H25 年度担い手情報誌 平成 25 年 11 月 11 日 Re Start No.136 JA全農山形 農業支援統括部 米穀部・・・・・・・・・・・米穀情勢について 園芸部・・・・・・・・・・・庄内柿トップセールスについて 秋果実販売状況について 生産資材部・・・・・・・「3次排ガス規制」と「消費税増税」について いよいよ東北・北海道の主要銘柄の新米も店頭に出そろい、25 年産米商戦が本格的に スタートしましたが、米穀卸は消費減退の影響もあり、24 年産米の在庫を抱えた厳しい 環境の中のスタートとなっています。 1.全国情勢 (1)24 年産米の販売状況 24 年産米の契約はほぼ完了しているものの、販売実績が前年比 96%となっているた め、10 月末には 20 万トン程度が販売先の持越在庫になることが見込まれています。 また、全農以外の在庫も 10 万トン程度あると推定されることから、全体では 11 月以 降おおよそ 30 万トンの 24 年産米が持ち越される計算となります。 (2)25 年産米の集荷・販売状況 10 月 25 日現在の集荷数量は、前年比 99%と概ね前年並みに推移していますが、一 方販売数量は前年比 71%と大幅に遅れている状況です。 24 年産米の在庫消化のため業務用米を中心に 25 年産新米への切り替えが先延ばし になっており、このことが 25 年産米販売数量大幅減の要因となっています。 2.山形米について (1)販売状況 10 月末販売実績については、前年の 85%程度となっており、全国ベースの販売進捗 を上回ってはいるものの、業務用向けが主力のはえぬきは 25 年産新米への切り替えが 進んでいないことから苦戦しています。 卸側は、在庫消化を優先しなければならないこと。また、今後の価格動向が不透明 なことに加え、来年4月からの消費税増税の影響を考慮しなければならず、25 年産米 の年間計画を確保するにはリスクが大きいとの判断から当用買いに徹しているところ がほとんどのようです。 1 (2)つや姫の販売状況 25 年産の販売環境は非常に厳しい状況となっていますが、デビュー4年目 を迎えるつや姫に関しては順調なスタートを切っています。 つや姫は家庭用需要が中心であり、米穀店や量販店においても順調に新 米切り替えが進んでいます。また、10 月 18 日から首都圏、中京圏、関西 圏でのテレビCMが放送され量販店での試食販売等の効果も手伝い、10 月 末出荷実績は前年同期の 120%(2,140t)となっています。 小売価格は 5kg で 2,280 円から 2,780 円とばらつきはあるものの、新潟一般コシヒ カリより高価格での価格設定が多いようです。 (3)新米セールについて 10 月 10 日に銀座三越で開催された「つや姫トップセールス」を皮切りに、山形米 の新米セールがスタートしました。25 年産においてもつや姫を中心に、山形米のブラ ンド確立に向け販促活動を積極的に展開していきます。 ※ 10 月の山形米新米試食セール実施状況 10 月 19 日 土 10 月 20 日 日 10 月 24 日 木 10 月 26 日 土 10 月 27 日 日 相鉄ローゼン イトーヨーカドー イトーヨーカドー マルエツ ヨークマート 相鉄ローゼン スーパー三和 ユニー 中京地区 マルエツ 首都圏 中京地区 4 30 3 10 4 4 2 2 2 店 舗 店 舗 店 舗 店 舗 店 舗 上記量販店に加え、東急ストア、京王ストア、小田急OX、サミット、スーパーオ オゼキ、静鉄ストア、北海道ラルズ等の量販店においても山形米試食セールの企画を 進めていきます。 昨年まで「山形つや姫」と「ゆめぴりか」の2銘柄がテレビCM等の効果もあり話 題を独占していましたが、25 年産においては、「新潟コシヒカリ=CMキャラクター 市川猿之助」 「秋田あきたこまち=CMキャラクター壇蜜」も巻き返しをねらったテレ ビCMを放送しています。 ☆長澤会長、吉村県知事による銀座三越つや姫トップセールス☆ 2 ⽇ 場 時:平成 25 年 11 ⽉ 9 ⽇(⼟)午前7時 30 分〜 所:札幌市中央卸売市場 (丸果札幌⻘果(株)・札幌ホクレン⻘果(株)) 11 月 9 日(土)、JA全農山形は「庄内柿」の主要販売先である北海道での販売強化 に向け、「平成 25 年産 庄内柿トップセールス」を実施しました。 今年は庄内柿が初めて北海道に出荷された大正3年(1914 年)から数えて 100 年目を 迎え、「庄内柿北海道出荷 100 周年事業実行委員会」を設立し、行政・関係機関が一丸 となり各イベントを開催しました。 札幌市中央卸売市場のトップセール スには、吉村県知事・長澤会長、庄内柿 の主要産地JAであるJA庄内たがわ 齋藤専務、また、旭川卸売市場でJA庄 内みどり阿部組合長、函館市場でJA鶴 岡今野組合長が出席しました。 札幌市中央卸売市場2社において、吉 村県知事、長澤会長が挨拶をおこない、 市場関係者へ向けて今年の庄内柿のお いしさをPRしました。 また、JA女性部代表の方も参加し、試食 宣伝会を実施しました。多くの方に庄内柿 を試食していただき、好評をいただきまし た。 今年も庄内柿を「味と品質」重視の販売を 展開し、高値での取引を目指してまいりま す。 3 9月は果実全般に出荷が遅れて少なかったことから、例年価格より高値で取引されまし たが、10月に入って入荷が急増するとともに価格は一転急落しました。本年は残暑が長く 続かず、9月前半の台風17号による豪雨、中旬には台風の影響により急に秋めいた気象と なりましたが、各産地では果実全般の仕上がりが良く、前年とは逆に10月の果実価格は前 年を上回る見込みです。 全体の価格は量的に多いみかんに影響されるところが大きいですが、本年は夏果実から 秋果実へのスムーズな販売となっております。 主産地情報 ● りんご 【 青森県 】 「サンふじ」は系統もので11月15日売りから の出荷予定です。生産量は前年並からやや増と 見通されます。中心サイズは40玉、36玉と小玉 傾向になっています。 ● 柿 【 和歌山県 】 「刀根早生」は9月上旬より出荷が始まり、 厳しい残暑で出荷が遅れた前年のようなことは無く、本年は着色も早く順調な出荷となっ ております。10月中旬からは「平核無」の出荷が始まり、11月上旬で終了予定です。また、 玉サイズはLサイズ中心で平年よりやや小玉傾向になっています。 【 奈良県 】 前年に比べて着色は非常に良く、生育進度は約1週間程度早くなっています。 9月17日より露地物の「刀根早生」の出荷が始まり、第4週には数量もまとまって10月第 2∼3週が出荷ピークとなっています。9月の出荷ウェートが高くなった分、10月の出荷 量は前年の9割程度です。「平核無」は10月下旬からの出荷開始で出始めはやや小ぶりで したが、トータルではL中心で11月上旬頃でほぼ終了する見込みです。 ●シャインマスカット 【 長野県 】 9月半ばより露地物の出荷が始まっており、下旬からピークとなり、11月上旬まではレ ギュラー品の出荷で、中旬より冷蔵品の出荷に切り替わり、年内いっぱい(12月中旬頃ま で)の出荷を計画しています。出荷形態は、350g パックと5kg コンテナでの出荷とな っています。 11 月に入り各産地秋果実のピークを迎えていますが、本県も西洋梨やりんご、柿を 中心においしい果物が出荷最盛期となります。 東京営業所では市場の販売状況や消費動向の調査、また販売促進イベントも実施 して、生産農家の手取りの最大限を目標に有利販売に努めてまいりたいと思いますの で、今後とも厳選出荷のご理解とご協力をよろしくお願いします。 4 「3次排ガス規制」 と 「消費税増税」 について 今回は国内特自第3次排ガス規制と消費税増税についてお知らせいたします。 第3次規制については、102 馬力以上のクラスは平成 25 年 11 月1日からの生産分より適 応され、それ以降は順次馬力ごと実施されます。第3次規制後の生産分のエンジンは、P M(粒子状物質)の後処理装置であるDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)を装着 することが義務付けられます。それに伴い製品の値上がりも予想され、消費税増税と合わ せ年度末にかけて駆け込み需要が予想されます。 (1)自動車は、1968 年(昭和 43 年)には大気汚染防止法の成立に ともない、保安基準にて排出ガスの規制値が規定されました。 農業機械を含む産業用機械では、自動車の排出ガス規制が強化 されるに従い、産業用機械の排出ガスが、全排出ガスにおける相 対的比率が増大してきたことから規制がはじまりました。 (2)日本では、平成 15 年 10 月から公道を走行する特殊自動車で規制が開始され、平成 22 年にはディーゼル特殊自動車に対して、世界一厳しいレベルの排出基準の規制が実 施されました。これにより出力帯ごとに定められた期日以降は、 「国内特自3次排ガス 規制」に適合する製品に生産を切り替えていく必要があります。 (3)第2次規制を更なる規制強化 ア.PM(粒子状物質)を 88~93%低減 ※マイクロメートル単位の粒子。特に粒径の小さい微小粒子状物質等は肺の中 まで達することから、呼吸器疾患等の健康影響が大きいと考えられています。 イ.Nox(窒素酸化物)を最大 44%低減 ※高温・高圧状態になるエンジンの燃焼室では、窒素が酸化しやすく発生量が 増加する。微量の窒素酸化物は植物の生育に役立つが、濃度が高いと大気汚 染・光化学スモッグ・酸性雨の原因となります。 ウ.HC(炭化水素)を最大 73%低減 ※燃焼が不完全で燃焼できなかった混合気(燃料+空気)が、そのまま排出される と発生する。太陽光の紫外線成分によって、光化学スモッグを引き起こす原因とな ります。 5 (1)ク−ルドEGRシステム(EGR:エキゾースト・ガス・リサーキュレーション) 排ガスは新気よりも熱容量が高く、温度が上がりにくくなっている。その一部を冷 却し再度燃焼室に戻すことで、燃焼温度が下がり窒素の酸化反応が抑制される。この 結果、排出ガスからNOX(窒素酸化物)が低減されます。 (2)コモンレールシステム(CRS) 燃焼の噴出タイミングと噴射量をきめ細かく制御し、高出力と不完全燃焼によるス ス微粒子状物質(PM)の発生を抑えるとともに、ムダな燃料消費を抑えます。 (3)ディーゼル・パティキュレイト・フィルター (DPF) ディーゼル微粒子捕集フィルターは、ディーゼルエンジンの排ガス中の粒子状物質 をこし取って軽減させるフィルターです。 順番 1 出 力 帯 実 施 時 期 平成 25 年 11 月1日 102 馬力以上 ~ 176.8 馬力未満 2 76.16 馬力 ~ 102.0 馬力未満 平成 26 年 4月1日 3 50.32 馬力 ~ 76.16 馬力 平成 26 年 11 月1日 4 25.84 馬力 ~ 50.32 馬力 平成 27 年 9月1日 消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法が可決し、現行の5%の消費税は2 段階で引き上げられる見通しです。 順番 消費税率 実 施 時 期 1 8% 平成 26 年 2 10% 平成 27 年 10 月1日 (予定) 4月1日 6 < 参 ※ 考 > 主要機種の3次排ガス規制/消費増税の対応時期 年 平成25年 (2013) 月 消費税 102馬力以上 ~176.8馬力未満 排 気 ガ ス 規 制 102馬力以上 ~176.9馬力未満 102馬力以上 ~176.10馬力未満 102馬力以上 ~176.11馬力未満 平成26年 (2014) 平成27年 (2015) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 5% トラクタ 8% 10% 【H25.11月】国内特種自動車3次規制対応 コンバイン トラクタ 【H26.4月】 国内特種自動車3次規制対応 コンバイン トラクタ 【H26.11月】 国内特種自動車3次規制対応 コンバイン 【H27.9月】 国内特自 3次規制対応 トラクタ コンバイン 発行元 JA全農山形 農業支援統括部 営農・TAC推進課 TEL023-634-8134 FAX023-634-8301 7
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