国際環境 NGO FoE Japan 2005 年度 活動 報告 2005 年7月、英国で開かれた先進国首脳会議(G8 サミット)では地球温暖化 問題がアフリカ開発問題と並んで主要課題として取り上げられました。12 月に カナダのモントリオールで開かれた国連温暖化防止条約会合( COP11)では、京 都議定書の約束期間以降も温暖化対策のための国際的枠組みについて交渉が継 続されることが決まりました。世界各地で異常気象が頻発するなか、地球温暖 化の影響への危機感は、政府から一般市民まで幅広いレベルで高まってきたこ とを感じます。 その一方で、世界的なエネルギー需要の増大によって、化石燃料の開発事業 も各地で進められています。日本のすぐ北隣のサハリンにおける石油ガス開発、 大陸側の太平洋・シベリア石油パイプライン事業等は、貴重な生態系への重大 な影響が懸念されています。 2005 年、FoE Japan は、これらの地球温暖化・エネルギーに関する問題につ いて、従来の活動プログラムの枠を超え、連携をとりながら、組織全体として 活動を拡大強化してきました。パイプライン計画では多くの署名を集め、計画 一部変更が報じられるなど、その成果は少しずつ見え始めたといえます。 違法伐採問題も、G8 サミットにおいて重要問題として認識されました。日本 でもグリーン購入法の基本方針が改正され、06 年度から政府調達での木材製品 や紙製品の調達基準において、生産地での合法性が求められることとなりまし た。これは FoE Japan が前年度から政府に対して提案してきた結果でもありま す。 資源の有効利用においても前進がありました。来年度施行の改正容器包装リ サイクル法においては、FoE Japan が従来から主張してきた「発生抑制」の具 体的施策について、「排出抑制」に関する新たな章が設けられ、レジ袋有料化や、 ファストフード・コーヒーチェーン店内でのリユース推進のための自主協定も 実施される方向です。 代表挨拶 FoE Japan が取り組んでいる活動は、問題の大きさに比べると遥かに小さな ものかもしれません。しかし、1本1本植える苗木のように、その成果を積み 重ねていきながら、緑の社会が実現できるよう取組みを続けています。 FoE Japan 代表理事 岡崎 時春 サポーターの皆様には理事・スタッフ一同心より感謝申し上げますとともに、 今年度も引き続きご支援、ご指導を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。 気候変動・エネルギープログラム 2005 年度は世界の温暖化対策に於いて非常に重要な年になりました。12 月のカナダ・モントリオー ルでの国連気候変動枠組条約会合(COP11)は同年発効した京都議定書の初めての会合となり、今後数 年をかけ 2012 年より後の国際制度合意に向けた政府間交渉開始が決まりました。採択に至る過程では、 議長国カナダ、日本政府とともに FoE Japan 他の国際 NGO が大きな役割を果たし、より包括的な地球 的温暖化対策に向けた大きな一歩を踏み出す年となりました。 -1- ●国連気候変動枠組条約の会議における活動 FoE Japan は5月及び 12 月に開かれた国連気候変動条約の定期会合にオブザーバーを派遣し、期間 中の最新の交渉内容や将来の枠組みの議論の様子を国内にメールマガジンの形で伝えました。また年 度を通じ FoE グループ及び日本の NGO を代表して参加しているグローバルな気候行動ネットワーク (CAN)から国連を通じて各国への働きかけを行いました。年末のカナダでの国連条約会合(COP11)で は愛知万博でも活躍した「化石燃料恐竜」を会議場内に設置し、省エネや脱化石燃料の必要性を各国 政府、市民に訴えました。その模様は、NHK ニュースでも放映され反響を呼びました。 ●途上国における温暖化の影響調査 7月と 10 月にフィリピン.マニラ及びスリランカ・コロ ンボでそれぞれの国で温暖化の情報普及を行っている環 境団体と専門家にインタビュー、途上国の温暖化の現状に ついて調査しました。 ●国際ワークショップ開催 モントリオール会合の結果とこれからの国際プロセス に懸かる3年目の国際ワークショップを 2006 年3月予定 化石燃料恐竜モントリオールに現わる を延期の上4月に東京で開催し、米、バングラデシュ及び 経済産業省からのゲストを交え参加者との意見交換を行いました。 