2004年10月号 - ITIL - itSMF Japanオフィシャルサイト

2004.10
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目 次
ニュースレター 2004.10 it SMF Japan の本格的な展開に向けて 「ITIL の実装へ向けて 」 −導入における課題と解決のヒント− ITIL の資格について it SMF Japan 理事 水野 康彦
3
株式会社アイ・ティ・アール 4
Ivor Macfarlane
設計したプロセスを実際に動かすには?−「飛躍させる」ヒント−
6
From SERVICEtalk
7
リアルタイム・インフラストラクチャ・テクノロジ
From SERVICEtalk
9
Ask The Experts From SERVICEtalk
12
it SMF と ITIL ベストプラクティス−真意が分かりますか?−
From SERVICEtalk
15
第1回 it SMF Japan コンファレンス報告
it SMF Japan
18
第 4 回 IT Service Management Forum USA Conference & Expo 参加報告
it SMF Japan
19
it SMF Japan & Van Haren
20
it SMF Japan
21
「IT サービスマネジメント− ITIL 入門」の発売にあたって
it SMF Japan 分科会活動のご紹介
2
it SMF Japan の本格的な展開に
向けて
少し前の話になりますが、去る 7 月 23 日に、東京コン
赤本、青本に書かれて
ファレンスセンタで第1回目の it SMF Japan コンファレ
いるのは、まさに「ベス
ンスが開催されました。
トプラクティス」であ
り、そこに至るまでの、
来場者数は 640 名を数え、まさに ITIL、IT サービスマ
より具体的な知識や手
ネジメントに対する多くの方々の関心の高さを物語る盛況
順の理解、実践が必要
ぶりでした。多数のご参加を頂きまして、
理事の一人として、
なのです。
この場を借りて御礼申し上げつつ、少しコンファレンスの
内容をご紹介したいと思います。
また、本誌「ニュ
ースレター」も、皆様の理解、実践に貢献することを目的
まずセッションですが、実際に ITIL を活用する側、す
に発行して参りました。年初 1 月に創刊して以来、今回で
なわち IT のユーザの方々からの導入事例が多く紹介され、
1 年の区切りとなる4回目の発行となります。会報誌を通
どの会場も熱心な聴衆で溢れていました。講演内容はどれ
して、IT サービスマネジメントを実践されている様々な立
も IT の現場の生の声として迫力のある内容であり、ここ日
場の方、実践現場の方、検討をされている方、外から支援
本でも ITIL や IT サービスマネジメントが「学ぶ」ものか
活動をされている方、海外で活躍される方等々、生の活動・
ら「使う」ものに移り変わりつつある事を実感するに十分
意見を吸い上げ、会員の皆様にお届けして参りました。
でした。
これらの活動により、今まで以上に日本国内に IT サー
また出展ブースですが、比較的狭い場所であったにも
ビスマネジメントが根付き、それが企業の競争力強化の
かかわらず、多くの企業からの参加を頂き、セッションの
一助にならんことを祈っています。そして次回の it SMF 合間には大変な混雑となるほどの盛況でした。出展内容は、
Japan コンファレンスでも、多くの成功事例が報告される
ITIL の教育からはじまり、IT の運用管理ツールなど様々で
ことを大いに期待します。
したが、ITIL を実際に導入するための環境が整いつつある
ことを、ユーザの方々に感じていただけたのではないかと
it SMF Japan 出版担当理事
思います。
水野 康彦
このようにますます ITIL、IT サービスマネジメントへ
の関心が高まってきていますが、やはり ITIL や IT サービ
スマネジメントの導入に向けて、最初に触れるのは書籍で
ある方が多いのではないでしょうか。it SMF Japan でも、
「IT
サービスマネジメント(ポケットガイド)
」
、
「IT サービスマ
ネジメント用語集」
、
「サービスサポート(青本)
」
、「サービ
スデリバリ(赤本)
」
「IT サービスマネジメント− ITIL 入門」
、
などのレビューして参りました。
特に赤本、青本は ITIL の重要な書籍であり、ITIL 導入
のためには必読の書です。しかし、誰もが赤本、青本を読
めば明日から現場で活用できるというものでもありません。
3
「ITIL の実装へ向けて」
― 導入における課題と解決のヒント ―
it SMF ジャパンが設立され、国内に本格的な ITIL の礎が
<どのプロセスから手をつければよいか?>
できて約 1 年半が経過するが、普及状況は必ずしも芳しくな
現時点で一番問題となっている領域から着手するのが有益
い。企業の 18.9% が ITIL の利用予定があるにも関わらず、利
と考えられえる。比較的導入し易いのはサービスサポート・プ
用経験があるのはわずか 1.1% に留まるというデータもあり、
ロセスであるというのは一般によく言われることである。特に
期待の割には利用率が低いのが実情のようだ。勿論、加速が
サービスデスク、インシデント管理は既に実行されているケー
つくのはこれからで、今はまだ黎明期であるとの見方もでき
スも多く、比較的取組み易いだろう。よく聞かれるのは、ITIL
るが、実際に聞かれるのは「どのような手順で導入すればよ
で定義されるプロセスは各々が別のプロセスと関係性を有して
いか分からない」
「必要なシステムや体制が見えない」「導入
いるため、切り分けが難しいというものである。例えば、イン
効果を説明できない」といった導入前の課題を懸念する声で
シデント管理では構成情報を参照する目的で構成管理プロセス
ある。ITIL がどうやら自社のシステム運用に貢献しそうだと
における CMDB(Configuration Management Data Base)の整
いうことが漠然と分かっても、いざ進めるうえで導入の手引
備が求められる。しかし、インシデント管理に必要なのは ID
きとなる「頼れる」情報は少ない。また現時点では、参考に
に紐付いた PC 構成情報であるため、必ずしも詳細な属性情報
なるような国内のユーザー事例が豊富に出揃っている訳でも
(サーバの筐体の大きさなど)を盛り込んだ完全な CMDB を構
ない。なかには製品を売りつけられることへの警戒から、ベ
築する必要はない。ある程度割り切りを持たせることで、導入
ンダーに計画策定支援やアセスメントを依頼することに慎重
の現実性を高めることは重要なアプローチといえる。
になるケースもあるだろう。これらの状況は、少なからずユ
ーザー企業が導入に躊躇する要因になっていると推測される。
< ITIL の実装はどの位の期間を要するのか?>
こうした背景のもと、本稿では課題解決の糸口を見出すこと
欧州では最低でも 2 年、対象領域が広い場合は 5 年を要
を目標に、ITIL 導入のアプローチについて考察する。
するといわれる。ただし、国内では半年で稼働にこぎつける
例もあり、実質的には対象範囲と手法に依存するとい
える(「導入アプローチについて」参照)。
課題の捉え方
<全てのリソースを対象にするのは大変だが?>
ITIL 導入を検討する企業は、以下のような課題や悩みを
汎用機からオープン系にいたる全てのシステム・リソー
抱えている(図1参照)。これらの意見を参考に課題の解
スを対象にすると多大な工数が要求される。潤沢な予算が期
決方法について順にみてみよう。
待できないばかりか短期間での効果を要求される昨今の IT 事
情において、このようなアプローチは必ずしも有効ではない。
図1 ITIL 導入の課題
局所的に(PC、ファイル・サーバ、メールに限定するなど)
導入し、成果を出した後に徐々に拡張
ITILの実装は、どの
位の期間を要する
のか ?
どのプロセスから手
をつければよいの
だろう ?
するアプローチがより適切であろう。
<どのような効果を期待できるのか?>
経営者向けにコスト効果を示すこ
とがもっとも説得力を持つが、ITIL を
どのような効果を
期待できるのか ?
全てのリソースを対
象にするのは大変
だが?
用いて短期間でコスト削減を実現する
のは難しい。したがって、サービスデ
スクによる一次解決率の向上、長期的
な削減工数などの効果を目標とするこ
ツールは利用した
方が良いのか ?
何がいいのか ?
CMDBにはどのよ
うな情報を盛り込
めばよいのか?
