千 葉 大 学 大 学 院 (旧社会文化科学研究科) 人 文 社 会 科 学 研 究 科 年 報 第 17 号 2 0 1 2 年 巻頭辞 人文社会科学研究科長(兼・社会文化科学研究科長) 中川 裕 今、この巻頭辞を書いている時期に、報道では国公立大学の再編成などということが問 題になっている。どのような長期的なビジョンの上に立って、そのような指針を打ち出し ているのかさっぱり要を得ないが、教養部解体の時といい、独立法人化の時といい、とに かく変えねばならぬという強迫観念のようなものが上から降ってきて、否応なしにその流 れの中に巻き込まれることが、この国の常である。 肝心なことは、その流れの中で自分たちの進む道を間違わぬよう、しっかりと竿をつっ ぱり、舳先を自分たちの進む道へ向け続けておくことだ。手を緩めれば濁流に押し流され、 あらぬところへと連れて行かれる。そして流れ着いたところがどこであろうと、その責任 は自分たちがとるだけである。 激しい流れに逆らって、望むところにたどりつくためには、自分たちの目的地を明確に しておく必要がある。何のためにどのような学問を追求するのか? のか? どのような人材を社会は必要とするのか? それは誰の役に立つ 我々の研究で社会をどのように変え ることができるのか? 流れに押し流されることは、すべてがマイナスではない。その流れに乗って目的地に早 く着くこともできる。要は自分たちの今いる位置をはっきりとつかみ、向かう方向をコン トロールしておくことだ。人社研という船に乗客はいない。全員が乗組員である。すべて はクルーひとりひとりの肩にかかっている。船長だって居やしないのだ。それをわかって おく必要がある。 目 1 次 研究科の概要 1)一年をふりかえって ················································································ 1 2)年間主要事業 ························································································· 3 3)平成 23 年度新入学生 ·············································································· 4 4)学位取得者 ···························································································· 7 5)平成 23 年度専任教員 ·············································································· 9 6)教員の異動 ···························································································· 9 2 教授会 ········································································································ 12 3 運営委員会 ·································································································· 14 4 社会文化科学研究科委員会 ············································································· 21 5 社会文化科学研究科運営委員会 ······································································· 21 6 入試委員会 ·································································································· 25 7 学務委員会 ·································································································· 28 8 各種委員会 1)学術推進企画委員会 ················································································ 41 2)編集委員会 ···························································································· 42 9 開催行事 ····································································································· 47 10 研究プロジェクト························································································· 56 *各プロジェクトの目次については、56 ページを参照のこと。 11 人社研ニューズレター 1 研究科の概要 1)一年をふりかえって 人文社会科学研究科長(兼・社会文化科学研究科長) 中川 裕 昨年度は大学院改組の頓挫から始まった。一昨年度から準備された人社研の改組案は、社会科学系の 専攻の入学定員不充足という事態を改善し、人文科学系の学部から博士後期課程にいたるまでの専門分 野のねじれを解消し、外から見てよりわかりやすい構造への改造を目指したものであったが、結局は文 部科学省の理解を得るに至らず、廃案となった。 それからの一年間は、いかに研究教育の活性化を行い、広報活動を強化して受験希望者を開拓してい くかということに費やしてきた。昨年 3 月の震災と、それによる原発事故の影響も大きな懸念のもとで あり、それは現実に受験者数―特に海外からの受験者数の減少として、如実に現れた。それに対処する ために、この一年間重点的に行ってきたおもな活動について挙げてみよう。 ・人社研ホームページの刷新 受験者を増やすためには広報活動が重要であるが、人社研のホームページはビジュアル的にも人目を 惹かず、情報の更新も頻度が少ない上、内部向けの情報伝達を優先している感があり、外部に向かって アピールする力に欠けていた。何より、人文系の専攻の名称や構成が外からはわかりにくいという状況 があるのに(それが改組の目的のひとつでもあったのに)、それに対する工夫をしてこなかった。そこで、 入試広報を第一義とした全面改訂を行った。目玉はいくつかあるが、そのひとつはどのような専門分野 の教員が在籍しているか、さまざまなキーワードによる検索を可能にした、教員検索システムの導入で ある。また、院生の研究活動として重要な役割を果たしてきた「研究プロジェクト」の報告書を、少な くとも 2008 年度以降については全文閲覧できるようにした。これまでも個々の論文については図書館の Curator などを使って閲覧することはできたが、報告書単位での検索はできず、プロジェクトというひと まとまりの共同研究活動として提示することができなかった。このような工夫により、人社研にどのよ うな研究者がおり、学生がそこで実際にどのような教育を受け、研究活動を行っているのかが、外部に 対してより明確にアピールできるようになったと思う。 ・海外協定校との交流の強化 人社研は全学協定や部局間協定によって、海外のいくつもの大学と交流活動を行っているが、それを より活性化することによって、研究教育活動の国際化と受験生の増加を図った。たとえば、中国の湖南 大学は古くからの全学協定校で、人社研にも優秀な学生が何人も入学しており、修了後研究者・教育者 として活躍している人が数多くいるが、これまでは日本語・日本文化関連や言語学関連の交流に限られ てきた。しかし、実は同大学は経済学・経営学の分野でも中国のトップ10クラスの大学なのである。 そこで、昨年度私を含めた数名の教員で長沙市の湖南大学に赴き、経済・経営関係の諸部局の代表者と 懇談を行った。その結果、入試制度の改革などが必要になってくるが、双方にとって望ましい方向であ るということで、前向きに検討していくことが確認された。湖南大学以外にも北京の中央民族大学や、 - 1 - まだ協定はこれらかの話だが北京の社会科学院などとも、同様の協議をしていく予定である。また、す でに人社研としては部局間協定を結んでいる浙江工商大学と、この 5 月に全学協定が結ばれることにな ったので、同大学との連携も強化していく予定である。 ・センターの活性化と教育活動との連携強化 博士後期課程の履修要項には、1ページ目に以下のようなことが記されている。 「本研究科には地域研究センター、および地球環境福祉研究センターが設けられ、千葉大学における人 文社会科学の世界への発信に努力が傾注されています。それらのセンターには、サブ領域担当の部門が あり、それらの多くは、本研究科の特色であるプロジェクト研究と有機的に連携しています。したがっ て、学生諸君は、プロジェクト研究に参画することによって、単位取得が可能になるばかりでなく、セ ンター等の研究活動とその発信に協力することを通じて、自らの研究をより精緻化することが可能とな ります。また、学生はその能力に応じて、各センター等の運営に参画することも可能です」 しかし、これらのセンターの研究科内の位置づけは、これまでいささかあいまいなものであり、特に 地域研究センターについては、ほとんど名称だけの存在であった。プロジェクト研究との有機的な連携 というものも、行われてはいなかったというのが実態である。そこで、まず地域研究センターへの教員 の参加を呼び掛けて、実際に定期的な研究交流活動を行う拠点とし、その上でセンター主催型の研究プ ロジェクトを新設して、公募形式で参加者を募集した。これによって、従来の基本的に指導教員と指導 学生の間で組まれていたプロジェクトとは違う形の、より学際的な教育プログラムを組むことが可能に なった。現在、このセンター主催型で両センターを合わせ4プロジェクトがスタートしている。 以上のような改革を中心に活動を行ってきたが、国立大学をめぐる社会的状況は流動的であり、ここ にきてまたあらたに改組を検討しなければならない状況が生じてきた。人社研を少しでも理想的な教育 研究環境に近づけるべく、今年度も教員・職員・院生および関係者全員に協力をお願いしたいと思う。 - 2 - 2)年間主要事業 平成23(2011)年 4月12日 大学院入学式およびガイダンス 4月20日 第1回運営委員会、第1回社会文化科学研究科運営委員会 5月18日 第2回運営委員会、第2回社会文化科学研究科運営委員会 6月15日 第3回運営委員会、第3回社会文化科学研究科運営委員会 7月20日 第4回運営委員会、第1回教授会、第1回社会文化科学研究科委員会 9月21日 第5回運営委員会、第2回教授会、第4回社会文化科学研究科運営委員会 9月26日~27日 前半期全体研究会 9月28日 前半期修了者学位記授与式 9月30日 紀要『人文社会科学研究』第 23 号刊行 10月1日 博士前期課程入学試験(秋季) 10月5日 人文社会科学研究科特別講習会「経済的に自立した研究者になるために(2)」 10月19日 第6回運営委員会、第3回教授会、第5回社会文化科学研究科運営委員会 11月16日 第7回運営委員会、第6回社会文化科学研究科運営委員会 12月10日 公開シンポジウム「近代日中の交流と軋轢―『辛亥革命 100 年』によせて」 12月21日 第8回運営委員会 平成24(2012)年 1月25日 第9回運営委員会、第4回教授会、第2回社会文化科学研究科委員会 2月 博士後期課程入学試験 4日 2月12日 博士前期課程入学試験(冬季) 2月13日 人文社会科学研究科 2月15日 第10回運営委員会、第5回教授会 キャリアデザインワークショップ「人文系院生と社会貢献」 2月19日~20日 人文社会科学研究科特別講習会「経済的に自立した研究者になるために(3)」 3月 2日 第11回運営委員会、第6回教授会、第7回社会文化科学研究科運営委員会 3月6日~7日 後半期全体研究会 3月14日 第12回運営委員会、第8回社会文化科学研究科運営委員会 3月17日 先端経営研究セミナー 第1講演「地方公共団体における会計検査院の指摘事例等に ついて」:第2講演「地方公共団体における財務会計制度改革の動向」 3月27日 後半期修了者学位記授与式 3月30日 紀要『人文社会科学研究』第 24 号刊行 - 3 - 3)平成 23(2011)年度新入学生 博士後期課程(20 名) ※新入生氏名(主任指導教員・指導教員・指導教員)研究テーマ 〇公共研究専攻(14 名) 市川憲一(片桐雅隆・米村千代・出口泰靖) マジョリティーマイノリティと知識の多層性やその共有についての研究 伊藤紗耶(和泉ちえ・忽那敬三・保坂高殿) 古代ギリシアにおける論証とディアレクティケーの展開 大浦明美(米村千代・廣井良典・小賀野晶一) 専門職後見人の身上配慮義務を満たす活動と相談援助支援との境界 大谷康治郎(藤田剛志・吉田雅巳・忽那敬三) 中等理科教育における遺伝と生物進化の教授内容の再構築における実証的研究 押尾高志(秋葉淳・栗田禎子・山口元) 16 世紀イベリア半島および西地中海地域におけるモリスコ 阪田祥章(和泉ちえ・保坂高殿・関谷昇) ヘラクレイトス解釈史 俵邦昭(田島正樹・忽那敬三・嶋津格) 人の存在論について 徳本和也(高橋久一郎・田島正樹・忽那敬三) 様相と時間の形而上学-可能世界意味論を背景に 根岸千悠(藤川大祐・羽間京子・水島治郎) 子どもの安全に関する研究 野村嗣(保坂高殿・上村清雄・和泉ちえ) ノラのパウリヌスのキリスト教観と当時の民衆像 松葉ひろ美(廣井良典・小林正弥・関谷昇) 福祉思想と福祉制度 - 4 - 孟克巴図(中川裕・吉田睦・田口善久) 多民族国家中国における少数民族言語の使用と変容について-民族学校における民族語教育及びカリキ ュラム分析- 矢野裕之(武井秀夫・廣井良典・倉阪秀史) 先天色覚異常当事者をめぐる諸制度の検討-コミュニケーションの諸相とパーソナルケアの所在- 山田瑞紀(米村千代・片桐雅隆・廣井良典) 障害学とセクシュアリティ研究を繋ぐ 〇社会科学研究専攻(3名) 金子洋一(森田博志・半田吉信・小賀野晶一) 準拠法の適用と裁判所 楼其中(野村芳正・柿原和夫・大鋸崇) 中国の経済成長における技術進歩の役割 渡邉友美(石井徹哉・林陽一・後藤弘子) 正犯の正犯たる所以、共犯の共犯たる所以 〇文化科学研究専攻(3名) 張昕(岡部嘉幸・神戸和昭・田口善久) 現代日本語の否定について-「形式名詞+だ」型モダリティの否定形式について 松田光太郎(栁澤清一・岡本東三・池田忍) 縄文時代前期における土器の変化のメカニズムと人間のかかわり-諸磯式期を中心として 劉峰(山田賢・三宅明正・趙景達) 1910-30 年代における「アジア主義」の変容-国際協調路線とアジア主義との葛藤- 博士前期課程(51 名) 〇地域文化形成専攻(16 名) 新入生氏名 正指導教員 安藤 宗規 村松 成司 木田 麻美 上村 清雄 池田 小松 暁子 柴 佳世乃 多賀 秀哉 三宅 明正 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 加藤 幸実 三宅 晶子 舘 忍 儀間 南 上村 清雄 池田 忍 高木 元 東海林志緒 大原 祐治 兼岡 理恵 安田 浩 張 土肥 充 椎名紀久子 智君 - 5 - 美貴子 中山 尚哉 岡部 嘉幸 神戸 丸山 怜依 高木 元 ミラー成三 村岡 吉田 池田 朱花 和昭 藤田 早紀 上村 清雄 三宅 晶子 柴 佳世乃 溝口 敬志 三宅 明正 安田 浩 英裕 高 民定 持丸 眞弓 上村 清雄 池田 忍 忍 三宅 土肥 充 椎名紀久子 晶子 盧 秋月 公共研究専攻(公共思想制度研究教育研究分野)(10 名) 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 芦刈 太郎 小林 正弥 廣井 良典 飯田 大輔 廣井 良典 米村 千代 石井 和孝 倉阪 秀史 廣井 良典 唐澤 裕智 嶋津 格 松村 良之 川村 優 嶋津 格 関谷 昇 高柳 智子 倉阪 秀史 水島 治郎 健太郎 小林 正弥 廣井 良典 藤塚 真弓 小林 正弥 廣井 良典 小林 正弥 内村 博信 弓場 真嗣 安孫子誠男 関谷 昇 林 山口 英三 公共研究専攻(共生社会基盤研究教育研究分野)(8 名) 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 稲永 紘子 秋葉 淳 栗田 禎子 小川 周 中川 裕 佐藤 圭悟 武井 秀夫 鈴木 伸枝 張 伸枝 武井 秀夫 巴依尓塔 児玉香菜子 吉田 睦 廣田千恵子 児玉香菜子 吉田 睦 藤本 趙 三宅 明正 伊吹美貴子 澁谷 片桐 雅隆 匡人 景達 洋二 雪 鈴木 飛帆 望 社会科学研究専攻(経済理論・政策学教育研究分野)コースワーク・プログラム(4 名) 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 海老沼健人 野村 芳正 柿原 倉田 西埜 晴久 各務 和彦 傅 野村 芳正 大鋸 崇 各務 和彦 冬昭 和夫 宋 直典 嫣 総合文化研究専攻(13 名) 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 安孫子香澄 内山 直樹 和泉 井上はるか 一川 誠 木村 英司 松香 敏彦 傳 江河あゆみ 木村 英司 一川 誠 石井 正人 田中 愼 土田 知則 ちえ 美 内田 瑠璃 康晴 王 天明 西村 靖敬 上村 清雄 大塚 韓 麗 土田 知則 西村 靖敬 蔡 木村 英司 一川 誠 辻田 匡葵 一川 誠 木村 英司 尾形 隆彰 傳 康晴 西田 恭介 尾形 隆彰 片桐 雅隆 篠崎 実 時實 田中 唐 小春 吉村 磊 詩子 萌 洋 早苗 - 6 - 先端経営科学専攻(5 名) 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 新入生氏名 正指導教員 副指導教員 金 佐藤 中原 SAMBUU 魚住 弘久 関谷 昇 大塚 成男 善積 康夫 仙蓮 栄作 秀登 ALTANTA RIA 陳 夢琪 清水 馨 中原 秀登 劉 銘先 中原 秀登 清水 馨 平井 克治 4)学位取得者 博士後期課程 前半期修了者 論文提出者 論文題目 取得学位 木村 典弘 組織形態と技能形成-アーキテクチャ論の視角から- 博士(経済学) 丸井 敬司 千葉氏における妙見信仰の表象的研究について 博士(文学) 馬上 丈司 再生可能エネルギー政策における地方自治体の役割に関する研究 博士(公共学) 「の」による格助詞の連体関係への転換に関する研究 博士(文学) 論文提出者 論文題目 取得学位 阿拉騰其木格 「沙漠」の緑化・開発の現実と土着知識-内モンゴル自治区ダラ 博士(学術) 黄 成湘 後半期修了者 タ旗のエンケイブイ(恩格貝) 「沙漠」産業開発モデル区を事例に - 王 冰菁 