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七五三 生田神社の七五三にココロネットが
はじめて参加しました。9人の子供たちが、
国際学校の生徒と一緒に集まり、日本の着物
や母国の民族衣装を着て、小さな紳士淑女た
ちは愛らしく、華やかなお祭りのようでした。
千歳飴やゲームの入ったお土産の袋を手にし
た子供たちも、カメラをのぞく親も、満足そ
うで、子供の成長を感謝し祈る気持は万国共
通だと、改めて思いました。
(井)
KOKORO-NETi
n 神戸
No.15
留学生家族と心ふれあうネットワーク
2004. 12. 1
日本・日本人の「国際化推進」への流れ
社協から表彰 9月8日、神戸市社会福祉大会が神戸文化ホールで開かれ、ココロネットは
平成 16 年度社会福祉事業協力者(奉仕活動団体)として、社会福祉協議会理事長感謝状を戴
きました。
アルバムから
古城 紀雄
日本に学ぶ留学生の数は11万人弱(平成15年5
されています。「国際化」が「国際的に通用す
月1日現在)となって、我が国の所謂留学生受入
るようになる変革・改善の過程」を意味すると
れ10万人計画が達成されました。しかしこの計画
すれば、上述の日本人に共通する行動様式はあ
は、単に数だけでなく、様々な基盤の整備及び社
きらかに非国際的で閉鎖的であり、「国際化」
会構造の改善をも含むものでなくてはならない
が是非促進されなければならないとの大合唱は
とも考えられてきました。
当然とも言えます。
留学生・研究員およびその家族に限らず、外
このように、国際化の流れを自然には受容でき
国人と日本人学生や地域の人々との交流は、と
にくい文化・気質の日本人・日本社会ですが、今
もに住民同士であることでもって地域社会全体
日的にはこの体質をいくらかでも拡幅して「国際
で広範囲に展開されています。しかし、一方で、
化しなければならない状況」にあると、強く意識
「他国の人々と共生し異なる文化を受容できる
されるようになってきています。
社会環境が整うなかで留学生の受入れが自然に
このような国際化推進の流れは、個人的な、あ
行われるようになることが重要であるとの視点
るいは小さな地域のレベルから、「成熟した形態
を忘れてはならない」と、ことさら指摘されて
で外国人と共生する土壌づくり」を目的とする自
いることから、まさに「日本における社会環境
治体そして国レベルで、さまざまに展開されて来
の国際化は現在十分ではない」と言えましょう。
つつあります。大学においては、地域と連携した
国・地域の人々の行動・思考に共通する傾向は
企画として、ホストファミリー、地域の学校にお
固有の文化的側面を色濃く反映することになり
ける国際理解教育支援や留学生インターンシッ
ます。よく指摘されますように、日本人の場合「農
プなどのプログラムが積極的に展開されていま
耕民族」「島国」「儒教思想」なるキーワードで
す。大学・地域の一体となった留学生交流の推進
象徴されるその底流を形成している意識は、パタ
の意義は、留学生などをリソースとして、交流や
ーンとしていくつかの共通性を生み出してきま
教育に直接かかわる集団からの積極的な企画提
した。たとえば、中途から短期間コミットするグ
案・実践でもって「日本人・日本社会の国際化」
ループに対しては基本的に受容しにくい面をも
を意図するにこそあると強調したいと考えてい
っています。外国人に対しても例外ではなく、す
ます。そのことでもって「自然な形」そして「成
でに作り上げている共通認識、ルールや生活パタ
熟した形態」での国際交流の環境が醸成されてゆ
ーンを、短期間参画してどこかへ行ってしまうよ
くであろうと信じている昨今です。
事務局 657-8501 神戸市灘区六甲台 神戸大学留学生センター(瀬口研究室)
うなグループ外の者に乱されることをもっとも
KOKORO-NET のご発展を心よりお祈り致します
Tel & Fax 078-803-5278
