットごとに異なる値を与えることができます。
プリセットを呼び出した時点では、ノブの位置は必ずしも内部の設定
に一致しません。ノブを回すとプリセット番号表示ディスプレイに
設定値が表示され、ノブの位置が内部設定値を通過した時点でノブの
位置の設定が優先されるようになります。
音」と説明できます。ヴォコーダー・エフェクトは、「キャリア」と
「モジュレーター」という 2 つの音源を必要とします。キャリアは声帯
の擦る音、モジュレーターは単語を発音するための口の形状の変化、
と解釈できます。
VoiceTone Synth では、キャリアはギター/シンセサイザー/ミックス
されたトラックなどの外部ソースを使用できます。声のみを元に効果
的なヴォコーダー・サウンドを生成するための内蔵シンセサイザーも
用意されています。
VoiceTone Synth のモジュレーターは Mic インプットを使用します。通常
は声を使用しますが、音の消え際の特性が異なる様々なソースをお試
しいただけます。
20
VoiceTone Synth の機能と操作方法
楽器を使ったヴォコーダー効果
内蔵シンセサイザーを使ったヴォコーダー効果
楽器をキャリアとしたクラシックなヴォコーダー・エフェクトを得る
楽器を使わずに、内蔵シンセサイザーでヴォコーダー効果を得ること
には、Inst のライトが点灯している状態にします。他の選択肢は全て
ができます。内蔵シンセサイザーが正しく作動するには音楽的な情報
Synth の内蔵シンセサイザーを使用します。
が必要となり、前述の HardTune セクションで解説されている Auto
設定方法:
1. 楽器を Inst インプットに接続します。
2. Vocoder ボタンがオンで、 Inst が点灯しているプリセットを探し
ます。
3. On フットスイッチを踏み、オンにします。
4. 演奏しながら声を出します。
楽器と声が同時に発音している時にのみ音がでます。ヴォコーダーの
Inst オプションを使用している場合、声の音程は出力に反映されま
せんので、母音を伸ばすだけでも効果を得られます。
または固定キー/スケールのパラメーターを使用します。 HardTune
自体をオンにする必要はありません。
設定方法:
1. Vocoder ボタンがオンで、Synth または Robot が点灯している(Inst
が点灯していない)プリセットを探します。
2. On フットスイッチを踏み、オンにします。
3. Auto をオンにして、 Inst インプットに接続した楽器を弾きながら
歌います。
または
3. 楽曲に合ったキーとスケールを指定してからマイクに向かって歌い
ます。
Vocoder ボタンを押すごとにエフェクトの種類が順番に切り替わり
ます。各オプションで Vocoder ボタンを長押しすると、バリエーショ
ン・セレクト・モードに入ります。詳細は、「高度な設定」セクショ
ンをご参照ください。
21
VoiceTone Synth の機能と操作方法
ヴォコーダー用内蔵シンセサイザーの音色解説
Rez - レズ・コントロール
Synth(シンセ)1 ∼ 4 :いくつかのシンセサイザー・サウンドが用意
ヴォコーダー・エフェクトのフィルター部のポール数を変更します。
されています。ものによってモノフォニックなものと、ポリフォニッ
音楽的な効果としてサウンドの明瞭さを調節できます。効果を確認
クなものがあります。詳細は、VoiceSupport アプリケーション経由で
するには、声を出しながらノブを回します。ここでの設定は、プリ
「プリセットとスタイル」ドキュメントをご参照ください。
Robot(ロボット):内蔵シンセは音程を固定させます。音程は、Auto
の場合はコードのルート、固定キー/スケールの設定の場合はスケー
ル・ルート(C Major の場合は C)となります。
Inst(インストゥルメント): Inst インプットに接続した楽器をキャ
リアとして使用します。
TIP: より多様なヴォコーダー・サウンドにアクセスするには、「高度な
設定」セクションの「ヴォコーダー・スタイルの選択」をご参照くだ
さい。
22
セットごとに異なる値を与えることができます。プリセットを呼び
出した時点では、ノブの位置は必ずしも内部の設定に一致しません。
ノブを回すとプリセット番号表示ディスプレイに設定値が表示され、
ノブの位置が内部設定値を通過した時点でノブの位置の設定が優先
されるようになります。
VoiceTone Synth の機能と操作方法
Transducer - トランスデューサー・エフェクト
トランスデューサー・ブロックは歪みとバンド・リミッティングを
組み合わせたエフェクトで、メガホンやラジオの様な効果を生成し
ます。
トランスデューサー・エフェクトの作成方法:
1. Transducer ボタンがオンで、いずれかのオプションが点灯している
プリセットを探します。
2. On フットスイッチを踏み、オンにします。
3. 声を出します。
Transducer ボタンを押すごとにエフェクトの種類が順番に切り替わり
ます。
位置の設定が優先されるようになります。
トランスデューサー・スタイル & Modify コントロール
MegaPh(メガホン)1 - ディストーションの掛かったメガホン・サウンド。
Modify コントロールはディストーション量を調節。
MegaPh(メガホン)2 - ディストーションなしのメガホン・サウンド。
Modify コントロールはハイカット・フィルターを調節。
Distort(ディストーション)1 - ミディアム・ディストーション。
Modify コントロールはディストーション量を調節。