日中接触場面と日本語母語場面の会話における人称表現の生成と 博士(学術) 管理 金沢 佳子 少子高齢時代の世代間継承-「家」と家族と個をめぐる社会学的 博士(学術) 考察- 吉尾 博和★ シュンペーターの経済社会学-内生的進化の体系- 博士(学術) ★は早期修了者 論文提出による学位取得者 論文提出者 論文題目 取得学位 伊藤 現代健康教育における熱中症予防対策の重要性と飲用アルカリ性 博士(学術) 幹 電解水摂取の有用性に対する検討 辛 大基 李箱「終生記」-李箱作品の集大成- - 7 - 博士(文学) 社会文化科学研究科(博士後期課程) 前半期修了者 論文提出者 論文題目 取得学位 木村 「革新」と「拡散」-日本におけるアニメーションの変容に関す 博士(文学) 智哉 る文化思想史的考察- 藤方 博之 近世武家社会と大名家臣の「家」 博士(文学) 論文提出者 論文題目 取得学位 呉 志剛 中国語標準語における2音節語のピッチの物理的特徴について 博士(文学) 森 佳三 アルトゥーロ・マルティーニ『観想』の造形性の意味 博士(学術) 後半期修了者 博士前期(修士)課程(69 名) 飛田 清佳 千葉 文美 崔 英才 髙橋 中村 剛 池田 健雄 尹 美花 于 加藤 大揮 小林 嵩 鈴木 翔太 中川 雅智 伊藤 祥 袁 十河 帥 馮 昌平 髙池 英華 周 慶太 思元 佃 竜太 莞爾 成瑶 別府 大樹 松沼 理恵 劉 山﨑 久之 加藤 貴典 澁谷 田所 康穂 DANILCHENKO 蘇日娜 真 知之 ELENA 文 加藤 平谷 格 眞佐美 阿尓泰 MALIKOVA 前川 智美 牧 信一 清水 建 川田 近藤 和恵 斯日古楞 竹中 高梨 明日香 リスニ 大津留 峻 戸田 尚子 阿迪莱 阿不都拉 侑佳 松田 恒紀 久保田 さゆり 悠哉 NATALIYA 宮 佳瑶 PHAN THUY THI THU 伊原 張 健太朗 セイ 氏家 悠太 黒木 美日子 薛 蔚 中田 祥樹 山田 美悠 呂 維超 翔 大場 文昭 洪 宇 綿貫 登美子 滝口 安達 智洋 王 茜 趙 軼良 西嶋 良祐 李 静 劉 海 小林 弘典 KHASHBAT SARUUL 米村 志朗 - 8 - 5)平成 23(2011)年度専任教員 職名 氏名 任期 専攻 教育研究分野 教授 田島正樹 H21.4.1 ~24.3.31 公共研究 公共哲学 准教授 内山直樹 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 公共哲学 准教授 岩城高広 H21.4.1 ~24.3.31 公共研究 国際公共比較 教授 小沢弘明 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 国際公共比較 三宅明正 准教授 秋葉 淳 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 国際公共比較 大峰真理 教授 神戸和昭 H21.4.1 ~24.3.31 文化科学研究 文化情報 教授 中川 裕 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 共生文化 教授 土田知則 H21.4.1 ~24.3.31 文化科学研究 比較言語文化 教授 西村靖敬 H23.4.1 ~26.3.31 文化科学研究 比較言語文化 教授 村松成司 H18.4.1 ~24.3.31 公共研究 公共教育 教授 水島治郎 H21.4.1 ~24.3.31 公共研究 公共哲学 教授 小林正弥 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 公共哲学 石田 准教授 藤澤 巌 H23.4.1 ~26.3.31 社会科学研究 法学基礎理論 石井徹哉 教授 奥本佳伸 H23.4.1 ~26.3.31 社会科学研究 経済学・経営学 松田忠三 教授 工藤秀明 H21.4.1 ~24.3.31 公共研究 公共政策 教授 稲葉弘道 H21.4.1 ~24.3.31 社会科学研究 経済学・経営学 教授 善積康夫 H21.4.1 ~24.3.31 社会科学研究 経済学・経営学 教授 倉阪秀史 H23.4.1 ~26.3.31 公共研究 公共政策 6)教員の異動 【着任】 <平成23年4月1日付け> 博士後期課程文化科学研究専攻 田中 愼 教授 比較言語文化教育研究分野 博士後期課程公共研究専攻 羽間 京子 教授 公共教育教育研究分野 小泉 佳右 准教授 公共教育教育研究分野 出口 泰靖 准教授 公共哲学教育研究分野 博士前期課程地域文化形成専攻 小泉 佳右 准教授 地域スポーツ学教育研究分野 - 9 - 前任者 忽那敬三 小倉美知子 憲 松村良之 博士前期課程公共研究専攻 五十嵐 誠一 講師 公共思想制度研究教育研究分野 博士前期課程社会科学研究専攻 橘 永久 教授 経済理論・政策学教育研究分野 齋藤 裕美 准教授 経済理論・政策学教育研究分野 【退任】 <平成23年5月25日付け> ロリーン パカ リ ワ ガ ン 准 教授 博士前期課程地域文化形成専攻言語行動教育研究分野 <平成23年8月31日付け> 柏端 達也 教授 博士前期課程総合文化研究専攻人間行動教育研究分野 <平成23年9月10日付け> 安田 浩 教授 博士後期課程公共研究専攻国際公共比較教育研究分野 博士前期課程地域文化形成専攻記録情報教育研究分野 社会文化科学研究科日本研究専攻日本社会経済論講座 <平成23年9月30日付け> 澁谷 望 准教授 博士後期課程公共研究専攻公共哲学教育研究分野 博士前期課程公共研究専攻共生社会基盤研究教育研究分野 <平成24年3月31日付け> 犬塚 先 教授 博士後期課程公共研究専攻公共哲学教育研究分野 博士前期課程総合文化研究専攻人間行動教育研究分野 社会文化科学研究科日本研究専攻日本社会論講座 岡本 東三 教授 博士後期課程文化科学研究専攻文化情報教育研究分野 博士前期課程地域文化形成専攻表象・物質情報教育研究分野 社会文化科学研究科都市研究専攻社会変動論講座 - 10 - 佐藤 博信 教授 博士後期課程文化科学研究専攻文化情報教育研究分野 博士前期課程地域文化形成専攻記録情報教育研究分野 社会文化科学研究科日本研究専攻日本社会論講座 安孫子誠男 教授 博士後期課程公共研究専攻公共政策教育研究分野 博士前期課程公共研究専攻公共思想制度研究教育研究分野 社会文化科学研究科日本研究専攻国際比較論講座 松田 忠三 教授 博士後期課程社会科学研究専攻経済学・経営学教育研究分野 博士前期課程先端経営科学専攻先端経営科学教育研究分野 社会文化科学研究科都市研究専攻社会変動論講座 松村 良之 教授 博士後期課程社会科学研究専攻法学教育研究分野 博士前期課程社会科学研究専攻法学基礎理論教育研究分野 山﨑 良雄 教授 博士後期課程公共研究専攻公共教育教育研究分野 坂本 忠久 教授 博士後期課程社会科学研究分野法学教育研究分野 博士前期課程社会科学研究専攻法学基礎理論教育研究分野 社会文化科学研究科日本研究専攻日本社会論講座 チルトン・マイルズ・ケント 准教授 博士前期課程総合文化研究専攻比較文化教育研究分野 - 11 - 2 教授会 平成23年度第1回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成23年7月20日(水)14時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年度前期学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)英語プログラムについて (3)その他 4.報告事項 (1)平成23年度前半期全体研究会のプログラム(暫定版)について (2)人社研ホームページ改定WGの結成と協力のお願いについて (3)その他 平成23年度第2回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成23年9月21日(水)14時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年度前期人文社会科学研究科(博士前期課程)修了判定について (2)その他 4.報告事項 (1)平成23年(2011 年)度前半期全体研究会のプログラム(最終版)について (2)平成23年度前期大学院修了式・学位記授与式について (3)その他 平成23年度第3回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成23年10月19日(水)14時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年度人文社会科学研究科(博士前期課程)秋季選抜入学試験合否判定について (2)中国政府派遣留学生制度に係る人文社会科学研究科(博士後期課程)入学試験合格者の10月入 学について (3)専任教員の在任期間満了について (4)その他 - 12 - 4.報告事項 (1)博士後期課程担当教員の補充手続について (2)その他 平成23年度第4回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成24年1月25日(水)13時00分~ 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)人文社会科学研究科の将来構想について (2)その他 (3)博士後期課程担当教員の補充について (4)平成23年度学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (5)平成23年度学位請求論文(論文博士)審査結果報告及び合否について (6)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)入学試験書面審査委員及び口述試験委員につ いて (7)その他 4.報告事項 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)冬季選抜出願状況について (2)その他 (3)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)入学試験出願状況について (4)平成23年(2011)度後半期全体研究会のプログラムについて 平成23年度第5回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成24年2月15日(水)15時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号館1階大会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)入学試験合否判定について (2)専任教員について (3)文化科学研究専攻比較言語文化教育研究分野言語構造論の人事選考について (報告・採決) (4)公共研究専攻公共哲学教育研究分野フランス地域思想論の人事選考について (報告・採決) (5)公共研究専攻公共哲学教育研究分野現代知識論の人事選考について (報告・採決) (6)その他 4.報告事項 (1)学業成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (2)修士論文等の公開について (3)平成23年(2011)度後半期全体研究会のプログラムについて - 13 - (4)その他 平成23年度第6回人文社会科学研究科教授会 1.日 時 平成24年3月2日(金)14時30分~ 2.場 所 工学部管理棟3階第一会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)冬季選抜入学試験合否判定について (2)平成23年度人文社会科学研究科(博士前期課程)修了判定について (3)専攻長の選考について (4)専任教員について (5)人文社会科学研究科の将来構想について (6)その他 4.報告事項 (1)教員の異動等について (2)学位記受領代表者・代理者及び答辞代表者(後期課程)について (3)大学院修了式・学位記伝達式及び祝賀会について (4)その他 1)次期委員会委員長の選出について 3 運営委員会 平成23年度第1回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年4月20日(水)14時30分~ 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)研究科長職務代行者の指名について (2)平成23年度授業カレンダーについて (3)学生の身分異動について (3)長期履修学生の認定について (5)既修得単位の認定について (6)短期留学プログラム(大学院交換留学)の受入れについて (7)長期履修学生の休学・復学後の長期履修期間について (8)研究生の退学について (9)特別聴講学生の退学について (10)研究科内委員会委員等について - 14 - (11)その他 4.報告事項 (1)平成23年度入学状況について (2)全学委員会委員等の選出について (3)教員の兼務について (4)平成23年度運営委員会等日程について (5)震災による安否状況の確認について (6)その他 平成23年度第2回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年5月18日(水)13時00分~ 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について (2)平成23年度前期修了日程(案)について (3)指導教員の変更について (4)学生の身分異動について (5)特別聴講学生の退学について (6)大学院相互単位互換協定(社会学分野)に基づく学生の派遣及び受入について (7)英語プログラムについて (8)その他 4.報告事項 (1)人文社会科学研究科改組について (2)学生の指導教員について (3)年次研究計画書等について (4)平成23年度前半期全体研究会の日程について (5)平成22年度人社研予算執行状況について (6)平成23年度人社研予算について (7)教員の海外渡航について (8)その他 平成23年度第3回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年6月15日(水)14時30分~ 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について - 15 - (2)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)平成23年度前期修士論文提出予定者の審査委員候補者について (4)指導教員の変更について (5)在学期間特例適用審査委員会委員について (6)教員の定期評価について (7)平成23年度当初予算配分(案)について (8)人文社会科学研究科客員特別研究員の称号付与について (9)その他 4.報告事項 (1)平成24年度人文社会科学研究科入学試験日程について (2)人文社会科学研究科及び社会文化科学研究科学生との合同懇談会について (3)平成23年度研究プロジェクト一覧について (4)第1回大学院教育委員会について (5)教員の海外渡航について (6)その他 平成23年度第4回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年7月20日(水)13時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)学生募集要項(案)について (2)在学期間特例適用審査結果について (3)学位請求論文計画書(予備審査)について (4)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (5)論文提出による学位請求資格の審査について (6)平成23年度後期授業カレンダーについて (7)指導教員の変更について (8)千葉大学大学院人文社会科学研究科共催又は後援名義使用に関する取扱いについて (9)特定雇用教職員の契約更新について (10)その他 4.報告事項 (1)夏季一斉休暇について (2)全学委員会委員等の選出及び交代について (3)個人情報保護研修について (4)役員と部局 staff 等との意見交換について (5)教員と人社研及び社文研学生との合同懇談会について (6)第1回大学院入試委員会について - 16 - (7)教員の海外渡航について (8)その他 平成23年度第5回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年9月21日(水)人文社会科学研究科教授会終了後 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)秋季選抜入学試験実施要領(案)について (2)学位請求論文計画書(予備審査)について (3)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (4)学生の身分異動について (5)指導教員の変更について (6)研究生の入学及び研究期間延長について (7)科目等履修生の単位認定について (8)科目等履修生の入学及び履修期間延長について (9)特別聴講学生の単位認定について (10)短期留学プログラム(大学院交換留学)の入学辞退について (11)中国政府派遣留学生制度について (12)その他 4.報告事項 (1)理学研究科「人社系特別講義」について (2)教員の定期評価について (3)平成24年度サバティカル研修について (4)教員の海外渡航について (5)その他 平成23年度第6回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年10月19日(水)人文社会科学研究科教授会終了後 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)学生募集要項(案)について (2)平成23年9月論文提出者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (3)論文提出による学位請求論文審査委員会の設置について (4)学生の身分異動について (5)指導教員の変更について (6)長期履修学生の休学・復学後の長期履修期間について - 17 - (7)短期留学プログラム(大学院交換留学)の受入について (8)科目等履修生の入学辞退について (9)平成23年度研究生募集案内(案)について (10)平成23年度科目等履修生募集案内(案)について (11)大学院社会学分野単位互換制度に関する協定更新について (12)その他 4.報告事項 (1)個人情報保護の徹底について (2)その他 平成23年度第7回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年11月16日(水)13時00分~ 2.場 所 法経学部棟1階第一会議室 3.議 題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について (2)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)論文提出による学位請求資格の審査について (4)指導教員の変更について (5)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)学生募集要項(中国政府派遣留学生用)(案) について (6)研究生の入学について (7)その他 4.