三菱UFJ証券株式会社 渋谷支店セミナー 「良い薬を より早く患者さまへ」 2007年6月13日 シミック株式会社 代表取締役会長兼社長 CEO 中村 和男 医薬品開発のプロセス 2~3年 3~5年 3~7年 1~2年 基礎研究 基礎研究 前臨床試験 前臨床試験 臨床試験 臨床試験 (治験) (治験) 申請・承認 申請・承認 ■新薬となる可能性のある新規物質の創製や候補物質の選別を 行います。 ■主に動物を使って科学的に候補物質を調べ、安全性や有効性など を検討します。 ■原薬及び製剤の製造方法、規格及び試験方法、安定性が検討され ます。 ■第Ⅰ相試験 少数の健康な人による安全性の確認試験を行います ■第Ⅱ相試験 患者さんによる安全性と有効性の確認試験を行い ます。投与量、使用法などを検討します。 ■第Ⅲ相試験 患者さんによる既存薬またはプラセボ(偽薬)との比 較試験を行います。新薬の安全性と有効性を検証し ます。 ■臨床試験で新薬の安全性や有効性が確認されると、厚生労働 大臣が、製薬会社に製造・販売の承認を与えます。 新薬誕生 販売 販売 4~10年 製造販売後調査 ■臨床試験でわからなかった効果や安全性を確認するために、 製造販売後調査 発売された後も、広範囲に調査・分析が進められます。 2 日本の新薬開発技術 z候補となる物質の中で、新薬として世の中に送り出される のは15,622分の1 新薬の開発には、最先端で高度な知識・技術が求められる。 2004年世界の売上高上位100位までの製品※の 起源国籍別製品数 スウェーデン 3 z新薬開発に必要な技術力を フランス 3 備えている国は、世界でも 5 10カ国に満たない。 スイス 12 ↓ 日本:創薬面で医療に貢献している。 日本 デンマーク 13 ドイツ その他 3 3 アメリカ 1位 3位 39 2位 イギリス 14 *出典:日本製薬工業協会ホームページ 3 日本における新薬創出の問題点 世界の主要医薬品150製品の内、 日本で最初に上市された製品は1割未満 ⇒未上市品目が約3割 世界では普及している薬でも、日本では未発売の薬が多い 何故? 製品になるまでの時間がかかりすぎる 世界初上市から上市までの平均期間 日本はアメリカの約2倍∼3倍 4 臨床試験と治験 基礎研究 前臨床試験 臨床試験 (治験) 臨床試験 薬の効き目や安全性を調べるために、 患者さんや健康な人に使ってみて、それが 本当に治療に役立つ薬なのかどうかを 確かめる試験のこと。 治験 申請・承認 販売 製造販売後調査 国(厚生労働省)から、医薬品として 製造や輸入等の許可を得るために 製造や輸入等の許可を得る 行う臨床試験のこと。 5 治験実施体制 医療機関 依頼 製薬会社 医療機関の長 報告 症例報告 安全性情報 指示・確認 担当医 * モニタリング・監査 *モニタリング:主に臨床試験が実施基準に 従って実施・記録及び報告されているかを 確認する業務 *CRC(治験コーディネーター):被験者の 選択・登録ケア等を行う *施設外の 委員が参加 治験責任医師 治験協力者(CRC ) 治験審査 委員会 インフォームド・コンセント取得 患者のケア等 被験者 6 CROとは CROとは? ⇒ 医薬品開発受託機関 (Contract Research Organization) 主に製薬企業から 臨床試験を受託する会社 欧米で1970 年代から現れた業態で、現在では欧米の医薬品、医療用 具、化粧品等の開発業務の40∼50パーセントをCRO が受託している と言われている。 7 日本のCRO ー15年以上の経験ー モニタリング業務スタート時期 東京CRO シミック 内資系 CRO EPS クロノバ メディサイエンス プランニング Quintiles 外資系 CRO IBRD 1990 1992 1994 新日本科学 ACRONET 2000 2004 ICON Parexel 1996 1998 2002 2006 日本CRO協会設立 8 日本のCRO市場(CSOは除く) (億円) 1,600 1,500 会員 1,400 関連会社 1,234 1,200 996 1,000 835 800 586 600 200 8 156 156 221 31 249 389 286 85 420 400 403 501 614 710 831 920 241 0 2000/12 会員数 19 2001/12 2002/12 2003/12 2004/12 19 25 31 31 2005/12 34 2006/12 2007/12E 2008? 