NextVision 2003年 April Vol.28 発行:ネクストコム株式会社 ネットワーク情報誌 ネクストビジョン http://www.nextcom.co.jp/ ●実践技術セミナー Part1. IPテレフォニー 第2回 音声品質の確保 音声最優先処理を徹底し、 ネットワーク機器の機能を最大限に活用する ●一読即解!ネクストコム/第2回 インフラ系ネットワーキングとシステム系ネットワーキングを中心に、 ネットワークインテグレーション事業を全国展開 特集 “ 光の世界 ”を縦横無尽に駆けるコアテクノロジー 高付加価値サービスを実現するMPLS/GMPLS 次世代ネットワークを支える Cisco MPLS対応製品 Movaz GMPLS対応製品 28 Vol. April.2003 ネットワーク情報誌 ネクストビジョン “光の世界”を縦横無尽に駆ける コアテクノロジー 高付加価値サービスを実現する MPLS/GMPLS INDEX ●特集 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 “光の世界”を縦横無尽に駆ける コアテクノロジー 高付加価値サービスを実現する MPLS/GMPLS 次世代ネットワークを支える Cisco MPLS対応製品 Movaz GMPLS対応製品 ●実践技術セミナー ・・・・・・8 次世代ネットワークを支える Cisco MPLS対応製品 Movaz GMPLS対応製品 Part1. IPテレフォニー 第2回 音声品質の確保 音声最優先処理を徹底し、 ネットワーク機器の機能を最大限 に活用する ●一読即解!ネクストコム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 インフラ系ネットワーキングと システム系ネットワーキングを 中心に、 ネットワークインテグレーション 事業を全国展開 ●NextCom News ・・・・・・・・11 トヨタ自動車株式会社様の「G-BOOK」 にネクストコムが参画、他 高速化・大容量化するブロードバンド環境において、サービスプロバイダが収 益を上げ、コストを削減するためには、いかに質/量ともに十分な帯域幅を確保で きるかが課題となってきます。 こうした高速トラフィック処理を実現する手法として、ここ数年、注目されて いるのが、IP層にパスの概念を取り入れたMPLS(Multi-Protocol Label Switching) 技術です。さらに現在、このMPLSをTDMパスや波長パスなどの設定まで応用し たGMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)技術が実用化され始め、 新しい付加価値サービスを実現させるコアテクノロジーとして、多くのサービス プロバイダから期待されています。 そこで今回は、次世代のバックボーン・ネットワークを支えるMPLS/GMPLS 技術の概況とCisco MPLS対応製品、Movaz GMPLS対応製品について、 ご紹介します。 28 Vol. April.2003 次世代ネットワークを支えるCisco MPLS対応製品・Movaz GMPLS対応製品 FTTHをはじめとしたブロードバンドの 普及によって、多くのユーザーが動画の やりとりを始めると、現在よりも遥かに Tier1サービスプロバイダの ネットワーク機器に対する支出額 Tier2サービスプロバイダの MPLS技術の導入 163 億ドル が発表したIT市場ナビゲーター2006によ 73% ると、IP-VPNの市場規模は全体で2003年 2002年に MPLS技術を 導入する 96 100 た大容量のネットワーク環境下では、バ に約800億円、2006年には約2,000億円に ックボーン・トラフィックを処理するル ータやクロスコネクトなど、現在のパケ 達すると予測しています。現在、フレー (2001年比、45%増) 50 ムリレーユーザーを中心にIP-VPNへの移 ットレベルでのデータ経路の決定ではそ の性能が及ばなくなることは明らかです。 例えばFTTHの場合、40Gビット/秒を 発的な普及によりMPLSの認知度が一気 に高まりました。野村総合研究所(NRI) 150 膨大なデータがバックボーン・ネットワ ークに流れ込むようになります。こうし 一方、国内では、IP-VPNサービスの爆 行が進んでおり、主要サービスプロバイ ダではサービスの提供が追いつかないほ 0 2001 2005 図1 出典:米Infonetics Research Nov.29,2001 ど、法人向けサービスのヒット商品とな 超える高速トラフィックを振り分けるに す。さらに回答した企業の73%が2002年 っています。現在、国内で提供されてい は、従来のように光ファイバに流れる信 にMPLS技術を導入すると答えており、 るIP-VPNサービスのうち、MPLSをコア 号を電気信号に置き換えるのではなく、 2001年に比べて45%も増加しています にしたIP-VPNは市場の約9割を占めてい 光信号のまま処理する必要があります。 今後もデータの大容量化・高速化へ (図1) 。不況による設備投資の削減が叫ば れる中、Tier 1サービスプロバイダが数10 の対応は必至で、現在、その解決策と MPLS(Multi Protocol Label Switching) 億ドル 127 1,600 おり、国内外の主要サービスプロバイ 129 1,200 91 800 55 16 5 させたのがGMPLS(一般化MPLSの意) 技術で、オプティカルネットワークにお 0 ベル」と呼ばれる識別子を挿入すること で、IPネットワークに、従来のパスの概 262 174 念を取り入れた技術です。 1100 MPLS網上の入力側エッジ(LEルータ)で 801 400 TDMやWDMなどにも使えるように拡張 360 1383 ダでの導入が進んでいます。 さらに、このMPLS技術を流用して 452 MPLSは、IPパケットのヘッダに「ラ 技術です。既にMPLS技術を導入した ネットワーク機器が市場に投入されて 階層化された、 画期的なラベル手法で、 経路管理や負荷分散が容易に ユーザ実現型IP-VPN(インターネットVPN) キャリア実現型IP-VPN(狭義のIP-VPN) ダイヤルアップ型 125 キャリア実現型IP-VPN(狭義のIP-VPN)専用線型 して期待されているのが、IPパケット にラベルを付けて高速転送する ます(図2) 。 44 2000 2001 図2 は、着信したパケットの処理を行い、ラ 521 25 155 60 101 308 2002 2003 2004 2005 ベルの選択と適用が行われます。