報告事項 (1)平成23年度後半期全体研究会について (2)教員の海外渡航について (3)全学委員会委員の選出について (4)全学カルト対策連絡会について (5)その他 平成23年度第8回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年12月21日(水)14時30分~ 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)修士論文提出予定者の論文審査委員候補者について (2)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)冬季選抜入学試験実施要領(案)について (3)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)入学試験実施要領(案)及び口述試験実施に - 18 - 関する申合せ(案)について (4)平成24年度授業日程(案)について (5)平成24年度長期履修学生制度の手続きについて (6)指導教員の変更について (7)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (8)その他 4.報告事項 (1)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)冬季選抜出願資格認定審査結果について (2)平成24年度ガイダンス日程について (3)平成24年度人文社会科学研究科「特別研究員」の称号付与について (4)その他 平成23年度第9回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年1月25日(水)11時00分~ 2.場 所 自然科学研究科1階大会議室 3.議 題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について (2)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)論文提出による学位請求資格の審査について (4)リサーチ・ペーパー提出者の審査委員候補者について (5)理学研究科に開放する授業科目について (6)センター長等候補者の推薦について (7)プロジェクト研究の運用について (8)特定雇用教職員の契約更新について (9)次年度非常勤職員雇用経費について (10)人文社会科学研究科の将来構想について (11)その他 4.報告事項 (1)教員の海外渡航について (2)その他 平成23年度第10回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年2月15日(水)14時30分~ 2.場 所 自然科学研究科1号館1階大会議室 3.議 題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について - 19 - (2)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)論文提出による学位請求論文審査委員会の設置について (4)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (5)その他 4.報告事項 (1)その他 平成23年度第11回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年3月2日(金)人文社会科学研究科教授会終了後 2.場 所 工学部管理棟3階第一会議室 3.議 題 (1)平成24年度人文社会科学研究科特別研究員の称号付与について (2)その他 4.報告事項 (1)教員の海外渡航について (2)その他 1)今年度予算残額の執行について 平成23年度第12回人文社会科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年3月14日(水)14時30分~ 2.場 所 人文社会系総合研究棟2階マルチメディア会議室 3.議 題 (1)平成24年2月論文提出者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (2)学生の身分異動について (3)研究生の身分異動について (4)科目等履修生の身分異動について (5)科目等履修生の単位認定について (6)特別聴講学生の単位認定について (7)短期留学プログラム(大学院交換留学)の入学辞退について (8)博士前期課程担当教員について (9)千葉大学大学院人文社会科学研究科規程の一部改正(案)について (10)その他 4.報告事項 (1)平成23年度学業成績優秀者に係る学長表彰者の推薦について (2)博士前期課程担当教員について (3)研究科内委員会委員長について - 20 - (4)平成24年度サバティカル研修(第2回)について (5)その他 4 社会文化科学研究科委員会 平成23年度第1回社会文化科学研究科委員会 1.日 時 平成23年7月20日(水)人文社会科学研究科教授会終了後 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年度前期学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)その他 4.報告事項 平成23年度第2回社会文化科学研究科委員会 1.日 時 平成24年1月25日(水)人文社会科学研究科教授会終了後 2.場 所 自然科学研究科1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年度学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否判定について (2)その他 4.報告事項 (1)その他 5 社会文化科学研究科運営委員会 平成23年度第1回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年4月20日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)研究科長職務代行者の指名について (2)学生の身分異動について (3)その他 4.報告事項 - 21 - (1)震災による安否状況の確認について (2)その他 平成23年度第2回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年5月18日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)指導教員の変更について (2)その他 4.報告事項 (1)学生の指導教員について (2)年次研究計画書等について (3)その他 平成23年度第3回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年6月15日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)平成23年9月論文提出予定者に係る学位論文提出資格確認について (2)指導教員の変更について (3)その他 4.報告事項 平成23年度第4回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年9月21日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (2)学生の身分異動について (3)その他 4.報告事項 (1)平成23年度前期大学院修了式・学位記授与式について (2)その他 - 22 - 平成23年度第5回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年10月19日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 自然科学研究科1号棟1階大会議室 3.議 題 (1)平成23年9月論文提出に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (2)学生の身分異動について (3)指導教員の変更について (4)その他 4.報告事項 (1)その他 平成23年度第6回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成23年11月16日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 法経学部棟2階第一会議室 3.議 題 (1)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (2)指導教員の変更について (3)その他 4.報告事項 (1)その他 平成23年度第7回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年3月2日(金)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 工学部管理棟3階第一会議室 3.議 題 (1)専攻長の決定について (2)その他 4.報告事項 (1)学位記受領代表者・代理者について (2)大学院修了式・学位記伝達式及び祝賀会について (3)その他 平成23年度第8回社会文化科学研究科運営委員会 1.日 時 平成24年3月14日(水)人文社会科学研究科運営委員会終了後 2.場 所 人文社会系総合研究棟2階マルチメディア会議室 - 23 - 3.議 題 (1)平成24年2月論文提出者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (2)学生の身分異動について (3)その他 4.報告事項 (1)その他 - 24 - 6 入試委員会 1)平成 23(2011)年度博士後期課程入学試験の日程 口述試験:平成24年2月4日(土) 合格発表:平成24年2月27日(月) 2)平成 23(2011)年度博士前期課程入学試験の日程 (秋季) ※公共研究専攻・社会科学研究専攻・先端経営科学専攻において実施 筆記試験および口述試験:平成23年10月1日(土) 合格発表:平成23年10月28日(金) (冬季) 筆記試験および口述試験:平成24年2月12日(日) 合格発表:平成24年3月8日(木) - 25 - 平成24年度 人文社会科学研究科(博士後期課程) 入学者選抜出願状況 専攻 選抜・選考 定員 一般選抜 志願者 受験者 合格者 10 10 7 入学者 6 10 公共研究専攻 14 進学者選考 11(1) 10(1) 10(1) 8 一般選抜 3 3 0 0 4 社会科学研究専攻 0 進学者選考 1 1 0 0 一般選抜 5 5 1 1 4 文化科学研究専攻 進学者選考 合 計 18 3 2 2 2 2 32(1) 31(1) 20(1) 17 注:( )内は国費外国人留学生の数を内数で示す。 - 26 - 17 - 27 - 法学基礎理論教育研究分野 共生社会基盤研究教育研究分野 注: ( ) 内は国費外国人留学生数を内数で示す。 計 (60名) 先端経営科学専攻 (10名) 総合文化研究専攻 (15名) 経済理論・政策学教育研究分野 金融経済アナリスト・プログラム 社会科学研究専攻 経済理論・政策学教育研究分野 (10名) 経済理論・政策学コ-スワーク・ プログラム 公共研究専攻 (15名) 公共思想制度研究教育研究分野 地域文化形成専攻 (10名) 専攻・教育研究分野・プログラム 社会人特別選抜 一般選抜 社会人特別選抜 一般選抜 1 14 14 2 0 1 2 0 0 0 社会人特別選抜 一般選抜 1 0 3 1 6 1 0 3 1 6 8 1 1 0 0 1 0 2 1 2 8 1 1 0 0 1 0 2 1 2 志願者数 受験者数 合格者数 入学者数 一般選抜 社会人特別選抜 一般選抜 社会人特別選抜 一般選抜 社会人特別選抜 一般選抜 社会人特別選抜 一般選抜 選抜方法 秋季選抜 8 2 0 1 2 3 合計 3 6 7 23 2 3 5 15 2 3 5 13 0 3 0 2 1 11 1 0 3 0 1 0 0 1 1 11 0 0 3 0 1 0 1 12 0 3 1 11 (1) 5 18 合計 4 12 7 23 3 5 5 15 3 5 5 13 1 5 1 18 1 1 4 1 7 0 1 5 1 17 1 1 4 1 7 0 1 3 1 11 1 0 4 0 3 0 59 1 2 1 11 0 0 4 0 3 0 11 (1) 11 (1) 11 (1) 11 (1) 4 12 7 24 志願者数 受験者数 合格者数 入学者数 合 計 83 (1) 81 (1) 55 (1) 51 (1) 51 (1) 97 (1) 95 (1) 63 (1) 0 3 1 17 18 1 1 1 3 1 4 0 1 1 3 1 4 0 11 (1) 11 (1) 11 (1) 11 (1) 3 6 7 24 志願者数 受験者数 合格者数 入学者数 冬季選抜 平成24年度 人文社会科学研究科(博士前期課程)入学者選抜実施状況 59 3 12 7 19 18 合計 7 学務委員会 1)博士後期課程および社会文化科学研究科学務委員会の構成 委員長:内村博信 副委員長:三井吉俊 研究科長:中川裕 専攻長:内村博信(公共研究)、善積康夫(社会科学研究) 、水上藤悦(文化科学研究) 委員:秋葉淳、小野理恵、福田友子 2)平成 23(2011)年度博士後期課程および社会文化科学研究科学務委員会の日程と議事項目 1.日時 平成23年4月11日(月)12:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)平成23年度授業カレンダーについて (2)学生の身分異動について (3)既修得単位の認定について (4)特別研究Ⅰの単位認定について (5)特別研究Ⅱの単位認定について (6)プロジェクト研究の単位認定について (7)長期履修学生の認定について (8)長期履修学生の休学・復学後の長期履修期間について (9)その他 4.報告事項 (1)平成23年度入学状況について (2)平成23年度ガイダンスの進行について (3)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)学生の身分異動について (2)その他 1.日時 平成23年5月10日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 - 28 - ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)学生の身分異動について (2)特別研究Ⅰの単位認定について (3)特別研究Ⅱの単位認定について (4)書評論文の単位認定について (5)プロジェクト研究の単位認定について (6)全体研究会に代わる研究報告書について (7)学位請求論文計画書(予備審査)について (8)指導教員の変更について (9)平成23年度前半期全体研究会の日程について (10)その他 4.報告事項 (1)学生の指導教員について (2)年次研究計画書等について (3)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)その他 6.報告事項 (1)学生の指導教員について (2)年次研究計画書等について (3)その他 1.日時 平成23年6月7日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)特別研究Ⅱの単位認定について (2)プロジェクト研究の単位認定について (3)学位請求論文計画書(予備審査)について (4)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (5)在学期間特例適用審査委員会審査委員について (6)平成23年度研究プロジェクト一覧について (7)その他 4.報告事項 (1)第1回大学院教育委員会について - 29 - (2)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)指導教員の変更について (2)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)その他 6.報告事項 (1)その他 1.日時 平成23年7月12日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)平成23年度前期 学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)在学期間特例適用審査結果について (3)学位請求論文計画書(予備審査)について (4)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (5)論文提出による学位請求資格の審査について (6)平成23年度前半期全体研究会のプログラムについて (7)平成23年度後期授業カレンダーについて (8)その他 4.報告事項 (1)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)平成23年度前期 学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)その他 6.報告事項 (1)その他 1.日時 平成23年9月13日(火)11:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)学生の身分異動について - 30 - (2)特別研究Ⅱの単位認定について (3)書評論文の単位認定について (4)在学期間特例適用による特別研究Ⅲの単位認定について (5)指導教員の変更について (6)学位請求論文計画書(予備審査)について (7)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (8)その他 4.報告事項 (1)平成23年(2011 年)度前半期全体研究会のプログラム(最終版)について (2)平成23年度前期大学院修了式・学位記授与式について (3)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)学生の身分異動について (2)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)その他 6.報告事項 (1)平成23年度前期大学院修了式・学位記授与式について (2)その他 1.日時 平成23年10月11日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)学生の身分異動について (2)指導教員の変更について (3)平成23年度研究生募集案内(案)について (4)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (5)論文提出による学位請求論文審査委員会の設置について (6)教育課程編成・実施の方針に基づくカリキュラムの点検及び対応策の検討について (7)その他 4.