とが適当であろう。このためには、対
象プロセスの成果、あるいはサービス
レベルを可視化し、計測する取組みが
求められる。
出典 ITR
4
< CMDB にはどのような情報を盛り込めば良いのか?>
ISMS などのフレームワークを取り入れる場合とがあるが、こ
CMDB はサービスサポート・プロセスの基幹である。国
れに類するものとして見て頂きたい。
内では構成情報を IT 資産の観点から関係付ける傾向が強いが、
ITIL では業務やアプリケーションの観点から関係付ける仕組み
詳細分析アプローチの場合は全体的なボトムアップを導
を推奨している。このため当面は必要な資産/属性情報のみを
くが、実装や効果がでるまでに時間を要する場合があり、こ
棚卸し、プロセスの実行が可能なレベルの CMDB を設計すれ
の点で不利である。詳細分析アプローチを採用する企業では、
ばよいだろう。なお、余分な工数をかけないために、インベン
CMDB 設計に予想以上に工数がかかるといった声が聞かれる
トリ情報については可能な限り自動化することが望まれる。
こともある。一方、ベースラインア・プローチにおいては改
善後の業務フローが現状から大幅に乖離することがあり、劇
<ツールは利用した方が良いのか? 何が良いのか?>
薬と化す危険性がある。しかし、国内企業は冒頭で述べたよ
そもそも ITIL 導入とは運用改善のひとつの手段に過ぎず、
うに予算獲得や説明責任を問われる機会が多く、効果の即効
ツールの利用も然りである。一方、既成のツールが ITIL 導入
性を期待されるため、この点では有利なアプローチといえよ
を促進させる(開発工数の低減)のも事実であり、適正な評
う。また、アセスメントについてであるが、この結果を基に
価のもと採用することは有益である。ITIL 準拠ツールとして
改善計画を立てようとする企業は多いが、IT 部門は平素から
は Pink Elephant 社の認定するものがサイトで紹介されている
既に重要な問題点を掌握しているものである。合意形成やド
(www.itilalumni.com/consulting/toolsets)。この内幾つかは
キュメンテーションにより多くのリソースを割く方が適切な
国内で入手可能となっている。
場合もあるということを忘れてはならない。こうしたことか
ら、其々にメリット/デメリットはあるものの、国内企業が
ITIL を導入する際は、ベースライン・アプローチの方がより
導入アプローチについて
適合すると思われる。なお、綿密な教育・啓蒙計画は両方の
アプローチに等しく重要であるが、短期間で業務が変わるこ
国内企業の ITIL の導入アプローチには、アセスメントに
とから、特にベースライン・アプローチにおいては重視すべ
よる現状把握を軸に ITIL の成熟度レベルを段階的に高めてい
きである。IT 部門に限らず、エンド・ユーザや経営者層に対
く方式と、限定した範囲で一足飛びに ITIL のベストプラクテ
して、十分に共通認識を得ておくことが、ITIL の円滑な導入
ィスを適応させる方式の大きく 2 つがあるように見受けられ
を導く鍵となるであろう。
る。ここでは、前者を詳細分析アプローチ、後者をベースラ
イン・アプローチと称する(表1参照)。リスク・マネジメ
株式会社アイ・ティ・アール/ META グループ ントの方式においても、詳細にリスク分析をおこなう場合と
シニア・アナリスト 金谷 敏尊 Toshitaka Kanaya
表1 ITIL 導入アプローチの比較
比較項目
特徴
詳細分析アプローチ
ベースライン・アプローチ
網羅的なプロセスの最適化へ向けた段階的な導入アプロ 迅速かつ現実的な導入アプローチ
主な手順
ーチ
ITIL アセスメント
対象範囲の設定
→現状把握
→役割分担、ドキュメンテーション
→対象範囲の設定
→設計・構築、啓蒙・教育
→要件定義
→稼働
→計画(システム化、プロセス変更)
→設計・構築、啓蒙・教育
方向性
実装に要する期間
ドキュメント
→稼働
プロセスの改訂
長期(1 年∼ 5 年)
現状のワークフロー図などを含む大量のドキュメント
業務フロー
ベストプラクティスを基にあるべき姿を描き、目標に応 現在の業務フローをベストプラクティスに適合させる
システム/ツール
CMDB の格納情報
じて変更する
カスタムニーズを反映
全体最適を睨んで網羅的なデータを格納
カスタム性をなるべく排除
当初は、対象プロセスに向けて最適化されたデータを格
期待される効果
長期的に運用効率を向上すること
納
短期的に運用効果を創出すること
出典 ITR
5
プロセスの再構築
短期(半年∼ 1 年)
機能一覧、役割分担表など最小限のドキュメント
ITIL の資格について
ITIL をベースにした IT サービスマネジメントの資格試
寄稿
この資格の立ち上がり時の成功物語は、ヨーロッパでの
験が 1991 年 3 月に開始されてから 13 年になります。私
試験を、ほとんど英語のままで(それと EXIN のオランダ
は当時その試験を受験したので、良くおぼえています。
語もありますが)、世界中へ輸出したことがベースとなって
ITIL の試験の仕組みについて、当時からの遠い道のりを振
います。世界中の IT サービスマネジメントのプロフェッシ
り返ることは興味深いことでしょう。最初に ISEB の試験か
ョナルに感銘深い英語での理解を示す一方で、ITIL の動き
ら始まり、EXIN が加わり、そして現在、北米ではカナダの
を加速するために、試験やそれを支える書籍を複数の言語
Loyalist College によって試験が監督されています。また、
版に翻訳する必要がありました。EXIN が初期のバージョン
国際的な認定の特性を強化するべく、新たな試験団体がも
の試験を、完璧ではないにせよ、フランス語やドイツ語と
うじき姿を表します。
いった英語以外の言語バージョンを投入してきました。各
国での it SMF 支部が関与し始めて、翻訳は徐々に改善して
いきました。it SMF Japan はより高い品質レベルの活動を
この試験の仕組みにとってもっとも重要な点は、その認
定が、人々からの敬意とプロフェッショナリズムとに結び
実施しているように思えます。会員自身の言語で ITIL 書籍
ついていることでしょう。
や ITIL 資格を提供することで、it SMF Japan の会員を IT サ
ービスマネジメントの世界に導いているのです。資格が現
英国では、求人広告に目を通すと、ファンデーションや
地の言葉で取得できるようになりつつありますが、これに
マネージャのレベルの ITIL 認定を応募条件とする職種が多
より、ITSM プロフェッショナルとしてのより多くの潜在観
数見受けられます。実際、適切な認定を持たない人は、多
客にこの領域を開放しつつあるのです。
くのポストの第一選考でふるいにかけられ、第一関門を潜
れませんし、面接も受けられません。
ISEB は最近、母国語が英語ではない受験者には英語で
の試験を受験するにあたって延長時間を認めるという新た
ファンデーション認定試験に合格すると、緑のバッチを
な制度を設けました。これは、公平性を今まで以上に保つ
請求する権利が生じます。マネージャ試験の合格者は赤の
最初のステップとしては重要なことです。しかし、より多
バッチが与えられます。それで、最近の求人広告には「応
くの作業や活動が資格制度を進める上で必要になるでしょ
募者は「ITIL 赤バッチ所有者」であること」との記述があ
う。
るのです。
母国語が英語である人々にとっても、ISEB の英語は
ITIL 認定は、もはや英国国内に閉じた関心ではなくなり
100% 理解できないことを私たちは学びました。最近、良
つつあります。ITIL 認定は、世界中、どの大陸の IT サービ
い事例がありました。ある設問で「addressing issues(課
スマネジメントのプロフェッショナルにも取得されていま
題に対処する)」というフレーズを使ったのですが、英国で
す。人々は、緑と赤のバッチに誇りを持って着用し、同僚、
は「addressing issues」とは「懸念を取り除くために何を
サプライヤや取引ベンダに対しても同じようにバッチを着
するべきか」という意味を表します。ところが、北米では
用し、彼らがどういう立場で、どういった知識をもち、何
「それに対処するためにどのように準備しておくべきか」と
のプロフェッショナルで、何にコミットするのかを知って
いう意味になります。そこで、2つのグループからの回答
もらうことを期待しています。
は大きく異なっていました。もちろん、それぞれが、設問
の意図を理解しているという確信を持って答えてきたので
この認定の規模はどのくらいになったのでしょう?
す!
1991 年から現在にいたるまでに、約 15 万件のファンデー
ション資格が認定され、1 万人以上のマネージャが送り出
最近、米国のコース・プロバイダから様々な懸念が提起
されました。ISEB だけで、1000 人が毎月ファンデーショ
されています。昨年9月の itS MF 米国のコンファレンスで
ン試験を受けていますし、四半期ごとに実施されるマネー
のミーティングで、試験が実施されるその国の文化に試験
ジャ試験では約 400 人が世界中の十数の会場で受験してい
ます。*
を合わせるべきとの提案がありました。それを実現するに
は、新たな大規模な活動や異なるアプローチが必要となる
6
でしょう。もし実際に試験を正確に作成するなら、非常に
か?競争が激化するのでしょうか?もしそうであるとして
多くの工数が必要になりますし、世界中の異なる文化圏で
も、あらゆる人が同じ知識を手に入れられるひとつのまと
の試験の公平性を説明しなければなりません。また、ITIL
まったガイダンスをベースにしているということは言える
資格をどこで取得しても、プロフェッショナルとしての力
かもしれません。
量の証明として、どの文化圏でも認識されるべきでしょう。
Ivor Macfarlane、コンサルタント
(ITIL と BS15000 の執筆メンバであり、it SMF Japan が出
近年、いくつかの企業ではオンライン・ベースのファン
デーション試験のトレーニングを始めましたが、成功の度
版している IT サービスマネジメントと IT サービスマネジ
合いは様々です。将来はどうでしょうか?こんな意見があ
メント用語集 用語、頭字語、略語も執筆した。it SMF イ
ります。遠隔トレーニングは、IT サービスマネジメントに
ンターナショナルの理事として、it SMF と ISEB の活動に携
ついて学び、自らの環境にどう応用し適応していくかを学
わっている。)
べるというよりも、一般的すぎであり、試験にパスするこ
* ISEB のマネージャ試験は四半期ごとに実施されます。
とに焦点をあてすぎだ、というものです。遠隔トレーニン
グは伝統的なトレーニング方法を凌駕していくのでしょう
か、あるいはそうでもない?
未来がどうなると誰が本当にわかるといえるのでしょう
設計したプロセスを実際に動かすには?
−「飛躍させる」ヒント −
サービス改善プログラムを実施するには、ITIL 書籍で読
From SERVICEtalk
ィスの壁を飾るだけの Visio 図を作成する運命にあるので
み、トレーニングコースを受講し、あなたを支援するため
す。それでどうやってそれを実際に 「 機能させる 」 ことが
のコンサルタントに依頼することもできます。また、多く
できますか?