中継点 2006 出典:NRI「IT市場ナビゲーター2006」 ける高速データ転送技術の鍵として現在、 億ドル規模の資金を投資する背景には、 注目されています。 高速バックボーンを支えるMPLSをはじ めとした最新の転送技術をコアとする、 MPLSの登場でIP-VPNサービスが 高度で利幅の高い新サービスへのニーズ 急拡大した国内市場 が高まっているからと捉えることができ るでしょう。 のルータは、IPヘッダを取り出さず、ラ ベルを読み取ってパケットを適切に転送 します。同じ宛先のIPアドレスのパケッ トでも、異なるラベル値を付けて転送先 を変えるなど、運用側で経路を分けられ ることが特徴です。 パケットの分類や集中分析、フィルタ MPLSは、シスコシステムズ社のタグ スイッチング技術をベースに誕生した LER(Label Edge Router) LSR(Label Switch Router) IETF (Internet Engineering Task Force)標準 のテクノロジーです。もともとIPルーテ ィングの高速化を実現する技術として登 場しましたが、現在ではL3VPN、L2VPN、 トラフィックエンジニアリング、MPLS QoSなど、新しい分野への幅広い適用が 期待されています。 米Infonetics Researchが発表した調査結 果によると、米国/カナダのTier 1サービ スプロバイダのネットワーク機器に対す る支出は、2001年の96億ドルから2005年 には163億ドルに増加するとされていま MPLSドメイン 図3 NextVision 2003 Vol.28 3 “光の世界”を縦横無尽に駆けるコアテクノロジー 高付加価値サービスを実現するMPLS/GMPLS ルーティングテーブル Adress Prefix I/F Adress Prefix I/F 128.89 1 128.89 0 171.69 1 171.69 1 … Adress Prefix I/F 128.89 0 を自由に決定できます。FECを柔軟に設 定することによって、それぞれのサービ スポリシーに基づき制御の対象を絞り込 … むことができるため、拡張性を損なうこ 128.89 … 0 0 1 となく、高付加価値サービスを実現させ ることが可能です。 128.89はこちらにあります 1 さらにラベルは階層化が可能であり、 128.89と171.69は こちらにあります 階層数にも論理的な制限はありません。 171.69 ルーティングアップデート (OSPF IS-IS EIGRP…) そのため、サービスやネットワークの階 171.69はこちらにあります 層化を柔軟に行えます。またラベルの階 Adress Prefix I/F Adress Prefix I/F 128.89 0 128.89 0 171.69 1 171.69 1 … Adress Prefix I/F 128.89 0 層化の際にヘッダ情報(QoS情報やTTL値) を伝播させるか/隠すかが選択できます。 … これにより、サービスポリシーの階層間 128.89 … で統合/分離の選択が可能です。 0 0 1 DATA 128.89.25.4 1 ●メディアへの 依存性を持たない自由性 DATA 128.89.25.4 DATA 128.89.25.4 DATA 128.89.25.4 「シムヘッダ」と呼ばれる論理的なカ 171.69 宛先IPアドレスに基づくパケットのフォーワーディング プセル化を実施するため、下位メディア リングなどの処理は、すべて入力側のエ Reachable Information) 、それに対応する ッジで一度実行され、出力側のエッジ(LE ラベル値を交換することも可能です。 はEthernet、PoS(Packet over SONET)、 ATMの中から自由に選択することが可能 です。上位メディアについても依存性を ルータ)でラベルがはがされてパケットは 最終的な宛先へ転送されます。入力側の エッジから見ると、転送先エッジとの間 に固定的なパスが張られているように見 えます(図3) 。 持たないため、用途に応じて柔軟にL2メ ● ラベルの階層化で ネットワーク階層化も柔軟に ディアを選択できます。またネットワー クの入り口と出口でアクセスメディアを ラベルスイッチパスの生成単位である 統一する必要もありません。 FEC(Forwarding Equivalence Class)の粒度 通常のIP転送とは違い、このLSP (Label Switched Path)というパスを使う ことで、経路管理や負荷分散などの機能 が提供でき、さらにラベルの設定なども 一部、自動処理が可能で、運用負荷が少 In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 128.89 1 4 171.69 1 5 … … ないというメリットもあります。 In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 4 128.89 0 9 5 171.69 1 7 … … 1 ーディングプレーン)と、ラベルテーブ ルを生成するための制御機構(コントロ 128.89にはラベル4を、 171.69にはラベル5を使ってください 128.89 128.89には ラベル9を使ってください 1 171.69 171.69にはラベル7を使ってください LDP (Label Distribu tion protocol) In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 128.89 1 4 171.69 1 5 … … ールプレーン)を明確に分離しています。 In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 4 128.89 0 9 5 171.69 1 7 … … 1 これにより、単一の「ラベルスイッチン 数のプロトコルの NLRI(Network Layer 4 … … 0 128.89 DATA 128.89.25.4 DATA 128.89.25.4 4 DATA 128.89.25.4 1 さらにマルチプロトコルBGPを用いて、 VPN経路やIPv4経路、 IPv6経路などの複 In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 9 128.89 0 - 0 グ」という転送手法で、用途に応じて複 数のサービスメカニズムを実現できます。 … 0 以下に具体的な特徴について、いくつ ラベルという転送用の機構(フォーワ … 0 か述べます。 ●フォーワーディングプレーンと コントロールプレーンを明確に分離 In Adress Out Out Label Prefix Lface Label 128.89 0 - 9 DATA 128.89.25.4 171.69 Labelのみ基づくパケットフォーワーディング (ラベルスイッチング) 次世代ネットワークを支えるCisco MPLS対応製品・Movaz GMPLS対応製品 Cisco 12400/12000 シリーズ Cisco 7600 シリーズ 「Cisco 12000 シリーズ」は、機能・性 ワークへ拡張したものとしてMPλS あらたな付加価値サービスを実現 能・サービス、そして運用効率の面にお (Multi Protocol Lambda Switching)という するCisco MPLS対応製品群 いて信頼性が高く、もっとも普及してい 概念があり、これは光クロスコネクトが るサービスプロバイダ向け次世代インタ 持つ伝送波長と論理的なコネクションを このMPLS市場におけるリーディング ーネット ルーティング プラットフォーム 対応付けて転送する技術です。 カンパニーとして、常に最新技術を追求 です。豊富なインターフェースが用意さ これに対して、GMPLSは、パケットや し、ユーザーへの啓蒙、標準化への取り れており、DS3 から OC-192c/STM-64 ま 波長だけでなく、パスの概念をすべての 組みを牽引しているのがシスコシステム でという広い範囲をカバーします。 コネクション型まで拡張し、IP、ATM、 「Cisco 7600シリーズ」は、サービス TDM(SONET)/SDH、WDMなどの異な サービスプロバイダへの導入実績を誇り、 プロバイダのエッジ部分にハイタッチIP る伝送技術間、また異なるベンダー間に ネクストコムでも「Cisco12400シリーズ」 サービスを提供する、オプティカルWAN 跨るネットワーク網全体のプロビジョニ をはじめ、「Cisco12000シリーズ」、 およびMANネットワーキングを実現しま ングおよび管理を目的としています。 ズ社です。すでに全世界で150を超える 「Cisco7600シリーズ」など、シスコシス す。このIP+オプティカル戦略によって テムズ社製品を豊富に取り揃え、高度化 サービスプロバイダは、さらにサービス 「ルーティング」 「パス計算」 するバクボーン・ネットワークのニーズ と帯域幅を拡大して、競合他社と差別化 「シグナリング」機能で、すべての にお応えしています。 された新サービスを提供することが可能 コネクション間をコントロール 「Cisco 12400 シリーズ」インターネッ となります。FlexWANモジュールによっ トルータは、優れた分散アーキテクチャ て、Cisco 7200および7500シリーズの GMPLSの機能は、大きく分けて「ルー によって、高パフォーマンス、スケーラ WANポートアダプタをサポートすること ティング」「パス計算」「シグナリング」 ビリティ、高速パケット配信、ネットワ ができ、既存のDS0からOC-STM-1への の3つから構成され、これらはコントロ ークの効率化を実現し、サービスプロバ シームレスな統合を実現します。 ールプレーン上で実現されます。 「ルーティング」機能は、網内トポロ イダが収益を伸ばすために不可欠な次世 代ネットワークソリューションを提供し MPLSのパスの概念をすべての ジー情報および使用可能なリソース情報 ます。ソフトウェアレベルでもノンスト コネクションまで拡げたGMPLS を提供し、 「パス計算」機能は諸条件に応 じて網内で最適なパスを選択します。そ ッ プ IP サ ー ビ ス を 実 現 す る Cisco Globally Resilient IP 機能をサポート。また これまで述べてきたようにMPLSは、 して「シグナリング」機能は、各サービ IPv6 サポートにより、ブロードバンドネ IP網におけるトラフィックエンジニアリ スをダイナミックにリアルタイムで実現 ットワークやモバイルインターネットな ングツールとして、IP-VPNに代表される します。 どのあらたなインターネットインフラを ようなサービス提供に利用されています。 構築できます。 このパス制御技術をオプティカルネット シグナリングプロトコルにはRSVP-TE が使用され、IETFにおいてRFC3471およ NextVision 2003 Vol.28 5 “光の世界”を縦横無尽に駆けるコアテクノロジー 高付加価値サービスを実現するMPLS/GMPLS び3473として勧告化が終了しています。 ■Label Switched Path (LSP) またルーティングプロトコルにはOSPF- PSC TDM LSC TDM TEが使用され、現在IETFで勧告化が進め LSPs による階層構造 FSC LSC られています。 その他にも新しいリンクマネージメン トプロトコルとして、LMP(Link PSC cloud Management Protocol)の導入が進められ TDM cloud LSC cloud Fiber 1 FSC cloud LSC cloud Fiber LSP λ LSP TDM cloud PSC cloud ています。LMPは、隣接するノード間に n おいて'Hello'コマンドをやりとりすること でノード間接続の管理を可能とし、コン Explicit Time-slot Label LSP LSP トロールチャネルの管理、リンク接続の さらに障害分離などの点に関して、特に 図5 <LSP使用による利点> 各レイヤでの独立したシステム拡張性(他ドメインは関知しない) ネットワークの安定性、パフォーマンスの向上 LSPの種別には下記のものがあります。 かもエンド間に存在するレイヤを潜って 大規模ネットワークにおいて有効だと考 ・ FSC(Fiber Switching Capable) きたように見えるため、他レイヤを意識 えられています。 ・ LSC(Lambda Switching Capable) する必要がありません(LSP Tunneling) 。 つまり、複数レイヤに跨るさまざまな ・ TDM Capable ラベルの代わりに「LSP」という 概念を使い、 異なるインターフェースに対応 インターフェースの取り扱いがエンド− ・ PSC (Packet Switch Capable) インターフェースに応じたLSPを使用 エンドで可能となることに加え、各レイ することにより、各レイヤ間のLSR ヤで独立したシステム拡張性が可能とな (Label Switched-Router)ではLSPの受け り、またネットワーク網全体の安定性や GMPLSの特徴としては、クライアント データを伝送するデータプレーンと、シ グナリングを行うコントロールプレーン が論理的に分離されている点です(図4) 。 