TÜV Rheinland Japan News japan 2005年 第 11号 1. <製 品 安 全> ドイツ機器・製品安全法(GPSG法)に基づく GSマーク認証手続きガイドライン 2004年 5月 の 新 し い ド イ ツ 機 器 ・ 製 品 安 全 法 �GPSG法)の施工に伴う、弊社GSマークライセ ンス取り扱いについて、まとめてご案内させて いただきます。*解説:「GSマーク」とは? 2. <製 品 安 全> 建設用溶接材料 ― ドイツのÜマークは建設 資材指令によるCEマーキングに取ってかわります 溶接材料(溶加材)のメーカーは、すでにドイ ツGerman Federal Construction Codes(Üマーク) による認定を取得しているメーカーも含め、建 設資材指令CPD89/106/EECによるCEマーキング のための適合手順を申請することができるよう になりました。*セミナー開催のお知らせ 3. <製 品 安 全> 規格のご紹介 IEC/EN 61800シリーズ 可変スピードのパワードライブシステムに適用 可能な規格であるIEC/EN 61800シリーズをご紹 介致します。 4. <自 動 車 安 全> 特集 自動車安全について ◆テュフ ラインランド 自動車安全へのかかわり *解説:「eマーク/Eマーク」とは? 5. <環 境> 気候変動問題に新たな展開 環境委員会提出の「冷蔵設備・エアコンに使用 されるFガスの段階的禁止」10月26日欧州議会の 投票で否決 欧州議会は10月26日の欧州議会全体投票で本 件を否決、Fガスの地球温暖化に与える悪影響 の削減と、京都議定書の目標達成のために、 従来から提唱されているFガスが外に漏れない よう封じ込めるという方法を用いることを決 定しました。 6. <環 境> RoHS指令(2002/95/EC)に対する決定事項 このたび、2005年10月13日付けCommission Decision(2005/717/EC)で、DecaBDEは適用除外であ る旨が通知されました。 7. <ドイツ年> 「日本におけるドイツ年2005/2006」テュフ ラインランドの取り組み 開催プロジェクトのご報告および今後開催予定 のイベントをご紹介いたします。 *コラム:ドイツ ベルリンの壁 8. セミナーのお知らせ/ISO取得企業 ドイツ機器・製品安全法(GPSG法)に基づく テュフ ラインランドのGSマーク認証手続きガイドライン 1.6 EMF(Electromagnetic Field:電磁界): EN 60335に従って評価される家電製品について、EMF適合 情報の提出(情報が無い場合はテストレポート作成もしくは テストエンジニア判断が必要)。 2004年5月の新しいドイツ機器・製品安全法(GPSG法)の施行 に伴う、弊社GSマークライセンス取り扱いについてまとめて ご案内させていただきます。 GPSG法の条項7(1)によると、産業用技術機器もしくはその ままで使用可能(Ready-to-use)な日用品のみにGSマークを 貼付することができます。 テュフ ラインランド グループ は、製品がドイツ市場に持込まれるか、持込を意図されてい るもので、GPSG法もしくはGSの要求事項に100%適合して いる製品に対してのみGSマーク認証を行っております。 例:CDF(Constructional Data Form)には、ドイツの要求 事項を満たす部品のみが含まれていなければなりませ ん。(例えば英国向け電源セットは認められません。) 既にGS認証を取得している製品については、そのGS認証は 有効ですが、その製品が今後、変更もしくは規格更新などの 手続きの対象となる場合、次に挙げる全ての要求事項が遵守 されなければなりません。 1.7 WEEE (Waste Electrical and Electronic Equipment: 電 気 電 子 機 器 の 廃 棄 物 ) : 2005年 8月 13日 以 降 、 EU加 盟 国 の 市 場 に 持 ち込まれる電機電子機器は、WEEE指令適合 情報(右記シンボル)の表示(ドイツ国内法で WEEE指令適合 は 2006年3月23日まで移行期間)。 シンボルマーク 1.8 RoHS (Restriction of Hazardous Substances:特定有害 物質の使用制限):指令対象6物質を含む電気電子機器の欧州 市場持込を禁止する(2006年7月1日より強制)RoHS指令への 適合情報を文書(テストレポート、宣言書、取扱説明書上で の記述のいずれか) で提出。 1.9 GS マークライセンスの有効期間:ライセンスの最初の ページの発効日より最大5年間有効(有効期限延長は不可)。 1. GSマーク認証基本要求事項 1.1 取扱説明書 / 使用上の注意:全対象モデルについて、 ドイツ語による取扱説明書もしくは使用上の注意および警 告ラベルが必要(GPSG法 4 (4) 2条)。安全関連情報や取扱 説明書はエンドユーザーに書面で供給(出典: EK1/AG1、 protocol of 12th meeting 2003-09-25)。