アセフ季刊誌 BARAKA 10 号 BARAKA(バラカ)=「神の恵み」

アセフ季刊誌 BARAKA 10 号
BARAKA(バラカ)=「神の恵み」
今回は、ACEF 現地事務所のボランティアさんに、井戸ポンプ
のでパイプに問題があると予測。せっかく降ろしたパ
設置の体験記を書いて頂きました。
イプを全て引き上げます。これもまた大変な作業。結
● 【トゥルカナ族の村に井戸完成!】
果、一番下のパーツが壊れていることが判明しました。
ケニアのほぼ中央に位置するイシオロ郡トゥルカナ族の村。
交換分を翌日の朝に届くように急きょ手配。この日の
ここに ACEF の支援によって井戸を作ることになり、お手伝いに
作業はここまで。井戸完成を見届けたい!今日もまさ
行ってきました。この村は乾燥した草原地帯。水道は無く、
かの泊まりです。
人々は遠くの川へ水を汲みに行ったり、乾季に枯れてしまった
[3日目]
川底に穴を掘って、茶色い水がジワジワ湧いて来るのを待ち、
もう一度、20本の鉄パイプを1本ずつ繋いでは降ろ
それを汲んで使っています。この作業は女性と子供の仕事で
し、ポンプを取り付けて、ついに水が出ました!井戸
す。徒歩1時間半かかるところから来ている人もいます。また、
完成です!歓喜!感激!!早速飲んだり、子供達は顔
穴を掘って水を汲む作業は朝の8時から6時間以上も地道に
や手足を洗ったり、皆さんとっても喜んでいました。
続けるとのことでした。
日帰りの予定がトラブルのため急きょ3日間の作業と
なりましたが、こういった方が感慨深く、思い出に強
く残ります。なかなかスムーズに行かないところがケ
ニアだそうです。
水はどの国でも生活に一番必要なもの。でもその水さ
え、簡単に手に入らない場所が世界にはきっとたくさ
んあります。泊まったホテルで、シャワーのお湯が出
ないことに「水で洗うなんて寒いじゃん!」と一瞬思
ってしまいましたが、トゥルカナ族を思い出し反省。
シャワーが出るだけでもありがたいことです。
日本で蛇口を捻れば、水もお湯もスムーズに出て、な
おかつ温度調節まで出来るのはすごいことなのだと気
づかされました。改めて水の大切さを知り、日本の恵
まれた環境に感謝しなければと思いました。
【川底に穴を掘り水を汲む子ども達】
すでに地下150m まで穴を掘る作業は終了しており、水は50m
の所まで上がって来ているとのこと。あとはパイプを降ろしてポ
ンプを取り付けたら井戸完成です。
[1 日目]
1本3m の鉄パイプを20本繋いで地下60m まで降ろします。1
本ずつ繋げては降ろし、また1本繋げては降ろし…の繰り返
し。このパイプを穴に落としてしまったら一巻の終わりです。本
数が増えるごとに重くなる鉄パイプを絶対に落とさないように慎
重に作業。一度落ちそうになりヒヤッとする場面がありました。
ケニアでは大きな重機はなかなか手配出来ないので、全てマ
ンパワーでの作業です。最後にポンプを取り付けて完成!ポン
プを上げ下げしても念願の水が…出ない…!なぜだ!?日帰
りの予定が急きょ泊まりとなりました。
[2日目 ]
原因として、水が地下60m の所まで届いてないか、パイプに不
具合があるのか。水位を調査した結果、50m の所まで来ている
【待望のきれいな水!】
(塩尻現地所長のはなし)
ケニアの小学校では、主要教科以外の授業がほとんど
作業前 日、機 材と
ありません。そこで、以前にも海外の小学校で図工の
作業スタッフを積ん
授業経験のある、エンブ在住の日本人の方の協力を得
だローリーと普通車
て、今学期が終わり、長期休暇で家に帰る日、ジャン
との2台で現地入り
プ&スマイルの子ども達は切り絵カレンダーを作るこ
しましたが、11月
末のケニアは雨季
に入って、昼夜を
問わず、恵みの ど
しゃぶりの雨が降る
お蔭で、井戸掘削
とになりました。ケニアではカレンダーが重宝され、
何年も前のカレンダーも、装飾品のひとつとして部屋
にずっと飾られていたりします。子どもたちには、折
り紙を折ってハサミで切り込みを入れた「切り絵」を
作ってもらい、それを画用紙に貼り付けて、最後にこ
地までの道のりは
ちらで用意したカレンダー(1年の日付が入ったもの)
赤土でドロドロ、グ
を貼って仕上げてもらいました。
チャグチャ。途中で
日本人ボランティアさんにどうやって切るのかを教え
ローリーがドロには
てもらったり、友達同士で相談したりしながら、作業
まり、近隣住民が20人ほどで押してくれやっと脱出。しかしクラ
を進めました。切り絵というものを見たことがない子
ッチが焼き付いてしまい、牽引の車に引いてもらい街に着いた
どもたち。自分で切った折り紙を広げると、いろんな
のは夜中の1時。翌日、ローリーは終日修理となりましたが、知
模様ができることが新鮮で、夢中で取り組んでいまし
人のイシオロ郡議員に車を借り、どうにか現地入りすることが出
た。授業終了後、できあがったカレンダーを迎えに来
来ました。
た保護者たちに嬉しそうに見せる子どもたちの姿が見
●カレンダー作り
られました。
【出来上がったカレンダー】
【カレンダーの装飾を作る子ども達】
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口座名義人: アフリカ児童教育基金(アフリカジドウキョウイクキキン)
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現地事務所 Africa Children Education Fund(ACEF) P.O.Box 1365-60100 Embu, Kenya
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2015 年 12 月発行