MPLSでは、各データトラフィックに パフォーマンスの向上を図ることができ ■ネットワーク内レイヤ構造 るのです(図5、6) 。 GMPLSによるレイヤ削減、 ネットワーク構造の単純化 ピアモデルとオーバーレイモデルの 現状 2つのアーキテクチャ ■GMPLSコントロールプレーン Packet network IP 現在、以下の2つが提案されています。 ATM, PPP SONET / SDH Availability (protection) Aggregation/Grooming of non-IP High capacity connection IP router IP router DWDM DWDM ATM SONET/SDH GMPLS網のアーキテクチャとしては、 Traffic engineering, QoS GMPLSコントロールプレーン DWDM ● され、オプティカルU N I ( U s e r SONET/SDH データプレーン ・コントロールプレーンとデータプレーンを論理的に分離 ・自律分散型のコントロールプレーン 直接32ビットから成るラベルを付与して トの概念がなく、ラベル情報をパケット のヘッダに入れることはできません。デ Network Interface)により、コア網と ●ネットワーク管理の単純化 クライアント網の接続を図る(各々が ●運用コストの低減 独立のコントロールプレーンを使用) 。 ● Optimized パケット伝送を行います。 しかしGMPLSでは、IPのようなパケッ IP / MPLS GMPLS SONET / SDH DWDM Packet network Traffic engineering, QoS Restoration Traffic engineering, QoS Protection & Restoration Aggregation of non-IP High capacity connection ータプレーンとコントロールプレーンが 図6 分離されているため、GMPLSでは複数の 渡しをするだけで、トラフィックの中身 能にする方法として、ラベルの代わりに を確認する必要がなくなります。 導入しています。 6 ピアモデル − コア網とクライアント 網の双方でコントロールプレーンを 単一化し、全レイヤで単一プロトコ ルを使用。 理想的なGMPLSシステムは、この双方 をサポートし、ユーザーが任意に選択 できる環境を提供するものだと言える 異なるインターフェースの取り扱いを可 LSP(Label Switched-Path)という概念を オーバーレイモデル − OIF(Optical Internetworking Forum)により提唱 ATM ●機器導入コストの削減 図4 Time-slot Explicit LSP Label LSP LSPは必ず始まりと同種のインタフェースタイプで終わる 確認、ノードとリンクプロパティの相関 状態確認(例;プロテクションの可否) 、 λ LSP また同時に、エンド−エンドの同種レ イヤ間同士では、トラフィックは、あた でしょう。 では次に、実際の運用における、 GMPLSによる具体的なメリットについて 見てみましょう。 次世代ネットワークを支えるCisco MPLS対応製品・Movaz GMPLS対応製品 運用コストの大幅な削減、 「波長時間貸し」サービスなどの 新規サービスの提供を容易に実現 定するといった対応方法も選択できます。 また、独自の波長管理機能やプロテク その他にもシグナリングプロトコル ション機能も装備しているため、あらた (RSVP-TE)により、エンド−エンドで な付加価値サービスの提供が可能となる 自動的にサービスプロビジョニングが可 と期待されます。 GMPLS導入のメリットとして、まず運 能になるだけでなく、サービスごとに異 さらにピアモデルだけでなく、オーバ 用コストの削減が挙げられます。複数サ なるQoS(サービスクラス)を割り付け ーレイモデルの両方をサポートすること イトからなるWDM網において、エンドか ることが可能となります。 もMovaz Networks製品の特徴で、現ユー らエンドまで網を縦断するようなトラフ さらに、SONET/SDHレベルのプロテ ザーのネットワーク環境に合わせて、柔 ィックを考えた場合、従来はトラフィッ クション機能を、GMPLS機能によってオ 軟なGMPLS機能の導入を進めることが可 クがAdd/Dropされる両端サイトだけでな プティカルレイヤに落とし込むことによ 能です。 く、トラフィックが通過する途中の複数 り、ネットワーク構造が単純化され、結 Movaz Networksは、GMPLSに関するリ サイトについても、管理システムからそ 果としてネットワーク管理の単純化や導 ーディングカンパニーとして、IETFで勧 れぞれプロビジョニングを行う必要があ 入機器コストの削減も見込まれます。 告やドラフトの策定に関わるなどの活発 りました。 GMPLS導入によるこれらの効果は、ネ な活動の他に、他社とのGMPLS相互接続 GMPLSでは、網内における波長リソ ットワーク網が複雑かつ規模が大きいほ ースが自動的に管理されているため、 ど顕著に現れるため、特に比較的大きな ネクストコムは、今後もGMPLSをリー 運用者がエンド−エンドとインターフ ネットワーク運用時に、非常に有効だと ドするMovaz Networks製品を核としなが ェース種別を指定さえすれば、各トラ 言えるでしょう。 ら、新しいオプティカルソリューション フィック伝送に最適な波長が自動的に 付与されます。 試験も積極的に実施しています。 を提供していきます。 コンパクトな筐体に豊富な これにより、従来のような手動による インターフェイスを搭載した プロビジョニングに要する時間的・人的 Movaz GMPLS対応製品群 コストを大きく削減することができます。 使用波長の増減など、網内構成が変化し ネクストコムでは、より効果的で信頼 た場合にも同様で、変更された網内情報 性の高いGMPLS導入を実現するため、 は、コントロールプレーンを通じて網全 GMPLSのリーディングカンパニーである 体でアップデートされるため、煩雑な管 Movaz NetworksのGMPLS対応製品群を取 理システム情報の更新の手間を省くこと り揃えています。コンパクトな筐体に多 ができます。 種インターフェースを準備したWDM さらに迅速なプロビジョニングにより、 OADM製品「RAYexpress」 、19インチ架 時間単位での帯域(波長)をより安価に に最大320×320(@2.5G)電気クロスコネ ‘オン・デマンド’提供することが可能と クトとOADM機能を装備可能な「RAYstar」 なることもGMPLSの大きなメリットで を主としたWDM製品を提供しています す。