以上の書類は認証前 に提出。 1.10 GSマークライセンスに含まれる複数モデルの取扱い: 型式名に含まれる複数モデルやサフィックスの意味を明確に 書面で表示。モデル間の具体的差異についての説明を提出。 詳しくはこちらのリンクhttp://www.jpn.tuv.com/jp/fairs_events/ news_050301.phpもしくは最寄のテュフ ラインランド 営業 部 製品安全認証担当、製品安全部、または、製品認証部に お問い合わせ下さい。 1.2 名称および住所の表示:欧州経済圏(European Economic Area(EEA))内の製造業者・代理店・輸入業者の名称・住所 を、製品・梱包・保証書・取扱説明書のいずれかに表示。 1.3 EMC:全対象モデルについてEMC指令の要求事項を満た しているという証拠(EMCテストレポートまたはEMCマーク ライセンス、EMC適合宣言書、取扱説明書上でのEMC適合 の記述のいずれか)を提出。 1.4 騒音:ドイツ語の取扱説明書に製品から発生する騒音に 関する情報の記載が必要。 1.5 LMBG (Lebensmittel- und Bedarfsgegenständegesetzes: ドイツの日用品規制法 ):食物に接触する可能性のある製品 について、LMBG適合宣言書を提出。 テュフ ラインランドGSマーク 「GSマーク」とは? GSマークの”GS”は、ドイツ語のGeprüfte Sicherheit (Ap- ク認証を受けた製品の製造工場の検査は、ドイツ機器安 proved Safety)の略で、”安全性確認済”を意味しています。 全法により認証によって異なりますが、1年もしくは2年 に一度実施することが義務付けられており、これを工場 GSマークは、ドイツの機器安全法に基づいて検査され、 検査と呼びます。工場検査では、認証を受けた製品が量 安全性が認証された製品に付けられるマークです。GS認 産過程においても忠実に再現して生産されているかが検 証は認証機関として正式に認定を受けた機関のみが行う 査され、具体的には製品の品質管理工程、製造環境、試 ことができ、その認証機関に対しては、信頼性や独立性 験・測定機器の保守などが検査の対象となります。 が要求されます。 参照:http://www.jpn.tuv.com/jp/services/product_testing/all_ 型式認証(type approved)マークであるGSマークの認証の types_of_products/gs_tuev_mark.php 際には、製造工場の品質管理体制も問われます。GSマー 2 建設用溶接材料 ― ドイツのÜマークは建設資材指令による CEマーキングに取ってかわります 溶接材料(溶加材)のメーカーは、すでにドイツGer- この新しい欧州の規定導入により、EU/EFTA各国に man Federal Construction Codes(Üマーク)による認 おいて恒久的な建造物および公共用建造物に使用され 定を取得しているメーカーも含め、建設資材指令CPD る全ての該当する溶接材料には、遅くとも2006年10月 89/106/EECによるCEマーキングのための適合手順を までにCEマーキングを貼付しなければなりません。 申請することができるようになりました。 ドイツのÜマークをすでに取得しているメーカーの場 合、その認証は今後も継続して有効であり、再認証は この指令は恒久的な建造物および公共用建造物に使用 不要です。ただし、書類上およびマーキングについ される材料、建造物および設備を対象としています。 て、適合のために変更する必要があります。 土地に恒久的に設置される建設用材料および建設用部 品(例えばプレハブ製の車庫や家屋)も同様に取り扱 EN 13479に基づいた新たな認証をご希望の場合は、 われ、また、それらに使用される溶接材料も対象とな いわゆる「 2+」適合評価が必要となります。 こ れ ります。 は、公認機関(Notified Body)による工場製造管理 (FPC)の認証を含みます。 本年、溶接材料に適用される新しい整合規格が、ブ リュッセルのCEN (Committee for European Norma- 公認機関(Notified Body)であるテュフ ラインラン tion)により発行されました。これはEU欧州連合加盟 ド グループは公認検査認証機関として認められてい 各国で採択されています。整合規格EN 13479:2004お ます。貴社において必要な検査を全て実施し、最終の よび関係する規格について、図1をご参照ください。 認証にいたるまでの必要書類全てを処理いたします。 図1: EN 13479:2004および関係する規格の系統図 3 FPCの初回の認証ではまず、テュフ ラインランド 公認機関(Notified Body)の認証手続き グループの担当検査官が工程および製品性能を検証す • るために工場を訪問し、生産と品質管理の過程を調査 メーカーと公認機関(Notified Body)との検査認 証契約の締結 します。