産婦人科専門医 - 三重県地域医療支援センター

三重県地域医療支援センター
産婦人科専門医
後期臨床研修プログラム
平成26年 4月
◯お問い合わせ
後期臨床研修プログラム作成について
514-8507 三重県津市江戸橋 2-174
三重大学医学部附属病院内
三重県地域医療支援センター分室
電話:059-231-5529 FAX:059-231-5114
E-mail:iryousien-c@clin.medic.mie-u.ac.jp
三重県地域医療支援センターについて
514-8570 三重県津市広明町 13 番地
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産婦人科専門医
はじめに
プログラム運営責任者
池田 智明 (三重大学医学部附属病院 産婦人科教授)
略歴
1983 年 3 月 宮崎医科大学医学部医学科卒業
1988 年 7 月 宮崎医科大学医学部産婦人科学講座 助手
1994 年 8 月 カリフォルニア大学アーバイン校産婦人科 研究員
留学
1996 年 5 月 宮崎医科大学医学部附属病院周産母子センター 助手
2000 年 10 月 同
講師
2005 年 8 月 国立循環器病センター 周産期治療部 部長
2009 年 4 月 同
研究所 再生医療部 部長(併任)
2011 年 9 月 三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座 産科婦人科学 教授
メッセージ
三重大学医学部産科婦人科学講座は昭和 19 年の三重県立医学専門学校創設に伴って
開講され 67 年の歴史を持ちます。地域に貢献し、世界的な研究を行うという方針のもと、
多くの産婦人科医師を育成し三重県の産婦人科医療を支えてまいりました。同門会医師
数は約 200 名で、三重県を中心に日本全国で活躍しています。現在、大学では、周産母
子センターにおける産科学と婦人科病棟における婦人科腫瘍学を中心とした診療と研究
をおこなっています。両専門分野にそれぞれ指導医と充実した指導スタッフを配し、母
体・胎児専門医と同時に婦人科腫瘍専門医が取得できる、医師教育機関です。産婦人科
学は、美しくも激しく変化する女性の生涯と、日本の将来を担う生命の誕生を扱う唯一
の診療科です。若手医師の参加を期待しています。
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プログラム運営委員
神元 有紀(三重大学医学部附属病院 産婦人科)
日本産科婦人科学会専門医
日本周産期新生児学会母体胎児専門医
メッセージ
当院では、産科病棟と婦人科病棟が分かれており、それにあわせ周産期グループと婦
人科グループに分かれています。各グループにはそれぞれ病棟主任が配置され、その下
に数名の指導医がいます。後期臨床研修を受ける 3 年目の医師は、指導医とのマンツー
マンの指導体制により研修します。当院では"教えて学べ"の指導方針により、専門医研
修医はその下の卒後臨床研修医(医師 2 年目)を指導し、卒後臨床研修医は学生を指導
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産婦人科専門医
するという、ピラミッド構造が構築されています。また仕事をしっかりする分、休暇も
充実しており、後期臨床研修医の夏休みは 14 日間、冬休みは 7 日間です。この期間を利
用して、みんな海外などでリフレッシュしているようです。当科のモットーは"よく遊び、
よく学べ"です。みなさん、一緒に仕事をしませんか!
