RiskFrontier - Moody`s Analytics

RiskFrontier®
RiskFrontierソフトウェアは、トップ金融機関が高い信頼を寄せるポートフォリオ管理とエコノミックキャピタルのソリ
ューションです。ポートフォリオのリスクと取引機会を特定し、戦略的決断とパフォーマンスを向上させることのできる
拡張可能なプラットフォームです。
チャレンジ: 競争力を持って、複雑なポートフォリオを管理する
金融機関は、現在の厳しい競争市場において、さまざまな資産クラス、数々の業種、さらに国境を越えた地域
からのエクスポージャーを含むことの多い複雑なポートフォリオのリスクを管理するという、高まる難題に直面し
ています。さらにポートフォリオマネージャーは、信用リスク戦略とポートフォリオ管理手法を明確にすることに対
して、規制当局、投資家、経営幹部などからこれまでにない強いプレッシャーを受けています。コンプライアンス
を遵守し、かつ競争に勝ち抜くためにも、金融機関は、高度なアナリティクスと強固なテクノロジーを併せ持つ信
頼性の高いソリューションにより、リスク要因への洞察力を高めて投資に対する最大限のリターンを達成できる
戦略を見い出す必要があるのです。
パフォーマンスの一番良いものと悪いものを見つけ、ポートフォリオ構成を変更し、パフォーマンスを向上させる
RiskFrontier®
ソリューション: 透明性を達成しつつ、ポートフォリオ管理と意思決定の向上を図る
ポートフォリオを理解する
RiskFrontierでは、バーゼルIIIとソルベンシーIIへのコンプライアンスに重要な、信用リスクとエコノミックキャピタルの厳格
な分析が可能です。さらに、業種、地域、または資産タイプによるリスクの集中度を特定し、期待損失および非期待損
失を算出して、ポートフォリオ価値、損失、および資本の分布を計算します。
優れた戦略的意思決定
RiskFrontierは、ポートフォリオのパフォーマンス改善に向けた段階的ステップの理解に役立ちます。ポートフォリオの中
で上位および下位のパフォーマンスをあげているもの、さらにミスプライスされたエクスポージャー(ポートフォリオに与え
るリスクを考慮した場合に十分なスプレッドを得ていないもの)を特定します。さらに、最適な売買量の判断、ヘッジ戦略
に関するリスク・リターン分析、新規投資機会に必要となるリターンの数値化が行えるため、ポートフォリオのリスク・リター
ンのパフォーマンスを最適化することができます。ポートフォリオの全体的な情報および細分化された情報を使って、ポ
ートフォリオの戦略的方向性に関し、十分な情報に基づいた判断を下すことができます。
透明性の達成
RiskFrontierでは、異なるモデル前提を使って、what-if分析とストレステストを行い、変わり行く経済状況の下で、損失の
判断および自己資本比率の評価を行うことができます。こういった機能と直感的に分かりやすいインターフェイスや強固
なレポート類により、エコノミックキャピタル計算の感度を明確にしたり、さまざまなステークホルダーに対してポートフォリ
オ管理戦略を明確に示すことが容易になります。
このグラフは、2つの異な
るポートフォリオにおける2
つの資本分散を示してい
ます。赤色部分のテール
はより太くなっており、かな
り多大な資本が必要なこ
とを示しています。
2
moody’s analytics credit analysis
特徴: 包括的な相関モデル、付加的なディール分析、オープンモデルフレームワーク
包括的な相関モデル
RiskFrontierはGCorr(グローバル相関モデル)上に構築されています。これは、さまざまな資産タイプ(企業、商業不動産
およびリテール)とそれに関連する要因(業種、地域、特性、リテール製品の種類など)の間でリスクの相関関係を推測
する多因子相関モデルです。GCorrは、数回のビジネスサイクルに及ぶ株式公開企業、リテール信用、および商業不
動産ローンなどで構成される、信頼性の高いグローバルな統計データセットをもとに調整されます。このモデルは、最新
のダイナミクスを反映させるために定期的に更新されます。さらに、GCorrは非常に透明性の高いモデルです。Moody’s
Analyticsでは、モデルならびに基礎となるデータのアップデートや変更に関する調査結果を発表しています。
DealAnalyzerを使った付加的なディール分析
DealAnalyzerは、RiskFrontierの強力な分析能力を使って、ディールがポートフォリオのパフォーマンスに及ぼす影響を
数値化します。また、新規または今後の売買判断に追加的に必要となる資本数値を提供することで、ポートフォリオ管
理とディールのオリジネーションに一貫したモデルフレームワークを適用します。オリジネーションプロセスにリアルタイム
でアクティブなポートフォリオ管理を取り入れ、全体的なポートフォリオ保有に照らした迅速なディールの評価を可能にし
ます。
透明かつ柔軟なフレームワーク
RiskFrontierは強固で透明性の高いデータ管理技術を採用しています。そのため、お客様によるデータのインポート、保
存、抽出、出力は簡単です。さらに、オープンモデルフレームワークのため、お客様には独自のモデル(PD:デフォルト確
率、LGD:デフォルト時損失率、信用遷移、相関関係の前提など)をご利用いただくことも、またMoody’s Analyticsのリサ
ーチから統計的に導き出された既存モデルをご利用いただくこともできます。透明かつ柔軟なこのフレームワークが、よ