その後、検査官が提出した報告書を基に、 • 初回の工場検査およびFPC ドイツのケルンにあるテュフ ラインランド本社が認 • FPCの認証書発行 証書を発行します。この認証は定期的なモニタリング • メーカーによる製品へのCEマーキング貼付 および製造者のFPC認証により継続されます。 • 後続のサーヴェイランス、評価およびFPCの認証 • FPC認証の継続 溶接材料の適合性を検証、実証する手順、いわゆる 2+システムの概要は次のようになります。 また、12月 5日(月)大阪、12月 6日(火)横浜に てセミナーを開催いたします(文末をご参照くださ 工場による製造管理 い)。とても有意義なプログラム内容となっておりま (FPC: Factory’s own production control) すので、是非ご参加ください。 • • 試験の適用規格(EN 14532-1, -2, -3)に基づく、 検査機関またはメーカーによる初回の製品試験 詳しくは最寄のテュフ ラインランド 材料・圧力機器 メーカーが取り出したサンプルの試験 技術部もしくは営業部 産業機械担当にお問い合わせ 下さい。 「溶接」セミナー EU建設資材指令CPD 89/106/EECによる溶接材料のCEマーキングから 圧力機器指令PED 97/23/ECにおける溶接施工法、溶接士の認証まで 本セミナーでは「溶接」をテーマにし、溶接材料から溶 定 員: 両会場とも20名( 定員になり次第締め切り) 接施工法までの解説をいたします。午前の部は、溶接材 受講料: 料の欧州市場への展開に必要な建設資材指令CPD 89/106/ お一人様 ・35,000円(消費税込) EECによる認証取得手順ならびに適用規格、検査およびモ 午前の部・午後の部ともご参加 ※昼食代込み ニタリングについてご説明いたします。午後の部では、 ・17,000円(消費税込) 圧力機器指令PED 97/23/ECにおける溶接施工法、溶接士 午前の部または午後の部、いずれかのみのご参加 の認定試験を中心に、技術、試験方法、認証の解説をい たします。また、圧力機器指令と整合規格に関する最近 詳細(プログラム等): の動向についても、ご説明いたします。 http://www.jpn.tuv.com/jp/images/education_consulting/051205_ PED_invitation.pdf 日 程:【大阪】2005年 12月 5日(月) お申込み: 【横浜】2005年 12月 6日(火) http://www.jpn.tuv.com/jp/training_education/training_schedule/ 午前の部 9:30~12:25 application.php 午後の部 13:10~17:10 会 場:【大阪】ホテル ザ ルーテル(大阪中央区) お問合せ先: アカデミー部 担当:木村・関野 academy@jpn.tuv.com 【横浜】テュフ ラインランド ジャパン 新横浜本社 TEL: 045-470-1928(直通) 対 象: 溶接材料メーカ、EU各国輸出ご担当者。鉄鋼、 FAX: 045-470-1863 鉄骨構造物建設業用溶接材料購入ご担当者。各 種圧力機器のEU各国への輸出のご担当者。設計 ・製造・検査のご担当者。開発研究部門、製品 試験認証、技術マーケティングのご担当者。 4 規格のご紹介 IEC/EN 61800シリーズ 可変スピードのパワードライブシステムに適用可能な規格であるIEC/EN 61800シリーズをご紹介致します。 IEC/EN 61800シリーズは5つのパートからなっており、それぞれのパートの適用範囲は次のとおりです。 英文規格名 IEC/EN規格番号 Adjustable speed electrical power drive 適用範囲 systems IEC 61800-1:1997 Part 1: specifications for low voltage adjustable EN 61800-1:1998 speed d.c. power drive systems Part 2: IEC/EN 61800-2:1998 IEC/EN 61800-3:2004 General requirements — Rating Part 3: ACパワーシステム specifications for low voltage adjustable コンバータ入力又は出力定格電圧 frequency a.c. power drive systems 1 kV a.c.まで EMC requirements and specific test General requirements; Rating IEC 61800-4:2002 specifications for a.c. power drive EN 61800-4:2003 systems above 1000 V a.c., and not exceeding 35 kV IEC/EN 61800-5-1: 2003 接続するライン電圧1 kV a.c.