博士一貫コース - 東京工業大学 大学院理工学研究科 機械系3専攻

機械系博士一貫コース FAQ
平成 18 年 4 月 14 日作成
平成 19 年 6 月 27 日改定
Q1.博士一貫コースに入るとどのような利点がありますか.
通常の修士修了から博士課程修了のコースに比較して修士論文作成の事務的作業が省略
されます.修士論文の代わりに特定課題研究報告書を作成することで博士課程での研究の
計画を主にまとめあげて連続した研究を自分で計画して実行できます.また,派遣プロジ
ェクトを実施することで所属研究室とは離れた視点から研究課題を見ることができるよう
になります.一部の選抜された学生には学資金や海外派遣援助が行われます.さらに,短
縮修了を標準としていますので短縮手続きがスムースに行えます.
Q2. 博士一貫コースに入るには手続きをどうしたら良いでしょうか.
修士課程入学から 4 ヶ月,10 ヶ月,16 ヶ月程度経過後のいずれかのうち専攻が定める時期
に指導教員と相談の上,指導教員を通じて専攻長に申し出ます.一貫コースでは修士課程
を1年半で修了することを推奨していますので,短縮する場合には,修了時までに 30 単位
の取得が必須です.また各専攻の特別研究の申告と可能であれば履修をお勧めします.
Q3.短縮修了の手続きはどうしたらよいでしょうか.
手続きは通常コースの短縮と同じです.ただし,指導教員が作成し,大学院教務に提出
する短縮理由書に,「博士一貫コースに進学のため.」であることを明記すればよいことが
通常と異なります.また,修士課程の短縮には事前審査が必要ですので指導教員,専攻長
に連絡してください.博士課程の短縮には特に事前審査は不要です.なお,短縮時には学
生自らが大学院教務に短縮修了することを届け出て書類が配布されるようにしてください.
Q4.本当に博士課程を短縮修了できるのでしょうか.
博士一貫コースでは博士課程の推奨年限は 1 年半~2年半と考えています.これは博士
論文として合格の内容であるものが出来上がれば修了するという考え方であり,特に規定
を設けていません.従来コースでの短縮修了には特に優れた研究業績を博士論文として達
成する義務がありますが,博士一貫コースでは学則に反しない限り博士論文として十分な
内容であれば短縮修了可能と考えています.したがって,短縮修了が確実にできるわけで
はありません.学生のみなさんの研究成果次第です.内容の可否については指導教員とよ
く相談してください.
Q5.博士一貫コースの就職はどうなるのでしょうか
一般の博士課程修了と同じ扱いになります.機械系企業,研究所,大学研究機関などに
就職することが可能です.就職に関しては一般の博士課程と同じ扱いになります.派遣プ
ロジェクトは就職を目指したいわゆるインターンシップではありませんのでご注意くださ
い.
Q6.博士一貫コースの講義の取り方を教えてください.
博士一貫コースの修士課程は通常の修士と同じで修了に 30 単位必要です(講究を含む).
修士2年前期までで短縮修了する場合には短縮時点に 30 単位必要です(短縮される学期の
講究は必須ではない).ただし博士課程の修了には「修士課程の講究の単位」をこの 30 単位
に含めることができません.修士を半年短縮した学生は修士の講究の6単位分が別途必要
になります.代りに必修の特別研究と派遣プロジェクトの合計6単位があります.これを
博士課程で取得すればちょうど 30 単位となります.修士を2年で修了する場合には8単位
分の修士の講究が 30 単位に含められなくなります.つまり2単位追加で取得する必要があ
ります.ただし,平成 17 年度以前に修士課程に入学した学生は修士の2年間で講究は4単
位となりますのでご注意ください.
Q7.派遣プロジェクトとは何ですか.
派遣プロジェクトとは 160 時間を越える時間を東工大以外の場所でプロジェクト研究に
従事して広い視野を養うかあるいは異なる視点から博士課程の研究課題を見直すことを目
的としています.具体的には海外の大学や研究機関,国内外の企業に派遣してそのプロジ
ェクトを遂行し,それぞれの問題解決を行っていただきます.派遣プロジェクトには大学
に企業から依頼されたプロジェクトを選択する企業プロジェクトの他に指導教員を通じて
学生が直接企業や研究所,海外の大学と連絡を取り,プロジェクト研究を行う場合もあり
ます.単位取得には終了後に報告書の提出または報告会(または両者)を行い,複数の教
員で認定を行い,専攻長を通じて認定理由書を報告する必要があります.
Q8.派遣プロジェクトはどのように申告すればよいのでしょうか.