サービスプロバイダにとっては、保 が、すべての製品においてGMPLS機能が 有帯域をより有効に活用できるとともに、 搭載されています。 波長時間貸しサービスなどの新規サービ これらの製品は、前項までに述べてき スで差別化を図ることができます。また たGMPLS機能をサポートしており、容易 オプティカルVPNサービスも可能になる なサービスプロビジョニングおよびネッ と考えられます。 トワーク管理を提供します。 障害時の対応についても、パ ス1+1プロテクションやリンク 1+1プロテクションなどのさま ざまなレベルのプロテクション WDM OADM製品「RAYstar」 機能が利用可能です。さらにリ カバリ機能により、プロテクト されていないパスで発生した障 害についても自動的に障害発生 箇所を検知し、パスを自動再設 WDM OADM製品「RAYexpress」 NextVision 2003 Vol.28 7 Series シリーズ連載 実践技術セミナー Part 1 IPテレフォニー 第2回 音声品質の確保 管理に掛かる手間を軽減するため、L3 (レイヤー3)スイッチをまたぐ場合でも、 すべてのIP電話を音声専用のVLANでグ ループ化しました。 ポイントである音声品質は、LANス イッチの優先制御機能で確保します。A社 が採用したL2・L3スイッチには、パケッ トを「絶対優先」、「高優先」、「低優先」 の3段階に分けて転送順を並び替える IP Telephony 音声最優先処理を徹底し、 ネットワーク機器の機能を最大限に活用する キューイング機能があったのです。 A社では、IP電話機に内蔵するL2スイッ チのCoS値は、データ・パケットが0、 音声パケットが5に指定。さらに上位の L2スイッチは、CoS値が5以上のパケッ トを絶対優先キューに割り振るように設 定しました(図1) 。 信用するとき IP電話を実務で利用する際の最大のポイントは、音声品質。 そこで「IPテレフォニー」の第2回目では、音声品質の確保について取り上げます。 音声品質確保のためには、音声最優先処理をはじめ、 ネットワーク機器の機能を活かしたいくつかの方法があります。 実例を見ながら、音声品質を向上させる具体的な方法を検討してみましょう。 図1 WRR: VoiceVLAN →最優先キュー(右) (CoS=5のパケットが入る) DataVLAN →低優先キュー(左) (CoS=0のパケットが入る) 0 IP電話機のスイッチング能力検証方法 5 @入力Port: VoiceVLAN: 802.1q CoS=X(信用する) DataVLAN: 802.1q CoS=X(信用する) 0 5 SmartBitsで 負荷をかけて、 パケットロスト等 SmartBits を測定 :Voice パケット 音質確認 :Data パケット ところが、実際に運用を開始すると、 VLANトランキング 時々音が切れたりするなど、音質が明らか に劣化する現象が起こりました。発生時間 SmartBitsを PC接続ポートに接続 :Voice VLAN :Data VLAN に規則性は認められません。原因究明の結 果、開発部から経営企画部への音声だけに 音質低下が発生することがわかりました。 設定上の工夫や運用ポリシーで、 音声品質は大きく変わる 音声の品質を左右するQoS指標には、 針を統一するためには、ネットワーク管 担当者は、下位のL2スイッチの管理を各部 理者が管理する特定の階層で、パケット 署に任せていたことに着目し、開発部と同 の優先順位を一義的に決めてしまうのが じL2スイッチにつながる営業部のVLANに 良いでしょう。そうすることで障害が起 原因があると推測しました。 こる可能性を抑えることができます。 ①遅延の大きさ、②帯域の確保、 ③パケット損失の程度、④揺らぎ などがあります。 LANで利用するIP電話の場合、遅延を 改善するパケットの優先制御だけでも、 実用的な音質を実現できます。ただし設 8 利用するパソコンからのパケットに5の ●A社のケース CoSを割り当てていたことが判明。この 上位スイッチで優先度を統一し、 音声品質を確保 信用しないとき(推奨) 電機メーカーのA社は、開発部と経営 定上の工夫や、運用ポリシーの統一で、 企画部の50ユーザーに限定して、IP電話 その成否は大きく変わります。②③④は、 を試験的に導入しました。IP電話機はL2 LANの帯域を充分に増やすことで解決で (レイヤー2)スイッチを内蔵する製品を きる問題です。 営業部にヒアリングすると、管理職が 採用し、各電話機に社員が使うパソコン さらに、IP電話の品質を確保する効果 を接続。音声の遅延を短縮するため、情 的な方法は、音声パケットを「絶対優先」 報システム部門が管理する上位階層L2ス で転送することです。全社でこの運用方 イッチにIP電話機を直結しました。また、 WRR: VoiceVLAN →最優先キュー(右) (CoS=5のパケットが入る) DataVLAN →低優先キュー(左) (CoS=0のパケットが入る) 0 0 図2 @入力Port: VoiceVLAN: 802.1q CoS=5(付け直す) DataVLAN: 802.1q CoS=0(付け直す) 0 5 :Voice パケット :Data パケット [シリーズ連載] 実践技術セミナー Part1. IPテレフォニー/音声品質の確保 802.1q CoS値とDSCP値のマッピング 優先度の指標 図3 ●IP Precedence値(レイヤ3) ●DSCP値 (レイヤ3) ●802.1q CoS値 (レイヤ2) レイヤ3 IP Precedence値 レイヤ2 位のL2スイッチで マッピング マッピング 音声パケットの 802.1q CoS値 CoS値を設定して、 DSCP値 音声パケットを絶 ルータ DSCP=46 CoS=5 レイヤ2 スイッチ ●C社のケース ふくそう制御による音声パケットの 廃棄を、RED機能の設定で改善 対優先で処理させ UDPを使うIP電話の弱点は、パケット ることにしまし の損失が音質劣化に直結することです。 た。しかし、B社 このため、TCPでの利用を想定したふく のL2スイッチには そう回避機能が、音質劣化の原因になる 絶対優先キューの 場合もあります。しかし逆に、この機能 ため上位のL2スイッチでは、絶対優先 機能がなく、高優先と低優先の2段階し の対象をうまく限定すれば、音声品質を キューに、データ・パケットが割り込ん か指定できませんでした。