まで General requirements — Rating methods Part 4: DCパワーシステム Part 5-1: Safety requirements; Electrical, thermal and energy EMC要求 ACパワーシステム コンバータ入力又は出力定格電圧 1 kV a.c.超35 kV a.c.まで パワーシステム 入力定格電圧1 kV a.c.まで これらの規格は、例えばインバータやサーボドライブ また、これらの製品の低電圧指令適合性評価には、 に適用可能です。特にEN 61800-3は欧州EMC指令、 従 来 は 一 般 的 に EN 50178: 1997 “Electronic equip- EN 61800-5-1は欧州低電圧指令の整合規格となって ment for use in power installations” を適用してまいり おり、これらの指令への適合性評価に使用することが ましたが、EN 61800-5-1はEN 50178に比べ、モータ できます。 のドライブシステムに特化した要求になっておりま す。また、これらの製品をモータと組合せた、ドライ EMCにつきましては、既に1997年4月からEN 61800- ブシステム全体としての評価も、この規格で行うこと 3:1996の適用が義務化され、また、2002年1月からは が可能です。 低周波のイミュニティ要求を主としたA11:2000も義 務化されております。最新版のEN 61800-3:2004は、 当規格に関する詳細な解説、認証の取得等、ご質問が 内容的にはA11を含めて一本化したものとなっており ございましたら、最寄のテュフ ラインランド 営業 ます。パワードライブ専用の製品規格ですので、原 部 産業機械/部品担当にお問い合わせ下さい。 則的にはインバータやサーボドライブにはこの規格 を適用することになりますが、汎用製品の場合は、 これらを部品として使う産業機械に適用される汎用 規格EN 61000-6-4 (エミッション)、EN 61000-62 (イミュニティ) も考慮に入れて評価を行うことが 賢明です。 5 特集 自動車安全について ◆テュフ ラインランド 自動車安全へのかかわり◆ ドイツ人の日常会話のひとコマ・・「ウチの車、もうす ぐテュフに持っていかなくては!」、「この車はもうテ ュフには通らないだろうな!」・・ ドイツにおいて「テュフ」は「車検」の意味で使われて います。「テュフ」本来の意味は「技術検査協会」です が、その活動は車検に限らず、運転免許の適正、自動車 の査定や損傷の評価、各国の認証取得、自動車や鉄道、 航空技術の検査、研究と交通に関するさまざまな分野に およびます。テュフは中立な民間検査機関、第三者認証 試験機関です。 ーク」と「Eマーク」を使用します。ウィンドウシール ドの隅に、それらのマークを見ることができます。「eマ ーク」「Eマーク」を取得した製品は、欧州での販売が よりスムーズにできるだけでなく、日本においても消費 者に強くアピールできることになります。 ドイツではさまざまな商品に「テュフ検査済」のマーク を目にします。ぬいぐるみのような玩具から、エレベー ターの点検や工場施設の安全性など、ありとあらゆる安 全に関する検査を行います。テュフ ラインランドの活 動はドイツ国内にとどまらず、検査ビジネスを基軸とし た視点から、さらに顧客満足を実現するためのサービス を展開しております。世界50カ国を超える約300拠点で 8,000人以上が従事しています。 車検に関して日本では、平成14年7月1日より検査場の検 査部門のみが自動車検査独立行政法人となりましたが、 運輸支局や自動車検査登録事務所は未だ国土交通省管轄 です。ドイツでは、はるか昔から政府は検査のすべてを テュフに委ねています。 詳しくは最寄のテュフ ラインランド 営業部 車両安全認 証担当にお問い合わせ下さい。 クルマの運転免許の試験は、ドイツでは路上で行われま すが、テュフはこの試験の業務を担当しています。ま た、前述の車検や車両のインスペクション業務、そして 自動車と自動車部品の“認証試験”を担当しています。 日本におけるテュフ ラインランドの自動車関係の主た る業務は認証試験ですが、これからはテクノロジーセン ターの設備機器を活用した新しいサービスの展開が期待 できます。欧州では、自動車および部品に認可を与える 認証制度として主に、「欧州指令(EC)」と「欧州規則 (ECE)」の2種類があり、認証マークではそれぞれ「eマ 「eマーク」「Eマーク」とは? Eマーク 欧州では、自動車およびその関連部品に認可を与える認 証制度に、主として欧州規則(ECE)と欧州指令(EC)の2種 ジュネーブに本部を置く欧州経済委員会が発令 類があります。これらの認可を受けることは、欧州への した欧州規則(ECE)に定められているマークで 輸出のためばかりではありません。欧州の厳しい規制・ す。