開発金融と環境プログラム サハリンⅡ石油・天然ガス開発プロジェクトをはじめ、化石燃料開発の環境・社会影響を改善する 活動や、民間セクターの環境社会基準として多く参照されている国際金融公社(IFC)の政策草案の分 析・提言活動を行いました。これらの活動を通じて、政府関係者だけではなく民間企業の方々との意 見交換の場も増えてきました。 ●国際協力銀行、日本貿易保険の環境社会配慮政策の実施状況をフォローアップ 2003 年に国際協力銀行と日本貿易保険が環境・社会配慮のための指針を定めてから、FoE Japan は それが適切に運用されているかをモニタリングし、問題がある場合は改善を求めてきました。そのひ とつが、これまで日本語でのみ公表されていた、融資を検討しているプロジェクトの情報を他の言語 でも掲載することでした。継続的な働きかけの結果、国際協力銀行は 2005 年 10 月以降、ホームペー ジに英語でプロジェクトの情報掲載を始めました。FoE Japan は、国際協力銀行による英語での情報 公開後も、定期的に「新プロジェクト情報ニュース」をメールで配信し、引き続き情報提供を行って います。 ●個別プロジェクトに対するモニタリングの強化 2005 年度もいくつかの個別プロジェクトのモニタリングとその環境・社会影響の改善の活動を行 いましたが、最も力を入れて取り組んだのは、ロシア・サハリンⅡ石油・天然ガス開発プロジェク トでした。融資機関、企業、日本政府、市民に問題を伝え、改善に取り組んだ結果、融資の最終判 断は延期され、現在も審査中です。また国内のネットワークを重視し、特に影響を受ける北海道の 市民団体や漁業関係者、専門家とも情報交換し、協力して活動しました。また、フィリピン・サン ロケダムプロジェクトやミンダナオ石炭火力発電所など、フィリピンのプロジェクトに関しては、 現地住民のインタビューや現場の調査を強化し、生の情報を日本政府や国際協力銀行、日本貿易保 険に伝え、対応を促しました。これらのモニタリング活動を通じて、各プロジェクトの改善のみな らず、関係した方々に融資機関の役割や問題の認識が広がったという成果もありました。その他、 -2- サハリンやカザフスタンのカシャガン油田開発の現地調査も実施しました。 ●輸出信用機関(ECA)の環境政策の改革を目指す国際キャンペーン 輸出信用機関の改革に取り組む各国の NGO と協力して、輸出信用機関が再生可能エネルギーの一 環として水力発電ダムに支援する際に、国際基準である世界ダム委員会の勧告基準に沿うように求 めました。その結果、その考えが採用されることになりました。 ●国際金融機関の政策に関する活動 サハリンから日本へ渡るオオワシ 融資機関が民間セクターを支援する際に、基準とされている国際金融 公社(IFC)の環境・社会配慮政策の改定プロセスが 2004 年8月から始ま りました。しかし、改定プロセスにおける情報公開や市民参加の方法が 不適切であったり、また、草案の基準がこれまでより低くなっているな どの問題がありました。FoE Japan では、改定プロセスの方法の改善を求 めると共に、草案の内容を分析し、その具体的修正点をまとめ、IFC や IFC の監督省である財務省に提案しました。2005 年2月に IFC の理事会 で承認された政策は、第一草案に比べて改善が見られました。また、FoE インターナショナルの会議や東・東南アジア河川ネットワーク(RWESA)の 会議に参加し、国際協力銀行の政策や実施について発表しました。 ●持続可能な河川キャンペーン FoE は持続可能な河川を目指す東・東南アジア河川ネットワーク(RWESA)の運営委員として 活動しています。また河川の問題に取り組んでいる日本の市民団体と協力し、5月に群馬の八ツ場 ダムへのスタディーツアーを実施しました。 ●伝えるための活動 7月現地の先住民族を招きニューカレドニア・ゴロニッケル開発事業に関するセミナー、9月カ ザフスタン・カシャガン油田開発現地調査報告会、11 月フィリピン開発問題に関するセミナー、グ リーンピースジャパンと共催のシンポジウム「アジアでの化石燃料事業を考える∼持続可能なエネ ルギー開発実現のための開発銀行の役割」を開催しました。また、大学の講義や他団体の学習会で もプレゼンテーションをする機会をいただきました。 森林プログラム 4年間のフェアウッド・キャンペーンが効を奏し、木材・建築から紙に関わる業界まで林産物の生 産履歴を確認するグリーン調達の動きが具現化してきました。 ●フェアウッド・キャンペーン 違法伐採対策政策提言:違法伐採対策のためには、まず政府自らが率先して木材の調達方針を策 定し、公共調達の木材に違法木材が混入しないようにすべきです。