Distort(ディストーション)2 - ヘビー・ディストーション。
Modify コントロールはディストーション量を調節。
Modify -モディファイ・コントロール
TelePh(テレホン)- 電話のバンドワイズをエミュレート。
トランスデューサー・エフェクトの音色を変化させます。選択した
Modify コントロールはハイカット・フィルターを調節。
エフェクトの種類によって、割り当てられているパラメーターは異
なります。効果を確認するには、声を出しながらノブを回します。
ここでの設定は、プリセットごとに異なる値を与えることができます。
Radio(ラジオ)- 古いラジオのバンドワイズと歪みをエミュレート。
Modify コントロールはハイカット・フィルターを調節。
プリセットを呼び出した時点では、ノブの位置は必ずしも内部の設定
に一致しません。ノブを回すとプリセット番号表示ディスプレイに
設定値が表示され、ノブの位置が内部設定値を通過した時点でノブの
23
高度な設定
オルタネイト・トーン・セッティングの選択
HardTune /ヴォコーダー・スタイルの高度な設定
Tone ボタンはデフォルトの設定で幅広いシンガーに対応しますが、
HardTune とヴォコーダー・スタイル(Synth / Robot / Uni 等)は、
標準のもの以外に「オルタネイト」と言われるバリエーションが用意
選択肢ごとに細分化されたバリエーションが用意されています。例え
されています。オルタネイト・トーン・セッティングにアクセスする
ば、 Synth 1 のバリエーションにアクセスするには、まずは Vocoder
には、プリセット・ディスプレイの番号表示が点滅するまで Tone ボタ
ボタンで Synth 1 を選択した上で、Vocoder LED が点滅するまで Vocoder
ンを長押しします。次に Tone ボタンをタップすると、バリエーション
ボタンを長押しします。次に Vocoder ボタンをタップするとバリエー
が切り替わり、プリセット・ディスプレイにその番号が表示されます。
ションが順番に切り替わり、番号がプリセット・ディスプレイに表示
内容は次の通りです:
されます。気に入ったサウンドが得られたら、最後に Vocoder ボタン
d デフォルト設定。汎用性の高い、一般的な環境に適したセッ
ティング
1 ブライトなサウンドの PA の場合に適したセッティング
2 ヴォイスに暖かみを加えるセッティング
3 コンプレッションの強いセッティング(ご注意:コンプレッ
ションにより、フィードバックが生じやすくなります)
4 デフォルト設定に、トランスデューサーのフィードバック対策
としてゲート(スレッショルド=-50 dB)を追加
5 デフォルト設定に、トランスデューサーのフィードバック対策
としてゲート(スレッショルド=-40 dB)を追加
6 デフォルト設定に、トランスデューサーのフィードバック対策
としてゲート(スレッショルド=-30 dB)を追加
24
を長押しします。この後スタイルを変更すると、再度同じスタイルに
戻って来た際にはバリエーションからデフォルトのスタイル(1 番)に
戻ります。HardTune のバリエーションにアクセスするには、Vocoder
ボタンの代わりに HardTune ボタンを使用する以外は同じ手順で操作
を行ないます。
高度な設定
ファクトリー・リセット:工場出荷時の設定への復帰
プリセット数の変更
ファクトリー・リセットを行うと、エディットしたプリセットは消去
Synth は、デフォルトで 10 のプリセットが用意されています。 Synth
され、全ての設定が工場出荷時の状態に戻ります。リセットを行う
では、プリセット変更の際にフットスイッチを踏む回数を極力抑える
には、Major と Trans ボタンを同時に長押ししながら電源アダプターを
ために、一度にアクセスできるプリセットの数を減らすことができ
接続します。
ます。
基準ピッチの変更
Synth のデフォルトの基準ピッチは A=440 Hz で、HardTune とヴォコ
ーダーは楽器隊が A=440 Hz でチューニングされている前提で作動し
ます。音程が低めのアコースティック・ピアノ等、チューニングが
異なる他の楽器にバンド全体のチューニングを合わせた場合などで
他の基準ピッチを使用する場合は、次の手順で Synth の基準ピッチを
変更できます。
プリセット数を指定するには、 Key ボタンを押しながら電源を投入
します。若干のタイムラグの後、使用するプリセット数に該当する
数字が表示されます。Key ボタンをタップするとプリセット数が順番
に切り替わります。プリセット数の下限は 2、上限は 10(表示上は
「 0」)です。使用するプリセット数を決めたら、 Key ボタンを長押し
して、操作を確定させます。この後は、 Synth は通常の動作に戻り
ます。
Major / Minor / HardTune の 3 つのボタンを同時に押しながら電源
アダプターを接続します。マイクを基準としたい楽器に向けて、その
楽器で単音を鳴らします。いずれかのボタンを押すと、通常の動作に
戻ります。
電源を切ってから再投入した際には、基準ピッチは A=440 に戻り
ます。
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FAQ & トラブルシューティング
音が出ません
エフェクトの音程がずれています
o 電源が入っていて、マイクが作動していることを確認します。マイ
o 固定キー/スケールを試してみてください。
クに歌った際に Input LED が通常はグリーン、稀にオレンジに点灯
