学 校 だ よ り 平成26年10月 か ね 伊藤学園 シンボルマーク な ま な び や 鐘の鳴る学舎 発行 品川区立小中一貫校 伊 藤 学 園 奈 良 ・ 京 都 を 訪 ね て 校長 羽鳥 紀子 いつもの年よりも早い時期の十五夜~中秋の名月~は、残念ながらその美しい姿を見せ てくれませんでした。ちょうどその日は、二十四節気の15番目の白露(はくろ)にあた り、大気が冷えてきて露ができ始めるころにあわせて、さわやかな秋の季節がやってきま した。 さて、先月は、9年生と一緒に修学旅行に行き、1年ぶりに奈良・京都の町を歩いてき ました。日本における修学旅行は、明治5年(1882年)栃木県の中学生たちが先生に引率 され、上野で開かれた「第2回勧業博覧会」を見学したことが始まりと言われています。 第二次世界大戦後は、東京-京都・大阪という需要の多い区間に、修学旅行専用列車が走 るようになり、そして昭和45年(1970年)、今年で開業50周年を迎える東海道新幹線 に修学旅行列車が設定され、その役割を譲ることとなりました。品川駅も開業して、とて も便利になっています。 子どもたちが楽しみにしている宿泊行事の中で、修学旅行には、「日本古来の文化や歴 史について理解を深める」という大切な目的があります。初日の奈良では、法隆寺、興福 寺、東大寺を訪れ、2日目の京都では、班で計画したコースを1日かけて訪ねました。交 通手段として利用する市営バスが、予想よりはるかに混んでいて、苦労した班も数多くあ ったようです。 私は、修理が終わってこの春から再び公開されるようになった、宇治の平等院鳳凰堂を 訪れました。堂内にあるご本尊の阿弥陀如来坐像の素晴らしさはもちろんのこと、驚いた の は、宝物 館からミ ュージアムとして生まれ変わった、鳳翔館の展示の数々です。中で も、高彩度映像によって鳳凰堂内部の色彩を再現した部屋では、楽器をもって飛び回って いる雲中供養菩薩の姿の美しさに目を見張りました。科学技術を駆使して、歴史的建造物 などの魅力を紹介するという方法は、これからも発展するのではないでしょうか。 夜は、青蓮院での修養会です。お抹茶とお菓子をいただいた後、講話を聴き、箏の演奏 を楽しみました。講話の中で紹介された大切な五つの心:「はい」という素直な心、「す み ません」 という反 省の心、「おかげさまです」という謙譲の心、「させていただきま す」という奉仕の心、「ありがとうございます」という感謝の心は、昔も今も変わりませ ん。3日目のタクシー行動も無事に終わり、日本古来の文化や歴史とともに、新しいもの にも触れることのできた修学旅行でした。 今月は4日(土)~7日(火)まで学校公開、24日(金)25日(土) は5~9年生の学芸発表会、31日(金)11月1日(土)は1~4年生 の学芸発表会を行います。ご多用中とは存じますがぜひご来校いただき、 児童・生徒たちの活躍する姿をご覧いただければ幸いです。 【校区外部評価委員中間報告】 8月28日に、第2回校区外部評価委員会及び協議会を行いました。これまでの取組を 説明した後、委員の方からは、今年度新たに設定した評価項目と評価の指標、スマートフ ォ ンなどで のいじめ やその防止策、あいさつ等について、貴重なご意見をいただきまし た。保護者や地域の方に、小中一貫教育や市民科の良さを一層理解していただくこと、連 携 を深めて いくこと が、引き続きの課題であることもわかりました。このことを踏まえ て 、今後の 教育活動 を更に工夫してまいりますので、小中一貫教育と本校に対するご理 解、ご協力を心よりお願いいたします。 保護者ボランティアによる読み聞かせ 保護者ボランティアによる読み聞かせ 2学年主任 吉津 知子 「本に親しみ、お気に入りの本が見付かるように」 9月4日木曜日、保護者ボランティアによる読み聞かせが行 われました。昨年までは、1・2年生のみで実施しましたが、 3・4年生の保護者の方からもぜひ参加したいという声が上が り、今年は1~4年生の児童を対象に実施することになりまし た。 嬉しいことに、41名の応募がありました。子どもたちもた くさんの保護者の方と出会い、いろいろな本に親しむことがで きるのを楽しみにしています。 読み聞かせと聞くと、お子様が眠る前に読んであげる場面を想像する方が多いのではな いでしょうか。温かい布団の中で本を読んでもらう経験は、心地よいものです。自分で字 を目で追って読書することが苦手なお子様でも、絵を見てお話を耳で聞くことで、お話の 世界に簡単に入っていけるよさが読み聞かせにはあります。 また、読み聞かせを通して、自分のお気に入りの本に出会うこともできます。お気に入 りの本は、大人になってからも読み返して新たな発見を楽しめ、また、当時の思い出がよ みがえります。 