報告事項 (1)2012年度(平成24年度)カレンダー(案)について (2)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)学生の身分異動について - 31 - (2)指導教員の変更について (3)平成23年9月論文提出予定者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (4)その他 6.報告事項 (1)その他 1.日時 平成23年11月8日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)特別研究Ⅱの単位認定について (3)書評論文の単位認定について (4)学位請求論文計画書(予備審査)について (5)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (6)論文提出による学位請求資格の審査について (7)指導教員の変更について (8)教育課程編成・実施の方針に基づくカリキュラムの点検及び対応策の検討について (9)その他 4.報告事項 (1)平成23年度後半期全体研究会の日程について (2)2012年度(平成24年度)カレンダー(案)について (3)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (2)指導教員の変更について (3)その他 6.報告事項 (1)その他 1.日時 平成23年12月13日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)指導教員の変更について - 32 - (3)平成24年度授業日程(案)について (4)平成24年度ガイダンス日程(案)について (5)平成24年度人文社会科学研究科(博士後期課程)履修案内・学生便覧について (6)平成24年度長期履修学生制度の手続きについて (7)全体研究会別日程の開催について (8)教育課程編成・実施の方針に基づくカリキュラムの点検及び対応策の検討について (9)その他 4.報告事項 (1)その他 1.日時 平成24年1月17日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)平成23年度後期学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)平成23年度後期学位請求論文(論文博士)審査結果報告及び合否について (3)学位請求論文計画書(予備審査)について (4)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (5)論文提出による学位請求資格の審査について (6)平成23年(2011年)度後半期全体研究会のプログラムについて (7)その他 4.報告事項 (1)成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (2)学位請求論文の公開(教授会前1週間)について (3)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)平成23年度後期学位請求論文(課程博士)審査結果報告及び合否について (2)その他 6.報告事項 (1)学位請求論文の公開(研究科委員会前1週間)について (2)その他 1.日時 平成24年2月7日(火)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 - 33 - 3.議題 (1)学位請求論文計画書(予備審査)について (2)平成24年2月論文提出予定者に係る学位請求論文提出資格確認について (3)論文提出による学位請求論文審査委員会の設置について (4)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (5)平成23年度学業成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (6)その他 4.報告事項 (1)大学院修了式における答辞代表者について (2)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)その他 6.報告事項 (1)その他 1.日時 平成24年3月2日(金)11:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)特別研究Ⅱの単位認定について (3)フィレンツェ大学とのダブルディグリー協定について (4)授業担当教員の退職等に伴う授業科目の取り扱いについて (5)その他 4.報告事項 (1)第2回大学院教育委員会について (2)学位記受領代表者及び代理者について (3)大学院修了式、学位記伝達式及び祝賀会について (4)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)その他 6.報告事項 (1)学位記受領代表者及び代理者について (2)大学院修了式、学位記伝達式及び祝賀会について - 34 - (3)その他 1.日時 平成24年3月14日(水)11:00~ 2.場所 文学部棟2階 演習室22 ○人文社会科学研究科後期学務委員会 3.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)特別研究Ⅱの単位認定について (3)プロジェクト研究の単位認定について (4)学生の身分異動について (5)平成24年2月論文提出者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (6)人文社会科学研究科規程の一部改正(案)について (7)研究プロジェクト通知文案について (8)フィレンツェ大学との協定について (9)その他 4.報告事項 (1)平成23年度学業成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (2)その他 ○社会文化科学研究科学務委員会 5.議題 (1)特別研究Ⅰの単位認定について (2)学生の身分異動について (3)平成24年2月論文提出者に係る学位請求論文審査委員会(課程博士)の設置について (4)その他 6.報告事項 (1)その他 3)博士前期課程および社会文化科学研究科学務委員会の構成 委員長:田端敏幸 副委員長: 稲葉弘道 研究科長:中川裕 委員:岡本東三、土肥充、谷藤千香、保坂高殿、三宅芳夫、児玉香菜子、岡林伸幸、皆川宏之 榊原健一、犬塚先、大塚成男、小川真実、田村高幸 - 35 - 4)平成 23(2011)年度博士前期課程学務委員会の日程と議事項目 1.日時 平成23年4月13日(水)12:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成23年度授業カレンダーについて (2)学生の身分異動について (3)研究生の退学について (4)既修得単位の認定について (5)長期履修学生の認定について (6)短期留学プログラム(大学院交換留学)の受入れについて (7)その他 4.報告事項 (1)平成23年度入学状況について (2)その他 1.日時 平成23年5月11日(水)12:00~ 2.場所 法経学部 第一会議室 3.議題 (1)平成23年度前期修了日程(案)について (2)学生の身分異動について (3)特別聴講学生の退学について (4)大学院相互単位互換協定(社会学分野)に基づく学生の派遣及び受入れについて (5)指導教員の変更について (6)その他 4.報告事項 (1)学生の指導教員について (2)「2年次始めにおける修了に向けての進捗状況の確認」の提出状況について (3)その他 1.日時 平成23年6月8日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成23年度前期修士論文提出予定者の審査委員候補者について (2)指導教員の変更について (3)その他 - 36 - 4.報告事項 (1)指導教員数(学部・学科の割合)について (2)第1回大学院教育委員会について (3)その他 1.日時 平成23年7月13日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成23年度後期授業カレンダーについて (2)指導教員の変更について (3)その他 4.報告事項 (1)その他 1.日時 平成23年9月14日(水)13:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成23年度前期人文社会科学研究科(博士前期課程)修了判定について (2)学生の身分異動について (3)研究生の入学及び研究期間延長について (4)科目等履修生の入学及び履修期間延長について (5)短期留学プログラム(大学院交換留学)の入学辞退について (6)科目等履修生の単位認定について (7)特別聴講学生の単位認定について (8)指導教員の変更について (9)理学研究科「人社系特別講義」について (10)転専攻について (11)「英語」カリキュラムについて (12)その他 4.報告事項 (1)平成23年度前期大学院修了式・学位記授与式について (2)その他 1.日時 平成23年10月12日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 - 37 - 3.議題 (1)学生の身分異動について (2)長期履修学生の休学・復学後の長期履修期間について (3)指導教員の変更について (4)短期留学プログラム(大学院交換留学)の受入れについて (5)科目等履修生の入学辞退について (6)平成24年度研究生募集案内(案)について (7)平成24年度科目等履修生募集案内(案)について (8)大学院社会学分野単位互換制度に関する協定更新について (9)英語による開講授業科目の調査について (10)教育課程編成・実施の方針に基づくカリキュラムの点検及び対応策の検討について (11)その他 4.報告事項 (1)2012年度(平成24年度)カレンダー(案)について (2)その他 1.日時 平成23年11月9日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)研究生の入学について (2)英語による開講授業科目の調査について (3)その他 4.報告事項 (1)平成24年度授業カレンダー(案)について (2)その他 1.日時 平成23年12月14日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)修士論文提出者の論文審査委員候補者について (2)平成24年度授業日程(案)について (3)平成24年度ガイダンス日程(案)について (4)平成24年度人文社会科学研究科(博士前期課程)履修案内について (5)平成24年度長期履修学生制度の手続きについて (6)理学研究科に開放する授業科目の調査について (7)教育課程編成・実施の方針に基づくカリキュラムの点検及び対応策の検討について - 38 - (8)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (9)その他 4.報告事項 (1)平成24年度人文社会科学研究科授業科目のシラバス入力について (2)その他 1.日時 平成24年1月18日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (2)履修案内に記載する英語対応授業科目の標記について (3)理学研究科に開放する授業科目について (4)その他 4.報告事項 (1)その他 1.日時 平成24年2月8日(水)12:10~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成24年度非常勤講師任用計画(案)について (2)成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (3)その他 4.報告事項 (1)その他 1.日時 平成24年3月2日(金)10:00~ 2.場所 法経学部 第二会議室 3.議題 (1)平成23年度人文社会科学研究科(博士前期課程)修了判定について (2)授業担当教員の退職等に伴う授業科目の取り扱いについて (3)その他 4.報告事項 (1)第2回大学院教育委員会について (2)学位記受領代表者及び代理者について (3)大学院修了式、学位記伝達式及び祝賀会について - 39 - (4)その他 1.日時 平成24年3月14日(水)13:30~ 2.場所 文学部棟2階 演習室22 3.議題 (1)学生の身分異動について (2)研究生の身分異動について (3)科目等履修生の身分異動について (4)科目等履修生の単位認定について (5)特別聴講学生の単位認定について (6)短期留学プログラム(大学院交換留学)の入学辞退について (7)人文社会科学研究科規程の一部改正(案)について (8)その他 4.報告事項 (1)平成23年度学業成績優秀者に係る学長表彰候補者の推薦について (2)その他 - 40 - 8 各種委員会 1)学術推進企画委員会 委員:中川裕(研究科長)、内村博信(専攻長) 、水上藤悦(専攻長)、善積康夫(専攻長)、 尾形隆彰、石田憲、三宅明正、小林正弥、水島治郎、高光佳絵 第1回 日時:2011 年 5 月 30 日 12 時 10 分~ 場所:人社研研究科長室 議題 (1)客員特別研究員について (2)アラスカ大学との共同プロジェクトおよび人社研地域研究センターの活用について (3)今後の検討課題について 第2回 日時:2011 年 9 月 20 日 11 時 00 分~ 場所:人社研研究科長室 議題 (1)改革推進室について (2)学長裁量経費募集について (3)改組計画書について (4)地域研究センターについて (5)その他 第3回 日時:2011 年 12 月 21 日 12 時 00 分~ 場所:法経第一会議室 議題 (1)平成 24 年度特別研究員称号付与について(資料 1) (2)地域研究センターの活動について(資料 2) (3)地球環境福祉研究センターの客員教授任用等について(資料 3) (4)人社研内でのセンターの位置づけについて(資料 4,5,6) (5)研究プロジェクトに関する基本方針について 第4回 日時:2012 年 2 月 15 日 12 時 10 分~ 場所:人社研研究科長室 - 41 - 議題 (1)改革推進室の活動報告について (2)人社研特別研究員の選考について (3)地球福祉環境センターおよび地域研究センターの活動について (4)プロジェクト研究の今後の方向性について 2)編集委員会 1.平成 23(2011)年度の紀要編集委員会の構成 委員 犬塚先、奥本佳伸、福田友子 2.平成 23(2011)年度の活動 平成 23 年度は『人文社会科学研究』第 23 号、第 24 号の編集および刊行を下記のスケジュールにて行っ た。 平成 23(2011)年 6月3日 第 23 号投稿申込受付開始 6 月 13 日 第 23 号投稿申込受付終了 7 月 13 日 第 23 号原稿受付終了、版下作成開始、校正作業 9 月 30 日 第 23 号刊行 11 月 25 日 第 24 号投稿申込受付開始 12 月 5 日 第 24 号投稿申込受付終了 平成 24(2012)年 1 月 10 日 第 24 号原稿受付終了、版下作成開始、校正作業 3 月 31 日 第 24 号刊行 - 42 - - 43 - - 44 - - 45 - - 46 - 9 開催行事 栄町活性化プロジェクト 1 趣旨と概要 人文社会科学研究科では 2011 年度より、かねてより設立されていた地域研究センターの実質化を進め、 活動スペースの確保、月例の定例会の開催、地域活動にかかわる教員の相互交流などを進めており、地 域貢献はいまや人社研の一つの重要な柱となっています。また千葉大学では近年、地域観光創造センタ ーの設立、地域の諸団体との協定締結をはじめ、地元のコミュニティに積極的に研究教育成果を還元し ていく地域貢献活動がさかんになっています。すでに人社研では、2006 年度以降、千葉市中央区の栄町 を舞台に、院生・学生ら若い力を主体としたまちおこしプロジェクトが結成され、商店街の人々と積極 的に交流しつつ、企画を打ち出しており、6 年目を迎えます。 当事業は、次世代育成を特に念頭に、都市コミュニティに実践的に関わる活動を進めるものであり、 千葉市・千葉青年会議所などからも高い評価を頂いています。 2 企画内容 2011 年度は、17 名の意欲的な院生・学生たちが日々企画案を練り、活発な活動が行われました。例年 通り、楽市バザールへの参加、栄町を取材して記事にまとめるコミュニケーション・マガジン「あー ち」の発行のほか、小学生対象の「さかえば塾」開催、町内の飲食店を特集したマップ発行、商店 街を清掃する「ピカピカキャンペーン」など、多彩な活動が展開されました。『千葉日報』で二回 紹介されています。 ベーゴマ回しのイベント 消しゴムはんこづくり なお 2011 年度の活動にあたっては、栄町通り商店街振興組合の皆様、千葉市役所の皆様ほか多く の方々から、貴重なご助言と多大なご協力をいただきました。特に人文社会科学研究科(研究科長・ 中川教授)からは、研究科長裁量経費をはじめ手厚いご支援を頂戴しました。皆様に厚く御礼申し 上げます。 (文責 - 47 - 公共研究専攻 教授 水島治郎) 先端経営研究セミナーの開催及び情報発信サイトの拡充 1.趣旨 「先端経営研究セミナー」は、パブリックとプライベートのセクターを問わずマネジメントの最前線 で活躍している実務的専門家と人文社会科学研究科の教員がペアを組んで講師を務める公開セミナーで あり、2006 年から昨年度までに 12 回にわたって開催されてきた。主催は法経学部先端経営研究センタ ーであるが、同センターのメンバーは人文社会科学研究科先端経営科学専攻に所属する教員である。 「先端経営研究セミナー」を開催することには 4 つの目的がある。第 1 の目的は、人文社会科学研究 科および法経学部におけるマネジメント教育の内容を実務的な側面から強化することである。それゆえ セミナーの具体的な内容は、先端経営科学専攻や法経学部の講義科目とリンクさせて決定されている。 第 2 には、大学としての地域貢献がある。セミナーへの学外からの参加者も多く、地域における生涯教 育という視点からセミナーの継続的な開講を望む声も多い。また、専門性のあるテーマを設けているた め、日本公認会計士協会により CPE(継続的専門研修制度)の認定も得ており、日本公認会計士協会千 葉県会との協力関係も確立されている。また第 3 には、大学・大学院における内と外との交流である。 社会科学の学習・研究にあたっては現実社会との交流が不可欠であり、学生・教員と学外の専門家が一 つの場で学ぶ機会が設けられることの意義は大きい。そして第 4 には、人文社会科学研究科に設けられ た高度職業人養成を目的とした修士コースである先端経営科学専攻についての PR 活動がある。この点に 関しては、毎回のセミナーにおいて先端経営科学専攻のカリキュラムの狙いと運営方針を告知する時間 を設けている。 2.開催実績 2012 年度においては、以下のようにセミナーを開催した。 日時:平成 24 年 3 月 17 日(土) 14 時~17 時 会場:千葉大学西千葉キャンパス 文学部棟 203 教室 第 1 講演:「地方公共団体における会計検査院の指摘事例等について」 講師 帆刈 信一 氏(会計検査院 企画調査官) 第 2 講演:「地方公共団体における財務会計制度改革の動向」 講師 大塚 成男(法経学部 教授) 開催当日は、朝から強い雨が降る悪天候となり、これまでのセミナーに比べて参加者数は少なかった。 