38 _______ 出所:日本CRO協会の資料より当社試算 2000年∼2003年の実績に、非臨床は含まないものとする 9 会社概要 本 社 設 立 資本金 市 場 シミックグループ 売上(連結) 経常利益(連結) 従業員数 国内拠点 海外拠点 事業内容 連結決算子会社 :東京都品川区西五反田7-10-4 :1985年 :30億8,775万円 (2007/3末) :東証一部(2309) 2006/9 2007/9 :175億5,600万円 220億0,000万円 : 16億1,200万円 18億1,000万円 :1,787名 (2007/3) :札幌、仙台、金沢、名古屋、大阪、広島、福岡、富山、高松 :中国(北京、上海)、台湾、韓国、シンガポール、ブラジル :製薬企業の価値最大化に貢献する Pharmaceutical Value Creator(PVC) ・ 医薬品開発受託(CRO) ・ 医薬品製造受託(CMO) ・ 医薬品販売支援(CSO) : 13社(CMICグループ) 関連会社: 1社(持分法適用会社) 10 医薬品開発受託(CRO)事業 9日本最大級のモニターリソース シミックグループ全体で450人超 9シミックのモニタリング業務実績 医療機器 その他 治療を主目的としない 医薬品 中枢神経系用薬 生物学的製剤 化学療法剤 感覚器官用薬 アレルギー用薬 循環器官用薬 呼吸器官用薬 消化器官用薬 腫瘍用薬 その他代謝性医薬品 血液・体液用薬 外皮用薬 ホルモン 泌尿生殖器官 及び肛門用薬 150プロトコール(プロジェクト) (1997年10月∼2007年4月) 11 CRO事業にとっての+要素、−要素 拡大要因 9製造承認から製造販売承認へ (プロジェクトの大型化) 9製薬企業の業態変化・バイオベンチャーの 台頭によるアウトソーシング増加 9規制強化(品質保証・安全性管理業務が拡大) 9製薬業界再編(M&Aなど) 阻害要因 9競合の参入 9モニター人材不足 9欧米での治験の増加 12 医薬品製造受託(CMO)事業 9製造分野の完全アウトソーシング解禁 (2005年薬事法改正) シミック・エスエス・CMO シミックCMOコリア 製造受託の製薬会社へのインパクト • ファブレス化による効率経営の促進 • 多品種少量生産への対応 • 新製剤開発への対応 13 医薬品販売支援(CSO)事業 ■学術情報活動 ¾コントラクトMR(医薬情報担当者派遣) ¾メディカルコミュニケーションプラン立案 ¾販促資材制作 ■マーケティング ¾マーケティングリサーチ ¾コンサルティング ■教育研修 ¾MR教育研修 14 その他事業 新規創薬関連事業 腎疾患の予見バイオマーカ L- FABP 製造販売承認申請済(2006年9月) 15 その他事業 WEBを利用したヘルスケアビジネス(BtoC)の取り込み http://www.health.ne.jp/ zWEBを利用した、健康・疾患情報の提供 z病診連携を担う医療機関へのサポート等 9病院検索・歯科検索・動物病院検索 9薬検索(処方薬・市販薬) 9診療ガイドライン 9治験インフォ 9ヘルスケアコミュニティ 9教えてドクター・答えてナース(健康相談) 9ヘルスケアライブラリ(健康情報) 9疾病啓発活動 (2007年 過活動膀胱キャンペ−ン 他) 1,100万/月のサイトビュー ユニークユーザー数 140万 16 日本の臨床試験関連市場におけるシミック 2006年日本CRO協会会員の売上高集計におけるシミックのシェア シミック 18% その他 82% _______ 出典: 2006年 日本CRO協会年次業績報告 総売上高:83,144百万円 (会員39社 合計) 17 シミック(連結)売上高・経常利益・経常利益率推移 売上高 経常利益率 (百万円) 25,000 2005年 薬事法改正 製造販売承認へ 売上高 経常利益 経常利益率 20,000 経常利益 (百万円) (%) 4,000 3,500 3,000 2,500 15,000 2,000 1997年 薬事法改正 新GCP 10,000 1,500 1,000 5,000 500 0 従業員数 (人) 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 10 12 19 58 105 138 173 322 500 658 880 2004 2005 2006 2007E 0 (年9月期) 1,197 1,503 1,743 18 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 損益計算書(要約) (単位:百万円) 2006/3期 2007/3期 増減率 売上高 8,774 10,742 22.4% 売上総利益 2,618 3,140 19.9% 販売費及び一般管理費 1,797 1,978 10.1% 営業利益 822 1,162 41.5% 経常利益 874 1,141 30.6% 