建設材料学特論I

2012年度(平成24年度)シラバス
建設材料学特論I
Advanced Construction Materials Ⅰ
1学年前期 選択2単位
担当教員:迫井 裕樹
土木建築工学専門棟3階C314室
Tel:0178-25-8076
E-mail:sakoi@hi-tech.ac.jp
オフィスアワー:在室時いつでも可
【授業の到達目標・テーマ】
・コンクリートに要求される基本的性質について理解する。
・特定の構造物への利用法に関する理解と判断力を身につける。
・環境と材料の係りについて理解する。
【授業の概要】
土木構造物は公共性が極めて高く,使用される材料の量が多いという特徴がある。そのため,これら構造物は十分安全でかつ経済性に優れていなければならず,近年
の環境問題を考えると,耐久的で供用寿命が長いことが必要となる。また,人々の構造物に持つイメージや要望は多様化し,これに応えるため,構造物に景観・美観
や憩いの空間の創設も期待されるようになってきた。また,エネルギー消費の抑制,建設副産物のリサイクル化への取り組みも今日的課題となっている。以上より,
本講義は構造物に用いられているコンクリートの基本事項の学習から始まり,さらにリサイクル材料,美観・景観材料など,材料の性質と特徴を熟知し,実際の使用
に対して適切な判断を下すための素地を養うことを目的とする。建設材料としては,セメントコンクリートが建設材料の主流を占めていることから,本特論では,集
中的にコンクリート材料に焦点を当て講義する。
【授業計画】
第1回 ガイダンス(授業計画,試験,出欠,その他),建設材料の種類
第2回 コンクリートの歴史的考察
第3回 構造物を構成するコンクリート材料の基本性能
第4回 コンクリートの性能改善に及ぼす混和材料の効果
第5回 コンクリートの力学的・物理学的・化学的性質
第6回 コンクリートの複合則と合理的配合設計法
第7回 コンクリートの耐久性損失の要因と改善策
第8回 コンクリートの施工法
第9回 高性能・高強度コンクリートの製造法と品質
第10回 コンクリート工場製品とその品質
第11回 コンクリートの放射線遮蔽効果と放射線埋設施設への利用
第12回 宇宙とコンクリート
第13回 環境とコンクリート;コンクリートの景観・美観,コンクリート副産物と再利用
第14回 新素材コンクリート
第15回 まとめと達成度評価および解説
【準備学習の内容】
講義に関する資料は,事前に配布する。配布資料を熟読し,講義内容を確認して講義に臨むとともに,コンクリートに関する基礎項目について復習しておくこと。
【テキスト】
【参考書・参考資料】
庄谷他共著の「建設材料学」(森北出版)などを用いる予定である。
必要に応じ,プリント類を配布する。
【成績評価の基準・方法】
【その他】
成績は,出席,レポート・試験で総合評価する。コンクリートに要求される基礎的 授業の区切りごとにレポート提出などを行う。
性質の理解,特定の構造物への利用法に関する理解と判断力,環境と材料の係りに
ついての理解などの各項目について,達成度を評価し,60点以上を合格とする。
授業コード:30G0011001
【地球温暖化対策・環境・エネルギー関連科目】