の企業、団体がそれらを実施しています。
プロセスを 「 飛躍させる 」 のに役立つ方法を以下に示し
ます。
最初の局面では、プロセス・アーキテクチャ、プロセス・
モデル、データ・モデルを作成するといったプロセス設計
1. 関与 に専念することが多くなります。Visio と Word の経験を持
引き受けとコミットメントを確保するには、最初のプロセ
つユーザは、そのプロセス設計と導入の一部として、これ
ス設計で、そのプロセスを実行するだろう人を関与させる
らの文書を熱心に作成したがります。誰でもオフィスの壁
ことです。概要設計で合意を得るのですが、その作成時に
を飾っている巨大なプロセス図を見たことがあるでしょう。
彼らを関与させます。彼らは、自分達がはめ込まれる箇所
それらは、カラフルな人目を引く図を使って、物事がどの
と、一旦新しいプロセスが動き出すと運用上の業務で何が
ようになされるべきかを説明しています。
変化するのかを正確に理解する必要があります。プロセス
は、実例を用いてテストしなければなりません。そしてそ
しかし、これらの文書を実用的な使用に 「 飛躍させる 」
のプロセスに関与するスタッフは、何が、いつ、誰からも
にはどうしたらよいでしょうか?
たらされて、それを得た際に何をしているべきかについて
正確に理解しなければなりません。
様々なプロセスを実行しようとしているあらゆる組織
は、この質問に対する解答を聞く必要があります。その解
2. 文書
答を得ないままでは、次の定期的な審査または評価の日ま
プロセスは十分かつ詳細なレベルで、確実に文書化される
で決して日の目を見ない Word 文書の助けを借りた、オフ
ようにします。各プロセスのフローボックスに何が入るか
7
を記述する文書にしない限り、Visio 図だけではまったく不
7. 評価と改善 十分です。ITIL 書籍から抜き出したようなテキストをコピ
恵まれた環境にあるならば、すべての IT プロセスを、内部
ーするのは賢明ではなく、そこには組織の標準に合わせて
監査グループによる評価、インターネット上で利用可能な
説明的なテキストを記述します。最も重要なのは、誰が何
ワークブックや様々なツールを使った自己評価、独自の評
を行なうかに関するシンプルで簡潔な指示が含まれている
価を行なう専門の団体による評価を、少なくとも毎年実施
ということです。
するべきです。プロセスの完成度を定期的に測定すること
は絶対に必要です。
3. 定義 役割と責任。それが効果的に実行されるには、各過程で何
8. コミュニケーション をすべきかをすべての人が理解する必要があります。プロ
完了したプロセスが実用的で、管理主義的(形式的、独
セス図に他のプロセスへの入出力がある場合、関係者が彼
善的)に見られることなく、容易に従うことができるよう
らの責任を確実に理解するようにさせます。各プロセスに
にするため、お互いに情報交換しなければなりません。さ
は、時間とあわせてプロセスの測定と改善に対して責任が
らに、そのプロセスがビジネス・ニーズに適応することを
ありプロセスを変更し続けることに責任を持つ、オーナが
保証する必要があります。ビジネスに対する IT の全体的な
必要です。また各プロセスでは、具体的に役割の担当者を
パフォーマンスについて定期的に議論し、特定のプロセス
明確にする必要があります。もし彼らの役割が変化するの
が彼らの目的に沿わなくなっていないかを確認するため、
であれば、職務規定書を改訂して明確にします。
そのフィードバックを活用するべきです。
4. アプローチ方法 我々はみな文書化の必要性を認めています。特にスタ
無理な計画は立てずに、プロセス実施には段階的なアプロ
ッフに参照すべき点を提供する場合や、将来ある時点で BS
ーチを採用します。微調整が可能であることを保証しつつ、
15000 審査基準に準拠するための準備に必要となります。
関係者によって準拠をチェックする十分な時間を与えます。
しかし、これらのプロセスに従おうとしていることを実
例えば、構成管理は巨大なタスクであるかもしれませんが、
証できなければなりませんし、この実証は、プロセスを文
プロセスの要件はビジネス・ニーズに対して優先順位付け
書から運用上の利用に確実に「飛躍させる」ことを通して
される必要がありますし、明確な達成目標を持つ適切な実
のみ達成できるのです。
施プランが立案される必要があります。
Steve Morgan, Fox IT
5. 平常時の業務 SERVICEtalk 2004 年 6 月号
「最新の管理活動です」
、
「もう少し働きましょう」
、あるい
は「あまりに管理主義的」と見なされるプロセス、さらに
悪くて「我々が行なうその他すべてのものに追加する」では、
決して成功しないでしょう。プロセスとは、ここでの物事
のやり方を示した合意済みの活動の一覧にすぎないことを
忘れてはならず、それは平常時の業務として生成されるべ
きです。
6. プレッシャーの維持 どんな犠牲を払っても、プロセスが回らない事態に陥る結
果を回避してください。しばらくの間はみな畏敬を持って
凝視していますが、やがては関心がなくなるものです。我々
は、測定と KPI を導入することで、プロセスが固守されて
いることを頻繁にチェックしなければなりません。プロセ
スのオーナは、プロセスがどれくらい順調に実行されてい
るかをチェックし、レポートを発表しなければなりません。
そして継続中のプロセス改良を公表するべきです。
8
リアルタイム・インフラストラクチャ・テクノロジ : サービスサポート境界の変化
From SERVICEtalk
本稿は 「 ニュースレター 」2004 年 4 月号に掲載した 「 リア
テムの成果として、顧客からのコールの数は著しく削減さ
ルタイム・インフラストラクチャ・テクノロジ:サービス
れるはずです。
マネジメントの境界の変化 」 の続編です。
こうした環境における潜在的なボトルネックや障害は、
多くの場合エンド・ユーザがサービスの低下に気付く前に
境界の変化
予測されます。これにより、サービスデスクへのコール発
生を抑えます。
これまでの記事で、SUN や HP、IBM によって提供され
テクノロジで電子化されているコントロールされたポリ
つつある様な、自己構成、自己管理、自己最適化を行なう
シーにより、このような状況下で自動的にシステム自身を
システムといった、リアルタイム・インフラストラクチャ
動的に再構成することが可能になります。したがって次の
(RTI)テクノロジの到来を見てきました。RTI が、システ
ようなことが言えます。
ムを管理する労力を人々からテクノロジへと移し、複雑さ
とコストの削減を導出し、インフラストラクチャをより動
1. 変更タスクと手作業の介在が削減されます
的かつ適用性の高いものとしていくことで、いかにサービ
2. これにより、人為的過失とリスクが減少します
スマネジメントのルールを変えていくかを説明しました。
3. さらに、サービスデスクへのコールが減少します
どのようにサービスデリバリの機能が手作業や報告書ベ
4. コールの量が減少することで、コールの重要度も減少す
ースの活動から電子化された手続きに変わり、一方、その
ることになります
他の機能が現状よりもより重要性を増すであろうと言う事
を説明しました。
この記事では、ほとんどの企業において伝統的に最も強
インシデント管理
力な ITIL の領域である、サービスサポートの機能への影響
について考えていきます。
RTI システムは、インシデント管理により大きな影響を
与えます。なぜなら、より早いインシデントの特定と解決
を可能にし、人手の介在の減少をもたらすためです。RTI
サービスデスク
システムは、システムの健康度を絶えず監視します。サー
ビスの停止または低下を引き起こすかもしれない状況に対
サービスデスクは、一般的に顧客にとって IT 部門内へ
し、RTI システムはサービスレベルを維持するためにイン
のメインの連絡先であり、それゆえ、IT 部門がどのように
フラストラクチャとプロビジョニングされるサービスを自
認知されるかの主要な要因となります。一般的に顧客がコ
動的に再構成します。サービスの損失は、多くの事によっ
ンタクトをとるチャネルのシングル・ポイントとなるもの
て引き起こされます ( 以下の表を参照 )。
であり、様々なバリエーションや機能追加があります。
もしこれが典型的なリストであるならば、インシデント
の量は著しく減少するはずです。
■重大なインシデントに関する情報提供の要求など、特別
な種類のコールの処理
サービス損失の原因
■局地化した∼おそらく部門向けの∼ヘルプデスク‒ 特定
のユーザ・グループや局地的に提供されるシステムのス
■ ネットワークの問題 - RTI により自動的に処理される
ペシャリストへのコールに対応するヘルプデスク
■ ストレージの問題 - RTI により自動的に処理される
■ デスクトップの障害 ‒ 原因によっては、依然インシデ
まず、RTI が、サービスデスク・プロセスへなんらかの
ントとなる
インパクトがあるということは明らかではありません。し
■ CPU の障害 - RTI により自動的に処理される
かしながら、自動化されたアクションをとる RTI 管理シス
9
問題管理
ます。これはまた、変更管理にかかるオーバヘッドを削減
し、それによって、TCO も削減することになります。今日、
問題管理には、プロアクティブとリアクティブの2つの
変更として分類される多くの活動が、単にスケジュールさ
要素があります。リアクティブな問題管理はインシデント
れたシステム・イベントと化すでしょう。事前に合意され、
管理を支えます。その一方で、プロアクティブな問題管理
事前にテストされたポリシーによるオンデマンドなプロセ
は、顧客にインパクトを与えるインシデントを発生する前
ッサー能力の増強などが例としてあげられます。
に、問題や既知のエラーを特定し解決します。インシデン
日々の変更の一部が RTI システムによって取って代わら
ト管理のほとんどが自動化される一方で、問題管理ではそ
れることで、通常の変更は著しく削減されるでしょう。
の焦点をよりプロアクティブな対応へとシフトしていくこ
システムが正確にそのサービス定義を解釈できると IT
とが期待されています。障害は依然発生し、そのインパク
部門が信頼を持てる様になるまでは、これらの自動化され
トが軽減されるとしても、その根本原因を明らかにする必
たイベントは、通常の変更として処理されるでしょう。
要があるからです。
最終的には、これらのイベントは、日常的な変更、また
RTI によって問題管理は変化していくでしょう。なぜな
はスケジュールされたシステム・イベントのどちらかにな
ら基本となるインフラストラクチャを監視してより効果的
るでしょう。
に根本原因をピンポイントで特定するためのツールが提供
抽象化されたリソース・プールには、既に回復性と信頼
されるためです。これにより、問題管理はよりプロアクテ
性が組み込み済みであるため、非常時の変更はとても稀な
ィブになります。また、多くの問題管理担当者が、アプリ
イベントとなるでしょう。しかしながら、仮想的リソース・
ケーションの障害とユーザ・トレーニングの改善に集中す
プールへの追加を扱うときに、変更プロセスは極めて堅固