中間純利益 385 705 83.2% 19 セグメント別売上高と営業利益 (単位:百万円) 2006/3期 売上高 2007/3期 営業利益 売上高 営業利益 CRO事業 7,672 797 8,240 852 CMO事業 234 24 1,265 111 CSO・その他事業 868 -7 1,236 196 8,774 814 10,742 1,159 合計 ※セグメント間の取引について相殺消去前で表記 20 セグメント別売上高(2004-2007年比較) 2004/9期 売上高:10,797百万円 CMO 事業 0% 2007/9期(予想) 売上高:22,000百万円 CSO・ その他事業 4% CMO 事業 11% CRO 事業 96% CSO・ その他 事業 11% CRO事業 78% 21 2007年9月期業績予想 損益計算書 (単位:百万円) 売上高 売上総利益 販売費及び一般管理費 営業利益 経常利益 当期純利益 2006/9期 2007/9期 増減率 実績 予想 17,557 22,000 25.3% 5,251 6,156 17.2% 3,698 4,364 18.0% 1,553 1,791 15.3% 1,613 1,810 12.2% 1,004 1,010 0.6% 22 シミックの今後の展開(1) 9CRO事業の強化 ¾モニタリング業務の強化 採用強化による好調な受託への対応 ¾EDC(Electronic Data Capture)推進 国際的な電子化の流れの中でEDCの普及を推進 ※EDC:インターネットを利用し、電子的に臨床データを 収集するシステム。 ¾大型案件への取り組み コンサル事業とのシナジー発揮 23 シミックの今後の展開(2) 9CMO事業の強化 ¾新規受託・顧客基盤の拡大による受託強化 ¾新技術ノウハウの確立 9CSO事業の強化 ¾コントラクトMRの増員 ¾専門領域の強化 ¾新しいビジネスモデルの創生 24 シミックの今後の展開(3) 9Webを利用した ヘルスケアビジネス拡大 ¾日本一の健康ポータルサイトの確立 9国際共同臨床試験の取り組み強化 9新規創薬関連ビジネス ¾創薬支援サービス ¾知的財産を利用したロイヤリティビジネス 強化 25 貸借対照表 資産の部(要約) 負債・純資産の部(要約) 2007/3期 2007/3期 流動資産 10,595 流動負債 3,736 仕入債務 699 短期借入金 705 現金及び預金 5,474 売上債権 4,030 その他 2,332 その他 1,091 固定負債 2,744 固定資産 6,416 有形固定資産 3,940 無形固定資産 764 投資その他の資産 資産合計 1,713 17,011 (単位:百万円) 長期借入金 その他 1,902 842 純資産の部 10,531 株主資本 9,697 資本金 3,088 資本剰余金 3,333 利益剰余金 3,276 その他 負債純資産合計 834 17,011 26 キャッシュフロー(要約) (単位:百万円) 2006/3期 営業活動によるキャッシュフロー 2007/3期 増減 41 1,671 1,629 847 1,110 264 売上債権の増減額(△増加) △ 769 418 1,187 法人税等支払額 △ 440 △ 642 △ 202 404 784 380 投資活動によるキャッシュフロー △ 435 △ 316 118 有形・無形固定資産・敷金 △ 313 △ 302 12 その他 △ 121 △ 14 107 340 △ 286 △ 626 423 △ 193 △ 615 △ 82 △ 93 △ 11 現金及び現金同等物の増減額 △ 39 1,070 1,109 現金及び現金同等物の期首残高 3,339 4,220 881 現金及び現金同等物の期末残高 3,300 5,290 1,989 税金等調整前利益 その他 財務活動によるキャッシュフロー 借入金の増減額 その他 27 健全な財務体質 売上高利益率 2007/9期(予) 220億円 2006/9期 175億円 2005/9期 140億円 2005/9 ∼ 2007/3期 売上高 年率約25%成長 営業利益率 9.7% 経常利益率 9.9% 純利益率 5.5% 健全な財務体質 フリーキャッシュフロー 自己資本比率 ROE(株主資本利益率) 2007/3期 2007/3期 2007/3期(年率換算) 1,355百万円 57.4% 14.4% 28 シミックグループ(関係会社14社) エムディエス ㈱ シミック・エスエス・CMO ㈱ 医薬品の販促資材の企画制作 医薬品等の製造 ㈱ヘルスクリック クリニカルリサーチ コーディネーター WEB疾病情報提供 病診連携支援、被験者募集支援 ㈱応用医学研究所 ㈱シミックCP 