嫌う流れで、外国人を避ける傾向が強いと指摘
ひとこと 日本語講座が留学生センターに移って、「勉強する気持ちになります」と生徒さん
たちにも好評です。みなさまにご支援いただき、ココロネットは 9 年目を歩み始めました。
今後は、伊川谷北高校や西宮市国際交流協会へのゲスト紹介をはじめ、地域コミュニティとの
連携をさらに進めることができればと願っています。
(田)
発行所 KOKORO-NET in 神戸
E-mail:seguchi@kobe-u.ac.jp
振替口座 番号 00980-6-269849 加入者名 ココロネット
(大阪大学留学生センター副センター長)
国際理解セミナーについて
姫路バスツアー
韓国、中国、マレーシア、インドネシア、タ 食べ物に釣られたのか柔道部の屈強男子と家
イ、ベトナム、ネパール、パキスタン、モンゴ 庭科部の可愛い女子が参加して皆で準備から
ル、チリ、ペルー、パラグアイ、アメリカ、ケ 和気藹々と片づけまでこなしました。アルバン
ニア、ロシア、イタリア、アイスランド…8年 さんの奥様、娘さん2人も来て下さってその可
前から伊川谷北高校では、国際理解セミナーと 愛らしさに、参加者は「可愛い~」を連発し、
銘打って、年に4~5回、外国の方をお招きし また3才の娘さんがお母さんのお手伝いを自
て生徒、保護者と共に料理を作ったり、楽器を 分から進んでしている姿に「偉い~」と感心し
演奏したり、珍しいスポーツに挑戦してきまし ていました。終わってからも「楽しかった」と
た。上記はその一部です。今年は全4回の内、 か「また先生誘ってな」といわれて、してやっ
3回目までが終了、以下はその実地報告です。 たりの回でした。
第3回 これが本場のチキンカレー
第 1 回 世界一のコーヒーはいかが?
カナムさん(バングラデッシュ)
カルロスさん(コロンビア)
初めての女性講師さんで、
いつも家庭で作ら
コロンビアと言えば世界一のコーヒー生産
国です。そこでコーヒーと名産のフルーツゼリ れている普段着のカレーと主食のナンを調理
ーを皆でいただき、国を紹介したスライドを見 しました。ナンを伸ばしたり、焼いたりと男子
て、ラテン音楽に合わせて簡単なステップを教 も女子も夢中になって挑戦。自分で焼いたもの
わるという欲張りな企画を立てました。初回と は少し形がいびつでも嬉しいものですが、今回
あって生徒よりも保護者の方々のノリがよく、 はカナムさんに褒めてもらえるぐらい皆上手
ダンスのコーナーではカルロスさんにリード にできました。カレー、ナンとも私達が想像し
されて情熱的に踊っていました。生徒はやや大 ていた作り方とは全く違い「目から鱗」の簡単
人しく、どう感じているのかと正直不安だった さと本格的な味に「レシピ下さい」の声が続出
のですが、その後パネルに感想などをまとめて し、急遽印刷して配るという嬉しい羽目に陥り
もらったところ結構よく内容を覚えていたの ました。また食事の後にサリーの着付けを行な
ったのですが、なんと男の子が「サリー着た
で嬉しく思いました。
い!」と名乗を挙げ、保護者を含め計6人に着
付けていただきました。大半の生徒が「また来
第2回 食用バナナはどんな味?
アルバンさん(コートジボアール) ます」と言ってくれたのが最大の収穫でした。
珍しい食用バナナの揚げ物とアフリカ風の
このセミナーで大変なのが講師さん探しで
チキンソテーを皆で作って食べてみようとい
す。今年はこころネットさんにお世話になり今
う調理中心の企画でした。
まで出会えなかった国の方々を紹介して頂き
ました。本当に有り難うございました。できれ
ばこれからもよろしくお願いいたします。
魚住 裕佳子(兵庫県立伊川谷北高校)
11 月 28 日、快晴。今年はバス 1 台で、留学
て昇り降りしたママ、赤ちゃんだった子どもが
生と家族 26 名スタッフ 13 名総勢 39 名の姫路
天守閣最上階でスタンプを押して記帳する姿
へのツアーとなりました.