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目的
・産婦人科学の領域は、周産期学、腫瘍学、生殖内分泌学と広範囲であり、また、内科
系、外科系といった既存の概念とは異なり、女性を全人的に担当する科と言えます。
三重大学産婦人科・後期専門研修は、卒後臨床研修を終了した医師が、さらに、これ
らの専門的な産婦人科臨床能力を養成し、日本産科婦人科学会専門医(医師 6 年目に
受験)を習得することを目標にしています。
・また産婦人科専門医の取得後、周産期学、腫瘍学、生殖内分泌学のサブスペシャリテ
ィの資格を取得することも可能です。
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取得できる専門医資格等
・日本産科婦人科学会専門医(基本領域)
・日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医
・日本癌治療学会臨床試験登録医
・日本臨床細胞学会細胞診指導医
・日本周産期新生児学会周産期専門医
・母体保護法指定医
・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
・日本不妊学会生殖医療指導医
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目標
産婦人科専門医試験について
申請資格
下記の (1) (2) (3) (4) の全ての条件が満たされていなければなりません。
(1) 我が国の医師免許を有する者
(2) 2 年間の新医師卒後臨床研修 (初期研修)を完了している者
(3) 専攻医指導施設において通算 3 年以上の産婦人科の臨床研修を終了した者(註 1)
(4) 少なくとも専攻医指導施設における研修期間中通算 3 年以上本会の会員である者
註 1:2013 年度の認定審査においては、研修中に大学院、留学、妊娠・出産、疾病などで
臨床を離れる期間として通算 6 ヵ月までは認められます。
試験方法
研修記録や症例レポートなどの書類による一次審査と、筆記試験と面接試験からなる二
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産婦人科専門医
次審査を施行します。
1. 認定一次審査
一次審査は、地方委員会 (地方産科婦人科学会(旧地方部会)の専門医制度委員会) が
担当します。一次審査は、書類による経歴・研修実績の審査です。実施経験目録、症例記
録、学会出席、発表、論文等の記録が含まれます。分娩数(100 例中、帝王切開執刀 10
例以上)、手術数(50 例中、腹式単純子宮全摘術執刀 5 例以上)、子宮内容除去術 10 例(人
工妊娠中絶・流産手術・診断のための全面掻爬術などの子宮内操作を行った症例)、症
例記録(10 例)などが審査されます。
2. 認定二次審査
二次審査は、書類審査と筆記試験および面接試験(口頭試験)です。
1)婦人科腫瘍、生殖・内分泌、周産期、女性のヘルスケアの 4 分野から 120 題、マーク
シート方式による筆記試験
2)試験官による面接、研修記録、症例レポートなどにより評価
症例レポートは産婦人科専攻医の研修中に専攻医指導施設において経験した症例の
中から、 1. 婦人科腫瘍、2. 生殖・内分泌、3. 周産期、4. 女性のヘルスケアの各
分野 1 症例ずつ計 4 症例について記載。
上記のように研修ノートの提出が義務づけられ、日本産科婦人科学会・卒後研修指導施
設でのある程度の臨床研修が必要です。また学会発表、論文発表も必要です。
本プログラムに参加している研修施設は日本産科婦人科学会の認定施設であり、専門医
取得に必要な臨床症例教育、論文・学会研究発表の指導を行っています。
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特徴
本研修を希望する卒後臨床研修を終了した医師は、基本的には三重大学医学部産婦人
科にて後期専門研修を開始し、産婦人科の専門医となるべき基礎を身につけます。さら
に、後期専門研修の 2、3 年目は関連病院(基幹病院)にて研修を行い、臨床能力の習得
にあたり、日本産科婦人科学会専門医の修得を目指します。
日本産科婦人科学会専門医を修得した医師は、大学病院や関連病院に勤務し、さらに、
サブスペシャリティーを目指します。また、大学院を希望される医師は専門医修得後、
入学が可能です。これは、産婦人科医として、まず、臨床能力を習得し、その上で研究
に専念して頂くためです。
・症例に偏りが少なく、幅広い疾患を経験できます。
・毎週定期的に TV 会議システムを用いて基幹病院間で症例検討会を行っています。
・研修開始年より、積極的に手術を経験させています。
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産婦人科専門医
・地域の基幹病院で研修することにより正常分娩、良性腫瘍のような症例は数多く経験