大学・大学院の講義がない 3 月の開催となった点、および十分な学外広報を行うことができなかった点 も反省点である。それでも、学外(公認会計士、地方公共団体職員)から 30 名、学内(学生・教員)か ら 15 名の参加者があり、充実した内容のセミナーを開催することができた。受講した参加者に対するア ンケートでも、「有意義な話を聞くことができた」との肯定的な評価を得ることができている。 3.今後に向けて 今回のプロジェクトでは、セミナーは開催できたものの、回数は 1 回に止まった。次年度においては、 複数回の開催を実現したい。また、セミナーに関する独自の Web サイトの立ち上げにも十分な成果をあ げることができなかった。これらの活動は今年度限りのものではなく、継続して取り組んでいきたい。 (文責 - 48 - 先端経営科学専攻 教授 大塚成男) - 49 - 「社会人を対象とする修士 1 年生コースに関する調査費」 1.趣旨 先端経営科学専攻は、博士前期(修士)課程の 2 年間を修了した後に実務において高度職業専門人と して活躍する人材の育成を目的としたカリキュラムを設けているが、学部からの進学者だけでは定員の 確保ができない状況が続いている。留学生を受け入れることで相当数の入学者を確保することは可能で あるが、学位修得が可能な学力があることが必要条件であり、無条件で留学生を受け入れることもでき ない。それゆえ、実務で実績のある社会人学生の受け入れを増やすことで、定員の確保を図るとともに、 大学院の教育・研究水準の維持を図ることが望ましいと考えられる。ただし、在職の社会人が丸 2 年間 にわたって大学院に在籍し、必要な単位を修得するとともに、修士論文の作成を行うことは現実的では ない。そこで、実務経験のある社会人学生であれば 1 年間で修士課程を修了することができるコースを 設けることで、リカレント教育のうえでも大きな役割を果たすカリキュラムを構築することを検討する。 しかしながら、現実に「社会人を対象とする修士 1 年生コース」を設けるうえでは、解決すべき課題 も多い。そこで、特に次の 3 つの問題点について先行大学院等の調査を行い、人文社会科学研究科にお いて実現し得るプランの策定を目指す。 ① 実際に「1 年制コース」を設けた場合に、どれほどの入学者が期待できるか。 ② 2 年間の在籍を修士の学位を修得する条件としている大学院規定をどのような方法でクリアするか。 ③ 「1 年制コース」の具体的なカリキュラムはどのようなものとすることが望ましいか。 2.調査実績 ①の問題点に関しては、以前から協力関係にある学外の諸団体(日本公認会計士協会千葉県会、千葉 県税理士会、千葉県自治研修センター、全国市町村職員中央研修所等)を通じて、在職の社会人に大学 院教育および学位取得のニーズがあるかについての聞き取り調査を行った。また、複数の地方公共団体 に対する聞き取り調査も行い、団体における研修制度の一貫として 1 年間の大学院への派遣が可能であ るか否かについても情報を収集した。結果として、主として地方公共団体において、1 年間であれば職員 の研修派遣が可能であり、その派遣先としての「1 年制コース」の設置に期待するとの意見が得られた。 また、②③については、すでに「1 年制コース」を設置している龍谷大学大学院経済学研究科への調査 出張を行った(平成 24 年 3 月 29 日)。同研究科長・西垣泰幸教授らとの直接的な意見交換を行うことで、 現実に「1 年制コース」を運営していくための仕組みと課題についての多くの情報が得られた。国立大学 法人と私立大学では状況が異なる点があることも判明したが、龍谷大学における経験は自分社会科学研 究科において「1 年制コース」を設けるうえでも有益な手引きになると考えられる。 3.今後に向けて 今回の調査で「1 年制コース」を設けることの意義と有効性は確認できた。それゆえ、得られた情報を さらに検討し、できる限り早期に「1 年制コース」を設けるための取り組みを継続する。また、今年度の 調査だけでは情報源が限定されていることも否定できないため、より広い範囲からの情報を得ていくこ とも必要であると考えている。 (文責 - 50 - 先端経営科学専攻 教授 大塚成男) シンポジウム「近代日中の交流と軋轢――『辛亥革命 100 年』に寄せて」 1、趣旨 1911 年、千葉医学専門学校(千葉大学医学部・薬学部の前身)には、清国留学生が 40 名余り在籍し ていたが、10 月の辛亥革命勃発後、彼らが学校からの支援により赤十字隊を組織して、大陸で負傷者の 治療にあたった歴史を持つ。 こうした縁を有する千葉大学で、「辛亥革命 100 年」に当たる 2011 年に、近代日中の友好的交流や軋 轢について広く考えることは、意義あることと考え、歴史研究者によるシンポジウムを山田賢・文学部 教授(中国史)と見城悌治・国際教育センター准教授(日本近代史)が企画した。主催は「人文社会科 学研究科」と「科研:近代移行期北東アジアにおける秩序構想の比較社会史」、また共催は「文学部」と 「国際教育センター」とするとともに、純学術集会ではなく、地域住民を含めた幅広い層に訴えること も目的としたため、「千葉大学生涯学習友の会・けやき倶楽部」に後援をいただいた。 2、概要と成果 2011 年 12 月 10 日(土)に総合校舎C11 教室で、山田教授を司会とし、3名の報告および議論が行 われた。①王宝平氏(中国・浙江工商大学日本文化研究所教授) 「明治前期に来日した中日知識人の文化 交流について」は、日清戦争前の訪日清国知識人が、日本の漢文学等に与えた影響を詳細に論じ、当該 期の日中学術交流の濃密さを示した。②見城悌治「辛亥革命期における千葉医専の留学生支援」は、 「文 明的行動実践」を意識した千葉医専関係者が留学生への医療指導や物的支援を行ったこと、一方、日中 戦争期に至ると、帰国生との間に齟齬も生じることを紹介した。③川島真氏(東京大学大学院准教授) 「中 国の 20 世紀における辛亥革命の意義」は、中国における 19 世紀から 20 世紀への転換点として辛亥革命 の意義を論ずるとともに、1949 年革命までの長いスパンで捉えるべきことを訴えた。 聴講者は 130 名を越える盛況ぶりで、学生のみならず、一般市民の参加も多かった。質疑も歴史事実 の確認から現在の問題に至るまで広く意見が交わされ、辛亥革命 100 年を機とし、近現代の日中関係を 改めて考え直す場が提供できたと考えている。 (文責 - 51 - 地域文化形成専攻 准教授 見城悌治) - 52 - ワークショップ「人口減少・環境制約下で持続できるコミュニティ形成」 日時 2011 年 12 月 10 日(土)14:00~16:30 場所 千葉大学西千葉キャンパス自然科学研究科 2 号棟 2 階マルチメディア講義室 報告「人口減少・環境制約下で持続できるコミュニティ形成」 コメント 1 大石亜希子(千葉大学法経学部) コメント 2 岡部明子(千葉大学工学部) コメント 3 館山市役所石井進一郎都市計画課課長 倉阪秀史(千葉大学法経学部) 特別講習会「経済的に自立した研究者になるために(2)」 日時:10 月 5 日(水)午前 9 時 30 分~ 場所:人社研棟 2 階マルチメディア会議室(午前)および共通演習室 2(午後) 講師:柳澤 悠 先生(東京大学大学院人文社会系研究科次世代人文学開発センター研究員) プログラム: 9:30~ 科学研究費補助金申請についての留意点(事務部経営担当:藪口氏) ・e-Rad について ・よくある形式的なミスについて 10:00~ 質疑応答 10:30~ 講演「「経済的に自立した研究者になるために」(柳澤悠先生) 12:50~ 個別添削指導(柳澤悠先生) 特別講習会「経済的に自立した研究者になるために(3)」 趣旨: 経済的に自立した研究者として研究を遂行できるようになるための、大学院での研究の進め方、 および、大学院修了後の進路について総合的に考え、キャリアデザインについて議論する。外部資金(助 成金等)の申請書の書き方や、日本学術振興会特別研究員の申請方法などについて学び、日本学術振興 会特別研究員 DC、PD に採択された経験者の話を身近で聞くことのできる機会を設ける。 対象: 人社研博士前期課程、博士後期課程所属の大学院生、人社研特別研究員 ※ 博士前期課程の院生は、「人文社会科学研究特論演習」の単位取得可 日時: 第1回 2012 年 2 月 18 日 14:00〜17:00 - 53 - ・人文社会系研究者のキャリアデザイン ・学振 DC・PD への応募について 第2回 2012 年 2 月 19 日 14:00〜17:00 ・学振 DC・PD の申請書の書き方について 第3回 2012 年 2 月 20 日 14:00〜17:00 個別相談 場所:人文社会系総合研究棟1階,共通演習室4 講師:小野智香子(人社研教育支援室) キャリアデザインワークショップ「人社系院生と社会貢献」 日時: 2012 年 2 月 13 日(月)16:00~ 場所: 人社研棟 2 階グラジュエイト・ラウンジ 講師: 村林 充(WRITING CENTER JAPAN) - 54 - - 55 - 10 プロジェクト 2011(平成 23)年度活動報告 年度 番号 11-01 頁数 プロジェクト名 代表者 57 中国と日本の医療・社会保障システムの比 人社研 社文研・人社研 担当教員 後期大学院生 廣井良典 較研究 11-02 58 戦争責任論と公共性 小林正弥 内村博信 宮田裕行 関谷昇 11-03 59 軽度発達障害児におけるワーキングメモ 杉田克生 山口元 小林正弥 小川哲生 リー解析 11-04 59 「公共政治学」の構築―政治学方法論と公 共哲学 11-09 60 石井宏典 磯崎育男 帝国・人種・ジェンダーに関する比較研究 栗田禎子 池田忍 押尾高志 小澤弘明 武田祥英 水島治郎 三宅晶子 11-11 61 近代日本政治思想におけるドイツ概念論 小林正弥 政治思想の持つ意義についての研究 関谷昇 栩木憲一郎 内村博信 三宅芳夫 11-12 62 心理生理健康教育論 ストレス・生体リ 長根光男 ズムと健康教育の研究 11-15 62 広域編年研究の新展開 柳澤清一 岡本東三 石橋茂登 鈴木慎也 松田光太郎 長山明弘 11-16 64 現代日本の政策の革新と政治の革新 宮崎隆次 三宅明正 周宇嬌 魚住弘久 11-17 65 日独比較債権法 半田吉信 岡林伸幸 亀井隆太 金子洋一 11-18 66 サービサイズ概念の背景・効果・政策に関 倉阪秀史 胡紓寒 する研究 11-22 66 子どものための哲学教育研究 忽那敬三 高橋久一郎 池田さつき 田島正樹 佐竹彬 武蔵義弘 吉沢文武 俵邦昭 徳本和也 入江俊夫 - 56 - 坂倉涼 村瀬智之 11-24 67 経済連携協定(EPA)の受け入れに関す 磯崎育男 前田町子 水島治郎 妻鹿ふみ子 る社会学的、人類学的な調査研究 11-25 68 都市コミュニティにおける相互扶助と次 世代育成 11-29 68 阿部学 福祉思想に関する研究 廣井良典 松葉ひろ美 北山裕子 11-30 69 現代共犯論の日独比較法研究 石井徹哉 11-31 69 日米の中等理科教育における遺伝と進化 藤田剛志 林陽一 渡邉友美 大谷康治郎 の教授内容の比較研究 11-34 70 技術進歩の動学分析 野村芳正 柿原和夫 楼其中 大鋸崇 11-35 71 空間と表象 上村清雄 池田忍 木村智哉 身崎とめ子 須賀隆章 中村ひの 太田智子 太田岳人 11-36 71 文化における想起・忘却・記憶 三宅晶子 南雲大悟 大内郁 身崎とめ子 木村智哉 斐峰学 太田岳人 11-37 72 境界と差異の社会学 米村千代 片桐雅隆 大浦明美 出口泰靖 市川憲一 山田瑞紀 11-39 73 古代地中海世界における文化受容の諸断 保坂高殿 和泉ちえ 面 伊藤沙耶 阪田祥章 野村嗣 11-01 中国と日本の医療・社会保障システムの比較研究 研究課題 少子高齢化の進展、社会環境の変化、医療技術の進展など、国際社会における医療制度・社会保障を 取り巻く環境が大きく変わりつつある。現在、中国は国民皆保険の実現を目指して医療・社会保障制度 を整備しているが、様々な課題を抱えている。本研究では、中国と日本の医療・社会保障システムの整 備について研究を行い、両国の比較研究を通してお互いに対する示唆を掘り出していきたい。 - 57 - 研究の経過 今年も引き続き中国と日本の社会保障・医療制度について研究活動をしてきた。中国の社会保障・医 療制度の改革の現状や今後の方向性を分析すると同時に、日本の医療保険制度改革の経験などから中国 に示唆を与える点を検討した。今後も世界各国の社会保障や医療制度の改革に注目し、中国と日本の医 療・社会保障システムを含む社会全体の在り方について研究を進めていきたい。 11-02 戦争責任論と公共性 (1)「研究課題」について これまでの戦争責任論の多くは、「自己責任」と「因果関係」に基づく近代主義的・個人主義的な観 点に立脚するものであった。しかし、時間の経過に伴って、戦争責任(論)には、新たな主体を考慮に 入れることが求められるようになってきたといえる。この新たな主体とは、戦争及び戦争犯罪の間接的 当事者や関係的当事者の問題である。 敗戦直後、ドイツにおいて出版されたカ-ル・ヤスパ-スの『罪責論 Die Schuldfrage』は、この問 題に正面から取り組んだ仕事である。『罪責論』においては、法と政治と道徳と形而上学という異なる 四つの次元から責任が論じられている。 上記については、私の修士論文において論じたことである。したがって、本プロジェクトでは、この 研究をさらに深めるために、ヤスパ-スの政治哲学の理論をまとめ上げていく。また、戦争責任論につ いての自らの理論を公共哲学の知的文脈へと位置づけていく。 (2)「研究の経過」について 昨年度は、日本及び海外のヤスパ-スについての二次文献を読み進めた。また同時並行して、ドイツ における戦争責任の議論が、どのような歴史的文脈から生まれてきたものなのかを探るため、ドイツに おける戦後処理について、関連する文献を読み進めた。 【取り扱った主なテキスト】 ・Alan M.Olson, Heidegger&Jaspers,1993. ・Hans Saner,Einsamkeit und Kommunikation,1994. ・Gesine Schwan,Originally published as Politik und Schuld,1997. ・Norman Geras, The Contract of Mutual Indifference,1998. ・『ヨーロッパ戦後史(上・下)』、トニ-・ジャット著、2008 年。 【議論の主な論点】 ・犯罪における<時効>と<赦し>の問題について ・「和解」における表層的な平等性と、赦す側と赦しを請う側間に生じる垂直関係について ・戦後ドイツの「和解」のプロセスについて (3)「研究の成果」について 議論の結果、以下のような知見が得られた。 ・歴史が敵とした他者を理解しようとする粘り強い意志。「道徳的有罪性」の自覚によって、他者理解 の契機が生まれる。同時に、他者の理解は、自己の理解の契機となる。 ・赦しのひそかな行為 incognito の提唱。赦す側と赦しを請う側の間で、共通の目的や理念を獲得してい く努力の必要。双方の垂直的関係を乗り越え、その後の関係を構築してゆくための行為。 ・incognito の一環として、歴史を自己の存在との関係で再定式化してゆく試みの必要。 ・戦後のドイツでは、連合国側の政治的思惑とは無関係に、自主外交が進められてきた。 (4)「来年度の方向性」について - 58 - 来年度も、引き続きヤスパ-スの二次文献を読み進める。 11-03 軽度発達障害児におけるワーキングメモリー解析 1)参加メンバー 責任者:杉田克生 参加者:山口元(千葉大学文学部) 、下山一郎(千葉大学フロンティアメディカル工学センター)、鳥居 深雪(植草学園短期大学児童障害福祉専攻)、杉田記代子(東洋大学ライフデザイン学部) 2)研究課題 発達障害児におけるワーキングメモリー解析 3)研究経過、 本研究では,自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder: ASD)の認知特性に関する実行機能 (Executive function: EF)障害説と弱い中枢性統合(Weak central coherence: WCC)説がある。認知特性の 評価方法を検討し,効果的な教育的支援の方法を探る.実行機能と中枢性統合の評価には、 社会的場 面の写真を見せ ASD の子どもが何に注意を向けて情報を把握するのか,特徴を分析する.さらに,WISCⅢや DN-CAS のデータを検討し,ASD の子どもの EF 障害と WCC について分析を試みる.対人認知の 評価には、ASD の人物画をグッドイナフ人物画知能検査(Draw-a-Man Test:DAM)の尺度を用いて分 析し,採点項目ごとの通過率等から特徴や傾向を明らかにする.教育的支援の方法として、EF 方略教育 プログラム(Executive Function Strategy Education Program : EFSEP)、CC 方略教育プログラム (Central Coherence Strategy Education Program : CSEP)を検討した. 対人認知の障害については 人物画の指標を用い,ASD の早期発見,早期支援の方法を検討した.ASD の子どもの反応を記録し,傾 向を把握した結果,断片的な解釈が多く,写真に写っているもの(人)の関係を読み取っていないもの が多かった.対人認知の障害については、DAM の尺度のうち,定型発達群の 85%以上が通過したのは 17 項目だったが,そのうち 9 項目で ASD 群が有意に低かった.ASD の人物画を指標として,対人認知 の状態を評価することが可能と思われる。 4)研究成果(主な関連論文) 1. Sugita K, Uesaka T, Nomura J, Sugita Ki, Inagaki M. A family-based association study does not support DYX1C1 as a candidate gene in dyslexia in Japan. IMJ 2011, 18(2), 130-132 2. 佐藤のぞみ、杉田克生、下山一郎 人文社会科学研究 3. タッチパネルを用いた難聴児・者への言語学習支援 千葉大学 第 23 号、pp257-273, 2011(平成 23 年 9 月 30 日発行) 新井春菜、杉田克生、鳥飼智加、下山一郎 第一言語と第二言語における“語彙-概念リンク”の発 達 その2 千葉大学教育学部研究紀要(印刷中) 5)「来年度の方向性」 脳波や近赤外線を用い、対人認知における脳内機能の局在など生理学的検証を実施する予定である。 11-04 「公共政治学」の構築-政治学方法論と公共哲学 ◇研究課題 本プロジェクト研究では、経験的政治科学と規範的政治哲学の両者における方法論の整理を行うととも - 59 - に、その架橋となる公共哲学そのものの方法論の探究を行っている。ここではそれを『公共政治学』と 称して、 「学問の構造改革」 「学芸ルネサンス」 「学問改革」を志す公共哲学運動を土台に、公共哲学個別 領域における政治学を再構成した独自の解釈を試みている。