毎日のカルテを SOAP(ソープ)で書こう:SOAP(POS による記録形式※) ※ POS(Problem Oriented System:問題志向型システム) 2011.11.26 komatsu SOAP(ソープ)という聴きなれない言葉が登場します.近年,毎日の診療記録は,SOAP 形式で記載します. この SOAP 形式を用いることにより,患者さんが抱えている健康に関する問題点や理学療法士自身の臨床に対 する考え方,そして理学療法のプロセスがはっきりと浮き彫りにされます.また,記載が整理されるため,誰 が見ても分かりやすいカルテとなります. それでは SOAP 形式についてご説明しましょう(図 1) . S(subjective) : 主観的情報 患者さんの話から得られた情報 O(objective): 客観的情報 身体診察・検査から得られた情報 A(assessment) : 評価 診断,O と S から考えられること P(plan) : 計画(治療) 治療方針・内容,生活指導 図1 SOAP 形式 呼吸器疾患(例えば肺気腫の場合・・・) S(subjective)とは主観的情報のことです. <例> S)運動時に息苦しくて,長く歩けない.痰があるけど,からまって出てこない.早く治して家に帰りたい. O(objective)とは客観的情報のことです. <例> O)バイタルサイン(血圧:126/84・脈拍:78 回/分・呼吸数:16 回/分など) ,胸式呼吸,呼吸補助筋の活動亢 進,聴診によりS2・6・10にラ音聴取,6 分間歩行試験:240m, MRC 息切れスケール:Grade 3, F-H-J 分類:Ⅲ度 ,等々 A(assessment)とは評価のことです.統合と解釈もしくは考察を含みます.要約(サマリー)とゴール記 載が必要です. <例> A)サマリー:痰の貯留と呼吸筋力の低下,不効率な呼吸法により,呼吸困難感が出現.それにより,歩行距 離も低下していると考えられる. 短期ゴール(2 週後) :痰量の軽減と呼吸法習得により呼吸困難感軽減(修正 Borg スケール7を4へ). 長期ゴール(1 ヶ月後) :呼吸困難感の更なる軽減(修正 Borg スケール4を2へ)で,歩行距離が延長し, 自宅退院可能になる. P(plan)とは計画(治療内容)のことです. <例> P)①排痰訓練 ②呼気介助法 ③安静時および歩行時の呼吸法指導 ④自主訓練指導 本日の体験プログラム S) さん(イニシャルで) (身長): 主 男性・女性 (体重) : 歳代 既往歴: 訴 ニード O) 血圧 安静時 運動時 最大血圧(収縮期血圧) mmHg mmHg 最低血圧(拡張期血圧) mmHg mmHg 脈拍 安静時 運動時 回/分 回/分 呼吸パターン 腹式呼吸(横隔膜呼吸) 胸式呼吸 混合タイプ 呼吸数 安静時 運動時 回/分 回/分 呼吸音 気管音 擬音語: 肺胞音 擬音語:
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