ぜひ、ご家庭でも読み聞かせも含めた読書の時間をもち、お気に入りの本を増やしてみ てください。 伊藤学園・伊藤学園PTA共催 第5回家庭教育学級 合同市民科「いのちの授業」 合同市民科「いのちの授業」 市民科担当 谷田 野鳴 9月11日木曜日、市民科の時間に昭和大学准教授の副島賢和先生をお招きし、「いの ちの授業」が実施されました。副島先生は、今年の3月まで旗の台にある昭和大学病院内 にて品川区立清水台小学校「さいかち学級」の担任として、入院している子どもたちを見 守ってこられた先生です。その中で副島先生が感じてこられたことを、「こころの声が言 葉になるとき」という題でご講演してくださいました。広いアリーナ1でマイクを使わな い副島先生の児童生徒に対する真剣で力強い語りかけに、児童生徒たちも感じ取ったこと が沢山あったようです。ご講演の中で感情の意味についてのお話がありました。 ■■■感情の意味は? ―不安な感情は願いの裏返し―■■■ 「怒り」は「願い」、「悲しみ」は「うったえ」「助けて!」 「喜び」は「一緒に喜んで!」、「恐怖や不安」は「早く取って!」という強い願い 副島先生は、不安な感情は願いの裏返しだ、というお話をしてくださいました。「どん な感情ももってていいんだよ。」、「つらい、悲しい気持ちと向き合わずにふたをするこ との方がずっと危険。」という言葉は胸に迫るものがありました。また、自分の感情の名 前を言えるだろうか、本当に感じていることと別の言葉で表現していないだろうか、何で も「ムカつく」ですませていないか、という問いかけもされました。例えば、このむ・よ ろこぶ・いかる・おこる・かなしむ・おそれる・はじらう・はにかむ・うれえる・あやし む・うらむ・にくむ・いきどおる・むかつく・きらう・けぎらいする・めでる・うんざり する・あきる・びびるのように多くの感情を言葉で表現できます。 お話の中でさいかち学級の子どもが作った詩が何点か紹介されました。そこはいのちと 向き合ってつむがれた言葉があふれていました。その中から、「生きる」という詩を紹介 します。 「生きる」 生きることそれは 怖いと思うこと 何かを思いつくこと 美しいものを見ること 心が温かくなること だれかと会って楽しいと思うこと 児童生徒も生きることそれは「○○」ということと、自分なら何があてはまるかを考え ながら聞いていました。 最後に、副島先生は「自分の感情を大切に」とお話がありました。人は誰もが一人では 生活ができません。まず、人のつらさを受け止めるには、自分のつらさを受け取ってくれ る人が必要だということ。だからこそ近くの人つまり家族や親戚、地域の方々そしてクラ スメイトと支えあえるように「仲間と時間と空間を大切にしよう」というメッセージを感 情をこめて話されていました。 児童生徒たちが周りの人との関わりの中で日々様々な感情と向き合っていけるよう、教 員全員で見守っていきたいと思います。 特別支援学級連合スポーツ大会 特別支援学級連合スポーツ大会 6組主任 青木 謙二 9月12日(金)品川区 内の特別支援学級6校(伊 藤学園、品川学園、日野学 園、荏原五中、八潮学園、 豊葉の杜学園)が品川区総 合体育館に集まり連合スポ ーツ大会を行いました。6 校が紅白に分かれて徒競 走、障害物競走、大玉ころ がし、全員リレーなどさま ざまな競技で競いました。伊藤学園は白組。荏原五 中、豊葉の杜学園と一緒に戦いました。伊藤学園だけのチームで戦う競技だけではなく、 白組の他の学校のチームと合同で競技を行うことも多く、本番で少しでも力が発揮できる ように体育の時間を使って練習をしました。 特に、障害物競争では箒とちり取を使って紙屑を掃除したり、バスタオルを畳んだり、 雑巾がけをするといった普段の生活で行われ ることが競技として取り入れられているた め、競技がスムーズにできるように練習をた くさんしました。失敗をくり返しながら何度 も何度も練習し「できる!」という自信をつ けていきました。そのおかげもあって本番で は練習の成果を出し、どの競技も全力で取り 組むことができました。 午後は、品川特別支援学校の8年生を加え て、フォークダンスのジェンカやマイムマイ ム、フットサルなどのレクリエーションで他 校と交流を深めることができました。 結果は、赤組に負けてしまいました。しか し、負けて悔しいという経験から、来年は 「勝ってトロフィーを教室に飾るぞ!」とい う強い気持ちをもつことができました。 8年生 赤ちゃんとのふれあい事業 副校長 宮崎 朋子 9月18日木曜日、定期考査終了直後の4時 間目に8 年生全 員を対象 とした、『 あ かちゃ んとのふれあい事業』が行われました。 『赤ち ゃんとのふ れあ い事業 』と は中 学生 が赤ちゃ んに対 する知識 をもち、赤 ち ゃんと ふれあい 、命の 素晴らし さを体感す る ことを 目的とし た、児 童センタ ー主催の事 業 です。 