この委員会は国連の組織の一部で、メンバ 規格に適合した証である「Eマーク」「eマーク」の表示 ーには欧州連合各国をはじめ、多くの国々が含まれてい は、日本国内の関係者や消費者にも、製品の高い安全性 ます。「Eマーク」で承認された構成部品は多くの国で受 を強力にアピールすることができます。 け入れられており、特に東欧諸国ではより積極的に受け 入れが進んでいます。輸出の際には、輸出国がECE規則を eマーク 受け入れている(調印している)かどうか確認することが ブリュッセルにある欧州連合/欧州委員会が 必要ですが、ECE規則の適用は、参加国に強制されている 発令した法律、欧州指令(EC)に対する適合 わけではありません。 を示すマークです。EU加盟国は「eマーク」 により承認された部品やコンポーネントなどの製品を受 参照:http://www.jpn.tuv.com/jp/services/product_testing/ け入れる必要があります。 motor_vehicles/index.php 6 気候変動問題に新たな展開 環境委員会提出の「冷蔵設備・エアコンに使用される Fガスの段階的禁止」10月26日欧州議会の投票で否決される この記事は、EurActivウェブサイトwww.euractive.comにて発表された内容に基づき、作成しています。 出典: http://www.euractiv.com/Article?tcmuri=tcm:29-146480-16&type=News http://www.euractiv.com/Article?tcmuri=tcm:29-145749-16&type=News ≪背景≫ 国はEUが定める規制より、さらに厳しい国家規制を Fガ ス ハ イ ド ロ フ ル オ ロ カ ー ボ ン ( 代 替 フ ロ ン ) 採択することが可能になるため、関連する製造業者団 HFCs、ペルフルオロカーボンPFCs、六フッ化硫黄 体などは強硬な反対姿勢を示していました。 SF6)は90年代に、地球のオゾン層を破壊する原因に なることが指摘されているCFCガス、HCFCガスの代 ≪今回の決定≫ 替品として導入されました。現在Fガスの排出量は、 欧州議会は10日26月の欧州議会全体投票で本件を否 EUの15の旧加盟国全体のCO2を含めた温室ガス排出の 決、Fガスの地球温暖化に与える悪影響の削減と、京 うち2%を占めるにすぎませんが、環境委員会はSF6を 都議定書の目標達成のために、従来から提唱されてい 使用した場合、CO 2の使用に比べ、地球温暖化係数 るFガスが外に漏れないよう封じ込めるという方法を (GWP)で2万3,900倍、地球温暖化に拍車をかける 用いることを決定しました。また、これにより最も重 ことになると予測されています。Fガス類の排出は何 大な問題として注目されていた法的基盤の一本化も見 の措置もとられない限り、2010年には9千8百万トンと 送られ、環境条項(175条)よりもEU域内市場の商品 なることが見込まれており、1995年のCO2および類似 の自由な流通(95条)を優先することが確認されま 物質の排出6千5百20万トンと比べて劇的な増加が考え した。Fガス製造業者や冷蔵設備業界などは、各国の られます。 異なる法規制に合わせて製品を製造する必要がない ことからこの決定を歓迎しています。しかし、環境 Fガス法案はEU環境大臣により、昨年、以下の2つの NGO団体などに支持されている社会主義議員や緑の 法案に分割されました。 党議員は、遺憾の意を表し、唯一つのEU基準が置か 1. 自動車用エアコンへのHFC-134a使用の段階的禁止 れることで、各国が望む基準より低い環境基準を採択 を要求する指令 (法的基盤:EU条約-EU域内市 せざるを得ない場合があることを指摘しています。そ 場に関する条項95条) して、より厳格な規制を望んでいるデンマークやオー 2. 家庭用、商業用冷蔵設備およびエアコンディショ ストリアなどの国が国内法で厳格な規制の採択が可能 ナーなど固定して使用される製品に対する規制 であるべきだと主張しています。 (法的基盤:EU条約-EU域内市場に関する条項 95条および環境条項175条) 条項 • EU域内市場条項(95条) 本年10月欧州議会議員のAvril Dolyle氏(アイルラン 現在義務付けられているラベリングを含む商品の ド)が冷蔵装置、エアコンに使用されているFガスの 市場への持ち込み、使用と監視 • 段階的使用禁止について報告書を提出し、10月26日に 環境条項(175条) ストラスブールで欧州議会全体投票が行われました。 昨年明らかにされた欧州理事会の見解と一致し、 この報告書の内容は気候変動問題に関する京都議定書 ガス容器が不適切とみなされた場合、ガスの使用 の目標を達成することを第一に挙げており、そのため 禁止が適用される。 に現行の法案(上記2.)に存在する2つの法的基盤- EU域内市場における商品の自由な流通条項(95条) さらに欧州議会議員は製造業者(特に中小企業)の電 および環境条項(175条)のうち、環境条項175条のみ 子登録を決定しました。