申告は各自で行います.派遣研修事前調書および申請書を指導教員および専攻長を通じ
て,博士一貫教育プログラム支援室に提出してください.特別研究の単位取得または単位
取得見込みが条件で派遣プロジェクトを開始します.詳細は特別研究を参照してください.
なお,一貫コース以外の学生で希望者は専攻会議の認可を受けて科目申告すれば単位取得
できます.
Q9.特別研究とは何ですか.どのようにすれば単位をもらえますか.
特別研究とは派遣プロジェクトの研修先と事前に研究打ち合わせを行い,研究実施計画
をたてるプロセスを評価するものです.派遣の前に講習を受けて,内容を理解し,事前に
研究計画書を指導教員を通じて専攻長に提出し,単位認定を受けることで単位を与えられ
ます.特別研究のAは前期,Bは後期を意味し,どちらか一方しか単位取得できません.
なお,派遣プロジェクトより事前に単位取得していることが望ましいですが,同じ学期で
もかまいません.推奨は修士課程2年次または博士課程1年次に単位取得することが望ま
しいですが,各自の研究に応じて変更してください.科目申告し,指導教員とよく相談の
上,実施する際には必ず指導教員,専攻長に申し出てください.支援グループからプロジ
ェクトの紹介または指導教員の計画するプロジェクトの派遣プロジェクトとしての認定作
業の連絡を行います.認定されたプロジェクト以外は単位認定されませんので必ず事前に
専攻長と通じてプロジェクトの認定を受けてください.
Q10.特定課題研究とはなんですか.
特定課題研究とは従来の修士論文に対応するもので,博士一貫コースにおいて修士課程
から博士課程に継続して取りかかる研究課題であり,特定課題研究の発表会は博士論文の
中間報告に対応しています.特定課題研究報告書はその「背景,目的,研究方法,研究計
画およびそれを裏付ける成果(部分的なもので良い)」についてまとめあげたものであり,
報告書および発表会においてその研究の方向性を論理的に示していることが合格の条件と
なります.発表会の形式は従来の修士論文発表会(修士修了)と同じですが,審査員は5
名必要です.
Q11.修士と博士で研究室(研究テーマ)を変えることは可能でしょうか.
残念ながらできません.修士と博士で研究テーマを同じにすることで一貫教育すること
がこのコースの趣旨ですので研究室(研究テーマ)を変えることは原則としてできません.
例外として,修士課程で博士一貫コース申請時に申請学生の指導教員リストにある教員研
究室が複数である場合には主指導教員の研究室から副指導教員の研究室に変更することは
可能です.ただし,研究テーマの変更がなく,また相応の理由がある場合に限り(指導教
員の長期海外留学や退職など)研究室の変更は可能です.
博士一貫コース編入後の学生が途中で大幅な研究テーマの変更がある場合には,専攻会
議に理由書を提出して承認を受けてください.そして専攻長を通じて博士一貫教育プログ
ラム支援グループへ報告し,認可を受けてください.場合によっては通常コースに編入す
ることがあります.
Q12.社会人博士学生は一貫コースに編入可能でしょうか.
博士課程から入学する社会人博士は一貫コースに編入することはできません.また派遣
プロジェクトも原則として受講できません.ただし海外の大学への派遣プロジェクトは空
きがある場合に限り可能です.指導教員と専攻長,および博士一貫教育プログラム支援グ
ループに事前に相談してください.
Q13.留学生は博士一貫コースに編入可能でしょうか.
博士一貫コースは全ての修士学生に権利があります.ただし,留学生だけを対象とした
学資金はありませんのでご注意ください.また,日本国内の派遣プロジェクトによっては
日本国籍を有しない学生は制約を受ける場合があります.留学生に限り,出身国の大学へ
の海外派遣プロジェクトは認めません.
Q14.博士一貫コースから通常の課程に戻ることは可能でしょうか.
博士一貫コースの学生は修士と博士を問わず,事情がある場合には通常コースに戻るこ
とが可能です.指導教員を通じて専攻長に申し出て,専攻会議の認可を受けてから専攻長
を通じて,理由書を博士一貫教育プログラム支援グループに提出してください.
Q15.学資金援助はいつごろどのくらいもらえるのでしょうか.
詳細は未定ですが,原則として博士進学後に成績優秀者に学資金が与えられる予定です.
金額は未定です.
Q16.博士一貫コースの博士課程修了要件はどうでしょうか.
通常の博士課程と若干異なります.詳細は指導教員または専攻長にお問い合わせくださ
い.
Q17.博士一貫コースに関する問い合わせ先はどちらでしょうか.
質問などございましたら,下記にご連絡ください.
大学院博士一貫教育支援グループ (事務:芝家)
内線:3736
E-mail: ikkan@jim.titech.ac.jp