スライド 1 - 味香り戦略研究所

“味覚参謀 カンシンタロウ”が予想する
T&A味トレンドレポート Forecast
【2012年秋トレンド】
プロをも越える「味覚センサー」の舌で見た、飲料、食品の“これまで”と“これから”をレポート!
Report No.
FO-12SU
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“塩麹ブーム”に続く注目の「味」は、2013年から大ブレイクの予感
ノンアルコール飲料の拡大に伴い、1日の食生活の中で「夜中心」だった苦味が、日中のあらゆる時間の「アクセント」として摂取され
るようになりつつあります。この背景には、「ストレス社会」に対する精神的な「スイッチ」や「気分転換」としての要素が求められ、その
対象商品も「ビール」から、「コーヒー、紅茶、緑茶」など「苦味」が特徴の飲料にシフトしてきています。2013年以降最注目の味です。
Bizpoint/2013年最有力は「苦味」。良質なコクを味わう「組み合わせが」差別化となる。
1,味のトレンド変遷(年度)
左の図は、弊社で「おいしさの構造」として公開して
いるもので、上から
(1)方向性を決める味(酸味、苦味、辛味)
(2)つなぎの味(塩味、雑味)
(3)骨格となる味(旨味、甘味)
となっています。この図において味は「縦方向のバラ
ンス」を揃えることで「おいしくなる」と考えており、例
えば左端の
「酸味」+「甘味」=「甘酸っぱい」
出典:㈱味香り戦略研究所セミナー「おいしさの構造」より
2,注目商材例:「無糖コーヒー」
という風に、「甘味」だけの物足りなさも「酸味」を足
すことでバランスが取れる、そういった「味の調整」も
この図を通して実現することができるというものです。
これを年度ごとに見ると、「食べるラー油」ブームは
「辛味」、昨年から続く「濃い味」は「旨味や甘味」とき
て、「インパクトの味→ベースの味」と味のバランスを
取るように変遷しています。
そこへ来て、ストレス社会への対応、ノンアルコー
ル登場による「苦味のノンアル化」によって、「苦味」
は「酒類→日常の飲料、食品」へとシフトし、拡大の
兆しを見せているのです。
注目のコーヒー市場は「苦味」のタイプが拡大。
「苦味」の代表格の1つである「無糖コーヒー」の味について
注目してみましょう。各メーカーより発売されているリキャップ
型の商品を弊社の味覚センサーで測定した結果が左記のグ
ラフです。右に行くほど酸味が強く、上に引くほど「苦味」が強
くなる方向となります。
消費者アンケートやPOS動向等を見ていても、全般的に青
矢印で示したように「左上」の方向のトレンドも動きつつあり
ます。それは「酸味」を特徴としたコーヒーに加え、「苦味」を
特徴とした左上の領域が広がっているのです。
※上記グラフは、㈱インテリジェントセンサーテクノロジー社製の
味覚センサー「TS-5000Z」にて測定した結果です。
無論、「ただ苦味だけを増す」のが良いわけではなく、朝や
午後の眠気をすっきりさせる「苦味」や、気分をリセットさせる
ためのボディ感の強い「苦味」など、求められる味は消費者
のシーンや心理状態によって異なります。したがって、「苦
味」も「どんな苦味」を「どんな時間」に選択してもらうか、まさ
しく「苦味の質(=苦味を生かしたキレやコクの味わい方)」に
考慮した商品の味が求められているのです。
この流れを考えれば、苦味の味をもつ「コーヒー、お茶」そし
て食品では「葉物野菜」が、2013年注目のカテゴリとなるで
しょう。
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