また、京都議定書のもとに作 とすることを提唱していました。これにより、EU各 成された各国の温室ガス削減目標と一致している場合 7 • は、加盟国がEU規制より厳格な規制を保持、または 採択できるという条項が付け加えられました。 2017年より:GWPが150以上のFガスの全ての自動 車への使用禁止 自動車用エアコンシステム 詳しくは最寄のテュフ ラインランド 営業部 マネジ 自動車用エアコンシステムに使用されるFガスの段階 メントシステム担当までお問い合わせください。もし 的禁止についてはほとんど変更がみられません。 くは出典をご覧ください。 • 2011年より:地球温暖化係数、GWP 150以上の 温室効果が考えられるFガスの新型車への使用禁 止、これはHFC-134aの実質的禁止を意味するが、 GWPが120と考えられるHFC-152aの使用は許さ れる。(CO2=1 on GWP scale) RoHS指令(2002/95/EC)に対する決定事項 RoHS指令では、6物質(鉛、カドミウム、水銀、6価 9a. DecaBDE in polymeric applications クロム、PBBおよびPBDE)の使用が規制されている また、同時に9bとして、以下も追加されました。 9b. Lead in lead-bronze bearing shells and bushes のは周知のとおりですが、PBDEのうちDecaBDEの扱 いに関してはCommissionでの審議の対象となっていま RoHS指令に関して、こちらもご参照いただけます。 した(RoHS指令付属書 第10項)。 http://www.jpn.tuv.com/jp/images/download/200509.pdf このたび、2005年10月13日付けCommission Decision http://www.jpn.tuv.com/jp/images/divisionimage/200510.pdf (2005/717/EC)で、DecaBDEは適用除外である旨が通 知されました。この決定により、付属書に9aとして次 詳しくは最寄のテュフ ラインランド 営業部にお問い の一文が追加されました。 合わせ下さい。 8 「日本におけるドイツ年2005/2006」 テュフ ラインランドの取り組み この度、「ベルリンの壁」テクノロジーセンター構内設置のセレモニーなど、 新たにいくつかのプロジェクトが開催されました。ご報告および今後開催予 定のイベントについて、ご紹介させていただきます 写真1:横浜市へ公園遊具を寄贈 写真2:「ベルリンの壁」 除幕式 ◇10月21日(金) 横浜市へ公園遊具を寄贈 ドイツ遊具のメーカーABC社製の遊具を寄贈し、横浜公 園にこれが設置されました。式典では、中田市長から感謝 状が授与され、弊社からは品質と安全に関する認定書が市 長へ手渡されました。テープカットの後、待ちかねた東京 横浜ドイツ学園および横浜中華保育園の児童が、堰を切っ たように遊具に走り寄り、思い思いの遊びを秋の青空の下 で楽しみました。(写真1) いうことはどういうことなのかを特に日独の若い人に知っ てほしい」とスピーチしました。(写真2) ◇11月9日(水) “ドイツの具体芸術と抽象芸術展”オープン テクノロジーセンター内に、新たにギャラリースペースが開 設されました。ハンス・ユルゲン・シュリーカー氏の「絵画 とグラフィック」とエヴァー・ケーテン氏の「ベルリン・工 事中につき立ち入り可」が来年の1月27日まで一般公開され ます。この展示は両者の作品がお互いに影響しあい、夫々の 価値を高めています。大型作品のダイナミックな展示です。 ◇10月22日(土) 日独交流サッカー・ドリブル・コンテストに協賛 しんよこはまフットボールパーク(横浜スタジアム隣接)で 開催、U-13の日独の選手がコンテストに参加しました。 ◇11月21日(月) “エルヴィン・アイッシュ展-ディアロ-グ”オープン 新横浜本社 テュフ ラインランド フォーラムで、2006年 1月19日(木)まで一般公開。エルヴィン・アイッシュ氏 はガラス、絵画、彫刻というジャンルを超えた作家とし て活躍してきました。特に戦後のガラス芸術に与えた影響 は計り知れないものがあります。また日本文化、漢字を愛 するという彼はその作品にもいろいろな漢字を取り上げて います。作品は平面のドローイング・版画や、立体のガラ ス・陶器です。「ここに呈示するドローイングの数々が、 議論すべき有意義な主題となり、あらゆる類のディアロ ーグ(対話)の契機となるであろうことを私は強く願ってい る。」―エルヴィン 2005年10月13日― ◇10月23日(日) オンラインパワーリフティング競技会開催 日本とドイツをインターネットで結んだ競技会の最終日 が、横浜馬車道のゴールドジムで開催されました。時差 7時間、8千キロ離れた両国の会場の競技を同時中継。表彰 式も和気あいあいのうちに終了。 ◇10月24日(月) カイザースラウテルン市使節団 テクノロジーセンター訪問 来年開催されるサッカー・ワールドカップ開催地のひと つ、同市の使節団が、プレゼンテーションおよびテクノロ ジー関係のセミナーを行いました。サッカーだけでなく学 術都市としても有名であることが頷ける内容でした。アイ ボロボットによるサッカー試合も公開されました。 ◇11月29日(火) 「環境シンポジウム」協賛 サステナビリティを中心とした今最も関心の高いテーマ で、環境先進国ドイツを代表とする5企業によるシンポジ ウム。テュフ ラインランドも参加します。 ◇11月9日(水) 「ベルリンの壁」 除幕式 1989年に崩壊したベルリンの壁の一部が、テクノロジーセ ンター構内に設置され、その除幕式が関係者多数の参加の もと、挙行されました。この壁のグラフィティのアーティ スト、ティアリー・ノアール氏も参加し、東京横浜ドイツ 学園生徒による合唱が、花を添えました。テュフ ライン ランド ジャパン代表取締役社長ラルフ・ヴィルデが「壁 を見ることで、戦争の意味を理解し、民族が分断されると ◇12月9日(金)、10日(土) テクノロジセンター オープンハウス開催 オープンハウスを企業の方と一般の方を対象に開催します。 今後も詳しい情報をテュフラインランドのホームページで ご紹介してまいります。どうぞご覧ください。 http://www.jpn.tuv.com/jp/fairs_events/news_050228.php 9 「ベルリンの壁」は 東ドイツと西ベルリンを隔てる壁で、その長さは155Kmに及びます。冷戦時代の象徴、そしてドイ ツ分断の象徴とも言われましたが、1989年に崩壊しました。 東 ド イ ツ の 中 に あ っ た 西 ベ ル リ ン ベルリンの壁の歴史は第二次世界大戦終了後、ドイツが勝利者側連合国(米・英・仏・ソ連)に分割統治されたことに 始まります。連合国はドイツの分割統治とは別に、ベルリンをも分割統治したのです。これによりドイツおよびベルリ ンは、東(ソ連統治領域)と西(米・英・仏統治領域)に分断されました。分割統治開始後まもなく、自由主義陣営・ 資本主義陣営と社会主義・共産主義陣営が対立する冷戦に突入しました。東西ドイツそれぞれで国家が誕生し、東ベル リンは旧ドイツ民主共和国の首都となりました。一方、西ベルリンは、西ドイツとは離れているため、形式上は西ドイ ツを統一していたドイツ連邦共和国の人々が暮らす、米・英・仏3ヶ国の信託統治領であり、事実上はドイツ連邦共和 国が実効支配する特別州だったのです。 歴 史 ベルリンは、1871年プロシアを盟主とするドイツ帝国が成立後、全ドイツの首府として政治・経済・文化の中心となり ました。第二次世界大戦によりベルリンは破壊されました。そして1945年7月26日にベルリンに関する4ケ国協定が締結 され、分割統治が始まったのです。 冷戦が最も先鋭化してきた1948年にはソ連はベルリンを完全封鎖しました。西側諸国は輸送機を総動員し、食糧・燃料 等の生活物資を空輸し、西ベルリン市民を支えました、3分に一回飛行機が到着したというこの空輸作戦は「ベルリン の架橋」と言われ、ソ連側は封鎖策の失敗を認めざるを得なくなり、翌1949年には封鎖を解除しました。 1961年8月13日午前0時、東ドイツは東西ベルリン間にある68の全ての道路を閉鎖しました。有刺鉄線による最初の 「壁」です。2日後には石造りの壁の建設が開始されました。この目的は、経済的・政治的理由から、東から西へ人々 を亡命させないためです。労働力が移動・流出できないようにとられた物理的な障害物だったのです。それだけにとど まらず、西ベルリンを周囲から完全に切り離し、東側から絶対に越えさせないための道具となったわけです。 東ドイツは共産党により支配された独裁国家でした。このような体制の中で、1980年代を通じて国民の間では、政治に 対する不満や、西側の消費生活との比較による不平も高まってきていたのです。 壁 崩 壊 の 前 史 東ドイツと同じ社会主義国だったハンガリーでも、国民の不平不満は高まり、1989年5月にはオーストリアとの国境に あった鉄条網の撤去という自由化への動きが始まりました。西ドイツへの逃亡を目指す東ドイツ人は、オーストリアへ 越境することを狙って、「休暇・旅行」の名目でハンガリーに滞在しました。不法ながら国境を突破した人は、この年 の夏だけでも200名を越えたそうです。 1989年夏、ハンガリーの反政府団体が国境近くで集会を開きました。そして「汎ヨーロッパ・ピクニック」というイベ ントを計画しました。国境地帯まで歩き、鉄条網は撤去されていたものの、国境柵が閉鎖されていたためこれを開けて オーストリア側に越境しました。参加していた東ドイツの900人が越境したと伝えられています。8月19日の土曜日でし た。オーストリアは西側自由主義国だったので、東ドイツ市民は簡単に西ドイツへ行くことができたわけです。 これにより、出国を希望するドイツ市民はハンガリーに殺到しました。ハンガリー政府はこの越境に関して「不法行 為」と非難しましたが、越境者を逮捕したり射殺するという措置は取らず、黙殺を続けたのです。