安定性試験 微生物試験 薬物濃度試験 医薬品開発等 人材特定派遣 シミック㈱ ㈱シミックMPSS コントラクトMR、MR教育 マーケティング・営業支援 CMIC BRASIL PESQUISAS CLíNICAS LTDA. シミックCRC㈱ CRO事業 スピード経営実践のために 分社化を実施 シミックCMOコリア㈱ 医薬品の製造(Korea) ㈱シミックBS グループ内人事機能 人材紹介サービス CRO・SMO事業 クリニカルリサーチセンター CMIC Asia-Pacific Pte.Ltd. CMIC Korea Co.,Ltd. CRO・SMO事業(アジア展開拠点) CMIC (Beijing)Co.,Ltd. CRO事業(アジア展開拠点) CRO事業(アジア展開拠点) ※ 関連会社(持分法適用会社)富士フイルム・シミック ヘルスケア㈱ 29 シミックグループ拠点展開(国内) 北海道 シミック・エスエス・CMO ㈱ (富山工場) ㈱応用医学研究所 (研究所:札幌・石狩) 東北 北陸 中国 九州 大阪 東京 名古屋 高松 30 シミックグループ拠点展開(海外) CMIC CMO Korea CMIC Korea CMIC(Beijing) 上海事務所 台湾支社 CMIC Asia-Pacific CMIC BRASIL 31 1株当たり利益・配当金・株価の推移 株価(円) 配当金(円) 50,000 250 40,000 一株あたり当期純利益(円) 1328.23 1株当たり配当金 1株当たり当期純利益 200 216.00 1331.4 216.00 1200 株価 1 8 6 .0 0 1000 1 6 6 .0 0 30,000 150 800 115.00 20,000 100 715.71 704.09 585.03 8 7 .5 2007/6/12終値 28,740円 600 428.27 10,000 1400 400 50 200 0 0 株価(年平均) 0 2002/9 2003/9 26,426 25,809 2004/9 2005/9 2006/9 46,387 40,510 34,725 2 0 0 7 / 9 予想 32 沿革 1992年 4月 中村和男代表取締役就任 CROとして本格的にスタートを切る 9月 シミックが中心となり「日本CRO協会」を設立 2002年 6月 JASDAQ市場に株式公開 2003年 6月 (株) NTTデータとのジョイントベンチャー PCN (株) (現(株)ヘルスクリック)設立 2004年 6月 東京証券取引所第二部に上場 7月 (株)応用医学研究所を買収 2005年 9月 東京証券取引所市場 第一部指定 2006年 9月 シミック・エスエス・CMO (株) 設立 2007年3月14日 IPO大賞授賞式 33 中村和男 略歴 1946年12月 1969年 3月 1969年 4月 1992年 3月 10月 1994年 9月 1999年 4月 2003年 9月 山梨県に生まれる 京都大学薬学部製薬化学科 卒業 三共株式会社 入社 高脂血症治療剤「メバロチン」の開発プロジェクトリーダーを務める シミック株式会社 代表取締役に就任 日本初のCRO(医薬品開発受託機関)として本格的にスタートさせる CRO勉強会発足 日本CRO協会発足 事務局長就任 日本CRO協会会長に就任(現任) シミック株式会社 代表取締役会長兼社長に就任(現任) 役員及び関連団体: 日本CRO協会 会長(1999年4月∼現職) 京都大学大学院薬学研究科 非常勤講師(1999年10月∼2000年3月) 東京工業大学理学部 非常勤講師(2002年1月前期) 京都大学国際融合創造センター 融合フェロー(2002年6月∼現任) 久留米大学先端癌治療研究センター 客員教授(2003年7月∼2005年3月) 日本大学薬学部薬事管理学研究室 非常勤講師(2005年4月前期) 久留米大学先端癌治療研究センター 客員教授(2007年4月∼2008年3月) 34 ご清聴 ありがとうございました。 本資料お取り扱い上のご注意 本資料で記述されている業績予想並びに将来予測等は、 発表時点で入手可能な情報に基づき当社が判断した予想で あり、潜在的なリスクや不確実性が含まれています。そのた め、様々な要因の変化により、実際の業績は記述されている 将来見通しとは異なる結果となる可能性があることをご承知 おきください。 シミック株式会社 (銘柄コード:2309) TEL:03-5745-7070(代表) FAX:03-5745-2850 経営統括部 IRグループ E-mail:irpr@cmic.co.jp 35
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