セミナー「神経エピジェネティクス:メカニズムから疾患まで」のご紹介

駐日英国大使館セミナーのご案内
「神経エピジェネティクス:メカニズムから疾患まで」
‘Neural Epigenetics: From Mechanism to Disease’
拝啓 時下益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
この度、英国大使館では、2013年2月27日(水)に大使公邸にて、英国と日本における神経エピジェネティク
スの最新の研究成果をご紹介するセミナーを開催する運びとなりました。
エピジェネティクスのメカニズムは通常の神経発達の中心的役割を担い、体験に応じて脳機能に変化を促すこ
とが知られています。エピジェネティクスとは、DNAの化学構造やパッケージングの変化を通じて遺伝子発現
に変化をもたらすメカニズムで、近年、エピジェネティック機構が神経幹細胞の維持や脳内の多数のニューロ
ンタイプを特定するために不可欠であることが分かってきました。
これらのエピジェネティックなメカニズムの解明は、損傷した神経系の再生促進や万能細胞からの特定ニュー
ロンタイプへのリプログラミングを含む新たな技術を切り開くものと期待されています。さらに臨床研究者によっ
て、脳内でのこれらエピジェネティックなプロセスの制御機能の異常が、自閉症、統合失調症、中毒症状など、
神経発達・精神障害の重要な要因であることが明らかにされつつあります。
ニューロエピジェネティクスは新たな研究領域で、英国と日本が世界を牽引できる分野でもあります。両国は、
ニューロエピジェネティクスのプロセスを理解する上で鍵となる、分子生物学・発生生物学・神経科学の分野で
非常に強い研究の歴史を有する技術先進国です。一方、両国は高齢化問題を抱えることからも、世界最先端
の神経障害研究プログラムを推進することで、精神疾患のケアや治療において強いコミットメントを示していま
す。これらの背景より、英国と日本が協力し、基礎研究の成果をニューロエピジェネティック機構の解明に活用
して臨床応用を目指すことにより、将来的に社会全体に大きく貢献することが期待されます。
本セミナーでは、日英の第一線でご活躍の先生方より、両国の最新の研究成果についてご講演いただきま
す。パネルセッションでは、日英双方の先生方それぞれのご専門のお立場から、神経エピジェネティクス研究
の今後に向けての貴重なご意見をお伺いできることと存じます。
講演に続き、ネットワーキング・レセプションを行いますので、スピーカーや他のご出席者との意見交換の場と
してご活用いただければ幸いです。本セミナーが、新たな日英協力のきっかけとなりましたら幸いに存じます。
皆様のご出席を心よりお待ち申し上げております。
敬具
駐日英国大使 ティム・ヒッチンズ
記
日時
2013年2月27日(水)14:00~17:10 (受付開始:13:30~ お名刺を2枚ご用意ください。)
引き続き18:40までレセプション。 *日英同時通訳付・参加費無料
会場
駐日英国大使館 大使公邸 (千代田区一番町1) 次頁の地図をご覧ください。
お申込み 本セミナーへの参加には事前申込みが必要です。お申込み方法は次頁をご覧ください。
ご来館されるお客様にお願い
駐車スペースが限られておりますので、一般の交通機関をご利用ください。運転手付きお車でご来館される方
は車両登録が必要になりますので、必ずお申し込みフォーム上で事前にご登録ください。
警備の都合上、当日は本ご案内状コピーと、写真付き公的身分証明書(運転免許証またはパスポート、いず
れもない場合は健康保険証)をご持参の上、ご来館ください。(名刺、社員証ではご入館いただけません。)
お持ちでない場合、入館をお断りする場合もございます。
お申込み
本セミナーへの参加には事前申込みが必要です。下記リンクのお申込みフォームより、2月22日(金)までに
ご登録ください。定員に達し次第締め切りますので、お早目にお申込みください。
*出席登録完了のお知らせはしておりません。定員に達し残念ながらご出席いただけない方にのみ、ご連絡い
たします。また参加希望者の人数によっては、一機関からのご出席者の人数を調整させていただく場合がござ
います。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
お申し込みフォームへのリンク:
https://www.surveymonkey.com/s/RMTDYW3
お問合せ 英国大使館 科学技術部 吉田 (Tel: 03-5211-1325 / sachiko.yoshida@fco.gov.uk)
英国大使館までの地図
東京メトロ有楽町線
麹町駅 3番出口より徒歩10分
東京メトロ半蔵門線
半蔵門駅4番出口より徒歩7分
日英セミナー「神経エピジェネティクス:メカニズムから疾患まで」
‘Neural Epigenetics: From Mechanism to Disease’
2013年2月27日(水)
於 駐日英国大使館大使公邸
1330-1400
受付(お名刺を2枚ご用意ください)
Guests registration
1400-1405
開会挨拶 駐日英国大使 ティム・ヒッチンズ
Opening remarks by Tim Hitchens, British Ambassador to Japan
1405-1415
エイドリアン・ムーア 博士 (理化学研究所 脳科学総合研究センター)
「エピジェネティクスとは何か?エピジェネティクスによる神経形成制御のメカニズム」
Dr Adrian Moore (RIKEN Brain Science Institute)
‘What is Epigenetics? How does it control Neuron Formation?’
1415-1430
アントネラ・リッチオ 博士 (ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)
「神経発達における新たなエピジェネティック機構」
Dr Antonella Riccio (University College London)
‘A novel epigenetic mechanism in developing neurons’
1430-1445
中島 欽一 教授 (奈良先端科学技術大学院大学)
「HDAC阻害剤バルプロ酸の神経幹細胞分化に及ぼす影響とその脊髄損傷治療への応用」
Professor Kinichi Nakashima (Nara Institute of Science and Technology)
‘Effect of HDAC inhibitor valproic acid on neural stem cell differentiation and its
therapeutic application to spinal cord injury’
1445-1500
加藤 忠史 博士 (理化学研究所 脳科学総合研究センター)
「エピジェネティクスは精神疾患の謎を解明することができるか?」
Dr Tadafumi Kato (RIKEN Brain Science Institute)
‘Can epigenetics solve the puzzle of mental disorders?’
1500-1525
コーヒーブレイク
Coffee break
1525-1540
内匠 透 博士 (理化学研究所 脳科学総合研究センター)
「自閉症ヒト型マウスモデル」
Dr Toru Takumi (RIKEN Brain Science Institute)
‘Humanized mouse for autisms’
1540-1555
エイドリアン・バード 教授 (エジンバラ大学)
Professor Adrian Bird (University of Edinburgh)
‘Genetics, Epigenetics and Rett syndrome’
1555-1650
パネルセッション Panel session
Moderator: Adrian Moore
Panellists: Toru Takumi, Tadafumi Kato, Antonella Riccio, Kinichi Nakashima,
Adrian Bird
1650-1705
質疑応答 (ご質問は日本語でも結構です)
Q&A
1705-1710
閉会挨拶
Closing remarks
1710-1840
ネットワーキング・レセプション
Networking reception
※プログラムは当日変更となる場合がございます。予めご了承ください。