みのぶ家庭教育だより 第 6号 ◇2013 年2月 1 日◇身延町教育委員会生涯学習課生涯学習担当 発行◇◆◆ ∼お子さんのいるご家庭向けの話題や情報を、毎月お届けしていきます。今年度のテーマは減災・防災です∼ 今年度の発行も残すところ、あと二回になりました。災害への備えで最も大切なことは、命を守ることですが、 生き残ったそのあとには生活の建て直しが待ったなしで控えています。下世話な話ですが、そんな時にどうして も必要なのがお金です。今回・次回の二回に分けて、災害とお金に関する話題を紹介して行きます。 災害時のリスクを下げる火災保険・地震保険と、リスクを高める「ローンの借りすぎ」 建てたばかりの家が津波で流出、残ったのはローンだけだった……。東日本大震災で実際にあったケースです。 海のない身延町では、 「津波で自宅が全壊」は有り得ませんが、地震に伴う土砂災害や近隣からのもらい火により 住まいが無くなったり、壊れたりすることは、耐震性が高く新しい住宅でも十分に考えられます。また、地震以 外の自然災害(風水害)も増えています。しかし、地震にしろ、風水害にしろ、自然災害で被害を受けた被災者 の生活は自力再建が基本であるため、国などからの給付は限られたものしかありません。例えば、 「被災者生活再 建支援制度」で受け取れる支援金は、最も支援額が大きくなるケース(自然災害で全壊した住居を再建する場合) でも、300万円が上限です。家を新たに建てるにしろ、アパートを借りるにしろ、被災後の生活を立て直すに は心許ない金額ではないでしょうか。 そこで、被災後の生活を立て直すのに十分な資金を確保しておきたいところですが、その全額を貯蓄で賄うこ とは、子育て中の世代では至難の業です。火災保険で風水害に、地震保険で地震に備えておきましょう。 また、住宅ローンの借りすぎは自然災害に対するリスクを高めます。自然災害で自宅を失ってしまっただけで はローンが免除されることがないため、残されたローンの残高や残存年数が多いほど新たな住まいのためのロー ンを組むことへのハードルは高くなりますし、無事に新たなローンを組めたとしても 2 重のローンを抱えての生 活は以前より苦しいものになるのは間違いありません。金利が低く月々の返済額が抑えられるからといって借り すぎてしまうことがないよう、注意と自制が必要です。特に地震保険の場合は、目いっぱい保険を掛けたとして * も時価の 50%まで しか補償されませんので、このことも踏まえて借入額を検討しましょう。すでにローンを借 りているという方も、借換えや繰上げ返済をすることで「今後返さなければならない金額」と「地震保険で備え られる金額」の差を小さくできますので、家計に無理を掛けない範囲で検討してみてください。 * 損保会社の中には、一般の地震保険よりも割高ですが、50%を越える部分を補償する特約を付帯できる会社もあります。 (裏面へ続く) 住宅の耐震化に対する負担を軽くするため、国や町ではこんな制度を用意しています。 古い住宅を耐震改修した場合、申告や申請により税金が減額されたり、町から補助金を受け取れる制度があり ますので、ご紹介いたします。なお、ここでご紹介するのは、2013 年 1 月末現在の情報です。 <所得税> 1981 年(昭和 56 年)5 月 31 日以前に建築された住宅に対し、2013 年 12 月 31 日までに現在の耐震基 準を満たすように工事をした場合、工事完了後の確定申告により所得税が最大 20 万安くなります。住宅ローン を借りてリフォームをする場合は、住宅ローン減税も併用可能です。必要になる書類など、最新の詳しい要件は 国税庁 HP「タックスアンサー」No1222で気軽に確認することができます。 <固定資産税> 1982 年(昭和 57 年)1 月 1 日以前からある住宅を、2015 年 12 月 31 日までに、30 万円以上かけて現 在の耐震基準を満たすように工事をした場合、町の税務課への申告により工事を行った建物に対する翌年の固定 資産税が50%軽減されます(ただし、120平米まで) 。工事完了後 3 ヶ月以内の申告が必要です。必要になる 書類などについては、税務課(0556−42−4803)までお問い合わせください。町 HP からのお問い合 わせもできますので、平日の昼間に時間がとりにくい方はこちらもご利用ください。 <耐震化に掛かる費用の補助> 町の建設課では、木造住宅の耐震化を推進するため、1981 年(昭和 56 年)5 月 31 日以前に着工した在来 工法の住宅への耐震診断事業を実施しています。利用される方個人の費用負担はありませんが、建設課への事前 のお申し込みが必要です。 また、上記の耐震診断で「耐震性なし」と結果の出た住宅に対しては、耐震化のための設計費用や耐震化工事 費用、耐震シェルターの設置にかかる費用の一部補助を行っております。補助金を受け取りたい場合は、着工前 に町への申請が必要です。今年度の受付は終わっていますが、来年度も引き続き実施の予定ですので、詳しくは、 建設課(0556−42−4808)までお問い合わせください。 ◇ 季節の話題 ∼バレンタインにはチョコだけでなく、災害時の「お金の話も」∼ ◆ 先日の雪で、普段より出勤・帰宅に時間がかかった方も多かったかと思われます。災害時には、家計の勝手を知る 方がすぐに帰宅できない場合や、その方の身にあまり考えたくはない「万が一」が起こることもありえます。どんな ことがあっても困らないよう、加入している保険の内容や金融機関の連絡先など「被災時のお金」に関する我が家の 状況をご夫婦の間で共有しておいてはいかがでしょう。特に保険は、請求しないと下りませんので、お気をつけて! 掲載事項についてのお問い合わせや、取り上げて欲しいテーマ、ご意見などがある場合は…… 〒409-2936 山梨県南巨摩郡身延町常葉1093 下部保健福祉センター内身延町教育委員会生涯学習課生涯学習担当 (TEL0556-20-3017 FAX0556-36-0936 Email:shougaigakushuu@town.minobu.lg.jp)までお寄せください。 ※電話は平日 8:30 から 17:15 までになります。 また、バックナンバーは「身延町HP」→「くらしの窓口」→「生涯学習・スポーツ」→「家庭教育」に掲載中です。
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