Vol. 年間購読料(6 号分・前納・送料共) 019 2,800 円(税込) 発 行日:2010 年11月15 日(月) 発 行 所:㈱ゼイカイ 住 所:〒 160-0015 東京都新宿区大京町 23-3 電 話:03-5858-6718 フリーウェイ税務 国内初のクラウドによる 無料法人税 申告システム発表 テレビコマーシャル等で最近良く耳にする、 クラウドコンピューティング。この「クラウド」とは、 インターネットを使って、様々なソフトウェアを提供するシステムで、別名SaaS(サース、サーズ) と呼ばれる。インターネットにつなげる環境さえあれば誰でも利用でき、使いたいソフトを月々 の利用料で支払う仕組みとなっている。会計事務所向けソフトウェアメーカー各社でもクラウド によるシステムの開発が進んでいるが、その先頭を切ったのが ( 株 ) セイショウシステムテクノロ ジー(本社=東京・新宿区)だ。同社が発表した「フリーウェイ税務」は、国内初のクラウドに よる法人税申告システム。しかもそれを無料で提供するという。電子申告への連動も万全なこ とから、会計事務所の税務申告業務に新風を巻き起こしそうだ。 会計ソフトメーカーとして、会計事務所業界内 者は法人税を自ら計算してから入力するという 版があり、無料版は別表の種類が少ないことや、 に多くのユーザーを持つ(株)セイショウシステ 方式になっている。そのため利用者は法人税の データをインターネット上に保管できない、1社 ムテクノロジーが開発した税務SaaS「フリー 申告書を作る事が出来ない限り、事実上「e-Tax」 しか処理できないという制約がある。ただ、1社 ウェイ税務」は、無料で利用できる法人税申告 を利用することは出来ない。また、電子申告機 のみの処理といってもIDを複数登録すれば、会 書作成システム。これまで、どちらかというと、 能が付加された民間の税務申告ソフトを利用す 計事務所でも複数の企業の電子申告をすること 会計業務においてクラウドが先行していた観が れば、作成したデータを基に電子申告を行うこ は可能だ。もちろん税務代理権限証書も作れる。 あるが、同社は電子申告への連動を考えた場合、 とは可能。しかし、顧問先が異なる経理ソフト 「今後は法人税の申告書だけでなく、消費税申告 会計よりも「税務」にこそクラウド化が必要、と を利用している場合には、その業務処理が煩雑 書、勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書、 の考えに立ち「フリーウェイ税務」を開発した。 になり、電子申告が普及しないひとつの要因を 減価償却なども無償提供していく予定」 (同氏) 生んでいる。 としている。 「フリーウェイ税務」は、 顧問先で決算書のデー 同社では、 「フリーウェイ税務」の発表レセプ タを転送し、事務所に戻ってインターネット上 ションを 2010 年 12 月 3 日( 金 )午 後 3 時 〜 電子申告の普及を目指し、クラウドのメリット に既に格納されている決算書のデータを連動さ 4 時まで、東京国際フォーラムホールD1(東 を最大限に活かしたシステム「フリーウェイ税務」 せて電子申告を簡単便利に行うことができる。 京都千代田区丸の内 3-5-1。JR 有楽町駅徒歩1 はインターネット上で法人税の計算及び申告書 つまり、顧問先と会計事務所のソフトが違う場 分)で開催することにしており、サイト(http:// を作成できる国内で初めての法人税申告書作成 合でも電子申告の “理想型” を実現させるシステ freeway-japan.com/) または電話(03-5368-3041) システム。インターネットに接続できる環境があ ムとなっている。 「電子申告を推進・普及させる にて参加(予約制)を受け付けている。 電子申告への連動も万全に対応 れば世界中どこでも日本の国内法に準拠した法 ためには税務をクラウドにする必要性を強く感 税務申告業務の分野において、国内初のクラ 人税の申告書が作成でき、電子申告にも対応し じた。それが開発のきっかけとなった」( 井上達 ウド、 国内初の法人税申告の無料ソフトウェア「フ ている。クラウドのシステムなので事務所内に新 也代表取締役 ) と言う。 リーウェイ税務」の発表は、会計事務所業界に たにサーバを設置したり、新たにコンピュータを 購入するといったコストは発生しない。 もともと国税庁の「e-Tax」という国税電子申告・ 納税システムは、税額を計算しないために、利用 消費税申告書、勘定科目内訳明細書、 法人事業概況説明書も順次無償提供 今回の「フリーウェイ税務」は有料版と無料 大きな衝撃を与える事になるだろう。 (解説・インタビュー記事を4、5 面に掲載)
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