2011年05月10日号 りれいとvol.38

理念
信頼、安心 すべては、患者さんのために
基本方針
1.常に医療資源を効率的に利用し、
医療の質と経済性の調和をめざす
2.チーム医療に取り組み、安全な医療と
快適な療養環境を提供する
3.地域医師と共助し、住民の健康を支え
る病院となる
日本医療機能評価機構認定病院
しゅうしん
http://www.tatebayashikoseibyoin.jp/
院 長 コ ラ ム
3月11日の大震災から約2ヶ月が経ちました。その後、大変なご苦労をなさっている被
災地の方々へ心からエールを送るとともに、震災・津波で亡くなられた方々のご冥福を祈る
ばかりです。
当日は館林厚生病院も大きな横揺れがあり、大きな被害こそ無かったものの、患者さん
をはじめ職員も生きた心地がしなかったというのが本音です。
しかし、その後の計画停電の実施は、エレベーターが止まり、CTやMRIなどの高度な医
療器械が使用できなくなりました。手術室や救急外来、集中治療室は非常用電源に切り替
わるため、業務に支障は無かったのですが、電子カルテを始めさまざまな機能に影響があ
り、いまさらながら電気に依存する医療の現場を痛感しました。
現在は原発の破綻による実被害と風評被害に翻弄されていますが、事態が早期に落ち
着くことを望むばかりです。
さて、話は変わりまして、いま当病院が取り組んでいる課題は①地域医療支援病院、②
災害拠点病院、③群馬県がん診療連携推進病院の承認を取得することです。
①
地域医療支援病院
地域医療支援病院とは、地域のかかりつけ医の先生方と中核病院が協力して患者
さんをみていく制度です。
かかりつけ医と地域医療支援病院が地域の中で医療の役割分担をすることで、患者
さんにとってより効果的に、診療を行うことができます。
②
災害拠点病院
災害拠点病院はその名の通り、災害時に中心的な診療活動を担うために、薬剤、診
療材料の備蓄や被災患者の収容場所を確保する制度です。そのためには耐震性のあ
るしっかりした病院が望まれます。
③
がん診療連携推進病院
がん診療連携推進病院は、消化器系、泌尿器系、呼吸器系、頭頚部のがんに対し
て抗がん剤治療、放射線治療の包括的治療を行い、県立がんセンターなどの専門病
院と連携を取りながら「がん」を地域で治療できるシステムです。
これらの承認には施設基準と診療基準を満たす事が必要で、病院の質が問われること
になります。
今回はやや硬い内容になりましたが、これから夏に向かいますが、一日も早く東日本が
立ち直れるように、病院も節電対策を検討し、できることは協力していきたいと思います。
∼コルポスコープ∼
子宮頸がんの発症率は年々増加しており、特に 20∼30 歳代の女性における子
宮頸がんの発症率は、各種がんと比較しても非常に高くなっています。子宮頸部
の精密検査では、コルポスコープという装置を用いて、子宮腟部を拡大して観察
します。肉眼では見えないわずかな異常を発見できるた
め、ごく初期のがんを発見したり、がんと紛らわしい病
変を見分けたりすることができます。
当院では、疑わしき組織の発見や診断の精度を高める
ため、新しくオリンパス社製のコルポスコープを導入致
しました。
今後は、医師の診断の助力となるよう有効に使用し、
地域の患者様のために役立てていきます。
オリンパス社製
OCS-500
がんと診断された方、治療中の方やそのご家族、ご親戚などを対象に、体験談や悩み
事を気軽に話せる会として、平成 23 年 1 月から、「おしゃべりの会」を、月に一回、2 時間程
度開催しています。第 3 回まで開催し、これまで参加された皆様からの声をご紹介します。
参加された方の声
●同じ病気の人だと、お互い悩みを聞いて貰える。ずっと、こういう会を待っていました。