でき、開業医などからの悪性腫瘍、重症搬送例を診察することができます。(早産な
どで母体搬送する症例を除き、受け入れ側となることが多い。)
・国立循環器病研究センターや基幹病院の NICU で新生児研修をすることができます。
・社会人大学院生として臨床病院で働きながら三重大学で研究する機会も得られ学位を
取得することができます。
・県内教育関連施設以外での研修も相談により可能です。
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研修カリキュラム
日本産科婦人科学会「産科婦人科研修手帳」に準じます。
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研修スケジュール
1年目に日本産科婦人科学会に入会し、資格試験申請時には 3 年以上学会の会員である
ことが要件です。
4月
1~3 年目
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
3月
研修病院群中、1病院あたり1年以上の研修、2病院以上をローテーション
(うち1病院は三重大学医学部附属病院)
4 年目
4月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
2月
3月
1月
2月
3月
国内・海外留学、大学院、サブスペシャリティ資格取得 等
※専門研修ができる地域の医療機関で 1 年間勤務することを基本とします。
状況に応じて個別に相談します。
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1月
7 月に日本産科婦人科学会専門医試験
4月
5年目~
5月
研修病院の紹介
○三重県立総合医療センター 研修指導医 産婦人科 谷口 晴記
日本産科婦人科学会専門医
日本感染症学会感染症専門医
略歴
1977 年 三重大学医学部卒業
1994 年 三重県立総合医療センター勤務
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三重県地域医療支援センター
産婦人科専門医
2013 年 三重県立総合医療センター副院長・理事
メッセージ
医療の進歩に伴い、産婦人科領域でも先進的な試みが行われています。当院では、厚生
労働省から「先進医療」として認可された、子宮体癌の腹腔鏡手術が行われ、腹腔鏡手
術は 2012 年には 292 例と増加傾向にあります。不妊治療を除く産婦人科一般の研修が行
える病院です。三重大学産婦人科のキャリアプランの中で、当院での後期研修をお勧め
します。
三重県立総合医療センター
〒510-8561 三重県四日市市大字日永 5450-132
【研修指導医】
谷口晴記、朝倉徹夫、田中浩彦、小林良成
中野譲子
常勤 7 名で診療に当たり、通常の分娩手術以外に、産科救急・母体搬送を受け入れ、
また婦人科救急も扱っています。年間手術数は 700 件以上あります。分娩数は 400 件弱
あります。地域がん診療連携拠点病院および地域周産期母子医療センターの指定を受け
ています。不妊治療を除く産婦人科一般の研修が行える病院です。
○市立四日市病院 研修指導医 産婦人科 三宅 良明
○三重中央医療センター 研修指導医 産婦人科 前田 眞
当院には総合周産期母子医療センターがあります。そのおかげで、周産期領域の豊富
で様々な症例を経験して頂けます。そして赤ちゃんに優しい医療を目指し、実践してい
ます。また、地域がん診療拠点病院となっています。また,多くの専門科があります。正
常分娩から緊急母体搬送も含む周産期救急医療、加えて婦人科疾患も含め、多種多様の
病態を全般的に経験して頂けます。
また、当院は日本産科婦人科学会認定医研修指定施設です。さらに、日本周産期・新
生児医学会専門医取得のための基幹施設にも指定されています。三重大学とも連携して
おり、国内留学などのオプションも豊富に用意できます。さらに詳細な希望まで取り入
れ、各個人に合わせたプログラムを作成します。日本産科婦人科学会専門医 5 名+1 が
皆様の着任をお待ちしております。
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三重県地域医療支援センター
産婦人科専門医
○伊勢赤十字病院 研修指導医 産婦人科 山脇 孝晴(第一産婦人科部長)
日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医、暫定教育医
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、暫定指導医
母体保護法指定医
マンモグラフィ検診読影認定医
略歴
昭和 57 年 三重大学医学部卒業
昭和 61 年 三重大学大学院医学博士課程卒業
三重大学医学部付属病院、浜松労災病院、松阪市民病院、尾鷲総合病院など勤務後、
平成 5 年~8 年 癌研病院婦人科勤務
平成 8 年 7 月~ 山田赤十字病院、現伊勢赤十字病院勤務
メッセージ