当日は、 滝王子 児童セン ターの副館 長 池田先 生と阿部 先生、 講師とし てNPO法 人 「おば ちゃんち 」理事 岩﨑みつ 子先生、ボ ラ ンティ アの方々 5名に 来ていた だき、おな か の中に いる時から生後1年くらいの赤ちゃんとのふれあい方を教えていただきました。 妊娠8ヶ月くらいのおなかの大きさのエプロンを各クラス代表生徒1名が授業の間着用 し たり、生 後3か月 くらいの大きさで重さも3kgくらいの赤ちゃん人形を抱っこした り、体験を通しての授業で、子どもたちから笑顔が溢れていました。「おなかが重くて、 びっくりしました。」「妊婦さんを大切にしたいと思います。」「赤ちゃん(人形)をあや したので、泣き止みました。」など、体験したからこそ語られる言葉が聞かれました。 第2回から第4回は希望者対象の学習になります。地域の方が、赤ちゃんを連れてきて くださり、約1時間ずつ赤ちゃんのお世話をしたり、一緒に遊んだりします。貴重な体験 なので、赤ちゃんと触れ合ってみたいと思う生徒には、ぜひ参加してほしいと思います。 9年生修学旅行 「修楽 修楽旅行~最後に最高の思い出を~」 旅行~最後に最高の思い出を~」 9年生修学旅行「 9年担任 渡邉 志帆 9月17日(水)から19日(金)の3日間、9年 生は修学旅行に行ってきました。スローガンの通り、 「最後に最高の思い出」を創るべく、班長を中心に6 月から準備をしてきました。 17日、品川から新幹線で新大阪へ。発車後すぐ に、伊藤学園屋上からのお見送りを発見!たくさんの 旗が振られるのを見て「すごい!見送ってくれるん だ!」と大喜びでした。新大阪からバスで奈良へ。法 隆寺、興福寺、東大寺を見学しました。うす暗い中に たたずむ大仏や南大門の柱に残る戦の跡を、不思議そ うに見つめていました。 2日目は京都 で班行動です。電車やバス を使って 4か所以上の寺社 ・仏閣を 巡りまし た。清水寺と金閣寺がチェックポイントでした。京都の町は修学旅行客で大混雑。バスに 乗れずに遅刻、班内の一部が別行動、一日乗車券を紛失、ルール違反、など様々な失敗が ありました。夜には班長、部屋長と先生で反省会を開きました。「 修楽 旅行」…この夜、 「楽しさ」はなかったかもしれません。しかし確実に「学び」がありました。「3日目は 絶対に『違反ゼロ、事故・けがゼロ、達成感120%』だ!」 3日目はタクシー行動です。全班が思い切り最終日を楽しみ、時間通りに京都駅に到着 しました。2日目の反省会を経験した班長たちは、「楽しかった?問題なかった?」の問 いかけに「はい!」と、嬉しそうな、誇らしげな表情を見せてくれました。 修学旅行を終えた9年生を、最後の合唱コンクールや、進路選択といった大きな山が待 っています。教員チームとしては、この旅を経て、次の峰を共に越えていくための「絆」 が深まっていればと願うばかりです。 の行事予定 ※詳しくは、各学年便り等をご覧ください。 10月の学校公開 4日(土)6日(月)7日(火)25日(土) 日付・曜日 主 な 行 事 日付・曜日 主 な 行 事 1 水 都民の日(休業日) 17 金 中央委員会 連合学習発表会(ひまわり組) 2 木 生徒会立会演説会・投票 18 土 (休業日)※地域祭礼のため 3 金 ⑥校時カット(校内研修会のため) 19 日 4 5 土 学校公開 学校説明会 日 (区長選) 20 21 月 全校朝礼(生徒会新役員紹介) 火 連合体育大会(6年) ※予備日22日 6 月 学校公開 22 水 7 火 学校公開 23 木 学習発表の部前日リハーサル 8 水 24 金 学芸発表会(5~9年) ※学習発表の部pm 25 学校説明会 数学検定 避難訓練 短縮時程かつ⑤校時カット(教育会のため) 8年赤ちゃんふれあい事業 9 26 27 12 木 学力診断調査(3~9年) 1・2年生活科見学 ※予備日15日 金 成績通知日(1~8年) 土 8年ファイナンスパーク ※他学年は休業日 英語検定 日 28 土 学芸発表会(5~9年) ※合唱コンクール全日 1~4年休業日 日 月 3学団朝礼 9年個別面談始 合唱コン9年金賞クラス発表 火 13 月 体育の日(休業日) 29 水 連合音楽会(5年と吹奏楽部)午前の部 14 火 30 木 低学団学芸発表会前日リハーサル 15 水 安全指導日 31 金 学芸発表会(1~4年) ※児童鑑賞日 16 木 9年進路説明会 10 11 平常時程で⑤⑥校時カット(校内研修会のため) 専門委員会 連合学習発表会前日 1 1 月 リハーサル(ひまわり組) 1 土 学芸発 表会(1~4年) ※保護者鑑賞日 am 5~9年休業日
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