ることができるようになります。これは、ビジネスの効率
である必要があります。そして、多くの企業は現在の変更
と有効性の両方に対して著しいインパクトを与えます。
テストとインパクト分析を補強する必要があるでしょう。
変更管理
リリース管理
変更管理は、本番環境へのあらゆる変更が(それがハー
現在、リリース管理は、計画を立て、スケジュールを準
ドウェアかソフトウェアかにかかわらず)
、コントロールさ
備し、リリースのすべてのコンポーネントを配布してイン
れた方法で実装されることを保証するものです。変更管理
ストールします。RTI は、リリース管理プロセスに対して
プロセスは、要求された変更に関する一連の作業を、その
高い成熟度を必要とし、それはまた莫大なビジネス上の恩
発端から実装に至るまでコントロールされた方法で管理し
恵を提供することになります。RTI は、ソフトウェアのプ
ます。
ロビジョニングをするための機能を提供します。リソース・
RTI は、抽象化されたリソース・プール内のすべての定
プールへ含める場合、厳密なリリース管理が要求されます。
型的な変更を自動化します。それによって、より速く、ま
しかしその後、再配分が自動化されることで、最小の介入
たより有効な方法によって変更が扱われることを可能にし
のみで資産の高い使用率が実現されます。
10
その結果、ほとんどの企業においてリリース管理機能は、
変更すべき最初の機能になるでしょう。これは、本番への
的なレベルでサービスサポートとサービスデリバリに、そ
して、それがサポートする IT とビジネスに影響します。
移行の一部として、新しいサービス定義がビジネスとの関
少なくとも現在の ITIL の領域に関する現在の先入観を変
連において作られることを保証するでしょう。そして、こ
える必要があるでしょう :
れらの定義の影響は、合意の必要な全ての関係者によって
理解されることになります。テストは必須で、そして現在
■ キャパシティ管理、可用性管理、および構成管理は、ほ
普通に行なわれているよりもより包括的でなくてはいけま
とんど完全に消滅
せん。
■インシデント管理、サービスデスク、変更管理、リリー
ス管理と IT サービス継続性管理のための工数とリソース
の劇的な削減。
構成管理
■ 問題管理、サービスレベル管理と IT サービス財務管理が、
効果的な IT サービスへの重大な優先事項となる。
構成管理用語では、IT インフラストラクチャ・コンポ
ーネントは、
「構成アイテム」として参照されます。構成ア
これにより、サービスマネジメントは次のような機会を
イテムは、ハードウェア・アイテム、ソフトウェア・コン
得ます : RTI のようなテクノロジは、自動化されたポリシ
ポーネント、ネットワーク・アイテム、ドキュメンテーシ
ーを通してコンピュータ・リソースが自分自身を管理する
ョンや他の IT インフラストラクチャ、あるいは、それに関
ことを可能にし、サービスマネジメントにおける頭痛の種
連する物等でコントロールする必要があるものです。
を解消することを支援することができます。そして次には、
仮想化と抽象化を通じて、RTI は構成アイテムに対する
より低いコスト、より高い可用性と、よりいっそうの機敏
見方を完全に変革します。一旦構成アイテムがリソース・
性を可能にするために、従来のプロセス改善や組織のしが
プールに導入されたら、予め定義されたサービス記述にし
らみを越えてサービスマネジメントのフォーカスが広がっ
たがって、異なるサービスへと自動的に割り当てられるで
ていくでしょう。
しょう。そして RTI は構成アイテムの使い方と割り当てを
RTI はよりよい効率性と生産性をもたらし、IT プロセス
自動的に追跡し記録するでしょう。それによって、完全に
には新たな成長をもたらします。
正確な識別とステータスの説明が可能となります。
つまり、ビジネスに対するサービスを提供する際に、IT に
新しい構成管理機能も、ある資産を導入し廃棄するため
よる今までにない効率と感度をもたらします。
のプロセスを依然として必要とするでしょう。そして、こ
れらの資産もまた、物理的にラベル a を貼られる必要があ
著者: Shiralee Rawsthorne-Houghton & Jon Ford
るでしょう。
SERVICEtalk 2003 年 12 月号
しかしながら、他のすべての機能は完全に自動化される
でしょう。RTI により、ほとんどのインフラストラクチャ・
(C)SUN TM THE NETWORK IS THE COMPUTER
コンポーネントは明白な管理または設定を必要とせず、し
(C)2003 Sun Microsystems,Inc. All rights reserved.
たがって、サービスの展開を加速することになります。
Sun, ,Sun Microsystems, the Sun logo, Suntone, and the
RTI は異なるデータ・センタ、さらには異なる国におい
SunTone logo are trademarks or registered trademarks
てさえ構成アイテムの正確なトラッキングを可能にして、
of Sun Microsystems,Inc., in the United States and other
ビジネスと IT 機能における構成管理のオーバヘッドを排除
countries . All other trademarks are trademarks of their
するでしょう。RTI はサービス定義と構成テンプレートの
respective owners.
蓄積を実現します。これらはテストや本番のため、そして
災害回復の目的でサービスを作り直すために利用すること
ができます。これらのインフラストラクチャのテンプレー
トは将来のサービス管理の核になるものです。
結論
結論として、完全に自動化された RTI 環境の出現は基礎
11
Ask The Experts
it SMF が受け取った質問に対して業界をリードしている専
From SERVICEtalk
回答 1-2
門家が回答します。
Sean Lewis, Sysop
質問 1
この件に関しては、特に過去のリリースにおいて検知した
当社のサービスデスクから次期ソフトウェアのリリースに伴
問題をベースに識別し、明らかにするために、助けになるプ
ってどの程度の問題が発生するかその量とタイプの見積もり
ロセスとして問題管理がまず思いつくと考えます。たとえ問
についての質問がありました。リリース毎にそのサイズや複
題管理によって過去のリリースにおけるインシデント・レコ
雑度は異なりますがこれらに対応する情報を提供してくれる
ードの分析が行なわれていないとしても、任務としてこれを
メソドロジーやプロセスはありますか?またその他にこのよ
行なうことにより、次期リリースの問題のタイプ、量そして
うな事に関してサービスデスクに役立つ代替手段はあります
特性に関して洞察したいと思われるかもしれません。
か?(SERVICEtak 2004 年 4 月)
その際には、この課題を提起したのはサービスデスクです
から、彼らを取り込むのは良いアイディアと言えます。そし
回答 1-1
て可能なら彼ら自身の活動として捉えてもらう事です。はじ
Colin Rudd, ITEMS Ltd
めのうちはこの試みから得られる情報は完全なものではない
でしょうが、業界の常識からすると、その意義は深くなって
これに対する答えはいつものことですが組織のタイプ、使
いきます。この活動は、将来において、この情報や測定基準、
用されているプロセスの質と成熟度、要員さらに入手可能な
報告 / 分析を洗練し改善することができる最初の測定となる
情報の質に依存します。成熟した組織においては継続的に改
でしょう。手順と同時にこのような開発時のエラーの展開に
善が行なわれるプロセスがあります。よってソフトウエア・
基づくことで、これらの課題に備えることです。これは、リ
リリースによってもたらされるインシデントと問題に関する
リースが問題を起こすと見られる共通の領域だからです。
基本的な傾向を見ることができます。
また一方で、現実にはこの質問に関する本当の答えは過去
の経験を見直し、以前のソフトウエア・リリースの後に続い
質問2
て何が発生したかを分析する事といえます。ただ残念なこと
たいへん多くのパッチや各種修正がサプライヤによって自動
に、これは科学的とは言えません。そうは言ってもサービス
化されていますが(例えば Windows XP アップデートやアン
マネジメント・プロセスが成熟していて適切な情報が提供さ
チウィルス定義アップデート)、このようなパッチ、修正、バグ、
れる場合には多くの事が達成可能になるでしょう。
アプリケーションさらにはインフラストラクチャに関する管
以前のリリースからのサービス毎またはアプリケーション
理を、どのプロセスの活動に結びつけると最適なのでしょう
毎の定常的な分析があれば、個々のサービスやアプリケーシ
か?これは単純にリリース管理の機能でしょうか、それとも
ョンにおいて下記のような推測が可能でしょう。
他の考慮点があるでしょうか?(SERVICEtak 2004 年 4 月)
■サービス Z の大規模リリースでは、リリース後最初の一週
回答 2-1
間で、そのサービスに関するサービスデスクのインシデン
Colin Rudd, ITEMS Ltd
ト数に 30% の増加が常にみられる
■アプリケーション A の小規模リリースでは常にほんの少し
オペレーティング・システム、アプリケーション・ソフト
のインシンデント増加しかない
ウェアそれにウィルス定義に対してのパッチ導入に関して関
連するプロセスは多くあります。主要なものは
しかし前述したように、問題管理、リリース管理、変更管
理の測定結果とその基準が分析されている優れた組織におい
■リリース管理
ては、これらの状況は固定的なものではありません。各プロ
■変更管理
セスが過去の経験から学ぶ事により協調して機能するでしょ
■構成管理
う。そして、プロアクティブに、開発、テスト、トレーニング、
■各管理プロセスを下支えするもの、技術サポート、配布、
文書を改善していくでしょう。
導入のプロセスと手順
12
それら全ては理解され可能な限り自動化され統合されてい
組織におけるセキュリティ管理では、これらのパッチや修
る事が重要です。それら全てのプロセスはインシデント、問題
正が非常に短時間でできる事が望ましいのですが、同時に我々
又はプロアクティブな予防活動によって引き起こされなけれ
はテスト施設を使ったような管理された形でテストとリリー
ばなりません。必要性が確認されたら変更管理プロセス内にて
スを行なえなければなりません。多くのベンダによってこの
変更が提起されなければなりません。多くの場合このステップ
種の戦略を支援するツールが提供されつつあります。これは
はインシデント、問題から自動的にリンクされています。
良いニュースでコントロールが効果的に行なわれる事を意味
変更が提起された場合にはその変更はリスク、影響そし
します。これらのある部分は変更コントロール下や緊急の変
て効果の検討がされなければいけません。必要な場合は構築、