昨今のサンデルブームに見られるような政 治学の再生状況は正に 80 年代に起きたアメリカ政治哲学の復権と同等、あるいはそれ以上の学問的潮流 を示している。この好機において、社会科学を如何に公共に媒介するかという命題を実践として考察で きる意義を踏まえつつ、公共哲学のこれまでの勃興の歴史と継続する現在の有り方を整理して行きたい。 ◇研究の経過と成果 昨年度は、これまでに引き続き政治学方法論に関する最新文献の整理に努めた。日本における政治学方 法論の研究動向、アメリカ政治学会の動向(APSA 分科会:Society for Political Methodology)を中心に探 りつつ、近年刊行されている「社会科学方法論」 「方法論争」に関する内外の文献に焦点を当てて整理研 究を行うとともに、学際研究を志向する「公共政策論」 「未来学」 「リスクマネジメント論」など、公共哲学との接点を有する学問諸分野との比較検討も行った。 ◇来年度の方向性 最終年度である本年は、これまでの蓄積を「研究報告会」 「研究報告書」としてまとめて提示していくこ とを考えている。公共政治学が学問改革のみならず現実政治においてもいかに重要な役割を持ちうるか に関しても検討を加えて行きたい。 (文責:石井宏典) 11-09 帝国・人種・ジェンダーに関する比較研究 (活動報告) 研究課題:本プロジェクトでは、現代の世界においてしばしば「民族対立」「人種問題」であるかのよ うに捉えられがちな諸現象を、近代世界システムの構造に関わる問題として位置づけ直し、「帝国」の 磁場の中で「民族」や「人種」が形成される過程を歴史学的視座から明らかにすることをめざしている。 また、「帝国」の支配秩序を解き明かす重要な鍵として、「階級」や「民族」と並んで、「ジェンダー」 の要因にも着目する。 研究経過:研究分担者、協力者は共通テーマである「帝国」「人種」「ジェンダー」に関し、それぞれ に有意義な研究を進め、意見交換を行なった。栗田禎子は 2011 年 10 月にスーダンのハルツーム大学で 開催されたスーダン研究をめぐる国際サマースクールに講師として参加し、現在のスーダンにおいて展 開している「民族」「人種」紛争を歴史学的立場から脱構築・克服する可能性についての見通しを提示 した。武田祥英は前年度・前々年度に引き続き、英国で収集した一次資料をもとに、第一次大戦中の英 国の国内戦時体制における「ユダヤ人」の位置づけを探り、その過程で形成された「人種」イデオロギ ーが戦後の帝国の中東支配の中でどのように応用されていくのかを検証した。また、現在のパレスチナ 問題の根源であるシオニズムが、英帝国の中東政策の文脈で具体的にはどのような機能を果たしていた のかをめぐる考察を深めた。千代崎未央は、19~20 世紀のエジプトの民族運動・左翼運動におけるジェ ンダーの問題を追求し、さらに新しい課題として、(現在の世界における「帝国」秩序を揺るがせたと も言える)エジプト「1 月 25 日革命」におけるジェンダーの問題にも取り組みつつある。上記の諸研究 は、素材はさまざまであるが、いずれもプロジェクト共通の問題意識に支えられ、さらに「イギリス帝 - 60 - 国と人種主義」という共通のテーマに収斂していく可能性を持つ。また、押尾高志は対象時期は異なる が、レコンキスタ後のイベリア半島におけるモリスコ(旧イスラーム系住民)の問題をめぐる参考報告 を行ない、「近代」形成期の世界における暴力とアイデンティティーの問題に光を当てた。今年度はこ うした視座もさらに意識的に取り込むことにより、イギリス帝国にとどまらぬ、「帝国の比較研究」を 実現していきたいと考えている。 今後の計画:年度末にこれまでの研究の成果をまとめた研究報告書を刊行することをめざしており、そ れに向けた準備報告会等を組織していきたい。 11-11 近代日本政治思想史におけるドイツ観念論政治思想の持つ意義につい ての研究 (1)研究課題 本研究は、ドイツ観念論の日本における意義を一定の形で明らかなものとすることを目的とする。特 にカント、フィヒテ、ヘーゲルといったドイツ観念論の思想家における政治思想の展開と、それらの日 本における受容の再構成を本研究の課題としている。 (2)研究の経過 本研究テーマに関するこれまでの取組み状況としては、2009 年度にドイツ連邦共和国に赴き、指導教 員の紹介の下、ハイデルベルク大学の日本思想の研究者ヴォルフガンク・ザイフェルト教授を訪問し、 貴重な助言をいただくと同時に、意見交換を行った。そしてドイツ訪問の際にはハイデルベルク大学図 書館及びバイエルン州立図書館を利用し、文献資料の調査を行った。2009 年度は主に日本における優れ たカント及びフィヒテの政治思想研究者である南原繁の政治思想研究を取り上げ、その日本における意 義を千葉大学の全体研究会で報告し、また日本におけるフィヒテ政治思想の受容を論じた論文を執筆し ている。 2010 年度はドイツ観念論の政治思想家そのものの思想展開についての研究にいそしみ、カントやフィ ヒテの政治思想についての研究書の書評を千葉大学の紀要に発表し、また「カントとフィヒテの平和論」 と題した報告を千葉大学の全体研究会で行い、その成果を 2011 年度に二つの論文にして千葉大学の紀要 に発表している。 (3)研究の成果 研究の成果として、まず2009年度にドイツ観念論の思想家フィヒテの政治思想研究において重要な二 著作「愛国主義とそれに反するもの」の翻訳(『千葉大学人文社会科学研究』第19号に掲載)と「マキャ ベリ論」の翻訳(同紀要第20号に掲載)を行った。また日本に於けるフィヒテ政治思想の受容をそのナ ショナリズム思想の受容の観点から分析した論文を完成させた。この論文は創風社から2010年8月に刊 行された木村博編『フィヒテ「全知識学」と政治的なるもの』という若手哲学研究者を中心とした論文 集に採録されている。 続く2010年度は、ドイツにおける1790年代の政治思想の展開についての研究書であるフレデリック・ C.バイザー著、杉田孝夫訳『啓蒙・革命・ロマン主義 近代ドイツ政治思想の起源1790-1800年』の書 評(『千葉大学人文社会科学研究』第21号に掲載)と、カントとフィヒテの政治思想を比較し、分析した 研究書であるグンナー・ベック著『自由、権利、法におけるフィヒテとカント(Gunner Beck,” Fichte and Kant on Freedom, Right, and Law”)』の書評(同紀要第22号に掲載)を行った。 - 61 - そして2011年度では「カントの『永遠平和のために』とフィヒテの書評」、「フィヒテにおける永遠平 和に向けた政治思想の展開について」と題する二つの論文を『千葉大学人文社会科学研究』第23号及び 第24号に発表した。 (4)来年度の方向性 来年度の方向性としては、2010 年度から本格化させたドイツ観念論の政治思想についての研究をさら に進展させると同時に、そこでの議論を踏まえた上で、近代日本におけるドイツ観念論の受容の展開及 び意義についての研究をさらに進展させる予定である。 11-12 心理生理健康教育論 ストレス・生体リズムと健康教育の研究 「研究メンバー」 代表 長根光男 メンバー 菅 理江(埼玉医科大学生理学) 大学院生 在籍者なし 「研究課題」 ストレス・生体リズムと健康教育 「研究の経過」 ・健康教育に関わる諸問題をメンバーと個別に討論した。 ・生体リズムに関して,埼玉医科大学生理学教室で生化学的な実験をし,成果を発表した。 「研究の成果」 本年度学会誌に研究成果を発表した。 ・ Nagane et al., Relationship between psychosomatic complaints and circadian rhythm irregularity assessed by salivary levels of melatonin and growth hormone. Journal of Circadian Rhythms 2011, 9:9 「来年度の方向性」 生体リズムとストレス感受性や耐性との関連性を実験的に研究していきたい。 11-15 広域編年研究の新展開 1)参加メンバー 責任者:柳澤清一(文学部教授) 分担者:井上 賢(木更津市埋蔵文化財職員)・近江 哲(越生町文化財担当職員)岩城克洋(東京大学 特任研究員) 、石橋茂登・小林嵩・長山明弘(人社研博士後期課程) 2)研究過程 プロジェクト研究参加者それぞれの問題意識、研究テ-マに沿うかたちで、各時代の土器型式論につい て検討した。合わせて、北海道伊茶仁ふ化場第1遺跡の発掘調査を実施した。 調査研究: ①北海道礼文町浜中 2 遺跡発掘調査(4~5 月):全員参加 ②イタリア、ソンマ遺跡の調査整理・研究(8 月):考古学研究室員 - 62 - ③千葉県館山市出野尾洞穴遺跡発掘調査(7 月):全員参加 ④北海道中標津町鱒川第 3 遺跡発掘調査(9 月):全員参加 ⑤大寺山洞穴遺跡他、安房地域の海食洞穴遺跡資料の整理作業(通年):全員参加 ⑥北海道礼文町浜中 2 遺跡の整理作業・概報作成(10 月~3 月):全員参加 ⑦千葉県館山市出野尾洞穴遺跡の整理作業・概報作成(10 月~3 月):全員参加 ⑧北海道中標津町鱒川第 3 遺跡の整理作業・概報作成(10 月~3 月):全員参加 ⑨千葉大学文学部考古学研究室創立 30 周年記念論文集『考古学論攷Ⅰ』 ・ 『30 年のあゆみ』作成(4 月~ 3 月):全員参加 個別研究: 柳澤「擦紋・オホーツク式土器の型式論」 岩城「ローマ時代の土器型式論」 長山「縄紋時代中期末葉の土器型式論」 井上「縄文時代早期の土器型式論」 成果報告: 【共同】 千葉大学考古学研究室 2011『北海道標津町伊茶仁ふ化場第1遺跡 第 7 次発掘調査概報』 千葉大学亥鼻地区埋蔵文化財調査委員会 2011『千葉市中央区猪鼻城跡 千葉大学医薬系総合研究棟建設 に伴う発掘調査報告書』 千葉大学文学部考古学研究室考古学論攷編集委員会 2012『考古学論攷Ⅰ』 千葉大学考古学研究室 2012『30 年のあゆみ』 千葉大学考古学研究室 2012『北海道礼文町浜中 2 遺跡 第 1 次発掘調査概報』 千葉大学考古学研究室 2012『千葉県館山市出野尾洞穴遺跡 発掘調査概報』 千葉大学考古学研究室 2012『北海道中標津町鱒川第 3 遺跡 第 1 次発掘調査概報』 【個別論文】 柳澤「北方編年再考その(7)-擦紋Ⅱ期における道央・道北、サハリン島南部の編年対比-」(『(千葉 大学)人文研究』第 38 号、99-140 頁、2009 年)・「北方編年再考 その(8) : 道東における新北方編年体 系の検証 - 灰白色(Ma-b)火山灰を「鍵」層として-」『(千葉大学)人文研究』第 39 号、37-93 頁、2010 年)・「環根室海峡圏における貼付紋系土器の対比-南千島への「駆逐・移動」説をめぐって-」(『考古 学論攷Ⅰ』、645-664 頁、2012 年) 井上「鵜ガ島台式土器古期の様相」 (『考古学論攷Ⅰ』、159-178 頁、2012 年) 石橋「佐原真『祭りのカネ銅鐸』」 (『人文社会科学研究』第 19 号、191-197 頁、2009、千葉大学大学院 人文社会科学研究科) ・ 「銅鐸と寺院 -出土後の扱いに関して-」 (『人文社会科学研究』第 21 号、219-232 頁、2010、千葉大学大学院人文社会科学研究科) ・ 「弥生青銅器の「埋納」あるいは「デポ」の小考」 (『考 古学論攷Ⅰ』 、461-576 頁、2012 年) 岩城「イタリア半島中部における Ceramica commune da fuoco/coperchio の編年研究」(『人文社会科学 研究科研究プロジェクト報告書第 128 集』、169-194 頁、2010 年)・「イタリア半島中部における CCF/pentola の編年研究」(『考古学論攷Ⅰ』、689-712 頁、2012 年) 近江「トクサの史前利用~植物利用における歴史背景と痕跡の観察から~」(『紀要』埼玉県立川の博物 館、2010 年) ・ 「二単位波状縁を巡る諸相-諸磯 b 式における器形の変化と文様-」 (『人文社会科学研究 科研究プロジェクト報告書第 128 集』、45-68 頁、2010 年)・「獣面突起の変遷-諸磯 b 式における文様 との相関性から-」(『考古学論攷Ⅰ』、205-236 頁、2012 年) - 63 - 長山「大村 裕著『日本先史考古学史の基礎研究-山内清男の学問とその周辺の人々-』」(『人文社会科 学研究』第 19 号、141-151 頁、2009、千葉大学大学院人文社会科学研究科) ・ 「動物形象突起研究の現段 階-その概要と千葉県における資料集成-」 (『千葉縄文研究』第 3 号、2009 年 5 月、千葉縄文研究会)・ 「加曾利 E(新)式における土器系列の研究(1)-「連弧文土器」から「Y 字状文土器」へ-」(『古代』 、 早稲田大学考古学会、2010 年) ・ 「動物形象突起についての覚え書き―突起・把手に関する研究のあゆみ ―」 (『人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書第 128 集』、69-102 頁、2010 年) ・ 「関東北に於ける 土器系列の相関(1)-「懸華状連接区劃文土器」の分布と加曾利 E3 式土器の終末-」 (『考古学論攷Ⅰ』、 277-308 頁、2012 年) 【発表】 石橋「銅鐸の研磨について」(千葉大学人文社会科学研究科全体研究会、2009 年) 長山「動物形象突起研究の現段階-縄紋中期末葉から後期初頭の千葉県を中心に-」(千葉縄文研究会、 第 39 回例会、千葉市生涯学習センター、2009) ・ 「解題-動物形象突起研究の現段階」 (千葉縄文研究会、 第 40 回例会、千葉県教育振興財団埋蔵文化財センター、2009) ・ 「動物形象突起研究の現段階-縄文中期 末葉の千葉県を中心に-」(阿佐ヶ谷先史学研究会、2009) 3)来年度の方向性 各自の研究テーマについて、資料の分析、調査を進めるとともに、プロジェクト全体として浜中 2 遺跡・ 出野尾洞穴遺跡・鱒川第 3 遺跡の発掘調査を実施し、資料整理を進めた。それと並行して、千葉大学文 学部考古学研究室創立 30 周年を記念する論文集を刊行し、その中でこれまでに調査された約 20 遺跡の 調査資料を再整理した。また、昨年度に引き続き、大寺山洞穴他、安房地域の海食洞穴遺跡の資料整理 を進めた。 来年度は、個別研究を通じて明らかになってきたそれぞれの課題や問題点を整理し、将来的な総括に向 け引き続き活動していきたい。また、全体的な活動としては本年度も千葉と北海道での発掘調査、その 整理作業を予定しており、年度末には報告書の刊行を目指している。 11-16 現代日本の政策の革新と政治の革新 (参加者) 代表者:宮崎隆次(千葉大学法経学部) 参加者:三宅明正(千葉大学文学部)魚住弘久(千葉大学法経学部) 周宇嬌(人社研博士後期課程) (研究課題) 小泉政治('01-4~'06-9)とその後の自民党政治(~'09-9)、政権交代後の民主党政治('09-9~)を、 「政策革新」と「政治革新」という視角から検討することを課題としている。 (研究経過・成果) 政権交代後の民主党政府と与党内および与野党関係の動きが極めて激しく(特に'10 年 7 月参院選後)、 またグローバル経済の混乱や'11 年 3 月 11 日の東日本大震災によって新たな緊急政治課題が生じ、それ がまた政府・与党内関係、与野党関係を混乱させたため、政権交代後の政治を「政策革新」と「政治革 新」という視角から検討評価するのは、事態が続行中で当面無理と断ぜざるを得なかった。そこで方針 を大転換し、小泉政権以前の小泉の政治的立場、政策の変遷に着目し、それを小泉政治に繋げることに - 64 - よって、小泉政治はいかなる意味での「政策革新」 「政治革新」をもたらしたのか、あるいはもたらさな かったのかを検討することにした。その成果の一部は、周宇嬌により「政権獲得以前における小泉純一 郎の政治戦略--派閥活動と郵政民営化論を中心として」と題し、'11 年度後半期全体研究会で発表され た。 (来年度の方向性) 研究会での発表をもとに、政権獲得後も展望して、 「小泉純一郎の政治力の伸張 政治」「小泉純一郎と郵政改革 政権獲得以前の権力 政権獲得以前の政策政治」(いずれも仮題)という二本の論文を完成さ せる。並行して財政投融資に関する書評を書き、学位論文提出の条件を整える。次いで、主目的である 小泉政治を権力、政策の両面から分析し、検討評価する。仮に日本政治が一応の落ち着きを見せた場合 には、再度その「政策革新」「政治革新」という視角からの検討評価を試みる。 11-17 日独比較債権法 1 参加者:半田吉信、亀井隆太(博士課程 2 年)、金子洋一(博士課程 1 年) 2 研究課題:半田は、ハーグ子供連れ去り条約、ドイツ意思表示論、日本の民法(債権法)改正論な どを手がけてきたが、この 1 年はハーグ子供連れ去り条約に関するモノグラフィーの執筆に力を注いだ。 亀井は、博士論文のテーマである弁済者代位に関するドイツ、イギリスの文献の収集、講読に時間を割 いた。金子は、本学人文社会科学研究科入学後は国際私法の分野のドイツの原書の講読、わけても国際 相続法に関するドイツの資料の閲読に精力を注いだ。 3 研究の経過:半田は、法務省のホームページで公表されるハーグ条約の国内施行法の原案を参照し つつ、これまで訳出してきたドイツの資料との比較、整理を行った。また 2011 年 11 月にはドイツで日 本の民法(債権法)改正提案の紹介と討議を行った。亀井は、研究テーマである代位弁済に関するドイ ツ、イギリスの文献を集め、授業でもその一部を講読した。金子は、興味をもったドイツ語の原書や国 際相続法に関する論文や判例を授業に持ち寄り、みんなで講読した。ドイツ語文献の読解力の涵養に大 いに役立った。 4 研究の成果:授業では、学生の研究テーマに関連する資料の講読を行っている。亀井は、博士論文 のテーマに直接関わる資料を訳出等して、論文執筆のための素材を集めた。金子も、まだ博士論文全体 の構成は固まっているとはいえないが、19 世紀末から 20 世紀はじめにかけての国際相続法に関するド イツの資料を収集、閲読し、博士論文執筆のための基礎作業を行った。 5 来年度の方向性:半田は、ハーグ条約に関するモノグラフィーがほぼ完成に近づき、最後の作業に 取り掛かっている。それが終わると、意思表示論と民法改正に関するモノグラフィの執筆に取り掛かり たいと考えている。民法(債権法)改正原案の独訳の作業も完成させたい。亀井は、代位弁済に関する 博士論文の執筆に専念する予定である。授業では、ドイツ語、英語文献の訳文の確認を行うことになろ う。金子は、国際相続法に関するドイツの資料、わけても 2012 年 3 月に EC 理事会に提出された、ヨー ロッパ国際相続法指令の資料の翻訳作業、更なる資料の収集などを行って、博士論文の準備を進めると ともに、ドイツ語読解力をさらに磨きたいと考えている。 - 65 - 11-18 サービサイズ概念の背景・効果・政策に関する研究 研究課題 物の所有権を消費者に移転させることなく物から得られるサービスを提供するビジネススタイルに転換 することをサービサイズと呼び、その背景、効果、実現のための政策について研究するものである。 研究の経過と成果 倉阪において、昨年度に引き続き、サービサイズ事例の収集を行うとともに、千葉市廃棄物講演会(2012 年 3 月)などにおいて、その内容の紹介・普及を進めた。