独メルク社と米ファイザー社、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん

*このプレスリリースは、ドイツ・メルク社および米国・ファイザー社が 2015 年 4 月 7 日(米国現地時間)に発表した
プレスリリースを日本語に翻訳、一部省略、再編集しご提供するものです。
*正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先します。 http://www.pfizer.com または
http://www.merckgroup.com をご参照ください。
News Release
報道関係各位
2015 年 4 月 8 日
独メルク社と米ファイザー社、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん治療薬
ザーコリ® (一般名:クリゾチニブ)のコ・プロモーションに合意
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2015年第2および第3四半期から、米国、カナダ、日本および欧州5カ国(フランス、ドイツ、
イタリア、スペイン、英国)において、独メルク社と米ファイザー社によるザーコリのコ・プロ
モーションが開始
米国およびカナダでは、バイオ医薬品事業を展開するEMD Seronoがコ・プロモーションを
実施
両社によるザーコリのコ・プロモーションを通じ、主要な市場において統合されたオンコロジ
ー営業体制を確立
2015 年 4 月 7 日、ドイツ・ダルムシュタットおよび米国・ニューヨーク発: 独メルク社 (以下、メ
ルク)と米ファイザー社(以下、ファイザー)は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)融合遺伝子陽
性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん治療薬ザーコリ® (一般名:クリゾチニブ、以下、
ザーコリ)を、両社がコ・プロモーションすることで合意したと発表しました。将来的に有望な
avelumab ベースの治療レジメンの上市に向けて、この合意に基づき、提携のコミットメントであ
る主要な市場で統合されたオンコロジー営業体制を確立していきます。
ザーコリのコ・プロモーション開始時期は、合意に基づき 2 段階あります。最初に、2015 年の第
2 および第 3 四半期から米国、カナダ、日本、ならびに欧州 5 カ国(フランス、ドイツ、イタリア、
スペインおよび英国)にて開始する予定です。米国およびカナダにおいては、メルクのバイオ医
薬品事業を展開する EMD Serono が実施します。続いて 2016 年に、中国およびトルコで開始
される予定です。
News Release メルクは、2015 年にザーコリのプロモーションに関する対価を受け取り、続いて 2016 年から
80%(ファイザー)対 20%(メルク)の割合で製品の利益配分を開始します。コ・プロモーション
期間は、米国、カナダ、日本、ならびに欧州 5 カ国では 2020 年 12 月 31 日まで、中国およびト
ルコでは 2016 年 1 月 1 日から 2021 年 12 月 31 日までを予定しています。ファイザーは、メ
ルクとコ・プロモーションする国々におけるザーコリの売上を計上します。
ファイザー社オンコロジー事業部門プレジデント兼ジェネラル・マネジャーLiz Barrett は次のよ
うに述べています。「ALK 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者さ
んにおける治療パラダイムに変化をもたらしたザーコリという財産を共有できることを大変誇ら
しく、うれしく思います。ザーコリのコ・プロモーションを通じ、両社によるベスト・イン・クラスのグ
ローバルな営業体制が構築されます。将来的なオンコロジー製品の上市に向けて、着実に準
備を進めてまいります。」
また、メルク-ファイザー アライアンス ジェネラル・マネージャー兼グローバル オンコロジー ヘ
ッド Dr. Andrew Schiermeier は次のように述べています。「両社は avelumab を共同開発す
る強力なプログラムを進行していることから、本コ・プロモーション契約は当社とファイザーの提
携における喜ばしいマイルストーンであります。これによって、avelumab の開発プログラムの
ために主要な市場において両社オンコロジー領域の営業体制の提携が可能となります。本契
約により米国におけるオンコロジー領域の営業組織を構築し、同市場にて将来を成功に導くポ
ジショニングづくりが可能になるという点において、本契約は当社にとってことさら重要です。」
本コ・プロモーションは、2014 年 11 月発表のメルクとファイザー間のグローバル戦略提携に関
連しており、両社は共同で抗 PD-L1 抗体薬 avelumab を開発、販売し、がん患者さんのために
腫瘍免疫製剤の開発を加速していきます。この腫瘍免疫製剤の開発提携の一環として、両社
は avelumab を共同開発、共同販売し、ファイザーの PD-1 抗体薬開発も前進させていきます。
2 News Release ザーコリは、米国、日本および欧州において承認を得た世界初の ALK 阻害剤です。ファースト
ラインおよびセカンドラインにおける ALK 融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんを対象に、2 つの
グローバル無作為化試験で良好な結果が示されています。現在までに、世界中で臨床試験被
験者を含む約 8,000 名を超える患者さんがザーコリによる治療を受けています。
参考資料
非小細胞肺がん(NSCLC)について
世界において、肺がんはがんによる男性の死亡原因で第 1 位、女性においては第 2 位とされ、乳がんと
前立腺がんを足したがん死の約 2 倍にものぼります。非小細胞肺がんは、肺がんの中でもっとも多いタ