更コントロールのような正式なリリースの仕組みを通じて行
テストの許可が必要です。変更のライフサイクルにおいてこ
なわれます。
の段階は構成管理データベース (CMDB) に含まれる情報の正
組織の構造、リスク管理へのアプローチそして設備に関し
確さに大きく左右されます。良い CMDB においてはインフラ
ては皆さん自身で考える必要があります。その定義の中には
ストラクチャの構成要素とその関連する影響は整理されてい
通常、誰が、なぜ、どこでそしてどのように必要な対応を取
てその評価は迅速に行なう事が可能です。
るかが含まれています。
多くの決まりきったもしくは標準的な変更については変更
モデルが存在しています。そのため変更ライフサイクルので
きるだけ多くの視点での自動化が行なわれます。特にその変
質問3
更が頻繁でかつ定期的に行なわれる場合、れらのモデルによ
私たちの主要目標は、「命を救う」ことです。しかし、組織内
って迅速に行なえるようになります。さらに変更の迅速なテ
のサービス・マネージャとして、私の行うことは、この目標
ストが可能な、事前設定済みのテスト用環境を使用した自動
からずっと乖離したものと見えてしまいます。どのようにし
構築手法が使用されます。変更に対する切り戻し計画が再実
たら、この主要目標と私の業績指標をうまく関連づけること
行可能な場においては手法が開発されるかもしれません。し
ができるでしょうか?(SERVICEtak 2004 年 6 月)
かしそれらの手法は定期的にテストされる必要があります。
ひとたびテストが完了したならば変更管理による最終的な許
回答 3-1 可が必要とされます。その許可は変更管理によって何が行な
Ian Clark, Foster-Melliar (South Africa)
われるのかを全ての人が認識している事、コミュニケーショ
ン手段、文書化やサポートが新しいソフトウェアに用意され
最初に、私の得意とする専門分野の観点から、お話させ
ている事を確認された上での事です。
ていただくことをご容赦ください。あなたが、組織内の主要
目標実現のために、サービス・マネージャとしての調整に努
回答 2-2
力していることは、間違いないと理解しています。その上で、
Sean Lewis, Sysop Answer
以下にコメントさせていただきます。
サービス・マネージャとして、まず、前提としたいことが
答えはケースによります。質問者のやり方は、最初から道
あります(やや危険かもしれませんが)。サービス・マネージャ
をはずれているとも言えるかもしれません。リリース管理は、
の責務は、以下のことを確実にすることであるということです。
変更管理ならびにセキュリティ管理と連携し、実行可能なソ
リューションを組織に対して定義できるべきです。この質問
■ IT サービスがビジネスのために提供されること
者のおっしゃる活動の主な目的は、サービス停止が発生して
■高品質であること
いる、あるいは起きつつある実環境において、特に、明らか
■高可用性を備えること
になっているセキュリティ・ホールや未確認のエラーの観点
■必要とされた時に、適切に提供されること
からのリスクの管理です。
この種のサービスを提供しているサード・パーティやプロ
私は、組織にとって一番目の大きなチャレンジとなるこ
バイダの品質コントロールは、プロセスが十分堅牢で、この
とのひとつは、ITIL ベスト・プラクティスを採用することで
種類のパッチ / 更新は、どんな場合も私の実環境に影響を与え
あると考えています。その時には、このプロセス主導のアプ
ず、彼らのコントロールは十分であるという意味で、かなり信
ローチをどのように適応させて IT サービスを構成してゆくか
頼をおかれています。しかし過去の経緯はいつもそれが事実だ
がキーとなります。2番目の大きなチャレンジであり、また、
と示していません。ベストプラクティスでは、できるだけのプ
私が重要と考えることは、どのようにして IT 部門の中で、個
ロテクトを実環境に施す事と、サービス中断を起こし得るリス
人の作業を調整し、測定するか、ということです。この調整
クをコントロールするように言っています。これを考えると、
と測定は、ITIL アプローチと、ビジネス目標の両方へ対して
実オペレーティング環境を、変更やリリースのコントロール外
です。今日の IT プロフェッシャナルは、KPI、業績マトリッ
において変更される事を許すのは大変憂慮すべきといえます。
クス、バランス・スコア等々と向かい合っています。そして、
13
それらは、分厚い資料であったり、専門スキル項目(データ
リバリを提供する他のスタッフの測定内容は、OLA や UC の
ベース管理者、UNIX スペシャリスト、ネットワーク管理者、等)
中で規定された目標を達成することとなります。測定値の例
ベースでのものであったりします。専門スキル・セットに囲まれ
としては、
た業績測定が必要とされる一方、それはインプットともなりえる
し、合意されたプロセスと手順を遵守することでもあります。
■インシデントの応答および解決目標
ひとつの個人目標が、その目標を設定する彼や彼女達が働
■ ICU へサービスを提供するインフラストラクチャ・コンポ
く IT 部門の目標と調整されるべきことは、ご理解いただける
ーネントの全体可用性
でしょうか?言い換えると、これらの目標は、全体の IT 部門
■キャパシティ閾値を破られていないことを示すコンポーネ
としての目標に合うように調整されねばなりません。この「カ
ントの監視
スケードな」アプローチは、ビジネスのゴールと戦略を明確
にサポートさせるためのものです。ご質問の「命を救う」こ
おもしろいことに、これらの他にもある測定をも含めてネ
とを目標とするビジネスの一例として、病院をあげさせてい
ットワーク技術者 Bob(仮名)が通常、実施しています。そして、
ただきます。病院の中では、ICU(Intensive Care Unit: 集中治
これら測定は、ICU に必要なサービスを提供する上で、とても重
療室)があります。ICU は、どんな病院の中でも VBF(Vital
要です。もし Bob がこのことを理解した上で、これらの業績測定
Business Function: 重要ビジネス・プロセス)としてみること
を行っているならば、私は、Bob も「命を救っている」と考えます。
ができます。ICU で働く看護婦は、患者(つまり、ビジネス・
プロセス)へのケアにあたっては、厳格なガイドラインと手
回答 3-2
順に従います。ICU の中では、従うべきビジネス・プロセスが
Graham Dawson MISM and Gerry Gough MISM, Fujitsu
あります。そして、必要とされる主要な治療ケースにおいて、
Services
テクノロジ(ツール)と IT サービスが IT 部門から提供されます。
私は、IT 部門と ICU の間に SLA があるべきと考えます。
組織は、大小の差はありますが、IT サービスをそのビジ
それは、このテクノロジ(ツール)と IT サービスを提供ある
ネス・プロセスと目標をサポートするために使います。
いはサポートするための SLA です。これらは、文書化されて
一見したところでは、あなたの活動や作業がその「命を救
いるべきです。また、SLA によって規定されるこれらのサー
う」主要目標から乖離しているように見えるかもしれません。
ビスを提供する内部と外部の両方の当事者は、内部とは OLA
しかしながら、IT サービスマネジメントがビジネス目標に適
(Operational Level Agreements)、外部とは UC(Underpinning
合させた IT サービスを提供し、サポートすることを考慮して
Contracts)を合意しているべきです。
いれば、あなたの活動は、主要ビジネス目標へ貢献している
もうひとつ私の確信していることを紹介します。それは、
ことになります。もしそれが違うならば、あなたは、なぜ、
この個人業績の測定を始める前に IT サービスを配置する上で
それが最優先されていないかを、まず自問すべきです。
の重要な1局面があるということです。それは、
では、どうやって、IT サービスとビジネスをリンクさせ
て理解し、定義したらいいのでしょうか?まず、IT サービス
■ IT サービスのあるべき姿を明らかにするためのビジネスに
を提供することによってサポートあるいは、活動可能となる
対する理解
キー・ビジネス・プロセスを特定し、理解すべきです。これ
■このサービスがどのようにビジネスへ、エンド・トゥー・
らのビジネス・プロセスの各々に対して、ビジネスが定義し
エンドに、そして、コンポーネント・レベルで提供される
た重要な業績評価目標を特定する必要があります。これらの
かという IT 部門の理解
評価目標は、通常、ビジネス組織の主要目標へフォーカスさ
■サービス可用性のビジネスへのインパクトに対する IT 部門
れています(あなたの組織の場合、その主要目標は、「命を救
の理解
うこと」です)。
一旦、ビジネス・プロセスとそれらの評価目標を特定し
これらの情報は、合意され、文書化されているべきです。
たならば、次は、ビジネスをサポートする個々の IT サービス
そして、それは、すべてのスタッフにとって利用可能でなけ
を特定します。これらのことから、その IT サービス群が、業
ればなりません。本質的に、上記の情報は、内部の IT サービ
績評価目標と目標をサポートするために提供しなければなら
スカタログとして保持され、必要な変更管理と品質管理の監
ないものが何かを特定することができるはずです。こうして、
督下にあるべきです。つまり、すべての IT 部門は、この情報
あなたは、業績測定のベースを確立できます。ここでは、あ
を保持していなくてはならない、ということです。さて、再び、
なたの主要目標である「命を救うこと」の主要目標に関連す
業績測定に話題を戻しましょう。上記のことを心に留めてお
るプロセスと個人の両方の業績測定のためのベースです。
くと、サービス・マネージャとして期待される測定内容のメ
インは、SLA 下で、ICU に対してサービスを提供し、改善す
注)バリー・コルレス氏< Sysop and Karen Ferris,
るための能力であるということとなります。このサービスデ
KMF Advance 社(メルボルン、オーストラリア)
14
it SMF と ITIL ベストプラクティス:真意が分かり
ますか?− it SMF リサーチ−
昨年から 600 人の SERVICEtalk 読者が 550 を越える会
From SERVICEtalk
過去 12 ヶ月での最も重要な取組み
社を代表して、it SMF からインタビューを受けました。延べ
図1
49%
20,000 を越える質問が行なわれ、読者へのインタビューに
50%
600 時間以上が費やされました。
40%
46%
45%
44%
その主旨はどのようなことで、それについて学んだことや
30%
後成すべきことは何でしょうか?これらの質問は、itSMF に
対してなされると同時に、ITIL ベストプラクティスの実践者
20%
に対しても問い合わせのあることといえます。
10%
0%
全体として学習したことは何ですか?