また、胡は、 「中国における自動車再生品の利 用実態分析及び自動車リサイクル部品市場育成に関する政策研究―先進国である日本の経験の活用」と いうテーマで富士ゼロックス研究助成を獲得するとともに、自動車産業のサービサイズの前提となる廃 自動車の排出量予測を中心とする論文 Projection of End-of-Life Vehicle (ELV) Population by Vehicle Type at Provincial Level of China and Analysis on the Gap between the Future Requirements and the Current Situation of ELV treatment in China を Journal of Material Cycles and Waste Management に投稿し、査 読中となっている。 来年度の方向性 来年度も引き続き事例収集とその環境保全上の効果の見積もりを行うとともに、具体的な政策提言につ ながるような検討を進め、研究成果をとりまとめ論文集として公刊することとしたい。 11-22 子どものための哲学教育研究 プロジェクト代表者:忽那敬三 報告書作成者:村瀬智之 <研究課題> 本プロジェクトの今年度の課題は、大学教育以前の段階での哲学教育の方法論を実質化するために、 (1) 多くの現場において実際に授業を立案・計画・実施することによって、そこでの効果を判定しつつ問題 点を析出すること、 (2)哲学教育にかんする理論的考察を、文献や授業実践の中から得られた知見を基 に行うことであった。 <研究の経過> 上記の研究課題に対応して、 (1)本研究プロジェクトのメンバーである村瀬が、日本大学研究員土屋陽 介氏を中心に行われた都内の私立小学校二校における哲学教育の授業実践に立案・計画段階からかかわ り、授業実施に際してもティーチング・アシスタントとして授業を構築した。また、都内の私立高等学 校における授業実践については、村瀬が中心となり授業の立案・計画・実施を行った。これらの授業実 践およびその後の振り返りの機会等を通して、哲学教育を実際の学校において行う際の利点や効能、お よび、注意すべき点や問題点などが明らかになった。 また(2)としては、「子どものための哲学(Philosophy for Children)」を中心とする哲学教育にかん する文献調査を行った。また、アメリカで開発された大学教育以前の哲学教育のための教科書である Philosophy for Teens や、生命倫理学についてゲームを通して子どもに考えてもらう Moral Games for - 66 - Teaching Bioethics の翻訳を通して、子どものための哲学とは違った仕方での哲学教育の可能性も視野に いれつつ、それらの共通性や差異についての考察を行った。これまでの授業実践の中から開発されたメ ソッドやそれに対する理論的考察は、2011 年夏に韓国晋州市で開催された International Council of Philosophical Inquiry with Children(ICPIC)発表大会で研究発表された。 <来年度の方向性> 来年度は、いままで以上に授業実践の場所を増やしながら、実際の授業において使える哲学教育の方法 論を確立していきたい。それと同時に、授業の中から見えてきた課題について、大学教育以前の哲学教 育において進んでいる国々での対策を調査研究すると共に、大学教育以前の哲学教育のもつ意義につい ての理論的研究を、哲学史等も参照しつつ考察していきたい。そして、これらの成果を基に最終報告書 を完成させていきたい。 11-24 究 1) 経済連携協定(EPA)の受け入れに関する社会学的、人類学的な調査研 研究課題 「経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人看護師候補者受け入れの一考察」 2) 参加メンバー 代表 磯崎育男(人社研教授)、前田町子(人社研博士後期院生) 3) 研究の経過 研究題目を深く究めるために、① 2 ヶ月に一度外務省の職員と ODA 民間モニターの OB、OG による 勉強会へ参加、② 定住難民は外国人労働者の一部であるので、 (財)アジア福祉教育財団難民事業本部に よって行われた「日本定住難民とのつどい」への参加、③ インドネシア人看護師・介護福祉士候補者支 援 NGO ガルーダサポーターズによる国家試験対策講習会と、講習会の後に催された候補者・サポーター の交流会への参加、④ 放送大学世田谷学習センターで、世田谷学習センター付近住民及び、放送大学学 生を対象に行われた「生命環境科学研究会(講演会)」に参加し「インドネシア人看護師候補者受け入れ政 策の一考察」と題して講演、⑤ 「看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテスト」を 傍聴、⑥ インドネシア人看護師・看護師候補者の日本語教師へのインタビュー、⑦ NPO 法人国際保健 医療支援・研究センター(International Health Assistance and Research Center: IHAR )主催のパーテ ィに参加しインドネシア人看護師・看護師候補者との交流、等を行った。以上の活動を通して明らかに なったことは、インドネシア人看護師候補者にとって看護師国家試験合格の難しさであり、国家試験に 合格し看護師になってからも職場での業務についての報告・連絡・相談(略して「ほうれんそう」と言わ れている)など日本語の困難さである。 また外国人労働者受け入れなどに関連し、以下の文献を参照した。 伊豫谷登士翁、梶田孝道編 『外国人労働者論-現状から理論へ-』弘文堂、1995 年 花見忠、桑原靖夫 編 『あなたの隣人 外国人労働者』、東洋経済新報社、1993 年 早川智津子 「技能実習生の受け入れ機関による管理費の賃金控除・徴収と解雇の違法性」 『季刊労働法 228 号』労 働開発研究会、2010、p174-186 - 67 - Trafficking in Persons Report 2011 U.S. Department of State Diplomacy in Action 4)来年度の方向性 これまでの活動を踏まえて、さらに問題点の整理を行い、研究課題の充実に向け具体的に進展させる ように努める。 11-25 都市コミュニティにおける相互扶助と次世代育成 本研究プロジェクトは、近年その重要性が強く指摘されている、都市コミュニティにおける相互扶助 のあり方について明らかにするとともに、都市における次世代育成の新たなあり方を模索するため、さ まざまな実践的調査を行うことを目的としている。特に、町内会・自治会などのコミュニティ組織の活 動の現状、民間ボランティアによる高齢者福祉活動や子育て支援活動、中心市街地における相互扶助機 能について検討し、実践に生かすことで、新たな福祉社会の構造を展望することを目的としている。 本年度は、昨年度の日欧比較実証調査、および理論的検討を踏まえ、千葉地域及び広島地域において、 都市部と農村部を対比させつつ、具体的なフィールド調査と実践的関与を行った。千葉地域の都市部と しては、千葉市中央区の栄町・富士見町などの中心市街地を舞台として、調査と実践を行った。具体的 には、中心部の空洞化の構造的要因を探るため、町会や商店街において聞き取り調査を行うとともに、 特に小学生を対象とした補習塾的講座、およびイベントを定期的に開講した。そこで明らかとなったの は、小学生世代における世代間交流の不足であり、子ども会組織が消滅するなかで、地域の活動に参加 する機会が奪われている子どもが多数いること、しかし大学が関与することで、子どもたちの地域への 参画の機会が生まれていく可能性が示唆された。実際、補習塾には多くの子どもたちが参加するととも に、地域イベントに子どもたちが協力するようになるなど、さまざまなつながりが生まれている。また 館山市をはじめとする千葉の農村部、広島県の農村部についても実地調査を行い、対照した。 本年度の成果を踏まえつつ、次年度は、具体的な実践をさらに継続するとともに、都市コミュニティ における相互扶助のシステムづくりのための提案を策定すべく、研究活動を進めたい。 11-29 福祉思想に関する研究 研究課題 これまで日本において福祉制度の思想的基盤に関する研究が希薄だったことを踏まえ、ヨーロッパ、日 本等の福祉思想に関する文献資料の整理・分析を行うとともに、先行研究のレビューを行った。この場 合、 「福祉」という概念自体が多義的であることも意識し、近代以前における福祉思想・実践において重 要な意味をもった各地域における宗教の位置に関する探究を含めるとともに、 「科学」との関わりも吟味 した。 研究の経過 近代以前の福祉が、宗教と一体であったものから、その専門化、職業化によって制度的対応に発展した 反面、現代では特に日本において、社会的連帯への志向に欠けるというような思想的空白が問題となっ ているため、明治大正期における諸々の社会事業思想から福祉思想としての現代的意義を検討した。 - 68 - 研究成果 福祉は憐れみや信念による個人的救済から、社会全体の問題としてとらえ支援を行うことで、個人が多 様な生活様式を自由に選択することの可能性を拡大したが、後期近代という時代状況においては、その 制度的理念として、近代的な自由平等博愛に加えて「自然」に関する要素を包含していくことが必要と なっているという点について吟味を行った。 来年度の方向性 初年度の研究を踏まえ、福祉思想を把握・分析する際の基本的な概念や普遍的な座標軸を考究し何らか の定式化を行いたい。 11-30 現代共犯論の日独比較法研究 【研究課題】 本研究プロジェクトは,日独の共犯論の現状を調査・検討することによって,共犯論の将来的な展望 を得ようとするものである。現在,わが国の刑法学における共犯論は,ドイツの議論から少し離れて展 開されており,十分な比較法的研究の対象となっているとはいいがたい状況がある。本研究プロジェク トでは,共犯論における比較法研究を行なうことで,現在のわが国の共犯論の問題点,未解決領域を認 識し,共犯論における理論的な展開方向を認識しうるものと思料される。 【研究体制】 現在のわが国の共犯論の基調には,因果的共犯論があることから,共同正犯を含む広義の共犯全般に 関わる問題と狭義の共犯の固有の問題とに区分し,林陽一が因果的共犯論の視座から,渡邉友美(後期 課程 1 年)が因果的共犯論を否定する視座から,広義の共犯の問題を,小野上真也(法経学部助教)が 因果的共犯論の視座から,石井徹哉が否定的な視座から狭義の共犯の問題を分担する。 【研究の経過】 今年度は,各分担者がそれぞれ担当する領域について,ドイツにおける議論の状況を調査・検討した。 本年度は,現代の共犯論に至る状況の調査に力点を置き,日独における共犯論を共同正犯を中心として, 学説の史的展開を的確に把握し,現代の共犯論に至った経緯を検討し,そこから現在の学説状況の問題 性を明らかにすることに努めた。 【来年度の方向性】 前年度の調査・研究に引続き,ドイツにおける議論状況・共犯論の動向を検討し,中間的なとりまと めをおこなう予定である。それを基礎として,改めてわが国の議論状況と比較し,改めてわが国におけ る判例・学説の動向を批判的に検討し,研究報告書をとりまとめる予定である。 11-31 日米の中等理科教育における遺伝と進化の教授内容の比較研究 1 構成メンバー 藤田剛志、大谷康治郎 - 69 - 2 研究課題 本研究プロジェクトの課題は、日米の中等理科教育における遺伝と進化の教授内容について総合的に 検討し、次の3点を明らかにすることである。 (1) 日本の明治期から今日に至るまでの中等教育における遺伝と進化の教授内容の変遷を明らかにす ること (2) BSCS生物をはじめとする米国の中等生物教科書における遺伝と進化の教授内容を明らかにするこ と (3) 日米の遺伝と進化の教授内容を比較することによって、我が国の生物と進化の教授内容の特質を明 確にすること 3 研究経過および成果 平成 23 年度は、日本における遺伝と進化の教授内容の歴史的な変遷を明らかにするために、遺伝や 進化の教授内容に関する文献の収集を行った。明治期からの教科書等を調査対象とし、戦後においては 学習指導要領も調査対象に加えて、分析を行った結果、日本の中等理科教育における遺伝と進化の取り 扱いにおいては、遺伝と進化をつなぐ重要な概念である変異の取扱いが軽視されてきたことが明らかに なった。 4 来年度の方向性 米国の高校カリキュラムである BSCS 生物において、進化がどのように教授されてきたのかその歴史 的な検討を行う。米国では、周知の通り、中等生物教育において進化論を教えることが法的に禁じられ ている州がある。我が国では進化論の教授は中等生物に明治期から取り入られてきた。日米における遺 伝と進化の取り扱いの変遷をたどることによって、進化に対する我が国、固有の教授価値を明らかにす ることができるものと期待される。また、日本で取扱いが軽視されている変異の教授が米国ではどのよ うになっているのかを明らかにすることも可能である。 11-34 技術進歩の動学分析 1)参加メンバー 野村芳正(代表者)、柿原和夫、大鋸崇、楼其中(博士後期課程 1 年) 2)研究の経過・成果 技術進歩・革新の動学的一般(不)均衡分析の基礎モデルの構築と経済成長の日中比較の方法論を展開す る。 本年度の主な検討経過・成果は以下の通りである。 技術進歩を外生的な一時的ショックとして捉え、そのマクロ諸変数への動学的波及効果の分析から始 めて、引き続き、本来の目的である技術進歩の内生化のモデル構築を目指し、内生的経済成長の論脈で、 技術進歩を体化する資本蓄積の成長要因としての重要性を、理論の側面から分析した。 本年度の検討を通じて、今後の検討課題として、技術進歩を内生化した動学モデルの一般(不)均衡計量 分析、例えば、DSGE による検証を実行し、経済成長要因としての技術進歩の貢献度の日中比較を遂行 することを着想するに至った。 - 70 - 11-35 空間と表象 研究課題:西洋美術史、日本美術史およびジェンダー史を担当する教員と大学院学生によって、建築、 絵画、彫刻、工芸、写真、映像などイメージ表現において空間がどのように表象されてきたかを、それ ぞれの専門とする分野を中心に研究を進展しその成果を研究会において発表討議をおこなう。 テーマとしては、1)都市空間全体の表象、壁画や油彩など絵画作品から写真や映画など映像表現に いたる、時代および地域による、空間全体の表象の共通点と相違点、2)絵巻など連続画面表現におけ る建築および風景の空間描写に見られる特徴、3)建築における男性および女性に充てられた空間の特 性および室内にそれぞれ飾られた家具調度の特色の検討、4)絵画空間の特定の場所を占める人物像の 意味内容、あるいは絵画空間のなかに描き込まれる「画中画」における空間表現の特質、そして、5) 一冊の書物を構築する表象空間の特色など、西洋および日本に対象を限定せず個々の事例を共同で検討 し分析をおこなう。異なる研究領域の研究者が共同討議によって、イメージ表現における、空間と表象 がになう共通の問題点をあきらかにし、それらの成果を個々の構成員の研究に反映させる。 研究の経緯:平成 11 年度は各自がテーマを設定し、文献資料の調査あるいは対象とするイメージの精査 を国内外でおこなった。 来年度の方向性:報告集の刊行を視野にいれて、前期に平成 11 年度の成果を発表討議する研究会を実施 し、後期に、報告集掲載へ向けて構想中の論考の内容を検討する報告会を開催する予定である。 11-36 文化における想起・忘却・記憶 研究代表者:三宅晶子 1)研究課題 本研究では、ヤン・アスマン『文化的記憶』、アライダ・アスマン『想起の空間』、モーリス・アルヴァ ックス『集合的記憶』などの記憶論を踏まえて、文化における想起・忘却・記憶の諸相を考察する。特 に、1930-40 年代の戦時下・植民地下の出来事については、当事者世代が歴史から退場していく中、 直接個人によって伝えられる「個人的記憶」から「集合的記憶」へ、口頭によって三世代にわたって直 接的に伝えられていく「コミュニケーション的記憶」から、規範的なテクスト・イメージ・記念碑・儀 式等によって支えられ、時代をこえていく「文化的記憶」へ、という移行が進行しつつある。プロジェ クトの各メンバーは、このような「文化的記憶」の批判的検討を、それぞれの研究対象においてすすめ た。 2)研究経過と成果 ジャン=F・フォルジュ『21 世紀の子どもたちに、アウシュヴィッツをいかに教えるか?』、アライダ・ アスマン『想起の空間』の読解によって、歴史におけるトラウマと想起について理解を深めた。 大内郁は、1920-40 年代日本における病者の芸術と優生学についての議論の変遷を、式場隆三郎の言 説を通して分析し、博士論文「式場隆三郎と<宿命の芸術>」を執筆中である。 南雲大悟は、日本占領地区において日本によって発行されていた漫画雑誌『北京漫画』 (プロレタリア 漫画誌『カリカレ』の編集者でもあった小野澤亘、久米宏一らが中国にわたって創刊した)におけるイ メージとテクストの特質を分析した。 李文哲は、国際シンポジウム(2011 年 8 月 於延辺大学)において発表し、論文「テレビと『国民』 アイデンティティ―日本のテレビにおける『北朝鮮』表象を中心に」が『日本研究Ⅰ』に審査を経て受 理された。また、「民衆における『満洲』・『文化大革命』の想起と世論―中国延辺朝鮮族を中心に―」 - 71 - 研究において、アスマンらの記憶研究とホールらのメディア・権力研究、現地調査を行うことによって、 朝鮮族固有の「満洲」と「文化大革命」の想起について本格的研究を開始している。 馮英華は、世界日本語教育研究大会(中国日本語教学研究会主催 2011 年 8 月 20 日天津)において 口頭発表「村上春樹『1Q84』における「満洲」経験と父子関係」を行った後、修士論文「「村上春樹に おける「歴史記憶」の語り――『1Q84』を中心に」を提出した。博士課程においては、 「村上春樹にお ける戦争・植民地をめぐる「想起の空間」」をテーマにさらに研究をすすめる。 加藤幸美は、アメリカにおけるホロコーストの文化的記憶について、映画、文学作品、記念館等を対 象に分析を進めている。 木村智哉は戦後日本のアニメーションについて、博士論文『革新と拡散 ―日本におけるアニメーシ ョンの変容に関する文化思想史的考察』にまとめ、博士号を取得した。 渡部周子は、吉屋信子の作品研究を論文「少女たちの「Sweet sorrow(スヰートソロー)」--吉屋信子『花 物語』単行本未収録作品「からたちの花」について」にまとめ、『近代文学研究 』 (28) 38-54 2011 年 4 月 )に掲載された。 安貞美は博士号取得後、アメリカに留学中である。太田岳人はイタリア留学より帰国し、イタリア未 来派研究を博士論文にまとめつつある。 三宅晶子は、ドイツ・ポーランドで「想起の文化」の研究調査を行い、戦後ドイツの記念日における 公的演説、記念碑、記念館、映画、文学等を分析することによって、ホロコーストが戦後ドイツでどの ように集団的に想起され、自己批判的「想起の文化」が生み出されたのか、そしてどのようにしてナシ ョナル・アイデンティティと EU アイデンティティが(再)形成されたのかを研究し、三宅晶子編『戦 後ドイツにおける「想起の文化」』 (日本独文学会研究叢書 2011.)に発表した。 11-37 境界と差異の社会学 【研究の概要】 1.