2004 年度より各省庁や自民党に 対して政府調達方針導入のための働きかけを強化してきましたが、ようやく日本政府は 2005 年7月 の G8 サミットにおいて違法伐採木材を調達しないという取組みを始めることを国際的に公表しま した。以降具体的方法についての検討が林野庁・環境省を中心に始まりましたが、FoE Japan は実 効性の高い独自の対案を作成して提出するなど、積極的にプロセスに参画しました。結果、政府は 去る2月、グリーン購入法を用いて政府調達の木材を合法なものに限るとの方針が閣議決定され、 この4月より実施されることとなりました。 紙のグリーン調達推進:紙は再生紙利用が進んでいますが、バージンパルプの原料でどのような森 林伐採がされているか配慮がされてきませんでした。FoE Japan はグリーン購入ネットワーク( GPN) の紙の購入ガイドラインにおいて森林への配慮を盛り込むよう働きかけ、ガイドライン改定のため のタスクグループが組織されました。タスクグループでは、製紙、卸、小売、需要者と NGO が参加 して半年以上にわたる集中的な議論を重ねてきましたが、10 月には森林への配慮が盛り込まれた新 -3- しいガイドラインが策定されました。同時に、FoE Japan か NGO5 団体が共同で森林環境に配慮した 紙の調達に関するアンケートを約 1000 社に送付し、各社の取組み状況を調査しました。この結果に 基づき5団体は紙の調達に関する検討会を 20 社程度の参画のもと計4回実施しました。 フェアウッド建築の推進:木材の最大の需要者である住宅業界にお いてフェアウッド利用を推進するため、2006 年2月、3月に大阪、 名古屋、東京において「フェアウッド建築セミナー」を開催しまし た 。 同 時 に 「 森 林 が 見 え る 木 材 樹 種 ガ イ ド 」 (www.fairwood.jp/woodguide)というウェブサイトを開設しました。 これは建築用途に用いられる主要樹種の主要産地の森林環境がわ かるようなデータベースとなっています。そのデータ収集として、 6月にカナダ、8月はロシアを対象とした木材生産国森林調査を行 いました。 また、セミナー、およびサイト開設にあたっては大勢のサポーター の皆様からご協力をいただきました。 「森林の見える木材樹種ガイド」 情報収集・発信:違法伐採・違法貿易や木材利用に関する国内外の動きを、国際機関、政府、業界、 NGO、ニュース記事などから情報収集し、抄訳をニュースとして配信し、WEB サイトでも紹介。また 年6回、各界の識者から寄稿いただきメールマガジンとして配信しました(発行部数は 1472 部(平 成 18 年5月現在))。 フェアウッド・ゼミナール:サポーター、およびボランティアの皆様に FoE Japan の活動参加の場 を提供すべく、2005 年度よりフェアウッド・ゼミナールを始めました。参加者の自主運営により、 毎回、参加者から関心のある話題・テーマについて意見交換をしました。 ●国内の森林・林業支援活動 4月アースデー月間に、アヴェダ(株)と協働で日本の森林を再生し、海外の違法伐採を廃絶する ためのキャンペーン活動を実施しました。 7月に国内の森林・林業の状況を視察するスタディツアーを愛知県で開催、FoE Japan も関わって いる「森のプレゼントプロジェクト」に取り組む関係者との意見交換もしました。 9月と2月には、(財)木材総合情報センターの木づかい推進活動に参画し、東京、大阪で企業向け セミナーを実施しました。 3月には、第2回全国木偏の NPO サミットを開催、森林や木材利用に関する団体が全国から約 30 団 体が参加して地域や分野を超えて連携していくことを確認しました。 ●里山保全活動 東京八王子・宇津木の森で保全活動を実施。草刈りや伐採などの手入れと合わせて、森の産物利用 に炭焼きを取りいれました。炭の利用で循環する里山づくりをめざして、参加者といっしょに楽しく 活動できました。 砂漠緑化プロジェクト 5年目の活動は、スタッフが長期に滞在し、住民の考え をよく理解できるようになりました。また、これまでの経 験を生かし、新たに1つの村で活動を開始したほか、家庭 支援も開始。地域への緑化の普及・定着を図りました。 ●緑化活動 ダチンノール村: 4∼8月 植樹、草方格、牧草種 緑化隊と地元小学生の共同作業・草方格づくり まき、ポット苗づくり(村民・地元小学生・緑化隊) 蒙古族中学(旧称・満斗中): 4∼10 月 植樹、苗畑での育苗(中学生・緑化隊) -4- リャンサップ村: 民・緑化隊) 中学校そばの村で新規に開始。