伊勢赤十字病院は病床 655 床、病床稼働率 98.0%、ドクターヘリを有し、南勢地区を
中心に広い地域の 2 次、3 次施設の役割を担っています。全国日赤支部 92 病院の中で最
初に設立され、111 年の歴史があります。2012 年 1 月に、名称変更とともに現在の場所
に新築移転しました。現在、33 科で常勤医は 171 名となりました。
研修制度が開始された後、多数の先生に支持され、勤務していただきました。現在、
初期研修医は 32 名、初期研修終了後 1~3 年目の医師が 33 名在籍し、活気にみちていま
す。
当院産婦人科では、婦人科腫瘍、周産期を含む産婦人科全般にわたる診療を行ってい
ます。婦人科腫瘍領域では日本婦人科腫瘍学会指定修練施設に認定されています。県内
では三重大学と当院の 2 施設のみです。地域がん診療連携拠点病院、日本がん治療認定
医機構認定施設、日本臨床細胞学会認定施設などにも認定されています。良性腫瘍の手
術のみならず、悪性腫瘍の手術、放射線治療、化学療法などを集学的に行っています。
特筆すべきは新築移転後、外来化学療法が主流となったこと、緩和病棟を新設したこと
です。周産期領域に関しては地域周産期母子医療センターの指定を受けています。小児
科医 12 名が在籍し、NICU を併設し、24 時間態勢で他院からの搬送に対応しています。
入院、外来とも充分な症例数を経験することができます。現在、産婦人科には後期研修
医が 3 人在籍し、日々研鑽を励み、専門医取得をめざしています。
よく学び、よく働き、よく遊びをモットーとしています。新築したばかりの新しい病
院で、若い医師が多く活気のある病院で、若い時期に、大変忙しく多数例の臨床経験を
積んでみませんか。当院での後期研修をお待ちしています。
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三重県地域医療支援センター
産婦人科専門医
◯鈴鹿中央総合病院 産婦人科 丹羽 正幸
日本産科婦人科学会専門医
母体保護指導医
当院は中勢地区の中核病院であり、また、地域がん拠点病院に認定されています。診
療内容は産婦人科全般にわたっており、産婦人科各分野の研修が可能と考えます。日本
産科婦人科学会専門医 3 名。
◯松阪中央総合病院
◯済生会松阪総合病院
◯紀南病院
◯白子クリニック
◯森川病院
◯みたき総合病院
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研修病院の症例実績
産婦人科専門医(H24 年度)
病院名
三重大学
医学部
手術・症例
附属病院
三重県立総合
市立
三重中央
伊勢赤十字
医療センター
四日市病院
医療センター
病院
総分娩
385
376
630
554
298
正常分娩
178
275
399
305
134
帝王切開
182
151
211
231
103
吸引鉗子
25
2
20
18
10
母体搬送
50
47
120
152
33
良性開腹
101
67
94
88
112
悪性腫瘍
186
94
76
39
39
腹腔鏡
114
292
62
12
0
他膣式
43
135
53
53
113
人工授精
0
0
0
0
0
体外受精(排卵数)
0
0
0
0
0
融解胚移植
0
0
0
0
0
7
三重県地域医療支援センター
病院名
産婦人科専門医
鈴鹿中央
総合病院
手術・症例
総分娩
147
正常分娩
114
帝王切開
30
吸引鉗子
4
母体搬送
0
良性開腹
73
悪性腫瘍
60
腹腔鏡
0
他膣式
3
人工授精
体外受精(排卵数)
融解胚移植
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プログラム募集人員及び選考
(募集人員)
特になし
(選考)
書類審査及び面接により決定
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処遇
原則として各病院の常勤医として採用されます。(三重大学附属病院は除く。)
給与その他の処遇は、それぞれの病院の規定に従います。
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プログラム終了後のフォローアップ
プログラム参加病院での継続雇用、大学院進学など、各人の要望に応えるよう努めます。
本プログラム終了(専門医取得)後の進路は個々のライフプランにより決定できます。
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プログラムに関する問い合わせ窓口
三重県地域医療支援センター分室
514-8507 三重県津市江戸橋 2-174
三重大学医学部附属病院内
電話:059-231-5529
FAX:059-231-5114
E-mail:iryousien-c@clin.medic.mie-u.ac.jp
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