変更管理
サービスデスク
インシデント管理
問題管理
今後 12 ヶ月での最も重要な取組み
本質的に、学ぶべき主な領域には以下の 4 つがあります。
図2
■ ITIL ベストプラクティス の活動の中でどのようなことが起
50%
きるのか、it SMF から受けたいサポートはどのようなものか
40%
■ it SMF があなたの活動のサポートにおいてできることと、
30%
それがどのようなサービスを提供しなければならないかに
34%
31%
30%
30%
20%
ついての見解の相違
10%
■組織としての itSMF に関するあなたの見解と、それが金額
に見合う価値を提供してくれるかどうか
0%
変更管理
サービスデスク
インシデント管理
問題管理
■組織としての itSMF に関するあなたのニーズと、その他に
全体的に得たいと思っていること
活動を実施し続けていることに注目するべきです。しかしこ
れは我々に何を伝えようとしているのでしょうか?この情報
はどのように役立つでしょうか?多くの人々は it SMF に対し
ITIL ベストプラクティスでは何が起こっていますか?
て、より具体的な情報を自分たちの業種にもたらすように求
めました。実際に区別した場合、業種間には多くの優先順位
過去 12 ヶ月での最も重要な取り組みは図 1 に示されてい
ます。図 2 では、
これから先 12 ヶ月について示されています。
差が存在します(表1を参照)。
このように ITIL ベストプラクティスの活動のレベルは高
上位 4 つの取り組みには大きな差はありませんが、一覧
く、今後もこのレベルを維持し続けるでしょう。優先順位が
の下方では、大ぎな差異が発生します。これは、以下の例に
わずかに変化しているように見えますが、61%以上が今年も
よって示すことができます。
表1 業種別活動の順位付け
過去 12 ヶ月 − 1 ∼ 12 で活動を順位付け。活動量が最も多い領域が1、12 が最も少ないものが 12
サービスデスク
インシデント管理
問題管理
変更管理
構成管理
リリース管理
サービスレベル管理
可用性管理
キャパシティ管理
IT サービス継続性/ディザスタリカバリ
財務管理
IT セキュリティ
ビジネスサービス 団体& NPO
4
1
3
2
2
3
1
3
7
11
8
3
6
12
11
5
9
9
7
11
7
7
3
7
15
通信& IT
金融サービス 官公庁
2
4
1
4
3
2
3
2
4
1
1
2
8
7
6
12
6
9
5
11
8
7
10
6
8
11
9
5
11
9
11
6
10
5
12
8
製薬
4
2
4
1
8
8
2
10
10
6
10
6
流通
2
3
5
1
6
9
公益事業
1
4
1
1
4
10
3
10
12
8
11
7
4
10
12
8
4
8
表2 業種別活動の順位付け
今後 12 ヶ月 − 1 ∼ 12 で活動を順位付け。活動量が最も多い領域が1、12 が最も少ないものが 12
サービスデスク
インシデント管理
問題管理
変更管理
構成管理
リリース管理
ビジネスサービス 団体& NPO
2
2
6
2
7
7
2
7
1
7
9
7
サービスレベル管理
可用性管理
キャパシティ管理
IT サービス継続性/ディザスタリカバリ
財務管理
IT セキュリティ
2
9
8
2
11
11
通信& IT
金融サービス 官公庁
2
2
4
4
5
7
3
10
2
1
3
1
8
1
4
12
5
3
2
2
1
11
11
2
5
11
8
7
10
6
4
8
9
5
12
11
製薬
6
2
4
1
4
6
6
10
11
8
12
9
2
11
9
6
9
11
流通
8
3
3
1
2
8
公益事業
1
1
7
1
10
10
3
8
6
7
12
11
7
7
1
1
1
10
■サービスレベル管理
■リリース管理、構成管理といった特定の活動に関する詳細
製薬 (2) 対 官公庁 (11)
なリサーチ
■財務管理
■電子メールによるニュースレター
官公庁 (12) 対公益事業 (4)
■メンバ間の更なるコミュニケーション − 例えばフォーラム
のようなもの?
この情報は、活動に取り組みたいと考えていて、比較でき
ところで特に求められたわけではありませんが、読者に役
る業界情報を得たい場合に役立つかもしれません。
立っていると思われるサポートの領域に、カスタマ・サービ
また業種ごとに優先順位や課題が明らかに異なるというこ
スの改善測定値の問題があります。
とも理解できます。
現在完了したすべての取り組みの 74%は、カスタマ・サ
将来の実施計画に対して何らかの支援になると同時に、将
来の活動に関して、業界毎ではどんな活動が継続していくの
ービスを改善するように設計されました。これが ITIL ベスト
るかを知ることもまた有益です(上記の表 2 を参照)。
プラクティスの取り組みを実施する最大の理由であることは
明らかでした。
前記の表と同様に、上位 4 つの取り組み以外ではかなり
しかし興味深いことに、これはその 74%の理由なのです。
の差異があります。
73%はいくつかの測定値を得る
■リリース管理
官公庁 (3) 対 情報通信 (12)
■サービスデスク
それについて
小売 (8) 対 金融サービス (2)
78%は明確な定義された測定値を得る
それについて
もしそれをあなたが取り組もうとしているのであれば、
66%はタイムフレームを持っています。
it SMF に望むものは何でしょうか、実を言うと、最優先の要
求は、
具体的で詳細な事例研究でした。SERVICEtalk 読者には、
事例研究に関する大きな要求が鬱積していました。実際 600
それゆえ:
ものインタビューの中から 180 人のユーザが、来年には事例
研究を完成させることを望んでいます。
が結果から特定のタイムフレームで明確に定義された適切な
73% X 78% X 66% = 38%
測定値を持っていることになります。
これを推進する目的として、it SMF は実際に事例研究を完
了した人を知るためにユーザに連絡を取ることを Qube 社 に
改善された顧客サービスといった重要なアウトプットに関
委託し、そのうち 101 人を越えるユーザがプロジェクトの完
して、これが ITIL ベストプラクティスを実施する理由である
了後インタビューを受けることを了承しました。プロジェク
と多くの人が言ったとしても、これらの結果については少々
トの完成には時間がかかるため、インタビューに応じる人が
心配せざるを得ません。
直接要望されたものでないにしても、it SMF は、サービス
いる限り、it SMF は今年の SERVICEtalk で、匿名の事例研究
改善の正確な測定に関するサポートやアドバイスを提供でき
データを発表する予定です。
これは、いずれ利用可能な詳細な事例研究になる予定です。
るような方法を検討しています。
さらに測定チームは、付加サービスについて上記の要望を
事例研究の他にも、様々な要望がありました。例えば:
調査し、提示されたものに関して現在のポートフォリオにど
16
it SMF をどう思いますか?
のように適応するかを評価します。
さて現在インタビューを受けた人々の 91%がすでにメン
我々が提供できるものについて、どれくらい理解していますか?
バになっています。既存メンバが更新するかどうかという点
に関して、91%はするであろうと述べており、91%は it SMF
it SMF がメンバに提供するサービスは全部で 16 あり、イ
を他にも推奨できるとし、87%は it SMF が金額に見合う価値
ンタビューを受けた人に、そのうちのどれを知っているかに
を提供してくれると述べています。
it SMF はこの結果に喜んでいますが、改善されたコミュ
ついて尋ねました。
彼らに、過去 12 ヶ月に実際に利用したものと、この先
ニケーションとサービスを通して、より高いスコアを得る努
12 ヶ月中に利用するかもしれないものを尋ねました。その結
力しています。また、その妥当性と読者を増やすため、サー
果は、表3に示されています。
ビストークを改善する方法を常に模索しているのです。現在
71%はサービストークが彼らにとって重要であると述べ、72
%は常にあるいは頻繁にそれを読んでいると述べています。
it SMF は、自分たちのためでなくユーザのための雑誌として、
あなたはどれを知っていますか?