することを確認します。
o ヴォコーダーがオンで Inst の設定になっている場合、声と同時に
楽器を鳴らさないと音がでません。
Mono Out が PA に接続されていることを確認します。
o
音が歪みます
o Input LED を確認します。赤く点滅する場合は、インプットの
ボリュームを下げます。
o トランスデューサーがオンになっていないでしょうか。トランス
o 楽器/バッキングトラックが A=440 の基準ピッチであることを
確認します。
o Auto モードを使用している場合は、楽器/ソースのレベルを上げ
ます。
スタイルを Distortion に設定しているのに、歪みません
o Input LED がオレンジに点滅するまでインプット・レベルを上げて
ください。
楽器を弾いてもエフェクトのキーが変わりません
デューサー・エフェクトの多くのスタイルは、効果の一部として
o Auto が選択されていることを確認します。
意図的に歪みが加えられています。
o Vocoder がオンで Synth のスタイルが選択されている、あるいは
エフェクトが確認できません
o On LED が点灯していることを確認します。
o 3 つのエフェクトの内、少なくとも 1 つがオンになっていることを
確認します。
o ヴォコーダーがオンで Inst の設定になっている場合、声と同時に
楽器を鳴らさないと音がでません。楽器のレベルを上げてみてくだ
さい。
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HardTune がオンであることを確認します。
o ギターと Synth のインプットの間にギター・エフェクトをつないで
いないことを確認します。
o Inst In に接続している楽器のコードを認識させるには、最低でも
ルートと 3 度(メジャーまたはマイナー)が必要です。コードを
入力してください。
FAQ & トラブルシューティング
MC 時などにはエフェクトをオフにしたい
On フットスイッチでエフェクトをオフにします。
サポートを受けるにはどうすればいいのでしょうか
VoiceSupport アプリケーションまたは tcjsupport.custhelp.com をご参照
ください。
ギター演奏のヒント
o HardTune や Synth エフェクトをギターの演奏に正しく追随させる
には、 VoiceTone Synth がギターの演奏内容を正しく認識できる
ようにするのが重要です。まずは、全ての弦が正しく発音するよう
に、丁寧な演奏を心がけてください。ヴォーカルが楽曲の頭から
入る場合には、ギターでも頭にコードを弾いてください。
o ギターのチューニングも、精度に大きく関わります。チューニング
は A=440 Hz に合わせてください。
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仕様
アナログ入力
コンバージョン特性
◆
マイク・コネクター:バランス XLR、入力インピーダンス 1k Ω
◆
サンプルレート: 48 kHz
◆
マイク・インプット感度 @ 0dBFS :-44dBu ∼ +2dBu
◆
コンバータ: AKM AK4620B
◆
マイク・インプット感度 @ 12dB ヘッドルーム:-56dBu ∼-10dBu
◆
AD / DA 変換: 24 ビット、128x オーバーサンプ
◆
Inst インプット・コネクター:アンバランス 1/4"ジャック、入力インピーダンス: 1M Ω
◆
Inst インプット感度 @ 0dBFS : +15dBu
◆
EIN -12dBu @ 最大マイクアンプ・ゲイン、Rg = 150 Ω
リング・ビットストリーム
EMC & 安全
◆
アナログ出力
◆
メイン・アウト・コネクター:バランス XLR
◆
出力インピーダンス: 40 Ω
◆
出力レベル @ 0dBFS : +2dBu
◆
Inst スルー・コネクター:アンバランス 1/4"フォーン・ジャック
◆
Inst スルー出力インピーダンス: 270 Ω
アナログ・オーディオ性能(入力→出力)
◆
ダイナミックレンジ(マイク @ 最小ゲイン時): >108dB、20 Hz ∼ 20kHz *A-weighted
◆
ダイナミックレンジ(マイク感度 @ -18dBu 時): >104dB、20 Hz ∼ 20kHz *
◆
THD+ ノイズ(マイク@最小ゲイン時): <-90dB
◆
周波数特性(最大ゲイン-1.5dB @ 40Hz): 200Hz ∼ 20kHz(+0/-0.3dB)
◆
Inst インプット→スルー・ダイナミックレンジ: >119dB
◆
チューニング・ミュート時アッテネーション: >100dB
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Complies with EN 55103-1 and EN55103-2 FCC part 15,
Class B, CISPR 22, Class B
◆
Certified to IEC 65, EN 60065, UL6500 and CSA E60065
CSA FILE #LR108093
環境
◆
作動環境温度: 0 ℃∼ 50 ℃
◆
保管環境温度:-30 ℃∼ 70 ℃
◆
湿度:最大 90%(結露なきこと)
その他
◆
寸法: 130 mm × 132mm × 41mm
◆
重量: 0.72 kg
◆
製品保証: 1 年
仕様は予告なく変更となることがあります
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