本リリースの印刷用PDFデータ - シャンティ国際ボランティア会

2012 年 4 月 9 日
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)
つながるヒトの和 復興プロジェクト気仙沼
ニュースリリース vol.62
世界にひとつだけの本に
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(会長 若林恭英/所在地 東京都新宿区/以下 SVA)は、
宮城県気仙沼市に拠点を置き、壊滅的被害をもたらした東日本大震災の被災者支援を行っています。
白紙の表紙には似顔絵を
3 月 26 日から 30 日にかけて、気仙沼市立大谷(おおや)
小学校で春の学習支援「まなびーば」を行いました。「まな
びーば」は昨年の夏から鶴見大学の学生ボランティアの協力
のもとで行っている学習支援で、今回で 3 度目の開催となり
ます。
初日の 3 月 26 日は、冬休みのプログラムで子どもたちが
描いた絵をまとめた画集の表紙づくりを行いました。画集の
表紙は白紙。まずは、その白紙の表紙に自分の似顔絵を描い
ていきます。描くのが恥ずかしいのか「描きたくなーい」と
いう子どももいましたが、しばらくすると、「野球をやって
るところを描いてもいい?」「いいよー」というとすんなり
と描きはじめていました。裏表紙には、手形を押していきま
す。大きくなったらどれくらいの大きさに?子どもたちは夢
中になって手に絵の具を付け、小さな手形を押していました。
「担任の先生の分もつくってくれる人いる?」と聞くと子ど
もたちの手が次々にあがりました。
画集の最後のページには、
「10 年後のぼくわたしへ」とい
う将来の自分に宛てた空白のページがあります。「何にしよ
う」と思い悩む子ども、友達と話し合って考える子どもとそ
れぞれです。こうして出来あがった世界にひとつだけの本が子どもたちの思い出になり、また 10 年後、
再びこの大谷で会える日が来ることを願っています。
追悼、祈りをこめて
震災から一年を迎えた 3 月 11 日は、気仙沼市本吉地区の仮設住宅で「3.11 ともしびプロジェクト」が
行われました。当初は、一つの仮設住宅の集会所ではじめたキャンドルづくりが、市内で活動するボラ
ンティア団体などの声かけによって広がり、13 カ所の仮設住宅で祈りの火を灯しました。
当日は、午後 5 時頃から準備をはじめ、6 時頃、暗
くなった頃に人が集まりだしました。自ら作ったキ
ャンドルを手に訪れる方もいます。訪れた方の一人
は、「この日が来ると、寝付けなくなる。」と、再び
地震や津波が来るかもしれないという不安に駆られ
るそうです。この日をどう迎えればいいかわからな
い人。亡くなった家族、友人のため。日々先の見え
ない生活を送らなければならない人。人それぞれキ
ャンドルに火に祈りを捧げる意味、この 3 月 11 日と
いう日の意味は違っています。この日、集まった人々
は思い思いキャンドルに火を灯し、手を合わせ、祈
りを捧げておられました。
大谷公民館前、「大谷 3.11」の火が灯りました。
本件に関するお問い合わせ先
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)
〒160-0015 東京都新宿区大京町 31 慈母会館 2、3 階
Tel:03-6457-4586 Fax:03-5360-1220 E-mail:pr@sva.or.jp 担当:鎌倉
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