どんな提案も常に歓迎されるように、これを改善したいと思
it SMF の見解は、サービス範囲を拡張する前に、最初に提
っています。
供されているサービスの認知度を高め、その利用について調
査しなければならないということでした。it SMF が提供する
最後に組織としての it SMF に望むものは何ですか?
16 のサービスのうち 3 つを知っているのは 50%強だけであ
るということから、サービスの認知度を高める必要があるの
ユーザへのインタビューから、it SMF は現在もユーザとの
は明らかです。問題は、認知度が上がると利用率も上がるか
ということです。これは難しい問題です。しかし、多くのメ
コミュニケーションを改善し、提供できる新しいサービスを
ンバは it SMF が提供するものにただ単に気付いていなかった
調査する努力を積極的に行なっています。以前述べられたよ
とコメントしたので、評価の前に、メンバに提供されるサー
うに、これらを推進させなければならないすべての意見やア
ビスの範囲を明らかにするべきです。
イデアは、常に喜んで受け入れられています。
このために it SMF はハンドブックを作成し、コンファレン
改善の最終段階において、it SMF は今後 2 年の傾向を見据
スに参加した 800 人以上にハンドブックを配布しました。さ
えて、現在その活動のすべてについて戦略的な再調査を行っ
らに 100 人以上がハンドブックのコピーを希望し、新しいメ
ています。これにより、将来に渡ってユーザと it SMF の成功
ンバにはウェルカム・パックの中でそのコピーを配布しまし
の継続を保証することが望まれています。
た。ハンドブックには、it SMF のすべてのサービスとそのメ
リットが書かれています。
David Barker, Qube Holdings Ltd
SERVICEtalk 2004 年 4 月号
表3
サービス
認知している
利用している
これから利用している
コンファレンス&展示会
セミナー
83%
80%
29%
24%
19%
19%
SERVICEtalk
分科会
ベストプラクティスへの貢献
ディスカッション・フォーラム
67%
50%
43%
41%
27%
13%
7%
10%
21%
10%
4%
8%
サービスカタログ
書籍
市場調査
チャット
セルフ・アセスメント
Web 上のベンダーサービス
出版の機会
データベース・サービス
専門家へのアクセス
関係製品のディスカウント
40%
39%
38%
30%
28%
26%
24%
22%
21%
21%
10%
9%
8%
5%
7%
7%
3%
4%
4%
4%
8%
7%
5%
4%
4%
5%
2%
4%
3%
4%
17
第 1 回 it SMF Japan
コンファレンス報告
2004 年 7 月 23 日東京コンファレンスセンター品川にて it SMF Japan 第一回コンファレンスを開催いたしました。
it SMF Japan が NPO( 特定非営利活動法人 ) として認可され、活動を始めて一年が経過しました。記念すべき第一回コンファ
レンスでは「IT サービスマネジメントの実践」というテーマのもと、4 会場、3 トラック、合計 17 のセッションに、600
名を超える参加をいただき、
まことにありがとうございました。
セッションによっては立ち見をお願いするほどの盛況ぶりで、
あらためて ITIL への関心の高さを認識させられました。
2 会場で開催された「IT サービスマネジメント導入紹介トラック」では、スポンサー各社様より、ITIL に対する取り組
みが発表されました。
「it SMF Japan 分科会トラック」では、事例研究分科会、セキュリティサービスレベル研究分科会、サービスデスク分科
会の 3 つの分科会が 2004 年前期の活動とその成果を発表しました。「it SMF Japan トラック」では ITIL の世界動向をはじ
めとするグローバルな視点からの ITIL を取り巻く現状についての講演がありました。
また、本コンファレンスでは、ITIL ソリューションを提供されている協賛企業 17 社によるブース出展も開催され、多く
の方が各社のブースに立ち寄られ、スタッフの説明に熱心に聞き入られていました。
会場では、it SMF Japan による日本語訳 ITIL 本の書籍販売もありました。日本語訳では 5 冊目にあたる、「IT サービスマ
ネジメント− ITIL 入門」は、本コンファレンスが日本での初めてのご紹介ということもあり、150 冊近くのお買い上げがあ
りました。
盛況の内に終わった it SMF Japan 第一回コンファレンスですが、これに満足することなく、お寄せいただいたアンケート、
コメントを参考にさせていただき、日本における IT サービスマネジメントの普及をさらに促進してゆく所存です。
18
第 4 回 IT Service Management Forum USA
Conference & Expo
第 4 回 IT Service Management Forum USA Conference & Expo は、さんさんと太陽が降り注ぐカルフォルニア州ロングビー
チ ( ロスアンゼルスの南方 30 キロ ) のコンベンションセンタにて 9 月 27 日 ( 月 ) から29日 ( 水 ) の 3 日間、開催されました。
コンファレンスに先立って 26 日 ( 日 ) に行われた Welcome Reception にも多くの人々が参加し、年々米国での IT サービスマ
ネジメントに対する関心が高まっていることを痛感しました ( コンファレンスの出席者は 1000 名を超え、しかも半数以上が今
回初めての参加ということでした )。
今回のコンファレンスでは、2004 年 2 月に首都ワシントン DC にて開催された官公庁向けコンファレンスが好評だったため、
官公庁向けのトラックを新たに設けていました。トラック数は昨年のコンファレンスより1つ多い5つのトラックになったにも
関わらず 3 日間のプログラムを組めるところが米国の懐の深さでしょうか。
GNP では世界第 6 位の規模を誇るというカルフォルニア州政府の CIO である Kelso 博士の講演から始まった今回のコンファ
レンスも多くのユーザ企業が IT サービスマネジメントに関連する取組みを発表していました。その中でも、ネットオークション最
大手の eBay(eBay のサイトを通じて毎週 2 万台もの車の売買が行われているそうです。講演会場にも eBay を利用して車も購入し
たという方が何人かいらっしゃいました。1 日の総取引件数は 5 億 7500 万件で、Nadaq の取引件数の 100 倍だとか。) や Disney
Online といったインターネット系のビジネスを推進する組織における IT サービスマネジメントの導入の紹介が印象的でした。
プログラム概要
トラック1: IT サービスマネジメントを活用し、事業の課
トラック4: IT サービスマネジメントの認知度向上とスキ
題を解決
ルの獲得
主な講演者: Merrill Lynch、VW Credit
主な講演者: Best Buy、State Farm Insurance
トラック2: ITSM プログラムの開始と継続的な展開
トラック5: 連邦と州政府、地方自治体における ITSM の
主な講演者: U.S. Bank、ABN AMRO
価値
トラック3: 理論、戦略、ツールの具現化
主な講演者: State of Michigan、City of Greenwood Village
主な講演者: Nationwide Insurance、Procter & Gamble
19
「IT サービスマネジメント− ITIL 入門」の
発売にあたって
7 月 23 日、it SMF Japan より、
「IT サービスマネジメント -ITIL 入門」が発売されました。本書は、TSO 書籍である「サービスサポート」(青
本)、
「サービスデリバリ」
(赤本)と it SMF Japan 発行のポケットガイドとの中間に位置する書籍です。青本、赤本は眠たくなるから読破はまだ、、、
という方、ポケットガイドだけではものたりない、という方にお勧めの一品です。電車に揺られながらも IT サービスマネジメントについて学べ
る手軽さがありながらも、実際の現場での適用を意識した内容となっています。IT サービスマネジメントに携わる方が一読すべき書籍でしょう!
書籍は、it SMF Japan の Web サイトにてお求めいただけます。関心のある方は、下記 URL を訪問下さい。
http://www.itsmf-japan.org/books/index.html
「IT サービスマネジメント− ITIL 入門」
2004 年 7 月発行 全 202 頁
発行者 : Van Haren Publishing
目次
1. はじめに
9. サービスデスク
2. IT サービスマンジメント - 背景
10. サービスレベル管理
3. ITIL の紹介
11. IT サービス財務管理
4. インシデント管理
12. キャパシティ管理
5. 問題管理
13. IT サービス継続性管理
6. 構成管理
14. 可用性管理
7. 変更管理
15. セキュリティ管理
8. リリース管理
編集長からの寄稿
Van Haren Publishing
日本のビジネスは ITIL から恩恵をこうむることができる
います。様々な国の 10 万人以上のプロフェッショナルが参加し、
でしょうか?
