園子温 展「ひそひそ星」

次回展のご案内
映 画 監 督 、詩 人 の 園 子 温 に よ る 美 術 館 初 個 展
園子温 展「ひそひそ星」
人類はあれから
何度となく大きな災害と
大きな失敗を繰り返した。
その度に人は減っていった。
宇宙は今、静かな平和に包まれている。映画「ひそひそ星」より
2016年4月3日[日]−7月10日[日]
休館日:月曜日 開館時間:11時より19時まで [毎週水曜日は21時まで延長]
入館料:大人 1000円 / 学生[25歳以下] 800円 / 小・中学生 500円 / 70歳以上の方 700円
ペア券:大人 2人 1600円 / 学生 2人 1200円
ワタリウム美術館 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
主催/会場:
Tel:03-3402-3001 Fax:03-3405-7714 official@watarium.co.jp http://www.watarium.co.jp
協賛:株式会社 TENGA
新作映画「ひそひそ星」が 2016 年春に封切られる。
いきさつ
25年前、
これは、
園子温がアパートの一室で描いた555枚の絵コンテを、
自身の手で2016年の
映画として結実させたもの。
映画のストーリー
主人公のアンドロイドの女性
(園の妻で女優の神楽坂恵が演じる)
は昭和風のレトロな宇宙船
に乗り込み、
静寂につつまれた広大な宇宙空間を果てしなく旅する。いくつもの寂しい星
に降り立っては、
すでに滅びゆく絶滅種と認定さ
れている人間たち一人一人にかけがいのないも
のを届けるために……。
ロケの多くは福島県の富岡町、
南相馬、
浪江町に
赴き、
未だ 仮設住宅に住む地元の人たちの協力
を得て敢行された。
映画「ひそひそ星」より
そして展覧会「ひそひそ星」へ
3.11によって私たちの目前にあらわれた滅びゆくまちの風景。
なにものかによって私たちの小さな希望は打ち砕かれていく。
・ ・ ・ ・ 映画の中で、ひそひそとしか話せない「ひそひそ星」が日本の今と重なる。
園子温が映画では語りきれなかったメッセージをビジュアル・インスタレーションとして、
さらに発展させた展覧会です。
「風化しかけた記憶に対しての小さな詩をつくりたい。」
〈 はじめに〉より
園子温 映画「ひそひそ星」
映画「ひそひそ星」より
会場構成
2 F
映画の中で登場する人々の日常を影絵の形で表現したものを大きくスケールアップ させた
インスタレーション作品。
人間 …だけが住んでいる最後の星。この星では人間のルールを守って下さい。
映画「ひそひそ星」より
30デシベル以上の物音をたてると犯罪…行為になります。人間だけが住んでいる星です。
注意してください。
30デシベル以上の音をたてると、人間は死ぬ恐れがあります。
映画「ひそひそ星」より
3 F
90年代、
園が行ったストリート・パフォーマ
ンス
「東京ガガガ」
から誕生した忠犬ハチ公
のインスタレーション作品。
ここでは100年
先のハチ公の姿を制作している。
「ハチ公プロジェクト」より
4 F
555枚の
「ひそひそ星」
の絵コンテすべてを展示。
映画の中で、大切な役目を果たす 届けられる
ダンボールの小包の山 をモチーフとした展示。
映画「ひそひそ星」絵コンテ
出版(展覧会カタログ) 園子温『ひそひそ星』
2016 年 4 月刊行予定 朝日出版社刊
映画と展示『ひそひそ星』の独創的な世界を濃縮し、
映画監督であり詩人でありアーティストである園子温の
規格外の魅力を収めた一冊。
1万字を超える本人書きおろしの文章と詩のほか、
映画の芸術的なスチール写真と絵コンテ、
福島で撮られた「ハチ公プロジェクト」の新作、
影絵のインスタレーションを主とする今回の展示作品、
そしてエキストラとして映画に参加した福島の方々の声を収録。
3月11日から五年目、
極大の宇宙と極小の記憶のあいだを行き来する旅へと誘う。
「距離と時間に対するあこがれは、
人間にとって心臓のときめきのようなものだろう。」園子温
関連イベント
園子温と俳優斎藤工さんとのトークショー( 4月9日[土])、
映画「ひそひそ星」、ドキュメンタリー映画「園子温という生きもの」の
関連ゲストと園子温によるイベントなどを準備中です。
(詳細はワタリウム美術館までお問い合わせください。)
園子温
愛知県豊川市生まれ。17 歳で詩人デビュー。
「ジーパンを履いた朔太郎」
と称される。映画監督デビュー作「俺は園子温だ!」
(85)と翌年の「男の
花道」が PFF(ぴあフィルムフェスティバル)に入選、第 4 回スカラシップ
を獲得し「自転車吐息」
(90)を製作する。日本のインディペンデント映画
の牽引役となり、作家性の高い作品を発表している。その他の監督作に
「自殺サークル」(01)「紀子の食卓」(06)「愛のむきだし」(08)「冷たい熱帯
魚」(11)「希望の国」(12)「地獄でなぜ悪い」(13)「ラブ&ピース」
(15)
「ひそ
ひそ星」
(16)など多数。
国際的な映画祭の常連としても活躍している表現者であるが、絵本の出
版、90 年代初頭の東京の路上をゲリラでハックし続けた伝説的パフォー
マンス集団「東京ガガガ」の主催、水道橋博士とのお笑いデュオなど、
ジャンルの壁を傍若無人に渡り歩いている。
*仮のイメージです。
*B5判変型・本文160ページ(予定)
*予価2000円