東ドイツ市民は「ベ ルリンの壁」や東西ドイツ国境を命懸けで越える必要がなくなったのです。東政府にとって「ベルリンの壁」を厳重に 監視する意味が消滅しました。しかも、東ドイツ国内では10月頃から自由化を求めるデモが多発し、政府も統制できな い規模になっていたのです。 10 ベ ル リ ン の 壁 崩 壊 ピクニック事件から約3ヵ月後の11月9日夕、東ドイツ政府は突如として市民の自由な出国を認めました。「ベルリンの 壁」、東西ドイツ国境を開放すると発表しました。東ドイツ市民は夜にかけて続々と「ベルリンの壁」にあった検問所 に殺到しました。このニュースは即座に世界中に流されたので、西ベルリン側からも人々が押し寄せ、お祭り騒ぎのよ うになりました。この一晩で数万人が西ベルリンに入ったと言われています。東西通行の自由に喚起した東西ベルリン 市民によって、ハンマー、建設機材等で壁は粉砕されました。「ベルリンの壁」崩壊です。 ド イ ツ 再 統 一 世界の人々が待ち望んだ東西ドイツの統一が、その現実に向かって大きな一歩を踏み出しました。翌年1990年10月 3日、ドイツは完全に統一しました。統一式典ではベートーヴェンの交響曲9番「合唱付き」が演奏されました。ドイツ が長年待ち望んだ東西統一が「歓喜」で迎えられたわけです。 この影響は、東ヨーロッパに波及し、さらに1991年ソ連自体の崩壊にも繋がったのです。 参考資料: フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」 “ベルリンの壁” “ベルリン” “ドイツ再統一” ベルリンの壁写真館 テュフ ラインランド ジャパン セミナーのお知らせ テュフ ラインランド ジャパンの最新セミナーは次のURLでご覧頂けます。お申込みはウェブサイトから。 http://www.jpn.tuv.com/jp/training_education/index.php ISO認証取得企業 テュフ ラインランドで認証を取得された企業は、TUVdotCOMホームページにて認証情報をご覧頂けます。 http://www.TUVdotCOM.com 11 お問合せはこちらに…営業担当ご紹介 tuv.communicationの記事に関するご質問、お問合せにつきましては、最寄のオフィスの営業にお問合せください。 担当者が不明の場合あるいはニュース送付自体に関するお問合せは、今までどおり、新横浜本社 澤までお寄せ ください。皆様のご意見、ご要望をお知らせいただければ幸いです。 新横浜本社 045-470-1850 テクノロジーセンター 045-914-3888 西日本地域担当オフィス 06-6355-5777 製品安全認証: 低電圧機器 テクノロジーセンター 堤 (miho.tsutsumi@jpn.tuv.com) 高尾 (mika.takao@jpn.tuv.com) 東泉 (michio.tosen@jpn.tuv.com) 柏木 (takashi.kashiwagi@jpn.tuv.com) 岡本 山際 村山 加門 産業機械・部品 テクノロジーセンター 相川 (akemi.aikawa@jpn.tuv.com) 五十嵐 (kazuhiro.igarashi@jpn.tuv.com) 橋本 (masatake.hashimoto@jpn.tuv.com) 大矢 (mieko.oya@jpn.tuv.com) 藪内 (masahiro.yabuuchi@jpn.tuv.com) 医療機器 テクノロジーセンター 尾苗 (junya.onae@jpn.tuv.com) ライフサイクル マネジメント マネジメント システム認証 (kunihiro.okamoto@jpn.tuv.com) (nobuyuki.yamagiwa@jpn.tuv.com) (go.murayama@jpn.tuv.com) (motonaga.kamon@jpn.tuv.com) 中川 (maki.nakagawa@jpn.tuv.com) 村山 (go.murayama@jpn.tuv.com) テクノロジーセンター 男澤 (hidetaka.ozawa@jpn.tuv.com) 新横浜本社 遠藤 (shinya.endo@jpn.tuv.com) 長瀬 (makoto.nagase@jpn.tuv.com) 馬立 (mizuho.madachi@jpn.tuv.com) 吉元 (junko.yoshimoto@jpn.tuv.com) 車両安全認証 その他 九州オフィス 092-845-5431 水上 (toshiteru.mizukami@jpn.tuv.com) 池田 (sumitaka.ikeda@jpn.tuv.com) 北村 (takuya.kitamura@jpn.tuv.com) 中橋 (takaho.nakahashi@jpn.tuv.com) 新横浜本社 仲村 (konosuke.nakamura@jpn.tuv.com) 澤 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