ITIL の基礎に慣れ親しみました。これら受講者のほとんどが書
IT は、今や数十年もの間、私たちの身近にあり、もはや
籍「IT サービスマネジメント− ITIL 入門」を活用しています。
it SMF インターナショナルが、it SMF の各国支部からの
IT なしでビジネスを進めることはできなくなりました。普通
の生活でさえ、様々な面で IT に依存しています。IT なしの生
委員で構成される IPESC(International Publications Executive
活を想像してみて下さい。IT システムと IT をベースにした機
Sub-Committee、国際的な出版関連の検討委員会)を介して、
能が、一日 24 時間利用できるべきであり、私たちのニーズを
it SMF インターナショナルとしての推薦を、初めて正式に本書に与
満たように実行されなければなりません。すなわち、私たちは
えました。このことで、国際的に初めて認知された IT サービスマ
今や、単なる技術としての IT ではなく、継続したサービスと
ネジメントと ITIL の標準書籍が誕生したといえます。この書籍で
しての IT と共に暮らしを営むようになったのです。
は ITIL の基礎について簡単な用語で学べますし、また詳細に陥り
私たちは IT が高価なものであることにも気づいています。
すぎることもありません。読者は、この書籍を ITIL ベストプラク
そこで、私たちは、これらの IT サービスを提供するコストを
ティスのコアに対する参照ガイドとして活用できます。さらに ITIL
コントロールする必要があります。それに加え、内外の様々
ファンデーション試験の手引きともなりますが、この試験で試され
な規制や法律にも従わねばならず、結局のところ、私たちは、
るかもしれないこと以上の全ての課題を網羅しているのです。
どうしても IT をコントロールする必要があるのです。
今まさに、日本の方々は ITIL と出会いました。最初に活
IT サービスを提供する体系的なアプローチ、つまり、全世
用される方々に恩恵がもたらされ、それで多くの方がその足
界的なベストプラクティスに基づいたアプローチが、ITIL(IT イン
跡をたどれるよう、日本のビジネスに ITIL ベストプラクティ
フラストラクチャ・ライブラリ)に記述されています。ITIL には現
スのすばらしい価値が証明されることを願って止みません。
it SMF Japan のサポートが ITIL の基礎となるナレッジの
在6つのコア書籍が入っています。それらの書籍には、多くの示唆
が詳述されています。書籍は、OGC(ITIL を所有する英国政府の一
普及には不可欠です。ITIL を非常に真剣に受け止めて頂き、
機関 )、EXIN と ISEB(全ての試験をグローバルに実施している試
it SMF Japan からはすでに、本書の日本語化にあたり多大なる
験団体)、そして it SMF(IT サービスマネジメントの専門家による
尽力を頂いています。皆様も it SMF Japan の活動をご覧頂き、
ユーザ団体)といった国際的なチームによって管理されています。
できるところから参画してみてはいかがでしょうか。参画する
ITIL を学ぶ効率的なアプローチが ITIL ファンデーション・
ことで、大きな利益が得られることを理解されるかと思います。
コースを受講することです。このコースは、グローバル・スタ
ンダードへ発展し、世界中の企業や組織に受け入れられてきて
Jan van Bon、編集長
20
it SMF Japan 分科会活動のご紹介
it SMF Japan では、2004 年前期に引き続き 2004 年 10
■ SLA 分科会 ( 新規発足 )
月から新規の 2 つの分科会(アセスメント分科会、SLA 分科会)
SLA で文書化された目標に向かって日々運用の改善をおこ
を含めた 4 つの分科会活動が開始しました。今回はこれらの
なうのが ITIL の基本であるのにもかかわらず、日本に於いて
分科会活動についてご紹介させていただきます。なお、2004
はほとんどの企業において SLA は導入されていないのが現状
年前期に活動をしていましたセキュリティ分科会は活動終了
です。当分科会では SLA 導入時の課題とその解決策について
致しました。
議論します。
■サービスデスク分科会 (2004 年前期より継続 )
に役立つ成果物の作成を行いたいと考えています。
SLA に関する現状の課題、解決策などを議論し、SLA 導入
以下の 2 つの切り口でサービスデスクを研究していく予定です。
ー「サービスデスク役割毎のテクニック ( 仮 )」についての研究
今後、it SMF Japan セミナや会員向け WEB サイト等にお
サービスデスクに関わるオペレータやマネージャ等、其々の
いても随時活動成果を報告していく予定ですのでご期待くだ
立場の方がどのようにサービスデスク業務を行なっていくの
さい。もし分科会の活動に関してご意見、ご要望がございま
かについて、具体的なテクニックを研究します。前期の成果
したら、it SMF Japan 出版担当宛てに (Publication@itsmf-japa
レポートを基に、理論ではなく具体的な活動について研究す
n.org) メールにてご連絡ください。
る予定です。
よろしくお願いいたします。
ー「サービスデスクの評価 ( 仮 )」についての研究
サービスデスクを運用するにあたり、最も重要なポイントで
分科会に参画されている会員の皆様 ( アイウエオ順、
ある、効果測定の指標について深く突っ込んだ研究を行ない
2004 年 9 月 30 日現在 ):
ます。後期の活動は、これからサービスデスクを立ち上げよ
■サービスデスク分科会: うと考えられている方々が、まさに今、必要としている情報
エム・プランニング、キーウェアソリューションズ、クリエ
を会員の方々に提供していきたいと考えております。
イティブソリューション、コーポレイトソフトウェア、CSK、
CTC テクノロジー、トランスコスモス、BMC ソフトウェア、
■事例研究分科会 (2004 年前期より継続 )
富士通エフ・アイ・ピー、富士通中部システムズ、プロシード
参加企業それぞれの ITIL 導入、取り組みにあたっての悩
みを共有し、解決の糸口を参加メンバーで議論することで「事
■事例研究分科会: 例における課題とその解決手法例:FAQ、ヒント集」を作成
FFC、NTT コミュニケーションズ、キーウェアソリューショ
します。また、国内事例を蓄積するため、ユーザ企業の参加
ンズ、クリエイティブソリューション、サイクス、シーエー
を推進しています。
シー、CTC テクノロジー、新日鉄ソリューションズ、東芝ソ
リューション、日本情報通信、日本電気、日本ヒューレット・
下記の 4 つのフェーズに分けて取り組んでいきます。
パッカード、BMC ソフトウェア、富士通、富士通エフ・アイ・
ー分科会参加企業各社のITIL導入事例、取り組み事例を
ピー、富士通サポート&サービス、マイクロソフト
紹介
ー各社のITIL導入での課題、悩み、疑問点の抽出
■アセスメント分科会
ー課題、悩み、疑問点に関して分科会メンバーで議論・討論
NRI データサービス、クリエイティブソリューション、コン
ーITIL導入における課題とその解決手法例を成果物とし
ピュータ・アソシエイツ、That's it コンサルティング、サン
て作成
トリー、CRC ソリューションズ、シーエーシー、CSK、テリ
ロジー、東芝ソリューション、東証コンピュータシステム、
■アセスメント分科会 ( 新規発足 )
日本アイ・ビー・エム、日本電気、日本ヒューレット・パッ
日本における IT サービスマネジメントの品質向上に役立
カード、日本ユニシス、富士通、富士通サポート&サービス、
つアセスメント・ツールの提供をしていきます。
フューチャーシステムコンサルティング、プロシード、三菱
最初フェーズとして OGC が提供しているセルフアセスメ
電機情報ネットワーク
ント・ツールの翻訳、Hint & Tips, FAQ の作成を行い、日本
でも ITIL をベースとしたアセスメント・ツールを自由に使用
■ SLA 分科会
して品質向上のための継続した活動に役立てることができる
SRA、NRI データサービス、クエスト、クリエイティブソリュ
ような材料を提供していきたいと考えています。
ーション、CRC ソリューションズ、シーエーシー、CSK、大
次のフェーズでは、これらの材料を活用して日本での傾向
成情報システム、トランスコスモス、日本ヒューレット・パ
や問題点の分析また改善のための方法などアセスメントをベ
ッカード、ビーエスピーソリューションズ、BMC ソフトウェ
ースに多くのユーザ企業に役立つ材料を作成していけるよう
ア、富士通サポート&サービス、プロシード、ポプラ、三菱
幅広い活動をしていく予定です。
電機情報ネットワーク、ユニアデックス
21
編集後記
it SMF Japan の会報誌として 2004 年 1 月に創刊された 「 ニュースレター 」 も早いもので今回が今年最後の編集後記となりました。
「 ニュースレター 」 をご愛読いただきありがとうございました。来年も今年の経験を生かし、より高品質の 「 ニュースレター 」
を皆様にお届けできるよう精進致しますので、ご期待下さい。
( 八木 )
■ ご意見: 本ニュースレターへのご意見・ご要望は、it SMF Japan 版担当宛てにメールにてお
送りください。
メールアドレス: publication@itsmf-japan.org
■ 寄稿: IT サービスマネジメント導入、運営のに経験を他の会員の皆様とシェアしていただ
ける方を募集しております。ご協力いただける方は、it SMF Japan 出版担当宛てにメールにて
ご連絡ください。
メールアドレス: publication@itsmf-japan.org
■ 広告: 本ニュースレターは皆様の広告料で制作されています。広告掲載に興味をお持ちの 方は it SMF Japan 事務局にご連絡ください。
■ it SMF Japan ニュースレター
2004 年 10 月号 (1 月、4 月、7 月、10 月発行 )
編集人: 水野 康彦(it SMF Japan 出版担当理事) 編集取りまとめ: 八木 隆 ( 日立製作所 ) 編集に協力いただいた方々(敬称略、アイウエオ順)
: 足立美智代 ( コンピュータ・アソシエイツ )、
大倉俊治 ( 日本アイ・ビー・エム)
、岡田香織 ( 日本アイ・
ビー・エム)、片山貴博(日本アイ・ビー・エム)、塩田貞夫 ( 日本ヒューレット・パッカード )、
品田京子 ( 日本アイ・ビー・エム)、篠原豊 ( コンピュータ・アソシエイツ )、中川悦子 ( コンピュー
タ・アソシエイツ )、萩野美穂 ( 日立製作所 )、廣澤正道 ( 日本アイ・ビー・エム )、福場芳正
( 日本アイ・ビー・エム )、水野卓哉 ( コンピュータ・アソシエイツ )、山本津登士 ( コンピュータ・
アソシエイツ )
■発行所:it SMF Japan
東京都港区六本木 6 丁目 10 番 1 号六本木ヒルズ森タワー 34 階私書箱 30 号
電話 (03)5786-7525 Fax (03)5786-7523
URL: www.itsmf-japan.org
■ ITIL® は英国政府機関の OGC(Office of Government Commerce) の英国およびその他の国におけ
る商標または登録商標です。
■その他記載の組織名(会社/団体/機関)、製品名は、それぞれの会社/団体の商標または登録
商標です。
■本誌掲載記事の無断転載を禁じます。
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