試験導入して 向上させることになります。 でいたのです。 レイヤ3スイッチ IP Precedence/DSCP値に応じた 優先度分け CoS値を元にDSCP値を マッピング CoS値に応じた 優先度分け みると、他部署のデータ・パケットの影 証券会社のC社は、試験導入の際、IP 担当者は、各部署のL2スイッチを管理 響による、音切れや音質の劣化が確認さ 電話機を収容するL2スイッチでは、音声 するのは手間がかかるので、上位スイッ れました。そこでB社は、ベンダーに問 パケットを絶対優先で処理するように設 チの設定を「下位のデータVLANから来た 題解決を依頼。ベンダーは、L2スイッチ 定を統一しました。しかし時々、音質が パケットのCoS値は信頼しない」 「上位の の設定を工夫して、IP電話を導入する提 劣化する現象が起ったのです。 L2スイッチの入力ポート側ですべて0に 案をしました。 調べてみると、音質の劣化時には音声 付け直す」という設定に変更しました 高優先と低優先のキューのデフォルト パケットが廃棄されていることが判明し (図2) 。この方法によって、音切れや音質 設定は「2対1」で、高優先キューが2 ました。そのタイミングは必ずサーバー 低下の頻度が明らかに減少しました。し パケット送出すると、低優先キューが1 の通信量が増えた時と一致していたので かし、通信経路を特定できない、不定期 パケットを送出するサイクルを繰り返す す。担当者は、ふくそう回避機能に原因 な音質の劣化が依然として生じます。 という設定でした。この設定では、高優 があることを突き止めました。 今度は上位のL2スイッチを束ねている L3スイッチに原因があると推測しまし 先キューに音声パケットだけを入れても、 トラフィックが一定値を超えるとパケ 音質の低下が懸念されます。しかし、B ットを廃棄し、TCPのウインドウ・サイズ た。L3スイッチではパケットの優先順位 社のL2スイッチは、重み付けを最大で を初期値に戻してトラフィック量を減少 をDSCP(0∼63で設定可能)で指定し 「255対1」に変更できることが分かりま させるRED機能が、パケットの種類に関 ます。L3スイッチの設定を見ると、 した。この設定の採用によって、高優先 わらず働き、音質を劣化させる原因とな DSCP値が40以上でパケットを絶対優先、 キューに入れたパケットは「絶対優先」 っていたのです。そこで担当者は、プロ 20以上で高優先キューに振り分けていま 同様に処理され、音質の問題は解決され トコルタイプとポート番号で通信の種類 した。DSCP値は、①IPアドレスを基に、 ました(図4) 。 を区分し、RED機能の対象をWebやメー サーバー群があるVLAN−Cと通信するパ ケットは50、②その他のパケットは、レ 最優先キューの無い、重み付きキューを 疑似的に最優先キューの様に使用 図4 イヤー2のCoS値を8倍にした数値 (CoS値が5ならば40) 、と指定されてい ータ・パケットが割り込んでいたのです。 そこで担当者は、CoS値とDSCP値を りました。Webなどが原因となるLANの ふくそうが回避されることで、IP電話で利 用できる帯域のひっ迫を軽減したのです。 低優先キュー 高優先キュー:低優先キュー = 2 : 1 ネットワーク機器の機能を知り、 音声パケットの取り扱いを特化する ことが、成功の秘訣 高優先キュー 一義的にマッピングする②の設定だけを 残し、L2スイッチでは、VLAN−Cとの通 信の優先順位を高めておくために、 VLAN−Cを収容するデータ・パケットの 低優先キュー 高優先キュー:低優先キュー = 255 : 1 この場合 最優先キューと 同じ様になる CoS値を3に設定しました(図3) 。する と、音質の劣化はほぼ解消しました。 改善が確認できました。そしてさらに、 この設定が音質向上に有効なことも分か 高優先キュー ました。この設定のため、サーバーとの 通信が発生するたびに、L3スイッチでデ ルに限定しました。すると、IP電話の音質 3社の事例を通して判明したことは、 「音声パケットの取り扱いを最優先にする こと」 「ネットワーク機器の機能を知るこ B社が導入していたL2スイッチは、 と」 「ネットワーク機器の機能を最大限に キューイング機能の重み付けが可変だっ 活用すること」が、IPテレフォニー成功 ●B社のケース たために問題を解決できましたが、中に の秘訣だということです。 絶対優先キューのないL2スイッチで、 高優先キューイングを最大限に活用 はパケットの順番を入れ替えられない 導入当初にはさまざまな問題が生じます FIFO方式の製品もあります。既存のネッ が、このポイントを押さえるだけで、運用 トワーク機器を温存してIP電話を導入す やその後の改善に必要な手間やコストが る場合は、まずその機能をチェックする 大きく変わるケースは少なくありません。 A社の販売子会社であるB社では、A社 と同様、情報システム部門が管理する上 ことが大事です。 (次号に続く) NextVision 2003 Vol.28 9 一読即解! ネクストコム/第2回 ネクストコムって?? インフラ系ネットワーキングとシステム系ネットワーキングを中心に、 ネットワークインテグレーション事業を全国展開 前号から始まった新コーナー「一読即解! ネクストコム」 。 お客様にネクストコムをより知っていただくため、今号では当社の現況について、あらゆるデータをもとにご紹介します。 ■ネクストコムのビジネスモデル 前号でご紹介したとおり、ネクストコムの ビジネスは、ネットワークインテグレーショ 保持。傾向としては、保守売上とコンサルティ ングが好調に推移しています。 (図①) 図① インフラ系ネットワーキング事業内訳(総額116億91百万円) ンとディストリビューション(販売)に大き く分かれています。そして現在のビジネスモ デルは、ネットワークインテグレーションを アクセスサーバ 3.92% 光伝送装置 2.07% SOHOルータ1.28% L4スイッチ 0.05% その他 0.04% L3スイッチ 25.87% 交換機 4.31% く、ネットワーク構築に関わるコンサルティ ング・設計・開発・インストール・保守・工 ミドルレンジ ルータ 8.82% サービス 22.78% ハイエンドルータ 10.16% 値の高いサービスを提供することができ、顧 客満足度の最大化を実現しています。その結 顧客とし、より効率的な営業展開を図ること で、さらなるビジネスの拡大に大きなメリッ 図③ 顧客業種別売上高シェア ンフラ系」と「システム系」に二分できます。 タやスイッチ等のネットワーク機器の提供、 り、お互いのノウハウを組み合わせた付加価 トを生み出しています。 (図③) L2スイッチ 20.70% 事などを総合的に提供するビジネスで、 「イ 「インフラ系ネットワーキング」は、ルー るものです。大手SI事業社との協業展開によ 果、大手SI事業者が抱える優良顧客を当社の 中心に策定されています。ネットワークイン テグレーションとは、機器の販売だけではな ッカード株式会社や富士通グループ等のSI (システムインテグレータ)パートナーによ インフラ系 ネットワーキング事業 サービス売上内訳 製品開発およびソフトウェアのインストー 機械・機器 0.4% コンサルティング 6% 修理1% 工事 7% その他 0.8% 金融・保険 4.6% 建設・不動産 5.1% 保守 57% サービス・情報システム 45.8% 電気機器 7.3% 開発 11% ル、運用、保守、工事等です。 「システム系 ネットワーキング」は、セキュリティサービ 通信・運輸 15.7% 卸売・小売 20.3% スやIPテレフォニー、高品質コンテンツの配 2002年12月時点 信システムを構築するCDN(Content Delivery Network)等で、近年特に力を注いでいます。 ■現在そして今後の事業戦略 セキュリティ (ファイアウオール、PKI製品) VoIP CDN (トラフィックサーバ、 キャッシュサーバ コンテンツデリバリサーバ、SSLB) サービス ・E-Businessに関する コンサル・設計・開発 ・セキュリティサービス (NextCom CyberWatch) ・NextCom RADIUS システム系ネットワーキングの売上総額は 上が高いことが特長の1つとなっています。 比250.4%増加と大きく貢献して、全体とし 東京本社以外の売上が占める割合は約40%。 ては68.1%のアップです。これは公共機関や これは、地方自治体や各地の企業と密接な関 エンタープライズに対し、ネットワーク構築 係を築き上げている結果です。 (図④) とともにシステム一式を納入するケースが増 システム系ネットワーキング 加した結果です。また、世相を反映してセキ 機器販売(ルーター、スイッチ、アクセスサーバ他) インフラ系ネットワーキング ネットワークインテグレーション ワークグループ製品(UPS、アダプタ、ハブ) ディストリビューション 当社は東京本社を含めて全国12ヶ所に営業 拠点がありますが、東京以外の営業所での売 29億73百万円。サーバの売上が対前年同期 プラットホーム(サーバ、ストレージ、ネットワークOS) ネットワークサービス(開発、インストール、保守、工事) 2002年12月時点 インスト 18% 図④ 売上内訳 総売上167億円14百万円 ュリティ製品やサービスの売上は前年同期よ 本社以外の 営業所シェア内訳 り34.8%アップ、 「NextCom CyberWatch(ネ 本社以外 40% ットワークセキュリティ構築・管理・運用代 東京本社 60% 行サービス) 」は16.7%アップとなっていま す。自社開発製品である「NextCom RADIUS ■大きく売上を伸ばす システム系ネットワーキング事業 2002年12月時点の売上総額は167億14百万 (RADIUS認証サーバ) 」の販売も好調で、中 央官庁や自動車の車載端末への採用案件等も 北関東 4% 沖縄 4% 大阪 27% 札幌 5% 獲得しました。 (図②) 仙台 7% 円で、ネットワークインテグレーション 87%、ディストリビューション9%、その他 4%となっています。ネットワークインテグ レーションの内訳は、インフラ系ネットワー 図② システム系ネットワーキング事業内訳(総額29億73百万円) ストレージ 2% NextCom CyberWatch 6% 広島 8% VoIP製品 1% VoIP製品 1% 四国 13% サーバ 35% 九州 10% その他 9% キングが約80%、システム系ネットワーキ 北陸 10% 名古屋 12% ングが約20%。インフラ系ネットワーキン グの占有率が高いものの、システム系ネット ワーキングは、近年順調に伸びています。 インフラ系ネットワーキングの売上総額は 10 負荷分散装置 12% 2002年12月時点 セキュリティ製品 34% (NextCom RADIUS含む) 2002年12月時点 ■SI企業との連携により、 「インフラ系」と「システム系」に二分さ れるネットワークインテグレーション事業を 116億91百万円。対前年同期比では17.9%減で、 より効率的な営業活動を全国規模で展開 中心に、首都圏はもちろん、全国各地で着実 これは主にルータ全体の売上減少が影響してい 現在の売上の約50%は、サービス・情報 に実績を上げ、信頼を得る。それが現在の当 ます。サービスは前年とほぼ同じ水準の売上を システムに分類される日本ヒューレット・パ 社のビジネスモデルのあり方なのです。 ネクストコム ニュース ●トヨタ自動車株式会社様の「G-BOOK」にネクストコムが参画 ∼車載用G-BOOK端末の認証部分にて貢献させていただくことができました∼ トヨタ自動車株式会社様が昨年の秋に発売した「G-BOOK」 。人間(ヒト) ネクストコムは真のお客様満足の創造に向けて、業種・業界を超え広く連 とクルマの社会をつなぐ、まったく新しいネットワークサービスです。100 携を図るこの新しい試みに、車載用G-BOOK端末の認証部分にて貢献させ 年以上の歴史を誇るクルマの歴史がG-BOOKで大きく進化します。 ていただくことができました。 ●ネクストコムとNECシステム建設社、ネットワーク・ソリューション分野で戦略的提携 ∼提携第1弾として、ネクストコムはInkra社製品の販売を開始しました∼ ネクストコムと日本電気システム建設株式会社(以下:NECシステム建設) 能をひとつの筐体で提供する次世代統合型ネットワーク・アプライアンス は、ネットワーク・ソリューション分野における戦略的提携を昨年12月よ 製品です。この製品を使うことで、顧客ごとに違った複数の異なる構成の り開始しています。両社共同で新規商材の発掘や海外製品の検証・評価、 IPサービスを統合し、大幅なコスト削減を実現できます。 製品の相互融通などを行うことで、ネットワーク・ソリューションの裾野 ネクストコムは、高いサービス機能とコストパフォーマンスの双方の を広げ、事業の拡大をめざします。業務提携の第1弾として、NECシステ 実現に要求の高いインターネットデータセンタ、通信事業者をはじめと ム建設社が総代理店を務めている米国インクラネットワークス社製バーチャ して、大規模なネットワークを運用する大手企業、公共機関などに対し、 ルサービススイッチ「Inkra4000」をはじめとする「Inkraシリーズ」の販売 Inkra製品による提案を推進してまいります。3年間で30億円の販売目標を を当社で開始しました。 