●再発して、挫折、不安を抱えていた。会に参加して、頑張ろうという気持ちが湧いてきた。
●今、最悪な状態。泣かないようにしたいけれど、涙を抑えられないでいる。みんなに支えられ、こ
んな私だけれども、私も皆を支えていけたら良いと思う。
●病気を背負っているけど、みなさん明るくてびっくりした。勇気づけられる、前を向いていこう。
●入院中は同じ病気で、話が出来る人がいたけど、退院するといない。この会で体験談を話せる。
●皆に、がん検診をきちんと受けて欲しい。こういうことも発信していける会にしたい。
●心配な事を、病気の先輩からアドバイスを受けられて良かった。参加した甲斐があった。
●同じ境遇の人だと安心感がある。病気を持って、友達が出来た。
●がんになって、家族の絆が強くなった。自分も頑張りたい。
●病気になって、当たり前の生活の中で、気づかされることが多くある。貪欲に取り組んでいきた
い。
●この会が出来て、本当に良かった。みんなで支えあって、みんなで乗り越えていきましょう。
●病気になって、自分だけ不幸だと思っていた。ようやく振り返る事が出来るようになった。
くじけそうな時に助けて貰いたい。一緒に負けないで、心と体を良い方向に持っていきたい。
●専門的な話しを聞ける場も欲しい。医師や薬剤師にも参加して欲しい。
参加者それぞれの「闘病のつらさ」「これからの不安」などを、共に理解しあい、情報を分かち合う
ことで、前向きに歩き出すきっかけとしたい。また、がんを患ったからこそ見えてきた、生きる喜びや
人と人の結びつきの温かさを実感できる場を提供できればと考えています。
おしゃべりの会 開催予定日
第5回
6月20日(月)14 時から
お問い合わせ
外 来 看 護 師 長 : 野村
緩和ケア認定看護師 : 島野(4 東病棟)
外来化学療法室看護師 : 伊藤
まで
E-mail :kanjakai@tatebayashikoseibyoin.jp
健康診断や病気の診断・経過を見るための検査と対応する病気
検査項目
対応する病気
肥満度
呼吸器系
循環器系
腎臓系
血液検査
肝胆道系
炎症・
リウマチ
糖・
代謝系
消化器系
肥満(BMI 25 以上)
生活習慣病(脂質異常症、糖尿病、高血圧など)
メタボリックシンドローム
体重減少
悪性腫瘍、糖尿病、甲状腺疾患
胸部X線・CT検査
肺炎、肺がん、結核
肺機能検査
慢性気管支炎、肺気腫、気管支喘息
喀痰細胞診
肺がん
血圧
高血圧症
心電図
不整脈、心筋梗塞など
心胸比(50%以上)
心拡大、心不全
尿一般検査
腎・尿管・膀胱・尿道の炎症、糖尿病、腎実質疾患
腎機能
腎機能障害、尿路閉塞
超音波
腎腫瘍、腎結石、腎のう胞など
白血球
感染症、白血病などの血液疾患
赤血球・血色素
貧血、多血症
血小板
血小板減少症、肝硬変
肝炎ウイルス検査
肝炎
肝機能
アルコール性肝炎、ウイルス性肝炎、脂肪肝
超音波
脂肪肝、肝腫瘍、肝のう胞、胆石、胆嚢ポリープ
CRP
体内の炎症
リウマチ因子
関節リウマチ、膠原病
血糖
糖尿病
脂質
脂質異常症(動脈硬化を促進します)、高脂血症
尿酸
内視鏡検査
(胃カメラ)
痛風
便潜血
大腸がん、大腸ポリープ、腸炎
胃・十二指腸潰瘍、胃炎、ポリープ、胃がん、食道がん
年に1度は健康診断(人間ドック)を受けましょう!
今年のゴールデンウィーク、ニュースでは多くの
方が被災地ボランティアに出向いたようすが流れて
いました。
ボランティアに行かなくても、日本復興のために、
身近でできることから少しずつと思っています。
担当 K
発行 : 館 林 厚 生 病 院
(広報・年報委員会)
〒374-8533
群馬県館林市成島町262番地の1
TEL 0276-72-3140㈹
FAX 0276-72-5445