イプに分類され、85~90%を占めています。非小細胞肺がんのうち、局所進行性が約 35~40%、転移性
が約 70%を占めます。
ザーコリ(クリゾチニブ)について
米国において、ザーコリは ALK 融合遺伝子陽性の局所進行または転移性 NSCLC の治療薬として承認
されており、ALK 陽性か否かは、米食品医薬品局(FDA)が承認した検査法によって診断されます。治療
ラインは特に指定されていません。EU(欧州連合)においては、前治療歴のある ALK 融合遺伝子陽性
NSCLC(成人)を対象に適応を取得しています。今日では世界 80 ヶ国以上で承認されています。
メルクとファイザーの提携について
腫瘍免疫は両社にとって最重要領域です。グローバル戦略提携によって、両社は強みと能力を互いに
享受しあい、抗 PD-L1 抗体薬 avelumab の潜在力を開拓することが可能になります。同薬は当初メルク
が見出し、開発してきました。本腫瘍免疫領域における提携の一部として、両社は avelumab を開発し、
販売し、ファイザーの抗 PD-1 抗体薬の開発を進めます。さらに、本提携に基づき米国および主要な市
場でザーコリのコ・プロモーションを実施します。また、本提携は優先順位の高い最大 20 件の腫瘍免疫
領域の臨床開発プログラムに及び得るもので、同プログラムには併用試験を含み、その多くは 2015 年
内の開始が期待されています。
avelumab について
avelumab は抗 PD-L1 モノクローナル抗体 (MSB0010718C)の提案中の国際一般名(p-INN)です。
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ファイザーオンコロジーについて
ファイザーオンコロジーは世界のがん患者さんに希望の光をもたらすため、革新的な治療選択肢の発見、研究、開
発に注力しています。当社の強力なパイプラインは業界で最も堅固なものであり、科学的な発見の中でも最もよい
物を探し出し、多様ながん患者さんのために臨床応用することに的を絞った研究を進めています。当社は生物製剤
と小分子を臨床開発するとともに、100 以上の臨床試験を実施中です。学術機関、個人研究者、共同研究グループ、
政府、技術提携先などと協力しながら、ファイザーオンコロジーは画期的な医薬品によるがんの治癒、あるいは、コ
ントロールに真剣に取り組んでいます。適切な医薬品を適切な患者さんに適切なタイミングで届けることがファイザ
ーオンコロジーの使命です。詳しい情報は www.pfizer.com で入手できます。
ファイザーについて:より健康な世界の実現のために
ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、皆様が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治
療薬をお届けしています。私たちは、ヘルスケア製品の探索・開発・製造におけるクオリティ・安全性・価値の基準設
定をリードしていくことを目指しています。当社のグローバルなポートフォリオには、医薬品とワクチンに加え、世界的
に著名なコンシューマー・ヘルスケア製品が含まれています。ファイザーの社員は先進国および新興市場で、今、こ
の時代に最も恐れられている疾患の予防・治療・治癒に役立つ製品を通じて健康に貢献しています。卓越した革新
的医薬品企業の責務として、優れた医薬品を誰もが容易に入手できるように、ファイザーは世界中の医療従事者、
政府、地域社会と協力しています。ファイザーは私たちに信頼を寄せてくださる皆様のため、150 年以上にわたり前
進を続けてきました。詳細は当社のウエブサイト(www.pfizer.com)をご覧ください。
また、ファイザー株式会社(日本法人)の取り組みは、下記ホームページよりご覧いただけます。 www.pfizer.co.jp
メルクについて
ドイツ・ダルムシュタット市に本拠を置く Merck(メルク)は、ヘルスケア、ライフサイエンス及びパフォーマンスマテリア
ルズ分野において、最高水準の品質と高度な技術に基づく革新的な製品を提供するリーディングカンパニーです。
メルクセローノ、コンシューマヘルス、アレルゴファーマ、バイオシミラー、メルクミリポア、パフォーマンスマテリアルズ
の 6 事業部を有し、2014 年の売上高は約 113 億ユーロとなっています。世界 66 カ国におけるグループ従業員約
39,000 名が、患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上や顧客企業の支援、グローバルな課題の解決に向け取り組
んでいます。メルクは世界で最も歴史の古い医薬・化学品会社です。1668 年以来、革新性、事業の成功及び責任あ
る企業家精神を標榜しています。メルクの創業家は全体の約 70%の株式を保有し、今日にいたるまで株式の過半数
を所有し続けております。EMD Serono, EMD Millipore, EMD Performance Materials として事業を行っているカナダ及
びアメリカ合衆国を除き、ドイツ・ダルムシュタットのメルクは Merck の名称及びブランドのグローバルな権利を有して
います。
メルクでは E メールにてプレスリリース(英語)を発信しております。ご希望の方は次のサイトをご覧ださい。
www.merckgroup.com/subscribe
メルクセローノについて
メルクセローノ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くメルクのバイオ医薬品部門の日本法人で、2007 年
10 月 1 日に発足し、がん及び不妊治療領域を重点領域としています。
メルクセローノ株式会社の詳細については www.merckserono.co.jp をご覧ください。
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