掲げています。 「Inkraシリーズ」は、L3スイッチ/ファイアウォール/VPN/SSLアクセラ レータ/ロードバランサなど、従来、それぞれ別個の製品で実現していた機 Inkra製品の詳細につきましては、弊社ホームページをご参照ください。 http://www.nextcom.co.jp/products/manufacture/inkra/Default.htm ●ネクストコム、インクラネットワークス社と戦略的資本提携 ∼エヌ・ティ・ティ・リース社、コムテックシステム社とともに、インクラネットワークス社と戦略的資本提携∼ 昨年12月、ネクストコムはエヌ・ティ・ティ・リース株式会社、韓国コ ムテックシステム社とともに、インクラネットワークス社と戦略的な資本 は資本金を約6700万USドル(約82億円)とし、バーチャルネットワーキン グにおける同社の体制はさらに強化されます。 提携を行うことを決定しました。これにより、インクラネットワークス社 ●ネクストコム、シンクレイヤ社とCATVインターネット分野で業務提携 ∼CATV事業会社へのソリューション提供を強化します∼ 昨年11月より、ネクストコムはシンクレイヤ株式会社(以下:シンクレ イヤ)とCATVインターネット分野において業務提携を開始しています。 技術やCATV事業社間を結ぶバックエンドのネットワーク構築技術が必要と なります。 2000年は21万加入世帯だったCATVインターネットですが、2002年には このような背景の中、大手CATV事業社向けのケーブルテレビシステム関連 170万と急激に増加しており、2006年度末には加入者世帯540万、市場規模 の設計・施工・保守などCATV伝送路インテグレーションで数多くの実績の として約1,100億円に成長することが予想されています。また、特に都市部 あるシンクレイヤ社と、データ通信分野に強く、またCiscoのゴールドパー 以外においては、難視聴対策などの理由で地方自治体と域内のCATV事業社 トナーであるネクストコムが業務提携を行うことで、CATVインターネット が連携してCATVインフラを整備している場合があり、このCATVインフラ における伝送路のインテグレーションからコンテンツ配信、音声サービス を高速インターネット接続の実現のために活用することが、設備効率やコ など一貫したソリューションを提供することが可能になります。 ストの観点から非常に有効と、注目されています。 しかし、CATVインフラを活用して高速インターネット接続やコンテンツ 配信、CATV電話などのサービスを実現するためには、IPによるデータ通信 ●Cisco IP Telephonyご紹介セミナー開催中 ∼少人数制のため、お気軽にご質問頂くことができます∼ ネクストコムは今回の業務提携により、シンクレイヤ社と技術協力を 推進しながら、全国のCATV事業社に対し、CATVインターネットソリュー ションを提供してまいります。 ●ネクストコム、TCSセンター (トータル カスタマー サービス センター)を設立 ∼最良の顧客満足度獲得に向けて∼ ネクストコムでは毎月1回、 「Cisco IP Telephonyご紹介セミナー」を 東京本社にて開催しています。少人数制のセミナーですので、お気軽 今や社会の基盤となっているネットワークシステムは、私達が生活をする上 にご参加いただけます。 で重要な要素となっており、これらに対する「クオリティ&サービス&サポ 詳しくは弊社ホームページ上のご案内をご参照ください。 ート」は、社会的使命として最も強化すべき要素となっております。当社は、 http://www.nextcom.co.jp/event/ 東京都平和島にTCSセンター(トータル カスタマー サービス センター)を 設立し、今後も高付加価値を提供するIP Solution Integratorとして、品質の管 理と保証に注力し最良の顧客満足度を獲得してまいります。 NextVision 2003 Vol.28 11 Vol.28 April.2003 ネットワーク情報誌 ネクストビジョン http://www.nextcom.co.jp/ 本 社 札幌営業所 仙台営業所 北関東営業所 北陸営業所 新潟出張所 名古屋営業所 大阪営業所 四国営業所 広島営業所 九州営業所 沖縄営業所 TCSセンター 〒112-0012 〒060-0809 〒983-0852 〒330-0802 〒930-0857 〒950-0088 〒460-0002 〒530-0005 〒760-0056 〒730-0029 〒812-0012 〒900-0025 〒143-0006 東京都文京区大塚1-5-21 茗渓ビルディング8F 北海道札幌市北区北9条西2-4-1 ホワイトキューブ札幌2F 宮城県仙台市宮城野区榴岡5-12-55 Navisビル4F 埼玉県さいたま市大宮区宮町2-96-1 三井生命大宮宮町ビル4F-A 富山県富山市奥田新町81 ボルファートとやま10F 新潟県新潟市万代4-2-23 オフィス万代3F 愛知県名古屋市中区丸の内1-16-15 名古屋フコク生命ビル6F 大阪府大阪市北区中之島2-3-33 大阪三井物産ビル6F 香川県高松市中新町11-1 アクサ高松ビル6F 広島県広島市中区三川町7-1 SK広島ビル5F 福岡県福岡市博多区博多駅中央街1‐1 新幹線博多ビル7F 沖縄県那覇市壷川1-3-4 沖縄メディアモール3F 東京都大田区平和島1-2-30 TEL. 03-5977-0801 TEL. 011-758-2611 TEL. 022-296-1734 TEL. 048-641-9121 TEL. 076-445-5131 TEL. 025-246-2566 TEL. 052-205-5091 TEL. 06-6205-9031 TEL. 087-812-3177 TEL. 082-545-2121 TEL. 092-441-7071 TEL. 098-835-9597 TEL. 03-3766-5480 E-mailでのお問合わせ sales@nextcom.co.jp FAX. 03-5977-0908 FAX. 011-700-5567 FAX. 022-296-1735 FAX. 048-641-9127 FAX. 076-445-5132 FAX. 025-246-2477 FAX. 052-205-5093 FAX. 06-6226-1606 FAX. 087-812-3178 FAX. 082-545-1188 FAX. 092-441-7072 FAX. 098-835-9598 FAX. 03-3766-5525
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