5月∼柵・井戸の設置、8月植樹・草方格(村 ●家庭農牧場支援 砂漠を緑化再生し、農牧地に活用する家庭規模の緑化活動への支援を始めました。家庭農牧場募 金を募り、毎年、募金額に応じてマンハン地区の希望家庭を支援するしくみ。1年目は 10 家庭 150ha の支援を行いました。 ●ツアー・イベント・情報発信 緑化ツアーを3回実施し、延べ 47 名が参加。活動への参加、現地での交流を通じて、理解者を増 やすことができました。国内では、活動報告会の開催・ホームページ等での情報発信を行ないまし た。 ロシアタイガプロジェクト 2005 年度のロシアタイガプロジェクトは(1)ロシア極東ビキン川森林地帯で野生の虎の生息環境と 先住民族ウデヘの伝統的自然利用を守ること、(2)東シベリア-太平洋石油パイプライン計画の環境リ スク(タンカー事故や野生動物への影響)に光を当てることを目的とし、以下の活動を行いました。 ●「リコー・FoE Japan 北限のトラ生息域 タイガ保全プロジェクト」第2年度 森林伐採の規制と先住民の伝統的な狩猟や漁の保証を謳うロシアの保護区形態「伝統的自然利用テ リトリー」(TTP)の実現に向けてロシア政府へ働きかけを行う先住民族 NPO を支援しました。8月に は現地での撮影・インタビューが行われ、ビキン川森林地帯のタイガの自然やウデヘ族の人々の声、 この活動を紹介する映像 CD「北限のトラ生息域 タイガ保全」(10 分間)が作成されました(配布可能)。 保護区指定実現そしてユネスコ世界遺産登録の実現は容易ではなく、2006 年はより効果的な活動と応 援が必要です。 ●「ビキン川森林地帯の住民と行う流域保全活動」第2年 度 ウデヘ族のコミュニティーと協力し、森林地帯の密猟パト ロールやエコツアーインフラ整備、村の学校での環境学習や、 ウデヘ族の女性や子供が活躍できるお土産品づくりの支援、 販売のサポート等を行いました。 ●森林開発地帯の現地調査 FoE Japan 森林プログラムと連携してシベリア地方・極東地 方で森林開発の調査を行いました。 グラスヌィ・ヤール村で地元の人の話を聞く ●東シベリア-太平洋石油パイプライン計画と環境 FoE Japan 開発金融と環境プログラムや野生動物保護 NPO と連携し、自然保護区や野生生物(絶滅 危惧種の豹など)への影響の観点から計画を調べ、日本政府への提言、報道機関への情報提供を行い ました。 ●エコロジーツアー 9/12∼9/20 の日程でビキン川森林地帯を訪れるツアーを実施しました。読売新聞社の取材を受け、 10 月 20 日に記事「生きるため タイガを守る−ロシア少数民族ウデヘ族」としてツアーの模様が紹介 されました。 くらしとまちづくりプログラム 廃棄物とエネルギーをテーマに、政策提言、市民を巻き込んだ対企業キャンペーン、自治体との協 業などを展開。持続可能な日本への変革をめざし活動しました。多くのサポーターやボランティアも -5- 活動に参加してくださいました。 ●容器包装リサイクル法改正に向けた政策提言活動 施行後 10 年目を迎える容器包装リサイクル法の改正審議の最終段階となったこの1年間は、環境省、 経済産業省の審議会をモニタリングしつつ、「容器包装リサイクル法の改正を求める全国ネットワー ク」の一員として、「発生抑制の具体的施策」と「拡大生産者責任による事業者責任の強化」を求め、 関係省庁、事業者らとの交渉を緊密に行いました。全国ネットワークでは、独自の改正市民案を条文 化する市民法案作成チームにも参加、また、両省の審議終了後の国会審議に向け、国会議員への働き かけも強化しました。 ●ファストフード、コーヒーショップの店内容器リユース転換への働きかけ 2004 年夏に開始した米国系大手コーヒーショップチェーン・スターバックスコーヒージャパンに対 する「店内では使い捨て容器の使用をやめ、リユース容器に転換してほしい」と要望するキャンペー ンを継続強化しました。同社との交渉と平行して、同社の顧客への店頭アンケートを実施、8割以上 の顧客がリユース容器を望んでいるとの結果を発表しました。 また、FoE Japan の提案により、容器包装リサイクル法の改 正に合わせ、この分野での自主協定によるリユース促進が予定 されており、先進事例である 韓国でその実施状況を調査し ました。 ●国際循環型社会形成と3Rイニシアティブ 4月に東京で開催された3Rイニシアティブ閣僚会合、それ を受けた3月の3Rイニシアティブ高級事務レベル会合にオ ブザーバー参加。また、この間に政府が進めてきた国際循環型 韓国のマクドナルドで使用されているリユース容器 社会形成に向けた動きを家電リサイクル法の改正を視野にモ ニタリング開始しました。 ●公立学校における省エネと光熱水費節減分還元プログラム 公立学校において省エネで節減した光熱水費の一定割合を自治体が学校に還元するという、経済的 インセンティブを導入した温暖化防止活動を 2004 年度に引き続き東京都杉並区教育委員会との協業 で実施しました。また、全国に広がりつつある同プログラムの普及状況を把握するため、全国の自治 体にアンケート調査を実施し、すでに 20 以上の自治体で、様々な方法で実施されていることを確認、 今後実施を検討している自治体に向けて情報発信も充実させました。 ●愛知万博出展 6月の1ヶ月間、BUND(FoE ドイツ)青年部とともに、愛知万博の市民参加プロジェクト「地球市 民村」に出展し、化石燃料恐竜、容器包装マン等により FoE Japan の活動、ビジョンを多くの来場者 に紹介しました。また、万博の環境対策を評価する「万博くんのつうしんぼ」を実施、閉幕時に博覧 会協会に授与しました。 ●環境先進国ドイツに学ぶプロジェクト 今年度は「日本におけるドイツ年」にあたり、環境先進国ドイツの紹介イベントも活発に行いました。 スタディツアー 8、9月に「北ドイツツアー」(ベルリン、ハノーファー、ミュンスター)、およびフ ライブルクツアーを実施。両ツアーで、現地の BUND(FoE ドイツ)と交流しました。帰国後は報告書 改訂と報告会を行いました。 勉強会 BUND 青年部、環境税、環境経済学をテーマに勉強会を開催しました。 日本におけるドイツ年イベント 10 月にドイツ環境ポスター展とトークショー、また、2月にサッカ ーW杯ドイツ大会の環境対策をテーマに「グリーンゴール∼サッカーとエコロジー」を開催しました。 -6- 2005年度 決算報告 活動収支 (2005年4月1日∼2006年3月31日) 収入の部 支出の部 活動費 会費収入 寄付金収入 3,025,180 2,836,015 助成金収入 43,488,365 森林プログラム 8,363,939 事業収入 24,568,239 ロシアタイガプロジェクト 8,642,544 砂漠緑化プロジェクト 9,147,142 気候変動プログラム 開発金融プログラム くらしとまちづくりプログラム 受取利息 為替差損益 雑収入 17,272,120 12,020 1,072,555 管理費 0 広報・啓蒙イベント等費用 2,286,623 人件費 2,318,105 家賃水道光熱費 2,829,264 その他管理費 小 計 75,002,374 前期繰越高 33,072,633 合計 7,081,747 11,552,719 小 計 翌期繰越高 108,075,007 1,944,330 71,438,533 36,636,474 合計 108,075,007 2005 年度の FoE Japan の団体全体の財政は、ほぼ収支のバランスを取ることができま した。従来からの経費節減努力や、委託事業・財団助成金の獲得努力に加え、当初の予 算には組み込まれていなかった大口の寄付があったことなどが、財政好転の要因として あげられます。 ただし、過去一貫して指摘されてきたことではありますが、2005 年度もその収入源を 助成金に大きく依存しており、団体を安定的に運営していくためには、寄付収入や会費 収入などの助成金以外の収入を増加させることが必要です。2006 年度は、さらに積極的 に寄付収入や会費収入などの助成金以外の収入源の確保に努めたいと思います。 サポーターの皆様におかれましてはこうした状況をご理解の上、引き続きご支援賜り ますようよろしくお願い申し上げます。 2006 年6月3日 国際環境NGO FoE 代表理事 -7- Japan 岡崎 時春 2005 年度活動報告書 発行日:2006 年6月3日 国際環境 NGO FoE Japan 〒171-0031 東京都豊島区目白 3-17-24 綜合設計機構ビル 2F Tel: 03-3951-1081 Fax: 03-3951-1084 Web: http://www.FoEJapan.org Email: info@foejapan.org -8-
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