研究課題 境界と差異という概念はいうまでもなく多義的である。本プロジェクトは、あえてこれらの概念を表 題とすることで、社会あるいは社会関係を規定する諸要因について多角的に考察することを目的として 設定された。参加者がそれぞれの領域からこの問題にアプローチし、それらを統合して議論することで 現代社会における社会問題を捉え、社会関係(「他者」との関係性)、共同性を問い直す。 2.構成メンバー 片桐雅隆、出口泰靖、米村千代(本学教員) 大浦明美、市川憲一、山田瑞紀(人文社会科学研究科博士後期課程) 長嶋朋子 (東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程) 【研究の経緯】 初年度は理論研究と調査研究を並行して行った。理論的考察としては、境界や差異に関わる理論とし て権力論、カテゴリーやアイデンティティに関する先行研究についてサーベイし討論した。調査活動と しては、参加者の専門領域(ケア領域、セクシュアリティ研究、スポーツメディア)において、それぞ れが調査を進め、研究会で知見を共有した。多様性や個別性がキーワードとなる現代社会にあって、ど - 72 - のような形でエンパワーメントや支援が可能となるのか、その具体的な展望を考えていくためのベース となる基礎研究を進めたのが本年度の主な成果である。 【来年度の方向性】 来年度は、本度に理論および調査研究を進めたものをより深化させ、報告書にまとめることが目的で ある。特に、差異や境界に関する具体的な支援やエンパワーメントの可能性についても考察を進めてい く。 11-39 古代地中海世界における文化受容の諸断面(保坂高殿) 研究課題 古代地中海世界に生まれた種々の学問・芸術が後進の民族にどのようして受容され、ヨーロッパ文化の 原型を築いたかを追求する。 研究会開催 本研究テーマに関する研究会を,学期中に毎月 1 回開催した。各自の研究成果を持ち寄り,論拠の検討, 意見交換などを行い、多角的な視点から検討を行った。 調査活動の実施 国内外の図書館が所蔵する西洋古典関連の書籍.文献,学術論文を収集し,各自の研究テーマに即した 調査活動を行った。また考古学的調査活動を必要とする院生がイタリアを中心としたローマ時代の遺跡 発掘に参加した。 研究の成果 古代地中海世界の文化受容を巡る諸問題は,ヨーロッパ文明圏に所属する研究者が無意識のうちに前提 に据える諸通念が障壁となり従来十分に解明されたとは言い難い状況において,ギリシア文化の受容発 展を跡づけるための重要な論点を、プロジェクト参加者それぞれの専門領域において見いだすことがで きた。 来年度の研究活動への発展 今年度の成果を踏まえ,各々のメンバーは国内外の学会および学術雑誌に論文を発表し,研究者相互と の意見交換を通して,研究をより深化させる。 - 73 - 以下のプロジェクトは報告集を刊行して活動を終了したため、これをもって本年度の活動報告に代える。 2011(平成 23)年度 刊行プロジェクト研究報告書 報告集 年度 番号 番号 テーマ 代表者 201 11-05 取締役の監視義務 遠藤美光 217 11-06 日本における「標準化」の史的考察 三宅明正 人社研 社文研・人社研 担当教員 後期大学院生 荻山正浩 三村達也 安田浩 高木晋一郎 鳥羽厚郎 長澤淑夫 山口隆司 224 11-07 ワークフェア改革とフレキシキュリティ・モ 安孫子誠男 木村典弘 デル 張玉菡 佐藤健太郎 225 11-08 インドシナ諸国の教育カリキュラムの調査 吉田雅巳 坂口千恵 松本みどり 233 11-10 近代ヨーロッパにおける地域の再編成と社 小澤弘明 栗原久定 会秩序 239 11-13 松浦真衣子 ユーラシアの多言語社会と言語政策 中川裕 田口善久 イリチ サジワーニ ー・ディサー ナーヤカ ムンクバト 小林美紀 240 11-14 記録史料に関する総合的研究Ⅶ 菅原憲二 佐藤博信 藤方博之 坂本忠久 高木晋一郎 吉村旭輝 福田美波 241 11-19 「空間」の民族誌 武井秀夫 工藤由美 佐藤敦 林咲子 矢野裕之 河合文 ラジブ・シュ レスタ 那木拉 242 243 11-20 11-21 自由と拘束――社会と法の哲学のために 個体と権利 嶋津格 嶋津格 - 74 - 石井徹哉 長谷川みゆき 安孫子誠男 島津実伸 田島正樹 吉尾博和 高橋久一郎 中井良太 関谷昇 古澤美映 金原恭子 244 11-23 日本語とそれをとりまく言葉たち(3) 神戸和昭 岡部嘉幸 申宗泰 黄成湘 張昕 245 11-26 サービス労働のあり方と多様化する働き方 片桐雅隆 尾形隆彰 中西純夫 246 11-27 中国における教師養成カリキュラム政策の 磯崎育男 藤田剛志 戴林 考察 247 11-28 日中企業システムの比較制度論的研究 安孫子誠男 木村典弘 尹相国 張玉菡 佐藤健太郎 248 11-32 外来性に関わる通時性と共時性 村岡英裕 高民定 今千春 吉野文 楊昉 王冰菁 鄒暁依 249 11-33 社会とつながる教員養成に関する実践的研 藤川大祐 阿部学 究 250 11-38 根岸千悠 近現代東アジアにおける相互認識と表象― ―「脱亜」と「アジア主義」 - 75 - 山田賢 安田浩 劉峰 趙景達 南雲大悟 発行者 Vol. 25&26 千葉大学大学院人文社会科学研究科 人社研 Newsletter 2010(H22)年度 後半期博士学位取得 (社会文化科学研究科及び 人文社会科学研究科後期課程) 2011(H23)年度 前半期博士学位取得 (社会文化科学研究科及び 人文社会科学研究科後期課程) 目次 巻頭辞 2 2010年度後半期及び2011年度前半期学位授与式 3 2011年度新規科目担当者 4 科学研究費(新規)プロジェクト 5 所属教員による出版物 博士後期課程大学院生の研究業績 6 6 人文社会科学の課題 人文社会科学研究科長 中川 裕 (兼・社会文化科学研究科長) 2011年度は震災後の混乱とその収拾の過程から始まりました。直接被害にあわれた 方々の直面した苦難はもとより、千葉大学においても計画停電、授業日程の変更、猛暑 下における節電の要請など、研究・学習活動における困難を全員が味わうことになりま した。加えて、震災の影響で図書館の改築工事が長引くことになり、余震と放射能の影 響による不安感も常に我々のまわりを取り巻き、学習環境としては過去最悪の環境に あったと言ってよいでしょう。その状況下で、多くの院生が博士論文、修士論文を書き 上げて修了証書を受け取ることができました。その努力と彼らの克己心をあらためて讃 えたいと思います。 しかし、それ以外にも我々が直面している様々な問題があります。そのひとつは、理 高文低と称されている文系領域への進路希望者の減少傾向で、不況の続く中、就職によ り有利だと考えられている理系への進学希望者が増え、文系の受験者が減少していると いう状況です。これは2012年度の文学部、およびこの人社研の入学志願者数にも如実に 反映されています。 このような状況を鑑みて、我々は人文社会科学の課題についてあらためて考えてみる 必要があるでしょう。つまり、人文社会科学を学ぶということは、どういう意味を持つ のかということを。もちろん、人文科学と社会科学では、その学問領域と実社会との関 わり方が違うとはいえますが、理系の学問に比して考えれば、そこには大きな共通点が あります。それは、人間の営みについて探究する分野であるということです。法律、経 済、哲学、心理、歴史、社会、文学、文化…。そのような様々な分野の目的とするとこ ろはひとつ―人間とはどのように考え、行動する存在であるのかということです。 そこで追及される真理は、理系の学問のように、公理や定理、法則や数式の形で形式 化できるようなものとは限りません。いや、むしろ極めて曖昧で不定的な形でしかとら えられないものが大半かもしれません。しかし、それだから意味が無いということには なりません。それが人間の活動の本質を反映したものであるとすればです。 では、その人文社会科学の諸分野における真理を追究することが、結局何の役にたつ のでしょう。それはひとつには、人間がどうしたら幸福に暮らせるかということにつな がるいくつかの道筋をみつけることにある、ということになるでしょう。技術の革新、 医学の進歩等は、たしかに人間の幸福に寄与する可能性をもたらすものです。しかし、 それらが直接人間の幸福感につながるものではないということは、これまでも繰り返 し、様々な形で論じられてきました。今回の震災によって、日常の平穏な生活というも のが、いかにかけがえの無いものであり、また、いかに簡単に失われてしまうものであ るかを、多くの人が認識させられたと思います。経済復興、情報を共有するためのネッ トワークの問題、離散したコミュニティの再生、災害の際の言語コミュニケーションの 問題等々、社会科学、人文科学の研究者が、これまでの研究の蓄積を駆使して解決すべ き問題が、さまざまな形で顕わになってきました。反原発の立場で活発な活動を行って いる人たちの中には、大江健三郎のような文学者もいます。 我々にはそれぞれの立場からやるべきことがたくさんあります。そうした問題意識を 常に心の中に置きつつ、自らの目指した分野の問題に取り組んでいくことが、これから の人文社会科学にますます求められていくことだと考えますし、何のための学問か、そ の問いに答えるという課題に真摯に取り組むことこそが、人文社会科学の活性化につな がる道だろうと思います。 2 2010(H22)年度後半期学位授与式および修了者祝賀会 2011年3月25日、 文学部棟2階203講義室において学位授与 式が行われ、以下に掲載する2名の方が社会文化科学研究科を修了 して学位(博士)を、7名の方が人文社会科学研究科博士後期課 程を修了して学位(博士)を、1名の方が論文提出により学位(博 士)を、59名の方が人文社会科学研究科博士前期課程を修了して学 位(修士)を取得されました。 また、学位授与式後、人文社会科学系総合研究棟4階の千葉大学 生活協同組合カフェテリアにおいて修了祝賀会が催されました (右写真)。 2010年度後半期社会文化科学研究科修了者(2011年3月) 氏名 博士論文題名 取得学位 田村雅史 契約締結上の過失に関する一考察-諸国の立法・判例から中国法への示唆- 博士(文学) 薩仁高娃 内モンゴル・ホルチン地方におけるシャマニズムの文化人類学的研究 博士(学術) 2010年度後半期人文社会科学研究科後期課程修了者(2011年3月) 氏名 博士論文題名 取得学位 日高博敬 規則のパラドックスについて 博士(文学) 安 貞美 メディアにおける移住女性の表象―韓国・フィリピンを中心に 博士(学術) 内田健介 モスクワ芸術座の『桜の園』―演出家スタニスラフスキーと作家チェーホフ― 博士(文学) 魏 倩 労働者のプライバシーに関する法的研究―日本・アメリカ・中国の比較 博士(法学) 斉 海山 アジア諸国の多様性と経済統合―概念整理とその実証分析 博士(経済学) 陳 燕燕 近代中国における外国文化の受容とジェンダー―20世紀初期から20年代における外 博士(文学) 国理論の翻訳と女性像の変化をめぐって― 朴 銀姫 越境文学のリゾーム性―朝鮮の日本語作家金史良をめぐって 博士(文学) 2010年度後半期人文社会科学研究科論文提出による学位取得者(2011年3月) 氏名 博士論文題名 取得学位 大場美和子 内的場面と接触場面における三者自由会話への参加の調整― 談話・情報・言語ホストの役割の分析― 博士(学術) 人文社会科学研究科博士前期課程学位(修士)取得者(2011年3月) 芳永桜香 張 玲 社本 歩 蔣 萌 金 研 松葉ひろ美 田中鹿乃子 唐 晶晶 千葉いずみ 矢野裕之 孟克巴図 東山英治 田 美蘭 吉田浩平 木其尓 中澤 結 中里由佳絵 劉 思堅 ガンボルド ゾルザヤ 牧野公貴 松下祐実 渡邉悠三 ゙ルジゴチヨー サランゲ レル 金 雪英 武藤沙羅 張 基福 山下祥広 施 恒文 押尾高志 神崎雅好 俵 邦昭 李 惠英 福原正人 坂田みほ子 徳本和也 佐藤 純一 丸島忠夫 中原由莉耶 市川 憲一 千葉香一 米井 暢成 七海 悠 伊藤紗耶 片岡雄彦 青木寛子 野村 嗣 大北 碧 朴 東輝 王 大靭 渡辺 浩平 加賀沙智美 松本宗明 権 国臣 枝川千里 久保田雅子 横田智也 張 煜 小畠絵里子 阪田祥章 3 2011(H23)年度前半期学位授与式および修了者祝賀会 2011年9月28日、けやき会館において学位授与式が行われ、以 下に掲載する2名の方が社会文化科学研究科を修了して学位(博 士)を、4名の方が人文社会科学研究科博士後期課程を修了して学 位(博士)を、2名の方が人文社会科学研究科博士前期課程を修了 して学位(修士)を取得されました。 また、学位授与式後、人文社会科学系総合研究棟4階の共同研究 室2において修了祝賀会が催されました(右写真)。 2011年度前半期社会文化科学研究科博士後期課程修了者(2011年9月) 論 文 表 題 取得学位 木村智哉 「革新」と「拡散」 -日本におけるアニメーションの変容に関する文化思想史的考察- 博士(文学) 藤方博之 近世武家社会と大名家臣の「家」 博士(文学) 氏 名 2011年度前半期人文社会科学研究科博士後期課程修了者(2011年9月) 氏 名 論文表題 取得学位 木村典弘 組織形態と技能形成-アーキテクチャ論の視角から- 丸井敬司 千葉氏における妙見信仰の表象的研究について 馬上丈司 再生可能エネルギー政策における地方自治体の役割に関する研究 黄 成湘 「の」による格助詞の連体関係への転換に関する研究 博士(経済学) 博士(文学) 博士(公共学) 博士(文学) 2011年度前半期人文社会科学研究科博士前期課程修了者(2011年9月) 小林弘典 米村志朗 2011(H23)年度前半期新規科目担当者 2011年度前半期の人文社会科学研究科新規科目担当者は以下の通りです。 課程 専攻 研究教育分野 職名 氏名 科目名 博士前期課程 地域文化形成 地域スポーツ 准教授 小泉佳右 運動処方論 運動処方論演習 博士前期課程 公共研究 講師 五十嵐誠一 国際関係論 国際関係論演習 博士前期課程 社会科学研究 経済理論・政策学 教授 橘 実証開発経済学 資源経済学 博士前期課程 社会科学研究 経済理論・政策学 准教授 斎藤裕美 医療経済学Ⅰ 医療経済学Ⅱ 博士後期課程 公共研究 公共教育 教授 羽間京子 非行・虐待臨床論 博士後期課程 公共研究 公共教育 准教授 小泉佳右 生涯健康運動論 教授 田中 言語情報論 公共思想制度 博士後期課程 文化科学研究 比較言語文化 4 永久 慎 2011(H23)年度科学研究費新規プロジェクト 2010年度の新規採択は以下の通りです。 1)代表者名 2)2011年度予算額(単位は円。括弧内は間接経費を内数で示す。) 専任教員 基盤研究(B)一般 「アイヌ語鵡川方言の音声資料による記述的研究」 1)中川 裕教授 2)5,200,000(1,200,000) 基盤研究(C)一般 「戦間期アメリカのアジア・太平洋秩序形成をめぐる国際的非政府組織と国務省の関係」 1)高光佳絵助教 2)1,040,000(240,000) 兼担教員 基盤研究(B)一般 発話単位アノテーションに基づく対話の認知・伝達融合モデルの構築 (傳 康晴文学部教授) 基盤研究(B)一般 修復的司法から修復的正義へ―理論と実証のクロスロード― (松村良之法経学部教授) 基盤研究(C)一般 オスマン帝国における教育の連続性と変化(19世紀~20世紀初頭) (秋葉 淳文学部准教授) 基盤研究(C)一般 印欧語における非人称受動表現の比較研究 (石井正人文学部教授) 基盤研究(C)一般 「個人化・私化・心理化」論の展開-社会概念の再構築を目指して (片桐雅隆文学部教授) 基盤研究(C)一般 ローマ帝政後期の政治と宗教 (保坂高殿文学部教授) 基盤研究(C)一般 戦後日本における家業経営の変容と展開に関する社会学的研究 (米村千代文学部教授) 基盤研究(C)一般 社会的認知能力の個人差とその神経生理学的基盤に関する研究 (若林明彦文学部教授) 基盤研究(C)一般 女性労働と子育て世帯間の所得格差に関する研究 (大石亜希子法経学部教授) 基盤研究(C)一般 小売施策の影響を考慮した店舗選択行動モデルに関する基礎研究 (佐藤栄作法経学部教授) 基盤研究(C)一般 福祉政策と都市政策の統合に関する研究 (廣井良典法経学部教授) 若手研究(B) 脱社会主義化・市場経済化政策下にあるモンゴル牧畜民の都市化動因と都市適応過程 (兒玉香菜子文学部准教授) 若手研究(B) 近世における風土記の学問・受容の多角的研究 (兼岡理恵文学部准教授) 若手研究(B) 近代ロシア国家形成期における文学と風景表象 (鳥山祐介文学部准教授) 若手研究(B) 大規模空間データに対する計量手法の開発とその応用 (各務和彦法経学部准教授) 若手研究(B) トランスナショナル市民社会による「オルターナティブな地域主義」の比較研究 (五十嵐誠一法経学部講師) 5 2011年1~12月 人文社会科学研究科所属教員(兼担教員を含む)による出版物 柳澤 清一 北方考古学の新展開 -火山灰・蕨手刀をめぐる通説編年の見直しと精密化- 六一書房 2011年5月 B5版 400頁 北方編年研究の地平に新展開を拓く 前著『北方考古学の新地平』(2008年、六一書房刊)の続編として、そ の後に発表した論文7篇と、新たに書き下ろした論考4篇などを整理して 一書にまとめた。「蕨手刀」と「火山灰」に依拠した通説の北方編年観 に対して、伊茶仁ふ化場第1遺跡の発掘調査成果をふまえて土器類の精密 な細分編年を構築し、前著で提案した「新北方編年体系」が北海道島の みならず、サハリン島においても矛盾なく成立することを、改めて精密 に論証した。以下は、目次編成の大要である。 第1章 第2章 第3章 第4章 道北における新北方編年体系の精密化 道東・道南・道北における火山灰・蕨手刀編年の検討 道央・道南から道北へ -島嶼編年の再検討- 北海道島からサハリン島編年を見直す 道東部の通説編年を支える「火山灰」編年の見直しや、オホーツク海沿岸の「蕨手刀」の年代 を12世紀代まで下ると想定した点、あるいは、ウサクマイN遺跡のソーメン紋土器や富寿神宝 が、通説の北方編年の妥当性を証明する物証とはなり得ない、と考察した点は、北方考古学や北 日本古代史の分野において、これから新たな論議を呼ぶことになるであろう。 北海道島における千葉大の発掘調査はすでに8年目を迎えている。昨年度は、礼文島浜中2遺跡 と中標津町鱒川第3遺跡の発掘調査を実施した。今年度も、両遺跡の発掘を継続する予定であ 2011年1~12月 博士後期課程大学院生の研究業績 (人文社会科学研究科・社会文化科学研究科) 大浦明美 ◆論文 介護サービス情報の公表制度において必要な事実確認のための訪問調査」 千葉県社会福祉士会機関誌 「点と線」№76(2011年8月) 吉沢文武 ◆論文 死と不死と人生の意味——不死性要件をめぐるメッツの議論と不死に関するもう一つの解釈」 『応用倫理』 第5号(2011年11月) 発行者 千葉大学大学院人文社会科学研究科 発行日 2012年3月31日 Phone/fax 043-290-3574 gshss412@ml.chiba-u.jp 6 千葉大学大学院人文社会科学研究科年報 第17号 平成24(2012)年6月25日 発行 千葉大学大学院人文社会科学研究科 〒263-8522 TEL/FAX 千葉市稲毛区弥生町1-33 043-290-3574
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