に、初来日した時の日本語もたどたどしい心細
まずは姫路城西御屋敷跡公園の好古園へ。真
赤に紅葉したドウダンツツジや残りモミジの
美しさに足は止まりがち。池を泳ぐ錦鯉の美し
日本語講座が留学生センターに移りました ココロネットの日本語講座が、滝川会館から留学
生センターの 304 号室に移りました。同じ水曜日ですが、初級Ⅰが 1:00~3:00、初級Ⅱが 3:15
~5:15 に変りました。保育つきですので、子ども連れの方も安心して受講してください。
おめでとう!! 日本語講座を修了されました(2004 年 10 月)
デウィさん(インドネシア)
、スマイルさん(アルジェリア)
、ラリサさん(ロシア)
、シティさん
(マレーシア)
、スーンさん(ベトナム)
、チンさん(中国)
た。
「5 年も日本にいて、姫路は初めてです」
「来
さと大きさに感激しつつ「食べられないのです
年 1 月には帰国するので、最後の日本の秋に姫
か」
「おいしそう」という声もありました。
路城に来る事ができて感激です」
「今日は大成
次は姫路城裏の県立博物館へ移動。まず野外
功ですね」という参加者の声を帰りのバスの中
で昼食の時を持ちました。自然にお国の料理交
で聞きました。人数が少ないゆえに参加者全員
換となり、ベトナム、インドネシア、スーダン、
の顔もよく見え、日頃の活動ではゆっくり話せ
インド、中国、イラン、バングラデシュ、日本
ないスタッフ同士も十分な時が持てました。研
と様様な物を頂き楽しいランチになりました。
究で忙しい中家族サービスをされたお父さん
館内を自由に見学した後、いよいよ姫路城へ。
や日頃とは違う家族としての雰囲気を伺うこ
ここでは、姫路在住のボランティアさんたち
とができ、やはり来年もバスツアーの企画がで
の説明を聞きながら目指すは天守閣。狭い急な
きたらいいなあと思いつつ、バスを降りたので
階段を、日本で生まれた赤ちゃんを片手に抱い
した。
(菊)
ロビー、キッチン、個人の部屋での騒音問題に
ついてです。いつも事務室からの「静かにして」
という要望ばかりで、それが守られていなかっ
たからです。色々な意見が出て、彼らは自分た
ちで「レジデンス・ルール」を作りました。
彼らは積極的に自分から行動を起こさない
この秋、レジデンスには 120 名余りの留学
生と研究者が生活しています。研究者は1ヶ月
の人もいますが、留学生は約1年間を過ごしま
す。文化、宗教、環境の異なる人に対する反
セミナー風景
げな姿と重ね合わせ、熱くなるものを覚えまし
応はさまざまです。他の国の人達とコミュニ
ケーションを取りにくい人、一人が辛くて哀し
むばかりの人、団体生活を楽しめずに部屋で大
きな音を出して周りに迷惑をかける人。しか
し、仲間が出来るとクラブ活動で忙しくなった
り、恥ずかしそうに片言の日本語で話していた
人が、生き生きとした顔で話しかけてきます。
先日、ロビーで入居者の約半数が集まってミ
ーティングをしました。10 月に入ってからの
と前に進めません。それは家族にも言えます。
ある研究者の奥様は入居した日に引越しの荷
物も解かずにココロネットさんのイベントに
参加されて、驚きました。奥さま達は、いずれ
も積極的に日本の生活を謳歌しています。また
子供たちの適応能力の早さにも敬服します。
国際色豊かなこの場所で、できるだけたくさ
んの人とふれあって、各国の文化、宗教等があ
ると言う事を認められる人になって欲しいと
思っています。そして私もまた彼らと同じ様に
積極的に生きたいと思っています。
山村弘美(神戸大学国際研究協力部留学生課、
神戸大学インターナショナルレジデンス)