核なき世界を目指すモントリオール宣言 2016 年 8 月 核の民生・軍事利用に反対する第2回課題別社会フォーラム参加者 2016 年 8 月 8 日から 12 日にかけてモントリオールで開催された核なき世界を目指す第 2回課題別世界社会フォーラムによって鼓舞された地球市民として、われわれはすべての 核兵器の廃絶を成し遂げるために、すべての原子炉を段階的に停止することによるすべて の高レベル核廃棄物の継続的大量生産に終止符を打つために、そしてすべてのウラニウム 採掘を世界的に終わらせるために、全世界の市民社会の動員を共同して呼びかける。 この呼びかけは、個人としてあるいは組織の一員として、核なき世界の必要性を理解する 全世界すべての国の仲間である市民に届けられる。われわれは、孤立を克服するために、相 互支援を提供するために、そして」民生用・軍事用にかかわらず核技術なき世界を目指す統 一行動の実行を調整するために、インターネット、ソーシャルメディアを使って、共同作業 を行う世界的市民ネットワークの形成に取り組む。 われわれは、軍事・非軍事の核活動にリンクする法的・技術的・財政的・医学的・安全保 障関連の事象について情報と教育ツールを共有するために、コミュニケーション・チャンネ ルを作ることから始めるだろう。われわれは、全世界で民生・軍事両面の各設備を増強し、 核廃棄物を埋設・放置するために世界規模で活動する核支配層の計画に対する集中・統一さ れた反撃を組織できるように、協力の精神で国境を越えてわれわれの資源をプールするだ ろう。 われわれは、一つ一つの核兵器が何百万人もの罪のない男女・子供たちを一撃で殺害する ように設計された、野蛮で比類ない恐怖の道具であることを認識している。われわれは、限 定核戦争でさえも地球規模での突然の極限的な気候変動を引き起こし、その結果農業生産 を破壊し、すべての高等生物の生存を脅かす可能性があることを認識している。われわれは、 核武装した世界が自らを確実に破壊し、40億年に及ぶ進化を帳消しにするプロセスの引 き金を引くだろうということを厳しく知っている。われわれは核による破滅の瀬戸際から 世界を救い出すことを決意している。 われわれは、一つ一つの原子炉が今までに知られている中で最も有毒な産業廃棄物の保 管庫であることを認識している。つまり、それは、もし冷却し続けなければ自然にメルトダ ウンへと至るほど強い放射能を帯びた廃棄物であり、テロリストや破壊工作員、あるいは従 来型の戦争によって標的にされたときには何世紀にもわたって広大な地域を居住不可能に してしまう廃棄物であり、来るべき数千年間にわたって未来のいつでも核爆弾として使わ れうる物質を含む廃棄物なのである。 われわれは、ウラニウムがすべての核兵器と原子炉の背後にある鍵となる要素であると 認識している。そして、われわれはウラニウムの採掘と精錬を全面的に禁止することを求め た核戦争阻止のための国際的な物理学者及び 2015 年ケベック世界ウランシンポジウムの 呼びかけを支持する。 われわれはネットワークを次のような目的で用いる。 ―核利用を終わらせるようあらゆる場所で政府に圧力をかける ―核物質と核廃棄物の輸出や輸送に伴う危険を暴露する ―ばかげた核信奉を支え、正当化する神話を打ち砕く ―核の犠牲者や難民についての向き合わなければならない物語を伝える ―有毒な核伝説によって未来の世代を縛らないために道徳的責任を強調する ―核設備を持たない政府に対して、危険性を認識するとともにこの技術に巻き込まれない よう警告する ―核の危険を認識・理解する技術者・医者・生物学者・エコロジスト・物理学者・関心ある 市民のレポートを普及する ―環境に優しく持続可能である多種多様な再生可能代替エネルギーを推進し、広める ―核による不正の最も極端な例をやめさせるため、訴訟を起こし、内部告発者を支援する ―非暴力的な問題解決を促進する ―核兵器貯蔵についての不法で不道徳かつばかげた強迫観念を非難する われわれは、核とウラン採掘のない世界を目指す努力に加わっているすべての人々、グル ープ、組織がこの努力に献身されるようお願いする。われわれはまた、この宣言を支持して、 宣言をそれぞれのネットワークの中で広く知らせることをお願いする。 この宣言は部分的には 2016 年 3 月に東京と福島で開催された核なき世界を目指す第1 回課題別社会フォーラムで採択された東京宣言に着想を得たものである。 この宣言に署名することを希望する人々と組織は、メールアドレスと国名を書いた上で、 ccnr@web.ca から署名することができる。
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