り簡単で迅速、低コストなRiskFrontierの導入を可能にしています。
ツールボックス: 重要な機能
広範な対象
RiskFrontierでは、各種資産クラス(企業、リテール、商業不動産)にわたり、ローン、ボンド、CDO、クレジットデフォルトス
ワップ、バスケットデフォルトスワップ、リテールクレジットライン、リテールローン、エクイティ、エクスポージャープロファイル
を対象としています。さらに、ローンの期限前返済オプションや債券のコール/プットオプションなどを含め、組み込まれた
オプションの効果をモデル化することができます。
デフォルトリスクとリカバリーの相関関係
RiskFrontierでは、デフォルトリスクとリカバリーの関係をモデル化しています。この機能をご利用になることで、
全 世 界17,000社 の デ フ ォルトと リカバリー デ ータ に 基 づ く 、 統 計 モ デ ルの 利 点 を享 受 い た だ く こと が で き ま す 。
さらに、この相関関係がポートフォリオリスクと資本に及ぼす影響を検証することができます。
シナリオ分析とストレステスト
RiskFrontierでは、ストレスや別のシナリオに対するポートフォリオの感度が数値化されます。PD、LGD、モデル前提を含
むさまざまな要因を変えることで、ポートフォリオを容易にテストすることができます。その結果は比較表示されたレポー
トとして報告されます。また、特定のエクスポージャーをポートフォリオに追加したり削除したりして、新しい手法の限界的
な影響を計算することもできます。
テクノロジー
RiskFrontierは、サーバーベースの最新アプリケーションです。グリッドコンピューティングアーキテクチャの上に構築さ
れ、分散環境で膨大なシミュレーションを実施することができます。大規模で複雑なポートフォリオのニーズに対応する
よう容易に拡張でき、使いやすいウェブベースのコンソールによりモニターが簡単に行えます。コントロール機能には、許
可、異なるワークグループとユーザータイプ(公開/プライベート設定可能)があります。
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関連製品
RiskFrontierは、エコノミックキャピタルとポートフォリオ管理を超えてソリューションを展開する広範なMoody’s
Analytics製品に統合されています。
RiskAuthority
RiskAuthorityは自己資本(レギュラトリーキャピタル)を算出
し、銀行のバーゼルIIIの遵守を支援します。RiskFrontierは、
銀行がバーゼルIIIの第2の柱の規制(ICAAPを支援)に対応
するためのエコノミックキャピタルソリューションを提供します。
RiskIntegrity
RiskIntegrityは、包括的なリスクとパフォーマンスの管理シ
ステムで、保険会社のソルベンシーIIの遵守を支援する目
的で設計されています。RiskFrontierは、保険会社にエコノ
ミックキャピタルソリューションを提供します。
RiskCalc
RiskCalcは、500,000社を超える非上場企業の財務諸表
とデフォルトデータで構成されるMoody’s Analytics Credit
Research Database(CRD)に基づいた25種類の非上場企
業のPDモデルを網羅しています。中規模企業マーケットと
SME(中小企業)ポートフォリオのエコノミックキャピタルを算
出するために、RiskFrontierへの入力としてフォーワードル
ッキングなデフォルト確率(PD)を提供します。
RiskCalc LGD
RiskCalc LGDは、当社のRiskCalcデータベースに基づく
LGDモデルです。RiskCalc LGDは、エコノミックキャピタル
の算出のために、RiskFrontierへの入力としてフォーワード
ルッキングなLGDを提供します。
CreditCycle
CreditCycleは、Moody’s Analyticsの経済予測分析とお客
様のリテールデータに基づいた、リテール信用のための計
量経済的PDおよびLGDモデルです。CreditCycleは、リテ
ールポートフォリオのエコノミックキャピタルを算出するため
に、RiskFrontierへの入力としてフォーワードルッキングな
PDとLGDを提供します。
RiskFrontierは、Asia Risk誌の読者により、エコノミックキャピタルの算出と管理
およびバーゼルIIIの第2の柱のベストソリューションに選出されました。
ムーディーズ・アナリティックスについて
ムーディーズ・アナリティックスは、ムーディーズ・コーポレーションの一部門で、世界各地の資本市場や信用リスク管理の
専門家の皆さまが変化する市場に確信を持って対応できるよう支援しています。当社は信用分析、経済リサーチ、金融リ
スク管理における専門知識と経験を通じて、リスクの計測と管理のための独自ツールやベストプラクティスを提供していま
す。お客さまが個別の事業課題に対応できるよう、最先端のソフトウェアやアドバイザリー・サービスに加え、独占的に提供
するムーディーズ・インベスターズ・サービスのクレジット・リサーチを統合・カスタマイズしてご提供します。
ご連絡先
ムーディーズ・アナリティックス・ジャパン株式会社
〒105-6220 東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー20階
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